JP2024035382A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】雄端子金具と雌端子金具の接続開始時点での両端子金具の位置合わせを行いつつ、嵌合抵抗を低減する。【解決手段】コネクタ10は、フード部21に形成され、フード部21とムービングプレート80との間で潰されることによってフード部21とムービングプレート80とのこじりを防止する糸リブ23A~23Dを備えている。糸リブ23A~23Dは、ムービングプレート80の移動過程において雄端子金具30と雌端子金具60の接続が開始する前に潰され、且つ雄端子金具30と雌端子金具60の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。【選択図】図8
Description
本開示は、コネクタに関するものである。
特許文献1には、内部に相手側コネクタを収納するハウジングと、ハウジング内に設けられ、相手側ハウジングと干渉する干渉リブと、が設けられるコネクタが開示されている。
このようなリブは、ハウジング間でクリアランスに起因するコジリが生じることを防止するためのものである。リブを潰して変形させることによって、ハウジング同士が傾くことなく位置決めされ、端子金具同士が同心状に位置合わせされる。
リブを嵌合過程の全領域に設定すると、嵌合抵抗が大きく、作業性が良くない。その対策として、嵌合の途中からリブが潰れるように設定している。
リブの嵌合方向における形成範囲にばらつきがあると、リブによる端子金具相互間の位置合わせ機能が発揮されていない状態のままで、雄端子金具と雌端子金具の接続が開始することが懸念される。
本開示のコネクタは、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、雄端子金具と雌端子金具の接続開始時点での両端子金具の位置合わせを行いつつ、嵌合抵抗を低減することを目的とする。
本開示のコネクタは、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、雄端子金具と雌端子金具の接続開始時点での両端子金具の位置合わせを行いつつ、嵌合抵抗を低減することを目的とする。
本開示のコネクタは、
フード部を有し、雄端子金具が取り付けられた雄ハウジングと、
雌端子金具が取り付けられた雌ハウジングと、
前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続過程において、前記フード部内で前記雌端子金具と一体となって移動する可動部材と、
前記フード部と前記可動部材のうち少なくとも一方に形成され、前記フード部と前記可動部材との間で潰されることによって前記フード部と前記可動部材とのこじりを防止する糸リブと、を備え、
前記糸リブは、前記可動部材の移動過程において前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続が開始する前に潰され、且つ前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。
フード部を有し、雄端子金具が取り付けられた雄ハウジングと、
雌端子金具が取り付けられた雌ハウジングと、
前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続過程において、前記フード部内で前記雌端子金具と一体となって移動する可動部材と、
前記フード部と前記可動部材のうち少なくとも一方に形成され、前記フード部と前記可動部材との間で潰されることによって前記フード部と前記可動部材とのこじりを防止する糸リブと、を備え、
前記糸リブは、前記可動部材の移動過程において前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続が開始する前に潰され、且つ前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。
本開示によれば、雄端子金具と雌端子金具の接続開始時点での両端子金具の位置合わせを行いつつ、嵌合抵抗を低減できる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)フード部を有し、雄端子金具が取り付けられた雄ハウジングと、
雌端子金具が取り付けられた雌ハウジングと、
前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続過程において、前記フード部内で前記雌端子金具と一体となって移動する可動部材と、
前記フード部と前記可動部材のうち少なくとも一方に形成され、前記フード部と前記可動部材との間で潰されることによって前記フード部と前記可動部材とのこじりを防止する糸リブと、を備え、
前記糸リブは、前記可動部材の移動過程において前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続が開始する前に潰され、且つ前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。
本開示の構成によれば、雄端子金具と雌端子金具が接続を開始する時点で、糸リブがフード部と可動部材との間で潰されることによってフード部と可動部材とのこじりが防止されるため、両端子金具を位置合わせすることができる。両端子金具の接続が開始した後は、糸リブが潰れ状態から解放されるので、糸リブの潰れ変形に起因するフード部と可動部材との間の嵌合抵抗を低減できる。
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)フード部を有し、雄端子金具が取り付けられた雄ハウジングと、
雌端子金具が取り付けられた雌ハウジングと、
前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続過程において、前記フード部内で前記雌端子金具と一体となって移動する可動部材と、
前記フード部と前記可動部材のうち少なくとも一方に形成され、前記フード部と前記可動部材との間で潰されることによって前記フード部と前記可動部材とのこじりを防止する糸リブと、を備え、
前記糸リブは、前記可動部材の移動過程において前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続が開始する前に潰され、且つ前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。
本開示の構成によれば、雄端子金具と雌端子金具が接続を開始する時点で、糸リブがフード部と可動部材との間で潰されることによってフード部と可動部材とのこじりが防止されるため、両端子金具を位置合わせすることができる。両端子金具の接続が開始した後は、糸リブが潰れ状態から解放されるので、糸リブの潰れ変形に起因するフード部と可動部材との間の嵌合抵抗を低減できる。
(2)(1)において、前記可動部材は、前記雄端子金具の先端のタブを貫通させた状態で位置決めするムービングプレートであり、前記雄ハウジングと前記雌ハウジングの嵌合過程では、前記ムービングプレートが前記雌端子金具と一体となって移動することが好ましい。この構成によれば、ムービングプレートによって、雄端子金具のタブを高い精度で位置決めすることができる。
(3)(1)又は(2)において、前記糸リブが、前記フード部の内壁面のみに形成されていることが好ましい。この構成によれば、可動部材がフード部から離脱している状態において、糸リブが他部材との干渉によって変形することを防止できる。
(4)(3)において、前記フード部は、4つの内壁面を有する方形の筒状をなし、前記糸リブは、対向する2つの前記内壁面のうち一方の前記内壁面のみに配置されていることが好ましい。この構成によれば、対向する2つの内壁面のうち、糸リブが配置されていない内壁面に可動部材の外壁面が当接することによって、フード部と可動部材との位置関係が安定する。
[本開示の実施形態の詳細]
[実施例1]
本開示を具体化した実施例1のコネクタを、図1~図11を参照して説明する。本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。本実施例1において、前後の方向については、図4、図5、図9~図11におけるX軸の正方向を前方と定義する。左右の方向については、図6~図9におけるY軸の正方向を左方と定義する。左右方向と幅方向を同義で用いる。上下の方向については、図4~図8、図10、図11におけるZ軸の正方向を上方と定義する。なお、雌ハウジング50が嵌合開始時に雄ハウジング20と向き合う面側が、前側である。
[実施例1]
本開示を具体化した実施例1のコネクタを、図1~図11を参照して説明する。本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。本実施例1において、前後の方向については、図4、図5、図9~図11におけるX軸の正方向を前方と定義する。左右の方向については、図6~図9におけるY軸の正方向を左方と定義する。左右方向と幅方向を同義で用いる。上下の方向については、図4~図8、図10、図11におけるZ軸の正方向を上方と定義する。なお、雌ハウジング50が嵌合開始時に雄ハウジング20と向き合う面側が、前側である。
1.コネクタの構成
本実施例1のコネクタ10を図1に示す。コネクタ10は、図2に示すように、雄ハウジング20と、雄端子金具30と、雄端子保持部40と、雌ハウジング50と、雌端子金具60と、雌端子保持部70と、ムービングプレート80と、レバー90と、を備えている。雄ハウジング20と雌ハウジング50とは、レバー90の回動操作によって嵌合されるようになっている。雄ハウジング20と雌ハウジング50とが嵌合されることで、雄端子金具30と雌端子金具60とが接続される。
本実施例1のコネクタ10を図1に示す。コネクタ10は、図2に示すように、雄ハウジング20と、雄端子金具30と、雄端子保持部40と、雌ハウジング50と、雌端子金具60と、雌端子保持部70と、ムービングプレート80と、レバー90と、を備えている。雄ハウジング20と雌ハウジング50とは、レバー90の回動操作によって嵌合されるようになっている。雄ハウジング20と雌ハウジング50とが嵌合されることで、雄端子金具30と雌端子金具60とが接続される。
雄ハウジング20は、合成樹脂製の単一部品である。雄ハウジング20は、フード部21を有している。図3に示すように、フード部21は、4つの内壁面(上内壁面21A、下内壁面21B、左内壁面21C、右内壁面21D)を有する方形の筒状である。雄ハウジング20は、雄端子保持部40を介して、雄端子金具30が取り付けられる。雄ハウジング20には、レバー90が回動可能に組み付けられる。雄ハウジング20の外面に設けられた回動軸22が、レバー90の軸受孔93に嵌合する。
雄端子保持部40は、合成樹脂製である。雄端子保持部40は、雄ハウジング20内に収容される。雄端子保持部40には、複数のキャビティ41が設けられている。キャビティ41には、雄端子金具30が収容される。キャビティ41は、雄端子保持部40において上下方向に複数段で、かつ左右方向に複数列になって配置されている。雄端子保持部40は、複数の保持部42A~42Eを有している。保持部42A~42Eは、平面視四角形の板状であり、上下方向に積層されて複数のキャビティ41が形成される。
雌ハウジング50は、合成樹脂製の単一部品である。雌ハウジング50は、雄ハウジング20のフード部21内に収容される。雌ハウジング50は、雌端子保持部70を介して、雌端子金具60が取り付けられる。雌ハウジング50は、方形の筒状である。雌ハウジング50の左右の外面には、それぞれムービングプレート80の被作用部83に組み付けられる突起部51が設けられている。
雌端子保持部70は、合成樹脂製である。雌端子保持部70は、雌ハウジング50内に収容される。雌端子保持部70には、複数のキャビティ71が設けられている。キャビティ71には、雌端子金具60が収容される。キャビティ71は、雌端子保持部70において上下方向に複数段で、かつ左右方向に複数列になって配置されている。雌端子保持部70は、複数の保持部72A,72Bを有している。保持部72A,72Bは、平面視四角形状であり、上下方向に積層されて複数のキャビティ71が形成される。
ムービングプレート80は、本開示の「可動部材」の一例に相当する。ムービングプレート80は、合成樹脂製の単一部品である。ムービングプレート80は、雄ハウジング20のフード部21内に収容されている。ムービングプレート80は、プレート本体部81と、周壁部82と、を有している。プレート本体部81は、板厚方向を前後方向とする平板状である。周壁部82は、プレート本体部81の外縁部から後方へ一体的に突出している。周壁部82は、方形の筒状である。ムービングプレート80は、雄端子金具30と雌端子金具60の接続過程において、フード部21内で雌端子金具60と一体となって移動する。
周壁部82の左右の外面には、被作用部83が設けられている。なお、図2では、右側の被作用部83のみが示されている。被作用部83は、周壁部82の外面から突出する円柱形状である。被作用部83には、前後方向に貫通する貫通孔84が設けられている。貫通孔84は、前後方向から見て四角形状である。被作用部83は、貫通孔84が設けられることで、上下方向に架け渡されるブリッジ形状になっている。貫通孔84には、雌ハウジング50の突起部51が入り込む。
プレート本体部81には、雄端子金具30と同じ数の孔85が設けられている。孔85は、プレート本体部81の厚さ方向に貫通している。ムービングプレート80は、雄端子金具30の先端のタブ31を孔85に貫通させた状態で位置決めする。雄ハウジング20と雌ハウジング50の嵌合過程で、ムービングプレート80が雌端子金具60と一体となって移動する。これにより、雄端子金具30のタブ31を高い精度で位置決めすることができる。
レバー90は、合成樹脂製の単一部品である。レバー90は、操作部91と、左右対称な一対のアーム部92と、を有している。操作部91は、左右方向に細長い形状である。一対のアーム部92は、操作部91の左右両端から延出している。アーム部92には、軸受孔93が設けられている。軸受孔93は、雄ハウジング20の回動軸22に嵌合される。レバー90は、操作部91を掴んで操作力を付与すると、雄ハウジング20の回動軸22を中心として回動し、回動開始位置(図4参照)と回動完了位置(図10参照)との間で回動する。
アーム部92には、軸受孔93周りの所定範囲に亘って円弧状の溝部94が設けられている。溝部94には、ムービングプレート80の被作用部83と、雌ハウジング50の突起部51とが入り込む。溝部94は、レバー90の回動過程で、被作用部83及び突起部51を摺接させる。溝部94が被作用部83及び突起部51を摺接させることで、雌ハウジング50とムービングプレート80とが一体になって雄ハウジング20のフード部21内を移動する。レバー90が回動完了位置(図10参照)に移動することで、雄ハウジング20と雌ハウジング50とが嵌合され、雄端子金具30と雌端子金具60とが接続される。
2.糸リブの構成
図3に示すように、雄ハウジング20のフード部21には、糸リブ23A~23Dが設けられている。糸リブ23A~23Dは、フード部21の内壁面から突出し、前後方向に延びる細長い突起である。糸リブ23A~23Dは、突出方向及び前後方向に直交する方向から見て、台形状である。糸リブ23A~23Dは、前後方向から見た断面視で半円形状である。糸リブ23A~23Dの前端において、前後方向に直交する断面の面積は、前方に向かうにつれて小さくなっている。糸リブ23A~23Dの後端において、前後方向に直交する断面の面積は、後方に向かうにつれて小さくなっている。
図3に示すように、雄ハウジング20のフード部21には、糸リブ23A~23Dが設けられている。糸リブ23A~23Dは、フード部21の内壁面から突出し、前後方向に延びる細長い突起である。糸リブ23A~23Dは、突出方向及び前後方向に直交する方向から見て、台形状である。糸リブ23A~23Dは、前後方向から見た断面視で半円形状である。糸リブ23A~23Dの前端において、前後方向に直交する断面の面積は、前方に向かうにつれて小さくなっている。糸リブ23A~23Dの後端において、前後方向に直交する断面の面積は、後方に向かうにつれて小さくなっている。
糸リブ23A~23Dは、フード部21とムービングプレート80との間で、塑性変形または弾性変形して潰されることによってフード部21とムービングプレート80とのこじりを防止する。
図7に示すように、糸リブ23A,23Bは、フード部21における上下方向で対向する2つの内壁面(上内壁面21A、下内壁面21B)のうち一方の内壁面(下内壁面21B)のみに配置されている。図5では、糸リブ23Aが示されている。糸リブ23A,23Bは、下内壁面21Bの後端(雌ハウジング50が挿入される側の端部)から所定の距離(例えばフード部21の厚さと同じ距離)で前方に延びるように設けられている。糸リブ23A,23Bは、下内壁面21Bにおいて、それぞれ左右方向の中心よりもわずかに外側(左側及び右側)に配置されている。糸リブ23A,23Bは、下内壁面21Bにおいて、左右方向の中心を挟んだ左右対称の位置に配置されている。
図5、図6に示すように、上下方向で対向する2つの内壁面(上内壁面21A、下内壁面21B)のうち、糸リブ23A,23Bが配置されていない内壁面(上内壁面21A)にムービングプレート80の外壁面(周壁部82の上外壁面86)が変形しない状態で当接(面接触)する。これにより、フード部21とムービングプレート80との位置関係が安定する。
図8に示すように、糸リブ23C,23Dは、フード部21における左右方向で対向する2つの内壁面(左内壁面21C、右内壁面21D)のうち一方の内壁面(左内壁面21C)のみに配置されている。図9では、糸リブ23Cが示されている。糸リブ23C,23Dは、左内壁面21Cの後端(雌ハウジング50が挿入される側の端部)から所定の距離(例えば糸リブ23A,23Bと同じ前後方向の長さ)で前方に延びるように設けられている。糸リブ23C,23Dは、左内壁面21Cにおいて、それぞれ上端付近及び下端付近に配置されている。糸リブ23C,23Dは、左内壁面21Cにおいて、上下方向の中心を挟んだ上下対称の位置に配置されている。
図9に示すように、左右方向で対向する2つの内壁面(左内壁面21C、右内壁面21D)のうち、糸リブ23C,23Dが配置されていない内壁面(右内壁面21D)にムービングプレート80の外壁面(周壁部82の右外壁面87)が変形しない状態で当接(面接触)。これにより、フード部21とムービングプレート80との位置関係が安定する。
糸リブ23A~23Dは、フード部21の内壁面(下内壁面21B、左内壁面21C)のみに形成されている。これにより、ムービングプレート80がフード部21から離脱している状態において、糸リブ23A~23Dが他部材との干渉によって変形することを防止できる。
糸リブ23A~23Dは、前後方向において、フード部21の内壁面の同じ位置に配置されている。例えば、図10に示すように、糸リブ23A,23Cが前後方向で同じ位置になっている。これにより、糸リブ23A~23Dは、両ハウジング20,50の嵌合過程において、同じタイミングで潰れ状態および潰れの解除状態となる。
3.糸リブの作用
糸リブ23A~23Dは、ムービングプレート80の移動過程において雄端子金具30と雌端子金具60の接続が開始する前に、フード部21とムービングプレート80との間で潰される。雄端子金具30と雌端子金具60の接続の開始時点とは、雄端子金具30と雌端子金具60との接触が始まる時点である。図4は、雄端子金具30と雌端子金具60との接続が開始する前の状態である。図4は、図6のB-B断面図である。
糸リブ23A~23Dは、ムービングプレート80の移動過程において雄端子金具30と雌端子金具60の接続が開始する前に、フード部21とムービングプレート80との間で潰される。雄端子金具30と雌端子金具60の接続の開始時点とは、雄端子金具30と雌端子金具60との接触が始まる時点である。図4は、雄端子金具30と雌端子金具60との接続が開始する前の状態である。図4は、図6のB-B断面図である。
図5~図9は、図4に示すコネクタ10と同じ状態(両端子金具30,60の接続開始前の状態)の図である。図5は、糸リブ23Aがフード部21とムービングプレート80との間で潰されている状態である。図7は、糸リブ23A,23Bが潰されている状態である。図8は、糸リブ23C,23Dが潰されている状態である。図9は、糸リブ23Cが潰されている状態である。
雄端子金具30と雌端子金具60が接続を開始する時点で、糸リブ23A~23Dがフード部21とムービングプレート80との間で塑性変形または弾性変形した状態で潰されることによって、フード部21とムービングプレート80とのこじりが防止されるため、両端子金具30,60を位置合わせすることができる。
図10に示すように、糸リブ23A~23Dは、雄端子金具30と雌端子金具60の接続開始後には、潰れ状態から解放される。図10は、両ハウジング20,50の嵌合完了状態を示す図である。例えば、糸リブ23A~23Dは、雄端子金具30と雌端子金具60の接続開始後であって接続完了前に潰れ状態から解放される。図10は、糸リブ23Aがフード部21とムービングプレート80との間での潰れ状態から解放された状態を示している。
両端子金具30,60の接続が開始した後は、糸リブ23A~23Dが潰れ状態から解放されるので、糸リブ23A~23Dの潰れ変形に起因するフード部21とムービングプレート80との間の嵌合抵抗を低減できる。すなわち、糸リブ23A~23Dの潰れ状態が解放された後、両端子金具30,60の接続完了までフード部21とムービングプレート80との間の嵌合抵抗を低減できる。
4.実施例1の効果
実施例1のコネクタ10は、フード部21に形成され、フード部21とムービングプレート80との間で潰されることによってフード部21とムービングプレート80とのこじりを防止する糸リブ23A~23Dを備えている。糸リブ23A~23Dは、ムービングプレート80の移動過程において雄端子金具30と雌端子金具60の接続が開始する前に潰され、且つ雄端子金具30と雌端子金具60の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。この構成によれば、雄端子金具30と雌端子金具60が接続を開始する時点で、糸リブ23A~23Dがフード部21とムービングプレート80との間で潰されることによってフード部21とムービングプレート80とのこじりが防止されるため、両端子金具30,60を位置合わせすることができる。両端子金具30,60の接続が開始した後は、糸リブ23A~23Dが潰れ状態から解放されるので、糸リブ23A~23Dの潰れ変形に起因するフード部21とムービングプレート80との間の嵌合抵抗を低減できる。
実施例1のコネクタ10は、フード部21に形成され、フード部21とムービングプレート80との間で潰されることによってフード部21とムービングプレート80とのこじりを防止する糸リブ23A~23Dを備えている。糸リブ23A~23Dは、ムービングプレート80の移動過程において雄端子金具30と雌端子金具60の接続が開始する前に潰され、且つ雄端子金具30と雌端子金具60の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されている。この構成によれば、雄端子金具30と雌端子金具60が接続を開始する時点で、糸リブ23A~23Dがフード部21とムービングプレート80との間で潰されることによってフード部21とムービングプレート80とのこじりが防止されるため、両端子金具30,60を位置合わせすることができる。両端子金具30,60の接続が開始した後は、糸リブ23A~23Dが潰れ状態から解放されるので、糸リブ23A~23Dの潰れ変形に起因するフード部21とムービングプレート80との間の嵌合抵抗を低減できる。
さらに、実施例1のムービングプレート80は、雄端子金具30の先端のタブ31を貫通させた状態で位置決めする。雄ハウジング20と雌ハウジング50の嵌合過程では、ムービングプレート80が雌端子金具60と一体となって移動する。この構成によれば、ムービングプレート80によって、雄端子金具30のタブ31を高い精度で位置決めすることができる。
さらに、実施例1の糸リブ23A~23Dは、フード部21の内壁面(下内壁面21B、左内壁面21C)のみに形成されている。この構成によれば、ムービングプレート80がフード部21から離脱している状態において、糸リブ23A~23Dが他部材との干渉によって変形することを防止できる。
さらに、実施例1のフード部21は、4つの内壁面(上内壁面21A、下内壁面21B、左内壁面21C、右内壁面21D)を有する方形の筒状をなす。糸リブ23A~23Dは、対向する2つの内壁面のうち一方の内壁面のみに配置されている。この構成によれば、対向する2つの内壁面のうち、糸リブ23A~23Dが配置されていない内壁面(上内壁面21A、左内壁面21C)にムービングプレート80の外壁面(上外壁面86、右外壁面87)が当接することによって、フード部21とムービングプレート80との位置関係が安定する。
[他の実施例]
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記の実施形態も含まれる。
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記の実施形態も含まれる。
上記実施例1のコネクタ10において、ムービングプレート80が「可動部材」として構成されていたが、ムービングプレート80が設けられず、雌ハウジング50が「可動部材」として構成されていてもよい。すなわち、ムービングプレート80と雌ハウジング50のうち少なくともいずれか一方に、糸リブ23A~23Dと同様の構成であってムービングプレート80と雌ハウジング50の間で潰れる糸リブが設けられていてもよい。例えば、雌ハウジング50の外壁面の前端に糸リブを設けることで、雌ハウジング50の移動過程において雄端子金具30と雌端子金具60の接続が開始する前に潰され、且つ雄端子金具30と雌端子金具60の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されていてもよい。
上記実施例1において、糸リブ23A~23Dがフード部21の内壁面(下内壁面21B、左内壁面21C)のみに形成されていたが、糸リブがムービングプレート80や雌ハウジング50などの「可動部材」の外壁面のみに形成されていてもよい。また、糸リブが、フード部21の内壁面と、ムービングプレート80や雌ハウジング50などの「可動部材」の外壁面との両方に形成されていてもよい。
上記実施例1において、糸リブは、対向する2つの内壁面のうち一方の内壁面のみに配置されていたが、対向する2つの内壁面のうちの両方に配置されていてもよい。例えば、糸リブは、上下方向で対向する2つの内壁面(上内壁面21A、下内壁面21B)の両方に配置されていてもよい。また、糸リブは、左右方向で対向する2つの内壁面(左内壁面21C、右内壁面21D)の両方に配置されていてもよい。
上記実施例1において、1つの内壁面に2つの糸リブが設けられる構成であったが、糸リブの数は特に限定されない。1つの内壁面に1つ又は3つ以上の糸リブを設けてもよい。また、異なる2つの内壁面間で、設けられる糸リブの数が異なっていてもよい。
10…コネクタ
20…雄ハウジング
21…フード部
21A…上内壁面(内壁面)
21B…下内壁面(内壁面)
21C…左内壁面(内壁面)
21D…右内壁面(内壁面)
22…回動軸
23A~23D…糸リブ
30…雄端子金具
31…タブ
40…雄端子保持部
41…キャビティ
42A~42E…保持部
50…雌ハウジング
51…突起部
60…雌端子金具
70…雌端子保持部
71…キャビティ
72A,72B…保持部
80…ムービングプレート(可動部)
81…プレート本体部
82…周壁部
83…被作用部
84…貫通孔
85…孔
86…上外壁面
87…右外壁面
90…レバー
91…操作部
92…アーム部
93…軸受孔
94…溝部
20…雄ハウジング
21…フード部
21A…上内壁面(内壁面)
21B…下内壁面(内壁面)
21C…左内壁面(内壁面)
21D…右内壁面(内壁面)
22…回動軸
23A~23D…糸リブ
30…雄端子金具
31…タブ
40…雄端子保持部
41…キャビティ
42A~42E…保持部
50…雌ハウジング
51…突起部
60…雌端子金具
70…雌端子保持部
71…キャビティ
72A,72B…保持部
80…ムービングプレート(可動部)
81…プレート本体部
82…周壁部
83…被作用部
84…貫通孔
85…孔
86…上外壁面
87…右外壁面
90…レバー
91…操作部
92…アーム部
93…軸受孔
94…溝部
Claims (4)
- フード部を有し、雄端子金具が取り付けられた雄ハウジングと、
雌端子金具が取り付けられた雌ハウジングと、
前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続過程において、前記フード部内で前記雌端子金具と一体となって移動する可動部材と、
前記フード部と前記可動部材のうち少なくとも一方に形成され、前記フード部と前記可動部材との間で潰されることによって前記フード部と前記可動部材とのこじりを防止する糸リブと、を備え、
前記糸リブは、前記可動部材の移動過程において前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続が開始する前に潰され、且つ前記雄端子金具と前記雌端子金具の接続開始後には潰れ状態から解放されるように形成されているコネクタ。 - 前記可動部材は、前記雄端子金具の先端のタブを貫通させた状態で位置決めするムービングプレートであり、
前記雄ハウジングと前記雌ハウジングの嵌合過程では、前記ムービングプレートが前記雌端子金具と一体となって移動する請求項1に記載のコネクタ。 - 前記糸リブが、前記フード部の内壁面のみに形成されている請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
- 前記フード部は、4つの内壁面を有する方形の筒状をなし、
前記糸リブは、対向する2つの前記内壁面のうち一方の前記内壁面のみに配置されている請求項3に記載のコネクタ。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022139801A JP2024035382A (ja) | 2022-09-02 | 2022-09-02 | コネクタ |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2022139801A Pending JP2024035382A (ja) | 2022-09-02 | 2022-09-02 | コネクタ |
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JP2016101056A (ja) * | 2014-11-26 | 2016-05-30 | スズキ株式会社 | 電気接続箱 |
JP2018067378A (ja) * | 2016-10-17 | 2018-04-26 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ |
JP2019091608A (ja) * | 2017-11-14 | 2019-06-13 | 住友電装株式会社 | コネクタ |
-
2022
- 2022-09-02 JP JP2022139801A patent/JP2024035382A/ja active Pending
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2023
- 2023-08-29 WO PCT/JP2023/031106 patent/WO2024048549A1/ja active Search and Examination
Also Published As
Publication number | Publication date |
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WO2024048549A1 (ja) | 2024-03-07 |
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