JP2024034939A - 塗布部材および塗布装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024034939000001
【課題】作業効率の向上を図り、かつ塗布針の着脱の信頼性を高めると共にコスト低減を図れる塗布部材および塗布装置を提供する。
【解決手段】塗布部材としての塗布機構は、対象材の表面に塗布材料を転写する塗布針24と、塗布針24の基端部24bを支持する塗布針固定部材25と、塗布針固定部材25に設けられた磁石26とを備える。塗布針24の基端部24bは、磁石26の吸引力により塗布針固定部材25に着脱自在に固定されている。塗布針固定部材25には、塗布針24の基端部24bが挿入される開口部25bが設けられ、この開口部25bの底面は、磁石26に対して定められた位置に設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、塗布部材および塗布装置に関し、特に、塗布作業時のコンタミネーションを抑制可能な技術に関する。
近年、電子機器の多機能化、小型化および高機能化によって水晶振動子などの電子部品および電極サイズの小型化が進んでいる。このため水晶振動子などの電子部品を実装する際には導電性の液体材料を、微細にかつ厚く塗布することが求められている。微細なパターンを形成する方式としては、印刷方式、インクジェット方式などが一般的であるが、これらの他に塗布針を用いた方式もその選択肢の一つである。塗布針を用いた方式は、広範囲の粘度の材料を用いて微細な塗布が可能である。
塗布針を用いた先行技術として、XYZステージに支持された塗布機構を含む塗布装置が開示されている(特許文献1)。前記塗布機構においては、カムの動作により、可動部と塗布針とがZ方向に往復動作を行なう。この塗布針は、塗布材料容器に収納された液体材料内に浸漬されているため、表面に液体材料が付着している。この塗布針がZ方向に往復動作を行なうことにより、塗布針の表面に付着した液体材料が対象物に塗布される。
特許文献1の技術では、塗布針が接合された塗布針固定部材がバネで一方向に移動可能に支持される。これにより、高速で動作すること、および対象物が押し込まれることによる、塗布針の先端、または塗布される対象物の異常が抑制される。
塗布作業時などのコンタミネーションを防止するため、塗布針固定部材と塗布針が着脱可能な形態がいくつか提案されている(特許文献2)。
特許第6381902号公報 特開2020-32389号公報
特許文献1においては、塗布針固定部材と塗布針とが一体とされているため、塗布針のみを交換することができない。このため以前に塗布針が塗布した液体材料とは異なる種類の液体材料を同じ塗布針で塗布する必要が生じる。この場合に、前記塗布針には、塗布しようとする液体材料とは異なる種類の液体材料が混入するコンタミネーションが発生し得る。
上記のコンタミネーションを抑制する観点から、手作業で塗布針から液体材料をアセトンなどの溶剤で事前に拭き取ることが考えられる。またエタノールまたはオートクレーブなどにより塗布針を事前に滅菌することも考えられる。しかしこれらの方法は作業効率を低下させる。
上記対策として、一度使った塗布針を廃棄し、未使用の新たな塗布針を使う方法が考えられる。特許文献1の塗布針は塗布針ホルダの着脱により交換可能であるが、塗布針以外の部分も廃棄しなければならずコストアップになる。
特許文献2では、塗布針固定部材に対して塗布針を着脱可能とし、使用毎に塗布針を交換することでコンタミネーション防止を行おうとしている。しかし、特許文献2が提案している塗布針交換のための着脱方法は、どれも短時間で着脱が行えるものではない。
塗布針挿入材と固定部材とが圧入部により接合される圧入方式では、圧入および取り外しは治具なしでは容易に行えない。
塗布針挿入材と固定部材とが、ねじ部、ルアー部またはラッチ部により接合される方式では、先ず、使用済みの塗布針を数回回転させて塗布針固定部材から取外し、その後、未使用の塗布針を数回回転させて取り付けなければならない。さらには、塗布針を確実に締め込まなければ取付信頼性が担保されない。
本発明の目的は、作業効率の向上を図り、かつ塗布針の着脱の信頼性を高めると共にコスト低減を図れる塗布部材および塗布装置を提供することである。
本発明の塗布部材は、対象材の表面に塗布材料を転写する塗布針と、
前記塗布針の基端部を支持する塗布針固定部材と、
前記塗布針固定部材に設けられた磁石と、を備え、
前記塗布針の前記基端部は、前記磁石の吸引力により前記塗布針固定部材に着脱自在に固定されている。
この構成によると、塗布する塗布材料の種類を変えるときに、塗布針固定部材に設けられた磁石の吸引力に抗して塗布針の基端部を塗布針固定部材から離脱する。そして新たな塗布針を塗布針固定部材に磁石の吸引力により装着することができる。この場合、前述の従来技術よりも塗布針を素早く確実に着脱することができるうえ、部品の廃棄ロスを低減することができる。したがって、前述の従来技術よりも作業効率の向上を図り、かつ塗布針の着脱の信頼性を高めると共にコスト低減を図ることができる。また塗布する塗布材料の種類を変えるときに塗布針を着脱することができるため、同じ塗布針を使用する場合に比べてコンタミネーションを抑制することができる。
前記塗布針の基端部に、磁性体である塗布針挿入材が設けられ、この塗布針挿入材が、前記磁石の吸引力により前記塗布針固定部材に着脱自在に固定されてもよい。塗布針が磁性体でない場合に、塗布針の基端部に、磁性体である塗布針挿入材が設けられる。よって、塗布針挿入材が、磁石の吸引力により塗布針固定部材に着脱自在に固定されるため、塗布針の材料にかかわらず、塗布針を塗布針固定部材に固定することが可能となる。したがって、塗布針を設計する自由度が高まる。
前記塗布針固定部材には、前記塗布針の前記基端部または前記塗布針挿入材が挿入される開口部が設けられ、この開口部の底面は、前記磁石に対して定められた位置に設けられていてもよい。
前記定められた位置は、塗布針が磁石方向へ吸引されると共に開口部の挿入方向に吸引される状態も維持するように、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方などにより適切な位置を求めて定められる。
この構成によると、塗布針固定部材に対する塗布針の位置を高精度に保持することができる。
前記塗布針を駆動するための回転駆動源と、この回転駆動源の回転駆動力を前記対象材の表面に対し垂直な方向に変換する駆動力変換機構部とを含むものとしてもよい。この場合、塗布針を対象材の表面に対し垂直な方向に往復動作させ、塗布針に付着した塗布材料を対象材の表面に転写することが可能となる。
本発明の塗布装置は、前記回転駆動源および前記駆動力変換機構部を含む塗布部材と、前記対象材に対し前記塗布部材を相対移動する直動ユニットと、を備える。この場合、直動ユニットにより所望の塗布パターンを連続的に転写することが可能となる。これにより作業効率の向上をさらに図ることが可能となる。
本発明の塗布部材は、塗布針の基端部が、塗布針固定部材に設けられた磁石の吸引力により塗布針固定部材に着脱自在に固定されている。このため、従来技術よりも、作業効率の向上を図り、かつ塗布針の着脱の信頼性を高めると共にコスト低減を図れる。
本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の斜視図である。 同塗布装置の塗布機構の斜視図である。 同塗布機構におけるベース体の斜視図である。 同塗布機構のカムを部分的に拡大して示す部分拡大図である。 同カムのカム面を含むフランジ部を側面から見た展開図である。 同塗布機構の塗布針と塗布材料容器との関係を示す断面図である。 同塗布機構の塗布針をZ軸方向に移動させた状態の断面図である。 同塗布機構の塗布針ホルダの分解斜視図である。 同塗布針を塗布針固定部材に装着する前の状態を示す断面図である。 同塗布針を塗布針固定部材に装着した状態を示す断面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る塗布装置における塗布機構の塗布針ホルダの分解斜視図である。 同塗布機構の塗布針を塗布針固定部材に装着する前の状態を示す断面図である。 同塗布針を塗布針固定部材に装着した状態を示す断面図である。 図11のXII-XII線断面図である。
[第1の実施形態]
本発明の実施形態に係る塗布装置を図1ないし図8と共に説明する。
<塗布装置の全体構成>
図1のように、塗布装置は、処理室PRと、直動ユニットDUと、塗布部材である塗布機構4と、観察光学系6と、観察光学系6に接続されたCCDカメラ7と、制御部CUとを備える。処理室PRの内部に、対象材である基板5が支持され、基板5に対し塗布機構4などを用いた処理が行われる。
制御部CUは、塗布機構4の駆動源を制御すると共に、基板5に対する塗布機構4の相対位置を制御する。また制御部CUは観察光学系6を制御する。観察光学系6は、基板5の塗布位置を観察するためのものである。CCDカメラ7は、観察光学系6で観察した画像を電気信号に変換する。基板5は、例えば、柔軟性を有する樹脂から成る薄板状である。
<直動ユニット>
処理室PRの内部には、直動ユニットDUが設置されている。直動ユニットDUは、基板5に対し塗布機構4を直交3軸方向に相対移動するいわゆるXYZステージである。直動ユニットDUは、移動駆動用のアクチュエータであるX,YおよびZ軸用の直動アクチュエータ11,12,13を有する。各直動アクチュエータ11,12,13は制御部CUにより制御される。処理室PRの底部上に、装置本体の奥行き方向であるY軸用の直動アクチュエータ12が設置されている。
Y軸用の直動アクチュエータ12は、処理室PRの底部上においてY軸方向に沿って延びるガイド部12aと、ガイド部12aに沿って摺動するY軸テーブル2と、駆動部材であるモータ12bと、モータ12bの回転を直線往復動作に変換するボールねじなどの変換機構12cとを有する。Y軸テーブル2の上部には、基板5が支持される。モータ12bにより変換機構12cを動作させることにより、Y軸テーブル2がガイド部12aに沿ってY軸方向に移動可能になっている。
X軸用の直動アクチュエータ11は、装置本体の左右方向であるX軸方向に沿って延びるガイド部11aと、ガイド部11aに沿って摺動するX軸テーブル1と、駆動部材であるモータ11bと、モータ11bの回転を直線往復動作に変換するボールねじなどの変換機構11cとを有する。処理室PRの底部上に門型の構造体14が設置され、構造体14は、Y軸テーブル2をX軸方向に跨ぐように架設されている。構造体14の上部に、前記ガイド部11aが設置されている。モータ11bにより変換機構11cを動作させることにより、X軸テーブル1がガイド部11aに沿ってX軸方向に移動可能になっている。
Z軸用の直動アクチュエータ13は、X軸およびY軸方向にそれぞれ直交するZ軸方向(この例では上下方向)に進退する。Z軸用の直動アクチュエータ13は、X軸テーブル1に支持される。Z軸用の直動アクチュエータ13は、Z軸方向に沿って延びるガイド部13aと、ガイド部13aに沿って摺動するZ軸テーブル3と、駆動部材であるモータ13bと、モータ13bの回転を直線往復動作に変換するボールねじなどの変換機構(図示せず)とを有する。X軸テーブル1に連結された立板状の連結部15に、前記ガイド部13aが設置されている。モータ13bにより前記変換機構を動作させることにより、出力部となるZ軸テーブル3がガイド部13aに沿ってZ軸方向に移動可能になっている。Z軸テーブル3には、塗布機構4および観察光学系6が支持されている。
<塗布機構>
図2Aの塗布機構4は、塗布針24をZ軸方向に駆動するための回転駆動源であるサーボモータ41、塗布針24、駆動力変換機構部16および架台17を含む。図1のZ軸テーブル3に、図2Aの架台17を介してサーボモータ41が支持されている。サーボモータ41は、図1の基板5の表面に対し垂直な方向に駆動するための回転駆動源である。図2Aのように、サーボモータ41はZ軸方向に延び且つZ軸心回りに回転する図示外の回転軸を有する。架台17に、サーボモータ41、駆動力変換機構部16および塗布針24が支持される。塗布機構4は、市場において独立して取引可能である。
<駆動力変換機構について>
駆動力変換機構部16は、サーボモータ41の回転駆動力を、基板5(図1)の表面に対し垂直な方向であるZ軸方向の力に変換する機構部である。駆動力変換機構部16は、カム43、軸受44、カム連結板45、可動部46、可動ベース35、塗布針ホルダ20および塗布材料容器21を有する。塗布針ホルダ20は、図2Bのように、可動ベース35に着脱可能に保持される。サーボモータ41の前記回転軸にはカム43が連結され、カム43は前記回転軸を中心に回転可能である。カム43は、中心部43aと、フランジ部43bとを含む。
中心部43aは、前記回転軸の先端部に同軸に連結された中空円筒状の部材である。中心部43aにおけるZ軸方向下端部に、フランジ部43bが設けられている。図3Aのように、フランジ部43bの上面はカム面61となっている。カム面61は、中心部43aの外周に沿って円環状に形成され、フランジ部43bの底面からの距離が変動するようにスロープ状に形成されている。具体的には、図3Bのように、カム面61は、上端フラット領域62と、下端フラット領域63と、スロープ部Spとを含む。
カム面61のうち上端フラット領域62は、フランジ部43b(図3A)の底面からの距離が最も大きい領域である。下端フラット領域63は、円周方向に間隔を隔てて設けられ、フランジ部43b(図3A)の底面からの距離が最も小さい領域である。スロープ部Spは、上端フラット領域62と下端フラット領域63との間を接続するスロープ状である。図2Aのように、カム43のカム面61に、軸受44の外輪外周面が接する。
架台17には、Z軸方向に延びるリニアガイド49が設置されている。リニアガイド49に、可動部46および可動ベース35がZ軸方向に移動可能に支持されている。可動部46に、Z軸方向に延びるカム連結板45の基端部が固定されている。カム連結板45の先端部には、軸受44がX軸方向の回転軸心回りに回転自在に支持されている。
図2Bのように、可動部46には、可動ベース35が連結されている。図2Aのように、可動ベース35に、後述する塗布針ホルダ20が設置されている。可動部46に第1の固定ピン52が設けられ、架台17に第2の固定ピン51が設けられている。第1,第2の固定ピン52,51間に、引張りコイルばねから成るバネ50が設けられている。可動部46は、バネ50によりZ軸方向下方に向けた引張り力を受けた状態になっている。バネ50による引張り力は、可動部46およびカム連結板45を介して軸受44に作用する。したがって、軸受44は、バネ50の引張り力によって、カム43のカム面61に押圧された状態を維持する。
架台17のZ軸方向下端部には、塗布材料容器21が支持されている。塗布針ホルダ20に対しZ軸方向下方に所定間隔を隔てて塗布材料容器21が配置され、塗布針24は、塗布材料容器21に挿入された状態で保持されている。
図4Aのように、塗布材料容器21は、塗布材料70を貯留し塗布針24を塗布材料70内に浸漬させる。図4Bのように、塗布材料容器21の底部には、塗布材料70に浸漬された塗布針24の先端部24aが突出可能な貫通孔21aが設けられている。制御部CU(図1)は、塗布材料容器21の貫通孔21aから塗布針24の先端部24aを突出させるように、図2Aのサーボモータ41を制御する。塗布針24は、基板5(図1)の表面に対し垂直な方向であるZ軸方向に移動可能である。
<塗布針ホルダについて>
図5のように、塗布針ホルダ20は、ホルダベース22と、塗布針24の基端部24bを支持する塗布針固定部材25と、ホルダ蓋23と、磁石26とを有する。ホルダベース22の内部には凹部22aが形成され、凹部22aに、塗布針固定部材25が支持される。ホルダベース22の凹部22aに塗布針固定部材25が支持された状態で、ホルダベース22の開口部をホルダ蓋23で塞ぎねじ止めする。これにより塗布針固定部材25の大部分は、ホルダベース22およびホルダ蓋23を含む筐体の内部に配置される。塗布針固定部材25の長手方向先端部は、前記筐体のZ方向下端部から所定距離外部に突出する。
塗布針固定部材25には、磁石26が設けられている。具体的には、塗布針固定部材25において、ホルダ蓋23に臨む一表面の先端部分に、磁石26が嵌まり込む有底円形状の孔25aが形成されている。塗布針固定部材25の孔25aに磁石26が嵌まり込んだ状態で磁石26の一部がホルダ蓋23により覆われている。これにより磁石26が不所望に孔25aから離脱することを防止し得る。磁石26は、円柱形状に形成されているが円柱形状に限定されるものではなく、例えば、多角形状であってもよい。
塗布針24の基端部24bは、磁石26の吸引力により塗布針固定部材25に着脱自在に固定されている。磁石26は、塗布針24の着脱に問題のない程度の吸引力(磁力)を発生するものを選択する。図6のように、磁性体である塗布針24は、対象材である基板5(図1)に対向する先端部24aと、先端部24aとは反対側に位置する基端部(「付根部」とも言う)24bとを含む。前記磁性体として、例えば、鉄などが適用される。図8のように、塗布針24は、この塗布針24を長手方向に直交する平面で切断して見た断面が円形状に設けられているが、例えば、断面長孔形状または断面多角形状であってもよい。
図6のように、塗布針固定部材25には、塗布針24の基端部24bが挿入される開口部25bが設けられている。塗布針固定部材25のうちZ方向下端部に、Z軸方向に所定距離延びる開口部25bが設けられている。開口部25bは、塗布針24がガタなくスムーズに嵌合できるように、塗布針24の基端部24bの直径よりも若干大径のサイズに形成されている。図7および図8では、塗布針24の基端部24bの直径と開口部25bの孔径との関係を強調して表している。
図6のように、開口部25bの底面(端面)25baは、磁石26に対して定められた位置に設けられている。磁石26の中心部C1と磁石26のZ方向先端縁部26aとの間に、開口部25bの底面25baが位置するように開口部25bが設けられている。
したがって、塗布針24の基端部24bを、塗布針固定部材25の開口部25bに挿入すると、図7のように、塗布針24は磁石26に引き付けられる。塗布針24は、基端部端面24baが塗布針固定部材25の開口部25bの底面25baに突き当たったところで固定される。同図7におけるFzは塗布針24に作用する挿入方向の吸着力であり、Fyは塗布針24に作用する磁石方向の吸着力である。塗布針24は、磁石26による磁力以上の力で人手などにより引っ張ることで、塗布針固定部材25から塗布針24を取り外すことができる。
<可動ベースと塗布針ホルダとの関係について>
図2Aの塗布機構4において、塗布針ホルダ20は、可動ベース35に着脱可能に保持される。具体的には、塗布針ホルダ20のホルダベース22のうち可動ベース35に臨む表面に、複数(例えば2つ)の図示外のマグネットが配置されている。可動ベース35には、前記複数のマグネットに対向する図2Bに示す複数(例えば2つ)のマグネット33が配置されている。図2Aのホルダベース22のマグネットと、図2Bの可動ベース35のマグネット33とが互いに吸着する。これにより図2Aのように、塗布針ホルダ20は、可動ベース35に着脱可能に保持される。
ホルダベース22のマグネットと可動ベース35のマグネット33(図2B)との位置を調節することにより、塗布針ホルダ20を可動ベース35に吸着したときに、塗布針ホルダ20を正確に位置決めできる。例えば、図2Bのように、可動ベース35のZ方向上端部には、XY平面に平行となる基準面34が設けられている。可動ベース35のX方向一端部には、YZ平面に平行となる基準面36を含む基準板18が設けられている。
塗布針ホルダ20(図2A)のZ方向に関する基準面が、可動ベース35の基準面34に押圧される。これと共に、塗布針ホルダ20(図2A)のX方向に関する基準面が、可動ベース35の基準面36に押圧された状態とし得る。すなわち、図2Aの塗布針ホルダ20を可動ベース35に設置したときに、互いに対向する塗布針ホルダ20のマグネットと、図2Bに示す可動ベース35のマグネット33との相対的な位置を調整する。具体的には、図2Aの塗布針ホルダ20の各マグネットの位置に対し、図2Bに示す可動ベース35のマグネット33の位置を、基準面34および基準面36寄りに配置しておく。
この場合、図2Aに示す塗布針ホルダ20のマグネットと、図2Bに示す可動ベース35のマグネット33との間に作用する磁力により、図2Aに示す塗布針ホルダ20に対して、図2Bのように、基準面34および基準面36側へ向かう吸引力F1を加えることができる。これにより、可動ベース35に対して図2Aに示す塗布針ホルダ20を位置精度の高い状態で再現性良く固定できる。
図2Aの塗布針24のみを交換する場合においても、塗布針ホルダ20を、可動ベース35から一旦取り外した状態で前述のように塗布針24を脱着する。その後、互いに対向するマグネットと、基準面34および基準面36とにより、可動ベース35に塗布針ホルダ20を正確に位置決めし得る。
<塗布装置の動作について>
塗布機構4において、サーボモータ41を駆動することにより回転軸を回転させてカム43を回転させる。カム面61に接触している軸受44は、サーボモータ41の回転に応じて、Z軸方向における位置が変動する。軸受44のZ軸方向での位置変動に応じて、可動部46および塗布針ホルダ20がZ軸方向に移動する。よって塗布針ホルダ20に設けられた塗布針24を、Z軸方向に変化させることができる。
図3Bに示すカム面61の上端フラット領域62に、図2Aの軸受44が接している場合には、図4Aのように、塗布針24が上端位置に配置される。このとき、塗布針24の先端部24aは、塗布材料容器21内に保持されている塗布材料70内に浸漬された状態になっている。次に、図2Aのサーボモータ41が回転軸を回転させることにより、カム43が回転する。図3Bに示すカム面61の下端フラット領域63が、図2Aの軸受44に接する位置に到達した場合には、図4Bのように、塗布針24の先端部24aは、塗布材料容器21の底部に形成された貫通孔21aを通り塗布材料容器21の底面からZ軸方向下向きに突出した状態になる。このとき突出した塗布針24の表面には、塗布材料70の一部が付着した状態となっている。
そして、図1のZ軸テーブル3が塗布機構4を基板5側に移動させる。これにより、基板5の表面に図4Bに示す塗布針24の先端部24aが接触して、塗布材料70を基板5の表面に転写し得る。図1のZ軸テーブル3を先に移動させた後に、図2Aのサーボモータ41を駆動させてよいし、図1のZ軸テーブル3と図2Aのサーボモータ41との動作を略同時に実施してもよい。
このように塗布機構4では、サーボモータ41の回転運動を塗布針24のZ軸方向における運動(上下運動)に変換し得る。このような構成とすることにより、塗布針24を迅速かつ正確にZ軸方向に移動させ得る。
<制御部>
図1の制御部CUは、制御用コンピュータ10と、操作パネル8と、モニタ9とを含む。制御用コンピュータ10は、直動ユニットDU、観察光学系6および塗布機構4を制御する。制御用コンピュータ10、操作パネル8およびモニタ9は、処理室PRの外部に設置されている。操作パネル8は、制御用コンピュータ10への指令を入力するために用いられる。モニタ9は、CCDカメラ7で変換された画像データ、および制御用コンピュータ10からの出力データを表示する。
<作用効果>
以上説明した塗布機構4によると、塗布する塗布材料の種類を変えるときに、図5のように塗布針固定部材25に設けられた磁石26の吸引力に抗して塗布針24の基端部24bを塗布針固定部材25から離脱する。そして新たな塗布針24を塗布針固定部材25に磁石26の吸引力により装着することができる。この場合、前述の従来技術よりも塗布針24を素早く確実に着脱することができるうえ、部品の廃棄ロスを低減することができる。したがって、前述の従来技術よりも作業効率の向上を図り、かつ塗布針24の着脱の信頼性を高めると共にコスト低減を図ることができる。また塗布する塗布材料の種類を変えるときに塗布針24を着脱することができるため、同じ塗布針を使用する場合に比べてコンタミネーションを抑制することができる。
図7のように、塗布針固定部材25には、塗布針24の基端部24bが挿入される開口部25bが設けられ、開口部25bの底面25baは、磁石26に対して定められた位置に設けられている。図6のように、磁石26の中心部C1と磁石26のZ方向先端縁部26aとの間に、開口部25bの底面25baが位置するように開口部25bが設けられている。したがって、塗布針24の基端部24bを、塗布針固定部材25の開口部25bに挿入すると、図7のように、塗布針24は磁石26に引き付けられる。塗布針24は、基端部端面24baが塗布針固定部材25の開口部25bの底面25baに突き当たったところで固定される。このため、塗布針固定部材25に対する塗布針24の位置を高精度に保持することができる。
図2Aの塗布機構4は、塗布針24を駆動するための回転駆動源であるサーボモータ41と、このサーボモータ41の回転駆動力を基板5(図1)の表面に対し垂直な方向に変換する駆動力変換機構部16とを含む。この場合、塗布針24を基板5(図1)の表面に対し垂直な方向に往復動作させ、塗布針24に付着した塗布材料を図1の基板5の表面に転写することが可能となる。
塗布装置は、図2Aに示すサーボモータ41および駆動力変換機構部16を含む塗布機構4と、図1に示す基板5に対し塗布機構4を相対移動する直動ユニットDUと、を備える。この場合、直動ユニットDUにより所望の塗布パターンを連続的に転写することが可能となる。これにより作業効率の向上をさらに図ることが可能となる。
<他の実施形態について>
以下の説明においては、各実施形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している実施形態と同様とする。同一の構成は同一の作用効果を奏する。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
[第2の実施形態:図9~図12]
図9のように、塗布針24の基端部24bに、磁性体である塗布針挿入材241が設けられ、塗布針挿入材241が、磁石26の吸引力により塗布針固定部材25に着脱自在に固定されてもよい。第2の実施形態では、塗布針24が、例えば、ステンレス、セラミックスなどの磁性体でない材料から成る。この場合、塗布針24単独のままでは、塗布針固定部材25に接合した状態を維持できない。そこで、図10のように、塗布針24の基端部24bに、例えば、鉄などの磁性体である塗布針挿入材241を介して、塗布針固定部材25に着脱自在に固定できるようにする。塗布針24と塗布針挿入材241とにより塗布針部材27が構成される。
塗布針挿入材241は、塗布針24の基端部24bの外周面を覆う中空円筒形状の部材である。塗布針挿入材241を塗布針24に対し着脱可能に接合する場合には、塗布針挿入材241は、例えば、塗布針24の基端部24bの外周面に圧入により嵌合されることが好ましい。塗布針挿入材241を塗布針24に対し着脱不能に固定する場合には、塗布針挿入材241は、例えば、塗布針24の基端部24bに接着剤などを用いて固定されることが好ましい。
図11のように、塗布針固定部材25には、塗布針挿入材241が挿入される開口部25bが設けられている。開口部25bは、塗布針挿入材241がガタなくスムーズに嵌合できるように、塗布針挿入材241の直径よりも若干大径のサイズに形成されている。塗布針挿入材241は、長手方向の全体が塗布針固定部材25の開口部25bに挿入されている。但し、塗布針挿入材241は、長手方向の一部が塗布針固定部材25の開口部25bに挿入されていてもよい。
図11および図12では、塗布針挿入材241の外径と開口部25bの孔径との関係を強調して表している。図12のように、塗布針挿入材241は、この塗布針挿入材241を長手方向に直交する平面で切断して見た場合の断面積が、塗布針24の断面積よりも充分に大きいことが好ましい。塗布針挿入材241は、中空の多角形状であってもよい。
この塗布機構によると、図9のように、塗布針挿入材241が、磁石26の吸引力により塗布針固定部材25に着脱自在に固定される。このため、塗布針24の材料にかかわらず、塗布針24を塗布針固定部材25に固定することが可能となる。したがって、塗布針24を設計する自由度が高まる。その他前述の実施形態と同様の作用効果を奏する。
塗布針24が磁性体であっても所望の吸引力に到達しない場合に、塗布針24の基端部24bに、磁石26に対して所望の吸引力を得ることができる塗布針挿入材241が設けられてもよい。
用途によっては、観察光学系およびCCDカメラを除外した塗布装置とし、例えば、処理対象材の塗布位置を目視により観察してもよい。
塗布針固定部材25に、ロボットハンドなどを用いて塗布針24を着脱させてもよい。
対象材は、ゴム、紙および多孔質材などの柔軟性を有するものであってもよく、ガラスまたはウェハなどの硬いものであってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
4…塗布機構(塗布部材)、5…基板(対象材)、16…駆動力変換機構部、24…塗布針、24b…基端部、25…塗布針固定部材、25b…開口部、25ba…底面、26…磁石、41…サーボモータ(回転駆動源)、70…塗布材料、241…塗布針挿入材、DU…直動ユニット

Claims (5)

  1. 対象材の表面に塗布材料を転写する塗布針と、
    前記塗布針の基端部を支持する塗布針固定部材と、
    前記塗布針固定部材に設けられた磁石と、を備え、
    前記塗布針の前記基端部は、前記磁石の吸引力により前記塗布針固定部材に着脱自在に固定されている塗布部材。
  2. 請求項1に記載の塗布部材において、前記塗布針の基端部に、磁性体である塗布針挿入材が設けられ、この塗布針挿入材が、前記磁石の吸引力により前記塗布針固定部材に着脱自在に固定されている塗布部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の塗布部材において、前記塗布針固定部材には、前記塗布針の前記基端部または前記塗布針挿入材が挿入される開口部が設けられ、この開口部の底面は、前記磁石に対して定められた位置に設けられている塗布部材。
  4. 請求項1または請求項2に記載の塗布部材において、前記塗布針を駆動するための回転駆動源と、この回転駆動源の回転駆動力を前記対象材の表面に対し垂直な方向に変換する駆動力変換機構部とを含む塗布部材。
  5. 請求項4に記載の塗布部材と、前記対象材に対し前記塗布部材を相対移動する直動ユニットと、を備える塗布装置。
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