JP2006116491A - 静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置 - Google Patents

静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006116491A
JP2006116491A JP2004309396A JP2004309396A JP2006116491A JP 2006116491 A JP2006116491 A JP 2006116491A JP 2004309396 A JP2004309396 A JP 2004309396A JP 2004309396 A JP2004309396 A JP 2004309396A JP 2006116491 A JP2006116491 A JP 2006116491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capillary
adjusting member
spraying
position adjusting
electrostatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004309396A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuichi Nakagami
竜一 仲神
Yoshiaki Tominaga
善章 冨永
Takeshi Kuwabara
武 桑原
Mitsuhiro Takahashi
光弘 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004309396A priority Critical patent/JP2006116491A/ja
Publication of JP2006116491A publication Critical patent/JP2006116491A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】静電噴霧の安定性とメンテナンス性のよいキャピラリ構造を有する静電噴霧型キャピラリを実現する。
【解決手段】試料溶液を貯留するキャピラリ1と、キャピラリ1内に配置され該試料溶液を静電噴霧する電圧を印加するための金属線2と、金属線2に静電噴霧用電源が接続される電極6と、キャピラリ1をキャピラリ装着面11に固定するための第1の位置調整部材3と、該第1の位置調整部材3を覆って保持すると共にキャピラリ1内の金属線2と導電性を有する第2の位置調整部材4と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置に関するもので、特にキャピラリ構造に特徴を有するものである。
従来から静電噴霧技術に関しては数多くの報告があり、噴霧の安定化や生産性の向上などの目的で多くの技術が開示されている。例えば特許文献1では、静電噴霧を安定させるため、使用するキャピラリの噴霧端の外径と内径の比を外径/内径>1.445とすることで、特に表面張力が0.055N/m以上の溶液に対して、パルス放電状態を生じることなく静電噴霧を連続的に安定した静電噴霧が可能になることが記載されている。また特許文献2においては、キャピラリ径を微小化することにより、印加電圧を低電圧化するとともに、電圧による吐出量の制御性を高め、更に液体材料を塗布する基板とキャピラリ間の間隔を狭くすることにより、液体材料の塗布位置を高精度化する技術が開示されている。特許文献3では、噴霧された材料を任意のパターンに塗布するための方法が開示されている。また特許文献3では、複数のキャピラリをアレイ状に保持することで生産性を高める方法についても記載されている。また特許文献4において、キャピラリの保持や電極の接続構造が示されている。
特表2002−509794号公報(第16−20頁、第2図、表1から表4) 特開2004−165587号公報 特開2001−281252号公報(第14−23項、図4) 特表2002−511792号公報(P57 実施例11、図20)
従来使用されている静電噴霧装置の代表的な構造を図14に示す。図中の1はキャピラリであり、2はキャピラリ1内に挿入される金属線である。金属線2はキャピラリ固定軸47に接続されており、キャピラリ固定軸47は、キャピラリ保持部品46を介して装置のキャピラリ装着面11に装着されている。また、制御ボックス44により制御される高電圧電源43からでた電気配線の一端はキャピラリ固定軸47に接続され、他の一端はサンプル基板14に接続される。以上の構成により、キャピラリ1とサンプル基板14の間に高電圧を印加可能となっている。キャピラリ1はキャピラリ固定部品45とキャピラリ固定軸47で挟み込むことで固定されている。
以上のような構造の従来の装置の問題点として、噴霧の安定性と装置のメンテナンス性が悪いことが挙げられる。発明者らが本発明の知見を得るに先立って行った確認実験の結果から、噴霧安定性を悪化させる要因には、噴霧停止時のキャピラリ1の先端の乾燥により発生する目詰まり問題があることが分かった。つまり、目詰まりによりキャピラリ1の先端が完全にふさがれた場合には、キャピラリ1の洗浄や交換が必要となり、生産ラインを停止する必要があるため、生産性が大幅に低下する。また、不完全な目詰まりの場合には、キャピラリ1の先端の一部分から噴霧が可能であるが、目詰まりの全くない場合と比較して、噴霧量や噴霧方向などが変化するため、製品品質がばらつくことになる。
また、キャピラリ1の先端から噴霧された溶液を塗布するサンプル基板14までの距離、及びキャピラリの傾き48が、サンプル基板14上に塗布される溶液の量のバラツキに大きな影響を与えることが分かったが、従来開示されている文献には、これらの課題を解決するための方法は記載されていない。サンプル基板14は量産工程では、製品に置き換えられることになり、サンプル基板14上での塗布のバラツキがそのまま製品表面での塗布のバラツキになるため、製品品質を安定させるには、キャピラリの傾き48の改善や、キャピラリ1の先端からサンプル基板14までの距離を一定に制御することが重要である。従来のキャピラリ構造の問題点を更に明確にするため、代表的なキャピラリの作製方法について、図13を用いて説明する。
図13は代表的なキャピラリの作製方法を示した説明図である。
キャピラリは、準備工程33、加熱・延伸工程34、冷却・切断工程35、検査・再切断工程36などの工程を経て作製される。
キャピラリ材料37は、まず加熱・延伸工程34において、加熱対象領域39が加熱されると同時に、両端に引張り力38が加えられ、加熱延伸される。次に加熱を停止することで、キャピラリ材料37を冷却するが、加熱時に加えられた延伸のための引張り力38は継続して加えられており、冷却により硬化したキャピラリ材料37が引張り力38により引きちぎられることでキャピラリが作製される。このような方法で作製するため、キャピラリ先端径41とキャピラリ長さ42の両方を常に一定に保つことは困難であり、キャピラリ先端径41が噴霧に与える影響が大きいために、検査・再切断工程36でキャピラリ先端径41が所望のサイズになるように先端をカッター40にて切断して作製するため、結果としてキャピラリ長さ42がばらつく。このばらつきは3mm程度である。
図14に示す従来の静電噴霧装置の構造では、キャピラリ1をキャピラリ固定部品45により固定する時に、位置調整することが不可能なため、つまり、キャピラリ1の端面をキャピラリ保持部品46に押し当てて固定する構造のため、キャピラリ1の長さばらつきがキャピラリ1の先端からサンプル表面14までの距離に直接影響し、キャピラリ1の先端からサンプル基板14までの距離に3mm程度の誤差が発生するのは避けられない構造であった。つまり、量産工程においては、サンプル基板14が製品に置き換えられるため、キャピラリ1の先端からサンプル表面14までの距離に3mm程度の誤差が発生し、製品品質のバラツキに影響していた。また、従来の静電噴霧装置の構造では、キャピラリ1が小さいために、キャピラリ固定部品45によるキャピラリ1の固定が安定せず、キャピラリ1のセット毎にキャピラリ1の傾き48が変化するという問題もあった。
以上のようなことから従来の静電噴霧装置においては、キャピラリ1の先端の乾燥対策や、キャピラリ1の先端からサンプル表面14までの距離のバラツキやキャピラリの傾き48のバラツキなどの対策が課題として残っていた。更に、静電噴霧する溶液の交換などのメンテナンス時のキャピラリ交換作業において、キャピラリが小さく取り扱いが困難なことやキャピラリ先端が破損しやすいことなどから作業性が悪いため、作業性改善が課題となっていた。
特許文献1から4には、キャピラリの一部分の構造について詳細に寸法や構造を記載しているものがあるが、それらの記載された構造及び寸法を満足させるだけで、量産において安定した静電噴霧を実現することは困難であった。つまり、キャピラリ先端の乾燥を防ぐことができず、更にキャピラリの傾きやサンプル表面からキャピラリ先端までの距離を一定にすることも困難であった。またキャピラリ交換作業における作業性が悪く、結果として交換作業に時間がかかり、生産性を悪化させていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、キャピラリの傾きやサンプル表面からキャピラリ先端までの距離を容易に一定に維持することが可能な構造であり、量産時に頻繁なメンテナンスを必要とするキャピラリ部分の作業性を改善することを目的とする。また、キャピラリ先端に静電噴霧に適したカバーを設ける構造や、吸引器を設けた構造とすることで、キャピラリ先端の乾燥による目詰まりをなくし、製品品質の改善及びキャピラリ交換作業の頻度を大幅に少なくすることによる生産効率の改善を目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の静電噴霧型キャピラリは、試料溶液を貯留するキャピラリと、前記キャピラリ内に配置され前記試料溶液を静電噴霧する電圧を印加するための金属線と、該金属線に静電噴霧用電源が接続される電極と、前記キャピラリをキャピラリ装着面に固定するための第1の位置調整部材Xと、該第1の位置調整部材を覆って保持すると共に前記キャピラリ内の金属線と導電性を有する第2の位置調整部材Yと、を備えたものである。
また、本発明の静電噴霧装置は、試料溶液をサンプル基板に静電噴霧する静電型噴霧装置であって、前記試料溶液を貯留するキャピラリと、前記キャピラリ内に配置され前記試料溶液を静電噴霧する電圧を印加するための金属線と、該金属線に静電噴霧するための高圧電源と、前記キャピラリをキャピラリ装着面に固定するための第1の位置調整部材Xと、該第1の位置調整部材を覆って保持すると共に前記キャピラリ内の金属線と導電性を有する第2の位置調整部材Yと、前記第2の位置調整部材Yの外面に前記高圧電源に接続される電極と、を備えることを特徴としたものである。
本発明の静電噴霧型キャピラリによれば、キャピラリの傾きをなくし且つ、キャピラリ先端からサンプル表面までの距離を容易に一定に固定することが可能であり、また、キャピラリ先端を覆うようにカバーを設けることでキャピラリの破損を防止することが可能であり、前記カバーに切り欠きを設けることで、カバーを設けても安定した静電噴霧が可能である。前記カバーをキャピラリ側面を覆うカバー部分と、前記カバー部分のキャピラリ先端側にキャピラリ先端を密閉するために取り付け可能なキャップ部分とから構成することで、噴霧停止時には、カバー部分及びキャップ部分でキャピラリを密閉することで、キャピラリ先端の乾燥による目詰まりを防止できる。また別の構成のカバー構造として、図10のように噴霧停止時には、キャピラリ先端を覆って乾燥を防止することが可能で、噴霧開始時には前記カバーがキャピラリ先端を開放するように移動し、キャピラリ先端を開放状態にすることが可能な構造とすることで、噴霧にも支障がない構造となるため、安定した噴霧が可能である。
またキャピラリの溶液噴霧端とは反対側にキャピラリ内の溶液を吸引するための吸引器を設置し、噴霧停止時にキャピラリ内の溶液を吸引することでキャピラリ先端での溶液の乾燥による目詰まりを完全に防止できる。
本発明の構造のキャピラリのその他の有利な点として、キャピラリ先端部をカバーにより保護できるため、キャピラリ取り扱い時の破損が発生しにくくなることに加え、キャピラリを比較的大きな位置調整ジグと一体とするため、取り扱いが容易になり、キャピラリ交換作業の作業性が向上するため、キャピラリ交換作業の作業時間短縮が可能になる。以上のように、本発明のキャピラリによれば、噴霧停止時のキャピラリ先端の乾燥の問題、キャピラリ先端からサンプル表面までの距離やキャピラリの傾きのばらつき、メンテナンス時のキャピラリ交換作業の煩雑さなどの課題を解決することが可能であり、静電噴霧を利用した製品の製造装置に関して生産性を大幅に改善することが可能になる。
本発明の静電噴霧型キャピラリを取り付けた静電噴霧装置の性能評価のため、着色溶液を用いてサンプル作製した結果について、従来のキャピラリを取り付けた静電噴霧装置と比較して詳細を以下に記述する。
着色溶液としては、0.01%の濃度のクマシーブリリアントブルーR−250を用いた。本発明の構造のキャピラリにおいて使用可能な溶液としては、従来のキャピラリを用いる場合と同じであり、常温で溶液化可能で体積抵抗値がおよそ1000Ω/cm以上の材料であれば、塗布可能である。
以下に、図面とともに本発明を詳細に説明する。
図1に、本実施例で用いる静電噴霧型キャピラリの構造を示す。図に示したカバー9とキャップ10は本実施例では取り外した状態で使用した。
図1において、1はキャピラリであり、材質としてガラス、金属、プラスチックが使用可能である。またキャピラリ1の先端部の外形寸法は数十μmから数百μmであり、使用条件、塗布材料によって選択される。本実施例ではガラス製で先端部の外径寸法が80μmのキャピラリを使用した。2はキャピラリ内に挿入された高電圧を印加するための金属線である。また3はキャピラリを固定するための第1の位置調整部材(X)であり、静電噴霧装置へのセット前に図1中の寸法Aが一定になるようにキャピラリ1と位置調整部材(X)3が組立てられる。本実施例では、図3に示す組立ジグを用いて、寸法Aが一定になるようにキャピラリ1を3の位置調整部材(X)に圧入する方法により組立てた。
組立てジグはキャピラリ高さ調整軸18とベース20から構成され、キャピラリ高さ調整軸18は、ベース20に対して相対的に、軸線方向に移動可能な構造になっている。
組立ては、組立ジグのキャピラリ高さ調整軸18上にキャピラリ1を固定し、カメラ19でキャピラリ1の先端を観察しながら、寸法Aが一定値になるように、キャピラリ高さ調整軸18を調整する。寸法Aを一定値に調整後、位置調整部材(X)3をキャピラリ1の先端側から挿入し、ベース20に位置調整部材(X)3が接触するまで押し込むことで寸法Aを一定値に調整固定できる。キャピラリ1は位置調整部材(X)3に圧入されるため、キャピラリ1の位置調整部材(X)3に対する傾きは加工精度と同程度に小さくなる。
また、位置調整部材(X)3の外周部分にはネジ加工が施されている。キャピラリ1と位置調整部材(X)3を上記のように組立て後、キャピラリ1と位置調整部材(X)3は、組立ジグから取り外され、4の位置調整部材(Y)にネジ止めされる。4の位置調整部材(Y)に位置調整部材(X)3が組み付けられる部分は、位置調整部材(X)3の外周部分のネジ加工に対応するネジ加工が施されている。位置調整部材(X)3を位置調整部材(Y)4のネジ加工部分にねじ込んで固定する際、位置調整部材(X)3のキャピラリ先端側と反対側の面を位置調整部材(Y)4のネジ加工部分の底面5に押し当てることでネジ止めを行う。このようにすることで、位置調整部材(Y)4への固定時にもキャピラリの位置や傾きには加工精度程度の誤差しか生じないため、高精度に位置決めされた状態で、キャピラリ1を保持することが可能である。位置調整部材(Y)4は、キャピラリ1内に挿入される金属線2に高電圧を供給する役目も兼ねるため、金属材料を用いることが好ましい。本実施例1ではステンレス材料を用いて位置調整部材(Y)4を作製した。図示しないが金属線2は、位置調整部材(Y)4に半田付けにより接続される。更に、位置調整部材(Y)4の表面には、電極6が設けられている。電極6は金メッキにより形成されている。
本実施例1で用いる静電噴霧型キャピラリは以上のような構成になっており、位置調整部材(Y)4の電極6を常にキャピラリ装着面11に当て、静電噴霧装置に設けられた位置調整部材抑え12でキャピラリ装着面11に対して位置調整部材(Y)4を押さえつけて固定するため、キャピラリ1の傾きや先端位置の変化はほとんど発生しない。キャピラリ装着面11は、静電噴霧装置の外壁の一部を平坦に加工することで形成されているが、例えばキャピラリ装着面11にテーパ加工を施し、位置調整部材(Y)4の電極6を前記テーパ加工形状と対になるように形成するなど、より位置決め精度の良い形状にしても良い。
図2は、図1の静電噴霧型キャピラリを取り付けた静電噴霧装置である。前述のように組立てられた静電噴霧型キャピラリは、キャピラリ装着面11に位置調整部材(Y)4を押し当て、位置調整部材抑え11で押さえつけられ、固定されている。
金属線2と位置調整部材(Y)4は半田付けで接続され、位置調整部材(Y)4に設けられた電極6には、高電圧電源15からの配線が接続されており、高電圧電源15からでたアース用の配線は、サンプル基板14を設置するサンプルホルダー17に接続されており、キャピラリ1とサンプルホルダー17間に高電圧が印加される構造になっている。
以下に、図14に示す従来の構造のキャピラリを取り付けた装置と図2に示す本発明の静電噴霧型キャピラリを取り付けた装置を比較した実験結果について詳しく説明する。
本実施例1における噴霧条件としては、キャピラリ1の先端からサンプル基板14の表面までの距離を40mmとし、電極6に4000Vの電圧を加えて噴霧を行った。
図2及び図14に示した装置を用いて噴霧を行い、サンプル基板14表面に形成された着色溶液の濃度分布を評価した。評価は出力0.8mWの赤色レーザ光を基板上の溶液の塗布位置に照射し、その透過率を測定する方法により実施した。
測定は、図4に示す基板上の位置で行った。従来の構造のキャピラリを取り付けた装置と本発明の静電噴霧型キャピラリを取り付けた装置で各5個のサンプルを作製し、測定した結果を図5に示す。図5には、5個のサンプルから測定された結果のばらつきの範囲を示している。図14に示した従来のキャピラリを取り付けた装置の結果に比較して、図2の本発明の静電噴霧型キャピラリを取り付けた装置では、ばらつきが半分以下になっていることが分かる。つまり、キャピラリ1の先端からサンプル基板14までの距離のばらつき及びキャピラリ1の傾きのばらつき48を小さくすることが、噴霧した材料の製品上でのばらつきを低減することに効果的であることが分かった。
次に、キャピラリを複数個並べて量産型装置とした場合に特有の問題について図6を用いて説明する。中央に位置するキャピラリ29の先端の位置が隣り合うキャピラリ28及び30の位置と比較してサンプル基板14より遠くにあるとキャピラリの静電噴霧が不安定になり、最悪の場合には噴霧が停止することが確認された。つまり図6に示す寸法B1、B2、B3の関係がB1>B2且つB1>B3の場合、中央のキャピラリ29からの噴霧が不安定になることが分かった。この具体的な寸法として、本発明実施時の結果から中央のキャピラリ29の寸法B1と噴霧安定性には図7の関係があることが分かった。つまり、キャピラリの位置バラツキが2mm以上になると、中央のキャピラリ29の噴霧が不安定になり、5mm以上になると噴霧は完全に停止する。製品品質の安定化のためには、キャピラリの高さバラツキを2mm以下に揃えることが重要であると言える。上記複数のキャピラリを用いた実験においては、キャピラリの先端からサンプル基板14の表面までの距離の基準を40mm、隣接するキャピラリ間の距離は10mm、複数のキャピラリすべてにおいて電極に加える電圧は4000Vとし、溶液には純水を用いて噴霧を行った。
キャピラリが4本以上の場合にも同様の問題が生じることは容易に推測可能であり、両端に配置されるキャピラリ以外のすべてのキャピラリで、噴霧不安定の問題が発生する可能性がある。つまり、4本以上の場合にも任意の1本のキャピラリの噴霧安定性は隣接する両隣のキャピラリとの位置関係により決定され、両隣のキャピラリより中央のキャピラリが2mm以上サンプル基板から遠く離れていれば、噴霧は不安定になると推測される。噴霧を安定させるだけであれば、隣接するキャピラリとの相対位置を考えるだけで良いが、前述したようにキャピラリとサンプル基板間のバラツキは、サンプル基板上での、塗布量のバラツキにも影響するため、製品品質を考えると複数のキャピラリを設置する場合、すべてのキャピラリの位置が、基準となるキャピラリとサンプル基板間の距離に対して2mm以下の小さなバラツキに抑えることが望ましい。
更に、量産装置では、作業時間短縮のために本実施例のキャピラリ間隔10mmより小さい間隔で複数のキャピラリを配置し、サンプル基板14上での単位面積、単位時間あたりの塗布量を上げることが有用であるが、キャピラリを密に配置するほど、キャピラリ間の微小な位置バラツキも噴霧の安定性に大きな影響を与えるようになるため、量産装置において、キャピラリの位置をミリメータオーダまたはサブミリメータオーダで高精度に揃えることが重要である。
本発明の図2に示す構造の静電噴霧型キャピラリによれば、装置取り付け時のキャピラリ1の先端からサンプル基板14までの距離のばらつきが小さくなるように、量産工程とは別工程で事前にキャピラリを組立てるため、キャピラリ1の先端からサンプル基板14までの距離の誤差がほとんど発生しない。そのため、図14に示す従来の構造のキャピラリにおいて生じるキャピラリ1の先端からサンプル基板14までの距離のばらつきによる噴霧不安定や製品品質悪化の問題を改善できる。また3の位置調整部材(X)及び4の位置調整部材(Y)がキャピラリ1に比較して大きなサイズであるため、従来1mm程度の破損しやすいキャピラリ1を量産工程で取り扱う必要があり、作業者の負担となっていたキャピラリ交換作業が容易になるため、キャピラリが破損しにくくなる他、作業時間の短縮が可能であり、生産効率を高められる。
本実施例2では図2に示す本発明の構造の静電噴霧型キャピラリを取り付けた装置を用いた。キャピラリにはガラス製で先端部の外径が80μmのものを使用した。噴霧条件としては、キャピラリ1の先端からサンプル基板14の表面までの距離を40mmとし、電極6に4000Vの電圧を加えて噴霧を行った。
本実施例2では図1に示す構造のキャピラリを用いた。9はキャピラリ先端を覆うように設けられたカバーであり、10はカバーに取り付けることが可能で、取り付けることによりキャピラリ1の先端部を密閉可能な構造になっている。カバー9を設けることにより鋭利なキャピラリ1の先端での作業者の負傷を防止できる他、カバー9の先端にキャップ10を取り付け及び取外し可能なため、キャピラリ1の先端の乾燥防止を行うことが可能である。カバー9は、4の位置調整部材(Y)の外周面に設けられるネジ加工部にネジ止めにより固定される構造になっている。カバー9のサンプル基板14側端は、位置調整部材(Y)4に取り付けた状態で、キャピラリ1先端より2mmだけ、サンプル基板14側に近い位置になるように設計されている。この構造により、キャピラリ先端を保護するとともに、キャップ10の取り付け時にキャップ10とキャピラリ1の先端が接触することを回避することを目的としている。
本実施例2では、噴霧停止後に一定時間を経過させ、噴霧を再開させた場合の噴霧安定性について評価を行った。結果を図8に示す。カバー9及びキャップ10なしの場合には、約5分でキャピラリ1の先端が乾燥し、目詰まりを生じるため噴霧が不安定となった。これに対してカバー9及びキャップ10ありの場合、30分放置後に噴霧を開始しても安定した噴霧が可能であり、量産装置において30分程度の装置メンテナンスを必要とする場合でも、メンテナンス作業後にキャピラリ1の交換作業を必要としない。そのため、生産効率を改善できる。
カバー9には図9に示すように、切り欠きが設けられている。切り欠きがない場合、カバー9には絶縁材料を用いるため、カバー9自体が帯電し噴霧が不安定になる。カバー9として金属材料など導電性の材質を用いると、カバー9に噴霧した溶液が付着し、噴霧された溶液が製品上に塗布されずムダになるため、カバー9を絶縁性材料で作製することは生産性の点で重要である。噴霧を安定に保つための切り欠きの大きさは図9のとおりである。寸法Eは円柱形状のカバーの内径であり、10mmのものを使用した。またここでは、長方形形状の切り欠きについての結果を示すが、その他の形状の切り欠きを設けたカバーを用いても当然、本発明と同様の効果を得られる。また、キャピラリ1からカバー9までの距離により、つまり寸法Eにより噴霧に適切な切り欠きの大きさは変化する。傾向として、寸法Eを小さくするほど、切り欠きを大きくする必要があり、寸法Eを大きくするほど、切り欠きは小さくてよい。
キャピラリ1の先端での負傷を完全には防止できないため、あまり望ましい構造ではないが、キャピラリ1の先端よりもカバー9を短くすれば、切り欠きなしでも安定した噴霧が可能であることが分かっている。
本実施例3では、図10に示すキャピラリ1の周辺にカバーを設けた構造の静電噴霧型キャピラリについて詳しく説明する。図11にカバー31周辺の斜視図を示す。カバー31はベアリング32に取り付けられており、ベアリング32の回転と連動して移動可能なように構成されている。カバー31は、噴霧停止時には閉じた状態になっており、キャピラリを含むカバー31内の空間を密閉している。噴霧時には、カバー31がベアリング32の回転とともに移動し、キャピラリ1が露出される。カバー31による密閉において、気密性を高めるため、カバー31と位置調整部材Y4との間やカバー同士の接触部分にシール材を用いることで、キャピラリ先端の乾燥を効率的に防止することが可能である。シール材としてシリコンゴム製のシートを使用した場合に、前記実施例2で示した図9の実験結果と同じ結果を得ることができた。つまり、噴霧停止後30分経過した後に噴霧を再開しても、キャピラリ先端の目詰まりは観察されなかった。
本実施例4では、図1に示す吸引器13の効果について詳細に説明する。本実施例ではガラス製で先端部の外径が80μmのキャピラリを使用した。噴霧条件としては、キャピラリ1の先端からサンプル基板14の表面までの距離を40mmとし、電極6に4000Vの電圧を加えて噴霧を行った。
図9に示したように、キャップ10が無い場合、約5分でキャピラリ1の先端が乾燥し、目詰まりのため、噴霧が不安定になった。つまり噴霧停止後、長時間放置した場合はキャピラリ1を交換するなどのメンテナンスが必要になると言える。実際従来の静電噴霧装置では、メンテナンスを行う場合、作業の最後に必ずキャピラリ交換を行う必要があった。
本実施例においては、吸引器13を設けた構造の静電噴霧型キャピラリを用いた場合の実験結果を図12に示す。吸引器13による吸引を行う構造では、1時間の放置後でもキャピラリ1の先端の目詰まりは観察されず、安定した噴霧を確認できた。つまり本実施例の構造を用い、噴霧停止時に吸引器13によりキャピラリ1の先端に残留している溶液を吸引除去することで、キャピラリ1先端の目詰まりを無くすことが可能であり、長時間のメンテナンス作業後でもキャピラリの交換作業なしに製品の製造を再開できることが分かった。
本発明にかかる静電噴霧型キャピラリにより、静電噴霧装置におけるキャピラリの位置、傾きを容易に一定にできるため、溶液の噴霧を均一化でき、製品品質を改善できる。また、キャピラリの目詰まりを防止できるため、キャピラリ交換作業の頻度を大幅に少なくできるため、生産性を改善できる。更にキャピラリ先端部をカバーにより保護できるため、キャピラリ取り扱い時の破損が発生しにくくなり、キャピラリを比較的大きな位置調整ジグと一体とするため、取り扱いが容易になり、キャピラリ交換作業の作業性が向上するため、キャピラリ交換作業の作業時間短縮が可能になる。
本発明の静電噴霧型キャピラリの構造を示す図 本発明の静電噴霧型キャピラリを取り付けた静電噴霧装置の構成図 本発明のキャピラリを組立てジグを用いての組立てを説明するための図 静電噴霧実験における噴霧ばらつきを測定するためのキャピラリの測定位置を示す図 本発明の構造と従来の構造のキャピラリの噴霧ばらつきの測定結果を示す図 実施例1の複数のキャピラリの位置バラツキを説明するための図 実施例1の複数のキャピラリを位置バラツキによる噴霧安定性に関する実験結果を示す図 実施例2における静電噴霧型キャピラリの噴霧安定性の実験結果を示す図 実施例2における静電噴霧型キャピラリのカバーの切り欠き形状と噴霧安定性に関する実験結果を示す図 実施例3における静電噴霧型キャピラリのカバーの構造を示す図 実施例3における静電噴霧型キャピラリのカバーの斜視図 実施例4における静電噴霧型キャピラリの吸引器による目詰まりに関する実験結果を示す図 キャピラリの作製工程を説明するための図 従来の静電噴霧型キャピラリを取り付けた静電噴霧装置の構成図
符号の説明
1 キャピラリ
2 金属線
3 位置調整部材(X)
4 位置調整部材(Y)
5 位置調整部材(Y)のネジ加工部分の底面
6 電極
7 固定キャップ
8 テーパ
9 カバー
10 キャップ
11 キャピラリ装着面
12 位置調整部材抑え
13 吸引器
14 サンプル基板
15 高電圧電源
16 制御ボックス
17 サンプルホルダー
18 キャピラリ高さ調整軸
19 カメラ
20 ベース
21 モニタ
22 ガラス板
23 測定点1
24 測定点2
25 測定点3
26 測定点4
27 測定点5
28 キャピラリA
29 キャピラリB
30 キャピラリC
31 カバー
32 ベアリング
33 準備工程
34 加熱・延伸工程
35 冷却・切断工程
36 検査・再切断工程
37 キャピラリ材料
38 引張り力
39 加熱対象領域
40 カッター
41 キャピラリ先端径
42 キャピラリ長さ
43 高電圧電源
44 制御ボックス
45 キャピラリ固定部品
46 キャピラリ保持部品
47 キャピラリ固定軸
48 キャピラリの傾き

Claims (7)

  1. 試料溶液を貯留するキャピラリと、前記キャピラリ内に配置され前記試料溶液を静電噴霧する電圧を印加するための金属線と、
    該金属線に静電噴霧用電源が接続される電極と、
    前記キャピラリをキャピラリ装着面に固定するための第1の位置調整部材Xと、
    該第1の位置調整部材を覆って保持すると共に前記キャピラリ内の金属線と導電性を有する第2の位置調整部材Yと、を備える静電噴霧型キャピラリ。
  2. 前記キャピラリは、前記第1の位置調整部材Xの基底面からの距離が所定の距離になるように前記キャピラリを設置することを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧型キャピラリ。
  3. 前記キャピラリを同軸状に覆うように前記位置調整部材Yに係合してカバーを装着することを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧型キャピラリ。
  4. 前記カバーは、前記キャピラリ先端より延びており、当該カバー側面の一部に切り欠き部を有し、絶縁材料より成ることを特徴とする請求項3に記載の静電噴霧型キャピラリ。
  5. 前記カバーは、静電噴霧停止時に前記キャピラリ先端を覆い、噴霧時に前記カバーが前記キャピラリ先端が露出するように移動することを特徴とする請求項3に記載の静電噴霧型キャピラリ。
  6. 前記キャピラリの試料溶液の噴霧端の反対側に当該キャピラリ内の溶液を吸引するための吸引器を有し、静電噴霧停止時に前記吸引器により前記キャピラリから試料溶液を吸引することを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧型キャピラリ。
  7. 試料溶液をサンプル基板に静電噴霧する静電型噴霧装置であって、
    前記試料溶液を貯留するキャピラリと、
    前記キャピラリ内に配置され前記試料溶液を静電噴霧する電圧を印加するための金属線と、
    該金属線に静電噴霧するための高圧電源と、
    前記キャピラリをキャピラリ装着面に固定するための第1の位置調整部材Xと、
    該第1の位置調整部材を覆って保持すると共に前記キャピラリ内の金属線と導電性を有する第2の位置調整部材Yと、
    前記第2の位置調整部材Yの外面に前記高圧電源に接続される電極と
    を備えることを特徴とする静電型噴霧装置。


JP2004309396A 2004-10-25 2004-10-25 静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置 Pending JP2006116491A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004309396A JP2006116491A (ja) 2004-10-25 2004-10-25 静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004309396A JP2006116491A (ja) 2004-10-25 2004-10-25 静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006116491A true JP2006116491A (ja) 2006-05-11

Family

ID=36534873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004309396A Pending JP2006116491A (ja) 2004-10-25 2004-10-25 静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006116491A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008237607A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Matsushita Electric Works Ltd 食器洗浄機
US8853678B2 (en) 2009-07-02 2014-10-07 Sharp Kabushiki Kaisha Organic EL element, method for manufacturing the same, and organic EL display device
CN114534949A (zh) * 2022-03-08 2022-05-27 江苏中瑞铁路器材有限公司 一种防水板加工用喷涂设备

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008237607A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Matsushita Electric Works Ltd 食器洗浄機
US8853678B2 (en) 2009-07-02 2014-10-07 Sharp Kabushiki Kaisha Organic EL element, method for manufacturing the same, and organic EL display device
JP5940808B2 (ja) * 2009-07-02 2016-06-29 シャープ株式会社 有機el素子、有機el素子の製造方法、および有機el表示装置
CN114534949A (zh) * 2022-03-08 2022-05-27 江苏中瑞铁路器材有限公司 一种防水板加工用喷涂设备
CN114534949B (zh) * 2022-03-08 2023-01-10 江苏中瑞铁路器材有限公司 一种防水板加工用喷涂设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4572232B2 (ja) 放電加工装置
US20160172174A1 (en) Matrix film forming device
ATE529890T1 (de) Stromversorgungsgerät und auftragungsverfahren unter verwendung des stromversorgungsgeräts
JP2005078990A (ja) イオン発生装置
JP2006116491A (ja) 静電噴霧型キャピラリ及びそれを用いた静電噴霧装置
US20060137987A1 (en) Plating device and plating method
KR101903712B1 (ko) 패턴라인 형성장치
TW200428456A (en) Cascade source and a method for controlling the cascade source
JP4692959B2 (ja) 観察用基板及び液滴供給装置
KR102513742B1 (ko) 기판 식각장치
KR102231320B1 (ko) 무-플럭스 솔더를 기판상에 분배 및 분포하기 위한 장치
WO2021214911A1 (ja) 塗布ノズル
TWI444732B (zh) A pattern correction method and a pattern correction device
JP2006244796A (ja) 電子顕微鏡の試料ホルダ
JP5182754B2 (ja) パターン形成方法およびパターン形成装置
TWI421916B (zh) A pattern correction method and a pattern correction device
JP5491363B2 (ja) パターン修正装置およびそれに用いられる加湿ユニット
JP4095921B2 (ja) 電極接続具およびこれを備えた真空処理装置
CN109716604B (zh) 放电装置
JP2004216290A (ja) ペースト塗布用ノズル、ペースト塗布装置、及び塗布方法
KR101950441B1 (ko) 패턴 형성장치
WO2024116335A1 (ja) キャピラリ電気泳動装置、及びキャピラリカートリッジ
JPH118290A (ja) 静電チャック装置及び載置台
JP2009238878A (ja) プラズマ処理装置
JP4199362B2 (ja) 粒子移動/固定ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070911

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20071012

RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20091120

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091218

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20091222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100413

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02