JP2024034493A - 吸湿カートリッジ及びこれを用いた自動車の空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車の空調装置におけるエバポレーターの消費電力を低減できる小型の吸湿部材を提供することを目的とする。【解決手段】デシカント収容容器と、吸湿域と、吸湿した水分の脱着域とを備え、かつ前記容器に収容されたデシカントと、容器内に取り込まれた空気を、前記吸湿域を通って容器外に排出する除湿経路と、前記脱着域を通り、かつ容器内で循環する空気循環路と、ヒーターとを有し、前記空気循環路が、前記ヒーターと、前記除湿経路との熱交換部と、この熱交換によって生じる水の排出口とを空気循環路に沿ってこの順で備える吸湿カートリッジ。【選択図】図2

Description

本発明は、吸湿カートリッジ及びこれを用いた自動車の空調装置に関する。
車室内では、雨天時の湿気や車内の人の呼気による湿気などによって、湿度が高くなることがあり、快適な車内環境の維持や、窓ガラスの曇り発生防止のため、空調装置による車室内の除湿が必要な場合がある。
図1にエバポレーターを用いた従来の空調装置1を示す。空調装置1は、空気の流入口11A及び11Bと、流入した空気を冷却して飽和水蒸気量を低下させることにより除湿するためのエバポレーター13と、冷却された空気を必要に応じて暖めるためのヒーター14と、除湿されかつ必要に応じて暖められた気体を車内に供給するための車内側吹出口16を備えている。前記空気流入口11Aまたは11Bでは、内外気切替ドア11により車外空気流入口11Aからの外気または車内空気流入口11Bからの内気を切り替えて取り込み、取り込まれた外気または内気が送風機12によってエバポレーター13に運ばれる。ヒーター14はエバポレーター13の下流側に備えられており、エアミックスドア15の切替位置に応じて、エバポレーター13を通過した空気が、ヒーター14を通過することなく(冷房時)、又はヒーター14を通過して(暖房時)、車内側吹出口16を通して車内に導入される。車内側吹出口16は、より具体的には、フロントガラス17側から順に、デフロスタ(DEF)吹出口16A、フェイス(FACE)吹出口16B、フット(FOOT)吹出口16Cが形成されており、吹出口は適宜選択できる。
しかし、エバポレーター13を用いて湿度を低下させるためには、大きなエネルギーを要する。自動車空調システムの稼働に大きなエネルギーが消費されると、燃費が悪化するため望ましくなく、エバポレーターの消費電力量を抑えることが重要である。
例えば、特許文献1では、自動車空調システムにおけるエバポレーターの上流側に、回転可能に配置された吸湿ローターと、吸湿ローターの再生用ヒーターが配置され、吸湿ローターで湿度を低下させた空気がエバポレーターへと運ばれている。
特開2006-248359号公報
上記した特許文献1の技術では、吸湿ローターによって湿度を低減した空気がエバポレーターに運ばれるため、エバポレーターでの除湿量を低減することができる。しかし、特許文献1では、吸湿ローターを加熱して再生した後の湿気を多く含んだ空気は車外に排出されており、この車外排出用のダクトが必要であるため、小型化することが難しい。
そこで、本発明は、自動車の空調装置におけるエバポレーターの消費電力を低減できる小型の吸湿部材を提供することを目的とする。
上記課題を達成した本発明は以下の通りである。
[1]デシカント収容容器を備える吸湿カートリッジであって、
前記容器は、除湿経路と、容器内で循環し水の排出口を有する空気循環路と、前記除湿経路の空気と前記空気循環路の空気の熱のやり取りを可能にする熱交換部と、デシカントと、ヒーターとを有し、
前記デシカントは、吸湿域と、吸湿した水分の脱着域とを備え、
前記熱交換部は、前記除湿経路の一部と、前記空気循環路の一部とが接触してなり、
前記除湿経路は、空気を前記容器に取り込むための空気流入口と、前記熱交換部と、前記吸湿域と、前記吸湿域を通って除湿された空気を前記容器外に排出する空気排出口とを前記除湿経路に沿ってこの順で備え、
前記空気循環路は、ヒーターと、前記脱着域と、前記熱交換部と、前記熱交換部における前記除湿経路との熱交換によって生じる水の排出口とを前記空気循環路に沿ってこの順で備える吸湿カートリッジ。
[2]前記デシカントに回転モーターが取り付けられ、除湿経路に存在する吸湿域と空気循環路に存在する脱着域がデシカントの回転によって交換される[1]に記載の吸湿カートリッジ。
[3]前記除湿経路で、自動車の車室内の内気を容器内に取り入れ、除湿された気体を車室内に排気する[1]または[2]に記載の吸湿カートリッジ。
[4]前記デシカントが、二酸化炭素吸着性の金属有機構造体である[1]~[3]のいずれかに記載の吸湿カートリッジ。
[5]更に、前記除湿経路の空気の流れの上流側に、前記デシカントと所定の距離を隔てて、又は所定の距離を隔てることなく顕熱交換ローターを有する[1]~[4]のいずれかに記載の吸湿カートリッジ。
[6]切り替えて吸気可能な車内空気流入口及び車外空気流入口と、送風機と、エバポレーターと、ヒーターと、車内側吹出口とを備えた自動車の空調装置であって、
さらに前記車内空気流入口に設けられた[1]~[5]のいずれかに記載の吸湿カートリッジと、
前記吸湿カートリッジを冷却するためのクーラント方式の冷却器と、
前記吸湿カートリッジ及び/又は前記エバポレーターからのドレン水と前記冷却器からのクーラントが導かれ、ドレン水の蒸発でクーラントを冷却する熱交換器とを有する自動車の空調装置。
[7]切り替えて吸気可能な車内空気流入口及び車外空気流入口と、送風機と、エバポレーターと、ヒーターと、車内側吹出口とを備えた自動車の空調装置であって、
さらにエバポレーター上流側と車内側吹出口とを結ぶバイパス経路を有し、前記バイパス経路に[1]~[5]のいずれかに記載の吸湿カートリッジが設けられている自動車の空調装置。
[8]前記バイパス経路の吸湿カートリッジよりも下流に、吸湿カートリッジからの除湿された空気を前記エバポレーターとヒーターの間に戻す分岐経路が設けられている[7]に記載の自動車の空調装置。
[9]前記車内側吹出口が自動車のフロントガラスに向けられたものである[7]または[8]に記載の自動車の空調装置。
本発明の吸湿カートリッジによれば、デシカントによる除湿によってエバポレーターでの除湿量を低減し、エバポレーターの消費電力を低減できる上に、デシカントの脱着域を通る空気は、空気循環路で循環しており、車外排出用の排気用ダクトが不要なため、小型化することができる。
従来の空調装置を示す図である。 本発明の吸湿カートリッジの一例を、上面から見た図である。 図2に示した吸湿カートリッジの側面図である。 顕熱交換ローターの概略斜視図である。 本発明の吸湿カートリッジを冷房運転に用いる際の空調装置の一例を示す図である。 本発明の吸湿カートリッジを暖房運転に用いる際の空調装置の一例を示す図である。
本発明の吸湿カートリッジについて、図面を参照して説明する。なお、本発明は、図面に示された態様に限定されるものではない。
図2及び図3に、本発明の吸湿カートリッジの一例を示す。図2は、吸湿カートリッジの一例を上面から見た図であり、図3は図2に示した吸湿カートリッジの側面図である。図2の除湿経路21A及び空気循環路21Bで示している矢印32、33は、空気の流れる方向を意味している。吸湿カートリッジ2は、図2に示すように、デシカント収容容器20と、デシカント容器20に収容されたデシカント30とを備え、空気を容器20に取り込むための空気流入口27からデシカント収容容器20内に取り込まれた空気が除湿経路21Aを通ってデシカント30の吸湿域30Aで除湿され、この除湿された空気を前記容器外に排出する空気排出口28から排気されることで乾燥気体を供給可能になっている。除湿経路21Aでは、更に、除湿経路の空気と前記空気循環経路の空気の熱のやり取りを可能にする熱交換部22を有しており、除湿経路21Aにおいて、空気流入口27、熱交換部22と、吸湿域30Aと、前空気排出口28とを除湿経路21Aに沿ってこの順で備えている。
また、容器内で循環し水の排出口を有する空気循環路21Bを前記容器20内に備え、ヒーター24で空気循環路21B内の空気を暖めてからデシカント30に供給することで、水を吸着したデシカント30の再生が可能になっている。なお前記デシカント30は、除湿経路21Aからの空気が流通して水分を吸着する吸湿域30Aと、空気循環路21Bを流れる空気が流通して水分が脱着される脱着域30Bとを有し、デシカント30が回転することで、デシカント中の任意の場所を吸湿域30A及び脱着域30Bにすることが可能になっている。
本発明の吸湿カートリッジにおいて、除湿経路21Aを流れる空気の流れ32、例えば、空気流入口27から空気排出口28への空気の流れは、空気流入口27と空気排出口28との間の適当な場所(図示例では、空気排出口28とデシカント30との間)に備えられた送風ファン26Aの作動により実現することができる。空気排出口28は、通常、車内側に向けられており、デシカント30により湿度が低下した空気が車内に送られる。
空気循環路21Bでは、デシカント30の脱着域30Bを通って容器内(具体的には、空気循環路21B内)で流れ33の方向に空気が循環している。空気循環路21B内の空気は、空気循環路21Bの流路中に必要に応じて備えられた送風ファン26Bを作動させることによって循環させることができる。また空気循環路21Bでは、ヒーター24と、除湿経路21Aとの熱交換部22と、この熱交換によって生じる水の排出口23が空気循環路21Bに沿ってこの順で備えられており、図示例の空気循環路21Bは、ヒーター24と、デシカント30の脱着域30Bと、前記熱交換部22と、前記排出口23を、空気循環路21Bに沿ってこの順で備えている。ヒーター24で暖められ、脱着域30Bで吸湿した空気は、熱交換部22で冷やされることで凝縮水を生成して除湿され、再びヒーター24で暖められることで脱着域30Bでの水の脱着に再利用される。なお熱交換部22で生成した水は、排出口23からデシカント収容容器20外に排出される。
本発明の吸湿カートリッジは、脱着域30Bを通ったデシカント30再生のための空気が、空気循環路21B内で循環しており、排気ダクトを必要としないため、小型化に適している。また、本発明の吸湿カートリッジ2は、デシカントが吸湿していた水分を排出口23から液体として回収できる。液体は潜熱による冷却に利用でき、後記する通り、吸湿カートリッジを空調装置の冷房運転に用いる際に、冷却用媒体(具体的には、デシカント30を通過した後に、吸着熱により温められた空気を冷却するための媒体)として有効に用いることができる。
空気循環路21Bと除湿経路21Aの熱交換部22では、除湿経路21Aの一部と、空気循環路21Bの一部が流れ方向に沿って接触していればよく、図示例のように両流路が複数回折れ曲がりつつ接する形状であってもよく、両流路が螺旋状になって接する形状でもよく、一方が直線状で他方がこの直線の周囲を螺旋状に取り囲む形状であってもよい。
デシカント30には、回転モーター25が取り付けられていることが好ましく、回転モーター25によりデシカント30を回転させることで、除湿経路21Aに存在する吸湿域30Aと、空気循環路21Bに存在する脱着域30Bとが交換される。デシカント30を回転させると、水分を放出して再生した脱着域30Bの部分で、再び除湿経路21Aで空気中の水分を吸湿することができ、湿度の低減した空気を継続的にデシカント収容容器20の外へ排出することができる。
また吸湿カートリッジ2では、空気流入口27から車室内の内気を取り入れ、デシカント30により除湿された空気を空気排出口28から車室内に排気することが好ましい(以下、この態様を「内気循環」と呼ぶ場合がある)。内気循環の場合に空気流入口27から取り入れる空気は、その少なくとも一部が車室内の内気であればよく、このようにすることで、空気流入口27から外気のみを取り入れる場合と比べて、車内との温度差が大きい空気を空気排出口28から排出することができる。
吸湿カートリッジ2は、図3に示すように、デシカント30の吸湿域30Aと脱着域30Bとを隔てる隔壁29Aを更に有していてもよい。隔壁29Aを設けることによって、ヒーター24で加熱された脱着用の空気が吸湿域30Aへ逃げたり、吸湿域30Aで除湿された空気が空気循環路21B側に流入するのを防ぐことができ、吸湿及び脱着をいずれも効率的に行うことができる。デシカント30を、回転軸方向から見た面において、吸湿域30Aの面積が、脱着域30Bの面積よりも大きいことが好ましい。
吸湿カートリッジ2は、顕熱交換ローターを更に有していてもよい。図4は、顕熱交換ローターの一例をデシカント30と共に示す概略斜視図である。図示例では、デシカント30と顕熱交換ローター31とが所定の空間を空けて平行に設けられており、顕熱交換ローター31は前記除湿経路の空気の流れ32で上流側になる。なお顕熱交換ローター31とデシカント30とは接していてもよい。顕熱交換ローター31にも、前記回転モーター25が取付けられていることが好ましい。特に、吸湿カートリッジ2が顕熱交換ローター31を有している場合、デシカントの回転軸(すなわち、顕熱交換ローターの回転軸)が鉛直方向と略一致していることが好ましい。また、デシカントおよび顕熱ローターを同軸とする場合、1台の回転モーター25で駆動されることが好ましい。
デシカント30の吸湿域30Aを、デシカント30の回転軸方向から顕熱交換ローター31上に投影したとき、吸湿域30Aの投影領域と、顕熱交換ローターの熱回収域31Aが略一致することが好ましいが、一致していなくてもよい。デシカント30の脱着域30Bについても、デシカント30の回転軸方向から顕熱交換ローター31上に脱着域30Bを投影したときの投影領域が顕熱交換ローターの熱放出域31Bと略一致することが好ましいが、一致していなくてもよい。なお、熱放出域31Bでは通過する空気が冷却され水分が結露し、この水は吸湿カートリッジの外へ排出される。
デシカント30は、水分を吸着でき、加熱によって水分を脱離できる材料であれば特に限定されず、例えば活性炭、ゼオライト、シリカゲル、メソポーラスシリカ、活性アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの無機材料、高分子ポリマー、金属有機構造体などを挙げることができる。デシカント30として、金属有機構造体が特に好ましく、例えばAl、Ga、In、Ti、Zr、Hf、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、及びCu、よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属のイオンと、シュウ酸イオン(COO及びR(COO(Rはn価の基であり、nは2以上の整数)で表されるカルボキシレート(カルボキシラト)よりなる群から選択される少なくとも1種である有機配位子から構成される金属有機構造体が挙げられる。金属有機構造体は、低温にて、吸着した水分を脱離して再び水分を吸着できる状態に再生することが可能であり、デシカントの再生に必要なエネルギーを低減できる。デシカント30として金属有機構造体を用いることで、ヒーター14での加熱温度(ヒーターの表面温度であってもよい)を、例えば80℃以下、好ましくは70℃以下、より好ましくは60℃以下とでき、加熱温度の下限は例えば45℃程度であってもよい。
更に、デシカント30として特に、二酸化炭素吸着性の金属有機構造体を用いることが好ましい。前記した内気循環の態様では、人の呼気に含まれる二酸化炭素の影響で車内の二酸化炭素濃度が上昇するが、デシカント30として二酸化炭素吸着性の金属有機構造体を用いることで、車内の二酸化炭素濃度の上昇を防ぐことができ、乗車している人の眠気や疲労感の発生を抑制できる。二酸化炭素吸着性の金属有機構造体としては、SIFSIX-3-Ni、SIFSIX-3-Cu、MOF-74、CALF-20などが挙げられる。
デシカント30の回転軸方向から見た形状は、回転可能な限り限定されず、円形、楕円形、四角形などが挙げられる。デシカント30の回転軸方向から見た形状が円形である場合、その直径は例えば50~500mmである。また、デシカント30は、ハニカム構造体などの、軸方向に貫通する貫通孔を複数有する構造であることも好ましい。
顕熱交換ローター31は、熱伝導率の高い材料であることが好ましく、アルミニウム、銅などが挙げられる。また、顕熱交換ローター31を軸方向から見た面において、熱回収域31Aの面積が、熱放出域31Bの面積より大きいことが好ましい。顕熱交換ローター31を、回転軸方向からみた形状及びサイズは、デシカント30と同様であり、デシカント30と同一の形状及びサイズとすることが好ましい。
隔壁29Aの材質は例えばポリプロピレン、ポリアセタールであることが好ましい。隔壁の形状は特に限定されないが、例えば平板状であり、隔壁29Aの回転軸(デシカント30の回転軸)方向の長さは、例えば1~100mmであり、回転軸に垂直な方向の長さは、例えば25~250mmであり、ローター半径より長くすることも好ましい。複数の隔壁29Aが備えられる場合には、全ての隔壁が同じ寸法であることが好ましい。
デシカント収容容器20の大きさは、例えば幅100~400mm×奥行き60~520mm×高さ60~520mmである。
ヒーター14としては、例えばPTCヒーター、ニクロム線ヒーター、カーボン繊維ヒーターなどを用いることができ、PTCヒーターがより好ましい。
次に、本発明の吸湿カートリッジを備えた空調装置について、図5、6を用いて説明するが、空調装置についても、図面に示された態様に限定されるものではない。
図5は、本発明の吸湿カートリッジを冷房運転に用いる際の空調装置の一例を示す図である。図5に示す空調装置は、図1で示した空調装置、すなわち、切り替えて吸気可能な車内空気流入口11B及び車外空気流入口11Aと、送風機12と、エバポレーター13と、ヒーター14と、車内側吹出口16とを備えた自動車の空調装置を基本構成とする。そして図5の例は、更に車内空気流入口11Bに上記吸湿カートリッジ2が設けられている。冷房運転が必要な夏期は、車内の冷気を循環利用することが多く、車内空気流入口11Bに吸湿カートリッジ2を設けることで、乗員の呼気などに含まれる湿気を吸湿除去できる。また図5の例では、吸湿カートリッジ2と、この吸湿カートリッジの吸湿で生じる熱を冷却するためのクーラント方式の冷却器41と、この冷却器41で使用するクーラントを冷却するための熱交換器45とを備えており、該熱交換器には吸湿カートリッジ2及び/又はエバポレーター13からのドレン水が導かれ、ドレン水が蒸発することでクーラントを冷却可能になっている。冷却器41は、通常、この吸湿カートリッジ2に隣接して(図示例では、吸湿カートリッジ2より下流側に)配置される。吸湿カートリッジ2の吸湿及び/またはエバポレーター13で必然的に発生するドレン水の潜熱を利用し、熱交換器、クーラント、冷却器41を経て吸湿カートリッジ2で発生する吸湿熱を冷却でき、外部からの冷却エネルギーを抑制できるためにエネルギー効率に優れている。なお図5で示している矢印は、空気の流れる方向を意味している。
冷却器41には、熱交換器45によって冷却されたクーラントが、導かれている。熱交換器45では、具体的には、吸湿カートリッジ2からのドレン水タンク42Aに溜められたドレン水及び/又はエバポレーター13からのドレン水タンク42Bに溜められたドレン水を、ドレン水ポンプ44によってドレン水配管43に供給して熱交換器45に運ぶことができ、このドレン水の蒸発によってクーラントを冷却する。熱交換器45で冷却されたクーラントは、例えば、リザーブタンク47に溜められ、クーラントポンプ48でクーラント配管46により冷却器41に導くことができる。
送風機12に送られた除湿後の空気は、エバポレーター13で更に冷却され(その際、前記したドレン水が排出される)、エアミックスドア15がヒーター14側に切り替えられることで、ヒーター14を通過しない経路で車内側吹出口16へと流れる。
冷房運転に用いる空調装置では、空調装置稼働時に、車内空気のみを車内空気流入口11Bより取り込んでもよいし、車内空気に加えて、取り込み空気の一部を車外空気流入口11Aより取り込んだ車外空気としてもよい。夏場の空調装置稼働時には、車内温度が車外より一時的に著しく高くなっている場合があり、取り込み空気の一部を車外空気とすることで、車内を冷却するためのエバポレーター13の負荷を下げることができる。
図6は、本発明の吸湿カートリッジを暖房運転に用いた空調装置の一例を示す図である。図6に示す空調装置は、図1で示した空調装置、すなわち、切り替えて吸気可能な車内空気流入口11B及び車外空気流入口11Aと、送風機12と、エバポレーター13と、ヒーター14と、車内側吹出口16とを備えた自動車の空調装置を基本構成とする。そして図6の例は、更にエバポレーター13上流側(図示例では送風機12近傍)とエバポレーター13下流側(図示例では、車内側吹出口16、特にデフロスタ(DEF)吹出口16A)とを結ぶバイパス経路51と、バイパス経路51に設けられた吸湿カートリッジ2を有している。図6の例では、車外空気流入口11A又は車内空気流入口11Bから取り込まれた空気は、送風機12によって、エバポレーター13側とバイパス経路51側に流れる。エバポレーター13側に流れた空気は、エバポレーター13を通過後、エアミックスドア15の切り替えによってヒーター14を通過して車内側吹出口16(図示例では、デフロスタ(DEF)吹出口16A及びフット(FOOT)吹出口16C)へと流れる。
バイパス経路51側に流れた空気は、吸湿カートリッジ2で除湿され、エバポレーター13での冷却なしに除湿でき、また吸着熱によって除湿後の空気が温められるため、暖房効率を高めることができる。なお図6で示している矢印は、空気の流れる方向を意味している。
吸湿カートリッジ2を通過した後の空気は、車内側空気吹出口16に直接繋がる経路51Aに導かれてもよいし、バイパス経路のエバポレーター13よりも下流に、吸湿カートリッジ2からの除湿された空気をエバポレーター13ーとヒーター14の間に戻す分岐経路51Bを設けて、エバポレーター13ーとヒーター14の間に導いてもよい。経路51Aと51Bへの空気の流れは、空気切替弁53によって切り替えることができる。また、経路51Aは、ヒーター14と車内側吹出口16の間に接続して、デフロスタ(DEF)吹出口16A、フェイス(FACE)吹出口16B、フット(FOOT)吹出口16Cの少なくともいずれかから吸湿カートリッジ2からの除湿された空気を吹き出してもよいし、経路51Aをデフロスタ(DEF)吹出口16A、フェイス(FACE)吹出口16B、フット(FOOT)吹出口16Cに直接に接続して吹出口16A、16B及び16Cのいずれかから吸湿カートリッジ2からの除湿された空気を吹き出してもよく、特に図6に示すように、経路51Aをデフロスタ(DEF)吹出口16Aに接続して、吸湿カートリッジ2からの除湿された空気をフロントガラス17に向けることが好ましい。吸湿カートリッジ2からの除湿された空気をフロントガラス17に向けることで、フロントガラス17の曇りを効率的に除去することができる。
2 吸湿カートリッジ
11A 車外空気流入口
11B 車内空気流入口
12 送風機
13 エバポレーター
14 ヒーター
16 車内側吹出口
20 デシカント収容容器
21A 除湿経路
21B 空気循環路
22 熱交換部
23 水の排出口
24 ヒーター
25 回転モーター
27 空気流入口
28 空気排出口
30 デシカント
30A 吸湿域
30B 脱着域
29A 隔壁
31 顕熱交換ローター
32 除湿経路の空気の流れ
41 冷却器
45 熱交換器
51 バイパス経路

Claims (9)

  1. デシカント収容容器を備える吸湿カートリッジであって、
    前記容器は、除湿経路と、容器内で循環し水の排出口を有する空気循環路と、前記除湿経路の空気と前記空気循環路の空気の熱のやり取りを可能にする熱交換部と、デシカントと、ヒーターとを有し、
    前記デシカントは、吸湿域と、吸湿した水分の脱着域とを備え、
    前記熱交換部は、前記除湿経路の一部と、前記空気循環路の一部とが接触してなり、
    前記除湿経路は、空気を前記容器に取り込むための空気流入口と、前記熱交換部と、前記吸湿域と、前記吸湿域を通って除湿された空気を前記容器外に排出する空気排出口とを前記除湿経路に沿ってこの順で備え、
    前記空気循環路は、ヒーターと、前記脱着域と、前記熱交換部と、前記熱交換部における前記除湿経路との熱交換によって生じる水の排出口とを前記空気循環路に沿ってこの順で備える吸湿カートリッジ。
  2. 前記デシカントに回転モーターが取り付けられ、除湿経路に存在する吸湿域と空気循環路に存在する脱着域がデシカントの回転によって交換される請求項1に記載の吸湿カートリッジ。
  3. 前記除湿経路で、自動車の車室内の内気を容器内に取り入れ、除湿された気体を車室内に排気する請求項1または2に記載の吸湿カートリッジ。
  4. 前記デシカントが、二酸化炭素吸着性の金属有機構造体である請求項1または2に記載の吸湿カートリッジ。
  5. 更に、前記除湿経路の空気の流れの上流側に、前記デシカントと所定の距離を隔てて、又は所定の距離を隔てることなく顕熱交換ローターを有する請求項1または2に記載の吸湿カートリッジ。
  6. 切り替えて吸気可能な車内空気流入口及び車外空気流入口と、送風機と、エバポレーターと、ヒーターと、車内側吹出口とを備えた自動車の空調装置であって、
    さらに前記車内空気流入口に設けられた請求項1または2に記載の吸湿カートリッジと、
    前記吸湿カートリッジを冷却するためのクーラント方式の冷却器と、
    前記吸湿カートリッジ及び/又は前記エバポレーターからのドレン水と前記冷却器からのクーラントが導かれ、ドレン水の蒸発でクーラントを冷却する熱交換器とを有する自動車の空調装置。
  7. 切り替えて吸気可能な車内空気流入口及び車外空気流入口と、送風機と、エバポレーターと、ヒーターと、車内側吹出口とを備えた自動車の空調装置であって、
    さらにエバポレーター上流側と車内側吹出口とを結ぶバイパス経路を有し、前記バイパス経路に請求項1または2に記載の吸湿カートリッジが設けられている自動車の空調装置。
  8. 前記バイパス経路の吸湿カートリッジよりも下流に、吸湿カートリッジからの除湿された空気を前記エバポレーターとヒーターの間に戻す分岐経路が設けられている請求項7に記載の自動車の空調装置。
  9. 前記車内側吹出口が自動車のフロントガラスに向けられたものである請求項7に記載の自動車の空調装置。
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