JP2024034442A - 樹脂製ボトル - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は樹脂製ボトルに関する。
口部、胴部、底部が順次連なる有底筒状をなし、底部が、胴部から漸次縮径するヒール部と、ヒール部に連なる環状の接地部と、接地部の内側に連なり口部の側に凹む底凹部とによって形成された樹脂製ボトルが知られている(例えば特許文献1参照)。
上記のような樹脂製ボトルは、上下方向に積み上げて保管される場合などがあるため、接地時にボトルが傾きにくい接地安定性が重要になる。しかし、環境に配慮し軽量化(薄肉化)する場合などにおいて、補強のために接地部に凹リブを配置すると、その配置形態によっては、温度変化などに伴う内部減圧時に接地部が周方向に不均等に変形し易くなり、接地安定性を損なう場合がある。
そこで本発明の目的は、接地部の補強と内部減圧時の接地安定性を実現し易い樹脂製ボトルを提供することにある。
本発明の一態様は以下のとおりである。
[1]
口部、胴部、底部が順次連なる有底筒状をなし、前記底部が、前記胴部から漸次縮径するヒール部と、前記ヒール部に連なる環状の接地部と、前記接地部の内側に連なり前記口部の側に凹む底凹部とによって形成された樹脂製ボトルであって、
周方向に均等に配置されそれぞれ前記接地部から前記ヒール部まで径方向に延び前記口部の側に凹む8~16本の凹リブを有する樹脂製ボトル。
口部、胴部、底部が順次連なる有底筒状をなし、前記底部が、前記胴部から漸次縮径するヒール部と、前記ヒール部に連なる環状の接地部と、前記接地部の内側に連なり前記口部の側に凹む底凹部とによって形成された樹脂製ボトルであって、
周方向に均等に配置されそれぞれ前記接地部から前記ヒール部まで径方向に延び前記口部の側に凹む8~16本の凹リブを有する樹脂製ボトル。
[2]
前記凹リブが前記接地部の径方向中間領域から前記ヒール部の径方向中間領域まで延びる、[1]に記載の樹脂製ボトル。
前記凹リブが前記接地部の径方向中間領域から前記ヒール部の径方向中間領域まで延びる、[1]に記載の樹脂製ボトル。
[3]
前記胴部の外径が45~60mmであり、前記接地部の外周縁の径が35~45mmであり、前記凹リブの幅が2.5~5.0mmであり、前記凹リブの深さが0.3~1.5mmである、[1]又は[2]に記載の樹脂製ボトル。
前記胴部の外径が45~60mmであり、前記接地部の外周縁の径が35~45mmであり、前記凹リブの幅が2.5~5.0mmであり、前記凹リブの深さが0.3~1.5mmである、[1]又は[2]に記載の樹脂製ボトル。
本発明によれば、接地部の補強と内部減圧時の接地安定性を実現し易い樹脂製ボトルを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
図1~図2に示すように、本発明の一実施形態において樹脂製ボトル1は、口部2、胴部3、底部4が順次連なる有底筒状をなし、底部4が、胴部3から漸次縮径するヒール部5と、ヒール部5に連なる環状の接地部6と、接地部6の内側に連なり口部2の側に凹む底凹部7とによって形成される。なお、本実施形態における樹脂製ボトル1は、口部2の外径D1が接地部6の内周縁の径D2よりも大きい広口ボトルとして構成されるが、これに限らない。
なお、説明の便宜上、樹脂製ボトル1の中心軸線Oに沿う方向を上下方向ともいい、中心軸線Oに沿って底部4から口部2に向かう方向を上方ともいい、その反対方向を下方ともいい、中心軸線Oに直交する直線に沿う方向を径方向ともいい、中心軸線Oを周回する方向を周方向ともいい、中心軸線Oを含む断面を縦断面ともいう。
樹脂製ボトル1は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂によって形成される。なお樹脂製ボトル1はこれに限らず、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂によって形成してもよいし、上記以外の樹脂によって形成してもよい。また樹脂製ボトル1は単層構成としてもよいし、複数層構成としてもよい。
また樹脂製ボトル1は、有底筒状のプリフォームを2軸延伸ブロー成形することによって形成される。なお樹脂製ボトル1はこれに限らず、上記以外のブロー成形(押し出しブロー成形など)によって形成してもよいし、ブロー成形以外の方法によって形成してもよい。
樹脂製ボトル1は、内容物(不図示)を収容する空間を内側に形成する。内容物は、酒類などの飲料である。なお内容物は飲料に限らず、例えば、飲料以外の食品や、薬品、化粧品などであってもよい。また内容物は液体に限らず、例えば、粘性体や、固形物、粒状物、粉体などであってもよい。
口部2は、中心軸線Oを中心とする円筒状をなす。なお「円筒状」とは、中心軸線Oに垂直な断面形状が実質的に円形状をなせばよく、幾何学上の真円形状をなすものに限らない。口部2は、口部周壁2aと、口部周壁2aの外周面に設けられ中心軸線Oを中心とする雄ねじ部2bと、雄ねじ部2bよりも下方において口部周壁2aの外周面から突出し中心軸線Oを中心とする環状凸部2cとを有する。なお、本実施形態では環状凸部2cは口部2の下端よりもやや上方に配置されるが、これに限らない。
口部2には、図示しない有底筒状の閉塞キャップが雄ねじ部2bへの螺合によって着脱可能に取り付けられる。閉塞キャップは、口部2へのキャッピング工程により環状凸部2cに係止し、開封時にキャップ本体から破断によって分離するタンパーエビデントバンド(未開封状態確認用の環状体)を有してもよい。口部2は雄ねじ部2bを有する構成に限らず、例えば、打栓による閉塞キャップの取り付けを可能にする係止凸部を有する構成としてもよい。口部2は環状凸部2cを有する構成に限らない。
樹脂製ボトル1は、飲み口を構成する口部2を閉じるために閉塞キャップを口部2に取り付けて使用される。なお樹脂製ボトル1の用途はこれに限らず、例えば、飲み口を構成するキャップや、吐出口を構成するキャップ、吐出用のポンプ装置などを口部2に取り付けて使用してもよい。
本実施形態では口部2の外径D1(より具体的には口部周壁2aの外径D4)は、接地部6の外周縁の径D3よりも大きい。口部2の外径D1は接地部6の内周縁の径D2よりも大きければよいが、本実施形態のように口部2の外径D1(より具体的には口部周壁2aの外径D4)が接地部6の外周縁の径D3よりも大きい構成である方が、後述する内部減圧時の接地安定性を実現する観点で好ましい。
胴部3は、口部2の下端に連なり中心軸線Oを中心とする円筒状をなす。また胴部3の上端部は、口部2の下端から下方に向けて漸次拡径する拡径部3aを構成する。胴部3は、上下方向に均等に配置されそれぞれ周方向に延び径方向内側に凹む4つの周リブ8を有する。「均等に配置」とは、実質的に同じ形状及び大きさのもの(ここでは周リブ8)を実質的に同じ間隔で配置することを意味する。周リブ8の数は強度や意匠性などを考慮して適宜設定できる。周リブ8を設けない構成としてもよい。
周リブ8の外周面は全周にわたって連続して延びる凹溝状をなし、溝底部は縦断面で所定の曲率半径の円弧形状をなし、一対の溝側壁は縦断面で互いに同じ曲率半径の円弧形状をなし、それぞれ縦断面で溝底部に滑らかに連なる。なお周リブ8の外周面の形状はこれに限らない。
ヒール部5は、胴部3の下端から下方に向けて漸次縮径する。ヒール部5の下端縁には接地部6の外周縁が連なる。接地部6は、樹脂製ボトル1を平面上に載置する際に接地する部分であり、中心軸線Oを中心とする円環状をなす。なお「円環状」とは、実質的に円形の環状をなせばよく、幾何学上の真円形状の環状をなすものに限らない。接地部6の内周縁には底凹部7の下端縁が連なる。
底凹部7は、中心軸線Oを中心とする滑らかな凹曲面状の外周壁部7aと、外周壁部7aの上端縁に連なる平面状の頂壁部7bとを有する。なお外周壁部7aは、滑らかな凹曲面状をなす構成に限らない。頂壁部7bは平面状をなす構成に限らない。
本実施形態の樹脂製ボトル1は、周方向に均等に配置されそれぞれ接地部6からヒール部5まで径方向に延び口部2の側に凹む複数本の凹リブ9を有する。このような複数本の凹リブ9によれば接地部6を補強することができるので、例えば、環境に配慮し軽量化(薄肉化)を実現できる。
しかし、設ける凹リブ9の本数によっては、温度変化などに伴う内部減圧時に接地部6が周方向に不均等に変形し易くなり、接地安定性を損なう場合がある。このような問題を抑制するためには、凹リブ9の本数を8~16本に設定すればよいことが、解析によって判明した。発明者らの解析によれば、内部減圧時に生じるボトルの最大傾斜角度は、凹リブ9の本数が6本のときに2.0°、8本のときに1.4°、12本のときに1.5°、16本のときに1.6°、24本のときに2.6°、32本のときに3.4°となり、8~16本であるときが接地安定性に優れ、最も優れるのは図1~2に示すような8本であることが確認された。
また凹リブ9の本数が8~16本であるときは減圧強度(座屈が生じた時点での減圧度)においても優れた結果であった。具体的には減圧強度(kPa)は、54.4(6本)、55.4(8本)、52.1(12本)、55.8(16本)、58.1(24本)、28.8(32本)であり、このときの体積変化量(吸収容量(ml))は、12.1(6本)、12.5(8本)、11.3(12本)、12.7(16本)、12.5(24本)、6.6(32本)であった。なお、解析では、全高125mm、ボトル重量15g、胴部に深さ2.0mmの周リブを均等間隔で4本配置したボトルにおいて、凹リブ9の深さL2は0.55mm、凹リブ9の幅L1は3.5mmに設定した。
凹リブ9は、図1~2に示すように、接地部6の径方向中間領域からヒール部5の径方向中間領域まで延びる構成とすることが、接地部6の補強と内部減圧時の接地安定性を実現し易くする観点で好ましい。また、凹リブ9は、図1~2に示すように、全長にわたって径方向に沿って延びる構成とすることが、上記観点で好ましい。
また上記観点で、胴部3の外径D5、接地部6の外周縁の径D3、凹リブ9の幅L1(最大部分)及び凹リブ9の深さL2(最大部分)はそれぞれ、以下のように設定するのが好ましい。胴部3の外径D5は45~60mmであるのが好ましく、50~55mmであるのがより好ましい。接地部6の外周縁の径D3は35~45mmであるのが好ましく、40~41mmであるのがより好ましい。凹リブ9の幅L1(1本の凹リブ9における最大部分の数値)は2.5~5.0mmであるのが好ましい。凹リブ9の深さL2(1本の凹リブ9における最大部分の数値)は0.3~1.5mmであるのが好ましい。
さらに上記観点で、ヒール部5と接地部6はそれぞれ、凹リブ9を除く領域の全体にわたって滑らかな形状(つまり凹凸のない形状)であるのが好ましい。
本発明は前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
したがって、前述した実施形態の樹脂製ボトル1は、口部2、胴部3、底部4が順次連なる有底筒状をなし、底部4が、胴部3から漸次縮径するヒール部5と、ヒール部5に連なる環状の接地部6と、接地部6の内側に連なり口部2の側に凹む底凹部7とによって形成された樹脂製ボトルであって、周方向に均等に配置されそれぞれ接地部6からヒール部5まで径方向に延び口部2の側に凹む8~16本の凹リブ9を有する樹脂製ボトル1である限り変更可能である。
1 樹脂製ボトル
2 口部
2a 口部周壁
2b 雄ねじ部
2c 環状凸部
3 胴部
3a 拡径部
4 底部
5 ヒール部
6 接地部
7 底凹部
7a 外周壁部
7b 頂壁部
8 周リブ
9 凹リブ
D1 口部の外径
D2 接地部の内周縁の径
D3 接地部の外周縁の径
D4 口部周壁の外径
D5 胴部の外径
L1 凹リブの幅
L2 凹リブの深さ
O 中心軸線
2 口部
2a 口部周壁
2b 雄ねじ部
2c 環状凸部
3 胴部
3a 拡径部
4 底部
5 ヒール部
6 接地部
7 底凹部
7a 外周壁部
7b 頂壁部
8 周リブ
9 凹リブ
D1 口部の外径
D2 接地部の内周縁の径
D3 接地部の外周縁の径
D4 口部周壁の外径
D5 胴部の外径
L1 凹リブの幅
L2 凹リブの深さ
O 中心軸線
Claims (3)
- 口部、胴部、底部が順次連なる有底筒状をなし、前記底部が、前記胴部から漸次縮径するヒール部と、前記ヒール部に連なる環状の接地部と、前記接地部の内側に連なり前記口部の側に凹む底凹部とによって形成された樹脂製ボトルであって、
周方向に均等に配置されそれぞれ前記接地部から前記ヒール部まで径方向に延び前記口部の側に凹む8~16本の凹リブを有する樹脂製ボトル。 - 前記凹リブが前記接地部の径方向中間領域から前記ヒール部の径方向中間領域まで延びる、請求項1に記載の樹脂製ボトル。
- 前記胴部の外径が45~60mmであり、前記接地部の外周縁の径が35~45mmであり、前記凹リブの幅が2.5~5.0mmであり、前記凹リブの深さが0.3~1.5mmである、請求項1又は2に記載の樹脂製ボトル。
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JP2022138672A JP2024034442A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 樹脂製ボトル |
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JP2022138672A JP2024034442A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 樹脂製ボトル |
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---|---|
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---|---|---|---|
JP2022138672A Pending JP2024034442A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 樹脂製ボトル |
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2022
- 2022-08-31 JP JP2022138672A patent/JP2024034442A/ja active Pending
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