JP2024031247A - 印刷消耗材の管理システム及び印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷消耗材の残量を実測するセンサがタンクに設けられない場合であっても、印刷消耗材がなくなる前に確実に次の貯留体をユーザのもとに届ける。【解決手段】印刷処理システム1は、ボトルからインクを内部に貯留するタンク32と、インクジェットヘッド3と、インクの累積消費量を取得する累積消費量取得部600と、ボトルの所定容量を取得するボトル容量取得部610と、過去のボトルの発注回数を取得する発注回数取得部630と、インクジェットヘッド3でのインクの消費特性に係わるばらつきにより生じるリスクを低減する消費誤差係数を、当該インクジェットヘッド3の個体に最適化するための最適化情報を取得する最適化情報取得部620と、取得されたインクの累積消費量、所定容量、発注回数、及び、最適化情報により最適化された消費誤差係数に基づき、ボトルの新規発注の可否を判定する判定部650と、を有する。【選択図】図9

Description

本発明は、印刷消耗材の内部残量を検知不能に構成されたタンクを有する印刷消耗材の管理システムに関する。
従来、例えば特許文献1に記載のように、プリンタに装着されるインクカートリッジの交換時に、サブタンク内のインク残量とカートリッジの容量との合計を新たなインク残量とし、次のカートリッジを新規発注するためのカウントを行う構成が知られている。
特開2019-117614号公報
上記従来技術においては、タンク内の印刷消耗材であるインクの残量が所定値まで低下したことに基づき新たなカートリッジの発注が行われることで、印刷に使用できるインクが完全になくなる前に確実に次のカートリッジをユーザのもとに届けることができる。また、サブタンク内にインクの残量を実測するセンサが設けられており、上記カウントに誤差が生じたとしても、そのセンサによる検出結果に基づき、当該カウントを自動的にリセット可能となっている。
一方、比較的低コストのプリンタでは、予め定められた所定容量の印刷消耗材を貯留した貯留体、例えばボトルから、印刷消耗材が当該所定容量単位でタンクへと供給されて用いられる場合がある。その際、上記従来技術のような、印刷消耗材の残量を実測するセンサがタンクに設けられない場合もあり得る。
さらに、実際には、印刷量の増加に伴う印刷消耗材の消費量の増大割合が、同一機種のプリンタであっても、ヘッドの個体、印刷環境、印刷態様等によりそれぞれで異なるため、印刷消耗材の残量を推定するときの結果に必ずある程度の誤差が含まれ、タンク内残量の推定精度が低下する。そのため、次の新たな貯留体を発注するタイミングを精度よく決定できず、印刷消耗材がなくなる前に確実に次の貯留体をユーザのもとに届けるのが困難な場合があった。
本発明の目的は、印刷消耗材の残量を実測するセンサがタンクに設けられない場合であっても、印刷消耗材がなくなる前に確実に次の貯留体をユーザのもとに届けることができる、印刷消耗材の管理システム及び印刷装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、予め定められた所定容量単位で印刷消耗材を貯留した貯留体から前記印刷消耗材を内部に貯留するタンクであって、当該印刷消耗材の内部残量を実測不能に構成されたタンクと、前記タンク内の前記印刷消耗材を用いて画像を被印刷媒体に形成する印刷部と、前記印刷部の画像形成による前記印刷消耗材の累積印刷量情報を取得する印刷量取得部と、前記貯留体の前記所定容量を取得する容量取得部と、 過去の前記貯留体の発注回数を取得する回数取得部と、前記印刷部での前記印刷消耗材の消費特性に係わるばらつきにより生じるリスクを低減する消費誤差補正値を、当該印刷部の個体に最適化するための最適化情報を取得する最適化情報取得部と、前記印刷量取得部により取得された前記累積印刷量情報と、前記容量取得部により取得された前記所定容量と、前記回数取得部により取得された前記発注回数と、前記最適化情報により最適化された前記消費誤差補正値とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定する判定部と、を有する。
本願発明においては、印刷部の画像形成で用いられる印刷消耗材がタンク内に貯留され、タンクには貯留体から消耗材が供給される。貯留体は予め定められた所定容量を備えており、印刷消耗材をタンク内に供給することができる。印刷消耗材の供給の際は、印刷消耗材が充填された貯留体から上記所定容量分の印刷消耗材がすべてタンク内に1回で或いは複数回に分けて供給されるように取り扱われる。貯留体は、都度発注されることにより、印刷部のユーザのもとに届けられる。
印刷消耗材は画像形成によって消費され、タンク内の印刷消耗材の残量は順次減少していくが、本願発明においてはタンク内部における印刷消耗材の残量が実測不能となっている。本願発明の印刷消耗材の管理システムでは、実測できない印刷消耗材のタンク内残量を推定するために、印刷量取得部、容量取得部、回数取得部が設けられる。
印刷量取得部では、印刷部での画像形成による累積印刷量情報が取得される。容量取得部では、貯留体の所定容量が取得される。回数取得部では、過去の貯留体の発注回数が取得される。
本願発明では、印刷部での印刷消耗材の消費特性に係わるばらつきにより生じるリスクを低減する消費誤差補正値を、最適化するための最適化情報が用いられる。最適化情報は消費誤差補正値を印刷部の当該個体に最適化するための情報であり、最適化情報取得部によって取得される。
本願発明の印刷消耗材の管理システムでは、貯留体の新規発注の可否が判定部によって判定される。判定部は、印刷量取得部により取得された累積印刷量情報、容量取得部により取得された所定容量、及び、回数取得部により取得された発注回数、に加え、最適化情報取得部により取得された最適化情報により最適化された消費誤差補正値にも基づいて、貯留体の新規発注の可否を判定する。
本願発明においては、印刷量の増加に伴う印刷消耗材の消費量の増大割合が印刷部の個体ごとの消費特性により異なることに対応し、当該個体のばらつきにより生じるリスクを低減するための消費誤差補正値を用いて印刷消耗材切れを引き起こすことのないようにタンク内残量を推定できる。その際、用いられる消費誤差補正値は、最適化情報により印刷部の当該個体に最適化されたものである。
本願発明の印刷消耗材の管理システムによれば、タンク内残量の推定結果に基づき、新たな貯留体を発注するタイミングを印刷消耗材切れを引き起こすことのないように決定できるので、印刷消耗材がなくなる前に確実に次の貯留体をユーザのもとに届けることができる。
本発明によれば、印刷消耗材の残量を実測するセンサがタンクに設けられない場合であっても、印刷消耗材がなくなる前に確実に次の貯留体をユーザのもとに届けることができる。
本発明の一実施形態による印刷処理システムの全体概略構成を表す機能ブロック図である。 印刷処理システムに備えられるプリンタの概略構成図である。 タンク内のインクの残量が減少して次のボトルを発注する経時挙動を説明する説明図、及び、タンク内の推定残量の算出手法の基本的概念を説明する説明図である。 インクの実消費量においてプリンタ個体ごとのばらつきがあることを説明する説明図、及び、当該ばらつきを推定残量において説明した説明図である。 消費誤差係数を用いずに推定残量を算出する一例を説明する説明図である。 消費誤差係数を用いずに推定残量を算出する一例を説明する説明図である。 一律に値が設定された消費誤差係数を用いて推定残量を算出する一例を説明する説明図である。 一律に値が設定された消費誤差係数を用いて推定残量を算出する一例を説明する説明図である。 実施形態による各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。 モバイル端末の表示例を表す説明図である。 情報管理サーバのプロセッサにより実行される制御手順を表すフローチャートである。 インクジェットヘッドの各個体に対し最適化された消費誤差係数を用いて推定残量を算出する実施形態の手法を説明する説明図である。 インクジェットヘッドの各個体に対し最適化された消費誤差係数を用いて推定残量を算出する実施形態の手法を説明する説明図である。 インクジェットヘッドの交換により消費誤差係数の値が変わった場合の挙動を説明する説明図である。 インクジェットヘッドの交換により消費誤差係数の値が変わった場合の挙動を説明する説明図である。 最適化情報としてランク情報を用いる変形例による各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。 複数の消費誤差係数の区分とランク情報との対応関係を表す説明図である。 最適化情報としてインクジェットヘッドの個体識別情報を用いる変形例による各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。 各インクジェットヘッドの個体識別情報と消費誤差係数実測値との対応関係を表す説明図である。 最適化情報としてタンクの外観画像を用いる変形例において、プリンタの筐体に設けられた開閉カバーを開き4つのタンクの外観を外部に露出させた状態を表す、外観図である。 モバイル端末のカメラによる撮影時に表示部に表示される撮影画面の一例を表す説明図である。 外観画像に含まれる液面の位置からタンク内残量を特定する手法を説明するための説明図である。 各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。 外観画像の取得に基づき消費誤差係数の値が変わった場合の挙動を説明する説明図である。 外観画像の取得に基づき消費誤差係数の値が変わった場合の挙動を説明する説明図である。
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の一実施形態に係る印刷処理システムを図1に示す。本実施形態は、プリンタ200で使用している印刷消耗材(詳細は後述)が一定程度消耗した際に、手動操作により交換用の印刷消耗材が配送される配送サービスを提供可能な印刷処理システム1の実施形態である。印刷処理システム1は、プリンタ200における印刷数に応じた課金額を請求する印刷契約に基づく印刷サービスも提供可能としてもよい。印刷処理システム1が、印刷消耗材の管理システムの一例である。
<印刷処理システムの概要>
図1において、この印刷処理システム1は、情報管理サーバ100と、少なくとも1つのプリンタ200と、モバイル端末300と、配送管理サーバ400と、を含んでいる。これら情報管理サーバ100、プリンタ200、モバイル端末300、及び配送管理サーバ400は、ネットワークNTに接続されており、互いに通信可能である。プリンタ200が印刷装置の一例である。
<プリンタの構成>
上記印刷処理システム1に備えられる、プリンタ200を、図2により説明する。図2に示すように、プリンタ200は、キャリッジ2と、インクジェットヘッド3と、プラテン4と、搬送ローラ5,6と、搬送ローラ6のある側がプリンタ200の前側であり、搬送ローラ5のある側がプリンタ200の後側である。また、後側から前側へ向かう方向が搬送方向であり、左右方向が主走査方向である。なお、インクジェットヘッド3が印刷部の一例である。
キャリッジ2は、図示しないベルト等を介しキャリッジモータ56(図1参照)に接続されており、キャリッジモータ56が駆動することでガイドレール11,12に沿って主走査方向に移動する。
インクジェットヘッド3は、4本のチューブ31と接続されている。4本のチューブ31は、プリンタ200の右前端部において主走査方向に並んだ4つのタンク32とそれぞれ接続されている。4つのタンク32に貯留されたブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクがチューブ31を介してインクジェットヘッド3に供給される。
本実施形態のプリンタ200は、例えば比較的低コストの機種であり、対応するボトル(図示省略)から各タンク32へインクが投入されて用いられる。すなわち、各タンク32にはキャップ32aが設けられており、このキャップ32aを外した状態で手動操作にてボトル内のインクを投入することにより、タンク32内にインクが充填される。ボトルの容量は、例えば一定値すなわち100%容量に定まっており、後述のように投入時に誤ってインクをこぼさない限りは、或いは全てのインクが入りきらないタイミングでの補給でない限りは、原則、1回の投入操作によりインクが上記100%容量単位でタンク32内へと供給される。インクが印刷消耗材の一例であり、ボトルが貯留体の一例である。また、本実施形態のプリンタ200では、上記低コスト機種であることに対応し、タンク32内のインクの残量を実測するセンサ等は設けられていない。
インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載されており、キャリッジ2がインクジェットヘッド3を主走査方向に移動させながらインクジェットヘッド3がインクを吐出することで、画像形成すなわち印刷が行われる。インクジェットヘッド3は、流路ユニット13と、アクチュエータ14と、を有する。
流路ユニット13には、複数のノズル10をそれぞれ含む4列のノズル列9が主走査方向に並んでいる。複数のノズル10からは、一例として、右側から左側に向かって順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。1つのノズル列に含まれる複数のノズル10には、対応する1色のインクが、共通の1つの上記チューブ31及び共通の1つのインク流路を介して、供給される。すなわち、1つのタンク32からのインクは、チューブ31→流路ユニット13のインク流路→各ノズル10、の経路で供給される。
プラテン4は、インクジェットヘッド3の下方に位置し、印刷時にノズル面13aと対向する。プラテン4は、主走査方向に記録用紙Pの全幅にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持する。記録用紙Pが被印刷媒体の一例である。搬送ローラ5,6は、それぞれ、搬送方向におけるプラテン4の上流側及び下流側に位置している。搬送ローラ5,6は、図示しないギヤ等を介し搬送モータ57(図1参照)に接続され、搬送モータ57の駆動により回転して記録用紙Pを搬送方向に搬送する。
上記構成により、プリンタ200は、搬送ローラ5,6により記録用紙Pを所定距離ずつ搬送する毎に、キャリッジ2を主走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド3の複数のノズル10からインクを吐出させることによって、記録用紙Pに印刷を行う。
<印刷処理システムの電気的構成>
図1に戻り、印刷処理システム1の電気的構成を説明する。
<情報管理サーバ>
情報管理サーバ100は、例えばプリンタ200のメーカが設置及び管理するサーバであり、プロセッサ110と、記憶装置115と、インタフェース190と、を有している。これらプロセッサ110、記憶装置115、及びインタフェース190は、バス105を介して互いに接続されている。
記憶装置115は、揮発性記憶装置120と、不揮発性記憶装置130と、を備えている。
揮発性記憶装置120は、例えば、DRAMであり、ユーザID記憶領域121、デバイス番号記憶領域122、及び、後述するサービス情報を記憶するサービス情報記憶領域123を有している。不揮発性記憶装置130は、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域131と、料金テーブル記憶領域132と、最適化情報記憶領域133と、を有している。料金テーブル記憶領域132には、例えば、印刷やボトルの配送に対応してユーザに課金される料金を計算するための所定の相関が記憶されている。最適化情報記憶領域133に記憶される最適化情報については、後述する。
プロセッサ110は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。プロセッサ110は、プログラム記憶領域131に格納されたプログラムを実行することによって、ネットワークNTに接続されたモバイル端末300、プリンタ200、配送管理サーバ400に対するデータ通信を含む、後述の図11、図14等に示す各種の処理を実行する。
インタフェース190は、他の装置と通信するための有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
<配送管理サーバ>
配送管理サーバ400は、例えば各種物品の配送サービスを行う配送サービス会社に設置されており、プロセッサと、記憶装置と、ネットワークNTに接続するためのインタフェースと、を有している(図示省略)。
<モバイル端末>
モバイル端末300は、ユーザの所有するスマートフォン等のモバイル端末であり、無線通信を介してネットワークNTに接続される。モバイル端末300は、プロセッサと、記憶装置と、ネットワークNTに接続するためのインタフェースと、適宜の表示部301とを有している(後述の図10参照)。記憶装置に備えられたプログラム記憶領域には各種プログラムが記憶されており、それら各種プログラムには、各種処理プログラムが含まれている。なお、モバイル端末300に代えて、例えばタブレットコンピュータ、デスクトップ型PC等の他の情報端末を用いてもよい。
<プリンタ>
プリンタ200には、プリンタ200の動作を制御するための制御装置50が備えられている。
制御装置50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、EEPROM54と、特定用途向け集積回路であるASIC(application specific integrated circuit)55と、インタフェース90と、等を備える。制御装置50は、これらの構成を備えることにより、キャリッジモータ56、搬送モータ57などの制御を行う。
インタフェース90は、他の装置と通信するための有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、上記ネットワークNTに接続されている。
なお、図1では、CPU51を1つだけ図示しているが、制御装置50がCPU51を複数備え、それら複数のCPU51が分担して処理を行ってもよい。また、図1では、ASIC55を1つだけ図示しているが、制御装置50がASIC55を複数備え、それら複数のASIC55が分担して処理を行ってもよい。
<本実施形態の背景>
上記プリンタ200において、例えば、タンク32内のインクの残量が所定値まで低下したときに前述のボトルを発注するようにすれば、印刷に使用できるインクが完全になくなる前に確実に次のボトルをユーザのもとに届けることができる。発注によって新たに届けられるボトルには、予め定められた固定容量のインクが貯留されており、そのボトルから当該固定容量単位でタンクへとインクが供給され用いられることとなる。固定容量が100%容量の一例である。固定容量の値はある種類の1つのボトルに対して一意的に定まる値であるが、プリンタ200において用いられるボトルは複数種類あってもよく、この場合は複数の固定容量の値が存在することになる。また、ボトルはプリンタ200の運用途中で別種類のボトルに切り替えられてもよい。
例えばタンク32内のインクの残量が上記固定容量の20%になったことを契機に次の新たなボトルを発注するときの経時挙動の例を図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。
図3(a)は横軸に時間経過、縦軸にタンク32内のインク残量(以下適宜、単に「タンク内残量」と称する)を取って表している。図示の例では、最初に空のタンク32に対しボトルから上記固定容量分のインクが投入され、タンク内残量が上記固定容量と同一である100%の状態からユーザの利用が開始される(時間t0)。ユーザ利用に伴う印刷枚数の増大によってタンク内残量が徐々に低下し、固定容量の20%(以下適宜、単に「20%容量」等と称する)以下になったことを契機に第1回目のボトル発注が行われる(時間tr1)。発注が行われた後、実際に新たなボトルが配達され到着するまでに多少のタイムラグがある結果、ユーザのもとにボトルが到着したときにはタンク内残量は約10%容量まで低下する(時間t1)。
到着したボトルから再度上記固定容量分のインクが投入されることで、タンク内残量は約110%容量まで増加する(時間t1)。上記同様、印刷枚数の増大によってタンク内残量が再度低下し、20%容量以下になったことを契機に第2回目のボトル発注が行われる。この例では第2回目の発注は少し遅れて約12%容量となったタイミングで発注された結果(時間tr2)、ユーザのもとにボトルが到着したときにはタンク内残量は約3%容量まで低下する(時間t2)。
到着したボトルから再度上記固定容量分のインクが投入され、タンク内残量は約103%容量まで増加する(時間t2)。その後、上記同様、印刷枚数の増大によってタンク内残量が再度低下する。
<推定残量の算出>
上記のように、タンク内残量が例えば20%等の所定値となったことを目安に発注を行おうとする場合、前述したようにプリンタ200のタンク32にはインク残量を実測するセンサ等が設けられていないため、上記所定値を正確に実測することができない。そこで、例えばプリンタ200のドットカウント値の消耗材の累積消費量を印刷ごとに積算したインクの累積消費量を算出し、上記固定容量の値にボトルの過去発注回数を乗じたものから当該累積消費量を差し引くことで、タンク32内のインクの残量を推定する手法を用いる。この手法によるタンク内残量の推定値(以下適宜、単に「推定残量」と称する)の推移を図3(b)に示す。
なお、図3(b)では、上記累積消費量として、例えばピコリットルで表される実際のインクの消費量の値に対応する累積消費量指数を用いて表している。累積消費量指数は、印刷時の画像データに含まれるオンドット数の累積値、すなわちドットカウントの値に対して一対一に対応付けられるものであり、この例では、上記100%容量相当の値を5、20%容量相当の値を1として指数化した値である。また推定残量については、前述の固定容量を100%とした値で表している。推定残量が残量推定値の一例である。
図3(b)に示すように、ユーザ利用開始前の前述の時間t0では、累積消費量指数は0であり、かつこの時点でのボトルの発注回数は0であるため、上記のようにして算出される推定残量は100%容量となる。ユーザ利用に伴う印刷枚数の増大によってタンク内残量は徐々に低下し、例えばタンク32内のインクのうち20%容量相当が消費されると、累積消費量指数1、推定残量80%容量となり、タンク32内のインクのうち40%容量相当までが消費されると、累積消費量指数2、推定残量60%容量となる。その後、タンク32内のインクのうち80%容量相当までが消費されると、累積消費量指数4、推定残量20%容量となるため、この時点で次の新しいボトルの発注が行われることとなる。発注されたボトルが到着してタンク32内に100%容量が追加されると、累積消費量指数は4のまま発注回数は1となり、推定残量は上記20%容量にボトルからの100%容量が追加されて合計120%容量となる(太枠内参照)。
その後は、上記同様、20%容量相当のインクが消費されると、累積消費量指数は5、推定残量は120%容量から20%容量減って100%容量となり、40%容量相当のインクが消費されると、累積消費量指数は6、推定残量は80%容量となる。以降も同様である。
<消費誤差>
しかしながら、実際は、インクジェットヘッド3による、印刷枚数の増加に伴うタンク32内のインクの消費量の増大割合が、同一機種であっても各インクジェットヘッド3の個体それぞれで異なる。この結果、上記タンク内残量の推定結果には必ずある程度の誤差が含まれ、高精度の推定は難しい。
例えば、印刷枚数の増加に対するインクの実消費量のインクジェットヘッド3の個体ごとのばらつき(=消費誤差)が±5%存在する場合の挙動を図4(a)に示す。
図示のように、前述のようにユーザ利用に伴う印刷枚数の増大によって上記累積消費量指数が1,2,3・・と推移していく場合に、例えば上記消費誤差が-5%、つまりインクの実消費量が5%少ない個体の場合は、実際の累積消費量指数は上記の値マイナス0.05、つまり0.95,1.9,2.85,・・と推移する挙動となる。また上記消費誤差が+5%、つまりインクの実消費量が5%多い個体の場合は、実際の累積消費量指数は上記の値プラス0.05、つまり1.05,2.1,3.15,・・と推移する挙動となる。いずれの場合も、1,2,3・・と推移する、消費誤差のない累積消費量指数の標準値からの偏差は、累積消費量指数の増大に比例して増加し、±0.05,±0.1,±0.15,・・のように推移することになる。
図4(b)に、上記挙動を前述の推定残量を用いて示す。図示において、前述のように累積消費量指数が0,1,2,3・・と推移していく場合、消費誤差がない場合の推定残量の標準値は前述したように100%容量、80%容量、60%容量、・・のように推移する。
これに対して、上記消費誤差が-5%となる個体を想定すると、インクの実消費量が5%少なくなるため、上記推定残量は、100%容量、81%容量、62%容量、・・と推移する挙動となり、標準値の場合よりもタンク内の推定残量が多くなる。
上記消費誤差が+5%となる個体を想定すると、インクの実消費量が5%多くなるため、上記推定残量は、100%容量、79%容量、58%容量、・・と推移する挙動となり、標準値の場合よりもタンク内の推定残量が少なくなる。
したがって、上記手法のままでは次の新たなボトルを発注するタイミングを精度よく決定することは困難であり、タンク32内のインクがなくなる前に確実に次のボトルをユーザのもとに届けるのが困難となる。
<第1比較例>
上記の挙動、すなわち後述の消費誤差係数を用いずに推定残量を算出した場合の推移の一例を、本実施形態の第1比較例として図5に示す。図5において、前述の図3(b)及び図4(b)と同様、累積消費量指数は、上記100%容量相当の値を5、20%容量相当の値を1として指数化した値であり、推定残量は前述の固定容量を100%とした値で表している。
図5に示すように、前述のように累積消費量指数が0,1,2,3・・と推移していく場合、後述の消費誤差係数を用いずに算出した推定残量は前述したように100%容量、80%容量、60%容量、40%容量・・のように推移する。
累積消費量指数が4になり推定残量20%容量となると新しいボトルの発注が行われる。ボトルの到着によりタンク32内に100%容量が追加されると、累積消費量指数は4のまま発注回数が1となり、推定残量はボトルからの100%容量が追加されて120%容量となる(太枠内参照)。
その後、上記同様に累積消費量指数が4,5,6,・・と推移するとともに推定残量が120%容量、100%容量、80%容量、・・と推移し、累積消費量指数が9になり推定残量20%容量となってボトル発注が行われる。タンク32内に100%容量が追加され累積消費量指数は9のまま発注回数が2となり、推定残量は100%容量が追加されて120%容量となる(太枠内参照)。
以降、同様に、推定残量が20%容量となった累積消費量指数14,19,24,・・で発注されたボトルからの追加により発注回数がそれぞれ3,4,5・・となり、推定残量は100%容量がそれぞれ追加されて120%容量となる(太枠内参照)。
この第1比較例による手法では、消費誤差を0とみなして推定残量を算出し、タンク内残量が20%容量以下まで低下したと推定されるときに毎回ボトルが発注され、届いたボトルからのインク注入がその都度行われる。
この場合、実際のインクジェットヘッド3の消費誤差が±0であれば、図6中実線で示すように、ユーザ利用開始後に累積消費量指数がどの値まで増加しても、推定残量が0%容量となることはない。
また、仮に実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がマイナス5%であった場合は、図6中破線で示される折れ線挙動は、累積消費量指数の増加につれて、上記消費誤差±0の場合の実線の折れ線挙動から徐々に上方へ離れていく。その結果、推定残量が0%容量となることはない。
しかしながら、もし仮に、実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がプラス5%であったとすると、図6中一点鎖線で示される折れ線挙動は、累積消費量指数の増加につれて、上記消費誤差±0の場合の実線の折れ線挙動から徐々に下方へ離れていく。その結果、図6及び図5に示すように、例えば累積消費量指数が24,29,30のときに推定残量が0%を下回り負の値となってしまう。すなわちこの場合、次の新しいボトルがユーザのもとに届く前に、タンク32内のインクがなくなってしまうということが起こり得る。
<第2比較例>
そこで、ボトルが到着するまでインクが決してなくならないようにする保証を行うために、言い換えれば、前述の個体ごとのばらつきにより生じるインク切れのリスクを低減するために、例えばまず、消費誤差が常に+5%と存在するとみなして上記推定残量の算出を行うことが考えられる。その場合、前述のようにして算出した推定残量に対し、消費誤差係数としての1.05を乗じた値を、上記消費誤差を加味した推定残量とする。消費誤差係数が消費誤差補正値の一例である。
消費誤差係数1.05を用いて推定残量を算出する場合の推移の一例を、本実施形態の第2比較例として図7に示す。図7において、この例では前述と異なり、累積消費量指数として、上記100%容量相当の値を10、5%容量相当の値を1として指数化した値を用いている。推定残量は前述と同様の固定容量を100%とした値で表している。
図7に示すように、累積消費量指数が0,1,2,3・・と推移していく場合、消費誤差係数1.05を用いて算出した推定残量は前述したように100%容量、90%容量、79%容量、69%容量、・・のように推移することとなる。
累積消費量指数が8になり推定残量が20%容量を下回る16%容量となると、新しいボトルの発注が行われる。ボトルの到着によりタンク32内に100%容量が追加されると、累積消費量指数は8のまま発注回数が1となり、推定残量はボトルからの100%容量が追加されて116%容量となる(太枠内参照)。
その後、上記同様に累積消費量指数が8,9,10,・・と推移するとともに推定残量が116%容量、106%容量、95%容量、・・と推移し、累積消費量指数が18になると推定残量が11%容量となってボトル発注が行われる。タンク32内に100%容量が追加され累積消費量指数は18のまま発注回数が2となり、推定残量は100%容量が追加されて111%容量となる(太枠内参照)。
以降、同様に、推定残量が20%容量以下となった累積消費量指数27,37,46,・・で発注されたボトルからの追加により発注回数がそれぞれ3,4,5・・となり、推定残量は100%容量がそれぞれ追加されて117%容量、112%容量、117%容量、・・となる(太枠内参照)。
この第2比較例の手法では、消費誤差をプラス5%とみなして推定残量を算出し、タンク内残量が20%容量以下まで低下したと推定されるときに毎回ボトルが発注され、届いたボトルからのインク注入がその都度行われる。
この場合、実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がプラス5%であっても、図8中実線で示すように、ユーザ利用開始後に累積消費量指数がどの値まで増加しても、推定残量が0%容量となることはない。
また、仮に実際のインクジェットヘッド3の消費誤差が±0%であった場合は、図8中一点鎖線で示される折れ線挙動は、累積消費量指数の増加につれて、上記消費誤差マイナス5%の場合の実線の折れ線挙動から徐々に上方へ離れていく。その結果、推定残量が0%容量となることはない。
さらに、仮に実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がマイナス5%であった場合は、図8中破線で示される折れ線挙動は、累積消費量指数の増加につれて、上記消費誤差±0の場合の実線の折れ線挙動よりもさらに上方へと離れていく。その結果、推定残量が0%容量となることはない。一方で、発注により届いたボトルでインクを補充するとき、タンク内にインクが入りきらないことが発生し得るが、ボトルに残ったインクは後に補充すればよい。
以上の結果、第2比較例では、累積消費量指数がどのような値をとる場合でも、また、実際のプリンタ200のインクジェットヘッドの消費誤差がマイナス5%~プラス5%の範囲でどのような値であっても、推定残量が0%を下回り負の値となることはない。
<消費誤差係数の最適化>
上記第2比較例においては、どのインクジェットヘッド3の個体に対しても一律に消費誤差がプラス5%生じるとみなして消費誤差係数1.05を用いて推定残量が算出される。すなわち、消費誤差がプラス5%までの範囲であれば、次の新しいボトルがユーザのもとに届く前にタンク32内のインクがなくなってしまうということがなくなる。その結果、少なくともタンク32内のインクがなくなる前に、次の新しいボトルをユーザのもとに届けることができる。
しかしながら、もし実際のインクジェットヘッド3の消費誤差が±0%であった場合は、図8中一点鎖線の挙動に基づき前述したように、実際のインクジェットヘッド3のインク消費特性よりもやや過大にインク消費量を推定することとなる。さらに実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がマイナス5%であった場合は、図8中破線の挙動に基づき前述したように、実際のインクジェットヘッド3のインク消費特性よりもさらに過大にインク消費量を推定することとなる。
その一方、もし実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がプラス20%であった場合は、実際のインクジェットヘッド3のインク消費特性よりも過少にインク消費量を推定することとなる。そのため、第1比較例の図6中に一点鎖線で示した消費誤差プラス5%の場合と同様、この消費誤差プラス20%の場合の挙動は、図8中点線で示されるように、累積消費量指数の増加につれて、上記消費誤差プラス5%の実線の折れ線挙動から徐々に下方へ離れていく。その結果、図8中に示すように、例えば累積消費量指数が17,18のときに推定残量が0%近い値あるいは0%を下回る負の値となってしまい、次の新しいボトルがユーザのもとに届く前に、タンク32内のインクがなくなってしまうということが起こり得る。
そこで、本実施形態では、ボトルが到着するまでインクが決してなくならないようにするという確実な保証とタンク32内に残るインク量の適切な把握のために、消費誤差係数の値が、各インクジェットヘッド3の個体ごとの特性に合わせて最適化される。以下、その手法を順を追って詳細に説明する。
<ソフトウェアブロック構成>
本実施形態において上記のようにして実行する処理に係わるソフトウェアブロック構成を、図9に示す。
<管理サーバのサービス処理部>
図9において、情報管理サーバ100は、サービス処理部530を備えている。一例として、サービス処理部530は、前述したプロセッサ110とプログラム記憶領域131に記憶されたプログラムの対応する部分とにより構成されている。
<プリンタの印刷制御部>
プリンタ200は、印刷制御部540を備えている。一例として、印刷制御部540は、前述した制御装置50のうちプロセッサ210とプログラムの対応する部分とにより構成されている。
情報管理サーバ100のサービス処理部530は、モバイル端末300を介したユーザからの上記配送サービスや印刷サービスの申請を受け付け、最新のサービス情報を参照しつつ、各サービスの提供に必要な適宜の処理を実行する。
サービス情報は、上記図1に示した情報管理サーバ100の揮発性記憶装置120におけるサービス情報記憶領域123に記憶される情報である。サービス情報は、この例では、消耗材の累積消費量と、ボトルの容量つまり上記100%容量の値と、過去のボトルの発注回数と、前述の個体ばらつきを補正するための上記消費誤差係数と、を含んでいる。
尚、上記サービス情報は、後述の最適化情報とともに、プリンタ200の電源オフにより消失しないよう不図示の書き換え可能な不揮発性記憶装置に適宜バックアップされている。
プリンタ200の印刷制御部540は、上記インクジェットヘッド3の印刷動作を制御する。管理サービス情報は、RAM53又はEEPROM54の所定領域に記憶される情報であり、消耗材の累積消費量を含む。また印刷制御部540は、その時点の管理サービス情報の内容も含めたサービス状態をモバイル端末300へ送信してユーザに提示する機能も有している。
消耗材の累積消費量は、プリンタ200において実際に印刷により消費されたインクの量を示すドットカウント値を累積した値であり、印刷制御部540によりデータの生成と修正が行われる。消耗材の累積消費量が累積印刷量情報の一例である。印刷制御部540は、実際にインクジェットヘッド3により印刷が行われた際に、その印刷済みの枚数分で管理サービス情報の消耗材の累積消費量をカウントアップするよう更新する。プリンタ200は、カウントアップされた消耗材の累積消費量及びプリンタ200のデバイス番号などの識別情報等を例えば適宜の所定周期で定期的に情報管理サーバ100へ送信する。情報管理サーバ100は、受信結果に基づき、サービス情報に含まれる消耗材の累積消費量の内容を更新する。情報管理サーバ100は、その消耗材の累積消費量を送信したプリンタ200のデバイス番号を、当該消耗材の累積消費量と紐づけてデバイス番号記憶領域122に記憶する。
最適化情報は、この例では、プリンタ200に装着されているインクジェットヘッド3の個体に固有の数値として算出済の、上記消費誤差係数である。この消費誤差係数の値は、例えばプリンタ200の製造時、言い換えれば当該インクジェットヘッド3の製造時において製造工場内の検出試験で公知の手法により検出されたものが、プリンタ200内の適宜の箇所、例えば上記EEPROM54に記憶されている。以下適宜、インクジェットヘッド3に固有の上記消費誤差係数を、「固有消費誤差係数」とも称する。プリンタ200は、所定のタイミングにおいて固有消費誤差係数の値をプリンタ200のデバイス番号と対応付けて情報管理サーバ100へ送信する。
<管理サーバの他の機能部>
情報管理サーバ100はさらに、累積消費量取得部600と、ボトル容量取得部610と、最適化情報取得部620と、発注回数取得部630と、推定残量算出部640と、判定部650と、を備えている。一例として、累積消費量取得部600、ボトル容量取得部610、最適化情報取得部620、発注回数取得部630、推定残量算出部640、及び、判定部650は、前述したプロセッサ110とプログラム記憶領域131に記憶されたプログラムの対応する部分とにより構成されている。
累積消費量取得部600は、インクジェットヘッド3による画像形成つまり印刷に応じた消耗材の累積消費量を、前述のサービス情報記憶領域123から取得する。累積消費量取得部600による消耗材の累積消費量の取得は、前述のようにしてプリンタ200から最新の消耗材の累積消費量が所定周期で定期的に取得されるのに対応し、その所定周期、例えば数分間隔で実行される。累積消費量取得部600は、印刷量取得部の一例である。
ボトル容量取得部610は、サービス情報記憶領域123に予め記憶されていた、ボトルに係わる上記100%容量の値を取得する。ボトル容量取得部610が容量取得部の一例である。
最適化情報取得部620は、前述のようにしてプリンタ200から送信された、当該プリンタ200のインクジェットヘッド3の個体に係わる上記固有消費誤差係数の値を受信し、取得する。取得された固有消費誤差係数は、プリンタ200のデバイス番号と紐づけて揮発性記憶装置120における最適化情報記憶領域133に記憶される。すなわちこの例では、例えば最適化情報記憶領域133に予めデフォルトとして事前に記憶されていた消費誤差係数の初期値が、固有消費誤差係数によって最適化され、上書き更新されることとなる。なお、事前に最適化情報記憶領域133に消費誤差係数の値が記憶されていない、言い換えれば消費誤差係数の値がゼロの場合は、最適化情報取得部620がプリンタ200から取得した固有消費誤差係数の値が新規に最適化情報記憶領域133に記憶される。この場合、最適化情報記憶領域133に事前に記憶されていたゼロの値が、固有消費誤差係数によって最適化されたこととなる。
発注回数取得部630は、サービス情報記憶領域123予め記憶されていた、過去のボトルの発注回数を取得する。発注回数取得部630が回数取得部の一例である。
発注回数取得部630による発注回数の取得は、例えば、直近に発注されたボトルの、配送先すなわちユーザのもとへの配送が完了したときか、若しくは、当該ボトルの配送先への配送が確定したときのいずれかにおいて行われる。配送完了又は配送確定の旨の情報は、配送担当者からの報告又は配送管理サーバ400内の配送管理情報等に基づき、配送管理サーバ400から情報管理サーバ100へと取得され、この取得に基づき、発注回数取得部630による発注回数の取得が行われる。
あるいは上記直近のボトルの配送後、そのボトルを用いたタンク32へのインク供給完了の通知が、ユーザの適宜の操作によりモバイル端末300から情報管理サーバ100へと送信され、その通知受領時に発注回数取得部630が発注回数を取得してもよい。
推定残量算出部640では、累積消費量取得部600により取得された消耗材の累積消費量に相当する上記累積消費量指数に対し、上記最適化情報取得部620により取得された、インクジェットヘッド3の固有消費誤差係数を乗じて、第1積算値が算出される。消耗材の累積消費量に対応する累積消費量指数が印刷消耗材の累積消費量の一例である。
推定残量算出部640では、ボトル容量取得部610により取得された上記100%容量に対応する上記累積消費量指数に対し、発注回数取得部630により取得された発注回数を乗じて第2積算値が算出される。100%容量に相当する累積消費量指数が100%容量に対応した容量情報の一例である。
推定残量算出部640は、上記第2積算値から上記第1積算値を減じた減算値に基づき、タンク内残量の推定残量を算出する。具体的には、下記の式(1)により、タンク32内のインクの各色ごとに、算出が行われる。なおこの例では、下記式(1)の「消費誤差係数」は前述の固有消費誤差係数となる。
推定残量=(第2積算値-第1積算値)/100%容量分の累積消費量指数
第1積算値=消耗材の累積消費量分の累積消費量指数*消費誤差係数
第2積算値=100%容量分の累積消費量指数*発注回数 ・・・・ 式(1)
判定部650は、上記固有消費誤差係数に応じて推定残量算出部640により算出された推定残量に基づき、ボトルの新規発注の可否を判定する。この例では、詳細には、判定部650は、推定残量算出部640により算出された推定残量が所定の閾値に達したか否かにより、ボトルの新規発注の可否を判定する。閾値は、本実施形態では、前述の例と同様に20%容量が用いられる場合を例にとって説明するが、これに限られず、他の値を用いてもよい。
判定部650によりボトルの新規発注が可能と判定された場合、対応する指示信号がモバイル端末300へと送信される。モバイル端末300の表示部301では、この指示信号に受信に基づき、対応する警告表示が行われる。
モバイル端末300の表示部301で実行される上記警告表示の一例を図10に示す。図示のように、表示部301に表示された警告画面301Aでは、推定残量が上記閾値に達したインク色が表示されるインク表示部301aと、「インク残量が少なくなりました。ボトルを発注してください。」のメッセージが表示されるメッセージ表示部301bと、「発注する」ボタン301cと、が設けられている。「発注する」ボタン301cが操作されることで、対応する発注指示信号が配送管理サーバ400へ送信され、ボトルの発注が行われる。
<制御手順>
上記手法を実現するために情報管理サーバ100のプロセッサ110により実行される制御手順を、図11のフローチャートにより説明する。
図11において、まずS5で、プリンタ200から、最適化情報としての前述の固有消費誤差係数が受信され最適化情報記憶領域133に記憶されたか否かが判定される。固有消費誤差係数が受信されたらYes判定され、S10へ移行する。
S10では、プリンタ200から最新の上記消耗材の累積消費量が受信されてサービス情報記憶領域123に記憶されたか否かが判定される。最新の消耗材の累積消費量が受信されたらYes判定され、S20へ移行する。
S20では、上記サービス情報記憶領域123に記憶された消耗材の累積消費量に紐づけられたプリンタ200の個体が、デバイス番号記憶領域122の記憶内容に基づき特定される。
S22では、ボトル容量取得部610により、前述のインクの4色のうちある1色についてのボトル1本の容量、すなわち上記100%容量が取得される。
S24では、発注回数取得部630により、上記1色についての過去のボトルの発注回数が取得される。
S26では、最適化情報取得部620により、上記1色に係わる、S5で最適化情報記憶領域133に記憶済の最適化情報、この例では上記固有消費誤差係数が取得される。
S30では、推定残量算出部640により、上記1色について、S10で取得した消耗材の累積消費量、上記S26で取得された固有消費誤差係数、S22で取得された上記100%容量、S24で取得された発注回数、に基づき、前述の式(1)を用いて推定残量が算出される。
S40では、判定部650により、S30で算出された推定残量が、予め定められた閾値、前述の例では20%容量以下であるか否かが判定される。推定残量>閾値であればNo判定され、後述のS60へ移行する。推定残量≦閾値であればYes判定され、後述のS50へ移行する。
S50では、判定部650により、S20で特定されたプリンタ200のユーザのモバイル端末300に対し、前述の警告表示を行うための指示信号が送信される。
S60では、上記S22~S50の処理がインクの4色すべてについて終了したか否かが判定される。3色以下しか終了していなければNo判定され、S22に戻って未処理の別の1色について上記同様の処理が行われる。インクの4色すべてについて上記S22~S50の処理が終了していればYes判定され、このフローを終了する。
なお、以上においては、上記フローの実行、言い換えればS40における判定部650による判定は、所定周期ごとに実行される累積消費量取得部600による消耗材の累積消費量の取得を契機に実行されたが、これに限られない。すなわち、直近に発注されたボトルの配送先への配送が確定し配送管理サーバ400からその旨の通知を受けたときに実行されるようにしてもよい。
なお、ボトルの配送確定時に上記フローが実行されるときは、配送管理サーバ400からの上記通知に、プリンタ番号及び配送されたボトルの色種別情報が含まれる。図11のS20では、上記通知に含まれるプリンタ番号により対象とするプリンタ200が特定され、上記通知に含まれる色種別情報に対応するインク色についてS22~S50の処理が行われる。特にS24では、当該配送確定により1つカウントアップされた当該インク色についての発注回数が取得されることとなる。
<本実施形態の作用効果>
本実施形態では、上述のように、累積消費量取得部600が取得した消耗材の累積消費量、ボトル容量取得部610が取得した上記100%容量、発注回数取得部630が取得した発注回数、及び、最適化情報取得部620が取得した最適化情報に基づき、推定残量が算出される。これにより、前述のプリンタ200のインクジェットヘッド3の個体ごとのばらつきに対応し、インク切れを引き起こすことのないことが確実に保証されるようにタンク内残量を推定することができる。本実施形態のこの作用効果を、図12及び図13を参照しつつ具体的に説明する。
一例として、上記のようにして最適化情報取得部620がプリンタ200から取得したインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数が1.1である場合、言い換えれば消費誤差がプラス10%である場合の推定残量の推移の一例を図12に示す。図12において、前述の図7と同様、累積消費量指数は、上記100%容量相当の値を10、10%容量相当の値を1として指数化した値であり、推定残量は前述の固定容量を100%とした値で表している。
図12に示すように、累積消費量指数が0,1,2,3・・と推移していく場合、消費誤差係数1.1を用いて算出した推定残量は100%容量、89%容量、78%容量、67%容量、・・のように推移することとなる。
累積消費量指数が8になり推定残量が20%容量を下回る12%容量となると、新しいボトルの発注が行われる。ボトルの到着によりタンク32内に100%容量が追加されると、累積消費量指数は8のまま発注回数が1となり、推定残量はボトルからの100%容量が追加されて112%容量となる(太枠内参照)。
その後、上記同様に累積消費量指数が9,10,・・と推移するとともに推定残量が101%容量、90%容量、79%容量、・・と推移し、累積消費量指数が17になると推定残量が13%容量となってボトル発注が行われる。タンク32内に100%容量が追加され累積消費量指数は17のまま発注回数が2となり、推定残量は100%容量が追加されて113%容量となる(太枠内参照)。
以降、同様に、推定残量が20%容量以下となった累積消費量指数26,・・で発注されたボトルからの追加により発注回数がそれぞれ3,・・となり、推定残量は100%容量がそれぞれ追加されて114%容量、・・となる(太枠内参照)。
本実施形態によるこの手法では、第1比較例のように消費誤差を考慮しなかったり第2比較例のように消費誤差係数を一律1.05とするのではなく、当該インクジェットヘッド3の消費特性に最適化された固有消費誤差係数1.1を用いて推定残量が算出される。そしてタンク内残量が20%容量以下まで低下したと推定されるときに毎回ボトルが発注され、届いたボトルからのインク注入がその都度行われる。
そのため、図13に示すように、ユーザ利用開始後に累積消費量指数がどの値まで増加しても、推定残量が0%容量となることはない。また、インクジェットヘッド3の消費特性に最適な消費誤差係数が用いられるため、インクジェットヘッド3のインク消費量を過度に多く見積もったり過度に少なく見積もることがない。その結果、図6中の破線や一点鎖線で示される折れ線挙動のように、累積消費量指数の増加につれて徐々に右上がりになっていく挙動となることもない。
以上の結果、本実施形態では、累積消費量指数がどのような値をとる場合でも、また、実際のインクジェットヘッド3の消費誤差がどのような値であっても、推定残量が0%を下回り負の値となることはない。すなわち、次の新しいボトルがユーザのもとに届く前にタンク32内のインクがなくなってしまったり次の新しいボトルがユーザのもとに届いたときにタンク32内のインクが過大に残っているということがなく、タンク32内のインクが適量なときに次のボトルをユーザのもとに届けることができる。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、プリンタ200のインクジェットヘッド3の印刷で用いられるインクがタンク32内に貯留され、タンク32にはボトルからインクが供給される。ボトルは予め定められた前述の100%容量に相当する容量を備えており、インクをタンク32内に供給することができる。インクの供給の際は、インクが充填されたボトルから上記100%容量分のインクがタンク32内に1回で或いは複数回に分けて供給されるように取り扱われる。ボトルは、都度発注されることにより、インクジェットヘッド3を備えたプリンタ200のユーザのもとに届けられる。
インクは印刷によって消費され、タンク32内のインクの残量は順次減少していくが、本実施形態においてはタンク32内部におけるインクの残量が実測不能であるため、実測できないインクのタンク内残量を推定するために、累積消費量取得部600、ボトル容量取得部610、発注回数取得部630が設けられる。
累積消費量取得部600では、インクジェットヘッド3での印刷による消耗材の累積消費量が取得される。ボトル容量取得部610では、ボトルの上記100%容量が取得される。発注回数取得部630では、過去のボトルの発注回数が取得される。
本実施形態では、インクジェットヘッド3でのインクの消費特性に係わるばらつきにより生じるリスクを低減する消費誤差係数を最適化するための最適化情報が用いられる。最適化情報は消費誤差係数をインクジェットヘッド3の当該個体に最適化するための情報であり、最適化情報取得部620によって取得される。上記の例では最適化情報は固有消費誤差係数である。
本実施形態では、ボトルの新規発注の可否が判定部650によって判定される。判定部650は、累積消費量取得部600により取得された消耗材の累積消費量、ボトル容量取得部610により取得された100%容量、及び、発注回数取得部630により取得された発注回数、に加え、最適化情報取得部620により取得された最適化情報により最適化された消費誤差係数にも基づいて、ボトルの新規発注の可否を判定する。
本実施形態では、印刷量の増加に伴うインクの消費量の増大割合がインクジェットヘッド3の消費特性により個体ごとに異なることに対応し、その個体のばらつきにより生じるリスクを低減するための固有消費誤差係数を用いてインク切れを引き起こすことのないようにタンク内残量を推定できる。その際、用いられる消費誤差係数は、インクジェットヘッド3の当該個体に最適化された固有消費誤差係数である。
本実施形態の印刷処理システム1によれば、タンク内残量の推定結果に基づき、新たなボトルを発注するタイミングをインク切れを引き起こすことのないようにまたタンク内にインクを過大に残さないように決定できるので、タンク内のインク残量が適量なときに次のボトルをユーザのもとに届けることができる。
また、本実施形態では特に、ボトルを新規に発注可能か否かの判定を判定部650が行うためのインクの推定残量が、推定残量算出部640によって算出される。
推定残量算出部640は、累積消費量取得部600により取得されたインクの累積消費量に対応した累積消費量指数と、最適化後の固有消費誤差係数との、積算値を算出する。推定残量算出部640は、ボトル容量取得部610により取得された100%容量と、発注回数取得部630により取得された発注回数との、積算値を算出する。推定残量算出部640は、100%容量と発注回数との積算値から、累積消費量と固有消費誤差係数との積算値を減算して減算値を求め、その減算値に基づき上記推定残量を算出することができる。判定部650は、算出された推定残量が所定の閾値に達したか否かによってボトルの新規発注を可とするか不可とするかを判定する。
本実施形態によれば、判定部650が推定残量算出部640により算出したインクの推定残量に基づき、精度よく新たなボトルの発注タイミングを決定することができる。
また、本実施形態では特に、最適化情報として、消費誤差係数そのもの、すなわち固有消費誤差係数が用いられる。固有消費誤差係数は、予め、対応する各インクジェットヘッド3の個体ごとに最適化されている。
本実施形態によれば、判定部650が、最適化情報取得部620により取得された固有消費誤差係数を用いて、新たなボトルを発注するタイミングを精度よく決定することができる。
上記構成のプリンタ200において、例えば作業者によるメンテナンス等により、古いインクジェットヘッド3の個体から新しいインクジェットヘッド3の個体へと交換される場合がある。交換前の古いインクジェットヘッド3の個体が第1個体の一例であり、交換後の新しいインクジェットヘッド3が第2個体の一例である。本実施形態ではこのような交換時に対応することもでき、最適化情報取得部620、推定残量算出部640、判定部650において、交換時に対応する処理が行われる。
最適化情報取得部620では、第1最適化情報と第2最適化情報とが取得される。第1最適化情報は、作業者による交換前に使用された上記交換前の古いインクジェットヘッド3の個体の消費誤差係数を最適化するための情報であり、この例では、当該古いインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数である。第2最適化情報は、作業者による交換後に使用される上記交換後の新しいインクジェットヘッド3の消費誤差係数を最適化するための情報であり、この例では、当該新しいインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数である。この固有消費誤差係数が第1消費誤差係数の一例である。作業員は、上述のようにインクジェットヘッド3を交換した後、例えばプリンタ200における所定の手動操作により新しいインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数を入力する。これにより、プリンタ200から新しいインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数が情報管理サーバ100へと送信され、最適化情報取得部620により取得される。
この固有消費誤差係数が第2消費誤差係数の一例である。すなわち、最適化情報取得部620では、インクジェットヘッド3が交換されるより前の第1期間では上記第1消費誤差係数が取得され、インクジェットヘッド3が交換された後の第2期間では上記第2消費誤差係数が取得される。
推定残量算出部640は、インクジェットヘッド3の交換前の上記第1期間では上記第1消費誤差係数を用いて推定残量を算出する。この推定残量が第1推定残量の一例である。
インクジェットヘッド3の交換後の上記第2期間では上記第2消費誤差係数を用いて推定残量を算出する。この推定残量が第2推定残量の一例である。
上記のようなインクジェットヘッド3の交換前後における推定残量の算出挙動の一例を図14に示す。
図14において、この例では、交換前のインクジェットヘッド3の上記第1固有消費誤差係数は、前述と同様、1.1である。累積消費量指数が0,1,2,3・・と推移していく場合、その固有消費誤差係数1.1を用いて算出した上記第1推定残量は、前述のように100%容量、89%容量、78%容量、67%容量、・・のように推移することとなる。累積消費量指数が8になり推定残量が20%容量を下回る12%容量となると、新しいボトルの発注が行われて発注回数が1となり、第1推定残量は112%容量となる(太枠内参照)。
その後、上記同様に累積消費量指数が9,10,11,・・と推移するとともに推定残量が101%容量、90%容量、79%容量、・・と推移する。この例では、累積消費量指数が11となり推定残量が79%容量となったときに、前述のインクジェットヘッド3の交換が行われ、交換後のインクジェットヘッド3の上記第2固有消費誤差係数は0.9である。その結果、これ以降、固有消費誤差係数0.9を用いて算出される上記第2推定残量は、累積消費量指数が12,13,14,・・と推移するにつれて70%容量、61%容量、52%容量、・・のように推移することとなる。累積消費量指数が18になり推定残量が16%容量となると、新しいボトルの発注が行われて発注回数が2となり、第2推定残量は116%容量となる(太枠内参照)。
以降、同様に、累積消費量指数が19,20,21,・・と推移するとともに推定残量が107%容量、98%容量、89%容量、・・と推移し、推定残量が20%容量以下となったタイミングでボトル発注が行われる。
図15のグラフは、上記の挙動を表しており、インクジェットヘッド3交換前の累積消費量指数0~11の間は第1固有消費誤差係数に対応する右下がり勾配を与える折れ線挙動となっている。インクジェットヘッド3交換後の累積消費量指数11以降は、第1固有消費誤差係数の折れ線の勾配よりも緩い、第2固有消費誤差係数に対応する右下がり勾配を与える折れ線挙動となっている。
判定部650では、上記の挙動に対応し、上記の例において第1期間である累積消費量指数0~11の間と、第2期間である累積消費量指数11以降とで、別々の手法により、ボトルの新規発注の可否判定が行われる。第1期間においては、推定残量算出部640により算出された上記第1推定残量が所定の閾値に達したか否かにより判定が行われる。第2期間においては、推定残量算出部640により算出された上記第2推定残量が所定の閾値に達したか否かにより判定が行われる。
以上のように、本実施形態によれば、インクジェットヘッド3が古い第1個体から新しい第2個体へと交換された場合であっても、精度よく新たなボトルの発注タイミングを決定することができる。
また、本実施形態では特に、インクジェットヘッド3が古い第1個体から新しい第2個体へと交換された場合に、作業者によって第2最適化情報である第2消費誤差係数の入力が行われる。本実施形態によれば、最適化情報取得部620が、作業者による手動入力結果に応じて、交換後のインクジェットヘッド3の第2個体に対応した第2最適化情報を確実に取得できる。
なお、上記のような作業員の手動入力ではなく、インクジェットヘッド3の交換により自動的に最適化情報取得部620において第2最適化情報が収集されるようにしてもよい。すなわち、インクジェットヘッド3において例えばICチップ等からなる適宜の記憶部が設けられている。交換前のインクジェットヘッド3の第1個体の記憶部が上記第1最適化情報を記憶しており、交換後のインクジェットヘッド3の第2個体の記憶部が第2最適化情報を記憶している。情報管理サーバ100の最適化情報取得部620は、作業員により第1個体から第2個体への交換が行われると、交換後のインクジェットヘッド3の第2個体の記憶部から第2最適化情報を自動的に取得する。
この場合、最適化情報取得部620は、交換後の第2個体に対応した第2最適化情報を、作業者の人手を介すことなく自動的に取得できる。
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例も技術的範囲に含まれる。
(1)ランク情報を用いる場合
すなわち、上記実施形態のように各インクジェットヘッド3の個体の消費誤差係数を用いるのではなく、最適化情報として、各インクジェットヘッド3の個体の消費誤差に係わるランク情報が用いられる場合である。
本変形例におけるソフトウェアブロック構成を、上記図9に対応する図16に示す。図16において、プリンタ200に記憶されている最適化情報は、プリンタ200に装着されているインクジェットヘッド3の個体に固有の値である上記ランク情報である。例えばプリンタ200の製造時、言い換えれば当該インクジェットヘッド3の製造時において製造工場内の検出試験で公知の手法により、消費誤差係数の値が実測される。このとき、検出された消費誤差係数の値に基づき、各インクジェットヘッド3の消費誤差特性が、例えば図17に示す複数の区分に分類され、ラベリングされる。すなわちランク情報は、インクジェットヘッド3の個体のばらつきの程度が、ばらつき範囲をそれぞれ表す複数の区分のうちいずれの区分に該当するかを表す情報である。
図17に示すテーブルは、例えば上記製造工場内の上記検出試験を行う装置又は施設のコンピュータに記憶されている。図示のように、この例では、上記区分は5つ設けられている。例えば、上記製造時に実測された消費誤差係数の値が1.03以上である場合、当該インクジェットヘッド3のランクは「C+」とされる。消費誤差係数の実測値が1.01以上1.03未満である場合、当該インクジェットヘッド3のランクは「B+」とされる。消費誤差係数の実測値が0.99以上1.01未満である場合は、当該インクジェットヘッド3のランクは「A」とされる。消費誤差係数の実測値が0.97以上0.99未満である場合、当該インクジェットヘッド3のランクは「B-」とされ、消費誤差係数の実測値が0.97未満である場合、当該インクジェットヘッド3のランクは「C-」とされる。
各インクジェットヘッド3それぞれに対応する「A」「B+」「C+」「B-」「C-」等のランク情報が、製造時において、当該インクジェットヘッド3が装着されたプリンタ200内の適宜の箇所、例えば上記EEPROM54に記憶される。
図16に示すように、本変形例の情報管理サーバ100は、図9と同様の最適化情報取得部620と、第1補正値取得部670と、を備えている。
プリンタ200は、適宜のタイミングで、当該プリンタ200に装着されているインクジェットヘッド3の上記ランク情報を情報管理サーバ100へ送信する。最適化情報取得部620は、前述のようにしてプリンタ200から送信された、当該プリンタ200のインクジェットヘッド3の個体に係わる上記ランク情報を受信し、取得する。取得されたランク情報は、プリンタ200のデバイス番号と紐づけて揮発性記憶装置120における最適化情報記憶領域133に記憶される。
情報管理サーバ100の適宜の箇所、例えば不揮発性記憶装置130には、図17に示すテーブルと同等のテーブルが記憶されている。第1補正値取得部670は、当該テーブルを用い、最適化情報取得部620が取得したランク情報に対応したみなし消費誤差係数を取得する。取得されたランク情報が「A」であれば当該インクジェットヘッド3のみなし消費誤差係数は1.0とされる。取得されたランク情報が「B+」であれば当該インクジェットヘッド3のみなし消費誤差係数は1.02とされ、取得されたランク情報が「C+」であれば当該インクジェットヘッド3のみなし消費誤差係数は1.04とされる。取得されたランク情報が「B-」であれば当該インクジェットヘッド3のみなし消費誤差係数は0.98とされ、取得されたランク情報が「C-」であれば当該インクジェットヘッド3のみなし消費誤差係数は0.96とされる。みなし消費誤差係数が、区分ごとに最適化された消費誤差係数の一例である。上記実施例では、みなし消費誤差係数は、該当するランクでの消費誤差の範囲における中央値を用いているが、その範囲の最大値を用いてもよい。
この例では、例えば最適化情報記憶領域133に予めデフォルトとして事前に記憶されていた消費誤差係数の初期値が、みなし消費誤差係数によって最適化され、上書き更新されることとなる。なお、事前に最適化情報記憶領域133に消費誤差係数の値が記憶されていない、言い換えれば消費誤差係数の値がゼロの場合は、第1補正値取得部670が取得したみなし消費誤差係数の値が新規に最適化情報記憶領域133に記憶される。この場合、最適化情報記憶領域133に事前に記憶されていたゼロの値が、みなし消費誤差係数によって最適化されたこととなる。
推定残量算出部640は、上記実施形態と同様、前述の式(1)によりタンク内残量の推定残量を算出する。なお本変形例では、式(1)の「消費誤差係数」は前述のみなし消費誤差係数となる。
判定部650は、上記みなし消費誤差係数に基づき推定残量算出部640により算出された推定残量に応じて、ボトルの新規発注の可否を判定する。
以上のように、本変形例においては、ランク情報が最適化情報取得部620により取得されると、取得されたランク情報に対応した、最適化されたみなし消費誤差係数が第1補正値取得部670により取得される。
本変形例によれば、判定部650が、第1補正値取得部670により取得された最適化後のみなし消費誤差係数を用いて、新たなボトルを発注するタイミングを精度よく決定することができる。
(2)インクジェットヘッドの個体識別情報を用いる場合
本変形例では、最適化情報として、各インクジェットヘッド3のシリアル番号等の個体識別情報が用いられる。
本変形例におけるソフトウェアブロック構成を、上記図9、図16に対応する図18に示す。図18において、プリンタ200に記憶されている最適化情報は、プリンタ200に装着されているインクジェットヘッド3の個体に固有の値である上記個体識別情報である。例えばプリンタ200の製造時、言い換えれば当該インクジェットヘッド3の製造時において製造工場内の検出試験で公知の手法により、消費誤差係数の値が実測される。このとき、検出された消費誤差係数すなわち前述の固有消費誤差係数が、各インクジェットヘッド3の個体識別情報とともに、例えば図19に示すテーブルとして記録される。すなわち、検出された固有消費誤差係数は、各個体識別情報に対応するインクジェットヘッド3に対し最適化された消費誤差係数として、予めこのテーブルに設定されている。
図19に示すテーブルは、例えば上記製造工場内の上記検出試験を行う装置又は施設のコンピュータに記憶されている。図示のように、この例では、個体識別情報「abcd」のインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数が1.1であり、個体識別情報「adej」のインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数が0.95である。個体識別情報「bocc」のインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数が1.05であり、個体識別情報「cdss」のインクジェットヘッド3の固有消費誤差係数が1.0である。
各インクジェットヘッド3それぞれに対応する個体識別情報は、例えば当該インクジェットヘッド3が装着されたプリンタ200内の適宜の箇所、例えば上記EEPROM54に記憶されている。
図18に示すように、本変形例の情報管理サーバ100は、図9及び図16と同様の最適化情報取得部620と、第2補正値取得部680と、を備えている。
プリンタ200は、適宜のタイミングで、当該プリンタ200に装着されているインクジェットヘッド3の上記個体識別情報を情報管理サーバ100へ送信する。最適化情報取得部620は、前述のようにしてプリンタ200から送信された、当該プリンタ200のインクジェットヘッド3の個体識別情報を受信し、取得する。取得された個体識別情報は、プリンタ200のデバイス番号と紐づけて揮発性記憶装置120における最適化情報記憶領域133に記憶される。
情報管理サーバ100の適宜の箇所、例えば不揮発性記憶装置130には、図19に示すテーブルと同等のテーブルが記憶されている。第2補正値取得部680は、当該テーブルを用い、最適化情報取得部620が取得した個体識別情報に対応した上記固有消費誤差係数を取得する。
この例では、例えば最適化情報記憶領域133に予めデフォルトとして事前に記憶されていた消費誤差係数の初期値が、上記個体識別情報に対応した固有消費誤差係数によって最適化され、上書き更新されることとなる。なお、事前に最適化情報記憶領域133に消費誤差係数の値が記憶されていない、言い換えれば消費誤差係数の値がゼロの場合は、第1補正値取得部670が取得した固有消費誤差係数の値が新規に最適化情報記憶領域133に記憶される。この場合、最適化情報記憶領域133に事前に記憶されていたゼロの値が、固有消費誤差係数によって最適化されたこととなる。
推定残量算出部640は、上記実施形態と同様、前述の式(1)によりタンク内残量の推定残量を算出する。なお本変形例では、式(1)の「消費誤差係数」は固有消費誤差係数となる。
判定部650は、上記第2補正値取得部680により取得された、個体識別情報に対応して最適化された消費誤差係数すなわち固有消費誤差係数に基づき、ボトルの新規発注の可否を判定する。
以上のように、本変形例においては、最適化情報としてインクジェットヘッド3の個体識別情報が用いられる。各個体識別情報には、それぞれに対して最適化された固有消費誤差係数が対応付けられている。インクジェットヘッド3の個体識別情報が最適化情報取得部620により取得されると、取得された個体識別情報に対応した固有消費誤差係数が第2補正値取得部680により取得される。
本変形例によれば、判定部650が、第2補正値取得部680により取得された最適化後の固有消費誤差係数を用いて、新たなボトルを発注するタイミングを精度よく決定することができる。
(3)タンク液面を含む外観写真に基づき消費誤差係数を最適化する場合
本変形例においては、インクジェットヘッド3の消費誤差特性に対応したタンク内残量を正確に把握するために、ユーザがモバイル端末300に備えられたカメラ(図示省略)により撮影した写真、具体的には、タンク32の液面の撮影結果に基づき残量検出が行われる。以下、その手法の詳細を図20~図22により説明する。
<外観写真の撮影>
図20は、プリンタ200のうち、筐体200Aに設けられた開閉カバー200Bを開いて、筐体200A内に配置された前述の4つのタンク32の外観を外部に露出させた状態を示している。この例では、左側から右側へ、マゼンタタンク32M、シアンタンク32C、イエロータンク32Y、ブラックタンク32K、の順にそれぞれ配置されている。
図21を用いてモバイル端末300におけるユーザ撮影時の概略挙動を説明する。図21は、カメラによる撮影時においてモバイル端末300の表示部301に表示される撮影画面301Aの一例を示している。図示のように、撮影画面301Aには、モバイル端末300の上記プロセッサの制御により、カメラの撮影視野内の実画像、この例では図20に示した4つのタンク32及び開閉カバー200B付近の実画像が表示される。
図示のように、この例では、カメラの撮影視野内に上記4つのマゼンタタンク32M、シアンタンク32C、イエロータンク32Y、ブラックタンク32Kの外観がそれぞれが収まっている。詳細には、各タンク32M,32C,32Y,32Kそれぞれのインクの液面PM,PC,PY,PKと、各タンク32M,32C,32Y,32Kの外観表面に予め表記された、満指標マークUg及び空指標マークLgとが、撮影視野内に収まっている。満指標マークUgは、タンク32内にインクがほぼ満量充填されている状態の液面位置を表し、空指標マークLgは、タンク32内のインクがほぼ消費され尽くした状態の液面位置を表している。なお、これら満指標マークUg及び空指標マークLgの表記位置は、プリンタ200の機種ごとに予め決められた既知の情報として、例えば情報管理サーバ100の不揮発性記憶装置130に記憶されている。
<残量の特定>
上記のようにして撮影された4つのタンク32の上記液面PM,PC,PY,PKを含む外観画像すなわち写真は、モバイル端末300から情報管理サーバ100へと送られる。情報管理サーバ100では、上記外観画像に基づき、マゼンタタンク32M、シアンタンク32C、イエロータンク32Y、ブラックタンク32Kそれぞれにおける液面位置が特定され、その特定結果に基づき、各タンク32M,32C,32Y,32K内におけるインクの内部残量が特定される。
図22に示すように、この例では、例えばマゼンタタンク32Mの液面PMは、満指標マークUgから空指標マークLgまでの上下方向寸法と対比すると当該寸法を65:35に区分する位置である。情報管理サーバ100では、この位置が、公知の画像解析に基づくエッジ検出の手法によりエッジとして検出される。その結果、マゼンタタンク32Mの内部残量は、前述の満量を100%残量とした相対値として35%残量である、と特定される。
同様に、シアンタンク32Cの液面PCは、満指標マークUgから空指標マークLgまでの上下方向寸法を35:65に区分する位置である。この位置がエッジ検出される結果、シアンタンク32Cの内部残量は65%残量である、と特定される。
同様に、イエロータンク32Yの液面PYは、満指標マークUgから空指標マークLgまでの上下方向寸法を25:75に区分する位置である。この位置がエッジ検出される結果、イエロータンク32Yの内部残量は75%残量である、と特定される。
同様に、ブラックタンク32Kの液面PKは、満指標マークUgから空指標マークLgまでの上下方向寸法を50:50に区分する位置である。この位置がエッジ検出される結果、ブラックタンク32Kの内部残量は50%残量である、と特定される。
<消費誤差係数の補正>
本変形例では、上記のようにしてタンク液面に基づき特定されたタンク内残量に基づき、消費誤差係数の補正が行われる。本変形例におけるソフトウェアブロック構成を、上記図9~図18に対応する図23に示す。図23において、本変形例の情報管理サーバ100は、前述と同様の最適化情報取得部620と、液面特定部690と、残量決定部692と、係数算出部693と、第3補正値取得部695と、を備えている。
モバイル端末300では、最適化情報として、前述のようにして撮影された、タンク32M,32C,32Y,32Kにおけるインクの液面PM,PC,PY,PKを含む外観の撮影画像が記憶されている。モバイル端末300は、適宜のタイミングで、上記外観撮影画像を情報管理サーバ100へ送信する。情報管理サーバ100の最適化情報取得部620は、前述のようにしてモバイル端末300から送信された外観撮影画像を受信し、取得する。取得された外観撮影情報は、例えばプリンタ200のデバイス番号と紐づけて揮発性記憶装置120における最適化情報記憶領域133に記憶される。
液面特定部690は、上記図22を用いて説明した上記手法により、最適化情報取得部620が取得した上記外観撮影画像におけるタンク32M,32C,32Y,32Kの液面PM,PC,PY,PKの位置を特定する。
残量決定部692は、液面特定部690により特定された液面PM,PC,PY,PKの位置に基づき、上記図22を用いて説明した上記手法により、タンク32M,32C,32Y,32K内におけるインクの実残量を決定する。
係数算出部693は、前述した式(1)に相当する下記の式(1′)に対し、上記残量決定部692により決定されたインクの実残量を代入して逆算することにより、前述の撮影画像に基づく消費誤差係数を算出する。
決定されたインク実残量*100%容量分の累積消費量指数=第2積算値-第1積算値
第1積算値=インクの累積消費量分の累積消費量指数*消費誤差係数
第2積算値=100%容量分の累積消費量指数*発注回数 ・・・・式(1′)
すなわち、係数算出部693は、ボトル容量取得部610により取得された100%容量に対し発注回数取得部630により取得された発注回数を乗じた第2積算値から、残量決定部692により決定された実残量と100%容量分の累積消費量指数との積を差し引いた減算値を、累積消費量取得部600により取得されたインクの累積消費量に対応した累積消費量指数で除すことにより、前述の撮影画像に基づく消費誤差係数を算出する。
第3補正値取得部695は、最適化情報取得部620が取得した撮影画像に対応した、インクジェットヘッド3の個体に最適化された消費誤差係数を取得する。詳細には、第3補正値取得部695は、上記係数算出部693により算出された消費誤差係数を取得する。
この例では、例えば最適化情報記憶領域133に予めデフォルトとして事前に記憶されていた消費誤差係数の初期値が、上記第3補正値取得部695により取得された消費誤差係数によって最適化され、上書き更新されることとなる。なお、事前に最適化情報記憶領域133に消費誤差係数の値が記憶されていない、言い換えれば消費誤差係数の値がゼロの場合は、第3補正値取得部695が取得した消費誤差係数の値が新規に最適化情報記憶領域133に記憶される。この場合、最適化情報記憶領域133に事前に記憶されていたゼロの値が、第3補正値取得部695が取得した消費誤差係数によって最適化されたこととなる。
推定残量算出部640は、上記実施形態と同様、前述の式(1)によりタンク内残量の推定残量を算出する。その際、本変形例では、式(1)の「消費誤差係数」として、上記第3補正値取得部695により取得され、前述の撮影画像に基づきインクジェットヘッド3の個体に対し最適化された消費誤差係数が用いられる。
判定部650は、上記第3補正値取得部695で取得した消費誤差係数に基づき推定残量算出部640により算出された推定残量に応じて、ボトルの新規発注の可否を判定する。
<本変形例の効果>
本変形例においては、最適化情報としてタンク32M,32C,32Y,32Kの外観の撮影画像が用いられる。外観には、タンク32M,32C,32Y,32Kにおけるインクの液面PM,PC,PY,PKが含まれる。液面PM,PC,PY,PKの位置はインクジェットヘッド3の当該個体によるインクの消費挙動に対応している。タンク32M,32C,32Y,32Kの外観の撮影画像が最適化情報取得部620により取得されると、取得された撮影画像に対応した、最適化された消費誤差係数が第3補正値取得部695により取得される。
本変形例によれば、判定部650が、第3補正値取得部695により取得された最適化後の消費誤差係数に基づき、新たなボトルを発注するタイミングを精度よく決定することができる。
また本変形例では特に、撮影画像に基づき決定できるタンク32M,32C,32Y,32K内のインクの実残量と、累積印刷量に基づき推定されるタンク内インクの推定残量とを対比させることで、消費誤差係数の最適化を図ることができる。
撮影画像におけるインクの液面PM,PC,PY,PKの位置が、液面特定部690により特定される。特定された液面PM,PC,PY,PKの位置に基づき、残量決定部692により、タンク32M,32C,32Y,32K内におけるインクの実残量が決定される。
インクの推定残量は、前述したように式(1)を用いて以下のようにして算出される。累積消費量取得部600が取得したインクの累積消費量に対応した累積消費量指数に消費誤差係数を乗じることで、当該インクジェットヘッド3の個体により消費されたと推定される推定消費量を表す第1積算値が算出される。ボトル容量取得部610が取得した100%容量分の累積消費量指数と発注回数取得部630が取得した発注回数とを乗じることで、過去に発注した全回数によりタンク32内に投入されたインク量を表す第2積算値が算出される。第1積算値を第2積算値から減算し、100%容量分の累積消費量指数で除することで、現在のタンク32内のインクの推定残量を表す推定残量となる。
上記を逆算すると、前述の式(1′)で表されるように、残量決定部692が決定したインク実残量と100%容量分の累積消費量指数との積を第2積算値から差し引くことで第1積算値が算出でき、その第1積算値をインクの累積消費量分の累積消費量指数で除することで消費誤差係数を算出することができる。本変形例では、この手法原理を用いて、係数算出部693において最適化された消費誤差係数が算出される。算出された消費誤差係数は、上記第3補正値取得部695によって取得される。
本実施形態によれば、第3補正値取得部695により取得された最適化後の消費誤差係数に応じ推定残量算出部640で算出された推定残量に基づき、判定部650は、新たなボトルを発注するタイミングを精度よく決定することができる。
なお、モバイル端末300が外観撮影画像を情報管理サーバ100へ送信するタイミング、言い換えればユーザがモバイル端末300により上記外観画像を撮影するタイミングとしては、例えば以下の2通りが考えられる。
(a)インクの減少に応じた所定タイミング
すなわち、タンク32内のインクの減少に応じた所定タイミングにおいてモバイル端末300から撮影画像が送信され、最適化情報取得部620で取得される場合である。例えば、タンク32内のインクがタンク32の容量の半分程度まで減少したとき等の所定タイミングにおいてユーザにタンク32の外観の撮影を促し、最適化情報取得部620により撮影画像を取得することができる。
この場合、タンク32M,32C,32Y,32K内のインクがある程度減少して液面PM,PC,PY,PKの位置で実残量を決定できるようになった時点で、最適化された消費誤差係数を取得することができる。
(b)ボトルの新規発注時
すなわち、ユーザからの要請に基づきボトルの新規発注がなされた場合に、モバイル端末300から撮影画像が送信され、最適化情報取得部620で取得される場合である。例えば、ユーザがボトルを新規に発注した際にユーザにタンク32M,32C,32Y,32Kの外観の撮影を促し、最適化情報取得部620により撮影画像を取得することができる。
この場合、遅くとも、タンク32M,32C,32Y,32K内のインクが減少しボトルの新規発注が必要になった時点で、最適化された消費誤差係数を取得することができる。
<推定残量の算出挙動例>
以上のようにして本変形例においてモバイル端末300からの外観撮影画像の送信により消費誤差係数の最適化による補正が行われる場合に、補正前後における推定残量の算出挙動の一例を図24に示す。
図24において、この例では、外観画像による補正前のインクジェットヘッド3の上記消費誤差係数すなわち初期値は、前述と同様、1.1である。累積消費量指数が0,1,2,3・・と推移していく場合、その消費誤差係数1.1を用いて推定残量算出部640が算出した推定残量は、前述のように100%容量、89%容量、78%容量、67%容量、・・のように推移することとなる。この例では、累積消費量指数が5になり推定残量が45%容量となったときに、上記(a)のようにユーザによりタンク32の外観が撮影されて最適化情報取得部620で取得されている。取得された当該外観画像に基づき、前述の手法を用いて、第3補正値取得部695により、インクジェットヘッド3の個体に最適化された補正後の消費誤差係数1.0が得られている。
この補正後の消費誤差係数の値1.0を用いると、累積消費量指数が5であるこのタイミングでの推定残量は50%容量となる(太枠内参照)。これ以降、累積消費量指数が6,7,8,・・と推移していく場合、上記最適化補正後の消費誤差係数1.0を用いて推定残量算出部640が算出した推定残量は、40%容量、30%容量、20%容量、・・のように推移することとなる。この例では、累積消費量指数が8になり推定残量が20%容量となると、新しいボトルの発注が行われて発注回数が1となり、推定残量は120%容量となる。
以降、同様に、累積消費量指数が9,10,11,・・と推移するとともに推定残量が110%容量、100%容量、90%容量、・・と推移し、推定残量が20%容量以下となったタイミングでボトル発注が行われる。
図25のグラフは、上記の挙動を表しており、破線で表す折れ線が、初期値、すなわち上記外観画像に基づく補正前の消費誤差係数1.1に対応しており、一点鎖線で表す折れ線が、上記外観画像に基づく補正後の消費誤差係数1.0に対応している。
図示の例では、補正前は当該インクジェットヘッド3のインク消費特性が実際よりも過大に見積もられて消費誤差係数1.1とされていたのが、写真画像に基づいて消費誤差係数1.0と補正されることでインク消費特性が適正に見積もられている。
本変形例では、タンク32の液面を含む外観写真を1回用いることで消費誤差係数の補正を行うようにしたが、タンク32の液面を含む外観写真を所定のインク量を消費した前後の2回用いるようにしても良い。この場合、消費誤差係数は以下の式から求められる。
(決定された2回目撮影時のインク実残量-決定された1回目撮影時のインク実残量)*100%容量分の累積消費量指数
=(2回目撮影時のインクの累積消費量分の累積消費量指数-1回目撮影時のインクの累積消費量分の累積消費量指数)*消費誤差係数・・・・式(2)
この場合、初期導入のインク量やボトルからの補給時のこぼれたインク量などの誤差の影響を受けないでより正確な消費誤差係数を得ることができる。
(4)情報管理サーバによらずプリンタにより推定残量算出を行う場合
本変形例では、例えば図9、図16、図18に示した累積消費量取得部600、ボトル容量取得部610、最適化情報取得部620、発注回数取得部630、推定残量算出部640、判定部650にそれぞれ相当する、累積消費量取得部、ボトル容量取得部、最適化情報取得部、発注回数取得部、推定残量算出部、判定部の各機能部が、プリンタ200内に設けられる。これに対応して、情報管理サーバ100における上記各機能部600,610,620,630,640,650は省略される。プリンタ200に備えられた上記累積消費量取得部が印刷量取得部の一例であり、プリンタ200に備えられたボトル容量取得部が容量取得部の一例であり、プリンタ200に備えられた発注回数取得部が回数取得部の一例である。
すなわち、本変形例のプリンタ200は、タンク32と、インクジェットヘッド3と、上記累積消費量取得部と、ボトル容量取得部と、発注回数取得部と、最適化情報取得部と、判定部と、を有する。プリンタ200において、印刷消費量取得部がインクジェットヘッド3での印刷による消耗材の累積消費量を取得し、ボトル容量取得部がボトルの上記100%容量を取得し、発注回数取得部が過去のボトルの発注回数を取得し、最適化情報取得部が上記最適化情報を取得する。プリンタ200の判定部は、前述の手法により、上記取得された累積消費量、100%容量、発注回数、に加え、最適化情報により最適化された消費誤差係数にも基づいて、ボトルの新規発注の可否を判定する。
本変形例のプリンタ200によれば、サーバ等に頼ることなく、インクジェットヘッド3の当該個体に最適化された消費誤差係数値を用いて、印刷消耗材切れを引き起こすことのないようにタンク内残量を推定する。そして、新たなボトルの発注タイミングをインク切れを引き起こすことのないように決定し、インクがなくなる前に確実に次のボトルをユーザのもとに届けることができる。
(5)その他
以上においては、印刷消耗材の一例としてインクを例にとって説明したが、これに限られない。例えばインクジェット方式ではなくレーザ方式のプリンタ200が用いられる場合には、トナーが印刷消耗材の一例となる。
また、以上において、図9、図16、図18、図23等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図11に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
上記実施形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではない。すなわち、本発明によって、上述されていない課題を解決したり、上述されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 印刷処理システム(印刷消耗材の管理システムの一例)
3 インクジェットヘッド(印刷部の一例)
32 タンク
100 情報管理サーバ
133 最適化情報記憶領域
200 プリンタ(印刷装置の一例)
300 モバイル端末
301 表示部
600 累積消費量取得部(印刷量取得部の一例)
610 ボトル容量取得部(容量取得部の一例)
620 最適化情報取得部
630 発注回数取得部(回数取得部の一例)
640 推定残量算出部
650 判定部
670 第1補正値取得部
680 第2補正値取得部
690 液面特定部
692 残量決定部
693 係数算出部
695 第3補正値取得部
P 記録用紙(被印刷媒体の一例)
PC シアンタンクの液面
PK ブラックタンクの液面
PM マゼンタタンクの液面
PY イエロータンクの液面

Claims (13)

  1. 予め定められた所定容量単位で印刷消耗材を貯留した貯留体から前記印刷消耗材を内部に貯留するタンクであって、当該印刷消耗材の内部残量を実測不能に構成されたタンクと、
    前記タンク内の前記印刷消耗材を用いて画像を被印刷媒体に形成する印刷部と、
    前記印刷部の画像形成による前記印刷消耗材の累積印刷量情報を取得する印刷量取得部と、
    前記貯留体の前記所定容量を取得する容量取得部と、
    過去の前記貯留体の発注回数を取得する回数取得部と、
    前記印刷部での前記印刷消耗材の消費特性に係わるばらつきにより生じるリスクを低減する消費誤差補正値を、当該印刷部の個体に最適化するための最適化情報を取得する最適化情報取得部と、
    前記印刷量取得部により取得された前記累積印刷量情報と、前記容量取得部により取得された前記所定容量と、前記回数取得部により取得された前記発注回数と、前記最適化情報により最適化された前記消費誤差補正値とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定する判定部と、
    を有する、印刷消耗材の管理システム。
  2. 前記最適化情報は、
    前記印刷部の前記個体のばらつきの程度が、ばらつき範囲をそれぞれ表す複数の区分のうちいずれの区分に該当するかを表すランク情報であり、
    前記印刷消耗材の管理システムは、
    前記最適化情報取得部が取得した前記ランク情報に対応した、前記区分ごとに最適化された前記消費誤差補正値を取得する第1補正値取得部をさらに有し、
    前記判定部は、
    前記累積印刷量情報と、前記所定容量と、前記発注回数と、前記第1補正値取得部により取得された前記区分ごとに最適化された消費誤差補正値とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、請求項1記載の印刷消耗材の管理システム。
  3. 前記最適化情報は、
    前記印刷部の個体識別情報であり、
    前記印刷消耗材の管理システムは、
    前記最適化情報取得部が取得した前記個体識別情報に対応する前記消費誤差補正値を取得する第2補正値取得部をさらに有し、
    前記判定部は、
    前記累積印刷量情報と、前記所定容量と、前記発注回数と、前記第2補正値取得部により取得された前記消費誤差補正値とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、請求項1記載の印刷消耗材の管理システム。
  4. 前記最適化情報は、
    ばらつきの程度に応じて前記印刷部の前記個体に最適化された前記消費誤差補正値であり、
    前記判定部は、
    前記累積印刷量情報と、前記所定容量と、前記発注回数と、前記最適化情報取得部により取得された前記個体に最適化された消費誤差補正値とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、請求項1記載の印刷消耗材の管理システム。
  5. 前記最適化情報は、前記タンクにおける前記印刷消耗材の液面を含む外観の撮影画像であり、
    前記印刷消耗材の管理システムは、
    前記最適化情報取得部が取得した前記撮影画像に対応した、前記印刷部の前記個体に最適化された前記消費誤差補正値を取得する第3補正値取得部をさらに有し、
    前記判定部は、
    前記累積印刷量情報と、前記所定容量と、前記発注回数と、前記第3補正値取得部により取得された前記個体に最適化された消費誤差補正値とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、請求項1記載の印刷消耗材の管理システム。
  6. 前記撮影画像における液面位置を特定する液面特定部と、
    前記液面特定部により特定された前記液面位置に基づき、前記タンク内における前記印刷消耗材の実残量を決定する残量決定部と、
    前記容量取得部により取得された前記所定容量に対応した容量情報に対し前記回数取得部により取得された前記発注回数を乗じた積算値から、前記残量決定部により決定された前記実残量に対応する値を差し引いた減算値と、前記印刷量取得部により取得された前記累積印刷量情報に対応した前記印刷消耗材の累積消費量と、を用いて、前記消費誤差補正値としての消費誤差係数を算出する係数算出部と、
    をさらに有し、
    前記第3補正値取得部は、
    前記係数算出部により算出された前記消費誤差係数を取得し、
    前記判定部は、
    前記累積印刷量情報と、前記所定容量と、前記発注回数と、前記第3補正値取得部により取得された前記消費誤差係数とに基づき、前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、請求項5記載の印刷消耗材の管理システム。
  7. 前記最適化情報取得部は、
    前記タンク内の前記印刷消耗材の減少に応じた所定タイミングにおいて前記撮影画像を取得するよう構成されている、請求項5記載の印刷消耗材の管理システム。
  8. 前記最適化情報取得部は、
    前記印刷部のユーザからの要請に基づき前記貯留体の新規発注がなされた場合に、前記撮影画像を取得するよう構成されている、請求項5記載の印刷消耗材の管理システム。
  9. 前記印刷量取得部により取得された前記累積印刷量情報に対応した前記印刷消耗材の累積消費量に対し前記消費誤差補正値としての消費誤差係数を乗じた積算値を、前記容量取得部により取得された前記所定容量に対応した容量情報に対し前記回数取得部により取得された前記発注回数を乗じた積算値から減じた、減算値に基づき、前記タンク内の前記印刷消耗材の残量推定値を算出する推定残量算出部をさらに有し、
    前記判定部は、
    前記推定残量算出部により算出された前記残量推定値が所定の閾値に達したか否かにより、前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の印刷消耗材の管理システム。
  10. 前記最適化情報取得部は、
    作業者による交換前に使用された前記印刷部の第1個体の前記消費誤差補正値を最適化するための第1最適化情報と、作業者による交換後に使用される前記印刷部の第2個体の前記消費誤差補正値を最適化するための第2最適化情報と、を取得し、
    前記推定残量算出部は、
    前記印刷部が前記第1個体から前記第2個体へ交換されるより前の第1期間に関しては、前記第1最適化情報に対応した第1消費誤差係数を用いて第1残量推定値を算出するとともに、前記印刷部が前記第1個体から前記第2個体へ交換された後の第2期間に関しては、前記第2最適化情報に対応した第2消費誤差係数を用いて第2残量推定値を算出し、
    前記判定部は、
    前記第1期間においては、前記推定残量算出部により算出された前記第1残量推定値が所定の閾値に達したか否かにより前記貯留体の新規発注の可否を判定し、前記第2期間においては、前記推定残量算出部により算出された前記第2残量推定値が所定の閾値に達したか否かにより前記貯留体の新規発注の可否を判定するよう構成されている、
    請求項9記載の印刷消耗材の管理システム。
  11. 前記最適化情報取得部は、
    前記第1個体から前記第2個体へ交換する前記作業者による手動入力結果に応じて、前記第2最適化情報を取得する、
    よう構成されている、請求項10記載の印刷消耗材の管理システム。
  12. 前記印刷部は、情報を記憶する記憶部を有し、
    前記第1個体の前記記憶部は、前記第1最適化情報を記憶しており、
    前記第2個体の前記記憶部は、前記第2最適化情報を記憶しており、
    前記最適化情報取得部は、
    前記第1個体から前記第2個体への交換に応じて、交換後の前記第2個体の前記記憶部から前記第2最適化情報を取得する、
    よう構成されている、請求項10記載の印刷消耗材の管理システム。
  13. 前記タンクと、前記印刷部と、前記印刷量取得部と、前記容量取得部と、前記回数取得部と、前記最適化情報取得部と、前記判定部と、を有する、請求項1記載の印刷消耗材の管理システムに備えられる印刷装置。
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