JP2024029204A - フラックスとはんだ付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エナメルアルミ線のエナメルを剥離することなく被接合物にはんだ付けすることのできるフラックスはなかった。【解決手段】溶媒としてフラックス全量の25~75質量%のN-メチル-2-ピロリドンと、活性剤として前記フラックス全量の1.2~5.0質量%のシクロヘキシルアミンフッ酸塩と、前記フラックス全量の20~50質量%のロジンを含むエナメル線をはんだ付けする際に用いるフラックスは、エナメルを剥離することなく、エナメルアルミ線をはんだと濡らすことができ、被接合物とエナメルアルミ線をはんだ付けすることができる。【選択図】なし

Description

本発明ははんだ付けする際に用いられるフラックス等に係わるものであり、特にエナメル被覆アルミニウム線を、エナメルを剥離することなくはんだ付することができるフラックスおよびはんだ付け方法およびそのフラックスを用いてはんだ付けされた電気、電子部品を提供するものである。
エナメル被覆コイル線(以下「エナメル線」とも呼ぶ。)は導線の周囲にポリウレタン等の樹脂を被覆し、線同士が触れても導通しないようにした導線である。被覆厚は非常に薄く、コイルを巻く際に、線同士が触れあってもショートを起こさず、また、巻き上げた際の体積も嵩高くならない。したがって、エナメル線はマグネットワイヤーとも呼ばれる。
エナメル線は、基本的に表面のエナメルを剥がした後、通常通りのはんだ付けを行うことで接合される。この際に使用されるフラックスは、通常用いられるフラックスであり、主にアビエチン酸から成るロジンと、ロジンを溶かす溶剤として主にイソプロピルアルコールが使用され、さらに活性剤及びその他の添加剤が使用されている。
エナメル線には、導線が銅で形成されたもの(以下「エナメル銅線」とも呼ぶ。)と、導線がアルミニウムで形成されたもの(以下「エナメルアルミ線」とも呼ぶ。)がある。導線をアルミニウムにすると、比重が銅よりも軽いため、巻き上げ回数の多いコイルを作製しても軽量にすることができるほか、安価なアルミを使うことで製品価格を下げることが可能となる。
特許文献1では、エナメルを超音波振動で剥離し、はんだ付けする方法が開示されている。
また、特許文献2には、アルミはんだ付け用フラックスとして、フッ素化金属塩類3.0~5.0質量%、有機酸の金属塩類10.0~30.0質量%、アミノアルコールのフッ化水素酸塩類残部を混合したものが開示されている。
特許第6177383号公報 特開2002-059293号公報
エナメル銅線は、銅に対するはんだの濡れ性が非常に高いため、溶融したはんだと通常のフラックスだけで、銅線にはんだを濡れさせるこができる。言い換えると、エナメルを剥がさなくても、はんだ付けが可能である。しかし、エナメルアルミ線の場合は、溶融したはんだが表面のエナメルを溶解しても、はんだとアルミ導線を十分に濡らすことができなかった。また、アルミ導線用フラックスはエナメルを剥離させることができず、溶融したはんだと従来のフラックスだけで、エナメルアルミ線とはんだを濡らすことはできなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みて想到されたもので、エナメルを剥離しなくても、はんだとエナメルアルミ線を濡らすことができるフラックスを提供するものである。
より具体的に、本発明に係るフラックスは、溶媒としてフラックス全量の25~75質量%のN-メチル-2-ピロリドンと、
活性剤として前記フラックス全量の1.2~5.0質量%のシクロヘキシルアミンフッ酸塩と、
前記フラックス全量の20~50質量%のロジンを含むエナメル線をはんだ付けする際に用いることを特徴とする。
本発明に係るフラックスは、溶媒がエナメルを溶融し、活性剤が導線の表面層を溶かすため、エナメル線のエナメルを剥がすことなく、はんだの熱だけで、はんだ付けすることができる。特に、導線がアルミニウム線である場合もはんだ付けすることができ、軽量なエナメル被覆アルミ線(エナメルアルミ線)でも好適にはんだ付けすることができる。
実験に用いた接合予定物の外観を示す図である。 実験の工程を説明する図である。
以下に本発明に係るフラックスについて図面および実施例を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態および一実施例を例示するものであり、本発明は、以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。
本発明に係るフラックスは、ロジンと溶媒と活性剤で構成されている。ロジンは従来から用いられるアビエチン酸からなるロジン、水素添加ロジン、エステルロジン、アクリル
変性ロジンなどを使用できる。また、ロジンはフラックス全量に対して20質量~50質量%含有されるのが望ましい。
溶媒は、沸点が400℃未満であって、樹脂の良溶媒であるものがよい。ここで、400℃は、鉛フリーはんだの一般的なはんだ付け作業温度である。つまり、鉛フリーはんだの融点未満の沸点をもつ樹脂の良溶媒といってもよい。沸点が400℃未満の溶媒であれば、はんだ付け作業において、蒸発し除去することができる。
具体的には、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、3メチルフェノール、トリクロロメタン、ヘキサフルオロ-2-プロパノール、2-クロロフェノールなど、少なくともポリウレタンに対する良溶媒が好適に利用できる。特に2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドンは好適である。これらは、単独若しくは複数種を混合して用いてもよい。
溶媒は、フラックス全量に対して25~75質量%あればよい。これより少ないとエナメルを溶解できず、これより多いとロジンや活性剤の含有比率が小さくなり、アルミ線とはんだを濡らすことが出来なくなる。溶媒は、エナメルを溶解して導線を露出させる。
活性剤は、エナメルが溶解し、露出した導線の表面から金属酸化膜を除去し、はんだを濡れやすくする。特に導線がアルミニウムの場合に、強固な酸化皮膜を除去可能なものであって、且つ、はんだ付け時の高温でのみ作用し、常温では作用しないものが望ましい。中でも、有機フッ酸塩が好適に利用できる。
具体的には、アミンのフッ酸塩が好適である。具体的には、シクロヘキシルアミン、1,3ジフェニルグアニジン、N,N’-ジエチルアニリン、ジエチルアミン等のフッ酸塩が利用できる。
アミンのフッ酸塩を使用せず、アミンの塩酸塩、臭化水素酸塩を使用した場合、酸化膜除去能力が弱く、活性剤によるアルミ表面の酸化膜除去及びはんだ付けを完成させることが出来ない。
また、無機酸であるフッ酸、アミン以外の塩であるフッ化ナトリウムを使用した場合、はんだ付け時の高温下だけでなく、はんだ付け終了後の常温下でも酸化膜除去能力を示し、はんだ付け箇所に腐食、それに伴う破壊を発生させる。
アミンのフッ酸塩は、単独若しくは複数種を混合して用いてもよい。活性剤は、フラックス全量に対して1.2~5.0質量%を添加する。1.2質量%未満でははんだ付け性が悪く、上記添加量を超えると多量のフッ素がフラックス残渣に残存し、はんだ付け箇所に腐食、電気的信頼低下の問題が発生する可能性があるからである。
さらに、本発明のフラックスには、補助活性剤として半田付け温度で臭化水素酸を発生する有機臭化物、たとえば、2,3-ジブロモ-1-プロパノール、1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン、トリス(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2-ビス(4ブロモメチル)-1,3-プロパンジオールなどが好適に利用できる。
これらの補助活性剤は、アミンフッ酸塩でアルミ線表面の酸化膜を除去した後も、ゆるやかな酸化物除去作用を持続して示し、アルミの再酸化を防止することで、良好なはんだ付け性が確保できる。
補助活性剤はフラックス全量に対して0.5~5質量%が好ましい。上記添加量未満では、酸化物除去作用が得られず、上記添加量を超えると多量のハロゲンがフラックス残渣に残留し、腐食性、電気的信頼性に問題が発生する可能性があるからである。
次に本発明に係るフラックスを用いたはんだ付け方法について説明する。本発明に係るフラックスは、ロジンが含まれるため、適度な粘度を有する。したがって、エナメル線と被接合物を接触させた状態で、フラックス中に接触部分を浸し、その後溶融はんだ中に浸漬することではんだ付けを行うことができる。これらの工程の後には、はんだ付けされた接合物を洗浄する工程を行ってもよい。
ここで、被接合物は、導電性の金属である。通常、銅、鉄、アルミニウム、金、銀およびこれらの合金等の、通常電気回路、電子回路で導線若しくは端子材として使われる材料である。エネメル線は、エナメル銅線はもとより、エナメルアルミ線であってもよい。エナメル線と被接合物を接触させるとは、エナメル線と被接合物が一部でも接触していればよい。また、被接合物とエナメル線が非常に接近していれば、接触していなくてもよい。
本発明に係るフラックスは、エナメルアルミ線であっても、はんだと濡らすことができる。したがって、被接合物とエナメル線が非常に接近していれば、はんだによって、被接合物とエナメル線を電気的に接合することができる。その距離はおよそ0.1mm程度である。すなわち、本発明において、エナメル線と被接合物を接触固定するといった場合、実際に接触している場合だけでなく、エナメル線と被接合物を近接配置させる場合も含む。エナメル線と被接合物を接触固定させたものを「接合予定物」と呼ぶ。
次に接合予定物を本発明に係るフラックスに浸漬する。ここで、接合予定物は、被接合物とエナメル線が接触固定されている部分をフラックスに浸漬すれば足りる。言い換えると、エナメル線と被接合物をはんだ付けしたい部分をフラックスに浸漬する。
そして、次にフラックスが付着した接合予定物を溶融はんだに浸漬する。溶融はんだに浸漬する際は、フラックスが乾燥していなくてもよい。つまり、接合予定物をフラックスに浸漬し、その直後に溶融はんだに浸漬してよい。
溶融はんだへの浸漬する工程では、フラックスが付着した接合予定物を溶融はんだ中で保持しなくてもよく、フラックスが付着した部分の全部が溶融はんだ中に浸漬したら直後に引き上げてよい。
フラックスの浸漬および溶融はんだへの浸漬は、1回だけでなく、複数回行ってもよい。つまり、接合予定物をフラックスに浸漬後、溶融はんだに浸漬する。これを1回のセットとして、このセットを複数回おこなってもよい。フラックスおよび溶融はんだへの浸漬を繰り返すことで、エナメル線へのはんだの濡れ性を向上させることができる。
溶融はんだへの浸漬の後は、接合予定物を洗浄してもよい。本発明に係るフラックスは沸点が400℃以下の成分で構成されているので、溶融はんだに浸漬された段階で、全て蒸発する。しかし、万一残留した場合に、被接合物の腐食が生じるのを回避するためである。
なお、本発明に係るフラックスを用いた接合方法は、エナメル線と電気部品や電子部品の接合に好適に利用することができる。すなわち、被接合物として、エナメル線を用いた電気部品や電子部品を対象にすることができる。特に、エナメル線を巻き上げることで作製される電磁石やモータの回転子や固定子、インダクタといった部品のエネメル線と端子の接合の際に好適に利用することができる。
本発明に係るフラックスの効果を確認するために以下の実験を行った。
<はんだ付け性試験>
配線用端子(0.64×0.64×20mm、ニッケル上スズメッキ)にエナメル被覆アルミコイル線を巻き付けた後、試験用フラックスを塗布し、はんだ槽中の溶融はんだ(はんだ温度:400℃、はんだ組成:スズ96.1-銀3.5-ニッケル0.4質量%)に浸せきした。
図1に用いたサンプルの外観を示す。図1(a)は、モータの回転子10である。回転子10は、筒状の絶縁物で形成された本体10aに、2か所の配線用端子10b(10baおよび10bb)が取り付けられた構成をしている。図1(b)を参照して、これに一方の配線用端子10baからエナメルアルミ線12を巻き付けた。エナメルアルミ線12は、本体10aにも巻き付け、他方の配線用端子10bbまで巻き付けた。ここで、配線用端子10bが被接合物14であり、エナメルアルミ線12が巻き付けられた配線用端子10bが接合予定物16となる。
次に図2を参照する。まず上記のフラックス18に接合予定物16が浸漬される(P100)。その後、はんだ槽20a中に用意した溶融はんだ20に、接合予定物16を浸漬させた(P102)。接合予定物16を溶融はんだ20から引き揚げた(P104)。この時、エナメルアルミ線12を接触固定された配線用端子10bである接合予定物16の部分では、はんだが濡れていない部分22ができる場合もあった。
この接合予定物16を再度フラックス18に浸漬させ(P106)、再び溶融はんだ20に浸漬させ(P108)、引き上げた(P110)。すなわち、フラックス18および溶融はんだ20への浸漬を連続して2回行った。
完成させたはんだ付けを目視で評価し、十分にはんだが配線用端子10bおよびエナメルアルミ線12に濡れて一体化させている場合に「◎」(意味は、優良な合格。)、少し濡れ性は劣るものの、十分に製品として使えるレベルという場合に「〇」(意味は、合格。)、濡れ性に欠け、導通が不良である若しくは導通不良を起こす可能性が高いと予測でき、製品として使用できないレベルという場合に「×」(意味は、不合格。)という評価を行った。
なお、エナメルが塗布されていない、アルミ板にフラックスを塗布し、溶融はんだに浸漬した実験も同時に行った。
以下に本発明に係るフラックスの組成を示す。
(実施例1)
水素添加ロジン(ロジン) 46.8質量%、
溶剤として2-ピロリドン(2-P) 50.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例1のフラックスを作製した。
(実施例2)
水素添加ロジン(ロジン) 46.8質量%、
溶剤としてN-メチル-2-ピロリドン(NM2-P) 50.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例2のフラックスを作製した。
(実施例3)
水素添加ロジン(ロジン) 46.8質量%、
溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA) 20.0質量%
および2-ピロリドン(2-P) 30.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例3のフラックスを作製した。
(実施例4)
水素添加ロジン(ロジン) 46.8質量%、
溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA) 20.0質量%
およびN-メチル-2-ピロリドン(NM2-P) 30.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例4のフラックスを作製した。
(実施例5)
水素添加ロジン(ロジン) 47.7質量%、
溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA) 20.0質量%
およびN-メチル-2-ピロリドン(NM2-P) 30.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤なし
以上の材料を混合し、実施例5のフラックスを作製した。
(実施例6)
水素添加ロジン(ロジン) 21.8質量%、
溶剤として2-ピロリドン(2-P) 75.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例6のフラックスを作製した。
(実施例7)
水素添加ロジン(ロジン) 21.8質量%、
溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA) 20.0質量%
および2-ピロリドン(2-P) 55.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例7のフラックスを作製した。
(実施例8)
水素添加ロジン(ロジン) 47.9質量%、
溶剤として2-ピロリドン(2-P) 50.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 1.2質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、実施例8のフラックスを作製した。
(比較例1)
水素添加ロジン(ロジン) 46.8質量%、
溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA) 50.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、比較例1のフラックスを作製した。
(比較例2)
水素添加ロジン(ロジン) 47.0質量%、
溶剤として2-ピロリドン(2-P) 50.0質量%
活性剤としてジエチルアミン塩酸塩(DAHC) 2.1質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、比較例2のフラックスを作製した。
(比較例3)
水素添加ロジン(ロジン) 47.0質量%、
溶剤としてN-メチル-2-ピロリドン(NM2-P) 50.0質量%
活性剤としてジエチルアミン塩酸塩(DAHC) 2.1質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、比較例3のフラックスを作製した。
(比較例4)
水素添加ロジン(ロジン) 11.8質量%、
溶剤として2-ピロリドン(2-P) 85.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 2.3質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、比較例3のフラックスを作製した。
(比較例5)
水素添加ロジン(ロジン) 48.5質量%、
溶剤として2-ピロリドン(2-P) 50.0質量%
活性剤としてシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH) 0.6質量%
補助活性剤として、2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH) 0.9質量%
以上の材料を混合し、比較例3のフラックスを作製した。
表1に各サンプルの組成と評価を示す。
比較例1を参照すると、被覆無アルミ板に対しては、はんだが良好に濡れているが、エナメルアルミ線(表では「エナメル被覆アルミ線」と記した。)では、ほとんど濡れなかった。すなわち、活性剤であるシクロヘキシルアミンフッ酸塩(CHAH)および補助活性剤である2,3-ジブロモ-1-プロパノール(DBH)は、アルミニウムに対してはんだをよく濡らすことができ、イソプロピルアルコール(IPA)はエナメルを剥離することができなかった。
一方、実施例1および実施例2を参照すると、被覆無アルミ板だけでなく、エナメルアルミ線に対してもはんだをよく濡らすことができた。すなわち、2-ピロリドン(2-P)や、N-メチル-2-ピロリドン(NM2-P)といった溶剤がエナメルを剥離することができた。
また、実施例3乃至5を参照すると、有機フッ酸塩が一定量あれば、イソプロピルアルコール(IPA)といった。エナメルを剥離することができなかった溶剤が含まれていてもよい。
また、実施例5では、補助活性剤がない場合であってもエナメルアルミ線を濡らすことはできた。すなわち、補助活性剤は、本発明に係るフラックスにとっては、必須の成分ではない。
なお、全ての実施例は、エナメル銅線に対しても「◎」(意味は、優良な合格。)の評価であった。
以上のように、本発明に係るフラックスはエナメル被覆導線に対して、エナメルを剥離しなくてもはんだ付けに好適に利用することができる。またこの際、導線の種類は銅であってもアルミニウムであってもよい。
10 回転子
10a 本体
10b 配線用端子
12 エナメルアルミ線
14 被接合物
16 接合予定物
18 フラックス
20 溶融はんだ
20a はんだ槽
22 はんだが濡れていない部分

Claims (4)

  1. 溶媒としてフラックス全量の25~75質量%のN-メチル-2-ピロリドンと、
    活性剤として前記フラックス全量の1.2~5.0質量%のシクロヘキシルアミンフッ酸塩と、
    前記フラックス全量の20~50質量%のロジンを含むエナメル線をはんだ付けする際
    に用いるフラックス。
  2. さらに、補助活性剤として前記フラックス全量の0.5~5.0質量%の2,3-ジブロモ-1-プロパノールを含有することを特徴とする請求項1に記載されたフラックス。
  3. エナメル線と、被接合物を接触固定し、接合予定物を形成する工程と、
    前記接合予定物を請求項1または2に記載されたフラックスに浸漬する工程と、
    前記接合予定物を溶融はんだ中に浸漬し、前記エナメル線と前記被接合物が溶接された接合物を形成する工程と有することを特徴とするエナメル線のはんだ付け方法。
  4. 前記接合物を洗浄する工程を有することを特徴とする請求項3に記載されたエナメル線のはんだ付け方法。
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