JP2003088990A - 半田合金ならびに予備半田付け方法 - Google Patents

半田合金ならびに予備半田付け方法

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JP2003088990A
JP2003088990A JP2001282450A JP2001282450A JP2003088990A JP 2003088990 A JP2003088990 A JP 2003088990A JP 2001282450 A JP2001282450 A JP 2001282450A JP 2001282450 A JP2001282450 A JP 2001282450A JP 2003088990 A JP2003088990 A JP 2003088990A
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Toshimizu Tomizuka
稔瑞 富塚
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温度範囲(350〜500℃)で従来使用
されている95%Pb−5%Sn合金半田と同等の半田
付け性を有するとともに、鉛を含まない半田合金を提供
すること。 【解決手段】 このため半田合金の組成を、2〜15重
量%の銅と不可避的な成分を除いて残部錫からなる半だ
合金とすることによって解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線用の絶縁導体
や電気機器の配線材を半田付けする場合に用いる鉛を含
まない半田合金に関し、特に有機絶縁皮膜を有する絶縁
導体、マグネットワイヤ、コイル類さらには銅被覆線材
等の半田付けに使用される鉛を含まない半田合金ならび
にその半田合金を用いた予備半田付け方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、配線用の絶縁導体や電気機器の配
線材(マグネットワイヤ、コイル等)の端末の半田付け
前処理としては、前記絶縁導体や配線材の絶縁体剥離除
去と予備半田処理があり、前記剥離処理としては専用工
具による剥離処理と有機溶剤等による剥離処理が行なわ
れている。しかしながら、これらの方法はいずれも剥離
作業に要する工数が多いという問題がある。この為、半
田付けの時間短縮を目的として、350〜500℃程度
の高温の溶融半田に0.5〜5秒間前記端末を浸漬もし
くはフローしたり、高温半田ごてを用いて糸半田を供給
して絶縁体の除去と予備半田付けを同時に行なうことが
行なわれている。しかしながら、前記温度よりも低温の
溶融半田を用いた場合には、絶縁体の除去に時間がかか
り、作業性の低下の問題がある。また、溶融半田を高温
にすることによって、絶縁体の除去時間は短縮できる
が、高温の溶融錫中に導体の銅が溶解し半田接続部の強
度低下の問題が生じる。このため半田付けの温度が35
0〜500℃程度の半田合金として、95%Pb%―5
%Sn系のものが、主に半田接続用に使用されている。こ
の半田は350〜500℃(以下「高温度範囲」とい
う)で使用することができるが、鉛が主成分である為の
環境問題が指摘されている。
【0003】そこで近年、鉛を含まない半田合金の開発
が種々行われており、例えば特開2000−31973
8公報、特開2000−343273公報や特開200
1―25891公報等に記載が見られる。しかしなが
ら、これらに記載される半田組成は、63%Sn―37
%Pb半田合金の共晶点183℃と同程度の半田合金を
目的とするもので、具体的には、SnAg系合金、Sn
Bi系合金、SnZn系合金の改良に関するものであ
る。その中に、Cuを特定量添加することが記載されて
いるが、本発明が目的とする前記高温度範囲で使用可能
な鉛を含まない半田合金とは異なる。
【0004】また、半田合金ではないが、特開2000
−87204公報に見られるような、高温環境下におい
てもめっき層からのウイスカーの発生が少なく、半田濡
れ性に優れ、有害な鉛成分を含有しないめっき層とし
て、銅が0.1〜2.0重量%、残部が錫からなるめっ
き線も提案されているが、しかしながらここで開示され
る鉛を含まないめっき組成物を半田合金として本発明に
適用しても、本発明の高温度範囲では銅の溶解(以下
「溶食」という)がまだ大きく、得られる半田接続部の
強度低下が大きく信頼性に欠け、目的とする結果が得ら
れない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって本発明が解決し
ようとする課題は、前記高温度範囲(350〜500
℃)で半田付けが可能であり、また極めて短時間(好ま
しくは、0.5〜5秒間)で絶縁導体、マグネットワイ
ヤ、コイル、銅被覆線材等(以下「被半田部材」とい
う)の有機絶縁皮膜を完全に除去することができ、さら
に予備半田用合金や半田合金として使用しても銅の溶食
が極めて少なく、その結果半田接続部の強度低下が無く
信頼性が高い、鉛を含まない半田合金を提供することに
ある。より具体的に記載すれば、前述の95%Pb−5
%Sn系合金半田と同等に扱うことができ、かつ鉛を含
まない半田合金を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するためには、鉛を含まない半田合金として、2〜15
重量%のCuと不可避的成分を除いて残部Snから構成
した半田合金とすることにある。このような組成の半田
合金とすることにより高温度範囲での使用が可能とな
り、また銅の溶食を極めて少量に抑えることができるよ
うになる。さらにまた、この半田合金を高温度範囲で溶
融し、これに被半田部材を浸漬、あるいはフロー(半田
合金を被半田部材に乗せ加熱して一様にすること)させ
ることによって、予備半田合金として用いられる。その
場合前記浸漬あるいはフローの時間を0.5〜5秒間と
することによって有機絶縁皮膜を有する被半田部材の前
期被膜を完全に除去することが可能であり、かつ銅の溶
食も極めて少なくすることができる。そしてこの様にし
た半田合金は、この分野でよく用いられる95%Pb−5
%Sn半田と同等の効果を有し、かつ鉛フリーの半田合金
として使用できることになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
この発明の鉛を含まない半田合金は、Sn−Cu系の2
元合金であって、Cuを2〜15重量%含み、残部が不
可避的成分を除いてSnからなるように構成したもので
ある。このことによって、半田合金は鉛成分を含まず、
前述した環境問題を生じることもないものとなる。
【0008】そしてまた、このような半田合金を前記高
温度範囲で溶融してこれに銅導体または銅被覆導体を
0.5〜5秒間浸漬したり、この半田合金を前記導体上
に乗せてフローさせることにより予備半田として使用で
き、前述した被半田部材の有機絶縁皮膜を確実に除去
し、また接続部分の銅の溶食を極めて少なくし、半田接
続部の信頼性の高い予備半田処理が可能となる。
【0009】この様な半田合金の開発は、まず半田付け
によって接続する銅導体の溶食の少ないことを考慮し
て、半田合金中の銅濃度の適正範囲の決定、また鉛フリ
ーであるので鉛以外の金属の検討から、Snをベース金
属とするCu―Sn系半田合金とすることとした。そして
種々の検討の結果、このCu-Sn系合金のCu濃度範
囲は、この半田合金の溶融温度の測定と、本発明の高温
度範囲でのCu飽和量との関係から2〜15重量%であ
ることを確認した。
【0010】よって、前述の組成範囲の鉛を含まないC
u-Sn半田合金が、前述の高温度範囲で、絶縁導体、
マグネットワイヤ、コイル、銅被覆線材等の有機絶縁皮
膜であるエナメル絶縁皮膜、ポリアミドイミド、エポキ
シ等の絶縁皮膜、ウレタン絶縁皮膜等を0.5〜5秒間
という短時間で確実に除去できるか、また前記導体の銅
の溶食を目的とする量以下に抑えることができるか、さ
らに銅導体上に予備半田合金として施したものがその後
の半田付け作業で問題ないかの確認を行った。なお、前
述の銅被覆線材としては、銅被覆鋼線、銅被覆金属線等
種々のものがあるが、特に銅被覆アルミニウム線に適用
する場合に有用である。
【0011】
【実施例】表1に示す内容の実験を、実施例1〜5と比
較例1および2、95%Pb−5%Snを従来例1とし
て行った。いずれの実施例、比較例ともに、外径が0.
1mmのウレタン絶縁被覆銅線、外径が0.18mmの
ウレタン絶縁被覆CA線(20%Cu被覆アルミニウム
線)を用いて、予備半田付け試験を行った。ここでの予
備半田付け試験は、各組成の半田合金を記載する各温度
で溶融し、前記の銅線、CA線を0.5秒間ならびに5
秒間浸漬させるものである。そして、得られた各試料に
ついて、絶縁被膜の除去状態と銅導体の溶食の程度を測
定したものである。なお、絶縁皮膜の除去状態について
は、前記の試料をアクリル樹脂に埋め込み、断面を研磨
した後、光学顕微鏡によってその表面状態を観察したも
のであるが、本発明の実施例においては0.5秒間、5
秒間ともに残留物は見出されなかったので特に結果とし
ては表示しなかったが、上記の処理時間で十分問題ない
ことが判った。また、銅の溶食の測定は、前記各導体の
銅部分が0.02mm以上の厚さ溶解しているものを不
合格として、×印で示した。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかな如く、本発明の2〜15
重量%のCuとSnからなるCu−Sn半田合金は、3
50〜500℃の高温度範囲内で予備半田として十分使
用することが可能であることが判る。より具体的に述べ
れば、Cu―Sn系半田合金において、Cu量をコント
ロールすることによって、例えば実施例1の半田合金
は、350℃用半田(350℃以上〜400℃未満で使
用可能である)とし、実施例2の半田合金は、350〜
400℃用半田(350〜450℃未満で使用可能であ
る)とし、実施例3の半田合金は、400〜450℃用
半田(400〜500℃未満で使用可能である)とし、
実施例4の半田合金は、450〜500℃用半田(45
0〜550℃未満で使用可能である)とし、さらに実施
例5の半田合金は、500℃用の半田(500〜600
℃未満で使用可能である)として使用可能な事がわか
る。また、これらの半田合金は、従来例1として記載し
た95%Pb−5%Sn半田と同等の効果を有するもの
である事もわかる。なお、本発明の半田合金中のCu濃
度が15重量%を超えるものは、前記高温度範囲では、
半田合金が溶解しない。また、15重量%を超えるもの
は、溶解温度が高くなり、半田の酸化物量が多くなって
使用できない。そして比較例2、3のものは、いずれも
銅導体の銅の溶食が大きく、半田接続部の強度が低下す
るため使用することはできない。
【0014】つぎに、前述の予備半田処理を行った銅線
ならびにCA線を用い、表2に記載するように、実施例
6〜10、比較例3、4及び95%Pb−5%Sn合金
を従来例2として、これを銅板に半田ごてを用いて5秒
間の半田付けを行い、目的とする効果を得ることができ
るかの試験を行った。試験は前述の予備半田処理と同様
に、銅の溶解量を測定するもので、導体の銅が0.02
mm以上の厚さ溶解したものは、不合格として、×印で
表示した。なお、試験結果の表示は、各半田合金が溶解
する使用最高温度での結果である。
【0015】
【表2】
【0016】表2の結果から明らかな如く、本発明の実
施例6〜10として示したものは、予備半田を施した後
であっても高温度範囲において半田ごて等による半田処
理を行っても、導体の銅を溶解することがほとんどな
く、接合部の強度を十分保つことができ、信頼性を有す
るものである。これはまた、従来例2として示した従来
この分野で使用されている95%Pb―5%Sn半田と
同等のものであることが判る。これに対して比較例5、
6のものは、予備半田付け処理時と同様に、銅の溶解量
が大きく接合部の信頼性に欠けるものである。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半田合金
は、Cu−Sn系2元合金であるので鉛を含有せず環境
上の問題がなく、また前記半田合金のCu量を選択する
ことにより、350〜500℃の高温度範囲での使用が
可能である。さらに有機絶縁皮膜を有する絶縁導体、マ
グネットワイヤ、コイル、銅被覆線材等の皮膜除去が
0.5〜5秒間で十分に行われる。また、予備半田付け
処理や予備半田付けした被半田部材の上に通常の半田付
け処理を行っても、導体として用いられる銅の溶解が極
めて少ないため、絶縁導体の接続部や電気機器における
接合部の強度低下が生じないので、十分に信頼性を保持
することができるものである。さらに本発明の半田合金
は、従来この分野で使用されている95%Pb−5%S
n半田と同等の半田付け性効果を有するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅を2〜15重量%含み、不可避成分を
    除き残部錫からなる、鉛を含まない半田合金。
  2. 【請求項2】 350〜500℃の温度範囲において、
    絶縁導体、マグネットワイヤ、コイル、銅被覆線材の半
    田付けに用いることを特徴とする請求項1に記載の鉛を
    含まない半田合金。
  3. 【請求項3】 350〜500℃の温度範囲で使用され
    る、銅を2〜15重量%含み、不可避成分を除き残部錫
    からなる鉛を含まない半田合金中に0.5〜5秒間浸漬
    あるいはフローすることを特徴とする予備半田付け方
    法。
  4. 【請求項4】 前記予備半田付け方法において、有機絶
    縁皮膜を有する絶縁導体、マグネットワイヤ、コイル、
    銅被覆線材を用いることを特徴とする請求項3記載の予
    備半田付け方法。
  5. 【請求項5】前記銅被覆線材が、銅被覆アルミニウム線
    であることを特徴とする請求項4記載の予備半田付け方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011152083A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Yamai:Kk 釣針及びその製造方法

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