JP2024027283A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024027283000001
【課題】従来にない興趣性の高い遊技機を提供する。
【解決手段】通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段と、前記有利区間における前記遊技価値の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、前記差数情報計数手段により計数された差数情報が、所定数に達したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる制御を実行可能な変動表示制御手段と、を備え、前記変動表示制御手段は、前記差数情報計数手段により計数された差数情報に基づき、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段を備えた構成とした。
【選択図】図9

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来、遊技機として、複数のリールを備え、遊技者の開始操作に基づき該複数のリールを変動表示させてゲームを開始し、遊技者の停止操作に基づき複数のリールを停止させてゲームを終了して、ゲームの結果に応じて、遊技者にメダルを払い出すようにしたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンにおいては、遊技者がメダルを獲得可能とするための指示機能を作動させることを可能とする有利区間と、指示機能を作動させることを不能とする通常区間が設けられ、有利区間中において遊技者が多数のメダルを獲得可能となっている。
また、近年のスロットマシンにおいては、有利区間中に遊技者が獲得したメダル数が所定枚数を超えた場合に、有利区間を終了させるような機能を設けた遊技機も知られている(特許文献1)。
特開2021-016632号公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の識別情報を変動表示可能な変動表示手段を備え、遊技価値の消費に基づき前記変動表示手段の変動表示を伴うゲームを実行するとともに、前記ゲームの結果に関連して遊技者に前記遊技価値を付与可能とする遊技機において、通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段と、前記有利区間における前記遊技価値の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、前記差数情報計数手段により計数された差数情報が、所定数に達したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる制御を実行可能な変動表示制御手段と、を備え、前記変動表示制御手段は、前記差数情報計数手段により計数された差数情報に基づき、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段を備えた構成とした。
遊技機における遊技機の外観を示す概略正面図である。 遊技機における遊技機の制御構成を示すブロック図である。 遊技機における役入賞時の賞メダル数および主制御装置で用いられる役の抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における遊技状態の移行を説明するための図である。 遊技機における主制御装置で用いられる通常遊技状態中のCZ状態抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における主制御装置で用いられるCZ状態中のAT状態抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における主制御装置で用いられるAT状態中の上乗せ抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機におけるエンディング状態からの遊技状態の移行を説明するための図である。 遊技機における主制御装置で用いられる通常遊技状態中の疑似遊技決定テーブルを説明するための図表である。 遊技機におけるAT状態中の1枚役当選時の押し順と停止出目の対応関係を説明するための図表である。 遊技機における主制御装置で用いられるAT状態中の1枚役当選時停止出目決定テーブルを説明するための図表である。 遊技機における主制御装置で用いられる特化ゾーン中の上乗せ抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における主制御装置で用いられる特化ゾーン中の疑似遊技決定テーブルを説明するための図表である。 遊技機における主制御装置で用いられる特化ゾーン中の疑似停止出目抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における第2エンディング状態突入時に主制御装置で用いられる特定報知遅延終了時期抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機の変形例における第2エンディング状態後に主制御装置で用いられる特定報知遅延抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における第2エンディング状態突入時に副制御装置で用いられる第1設定示唆画像抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における第2制限機能作動時に副制御装置で用いられる第2設定示唆画像抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機におけるAT状態終了時に主制御装置で用いられる有利区間継続抽選テーブルを説明するための図表である。 遊技機における第2エンディング状態中に第1設定示唆画像が表示された場合のメイン表示器での画像を示す図である。 遊技機におけるAT状態中にボーナス役に当選した場合のメイン表示器での画像を示す図である。 遊技機における第2エンディング状態中に特定報知の遅延期間が終了した場合のメイン表示器での画像を示す図である。 遊技機における第2制限機能の作動時に設定示唆演出Bが行われた場合のメイン表示器での画像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、本発明の実施形態にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
本発明に係る遊技機について、図1~図23を参照して説明する。
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1~図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1~図2に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、ベットボタン2a、返却ボタン2c、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、メダル投入口2、スタートレバー3、リール4、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、メダル払出口7b、メイン表示器8、サブ表示器17、スピーカ9、前面パネル19、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、確率設定装置14、表示器装飾枠15、ドラムユニット4d、外部出力端子18、主制御装置10、副制御装置20を備える。
なお、主制御装置10、副制御装置20は、各々に記憶部、制御部が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本第1実施形態の各種機能を実現している。
[遊技機の外観を示す概略正面図]
図1に示すように、スロットマシン1の前面には前扉1aが配設される。
前扉1aは、前扉1aの後方側に配設され島設備(図示省略)に取り付けられる本体(図示省略)の一側(前方視左側)に開閉可能に軸着され、片開形式で前方側に開閉可能に構成される。なお、以降、スロットマシン1を手前側から見た状態で左右方向を示す。
スロットマシン1を手前側から見た状態で、前扉1aの上部における左右方向の中央の位置にはメイン表示器8が配置される。メイン表示器8は、後述するように演出(演出画像)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段を構成する。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の前方には、中央に開口部を有する表示器装飾枠15が配設され、メイン表示器8は、表示器装飾枠15の開口部から表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
メイン表示器8の左右の各々には、スピーカ9が配設され、例えば、メイン表示器8で表示される演出に対応する効果音を出力可能となっている。
また、メイン表示器8の左右の各々には、LED等からなるランプ11が配設され、例えば、役の入賞時の光や、メイン表示器8で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっている。
メイン表示器8の右側には、操作手段(演出操作手段)として例示する上部演出ボタン2fが配設される。
上部演出ボタン2fは、前後方向に移動する押圧式のボタンであり、上部演出ボタン2fの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、上部演出ボタン2fの操作情報として副制御装置20に出力される。また、上部演出ボタン2fの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により上部演出ボタン2fの操作が有効である旨を報知可能にしている。
スロットマシン1における前扉1aの上下方向中央には、表面に装飾や各種機能表示が施された平板状の前面パネル19が配設される。
前面パネル19の後方には、変動表示手段としてのリール4を備えたドラムユニット4dが配設される。
また、前面パネル19の略中央には、リール4に付された図柄を前方から視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
リール4は、左右方向に並んで配設される左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cの回転軸は左右方向に延在して、回転中心が同一に設定されている。リール4(4a~4c)は、周面に連続する図柄(識別情報)を有し、これらの図柄が表示窓6を透して機外から識別可能に構成され、リール4が一方向に回転することにより、表示窓6内において、例えば、図柄が上から下に変動表示可能となっている。各リール4a~4cには、複数の図柄(例えば20個)が表されていて、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「7」等である。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は20個以外でもよい。
前面パネル19における表示窓6の上部には、後述する停止ボタン5の停止順序を報知可能なナビランプ12a、12b、12cが各リール4a、4b、4cに対応して配設される。
また、前面パネル19における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。
なお、スロットマシン1は、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよいし、有利区間ランプ13に代えてAT状態(あるいはAT状態+疑似ボーナス状態)中に点灯するAT状態ランプを設けるようにしてもよい。
前面パネル19における表示窓6(リール4)の右側には、サブ表示器17が配置される。
サブ表示器17は、後述するように演出(演出画像)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段を構成する。
また、サブ表示器17は、メイン表示器8よりも表示面積が小さくなっているが、メイン表示器8よりもリール4に近い位置に配設されていて、リール4の回転や停止状態を見ながら、表示されている画像を視認することが容易となっている。
また、サブ表示器17は、タッチパネル式の表示器で構成され、遊技者による画面へのタッチ操作により、演出内容に関する種々の操作を可能としていて、例えば、演出モードを切り替えるための切替操作や、遊技内容の説明画像への切替操作等を可能としている。
前面パネル19の下方には、前方に突出する段部が形成され、段部の上面にメダル投入口2、操作手段として例示するベットボタン2a、操作手段(演出操作手段)として例示する演出ボタン2dが配設されている。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ2b(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
演出ボタン2dは、上下方向に移動する押圧式のボタンであり、演出ボタン2dの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、演出ボタン2dの操作情報として副制御装置20に出力される。また、演出ボタン2dの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により対応する演出ボタン2dの操作が有効である旨を報知可能にしている。演出ボタン2dは、前述した上部演出ボタン2fよりもリール4に対して近い位置に配設されている。
段部の前面には、スタートレバー3、返却ボタン2cおよび操作手段(停止操作手段)として例示する停止ボタン5が配設される。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
返却ボタン2cは、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、設定されたベット数のキャンセルや、クレジットメダルとして記憶されたメダルの払い出しを行う際に操作されるボタンである。
停止ボタン5は、回転するリール4を停止するためのボタンであり、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、左リール4a、中リール4b、右リール4cに対応して左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cが横方向に所定間隔で配設される。
また、各停止ボタン5の内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光色の変更(赤→青)により各停止ボタン5の操作が有効である旨を報知可能にしている。
スロットマシン1における前扉1aの下方には、メダル払出装置7から払い出されたメダルが排出されるメダル払出口7bが配設される。
[遊技機の制御構成を示すブロック図]
図2は、本第1実施形態におけるスロットマシン1における制御系のブロック図を示している。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御装置10と、主制御装置10と通信可能に構成され主制御装置10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御装置20と、を備えている。主制御装置10と副制御装置20との制御情報の伝達は、主制御装置10から副制御装置20に対して一方向のみに制限され、副制御装置20から主制御装置10への不正な信号の入力を防止している。
主制御装置10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、返却ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5、確率設定装置14(設定手段)、外部出力端子18、メダル払出装置7、ドラムユニット4dおよび有利区間ランプ13と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。また、主制御装置10には、記憶部(記憶手段)、制御部が備えられている。
設定手段としての確率設定装置14は、特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更することで、遊技者にとっての有利度合いを複数段階で設定変更可能にするもので、主制御装置10は、確率設定装置14における確率設定操作に基づき、特別遊技状態の当選確率を確率の異なる複数の確率値のうちの何れか1つの確率値に設定する処理を行う。
確率設定装置14で設定される設定値は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定(有利度合いが最も低い設定)であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定(有利度合いが最も高い設定)となっている。
確率設定装置14における設定値を変更する手順としては、設定キー(図示略)を確率設定装置14のキー挿入口に挿入して所定方向に設定キーを回転させた状態で、スロットマシン1の電源を投入することで、設定変更モードに移行させ、当該設定変更モードへの移行により、設定確認表示器(図示略)にその時点の設定値が表示され、設定変更ボタンの操作により所望の設定値への変更操作を行った後、例えば、スタートレバー3の操作により、設定値への変更が行われるものとなっている。
また、設定キー(図示略)を確率設定装置14のキー挿入口に挿入して所定方向に設定キーを回転させた状態でのスロットマシン1の電源の投入後、リセットスイッチ(図示略)を操作すると、主制御装置10がリセットされることとなり、確率設定装置14における設定値が初期化(設定1に設定)されるとともに、後述する差枚数カウンタも初期化(ゼロクリア)されることとなる。なお、リセットスイッチの操作以外でも、上記した設定値の変更操作が行われた場合にも差枚数カウンタは初期化される。
すなわち、主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタの値)を初期化可能な初期化手段を備えるのである。
また、確率設定装置14でのその時点の設定値も確認可能となっていて、電源投入後に確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転させることで、その時点の設定値が設定確認表示器に表示されるものとなっている。
なお、特別遊技状態の当選確率を確率設定装置14の設定値に影響を受けずに、固定の確率値で制御するようにしてもよい。
また、確率設定装置14における設定値により、CZ状態やAT状態の移行確率を変化させるようにすることで、遊技者の有利度合いを複数段階で変化可能としてもよい。
また、特別遊技状態の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。
外部出力端子18は、遊技店に設置された管理装置(図示略)や呼出装置(図示略)に対して、スロットマシン1における遊技に関わる情報を出力するもので、スロットマシン1での実行ゲーム数、メダル投入数、メダル払出数、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ボーナス状態、AT状態)の発生回数や移行期間等の各種データを収集するための情報を主制御装置10の制御により出力するものである。
ドラムユニット4dは、リール4a~4cと、リール4a~4cの各々を回転させるステッピングモータ(図示省略)とを一体的に備えた装置である。
メダル払出装置7は、メダルセレクタ2bに投入されたメダルを払い出し前のメダルとして回収するメダル貯留部(図示省略)を有し、メダル貯留部に貯留されたメダルをメダル払出口7bに払い出す装置である。メダル払出装置7には払い出されたメダルを検出するセンサが備えられる。
メダルセレクタ2bは、メダル投入口2の下流側に備えられ、メダル投入口2から投入されたメダルを検出するセンサが備えられる。
主制御装置10の記憶部は、遊技に関する遊技プログラム、小役やAT状態の抽選を行うためのテーブル等の各種情報等を記憶する。
また、主制御装置10は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、これにより、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、サンプリングされた乱数に基づき役の抽選処理を行う。また、記憶部の制御プログラムに従って、例えば、所定タイミングで乱数を更新することで、乱数の生成処理を行い、生成された乱数に基づきボーナス状態の移行抽選処理、AT状態中の移行抽選処理、AT状態中の上乗せ抽選処理等を行う。
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行に対応して、小役、ボーナス状態、AT状態等の特典を付与するか否かを抽選(決定)する抽選手段を備えているのである。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づきボーナス状態やAT状態の移行抽選、上乗せ抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール4の回転制御を行う。主制御装置10は、各リール4a、4b、4cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール4a、4b、4cの回転位置を検出して、各リール4a、4b、4c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
また、主制御装置10は、スタートレバー3等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部に記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置7等の装置を制御することにより、スロットマシン1の遊技を実現する。
副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、スピーカ9、メイン表示器8、ランプ11、ナビランプ12、サブ表示器17と、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に応じて、これらの装置を制御する。また、副制御装置20には、記憶部、制御部が備えられている。
副制御装置20の記憶部は、演出に関するプログラム、演出画像データ、音声データ等の各種情報等を記憶する。
副制御装置20は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、主制御装置10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す演出画像、効果音の出力、ランプ演出等を、メイン表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
また、副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、サブ表示器17のタッチパネルからの信号に基づき、各演出の切替タイミング等を制御可能となっている。
主制御装置10および副制御装置20のうちの何れか一方或いは両方で、本発明における、区間制御手段、差数情報計数手段、有利区間終了制御手段、変動表示制御手段、特定変動表示制御手段、増加数計数手段、ゲーム不能制御手段、特別遊技状態制御手段、特定報知制御手段、ゲーム不能禁止制御手段、特定報知遅延制御手段、特定報知遅延許可制御手段、特定遊技状態制御手段、特定報知遅延決定制御手段、エンディング演出制御手段、設定示唆制御手段が構成される。
[ゲーム制御]
このようなスロットマシン1は、主制御装置10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技(ゲーム)を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル投入口2からのメダルを投入、或いはベットボタン2aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール4a~4cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役などの複数の役(ハズレを含む)や、ボーナス状態、AT状態の移行に対する今回ゲームの抽選結果をリール4の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。例えば、抽選によりリプレイ役やベル役等の抽選結果が導出される。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号を受信しても、前回のゲームでのリール4の回転開始からの経過時間が所定時間(例えば、4.1秒)経過していない場合には、リール4の回転開始を一時的に待機(待機時間を挿入)させてリール4の回転開始を遅延させることで、単位時間(例えば、1分間)当たりのゲームの実行回数が所定数(例えば、14回)以内となるようにゲーム数を制限する制限制御を行う。すなわち、主制御装置10は、単位時間当たりのゲームの実行回数を所定数以内に制限可能なゲーム数制限手段を備えている。この制御により、1ゲームに要する最短実行時間が所定時間(例えば、4.1秒)に規定されることとなる。
なお、上記最短実行時間を監視する期間は、ゲーム間におけるリール4の回転開始時点を基準に設定する以外でもよく、例えば、停止ボタン5を有効とする時点を基準にしてもよく、単位時間当たりのゲーム回数を監視できれば何れの時点を基準にしてもよい。
各リール4a~4cは、表示手段の一例であり、各リール4a~4cの周面には、複数の図柄(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー、BAR、7)が所定の配列で表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール4a~4cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
この状態で各停止ボタン5a~5cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール4a~4cが停止制御される。
各リール4a~4cの停止制御(引込停止制御)は、各々に引き込み範囲が設定されていて、停止操作が行われた時点の図柄から逆回転方向(上方向)にある所定数(例えば、4個)の図柄が引き込み可能となり、この引き込み範囲にある図柄の何れかに限り有効ライン(入賞ライン)上に停止可能となる。
停止状態では、リール4a~4cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓6内の各リール4の中段図柄を結ぶ中段の入賞ライン(中段入賞ライン)上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。したがって、例えば、斜めのライン上に所定の図柄が揃った場合でも、実際にはそのときに中段に停止している、揃っていない図柄の組合せで入賞が判定されることとなる。
すなわち、主制御装置10は、変動表示手段(リール4)における識別情報(図柄)の導出に関わる制御を実行可能な変動表示制御手段を備えるのである。
なお、上記識別情報(図柄)の導出に関わる制御には、内部抽選処理の抽選結果に基づきゲーム結果として図柄を導出(停止)させる制御と、後述する疑似遊技においてゲームの実行中に図柄を導出(疑似停止)させる制御とがある。
小役、リプレイ役等の当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール4a・中リール4b・右リール4c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル・ベル・ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
共通ベル役は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。このような押し順ベル役1~6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)である。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール4aおよび中リール4bの入賞ライン上に並んで停止する弱チェリー役(2連チェリー)と、「チェリー」が左リール4a、中リール4bおよび右リール4cの入賞ライン上に並んで停止する強チェリー役(3連チェリー)とがある。
1枚役は、対応する図柄の組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」、「リプレイ・リプレイ・スイカ」、「リプレイ・リプレイ・チェリー」の何れかとする役である。
さらに、1枚役には、1枚役A、1枚役B、1枚役Cが設けられ、各1枚役当選時には、最初に停止させるリール4に応じて上記図柄組合せが変更されるようにリール4の停止制御が行われる。
なお、各1枚役当選時に、最初に停止させるリール4と、停止する図柄組合せの対応関係についての詳細は後述する。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする役である。
また、小役の他にボーナス役が設けられている。
ボーナス役は、対応する図柄の組合せを「7・7・7」とする役であり、その入賞により遊技状態をボーナス状態に移行させる役である。
なお、ボーナス役に当選した場合には、当選したボーナス役が入賞(「7・7・7」が停止)するまでその当選状態(ボーナス役の当選状態)が保持されることとなる。
また、主制御装置10及び副制御装置20は、押し順ベル役に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)を発生可能となっている。ATは、押し順ベル役が当選した場合に、当選した押し順ベル役の押し順を、メイン表示器8及びナビランプ12により報知(押し順ナビを実行)する状態である。
すなわち、主制御装置10及び副制御装置20は、ゲームの結果として特定結果(「ベル・ベル・ベル」)を導出するための操作情報(特定操作情報)を報知(役入賞報知)する制御を実行可能とするのである。
したがって、ATの発生により遊技者が容易にメダルを獲得することが可能であり、ATが継続して実行される遊技状態がAT状態となる。
なお、ナビランプ12を、副制御装置20を介さずに主制御装置10により直接駆動制御可能な構成としてもよい。
次に、図3を参照して、役の抽選について説明する。
図3は、ボーナス役の非当選状態中(ボーナス非持越し中)、ボーナス役の当選状態中(ボーナス持越し中)、ボーナス状態中のゲーム(3ベットゲーム)実行時において、各役の抽選に用いられる内部抽選テーブル、および各役入賞時に払い出されるメダル数(配当)を示している。
役の抽選は、主制御装置10により役抽選用の乱数の抽選により行われ、図3においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を65536個とし、各役に当選する場合の乱数値の個数を示している。
なお、図3に示す内部抽選テーブルは、確率設定装置14における各設定値で共通に用いられるが、確率設定装置14における設定値に応じて異なる抽選テーブルを設けてもよく、例えば、設定値が高くなる(設定値を示す数値が大きくなる)ほどボーナス役の当選確率が高くなるような抽選テーブルを設けてもよい。
図3に示すように、例えば、ボーナス役の非当選状態中においては、押し順ベル役1(「5a→5b→5c」)、押し順ベル役2(「5a→5c→5b」)、押し順ベル役3(「5b→5a→5c」)、押し順ベル役4(「5b→5c→5a」)、押し順ベル役5(「5c→5a→5b」)、押し順ベル役6(「5c→5b→5a」)の各々は、6400/65536の確率で当選する。
また、1枚役A~Cの各々は、1800/65536の確率で当選し、共通ベル役は、1760/65536の確率で当選し、スイカ役は、900/65536の確率で当選し、弱チェリー役は、1000/65536の確率で当選し、強チェリー役は、80/65536の確率で当選し、ボーナス役は、1970/65536の確率で当選し、リプレイ役は、10746/65536の確率で当選し、ハズレの確率は、5280/65536となっている。
また、詳細な説明は省略するが、ボーナス当選状態中およびボーナス状態中においても、図示する各確率で役の抽選が行われる。
そして、各役に当選して対応した図柄組合せが停止すると、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、15枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、15枚よりも少ない枚数(例えば、1枚)のメダルを払い出してもよいし、特定の押し順以外の一部の押し順では、15枚よりも少ない枚数(例えば、1枚)のメダルを払い出して、それ以外の押し順では、メダルを払い出さないようにしてもよい。
また、ベル役については、後述するAT状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率およびメダルの払出数に設定されている。
また、スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、3枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく(ベット数の設定なしで)、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
[遊技機における遊技状態の移行]
次に、本実施形態におけるスロットマシン1での遊技状態の移行について図4~図7を参照して説明する。
本実施形態におけるスロットマシン1においては、3枚のメダルを費やして(3ベットして)ゲームを実行する3ベットゲームを実行可能としているが、図4は、主制御装置10の制御により実現される3ベットゲームの実行時の遊技状態の移行態様を示している。
なお、本実施形態においては、3ベットゲームの実行時にのみ、遊技状態の移行制御を行うようにしていて、それ以外のゲーム(例えば、2ベットゲーム)では遊技状態を移行させない制御を行っているが、ゲームの実行自体を3ベット時のみ許容し、それ以外のベット数ではゲームの実行を禁止するようにしてもよい。
以降は、3ベットゲームを「ゲーム」と称する。
図4に示すように、本実施形態のスロットマシン1の遊技は、主に通常遊技状態、CZ状態、AT状態、およびボーナス状態の複数の遊技状態において実行される。
主制御装置10は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
そして、上記遊技状態のうち特定遊技状態としてのAT状態と、特別遊技状態としてのボーナス状態は、遊技者にとって有利な遊技状態として構成される。
本実施形態のスロットマシン1における遊技状態の移行は、図4(a)に示すように、AT状態を発生させるための遊技状態の移行と、図4(b)に示すように、ボーナス状態を発生させるための遊技状態の移行とに大別され、AT状態を発生させるための遊技状態の移行制御と、ボーナス状態を発生させるための遊技状態の移行制御とが併行して実行される。
すなわち、本実施形態のスロットマシン1におけるゲームの進行では、主として、図4(a)に示すAT状態を発生させるための遊技状態の移行制御が行われるが、図4(a)に示す各遊技状態におけるゲームにおいても、ボーナス役の抽選が行われ、ボーナス役が入賞した場合には、その時点の遊技状態を一旦中断して遊技状態をボーナス状態に移行させるのである。
また、本実施形態の主制御装置10は、上記遊技状態とは別に、遊技区間として通常区間および有利区間のいずれかに制御することが可能な区間制御手段を備えている。
通常区間は、押し順ナビが実行されることのない遊技区間であり、有利区間が終了された後、次ゲームが開始されることで開始され、有利区間移行条件が成立することで終了される。
通常区間では、有利区間ランプ13は消灯状態に制御される。
また、通常区間では、有利区間移行条件が成立すること、例えば、内部抽選において所定の役(例えば、ベル役)に当選することで、有利区間に移行させることが決定される。
なお、通常区間における所定のレア役の当選に基づき、AT状態の移行条件を成立させてもよく、この場合には有利区間移行条件の成立後にAT状態に移行させることが好ましい。したがって、有利区間移行条件の成立後に押し順ナビが実行されることとなるので、通常区間においては押し順ナビは行われないこととなる。
また、主制御装置10のリセット時には通常区間に制御される。
有利区間は、押し順ナビが実行されることのある遊技区間であり、押し順ナビが実行され得ることで通常区間に比較して遊技者にとって有利な遊技区間である。
また、有利区間は、通常区間において有利区間移行条件が成立した後、次ゲームが開始されることで開始され、所定の有利区間終了条件が成立することで終了される。
すなわち、主制御装置10は、遊技区間を遊技者にとって有利な制御が行われる有利区間に制御可能な有利区間制御手段を備えるのである。
有利区間では、有利区間ランプ13は点灯状態に制御される。
なお、有利区間への移行後、押し順ナビの実行により遊技者が保有するメダル数が増加する遊技状態(例えば、AT状態)となった時点で、有利区間ランプ13の点灯状態を開始してもよい。
また、有利区間へ移行した場合でも有利区間ランプ13を点灯させないようにしてもよいし、有利区間へ移行した場合でもAT状態に移行した場合にのみ点灯させるようにしてもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよいが、代わりに主制御装置10で制御されるAT状態ランプを設けて、AT状態中にAT状態ランプを点灯させることが好ましい。
また、有利区間は、当該有利区間中における有利区間の終了条件の成立に基づき、通常区間に移行するものとなっている。
有利区間の終了条件としては、例えば、スロットマシン1(主制御装置10)がリセット(設定変更時も含む)された場合等が例示される。
なお、詳細は後述するが、基本的にはAT状態の終了時には有利区間は継続するものとなっているが、AT状態の終了時の差枚数カウンタの値に応じて有利区間を終了する場合もある。また、その他にAT状態終了時の一部で有利区間の終了条件を成立させるようにしてもよい。
さらに、スロットマシン1には、詳細は後述するが、遊技者が獲得するメダル数を制限するための制限機能としてリミッタ機能(以降単にリミッタという)が設けられていて、リミッタが作動した場合にも有利区間の終了条件が成立するものとなっている。
例えば、1回の有利区間における差枚数(払い出されたメダル数―投入されたメダル数)が上限枚数(例えば、+2400枚)を超えた場合にリミッタが作動するものとなっている。
なお、リミッタの作動条件として、上記以外に1回の有利区間におけるゲーム数(有利区間ゲーム数)が上限ゲーム数(例えば、4000ゲーム)に到達した場合を設けるようにしてもよい。
そして、上記した何れかの有利区間の終了条件が成立した場合に有利区間が終了するものとなっている。
また、本第1実施形態においては、詳細は後述するが、AT状態中に上記リミッタの作動を事前に判定し、この判定時からリミッタが作動するまでの期間をエンディング状態(第1エンディング状態)として設定し、遊技者に有利な状態が上限まで継続したことを事前に祝福するような演出(第1エンディング演出)を実行するようにしている。
また、本第1実施形態のスロットマシン1では、ゲームの実行に基づき、上記押し順ナビの実行不能区間である通常区間と、押し順ナビの実行可能区間である有利区間の移行制御を行うようにしている。そして、スロットマシン1の初期状態では通常区間に制御されるとともに、通常区間におけるゲームの実行時に、所定の移行条件が成立(例えば、ベル役に当選)した場合に、有利区間への移行が行われる。
まず、図4(a)を参照して、AT状態の発生に関わる遊技状態の移行制御について説明する。
(通常遊技状態)
通常遊技状態は、スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合等で滞在する遊技状態であり、遊技者にとっては不利な状態である。
図4(a)に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中のゲームにおいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。
スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合等の通常遊技状態においては、遊技区間が通常区間に制御されていて、通常遊技状態中におけるゲームにおいて有利区間移行条件が成立した場合に遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。
なお、通常遊技状態に滞在中のゲームにおいて、AT状態の移行抽選を行い、通常遊技状態から直接AT状態に移行可能としてもよい。
この場合、確率設定装置14での設定値に応じてAT状態の移行抽選に当選する確率を変更することが好ましい。
また、通常遊技状態(有利区間)におけるゲームの実行回数が予め定められた数となった場合に、AT状態に移行させるようにしてもよいし、所定の役(例えば、ベル役)の当選回数が予め定められた数となった場合に、AT状態に移行させるようにしてもよい。
さらに、通常遊技状態(有利区間)におけるゲームにおいて、役の抽選結果に応じて所定のポイントを加算し、このポイントの加算値が所定数となった場合に、AT状態に移行させるようにしてもよいし、ポイントの加算値が所定数となった場合に、AT状態への移行抽選を行い、この移行抽選に当選した場合にAT状態に移行させるようにしてもよい。
・通常遊技状態からCZ状態への移行処理(図4(a)の矢印a)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、ゲームの実行によりレア役(スイカ役、弱チェリー役、強チェリー役)に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。
CZ状態の移行抽選に当選する確率は、確率設定装置14での設定値に応じて変化するものとなっていて、図5に示すように、CZ状態への移行抽選処理において、抽出する乱数値の数を256個として、設定値が1~3の場合には、レア役当選時に224/256の確率でハズレ(非当選)となり、32/256の確率で当選となる。
また、設定値が4~36場合には、レア役当選時に192/256の確率でハズレ(非当選)となり、64/256の確率で当選となる。
したがって、確率設定装置14での設定値が高い方がCZ状態に移行する確率が高くなるのである。
なお、遊技者のCZ状態への移行に対する期待感を高めるために、レア役に当選してCZ状態への移行が決定された場合でも、直ぐにCZ状態に移行させずに、最終的にCZ状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態の連続演出(本連続演出)をメイン表示器8において実行してもよい。
また、レア役に当選したが、CZ状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、最終的にCZ状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態のフェイク連続演出をメイン表示器8において実行してもよい。この場合、CZ状態の連続演出とフェイク連続演出は、基本的には登場するキャラクタ等を同様に設定して、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けるようにしてもよい。
例えば、CZ状態の連続演出(あるいはフェイク連続演出)として、各ゲームを通じてキャラクタがスポーツ競技に挑戦するような演出画像を実行してもよい。この場合、連続演出(あるいはフェイク連続演出)中はその間のゲームを通してスポーツ競技が連続して実行され、CZ状態に当選していた場合には、最終的に競技に成功(例えば、サッカーでゴールに成功)し、CZ状態に当選していない場合には、競技に失敗する演出画像が実行される。
また、通常遊技状態において、CZ状態への移行確率が相対的に低い通常確率状態と、CZ状態への移行確率が相対的に高い高確率状態とを設けることで、CZ状態への移行確率を変更可能としてもよい。
また、確率設定装置14における設定値に応じたCZ状態への移行確率は上記した以外でもよい。
また、通常遊技状態中のゲームにおいて、役の抽選結果に関係なく毎ゲームCZ状態への移行抽選を行うようにしてもよいし、通常遊技状態(有利区間)中のゲームの実行回数が所定数となった場合にCZ状態へ移行するようにしてもよい。
(CZ状態)
CZ状態は、押し順ベル役当選時には押し順ナビは行われないが、AT状態への移行抽選処理が行われる遊技状態である。
なお、押し順ベル役当選時には押し順ナビは行われないが、押し順ベル役当選時に押し順ナビを実行するようにしてもよいし、押し順ベル役当選時の一部、すなわち押し順ベル役当選時の所定の確率(例えば、40%)で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
CZ状態に滞在中は、AT状態への移行が可能な状態であるので、CZ状態は一連の遊技の流れにおいてチャンスゾーンとして位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最小ゲーム数を10ゲームとして、10ゲーム以降はCZ状態中の終了抽選が主制御装置10で行われ、当該終了抽選に当選した場合には、そのゲームでCZ状態が終了することとなる。
なお、CZ状態の継続期間は、上記以外でもよく、例えば、固定のゲーム数でもよい。
CZ状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御装置10および副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、CZ状態中の各種演出や残りゲーム数がメイン表示器8に表示される。
・CZ状態からAT状態(特化ゾーン)への移行処理(図4(a)の矢印c)
CZ状態においては、主制御装置10では各ゲームにおいてAT状態の移行抽選処理を行う。
AT状態の移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。
CZ状態中のゲームにおいてAT状態の移行抽選に当選する確率は、図6に示すように、AT状態への移行抽選処理において、抽出する乱数値の数を256個として、リプレイ役当選時には、224/256の確率でハズレ(非当選)となり、32/256の確率で当選となる。
また、共通ベル役、スイカ役および弱チェリー役当選時には、192/256の確率でハズレ(非当選)となり、64/256の確率で当選となる。
また、強チェリー役およびボーナス役当選時には、256/256の確率、すなわち100%の確率で当選となる。
したがって、当選確率が低い役に当選した方がAT状態に移行する確率が高くなるのである。
なお、押し順ベル役に当選した場合や、役の抽選結果がハズレとなった場合には、AT状態の移行抽選は行われない。
AT状態の移行抽選に当選した場合には、当選したゲームの次ゲームから遊技状態がAT状態へ移行することとなる。
また、CZ状態の終了によりAT状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続する。
なお、AT状態の移行抽選は、各役に内部当選した時点で実行されるので、当選した役に対応する図柄がリール4に停止しない場合(取りこぼし時)でもAT状態の移行抽選は実行される。
また、各当選役の一部又は全部についてのAT状態の当選確率は上記以外でもよい。また、CZ状態中におけるAT状態の移行抽選契機役は上記した以外でもよい。
また、押し順ベル役の当選時にはAT状態の移行抽選処理を行うようにするが、押し順ベル役が入賞した場合にのみAT状態の移行抽選処理を行うようにしてもよい。
また、CZ状態中は、当該CZ状態中のゲームを通して、遊技者がCZ状態中であることを認識可能なCZ状態画像がメイン表示器8で表示される。
また、AT状態の移行抽選に当選したゲームが実行された場合に、当該ゲームの実行中においては、所定の準備演出画像(動画)が表示され、ゲームの終了後にはAT状態に移行した旨を報知する報知画像が表示される。
例えば、CZ状態中においては、上記CZ状態画像として、主人公キャラクタが寝ている画像が表示されるものとし、AT状態の移行抽選に当選したゲーム中においては、主人公キャラクタがクローズアップされることで、目覚めるか否かを演出する準備演出動画が表示され、ゲーム終了後に主人公キャラクタが目覚める報知画像が表示されることで、AT状態に当選した旨を報知する演出が実行される。
また、CZ状態中におけるAT状態に非当選となるゲームが実行される場合の所定確率(例えば、10%)でも、上記準備演出画像が表示されるが、この場合には、ゲーム終了後には、主人公キャラクタが目覚めない報知画像が表示されることで、AT状態に非当選である旨を報知する演出が実行される。
また、CZ状態中の10ゲーム以降のゲーム実行時においては、CZ状態の終了抽選が行われるが、この終了抽選に当選した場合には、ゲーム実行中に徐々に画面が暗くなる演出が実行されて、ゲーム終了後に画面が全て暗くなることでCZ状態が終了した旨を報知する演出が実行される。
また、CZ状態中の10ゲーム以降のゲーム実行時においては、終了抽選に非当選(継続)となる場合にも、所定の確率で上記同様に徐々に画面が暗くなる演出が実行されるが、この場合には、ゲーム終了後に画面が再び明るくなることで、CZ状態が継続する旨を報知する演出が実行される。
なお、CZ状態中におけるAT状態の当選の有無を報知するための演出は、上記以外でもよく、例えば、所定ゲーム間に跨って味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出を実行し、当該対戦演出の結果によりAT状態への移行の有無を報知するようにしてもよい。
・CZ状態から通常遊技状態への移行処理(図4(a)の矢印b)
CZ状態において、AT状態の移行抽選に当選せずに、CZ状態の終了抽選に当選した場合には、当該ゲームの終了後に通常遊技状態に移行する。
このとき、ゲーム終了後に、メイン表示器8の画面が真っ暗になり、AT状態へは移行せずにCZ状態の終了が報知される。
また、CZ状態の終了により通常遊技状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続するが、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させてもよい。
なお、CZ状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8やサブ表示器17において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示するようにする。そして、表示するキャラクタは確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択されるので、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
(AT状態)
本実施形態におけるAT状態は、当該AT状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、メダルの獲得が容易な遊技状態である。
AT状態中においては、遊技区間は有利区間に維持される。
すなわち、主制御装置10は、所定の役(押し順ベル役)を入賞させるための役入賞報知(押し順ナビ)が行われる特定遊技状態(AT状態)に制御可能な特定遊技状態制御手段を備えるのである。
AT状態は、主にメダルを獲得するための通常AT状態と、AT状態の継続期間を規定する残りゲーム数を決定あるいは増加させるための特化ゾーンとに大別される。
CZ状態からAT状態への移行時には、まずは特化ゾーンに移行し、AT状態の初期ゲーム数が決定されることとなる。
特化ゾーンは、10ゲーム間継続し、各ゲームにおいてAT状態中の残りゲーム数の加算抽選が行われ、10ゲーム間に抽選された各抽選結果の合計値がAT状態開始時の残りゲーム数として設定されることとなる。
なお、詳細は後述するが、特化ゾーン中は疑似遊技(疑似ゲーム)が実行される場合があり、疑似遊技の実行によりそのときの差枚数カウンタの値が示唆される。
また、AT状態(通常AT状態)中においても所定の条件が成立した場合には、特化ゾーンに移行することもあり、この場合も10ゲーム間継続する特化ゾーン中の各ゲームにおいて、残りゲーム数の加算抽選が行われ、10ゲーム間に抽選された各抽選結果の合計値が残りゲーム数に上乗せ(加算)されることとなる。
上記のようにAT状態の移行初期時においては、当該AT状態の継続期間を規定する残りゲーム数が付与されることとなるが、この残りゲーム数がAT状態中におけるゲームの実行毎に1ずつ減算され、残りゲーム数が無くなるまで当該AT状態は継続するものとなっている。
なお、AT状態の終了条件を、共通ベル役に当選した回数(押し順ナビが実行された回数)が所定数となった場合に成立するようにしてもよいし、AT状態中に遊技者が獲得したメダル数(純増枚数)が所定数となった場合に成立するようにしてもよいし、払い出されたメダル数が所定数となった場合に成立するようにしてもよい。
また、継続期間の異なる複数種類のAT状態を設けて、AT状態の移行権利の獲得時に、何れかのAT状態を選択的に発生可能としてもよい。
また、押し順ベル役の当選時に押し順ナビの実行確率の異なるAT状態を発生可能としてもよい。
また、AT状態中においては、レア役の当選に基づき、所定の特典を付与(残りゲーム数の増加等)する上乗せ抽選が行われ、上乗せ抽選に当選した場合には、付与された特典に応じてAT状態の継続期間が延長されることとなる。
上乗せ抽選に当選する確率は、確率設定装置14での設定値に応じて変化するものとなっていて、図7に示すように、上乗せ抽選処理において、抽出する乱数値の数を256個として、設定値が1の場合には、128/256の確率でハズレ(非当選)となり上乗せが行われず、80/256の確率で当選となり10ゲームの上乗せが行われ、16/256の確率で当選となり30ゲームの上乗せが行われる。
また、上乗せ抽選処理においては、特化ゾーンへの移行抽選も同時に行われ、設定値が1の場合には、32/256の確率で特化ゾーンへの移行権利が付与されることとなる。
また、詳細な説明は省略するが、確率設定装置14での設定値が2~6の場合にも、図示するような各確率で上乗せ抽選および特化ゾーンへの移行抽選が行われる。
上記のような抽選が行われる結果、確率設定装置14での設定値が高い程、遊技者にとって有利な抽選となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が偶数の場合には、当選となる確率は奇数の場合よりも高いが、多数のゲーム数(例えば、30ゲーム)が上乗せされる確率および特化ゾーンへ移行する確率は、奇数の場合よりも低くなる、というように設定値の偶奇に応じて特徴が変化するような抽選となるのである。
なお、上乗せ抽選の契機役はレア役以外でもよいし、上乗せされるゲーム数も上記した以外でもよい。また、当選役に応じて上乗せされるゲーム数を変化させるようにしてもよい。
・特化ゾーンから通常AT状態への移行処理(図4(a)の矢印d)
AT状態の初期移行時、あるいは通常AT状態において特定の条件が成立した場合には、例えば、10ゲーム間特化ゾーンに滞在することとなるが、特化ゾーンにおいて10ゲームが実行された場合には、通常AT状態に移行することとなる。
したがって、AT状態の初期移行時に特化ゾーンに移行した場合には、特化ゾーン中に初期の残りゲーム数が決定されて、特化ゾーンの終了により、当該決定された残りゲーム数に基づき通常AT状態が開始されることとなるのである。
また、AT状態の途中(通常AT状態中)で特化ゾーンに移行した場合には、特化ゾーン中に残りゲーム数に上乗せされるゲーム数が決定されて、特化ゾーンの終了により、残りゲーム数に上乗せゲーム数が加算されて通常AT状態に復帰することとなるのである。
なお、特化ゾーン中には、特化ゾーンに対応する演出がメイン表示器8等において実行されるとともに、ゲーム毎に上乗せされるゲーム数が報知され、最終的に特化ゾーン中に上乗せされるゲーム数の合計値が報知されることとなる。
・通常AT状態から特化ゾーンへの移行処理(図4(a)の矢印e)
通常AT状態において、特化ゾーンへの移行条件が成立した場合には、特化ゾーンに移行する。
特化ゾーンへの移行は、上記した特化ゾーンの移行抽選に当選したことを条件に行われる。
また、特化ゾーンへの移行権利が付与された場合には、次ゲームで特化ゾーンに移行してもよいし、所定ゲーム数が実行された後に特化ゾーンへ移行してもよい。
通常AT状態から特化ゾーンへの移行時には、残りゲーム数の減算は中断されて、通常AT状態の復帰により残りゲーム数の減算が再開されることとなる。したがって、特化ゾーン中のゲームにおいては、残りゲーム数の減算は行われないこととなる。
・AT状態(通常AT状態)から通常遊技状態への移行処理(図4(a)の矢印f)
AT状態(通常AT状態)中のゲームにおいて、AT状態の残りゲーム数が無くなった場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
また、AT状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のAT終了状態が設定され、AT終了状態中は、ゲームの進行が一時的に不能となり、AT終了状態終了後に通常遊技状態に移行することとなる。
AT終了状態中においては、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8やサブ表示器17により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
AT状態から通常遊技状態へ移行した場合には、有利区間は維持されることとなるが、AT状態から通常遊技状態へ移行した場合、あるいは通常遊技状態への移行時の一部で通常区間に移行させるようにしてもよい。
なお、本実施形態のスロットマシン1においては、主にCZ状態からAT状態に移行させるようにしているが、通常遊技状態中のゲームにおいて所定条件が成立したことに基づき、ゲーム実行時にATに制御される疑似ボーナス状態を発生可能とし、所定期間継続する疑似ボーナス状態中のゲームにおいてAT状態の移行抽選を行うようにしてもよい。
次に、図4(b)を参照して、ボーナス状態の発生に関わる遊技状態の移行制御について説明する。
前述したように、本実施形態の主制御装置10においては、AT状態の発生に関わる遊技状態の移行制御が行われるが、当該各遊技状態におけるゲームにおいても、ボーナス役の抽選が行われ、ボーナス役が入賞した場合には、その時点の遊技状態を一旦中断して遊技状態をボーナス状態に移行させるのである。
(ボーナス状態)
ボーナス状態は、押し順ベル役の当選確率が高められるとともに、押し順ベル役の当選時に押し順ナビが実行される、遊技者にとっては有利な遊技状態である。
ボーナス状態は、例えば、12回のゲームが実行されるか、あるいは何れかの役が8回入賞するかの何れかの条件(ボーナス状態の終了条件)の成立により終了する。
ボーナス状態中は、遊技区間は有利区間に制御される。
・ボーナス状態以外の遊技状態からボーナス状態への移行処理(図4(b)の矢印g)
AT状態の発生に関わる各遊技状態において、ボーナス役に当選していないゲームでは、ボーナス役の抽選が主制御装置10により行われ、当該ボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選状態となり、ボーナス役の当選状態中においては、ボーナス役に対応する図柄組合せの停止が許容され、当該ボーナス役に対応する図柄組合せがリール4に停止した場合には、遊技状態がボーナス状態以外の遊技状態からボーナス状態に移行することとなる。
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行によりボーナス役に当選したことを条件に、ボーナス役に対応する識別情報(「7・7・7」)が変動表示手段(リール4)に導出された場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態(ボーナス状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段を備えるのである。
したがって、AT状態の発生に関わる各遊技状態におけるボーナス役の非当選状態中(ボーナス非持越し中)に、ボーナス役に当選した場合には、その時点ではまだ遊技状態の移行は行われずに、上記各遊技状態においてボーナス役の当選状態(ボーナス持越し中)となり、ボーナス役に対応する図柄組合せがリール4に停止した時点で、遊技状態がボーナス状態に移行することとなるのである。
このとき、AT状態の発生に関わる各遊技状態は、ボーナス状態への移行により一旦中断されることとなるのである。
例えば、AT状態中においてボーナス状態に移行した場合には、ボーナス状態に当選した時点のAT状態に関わる各情報(例えば、残りゲーム数)は記憶保持されて、AT状態が中断することとなる。
また、主制御装置10は、副制御装置20に対して制御情報を送信することで、ボーナス役の当選状態においては、後述する特定報知の遅延制御が行われない限り、例えば、メイン表示器8においてボーナス役に当選した旨やボーナス役に対応する図柄組合せを表示させて、ボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止するための報知(ボーナス役に対応する図柄組合せの停止を促す報知)を実行させるようにしている。
すなわち、主制御装置10は、ボーナス役に当選した場合に、ボーナス役に対応する識別情報(「7・7・7」)を変動表示手段(リール4)に導出するための特定報知(ボーナス役に対応する図柄組合せの停止を促す報知)を実行されることが可能な特定報知制御手段を備えるのである。
なお、ボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止するための報知は、スピーカ9による音出力(例えば、「ボーナス図柄を揃えてください」の音声出力)でもよいし、ランプ11による発光(例えば、ボーナス役の当選を知らせる発光部の発光)でもよい。
また、ボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止するための報知は、主制御装置10と副制御装置20の協働で実行されるので、上記特定報知制御手段は、主制御装置10と副制御装置20とが備えるものと捉えることもできる。
また、本実施形態においては、主制御装置10は、ボーナス役の当選状態においては、小役やリプレイ役に当選した場合には、ボーナス役に対応する図柄組合せを構成する図柄よりも、小役やリプレイ役に対応する図柄組合せを構成する図柄の方を優先的に停止させるようなリール4の優先停止制御を行うようにしている。
したがって、ボーナス役の当選状態においてボーナス役に対応する図柄組合せがリール4に停止する前に、小役やリプレイ役に当選した場合には、当該ゲームにおいてはボーナス役に対応する図柄組合せを停止させることが不能(あるいは困難)となる。
このようなことから、ボーナス役の当選状態において小役やリプレイ役に当選してボーナス役に対応する図柄組合せが停止不能なゲームでは、ボーナス役に対応する図柄組合せを停止するための報知(特定報知)を行わずに、当該報知をボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能なゲームのみで行うようにしてもよい。
なお、ボーナス役の当選状態において上記特定報知を常時行ってもよいし、ボーナス役の当選状態においてはボーナス役に当選した旨を常時行い、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能なゲームのみでボーナス役に対応する図柄組合せの停止を促す報知を行うようにしてもよい。
また、ボーナス役の当選状態において目押しの必要な所謂レア役(スイカ役等)が当選した場合には、リール4を停止するタイミングによっては、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能となる場合もあるが、この場合にも上記特定報知を行わないようにすることが好ましい。
また、上記優先停止制御を行わないようにしてもよく、この場合には、役の抽選結果に関わらず特定報知を行ってもよい。
・ボーナス状態からボーナス状態以外の遊技状態への移行処理(図4(b)の矢印h)
ボーナス状態中においてボーナス状態の終了条件が成立した場合には、ボーナス状態が終了して、ボーナス状態以外の遊技状態に移行することとなる。
このときボーナス状態の終了後に移行する遊技状態は、ボーナス状態に移行する前の遊技状態となり、ボーナス状態に移行する前の遊技状態がボーナス状態の終了後に再開することとなる。
例えば、AT状態中に移行したボーナス状態が終了した場合には、ボーナス役の当選時に記憶保持されたAT状態に関わる各種情報に基づき、AT状態が再開されることとなる。
なお、AT状態中にボーナス状態に移行した場合には、当該ボーナス状態の終了時に、例えば、AT状態の残りゲーム数に所定のゲーム数を上乗せする等の特典を付与するようにしてもよい。
以上のように遊技状態の移行が行われる。
[制限機能]
次に、図8を参照して、本実施形態のスロットマシン1における制限機能に関わる各処理ついて説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、遊技者が獲得するメダルの枚数に制限を設けるために制限機能を設けるようにしている。
本実施形態のスロットマシン1においては、上記制限機能として、第1制限機能と第2制限機能の2種類の制限機能を設けるようにしている。
第1制限機能は、1回の有利区間中における遊技者側(1人の遊技者、あるいは複数の遊技者)のメダルの獲得枚数を制限する所謂リミッタ機能(単にリミッタともいう)であり、差枚数カウンタの値が所定数(第1リミット値である+2400枚)に達した場合に、有利区間を終了させるものである。
AT状態は有利区間中に能動化されるものであることから、AT状態中に第1制限機能が作動した場合には、有利区間の終了によりAT状態も終了(通常遊技状態へ移行)することとなり、遊技者が獲得するメダルの枚数が制限されることとなるのである。
上記第1制限機能で使用される差枚数カウンタは、1回の有利区間中において遊技者側が消費(ベット数として入力)したメダル数と、払い出(付与)されたメダル数の差数を主制御装置10が監視するためのカウンタであり、1回の有利区間中において、ゲームの実行に際して消費されたメダル数分減算されるとともに、ゲームの結果により払い出されたメダル数分加算されることで、ゲームの実行により増減することとなる、消費メダル数と払い出しメダル数との差数を計数可能なカウンタである。
すなわち、主制御装置10は、有利区間における遊技価値(メダル)の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して差数情報(差枚数カウンタの値)を減算し、有利区間における遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、差数情報計数手段により計数された差数情報が、所定数(第1リミット値)に達したことに基づき、有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段とを備えるのである。
また、差枚数カウンタは、遊技区間が通常区間へ移行することで初期化されることとなるが、初期化されない限り、ゲームの実行に際して消費されたメダルの総数が、ゲームの結果により払い出されたメダルの総数よりも大きくなった場合も計数されるものとなっている。
これにより、1回の有利区間中において遊技者側が実際に獲得したメダルがなく、メダルの消費のみが行われている場合も、そのときの消費メダル数(遊技者側が損失したメダル数)を計数可能となるのである。
すなわち、差数情報計数手段としての主制御装置10は、有利区間における遊技価値(メダル)の付与数よりも、有利区間における遊技価値の消費数の方が多くなった場合も差数情報(差枚数カウンタの値)を計数可能とするのである。
したがって、1回の有利区間中において遊技者側が実際に獲得したメダルがなく、メダルの消費のみが行われている場合にも、そのメダルの消費内容を反映して第1制限機能を作動させることが可能となるので、消費メダル数が多くなるほど第1制限機能が作動するまでに遊技者側が獲得可能なメダル数が多くなり、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
なお、主制御装置10では、差枚数カウンタのマイナス分を計数可能としているが、初期値として予め大きな値(例えば、+20000等)を設定することで、遊技者側が実際に獲得したメダルがなく、メダルの消費のみが行われている場合にも、カウンタ値がマイナス値となる可能性を低めるようにしてもよい。
第2制限機能は、スロットマシン1の電源が投入されてから遮断されるまでに遊技者側が実際に獲得するメダル数(純増枚数)を制限する所謂コンプリート機能(単にコンプリートともいう)であり、後述する純増枚数カウンタの値が所定数(第2リミット値である+19000枚)に達した場合に、ゲーム実行不能状態として、その後のゲームが不能となる遊技停止状態にするものである。
したがって、遊技店の営業中において、遊技者側が獲得するメダル数が制限されることとなるのである。
また、遊技店の営業中に、差枚数カウンタが極めて小さい値となっていて、第1制限機能が作動するまでに極めて多数のメダルを遊技者が獲得可能な状態となっていても、第1制限機能が作動するまでに第2制限機能が先に作動することとなり、差枚数カウンタが極めて小さい値となった場合でも、遊技店側の不利益が極めて大きくなってしまうことを防止可能となるのである。
上記第2制限機能で使用される純増枚数カウンタは、スロットマシン1の電源が投入されてから遮断されるまで(監視期間中)に遊技者側が実際に獲得したメダル数(純増枚数)を監視するためのカウンタであり、ゲームの実行に際して消費(ベット数として入力)されたメダル数分減算され、ゲームの結果により払い出(付与)されたメダル数分加算されるとともに、下限値が0に補正されることで、上記メダル数(純増枚数)を計数可能となっている。
したがって、純増枚数カウンタの値(所謂「MY」)は、「(ゲームの結果により払い出されたメダル数)-(ゲームの実行に際して消費されたメダル数)」で算出される値であって、このときの値が「-1」以下とならないように下限補正、すなわち監視期間中における遊技者側が実際に獲得したメダル数がマイナス値となった場合に下限補正され、さらにマイナス値の最小値が更新される毎に下限補正されることで、監視期間中における「ゲームの結果により払い出されたメダル数」と「ゲームの実行に際して消費されたメダル数」の差数の最大値を監視するものとなるのである。
すなわち、主制御装置10は、所定遊技期間(電源投入からその時点までの遊技期間)において、遊技価値(メダル)の付与に基づく遊技者側における遊技価値の増加数を計数可能な増加数計数手段を備えるのである。
また、増加数計数手段としての主制御装置10は、遊技者側における遊技価値の増加数の計数を、当該遊技機の電源が投入されてから遮断されるまでの期間に実行可能とするのである。
そして、この純増枚数カウンタの値が所定数(第2リミット値である+19000枚)に達した場合に、遊技停止状態となるのである。
すなわち、主制御装置10は、上記増加数計数手段により計数された遊技価値の増加数が、特定数(+19000枚)に達したことに基づき、ゲームを実行不能なゲーム実行不能状態(遊技停止状態)に制御可能なゲーム不能制御手段を備えるのである。
また、第2制限機能の作動により遊技停止状態となったスロットマシン1は、主制御装置10がリセットされるまでその後のゲームは不能(クレジットの払出は可能)となる。
通常、遊技店の営業中に主制御装置10をリセットすることは禁止されているので、第2制限機能が作動した場合には、当該スロットマシン1での当日の再遊技はできないものとなる。
なお、本実施形態においては、差枚数カウンタの値に基づき第1制限機能を作動させて、純増枚数カウンタの値に基づき第2制限機能を作動させるようにしているが、差枚数カウンタの値に基づき第2制限機能を作動させて、純増枚数カウンタの値に基づき第1制限機能を作動させるようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1においては、制限機能が作動する直前の所定期間においては、AT状態をエンディング状態に制御するようにしている。
エンディング状態は、制限機能が作動することを事前に報知したり、祝福する演出を実行したりする状態であり、第1制限機能が作動する場合には、例えば、AT状態中に差枚数カウンタの値が第1リミット値である+2400枚に達することが事前に決定されている状態において、差枚数カウンタの値が所定数(例えば、+1900枚)に達した時点で、第1制限機能が作動することを事前判定し第1エンディング状態に移行させるようにしている。
また、第2制限機能が作動する場合には、例えば、AT状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値である+19000枚に達することが事前に決定されている状態において、純増枚数カウンタの値が所定数(例えば、+18500枚)に達した時点で、第2制限機能が作動することを事前判定し第2エンディング状態に移行させるようにしている。
なお、第1制限機能および第2制限機能が作動することの事前判定は、例えば、AT状態の残りゲーム数から算出されるその後の予想獲得メダル数と、その時点で獲得しているメダル数との合計値がリミット値に達した場合に行ってもよい。
例えば、AT状態中の1ゲームあたりの純増枚数が3枚であった場合には、AT状態の残りゲーム数が170ゲーム以上となった時点(その後の予想獲得メダル数が約510枚となった時点)で事前判定すればよい。
そして、図8に示すように、AT状態中において、第1制限機能の作動に関わる第1エンディング状態に移行して、第1エンディング状態中に差枚数カウンタの値が、第1リミット値に達した場合には、有利区間の終了(通常区間への移行)とともに遊技状態が通常遊技状態に移行することとなる(図8の矢印i)。
遊技状態が通常遊技状態して、遊技区間が通常区間へ移行した後は、有利区間移行条件の成立(例えば、共通ベル役あるいは押し順ベル役の当選)により遊技区間が有利区間に再び移行して、次回のAT状態の移行に関わる遊技状態の移行制御が行われることとなる。
一方、AT状態中において、第2制限機能の作動に関わる第2エンディング状態に移行して、第2エンディング状態中に純増枚数カウンタの値が、第2リミット値に達した場合には、AT状態が終了して遊技停止状態に移行することとなる(図8の矢印j)。
そして、遊技停止状態に移行した場合には、主制御装置10のリセットにより、遊技状態が通常遊技状態に復帰することとなる(図8の矢印k)。
以上のように制限機能に関わる制御が行われる。
[差枚数カウンタの示唆制御]
次に、図9~図14を参照して、本実施形態のスロットマシン1における差枚数カウンタの示唆制御について説明する。
前述したように、本実施形態のスロットマシン1においては、1回の有利区間中における差枚数カウンタの値が、第1リミット値となった場合に第1制限機能が作動することとなるので、その時点の差枚数カウンタの値に応じて、その後第1制限機能が作動するまでに遊技者側が獲得可能なメダル数が変化することとなる。
したがって、遊技者にとってはその時点の差枚数カウンタの値が非常に重要となり、遊技中に確認したい重要な情報の1つとなっている。
しかしながら、差枚数カウンタの値が比較的大きい値であった場合には、第1制限機能が作動するまでに獲得可能なメダル数が少なくなってしまうことから、このような状況において差枚数カウンタの値を明確に報知してしまうと、そのようなスロットマシン1での遊技は敬遠されてしまい稼働率の低下を招いてしまう。
そこで、本実施形態のスロットマシン1においては、その時点の差枚数カウンタの値を、明確に報知するのではなく所定の態様で示唆することで、遊技店に対する不利益を抑えつつ、遊技者に喜ばれる情報を提供するようにしている。
本実施形態のスロットマシン1においては、上記差枚数カウンタの示唆(値の示唆)を、リール4において所定の図柄(1つの図柄あるいは複数の図柄の組合せ)を導出(停止あるいは疑似停止)することで実行するようにしている。
本実施形態のスロットマシン1においては、上記差枚数カウンタを示唆する場合の示唆態様を、遊技状態(通常遊技状態、AT状態等)に応じて変化させるようにしている。
まず、図9を参照して、通常遊技状態中における差枚数カウンタの示唆について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、通常遊技状態中において差枚数カウンタの示唆を行う場合には、ゲーム中に疑似遊技(疑似ゲーム)を実行するようにしている。
疑似遊技は、ゲームの実行中において、最終的にリール4が停止(本停止)する前に、一旦リール4を停止(疑似停止)させて、所定の停止態様を導出させる演出上の遊技である。
したがって、疑似遊技中に疑似停止する停止態様(図柄組合せ)は、ゲームを開始する際のスタートレバー3の操作時に抽出した役抽選用の乱数とは無関係となる。
本実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10は、ゲームの実行時の役の抽選結果が共通ベル役の当選となったことに基づき、疑似遊技を行うか否かの抽選を実行し、疑似遊技を行うことを決定した場合に、当該ゲームにおいて疑似遊技を実行するようにしている。
また、通常遊技状態中に疑似遊技を実行した場合には、ゲーム実行中に左リール4aの中段に「チェリー」の図柄が導出(「中段チェリー」が導出)されるようにリール4を疑似停止させるようにしている。
したがって、疑似遊技が実行された場合には、通常のゲームでは停止する可能性の低い、あるいは停止することのない図柄が疑似停止することとなるのである。
なお、疑似遊技の実行により疑似停止する図柄は、通常のゲーム(本遊技)では停止する可能性の低い、あるいは停止することのない図柄であれば、「チェリー」の図柄以外でもよいし、停止する位置も中段以外でもよい。
また、疑似停止時には、左リール4aの中段のみに「チェリー」の図柄を疑似停止させて、他のリール4はそのまま回転を継続するようにしているが、疑似停止時に、中リール4bおよび右リール4cにも何らかの図柄を停止させて所定の図柄組合せ(「チェリー・ANY・ANY」)を疑似停止させてもよい。
また、本実施形態においては、疑似遊技中に所定のリール4を停止させる際に、ゲームの開始から所定時間(例えば、5秒)経過後に、自動的(停止ボタン5の操作なし)に疑似停止の対象となるリール4を疑似停止させる態様の疑似遊技(報知疑似遊技)を実行するようにしているが、疑似遊技中に所定のリール4を停止させる際に、停止ボタン5を有効化して、遊技者による停止ボタン5の操作により回転している疑似停止の対象となるリール4を疑似停止させる態様の疑似遊技(操作疑似遊技)を実行するようにしてもよい。
疑似停止した所定のリール4は、所定時間経過後に自動的に回転が再開されて疑似遊技が終了することとなり、所定のリール4の回転の再開により当該ゲームでの本遊技が実行されることとなる。なお、遊技者による開始操作により、疑似停止した所定のリール4の回転を再開するようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1においては、通常遊技状態中に共通ベル役に当選した場合に、その時点の差枚数カウンタの値を参照して、疑似遊技の実行確率を変更可能としている。
図9は、主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、通常遊技状態中に共通ベル役に当選した場合に疑似遊技を実行するか否かを決定するための疑似遊技決定テーブルを示している。
図9に示すように、通常遊技状態中に共通ベル役に当選した場合に、抽出する乱数値の数を256個として、その時点の差枚数カウンタの値が「-999以上」の場合には、226/256の確率でハズレ(非当選)、すなわち100%の確率で疑似遊技を実行しないことが決定されるような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-1000~-4999」の場合には、225/256の確率でハズレ(非当選)となり疑似遊技を実行しないことが決定され、1/256の確率で当選となり疑似遊技を実行することが決定されるような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-5000~-9999」の場合には、170/256の確率でハズレ(非当選)となり疑似遊技を実行しないことが決定され、86/256の確率で当選となり疑似遊技を実行することが決定されるような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-10000以下」の場合には、64/256の確率でハズレ(非当選)となり疑似遊技を実行しないことが決定され、192/256の確率で当選となり疑似遊技を実行することが決定されるような抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、差枚数カウンタの値が小さいほど、共通ベル役に当選した場合に疑似遊技の実行確率が高くなるので、結果的に疑似遊技の実行頻度に応じて、その時点の差枚数カウンタの値が示唆されることとなるのである。
なお、差枚数カウンタの値が小さいほど疑似遊技の実行確率が高くなるものであれば、上記各確率以外の確率値を設定するようにしてもよい。
そして、上記抽選の結果、疑似遊技を実行することが決定された場合には、共通ベル役に当選したゲームにおいて、通常と同様にリール4の回転が開始されることとなるが、ゲーム開始(スタートレバー3のオン)から所定時間が経過するまでは疑似遊技の実行期間となり、その間に左リール4aの中段に「チェリー」の図柄の疑似停止が行われて疑似遊技の結果が導出されることとなる。なお、疑似遊技(報知疑似遊技)の実行期間においては、リール4は自動的に停止することとなるので停止ボタン5は無効状態となる。なお、停止ボタン5の無効状態は、疑似遊技(報知疑似遊技)の実行期間が終了して本遊技に移行した場合に解除される。
なお、疑似遊技として操作疑似遊技を採用する場合には、疑似遊技中にも停止ボタン5は無効状態とはならずに有効となる。
また、ゲーム開始から所定時間が経過すると疑似遊技が終了して、疑似停止していた左リール4aの回転が再開されて、本遊技が開始されることとなり、通常と同様に停止ボタン5が有効化されて、共通ベル役当選時のリール4の停止制御が行われることとなる。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10は、通常遊技状態中のゲームにおいて共通ベル役に当選した場合に、その時点の差枚数カウンタの値に基づき、疑似遊技を実行するか否かを決定する制御を行い、疑似遊技を実行する場合には、所定の図柄(「チェリー」)を疑似停止させる制御(特定制御)を行うのである。
すなわち、変動表示制御手段としての主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタの値)に基づき、変動表示手段(リール4)における識別情報(図柄)の導出(疑似停止)に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段を備えるのである。
したがって、差枚数カウンタの値に応じて特定制御が実行されることとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、特定制御が実行された場合には、遊技者は第1制限機能の作動に関わる重要な情報を得ることが可能となるので、遊技者の遊技意欲を向上させることが可能となるのである。
また、差枚数カウンタの値が小さいほど特定制御の実行確率が高くなるので、結果的に特定制御の実行頻度により、その時点の差枚数カウンタの値が示唆されることとなるのである。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報を示唆可能に特定制御を実行可能とするのである。
したがって、特定制御の実行により、遊技者は、第1制限機能の作動に対して重要となる差枚数カウンタの値を予想することが可能となるので、遊技を継続するか否かを決定する上で重要な情報を遊技者に提供可能となり、遊技者の期待感を高めることも可能となるのである。
例えば、特定制御の実行頻度が高い場合には、その時点の差枚数カウンタの値が小さい可能性が高くなり、第1制限機能が作動するまでに遊技者が多数のメダルを獲得する可能性が高まるので、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
なお、特定制御には、疑似遊技を実行するか否かの制御と、疑似遊技中に所定の図柄を疑似停止させる制御が含まれることとなる。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、疑似遊技を実行する際において上記特定制御を実行可能とし、特定制御として、疑似ゲーム(疑似遊技)を発生させるか否か制御を実行可能とするのである。
したがって、差枚数カウンタの値に応じて疑似遊技を実行するか否かが決定されることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるのである。
また、遊技者は、疑似遊技の実行頻度により差枚数カウンタの値を予想することが可能となるので、遊技者に対して重要な情報を、より興趣性の高い態様で提供することが可能となるのである。
また、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、疑似遊技を実行する際において上記特定制御を実行可能とし、特定制御により疑似ゲーム(疑似遊技)の結果を導出可能とするのである。
したがって、特定制御により、通常のゲームでの図柄の停止以外に、疑似遊技の実行により疑似停止も行われることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるのである。
また、疑似停止時には、通常のゲームでは停止する可能性の低い、あるいは停止することのない図柄(「チェリー」の図柄)が導出されることとなるので、より疑似遊技が実行されたことを遊技者に印象付けることが可能となるとともに、遊技者の期待感を確実に向上させることが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、共通ベル役の当選時に疑似遊技を実行するか否かを決定するようにしているが、他の役(例えば、リプレイ役、共通ベル役)の当選時に疑似遊技を実行するか否かを決定するようにしてもよいし、役の抽選結果に関係なくゲームの実行時に疑似遊技を実行するか否かを抽選により決定するようにしてもよい。
また、通常遊技状態中におけるゲームの実行時に疑似遊技を実行するようにしているが、他の遊技状態(例えば、AT状態)中のゲームにおいて、差枚数カウンタの値に応じて疑似遊技を実行するようにしてもよい。
この場合、疑似遊技の実行契機となる役を異ならせてもよく、例えば、通常遊技状態中においては、共通ベル役の当選を契機に疑似遊技を実行可能とするが、AT状態中においては、弱チェリー役の当選を契機に疑似遊技を実行可能としてもよい。
次に、図10~図14を参照して、AT状態中における差枚数カウンタの示唆について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態中において差枚数カウンタの示唆を行う場合に、通常AT状態と特化ゾーンとにおいて、異なる制御を行うようにしている。
まず、通常AT状態中における差枚数カウンタ(の値)の示唆について、図10および図11を参照して説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、通常AT状態中において差枚数カウンタの値の示唆を行う場合には、ゲームにおいて1枚役の何れかに当選した場合に実行するようにしている。
通常AT状態中において差枚数カウンタの値の示唆についての説明を行う前に、まず、図10を参照して、1枚役当選時に停止する図柄組合せについて説明する。
前述したように、1枚役に当選した場合には、主制御装置10は、リール4を停止する際の停止順序(停止ボタン5の押し順)に応じて、「リプレイ・リプレイ・ベル」、「リプレイ・リプレイ・スイカ」、「リプレイ・リプレイ・チェリー」の何れかの図柄組合せを有効ライン上に停止させるようにしている。
図10は、各1枚役当選時に、最初に停止させるリール4と、停止する図柄組合せ(停止出目)の対応関係を示している。
なお、図中「リリベ」は「リプレイ・リプレイ・ベル」を示し、「リリス」は「リプレイ・リプレイ・スイカ」を示し、「リリチェ」は「リプレイ・リプレイ・チェリー」を示している。
まず、1枚役A当選時においては、最初に左リール4aが停止(左停止ボタン5aが停止操作)されると「リプレイ・リプレイ・ベル」が停止し、最初に中リール4bが停止(中停止ボタン5bが停止操作)されると「リプレイ・リプレイ・スイカ」が停止し、最初に右リール4cが停止(右停止ボタン5cが停止操作)されると「リプレイ・リプレイ・チェリー」が停止する。
また、1枚役B当選時においては、最初に左リール4aが停止されると「リプレイ・リプレイ・スイカ」が停止し、最初に中リール4bが停止されると「リプレイ・リプレイ・チェリー」が停止し、最初に右リール4cが停止されると「リプレイ・リプレイ・ベル」が停止する。
また、1枚役C当選時においては、最初に左リール4aが停止されると「リプレイ・リプレイ・チェリー」が停止し、最初に中リール4bが停止されると「リプレイ・リプレイ・ベル」が停止し、最初に右リール4cが停止されると「リプレイ・リプレイ・スイカ」が停止する。
なお、各1枚役に対応する図柄組合せを構成する図柄の各々は、上記以外の図柄としてもよく、各図柄を遊技者による目押しが不要なものにしてもよい。
そして、主制御装置10は、通常AT状態中に1枚役に当選した場合に、最初に停止させるリール4を報知(押し順ナビ)するとともに、その時点の差枚数カウンタの値に応じて、最初に停止させるリール4の報知態様を変更することで、「リプレイ・リプレイ・ベル」、「リプレイ・リプレイ・スイカ」、「リプレイ・リプレイ・チェリー」の何れかの図柄組合せを、選択的に停止可能にするようにしている。
すなわち、各1枚役は、リール4の停止順序(最初に停止させるリール4)に応じて、「リプレイ・リプレイ・ベル」、「リプレイ・リプレイ・スイカ」、「リプレイ・リプレイ・チェリー」の図柄組合せの何れでも停止可能となるので、その時点の差枚数カウンタの値に応じて最初に停止させるリール4の報知態様を変更することで、上記図柄組合せの何れかを選択的に停止させるようにしているのである。
図11は、主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、通常AT状態中に1枚役に当選した場合に、停止目標となる図柄組合せを何れにするかを決定するための1枚役当選時停止出目決定テーブルを示している。
なお、図中の「停止出目」は、1枚役に当選した場合に停止させる目標となる図柄組合せ(目標図柄組合せ)を示していて、この目標図柄組合せが停止するように押し順ナビが実行されることとなる。
図11に示すように、通常AT状態中に1枚役に当選した場合に、抽出する乱数値の数を256個として、その時点の差枚数カウンタの値が「-999以上」の場合には、226/256の確率(100%の確率)で目標図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とすることが決定され、その他の目標図柄組合せは決定されないような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-1000~-1999」の場合には、240/256の確率で目標図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とすることが決定され、16/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」とすることが決定され、0/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」とすることが決定され、その他の目標図柄組合せは決定されないような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-2000~-2999」の場合には、208/256の確率で目標図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とすることが決定され、32/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」とすることが決定され、16/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」とすることが決定されるような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-3000~-4999」の場合には、226/256の確率(100%の確率)で目標図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とすることが決定され、その他の目標図柄組合せは決定されないような抽選が行われる。
また、その時点の差枚数カウンタの値が「-5000以下」の場合には、128/256の確率で目標図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とすることが決定され、64/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」とすることが決定され、64/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」とすることが決定されるような抽選が行われる。
そして、上記決定された目標図柄組合せが停止するような押し順ナビが実行されることとなる。
例えば、差枚数カウンタの値が「-1000~-1999」の状態で1枚役に当選した場合には、16/256の確率で目標図柄組合せが「リプレイ・リプレイ・スイカ」に決定されることとなるが、このときの当選役が1枚役Bであった場合には、最初に左リール4aが停止されるような押し順ナビが実行されることとなり、このときの当選役が1枚役Cであった場合には、最初に右リール4cが停止されるような押し順ナビが実行されることとなるのである。
なお、このときの押し順ナビは、例えば、メイン表示器8において、最初に停止すべきリール4(あるいは停止ボタン5)を遊技者が認識可能な画像を表示することで実行される。
例えば、AT状態中に押し順ベル役に当選した場合には、メイン表示器8の画面に「1・3・2」等の全てのリール4に対応する押し順が表示されるが、1枚役に当選して最初に中リール4bを停止させる押し順ナビが実行される場合には、メイン表示器8の画面に「-・1・-」の最初に停止させるリール4のみを報知する押し順が表示されることとなる。なお、押し順ナビは、最初に停止すべきリール4を遊技者が認識可能なものであれば何れでもよい。
以上のような抽選が行われることから、1枚役当選時において決定された目標図柄組合せが停止するような押し順ナビが実行されて、該当する図柄組合せが停止されることから、傾向として、差枚数カウンタの値が小さくなるほど「リプレイ・リプレイ・ベル」→「リプレイ・リプレイ・スイカ」→「リプレイ・リプレイ・チェリー」の順に図柄組合せが停止する確率が高くなるのである。
すなわち、通常AT状態中に1枚役に当選した場合には、そのとき停止する図柄組合せにより差枚数カウンタの値が示唆されることとなり、「リプレイ・リプレイ・ベル」よりも「リプレイ・リプレイ・スイカ」の方が、差枚数カウンタの値が小さいことに対する期待度が高くなり、さらに「リプレイ・リプレイ・スイカ」よりも「リプレイ・リプレイ・チェリー」の方が、差枚数カウンタの値が小さいことに対する期待度が高くなるのである。
ただし、差枚数カウンタの値が「-3000~-4999」の場合には、100%の確率で目標図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とされることから、差枚数カウンタの値によっては、差枚数カウンタの値の示唆が明確に行われない場合もあることから、遊技者がその時点の差枚数カウンタの値を明確に認識してしまうことも防止でき、遊技店側の不利益が大きくなってしまうことも防止できるのである。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10は、通常AT状態中のゲームにおいて1枚役に当選した場合に、その時点の差枚数カウンタの値に基づき、所定の図柄組合せ(「リプレイ・リプレイ・ベル」等)を停止させる制御を行うのである。
すなわち、変動表示制御手段としての主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタの値)に基づき、変動表示手段(リール4)における識別情報(図柄)の導出(停止)に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段を備えるのである。
したがって、差枚数カウンタの値に応じて特定制御が実行されることとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、差枚数カウンタの値が小さくなるほど「リプレイ・リプレイ・ベル」→「リプレイ・リプレイ・スイカ」→「リプレイ・リプレイ・チェリー」の順に図柄組合せが停止する可能性が高くなるのである。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報を示唆可能に特定制御を実行可能とするのである。
したがって、特定制御の実行により、遊技者は、第1制限機能の作動に対して重要となる差枚数カウンタの値を予想することが可能となるので、遊技を継続するか否かを決定する上で重要な情報を遊技者に提供可能となり、遊技者の期待感を高めることも可能となるのである。
例えば、「リプレイ・リプレイ・チェリー」が停止した場合には、その時点の差枚数カウンタの値が小さい可能性が高くなり、第1制限機能が作動するまでに遊技者が多数のメダルを獲得する可能性が高まるので、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
また、通常AT状態中のゲームにおいて1枚役に当選した場合における特定制御を、当該ゲームの結果を停止する際に行うのである。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、ゲームの結果を導出(停止)する際において上記特定制御を実行可能とするのである。
したがって、実際に実行されたゲームの結果が差枚数カウンタの値が反映された内容となるので、遊技者をよりゲーム内容に集中させることが可能となり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、差枚数カウンタの値に応じて、1枚役当選時に停止する図柄組合せが変化するようにしているが、差枚数カウンタの値に応じて、1枚役当選時(あるいはその他の役の当選時)に図柄が停止する際(ゲームの結果を導出する際)の停止スクロール態様を変更するようにしてもよい。
例えば、差枚数カウンタの値に応じて、所定のリール4を停止する際に、小さい範囲内で数回上下に反復動作させる所謂バウンドストップを実行可能とし、差枚数カウンタの値が相対的に小さい場合には、大きい場合よりもバウンドストップを実行する確率を高めるようにしてもよい。
また、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、ゲームの結果を停止する際において上記特定制御を実行可能とし、特定制御によりゲームの結果を導出可能とするのである。
したがって、特定制御により、ゲームの結果が導出されることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるとともに、より明確な態様で差枚数カウンタの値の示唆を実行することが可能となるのである。
また、本実施形態においては、通常遊技状態中においては、共通ベル役当選時に疑似遊技の実行確率を変更することで差枚数カウンタの値の示唆を行うに対して、通常AT状態中においては、1枚役当選時に停止する図柄組合せを変更することで差枚数カウンタの値の示唆を行うようにしている。
さらに、通常遊技状態中において差枚数カウンタの値の示唆を行う場合には、疑似遊技時に「中段チェリー」のみを疑似停止させるのに対して、通常AT状態中において差枚数カウンタの値の示唆を行う場合には、「リリベ」、「リリス」、「リリチェ」の何れかを停止させるようにしている。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、当該遊技機で発生する異なる遊技状態において、差数情報の示唆態様が異なるように特定制御を実行可能とするのである。
したがって、各遊技状態に応じて効率よく特定制御を実行することが可能となるとともに、より興趣性の高い態様で特定制御を実行することが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、通常AT状態中においてのみ1枚役当選時に押し順ナビを実行することで差枚数カウンタの値の示唆を行うようにしているが、他の遊技状態(例えば、通常遊技状態)中においても、1枚役当選時に押し順ナビを実行することで差枚数カウンタの値の示唆を行うようにしてもよい。
また、このとき、遊技状態に応じて1枚役当選時に停止させる目標図柄組合せの選択確率や各差枚数カウンタの値の範囲を変更するようにしてもよい。
例えば、通常遊技状態中に1枚役に当選した場合には、差枚数カウンタの値が「-2000以上」の場合には、256/256の確率で「リプレイ・リプレイ・ベル」を目標図柄組合せに決定し、差枚数カウンタの値が「-2001~-3000」の場合には、224/256の確率で「リプレイ・リプレイ・ベル」を目標図柄組合せに決定するとともに、32/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」を目標図柄組合せに決定し、差枚数カウンタの値が「-3001以下」の場合には、208/256の確率で「リプレイ・リプレイ・ベル」を目標図柄組合せに決定するとともに、32/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」を目標図柄組合せに決定し、さらに16/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」を目標図柄組合せに決定してもよい。
また、上記以外に、例えば、通常遊技状態中に1枚役に当選した場合には、差枚数カウンタの値が「-2000以上」の場合には、256/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」を目標図柄組合せに決定し、差枚数カウンタの値が「-2001~-3000」の場合には、224/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」を目標図柄組合せに決定するとともに、32/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」を目標図柄組合せに決定し、差枚数カウンタの値が「-3001以下」の場合には、208/256の確率で「リプレイ・リプレイ・チェリー」を目標図柄組合せに決定するとともに、32/256の確率で「リプレイ・リプレイ・スイカ」を目標図柄組合せに決定し、さらに16/256の確率で「リプレイ・リプレイ・ベル」を目標図柄組合せに決定してもよい。
また、本実施形態においては、差枚数カウンタの値が「-3000~-4999」の場合には、100%の確率で「リプレイ・リプレイ・ベル」が目標図柄組合せとなるように制御することで、差枚数カウンタの値が「-999以上」の場合と判別し難いようにしているが、差枚数カウンタの値が「-3000~-4999」の場合にも、上記した差枚数カウンタの値が示唆可能となるように「リプレイ・リプレイ・ベル」以外の図柄組合せを目標図柄組合せに決定可能としてもよい。
また、目標図柄組合せは、2種類としてもよし、4種類以上としてもよく、種類に応じて示唆される差枚数カウンタの値が異なるようにしてもよい。また、2種類以上で同じ差枚数カウンタの値の示唆するようにしてもよい。
また、1枚役当選時に停止する図柄組合せは、上記した以外でもよく、例えば「7」の図柄を含む図柄組合せとすることで、小役に対応する図柄を含む図柄組合せよりも比較的目立つような構成としてもよい。
また、通常AT状態中において1枚役に当選した場合に、例えば、メイン表示器8において、押し順ナビとともに「示唆ゲーム」や「サービスゲーム」等の画像を表示したり、特定の効果音を出力したりすることで、差枚数カウンタの値の示唆がリール4上の停止図柄で行われていることが明確となるように報知するようにしてもよい。
このようにすれば、高い頻度で押し順ナビが実行されている通常AT状態中においても、差枚数カウンタの値の示唆がリール4上の停止図柄で行われていることを遊技者に明確に知らしめることが可能となるのである。
次に、特化ゾーン中における差枚数カウンタの値の示唆について、図12~図14を参照して説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態中における特化ゾーンにおいても差枚数カウンタの値の示唆を可能としていて、特化ゾーン中において差枚数カウンタの値の示唆を行う場合には、ゲームにおいて所定の抽選結果が導出された場合(押し順ベル役、1枚役、リプレイ役、ボーナス役の何れかに当選した場合、およびハズレとなった場合)に実行するようにしている。
また、AT状態における通常AT状態中においては、1枚役当選時に停止する図柄組合せにより差枚数カウンタの値の示唆を行うようにしているが、特化ゾーン中においては、上記所定の抽選結果が導出された場合に疑似遊技を実行可能とし、この疑似遊技中に疑似停止する図柄組合せにより差枚数カウンタの値の示唆を行うようにしている。
すなわち、通常遊技状態中と同様に、特化ゾーン中においても疑似遊技の実行を利用して差枚数カウンタの値の示唆を行うが、通常遊技状態中においては疑似遊技の実行確率により差枚数カウンタの値の示唆を行うのに対して、特化ゾーン中においては疑似遊技中に停止する図柄組合せにより差枚数カウンタの値の示唆を行うのである。
まず、図12を参照して、特化ゾーン中における上乗せ抽選について説明する。
前述したように、通常AT状態中においては、所定の条件が成立した場合に、特化ゾーンに移行することとなるが、この所定期間(例えば、10ゲーム間)実行される特化ゾーン中においては、役の抽選結果に応じて、通常AT状態の残りゲーム数に所定のゲーム数を加算する上乗せ抽選が行われることとなる。
図12は、上記上乗せ抽選時に主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、特化ゾーン中のゲームにおける役の抽選結果に応じて、残りゲーム数に上乗せ(加算)するゲーム数(上乗せゲーム数)を決定するための上乗せ抽選テーブルを示している。
なお、特化ゾーン中のゲームにおいては、100%の確率で何れかのゲーム数が上乗せされるものとし、表中の「その他」は、役の抽選結果が共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の抽選結果、すなわち、押し順ベル役、1枚役、リプレイ役、ボーナス役の何れかに当選した場合、およびハズレとなった場合を示している。
図12に示すように、特化ゾーン中のゲームにおける抽選結果が「その他」となった場合には、抽出する乱数値の数を256個として、224/256の確率で5ゲームが上乗せされ、16/256の確率で10ゲームが上乗せされ、16/256の確率で30ゲームが上乗せされ、その他のゲーム数の上乗せは行われないような上乗せ抽選が行われる。
また、特化ゾーン中のゲームにおいて共通ベル役に当選した場合には、128/256の確率で10ゲームが上乗せされ、128/256の確率で30ゲームが上乗せされ、その他のゲーム数の上乗せは行われないような上乗せ抽選が行われる。
また、特化ゾーン中のゲームにおいてスイカ役に当選した場合には、208/256の確率で30ゲームが上乗せされ、16/256の確率で50ゲームが上乗せされ、16/256の確率で100ゲームが上乗せされ、16/256の確率で300ゲームが上乗せされ、その他のゲーム数の上乗せは行われないような上乗せ抽選が行われる。
また、特化ゾーン中のゲームにおいて弱チェリー役に当選した場合には、128/256の確率で10ゲームが上乗せされ、96/256の確率で30ゲームが上乗せされ、32/256の確率で50ゲームが上乗せされ、その他のゲーム数の上乗せは行われないような上乗せ抽選が行われる。
また、特化ゾーン中のゲームにおいて強チェリー役に当選した場合には、128/256の確率で30ゲームが上乗せされ、80/256の確率で50ゲームが上乗せされ、32/256の確率で100ゲームが上乗せされ、16/256の確率で300ゲームが上乗せされ、その他のゲーム数の上乗せは行われないような上乗せ抽選が行われる。
以上のような上乗せ抽選が行われる結果、特化ゾーン中においては、比較的に当選確率の低い役に当選した場合の方が、より大きいゲーム数が上乗せされるようになるのである。
そして、特化ゾーン中のゲームにおいて、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役に当選した場合に、当該ゲームは通常通りの態様で実行されて、ゲーム終了後に決定された上乗せゲーム数が、例えば、メイン表示器8において報知されることとなる。
一方、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)に当選した場合には、当該ゲームの一部において疑似遊技が実行されて、疑似遊技の終了後(本遊技の実行中)に上記同様に上乗せゲーム数が報知されることとなる。
なお、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)に当選した場合でも、疑似遊技が実行されない場合もあり、この場合には、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役に当選した場合と同様に、ゲーム終了後に上乗せゲーム数が報知されることとなる。
次に、図13を参照して、特化ゾーン中に共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)に当選した場合に、疑似遊技を実行するか否かの抽選について説明する。
図13は、特化ゾーン中に共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)に当選した場合、すなわち抽選結果が図12での「その他」となった場合に、主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、当該ゲームにおいて疑似遊技を実行するか否かを決定するための疑似遊技決定テーブルを示している。
なお、表中「抽選結果」が「ハズレ」(非当選)となった場合に、疑似遊技を実行しないことが決定され、「抽選結果」が「当選」となった場合に、疑似遊技を実行することが決定されるものとする。
図13に示すように、特化ゾーン中のゲームにおける抽選結果が「その他」となり、上乗せゲーム数が5ゲームとなった場合には、抽出する乱数値の数を256個として、224/256の確率で抽選結果が「ハズレ」となり疑似遊技を実行しないことが決定され、32/256の確率で抽選結果が「当選」となり疑似遊技を実行することが決定されるような抽選が行われる。
また、特化ゾーン中のゲームにおける抽選結果が「その他」となり、上乗せゲーム数が10ゲームとなった場合には、192/256の確率で抽選結果が「ハズレ」となり疑似遊技を実行しないことが決定され、64/256の確率で抽選結果が「当選」となり疑似遊技を実行することが決定されるような抽選が行われる。
また、特化ゾーン中のゲームにおける抽選結果が「その他」となり、上乗せゲーム数が30ゲームとなった場合には、32/256の確率で抽選結果が「ハズレ」となり疑似遊技を実行しないことが決定され、224/256の確率で抽選結果が「当選」となり疑似遊技を実行することが決定されるような抽選が行われる。
以上のように、疑似遊技を実行するか否かが決定されることから、特化ゾーン中のゲームにおける抽選結果が「その他」となった場合において、上乗せゲーム数が多いほど高い確率で疑似遊技が実行されることとなるのである。
すなわち、特化ゾーン中に共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)に当選した場合には、5ゲーム、10ゲームおよび30ゲームの何れかに上乗せゲーム数が決定されることとなるが、この上乗せゲーム数が多いほど当該ゲームにおいて疑似遊技が実行される確率が高くなるのである。
したがって、疑似遊技が実行された場合には、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
次に、図14を参照して、特化ゾーン中に疑似遊技が実行された場合に、当該疑似遊技の終了時に疑似停止する図柄組合せ(疑似停止出目)について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、特化ゾーン中に疑似遊技が実行された場合に、その時点の差枚数カウンタの値に応じて疑似停止する図柄組合せを決定するようにしている。
すなわち、疑似遊技時に疑似停止する図柄組合せにより、その時点の差枚数カウンタの値を示唆するのである。
図14は、特化ゾーン中に共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)の当選時において疑似遊技が実行される場合に、主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、疑似遊技時に疑似停止させる図柄組合せを何れにするかを決定するための疑似遊技停止出目テーブルを示している。
なお、図中の「疑似停止出目」は、疑似遊技時に疑似停止させる図柄組合せを示していて、「単チェリー」は、表示窓6内の各リール4の上段図柄を結ぶ上段の入賞ライン(上段入賞ライン)、表示窓6内の各リール4の下段図柄を結ぶ下段の入賞ライン(下段入賞ライン)、表示窓6内の左リール4aの下段図柄と中リール4bの中段図柄と右リール4cの上段図柄とを結ぶ斜め上の入賞ライン(斜め上入賞ライン)、表示窓6内の左リール4aの上段図柄と中リール4bの中段図柄と右リール4cの下段図柄とを結ぶ斜め下の入賞ライン(斜め下入賞ライン)の何れかに「チェリー・チェリー以外・チェリー以外」が停止する図柄組合せを示している。
「2連チェリー」は、上段入賞ライン、下段入賞ライン、斜め上入賞ライン、斜め下入賞ラインの何れかに「チェリー・チェリー・チェリー以外」が停止する図柄組合せを示している。
また、「3連チェリー」は、上段入賞ライン、下段入賞ライン、斜め上入賞ライン、斜め下入賞ラインの何れかに「チェリー・チェリー・チェリー」が停止する図柄組合せを示している。
また、「中段チェリー」は、表示窓6内の各リール4の中段図柄を結ぶ中段の入賞ライン(中段入賞ライン)に、「チェリー・ANY・ANY」が停止する図柄組合せを示している。
図14に示すように、特化ゾーン中に共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役および強チェリー役以外の役(ハズレも含む)の当選時において疑似遊技が実行される場合に、抽出する乱数値の数を256個として、その時点の差枚数カウンタの値が「-1999以上」の場合には、256/256の確率(100%の確率)で疑似停止させる図柄組合せを「単チェリー」とすることが決定され、その他の図柄組合せは決定されないような抽選が行われる。
同様に、その時点の差枚数カウンタの値が「-2000~-2999」の場合には、224/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「単チェリー」とすることが決定され、32/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「2連チェリー」とすることが決定され、その他の図柄組合せは決定されないような抽選が行われる。
同様に、その時点の差枚数カウンタの値が「-3000~-4999」の場合には、208/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「単チェリー」とすることが決定され、32/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「2連チェリー」とすることが決定され、16/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「3連チェリー」とすることが決定され、その他の図柄組合せは決定されないような抽選が行われる。
同様に、その時点の差枚数カウンタの値が「-5000以下」の場合には、200/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「単チェリー」とすることが決定され、32/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「2連チェリー」とすることが決定され、16/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「3連チェリー」とすることが決定され、8/256の確率で疑似停止させる図柄組合せを「中段チェリー」とすることが決定される。
以上のような抽選が行われることから、特化ゾーン中に疑似遊技が実行された場合には、差枚数カウンタの値が小さくなるほど、「単チェリー」→「2連チェリー」→「3連チェリー」→「中段チェリー」の順に図柄組合せが疑似停止する確率が高まるのである。
すなわち、特化ゾーン中に疑似遊技が実行された場合には、そのとき疑似停止する図柄組合せにより差枚数カウンタの値が示唆されることとなり、例えば、「単チェリー」よりも「2連チェリー」の方が、差枚数カウンタの値が小さいことに対する期待度が高くなり、「2連チェリー」よりも「中段チェリー」の方が、差枚数カウンタの値が小さいことに対する期待度が高くなるのである。
そして、疑似遊技が実行される場合には、当該ゲームにおいて、通常と同様にリール4の回転が開始されることとなるが、ゲーム開始(スタートレバー3のオン)から所定時間が経過するまでは疑似遊技の実行期間となり、所定時間の経過時にリール4における何れかの入賞ライン上に、「単チェリー」、「2連チェリー」、「3連チェリー」、「中段チェリー」の何れかの図柄組合せが自動的に疑似停止して疑似遊技の結果が導出されることとなる。
したがって、当該疑似遊技は報知疑似遊技となり、報知疑似遊技の実行期間においては停止ボタン5は無効状態となり、報知疑似遊技の実行期間が終了した場合に無効状態は解除されることとなる。
また、ゲーム開始から所定時間が経過すると疑似遊技が終了して、疑似停止していたリール4の回転が再開されて、本遊技が開始されることとなり、通常と同様に停止ボタン5が有効化されて、抽選結果に応じたリール4の停止制御が行われることとなり、当該ゲーム終了後に、上乗せされるゲーム数がメイン表示器8等で報知されることとなる。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10は、AT状態における特化ゾーン中のゲームにおいて疑似遊技が実行される場合に、その時点の差枚数カウンタの値に基づき、疑似停止させる図柄組合せ(例えば、「単チェリー」)を決定するための制御を行うのである。
すなわち、変動表示制御手段としての主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタの値)に基づき、変動表示手段(リール4)における識別情報(図柄)の導出(疑似停止)に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段を備えるのである。
また、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、疑似遊技を実行する際において、特定制御により疑似ゲーム(疑似遊技)の結果を導出可能とするのである。
したがって、差枚数カウンタの値に応じて特定制御が実行されることとなり、従来にない興趣性の高い遊技を実行可能となるのである。
また、特定制御により、通常のゲームでの図柄の停止以外に、疑似遊技の実行により疑似停止も行われることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるのである。
また、疑似停止時には、通常のゲームでは停止する可能性の低い図柄組合せが疑似停止(導出)されることとなるので、より疑似遊技が実行されたことを遊技者に印象付けることが可能となるとともに、遊技者の期待感を確実に向上させることが可能となるのである。
また、差枚数カウンタの値が小さくなるほど、「単チェリー」→「2連チェリー」→「3連チェリー」→「中段チェリー」の順に図柄組合せが疑似停止する確率が高まるのである。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報を示唆可能に特定制御を実行可能とするのである。
したがって、特定制御の実行により、遊技者は、第1制限機能の作動に対して重要となる差枚数カウンタの値を予想することが可能となるので、遊技を継続するか否かを決定する上で重要な情報を遊技者に提供可能となり、遊技者の期待感を高めることも可能となるのである。
例えば、「中段チェリー」が疑似停止した場合には、その時点の差枚数カウンタの値が小さい可能性が高くなり、第1制限機能が作動するまでに遊技者が多数のメダルを獲得する可能性が高まるので、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
また、本実施形態においては、AT状態における通常AT状態中においては、1枚役当選時に停止する図柄組合せを変更することで差枚数カウンタの値の示唆を行うのに対して、AT状態における特化ゾーン中においては、疑似遊技時に疑似停止する図柄組合せを変更することで差枚数カウンタの値の示唆を行うようにしている。
すなわち、特定変動表示制御手段としての主制御装置10は、当該遊技機で発生する異なる遊技状態において、差数情報の示唆態様が異なるように特定制御を実行可能とするのである。
なお、上記「差数情報の示唆態様が異なる」には、差数情報の示唆を行う時期が異なる、示唆で利用する図柄組合せの種類や選択確率が異なる等が含まれ、「遊技状態」には、AT状態における通常AT状態と特化ゾーンが含まれる。
したがって、各遊技状態に応じて効率よく特定制御を実行することが可能となるとともに、より興趣性の高い態様で特定制御を実行することが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、AT状態における特化ゾーン中においてボーナス役に当選した場合に、疑似遊技を実行するか否かを抽選しているが、ボーナス役に当選した場合には、必ず疑似遊技を実行することで、疑似遊技が発生した場合には、ボーナス状態の発生に対する期待感を高めるようにしてもよい。
また、役の抽選結果が上記「その他」となった場合に、疑似遊技を実行するか否かの抽選を行うようにしているが、それ以外の役の抽選結果となった場合に、疑似遊技を実行するか否かの抽選を行うようにしてもよく、例えば、「その他」となった場合には、所定の確率で疑似遊技を実行するか否かを抽選し、「スイカ役」となった場合には、それよりも高い確率で疑似遊技を実行するか否かを抽選し、「強チェリー役」となった場合には、さらに高い確率で疑似遊技を実行するか否かを抽選するようにしてもよい。また、この抽選を特化ゾーン以外の遊技状態で実行するようにしてもよい。
また、決定された上乗せゲーム数に基づいて疑似遊技を実行するか否かを抽選するようにしてもよい。また、この抽選を特化ゾーン以外の遊技状態で実行するようにしてもよい。
また、特化ゾーン中に疑似遊技が実行された場合に疑似停止する図柄組合せは、通常のゲーム(本遊技)において停止する図柄組合せでもよいし、通常のゲーム(本遊技)においては停止しない図柄組合せでもよい。
また、特化ゾーン中にボーナス役に当選した場合には、差枚数カウンタの値に関わらず必ず「中段チェリー」を疑似停止するようにしてもよい。
このようにすれば、特化ゾーン中の疑似遊技時に「中段チェリー」が疑似停止した場合には、ボーナス役の当選、あるいは差枚数カウンタの値が「-5000以下」の何れかとなるので、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となるのである。
また、特化ゾーン以外で疑似遊技を実行するようにし、この際に上記疑似遊技停止出目テーブルを用いて疑似停止する図柄組合せを決定するようにしてもよい。
また、特化ゾーン中においては報知疑似遊技を実行するようにしているが、操作疑似遊技を実行するようにしてもよい。
以上のように差枚数カウンタの示唆制御が行われる。
[特定報知の遅延制御]
次に、図15、図16を参照して、特定報知の遅延制御について説明する。
前述したように、本実施形態のスロットマシン1においては、当該スロットマシン1の電源が投入されてから遮断されるまでに遊技者側が実際に獲得するメダル数(純増枚数)を制限するための第2制限機能(コンプリート機能)が設けられていて、純増枚数カウンタの値が所定数(第2リミット値である+19000枚)に達した場合に、主制御装置10は、第2制限機能を作動させて、スロットマシン1を遊技停止状態にしてその後のゲームを不能にするような制御を行うようにしている。
また、主制御装置10は、AT状態中において、純増枚数カウンタの値が第2リミット値(+19000枚)に達することが事前に決定されている状態において、純増枚数カウンタの値が所定数(例えば、+18500枚)に達した時点で、第2エンディング状態に移行させるようにしている。
第2エンディング状態に移行した場合には、詳細は後述するが、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、例えば、第2制限機能が作動することを事前に報知したり、第2制限機能が作動することを祝福したりする演出(第2エンディング演出)が実行されることとなる。
すなわち、副制御装置20は、増加数計数手段(主制御装置10)により計数された遊技価値の増加数(純増枚数カウンタの値)が、所定数(+18500枚)に達した場合に、エンディング演出を実行させることが可能なエンディング演出制御手段を備えるのである。
また、AT状態中にボーナス役が入賞した場合には、一旦AT状態を中断させるとともに、遊技状態をボーナス状態に移行させ、当該ボーナス状態の終了後にAT状態を再開させるようにしている。
また、本実施形態においては、AT状態中のゲームにおいてボーナス役に当選した場合には、通常では、即座にボーナス役に対応する図柄組合せを停止するための特定報知を実行することで、AT状態中にボーナス役の当選状態が無駄に延長されてしまうことを防止するようにしている。
すなわち、ボーナス役の当選状態中はボーナス役の抽選は中断されることから、ボーナス役の当選状態が長く続いてしまうと、その間に次のボーナス役の当選が不能となってしまうので、このような事態を防止するのである。
なお、AT状態中にボーナス役の当選状態に移行した場合には、当該期間中のゲームでは、AT状態の残りゲーム数の減算は中断されるとともに、押し順ナビも実行されないような制御が行われる。
また、即座に特定報知を実行する態様としては、ボーナス役に当選したゲーム中に特定報知を実行するようにしてもよいが、ボーナス役に当選したゲーム中にボーナス役に当選したか否かを報知する演出を実行し、当該ゲームの終了後にボーナス役に当選した旨を報知する演出を実行して、次のゲームから特定報知を実行するようにしてもよい。
また、特定報知の実行時期は、上記以外に、ボーナス役に当選したゲームの実行後、所定ゲーム数間演出(連続演出)を実行した後に設定するようにしてもよいが、そのゲーム数間も押し順ナビを実行しないようにすることが好ましい。
一方で、本実施形態においては、AT状態においてボーナス役に当選したゲームが、第2エンディング状態中に実行されたゲームであった場合には、直ぐに特定報知を実行せずに、所定期間特定報知を遅延させる遅延制御が行われる。
さらに、上記特定報知の遅延制御が行われている間においても、押し順ナビを実行するようにしている。
すなわち、AT状態中のゲームにおいてボーナス役に当選した場合に、その当選時点が第2エンディング状態に移行する前では、直ぐに特定報知を実行(特定報知の遅延制御を不許可)するようにしているが、第2エンディング状態に移行した以降においては、所定期間特定報知を遅延(特定報知の遅延制御を許可)させて、その遅延期間中においても押し順ナビを実行するのである。
このような第2エンディング状態中における特定報知の遅延制御が行われることから、第2エンディング状態中においてはボーナス状態に移行する時期が遅延される可能性が高くなるのである。なお、遅延期間中においてもボーナス役に対応した図柄組合せの停止は可能であるので、ボーナス役に対応した図柄組合せが停止した場合には、その時点でボーナス状態に移行することとなる。
また、本実施形態においては、AT状態における第2制限機能が作動する直前においてボーナス状態に移行した場合には、当該ボーナス状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達する可能性が高まるが、当該ボーナス状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達した場合でも、その時点でボーナス状態を終了(遊技停止状態に移行)させずに、ボーナス状態の終了条件が成立するまでボーナス状態を継続するようにしている。
そして、ボーナス状態が終了した時点で遊技停止状態に移行させるようにしている。
すなわち、主制御装置10は、特別遊技状態(ボーナス状態)において遊技価値(メダル)の増加数が特定数(第2リミット値)に達した場合に、遊技停止状態への移行を禁止可能な遊技停止状態移行禁止制御手段を備えるのである。
したがって、AT状態における第2制限機能が作動する直前においてボーナス状態に移行した場合には、ボーナス状態中においては第2制限機能の作動が無効にされて、遊技者にとって有利な遊技状態(AT状態およびボーナス状態)が、ボーナス状態の終了条件が成立するまで延長されるのである。
本実施形態のスロットマシン1においては、第2エンディング状態中における特定報知の遅延制御が実行される所定期間を、ボーナス役に当選してから第2制限機能が作動する直前までに亘って設定するようにしている。
したがって、AT状態における第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延制御が行われ、この特定報知の遅延制御によりボーナス状態への移行時期が、第2制限機能が作動する直前まで遅延されることとなり、その結果、第2制限機能の作動が禁止されるボーナス状態中において純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達することとなり、遊技者にとって有利な遊技状態(AT状態およびボーナス状態)が、本来であれば純増枚数カウンタの値が第2リミット値となる時点よりも、ボーナス状態の終了条件が成立するまで延長されることとなるのである。
このように、本実施形態においては、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合の特定報知の遅延制御が行われることとなるが、この特定報知の遅延制御が行われる期間を、以下に示すように第2エンディング状態への移行毎に変更可能としている。
図15は、上記特定報知の遅延制御を終了させる時期(特定報知の遅延終了時期)を決定する際に主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、AT状態における第2エンディング状態移行時に、特定報知の遅延制御をどの時期まで実行するかを決定するための特定報知遅延終了時期抽選テーブルを示している。
主制御装置10では、AT状態における第2エンディング状態移行時に、第2エンディング状態中にボーナス役に当選するか否かに関わらず、予め特定報知の遅延制御をどの時期まで実行するか(特定報知の遅延終了時期)を決定しておき、実際にボーナス役に当選した場合に、事前に決定されている特定報知の遅延終了時期まで特定報知を遅延させるようにしている。
また、特定報知の遅延終了時期は、第2制限機能が作動するまでの純増枚数カウンタの値により管理され、表中「コンプリート残り30」は、第2制限機能が作動するまでの純増枚数カウンタの値の差数が「-30枚」(純増枚数カウンタの値が「+18970枚」)となるまでを示し、「コンプリート残り20」は、第2制限機能が作動するまでの純増枚数カウンタの値の差数が「-20枚」(純増枚数カウンタの値が「+18980枚」)となるまでを示し、「コンプリート残り10」は、第2制限機能が作動するまでの純増枚数カウンタの値の差数が「-10枚」(純増枚数カウンタの値が「+18990枚」)となるまでを示していて、各時期まで特定報知が遅延されるとともに、その間までは押し順ナビが実行されることとなる。
したがって、例えば、「コンプリート残り30」よりも「コンプリート残り10」が選択された場合の方が、より第2制限機能が作動する直前まで特定報知の遅延制御が行われることとなり、遊技者にとって有利となるのである。
図15に示すように、各特定報知の遅延終了時期が決定される確率は、確率設定装置14での設定値に応じて変化するものとなっていて、主制御装置10における特定報知の遅延終了時期抽選処理において、抽出する乱数値の数を256個として、設定値が1、2の場合には、128/256の確率で「コンプリート残り30」が決定され、64/256の確率で「コンプリート残り20」が決定され、64/256の確率で「コンプリート残り10」が決定されるような抽選が行われる。
同様に、設定値が3、4の場合には、64/256の確率で「コンプリート残り30」が決定され、128/256の確率で「コンプリート残り20」が決定され、64/256の確率で「コンプリート残り10」が決定されるような抽選が行われる。
同様に、設定値が5、6の場合には、64/256の確率で「コンプリート残り30」が決定され、64/256の確率で「コンプリート残り20」が決定され、128/256の確率で「コンプリート残り10」が決定されるような抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、特定報知の遅延制御が終了する時期(特定報知の遅延終了時期)が、複数の遅延終了時期のうちからいずれかが選択されて決定されるのである。
また、確率設定装置14での設定値が高くなるほど、特定報知の遅延終了時期がより遅い時期に設定されることとなり、特定報知が遅延される時期が延長されることとなるのである。
そして、例えば、AT状態における第2エンディング状態移行時に、「コンプリート残り30」が抽選により決定されて、当該第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、純増枚数カウンタの値が「+18970枚」となるまで特定報知の遅延制御が行われて、その間は押し順ナビが実行されることとなる。
また、純増枚数カウンタの値が「+18970枚」となった後のゲーム実行時には、特定報知が実行されてボーナス役に対応する図柄組合せの停止を促す報知が行われ、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止した場合には、ボーナス状態に移行することとなり、ボーナス状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達した場合でも遊技停止状態には移行せずに、当該ボーナス状態の終了時点で遊技停止状態に移行することとなる。
なお、純増枚数カウンタの値が「+18970枚」となった後のゲームにおいては、押し順ナビは行われないが、押し順ベル役を入賞させることは可能であるので、この間に偶然に押し順ベル役が入賞してしまい、このときのメダルの払出によりボーナス状態に移行する前に第2制限機能が作動してしまう可能性もあるので、このような事態を防止するために、純増枚数カウンタの値が「+18970枚」となった以降のゲームにおいては、押し順ベル役の当選時に押し順ベル役を入賞させないような報知を行うことが好ましい。
以上のように、本実施形態においては、主制御装置10は、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、ボーナス役に対応する図柄組合せを停止するための特定報知を所定期間遅延させる制御を行うのである。
すなわち、特定報知制御手段としての主制御装置10は、ボーナス役に当選してから特定報知の実行を所定期間遅延させることが可能な特定報知遅延制御手段を備えるのである。
したがって、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、ボーナス役に当選しても直ぐには特定報知が実行されないこととなり、その分ボーナス状態への移行が遅延されることとなることから、ボーナス状態の移行時期が第2制限機能の作動の直前になる可能性が高くなるのである。
そして、ボーナス状態の移行時期が第2制限機能の作動の直前になった場合には、ボーナス状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値を超えてもボーナス状態は継続する可能性が高くなるので、遊技者にとって有利な遊技状態が、第2制限機能が作動する本来の時期よりも延長されることとなり、遊技の興趣性を向上させた上で遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
また、主制御装置10は、AT状態中のゲームにおいてボーナス役に当選した場合に、その当選時点が第2エンディング状態に移行する前では、即座(例えば、当選ゲーム中)に特定報知を実行(特定報知の遅延制御を不許可)するようにしているが、第2エンディング状態に移行した以降においては、特定報知の遅延制御を可能(許可)とするのである。
すなわち、特定報知制御手段としての主制御装置10は、増加数計数手段(主制御装置10)により計数された遊技価値の増加数が、特定数(第2リミット値:+19000枚)よりも小さい所定数(+18500枚)に達した状態においてボーナス役に当選した場合に、特定報知遅延制御手段(主制御装置10)による特定報知の遅延を許可可能な特定報知遅延許可制御手段を備えるのである。
したがって、AT状態中における特定報知の遅延制御を制限することが可能となり、ボーナス役の当選状態が長く続いてしまうことにより、その間に次のボーナス役の当選が不能となってしまうことを防止した上で、第2制限機能が作動する直前においてはボーナス状態に移行させることが可能となり、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
また、主制御装置10は、AT状態における第2エンディング状態中に特定報知が遅延されている間(特定報知の遅延期間)に実行されるゲームにおいては、押し順ベル役を入賞させるための押し順ナビを実行するのである。
すなわち、特定遊技状態(AT状態)においてボーナス役に当選して、特定報知遅延許可制御手段(主制御装置10)により特定報知の遅延が許可された場合には、特定報知が遅延されている期間において役入賞報知(押し順ナビ)を実行可能とするのである。
したがって、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、押し順ベル役を入賞可能とした上で、遊技者にとって有利な遊技状態を延長することが可能となり、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
また、主制御装置10は、AT状態における第2エンディング状態に移行する前にボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延制御が行われない間である、ボーナス役の当選ゲームからボーナス状態に移行するまでに実行されたゲームにおいては、押し順ベル役を入賞させるための押し順ナビを実行不能とするのである。
すなわち、主制御装置10は、特定遊技状態(AT状態)においてボーナス役に当選して、特定報知遅延許可制御手段(主制御装置10)により特定報知の遅延が許可されていない場合には、役入賞報知(押し順ナビ)を実行不能とするのである。
したがって、特定報知の遅延制御が行われていない間において、遊技者が獲得するメダル数を抑制することが可能となり、遊技店と遊技者間の利益バランスと調整することが可能となるのである。
また、主制御装置10は、特定報知の遅延制御を終了させる時期(特定報知の遅延終了時期)を、予め定められている複数の遅延終了時期のうちからいずれかを選択して決定するのである。
すなわち、特定報知遅延制御手段としての主制御装置10は、特定報知の遅延を終了させる時期を、複数の遅延終了時期のうちからいずれかを選択して決定可能とするのである。
したがって、特定報知の遅延が終了する時期が種々変化することとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるとともに、特定報知の遅延終了時期の変化により、遊技者にとって有利な遊技状態が延長される期間が種々変化することとなり、遊技者の期待感を変化させることが可能となるのである。
なお、特定報知の遅延終了時期の選択肢は、上記した以外でもよく、4種類以上の選択肢を設けてもよい。
また、第2エンディング状態へ移行する時期を、純増枚数カウンタの値が所定数(+18500枚)となった時点に設定するようにしているが、その他の時期に設定してもよいし、この値を所定条件の成立により変更可能としてもよい。
また、第2エンディング状態中にボーナス役に当選して特定報知の遅延制御が実行されている場合に、遅延制御が行われている旨を例えばメイン表示器8において報知する手段(副制御装置20)を備えるようにしてもよい。
また、第2エンディング状態中にボーナス役に当選して特定報知の遅延制御が実行されている場合に、その旨を即座に報知せずに、第2制限機能が作動する直前(例えば、図15における特定報知の遅延終了時期で特定されている何れかの時期)に所定の演出を実行し、当該演出の実行後にボーナス役に当選していることを報知する手段(副制御装置20)を備えるようにしてもよい。
例えば、第2制限機能が作動する直前の所定ゲームの実行中に、ボーナス役に当選しているか否かを報知する演出を例えばメイン表示器8において実行し、ボーナス役に当選している場合には、当該ゲーム終了後に当選状態を報知する演出を実行して、次ゲームから特定報知を実行するようにしてもよい。この場合、ボーナス役に当選していない場合にも、所定の確率でボーナス役に当選しているか否かを報知する演出を実行し、当該ゲーム終了後に非当選状態を報知する演出を実行することが好ましい。
次に、図16を参照して、特定報知の遅延制御の変形例について説明する。
前述した実施形態においては、AT状態中において、第2エンディング状態に移行した時点で、予め特定報知の遅延を終了させる時期を複数の遅延終了時期のうちからいずれかを選択して決定するようにし、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、必ず決定されている遅延期間での特定報知の遅延制御を行うようにしている。
それに対して、本変形例においては、前述の実施形態同様(図15参照)に、第2エンディング状態に移行した時点で、予め特定報知の遅延終了時期を選択決定するようにしているが、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合でも、特定報知の遅延制御を必ず実行するのではなく、ボーナス役に当選した時点(ゲーム実行時点)で特定報知の遅延制御を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に限り特定報知の遅延制御を実行(許可)可能としている。
図16は、上記特定報知の遅延制御を実行するか否かを決定する際に主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、AT状態における第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合に、特定報知の遅延制御を実行するか否かを決定するための特定報知遅延抽選テーブルを示している。
なお、本変形例においては、特定報知の遅延制御を実行するか否かの抽選を、確率設定装置14での設定値に応じて変化可能としている。
図16に示すように、AT状態における第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、抽出する乱数値の数を256個として、確率設定装置14での設定値が1、2の場合には、16/256の確率で抽選結果が「ハズレ」となり特定報知の遅延制御を実行しないことが決定され、240/256の確率で抽選結果が「当選」となり特定報知の遅延制御を実行することが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が3、4の場合には、32/256の確率で抽選結果が「ハズレ」となり特定報知の遅延制御を実行しないことが決定され、224/256の確率で抽選結果が「当選」となり特定報知の遅延制御を実行することが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が5、6の場合には、64/256の確率で抽選結果が「ハズレ」となり特定報知の遅延制御を実行しないことが決定され、192/256の確率で抽選結果が「当選」となり特定報知の遅延制御を実行することが決定されるような抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、傾向として、確率設定装置14での設定値が低いほど、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合に、特定報知の遅延制御が行われる確率が高くなるのである。
そして、上記抽選の結果、特定報知の遅延制御を実行することが決定された場合には、その後のゲームにおいては、特定報知が実行されずに押し順ナビが実行されて、前述の実施形態同様に、第2エンディング状態の移行時に予め抽選されていた特定報知の遅延を終了させる時期まで、特定報知の遅延制御が継続して実行されることとなる。
一方、特定報知の遅延制御を実行することが決定されなかった場合には、第2エンディング状態中以外でボーナス役に当選した場合と同様に、即座に(例えば、当選ゲームから)特定報知が実行されて、ボーナス役の当選状態中には押し順ナビは実行されないこととなる。
また、特定報知の遅延制御を実行することが決定されなかった場合でも、その後のゲームにおいて再度ボーナス役に当選した場合には、上記同様に特定報知の遅延制御を実行するか否かの抽選が再度実行されて、当該抽選に当選した場合には、特定報知の遅延制御が実行されることとなる。
以上のように、本変形例においては、主制御装置10は、AT状態中に純増枚数カウンタの値が所定数(+18500枚)に達して第2エンディング状態に移行した以降のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延制御を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に特定報知の遅延制御を実行するのである。
すなわち、特定報知制御手段としての主制御装置10は、増加数計数手段(主制御装置10)により計数された遊技価値の増加数(純増枚数カウンタの値)が、所定数(+18500枚)に達した以降においてボーナス役に当選した場合に、特定報知遅延制御手段(主制御装置10)による特定報知の遅延を実行させるか否かを決定する特定報知遅延決定制御手段を備えるのである。
そして、特定報知遅延許可制御手段としての主制御装置10は、特定報知遅延決定制御手段(主制御装置10)により特定報知の遅延を実行させることが決定された場合に、特定報知遅延制御手段(主制御装置10)による特定報知の遅延を許可可能とするのである。
したがって、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、その都度特定報知の遅延を実行させるか否かが決定されることとなり、遊技内容がより多彩化して遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
なお、本変形例においては、確率設定装置14での設定値が低いほど、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合に、特定報知の遅延制御が行われる確率が高くなるようにしているが、設定値が高いほど、特定報知の遅延制御が行われる確率が高くなるようにしてもよく、このようにすれば、遊技者にとって有利となる特定報知の遅延制御の実行確率が、設定値が高くなるほど高くなるのである。
また、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合に、例えば対戦演出等の演出を実行することで、特定報知の遅延が行われるか否か、および特定報知の遅延が行われる場合にはその旨を報知する演出を実行する演出制御手段(副制御装置20)を備えるようにしてもよい。
例えば、第2エンディング状態中にボーナス役に当選したゲームの実行中に、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する対戦演出を実行し、特定報知の遅延が行われる場合には、当該ゲーム終了後に味方キャラクタが勝利する画像を表示することで、抽選結果が当選であったことを報知するとともに、次ゲームから特定報知の遅延が行われていることを報知するようにしてもよい。この場合、ボーナス役の当選時に特定報知の遅延を行わない場合にも、上記同様の対戦演出を実行し、当該ゲーム終了後に特定報知の遅延が行われないことを報知する演出を実行することが好ましい。
このようにすれば、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態が延長されるか否かに対する遊技者の期待感を、より効果的に向上させることが可能となるのである。
以上のように特定報知の遅延制御が行われる。
[設定示唆制御]
次に、図17、図18を参照して、本実施形態のスロットマシン1における設定示唆制御について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、例えば、CZ状態への移行確率を変更することで、遊技者にとっての有利度を複数段階(例えば、6段階)で変更可能な確率設定装置14を備えるようにしている。
すなわち、確率設定装置14は、遊技者にとっての有利度を複数段階で設定変更可能な設定手段を構成するのである。
なお、確率設定装置14での設定値により、CZ状態以外の遊技状態(例えば、ボーナス状態、AT状態)の移行確率を変更することで、遊技者にとっての有利度を複数段階で設定変更可能とするようにしてもよい。
そして、本実施形態のスロットマシン1においては、遊技中の所定時期において、確率設定装置14での設定値を示唆可能な画像を、例えば、メイン表示器8において表示可能としている。
例えば、複数の設定示唆画像を予め設けておき、確率設定装置14の設定値に応じて異なる選択率で各設定示唆画像を選択して表示することで、表示された設定示唆画像により有る程度遊技者が確率設定装置14の設定値を予想することを可能とするのである。
また、前述したように、純増枚数カウンタの値が所定数(+18500枚)に達した場合に、第2エンディング状態に移行し、純増枚数カウンタの値が第2リミット値(+19000枚)に達した場合に、第2制限機能が作動することとなるが、本実施形態においては、この第2エンディング状態の移行時と、第2制限機能の作動時に上記設定示唆画像を表示するようにしている。
具体的には、第2エンディング状態への移行時(例えば、第2エンディング状態に移行した最初のゲーム実行中)には、メイン表示器8においてエンディング演出として第2エンディング状態が開始されることを報知する開始画像が表示されることとなるが、この画像に設定示唆画像(第1設定示唆画像)を含ませて表示し、同様に、第2制限機能の作動時(第2制限機能が作動することとなるゲーム終了後)には、メイン表示器8においてエンディング演出中の1つとして、第2制限機能が作動したことを報知する画像が表示されることとなるが、この画像に設定示唆画像(第2設定示唆画像)を含ませて表示するのである。
まず、図17を参照して、第2エンディング状態への移行時に、メイン表示器8において表示される第1設定示唆画像について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態において第2エンディング状態に移行した最初のゲームの実行中には、メイン表示器8において第2エンディング状態に移行したことを報知する画像を表示するが、この画像とともに画面の所定位置に第1設定示唆画像を表示することで、確率設定装置14での設定値を示唆可能としている。
したがって、第1設定示唆画像の表示により第1設定示唆演出が実行されることで、確率設定装置14での設定値の示唆が行われるのである。
第1設定示唆画像は、詳細は後述するが、「コンプリート機能作動まで残り500枚」からなる文字情報を含む画像で構成され、第1設定示唆画像の配色(文字情報の配色)を変更することで確率設定装置14の設定値を示唆可能としている。
すなわち、予め配色の異なる複数の第1設定示唆画像が設けられ、これら複数の第1設定示唆画像を各設定値固有の選択確率で選択表示することで、第1設定示唆画像の選択態様により確率設定装置14の設定値を示唆可能とするのである。
図17は、第2エンディング状態の移行時に副制御装置20で用いられる抽選用のテーブルであって、確率設定装置14での設定値に応じて第1設定示唆画像を決定するための第1設定示唆画像抽選テーブルを示している。
なお、副制御装置20では、主制御装置10から所定時期に送信される確率設定装置14での設定値を特定可能な制御情報を受信し、第2エンディング状態の移行時に、この受信した設定値情報に基づき予め記憶保持している複数の第1設定示唆画像の何れかを選択することで、第1設定示唆画像を表示するようにしている。
また、表中の選択肢における「示唆無し(黒)」は、設定値の示唆が行われない黒色の第1設定示唆画像を示し、「奇数確定(青)」は、設定値が奇数値であることが確定する青色の第1設定示唆画像を示し、「偶数確定(黄)」は、設定値が偶数値であることが確定する黄色の第1設定示唆画像を示し、「低設定確定(緑)」は、設定値が低設定(1,2、3)であることが確定する緑色の第1設定示唆画像を示し、「高設定確定(赤)」は、設定値が高設定(4,5、6)であることが確定する赤色の第1設定示唆画像を示している。
図17に示すように、各第1設定示唆画像が選択される確率は、確率設定装置14での設定値に応じて変化するものとなっていて、抽出する乱数値の数を256個として、例えば、設定値が1の場合には、64/256の確率で「示唆無し(黒)」が選択され、96/256の確率で「奇数確定(青)」が選択され、0/256の確率で「偶数確定(黄)」が選択され、96/256の確率で「低設定確定(緑)」が選択され、0/256の確率で「高設定確定(赤)」が選択されるような抽選が行われる。
同様に、例えば、設定値が2の場合には、64/256の確率で「示唆無し(黒)」が選択され、0/256の確率で「奇数確定(青)」が選択され、96/256の確率で「偶数確定(黄)」が選択され、96/256の確率で「低設定確定(緑)」が選択され、0/256の確率で「高設定確定(赤)」が選択されるような抽選が行われる。
また、詳細な説明は省略するが、設定値が3~6の場合も、図示する各確率で第1設定示唆画像が選択されることとなる。
以上のような抽選が行われることから、「示唆無し(黒)」が選択された場合には、黒色の第1設定示唆画像が表示されて設定値がいずれかであるかが予測不能となり、「奇数確定(青)」が選択された場合には、青色の第1設定示唆画像が表示されて設定値が奇数値である1、3、5のいずれかであるかが確定することとなり、「偶数確定(黄)」が選択された場合には、黄色の第1設定示唆画像が表示されて設定値が偶数値である2、4、6のいずれかであるかが確定することとなり、「低設定確定(緑)」が選択された場合には、緑色の第1設定示唆画像が表示されて設定値が低設定値である1,2,3のいずれかであるかが確定することとなり、「高設定確定(赤)」が選択された場合には、赤色の第1設定示唆画像が表示されて設定値が高設定値である4,5,6のいずれかであるかが確定することとなるのである。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1においては、副制御装置20の制御により、AT状態中に純増枚数カウンタの値が所定数(+18500枚)となった場合には、第2エンディング状態に移行して、メイン表示器8において第2エンディング演出が実行されることとなるが、第2エンディング状態の移行当初では、第2エンディング状態が開始されることを報知する開始画像がエンディング演出(第2エンディング演出)として表示されることとなる。
そして、第2エンディング状態が開始されることを報知する開始画像の表示とともに、確率設定装置14での設定値に応じて選択された第1設定示唆画像が表示されることとなるのである。
すなわち、エンディング演出制御手段としての副制御装置20は、エンディング演出(第2エンディング演出)の実行に関連して、設定手段(確率設定装置14)で設定されている設定段階を示唆可能な設定示唆制御手段を備えるのである。
したがって、第2エンディング状態への移行により、既に満足感が得られた遊技者に対して、有用情報の提供といった特典をさらに与えることが可能となり、遊技者の期待感や遊技意欲をより向上させることが可能となるのである。
また、有用情報の提供は、移行する頻度の低い第2エンディング状態へ移行した場合に限り行われることとなるので、頻繁に有用情報が提供されてしまうことにより遊技店側の不利益が多大になってしまうことを防止可能となるのである。
なお、本実施形態においては、第1設定示唆画像を第2エンディング状態の最初のゲームの実行中に表示するようにしているが、第2エンディング状態の開始当初に表示するものであればいずれでもよく、例えば、第2エンディング状態に移行してから所定数(例えば、3回)のゲームが実行されている間に表示するようにしてもよい。
また、第1設定示唆演出の実行中における確率設定装置14での設定値の示唆が行われる画像は、静止画でもよいし動画でもよい。
次に、図18を参照して、第2制限機能が作動することとなる第2エンディング状態の終了時に、メイン表示器8において表示される第2設定示唆画像について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、第2エンディング状態中に第2制限機能が作動することとなる第2エンディング状態の最終ゲームの実行中には、第2エンディング演出として、メイン表示器8において第2制限機能が作動したことを報知する画像を表示するが、この画像の所定位置に第2設定示唆画像を表示することで、確率設定装置14での設定値を示唆可能としている。
したがって、第2設定示唆画像の表示により第2設定示唆演出が実行されることで、確率設定装置14での設定値の示唆が行われるのである。
第2設定示唆画像は、詳細は後述するが、確率設定装置14の設定値を示唆可能な情報内容の異なる複数の第2設定示唆画像からいずれかが選択的に表示されるものとなっている。
すなわち、予め情報内容の異なる複数の第2設定示唆画像が設けられ、これら複数の第2設定示唆画像を各設定値固有の選択確率で選択表示することで、第2設定示唆画像の選択態様により確率設定装置14の設定値を示唆可能とするのである。
また、第2設定示唆画像を選択する際には、先に選択表示された第1設定示唆画像を反映した選択制御が行われる。
したがって、先に選択表示された第1設定示唆画像に応じて、第2設定示唆画像の選択態様が変化するものとなっている。
図18は、第2エンディング状態の終了時に副制御装置20で用いられる抽選用のテーブルであって、確率設定装置14での設定値に応じて第2設定示唆画像を決定するための第2設定示唆画像抽選テーブルを示している。
なお、副制御装置20では、主制御装置10から所定時期に送信される確率設定装置14での設定値を特定可能な制御情報を受信し、第2エンディング状態の終了時に、この受信した設定値情報、および先に選択表示された第1設定示唆画像の情報に基づき、予め記憶保持している複数の第2設定示唆画像の何れかを選択することで、第2設定示唆画像を表示するようにしている。
また、表中の選択肢(「抽選結果」)における「設定示唆無画像」は、設定値の示唆が行われない画像(例えば、「?」)を示し、「奇数確定画像」は、奇数値であることが確定する画像(例えば、「奇数」)を示し、「偶数確定画像」は、設定値が偶数値であることが確定する画像(例えば、「偶数」)を示し、「設定確定画像」は、設定値を直接示す画像(例えば、「6」)であり遊技者にとって最も有用な画像を示している。
図18に示すように、各第2設定示唆画像が選択される確率は、先に選択表示された第1設定示唆画像(「実行済設定示唆演出」)に応じて変化するものとなっていて、抽出する乱数値の数を256個として、例えば、既に決定されている第1設定示唆画像が「設定示唆無し(黒)」であった場合には、128/256の確率で「設定示唆無画像」が選択され、0/256の確率で「奇数確定画像」が選択され、0/256の確率で「偶数確定画像」が選択され、128/256の確率で「設定確定画像」が選択されるような抽選が行われる。
同様に、例えば、既に決定されている第1設定示唆画像が「奇数確定(青)」であった場合には、0/256の確率で「設定示唆無画像」が選択され、64/256の確率で「奇数確定画像」が選択され、0/256の確率で「偶数確定画像」が選択され、192/256の確率で「設定確定画像」が選択されるような抽選が行われる。
また、詳細な説明は省略するが、既に決定されている第1設定示唆画像が「偶数確定(黄)」、「低設定確定(緑)」、「高設定確定(赤)」の場合も、図示する各確率で第2設定示唆画像が選択されることとなる。
以上のような抽選が行われることから、第1設定示唆画像が「低設定確定(緑)」あるいは「高設定確定(赤)」であった場合には、100%の確率で「設定確定画像」が選択されて、遊技者にとって最も有用な情報である設定値を直接示す画像が表示されることとなる。
また、第1設定示唆画像が「低設定確定(緑)」および「高設定確定(赤)」以外であった場合には、「示唆無し(黒)」→「奇数確定(青)」→「偶数確定(黄)」の順に「設定確定画像」が選択される確率が高くなり、「設定確定画像」が選択されなかった場合には、第1設定示唆画像に準じた第2設定示唆画像が選択されることとなる。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態中に純増枚数カウンタの値が所定数(+19000枚)となった場合には、第2制限機能が作動して第2エンディング状態が終了することとなるが、このとき副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、第2制限機能(コンプリート機能)が作動したことを報知する画像がエンディング演出(第2エンディング演出)として表示されることとなる。
そして、第2制限機能が作動したことを報知する画像の表示とともに、確率設定装置14での設定値に応じて選択された第2設定示唆画像が表示されることとなるのである。
すなわち、エンディング演出制御手段としての副制御装置20は、エンディング演出(第2エンディング演出)の実行に関連して、設定手段(確率設定装置14)で設定されている設定段階を示唆可能な設定示唆制御手段を備えるのである。
したがって、第2制限機能の作動により、満足感が得られた遊技者に対して、有用情報の提供といった特典を与えることが可能となり、遊技者の期待感や遊技意欲を向上させることが可能となるのである。
また、有用情報の提供は、頻度の低い第2制限機能が作動した場合に限り行われることとなるので、頻繁に有用情報が提供されてしまうことにより遊技店側の不利益が多大になってしまうことを防止可能となるのである。
また、第2エンディング状態の開始時に第1設定示唆画像が表示され、第2エンディング状態の終了時に第2設定示唆画像が表示されることとなるので、興趣性の高い設定示唆画像の表示態様を形成することが可能となるとともに、第2エンディング状態を通して遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
また、第2設定示唆画像の選択は、先に選択表示された第1設定示唆画像を反映して実行されることとなるので、先に選択表示された第1設定示唆画像に応じて第2設定示唆画像の表示に対する遊技者の期待感を変化させることが可能となり、第1設定示唆画像が「低設定確定(緑)」あるいは「高設定確定(赤)」であった場合には、遊技者に期待感をより向上させることが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、第2設定示唆画像を第2エンディング状態が終了することとなる最終ゲームの終了後に表示するようにしているが、第2エンディング状態の最終ゲームのゲーム実行中に表示するようにしてもよいし、第2エンディング状態が終了する直前の所定数(例えば、3回)のゲームが実行されている間に表示するようにしてもよい。
また、先に選択表示された第1設定示唆画像を反映して第2設定示唆画像を選択するようにしているが、第1設定示唆画像を選択する際と同様に、確率設定装置14での設定値に応じて第2設定示唆画像を選択するようにしてもよい。
また、第2設定示唆演出の実行中における確率設定装置14での設定値の示唆が行われる画像は、静止画でもよいし動画でもよい。
以上のように設定示唆制御が行われる。
[有利区間の継続抽選制御]
次に、図19を参照して、主制御装置10で行われる有利区間の継続抽選制御について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、前述したように、遊技区間が有利区間となっている状態において有利区間終了条件が成立した場合に、遊技区間を通常区間に移行させるようにしている。
有利区間の終了条件は、例えば、スロットマシン1(主制御装置10)がリセット(設定変更時も含む)された場合や、第1制限機能が作動した場合に成立することとなる。
また、本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態の終了時においても有利区間の終了条件を成立可能としていて、AT状態の終了時には有利区間を継続させるか否かの抽選を行い、この抽選結果に応じて有利区間を継続させるか、あるいは終了させるかを決定するようにしている。
また、AT状態終了時における有利区間の継続の有無は、当該AT状態の終了後における第1制限機能の作動時期に影響を及ぼすこととなることから、本実施形態においては、第1制限機能が作動するまでに獲得可能なメダルの枚数に応じて有利区間の継続の有無の抽選を行うようにしている。
すなわち、第1制限機能は、1回の有利区間(有利区間移行条件が成立してから次の有利区間終了条件が成立するまでの間)における差枚数カウンタの値が、第1リミット値(+2400枚)に達した場合に作動することとなるので、差枚数カウンタの値が第1リミット値に近い状態でAT状態が終了して、そのとき有利区間が継続してしまうと、第1リミット値に近い状態の差枚数カウンタの値が初期化されないこととなり、その後にAT状態に移行した場合には、あまりメダルを獲得していない状態で第1制限機能が作動してしまう可能性がある。
このような事態を防止可能とするために、本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態の終了時に、その時点の差枚数カウンタの値を参照し、この差枚数カウンタの値から算出される第1制限機能が作動するまでに獲得可能なメダルの枚数に応じて有利区間を継続させるか否かの抽選を行うことで、AT状態の終了時点で有利区間を終了可能とするのである。
図19は、上記AT状態の終了時に主制御装置10で用いられる抽選用のテーブルであって、AT状態の終了時に有利区間を継続させるか否かを決定するための有利区間継続抽選テーブルを示している。
なお、本変形例においては、有利区間を継続させるか否かの抽選を、確率設定装置14での設定値に応じて変化可能としている。
また、表中では、有利区間終了(第1制限機能が作動)までに獲得可能なメダルの枚数(「有利区間終了までの枚数」)で区分けしているが、残り枚数に対応する実際の差枚数カウンタの値で区分けするようにしてもよい。
まず、図19(a)は、確率設定装置14での設定値が1、3の場合における有利区間継続抽選テーブルを示している。
図19(a)に示すように、AT状態終了時における有利区間終了までに獲得可能なメダルの枚数が、「2400枚以下」(差枚数カウンタの値が0以上)であった場合には、抽出する乱数値の数を256個として、224/256の確率で抽選結果を「非継続」、すなわち有利区間を終了することが決定され、32/256の確率で抽選結果を「継続」、すなわち有利区間を継続することが決定されるような抽選が行われる。
同様に、AT状態終了時における有利区間終了までに獲得可能なメダルの枚数が、「2401枚~3000枚」(差枚数カウンタの値が-1~-600)であった場合には、32/256の確率で抽選結果を「非継続」とすることが決定され、224/256の確率で抽選結果を「継続」とすることが決定されるような抽選が行われる。
同様に、AT状態終了時における有利区間終了までに獲得可能なメダルの枚数が、「3001枚~5000枚」(差枚数カウンタの値が-601~-2600)であった場合には、0/256の確率で抽選結果を「非継続」とすることが決定され、256/256の確率で抽選結果を「継続」とすることが決定されるような抽選が行われる。
同様に、AT状態終了時における有利区間終了までに獲得可能なメダルの枚数が、「5001枚以上」(差枚数カウンタの値が-2601以下)であった場合には、0/256の確率で抽選結果を「非継続」とすることが決定され、256/256の確率で抽選結果を「継続」とすることが決定されるような抽選が行われる。
また、詳細な説明は省略するが、確率設定装置14での設定値が2、4、5、6の場合にも、図19(b)~図19(d)に示す各確率で有利区間の終了あるいは継続の抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、確率設定装置14での設定値が6以外の場合には、全体的に有利区間終了までに獲得可能なメダルの枚数が少なくなるほど、AT状態の終了時に有利区間が終了する確率が高くなる傾向となっているので、AT状態に移行した場合に、あまりメダルを獲得していない状態で第1制限機能が作動してしまう可能性を低めることが可能となり、遊技者に不満感を与えてしまうことを防止可能となるのである。
また、設定値が偶数値よりも奇数値の場合の方が、有利区間が終了する確率が高くなる傾向となっているので、設定値が奇数値であった場合には、第1制限機能が作動した場合に、偶数値に比べてより多数のメダルを獲得する可能性が高くなり、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
さらに、設定値が5の場合には、「2400枚以下」以外は全て有利区間が継続することとなり、遊技者の期待感をより向上させることが可能となるのである。
なお、設定値が偶数値であった場合には、奇数値に比べて多数のメダルを獲得する可能性が低くなるので、例えば、AT状態の移行確率や上乗せ確率等を奇数値よりも高く設定することが好ましい。
また、確率設定装置14での設定値が6の場合には、全ての枚数で有利区間が継続するか終了するかが均等に決定されることとなるので、AT状態の移行確率等の遊技内容で優遇されている設定値に対して、さらに第1制限機能の作動時にも多数のメダルが獲得可能とすることで、遊技店側の不利益が多大になってしまうことを防止可能となるのである。
なお、上記した各傾向が形成できるものであれば、各確率は上記した以外のものでもよい。
また、AT状態終了時点の純増枚数カウンタの値を参照するとともに、上記したテーブルを用いて有利区間を継続させるかの抽選を行うようにしてもよい。
以上のように有利区間の継続抽選制御が行われる。
[AT状態中の演出]
次に、図20~図23を参照して、本実施形態のスロットマシン1におけるAT状態中の演出について説明する。
前述したように、主制御装置10により遊技状態の移行制御やゲームの進行制御等が行われるが、副制御装置20では、主制御装置10からの制御情報を受信して、例えば、メイン表示器8において各種演出を実行させるようにしている。
なお、各図中では簡略化した画像を示しているが、実際には所定のキャラクタや背景等からなる動画で表示される。
また、各演出の実行に対応して、スピーカ9から所定の効果音が出力されるとともに、ランプ11において所定態様の発光装飾が行われる。
まず、図20を参照して、第2エンディング状態の移行時における演出について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、遊技状態がAT状態に移行した場合には、副制御装置20の制御により、メイン表示器8においてAT状態中であることを報知したり、AT状態中の興趣性を高めたりする演出が実行される。
また、AT状態中において第2エンディング状態に移行した場合には、メイン表示器8における演出内容が切り替わり、第2エンディング状態に移行したことが報知されるとともに、第2制限機能の作動を祝福する第2エンディング演出が実行される。
そして、前述したように本実施形態のスロットマシン1においては、この第2エンディング状態の移行時に第1設定示唆演出が実行されることとなる。
図20は、第2エンディング状態に移行した最初のゲームの実行中におけるメイン表示器8での演出画像を示している。
図20に示すように、第2エンディング状態に移行した最初のゲームの実行中においては、第2エンディング演出中の画像として、メイン表示器8の画面主要部に第2エンディング状態開始画像30aが表示される。
また、メイン表示器8の画面左下には、第2制限機能が作動するまでに獲得可能なメダル数を示す「コンプリート機能作動まで残り500枚」の文字情報を含む画像で構成された第1設定示唆画像31が、第2エンディング状態開始画像30aとともに(第2エンディング状態開始画像30aの前面側に)表示されて、第2制限機能が作動するまで獲得可能なメダル数が500枚であることが報知される。
本実施形態においては、この第1設定示唆画像31の表示態様を、確率設定装置14での設定値に応じて変更することで、設定値の示唆を行うようにしている。
すなわち、第1設定示唆画像31の表示により第1設定示唆演出が実行されるのである。
具体的には、このときの第1設定示唆画像31は、所定の配色が施されて表示されることとなるが、この配色は、前述の図17で説明した第1設定示唆画像の抽選により決定されたものとなっている。
すなわち、例えば、第1設定示唆画像の抽選結果が「示唆無し(黒)」であった場合には、第1設定示唆画像31の配色が黒色となり、抽選結果が「奇数確定(青)」であった場合には、第1設定示唆画像31の配色が青色となるのである。
したがって、この第1設定示唆画像31の配色の変更により確率設定装置14での設定値が示唆されることとなるのである。
以上のように、第2エンディング状態に移行した最初のゲームの実行中においては、メイン表示器8において、第2エンディング状態開始画像30aとともに第1設定示唆画像31が表示されて第1設定示唆演出が実行されることで、確率設定装置14での設定値が示唆されることとなるのである。
すなわち、設定示唆制御手段としての副制御装置20は、エンディング演出(第2エンディング演出)の実行に関連して、設定手段(確率設定装置14)で設定されている設定段階を示唆可能とするのである。
したがって、より明確な態様で設定値の示唆を行うことが可能となり、遊技者に対して有用な情報を確実に提供することができ、遊技者の遊技意欲を確実に向上させることが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、第1設定示唆画像31の配色の変更により確率設定装置14での設定値の示唆を行うようにしているが、第1設定示唆画像31の大きさを変更したり、異なる画像を表示したり、背景を変更したりすることで確率設定装置14での設定値の示唆を行うようにしてもよい。
また、サブ表示器17で第1設定示唆演出を実行してもよいし、メイン表示器8とサブ表示器17の両方で第1設定示唆演出を実行してもよい。
また、スピーカ9からの効果音を変更することで確率設定装置14での設定値を示唆するようにしてもよい。
また、演出ボタン2dの操作に応じて第1設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
次に、図21を参照して、第2エンディング状態中を含むAT状態中にボーナス役に当選した場合の演出について説明する。
前述したように、AT状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、その当選ゲームの実行時期が第2エンディング状態に移行前であった場合(純増枚数カウンタが+18500枚になる以前の場合)には、特定報知の遅延(遅延制御)は許可されず、当選ゲームの実行時期が第2エンディング状態に移行後であった場合(純増枚数カウンタが+18500枚になった後の場合)には、特定報知の遅延(遅延制御)は許可されることとなるので、特定報知の遅延制御は第2エンディング状態に移行後にボーナス役に当選した場合にのみ実行されることとなる。
本実施形態のスロットマシン1においては、前述したように、特定報知制御手段としての主制御装置10は、AT状態中における第2エンディング状態に移行前にボーナス役に当選した場合には、特定報知を実行させるための制御情報を副制御装置20に送信することで、副制御装置20は、メイン表示器8において、ボーナス役に対応する識別情報をリール4に導出するための特定報知を実行することとなる。
一方、特定報知遅延制御手段としての主制御装置10は、第2エンディング状態中にボーナス役に当選した場合には、特定報知の実行を遅延させるための制御情報を副制御装置20に送信することで、副制御装置20は、メイン表示器8における特定報知を実行しないこととなる。
なお、上記特定報知の実行を遅延させるための制御情報は、特定報知の遅延制御が行われていることを特定可能な制御情報でもよいし、ボーナス役に対応する図柄組合せの停止を阻止(禁止)する画像を表示させるための制御情報でもよい。
図21(a)は、第2エンディング状態に移行前のAT状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合におけるメイン表示器8での演出画像であって、上記特定報知が実行された場合の演出画像を示している。
図21(a)に示すように、AT状態に移行した場合には、メイン表示器8の画面主要部に、AT状態中であることを報知したり、AT状態中の興趣性を高めたりするAT状態画像33が表示される。
また、メイン表示器8の画面左上には、AT状態の残りゲーム数を示す残りゲーム数画像32a(「残り50G」)が表示され、メイン表示器8の画面右上には、AT状態(ボーナス状態も含む)中に遊技者が実際に獲得したメダル数を示す獲得メダル数画像32b(「獲得200枚」)が表示される。
また、メイン表示器8の画面下方には、円形の囲い枠と、その内部の「7」の数値情報とからなる3個の特定報知画像34aが表示される。
すなわち、ボーナス役に当選したゲームが開始されると、メイン表示器8に特定報知画像34aが表示されて、当該ゲームの実行中にボーナス役に当選した旨、およびボーナス役に対応する図柄組合せ(「7・7・7」)をリール4に停止させることを促す特定報知が実行されるのである。
なお、AT状態中に押し順ベル役に当選した場合には、押し順ナビが実行されるが、この時にメイン表示器8に表示される押し順ナビ画像は、特定報知画像34aに含まれる円形状の囲い枠と同様の画像と、その内部にリール4の停止順序を示す数値情報が表示されることとなるが、特定報知が実行される場合には、この囲い枠の内部の図柄が「7」の数値情報に変更されて表示されることとなる。
また、特定報知画像34aが表示されても当該ゲームではボーナス役に対応する図柄組合せが停止しない可能性もあるが、ボーナス役に当選した以降であるボーナス役の当選状態中のゲームでは、押し順ベル役に当選した場合でも、押し順ナビが実行されないこととなる。
以上のように、第2エンディング状態に移行前のAT状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延は許可されず当選ゲームの開始時点から特定報知が実行されるので、ボーナス役に当選した場合には即座に特定報知が実行されることとなるのである。
すなわち、特定報知制御手段としての主制御装置10は、ボーナス役に当選した場合に、ボーナス役に対応する識別情報を変動表示手段(リール4)に導出するための特定報知を実行するのである。
また、第2エンディング状態に移行前のAT状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、当該ボーナス役の当選状態中においては、押し順ナビは実行されないこととなるのである。
すなわち、副制御装置20は、特定遊技状態(AT状態)においてボーナス役に当選して、特定報知遅延許可制御手段(主制御装置10)により特定報知の遅延が許可されていない場合には、役入賞報知(押し順ナビ)を実行不能とするのである。
したがって、第2エンディング状態に移行前のAT状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、遊技者は即座にボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止させることが可能となり、押し順ベル役が実行されないボーナス役の当選状態中にメダルの消費を効果的に抑えて、ボーナス状態に移行させることが可能となるのである。
なお、特定報知は、当該ゲームの実行中にボーナス役に当選した旨、およびボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止させることを促す画像を表示するものであれば、上記した以外の画像を表示するものでもよく、「「7」の図柄を停止させろ」等の文字情報を含む画像を表示してもよい。
また、第2エンディング状態に移行前のAT状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、当該当選したゲーム以降のゲームにおいて継続して特定報知画像34aを表示してもよいし、当選したゲームよりも後のゲームでは、ボーナス役に対応する図柄組合せの停止が許容されたゲームのみに特定報知画像34aを表示するようにしてもよい。
次に、図21(b)は、AT状態における第2エンディング状態に移行以降のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合におけるメイン表示器8での演出画像であって、特定報知の遅延が実行された場合の演出画像を示している。
図21(b)に示すように、AT状態において第2エンディング状態に移行した場合には、メイン表示器8の画面主要部に、第2エンディング状態中であることを報知したり、第2制限機能が作動することを祝福したりする第2エンディング状態画像30bが表示される。
また、メイン表示器8の画面右上には、獲得メダル数画像32b(「獲得18700枚」)が継続して表示されるが、画面左上の残りゲーム数画像32aは消去される。
これは、第2エンディング状態への移行により、AT状態の残りの継続期間は残りゲーム数では規定されなくなるので、残りゲーム数の表示の意味がなくなるからである。
また、メイン表示器8の画面下方には、円形の囲い枠と、その内部の「?」の記号情報とからなる3個の特定報知遅延画像34bが表示される。
すなわち、前述(図15参照)したように、第2エンディング状態中のゲームにおいてボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延制御が実行されることとなるので、ボーナス役に当選したゲームが開始されても特定報知画像34aは表示されず、代わりにボーナス役に対応する図柄組合せの停止を阻止(禁止)する画像として特定報知遅延画像34bが表示されるのである。
なお、特定報知遅延画像34bは、押し順ナビ画像における囲い枠の内部の情報を「?」の記号情報に変更した画像となっている。
また、第2エンディング状態中においては、ボーナス役の当選ゲーム以外にもボーナス役に対応する図柄組合せの停止が許容されたゲームが実行されるが、このときも特定報知遅延画像34bが表示されることとなる。
また、特定報知の遅延制御が行われている間においては、押し順ベル役に当選した場合に、押し順ナビが実行されることとなる。したがって、ボーナス役に当選していないAT状態中と同様にメダルが増加することとなる。
以上のように、第2エンディング状態中のゲームにおいて、ボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延が許可されて当選ゲームの実行中においては特定報知が実行されずに特定報知遅延画像34bが表示されることとなるのである。
すなわち、特定報知遅延制御手段としての主制御装置10は、ボーナス役に当選してから特定報知の実行を所定期間遅延させるための制御情報を送信し、副制御装置20では、この制御情報の受信により、メイン表示器8に特定報知遅延画像34bを表示させるのである。
したがって、第2エンディング状態中のゲームにおいてボーナス役に当選した場合には、直ぐに遊技者がボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止させてしまうことがなくなり、ボーナス役の入賞を所定期間以降に遅延させることが可能となるのである。
そして、上記ボーナス役の入賞の遅延により、第2制限機能の作動の直前でボーナス役を入賞させることが可能となり、遊技者にとって有利な遊技状態を延長させることが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、特定報知の遅延制御が行われている間には、メイン表示器8に表示する画像は、ボーナス役に対応する図柄組合せの停止を阻止(禁止)する画像であれば上記以外でもよく、例えば、「ボーナス図柄を停止させるな」等の文字情報を表示するようにしてもよい。
次に、図22を参照して、第2エンディング状態中において特定報知の遅延制御が終了した場合の演出について説明する。
前述したように、第2エンディング状態中においてボーナス役に当選した場合には、特定報知の遅延終了時期の抽選(図15参照)により予め決定されている遅延終了時期まで、特定報知の遅延制御が行われることとなり、遅延期間中においては、特定報知は実行されずにその間のゲームにおいて押し順ベル役に当選した場合には押し順ナビが実行されることとなる。
一方、上記遅延期間が経過した後においては、押し順ベル役に当選しても当該ゲーム中には押し順ナビは実行されずに、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能なゲームが実行された場合には、特定報知が実行されることとなる。
したがって、この間においては押し順ベル役に入賞する可能性が低くなり、純増枚数カウンタの値も増加しなくなるので、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止するまで第2制限機能の作動が阻止されて、その後に移行するボーナス状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達する可能性が高くなるのである。
そして、ボーナス状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達した場合でも、当該ボーナス状態は継続することとなるので、通常では第2制限機能の作動により終了することとなる遊技者にとって有利な遊技状態(AT状態とボーナス状態)が、第2制限機能が作動する時期を超えて延長されることとなるのである。
図22は、特定報知の遅延制御が行われている第2エンディング状態中において、特定報知の遅延期間が終了する前と、終了する後におけるメイン表示器8での演出画像を示している。
なお、図22では、特定報知の遅延終了時期の抽選において「コンプリート残り20」が選択された場合、すなわち純増枚数カウンタの値が+18980枚となった場合に特定報知の遅延制御が終了する場合を示している。
まず、図22(a)は、第2エンディング状態中において特定報知の遅延制御が行われている簡、すなわち特定報知の遅延終了時期となる以前のゲームにおいて、押し順ベル役に当選した場合のメイン表示器8での演出画像を示している。
図22(a)に示すように、第2エンディング状態に移行すると、前述したようにメイン表示器8の画面主要部に第2エンディング状態画像30bが表示されるとともに、画面右上に獲得メダル数画像32b(「獲得18800枚」)が表示される。
そして、この間のゲームにおいて押し順ベル役に当選した場合には、メイン表示器8の画面下方に、3個の押し順ナビ画像34c(「3・1・2」)が表示される。
3個の押し順ナビ画像34cは、リール4a~4cに対応して左右方向に並んで表示され、各押し順ナビ画像34cには、円形の囲い枠の内部に、対応するリール4を停止させる順番を示す数値情報が表示されて、当選した押し順ベル役に対応するリール4の停止順序が報知されるものとなっている。
このように、第2エンディング状態中において特定報知の遅延制御が実行されている間に、押し順ベル役に当選した場合には、当該ゲーム実行中に押し順ナビ画像34cが表示されて押し順ナビが実行されることとなるのである。
すなわち、副制御装置20は、特定遊技状態(AT状態)においてボーナス役に当選して、特定報知遅延許可制御手段(主制御装置10)により特定報知の遅延が許可された場合には、特定報知が遅延されている期間において役入賞報知(押し順ナビ)を実行可能とするのである。
したがって、第2エンディング状態中に特定報知の遅延制御が実行されている場合には、押し順ベル役を入賞可能とした上で、遊技者にとって有利な遊技状態を延長することが可能となり、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
次に、図22(b)は、第2エンディング状態中において特定報知の遅延終了時期が経過した後のゲームであって、特定報知の遅延制御が行われていないゲームにおいて、押し順ベル役に当選した場合のメイン表示器8での演出画像を示している。
図22(b)に示すように、獲得メダル数画像32bが「獲得18980枚」(純増枚数カウンタの値が+18980枚)となった場合には、特定報知の遅延期間が終了して特定報知の遅延制御が行われない状態、すなわち特定報知が実行される状態となるが、この間のゲームにおいて、押し順ベル役に当選した場合には、メイン表示器8における押し順ナビ画像34cは表示されず押し順ナビが実行されないこととなる。
したがって、特定報知の遅延期間が終了した後のゲームにおいて、押し順ベル役に当選した場合には、押し順ベル役が入賞する可能性が低くなり、ボーナス役に対応する図柄組合せを停止させる前に第2制限機能が作動してしまうことを防止可能となるのである。
なお、本実施形態においては、特定報知の遅延期間が終了した後のゲームにおいて、押し順ベル役に当選した場合に、押し順ナビを実行しないことで押し順ベル役が入賞する可能性を低めるようにしているが、このときリール4の停止順序によっては偶然に押し順ベル役が入賞してしまう虞もあるので、押し順ベル役に当選したゲームにおいて、当選した押し順ベル役に対応する押し順とは異なる押し順を報知する押し順ナビをメイン表示器8で実行するようにしてもよい。
次に、図22(c)は、第2エンディング状態中において特定報知の遅延終了時期が経過した後のゲームであって、特定報知の遅延制御が行われていないゲームにおいて、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能となった場合のメイン表示器8での演出画像を示している。
図22(c)に示すように、獲得メダル数画像32bが「獲得18980枚」(純増枚数カウンタの値が+18980枚)となった場合には、特定報知の遅延期間が終了して特定報知の遅延制御が行われない状態、すなわち特定報知が実行される状態となるが、この間のゲームにおいて、小役等に当選せずにボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能となると、メイン表示器8の画面下方に3個の特定報知画像34aが表示されて特定報知が実行されることとなる。
したがって、特定報知の遅延期間が終了した後のゲームにおいて、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止可能となった場合には、即座にボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止させることが可能となるのである。
そして、ボーナス役に対応する図柄組合せがリール4に停止した場合には、ボーナス状態に移行することとなり、このボーナス状態は、純増枚数カウンタの値が+19000枚(獲得メダル数画像32bが「獲得19000枚」)となっても継続して実行されることとなる。
その後、ボーナス状態の終了条件が成立した場合に、第2制限機能が作動することとなり、遊技状態が遊技停止状態に移行することとなる。
なお、特定報知の遅延期間が終了した後のゲームにおいて、小役等が当選した場合(図22(b)に示す状態)には、特定報知画像34aを表示しないようにすることが好ましいが、この場合にもメイン表示器8の画面所定位置に、「ボーナス当選」等のボーナス役に当選していることを報知する画像を表示するようにしてもよい。
次に、図23を参照して、第2エンディング状態の終了時における演出について説明する。
本実施形態のスロットマシン1においては、前述したように、AT状態中において第2エンディング状態に移行した場合には、例えば、メイン表示器8において第2エンディング演出が実行されることとなるが、第2制限機能が作動して第2エンディング状態が終了した場合には、第2エンディング状態が終了したことを報知したり、第2制限機能が作動したことを祝福したりする画像が表示されることとなる。
そして、前述したように本実施形態のスロットマシン1においては、この第2エンディング状態の終了時に第2設定示唆演出が実行されることとなる。
なお、図23では、確率設定装置14での設定値が最高設定(「6」)の場合を示している。
まず、図23(a)は、第2エンディング状態が終了することとなるゲームのゲーム終了後におけるメイン表示器8での演出画像であって、前述の第2設定示唆画像の抽選(図18参照)において「偶数確定画像」が選択された場合の演出画像を示している。
図23(a)に示すように、第2制限機能が作動して第2エンディング状態が終了することとなるゲームの終了後においては、第2エンディング演出中の画像の一つとして、メイン表示器8の画面主要部にコンプリート画像35が表示されて、第2エンディング状態が終了したことや、第2制限機能が作動したことが祝福される。
このときメイン表示器8の画面右上の獲得メダル数画像32bは、第2制限機能が作動する値(「獲得19000枚」)となる。
また、メイン表示器8の画面右下には、第2設定示唆画像として、上記「偶数確定画像」の選択結果に対応した画像であって、「偶数」の文字情報からなる偶数確定画像36aが表示される。
したがって、このときの確率設定装置14での設定値が偶数値であることが示唆されることとなるのである。
次に、図23(b)は、第2エンディング状態が終了することとなるゲームのゲーム終了後におけるメイン表示器8での演出画像であって、前述の第2設定示唆画像の抽選(図18参照)において「設定確定画像」が選択された場合の演出画像を示している。
図23(b)に示すように、この場合にもメイン表示器8には、コンプリート画像35および獲得メダル数画像32bが表示されることとなる。
また、メイン表示器8の画面右下には、第2設定示唆画像として、上記「設定確定画像」の選択結果に対応した画像であって、「6」の数値情報からなる設定確定画像36bが表示される。
すなわち、このときの確率設定装置14での設定値は「6」であるので、この設定値がそのまま報知されることとなるのである。
なお、第1設定示唆演出および第2設定示唆演出は、所定時間(例えば、30秒)継続して実行され、その後遊技停止状態に移行することとなる。
また、図示は省略したが、「設定示唆無画像」が選択された場合には、「?」の画像が表示され、「奇数確定画像」が選択された場合には、「偶数」の画像が表示されることとなる。
以上のように、第2エンディング状態が終了することとなるゲームの終了後においては、メイン表示器8において、コンプリート画像35とともに第2設定示唆画像が表示されて第2設定示唆演出が実行されることで、確率設定装置14での設定値が示唆されることとなるのである。
すなわち、設定示唆制御手段としての副制御装置20は、エンディング演出(第2エンディング演出)の実行に関連して、設定手段(確率設定装置14)で設定されている設定段階を示唆可能とするのである。
したがって、より明確な態様で設定値の示唆を行うことが可能となり、遊技者に対して有用な情報を確実に提供することが可能となり、遊技者の遊技意欲を確実に向上させることが可能となるのである。
なお、第2制限機能が作動した場合には、当日の遊技は不能となるので、遊技店の不利益が多大になってしまうこともないので、第2設定示唆演出時に確率設定装置14での設定値を明確に報知するようにしてもよい。
また、上記例では、1回のAT状態中に純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達した場合を示しているが、複数回のAT状態の発生により純増枚数カウンタの値が第2リミット値に達した場合もあり、その場合には、獲得メダル数画像32bが「獲得19000枚」未満の時点で第2制限機能が作動することとなる。
また、第2設定示唆演出を、第2エンディング状態の最終ゲームのゲーム終了後に実行するようにしているが、最終ゲームのゲーム実行中に第2設定示唆演出を実行するようにしてもよいし、第2エンディング状態の最終ゲームの数ゲーム前から連続して第2設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、サブ表示器17で第2設定示唆演出を実行するようにしてもよいし、メイン表示器8とサブ表示器17の両方で第2設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、スピーカ9からの効果音を変更することで確率設定装置14での設定値を示唆するようにしてもよい。
また、演出ボタン2dの操作に応じて第2設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
以上のようにAT状態中の演出が行われる。
以上、本実施形態のスロットマシン1について説明したが、特定遊技状態としては、AT状態の他に、リプレイ役の当選確率を高めたART状態を発生可能としてもよい。
また、通常遊技状態中にボーナス状態に移行した場合には、当該ボーナス状態の終了後にCZ状態に移行するようにしてもよい。
また、AT状態中にボーナス状態に移行した場合には、当該ボーナス状態の終了後に特化ゾーンに移行するようにしてもよい。
また、本実施形態中において、「一方よりも他方の方が確率が高い」、あるいは「一方よりも他方の方が確率が低い」、と表現した場合には、一方の確率は0%を含み、他方の確率が100%を含むものとする。
また、各テーブルを参照するタイミングは、例示した以外のタイミングでもよい。
また、本実施形態中において、各種テーブルに規定された数値は一例であり、幅を持った数値(2以上)でもよいし、幅を持たない数値(1)でもよい。
また、差枚数カウンタの値に基づき実行される所定の抽選を、純増枚数カウンタの値に基づき実行するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明においては、複数の識別情報(図柄)を変動表示可能な変動表示手段(リール4)を備え、遊技価値(メダル)の消費に基づき前記変動表示手段の変動表示を伴うゲームを実行するとともに、前記ゲームの結果に関連して遊技者に前記遊技価値を付与可能とする遊技機(スロットマシン1)において、通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段(主制御装置10)と、前記有利区間における前記遊技価値の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して差数情報(差枚数カウンタの値)を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段(主制御装置10)と、前記差数情報計数手段により計数された差数情報が、所定数(第1リミット値)に達したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段(主制御装置10)と、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる制御を実行可能な変動表示制御手段(主制御装置10)と、を備え、前記変動表示制御手段は、前記差数情報計数手段により計数された差数情報に基づき、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段(主制御装置10)を備えた構成としている。
したがって、差数情報に応じて特定制御が実行されることとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、特定制御が実行された場合には、遊技者は有利区間の終了に関わる重要な情報を得ることが可能となるので、遊技者の遊技意欲を向上させることが可能となる。
また、前記特定変動表示制御手段は、前記ゲームの結果を導出する際において前記特定制御を実行可能な構成としている。
したがって、実際に実行されたゲームの結果が、その時点の差枚情報が反映された内容となるので、遊技者をよりゲーム内容に集中させることが可能となり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となる。
なお、「ゲームの結果を導出する際において特定制御を実行」とは、特定制御によりゲームの結果自体を変更させるものの他、特定制御により変動表示手段が停止する際の停止スクロール態様を変更するものも含む。
また、前記特定変動表示制御手段は、前記特定制御により前記ゲームの結果を導出可能な構成としている。
したがって、特定制御により、実際に実行されたゲームの結果が導出されることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるとともに、より明確な態様で有利区間の終了に関わる重要な情報を遊技者に提供可能となる。
また、前記特定変動表示制御手段は、前記ゲームの実行中において、前記変動表示手段に識別情報を疑似導出させる疑似ゲーム(疑似遊技)を実行可能とし、前記疑似ゲームを実行する際において前記特定制御を実行可能な構成としている。
したがって、疑似ゲームの実行により遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、疑似ゲームの結果が、その時点の差枚情報が反映された内容となるので、遊技の興趣性を向上させた上で、遊技者にとって重要な情報を提供することが可能となる。
また、前記特定変動表示制御手段は、前記特定制御として、前記疑似ゲームを発生させるか否かの制御を実行可能な構成としている。
したがって、差枚情報に応じて疑似ゲームを実行するか否かが決定されることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となる。
また、遊技者は、疑似ゲームの実行頻度により差枚情報を予想することが可能となるので、遊技者に対して重要な情報を、より興趣性の高い態様で提供することが可能となる。
また、前記特定変動表示制御手段は、前記特定制御により前記疑似ゲームの結果を導出可能な構成としている。
したがって、特定制御により、実際のゲームでの結果の導出以外に、疑似ゲームでの結果の導出も行われることとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となる。
また、疑似ゲームの結果の導出時には、実際のゲームでは停止する可能性の低い、あるいは停止することのない結果を導出させることも可能となるので、より疑似ゲームが実行されたことを遊技者に印象付けることが可能となるとともに、遊技者の期待感を確実に向上させることが可能となる。
また、前記差数情報計数手段は、前記有利区間における前記遊技価値の付与数よりも、前記有利区間における前記遊技価値の消費数の方が多くなった場合も前記差数情報を計数可能な構成としている。
したがって、有利区間中において遊技価値の付与数よりも、遊技価値の消費数の方が多くなった場合にも、その遊技価値の消費数を反映して有利区間の終了に関わる制御を実行させることが可能となるので、遊技価値の消費数が多くなるほど有利区間が終了するまでに遊技者側に付与される遊技価値数が多くなり、遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、前記特定変動表示制御手段は、前記差数情報計数手段により計数された差数情報を示唆可能に前記特定制御を実行可能とし、当該遊技機で発生する異なる遊技状態において、前記差数情報の示唆態様が異なるように前記特定制御を実行可能な構成としている。
したがって、特定制御の実行により、遊技者は、有利区間の終了に対して重要となるその時点の差数情報を予想することが可能となるので、遊技を継続するか否かを決定する上で重要な情報を遊技者に提供可能となり、遊技者の期待感を高めることも可能となる。
また、各遊技状態に応じて効率よく特定制御を実行することが可能となるとともに、より興趣性の高い態様で特定制御を実行することが可能となる。
なお、上記区間制御手段、差数情報計数手段、有利区間終了制御手段、変動表示制御手段、特定変動表示制御手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
一方、特許文献1には、有利区間中に遊技者が獲得したメダル数が所定枚数を超えた場合に、有利区間を終了させるような機能を設けた遊技機が開示されている。
しかしながら、従来の遊技機においては、遊技の興趣性の向上や遊技者の期待感の向上として十分なものではなかった。
このように、本発明のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、特典としてAT状態(AT)を付与するものとしたが、ART又はRTを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態では、AT状態のタイプとして、ゲーム数管理型のタイプにしているが、AT状態中の遊技者が獲得したメダル数が所定数となった場合にAT状態を終了させる差枚数管理型のタイプにしてもよい。
また、本実施形態では、演出操作手段として演出ボタン2dや上部演出ボタン2fを例示しているが、遊技者の操作により演出内容を変化させる入力信号を出力するものであれば、その他でもよく、ベットボタン2a、停止ボタン5、スタートレバー3等でもよい。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、前兆演出、対戦演出、純増枚数カウンタの値を示唆する演出、設定示唆演出等の種々の演出時や、特化ゾーン中の所定の時期に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、前兆演出、対戦演出、純増枚数カウンタの値を示唆する演出、設定示唆演出等の種々の演出時や、特化ゾーン中の所定の時期に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、表示手段として、メイン表示器8、サブ表示器17を設けているが、前兆演出、対戦演出、純増枚数カウンタの値を示唆する演出、設定示唆演出等の種々の演出時や、特化ゾーンの各種演出を、何れか1つの表示手段で実行してもよいし、2つの表示手段の両方で実行するようにしてもよい。
また、前述の実施形態では、抽選手段などの各種手段としての動作を主制御装置10が行ったが、副制御装置20がその一部又は全部を行い、副制御装置20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御装置20が実行する動作を、主制御装置10がその一部又は全部を行い、主制御装置10が各種手段として動作することもできる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の疑似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆるメダルレス遊技機にも、本発明を適用することができる。
1:スロットマシン
2:ベットボタン
2d:演出ボタン
3:スタートレバー
4:リール
5:停止ボタン
8:メイン表示器
10:主制御装置
14:確率設定装置
17:サブ表示器
20:副制御装置

Claims (8)

  1. 複数の識別情報を変動表示可能な変動表示手段を備え、遊技価値の消費に基づき前記変動表示手段の変動表示を伴うゲームを実行するとともに、前記ゲームの結果に関連して遊技者に前記遊技価値を付与可能とする遊技機において、
    通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段と、
    前記有利区間における前記遊技価値の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、
    前記差数情報計数手段により計数された差数情報が、所定数に達したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、
    前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる制御を実行可能な変動表示制御手段と、
    を備え、
    前記変動表示制御手段は、前記差数情報計数手段により計数された差数情報に基づき、前記変動表示手段における識別情報の導出に関わる特定制御を実行可能な特定変動表示制御手段を備えた
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定変動表示制御手段は、前記ゲームの結果を導出する際において前記特定制御を実行可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特定変動表示制御手段は、前記特定制御により前記ゲームの結果を導出可能とした
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記特定変動表示制御手段は、
    前記ゲームの実行中において、前記変動表示手段に識別情報を疑似導出させる疑似ゲームを実行可能とし、
    前記疑似ゲームを実行する際において前記特定制御を実行可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  5. 前記特定変動表示制御手段は、前記特定制御として、前記疑似ゲームを発生させるか否かの制御を実行可能とした
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記特定変動表示制御手段は、前記特定制御により前記疑似ゲームの結果を導出可能とした
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  7. 前記差数情報計数手段は、前記有利区間における前記遊技価値の付与数よりも、前記有利区間における前記遊技価値の消費数の方が多くなった場合も前記差数情報を計数可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  8. 前記特定変動表示制御手段は、
    前記差数情報計数手段により計数された差数情報を示唆可能に前記特定制御を実行可能とし、
    当該遊技機で発生する異なる遊技状態において、前記差数情報の示唆態様が異なるように前記特定制御を実行可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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