JP2024025383A - 加工装置及び被加工物の加工方法 - Google Patents

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Hiromitsu Ueyama
孝寿 櫻井
Takatoshi Sakurai
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Abstract

【課題】搬出入領域への洗浄液の侵入や噴霧の飛散を防止できる加工装置及び被加工物の加工方法を提供する事。【解決手段】被加工物100を保持する保持面11を有する保持テーブル10と、保持テーブル10に保持された被加工物100を加工する加工ユニット20と、加工ユニット20が設置された加工領域3と保持テーブル10に対して被加工物100を搬出入する搬出入領域4との間で、保持テーブル10を加工ユニット20に対して相対的に加工送り方向に移動させる移動ユニット31と、割り出し送り方向に延在し、保持面11に保持された被加工物100に洗浄液を供給する洗浄液供給孔を有する洗浄液供給ユニット50と、洗浄液供給ユニット50より搬出入領域4側に隣接し、割り出し送り方向に延在し、飛散した洗浄液を吸引する吸引孔を有する吸引ユニット60と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物を加工する加工装置及び被加工物の加工方法に関する。
被加工物を加工する加工装置において、加工領域と、搬出入領域と、の間には洗浄液を供給する洗浄液供給ユニットが設置されており、洗浄液供給ユニットの下方を被加工物が通過する際に被加工物を洗浄する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-113373号公報
しかしながら、洗浄液の侵入や噴霧の飛散が搬出入領域に及ぶ恐れがあった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬出入領域への洗浄液の侵入や噴霧の飛散を防止できる加工装置及び被加工物の加工方法を提供する事である。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工装置は、被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、該加工ユニットが設置された加工領域と該保持テーブルに対して被加工物を搬出入する搬出入領域との間で、該保持テーブルを該加工ユニットに対して相対的に加工送り方向に移動させる移動ユニットと、該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、該保持面に保持された被加工物に洗浄液を供給する一つ以上の洗浄液供給孔を有する洗浄液供給ユニットと、該洗浄液供給ユニットより該搬出入領域側に隣接し、該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、飛散した該洗浄液を吸引する一つ以上の吸引孔を有する吸引ユニットと、を備える事と特徴とする。
該吸引ユニットは、第1の吸引ユニットと、該第1の吸引ユニットより該搬出入領域側に所定の間隔をあけて設置され、該第1の吸引ユニットによって吸引できなかった該洗浄液を吸引する一つ以上の吸引孔を有する第2の吸引ユニットと、を有してもよい。
該洗浄液供給ユニットより該加工領域側に隣接して設置され、該洗浄液の飛散を防止するカバープレートをさらに有してもよい。
該割り出し送り方向に延在し、該保持面に保持された被加工物に気体を供給する気体供給孔を有する気体供給ユニットをさらに備えてもよい。
該洗浄液供給ユニットと、該吸引ユニットと、を昇降させる昇降ユニットをさらに有してもよい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の被加工物の加工方法は、被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、該加工ユニットが設置された加工領域と該保持テーブルに対して被加工物を搬出入する搬出入領域との間で、該保持テーブルを該加工ユニットに対して相対的に加工送り方向に移動させる移動ユニットと、該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、該保持面に保持された被加工物に洗浄液を供給する一つ以上の洗浄液供給孔を有する洗浄液供給ユニットと、を有する加工装置において、被加工物を加工する加工方法であって、被加工物を加工ユニットによって加工する加工ステップと、該加工ステップの実施後に、該洗浄液供給ユニットの下方に被加工物を保持した保持テーブルを通過させながら該洗浄液を供給して洗浄する洗浄ステップと、該洗浄ステップと同時に、該洗浄液供給ユニットより該搬出入領域側に隣接し、該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、飛散した該洗浄液を吸引する一つ以上の吸引孔を有する吸引ユニットによって飛散する該洗浄液を吸引する吸引ステップと、を備える事を特徴とする。
本発明は、洗浄液供給ユニットの加工送り方向の搬出入領域側に隣接する吸引ユニットを備えるため、洗浄液供給ユニットから被加工物の表面に供給された洗浄液を吸引ユニットで吸引できるので、搬出入領域への洗浄液の侵入や噴霧の飛散を防止できる。
図1は、実施形態に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1の加工装置の要部を示す斜視片側断面図である。 図3は、図1の加工装置の要部を示す側面図である。 図4は、図1の加工装置の要部を示す底面図である。 図5は、実施形態に係る被加工物の加工方法の処理手順を示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係る加工装置1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る加工装置1の構成例を示す斜視図である。図2は、図1の加工装置1の要部を示す斜視片側断面図である。図2では、加工装置1の要部の紙面の手前側の面が、割り出し送り方向に直交する断面である。図3は、図1の加工装置1の要部を示す側面図である。図3は、加工装置1の要部を、加工領域3側から搬出入領域4側に向かって見た側面図である。図4は、図1の加工装置1の要部を示す底面図である。図4は、加工装置1の要部を、保持テーブル10の移動経路側から図1の+Z方向に向かって見た底面図である。なお、図2では、後述する昇降ユニット70が省略されており、図3及び図4では、後述するカバープレート58が省略されている。
加工装置1は、図1に示すように、保持テーブル10と、加工ユニット20と、撮像ユニット25と、移動ユニット31と、割り出し送りユニット32と、切り込み送りユニット33と、カセット載置台41と、搬送ユニット42と、洗浄ユニット43と、洗浄液供給ユニット50と、カバープレート58と、吸引ユニット60と、昇降ユニット70と、気体供給ユニット80と、制御ユニット90と、を備える。
加工装置1の加工対象である被加工物100は、本実施形態では、図1に示すように、例えば、シリコン、サファイア、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムヒ素、ガラスなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハなどである。被加工物100は、平坦な表面101の格子状に形成される複数の分割予定ライン102によって区画された領域にチップサイズのデバイス103が形成されている。被加工物100は、本実施形態では、図1に示すように、表面101の裏側の裏面104に粘着テープ105が貼着され、粘着テープ105の外縁部に環状のフレーム106が装着されているが、本発明ではこれに限定されず、フレーム106が装着されていなくてもよい。また、被加工物100は、本発明では、樹脂により封止されたデバイスを複数有した矩形状のパッケージ基板、セラミックス板、又はガラス板等でも良い。
保持テーブル10は、凹部が形成された円盤状の枠体と、凹部内に嵌め込まれた円盤形状の吸着部と、を備える。保持テーブル10の吸着部は、多数のポーラス孔を備えたポーラスセラミック等から形成され、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続されている。保持テーブル10は、吸着部の上面に、図1に示すように、被加工物100が載置されて、真空吸引源から導入される負圧により、載置された被加工物100を吸引保持する保持面11を有する。保持面11は、本実施形態では、被加工物100が表面101を上方に向けて載置され、載置された被加工物100を裏面104側から粘着テープ105を介して吸引保持する。保持面11と保持テーブル10の枠体の上面とは、同一平面上に配置されており、水平面であるXY平面に平行に形成されている。保持テーブル10は、不図示の回転駆動源により鉛直方向でありXY平面に直交するZ軸回りに回転自在に設けられている。
保持テーブル10は、移動ユニット31により加工送り方向に移動自在に設けられている。加工送り方向は、保持テーブル10で保持した被加工物100を加工ユニット20で加工する際に保持テーブル10と加工ユニット20とを互いに相対的に移動させる方向であり、本実施形態では、水平方向の一方向である図1のX軸方向に平行である。保持テーブル10は、モーターと、ボールねじと、ガイドと、を有する公知のボールねじ機構である移動ユニット31により加工送り方向に沿って移動することで、図1に示すように、加工ユニット20が設置され加工ユニット20により被加工物100を加工する加工領域3と、保持テーブル10に対して被加工物100を搬出入(搬出または搬入)する搬出入領域4と、の間を行き来する。本実施形態に係る加工装置1では、加工領域3の一例として保持テーブル10が図1に示す加工領域3-1に位置付けられ、搬出入領域4の一例として保持テーブル10が図1に示す搬出入領域4-1に位置付けられるが、本発明ではこれに限定されない。以下において、図1における+X方向側、すなわち加工領域3に対して搬出入領域4のある方向側を、搬出入領域4側と称し、図1における-X方向側、すなわち搬出入領域4に対して加工領域3のある方向側を、加工領域3側と称する。
加工ユニット20は、保持テーブル10に保持された被加工物100を加工する。加工ユニット20は、本実施形態では、図1に示すように、先端に切削ブレードが装着されるスピンドルを備え、保持テーブル10に保持された被加工物100を切削処理する切削ユニットである。加工ユニット20は、スピンドルの先端に装着された切削ブレードが、スピンドルの回転動作により、割り出し送り方向と平行な軸心周りの回転動作が加えられて、保持テーブル10に保持された被加工物100を加工送り方向に対して平行に向けられた分割予定ライン102に沿って切削処理する。割り出し送り方向は、加工送り方向と交差する方向であり、本実施形態では、水平方向に平行でX軸方向に直交する図1のY軸方向に平行であり、加工送り方向に直交する。加工装置1は、本実施形態では、図1に示すように、加工ユニット20として切削ユニットを備えた切削装置である。
なお、加工ユニット20は、本発明ではこのような切削ユニットに限定されず、例えば、スピンドルの先端に装着された研削ホイールを有し、スピンドルによりZ軸方向と平行な軸心周りの回転動作が加えられた研削ホイールで、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100の一方の面、例えば裏面104側を研削する研削ユニットでもよい。また、加工ユニット20は、スピンドルの先端に装着された研磨パッドを有し、スピンドルによりZ軸方向と平行な軸心周りの回転動作が加えられた研磨パッドで、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100の一方の面、例えば裏面104側を研磨する研磨ユニットでもよい。また、加工ユニット20は、保持テーブル10に保持された被加工物100一方の面にレーザー光線を照射して、レーザー光線により被加工物100を加工送り方向に対して平行に向けられた分割予定ライン102に沿ってレーザー加工するレーザー加工ユニットでもよい。
加工ユニット20は、加工液供給ノズル23を備える。加工液供給ノズル23は、スピンドルの先端に装着される切削ブレードの上方、前方及び後方を覆うブレードカバーに、下方に向けて設けられている。加工液供給ノズル23は、ブレードカバーの内部に形成された複数の水路を介して不図示の加工液供給源が接続されており、加工液供給源から供給される加工液を、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100に向けて供給する。加工液供給源が供給する加工液は、例えば純水である。
加工ユニット20は、割り出し送りユニット32により割り出し送り方向に移動自在に設けられており、切り込み送りユニット33により切り込み送り方向に移動自在に設けられている。切り込み送り方向は、鉛直方向に平行で、X軸方向及びY軸方向に直交する図1のZ軸方向に平行であり、加工送り方向及び割り出し送り方向に直交する。加工ユニット20は、割り出し送りユニット32及び切り込み送りユニット33により、それぞれ割り出し送り方向及び切り込み送り方向に沿って、保持テーブル10に保持された被加工物100に対して相対的に移動する。
撮像ユニット25は、保持テーブル10に保持された被加工物100を撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット25は、保持テーブル10に保持された加工ユニット20による加工前の被加工物100の表面101を撮像して、被加工物100と加工ユニット20との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を得、得た画像を制御ユニット90に出力する。また、撮像ユニット25は、保持テーブル10に保持された加工ユニット20による加工後の被加工物100の表面101を撮像して、被加工物100への加工が正常な範囲内で実行されたか否かを自動的に確認するカーフチェックを遂行するための画像を得、得た画像を制御ユニット90に出力する。撮像ユニット25は、本実施形態では、加工ユニット20に隣接して固定されており、加工ユニット20と一体的に移動する。
移動ユニット31は、加工領域3と搬出入領域4との間で、保持テーブル10を加工ユニット20に対して相対的に加工送り方向に移動させる。割り出し送りユニット32は、加工ユニット20を保持テーブル10に対して相対的に割り出し送り方向に移動させる。切り込み送りユニット33は、加工ユニット20を保持テーブル10に対して相対的に切り込み送り方向に移動させる。移動ユニット31、割り出し送りユニット32及び切り込み送りユニット33は、それぞれ、例えば、加工送り方向、割り出し送り方向及び切り込み送り方向に沿った軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のパルスモーター、及び、保持テーブル10または加工ユニット20を加工送り方向、割り出し送り方向または切り込み送り方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備えて構成されている。移動ユニット31、割り出し送りユニット32及び切り込み送りユニット33は、保持テーブル10と加工ユニット20との加工送り方向、割り出し送り方向及び切り込み送り方向の相対的な位置を検出し、検出した相対的な位置を制御ユニット90に出力する。
カセット載置台41は、複数の被加工物100を収容するための収容器であるカセット45を載置する載置台であり、載置されたカセット45をZ軸方向に昇降させる。搬送ユニット42は、保持テーブル10と、洗浄ユニット43と、カセット45とのそれぞれの間で、被加工物100を搬送する。洗浄ユニット43は、加工後の被加工物100を洗浄し、被加工物100に付着した加工屑等の異物を除去する。
洗浄液供給ユニット50は、図1に示すように、加工点7より搬出入領域4側に、割り出し送り方向に延在して設けられている。ここで、加工点7は、被加工物100において加工ユニット20により加工される領域内の任意の位置のことを指し、駆動中の加工ユニット20と保持テーブル10に保持された被加工物100とが接触している領域の任意の位置である。図1に示す加工装置1の場合、加工点7は加工ユニット20の下方、かつ、加工ユニット20が割り出し送りユニット32によって割り出し送りされるY軸方向に延在する領域の範囲における任意の位置となる。洗浄液供給ユニット50は、図2、図3及び図4に示すように、割り出し送り方向に延在するユニット本体51と、洗浄液供給源52と、を備える。
ユニット本体51は、図3に示すように、割り出し方向の長さが被加工物100よりも長く、被加工物100を割り出し方向に跨ぎ、本実施形態では、割り出し方向の長さが保持テーブル10の保持面11よりも長く、保持テーブル10の保持面11を割り出し方向に跨ぐ。ユニット本体51は、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101と対向する下面53が形成されている。下面53は、平面でも曲面でもよい。ユニット本体51は、昇降ユニット70により、切り込み送り方向(昇降方向)に沿って、保持テーブル10に保持された被加工物100に対して相対的に移動する。
ユニット本体51の内部には、図2に示すように、割り出し送り方向に延在する筒状(図2に示す形態では概ね円筒状)の洗浄液供給路54が形成されている。洗浄液供給路54は、例えばユニット本体51の両端または一端に形成された開口を有し、その開口に洗浄液供給源52が接続されており、洗浄液供給源52から洗浄液が供給される。洗浄液供給源52が洗浄液供給路54に供給する洗浄液は、例えば、純水等の液体や、純水等の液体と圧縮エアー等のエアーとが混合された二流体(混合流体)等である。
洗浄液供給ユニット50のユニット本体51は、図2、図3及び図4に示すように、一つ以上(図3及び図4に示す形態では10個)の洗浄液供給孔55を有する。洗浄液供給孔55は、ユニット本体51に複数形成されており、いずれも所定の方向56に延在する筒状に互いに平行にかつ割り出し送り方向に等間隔に配列して形成され、一端551が洗浄液供給路54と連通しており、他端552がユニット本体51の下面53において開口している。
洗浄液供給孔55は、洗浄液供給源52からユニット本体51の洗浄液供給路54に供給される洗浄液を、他端552から方向56に沿って、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101においてユニット本体51の下面53と対向している領域(洗浄領域)に向けて供給する。洗浄液供給ユニット50は、このように洗浄液供給孔55から洗浄領域に向けて洗浄液を供給することにより、洗浄領域を洗浄する。
割り出し送り方向の両端に形成された洗浄液供給孔55は、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の割り出し方向の両端よりも外側まで形成されているので、被加工物100の割り出し方向の両端まで洗浄液を供給できる。
洗浄液供給孔55の延在する方向56、すなわち洗浄液供給孔55の一端551に対する他端552の方向56は、本実施形態では、図2に示すように、表面101で跳ね返る洗浄液が飛散する方向を搬出入領域4側に偏らせることができる方向に向けられており、-Z方向に対して、一端551よりも他端552が搬出入領域4側に位置付けられる方向に傾斜している。この傾斜角θ(図2参照)は、例えば5°以上30°以下であり、好ましくは10°以上20°以下である。
洗浄液供給ユニット50から被加工物100に向けて洗浄液を供給する際には、洗浄液供給孔55の下面53において開口している他端552が、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101を基準として、+Z方向に高さ57(図2参照)となる洗浄位置に位置付けられる。本実施形態では、洗浄液供給ユニット50は、洗浄液供給孔55から供給される洗浄液が真下ではなく傾斜して供給され、洗浄液供給孔55から下方に行くほど洗浄液の割り出し送り方向の幅が広がる扇形状に噴出されるようになっている。よって、この高さ57は、被加工物100の表面101において供給する洗浄液によって洗浄できる洗浄範囲が狭くなり過ぎずに十分広くすることができるように、他端552が被加工物100の表面101に近すぎず、なおかつ、被加工物100の表面101の洗浄領域に適切に洗浄液を供給できるように、他端552が被加工物100の表面101に遠すぎない高さである。この高さ57は、例えば5mm以上15mm以下であり、好ましくは8mm以上12mm以下である。
カバープレート58は、図2に示すように、洗浄液供給ユニット50より加工領域3側に隣接して設置されている。カバープレート58は、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51の加工領域3側の側面に、ユニット本体51の下面53よりも下方に突出するように装着されており、洗浄液供給孔55の他端552の開口と加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101との間の空間の加工領域3側の部分を覆う。カバープレート58は、洗浄液供給孔55から供給されて被加工物100の表面101で跳ね返る洗浄液の洗浄液供給ユニット50より加工領域3側への飛散を防止し、カバープレート58に衝突した洗浄液を吸引ユニット60側に飛散させる。
洗浄液供給ユニット50から被加工物100に向けて洗浄液を供給する際には、カバープレート58の下端が、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101を基準として、+Z方向に高さ59(図2参照)となる位置に位置付けられる。この高さ59は、本実施形態では、洗浄液の洗浄液供給ユニット50より加工領域3側への飛散を十分に防止でき、なおかつ、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101に接触しないゆとりを確保するための隙間を適切に形成できる高さである。この高さ59は、例えば、0.5mm以上1mm以下である。
吸引ユニット60は、図1に示すように、洗浄液供給ユニット50より搬出入領域4側に隣接して、割り出し送り方向に延在して設けられている。吸引ユニット60は、本実施形態では、図2及び図4に示すように、第1の吸引ユニット60-1と、第2の吸引ユニット60-2と、を有する。図2に示すように、第1の吸引ユニット60-1は、洗浄液供給ユニット50より搬出入領域4側に隣接して、割り出し送り方向に延在して設けられており、第2の吸引ユニット60-2は、第1の吸引ユニット60-1より搬出入領域4側に所定の間隔を空けて、割り出し送り方向に延在して設けられている。
以下、第1の吸引ユニット60-1に関する各部を第2の吸引ユニット60-2に関する各部に対して区別する場合には、符号の後ろに「-1」を付して記し、第2の吸引ユニット60-2に関する各部を第1の吸引ユニット60-1に関する各部に対して区別する場合には、符号の後ろに「-2」を付して記す。第1の吸引ユニット60-1と第2の吸引ユニット60-2とを区別する必要がない場合には、対応する各部を、双方に共通のものであるとして、符号の後ろに「-1」も「-2」も付さずに適宜省略して記す。
吸引ユニット60は、いずれも、図2、図3及び図4に示すように、割り出し送り方向に延在するユニット本体61と、吸引源62と、を備える。ユニット本体61は、図3に示すように、割り出し方向の長さが被加工物100よりも長く、被加工物100を割り出し方向に跨ぎ、本実施形態では、割り出し方向の長さが保持テーブル10の保持面11よりも長く、保持テーブル10の保持面11を割り出し方向に跨ぐ。ユニット本体61は、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101と対向する下面63が形成されている。下面63は、平面でも曲面でもよい。吸引ユニット60のユニット本体61は、本実施形態では、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51に隣接して固定されており、ユニット本体51と一体的に切り込み送り方向(昇降方向)沿って移動する。
ユニット本体61のユニット本体51側(加工領域3側)の面には、割り出し送り方向に延在し、搬出入領域4側に向かって凹んだ凹部66が形成されている。ユニット本体61は、この凹部66で、洗浄液供給ユニット50から供給されて、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101に飛散した洗浄液を適切に留めて、ユニット本体61の下方に落下させることで、洗浄液を吸引孔65からより確実に吸引することを可能にしている。
凹部66の上方に形成されたユニット本体61の内部には、吸引路64が形成されている。吸引路64は、吸引源62が接続されており、吸引源62から負圧が導入される。吸引ユニット60のユニット本体61は、図4に示すように、一つ以上(図4に示す形態では10個)の吸引孔65を有する。吸引孔65は、ユニット本体61に複数形成されており、割り出し送り方向に等間隔に配列して形成され、一端が吸引路64と連通しており、他端652がユニット本体61の下面63において開口している。
吸引孔65は、吸引源62から吸引路64を介して導入される負圧を、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101においてユニット本体61の下面63と対向している領域(吸引領域)に導入する。吸引ユニット60は、洗浄液供給ユニット50から被加工物100に向けて洗浄液を供給する際に、このように吸引孔65から吸引領域に負圧を導入することにより、吸引孔65で吸引領域に飛散した洗浄液を吸引する。なお、吸引孔65から吸引する洗浄液は、洗浄液供給ユニット50から供給されたエアーが混合された二流体や、洗浄液が飛散して発生した噴霧である。また、吸引ユニット60は、洗浄液だけでなく、加工液供給ノズル23によって加工点7に供給された加工液や、加工液が飛散して発生した噴霧も吸引可能である。
吸引孔65は、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の割り出し方向の両端よりも外側まで形成されているので、被加工物100の割り出し方向の両端まで洗浄液を吸引できる。
吸引ユニット60により吸引領域に飛散した洗浄液を吸引する際には、吸引孔65の下面63において開口している他端652が、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101を基準として、+Z方向に高さ67(図2参照)となる吸引位置に位置付けられる。この高さ67は、他端552の+Z方向の高さ57よりも低い。このため、図3に示すように、吸引孔65の下面63は、洗浄液供給孔55の下面53よりも加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101に近接して位置付けられる。この高さ67は、本実施形態では、飛散した洗浄液を十分に吸引でき、吸引しきれずに流れてしまう洗浄液を十分に低減でき、なおかつ、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101に接触しないゆとりを確保するための隙間を適切に形成できる高さである。この高さ67は、例えば、0.5mm以上1mm以下である。
本実施形態では、第2の吸引ユニット60-2の複数の吸引孔65-2は、図4に示すように、第1の吸引ユニット60-1の複数の吸引孔65-1より搬出入領域4側に所定の間隔を空けて形成されており、第1の吸引ユニット60-1の複数の吸引孔65-1で吸引できなかった洗浄液を吸引する。ここで、所定の間隔は、吸引孔65-1で吸引できなかった洗浄液を吸引孔65-2で吸引することが可能な程度に近接しており、なおかつ、吸引孔65-1から導入される負圧と吸引孔65-2から吸引される負圧とが一体とならない程度に離間した距離であり、本実施形態では、例えば5mm以上15mm以下であり、8mm以上12mm以下であることが好ましい。吸引孔65-1,65-2がこのような加工送り方向に所定の間隔を空けた位置関係にあれば、第2の吸引ユニット60-2のユニット本体61-2は、第1の吸引ユニット60-1のユニット本体61-1より搬出入領域4側に隣接して設けられてもよい。
昇降ユニット70は、図1、図3及び図4に示すように、洗浄液供給ユニット50及び吸引ユニット60に設けられている。昇降ユニット70は、本実施形態では、一対の昇降部71,72を備える。昇降部71は、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51、及び、吸引ユニット60のユニット本体61の延在する割り出し送り方向の一方の端部に接続されており、ユニット本体51,61の当該一方の端部を昇降移動可能に支持する。昇降部72は、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51、及び、吸引ユニット60のユニット本体61の延在する割り出し送り方向の他方の端部に接続されており、ユニット本体51,61の当該他方の端部を昇降移動可能に支持する。
一対の昇降部71,72は、互いに連動して、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51と、吸引ユニット60のユニット本体61とを、ともに割り出し送り方向に沿って概ね平行な状態を維持しながら、同時に昇降させる。一対の昇降部71,72は、本実施形態では、いずれも、図示しないボールねじとモーターとガイドとを有する公知のボールねじ機構である。一対の昇降部71,72は、ユニット本体51を、洗浄位置と、洗浄位置から上昇方向(+Z方向)に退避した退避位置との間で昇降させるとともに、ユニット本体61を、吸引位置と、吸引位置から上昇方向(+Z方向)に退避した退避位置との間で昇降させる。
気体供給ユニット80は、図1に示すように、洗浄液供給ユニット50及び吸引ユニット60より搬出入領域4側に、洗浄液供給ユニット50及び吸引ユニット60から離間して、割り出し送り方向に延在して設けられている。気体供給ユニット80は、割り出し送り方向に延在するユニット本体81と、不図示の気体供給源と、を備える。ユニット本体81は、割り出し方向の長さが被加工物100よりも長く、被加工物100を割り出し方向に跨ぎ、本実施形態では、割り出し方向の長さが保持テーブル10の保持面11よりも長く、保持テーブル10の保持面11を割り出し方向に跨ぐ。
ユニット本体81の内部には、気体供給路が形成されている。気体供給路は、気体供給源が接続されており、気体供給源から気体が導入される。気体供給源が気体供給路に供給する気体は、例えば、圧縮空気や窒素など、被加工物100や粘着テープ105、フレーム106等に悪影響を与えないものであればどのような気体でもよい。
気体供給ユニット80のユニット本体81は、一つ以上の気体供給孔を有する。気体供給孔は、ユニット本体81に複数形成されており、割り出し送り方向に等間隔に配列して形成され、一端が気体供給路と連通しており、他端がユニット本体81の加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101と対向する面において開口している。
気体供給孔は、気体供給源から気体供給路を介して供給される気体を、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の表面101においてユニット本体81と対向している領域(気体供給領域)に供給する。気体供給ユニット80は、このように気体供給孔から気体供給領域に気体を供給することにより、気体供給領域に残存した洗浄液や加工液供給ノズル23によって加工点7に供給される加工液を除去する。
割り出し送り方向の両端に形成された気体供給孔は、加工送り方向に移動する保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の割り出し方向の両端よりも外側にも形成されているので、被加工物100の割り出し方向の両端まで気体を供給して洗浄液を除去できる。
制御ユニット90は、加工装置1の各構成要素の動作を制御して、実施形態に係る被加工物の加工方法を含む各種処理を加工装置1に実施させる。制御ユニット90は、本実施形態では、コンピュータシステムを含む。制御ユニット90が含むコンピュータシステムは、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。制御ユニット90の演算処理装置は、制御ユニット90の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、加工装置1を制御するための制御信号を、制御ユニット90の入出力インターフェース装置を介して加工装置1の各構成要素に出力する。
図5は、実施形態に係る被加工物の加工方法の処理手順を示すフローチャートである。実施形態に係る被加工物の加工方法は、加工装置1によって実施される動作処理の一例であり、図5に示すように、加工ステップ1001と、降下ステップ1002と、洗浄ステップ1003と、吸引ステップ1004と、洗浄液除去ステップ1005と、を備える。
実施形態に係る被加工物の加工方法では、まず、制御ユニット90は、移動ユニット31により保持テーブル10を搬出入領域4に位置付けて、搬送ユニット42により加工装置1で加工する被加工物100をカセット載置台41上に載置されたカセット45から取り出して、搬出入領域4に位置付けられた保持テーブル10上に搬送し、保持テーブル10によりこの被加工物100を保持させる。
実施形態に係る被加工物の加工方法では、次に、制御ユニット90は、被加工物100に応じて、移動ユニット31により被加工物100を保持した保持テーブル10を、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51及び吸引ユニット60のユニット本体61に接触しないで、搬出入領域4から加工領域3へ移動可能な状態にする。具体的には、制御ユニット90は、被加工物100がパッケージ基板等のように加工前に反りが大きい場合には、昇降ユニット70の一対の昇降部71,72により、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51及び吸引ユニット60のユニット本体61を退避位置に上昇移動させる。なお、被加工物100が加工前に反りが大きくない場合には、昇降ユニット70によるユニット本体51,61を上昇移動させなくてもよい。実施形態に係る被加工物の加工方法では、その後、制御ユニット90は、移動ユニット31により被加工物100を保持した保持テーブル10を搬出入領域4から加工領域3へ移動させて、処理を加工ステップ1001に移行する。
加工ステップ1001は、被加工物100を加工ユニット20によって加工するステップである。加工ステップ1001では、具体的には、制御ユニット90は、加工ユニット20により、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100を加工する。加工ステップ1001では、加工ユニット20が切削ユニットである本実施形態では、スピンドルの回転動作により切削ブレードを軸心回りに回転しながら、切削ブレードを、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100に対して、分割予定ライン102に沿って相対的に加工送り方向に移動させることにより、被加工物100を分割予定ライン102に沿って切削処理する。なお、被加工物100がパッケージ基板等のように加工前に反りが大きい場合には、加工ステップ1001で被加工物100に分割溝を形成することにより、被加工物100の内部応力が開放されて反りが解消される。
なお、加工ステップ1001は、本発明では切削ブレードによる切削処理に限定されない。加工ステップ1001は、例えば、加工ユニット20が研削ユニットである場合、スピンドルの回転動作により研削ホイールを軸心周りに回転しながら、研削ホイールを、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100に対して、被加工物100の厚み方向に押圧することにより、被加工物100を研削処理してもよい。また、加工ステップ1001は、例えば、加工ユニット20が研磨ユニットである場合、スピンドルの回転動作により研磨パッドを軸心周りに回転しながら、研磨パッドを、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100に対して、被加工物100の厚み方向に押圧することにより、被加工物100を研磨処理してもよい。また、加工ステップ1001は、例えば、加工ユニット20がレーザー加工ユニットである場合、レーザー光線を照射しながら、レーザー光線の集光点を、加工領域3に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100に対して、分割予定ライン102に沿って相対的に加工送り方向に移動させることにより、被加工物100を分割予定ライン102に沿ってレーザー加工処理する。
降下ステップ1002は、加工ステップ1001の前に洗浄液供給ユニット50のユニット本体51及び吸引ユニット60のユニット本体61を退避位置に上昇移動させた場合、加工ステップ1001の実施後に、昇降ユニット70の一対の昇降部71,72により、洗浄液供給ユニット50のユニット本体51及び吸引ユニット60のユニット本体61を降下させて、それぞれ洗浄位置及び吸引位置に位置付けるステップである。なお、降下ステップ1002は、加工ステップ1001の前に洗浄液供給ユニット50のユニット本体51及び吸引ユニット60のユニット本体61を退避位置に上昇移動させていない場合、省略してもよい。
洗浄ステップ1003は、加工ステップ1001の実施後に、洗浄液供給ユニット50の下方に被加工物100を保持した保持テーブル10を通過させながら洗浄液を供給して洗浄するステップである。洗浄ステップ1003は、降下ステップ1002を実施する場合には降下ステップ1002の実施後に実施する。
洗浄ステップ1003では、具体的には、制御ユニット90は、洗浄液供給ユニット50の洗浄液供給孔55から洗浄液供給ユニット50の下面53の下方に向けて洗浄液を供給しながら、移動ユニット31により加工処理後の被加工物100を保持した保持テーブル10を搬出入領域4から加工領域3へ移動させて、洗浄液供給ユニット50の下面53の下方を通過させることにより、被加工物100の表面101の搬出入領域4から加工領域3へ順次、被加工物100の表面101の洗浄領域に洗浄液を供給して洗浄する。なお、洗浄ステップ1003において、保持テーブル10を洗浄液供給ユニット50の下方で複数回通過させても良い。
吸引ステップ1004は、洗浄ステップ1003と同時に、吸引ユニット60によって、洗浄ステップ1003で供給され、飛散する洗浄液を吸引するステップである。なお、吸引ステップ1004は、吸引ユニット60によって洗浄液だけでなく被加工物100の上面に残存した加工液や飛散した加工液の噴霧も吸引しても良い。吸引ステップ1004は、降下ステップ1002を実施する場合には降下ステップ1002の実施後に実施する。ここで、吸引ステップ1004を洗浄ステップ1003と同時に実施するとは、洗浄ステップ1003を実施した直後の被加工物100の表面101上の位置において吸引ステップ1004を実施し、洗浄ステップ1003の被加工物100の表面101上の実施位置と吸引ステップ1004の被加工物100の表面101上の実施位置とが近接しているため、洗浄ステップ1003の実施期間と吸引ステップ1004の実施期間とが重なっていることを指す。
吸引ステップ1004では、具体的には、制御ユニット90は、吸引ユニット60の吸引孔65から吸引ユニット60の下面63の下方に向けて負圧を導入しながら、移動ユニット31により加工処理後の被加工物100を保持した保持テーブル10を搬出入領域4から加工領域3へ移動させて、吸引ユニット60の下面63の下方を通過させることにより、被加工物100の表面101の搬出入領域4から加工領域3へ順次、被加工物100の表面101の吸引領域に飛散した洗浄液を吸引孔65で吸引する。
実施形態に係る被加工物の加工方法では、洗浄ステップ1003及び吸引ステップ1004において、移動ユニット31により加工処理後の被加工物100を保持した保持テーブル10を搬出入領域4から加工領域3へ移動させることで、保持テーブル10に保持された被加工物100の表面101を、洗浄液を供給する洗浄液供給ユニット50の下面53の下方と、負圧を導入する吸引ユニット60の下面63の下方とを順次通過させることにより、洗浄ステップ1003で被加工物100の表面101に洗浄するために供給した洗浄液を、吸引ステップ1004ですぐに吸引する。
洗浄液除去ステップ1005は、洗浄ステップ1003及び吸引ステップ1004の実施後に、洗浄ステップ1003で供給し、吸引ステップ1004で吸引し損ねた洗浄液を除去するステップである。洗浄液除去ステップ1005では、具体的には、制御ユニット90は、気体供給ユニット80の気体供給孔から気体供給ユニット80の下面の下方に向けて気体を供給しながら、移動ユニット31により加工処理後の被加工物100を保持した保持テーブル10を搬出入領域4から加工領域3へ移動させて、気体供給ユニット80の下面の下方を通過させることにより、被加工物100の表面101の搬出入領域4から加工領域3へ順次、被加工物100の表面101に飛散し、吸引し損ねた洗浄液を気体で吹き飛ばして除去する。なお、洗浄液除去ステップ1005は、吸引ステップ1004で吸引し損ねた洗浄液が発生しない場合、省略しても良い。
また、実施形態に係る被加工物の加工方法は、洗浄ステップ1003と同時に気体供給ユニット80により洗浄液除去ステップ1005と同様の方法で気体を供給する気体供給ステップをさらに実施してもよい。このような気体供給ステップを実施することにより、搬出入領域4側に割り出し送り方向に延在する気体の層を形成することで洗浄液が搬出入領域4側に飛散することをより確実に防止できる。
なお、被加工物100の上面に残存する加工液や洗浄液を吸引ステップ1004で除去出来る場合は、加工装置1に気体供給ユニット80を備えなくても良い。また、気体供給ユニット80は洗浄液供給ユニット50より加工領域3側に配置され、洗浄ステップ1003においては気体の供給を停止し、洗浄ステップ1003の実施後に、保持テーブル10を気体供給ユニット80の下方まで移動させて気体供給ユニット80により被加工物100の上面に残存した加工液や洗浄液を除去する洗浄液除去ステップ1005を実施してもよい。
以上のような構成を有する実施形態に係る加工装置1及び被加工物の加工方法は、洗浄液供給ユニット50の加工送り方向の搬出入領域4側に隣接する吸引ユニット60を備えるため、洗浄液供給ユニット50から被加工物100の表面101に供給された洗浄液を吸引ユニット60で吸引できるので、搬出入領域4への洗浄液の侵入や噴霧の飛散を防止できるという作用効果を奏する。また、実施形態に係る加工装置1及び被加工物の加工方法は、洗浄液供給ユニット50から洗浄液として液体とエアーとを混合した二流体を供給する場合、被加工物100の表面101の洗浄効果を高められるとともに、洗浄液の噴霧が飛散しやすくなるため、吸引ユニット60で洗浄液を吸引することによる搬出入領域4への洗浄液の侵入や噴霧の飛散を防止の作用効果がより顕著なものとなる。
実施形態に係る加工装置1及び被加工物の加工方法は、吸引ユニット60が第1の吸引ユニット60-1と、第1の吸引ユニット60-1より搬出入領域4側に設置された第2の吸引ユニット60-2とを有し、第2の吸引ユニット60-2が第1の吸引ユニット60-1で吸引できなかった洗浄液を吸引できるので、搬出入領域4への洗浄液の侵入や噴霧の飛散をより確実に防止できるという作用効果を奏する。
実施形態に係る加工装置1及び被加工物の加工方法は、洗浄液供給ユニット50より加工領域3側に隣接して設置されたカバープレート58を有し、加工領域3側に飛散した洗浄液がカバープレート58に衝突して洗浄液が吸引ユニット60の方向に流れることをアシストするので、搬出入領域4への洗浄液の侵入や噴霧の飛散をより確実に防止できるという作用効果を奏する。
実施形態に係る加工装置1及び被加工物の加工方法は、さらに気体供給ユニット80を有するので、被加工物100の表面101に残存した加工液や洗浄液をより確実に除去できるとともに、洗浄ステップ1003と同時に気体供給ステップを実施する場合は、割り出し送り方向に延在する気体の層を形成することにより搬出入領域4への洗浄液の侵入や噴霧の飛散をより確実に防止できるという作用効果を奏する。
実施形態に係る加工装置1及び被加工物の加工方法は、さらに洗浄液供給ユニット50と吸引ユニット60とを昇降させる昇降ユニット70をさらに有するので、昇降ユニット70が、加工前には洗浄液供給ユニット50と吸引ユニット60とを退避位置に退避させ、加工後の洗浄液の供給及び吸引をする際にはそれぞれ洗浄位置及び吸引位置に位置付けることができるので、パッケージ基板等のように加工前に反りが大きく加工後に反りが解消される被加工物100の加工及び洗浄を好適に実施できるという作用効果を奏する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 加工装置
3,3-1 加工領域
4,4-1 搬出入領域
10 保持テーブル
11 保持面
20 加工ユニット
31 移動ユニット
50 洗浄液供給ユニット
55 洗浄液供給孔
58 カバープレート
60 吸引ユニット
60-1 第1の吸引ユニット
60-2 第2の吸引ユニット
65,65-1,65-2 吸引孔
70 昇降ユニット
80 気体供給ユニット
100 被加工物

Claims (6)

  1. 被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、
    該保持テーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、
    該加工ユニットが設置された加工領域と該保持テーブルに対して被加工物を搬出入する搬出入領域との間で、該保持テーブルを該加工ユニットに対して相対的に加工送り方向に移動させる移動ユニットと、
    該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、該保持面に保持された被加工物に洗浄液を供給する一つ以上の洗浄液供給孔を有する洗浄液供給ユニットと、
    該洗浄液供給ユニットより該搬出入領域側に隣接し、該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、飛散した該洗浄液を吸引する一つ以上の吸引孔を有する吸引ユニットと、
    を備える事と特徴とする加工装置。
  2. 該吸引ユニットは、
    第1の吸引ユニットと、
    該第1の吸引ユニットより該搬出入領域側に所定の間隔をあけて設置され、該第1の吸引ユニットによって吸引できなかった該洗浄液を吸引する一つ以上の吸引孔を有する第2の吸引ユニットと、
    を有する事を特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 該洗浄液供給ユニットより該加工領域側に隣接して設置され、該洗浄液の飛散を防止するカバープレートをさらに有する事を特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  4. 該割り出し送り方向に延在し、該保持面に保持された被加工物に気体を供給する気体供給孔を有する気体供給ユニットをさらに備える事を特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  5. 該洗浄液供給ユニットと、該吸引ユニットと、を昇降させる昇降ユニットをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  6. 被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、
    該保持テーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、
    該加工ユニットが設置された加工領域と該保持テーブルに対して被加工物を搬出入する搬出入領域との間で、該保持テーブルを該加工ユニットに対して相対的に加工送り方向に移動させる移動ユニットと、
    該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、該保持面に保持された被加工物に洗浄液を供給する一つ以上の洗浄液供給孔を有する洗浄液供給ユニットと、
    を有する加工装置において、
    被加工物を加工する加工方法であって、
    被加工物を加工ユニットによって加工する加工ステップと、
    該加工ステップの実施後に、該洗浄液供給ユニットの下方に被加工物を保持した保持テーブルを通過させながら該洗浄液を供給して洗浄する洗浄ステップと、
    該洗浄ステップと同時に、該洗浄液供給ユニットより該搬出入領域側に隣接し、該加工送り方向と交差する割り出し送り方向に延在し、飛散した該洗浄液を吸引する一つ以上の吸引孔を有する吸引ユニットによって飛散する該洗浄液を吸引する吸引ステップと、を備える事を特徴とする被加工物の加工方法。
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