JP2024024360A - 搬送パッドの高さ記録方法 - Google Patents

搬送パッドの高さ記録方法 Download PDF

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嘉男 松下
Yoshio Matsushita
昌之 高橋
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Abstract

【課題】記録作業のミス、及び記録作業にかかる所要時間を抑制することができる搬送パッドの高さ記録方法を提供すること。【解決手段】搬送パッドの高さ記録方法は、保持面を有する保持テーブルと、搬送パッドを上下方向に移動させるモーターを備える加工装置において、搬送パッドの高さを記録する方法であって、昇降ユニットのモーターにかかるトルクを測定しながら保持面に搬送パッドを下降させる下降ステップ301と、下降ステップ301の実施中にモーターにかかるトルクが第1のしきい値を上回ると保持面に搬送パッドが接触したと判定し、保持面に接触する高さとして記録する保持面高さ記録ステップ302と、保持面高さ記録ステップ302で記録した高さとパッケージ基板の厚みとを基準に搬送パッドが保持面にパッケージ基板を搬出入する高さを記録する搬出入高さ記録ステップ304とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ワークを搬送する搬送装置の搬送パッドの高さ記録方法に関する。
ワークを保持面に対して搬出入する搬送手段(例えば、特許文献1参照)では、ワークの破損等を抑制するために、ワークに接触する搬送パッドの高さ記録が重要となる。
特許第5619554号公報
前述した特許文献1に示された搬送手段では、従来から搬送パッドの高さの記録を、搬送パッド等を目視で確認することで実施していた。
しかしながら、人為作業によるミスが発生する恐れや、記録に時間がかかるという問題があった。
本発明の目的は、記録作業のミス、及び記録作業にかかる所要時間を抑制することができる搬送パッドの高さ記録方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の搬送パッドの高さ記録方法は、ワークを保持する保持面を有する保持テーブルと、該保持面に保持されたワークを保持する搬送パッドと、該搬送パッドを上下方向に移動させるモーターを有する昇降ユニットと、を含む搬送ユニットと、を備える搬送装置において、該保持面に対してワークを搬出入する際の搬送パッドの高さを記録する搬送パッドの高さ記録方法であって、該昇降ユニットの該モーターにかかるトルクを測定しながら、該保持面に向けて該搬送パッドを相対的に下降させる下降ステップと、該下降ステップの実施中に、該昇降ユニットにかかるトルクが第1のしきい値を上回ると、該保持面に該搬送パッドが接触したと判定し、その時点の該搬送パッドの高さを該保持面に接触する高さとして記録する保持面高さ記録ステップと、該保持面高さ記録ステップで記録した高さとワークの厚みとを基準に、該搬送パッドが該保持面に対してワークの搬出入する高さを記録する搬出入高さ記録ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の搬送パッドの高さ記録方法は、ワークを保持する保持面を有する保持テーブルと、該保持面に保持されたワークを保持する搬送パッドと、該搬送パッドを上下方向に移動させるモーターを有する昇降ユニットと、を含む搬送ユニットと、を備える搬送装置において、該保持面に対してワークを搬出入する際の搬送パッドの高さを記録する搬送パッドの高さ記録方法であって、該昇降ユニットの該モーターにかかるトルクを測定しながら、該保持面に保持されたワークに向けて該搬送パッドを相対的に下降させる下降ステップと、該下降ステップの実施中に、該トルクが第2のしきい値を上回ると、ワークに該搬送パッドが接触したと判定し、その時点の該搬送パッドの高さを基準に該搬送パッドが該保持面に対してワークの搬出入する高さを記録する搬出入高さ記録ステップと、を備えることを特徴とする。
前記搬送パッドの高さ記録方法において、該搬出入高さ記録ステップの実施後に、該ワークを該保持面に対して該搬送パッドによって搬出入する搬出入ステップをさらに備え、該搬出入ステップにおいて、該昇降ユニットの該モーターにかかるトルクが第3のしきい値を超えない範囲で該搬送パッドを下降させるトルク監視ステップをさらに備えても良い。
本発明は、搬送パッドの高さを記録する記録作業のミス、及び記録作業にかかる所要時間を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示された加工装置の搬入ユニット及び搬出ユニット等を模式的に一部断面で示す側面図である。 図3は、図2に示された加工装置のトルク測定手段の測定結果の一例を示す図である。 図4は、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を含む図1に示された加工装置の加工動作の流れを示すフローチャートの一部である。 図5は、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を含む図1に示された加工装置の加工動作の流れを示すフローチャートの残りである。 図6は、実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法を含む加工装置の加工動作の流れを示すフローチャートの一部である。 図7は、図6に示された搬送パッドの高さ記録方法の下降ステップ及び搬出入高さ記録ステップ中の搬入ユニット及び搬出ユニット等を模式的に一部断面で示す側面図である。 図8は、実施形態1及び実施形態2の変形例1に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例の要部を模式的に示す斜視図である。 図9は、実施形態1及び実施形態2の変形例2に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例の要部を模式的に示す側面図である。 図10は、実施形態1及び実施形態2の変形例3に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例の要部を模式的に示す側面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示された加工装置の搬入ユニット及び搬出ユニット等を模式的に一部断面で示す側面図である。図3は、図2に示された加工装置のトルク測定手段の測定結果の一例を示す図である。
実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、図1に示された加工装置1(搬送装置に相当)により実施される。加工装置1は、ワークであるパッケージ基板200を切削加工して、個々のパッケージチップ(チップに相当)に分割する切削装置である。
(パッケージ基板)
図1に示された加工装置1の加工対象のパッケージ基板200は、矩形の平板状に形成され、互いに交差する複数の分割予定ラインが設定されている。実施形態1において、パッケージ基板200は、分割予定ライン206に電極が配置されたQFN(Quad Flat Non-leaded Package)基板であるか、これに限定されず、CSP(Chip Scale Packaging)基板でも良い。パッケージ基板200は、分割予定ラインに切削加工が施されて、個々のパッケージチップに分割される。
(加工装置)
次に、加工装置1を説明する。加工装置1は、保持テーブル10に保持したパッケージ基板200を分割予定ラインに沿って切削加工する加工装置である。実施形態1において、加工装置1は、パッケージ基板200を所謂フルカットしてパッケージチップに分割する装置である。また、実施形態1において、加工装置1は、ダイシングテープが貼着されないパッケージ基板200を保持テーブル10に直接保持して、パッケージ基板200を所謂フルカットしてパッケージチップに分割する所謂、治具ダイサーでもある。
加工装置1は、図1に示すように、保持テーブル10と、保持テーブル10に吸引保持されたパッケージ基板200に切削水を供給しながら分割予定ラインを切削ブレード21で切削して、パッケージ基板200を複数のパッケージチップに分割する切削ユニット20と、制御ユニット100とを備える。
保持テーブル10は、平面形状がパッケージ基板200の平面形状よりも若干大きな矩形の平板状に形成され、かつ、水平方向と平行な保持面11上にパッケージ基板200を吸引保持するものである。即ち、保持テーブル10は、ワークであるパッケージ基板200を保持する保持面11を有している。保持テーブル10は、図示しない移動手段の加工送りユニットにより水平方向と平行なX軸方向に移動される図示しないテーブルベースに装着されている。
保持面11は、水平方向に沿って平坦に形成され、パッケージ基板200及びパッケージチップを吸引するための吸引口が開口しているとともに、切削加工時に切削ブレード21の切り刃が侵入する逃げ溝が形成されている。吸引口は、吸引源に接続している。保持テーブル10は、保持面11にパッケージ基板200が載置され、吸引口が吸引源により吸引されることで、パッケージ基板200を保持面11に吸引保持する。
保持テーブル10は、テーブルベースに装着されることで、パッケージ基板200が保持面11に搬入、保持面11から搬出される搬入出位置と、保持面11に保持されたパッケージ基板200が切削加工される加工位置とに亘ってX軸方向に移動される。また、テーブルベースに装着されることで、移動手段の回転移動ユニットにより鉛直方向と平行なZ軸方向と平行な軸心回りに回転される。なお、移動手段は、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的に移動させるものである。
切削ユニット20は、パッケージ基板200を切削加工(即ち、加工)する加工ユニットである。切削ユニット20は、保持テーブル10で保持されたパッケージ基板200を切削する切削ブレード21と、切削ブレード21を装着する図示しないスピンドルと、パッケージ基板200に切削水を供給する切削水ノズルとを有する。
切削ブレード21は、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。スピンドルは、切削ブレード21を回転させることでパッケージ基板200を切削する。スピンドルは、スピンドルハウジング22内に収容されている。切削ユニット20のスピンドル及び切削ブレード21の軸心は、水平方向と平行でかつX軸方向に対して直交するY軸方向と平行に設定されている。
切削ユニット20は、保持テーブル10に保持されたパッケージ基板200に対して、図示しない移動手段の割り出し送りユニットにより水平方向と平行でかつX軸方向に対して直交するY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、図示しない移動手段の切り込み送りユニットによりZ軸方向に移動自在に設けられている。切削ユニット20は、割り出し送りユニット及び切り込み送りユニットにより、保持テーブル10の任意の位置に切削ブレード21を位置付け可能となっている。切削ユニット20は、割り出し送りユニット及び切り込み送りユニットによりY軸方向及びZ軸方向に移動されることによって、切削水ノズルから切削水を供給しながら加工送りユニットによりX軸方向に移動される保持テーブル10に保持されたパッケージ基板200の分割予定ラインを切削して、パッケージ基板200を複数のパッケージチップに分割する。
また、加工装置1は、加工位置で切削加工されて個々のパッケージチップに分割されたパッケージ基板200の上面を洗浄する上面洗浄ユニット30と、切削加工前のパッケージ基板200を複数収容するカセット31と、カセット31からパッケージ基板200を取り出す取り出しユニット40と、カセット31から取り出された切削加工前のパッケージ基板200を保持テーブル10に搬送する搬送ユニットに含まれる搬入ユニット50と、切削加工前のパッケージ基板200を撮像してアライメントのための画像を取得する撮像ユニット51と、切削ユニット20で切削加工後のパッケージ基板200の下面を洗浄する下面洗浄ユニット60と、下面洗浄ユニット60により下面が洗浄されたパッケージ基板200の下面を乾燥する乾燥テーブル70と、保持テーブル10に載置されている切削加工後のパッケージ基板200を下面洗浄ユニット60を経由して乾燥テーブル70に搬送する搬送ユニットに含まれる搬出ユニット80と、乾燥テーブル70により下面が乾燥されたパッケージ基板200のパッケージチップを収容する収容手段81と、乾燥テーブル70に載置され上面および下面が乾燥されたパッケージ基板200のパッケージチップを収容手段81の開口82に落とし込むための上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90とを備える。
上面洗浄ユニット30は、加工位置と搬入出位置との間に配置され、加工送りユニットによりX軸方向に移動する保持テーブル10が下方を通過する。保持テーブル10上に保持され切削ユニット20により切削加工されたパッケージ基板200の上面に洗浄水を噴出して、切削加工後のパッケージ基板200の上面を洗浄する。
カセット31は、切削加工前のパッケージ基板200を複数枚収容するものである。カセット31は、複数枚のパッケージ基板200をZ軸方向に間隔をあけて収容する。カセット31は、パッケージ基板200を出し入れ自在とする開口32を備える。カセット31は、図示しないカセットエレベータによりZ軸方向に昇降自在に設けられている。
取り出しユニット40は、切削加工前のパッケージ基板200をカセット31から1枚取り出す取り出し手段41と、カセット31から取り出されたパッケージ基板200を一時的に載置する一対のレール42とを備える。搬入ユニット50は、一対のレール42上のパッケージ基板200を吸引保持し、吸引保持したパッケージ基板200を保持テーブル10に搬送し、保持テーブル10に載置する。
撮像ユニット51は、撮像して得た画像を制御ユニット100に出力する。実施形態1において、撮像ユニット51は、搬入ユニット50に取り付けられている。
下面洗浄ユニット60は、保持テーブル10と収容手段81との間に設けられ、搬入出位置に位置付けられた保持テーブル10のY軸方向の隣に配置されている。下面洗浄ユニット60は、上方にパッケージ基板200の下面が位置付けられ、洗浄水が供給されながら軸心回りに回転することで、パッケージ基板200の下面を洗浄する洗浄ローラー61を一対備える。
乾燥テーブル70は、平面形状がパッケージ基板200の平面形状よりも若干大きな矩形の平板状に形成され、かつ、水平方向と平行な保持面71上に下面洗浄ユニット60により下面が洗浄されたパッケージ基板200を吸引保持し、吸引保持したパッケージ基板200の下面を乾燥するものである。即ち、乾燥テーブル70は、ワークであるパッケージ基板200を保持する保持面71を有した保持テーブルでもある。乾燥テーブル70は、下面洗浄ユニット60と収容手段81との間に設けられ、下面洗浄ユニット60及び収容手段のY軸方向の隣に配置されている。
乾燥テーブル70は、保持面71に吸引源に接続された吸引孔が複数開口し、内部に保持面71を加熱するヒータが設けられている。乾燥テーブル70は、保持面71にパッケージ基板200が載置され、吸引孔が吸引源により吸引されることで、パッケージ基板200を保持面71に吸引保持し、ヒータが保持面71を加熱することでパッケージ基板200の下面を乾燥する。
収容手段81は、装置本体2上に開口し、乾燥テーブル70のY軸方向の隣に設けられた開口82と、装置本体2に着脱自在でかつ装置本体2に取り付けられると開口82に落とし込まれたパッケージチップを収容する収容容器83とを備える。
上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90は、温風を噴出する温風噴出ノズル91と、温風噴出ノズル91に装着され温風噴出ノズル91から下方に突出するチップ落とし込みブラシ92と、温風噴出ノズル91を支持し温風噴出ノズル91を上下方向に移動させるモーターを有する昇降機構93と、昇降機構93を支持する作動アーム94と、作動アーム94をY軸方向に移動させる図示しない移動ユニットとを備える。
上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90は、温風噴出ノズル91を上昇させた状態で、温風噴出ノズル91を温風を噴出した状態で移動ユニットにより乾燥テーブル70の上方でY軸方向に所定回数移動させて、乾燥テーブル70の保持面71に保持されたパッケージ基板200の上面を乾燥させる。上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90は、乾燥テーブル70の保持面71に保持されたパッケージ基板200の上面を乾燥させた後、温風噴出ノズル91を乾燥テーブル70よりも収容手段81の開口82から離れた位置に位置付けた後下降させて、温風噴出ノズル91を収容手段81の開口82に向けて移動させて、乾燥テーブル70の保持面71に載置されたパッケージチップを開口82内に落とす。
本願の搬送ユニットは、搬入ユニット50と搬出ユニット80とを含み、搬入ユニット50と搬出ユニット80とは、図2に示すように、保持面11,71に保持されたパッケージ基板200を吸引保持するそれぞれの異なる搬送パッド52と、搬送パッド52を支持した支持アーム53と、支持アーム53を上下方向であるZ軸方向に移動させることで搬送パッド52をZ軸方向に移動させるそれぞれの異なる昇降ユニット54とを含むパッケージ基板200を搬送する搬送ユニットである。
搬送パッド52は、平面形状がパッケージ基板200の平面形状よりも若干大きな矩形の平板状に形成され、かつ、図2に示すように、水平方向と平行な下面521に吸引源55に接続された吸引孔522が複数開口している。搬送パッド52は、下面521がパッケージ基板200上に載置され、吸引孔522が吸引源55により吸引されることで、下面521にパッケージ基板200を吸引保持する。また、実施形態1では、搬送パッド52は、支持アーム53の先端に弾性部材であるばね523を介して支持されている。即ち、ばね523は、支持アーム53の先端と搬送パッド52との間に配置されている。
昇降ユニット54は、装置本体2に固定されたモーター56と、モーター56の出力軸に接続しかつ軸心がZ軸方向と平行に配置されたボールねじ57と、装置本体2に対して支持アーム53をZ軸方向に移動自在に支持したガイドレール58とを有している。ボールねじ57は、装置本体2に軸心回りに回転自在に支持され、かつ支持アーム53の基端部に螺合している。昇降ユニット54は、モーター56がボールねじ57を軸心回りに回転することで、支持アーム53及び搬送パッド52をZ軸方向に移動させる。
また、加工装置1は、図2に示すように、搬入ユニット50及び搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110と、搬入ユニット50及び搬出ユニット80の搬送パッド52のZ軸方向の位置即ち高さを測定する高さ測定ユニット120とを有している。トルク測定ユニット110は、搬入ユニット50及び搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクを測定し、測定結果であるトルクを制御ユニット100に出力する。高さ測定ユニット120は、搬入ユニット50及び搬出ユニット80の搬送パッド52の高さを測定し、測定結果である高さを制御ユニット100に出力する。
なお、図2に示す搬送パッド52が、パッケージ基板200が載置されていない状態の保持面11,71から離れた位置から下方に移動すると、トルク測定ユニット110の測定結果であるトルクは、図3に示すように変化する。なお、図3の横軸は、搬送パッド52の下降距離を示し、図3の縦軸は、モーター56にかかるトルクを示している。
トルク測定ユニット110の測定結果であるトルクは、搬送パッド52がパッケージ基板200が載置されていない状態の保持面11,71から離れた位置で下降する際、つまり保持面11,71に接触していない状態では、負の第1のトルク値111(図3に示す)でほぼ一定となる。トルク測定ユニット110の測定結果であるトルクは、搬送パッド52の下面521の一部が保持面11,71に接触すると第1のトルク値111から上昇し、搬送パッド52が更に下降し接触面積が増えるまたはパッケージ基板200に与える荷重が増えると、第1のトルク値111から徐々に上昇する。搬送パッド52の下面521の全体が保持面11,71に接触すると、おおよそ零となる。また、トルク測定ユニット110の測定結果であるトルク値は、搬送パッド52の下面521の全体が保持面11,71に接触して更に下降すると、零から徐々に上昇する。
制御ユニット100は、加工装置1の各構成要素をそれぞれ制御して、パッケージ基板200に対する加工動作を加工装置1に実施させるものである。制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記録装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、記録装置に記録されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、加工装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して加工装置1の上述した構成要素に出力する。
制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット101と、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニット102と、音と光とのうちの少なくとも一方を発して報知する図示しない報知ユニットとに接続されている。入力ユニット102は、表示ユニット101に設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置103とにより構成される。
(搬送パッドの高さ記録方法)
次に、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を図面に基づいて説明する。なお、図4は、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を含む図1に示された加工装置の加工動作の流れを示すフローチャートの一部である。図5は、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法を含む図1に示された加工装置の加工動作の流れを示すフローチャートの残りである。
実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、前述した構成の加工装置1において、保持面11,71に対してパッケージ基板200を搬出入する際に適した搬送パッド52の高さを検出し記録する方法である。実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、図1に示された加工装置1により実施され、加工装置1の加工動作でもある。なお、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、保持テーブル10と乾燥テーブル70の少なくとも一方が交換された直後に実施される。なお、実施形態1では、保持テーブル10と乾燥テーブル70との双方が交換された場合を説明する。
加工装置1は、まず、オペレータが切削加工前のパッケージ基板200をカセット31内に収容し、入力ユニット102を操作して加工条件を制御ユニット100に登録する。なお、加工条件は、加工対象のパッケージ基板200の厚みを含んでいる。加工装置1は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると、加工装置1が、加工動作、即ち搬送パッドの高さ記録方法を開始する。
実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、図4に示すように、下降ステップ301と、保持面高さ記録ステップ302と、搬出入高さ記録ステップ304とを備える。また、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、図5に示すように、搬入ステップ305と、加工ステップ306と、上面洗浄ステップ307と、搬出ステップ308と、下面洗浄ステップ309と、乾燥テーブル搬入ステップ310と、乾燥ステップ311と、チップ搬出ステップ312とを備える。
(下降ステップ及び保持面高さ記録ステップ)
下降ステップ301は、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定しながら、保持面11,71に向けて搬送パッド52を相対的に下降させるステップである。まず、下降ステップ301では、加工装置1は、保持テーブル10の保持面11と乾燥テーブル70の保持面71にパッケージ基板200を載置することがない。実施形態1において、下降ステップ301では、加工装置1は、保持テーブル10の保持面11の上方に搬入ユニット50の搬送パッド52を位置付けて、搬入ユニット50の搬送パッド52を下降させる。
保持面高さ記録ステップ302は、下降ステップ301の実施中に、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ると、保持面11,71に搬送パッド52が接触したと判定し、その時点の搬送パッド52の高さを保持面11,71に接触する高さとして記録するステップである。実施形態1において、保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬入ユニット50のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ったか否かを判定する。実施形態1において、保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ったと判定すると、判定した時点の高さ測定ユニット120の測定結果である搬入ユニット50の搬送パッド52の高さを保持面11に接触する高さとして記録する。
実施形態1において、保持面高さ記録ステップ302を実施後、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さと、保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さとの全てを記録したか否かを判定する(ステップ303)。実施形態1において、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さと、保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さとの全てを記録していないと判定する(ステップ303:No)と、下降ステップ301に戻る。
実施形態1において、2度目の下降ステップ301では、加工装置1の制御ユニット100が、保持テーブル10の保持面11の上方に搬出ユニット80の搬送パッド52を位置付けて、搬出ユニット80の搬送パッド52を下降させる。実施形態1において、2度目の保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ったか否かを判定する。実施形態1において、2度目の保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ったと判定すると、判定した時点の高さ測定ユニット120の測定結果である搬出ユニット80の搬送パッド52の高さを保持面11に接触する高さとして記録する。なお、実施形態1においては、搬送ユニットは搬送パッド52を有する搬入ユニット50と、搬入ユニットとは異なる搬送パッド52を有する搬出ユニット80と、を含むため、搬入ユニット50と、搬出ユニット80と、のそれぞれにおいて保持面高さ記録ステップ302を実施しているが、搬入ユニットと搬出ユニットとが同一の搬送パッドと同一昇降ユニットとで構成される場合は、保持面高さ記録ステップ302は一度だけ実施すれば良い。
また、実施形態1において、3度目の下降ステップ301では、加工装置1の制御ユニット100が、乾燥テーブル70の保持面71の上方に搬出ユニット80の搬送パッド52を位置付けて、搬出ユニット80の搬送パッド52を下降させる。実施形態1において、3度目の保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ったか否かを判定する。実施形態1において、3度目の保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ったと判定すると、判定した時点の高さ測定ユニット120の測定結果である搬出ユニット80の搬送パッド52の高さを保持面71に接触する高さとして記録する。なお、実施形態1では、第1のしきい値は、零であるが、本発明では、負の第1のトルク値111でも良く、第1のトルク値111よりも若干大きな第2のトルク値112(図3に示す)でも良い。
実施形態1において、保持面高さ記録ステップ302を実施後、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さと、保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さとの全てを記録していると判定する(ステップ303:Yes)と、搬出入高さ記録ステップ304に進む。こうして、実施形態1において、加工装置1の制御ユニット100が、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さと、保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さとの全てを記録するまで、下降ステップ301と保持面高さ記録ステップ302を繰り返す。
なお、実施形態1では、保持テーブル10と乾燥テーブル70との双方が交換された場合を説明しているが、加工装置1は、保持テーブル10と乾燥テーブル70との一方のみが交換される場合もある。本発明では、加工装置1は、保持テーブル10のみが交換された場合、下降ステップ301と保持面高さ記録ステップ302を繰り返して、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さと、保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さとを記録する。また、本発明では、加工装置1は、乾燥テーブル70のみが交換された場合、下降ステップ301と保持面高さ記録ステップ302を実施して、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さを記録する。
(搬出入高さ記録ステップ)
搬出入高さ記録ステップ304は、保持面高さ記録ステップ302で記録した高さとパッケージ基板200の厚みとを基準に、搬送パッド52が保持面11,71に対してパッケージ基板200を搬出入する際の搬送パッド52の高さを記録するステップである。実施形態1では、搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100は、保持面高さ記録ステップ302において記録した保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さよりも加工条件で定められたパッケージ基板200の厚み分上方の高さを保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとして記録する。
実施形態1では、搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100は、保持面高さ記録ステップ302において記録した保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さよりも加工条件で定められたパッケージ基板200の厚み分上方の高さを保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さとして記録する。実施形態1では、搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100は、保持面高さ記録ステップ302において記録した保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さよりも加工条件で定められたパッケージ基板200の厚み分上方の高さを保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとして記録する。
なお、本発明では、加工装置1の制御ユニット100は、保持テーブル10のみが交換された場合、搬出入高さ記録ステップ304において、保持面高さ記録ステップ302で記録した保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬入ユニット50の搬送パッド52の高さとパッケージ基板200の厚みとを基準して、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さと、保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さとを記録すれば良い。なお、加工装置1の制御ユニット100は、保持テーブル10のみが交換された場合、搬出入高さ記録ステップ304において、既に記録済みの保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さよりも加工条件で定められたパッケージ基板200の厚み分上方の高さを保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとして記録する。
また、本発明では、加工装置1の制御ユニット100は、乾燥テーブル70のみが交換された場合、搬出入高さ記録ステップ304において、保持面高さ記録ステップ302で記録した保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さとパッケージ基板200の厚みとを基準して、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さを記録すれば良い。加工装置1の制御ユニット100は、乾燥テーブル70のみが交換された場合、搬出入高さ記録ステップ304において、既に記録済みの保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さよりも加工条件で定められたパッケージ基板200の厚み分上方の高さを保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとして記録する。加工装置1の制御ユニット100は、乾燥テーブル70のみが交換された場合、搬出入高さ記録ステップ304において、既に記録済みの保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52が接触する搬出ユニット80の搬送パッド52の高さよりも加工条件で定められたパッケージ基板200の厚み分上方の高さを保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さとして記録する。
(搬入ステップ)
搬入ステップ305は、パッケージ基板200を保持面11に対して搬入ユニット50の搬送パッド52によって搬出入する搬出入ステップである。また、搬入ステップ305は、カセット31内のパッケージ基板200を保持テーブル10に搬入するステップでもある。実施形態1において、搬入ステップ305では、加工装置1の制御ユニット100が、取り出しユニット40にカセット31からパッケージ基板200を1枚取り出させて、カセット31から取り出したパッケージ基板200をレール42上に位置付ける。
搬入ステップ305では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52をレール42上のパッケージ基板200の上方に位置付けた後、搬入ユニット50の搬送パッド52を下降させて、レール42上のパッケージ基板200を搬送パッド52の下面に吸引保持する。搬入ステップ305では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52を上昇させた後、Y軸方向に移動させて、搬入出位置に位置付けられた保持テーブル10の上方に位置付ける。
搬入ステップ305では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52を搬出入高さ記録ステップ304で記録した高さまで下降させる。搬入ステップ305は、搬入ステップ305において、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えない範囲で搬送パッド52を下降させるかを監視するトルク監視ステップ313を更に備える。実施形態1において、搬入ステップ305のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52の下降中に、搬入ユニット50の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬入ユニット50の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルク値が第1のしきい値よりも大きな第3のしきい値を超えたか否かを判定する。第3のしきい値は、搬送パッド52が保持面11に接触したと判定する第1のしきい値よりも大きく、かつ、搬送パッド52の荷重によりパッケージ基板200が破損する際に測定されるトルク値よりも小さい値に設定される。
実施形態1において、搬入ステップ305のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52の下降中に、搬入ユニット50の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値よりも大きな第3のしきい値を超えたと判定すると、搬送パッド52の下降動作を停止して、報知ユニットを動作させて、オペレータに報知するか、搬送パッド52を保持面11の上方に退避させる、第3のしきい値を下回るトルク値になる高さに搬送パッド52を位置付けるなど、ワークに所定以上の圧力を加えないような処理を自動で実施する。実施形態1において、搬入ステップ305のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52の下降中に、搬入ユニット50の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第1のしきい値よりも大きな第3のしきい値を超えていないと判定すると、搬送動作を継続する。なお、実施形態1では、第3のしきい値は、搬送パッド52がワークに接触したと判定される例えば零となる第1のしきい値よりも大きな第3のトルク値113(図3に示す)である。
実施形態1において、搬入ステップ305では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50の搬送パッド52が搬出入高さ記録ステップ304で記録した高さに位置すると、搬送パッド52の下降を停止し、加工装置1の制御ユニット100が、保持テーブル10の保持面11にパッケージ基板200を介して吸引保持し、搬送パッド52の下面521のパッケージ基板200の吸引保持も停止する。
(加工ステップ)
加工ステップ306は、保持テーブル10に吸引保持したパッケージ基板200を加工するステップである。実施形態1において、加工ステップ306は、保持テーブル10に吸引保持したパッケージ基板200を切削加工して、パッケージ基板200を個々のパッケージチップに分割するステップでもある。
実施形態1において、加工ステップ306では、加工装置1が、保持テーブル10に保持されたパッケージ基板200を撮像ユニット51で撮像させて、アライメントを遂行する。加工ステップ306では、加工装置1の制御ユニット100が、加工送りユニットにより保持テーブル10加工位置に移動させて、加工条件に基づいて、加工送りユニットと割り出し送りユニットと切り込み送りユニットと回転駆動源とにより、切削ユニット20と保持テーブル10とを分割予定ラインに沿って相対的に移動させながら切削ブレード21を分割予定ラインに逃げ溝に侵入するまで切り込ませて、分割予定ラインを切断する。実施形態1において、加工ステップ306では、加工装置1の制御ユニット100が、切削ブレード21により全ての分割予定ラインを切断して、パッケージ基板200を個々のパッケージチップに分割する。
(上面洗浄ステップ)
上面洗浄ステップ307は、加工ステップ306が実施されたパッケージ基板200の上面を洗浄するステップである。実施形態1において、上面洗浄ステップ307では、加工装置1の制御ユニット100が上面洗浄ユニット30から洗浄水を噴出させて、加工送りユニットにより保持テーブル10を搬入出位置に移動させる。上面洗浄ステップ307では、加工送りユニットによりX軸方向に移動する保持テーブル10が上面洗浄ユニット30の下方を通過すると、保持テーブル10上に保持され切削ユニット20に切削加工されたパッケージ基板200の上面が洗浄される。上面洗浄ユニット30では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入出位置で保持テーブル10のX軸方向に移動を停止する。
(搬出ステップ)
搬出ステップ308は、搬出入高さ記録ステップ304の実施後に、パッケージ基板200を保持面11に対して搬出ユニット80の搬送パッド52によって搬出する搬出入ステップである。また、搬出ステップ308は、保持テーブル10の保持面11からパッケージ基板200を搬出するステップでもある。実施形態1において、搬出ステップ308では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52を保持テーブル10の保持面11上のパッケージ基板200の上方に位置付けた後、搬出ユニット80の搬送パッド52を搬出入高さ記録ステップ304で記録した高さまで下降させる。
搬出ステップ308は、搬出ステップ308において、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが、搬送パッド52が保持面11に接触したと判定される第1のしきい値を超え、かつ第3のしきい値を超えない範囲で搬送パッド52を下降させるかを監視するトルク監視ステップ313を更に備える。実施形態1において、搬出ステップ308のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下降中に、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えたか否かを判定する。
実施形態1において、搬出ステップ308のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下降中に、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えたと判定すると、加工動作を停止して、報知ユニットを動作させて、オペレータに報知する。実施形態1において、搬出ステップ308のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下降中に、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えていないと判定すると、搬送動作を継続する。
実施形態1において、搬出ステップ308では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52が搬出入高さ記録ステップ304で記録した高さに位置すると、搬送パッド52の下降を停止する。実施形態1において、搬出ステップ308では、加工装置1の制御ユニット100が、保持テーブル10のパッケージ基板200の吸引保持を停止し、搬出ユニット80の搬送パッド52の下面521に保持テーブル10の保持面11上のパッケージ基板200を吸引保持する。搬出ステップ308では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52を上昇させた後、Y軸方向に移動させて、下面洗浄ユニット60の上方に位置付ける。
(下面洗浄ステップ)
下面洗浄ステップ309は、搬出ユニット80の搬送パッド52の下面521に吸引保持されたパッケージ基板200の下面を洗浄するステップである。下面洗浄ステップ309では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52を吸引保持したパッケージ基板200の下面521に下面洗浄ユニット60の洗浄ローラー61に上端に接触するまで下降させる。下面洗浄ステップ309では、加工装置1の制御ユニット100が下面洗浄ユニット60の洗浄ローラー61に洗浄水を供給しながら軸心回りに所定時間回転させて、パッケージ基板200の下面を洗浄させる。
下面洗浄ステップ309では、加工装置1の制御ユニット100がパッケージ基板200の下面の洗浄後、搬出ユニット80の搬送パッド52を上昇させ、洗浄ローラー61への洗浄水の供給と軸心回りの回転を停止して、搬出ユニット80の搬送パッド52をY軸方向に移動させて、乾燥テーブル70の上方に位置付ける。
(乾燥テーブル搬入ステップ)
乾燥テーブル搬入ステップ310は、搬出入高さ記録ステップ304の実施後に、パッケージ基板200を保持面71に対して搬出ユニット80の搬送パッド52によって搬入する搬出入ステップである。また、乾燥テーブル搬入ステップ310は、乾燥テーブル70の保持面71にパッケージ基板200を搬入するステップでもある。
実施形態1において、乾燥テーブル搬入ステップ310では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52を搬出入高さ記録ステップ304で記録した高さまで下降させる。乾燥テーブル搬入ステップ310は、乾燥テーブル搬入ステップ310において、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが搬送パッド52が保持面71に接触したと判定される第1のしきい値より大きく、搬送パッド52の荷重によりパッケージ基板200を破損させる際に測定されるトルク値よりも小さい第3のしきい値を超えない範囲で搬送パッド52を下降させるかを監視するトルク監視ステップ313を更に備える。
実施形態1において、乾燥テーブル搬入ステップ310のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下降中に、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えたか否かを判定する。
実施形態1において、乾燥テーブル搬入ステップ310のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下降中に、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えたと判定すると、搬送動作を停止して、報知ユニットを動作させて、オペレータに報知するか、搬送パッド52を保持面11の上方に退避させる、第3のしきい値を下回るトルク値になる高さに搬送パッド52を位置付けるなど、ワークに所定以上の圧力を加えないような処理を自動で実施する。実施形態1において、乾燥テーブル搬入ステップ310のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下降中に、搬出ユニット80の昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第3のしきい値を超えていないと判定すると、搬送動作を継続する。
実施形態1において、乾燥テーブル搬入ステップ310では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52が搬出入高さ記録ステップ304で記録した高さに位置すると、搬送パッド52の下降を停止する。実施形態1において、乾燥テーブル搬入ステップ310では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52の下面521のパッケージ基板200の吸引保持を停止し、乾燥テーブル70の保持面71にパッケージ基板200を吸引保持する。乾燥テーブル搬入ステップ310では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80の搬送パッド52を上昇させた後、Y軸方向に移動させて、搬出ユニット80の搬送パッド52を乾燥テーブル70の保持面71の上方から退避させる。
(乾燥ステップ)
乾燥ステップ311は、パッケージ基板200を乾燥させるステップである。乾燥ステップ311では、加工装置1の制御ユニット100が、所定時間ヒータを動作させて保持面71上のパッケージ基板200を加熱して乾燥する。また、乾燥ステップ311では、加工装置1の制御ユニット100が、上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90の温風噴出ノズル91から温風を噴出した状態で移動ユニットにより乾燥テーブル70の上方で温風噴出ノズル91をY軸方向に所定回数移動させて、乾燥テーブル70の保持面71に保持されたパッケージ基板200の上面を乾燥させる。
(チップ搬出ステップ)
チップ搬出ステップ312は、個々のパッケージチップに分割されたパッケージ基板200を乾燥テーブル70の保持面71から搬出するステップである。実施形態1において、チップ搬出ステップ312では、加工装置1の制御ユニット100が、温風噴出ノズル91からの温風の噴出を停止し、乾燥テーブル70の保持面71の吸引保持を停止する。チップ搬出ステップ312では、加工装置1の制御ユニット100が、温風噴出ノズル91を乾燥テーブル70よりも収容手段81の開口82から離れた位置に位置付けた後下降させて、温風噴出ノズル91を収容手段81の開口82に向けて移動させて、チップ落とし込みブラシ92で乾燥テーブル70の保持面71上のパッケージチップを開口82に落とす。
チップ搬出ステップ312は、チップ搬出ステップ312において、上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90の昇降機構93のモーターにかかるトルクが前記第1のしきい値より大きく、前記第3のしきい値を超えない範囲で温風噴出ノズル91を下降させるかを監視するトルク監視ステップ313を更に備える。
実施形態1において、チップ搬出ステップ312のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90の温風噴出ノズル91の下降中に、昇降機構93のモーターにかかるトルクを測定する図示しないトルク測定ユニットの測定結果に基づいて、昇降機構93のモーターにかかるトルクが第3のしきい値を超えたか否かを判定する。
実施形態1において、チップ搬出ステップ312のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90の温風噴出ノズル91の下降中に、昇降機構93のモーターにかかるトルクが第3のしきい値を超えたと判定すると、搬送動作を停止して、報知ユニットを動作させて、オペレータに報知するか、上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90の温風噴出ノズル91を保持面71の上方に退避させる、第3のしきい値を下回るトルク値になる高さに温風噴出ノズル91を位置付けるなど、ワークに所定以上の圧力を加えないような処理を自動で実施する。実施形態1において、チップ搬出ステップ312のトルク監視ステップ313では、加工装置1の制御ユニット100が、上面乾燥手段兼チップ落とし込みユニット90の温風噴出ノズル91の下降中に、昇降機構93のモーターにかかるトルクが第3のしきい値を超えていないと判定すると、搬送動作を継続する。
加工装置1は、次のパッケージ基板200を切削加工し、カセット31内のパッケージ基板200を順に切削加工して、カセット31内のパッケージ基板200を全て切削加工すると、加工動作を終了する。
以上、説明した実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定しながら搬送パッド52を下降させる下降ステップ301の実施中に、保持面高さ記録ステップ302においてモーター56にかかるトルクが第1のしきい値を上回ると、保持面11,71に搬送パッド52が接触したと判定し、保持面11,71に搬送パッド52が接触した時点の搬送パッド52の高さを保持面11,71に接触する高さとして記録し、搬出入高さ記録ステップ304において保持面高さ記録ステップ302で記録した高さとパッケージ基板200の厚みとを基準に、搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さを記録する。
このために、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、搬送パッド52の高さの記録作業においてミスが発生することを抑制することができ、記録作業にかかる時間が長時間化することを抑制することができる。
また、搬送パッド52の吸引する負圧により搬送パッド52の高さを記録する場合には、搬送パッド52と保持面11,71との間に異物等が侵入したりこれらの凹凸により、搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さを正確に記録することができない場合がある。しかしながら、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、昇降ユニット54の搬送パッド52が保持面11,71に接触すると必ず上昇するモーター56にかかるトルクに基づいて搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さを記録するので、搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さの誤差を抑制することができる。このために、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さの誤差を抑制することができるので、搬出入するパッケージ基板200に必要以上の荷重を掛けないようにすることができる。
また、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、昇降ユニット54の搬送パッド52が保持面11,71に接触すると必ず上昇するモーター56にかかるトルクをトルク測定ユニット110により測定するので、搬送パッド52がパッケージ基板200に接触した際にどれくらいの荷重がパッケージ基板200に掛かっているかも計算可能であり、パッケージ基板200の破損のリスクも低減できる。
また、搬送パッド52の吸引する負圧により搬送パッド52の高さを記録する場合には、搬送パッド52と保持面11,71との間に異物等が侵入したりこれらの凹凸により負圧が所定の負圧にならずに、搬送パッド52を搬出入するパッケージ基板200に押しつけ続けることとなり、搬送パッド52をパッケージ基板200に強く押しつけすぎる懸念点がある。しかしながら、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、搬入ステップ305、搬出ステップ308及び乾燥テーブル搬入ステップ310がトルク監視ステップ313を備えているので、搬送パッド52をパッケージ基板200に強く押しつけることを抑制することができる。
また、実施形態1に係る搬送パッドの高さ記録方法は、搬送パッド52が吸引する負圧ではなく、昇降ユニット54の搬送パッド52が保持面11,71に接触すると必ず上昇するモーター56にかかるトルクに基づいて搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さを記録するので、搬送パッド52が吸引保持することなく周囲に設けられた爪によりパッケージ基板200を挟持して搬送する際も搬出入する高さを記録することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法を図面に基づいて説明する。図6は、実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法を含む加工装置の加工動作の流れを示すフローチャートの一部である。図7は、図6に示された搬送パッドの高さ記録方法の下降ステップ及び搬出入高さ記録ステップ中の搬入ユニット及び搬出ユニット等を模式的に一部断面で示す側面図である。なお、図6及び図7は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法は、前述した実施形態1と同様に、加工装置1において、保持面11,71に対してパッケージ基板200を搬出入する際の搬送パッド52の高さを記録する方法である。実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法は、実施形態1と同様に、加工装置1により実施され、加工装置1の加工動作でもある。なお、実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法は、保持テーブル10と乾燥テーブル70の双方が交換された直後ではなく、かつ、カセット31に収容されたワークであるパッケージ基板200の切削加工の前に実施される。
実施形態2において、加工装置1は、実施形態1と同様に、まず、オペレータが切削加工前のパッケージ基板200をカセット31内に収容し、入力ユニット102を操作して加工条件を制御ユニット100に登録する。加工装置1は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると、加工装置1が、加工動作、即ち搬送パッドの高さ記録方法を開始する。
実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法、即ち、加工装置1の加工動作は、保持面高さ記録ステップ302を備えることなく、図6に示すように、下降ステップ301と、搬出入高さ記録ステップ304とを備える。また、実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法、即ち、加工装置1の加工動作は、実施形態1と同様に、搬入ステップ305と、下降ステップ301と、上面洗浄ステップ307と、搬出ステップ308と、下面洗浄ステップ309と、乾燥テーブル搬入ステップ310と、乾燥ステップ311と、チップ搬出ステップ312とを備える。また実施形態1と同様に搬送ユニットは、搬入ユニット50と搬出ユニット80との二つを有する。
(下降ステップ及び搬出入高さ記録ステップ)
下降ステップ301は、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定しながら、保持面11,71に保持されたパッケージ基板200に向けて搬送パッド52を相対的に下降させるステップである。まず、下降ステップ301では、加工装置1は、図7に示すように、保持テーブル10の保持面11と乾燥テーブル70の保持面71との双方にパッケージ基板200が載置され、保持面11,71にパッケージ基板200を吸引保持する。実施形態1において、下降ステップ301では、加工装置1は、保持テーブル10の保持面11に吸引保持されたパッケージ基板200の上方に搬入ユニット50の搬送パッド52を位置付けて、搬入ユニット50の搬送パッド52を下降させる。
搬出入高さ記録ステップ304は、下降ステップ301の実施中に、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ると、保持面11,71に吸引保持されたパッケージ基板200に搬送パッド52が接触したと判定し、その時点の搬送パッド52の高さを基準に搬送パッド52が保持面11,71に対してパッケージ基板200の搬出入する高さとして記録するステップである。実施形態2において、搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬入ユニット50のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ったか否かを判定する。実施形態2において、保持面高さ記録ステップ302では、加工装置1の制御ユニット100が、搬入ユニット50のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ったと判定すると、判定した時点の高さ測定ユニット120の測定結果である搬入ユニット50の搬送パッド52の高さを保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとして記録する。
実施形態2において、搬出入高さ記録ステップ304を実施後、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さと、保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さと、保持面11に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとの全てを記録したか否かを判定する(ステップ314)。実施形態2において、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さと、保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとの全てを記録していないと判定する(ステップ314:No)と、下降ステップ301に戻る。
実施形態2において、2度目の下降ステップ301では、加工装置1の制御ユニット100が、保持テーブル10の保持面11に吸引保持されたパッケージ基板200の上方に搬出ユニット80の搬送パッド52を位置付けて、搬出ユニット80の搬送パッド52を下降させる。実施形態2において、2度目の搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ったか否かを判定する。実施形態2において、2度目の搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ったと判定すると、判定した時点の高さ測定ユニット120の測定結果である搬出ユニット80の搬送パッド52の高さを保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さとして記録する。
また、実施形態2において、3度目の下降ステップ301では、加工装置1の制御ユニット100が、乾燥テーブル70の保持面71に吸引保持されたパッケージ基板200の上方に搬出ユニット80の搬送パッド52を位置付けて、搬出ユニット80の搬送パッド52を下降させる。実施形態2において、3度目の搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクを測定するトルク測定ユニット110の測定結果に基づいて、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ったか否かを判定する。実施形態2において、3度目の搬出入高さ記録ステップ304では、加工装置1の制御ユニット100が、搬出ユニット80のモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ったと判定すると、判定した時点の高さ測定ユニット120の測定結果である搬出ユニット80の搬送パッド52の高さを保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとして記録する。なお、実施形態1では、第2のしきい値は、第1のしきい値と同様に、零であるが、本発明では、負の第1のトルク値111でも良く、第1のトルク値111よりも若干大きな第2のトルク値112でも良い。
実施形態2において、搬出入高さ記録ステップ304を実施後、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さと、保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとの全てを記録していると判定する(ステップ314:Yes)と、搬入ステップ305に進む。こうして、実施形態2において、加工装置1の制御ユニット100が、加工装置1の制御ユニット100が、保持面11に搬入ユニット50の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さと、保持面11から搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬出する際の高さと、保持面71に搬出ユニット80の搬送パッド52がパッケージ基板200を搬入する際の高さとの全てを記録するまで、下降ステップ301と搬出入高さ記録ステップ304を繰り返す。
実施形態2において、加工装置1の制御ユニット100は、前述した実施形態1と同様に、搬入ステップ305と、下降ステップ301と、上面洗浄ステップ307と、搬出ステップ308と、下面洗浄ステップ309と、乾燥テーブル搬入ステップ310と、乾燥ステップ311と、チップ搬出ステップ312とを順に実施する。
実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法は、昇降ユニット54のモーター56にかかるトルクを測定しながら搬送パッド52を下降させる下降ステップ301の実施中に、搬出入高さ記録ステップ304においてモーター56にかかるトルクが第2のしきい値を上回ると、保持面11,71に吸引保持されたパッケージ基板200に搬送パッド52が接触したと判定し、パッケージ基板200に搬送パッド52が接触した時点の搬送パッド52の高さを搬送パッド52が保持面11,71にパッケージ基板200の搬出入する高さとして記録する。
このために、実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法は、搬送パッド52の高さの記録作業においてミスが発生することを抑制することができ、記録作業にかかる時間が長時間化することを抑制することができる。その結果、実施形態2に係る搬送パッドの高さ記録方法は、実施形態1と同様に、搬送パッド52の高さの記録作業のミス、及び記録作業にかかる所要時間を抑制することができるという効果を奏する。また実施形態2においても実施形態1と同様にトルク監視ステップ313を備えることで、パッケージ基板200の搬出または搬送、またはパッケージチップの搬出または搬送時に、搬送パッドの荷重によりパッケージ基板200またはパッケージチップを破損させることを防止できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明は、搬送装置である加工装置1が、図8に示すワークである円板状のウエーハ400にレーザービーム131を照射するレーザービーム照射ユニット130を加工ユニットとして備えたレーザー加工装置でも良く、図9に示す円板状のウエーハ400を研削砥石141で研削する研削ユニット140を加工ユニットとして備えた研削装置でも良く、図10に示す円板状のウエーハ400を研磨パッド151で研磨する研磨ユニット150を加工ユニットとして備えた研磨装置でも良い。また、本発明では、ワークは、パッケージ基板200に限定されずに、例えば、円板状のウエーハ400、ガラス板等の種々の加工が施される被加工物でも良い。
なお、図8は、実施形態1及び実施形態2の変形例1に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例の要部を模式的に示す斜視図である。図9は、実施形態1及び実施形態2の変形例2に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例の要部を模式的に示す側面図である。図10は、実施形態1及び実施形態2の変形例3に係る搬送パッドの高さ記録方法を実施する加工装置の構成例の要部を模式的に示す側面図である。なお、図8、図9及び図10は、実施形態1と共通する部分に同一符号を付して説明を省略する。
1 加工装置(搬送装置)
10 保持テーブル
11 保持面
50 搬入ユニット(搬送ユニット)
52 搬送パッド
54 昇降ユニット
56 モーター
70 乾燥テーブル(保持テーブル)
71 保持面
80 搬出ユニット(搬送ユニット)
200 パッケージ基板(ワーク)
301 下降ステップ
302 保持面高さ記録ステップ
304 搬出入高さ記録ステップ
305 搬入ステップ(搬出入ステップ)
308 搬出ステップ(搬出入ステップ)
310 乾燥テーブル搬入ステップ(搬出入ステップ)
313 トルク監視ステップ
400 ウエーハ(ワーク)

Claims (3)

  1. ワークを保持する保持面を有する保持テーブルと、
    該保持面に保持されたワークを保持する搬送パッドと、該搬送パッドを上下方向に移動させるモーターを有する昇降ユニットと、を含む搬送ユニットと、
    を備える搬送装置において、該保持面に対してワークを搬出入する際の搬送パッドの高さを記録する搬送パッドの高さ記録方法であって、
    該昇降ユニットの該モーターにかかるトルクを測定しながら、該保持面に向けて該搬送パッドを相対的に下降させる下降ステップと、
    該下降ステップの実施中に、該昇降ユニットにかかるトルクが第1のしきい値を上回ると、該保持面に該搬送パッドが接触したと判定し、その時点の該搬送パッドの高さを該保持面に接触する高さとして記録する保持面高さ記録ステップと、
    該保持面高さ記録ステップで記録した高さとワークの厚みとを基準に、該搬送パッドが該保持面に対してワークの搬出入する高さを記録する搬出入高さ記録ステップと、
    を備えることを特徴とする搬送パッドの高さ記録方法。
  2. ワークを保持する保持面を有する保持テーブルと、
    該保持面に保持されたワークを保持する搬送パッドと、該搬送パッドを上下方向に移動させるモーターを有する昇降ユニットと、を含む搬送ユニットと、
    を備える搬送装置において、該保持面に対してワークを搬出入する際の搬送パッドの高さを記録する搬送パッドの高さ記録方法であって、
    該昇降ユニットの該モーターにかかるトルクを測定しながら、該保持面に保持されたワークに向けて該搬送パッドを相対的に下降させる下降ステップと、
    該下降ステップの実施中に、該トルクが第2のしきい値を上回ると、ワークに該搬送パッドが接触したと判定し、その時点の該搬送パッドの高さを基準に該搬送パッドが該保持面に対してワークの搬出入する高さを記録する搬出入高さ記録ステップと、
    を備えることを特徴とする搬送パッドの高さ記録方法。
  3. 該搬出入高さ記録ステップの実施後に、該ワークを該保持面に対して該搬送パッドによって搬出入する搬出入ステップをさらに備え、
    該搬出入ステップにおいて、該昇降ユニットの該モーターにかかるトルクが第3のしきい値を超えない範囲で該搬送パッドを下降させるトルク監視ステップをさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送パッドの高さ記録方法。
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