JP2024018475A - 炭化水素製造装置および炭化水素製造方法 - Google Patents

炭化水素製造装置および炭化水素製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、原料ガスを使用して炭化水素を製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒の劣化抑制が可能な炭化水素製造装置を提供する。【解決手段】本開示の一態様は、原料ガスFGが導入される反応器2と、反応器2に収容され、原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを生成する触媒3と、複数の温度調節部4と、複数の炭化水素センサ6と、制御部7とを備える炭化水素製造装置1である。複数の温度調節部4は、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDに設けられて触媒3の温度を調節する。炭化水素センサ6は、複数の温度調節部4の各々の下流側の複数の検出位置で反応器2の内部の炭化水素量を検出する。制御部7は、炭化水素センサ6によって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の温度調節部4の温度を制御する。【選択図】図2

Description

本開示は、炭化水素製造装置および炭化水素製造方法に関する。
従来から触媒反応装置、メタン製造装置、および炭化水素製造装置に関する発明が知られている(たとえば、下記特許文献1から3を参照)。
下記特許文献1に記載された従来の触媒反応装置は、触媒を用いて原料ガスから目的ガスを生成する触媒反応装置であり、反応流路と、媒体流路と、媒体供給装置と、を備えている(特許文献1、第0006段落、請求項1、要約、図1)。上記反応流路は、上記触媒が設けられると共に上記原料ガスが流通する。上記媒体流路は、上記反応流路の周囲に設けられ、上記触媒の雰囲気温度を等温雰囲気に設定するための温度調節媒体が流通する。上記媒体供給装置は、上記媒体流路に上記温度調節媒体を供給する。この触媒反応装置において、上記媒体流路は、複数の区分流路に分割されており、上記媒体供給装置は、複数の上記区分流路に対して上記温度調節媒体を個別に供給する。
下記特許文献2に記載された従来のメタン製造装置は、二酸化炭素と水素からメタンを製造するメタン製造装置であって、第1反応器と、第2反応器と、熱供給部と、を備えている(特許文献2、第0007段落、請求項1、要約、図1)。上記第1反応器は、メタン化触媒性能を有する触媒を収容し、供給源から供給された二酸化炭素と水素とを含む原料ガスを用いて、メタン化反応を生じさせる。上記第2反応器は、上記第1反応器の下流側に配置され、上記第1反応器で生成されたメタンを含む反応混合ガスを用いて、メタン化反応を生じさせる。上記熱供給部は、上記第1反応器と上記第2反応器のうち、一方の反応器で生じた熱を他方の反応器に供給する。
下記特許文献3に記載された従来の炭化水素製造装置は、第1反応器と、第2反応器と、熱媒体供給部と、を備えている(特許文献3、第0008段落、請求項1、要約)。上記第1反応器は、触媒を収容し、供給源から供給された原料ガスを用いて炭化水素化合物を生成する。上記第2反応器は、触媒を収容し、上記第1反応器で生成された炭化水素化合物を含む反応混合ガスを用いて炭化水素化合物を生成する。上記熱媒体供給部は、上記第2反応器の触媒と熱交換する熱媒体の流量が上記第1反応器の触媒と熱交換する熱媒体の流量より少なくなるように、上記第1反応器と上記第2反応器とに熱媒体を供給する。
特開2017-144394号公報 特開2019-142808号公報 特開2020-083799号公報
上記従来の触媒反応装置は、原料ガスの導入部近傍の触媒で反応が集中するおそれがある。そのため、装置内での反応が不均一になり、エネルギー効率が低下するとともに触媒の劣化が早期に進行するおそれがある。
本開示は、反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒の劣化抑制が可能な炭化水素製造装置を提供する。
本開示の一態様は、原料ガスが導入される反応器と、前記反応器に収容され、前記原料ガスを反応させて炭化水素を生成する触媒と、前記反応器の内部におけるガスの流れ方向に設けられて前記触媒の温度を調節する複数の温度調節部と、前記複数の温度調節部の各々の下流側の複数の検出位置で前記反応器の内部の炭化水素量を検出する炭化水素センサと、前記炭化水素センサによって検出された前記複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の前記温度調節部の温度を制御する制御部と、を備えることを特徴とする炭化水素製造装置である。
本開示の上記一態様によれば、反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒の劣化抑制が可能な炭化水素製造装置を提供することができる。
本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態1を示すブロック図。 図1の炭化水素製造装置の反応器の概略的な断面図。 本開示に係る炭化水素製造方法の一実施形態を示すフロー図。 図2の炭化水素製造装置の第1、第2温度調節部の温度を示すグラフ。 図2の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフ。 比較例の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフ。 本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態2を示す反応器の概略的な断面図。 図7の炭化水素製造装置の第1、第2、第3温度調節部の温度を示すグラフ。 図7の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフ。 比較例の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフ。 本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態3における第1、第2、第3温度調節部の温度を示すグラフ。 実施形態3の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフ。 比較例の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフ。 図2の炭化水素製造装置の変形例1を示す概略的な断面図。 図2の炭化水素製造装置の変形例2を示す概略的な断面図。
以下、図面を参照して本開示に係る炭化水素製造装置および炭化水素製造方法の実施形態を説明する。
[実施形態1]
図1は、本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態1を示すブロック図である。図2は、図1の炭化水素製造装置1の反応器2の概略的な断面図である。本実施形態の炭化水素製造装置1は、一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO)と水素(H)を含有する原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを製造する装置である。炭化水素製造装置1によって製造される炭化水素HCは、たとえば、メタン(CH)を含む。
炭化水素製造装置1は、主に、反応器2と、触媒3と、複数の温度調節部4と、を備えている。複数の温度調節部4は、たとえば、一つ以上の第1温度調節部41と、一つ以上の第2温度調節部42とを含む。また、炭化水素製造装置1は、たとえば、図1に示すように、二酸化炭素と水蒸気WVから原料ガスFGを生成する固体酸化物形電気分解セル(SOEC:Solid Oxide Electrolysis Cell)5を備えていてもよい。さらに、炭化水素製造装置1は、たとえば、図2に示すように、複数の炭化水素センサ6と、制御部7とを備えていてもよい。
反応器2は、たとえば、触媒3を収容する本体部21と、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGが導入される入口22と、炭化水素HCが導出される出口23とを有している。触媒3は、反応器2に収容され、原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを生成する。触媒3は、たとえば、以下の反応式(1)および(2)に示すように、一酸化炭素と水素、および、二酸化炭素と水素のメタネーション反応を生じさせてメタンを製造する触媒層を構成している。
CO+3H-206kJ/mol→CH+HO (1)
CO+4H-160kJ/mol→CH+2HO (2)
触媒3は、たとえば、一般的に使用されるニッケル(Ni)を用いることができる。また、触媒3は、たとえば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、イリジウム(Ir)、金(Au)、及び銀(Ag)からなる群から選択される少なくとも1種を含有する触媒金属を含むことができる。また、触媒3は、たとえば、上記のような触媒金属が担持された担体をさらに含むことができる。
触媒3の担体としては、たとえば、SiO、Al、ZrO、TiO、MgO、酸化セリウム(CeO)、La、ZnO、GeO、SnO、V、Y、Nb、MoO、WO、ゼオライト等の金属酸化物の中から適宜選択することができる。担体は、これらの金属酸化物うちの1種を単独で含有するものでもよいし、2種以上を含有するものでもよい。上記担体としては、Alを含有するものが好ましい。Alを含有する担体は、反応時に不要な反応を示さず、比較的安定で、反応表面積が大きくなる。
触媒3の担体の形状は、たとえば、球状、柱状等の粒状、ハニカム等の異形状など、一般的な形状を採用することができる。また、触媒3は、粒状の担体を好適に用いることができる。触媒3の担体の比表面積は、たとえば、30m/g以上であることが好ましく、100m/g以上であることがより好ましい。その理由としては、担体に担持されている触媒金属の分散性および表面積を増大させることができ、メタンの製造に十分な触媒活性が得られるためである。
触媒3の担体に触媒金属を担持するには、たとえば、触媒金属の前駆体を、水、エタノール等の溶媒に溶解、混合することで得られる触媒前駆体溶液を用いる。触媒金属の前駆体としては、特に限定されないが、たとえば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩等の金属塩を使用することができる。触媒金属を担体に担持する方法は、特に限定されず、たとえば、含侵法、共沈法、ポリオール法、無電解めっき法などを採用することができる。
触媒3の担体への触媒金属の担持量は、たとえば、担体および触媒金属の合計重量に対する触媒金属の重量比で0.05重量%から30重量%までの範囲内であることが好ましく、特に1.0重量%から10重量%までの範囲内であることが好ましい。その理由は、上記重量比が上記範囲の下限以上であれば、触媒活性が十分になり、上記重量比が上記範囲の上限以下であれば、担体に担持した触媒金属の粒子同士の凝集による比表面積の低下が抑制され、所望の触媒活性が得られるからである。
触媒3は、メタンの製造量を増加させるために、メタンと同時に生成される水(HO)を吸着する吸着材と併用しても良い。触媒3と水を吸着する吸着材を併用することで、生成された水を反応系内から強制的に除去し、正反応を促進することができる。これにより、二酸化炭素のメタンへの転化率を向上させることが可能となる。触媒3と併用する吸着材としては、たとえば、ゼオライト、活性炭、金属塩、金属酸化物、シリカゲル、活性アルミナなどを使用することができる。
触媒3と併用する吸着材としては、ゼオライトが好ましい。ゼオライトは、その細孔径やゼオライトを構成するSiOとAl比を変えることでガス組成に適した構造を選択することができるからである。それにより、触媒3の担体に担持された触媒金属による二酸化炭素のメタンへの転化率を向上させることができる。ゼオライトの形状は、特に限定されず、たとえば、球状もしくは柱状等の粒状またはハニカム等の異形状などでよいが、粒状であることが好ましい。
触媒3と併用する吸着材として用いるゼオライトの細孔径は、3.6Å以上であることが好ましい。水の分子サイズは3.6Åであり、これよりも細孔径が小さいと水を吸着し難く、所望の二酸化炭素のメタンへの転化率向上効果を得られない。ゼオライトの結晶構造は、特に限定されず、一般的なA型、X型、LSX型、ベータ、ZSM、フェリエライト、モルデナイト、L型、Y型のいずれを用いてもよい。触媒3の触媒金属を担持した担体と、吸着材としてのゼオライトの混合方法は、特に限定されず、触媒金属を担持した担体とゼオライトが均一に混ざればよい。
触媒3の触媒金属を担持した担体と吸着材としてのゼオライトとの混合割合は、たとえば、触媒金属を担持した担体の重量を1として、ゼオライトの重量比が3から5であることが望ましい。触媒金属を担持した担体の重量を1として、ゼオライトの重量比が3よりも低いと、十分な水吸着性能が得られず、二酸化炭素転化率が低下する可能性がある。一方、触媒金属を担持した担体の重量を1として、ゼオライトの重量比が5よりも高いと、水吸着性能は十分に得られるが、ゼオライトが過剰になり、触媒金属を担持した担体とゼオライトの合計重量あたりの二酸化炭素からメタンへの転化率が低下する可能性がある。
図2に示すように、第1温度調節部41は、たとえば、反応器2の内部のガスの流れ方向FDの中央よりも上流側において、反応器2の外周部に一つ以上が設けられている。図2に示す例において、ガスの流れ方向FDにおける反応器2の最上流部とその下流側に二つの第1温度調節部41が隣接して設けられている。各々の第1温度調節部41は、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度を、一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節する。第1温度調節部41は、たとえば、温度制御が可能なヒータによって構成されている。なお、第1温度調節部41の数は、特に限定されず、一つでも三つ以上でもよい。
第2温度調節部42は、たとえば、反応器2の内部のガスの流れ方向FDの中央部よりも下流側において、反応器2の外周部に一つ以上が設けられている。図2に示す例において、ガスの流れ方向FDにおける反応器2の最下流部とその上流側に二つの第2温度調節部42が隣接して設けられている。各々の第2温度調節部42は、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する。第2温度調節部42は、たとえば、温度制御が可能なヒータによって構成されている。なお、第2温度調節部42の数は、特に限定されず、一つでも三つ以上でもよい。
図1に示すように、SOEC5は、二酸化炭素(CO)と水蒸気WVとの混合ガスを反応させて、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを生成する。より具体的には、SOEC5では、たとえば、以下の反応式(3)から(8)の反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気WVの混合ガスから、水素、メタン、水蒸気、一酸化炭素、および二酸化炭素を含有する原料ガスFGが生成される。
O+2e→H+O2- (3)
CO+4H-160kJ/mol→CH+2HO (4)
CO+2e→CO+O2- (5)
+CO→CO+HO (6)
CO+3H→CH+HO (7)
2CO→C+CO (8)
図2に示すように、炭化水素センサ6は、たとえば、反応器2の内部のガスの流れ方向FDにおける各々の第1温度調節部41の下流側と各々の第2温度調節部42の下流側の複数の検出位置に、それぞれ設けられている。各々の炭化水素センサ6は、反応器2の内部の炭化水素量を検出する。より具体的には、炭化水素センサ6は、たとえば、反応器2の内部の各検出位置におけるメタンガスの量を検出するメタンセンサである。
制御部7は、たとえば、一つ以上のマイクロコントローラや記憶装置を備えた制御装置である。制御部7は、たとえば、メモリや記憶装置に記憶されたプログラムを中央処理装置によって実行することで、第1温度調節部41および第2温度調節部42の温度を制御して、触媒3の温度を調節する。より具体的には、制御部7は、たとえば、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42に電力を供給する電源部8に制御信号を出力することで、第1温度調節部41および第2温度調節部42に供給される電力を制御して、各々の第1温度調節部41および各々の第2温度調節部42の温度を制御する。
制御部7は、たとえば、各々の炭化水素センサ6から炭化水素量の検出結果を取得する。制御部7は、たとえば、炭化水素センサ6によって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42の温度を制御する。より具体的には、制御部7は、たとえば、炭化水素センサ6によって検出された各々の検出位置におけるメタンガスの量の差を低減するように、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42の温度を制御する。
図3は、本開示に係る炭化水素製造方法の一実施形態を示すフロー図である。本実施形態の炭化水素製造方法Pは、たとえば、前述の炭化水素製造装置1によって実施することができる。
以下では、本実施形態の炭化水素製造方法Pを説明しつつ、本開示に係る炭化水素製造装置とは異なる比較例の炭化水素製造装置との対比に基づいて、本実施形態の炭化水素製造装置1の作用を説明する。本実施形態の炭化水素製造方法Pは、たとえば、図3に示すように、反応器2に原料ガスFGを導入する工程P1と、反応器2に収容された触媒3の温度を調節する工程P2とを有している。
工程P1では、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを生成する触媒3が収容された反応器2に、原料ガスFGを導入する。ここでは、原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率が同等であるものとする。すなわち、原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率は、略1:1である。
工程P2では、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節するとともに、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する。より具体的には、炭化水素製造装置1において、第1温度調節部41は、ガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節可能な温度に設定する。また、第2温度調節部42は、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節可能な温度に設定する。
図4は、図2の炭化水素製造装置1の第1温度調節部41および第2温度調節部42の温度を示すグラフである。図4のグラフの横軸のTC1-1およびTC1-2は、それぞれ、図2に示す反応器2のガスの流れ方向FDにおける最上流部とその下流側に配置された二つの第1温度調節部41である。また、図4のグラフの横軸のTC2-1およびTC2-2は、それぞれ、図2の反応器2のガスの流れ方向FDにおける上流側の第2温度調節部42とその下流側の最下流部の第2温度調節部42である。
また、図4のグラフの縦軸は、各々の第1温度調節部41と、各々の第2温度調節部42の設定温度Tである。なお、図4のグラフにおいて、本実施形態の炭化水素製造装置1の第1温度調節部41および第2温度調節部42の設定温度を丸印で表し、本開示に係る炭化水素製造装置とは異なる比較例の炭化水素製造装置において、本実施形態の炭化水素製造装置1の第1温度調節部41および第2温度調節部42に対応する位置に設けられた温度調節部の設定温度をX印で表している。なお、比較例の炭化水素製造装置は、温度調節部の設定温度以外は、本実施形態の炭化水素製造装置1と同様の構成を有している。
図4に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、二つの第1温度調節部41(TC1-1,TC1-2)の設定温度Tが約264℃にされ、二つの第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)の設定温度Tが第1温度調節部41よりも高温の約300℃にされている。これにより、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度が一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節され、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度が二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節される。これに対し、比較例の炭化水素製造装置は、ガスの流れ方向FDにおける上流側から下流側まで、すべての温度調節部が約300℃の同一の温度に設定されている。
図5は、本実施形態の炭化水素製造装置1の反応器2におけるCOとCOの反応分布を示すグラフである。図6は、比較例の炭化水素製造装置の反応器におけるCOとCOの反応分布を示すグラフである。図5および図6の横軸のTC1-1からTC2-2は、前述の図4と同様に、二つの第1温度調節部41と二つの第2温度調節部42を示している。図5および図6の縦軸は、COとCOの反応率である。
図5に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、各々の第1温度調節部41(TC1-1,TC1-2)の位置に対応する反応器2の上流側の触媒3において、上記の反応式(1)により一酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。また、各々の第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)の位置に対応する反応器2の下流側の触媒3において、上記の反応式(2)により二酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。
一方、図6に示すように、比較例の炭化水素製造装置は、最上流の第1温度調節部41(TC1-1)の位置に対応する反応器の最上流部の触媒において、一酸化炭素と二酸化炭素の双方が水素と反応してメタンが生成されている。さらに、その下流側の第1温度調節部41(TC1-2)の位置に対応する反応器の上流側の触媒において、二酸化炭素が水素と反応してメタンが生成されている。しかし、各々の第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)の位置に対応する反応器の下流側の触媒において、一酸化炭素と二酸化炭素はいずれも反応していない。
また、図3に示す触媒の温度を調節する工程P2では、たとえば、図2に示す炭化水素センサ6によって、ガスの流れ方向FDにおける各々の第1温度調節部41の下流側と各々の第2温度調節部42の下流側の複数の検出位置で反応器2の内部の炭化水素量を検出する。制御部7は、たとえば、炭化水素センサ6によって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42の温度を制御する。
図3に示すように、本実施形態の炭化水素製造方法Pは、たとえば、炭化水素HCの製造停止を判定する工程P3を有している。工程P3では、たとえば、炭化水素製造装置1の運転が停止された場合に、炭化水素HCの製造停止(YES)が判定され、図3に示す炭化水素製造方法Pのフローが終了する。一方、炭化水素製造装置1の運転が継続されている場合には、工程P3において製造を停止しないこと(NO)が判定され、工程P1および工程P2が繰り返される。
以上のように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、原料ガスFGが導入される反応器2と、反応器2に収容され、原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを生成する触媒3と、複数の温度調節部4と、複数の炭化水素センサ6と、制御部7とを備えている。反応器2は、原料ガスFGが導入される。複数の温度調節部4は、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDに設けられて触媒3の温度を調節する。複数の炭化水素センサ6は、複数の温度調節部4の各々の下流側の複数の検出位置で反応器2の内部の炭化水素量を検出する。制御部7は、炭化水素センサによって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の温度調節部の温度を制御する。
換言すると、本実施形態の炭化水素製造装置1は、反応器2と、触媒3と、一つ以上の第1温度調節部41と、一つ以上の第2温度調節部42とを備えている。反応器2は、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGが導入される。触媒3は、反応器2に収容され、原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを生成する。各々の第1温度調節部41は、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節する。各々の第2温度調節部42は、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する。
また、本実施形態の炭化水素製造方法Pは、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを反応させて炭化水素HCを生成する触媒3が収容された反応器2に原料ガスFGを導入する。そして、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節するとともに、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する。
このような構成により、本実施形態の炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pによれば、図5に示すように、反応器2の上流側の触媒3で一酸化炭素と水素を反応させ、反応器2の下流側の触媒3で二酸化炭素と水素を反応させることができる。その結果、本実施形態の炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pによれば、図6に示す比較例の炭化水素製造装置の反応器と比較して、ガスの流れ方向FDにおける触媒3の全体で炭化水素HCを製造する反応を均一に生じさせることができる。
さらに、図4に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、比較例の炭化水素製造装置と比較して、反応器2のガスの流れ方向FDにおける上流側の第1温度調節部41(TC1-1,TC1-2)の温度を低下させることができる。一般に、触媒3は、高温になるほど劣化が進行する。したがって、本実施形態の炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pによれば、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを使用して炭化水素HCを製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒3の劣化抑制が可能になる。
近年、世界的な経済発展に伴い、産業、工業、農業等における二酸化炭素の排出量が急激に増加している。特に先進国では二酸化炭素の排出量抑制が急務となっており、その中でも発電に伴う二酸化炭素の排出量は非常に多く、大気中の二酸化炭素を増加させないためのエネルギーシステムへの転換が必要となっている。
さらに、エネルギーシステムにおいては、航空、船舶、長距離貨物、負荷調整用発電、製鉄、セメント等、電化や二酸化炭素回収貯留(CCS)による対応が困難な分野も存在する。これらの対応には、発電や燃料の利用で排出される二酸化炭素を取り除く「脱炭素」だけでなく、二酸化炭素を循環的に利用する「炭素循環」も求められている。
この炭素循環の一つの手段として、二酸化炭素の資源化がある。二酸化炭素の資源化とは、二酸化炭素を燃料や化成品に変換し利用することである。二酸化炭素の循環利用を目的とした炭化水素への変換技術は、二酸化炭素の排出量を削減するだけでなく、排出した二酸化炭素を大気中に拡散させないという点で非常に重要な技術である。
このような課題に対し、本実施形態の炭化水素製造装置1は、二酸化炭素と水蒸気WVから原料ガスFGを生成するSOEC5を備えることができる。このような構成により、本実施形態の炭化水素製造装置1は、大気中の二酸化炭素を増加させないためのエネルギーシステムへの転換、および炭素循環による二酸化炭素の資源化に貢献することが可能になる。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1は、複数の炭化水素センサ6と、制御部7とをさらに備えている。炭化水素センサ6は、ガスの流れ方向FDにおける各々の第1温度調節部41の下流側と各々の第2温度調節部42の下流側の複数の検出位置で反応器2の内部の炭化水素量を検出する。制御部7は、炭化水素センサ6によって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42の温度を制御する。
このような構成により、本実施形態の炭化水素製造装置1は、図5のグラフに示すように、各々の第1温度調節部41(TC1-1,TC1-2)に対応する位置と各々の第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)に対応する位置における触媒3の反応をより均一にすることができる。その結果、ガスの流れ方向FDにおける触媒3の局所的な発熱を抑制して触媒3の劣化をさらに抑制することができるだけでなく、第1温度調節部41の設定温度を低下させ、省エネルギー化をより確実に実現することが可能になる。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、反応器2に導入される原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率は、同等である。このような場合、図2および図4に示すように、反応器2のガスの流れ方向FDにおける中央よりも上流側の第1温度調節部41の設定温度Tを第2温度調節部42の設定温度Tよりも低くすることができる。その結果、一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスを同率で含む原料ガスFGを使用して炭化水素HCを製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒3の劣化抑制が可能になる。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、触媒3によって原料ガスFGを反応させることで生成される炭化水素HCは、メタンである。これにより、上記の反応式(1)および(2)によって、一酸化炭素と水素、および、二酸化炭素と水素をそれぞれ反応させ、炭化水素HCとしてのメタンを生成することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを使用して炭化水素HCを製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒3の劣化抑制が可能な炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pを提供することができる。
[実施形態2]
次に、図7から図10を参照して、本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態2を説明する。図7は、本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態2を示す反応器2の概略的な断面図である。
本実施形態の炭化水素製造装置1は、温度調節部4が一つ以上の第3温度調節部43を含む点で、前述の実施形態1の炭化水素製造装置1と異なっている。また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、反応器2に導入される原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率は異なっており、たとえば1:2の比率で一酸化炭素ガスよりも二酸化炭素ガスの方が多い。本実施形態の炭化水素製造装置1のその他の点は、前述の実施形態1の炭化水素製造装置1と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
第3温度調節部43は、反応器2のガスの流れ方向FDにおいて一つ以上の第1温度調節部41と一つ以上の第2温度調節部42との間に配置されている。より具体的には、図7に示すように、第3温度調節部43は、たとえば、図2に示す実施形態1の反応器2のガスの流れ方向FDに設けられた二つの第1温度調節部41のうち、下流側の第1温度調節部41に替えて設けられている。第3温度調節部43は、触媒3の温度を一酸化炭素および二酸化炭素の反応に適した第3温度に調節する。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、炭化水素センサ6は、各々の第1温度調節部41の下流側と各々の第3温度調節部43の下流側と各々の第2温度調節部42の下流側の複数の検出位置において、反応器2の内部の炭化水素量を検出する。また、制御部7は、炭化水素センサ6によって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42と各々の第3温度調節部43のそれぞれの温度を制御する。
図8は、図7の炭化水素製造装置1の第1温度調節部41、第2温度調節部42、および第3温度調節部43の設定温度Tを示すグラフである。図9は、図7の炭化水素製造装置1の反応器2におけるCOとCOの反応分布を示すグラフである。図10は、比較例の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフである。
図8から図10のグラフの横軸のTC1およびTC3は、それぞれ、図7に示す反応器2のガスの流れ方向FDにおける最上流部の第1温度調節部41とその下流側に配置された第3温度調節部43である。また、図8から図10のグラフの横軸のTC2-1およびTC2-2は、それぞれ、図7の反応器2のガスの流れ方向FDにおける上流側の第2温度調節部42とその下流側の最下流部の第2温度調節部42である。
図8に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、第1温度調節部41(TC1)の設定温度Tが約264℃にされ、第3温度調節部43(TC3)の設定温度Tは、第1温度調節部41の設定温度Tよりも低い約252℃にされている。これにより、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの最上流部の触媒3の温度が一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節され、その下流側の触媒3の温度が一酸化炭素および二酸化炭素の反応に適した第3温度に調節される。
さらに、本実施形態の炭化水素製造装置1は、第3温度調節部43の下流側の二つの第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)の設定温度Tが第1温度調節部41よりも高温の約300℃にされている。これにより、反応器2の最下流部を含む下流側の触媒3の温度が、二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節される。これに対し、比較例の炭化水素製造装置は、ガスの流れ方向FDにおける上流側から下流側まで、すべての温度調節部が約300℃の同一の温度に設定されている。
その結果、図9に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、第1温度調節部41(TC1)の位置に対応する反応器2の最上流部の触媒3において、上記の反応式(1)により一酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。また、第1温度調節部41よりも下流側の第3温度調節部43(TC3)の位置に対応する反応器2の上流側の触媒3において、上記の反応式(1)および(2)により一酸化炭素と水素、および、二酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。さらに、各々の第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)の位置に対応する反応器2の下流側の触媒3において、上記の反応式(2)により二酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。
一方、図10に示すように、比較例の炭化水素製造装置は、最上流の第1温度調節部41(TC1)の位置に対応する反応器の最上流部の触媒において、一酸化炭素と二酸化炭素の双方が水素と反応してメタンが生成されている。さらに、その下流側の第3温度調節部43(TC3)とその下流側の第2温度調節部42(TC2-1)の位置に対応する反応器の触媒において、二酸化炭素が水素と反応してメタンが生成されている。しかし、最下流部の第2温度調節部42(TC2-2)の位置に対応する反応器の最下流部の触媒において、一酸化炭素と二酸化炭素はいずれも反応していない。
以上のように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、一つ以上の第3温度調節部43をさらに備えている。第3温度調節部43は、ガスの流れ方向FDにおいて一つ以上の第1温度調節部41と一つ以上の第2温度調節部42との間に配置されて触媒3の温度を一酸化炭素および二酸化炭素の反応に適した第3温度に調節する。
このような構成により、本実施形態の炭化水素製造装置1によれば、図9に示すように、反応器2の最上流部の触媒3で一酸化炭素と水素を反応させ、その下流側の触媒3で一酸化炭素と水素、および、二酸化炭素と水素を反応させ、さらにその下流側の触媒3で二酸化炭素と水素を反応させることができる。その結果、本実施形態の炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pによれば、図10に示す比較例の炭化水素製造装置の反応器と比較して、ガスの流れ方向FDにおける触媒3の全体で炭化水素HCを製造する反応を均一に生じさせることができる。
さらに、図8に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、第3温度調節部43(TC3)の温度を第1温度調節部41の温度よりも低下させることができる。一般に、触媒3は、高温になるほど劣化が進行する。したがって、本実施形態の炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pによれば、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを使用して炭化水素HCを製造する際の反応を均一化することができ、さらなる省エネルギー化と、さらなる触媒3の劣化抑制が可能になる。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、炭化水素センサ6は、各々の第1温度調節部41の下流側と各々の第3温度調節部43の下流側と各々の第2温度調節部42の下流側の複数の検出位置において、反応器2の内部の炭化水素量を検出する。制御部7は、炭化水素センサ6によって検出された複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の第1温度調節部41と各々の第2温度調節部42と各々の第3温度調節部43のそれぞれの温度を制御する。
このような構成により、本実施形態の炭化水素製造装置1は、図9のグラフに示すように、第1温度調節部41(TC1)、第3温度調節部43(TC3)、および各々の第2温度調節部42(TC2-1,TC2-2)に対応する位置における触媒3の反応をより均一にすることができる。その結果、ガスの流れ方向FDにおける触媒3の局所的な発熱を抑制して触媒3の劣化をさらに抑制することができるだけでなく、第1温度調節部41および第3温度調節部43の設定温度を低下させ、省エネルギー化をより確実に実現することが可能になる。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、反応器2に導入される原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率が異なっている。このような場合、図7および図8に示すように、反応器2のガスの流れ方向FDにおける中央よりも上流側の第1温度調節部41および第3温度調節部43の設定温度を第2温度調節部42の温度よりも低くすることができる。その結果、一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスを異なる比率で含む原料ガスFGを使用して炭化水素HCを製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒3の劣化抑制が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスFGを使用して炭化水素HCを製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー化と触媒3の劣化抑制が可能な炭化水素製造装置1および炭化水素製造方法Pを提供することができる。
[実施形態3]
次に、図2および図7ならびに図11から図13を参照して、本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態3を説明する。本実施形態の炭化水素製造装置1は、図2に示す反応器2の下流側の二つの第2温度調節部42のうち、上流側の第2温度調節部42に替えて第3温度調節部43を備える点で、図2および図7に示す前述の実施形態1および2の炭化水素製造装置1と異なっている。
また、本実施形態の炭化水素製造装置1において、原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスは、たとえば2:1の比率で一酸化炭素ガスが二酸化炭素ガスよりも多い点で、前述の実施形態1および2の炭化水素製造装置1と異なっている。本実施形態の炭化水素製造装置1のその他の点は、前述の実施形態1および2の炭化水素製造装置1と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本開示に係る炭化水素製造装置の実施形態3における第1温度調節部41、第2温度調節部42、および第3温度調節部43の設定温度Tを示すグラフである。図12は、実施形態3の炭化水素製造装置1の反応器2におけるCOとCOの反応分布を示すグラフである。図13は、比較例の炭化水素製造装置におけるCOとCOの反応分布を示すグラフである。
図11から図13のグラフの横軸のTC1-1およびTC1-2は、図2に示す反応器2のガスの流れ方向FDにおける最上流部の第1温度調節部41とその下流側に配置された第1温度調節部41である。また、図11から図13のグラフの横軸のTC3とTC2は、それぞれ、上流側の二つの第1温度調節部41の下流側に配置された第3温度調節部43とその下流側の最下流部に配置された第2温度調節部42である。
図11に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、上流側の二つの第1温度調節部41(TC1-1,TC1-2)の設定温度Tが約264℃にされ、その下流側の第3温度調節部43(TC3)の設定温度Tは、第1温度調節部41の設定温度Tよりも低い約258℃にされている。これにより、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度が一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節され、その下流側の触媒3の温度が一酸化炭素および二酸化炭素の反応に適した第3温度に調節される。
さらに、本実施形態の炭化水素製造装置1は、第3温度調節部43の下流側の最下流部の第2温度調節部42(TC2)の設定温度Tが第1温度調節部41よりも高温の約312℃にされている。これにより、反応器2の最下流部の触媒3の温度が、二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節される。これに対し、比較例の炭化水素製造装置は、ガスの流れ方向FDにおける上流側から下流側まで、すべての温度調節部が約274℃の同一の温度に設定されている。
その結果、図12に示すように、本実施形態の炭化水素製造装置1は、上流側の二つの第1温度調節部41(TC1-1,TC1-2)の位置に対応する反応器2の上流側の触媒3において、上記の反応式(1)により一酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。また、上流側の二つの第1温度調節部41の下流側の第3温度調節部43(TC3)の位置に対応する反応器2の下流側の触媒3において、上記の反応式(1)および(2)により一酸化炭素と水素、および、二酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。
さらに、反応器2の最下流部の第2温度調節部42(TC2)の位置に対応する反応器2の最下流部の触媒3において、上記の反応式(2)により二酸化炭素と水素が反応してメタンが生成されている。したがって、本実施形態の炭化水素製造装置1によれば、原料ガスFGに含まれる一酸化炭素ガスが原料ガスFGに含まれる二酸化炭素ガスよりも多い場合でも、前述の実施形態2の炭化水素製造装置1と同様の効果を奏することができる。
一方、図13に示すように、比較例の炭化水素製造装置は、最上流部の第1温度調節部41(TC1-1)の位置に対応する反応器の最上流部の触媒において、多くの二酸化炭素が水素と反応してメタンが生成されている。また、その最上流部の第1温度調節部41の下流側の第1温度調節部41(TC1-2)の位置に対応する反応器の上流側の触媒において、二酸化炭素と、二酸化炭素と比較して僅かな一酸化炭素とが、それぞれ水素と反応してメタンが生成されている。
さらに、その第1温度調節部41の下流側の第3温度調節部43(TC3)の位置に対応する反応器の下流側の触媒において、少量の一酸化炭素が水素と反応してメタンが生成されている。しかし、最下流部の第2温度調節部42(TC2)の位置に対応する反応器の最下流部の触媒において、一酸化炭素と二酸化炭素はいずれも反応していない。すなわち、比較例の炭化水素製造装置では、反応器の最下流部の触媒が機能せず、反応が上流側に偏っていることから、本実施形態の炭化水素製造装置1と比較して、触媒の局所的な劣化が進行し、電力消費量が増加するおそれがある。
最後に、図14および図15を参照して、図2に示す実施形態1の炭化水素製造装置1の変形例を説明する。
[変形例1]
図14は、図2の炭化水素製造装置1の変形例1を示す概略的な断面図である。本変形例において、炭化水素製造装置1の反応器2の内部の触媒3は、複数の区画に分割して収容されている。また、触媒3が収容された各々の区画の下流側には、圧力弁9が設置されている。圧力弁9は、たとえば、制御部7によって制御され、圧力弁9の上流側の触媒3が収容された区画の圧力を制御する。このような構成により、触媒3が収容された各区画の圧力を上記の反応式(1)または(2)のメタネーション反応に適した圧力に制御することができ、メタネーション反応を促進させ、第1温度調節部41および第2温度調節部42の消費電力を低減して省エネルギー化を促進することが可能になる。
[変形例2]
図15は、図2の炭化水素製造装置1の変形例2を示す概略的な断面図である。本変形例において、炭化水素製造装置1は、反応器2の内部のガスの流れ方向FDにおいて、各々の第1温度調節部41に対応する上流側の位置に第4温度調節部44を備え、各々の第2温度調節部42に対応する下流側の位置に第5温度調節部45を備えている。各々の第4温度調節部44および各々の第5温度調節部45は、内部に冷媒Rを流通させる冷媒流路を有している。各々の第4温度調節部44および各々の第5温度調節部45は、たとえば、触媒3の周囲に設けられている。
また、炭化水素製造装置1は、たとえば、冷媒供給部10を備えている。冷媒供給部10は、たとえば、冷媒供給管11を介して各々の第4温度調節部44および各々の第5温度調節部45の冷媒入口へ冷媒Rを供給する。また、冷媒供給部10は、たとえば、冷媒回収管12を介して、各々の第4温度調節部44および各々の第5温度調節部45の冷媒出口から排出された冷媒を回収する。冷媒供給部10は、たとえば、制御部7によって制御され、各々の第4温度調節部44と各々の第5温度調節部45に供給する冷媒Rの流量を個別に制御する。
このような構成により、一つ以上の第4温度調節部44は、触媒3を冷却することで、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDの上流側の触媒3の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節する。また、一つ以上の第5温度調節部45は、触媒3を冷却することで、ガスの流れ方向FDの下流側の触媒3の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する。本変形例によれば、上記の反応式(1)または(2)のメタネーション反応の発熱を利用することで、消費電力を低減して省エネルギー化を達成しつつ、第4温度調節部44および第5温度調節部45によって触媒3の温度を制御することが可能になる。
以上、図面を用いて本開示に係る炭化水素製造装置および炭化水素製造方法の実施形態およびその変形例を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本開示に含まれるものである。
[実施例]
<メタネーション触媒の製造方法>
まず、硝酸ニッケル原料粉末を、ニッケル金属として25重量%になるよう秤量し、ナスフラスコに入れた後、30mlの純水を加えた。次に、75重量%になるようにAl粉末(比表面積:150m-1)を担体として加え、エバポレータにて20分間撹拌した。次に、100mbarまで減圧し、撹拌しながら80℃の湯浴中で溶媒を除去することでメタネーション触媒前駆体粉末を得た。次に、メタネーション触媒前駆体粉末を乳鉢で均一に粉砕し、石英ボートへ入れた後、ボックス炉にて大気雰囲気下500℃で2時間保持した。さらにこの粉末を0.5~1.0mmのサイズに整粒し、メタネーション触媒を得た。
<メタネーション反応器のメタネーション特性評価方法>
実施形態に係るメタネーション反応器のメタネーション特性は、反応ガスである二酸化炭素(CO)と水素(H)、アルゴン(Ar)ガスの流通可能かつ流量制御可能な部位を有し、その反応ガスをメタネーション反応器へ流通させ、かつメタン含有ガスおよびメタネーション反応器を加熱可能な加熱炉を有したメタネーション反応設備と、質量分析計(PFEIFFER VACUUM社製Thermo Star(登録商標))を用いることにより評価することができる。
まず、約0.015gのグラスウールを丸めてメタネーション反応器に入れた後、メタネーション触媒を約10cc秤量してSUS316製のメタネーション反応器に入れ、その反応器をメタネーション反応設備に設置する。
次に、メタネーション反応器にアルゴン(Ar)ガスを流量100ccmで流通させながら、10℃/minで500℃まで昇温し500℃で約0.5h保持する。次に、アルゴン(Ar)ガスをAr+3%Hガスに変更し、流量100ccmで流通させながら、1h保持することにより、メタネーション触媒を還元する。
次に、Ar+3%HガスをArガスに変更し、流量100ccmで流通させながら、10℃/minで200℃まで降温する。次に、Arガスを、Arガス流量26.0ccm、Hガス流量18.8ccm、COガス流量2.5ccm、COガス流量2.5ccmの混合ガスに変更し、ガス流通経路をメタネーション反応器からこの反応管を通さないバイパスに変更することで、バイパスに混合ガスを流通させる。そして、このように混合ガスをバイパス経由で流通させた上で、バイパスの出口における混合ガス中の各m/zのイオン電流値を質量分析計により測定することで、触媒反応の影響を受けない混合ガス中の各m/zのイオン電流値を得る。なお、質量分析計は、予め150℃に保持しておく。なお、メタネーション反応は、化学平衡上、200~500℃以下でのメタン製造効率が高いが、特に限定されることはなく、500℃よりも高い温度においても実施することが可能である。
次に、上述のように触媒反応の影響を受けない混合ガス中の各m/zのイオン電流値を得た後、ガス流通経路をバイパスから触媒が配置されたメタネーション反応器に戻し、上流下流各部でのCH生成量を各々質量分析計にて確認しつつ、各部の温調(ヒータ)を制御する。
[実施例1]
ガス流量を、Arガス流量26.0ccm、Hガス流量18.8ccm、COガス流量2.5ccm、COガス流量2.5ccmとし、メタネーション反応器に導入し、ヒータ、CHセンサを上流下流4か所設け、制御しつつ、生成したCHガスを得た。
[実施例2]
ガス流量を、Arガス流量26.0ccm、Hガス流量18.8ccm、COガス流量1.7ccm、COガス流量3.3ccmとし、メタネーション反応器に導入したこと以外は実施例1と同様の方法でCHガスを得た。
[実施例3]
ガス流量を、Arガス流量26.0ccm、Hガス流量18.8ccm、COガス流量3.3ccm、COガス流量1.7ccmとし、メタネーション反応器に導入したこと以外は実施例1と同様の方法でCHガスを得た。
[比較例1]
ヒータ、CHセンサを分割せず、1点で制御したこと以外は実施例1と同様の方法でCHガスを得た。
[比較例2]
ヒータ、CHセンサを分割せず、1点で制御したこと以外は実施例2と同様の方法でCHガスを得た。
[比較例3]
ヒータ、CHセンサを分割せず、1点で制御したこと以外は実施例3と同様の方法でCHガスを得た。
導入するCOとCOガスの比率を1:1にした場合の実施例1と比較例1のヒータ温度の分布は、それぞれ、図4に示す実施形態1と比較例の分布と同様とした。実施例1では、TC1-1、TC1-2のヒータ温度は264℃でTC2-1、TC2-2が300℃であるのに対し、比較例1では、1から4まですべて300℃で制御されており、実施例1では比較例1に比べ、TC1-1、TC1-2で36℃もヒータ温度を低減できている。また、実施例1と比較例1の各ガスの反応分布は、それぞれ、図5に示す実施形態1と、図6に示す比較例と同様であった。図5に示すように、実施例1でははじめにCOが反応し、下流側でCOが反応しており、全体として均一な反応が実現できている。一方で、図6に示した比較例1では、上流側にCOおよびCOの反応が偏っており、下流側TC2-1、TC2-2では反応は見られず触媒は全く機能していないことが明らかとなった。この結果から、本発明の温調、CHセンサ分割により各CHセンサ間のCH生成量が均一になるように温調を分割制御することで、均一な反応および、省エネ化を実現できることが証明された。
導入するCOとCOガスの比率を1:2にした場合の実施例2と比較例2のヒータ温度の分布は、それぞれ、図8に示す実施形態2と比較例の分布と同様とした。また、実施例2と比較例2の各ガスの反応分布は、それぞれ、図9に示す実施形態2と、図10に示す比較例と同様であった。また、導入するCOとCOガスの比率を2:1にした場合の実施例3と比較例3のヒータ温度の分布は、それぞれ、図11に示す実施形態3と比較例の分布と同様とした。また、実施例3と比較例3の各ガスの反応分布は、それぞれ、図12に示す実施形態3と、図13に示す比較例と同様であった。実施例2、3では比較例2、3に比べ、ヒータによる温度制御が全体として低温化できており、また、ガスの反応分布も上流から下流側まで均一に触媒層が機能していることが明らかとなった。一方で、比較例2、3ではヒータ制御温度は全体として実施例2、3よりも高く、また、ガスの反応分布においても最下流部の触媒層が機能せず、反応が上流側に偏っていることから、実施例と比較し、触媒の局所劣化、不要な電力使用が増大していることが証明された。
1 炭化水素製造装置
2 反応器
3 触媒
41 第1温度調節部
42 第2温度調節部
43 第3温度調節部
6 炭化水素センサ
7 制御部
FD ガスの流れ方向
FG 原料ガス
HC 炭化水素
P 炭化水素製造方法

Claims (9)

  1. 原料ガスが導入される反応器と、
    前記反応器に収容され、前記原料ガスを反応させて炭化水素を生成する触媒と、
    前記反応器の内部におけるガスの流れ方向に設けられて前記触媒の温度を調節する複数の温度調節部と、
    前記複数の温度調節部の各々の下流側の複数の検出位置で前記反応器の内部の炭化水素量を検出する炭化水素センサと、
    前記炭化水素センサによって検出された前記複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の前記温度調節部の温度を制御する制御部と、を備えることを特徴とする炭化水素製造装置。
  2. 前記原料ガスは、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有し、
    前記温度調節部は、前記反応器の内部におけるガスの流れ方向の上流側の前記触媒の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節する一つ以上の第1温度調節部と、前記ガスの流れ方向の下流側の前記触媒の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する一つ以上の第2温度調節部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素製造装置。
  3. 前記ガスの流れ方向における各々の前記第1温度調節部の下流側と各々の前記第2温度調節部の下流側の複数の検出位置で前記反応器の内部の炭化水素量を検出する炭化水素センサと、
    前記炭化水素センサによって検出された前記複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の前記第1温度調節部と各々の前記第2温度調節部の温度を制御する制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素製造装置。
  4. 前記ガスの流れ方向において一つ以上の前記第1温度調節部と一つ以上の前記第2温度調節部との間に配置されて前記触媒の温度を前記一酸化炭素および前記二酸化炭素の反応に適した第3温度に調節する一つ以上の第3温度調節部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素製造装置。
  5. 前記ガスの流れ方向における各々の前記第1温度調節部の下流側と各々の前記第3温度調節部の下流側と各々の前記第2温度調節部の下流側の複数の検出位置において、前記反応器の内部の炭化水素量を検出する炭化水素センサと、
    前記炭化水素センサによって検出された前記複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の前記第1温度調節部と各々の前記第2温度調節部と各々の前記第3温度調節部のそれぞれの温度を制御する制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の炭化水素製造装置。
  6. 前記原料ガスに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率が同等であることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素製造装置。
  7. 前記原料ガスに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガスの比率が異なることを特徴とする請求項4に記載の炭化水素製造装置。
  8. 前記炭化水素は、メタンであることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素製造装置。
  9. 一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスを反応させて炭化水素を生成する触媒が収容された反応器に前記原料ガスを導入し、前記反応器の内部におけるガスの流れ方向の上流側の前記触媒の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節するとともに、前記ガスの流れ方向の下流側の前記触媒の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節することを特徴とする炭化水素製造方法。
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