JP2024015603A - 液滴吐出装置、液滴吐出方法および記憶媒体 - Google Patents

液滴吐出装置、液滴吐出方法および記憶媒体 Download PDF

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彰 柿野
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Abstract

【課題】機能液の吐出不良を解消する。【解決手段】本開示による液滴吐出装置は、ステージと、吐出ヘッドと、フラッシング部と、制御部とを備える。吐出ヘッドは、機能液を吐出する複数のノズルを有し、ノズルからステージの上に位置する基板に対して機能液を吐出する。フラッシング部は、吐出ヘッドから吐出された機能液を受ける。制御部は、吐出ヘッドからフラッシング部に対して機能液を吐出させる第1処理と、第1処理とは異なるタイミングで実行される処理であって、フラッシング部上に機能液の液だまりを形成し、形成された液だまりにノズルの先端を接液させる第2処理とを実行する。【選択図】図1

Description

本開示は、液滴吐出装置、液滴吐出方法および記憶媒体に関する。
従来、搬送される基板に対して機能液の液滴をインクジェット方式で吐出する液滴吐出装置が知られている。特許文献1には、基板を吸着保持するステージ部と、かかるステージ部に保持される基板に対して上方から機能液の液滴を滴下する複数の吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置が開示されている。
特開2021-7906号公報
本開示は、機能液の吐出不良を解消することができる技術を提供する。
本開示の一態様による液滴吐出装置は、ステージと、吐出ヘッドと、フラッシング部と、制御部とを備える。吐出ヘッドは、機能液を吐出する複数のノズルを有し、ノズルからステージの上に位置する基板に対して機能液を吐出する。フラッシング部は、吐出ヘッドから吐出された機能液を受ける。制御部は、吐出ヘッドからフラッシング部に対して機能液を吐出させる第1処理と、第1処理とは異なるタイミングで実行される処理であって、フラッシング部上に機能液の液だまりを形成し、形成された液だまりにノズルの先端を接液させる第2処理とを実行する。
本開示によれば、機能液の吐出不良を解消することができる。
図1は、実施形態に係る液滴吐出装置の一部を示す模式的な平面図である。 図2は、実施形態に係る描画部の構成を示す模式的な平面図である。 図3は、実施形態に係るキャリッジの構成を示す模式的な平面図である。 図4は、実施形態に係る吐出ヘッドを斜め下方から見た斜視図である。 図5は、実施形態に係るフラッシング部および検査部の動作例を示す模式的な側面図である。 図6は、実施形態に係るフラッシング部および検査部の動作例を示す模式的な側面図である。 図7は、実施形態に係るフラッシング部6の断面図である。 図8は、実施形態に係るフィルムの液受面を示す平面図である。 図9は、実施形態に係る液滴吐出装置が実行する吐出不良解消処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下に、本開示による液滴吐出装置、液滴吐出方法および記憶媒体を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
また、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする直交座標系を示す場合がある。また、鉛直軸を回転中心とする回転方向をθ方向と呼ぶ場合がある。
インクジェット方式で機能液を吐出する液滴吐出装置では、機能液を吐出するヘッドが備える複数のノズルに機能液が詰まることによって吐出不良が発生するおそれがある。
ノズルの吐出不良を解消する手法としては、たとえば、ノズルをキャップで塞いだ状態でキャップを介してノズル内の機能液を吸引する手法、ヘッドに振動を加える手法、ヘッドのノズル面を拭き取る手法などが知られている。しかしながら、いずれの手法においても、ノズルの先端の角部に付いた汚れは取れにくいため、ノズルの吐出不良を解消するという点でさらなる改善の余地がある。
そこで、機能液の吐出不良を解消することができる技術が期待されている。
<全体構成>
実施形態に係る液滴吐出装置1の全体構成について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る液滴吐出装置1の一部を示す模式的な平面図である。液滴吐出装置1は、ワークである基板Sを水平方向に搬送しながら、インクジェット方式で基板Sに描画を行う。基板Sは、例えば、フラットパネルディスプレイに用いられる基板である。
液滴吐出装置1は、第1搬送ステージ2と、第2搬送ステージ3と、搬送部4と、描画部5とを備える。また、液滴吐出装置1は、フラッシング部6と、検査部7と、フィルム搬送部8と、制御装置9とを備える。
(第1搬送ステージ2および第2搬送ステージ3)
第1搬送ステージ2および第2搬送ステージ3は、多数の噴出口(図示せず)を有する。ステージは、圧縮された気体(例えば、空気)を噴出口から基板Sの下面に向けて吹き付けて、かかる気体の風圧によって基板Sを浮上させる。
第1搬送ステージ2および第2搬送ステージ3は、基板Sの搬送方向に沿って並べられている。具体的には、第1搬送ステージ2は、第2搬送ステージ3よりも基板Sの搬送方向における上流側(Y軸負方向側)に配置され、第2搬送ステージ3は、第1搬送ステージ2よりも基板Sの搬送方向における下流側(Y軸正方向側)に配置される。また、第1搬送ステージ2と第2搬送ステージ3との間には、描画部5が配置される。このように、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および描画部5は、Y軸正方向に沿って、第1搬送ステージ2、描画部5および第2搬送ステージ3の順番で並べられている。
(搬送部4)
搬送部4は、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および後述する第1処理ステージ54~第3処理ステージ56(図2参照)から浮上した基板Sを保持して搬送方向(Y軸正方向)に沿って移動させる。具体的には、搬送部4は、一対のガイドレール41,41と、一対の移動部42,42と、複数(ここでは、4つ)の保持部43とを備える。
一対のガイドレール41,41は、左右方向(X軸方向)に並べられ、且つ、搬送方向(Y軸正方向)に沿って延在する。
一対のガイドレール41,41は、左右方向(X軸方向)において、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および後述する第1処理ステージ54~第3処理ステージ56を挟むように配置される。具体的には、一対のガイドレール41,41のうち一方は、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および後述する第1処理ステージ54~第3処理ステージ56のX軸正方向側に配置される。一対のガイドレール41,41のうち他方は、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および後述する第1処理ステージ54~第3処理ステージ56のX軸負方向側に配置される。一対のガイドレール41,41は、例えば、グラナイトによって構成される。
一対の移動部42,42は、一対のガイドレール41,41に対応して設けられる。具体的には、一対の移動部42,42のうち一方は、一対のガイドレール41,41のうち一方の上に設けられ、一方のガイドレール41に沿って移動する。また、一対の移動部42,42のうち他方は、一対のガイドレール41,41のうち他方の上に設けられ、他方のガイドレール41に沿って移動する。一対の移動部42,42は、それぞれモータ等の駆動部を有しており、各々独立して移動することが可能である。
複数の保持部43は、一対の移動部42,42上にそれぞれ設けられ、基板Sの下方から基板Sを吸着保持する。
具体的には、複数(ここでは、4つ)の保持部43のうち、2つの保持部43,43は、一対の移動部42,42のうち一方の上に設けられ、残り2つの保持部43,43は、一対の移動部42,42のうち他方の上に設けられる。なお、複数の保持部43の数は、4つに限定されない。
実施形態において複数(ここでは4つ)の保持部43は、基板Sの四隅を基板Sの下方から吸着保持する。搬送部4は、第1搬送ステージ2等によって浮上した基板Sの四隅を複数の保持部43を用いて保持し、保持した基板Sを一対の移動部42,42を用いて搬送方向(Y軸正方向)に沿って移動させる。
(描画部5)
描画部5は、第1搬送ステージ2と第2搬送ステージ3との間に配置される。描画部5は、基板Sの上方から基板Sに向けて機能液を吐出することにより、基板Sの板面に描画を行う。
ここで、描画部5の構成について図2~図4を参照して説明する。図2は、実施形態に係る描画部5の構成を示す模式的な平面図である。図3は、実施形態に係るキャリッジ50の構成を示す模式的な平面図である。図4は、実施形態に係る吐出ヘッド500を斜め下方から見た斜視図である。
図2に示すように、描画部5は、第1キャリッジ群51と、第2キャリッジ群52と、第3キャリッジ群53と、第1処理ステージ54と、第2処理ステージ55と、第3処理ステージ56とを備える。
第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53は、搬送方向に沿って並べられる。具体的には、第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53は、搬送方向の上流側からこの順番で並べられている。
第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53は、それぞれ複数(ここでは、6つ)のキャリッジ50を含む。第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53の各々において、複数のキャリッジ50は、搬送方向と直交する方向(X軸方向)に並べられている。
図3に示すように、キャリッジ50は、たとえば平板状の部材である。キャリッジ50には、複数の吐出ヘッド500が設けられている。一例として、図3に示す例において、キャリッジ50には、合計12個の吐出ヘッド500がX軸方向およびY軸方向に沿ってマトリクス状に設けられている。なお、ここでは、キャリッジ50に12個の吐出ヘッド500が設けられる場合の例を示したが、吐出ヘッド500の個数は、12個より多くてもよいし少なくてもよい。
図4に示すように、吐出ヘッド500は、ヘッド本体502と、ヘッド本体502から側方にせり出したフランジ部503とを備える。吐出ヘッド500は、たとえばキャリッジ50の上方からキャリッジ50に形成された図示しない開口部に差し込まれる。これにより、吐出ヘッド500のうち、ヘッド本体502が開口部内に配置される。また、吐出ヘッド500のうち、フランジ部503が、キャリッジ50の上面に当接する。これにより、吐出ヘッド500は、キャリッジ50に係止された状態となる。また、吐出ヘッド500は、キャリッジ50に係止された状態で、キャリッジ50に設けられた図示しない固定部によって固定される。
吐出ヘッド500は、たとえばピエゾ方式のノズルヘッドである。ヘッド本体502の下面515には、複数のノズル516が形成される。複数のノズル516は、例えば主搬送方向(Y軸方向)に沿って2列に形成される。また、各列には、複数のノズル516が、副搬送方向(X軸方向)に沿って等間隔に配置される。
ヘッド本体502は、図示しないポンプ部を有する。ポンプ部は、機能液を貯めるキャビティ、キャビティの体積を変化させる圧電素子や振動板等を含んで構成され、圧電素子に電圧を印加して振動板を振動させることにより、キャビティの体積を変化させて各吐出穴から機能液の液滴を吐出させる。その他、吐出ヘッド500には、供給チューブを介して機能液タンクに接続される機能液導入部や、フレキシブルフラットケーブルを介して制御装置9(図1参照)に接続されるヘッド基板等が設けられている。
複数のキャリッジ50は、搬送方向(Y軸正方向)に沿って搬送される基板Sに対して複数の吐出ヘッド500から機能液を吐出する。機能液は、インクである。
描画部5は、図示しない複数の昇降機構を備える。複数の昇降機構は、複数のキャリッジ50に1対1で対応して設けられる。昇降機構は、対応するキャリッジ50を昇降させる。具体的には、昇降機構は、基板Sに対する機能液の吐出が行われる処理位置と、処理位置より上方の退避位置との間でキャリッジ50を昇降させる。また、後述するフラッシング部6による吐出不良解消処理中に、制御部90は昇降機構を制御して、描画部5のノズル516とフラッシング部6との距離を変更する。
なお、昇降機構は、第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53の各々につき1つ設けられていればよい。
第1処理ステージ54、第2処理ステージ55および第3処理ステージ56は、基板Sの搬送方向(Y軸正方向)に沿って並べられる。具体的には、第1処理ステージ54、第2処理ステージ55および第3処理ステージ56は、搬送方向に沿ってこの順番で並べられている。なお、搬送方向(Y軸正方向)において、第1処理ステージ54の上流側には第1搬送ステージ2が位置しており、第3処理ステージ56の下流側には第2搬送ステージ3が位置している。
第1処理ステージ54、第2処理ステージ55および第3処理ステージ56は、それぞれ第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53に対応して設けられる。具体的には、第1処理ステージ54は、第1キャリッジ群51の下方に配置され、第2処理ステージ55は、第2キャリッジ群52の下方に配置され、第3処理ステージ56は、第3キャリッジ群53の下方に配置される。
第1処理ステージ54、第2処理ステージ55および第3処理ステージ56は、圧縮された気体(たとえば、空気)を基板Sの下面に向けて吐出するとともに、基板Sとステージとの間の空気を吸引することによって、基板Sの浮上高を調整することができる。
(フラッシング部6)
図1に戻り、フラッシング部6について説明する。フラッシング部6は、搬送方向において描画部5よりも下流側に配置され、吐出ヘッド500内の機能液を定期的に排出するフラッシング処理(第1処理の一例)に用いられる。また、フラッシング部6は、かかるフラッシング処理と異なるタイミングで実行される吐出ヘッド500の吐出不良解消処理(第2処理の一例)にも用いられる。フラッシング部6は、吐出ヘッド500から吐出された機能液を受ける部材である。フラッシング部6の詳細については後述する。
(検査部7)
検査部7は、搬送方向においてフラッシング部6よりも下流側に配置され、複数の吐出ヘッド500からの機能液の吐出状態を検査する。ここで、検査部7の構成について、図5および図6をさらに参照して説明する。図5は、実施形態に係るフラッシング部6および検査部7の動作例を示す模式的な側面図である。図6は、実施形態に係るフラッシング部6および検査部7の動作例を示す模式的な側面図である。
検査部7は、ベース部71と、複数のロール紙72と、撮像部73(図5および図6参照)とを備える。ベース部71は、一対のガイドレール41,41上に設けられ、一対のガイドレール41,41に沿って移動可能である。複数(ここでは、3つ)のロール紙72は、ベース部71上に搬送方向に沿って並べて配置される。複数のロール紙72は、第1キャリッジ群51、第2キャリッジ群52および第3キャリッジ群53にそれぞれ対応している。撮像部73は、ロール紙72に吐出された機能液を撮像する。図5および図6に示すように、撮像部73は、搬送方向において描画部5よりも下流側に配置される。撮像部73は、描画部5から十分離れた位置、具体的には、少なくとも、描画部5を通過し終えた基板Sよりも下流側に配置される。
制御装置9の後述する制御部90は、検査部7のベース部71を制御して、ベース部71を描画部5の下方に配置させる。つづいて、制御部90は、描画部5を制御して、複数のロール紙72に対して機能液を吐出させる。つづいて、制御部90は、検査部7のベース部71を撮像部73の下方に位置させる。そして、制御部90は、撮像部73を制御して、ロール紙72を上方から撮像する。具体的には、撮像部73には、図示しない移動機構が設けられている。制御部90は、図示しない移動機構を制御して、撮像部73をY軸方向およびX軸方向に移動させつつ、ロール紙72を上方から撮像する。なお、検査部7は、複数のロール紙72に対応する複数の撮像部73を備えていてもよい。この場合、図示しない移動機構は、各撮像部73に設けられ、各撮像部73をX軸方向に沿って移動させるものであってもよい。撮像結果は、制御装置9に出力され、制御部90によって、機能液が正常に吐出されているか否か、言い換えると、機能液の吐出状態が予め定められた基準以上であるか否かが判定される。
検査部7による検査処理は、たとえば、描画部5によって基板Sへの描画が終了した後に行われる。また、フラッシング部6によるフラッシング処理は、たとえば、描画部5によって基板Sへの描画が終了した後、次の基板Sに対する描画処理が行われる前に行われる。具体的には、制御部90は、検査部7のベース部71が描画部5の下方から移動した後、フラッシング部6の後述する容器部61を制御して、容器部61を描画部5の下方に配置させる。そして、制御部90は、描画部5を制御して、フラッシング部6の受け部60に対して機能液を吐出させる。
また、検査部7による検査処理は、たとえば、フラッシング部6による吐出不良解消処理が終了した後に行われる。具体的に、制御部90は、フラッシング部6の容器部61が描画部5の下方から移動した後、検査部7のベース部71を制御して、ベース部71を描画部5の下方に配置させる。そして、制御部90は、描画部5を制御して、検査部7の複数のロール紙72に対して機能液を吐出させる。
このように、実施形態に係る液滴吐出装置1では、フラッシング部6と、検査部7とが一対のガイドレール41,41上を独立して移動可能に構成される。また、実施形態に係る液滴吐出装置1では、検査部7の撮像部73が描画部5から離れた位置に配置される。かかる構成とすることにより、たとえば、撮像部73を用いて複数のロール紙72を撮像している間に、フラッシング部6によるフラッシング処理および次の基板Sに対する描画処理を開始させることができる。したがって、実施形態に係る液滴吐出装置1によれば、描画処理、検査処理およびフラッシング処理を含む一連の基板処理の処理時間を短縮することができる。
(フィルム搬送部8)
図1に戻り、フィルム搬送部8について説明する。フィルム搬送部8は、フィルムFを保持してY軸方向に沿って移動させる。フィルムFは、フラッシング部6による吐出不良解消処理に用いられるフィルムであり、詳細については後述する。
フィルム搬送部8は、一対のガイドレール81,81と、一対の移動部82,82と、複数(ここでは、4つ)の保持部83とを備える。
一対のガイドレール81,81は、左右方向(X軸方向)に並べられ、且つ、搬送方向(Y軸正方向)に沿って延在する。
一対のガイドレール81,81は、左右方向(X軸方向)において、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3、第1処理ステージ54~第3処理ステージ56および一対のガイドレール41,41を挟むように配置される。具体的には、一対のガイドレール81,81のうち一方は、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および第1処理ステージ54~第3処理ステージ56のX軸正方向側に配置される。一対のガイドレール81,81のうち他方は、第1搬送ステージ2、第2搬送ステージ3および第1処理ステージ54~第3処理ステージ56のX軸負方向側に配置される。一対のガイドレール81,81は、例えば、グラナイトによって構成される。
一対の移動部82,82は、一対のガイドレール81,81に取り付けられ、一対のガイドレール81,81に沿って移動可能である。具体的には、一対の移動部82,82のうち一方は、一対のガイドレール81,81のうち一方の上に設けられ、一方のガイドレール81に沿って移動する。また、一対の移動部82,82のうち他方は、一対のガイドレール81,81のうち他方の上に設けられ、他方のガイドレール81に沿って移動する。一対の移動部82,82は、フラッシング部6の受け部60の上方の位置と待機位置との間を移動する。
複数の保持部83は、一対の移動部82,82上にそれぞれ設けられ、フィルムFの下方からフィルムFを吸着保持する。
具体的には、複数(ここでは、4つ)の保持部83のうち、2つの保持部83,83は、一対の移動部82,82のうち一方の上に設けられ、残り2つの保持部83,83は、一対の移動部82,82のうち他方の上に設けられる。なお、複数の保持部83の数は、4つに限定されない。
実施形態において複数(ここでは4つ)の保持部83は、フィルムFの四隅をフィルムFの下方から吸着保持する。フィルム搬送部8は、フィルムFの四隅を複数の保持部83を用いて保持し、保持したフィルムFを一対の移動部82,82を用いて待機位置と、フラッシング部6の受け部60の上方の位置との間で移動させる。
フィルム搬送部8は、側面視において、フラッシング部6よりも高く構成される。たとえば、フィルム搬送部8を構成する一対のガイドレール81,81、一対の移動部82,82および複数の保持部83のうちの少なくともいずれかが、側面視において高く構成されていてもよい。また、フィルム搬送部8は、高さを調整するために図示しない昇降機構を備えていてもよい。かかる構成により、フィルム搬送部8はフラッシング部6の上方の位置にフィルムFを搬送することができる。
(制御装置9)
制御装置9は、たとえばコンピュータであり、制御部90と記憶部91とを備える。記憶部91には、液滴吐出装置1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部90は、記憶部91に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって液滴吐出装置1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、記憶媒体から制御装置9の記憶部91にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
<フラッシング部の構成例>
次に、フラッシング部6の構成例について図7を参照して説明する。図7は、実施形態に係るフラッシング部6の断面図である。
図7に示すように、フラッシング部6は、受け部60と、受け部60を収容する容器部61とを備える。
(受け部60)
受け部60は、搬送方向と直交する方向(X軸方向)に延在する板状部材であり(図1参照)、吐出ヘッド500から吐出された機能液を受ける。受け部60は、機能液を受ける液受面と、液受面の反対に位置する排液面とが1つのまたは複数の孔で連通した構成を有することが好ましい。このような受け部60を構成する部材としては、たとえば、多孔質体または網状体を用いることができる。
多孔質体は、たとえば、多孔質樹脂、金属多孔質体(ポーラスメタル)または多孔質セラミックスであってもよい。多孔質樹脂は、金属多孔質体および多孔質セラミックスと比較してコスト面で優れる。多孔質樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタアクリレート、フッ素樹脂等のプラスチック焼結多孔質体を用いることができる。なお、これらの中で、ポリエチレンはコスト面で優れ、フッ素樹脂は耐薬性の面で優れる。
金属多孔質体としては、たとえば、多孔質状に形成されたステンレス鋼(ステンレス多孔質体)を用いることができる。なお、金属多孔質体としては、ステンレス多孔質体に限らず、たとえば、チタン多孔質体、ニッケル多孔質体、アルミ多孔質体等であってもよい。多孔質セラミックスとしては、たとえば、多孔質アルミナセラミックス、多孔質SiCセラミックス等を用いることができる。
網状体としては、たとえば、ステンレスメッシュを用いることができる。なお、網状体は、ステンレスメッシュに限らず、チタンメッシュ、ニッケルメッシュ、アルミメッシュ等であってもよい。
(容器部61)
容器部61は、たとえば、1つの底部および4つの側壁部を有し、上方が開放された容器形状を有する。容器部61は、これら1つの底部および4つの側壁部によって形成される収容空間610に受け部60を収容する。具体的には、収容空間610は、搬送方向と直交する方向(X軸方向)に延在している。容器部61は、たとえば金属で形成される。
図1および図7に示すように、容器部61の上縁面には、第1抑え部612と、第2抑え部613と、複数(ここでは、8つ)の吸着部615とが設けられている。第1抑え部612および第2抑え部613は、収容空間610に収容された受け部60の上面(液受面)と対向するように設けられている。具体的には、第1抑え部612および第2抑え部613は、受け部60の上方であって平面視において且つ受け部60と重なる位置に設けられている。
たとえば受け部60の反りがある場合、受け部60がステージの上面よりも高い位置にせり上がることでノズル516と受け部60とが接触してしまうおそれがある。これに対し、第1抑え部612および第2抑え部613を設けることで、仮に受け部60に反りがある場合であっても、かかる受け部60の反りを第1抑え部612および第2抑え部613によって抑えることができる。これにより、受け部60とノズル516との接触を好適に抑制しつつ、受け部60の脱落を防止することができる。
第2抑え部613は、容器部61から着脱可能である。たとえば、図7に示すように、第2抑え部613は、締結部材614(たとえば、ネジ)によって容器部61に固定されている。これにより、容器部61は、受け部60の着脱が容易である。すなわち、たとえば受け部60の交換を行う際、第2抑え部613を容器部61から取り外すことにより、使用済みの受け部60を容器部61から容易に取り出すことができる。また、新品の受け部60を容器部61に収容した後で、第2抑え部613を容器部61に取り付けることで、受け部60を容器部61に容易に収容することができる。
複数の吸着部615は、容器部61の上縁面に設けられ、フィルムFの下面(吸着面)からフィルムFを吸着保持する。なお、複数の吸着部615の数は、8つに限定されない。
実施形態において複数(ここでは8つ)の吸着部615は、フィルムFの四隅をフィルムFの下方から吸着保持する。フラッシング部6は、フィルム搬送部8によって搬送されたフィルムFの四隅を複数の吸着部615を用いて保持する。
また、液滴吐出装置1は、図示しない漏液センサを備えていてもよい。漏液センサは、たとえば、容器部61の下方(直下)に設けられる。漏液センサは、フラッシング部6から漏洩した機能液を検知する。漏液センサとしては、光学式の漏液センサまたは電極間抵抗検知方式の漏液センサ等を用いることができる。
漏液センサによる検知信号は、制御装置9に出力される。これにより、制御部90は、フラッシング部6からの機能液の漏液を検知することができる。
フラッシング部6は、さらに、受け部60によって受け止められた機能液を容器部から排出するための図示しない排出部を備えていてもよい。
<フィルムの構成例>
次に、フィルムFの構成例について図8を参照して説明する。図8は、実施形態に係るフィルムFの液受面を示す平面図である。
フィルムFは、吐出ヘッド500から吐出される機能液を受ける部材である。フィルムFは、機能液を受ける液受面と、液受面の反対に位置し、フラッシング部6の吸着部615によって吸着される吸着面とを備える。
図8に示すように、フィルムFは、液受面において、親液部11と、撥液部12とを備える。親液部11は、吐出ヘッド500から吐出される機能液の着弾位置に対応して設けられている。言い換えれば、親液部11は、吐出ヘッド500が有する各ノズル516の直下に位置する。撥液部12は、親液部11の周りを囲むように位置する。なお、図8に示す親液部11および撥液部12の構成は一例である。
フィルムFは、フラッシング部6による吐出不良解消処理に用いられる。具体的には、フィルムFは、フィルム搬送部8の一対の移動部82,82によって、待機位置からフラッシング部6の上方の位置に移動し、吸着面がフラッシング部6の吸着部615によって吸着保持される。その後、フィルムFは、液受面において吐出ヘッド500から吐出される機能液を受ける。これにより、液受面に機能液の液だまりが形成される。フィルムFは、かかる機能液の液だまりとノズル516の先端とを接液させて、吐出ヘッド500の吐出不良を解消するために用いられる。本処理の詳細な手順は、図9において後述する。
<液滴吐出装置の処理フロー>
次に、実施形態に係る液滴吐出装置1が実行する吐出不良解消処理の手順について図9を参照して説明する。図9は、実施形態に係る液滴吐出装置1が実行する吐出不良解消処理手順の一例を示すフローチャートである。図9に示す各処理は、制御装置9による制御に従って実行される。図9に示す処理は、たとえば、検査部7による検査処理において、吐出ヘッド500から機能液が正常に吐出されていないと判断された場合に行われる。また、図9に示す処理は、たとえば、検査部7による検査処理の有無にかかわらず所定の周期で行われる。
まず、第1移動処理が行われる(ステップS101)。具体的には、制御部90は、フィルム搬送部8の一対の移動部82,82を制御して、フィルムFを待機位置からフラッシング部6の受け部60の上方の位置に移動させる。その後、制御部90は、フィルム搬送部8の保持部83によるフィルムFの吸着を解除する。つづいて、制御部90は、フラッシング部6の吸着部615にフィルムFの下面(吸着面)を吸着させる。
つづいて、機能液の吐出処理が行われる(ステップS102)。具体的に、制御部90は、フラッシング部6の上方に配置されたフィルムFに対して吐出ヘッド500から機能液を吐出させる。この際、上述したように、フィルムFの液受面において、機能液の着弾位置に対応して親液部11が設けられ、かかる親液部11の周りを囲むように撥液部12が位置している。機能液は、親液部11に馴染みやすく、撥液部12に馴染みにくい(弾かれる)ため、少ない機能液で液だまりを形成することができ、液だまりを形成する際における機能液の消費量を減少させることができる。また、機能液が所定の量以上吐出されると、フィルムFの液受面に形成された液だまりとノズル516の先端との隙間がなくなり、液だまりにノズル516の先端が接液した状態になる。
液だまりにノズル516の先端が接液した状態になると、ノズル516の先端の付着物が洗浄され、吐出ヘッド500の吐出不良を解消することができる。具体的には、液だまりにノズル516の先端が接液した状態では、吐出ヘッド500の吐出不良の原因となるノズル516の付着物、たとえば固体状態の物質が、機能液によって融解されることにより、ノズル516の付着物が洗浄される。
特に、ノズル516の先端の角部(または角部の一部)は撥液性を有している場合がある。この場合に、本処理において液だまりにノズルの先端が接液した状態になると、たとえば、かかる角部における付着物が融解して、撥液性のある角部から親液部11に流れやすくなる。本処理によれば、ノズル516の先端の角部における付着物を効果的に洗浄することができる。
次に、制御部90は、フィルムFの液受面の親液部11に形成された液だまりにノズル516の先端が接液しているか否かを判断する(ステップS103)。たとえば、制御部90は、図示しない機能液のタンクにおける機能液の消費量を取得し、機能液の消費量が閾値を下回った場合に、液だまりにノズル516の先端が接液していると判断する。機能液の液だまりにノズル516の先端が接液している場合(ステップS103,Yes)、処理をステップS104に進め、液だまりにノズル516の先端が接液していない場合(ステップS103,No)、処理をステップS102に戻す。
つづいて、圧力変動処理が行われる(ステップS104)。具体的には、制御部90は、ノズル516の先端を機能液に接液させた状態で、ノズル516の圧電素子を制御して、ノズル516の内部に圧力変動を生じさせる。かかる処理によれば、圧電素子を駆動させて機能液が流動することで、ノズル516の先端の付着物をより効果的に洗浄することができる。
つづいて、吐出ヘッド500の吐出不良が解消したか否かの判定処理が行われる(ステップS105)。具体的には、制御部90は、検査部7を用いて、ノズル516の吐出状態が予め定められた基準以上であるか否かを判定する。制御部90は、ノズル516の吐出状態が予め定められた基準以上である場合(ステップS105,Yes)、処理をステップS106に進める。一方、制御部90は、ノズル516の吐出状態が予め定められた基準以上でない場合は(ステップS105,No)、処理をステップS104に戻す。
つづいて、液だまりの除去処理が行われる(ステップS106)。具体的には、制御部90は、図示しない吸引部(液除去部の一例)を用いて、フィルムFの液受面に形成された液だまりを吸引することによって機能液を除去する。
つづいて、第2移動処理が行われる(ステップS107)。具体的には、制御部90は、フラッシング部6の吸着部615によるフィルムFの吸着を解除する。つづいて、制御部90は、フィルム搬送部8の保持部83にフィルムFの下面(吸着面)を吸着させる。その後、制御部90は、フィルム搬送部8の一対の移動部82,82を制御して、フィルムFをフラッシング部6の受け部60の上方の位置から待機位置に移動させる。
ステップS107の処理を終えると、制御部90は、吐出不良解消処理を終了する。なお、図9に示す例では、液だまりの除去処理(ステップS106)後に、第2移動処理(ステップS107)が行われることとしたが、液だまりの除去処理は、第2移動処理後に行われてもよい。
上述してきたように、実施形態に係る液滴吐出装置(一例として、液滴吐出装置1)は、ステージ(一例として、第1搬送ステージ2と第2搬送ステージ3)と、吐出ヘッド(一例として、吐出ヘッド500)と、フラッシング部(一例として、フラッシング部6)と、制御部(一例として、制御部90)とを備える。吐出ヘッドは、機能液を吐出する複数のノズル(一例として、ノズル516)を有し、ノズルからステージの上に位置する基板(一例として、基板S)に対して機能液を吐出する。フラッシング部は、吐出ヘッドから吐出された機能液を受ける。制御部は、吐出ヘッドからフラッシング部に対して機能液を吐出させる第1処理と、第1処理とは異なるタイミングで実行される処理であって、フラッシング部上に機能液の液だまりを形成し、形成された液だまりにノズルの先端を接液させる第2処理とを実行する。
実施形態に係る液滴吐出装置では、フラッシング部上に機能液の液だまりを形成し、形成された液だまりにノズルの先端を接液させる処理を制御部が実施する。かかる処理によれば、ノズルの先端に付着した汚れを洗浄することができる。具体的には、液だまりにノズルの先端が接液した状態では、吐出ヘッドの吐出不良の原因となるノズルの付着物、たとえば固体状態の物質が、機能液によって融解されることにより、ノズルの付着物が洗浄される。したがって、ノズルの先端、特に、ノズルの先端の角部に付着した汚れを効果的に洗浄することができる。
また、実施形態に係る液滴吐出装置では、制御部が、液だまりにノズルの先端を接液させた状態でノズルの吐出駆動源を制御して、ノズル内部に圧力変動を生じさせる。かかる処理によれば、ノズル先端に付着した汚れをより効果的に洗浄することができる。
したがって、実施形態に係る液滴吐出装置によれば、吐出不良を解消することができる。
また、実施形態に係る液滴吐出装置は、フラッシング部の上方に配置されたフィルム上に機能液を吐出することで、かかるフィルム上に液だまりを形成する。これにより、少ない機能液で液だまりを形成することができ、液だまりを形成する際における機能液の消費量を減少させることができる。
さらに、フィルム上の液受面において、機能液の着弾位置を親液部とし、親液部の周りを撥液部にすることで、液だまりを形成する際における機能液の消費量をより減少させることができる。
<変形例>
上述した実施形態において、フィルム搬送部8を用いてフィルムFをフラッシング部6の上方に配置する例について説明したが、フィルムFをフラッシング部6の上方に配置する方法は、上述した例に限られない。例えば、移載ロボットを用いて、フィルムFをフラッシング部6の上方に配置することとしてもよい。
また、上述した実施形態において、制御部90は、吸引部を用いてフィルムFの液受面に形成された液だまりを除去する例を説明したが、液だまりを除去する方法は上述した例に限られない。例えば、制御部90は、図示しない気体供給部を制御してフィルムFに気体を供給し、機能液を乾燥させることで除去してもよいし、図示しない拭き取り部で機能液を拭き取ることで除去してもよい。
また、上述した実施形態において、フラッシング処理と吐出不良解消処理とで、ノズル516の先端とフラッシング部6との距離を変更してもよい。たとえば、制御部90は、描画部5の昇降機構を制御して、ノズル516の先端とフラッシング部6との距離を第1距離に設定してフラッシング処理を実行する。また、制御部90は、描画部5の昇降機構を制御して、ノズル516の先端とフラッシング部6との距離を第1距離よりも小さい第2距離に設定して吐出不良解消処理を実行する。かかる構成によれば、吐出不良解消処理において、ノズル516の先端をフィルムF上の液だまりに接液させ易くなり、より効率的にノズル516を洗浄することができる。
また、上述した実施形態では、図9のステップS103で、フラッシング部6における液だまりにノズル516の先端が接液していない場合(ステップS103,No)、処理をステップS102に戻すこととした。これに限らず、制御部90は、描画部5の昇降機構を制御して、ノズル516の先端とフラッシング部6との距離を小さくして、液だまりにノズル516の先端を接液させることとしてもよい。
また、上述した実施形態において、制御部90は、吐出不良解消処理中に、吐出ヘッド500から機能液を吐出する際の吐出周波数および吐出強度のうち少なくともいずれかを変更してもよい。たとえば、制御部90は、図9のステップS102において、まず吐出周波数を第1設定値に設定し、所定の時間が経過した場合に、吐出周波数を第1設定値よりも大きい第2設定値に変更してもよい。さらに、所定の時間が経過した場合に、制御部90は、吐出周波数を第2設定値よりも大きい第3設定値に設定してもよい。
また、制御部90は、たとえば、図9のステップS102において、まず吐出強度を第1設定値に設定し、所定の時間が経過した場合に、吐出強度を第1設定値よりも大きい第2設定値に変更してもよい。さらに、所定の時間が経過した場合に、制御部90は、吐出強度を第2設定値よりも大きい第3設定値に設定してもよい。かかる構成によれば、より効果的に吐出ヘッド500の吐出不良を解消することができる。
また、上述した実施形態では、フラッシング部6の上方にフィルムFを配置して、フィルムFの液受面に機能液を吐出させる例について説明したが、フィルムFを配置せずに直接フラッシング部6の受け部60に対して機能液を吐出させることとしてもよい。言い換えると、図1の全体構成におけるフィルムFおよびフィルム搬送部8はなくてもよいし、それに伴って、図9のフローチャートにおいて、ステップS101およびステップS107を省略してもよい。
この場合、制御部90は、図9のステップS102において、吐出ヘッド500を制御して、フラッシング部6の受け部60の液受面に機能液を吐出させる。そして、かかる機能液の吐出処理を複数回繰り返すことで、フラッシング部6の容器部61に機能液が貯留され、受け部60の液受面に液だまりが形成される。制御部90は、受け部60の液受面に形成された液だまりにノズル516の先端を接液させることで、ノズル516の先端の付着物を洗浄する。かかる構成によれば、フィルムFおよびフィルム搬送部8がある場合と比較して、少ない構成でノズル516の吐出不良を解消することができる。
なお、上記のようにフラッシング部6の受け部60に直接機能液を吐出する場合、フラッシング部6の排出部を塞ぐなどして、フラッシング部6が受け止めた機能液が排出しないようにしてもよい。
また、上述した実施形態において、液滴吐出装置1は、さらに図示しないメンテナンス部を備えていてもよい。メンテナンス部は、吐出ヘッド500内に残存する機能液をノズル516から吸引する吸引処理と、吐出ヘッド500の下面(ノズル面)を払拭するワイピング処理とを行う。図9のステップS105の後に、制御部90は、メンテナンス部を制御して、吸引処理およびワイピング処理を実行することとしてもよい。かかる構成によれば、より効果的に機能液の吐出不良を解消することができる。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 液滴吐出装置
2 第1搬送ステージ
3 第2搬送ステージ
4 搬送部
5 描画部
6 フラッシング部
7 検査部
8 フィルム搬送部
9 制御装置
41 ガイドレール
42 移動部
43 保持部
50 キャリッジ
51 第1キャリッジ群
52 第2キャリッジ群
53 第3キャリッジ群
54 第1処理ステージ
55 第2処理ステージ
56 第3処理ステージ
60 受け部
61 容器部
81 ガイドレール
82 移動部
83 保持部
90 制御部
91 記憶部
500 吐出ヘッド
F フィルム
S 基板

Claims (15)

  1. ステージと、
    機能液を吐出する複数のノズルを有し、前記ノズルから前記ステージの上に位置する基板に対して前記機能液を吐出する吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドから吐出された前記機能液を受けるフラッシング部と、
    前記吐出ヘッドから前記フラッシング部に対して前記機能液を吐出させる第1処理と、前記第1処理とは異なるタイミングで実行される処理であって、前記フラッシング部上に前記機能液の液だまりを形成し、形成された前記液だまりに前記ノズルの先端を接液させる第2処理とを実行する制御部と
    を備える、液滴吐出装置。
  2. 前記制御部は、前記第2処理において、前記ノズルの先端を前記機能液に接液させた状態で、前記ノズルの吐出駆動源を制御して、前記ノズル内部に圧力変動を生じさせる、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記フラッシング部は、前記機能液を受ける受け部と、前記受け部を収容する容器部とを備え、
    前記制御部は、前記第2処理において、前記吐出ヘッドを制御して、前記受け部の液受面に前記機能液を吐出させることによって前記液だまりを形成する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記制御部は、前記第1処理において、前記ノズルの先端と前記フラッシング部との距離を第1距離に設定し、前記第2処理において、前記ノズルの先端と前記フラッシング部との距離を前記第1距離よりも小さい第2距離に設定する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記フラッシング部は、前記第1処理において前記機能液を受ける受け部を備え、
    前記制御部は、前記第2処理において、前記受け部の上方に配置されたフィルムに対して前記吐出ヘッドから前記機能液を吐出して前記フィルム上に前記液だまりを形成する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記受け部の上方の位置と待機位置との間で前記フィルムを移動させる移動部
    を備える、請求項5に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記フィルムの液受面は、親液部と、撥液部とを備え、
    前記親液部は、前記機能液の着弾位置に対応して設けられ、
    前記撥液部は、前記親液部の周りを囲むように位置する、請求項5に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記フラッシング部は、前記フィルムを吸着する吸着部を備える、請求項5に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記フィルムに吐出された前記機能液を除去する液除去部を備える、請求項5に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記制御部は、前記第2処理中に、前記吐出ヘッドから前記機能液を吐出する際の吐出周波数および吐出強度のうち少なくともいずれかを変更する、請求項2に記載の液滴吐出装置。
  11. 前記吐出ヘッドを昇降させる昇降機構を備え、
    前記制御部は、前記第2処理中に、前記昇降機構を制御して、前記ノズルと前記フラッシング部との距離を変更する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  12. 前記ノズルの吐出状態を検査する検査部を備え、
    前記制御部は、前記第2処理後に、前記検査部を用いて、前記ノズルの前記吐出状態が予め定められた基準以上であるか否かを判定する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  13. 前記受け部の上方の位置と待機位置との間で前記フィルムを移動させる移動部と、
    前記ノズルの吐出状態を検査する検査部と、
    前記フィルムから前記機能液を除去する液除去部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記移動部を制御して、前記待機位置から前記フラッシング部の上方の位置に前記フィルムを移動させ、
    前記受け部の上方に配置された前記フィルムに対して前記吐出ヘッドから前記機能液を吐出して前記フィルム上に前記液だまりを形成し、
    形成された前記液だまりに前記ノズルの先端を接液させた状態で、前記ノズルの吐出駆動源を制御して、前記ノズル内部に圧力変動を生じさせ、
    前記検査部を用いて前記ノズルの前記吐出状態を検査し、前記吐出状態が予め定められた基準以上であるか否かを判定し、
    前記液除去部を制御して前記フィルムに吐出された前記機能液を除去させる、請求項5に記載の液滴吐出装置。
  14. 機能液を吐出する複数のノズルを有し、前記ノズルからステージの上に位置する基板に対して前記機能液を吐出する吐出ヘッドから吐出された前記機能液を受けるフラッシング部に対して、前記機能液を吐出させる工程と、
    前記フラッシング部上に前記機能液の液だまりを形成し、形成された前記液だまりに前記ノズルの先端を接液させる工程と
    を含み、
    前記液だまりに前記ノズルの先端を接液させる工程は、前記機能液を吐出させる工程とは異なるタイミングで実行される、液滴吐出方法。
  15. 機能液を吐出する複数のノズルを有し、前記ノズルからステージの上に位置する基板に対して前記機能液を吐出する吐出ヘッドから吐出された前記機能液を受けるフラッシング部に対して、前記機能液を吐出させる手順と、
    前記フラッシング部上に前記機能液の液だまりを形成し、形成された前記液だまりに前記ノズルの先端を接液させる手順と
    をコンピュータに実現させるプログラムが非一時的に記録された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記液だまりに前記ノズルの先端を接液させる手順は、前記機能液を吐出させる手順とは異なるタイミングで実行される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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