JP2024014623A - 粘着シートの製造方法及び粘着シート付き光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】残存モノマーの量が低減されながらも投錨力の低下が抑制された粘着シートの製造に適した技術を提供する。【解決手段】提供される粘着シートの製造方法は、モノマーの重合体と残存モノマーとを含む第1の粘着シートに対して活性エネルギー線を用いた表面改質処理を実施することにより、第1の粘着シートに比べて残存モノマーの量を低減させた第2の粘着シートを得ることを含む。表面改質処理は、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、エキシマUV光処理及びフレーム処理からなる群から選択される少なくとも1つである。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着シートの製造方法及び粘着シート付き光学フィルムの製造方法に関する。
液晶表示装置及びエレクトロルミネセンス(EL)表示装置に代表される各種の画像表示装置は、一般に、偏光フィルム等の光学フィルムと粘着シートとを含む光学積層体を備えている。光学積層体に含まれる光学フィルム間の接合や、光学積層体と画像表示パネルとの接合には、通常、粘着シートが使用される。粘着シートとしては、アクリルモノマーやシリコーンモノマー等を含むモノマー群を重合及び架橋により硬化させたシートが典型的である。特許文献1には、光硬化性組成物を含む塗布層に光を照射して粘着シートを形成する方法(光硬化法)が開示されている。また、特許文献1には、形成した粘着シートに残存するモノマーの量を加熱乾燥によって低減させる方法が開示されている。
特許第4822034号
硬化後の粘着シートに含まれる残存モノマーの量が大きくなると、臭気(モノマー臭)の問題が生じる。例えば硬化条件を制御することで、残存モノマーの量を低減させることが考えられる。しかし、本発明者らの検討によれば、硬化条件の制御のみによって残存モノマーの量を低減させた場合には、接合対象物に対する粘着シートの投錨力が低下することがある。
本発明は、残存モノマーの量が低減され、かつ投錨力の低下が抑制された粘着シートの製造に適した技術の提供を目的とする。
本発明は、
モノマーの重合体と残存モノマーとを含む第1の粘着シートに対して活性エネルギー線を用いた表面改質処理を実施することにより、前記第1の粘着シートに比べて前記残存モノマーの量を低減させた第2の粘着シートを得ることを含む、粘着シートの製造方法、
を提供する。
別の側面において、本発明は、
上記本発明の粘着シートの製造方法によって形成された前記第2の粘着シートの表面に光学フィルムを配置して粘着シート付き光学フィルムを形成することを含む、粘着シート付き光学フィルムの製造方法、
を提供する。
本発明によれば、残存モノマーの量が低減され、かつ投錨力の低下が抑制された粘着シートの製造に適した技術を提供できる。
本発明の粘着シートの製造方法の一例を説明するための模式図である。 本発明の粘着シートの製造方法の一例を説明するための模式図である。 第1の粘着シートを形成する方法の一例を説明するための模式図である。 第1の粘着シートを形成する方法の一例を説明するための模式図である。 第1の粘着シートを形成する方法の一例を説明するための模式図である。 本発明の粘着シートの製造方法の一例を説明するための模式図である。 本発明の粘着シート付き光学フィルムの製造方法の一例を説明するための模式図である。 本発明の粘着シート付き光学フィルムの製造方法の一例を説明するための模式図である。 本発明の粘着シート付き光学フィルムの製造方法の一例を説明するための模式図である。
本発明の第1態様にかかる粘着シートの製造方法は、
モノマーの重合体と残存モノマーとを含む第1の粘着シートに対して活性エネルギー線を用いた表面改質処理を実施することにより、前記第1の粘着シートに比べて前記残存モノマーの量を低減させた第2の粘着シートを得ることを含む。
本発明の第2態様において、例えば、第1態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記第2の粘着シートにおける前記残存モノマーの量が5000ppm(重量基準)以下である。
本発明の第3態様において、例えば、第1又は第2態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記第1の粘着シートにおける前記残存モノマーの量が6000ppm(重量基準)以上である。
本発明の第4態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つの態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記表面改質処理が、コロナ処理、プラズマ処理、エキシマUV光処理及びフレーム処理からなる群から選択される少なくとも1つである。
本発明の第5態様において、例えば、第1から第4態様のいずれか1つの態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記表面改質処理を、酸素濃度20体積%以下の雰囲気で実施する。
本発明の第6態様において、例えば、第5態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記雰囲気が不活性ガス雰囲気である。
本発明の第7態様において、例えば、第1から第6態様のいずれか1つの態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記表面改質処理を前記第1の粘着シートの露出面に対して実施する。
本発明の第8態様において、例えば、第1から第7態様のいずれか1つの態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記第1の粘着シートが、モノマー群及び/又は前記モノマー群の部分重合物を含む光硬化性組成物から形成された粘着シートである。
本発明の第9態様において、例えば、第8態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記モノマー群は(メタ)アクリル系モノマーを含む。
本発明の第10態様において、例えば、第1から第9態様のいずれか1つの態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記第1の粘着シートを、モノマー群及び/又は前記モノマー群の部分重合物を含む光硬化性組成物を含む塗布層に光を照射して形成することをさらに含む。
本発明の第11態様において、例えば、第10態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記第1の粘着シートを、基材シート、前記塗布層及びはく離ライナーをこの順に含む積層体に前記光を照射して形成する。
本発明の第12態様において、例えば、第10又は第11態様にかかる粘着シートの製造方法では、前記光は、前記活性エネルギー線とは異なる。
本発明の第13態様にかかる粘着シート付き光学フィルムの製造方法は、
第1から第12態様のいずれか1つの態様にかかる製造方法によって形成された前記第2の粘着シートの表面に光学フィルムを配置して粘着シート付き光学フィルムを形成することを含む。
本発明の第14態様において、例えば、第13態様にかかる粘着シート付き光学フィルムの製造方法では、前記表面は前記表面改質処理がなされた面である。
本発明の第15態様において、例えば、第13又は第14態様にかかる粘着シート付き光学フィルムの製造方法では、前記光学フィルムが、偏光フィルム及び位相差フィルムからなる群から選ばれる少なくとも1つのフィルムを含む。
本発明の第16態様において、例えば、第13から第15態様のいずれか1つの態様にかかる粘着シート付き光学フィルムの製造方法では、前記光学フィルムに対する前記第2の粘着シートの投錨力が12N/25mm以上である前記粘着シート付き光学フィルムを形成する。
以下に本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
本発明者は、粘着シートに対する活性エネルギー線を用いた表面改質処理によって残存モノマーの量を低減させることを着想し、この着想に基づいて検討を進め、本発明を完成させた。活性エネルギー線を用いた表面改質処理によれば、粘着シートに含まれる残存モノマーの量を低減できると共に投錨力の低下を抑制できる。
[粘着シートの製造方法]
図1を参照して、本発明の粘着シートの製造方法の一例を説明する。この例では、第1の粘着シート1に対して活性エネルギー線21を用いた表面改質処理を実施することにより、第2の粘着シート2を形成する。第1の粘着シート1は、モノマーの重合体と残存モノマーとを含む。残存モノマーは、典型的には、重合体を形成する重合反応における未反応モノマーである。第2の粘着シート2では、第1の粘着シート1に比べて、残存モノマーの量が低減されている。表面改質処理は、露出面である第1の粘着シート1の表面12に対して実際される。より具体的には、表面改質処理は、表面12に対する活性エネルギー線21の照射により実施される。ただし、活性エネルギー線21を用いる限り、表面改質処理の態様はこの例に限定されない。また、表面改質処理は、第1の粘着シート1の一方の表面12に対して実施されている。ただし、表面改質処理は、第1の粘着シート1の双方の表面12,13に対して実施してもよい。表面改質処理がなされた表面12は、改質処理面14となる。
図2を参照して、本発明の粘着シートの製造方法の別の一例を説明する。この例では、長尺状の第1の粘着シート1に対して活性エネルギー線21を用いた表面改質処理が実施され、長尺状の第2の粘着シート2が形成される。表面改質処理は、第1の粘着シート1が処理装置22を通過する際に実施される。また、表面改質処理は、長尺状の基材シート11に積層された状態で第1の粘着シート1及び第2の粘着シート2を搬送しながら実施される。図2の方法は、第2の粘着シート2の量産に特に適している。
第2の粘着シート2における残存モノマーの量は、5000ppm以下であってもよく、4500ppm以下、4000ppm以下、3500ppm以下、3000ppm以下、2500ppm以下、2000ppm以下、1500ppm以下、さらには1000ppm以下であってもよい。残存モノマーの量の下限は、例えば30ppm以上である。本明細書において「ppm」は全て重量基準である。
第1の粘着シート1における残存モノマーの量は、例えば6000ppm以上であり、8000ppm以上、10000ppm以上、13000ppm以上、15000ppm以上、18000ppm以上、20000ppm以上、25000ppm以上、30000ppm以上、35000ppm以上、さらには40000ppm以上であってもよい。残存モノマーの量の上限は、例えば50000ppm以下である。
第1の粘着シート1及び第2の粘着シート2における残存モノマーの量は、ガスクロマトグラム(GC)分析により評価できる。
表面改質処理は、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、エキシマUV光処理及びフレーム処理からなる群から選択される少なくとも1つであり、コロナ処理及び/又はプラズマ処理であってもよく、コロナ処理であってもよい。換言すれば、活性エネルギー線21は、電子線、イオン線、プラズマ線及び紫外線からなる群から選択される少なくとも1つであってもよい。各々の表面改質処理は、対応する公知の処理装置22により実施できる。
表面改質処理は、大気雰囲気で実施することが可能であるが、大気(酸素濃度20.9体積%)に比べて酸素濃度が低減された雰囲気で実施してもよい。低減された酸素濃度の雰囲気での表面改質処理は、処理の程度を抑えながら残存モノマーの量を低減することに特に適している。表面改質処理は、酸素濃度20体積%以下、15体積%以下、10体積%以下、8体積%以下、6体積%以下、5体積%以下、3体積%以下、1体積%以下、0.5体積%以下、さらには0.3体積%以下の雰囲気で実施してもよい。酸素濃度の下限は、0.01体積%以上、0.1体積%以上、さらには0.5体積%以上であってもよい。酸素濃度が低減された雰囲気の例は、酸素及び不活性ガスの混合雰囲気である。不活性ガスの例は、アルゴン及び窒素である。ただし、不活性ガスは上記例に限定されない。表面改質処理によって、第2の粘着シート2における改質処理面14の投錨力は処理前よりも向上しうる。低減された酸素濃度の雰囲気での表面改質処理は、とりわけ処理の程度を高くした場合(例えば、コロナ処理において放電量を10kJ/m2以上とした場合)に、改質処理面14の投錨力を高めることに特に適している。投錨力は、例えば、光学フィルム等の樹脂フィルムに対する投錨力である。また、表面改質処理の種類によっては、低減された酸素濃度の雰囲気での実施により、処理の程度を高くした場合にも火気リスクを低減できる。
表面改質処理は、酸素を実質的に含まない雰囲気で実施してもよい。酸素を実質的に含まないとは、酸素濃度が0.1体積%未満、好ましくは0.05体積%未満、より好ましくは0.01体積%未満であることを意味する。酸素を実質的に含まない雰囲気の例は、不活性ガス雰囲気である。換言すれば、表面改質処理は不活性ガス雰囲気で実施してもよい。表面改質処理は、常圧(1気圧)下で実施してもよい。
コロナ処理である表面改質処理の条件は、放電量により表して、例えば、0.6~100kJ/m2である。放電量の下限は、1kJ/m2以上、2kJ/m2以上、5kJ/m2以上、7kJ/m2以上、10kJ/m2以上、13kJ/m2以上、15kJ/m2以上、20kJ/m2以上、25kJ/m2以上、30kJ/m2以上、さらには35kJ/m2以上であってもよい。放電量の上限は、70kJ/m2以下、60kJ/m2以下、50kJ/m2以下、45kJ/m2以下、40kJ/m2以下、30kJ/m2以下、20kJ/m2以下、さらには18kJ/m2以下であってもよい。酸素濃度10体積%以上20.9体積%以下の雰囲気でコロナ処理を実施する場合は、放電量は1~18kJ/m2であってもよい。酸素濃度0.01体積%以上10体積%未満の雰囲気でコロナ処理を実施する場合は、放電量は1~60kJ/m2であってもよい。
基材シート11の例は、第1の粘着シート1の形成に用いうる後述の基材シート31の例と同じである。第1の粘着シート1の形成に用いた基材シート31を基材シート11に用いてもよい。
(第1の粘着シート)
第1の粘着シート1は、モノマー群及び/又は当該モノマー群の部分重合物を含む光硬化性組成物から形成された粘着シート(光硬化型の粘着シート)であってもよい。ただし、第1の粘着シート1は、モノマーの重合体と残存モノマーとを含む限り、上記例に限定されない。第1の粘着シート1は、モノマー群と溶剤とを含む熱硬化性組成物から形成された粘着シート(熱硬化型の粘着シート)であってもよい。なお、含まれる残存モノマーの量は、熱硬化型粘着シートに比べて光硬化型粘着シートで多い傾向にある。これには、大気中の酸素によって、特にシートの表面近傍における光硬化型組成物の硬化が阻害されやすいことが影響している可能性がある。このため、光硬化型の粘着シートでは、粘着シートの外部、典型的には隣接する層、に残存モノマーが移動して悪影響を及ぼしやすい。悪影響の一例は、隣接する光学フィルムにおけるクラックの発生である。この観点からは、第1の粘着シート1(及び当該粘着シートから形成された第2の粘着シート2)が光硬化型である場合に、本発明の製造方法は特に有利である。
光硬化型である第1の粘着シート1は、例えば、基材シート31、光硬化性組成物を含む塗布層32及びはく離ライナー33をこの順に含む第1の積層体34に光35を照射して形成できる(図3A)。光35の照射によって、塗布層32から第1の粘着シート1が形成される(図3C)。形成された第1の粘着シート1は、はく離ライナー33が剥離されるまでは、基材シート31及びはく離ライナー33によって挟持されて第2の積層体36の一部を構成している。図3Aの例では、光35は基材シート31の側から照射される。光35は、基材シート31を透過して塗布層32に到達し、塗布層32を硬化させる。ただし、光35の照射は、はく離ライナー33の側から実施してもよいし、はく離ライナー33及び基材シート31の双方の側から実施してもよい(図3B)。
本発明の製造方法は、第1の粘着シート1を形成する上記工程をさらに含んでいてもよい。換言すれば、本発明の製造方法は、第1の粘着シート1を、モノマー群及び/又は当該モノマー群の部分重合物を含む光硬化性組成物を含む塗布層32に光35を照射して形成することをさらに含んでいてもよい。このとき、第1の粘着シート1は、基材シート31、塗布層32及びはく離ライナー33をこの順に含む第1の積層体34に光35を照射して形成してもよい。第1の粘着シート1を形成する工程と、形成した第1の粘着シート1に対する上記表面改質処理とは、連続して実施してもよい。
図4を参照して、第1の粘着シート1を形成する工程をさらに含む本発明の製造方法の一例を説明する。この例では、巻回体41から繰り出した長尺状の基材シート31の片面に対して、塗布装置42により光硬化性組成物の塗布層32を形成する。次に、塗布層32の上に、巻回体43から繰り出した長尺状のはく離ライナー33を配置して、長尺状の第1の積層体34を形成する。次に、照射装置44から第1の積層体34に光35を照射して、長尺状の第1の粘着シート1を形成する。次に、第1の粘着シート1を含む第2の積層体36からはく離ライナー33を剥離して巻回体45に巻き取る。以上の工程は、基材シート31及びはく離ライナー33を搬送しながら実施する。次に、はく離ライナー33の剥離により形成された第1の粘着シート1の露出面(表面12)に対して処理装置22による表面改質処理を実施して、改質処理面14を有する第2の粘着シート2を形成する。はく離ライナー33を剥離した後の以上の工程は、基材シート31(11)を搬送しながら実施する。図4の方法は、第2の粘着シート2の量産に特に適している。
<はく離ライナー>
はく離ライナー33の基材(以下、「ライナー基材」)の例は、樹脂フィルムである。ライナー基材に含まれうる樹脂の例は、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル、アセテート樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、(メタ)アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、並びにポリフェニレンサルファイドである。樹脂は、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルである。
はく離ライナー33は、光35の透過性を有していてもよく、基材シート31と同程度の光35の透過性を有していてもよい。
はく離ライナー33の厚さは、例えば10~200μmであり、25~150μmであってもよい。
はく離ライナー33は、ライナー基材以外の層を備えていてもよい。はく離ライナー33は、離型層を備えていてもよい。はく離ライナー33は、例えば、ライナー基材と、ライナー基材の一方の面に形成された離型層とを備える。このはく離ライナー33は、離型層が塗布層32の側となるように使用できる。
離型層は、典型的には、離型剤を含む離型剤組成物の硬化層である。離型剤には、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖アルキル系離型剤、脂肪酸アミド系離型剤、シリカ粉等の種々の離型剤を使用できる。はく離ライナー33は、シリコーン系離型剤を主成分として含む離型剤組成物の硬化層(以下「シリコーン離型層」)を備えていてもよい。シリコーン離型層は、第1の粘着シート1に対する密着性及び剥離性の両立に特に適している。なお、本明細書において主成分とは、最も含有率の大きな成分を意味する。
シリコーン系離型剤は、例えば、付加反応型、縮合反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型、無溶媒型等の各種の硬化型シリコーン材料であり、付加反応硬化型シリコーン材料が好ましい。付加反応硬化型シリコーン材料は、第1の粘着シート1に対する密着性及び剥離性の両立した離型層の形成に特に適している。硬化型シリコーン材料は、ウレタン、エポキシ、アルキッド樹脂等の有機樹脂にグラフト重合等により反応性シリコーンを導入したシリコーン変性樹脂であってもよい。
付加反応硬化型シリコーン材料の例は、ビニル基又はアルケニル基を分子内に有するポリオルガノシロキサンである。付加反応硬化型シリコーン材料は、ヒドロシリル基を有さなくてもよい。アルケニル基の例は、3-ブテニル基、4-ペンテニル基、5-ヘキセニル基、6-ヘプテニル基、7-オクテニル基、8-ノネニル基、9-デセニル基、10-ウンデセニル基、及び11-ドデセニル基である。ポリオルガノシロキサンの例は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン及びポリメチルエチルシロキサン等のポリアルキルアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、並びにポリ(ジメチルシロキサン-ジエチルシロキサン)等の複数種のSi原子含有モノマーの共重合体である。ポリオルガノシロキサンは、好ましくはポリジメチルシロキサンである。
シリコーン系離型剤を主成分として含む離型剤組成物(以下「シリコーン離型剤組成物」)は、通常、架橋剤を含む。架橋剤の例は、ヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンである。架橋剤は、一分子中に2以上のヒドロシリル基を有していてもよい。
シリコーン離型剤組成物は、硬化触媒を含んでいてもよい。硬化触媒の例は、白金系触媒である。白金系触媒の例は、塩化白金酸、白金のオレフィン錯体、塩化白金酸のオレフィン錯体である。白金系触媒の使用量は、組成物の全固形分に対して、例えば10~1000ppm(重量基準、白金換算)である。
シリコーン離型剤組成物は、添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例は、剥離コントロール剤及び密着性向上剤である。剥離コントロール剤の例は未反応性のシリコーン樹脂であり、より具体的な例は、オクタメチルシクロテトラシロキサン等のオルガノシロキサン、及びMQレジンである。剥離コントロール剤及び密着性向上剤の使用量は、組成物の全固形分に対して合計で、例えば1~30重量%である。添加剤のさらなる例は、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤及び着色剤である。さらなる添加剤の使用量は、組成物の全固形分に対して合計で、例えば10重量%以下である。
シリコーン離型剤組成物は、有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒の例は、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-ヘプタン等の炭化水素系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒である。2種以上の有機溶媒が含まれていてもよい。有機溶媒の使用量は、好ましくは、シリコーン離型剤組成物の80~99.9重量%である。
離型層は、例えば、ライナー基材上に形成した離型剤組成物を含む塗布膜を加熱及び乾燥して形成できる。離型剤組成物の塗布には、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコート等の各種の塗布方法を適用できる。加熱及び乾燥には、例えば熱風乾燥を適用できる。加熱温度及び時間は、ライナー基材の耐熱性により異なるが、通常、80~150℃及び10秒~10分程度である。必要に応じて、紫外線等の活性エネルギー線の照射を併用してもよい。
離型層の厚さは、例えば10~300nmである。厚さの上限は、200nm以下、150nm以下、120nm以下、110nm以下、100nm以下、100nm未満、90nm以下、80nm以下、70nm以下、70nm未満、さらには65nm以下であってもよい。厚さの下限は、15nm以上、20nm以上、25nm以上、30nm以上、35nm以上、40nm以上、45nm以上、さらには50nm以上であってもよい。
はく離ライナー33は、枚葉状であっても長尺状であってもよい。
<基材シート>
基材シート31の例は、樹脂フィルムである。基材シート31に含まれる樹脂の例は、ライナー基材に含まれうる樹脂の例と同じである。
基材シート31は、光35の透過性に優れることが好ましい。
基材シート31の厚さは、例えば10~200μmであり、25~150μmであってもよい。
基材シート31は、塗布層32の側の面に離型層を備えていてもよい。基材シート31が備えうる離型層及びその製法の例は、はく離ライナー33が備えうる離型層及びその製法の例と同じである。はく離ライナー33及び基材シート31の双方が離型層を備えていてもよい。この場合、双方の離型層は、同じ離型剤を主成分として含む離型剤組成物から形成されていてもよい。また、双方の離型層の厚さは異なっていてもよく、例えば、基材シート31が備える離型層の方が厚くてもよい。
基材シート31には、通常、第1の粘着シート1との剥離力がはく離ライナー33に比べて大きなシートを選択できる。
基材シート31は、枚葉状であっても長尺状であってもよい。
<光硬化性組成物>
光硬化性組成物は、光35の照射によって塗布層32から第1の粘着シート1が形成されうる組成物である。光硬化性組成物は、例えば、(メタ)アクリル系モノマーを含むモノマー群及び/又は当該モノマー群の部分重合物を含む。光硬化性組成物における(メタ)アクリル系成分、すなわち(メタ)アクリル系モノマー及びその部分重合物、の含有率は、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、さらには80重量%以上であってもよい。この場合、(メタ)アクリル重合体及びその架橋物を主成分とするアクリル系の粘着シートを形成できる。ただし、光硬化性組成物は上記例に限定されない。本明細書において(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルを意味する。(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。
(メタ)アクリル系モノマーの例は、炭素数1~20のアルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。アルキル基の炭素数は、7以下、6以下、5以下、さらには4以下であってもよい。アルキル基は、直鎖状であっても分岐を有していてもよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、n-へキシル(メタ)アクリレート、イソヘキシル(メタ)アクリレート、イソヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート(ラウリル(メタ)アクリレート)、n-トリデシル(メタ)アクリレート、n-テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート及びオクタデシル(メタ)アクリレートである。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、n-ブチル(メタ)アクリレートであってもよい。
モノマー群における(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有率は、例えば40重量%以上であり、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、さらには95重量%以上であってもよい。なお、含有率の計算にあたり、部分重合物の重量は、重合前の各モノマーとしての重量に換算する。
モノマー群は、カルボキシル基含有モノマーを含んでいてもよい。カルボキシル基含有モノマーは(メタ)アクリル系モノマーであってもよく、換言すれば、(メタ)アクリル系モノマーがカルボキシル基含有モノマーを含んでいてもよい。カルボキシル基含有モノマーの例は、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸及びクロトン酸である。モノマー群におけるカルボキシル基含有モノマーの含有率は、例えば10重量%以下であり、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5.5重量%以下、さらには5重量%以下であってもよい。含有率の下限は、例えば0.1重量%以上であり、0.5重量%以上、さらには1重量%以上であってもよい。モノマー群は、カルボキシル基含有モノマーを含んでいなくてもよい。
モノマー群は、ヒドロキシ基含有モノマーを含んでいてもよい。ヒドロキシ基含有モノマーは(メタ)アクリル系モノマーであってもよく、換言すれば、(メタ)アクリル系モノマーがヒドロキシ基含有モノマーを含んでいてもよい。ヒドロキシ基含有モノマーは、粘着シートの凝集力向上に寄与しうる。ヒドロキシ基含有モノマーの例は、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル及び(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)-メチルアクリレートである。ヒドロキシ基含有モノマーは、好ましくは、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチルである。モノマー群におけるヒドロキシ基含有モノマーの含有率は、例えば5重量%以下であり、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、1重量%以下、0.8重量%以下、0.5重量%以下、0.3重量%以下、0.2重量%以下、さらには0.1重量%以下であってもよい。含有率の下限は、例えば0.01重量%以上であり、0.03重量%以上、さらには0.05重量%以上であってもよい。モノマー群は、ヒドロキシ基含有モノマーを含んでいなくてもよい。
光硬化性組成物において、上述した各モノマーは部分重合物として含まれていてもよい。部分重合物は、単一重合体及び共重合体のいずれであってもよい。部分重合物は、光硬化性組成物の粘度を適度に増大させることで、塗布層32の安定した形成に寄与しうる。
光硬化性組成物は、通常、光重合開始剤を含有する。光重合開始剤の例は、波長450nmよりも短い波長の可視光及び/又は紫外線によりラジカルを発生する光ラジカル発生剤である。
光重合開始剤の例は、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾインエーテル類;アニソールメチルエーテル等の置換ベンゾインエーテル;2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン等の置換アセトフェノン;1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン等のα-ヒドロキシアルキルフェノン;2-メチル-2-ヒドロキシプロピオフェノン等の置換アルファーケトール;2-ナフタレンスルホニルクロライド等の芳香族スルホニルクロライド;1-フェニル-1,1-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)-オキシム等の光活性オキシム;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、O-(アセチル)-N-(1-フェニル-2-オキソ-2-(4’-メトキシ-ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;並びにチタノセン系化合物である。光硬化性組成物は、1種又は2種以上の光重合開始剤を含んでいてもよい。
光硬化性組成物における光重合開始剤の配合量は、モノマー群及びその部分重合物の合計100重量部に対して、例えば0.02~10重量部であり、0.05~5重量部であってもよい。
光硬化性組成物は、架橋剤を含んでいてもよい。架橋剤の例は、1分子中に2以上の重合性官能基を有する多官能モノマーである。多官能モノマーは(メタ)アクリル系モノマーであってもよい。多官能モノマーの例は、1分子中に2以上のC=C結合を有するモノマー、及び1分子中に1以上のC=C結合と、1以上のエポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、ヒドラジン基、メチロール基等の重合性官能基とを有するモノマーである。多官能モノマーは、好ましくは、1分子中に2以上のC=C結合を有するモノマーである。
多官能モノマーの例は、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2-エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート(NDDA)、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート(多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物等);アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートである。多官能モノマーは、好ましくは、多官能アクリレートであり、より好ましくは、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートである。
架橋剤の配合量は、分子量や官能基数等により異なるが、モノマー群及びその部分重合物の合計100重量部あたり、例えば5重量部以下であり、3重量部以下、2重量部以下、1重量部以下、さらには0.5重量部以下であってもよい。配合量の下限は、例えば0.01重量部以上であり、さらには0.05重量部以上であってもよい。
光硬化性組成物は、上述した以外の添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例は、連鎖移動剤、シランカップリング剤、粘度調整剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯電防止剤及び紫外線吸収剤である。
光硬化性組成物における溶剤の含有率は、例えば5重量%以下であり、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、1重量%以下、さらには0.5重量%以下であってもよい。光硬化性組成物は、溶剤を実質的に含まなくてもよい。溶剤を実質的に含まないとは、添加剤等に由来する溶剤等を、例えば0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下、より好ましくは0.01重量%以下の含有率で許容する趣旨である。
光硬化性組成物の粘度は、好ましくは、5~100ポイズである。上記範囲の粘度を有する光硬化性組成物は、塗布層32の形成に特に適している。
<第1の積層体>
第1の積層体34は、例えば、基材シート31(又ははく離ライナー33)の上に塗布層32を形成し、形成した塗布層32の上にはく離ライナー33(又は基材シート31)を配置して形成できる。また、互いの主面が向き合うように所定の間隔に保持された基材シート31及びはく離ライナー33の間の空間に光硬化性組成物を流しこむように塗布して第1の積層体34を形成してもよい。
塗布層32の形成には、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコート等の各種の塗布方法を適用できる。
塗布層32の厚さは、目的とする第2の粘着シート2の厚さに応じて調整でき、例えば5~100μmであり、5~50μm、5~25μm、さらには5~20μmであってもよい。
第1の積層体34は、基材シート31、塗布層32及びはく離ライナー33以外のさらなる層を含んでいてもよい。上記さらなる層は、基材シート31及び/又ははく離ライナー33における塗布層32の側とは反対側に配置されていてもよい。塗布層32は、基材シート31及びはく離ライナー33と接していることが好ましい。
<光の照射>
第1の積層体34に照射する光35は、例えば、波長450nmよりも短い波長を有する可視光又は紫外線である。光35は、光硬化性組成物が含む光重合開始剤の吸収波長と同じ領域の波長の光を含んでいてもよい。波長200nm以下、好ましくは波長300nm以下の短波長光をフィルター等でカットした光35を照射してもよく、短波長光をカットすることは、光35による基材シート31及び/又ははく離ライナー33の劣化の抑制に適している。光35の光源は、例えば紫外線照射ランプを備える光照射装置である。紫外線照射ランプの例は、紫外光LED、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、ブラックライトランプ、ケミカルランプ、殺菌ランプ、低圧放電水銀ランプ、エキシマレーザーである。2以上の紫外線照射ランプが組み合わされていてもよい。
光35の照射は、連続的であっても断続的であってもよい。
光35の照射強度は、例えば1~20mW/cm2である。光35の照射時間は、例えば5分~5時間である。第1の積層体34に対する光35の積算光量は、例えば100~5000mJ/cm2である。
光35は、活性エネルギー線21とは異なっていてもよい。例えば、光35と活性エネルギー線21とは、その種類において異なっていてもよい。光である活性エネルギー線21と、光35とは、その波長において異なっていてもよい。活性エネルギー線21が紫外線であるとき、波長は200nm以下であってもよい。
第1の粘着シート1におけるモノマー群の重合率は、好ましくは90%以上である。重合率は、95%以上、96%以上、97%以上、さらには98%以上であってもよい。
第1の粘着シート1のゲル分率は、例えば50%以上であり、75%以上、80%以上、さらには85%以上であってもよい。
第1の粘着シート1に対するはく離ライナー33の剥離力は、第1の粘着シート1に対する基材シート31の剥離力に比べて小さくてもよい。
(第2の粘着シート)
第2の粘着シート2は、光硬化型であってもよい。
第2の粘着シート2の厚さは、例えば2~70μmであり、2~50μm、5~40μm、10~30μm、10~25μm、さらには10~20μmであってもよい。
第2の粘着シート2のゲル分率は、例えば50%以上であり、75%以上、80%以上、さらには85%以上であってもよい。
第2の粘着シート2は、例えば、光学フィルムを含む光学積層体に使用できる。換言すれば、第2の粘着シート2は光学積層体用であってもよい。光学積層体は、粘着シート付き光学フィルムであってもよい。第2の粘着シート2は、改質処理面14が光学フィルム側となるように使用してもよく、光学フィルムと接するように使用してもよい。ただし、第2の粘着シート2の用途及び使用方法は上記例に限定されない。
[粘着シート付き光学フィルムの製造方法]
図5を参照して、本発明の粘着シート付き光学フィルムの製造方法の一例を説明する。この例では、基材シート11上に配置された第2の粘着シート2の改質処理面14に光学フィルム3を配置して、粘着シート付き光学フィルム51を形成する。粘着シート付き光学フィルム51は、基材シート11、第2の粘着シート2及び光学フィルム3をこの順で含む。粘着シート付き光学フィルム51は、そのまま又は基材シート11を剥離した後に、例えば、第2の粘着シート2と光学フィルム3とを備える光学積層体として画像表示装置等に使用できる。光学積層体は、第2の粘着シート2を介して対象物(例えば画像形成パネル)に貼り合わせてもよい。ただし、粘着シート付き光学フィルム51の用途は、上記例に限定されない。粘着シート付き光学フィルム51から基材シート11を剥離して形成された露出面37には、光学フィルム等のさらなる部材を配置してもよく、一例として、光学フィルム3A、第2の粘着シート2及び光学フィルム3Bをこの順で含む粘着シート付き光学フィルム52を形成できる(図6参照)。光学フィルム3A,3Bは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
改質処理面14及び露出面37への光学フィルム3の配置は、直接的であっても間接的であってもよい。換言すれば、光学フィルム3は、改質処理面14又は露出面37に接するように配置されても、改質処理面14又は露出面37との間に他の層を挟んだ状態で配置されてもよい。
光学フィルム3における第2の粘着シート2と接する面は、活性エネルギー線による表面改質処理がなされた面であってもよい。この態様は、第2の粘着シート2と光学フィルム3との間の投錨力の向上に特に適している。光学フィルム3に対する表面改質処理の例は、好ましい例を含め、第1の粘着シート1に対する表面改質処理の例と同じである。
図7を参照して、本発明の粘着シート付き光学フィルムの製造方法の別の一例を説明する。この例では、図4の方法により形成された第2の粘着シート2の改質処理面14に長尺状の光学フィルム3を配置して、長尺状の粘着シート付き光学フィルム51を形成する。光学フィルム3は、巻回体46から繰り出されて改質処理面14に配置される。以上の工程は、基材シート31(11)を搬送しながら実施される。図7に示すように、第2の粘着シート2の形成と粘着シート付き光学フィルム51の形成とを連続して実施してもよい。また、第1の粘着シート1の形成と、第2の粘着シート2の形成と、粘着シート付き光学フィルム51の形成とを連続して実施してもよい。図7の方法は、粘着シート付き光学フィルム51の量産に特に適している。
光学フィルム3は、例えば、偏光フィルム及び位相差フィルムからなる群から選ばれる少なくとも1つを含むフィルムである。光学フィルム3は、偏光フィルム及び/又は位相差フィルムを含む積層フィルムであってもよい。光学フィルム3は、ガラス製のフィルムを含んでいてもよい。ただし、光学フィルム3は上記例に限定されない。
偏光フィルムは、偏光子を含む。偏光フィルムは、典型的には、偏光子及び保護フィルム(透明保護フィルム)を含む。保護フィルムは、例えば、偏光子の主面(最も広い面積を有する表面)に接して配置されている。偏光子は、2つの保護フィルムの間に配置されていてもよい。保護フィルムは、偏光子の少なくとも一方の面に配置されていてもよい。
偏光子としては、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素、二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの;ポリビニルアルコールの脱水処理物、ポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。偏光子は、典型的には、ポリビニルアルコール系フィルム(ポリビニルアルコール系フィルムには、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムが含まれる)、及び、ヨウ素等の二色性物質からなる。
偏光子の厚さは、特に限定されず、例えば80μm以下であり、50μm以下、30μm以下、25μm以下、さらには20μm以下であってもよい。偏光子の厚さの下限は、特に限定されず、例えば1μm以上であり、5μm以上、10μm以上、さらには15μm以上であってもよい。薄型の偏光子(例えば、厚さ20μm以下)は、寸法変化が抑制されており、光学積層体の耐久性、特に高温下の耐久性、の向上に寄与しうる。
保護フィルムの材料としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性等に優れる熱可塑性樹脂が用いられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、及び、これらの混合物が挙げられる。保護フィルムの材料は、(メタ)アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂又は紫外線硬化型樹脂であってもよい。偏光フィルムが2つの保護フィルムを有する場合、2つの保護フィルムの材料は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。例えば、偏光子の一方の主面に対して、接着剤を介して、熱可塑性樹脂で構成された保護フィルムが貼り合わされ、偏光子の他方の主面に対して、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化型樹脂で構成された保護フィルムが貼り合わされていてもよい。保護フィルムは、任意の添加剤を1種類以上含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤等が挙げられる。
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄膜性等の点より10~200μm程度である。
偏光子と保護フィルムとは通常、水系接着剤等を介して密着している。水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス、水系ポリウレタン、水系ポリエステル等を例示できる。上記の接着剤以外の他の接着剤としては、紫外線硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤等が挙げられる。電子線硬化型偏光板用接着剤は、各種の保護フィルムに対して、好適な接着性を示す。接着剤は、金属化合物フィラーを含んでいてもよい。
偏光フィルムでは、保護フィルムに代えて、位相差フィルム等を偏光子上に形成することもできる。保護フィルム上には、さらに別の保護フィルムを設けること、位相差フィルム等を設けること等もできる。
保護フィルムについて、偏光子と接着している表面と対向する表面には、ハードコート層が設けられていてもよく、反射防止、スティッキング防止、拡散、アンチグレア等を目的とした処理を施すこともできる。
偏光フィルムは、円偏光フィルムであってもよい。
位相差フィルムとしては、高分子フィルムを延伸させて得られるものや液晶材料を配向、固定化させたものを用いることができる。位相差フィルムは、例えば、面内及び/又は厚さ方向に複屈折を有する。
位相差フィルムには、反射防止用位相差フィルム(特開2012-133303号公報〔0221〕、〔0222〕、〔0228〕参照)、視野角補償用位相差フィルム(特開2012-133303号公報〔0225〕、〔0226〕参照)、視野角補償用の傾斜配向位相差フィルム(特開2012-133303号公報〔0227〕参照)等が含まれる。
位相差フィルムの具体的な構成、例えば、位相差値、配置角度、3次元複屈折率、単層か多層か等は特に限定されず、公知の位相差フィルムを使用することができる。
位相差フィルムの厚さは、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは10μm以下であり、さらに好ましくは1~9μmであり、特に好ましくは3~8μmである。
位相差フィルムは、例えば、液晶材料が配向、固定化された1/4波長板及び/又は1/2波長板を含んでいてもよい。
粘着シート付き光学フィルム51,52において、光学フィルム3に対する第2の粘着シート2の投錨力は、10N/25mm以上であってもよく、12N/25mm以上であってもよい。換言すれば、光学フィルム3に対する第2の粘着シート2の投錨力が10N/25mm以上、さらには12N/25mm以上である粘着シート付き光学フィルム51,52を形成してもよい。投錨力は、13N/25mm以上、14N/25mm以上、15N/25mm以上、16N/25mm以上、さらには17N/25mm以上であってもよい。投錨力の上限は、例えば50N/25mm以下であり、30N/25mm以下であってもよい。なお、偏光子の保護フィルム等の光学フィルム3において(メタ)アクリル樹脂を主成分として含むフィルム(以下、「アクリルフィルム」)が使用されることがある。アクリルフィルムと粘着シートとの接着強度は、一般に小さい傾向がある。この観点から、第2の投錨力が上記範囲にある第2の粘着シート2は、アクリルフィルムである光学フィルム3との接合に特に適している。
光学フィルム3に対する第2の粘着シート2の投錨力は、次の方法により測定できる。光学フィルム3と第2の粘着シート2との積層体を幅25mm×長さ150mmに切り出して試験片とする。光学フィルム3と第2の粘着シート2とが接している限り、積層体は他の層を含んでいてもよい。次に、両面テープを介して、試験片が備える光学フィルム3の表面全体をステンレス製試験板に重ね合わせ、2kgのローラを1往復させて、これらを圧着させる。次に、試験片が備える第2の粘着シート2を評価用シートに重ね合わせ、2kgのローラを1往復させて、これらを圧着させる。評価用シートは、幅30mm×長さ150mmのサイズを有し、試験中に第2の粘着シート2から剥離しないものである限り特に限定されない。評価用シートとしては、例えば、ITOフィルム(125テトライトOES(尾池工業社製)等)を用いることができる。次に、市販の引張試験機を用いて、評価用シートを把持した状態で、剥離角度180°、引張速度300mm/分で第2の粘着シート2を光学フィルム3から引きはがした際の剥離力の平均値を光学フィルム3に対する第2の粘着シート2の投錨力として特定する。上記の試験は、23℃±5℃の雰囲気で行う。
粘着シート付き光学フィルム51,52を用いて、画像表示装置を形成してもよい。画像表示装置は、例えば、粘着シート付き光学フィルム51,52と画像表示パネルとを接合して形成できる。接合は、第2の粘着シート2により行ってもよい。画像表示装置は、有機ELディスプレイであってもよく、液晶ディスプレイであってもよい。ただし、画像表示装置は上記例に限定されない。画像表示装置は、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PD)、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)等であってもよい。画像表示装置は、家電用途、車載用途、パブリックインフォメーションディスプレイ(PID)用途等に用いることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、以下に示す実施例に限定されない。
[モノマーシロップの作製]
(合成例1)
n-ブチルアクリレート(BA)99重量部、及び4-ヒドロキシブチルアクリレート(HBA)1重量部と、光重合開始剤としてOmnirad184(1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、IGM Resins製)を0.05重量部、Omnirad651(2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、IGM Resins製)を0.05重量部とを4つロフラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線を照射することによって、部分的に光重合したモノマーシロップA1を得た。紫外線の照射は、フラスコ内の液体の粘度(計測条件:BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで実施した。
(合成例2)
使用するモノマーを表1のように変更したことを除き、モノマーシロップA1と同様にして、モノマーシロップA2を調製した。なお、表1中の「AA」は、アクリル酸である。
Figure 2024014623000002
[光硬化性組成物の作製]
以下の表2に示す組成となるように、モノマーシロップ及び架橋剤を混合して、光硬化性組成物C1,C2を得た。なお、表2中の「NDDA」は、1,9-ノナンジオールジアクリレートである。
Figure 2024014623000003
[第1の粘着シートの作製]
(製造例1:はく離ライナーAの作製)
付加反応硬化型シリコーン(ヘキセニル基含有ポリオルガノシロキサンを含むLTC761、30重量%トルエン溶液、東レ・ダウコーニング製)30重量部、剥離コントロール剤(未反応性シリコーン樹脂を含むBY24-856、東レ・ダウコーニング製)0.9重量部、及び硬化触媒(白金触媒を含むSRX212、東レ・ダウコーニング製)2重量部、及び希釈溶媒としてトルエン/ヘキサン混合溶媒(体積比1:1)を混合して、シリコーン系離型剤組成物を得た。離型剤組成物におけるシリコーン固形分の濃度は、1.0重量%であった。次に、ライナー基材(ポリエステルフィルムであるルミラーXD500P、厚さ75μm)の片面に離型剤組成物をワイヤーバーにより塗布し、130℃で1分間加熱して、離型層(厚さ60nm)を片面に備えるはく離ライナーAを作製した。
(製造例2:はく離ライナーBの作製)
ライナー基材に対する離型剤組成物の塗布厚みを変更した以外は製造例1と同様にして、離型層(厚さ120nm)を片面に備えるはく離ライナーBを作製した。
(製造例3:第1の粘着シートAの作製)
光硬化性組成物C1を製造例1で作製したはく離ライナーA及び製造例2で作製したはく離ライナーBによって挟持するようにアプリケーターにより塗布して、はく離ライナーA、塗布層及びはく離ライナーBからなる第1の積層体を得た。はく離ライナーA,Bは、いずれも、離型層が塗布層に接するように使用した。次に、第1の積層体におけるはく離ライナーAの側から、照射強度2.5mW/cm2、照射時間640秒の条件で紫外線(Black light光源)を照射し、塗布層を光硬化させて、はく離ライナーA、第1の粘着シートA(厚さ20μm)及びはく離ライナーBにより構成される第2の積層体を形成した。形成した第1の粘着シートAにおける重合率は98.1%であった。形成した第1の粘着シートAにおける残存モノマーの量は、18230ppmであった。残存モノマーの量は、GC分析により評価した。以降の第1の粘着シート及び第2の粘着シートにおける残存モノマーの量も同様に評価した。GC分析に用いた装置及び測定条件を以下に示す。
・使用装置:GC7890A(Agilent Technologies製)
・カラム:HP-1(Agilent Technologies製)
・検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
・注入口温度:250℃
・測定温度条件:以下の(1)から(4)を順に実施。(1)0℃で3分保持、(2)昇温速度10℃/分で昇温、(3)120℃に到達後、昇温速度20℃/分で昇温、(4)300℃で保持
・試料調整方法:試料(粘着シート)0.05gをスクリュー瓶に採取し、酢酸エチル2.5mLを加えて一晩振とうした。得られた溶液を0.45μmメンブレンフィルターで濾過後、濾過液1μLをGCに注入して分析した。
(製造例4:第1の粘着シートBの作製)
光硬化性組成物C1の代わりに光硬化性組成物C2を用いるとともに、紫外線の照射時間を480秒に変更した以外は、製造例2と同様にして、はく離ライナーA、第1の粘着シートB(厚さ20μm)及びはく離ライナーBにより構成される第2の積層体を形成した。形成した第1の粘着シートBの重合率は97.9%であった。また、第1の粘着シートBにおける残存モノマーの量は、19320ppmであった。
(製造例5:第1の粘着シートCの作製)
紫外線の照射時間を2000秒に変更した以外は製造例2と同様にして、はく離ライナーA、第1の粘着シートC(厚さ20μm)及びはく離ライナーBにより構成される第2の積層体を形成した。形成した第1の粘着シートCの重合率は97.7%であった。また、第1の粘着シートCにおける残存モノマーの量は、1500ppmであった。
[第2の粘着シートの作製]
(実施例1)
製造例3で作製した第2の積層体からはく離ライナーBを剥離し、第1の粘着シートAの片面を露出させた。次に、第1の粘着シートAの露出面に対して、酸素濃度0.1体積%の雰囲気(酸素-窒素混合雰囲気、1気圧)下、放電量14.6kJ/m2でコロナ処理を行って、第2の粘着シートを得た。得られた第2の粘着シートにおける残存モノマーの量は2990ppmであった。
(実施例2~9)
以下の表3に示す第1の粘着シートに対して、表3に示す条件でコロナ処理を実施した以外は実施例1と同様にして、実施例2~9の第2の粘着シートを得た。なお、酸素濃度1.0体積%、0.1体積%及び0.01体積%の処理雰囲気は、酸素-窒素混合雰囲気とした。酸素濃度20.9体積%の処理雰囲気は、大気雰囲気とした。なお、処理雰囲気の圧力は全て1気圧であった。
(比較例1)
製造例2で作製した第2の積層体からはく離ライナーBを剥離して得た第1の粘着シートAに対してコロナ処理を実施することなく、そのまま比較例1の粘着シートaとした。
(比較例2)
製造例4で作製した第2の積層体からはく離ライナーBを剥離して得た第1の粘着シートCに対してコロナ処理を実施することなく、そのまま比較例2の粘着シートbとした。
(比較例3)
製造例3で作製した第2の積層体からはく離ライナーBを剥離して得た第1の粘着シートBに対してコロナ処理を実施することなく、そのまま比較例3の粘着シートcとした。
Figure 2024014623000004
[投錨力]
実施例で作製した第2の粘着シートのコロナ処理面、及び比較例の粘着シートa~cの露出面に偏光フィルムD1を配置して、光学積層体を作製した。偏光フィルムD1は、変性メタクリル樹脂からなる透明保護フィルム側の表面が粘着シートに接するように配置した。次に、作製した光学積層体について、上述の方法によって、粘着シートと偏光フィルムとの投錨力を測定した。両面テープには、日東電工社製の商品名「No.531」を用いた。ステンレス製試験板には、SUS304の板(幅40mm×長さ120mm)を用いた。評価用シートには、ITOフィルム(125テトライトOES、尾池工業製)を用いた。引張試験機には、オートグラフSHIMAZU AG-I 10KN(島津製作所製)を用いた。
投錨力の評価に使用した偏光フィルムD1は、以下のように作製した。厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、速度比の異なるロール間において、温度30℃、濃度0.3%のヨウ素溶液中で1分間染色しながら、3倍まで延伸した。次に、濃度4%でホウ酸を含み、かつ濃度10%でヨウ化カリウムを含む、温度60℃の水溶液中に0.5分間浸漬しながら、総合延伸倍率が6倍になるまで延伸した。次に、濃度1.5%でヨウ化カリウムを含む、温度30℃の水溶液中に10秒間浸漬させて洗浄した後、50℃で4分間乾燥を行うことによって、厚さ28μmの偏光子を得た。当該偏光子の片面に、ラクトン環構造を有する変性アクリル系ポリマーからなる厚さ30μmの透明保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤により貼り合せた。さらに、偏光子の他方の面に、トリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ製、商品名「KC4UY」)にハードコート層(HC)を形成した厚さ47μmの透明保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤により貼り合せた。70℃に設定されたオーブン内で5分間加熱乾燥させることによって偏光フィルムD2を作製した。さらに、変性アクリル系ポリマーからなる透明保護フィルム側の偏光フィルムD2の表面に対して、大気雰囲気下、放電量63W/(m2・分)でコロナ処理を行った。
[臭気]
実施例で作製した第2の粘着シート及び比較例の各粘着シートに対する臭気の評価を以下のように実施した。
評価対象の粘着シート4cm2をアルミカップに入れ、加熱装置(MARKES製、T-CTE250)を用いて窒素ガス気流下にて40℃で10分加熱した。加熱により発生したガスは、全て吸着剤に通して捕集した。ガスを捕集した後の吸着剤をGC/MS装置に直結した加熱脱着装置(MARKES製、TD-100)により加熱し、捕集した成分を遊離させた。遊離させた成分をGC/MSのカラムに導入し、カラムにより分離したガスを嗅いだときに臭いを感じるかについての官能試験(においかぎGC/MS試験)を3人のパネリストにより実施した。臭いを感じると判定したパネリストが3人の場合をC、2人の場合をB、1人の場合をA、0人の場合をAAとした。また、臭いを感じたときに臭いがピークとなる保持時間をパネリストにより特定し、当該ピークをもたらした成分をGC/MS解析により特定した。ピークをもたらした成分は、臭気の評価がA、B又はCとなった全ての粘着シートにおいてn-ブチルアクリレート(BA)であった。
[生産性]
実施例で作製した第2の粘着シート及び比較例の各粘着シートの生産性を以下のように判定した。
A:残存モノマー量が10000ppm以下に達するのに要した時間Tが480秒以下である場合をAとした。
B:残存モノマー量が10000ppm以下に達するのに要した時間Tが480秒を超え960秒以下である場合をBとした。
C:残存モノマー量が10000ppm以下に達するのに要した時間Tが960秒を超える場合、又は残存モノマー量が10000ppmを超えている場合をCとした。
なお、時間Tは、コロナ処理を実施して得た第2の粘着シートについては当該処理によって残存モノマー量が10000ppm以下に達するまでに要した処理時間であり、コロナ処理を実施することなく得た比較例2の粘着シートについては、第1の積層体から第2の積層体を形成する際に残存モノマー量が10000ppm以下に達するのに要した紫外線の照射時間である。
評価結果を、コロナ処理の条件及び第2の粘着シートにおける残存モノマー量と共に、以下の表4に示す。
Figure 2024014623000005
本発明の製造方法により得た粘着シートは、例えば、光学積層体や画像表示装置に使用できる。
1 第1の粘着シート
2 第2の粘着シート
3,3A,3B 光学フィルム
14 改質処理面(表面改質処理がなされた面)
21 活性エネルギー線
32 塗布層
35 光
51,52 粘着シート付き光学フィルム

Claims (16)

  1. モノマーの重合体と残存モノマーとを含む第1の粘着シートに対して活性エネルギー線を用いた表面改質処理を実施することにより、前記第1の粘着シートに比べて前記残存モノマーの量を低減させた第2の粘着シートを得ることを含む、粘着シートの製造方法。
  2. 前記第2の粘着シートにおける前記残存モノマーの量が5000ppm(重量基準)以下である、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  3. 前記第1の粘着シートにおける前記残存モノマーの量が6000ppm(重量基準)以上である、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  4. 前記表面改質処理が、コロナ処理、プラズマ処理、エキシマUV光処理及びフレーム処理からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  5. 前記表面改質処理を、酸素濃度20体積%以下の雰囲気で実施する、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  6. 前記雰囲気が不活性ガス雰囲気である、請求項5に記載の粘着シートの製造方法。
  7. 前記表面改質処理を前記第1の粘着シートの露出面に対して実施する、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  8. 前記第1の粘着シートが、モノマー群及び/又は前記モノマー群の部分重合物を含む光硬化性組成物から形成された粘着シートである、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  9. 前記モノマー群は(メタ)アクリル系モノマーを含む、請求項8に記載の粘着シート。
  10. 前記第1の粘着シートを、モノマー群及び/又は前記モノマー群の部分重合物を含む光硬化性組成物を含む塗布層に光を照射して形成することをさらに含む、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  11. 前記第1の粘着シートを、基材シート、前記塗布層及びはく離ライナーをこの順に含む積層体に前記光を照射して形成する、請求項10に記載の粘着シートの製造方法。
  12. 前記光は、前記活性エネルギー線とは異なる、請求項10に記載の粘着シートの製造方法。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の製造方法によって形成された前記第2の粘着シートの表面に光学フィルムを配置して粘着シート付き光学フィルムを形成することを含む、粘着シート付き光学フィルムの製造方法。
  14. 前記表面は前記表面改質処理がなされた面である、請求項13に記載の粘着シート付き光学フィルムの製造方法。
  15. 前記光学フィルムが、偏光フィルム及び位相差フィルムからなる群から選ばれる少なくとも1つのフィルムを含む、請求項13に記載の粘着シート付き光学フィルムの製造方法。
  16. 前記光学フィルムに対する前記第2の粘着シートの投錨力が12N/25mm以上である前記粘着シート付き光学フィルムを形成する、請求項13に記載の粘着シート付き光学フィルムの製造方法。
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