JP2024014468A - 充放電制御装置および充放電制御方法 - Google Patents

充放電制御装置および充放電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】予知が難しいとしても、発生した地震に関する情報に基づいて適切に蓄電池の充放電制御を行う。【解決手段】蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、地震発生に係る情報を外部から取得する地震情報取得部と、地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても蓄電池に蓄えられた電力で自立運転できるようにするための非常時保持残量の設定を行う保持残量設定部とを備え、充放電制御部は、地震発生に係る情報が取得されたことを契機として、非常時保持残量を確保するように蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始し、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として地震情報連携状態を終了する充放電制御装置。【選択図】図4

Description

この発明は、蓄電池の充放電を行う充放電制御装置および充放電制御方法に関する。
再生可能エネルギーを用いて発電された電力および系統電力網から供給される電力を用いて充電可能であり、電力負荷へ放電可能な蓄電池が家庭や事業所の電力システムに適用されている。
そのような電力システムにおける蓄電池の充放電制御は、大別すると経済性モード、クリーンモードおよび充電モードの何れかのモードで行われるのが通常である。3つのモードの内容は以下のようなものである。なお、事業者によって各モードの呼び方に多少の差異がある。
経済性モードは、系統電力料金の単価が安い夜間時間帯に蓄電池をできるだけ充電し、料金単価が高い他の時間帯の買電中に蓄電池に蓄えられたエネルギーを放電することで、料金単価が高い時間帯に系統電力網から供給を受ける電力量をなるべく抑制する。
クリーンモードは太陽光発電の余剰電力で蓄電池の充電を行い買電中に放電することで、系統電力網から供給を受ける電力量をなるべく抑制する。
充電モードは、災害等による系統電力網の停電に備えて蓄電池への充電を優先的に行う。ただし、蓄電池を満容量まで充電するとは限らず、目標の蓄電池残量に達するまで充電を行う。即ち、充電の目標が必ずしも満容量とは限らない。
充電モードに関して、停電を引き起こす可能性の高い気象災害に関する気象情報を取得し、取得された情報の緊急度に応じて蓄電池の充放電制御を行うモードを備える充放電の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、気象情報は、大雨警報、大雪警報、暴風警報といったものに限らず、雷注意報に連携して充放電制御を行うものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2012-235541号公報 特開2021-132494号公報
停電対策として蓄電池が導入されるケースの動機として自然災害への備えがあり、自然災害のうち最も不安を感じるのが地震である。しかし、現在の技術では、例えば日時や地域を特定して地震の発生を予知することは実質的に難しく、地震はいつどこで発生するかわからないというのが実情である。従って、地震に係る情報に連携して充放電制御を行うものはなかった。
しかし、過去の例から、大きな地震が発生した後に2度目の地震が起こり、その2度目の地震で大きな停電が発生するリスクがあることがわかってきた。即ち、大きな地震が発生すると、発生した地震に係る余震または本震が続けて発生するリスクが通常よりも高いことが経験的にわかっている。
地震等の自然災害につながる可能性のある厳しい状況に遭遇した場合に、電力需要者が期待するのは停電が発生したとしても蓄電池に蓄えられた電力を電力負荷(以下、単に負荷という)に供給し、停電の影響を受けないことである。しかし、台風、降雨、低気圧、暴風やそれに伴う洪水、土砂災害、高潮、河川の氾濫のように日時や地域を特定した防災気象情報を提供することは、地震に関しては難しい。
特許文献1には、台風、雷雨などの自然現象に加えて群発地震や火山の噴火といった自然現象が発生したことを地震の予兆と捉えることが記載されている。即ち、群発地震が発生した地域と、当該地震が発生した時期と、群発地震の発生頻度の変化とを表す地震情報を予兆情報としてサーバから受信し、受信した予兆情報に基づいて電気自動車の蓄電池を充電することが記載されている。
しかし、現在の技術では上述の防災気象情報に係る予測精度と地震の予知精度との間には大きな差がある。防災気象情報は、特別警報、警報、注意報など、警戒度別の情報が予報として発せられ、我々は来るべき災害のリスクに備えている。一方、地震に関する情報として気象庁は予報に相当する特別警報、警報、注意報などの情報を発表していない。既に発生した地震についての緊急地震速報および地震情報を発表しているに過ぎない。両者を同等に扱うことは現実的といえない側面がある。
電力需要者の側からすれば、予報が得られる台風や雷雨などよりも、予知が難しい地震の方により強い不安感を抱き、地震に備えたいと考える。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、たとえ予知が難しいとしても、発生した地震に関する情報に基づいて適切に蓄電池の充放電制御を行う手法を提供するものである。
この発明は、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、地震発生に係る情報を外部から取得する地震情報取得部と、前記地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても前記蓄電池に蓄えられた電力で自立運転できるようにするための非常時保持残量の設定を行う保持残量設定部とを備え、前記充放電制御部は、前記地震発生に係る情報が取得されたことを契機として、前記非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始し、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として前記地震情報連携状態を終了する充放電制御装置を提供する。
また、異なる観点からこの発明は、蓄電池の充放電を制御する制御部が、地震発生に係る情報を外部から取得するステップと、前記地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても所定の自立運転可能期間は前記蓄電池に蓄えられた電力で自立運転ができるようにするための非常時保持残量の設定を行うステップと、前記地震発生に係る情報が取得されたことを契機として前記非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始するステップと、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として前記地震情報連携状態を終了するステップと、を備える充放電制御方法を提供する。
この発明による充放電制御装置において、保持残量設定部は、地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても蓄電池に蓄えられた電力で自立運転できるようにするための非常時保持残量の設定を行い、充放電制御部は、地震発生に係る情報が取得されたことを契機として、非常時保持残量を確保するように蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始し、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として地震情報連携状態を終了するので、発生した地震に関する情報に基づいて適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。
この発明による充放電制御方法も同様の作用効果を奏する。
この実施の形態による充放電制御装置を含む充放電制御システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す操作ユニットに表示される、充放電制御に係る気象・地震連携設定画面の一例を示す説明図である。 図1に示す操作ユニットに表示される、ホーム画面および残量詳細画面の一例を示す説明図である。 図1に示す充放電制御装置による充放電制御の一例を示す説明図である。 図1に示す充放電制御部が行う充放電制御の状態遷移の例を示す説明図である。 図1に示す充放電制御装置の充放電制御部等が実行する充放電制御の一例を示すフローチャートの第1の部分である。 図1に示す充放電制御装置の充放電制御部等が実行する充放電制御の一例を示すフローチャートの第2の部分である。 図1に示す充放電制御装置の充放電制御部等が実行する充放電制御の一例を示すフローチャートの第3の部分である。 図1に示す充放電制御装置の充放電制御部等が実行する充放電制御の一例を示すフローチャートの第4の部分である。 図1に示す操作ユニットに表示される通知の一例を示す説明図である。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
≪充放電制御装置および充放電制御システムの構成≫
この実施の形態による充放電制御装置を含む充放電制御システムの構成について、図1に基づいて説明する。図1は、この実施の形態による充放電制御装置16を含む充放電制御システム10の構成を示すブロック図である。なお、図1は、充放電制御システム10を戸建て住宅に設置した例を示しているが、充放電制御システムの設置場所はこれに限らない。また、図1では、充放電制御システム10と共に、系統電力網21およびHEMS(Home Energy Management System)サーバー22も図示している。
この実施の形態による充放電制御システム10は、再生可能エネルギーを利用した発電装置と蓄電池を電力需要者が備えたシステムである。より詳細には、再生可能エネルギーの一態様である太陽光エネルギーを利用して発電する太陽電池モジュール11、蓄電池13および充放電制御装置16から主として構成される。再生可能エネルギーを利用した発電装置は太陽電池モジュール11に限るものでない。例えば風力発電やバイオマス発電等であってもよいしそれらを組合せたものであってもよい。充放電制御システム10は、発電および蓄電に関する構成の他、発電状況等を電力需要者に提示したり、充放電制御システム10の動作に必要な情報を外部から取得したりするための構成を含んでもよい。
図1に示す充放電制御システム10は、太陽電池モジュール11、パワーコンディショナー12、蓄電池13、分電盤14、スマートメーター15、充放電制御装置16、通信インターフェース回路17および操作ユニット18を備えている。
太陽電池モジュール11は、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換するモジュールである。
パワーコンディショナー12は、発電された電力を負荷で消費できるように変換する装置である。具体的には、パワーコンディショナー12は、太陽電池モジュール11が出力する直流電流の交流電流への変換等を行う。
蓄電池13は、電気エネルギーを蓄える装置であり、太陽電池モジュール11が生成した電気エネルギーまたは系統電力網21から供給される電気エネルギーを蓄積する。
図1に図示していないが、充放電制御システム10が他の発電装置(例えば燃料ガスを利用して発電する燃料電池等)を含んでもよい。充放電制御装置16が他の発電装置を含む場合、他の発電装置の発電量を例えばセンサで検出して取得することにより他の発電装置の発電量を加味した充放電制御を行うことが可能になる。
分電盤14は、系統電力網21からスマートメーター15を介して引き込まれた電力や、太陽電池モジュール11および蓄電池13の電力を集め、集めた電力を屋内の電気機器23に配分する。
スマートメーター15は、電力需要者(需給契約者)の使用電力量を計測し、発電事業者や系統運用者に送信するデジタルの積算電力計である。
充放電制御装置16は、充放電制御システム10の発電に関する電力情報を取得し、その電力情報に応じてパワーコンディショナー12の動作制御を行う。電力情報としては、例えば商用電力の買電の有無を示す情報、太陽電池モジュール11の発電電力を示す情報、および蓄電池13の充電電力または放電電力を示す情報等が挙げられる。
商用電力の買電の有無および買電量は、スマートメーター15と系統電力網21とをつなぐ電力線にセンサを接続することで、そのセンサの出力値から特定できる。また、太陽電池モジュール11の発電電力および蓄電池13の充放電電力を示す情報は、パワーコンディショナー12を介して取得可能である。
さらに、蓄電池13がパワーコンディショナー12に接続されていることから、充放電制御装置16は、パワーコンディショナー12を介して蓄電池13の充放電の切り替え等の制御を行うことができる。
この実施形態における充放電制御装置16は、ハードウェア構成の観点からCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)およびメモリーを中心に構成される。そして、前記メモリーに格納された処理プログラムを前記CPUあるいはMPU(以下、総称してCPUという)が実行することにより充放電制御に係る機能が実現される。さらに、パワーコンディショナー12、通信インターフェース回路17等を制御するための入出力回路を含む。
また、機能的構成の観点から地震情報取得部16E、保持残量設定部16Rおよび充放電制御部16Cを含んで構成される。さらに、任意に気象情報取得部16Wを含み、保持残量設定部16Rは任意に自立運転可能期間設定部16T、蓄電池残量設定部16Bおよび地震情報連携期間設定部16Lの少なくとも何れかを含む。
地震情報取得部16Eは、後述する通信インターフェース回路17を介して接続された外部のサーバーから地震発生に係る情報を取得する。
地震情報取得部16Eが取得する地震発生に係る情報は、たとえば気象庁が発表する地震情報や緊急地震速報であってもよい。
地震情報は、地震発生後、発生した地震に係るデータが入るに従って、順次発表される情報である。地震情報は、震度速報、震源・震度に関する情報、各地の震度に関する情報、その他の複数の情報の総称である。震度速報は、地震発生から約1分半後に震度3以上を観測した地域名と揺れの検知時刻を知らせるものである。震源・震度に関する情報は、震度3以上が観測された場合に震源やその規模を知らせるものである。各地の震度に関する情報は、震度1以上を観測した地点のほか、震源やその規模を知らせる情報である。
なお、緊急地震速報は、2点以上の地震観測点で最大震度が5弱以上と予想される場合、その地震の発生直後に各地での強い揺れの到達時刻や震度を予想し、素早く知らせる情報である。緊急地震速報は、震源地から離れた地点で強い揺れが発生する前に防災の備えをすることを目的に気象庁が発表する地震発生に係る情報である。
地震情報取得部16Eは、上述のような地震発生に係る情報を提供するサーバーから逐次情報を取得して更新された情報を取得する。サーバーから情報を受信して取得する態様、サーバーにアクセスして情報を取得する態様の何れであってもよい。
好ましい一態様として、保持残量設定部は、地震発生に係る情報のうち、震源・震度に関する情報が取得されたことを契機に非常時保持残量を設定し、充放電制御部は、震源・震度に関する情報が取得されたことを契機に地震情報連携状態を開始する。
保持残量設定部16Rは、蓄電池13に蓄えておくべき保持残量を設定する。通常時は、最低保持残量が設定されている。地震情報取得部16Eが地震発生に係る情報を取得した場合、保持残量設定部16Rは、系統電力網21からの電力供給が遮断されること、即ち、停電を最悪の事態として想定する。そして、停電の発生に備えて蓄電池13に蓄えておくべき非常時保持残量を設定する。
非常時保持残量は、操作ユニット18を介してユーザーの操作により設定されてもよい。あるいは、現時点から予め設定された自立運転可能期間が経過するまでの間に負荷が消費する電力量を予測し、予測される電力量に見合う電力量を非常時保持残量として算出するようにしてもよい。その場合、保持残量設定部16Rは、現在の時刻、予め設定された自立運転可能期間および現時点から予め設定された自立運転可能期間が経過するまでの間の消費電力量の予測値を取得し、現時点から予め設定された自立運転可能期間が経過するまでの間に予測される電力消費を賄うことができる蓄電池13の保持残量を算出する。ただし、予測される気象条件下において太陽電池モジュール11などの再生可能エネルギーを利用した発電装置による発電量が見込める場合は、その発電量を差し引いてもよい。
現時点から予め設定された自立運転可能期間が経過するまでの間の消費電力量の予測値は、例えば、過去の消費電力量の実績値、即ち履歴に基づいて予測すればよい。履歴のデータは、充放電制御装置16が履歴として格納してもよいが、通信インターフェース回路17を介して通信可能なHEMSサーバー22に格納するようにしてもよい。
なお、予測する消費電力量は、過去の平常時の日常生活における消費電力量に基づくものであってもよい。あるいは、非常時に備え、平常時の日常生活よりも大きな値となるようにしてもよい。平常時の日常生活における消費電力量に所定の割合(例えば、2割増し)を乗じたものとしてもよいし、所定の消費電力量を加えたものとしてもよい。
後述する防災気象情報のような発令と解除が行われる情報と異なり、地震発生に係る情報は、解除がない。よって、地震発生に係る情報の取得により開始した非常時保持残量は、前記情報が取得された時点から予め定められた地震情報連携期間が経過するまで有効とする。なお、地震が発生した後、数時間から数日後に新たな地震が発生し、新たな地震によって停電が発生することがある。そのため、地震情報連携期間は、1日以上とすることが好ましく、たとえば3日である。なお、大きな地震が発生した後、新たな地震が発生するまでの時間間隔については、気象庁の見解として「一週間程度は最初の地震と同程度の地震に注意することが基本」であり、「特に、地震発生後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くある」と公表されている(気象庁ホームページ:大地震発生後の地震活動(余震等)について、URL:https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/aftershocks/index_whats_aftershock.html参照)。このため、地震情報連携期間としては、上述の通り一般的に新たな地震の発生確率が高いとされる3日を初期値として、ユーザーの操作によりその長さを変えられるようにしておくことが好ましい。
保持残量設定部16Rが消費電力量を予測する場合、保持残量設定部16Rは一例で15分毎にその時点から自立運転可能期間が終了するまでの間に負荷が消費する電力量の予測を繰り返し、予測値を更新する。15分は単なる一例であるが、充放電制御システム10の消費電力の変化に予測値が追従できる程度の間隔とすることが好ましい。
充放電制御部16Cは、地震発生に係る情報が取得された場合、保持残量設定部16Rにより設定される非常時保持残量を蓄電池13に蓄えておくように蓄電池13の充放電を制御する。一例で、充放電制御部16Cは、15分毎に保持残量設定部16Rにより設定される非常時保持残量と蓄電池13の保持残量を比較し、蓄電池13を充電するか、放電するかあるいは充放電を行わずに現状維持とするかを判定する。15分は単なる一例であるが、充放電制御システム10の消費電力の変化に予測値が追従できる程度の間隔とすることが好ましい。また、保持残量設定部16Rが保持残量の更新を行うのは、予測値の更新に同期したタイミングが好ましい。
図1に示す充放電制御システム10において、蓄電池13の充電は、太陽電池モジュール11および系統電力網21の少なくとも何れかから供給される電力による。
また、この実施形態において充放電制御装置16は、充放電制御システム10に関する情報の管理、および外部との通信に関する処理を行う。具体的には、充放電制御装置16は、パワーコンディショナー12、分電盤14、スマートメーター15の少なくとも何れかによって取得される電力情報を、発電事業者や系統運用者の図示しない情報管理サーバーに送信する。また、充放電制御装置16は、充放電制御システム10の充放電制御に必要な情報をシステム外部の発電事業者や系統運用者の情報管理サーバーから取得する。
通信インターフェース回路17は、充放電制御装置16をネットワークNWと接続する装置である。さらに、図1において通信インターフェース回路17は、電力需要者の宅内のローカルエリアネットワークを構成すると共に、そのローカルエリアネットワークと宅外のネットワークNW(例えばインターネット)とを通信接続する。図1に図示していないが、宅内のローカルエリアネットワークには、電気機器23の具体例である空気調和機(所謂エアコンや空気清浄機等)、テレビ、および調理家電等、各種の機器が接続されていてもよい。これにより、宅内のローカルエリアネットワークを介して、各機器の動作状態を電力需要者に確認させたり、各機器の動作制御を電力需要者に行わせたりすることも可能になる。また、各機器に供給される電力または電流の検出値、または室温等のセンシング情報を送信するデータ送信機が接続されていてもよい。この場合、宅内の機器の消費電力を電力需要者に提示することができる。
この実施形態において、操作ユニット18は、通信機能と情報出力機能とを備えた携帯通信端末からなっている。充放電制御システム10の電力需要者は、操作ユニット18を用いて充放電制御システム10の発電状況等を確認したり、保持残量の値を設定したりできる。
操作ユニット18は、より具体的にはスマートフォンやタブレット端末等からなっていることが好ましいが、それら携帯通信端末に限らず、パーソナルコンピュータ等の据え置き型の端末装置であってもよい。操作ユニット18は、ローカルエリアネットワークや宅外のネットワークNWを介して通信する。携帯通信端末の場合、通信は無線で行われることを前提としているが、据え置き型の端末装置の場合は有線通信であってもよい。
任意の気象情報取得部16Wは、通信インターフェース回路17を介して接続された外部のサーバーであって気象情報を提供するサーバーから気象情報を取得する。ここで、気象情報は、たとえば気象庁が発表する防災気象情報であって、大雨、暴風落雷、などのカテゴリごとに特別警報、警報、および注意報などの種類が設定されている。ただし、落雷については高い精度の予測が難しいために特別警報、警報は提供されず、注意報のみが提供される。気象情報は随時更新される。気象情報取得部16Wは、気象情報を提供するサーバーに逐次アクセスして更新された気象情報を取得する。一例として気象情報取得部16Wは、15分程度の間隔でサーバーにアクセスして気象情報を取得する。
気象情報取得部16Wを備える態様において、気象情報取得部16Wが防災気象情報の発令に係る情報を取得した場合、保持残量設定部16Rは、系統電力網21からの電力供給が遮断されること、即ち、停電を最悪の事態として想定する。そして、特別警報、警報、および注意報などの警戒度に応じて蓄電池13に蓄えておくべき非常時保持残量を設定する。
地震発生に係る情報と併せて防災気象情報が取得された場合、保持残量設定部16Rは、地震発生に対応した保持残量と防災気象情報の警戒度に応じた保持残量のうち大きい方を非常時保持残量として採用してもよい。即ち、保持残量設定部16Rは、地震発生に対応した保持残量の設定値と防災気象情報に対応した保持残量の設定値を個別に持っているものとする。防災気象情報に対応した保持残量は、防災気象情報の種類や警戒度に応じた保持残量であってもよい。
保持残量設定部16Rは、地震発生に係る情報が取得されてから地震情報連携期間が経過するまでの間は、蓄電池13の保持残量として地震発生に対応した保持残量を非常時保持残量として適用する。一方、保持残量設定部16Rは、防災気象情報が発令されてから解除されるまでの期間(気象情報連携期間)は、蓄電池13の保持残量として発令されている防災気象情報に対応した保持残量を非常時保持残量として適用する。地震情報連携期間と気象情報連携期間とが重複した場合、保持残量設定部16Rは、地震発生に対応した保持残量と発令されている防災気象情報に対応した保持残量の何れか大きい方の保持残量を非常時保持残量として適用すればよい。
任意の自立運転可能期間設定部16Tは、地震発生に係る情報が取得された場合に、また気象情報取得部16Wを備える場合は防災気象情報が発令された場合に、各時点からどれだけの期間、充放電制御システム10が蓄電池13および太陽電池モジュール11から負荷に電力を供給し続けるかを設定する。なお、自立運転可能期間を固定の設定できない期間とする態様において、自立運転可能期間設定部16Tは存在しない。
任意の蓄電池残量設定部16Bは、蓄電池13に蓄えておくべき保持残量のユーザーによる設定を受付ける。防災気象情報が発令された場合に蓄電池13に蓄えておくべき非常時保持残量の設定を含んでいてもよい。また、地震発生に係る情報が取得された場合に、蓄電池13に蓄えておくべき非常時保持残量の設定を含んでいてもよい。自立運転可能期間設定部16Tを備えず、蓄電池残量設定部16Bによって地震発生時の非常時保持残量を設定する態様もある。
任意の地震情報連携期間設定部16Lは、地震発生に係る情報が取得された場合に、その情報が取得された時点からどれだけの期間、保持残量設定部16Rが非常時保持残量の設定を続けるかを設定する。また、充放電制御部16Cが、どれだけの期間、設定された非常時保持残量を確保するように蓄電池13の充放電を制御し続けるかを設定する。
図2は、充放電制御装置16が提供し操作ユニット18に表示される気象・地震連携設定画面の一例を示す説明図である。図2に示す操作ユニット18は、携帯通信端末である。図2に示す気象・地震連携設定画面19は、現在選択されている気象連携の機能を表示する設定表示域19aが最上部に配置されている。
図2に示す例では、気象情報連携、雷注意報連携および地震情報連携の機能を有効にする選択がされている。気象情報連携、雷注意報連携および地震情報連携の各機能は、気象・地震連携設定画面19内の後述する設定項目でユーザーが選択および解除できる。また、設定表示域19aの右端部にはホームアイコンが配置されている。ホームアイコンがタップされると、図2に示す気象・地震連携設定画面19から図3に示すホーム画面20(後述)へ遷移する。
設定表示域19aの下に、地域設定19bが配置されている。地域設定19bは、気象情報取得部16Wが気象情報を取得すべき地域を設定する画面である。充放電制御システム10が設置されている地域を設定する項目である。図2の例では郵便番号によって地域設定を受付ける。
地域設定19bの下に気象情報連携設定19cが配置されている。気象情報連携設定19cは、警報および特別警報が発令される気象情報の個別の選択を受け付ける。図2の例では、気象情報連携機能を有効にするか無効にするかの選択を受け付ける他、暴風、暴風雪、大雨、洪水、高潮、大雪、波浪の各種気象情報について個別に選択を受け付ける。また、選択された気象情報の警戒度について、特別警報のみを対象とするか、あるいは特別警報と警報を対象とするかといった警戒度の選択を受け付ける。
落雷は系統電力網21の停電を起こしやすいが、雷に関しては警報や特別警報が発令されない。
そこで、気象情報連携設定19cの下に、雷注意報連携設定19dが配置されている。
雷注意報連携設定19dは、上述の気象情報連携機能と別に雷注意報連携機能を有効にするか無効にするかの選択を受け付ける。なお、図2に示す例では気象情報連携設定19cに係る暴風、暴風雪、大雨、洪水、高潮、大雪、波浪の各気象情報については注意報より警戒度の高い警報、特別警報のみを設定対象としている。変形例として、注意報も選択の対象としてもよい。
雷注意報連携設定19dは、雷注意報連携機能を有効にするか無効にするかの設定の他に、保持時間の設定を受け付ける。保持時間の設定は、雷注意報連携機能を有効にするか無効にするかの設定の下に表示されている。設定に係る保持時間は、雷注意報連携機能が有効に設定されかつ雷注意報が発令されている場合に、保持残量設定部16Rが雷注意報に対応する保持残量として適用する保持時間である。よって、保持残量設定部は、例えば気象情報連携機能および地震情報連携機能が無効、雷注意報連携機能が有効に設定され、かつ雷注意報が発令されている場合、雷注意報連携設定19dで設定された保持時間(即ち、自立運転可能期間)に対応する蓄電池13の保持残量を非常時保持残量として適用する。あるいは、気象情報連携機能、地震情報連携機能および雷注意報連携機能が有効に設定されているが、雷注意報が発令されており他の気象情報が発令されておらず、地震発生に係る情報が取得されていない場合、雷注意報連携設定19dで設定された保持時間に対応する保持残量を非常時保持残量として適用する。なお、雷注意報連携設定19dで設定された保持時間は充放電制御を行う上での目標値であってそれを保証するものではない。設定された保持時間に対応する保持残量は、消費電力の予測に基づき、誤差を含み得るからである。
雷注意報連携設定19dの下に、地震情報連携設定19eが配置されている。
地震情報連携設定19eは、地震発生に係る情報に対応する非常時保持残量を蓄電池13に蓄える制御を有効にするか無効にするかの選択を受け付ける。さらに、地震情報連携設定19eは、保持時間の設定を受け付ける。保持時間の設定は、地震情報連携機能を有効にするか無効にするかの設定の下に表示されている。設定に係る保持時間は、地震情報連携機能が有効に設定されかつ地震発生に係る情報が取得された場合に、保持残量設定部16Rが地震発生に係る情報に対応する保持残量として適用する保持時間である。よって、保持残量設定部は、気象情報連携機能および雷注意報連携機能が無効、地震情報連携機能が有効に設定され、かつ地震発生に係る情報が取得された場合、地震情報連携設定19eで設定された保持時間(即ち、自立運転可能期間)に対応する蓄電池13の保持残量を非常時保持残量として適用する。なお、地震情報連携設定19eで設定された保持時間は充放電制御を行う上での目標値であってそれを保証するものではない。設定された保持時間に対応する保持残量は、消費電力の予測に基づき、誤差を含み得るからである。
図2に示す例で、気象情報連携については、予め定められた保持時間が適用され、ユーザーの設定は受け付けないものとしている。しかし、この態様に限らず雷注意報連携設定19dや地震情報連携設定19eと同様、気象情報連携設定19cも保持時間の設定を受け付けるようにしてもよい。さらに、例えば気象情報の種類や、警報と特別警報の違いに対応して警戒度別に保持時間の設定を受け付けるようにしてもよい。また、気象情報の種類別に最低保持時間の設定を受け付けるようにしてもよく、それらが組み合わされてもよい。
また、図2に19dおよび19eに示す例で目安保持時間の設定の単位は時間であるが、それに限るものでない。例えば半時間単位、15分単位あるいは10分単位であってもよい。さらに、目安保持時間の設定に加えてまたは代えて、蓄電池13を満充電する設定や残量の数値設定ができてもよい。
地震情報連携設定19eの下には、2つの操作ボタン19fが配置されている。「設定する」ボタンの操作を受け付けた場合、充放電制御装置16は、図2の気象・地震連携設定画面19に示される地域設定19bから地震情報連携設定19eまでの設定内容を確定させて充放電制御を実行する。
一方、「キャンセル」ボタンの操作を受け付けた場合、前記設定内容を確定せずに気象・地震連携設定画面19を設定前の内容に戻す。
以上が、図2に示す気象・地震連携設定画面19についての説明である。
続いて、ホーム画面について簡単に述べる。
図3は、充放電制御装置16またはHEMSサーバー22が提供し操作ユニット18に表示される、ホーム画面および残量詳細画面の一例を示す説明図である。(a)はホーム画面を、(b)は残量詳細画面を示している。
ホーム画面20は、例えば気象・地震連携設定画面19の右上端に表示されるホームアイコンのタップ操作に応答して操作ユニット18が表示させる画面である。ホーム画面20は、充放電制御システム10が、現在買電中か売電中かといった現在の電力の流れとその電力量を表示する。さらに、現在の発電電力、消費電力、蓄電池の充電または放電電力、系統電力網21からの受電または送電電力を表示する(図3に不図示)。また、地震発生に係る情報が取得され地震情報連携機能が有効な状態で運転をしている場合、図3に示すようにバナー20aを表示する。ユーザーが表示されたバナーをタップすると、それに応答して操作ユニット18は、ホーム画面20を残量詳細画面30に切り替えて表示させる。残量詳細画面30は、蓄電池13が蓄えているエネルギー、即ち保持残量の推移をグラフで表示する画面である(図3(b)に示す残量推移30c)。なお、残量詳細画面30は、基本的に現在の残量推移30cをユーザーに知らせる画面であるが、表示対象の日を過去に遡って選択する日選択ボタン30aおよび30bを有する。
ユーザーは、ホーム画面20から簡易な操作で残量推移30cを参照することができ、蓄電池13の保持残量の推移を容易に確認できる。
このように、この実施の形態において、地震発生に係る情報および防災気象情報に基づく適切な蓄電池13の充放電制御について、ユーザーが理解し易い態様で提示しあるいは理解し易い態様で設定を受付けることができる。
停電が発生した場合に蓄電池13から負荷に供給すべき電力量は、停電中における負荷の大きさや停電の時間的な長さに依存するところ、将来発生する停電の長さおよび停電中の負荷の大きさを予知することは容易でない。しかし、誤差が許容されるならば履歴に基づいて予測を立てることができる。停電の長さや停電中の負荷の大きさは一般の電力需要者が通常意識することのないパラメータといえる。それらのパラメータに基づく適切な蓄電池の保持残量をユーザーが確認あるいは設定するのは容易でない。この実施の形態によれば、ユーザーは、雷注意報連携設定19dおよび地震情報連携設定19eにおけるそれぞれの目安保持時間を設定することにより、容易に地震発生に係る情報や雷注意報に基づく適切な蓄電池の非常時保持残量を設定することが可能である。
この実施の形態において、充放電制御システム10は、外部の系統電力網21に接続さ
れている。また、充放電制御システム10は、ネットワークNWを介してHEMSサーバー22に接続されている。
系統電力網21は、電力消費設備に電力を供給する電力網であって、発電事業者や系統運用者等によって提供される。この電力の供給は通常有償(買電)である。逆に、充放電制御システム10で発電した電力を系統電力網21に供給(逆潮流)し、その電力を発電事業者や系統運用者等に買い取ってもらうこと(売電)もできる。
HEMSサーバー22は、充放電制御システム10の電力情報を取得し、管理するサーバーである。電力需要者は、操作ユニット18でHEMSサーバー22にアクセスして発電状況等を確認できる。
≪地震発生に係る情報に基づく蓄電池の充放電制御≫
続いて、図1に示す充放電制御装置16による充放電制御の一例を述べる。図4は、充放電制御装置16による充放電制御の一例を示す説明図である。なお、図4の充放電制御は、地震情報連携機能のみに着目しており、気象情報連携機能や雷注意報連携機能は無視している。
図4において、X軸は時間の経過を示している。具体的には朝の7時から夜の22時までの時間を示している。同日の10時に緊急地震速報が取得されたものとしている。
図4に示す例において、保持残量設定部16Rは、過去の消費電力量の実績値に基づいて非常時保持残量を設定するものとする。図4の曲線は、履歴に基づき予測される7時から22時までの消費電力の推移を示している。Y軸方向が消費電力の大きさ(予測値)を示している。また、7時、10時および18時における蓄電池13の残量をイラストで示している。
高い精度の予測値を提供するために、気象条件の類似性や季節に応じた電力消費のパターンが考慮されてもよい。さらに、非常時保持残量の算出にあたって、過去の通常時の消費電力の実績値に所定の割合を乗じたり所定の電力量を加えたりして余裕を持たせるようにしてもよい。
履歴のデータは、充放電制御装置16が保持・管理していてもよいが、通信可能な外部の機器が保持・管理しており、保持残量設定部16Rが外部の機器から取得してもよい。この実施形態では、HEMSサーバー22が過去の実績を保持・管理しており、保持残量設定部16Rからの要求に応じてHEMSサーバー22が取得消費電力の予測値を提供するものとする。
保持残量設定部16Rは、現時点から自立運転可能期間が経過するまでの間における消費電力量の予測値をHEMSサーバー22に要求する。あるいは、保持残量設定部16Rは、自立運転可能期間よりも長期にわたる予測値を定期的に取得するようにしてもよい。例えば、前日の所定時刻に本日分と翌日分の予測値を取得することを繰り返してもよい。
HEMSサーバー22から消費電力量の予測値を取得すると、保持残量設定部16Rは、自立運転可能期間である3時間後までの予測消費電力量をまかなえるだけの蓄電量を非常時保持残量として導出する。
なお、保持残量設定部16R履歴に基づく消費電力量の予測を行わない場合、例えば、一定の保持残量を非常時保持残量とする場合は、図4に示す履歴に基づく消費電力の推移がX軸の何れの時刻においても一定の場合と同じこととも考えられる。
朝の7時の時点で、蓄電池13は夜間電力により満充電、即ち残量が100%の状態である。同時刻において、緊急地震速報は発表されていない。この場合の運転モードは、通常時の運転モードである経済性モードあるいはクリーンモードである。保持残量は、通常時の保持残量である最低保持残量が設定されており、蓄電池13の全容量の20%であるとする。
蓄電池13の残量が最低保持残量の20%を上回っている限り、通常の運転モードに基づき、充放電制御部16Cは、蓄電池13に蓄えられた電力を負荷へ供給する。即ち、充放電制御部16Cは、蓄電池13の残容量が最低保持残量を上回っている限り、買電中に蓄電池13の放電を行うように制御する。
図4に示す例において、保持残量設定部16Rは、緊急地震速報が発表され、発表された緊急地震速報が取得されてから地震情報連携期間が経過するまでの間、自立運転可能期間に対応する非常時保持残量を15分毎の更新間隔で逐次更新する。更新間隔は、一例であって、これに限るものでない。例えば、5分毎に非常時保持残量を導出して更新してもよいし半時間毎であってもよい。
10時の時点で、保持残量設定部16Rは保持残量を更新する。10時丁度に緊急地震速報が発表され、地震情報取得部16Eは、緊急地震速報を取得しているものとする。即ち充放電制御装置16は、地震情報連携期間が経過するまで地震情報連携機能が有効な状態(地震情報連携状態)で蓄電池13の充放電制御を行う。保持残量設定部16Rは、緊急地震速報の発表に応答して、発表された10時の時点から自立運転可能期間である3時間後の13時までの期間において、予測消費電力に見合う非常時保持残量を求める。求められた10時から13時までの消費電力量(予測値)に見合う非常時保持残量として蓄電池13の全容量の30%という値を導出する。そして、保持残量設定部16Rは保持残量をそれまでの通常時の最低保持残量から導出された非常時保持残量に更新する(図4参照)。なお、求められた消費電力量(予測値)に見合う非常時保持残量が最低保持残量を下回る場合は、非常時保持残量として最低保持残量を設定する。
10時の時点における蓄電池13の残量は60%であるとする。蓄電池13の残量が非常時保持残量を上回っているので、充放電制御部16Cは、買電中に蓄電池13の放電を行う制御を継続する。充放電制御部16Cは、蓄電池13の残量を逐次検出し、非常時保持残量と比較する。図4に示す例で、充放電制御部16Cが蓄電池13の残量を検出するのは15分毎である。充放電制御部16Cは、蓄電池13の残量が非常時保持残量を下回らないように蓄電池13の放電を停止させる。蓄電池13の残量が非常時保持残量を下回った場合は充電を行って、非常時保持残量を下回わらないようにする。
10時以降の15分毎の非常時保持残量の導出および更新についても、10時の時点と同様の処理を保持残量設定部16Rが行うものとする。
時間が経過し、17時になった時点で、保持残量設定部16Rが非常時保持残量を更新すると、17時から自立運転可能期間の3時間が経過する20時までの消費電力量の予測値は、18時から21時30分にかけての消費電力のピークの影響で、それ以前の時点における消費電力量の予測値よりも大きい。保持残量設定部16Rは、最低保持時間に見合う非常時保持残量を蓄電池13の全容量の45%の値に更新する。
一方、17時の時点における蓄電池13の残量は、40%であるとする。蓄電池13の残量は、17時の時点で更新された非常時保持残量の45%を下回っている。よって充放電制御部16Cは、蓄電池13への充電を優先する充電モードに充放電制御を切替えて蓄電池13を充電する。
蓄電池13の残量が非常時保持残量である45%に達したら充放電制御部16Cは蓄電池13への充電を優先する充電モードを停止する。太陽電池モジュール11が発電を行う昼間であれば、充放電制御部16Cはその後、太陽電池モジュール11が発電した余剰電力を蓄電池13に蓄え、残量が非常時保持残量を上回っている限り、経済性モードあるいはクリーンモードと同様に買電中に蓄電池13の放電を行うように制御する。ただし、図4の例では充電モードが停止するのは早くとも17時より幾分遅い夕方から夜間の時間帯である。18時から21時30分にかけての消費電力のピークを考慮すると、夜間の時間帯である。よって、充電モードの停止後、太陽電池モジュール11の発電は行われず、蓄電池13に余剰電力が蓄えられることもない。
≪運転モードの状態遷移≫
地震情報連携機能は、地震発生に係る情報を取得すると、地震情報連携機能による運転を開始する。しかし、地震情報連携機能による運転を開始したからといって、一律に充電モードで蓄電池13を充電する訳ではない。即ち、蓄電池13の保持残量が消費電力量の予測値を下回れば充放電制御部16Cは、充電モードに切り替えて蓄電池13の充電を開始するが、蓄電池13の保持残量が消費電力量の予測値以上であれば経済性モードあるいはクリーンモードを継続する。気象情報連携機能、雷注意報連携機能と組み合わされた構成の場合も同様である。通常の運転モードの最低保持残量が非常時保持残量に変更されたのと同じこととも考えられる。
以下、気象情報連携機能、雷注意報連携機能および地震情報連携機能が何れも有効に設定されている場合、防災気象情報の発令および解除、地震発生に係る情報の取得および地震情報連携期間の終了によって充放電制御部16Cが蓄電池13の充放電の制御を切り替える状態遷移の例について述べる。
図5は、図1に示す充放電制御部が行う充放電制御の状態遷移の例を示す説明図である。図5に示すように、この実施形態において充放電制御は4つの状態をとる。第1の状態は気象情報連携機能、雷注意報連携機能および地震情報連携機能が何れも機能していない状態に対応する「気象情報・雷注意報・地震速報非連携状態」である。以下では略して非連携状態という。第2の状態は雷注意報連携機能のみが機能している状態の「雷注意報連携状態」である。第3の状態は、気象情報連携機能のみが機能している状態の「気象情報連携状態」である。第4の状態は、地震情報連携機能のみが機能している状態の「地震情報連携状態」である。この実施形態において、4つの状態は異なる警戒度をとり、充放電制御部16Cによる蓄電池13の充放電制御は、4つのうち何れかの状態をとるものとする。何れかの状態から他の状態へ遷移させる状態遷移のイベントは、異なる警戒度を有する防災気象情報の発令、解除、地震発生に係る情報の取得および地震情報連携期間終了である。
非連携状態は警戒度ゼロの状態である。この状態は、図2に示す気象情報連携設定19cで気象情報連携が無効に設定されているかまたは有効であっても選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令されていない状態である。さらに、雷注意報連携設定19dで雷注意報連携が無効に設定されているかあるいは有効であっても雷注意報が発令されていない状態である。そしてさらに、地震発生に係る情報が取得されておらず、地震情報連携期間外の状態である。非連携状態において、充放電制御部16Cは、経済性モードまたはクリーンモードで蓄電池13の充放電を制御する。
雷注意報連携状態は、警戒度が低の状態である。即ち、非連携状態よりは警戒度が高いが、地震情報連携状態および気象情報連携状態よりは警戒度が低い状態である。この状態は、図2に示す気象情報連携設定19cで気象情報連携が無効に設定されているかまたは有効であっても選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令されていない状態である。さらに、地震情報連携設定19eで地震情報連携が無効に設定されているかあるいは有効であっても地震発生に係る情報が取得されておらず地震情報連携期間外の状態である。そして、雷注意報連携設定19dで雷注意報連携が有効に設定されており雷注意報が発令されている状態である。雷注意報連携状態において、充放電制御部16Cは、蓄電池13の残量が雷注意報連携設定19dで設定された目安保持時間に対応する非常時保持残量を下回っている場合は蓄電池13の充電を行う。ただし、蓄電池13の残量が前記非常時保持残量を上回っている場合は、充放電制御部16Cは非連携状態における経済性モードまたはクリーンモードと同様に蓄電池13の充放電制御を行う。
地震情報連携状態は、警戒度が中の状態である。即ち、非連携状態および雷注意報連携状態よりは警戒度が高いが、気象情報連携状態よりは警戒度が低い状態である。この状態は、図2に示す気象情報連携設定19cで気象情報連携が無効に設定されているかまたは有効であっても選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令されていない状態である。さらに、雷注意報連携設定19dで雷注意報連携が無効に設定されているかあるいは有効であっても雷注意報が発令されていない状態である。そして、地震発生に係る情報が取得され地震情報連携期間中の状態である。地震情報連携状態において、充放電制御部16Cは、蓄電池13の残量が地震情報連携設定19eで設定された目安保持時間に対応する非常時保持残量を下回っている場合は蓄電池13の充電を行う。ただし、蓄電池13の残量が前記非常時保持残量を上回っている場合は、充放電制御部16Cは非連携状態における経済性モードまたはクリーンモードと同様に蓄電池13の充放電制御を行う。
気象情報連携状態は、警戒度が高の状態である。即ち、非連携状態、雷注意報連携状態および地震情報連携状態の何れの状態よりも警戒度が高い状態である。この状態は、図2に示す気象情報連携設定19cで気象情報連携が有効に設定されかつ選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令されている状態である。さらに、雷注意報連携設定19dで雷注意報連携が無効に設定されているかあるいは有効であっても雷注意報が発令されていない状態である。そして、地震情報連携設定19eで地震情報連携が有効に設定されて地震発生に係る情報が取得され、地震情報連携期間中の状態である。地震情報連携状態において、充放電制御部16Cは、蓄電池13の残量が、地震情報連携設定19eで設定された目安保持時間に対応する非常時保持残量を下回っている場合は蓄電池13の充電を行う。ただし、蓄電池13の残量が前記非常時保持残量を上回っている場合は、充放電制御部16Cは非連携状態における経済性モードまたはクリーンモードと同様に蓄電池13の充放電制御を行う。
状態遷移のイベントについて述べる。
非連携状態において、雷注意報連携が有効に設定されておりかつ雷注意報が発令された場合、充放電制御部16Cは、非連携状態から雷注意報連携状態へ状態を遷移させる。また、非連携状態において、気象情報連携が有効に設定されておりかつ選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令された場合、充放電制御部16Cは、非連携状態から気象情報連携状態へ状態を遷移させる。さらに、非連携状態において、地震情報連携が有効に設定されておりかつ地震発生に係る情報が取得された場合、充放電制御部16Cは、非連携状態から地震情報連携状態へ状態を遷移させる。
気象情報連携状態において、選択された警報または特別警報が解除されあるいは気象情報連携が無効にされた場合で、地震発生に係る情報が取得され地震情報連携期間中の場合、充放電制御部16Cは、状態を気象情報連携状態から地震情報連携状態へ遷移させる。また、気象情報連携状態において、選択された警報または特別警報が解除されあるいは気象情報連携が無効にされた場合で、地震情報連携期間外であり、雷注意報連携が有効かつ雷注意報発令中の場合、充放電制御部16Cは、状態を気象情報連携状態から雷注意報連携状態へ遷移させる。気象情報連携状態において、選択された警報または特別警報が解除されあるいは気象情報連携が無効にされた場合で、地震情報連携期間外であり、雷注意報が発令されていないかあるいは雷注意報連携が無効の場合は非連携状態へ遷移させる。
地震情報連携状態において、気象情報連携が有効かつ選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令された場合、充放電制御部16Cは、非連携状態から気象情報連携状態へ状態を遷移させる。また、地震情報連携状態において、地震情報連携期間が終了した場合で、雷注意報連携が有効かつ雷注意報発令中の場合、充放電制御部16Cは、状態を地震情報連携状態から雷注意報連携状態へ遷移させる。地震情報連携状態において、地震情報連携期間が終了した場合で、選択された警報または特別警報が発令されていないかあるいは気象情報連携が無効の場合で、雷注意報が発令されていないかあるいは雷注意報連携が無効の場合は非連携状態へ遷移させる。
雷注意報連携状態において、気象情報連携が有効かつ選択された気象情報に係る選択された警報あるいは特別警報が発令された場合、充放電制御部16Cは、気象情報連携状態へ状態を遷移させる。また、雷注意報連携状態において、地震情報連携が有効に設定されておりかつ地震発生に係る情報が取得された場合、充放電制御部16Cは、非連携状態から地震情報連携状態へ状態を遷移させる。さらに、雷注意報連携状態において、雷注意報が解除されあるいは雷注意報連携が無効にされた場合、選択された警報または特別警報が発令されていないかあるいは気象情報連携が無効の場合で、地震情報連携期間外の場合は非連携状態へ状態を遷移させる。
以上が、蓄電池13の充放電制御に係る状態遷移である。
このように、この実施形態において、異なる種類の気象情報が同時に、同一または異なる警戒度で発令されている場合、それらの気象情報を考慮して適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。例えば気象庁が発表する気象情報には、大雨、大雪、暴風といったように種々の気象条件についての情報があり、異なる種類の気象情報が同時に発表されることが多い。さらに各種類の気象情報につき、警戒度に応じて特別警報、警報、注意報が発令される。同種の気象条件については特別警報、警報、注意報は択一的に発令されるが、気象条件の種類によっては注意報のみ定められており特別警報や警報が発令されないものや、注意報と警報のみが定められており特別警報が発令されないものもある。この実施形態では、気象情報連携機能および雷注意報連携機能の設定により、異なる種類の気象情報が同時に、同一または異なる警戒度で発令されている場合、それらの気象情報を考慮して適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。さらに、地震情報連携機能の設定により、地震発生に係る情報が取得されてから地震情報連携期間が終了するまで、適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。
≪フローチャート≫
以下、フローチャートを参照しながら、充放電制御装置16が実行する処理の一例を述べる。
図6~図9は、図1に示す充放電制御装置が実行する充放電制御の一例を示すフローチャートである。ここでは、地震情報連携状態における充放電制御を代表例として述べる。非連携状態、雷注意報連携状態および気象情報連携状態における処理は、当業者であれば地震情報連携状態の処理から容易に類推できるであろう。
図6~図9の処理は、逐次実行される。
図6において、充放電制御装置16のCPUは、地震情報連携モードが有効な設定か否かを調べる(ステップS11)。即ち、図2に示す地震情報連携設定19eの設定を確認する。地震情報連携機能の設定が無効であれば(ステップS11のNo)、地震情報連携状態をとらない(実行すべき処理がない)と判断して処理を終了する。
地震情報連携機能が有効であれば(ステップS11のYes)、気象情報連携機能が無効であるか、または有効であっても選択された気象情報に係る選択された警報等が解除されている状態か否かを確認する(ステップS13)。気象情報連携機能は、地震情報連携機能よりも警戒度が高く、優先して処理すべきだからである。気象情報連携機能が有効かつ選択された気象情報に係る選択された警報等が発令されている場合は(ステップS13のNo)、地震情報連携状態よりも優先度の高い気象情報連携状態へ遷移して処理を実行するので、この時点で地震情報連携状態として実行すべき処理がないと判断して処理を終了する。
気象情報連携機能が無効な場合、または有効であっても選択された気象情報に係る選択された警報等の発令がされていない場合(ステップS13のYes)、充放電制御装置16のCPUは、地震発生に係る情報が受信されたかを確認する(ステップS15)。地震発生に係る情報の一例は、緊急地震速報である。異なる一例は、震度速報、震源に関する情報、各地の震度に関する情報などの地震情報である。緊急地震速報は震度5弱以上が予想される地震の場合にのみ発表されるので、それより小さな地震に備える場合は、震度速報等の地震情報を取得して備える。図2の地震情報連携設定19eには示していないが、地震情報取得部16Eが地震発生に係る情報を取得した場合、保持残量設定部16Rは、地震情報連携機能を開始するか否かを取得された地震発生に係る情報に含まれる震度に基づいて決定してもよい。その震度の閾値を、地震情報連携設定19eの1つの設定項目として、ユーザーが設定できるようにしてもよい。例えば、震度3以上、震度4以上といったように閾値が設定できるようにしてもよい。地震発生に係る情報が取得されていなければ(ステップS17のNo)、充放電制御部16Cとしての充放電制御装置16のCPUは、非連携状態における運転モードと同様に蓄電池の充放電制御を行うこととし(ステップS19)、地震情報連携状態の処理を終了する。
前記ステップS17の判定で、地震発生に係る情報が取得されている場合、充放電制御装置16は、状況に応じて、地震情報連携状態の開始をユーザーに通知してもよい(ステップS21)。図10は、充放電制御装置16またはHEMSサーバー22が提供し操作ユニット18に表示される通知の一例を示す説明図である。通知は操作ユニット18の画面に表示してもよいが、例えば音声の通知であってもよい。操作ユニット18に表示される通知の一例は、「お住いの地域で大きな地震がありました。身の安全を確保して下さい。こちらから蓄電池の残量が確認できます。すでに停電が発生している場合、残り放電時間のシミュレーションもできます。これから3日間、余震に備えて蓄電池を自動で制御します。」である。その通知表示の傍に、蓄電池残量と残り放電時間を示すリンクを併せて表示させてもよい。外部のサーバーとやり取りをして地震発生に係る情報を取得し通知を準備している時点や、利用者が後でこの通知を確認した時点で停電がすでに発生している場合も想定される。図10に示す通知の傍(下)にある「蓄電池残量を確認する」ボタンがユーザーによってクリックされると、充放電制御装置16またはHEMSサーバー22は、その時点の蓄電池13の残量を操作ユニット18に表示させる。さらに、後述する消費電力の予測値から計算される残り放電時間を表示させてもよい。音声通知は画面表示より単純でユーザーが理解し易いものとする。その例は、「お住いの地域で大きな地震がありました。停電に備えて蓄電池の残量をキープします。」である。
そして、充放電制御装置16のCPUは、系統電力網21が稼働しているか、即ち停電が発生していないかを調べる(ステップS23)。
停電が発生しておらず系統電力網21が稼働していれば(ステップS23のYes)、自立運転可能期間設定部16Tとして充放電制御装置16のCPUは、図2の地震情報連携設定19eで設定された内容に基づいて目安保持時間を取得する(ステップS25)。目安保持時間は、自立運転可能期間に対応するものである。
そして保持残量設定部16Rとして充放電制御装置16は、現時点から自立運転可能期間が経過するまでの間における消費電力の予測値を取得する(図7のステップS27)。消費電力の予測値は、履歴に基づくものであってよい。履歴に係るデータは充放電制御装置16に格納されていてもよい。しかし、通信インターフェース回路17を介した外部の機器(例えばHEMSサーバー22)に履歴のデータが格納されていてもよい。その場合、保持残量設定部16Rとして充放電制御装置16は、外部の機器から履歴データを取得する。
予測値は、例えばAI(Artificial Intelligence)の技術を応用して提供されてもよく、また、一つの電力需要者だけでなく多数の電力需要者の履歴に基づいて提供されてもよい。
さらに、保持残量設定部16Rとして充放電制御装置16は、自立運転可能期間中の消費電力の予測値に基づいて蓄電池の非常時保持残量を求める(ステップS29)。そして充放電制御部16Cとして充放電制御装置16は、求めた非常時保持残量を確保しておくように、蓄電池13の充放電制御を行う(ステップS31)。このステップにおける充放電制御の詳細については後述する。
続いて充放電制御装置16は、地震情報連携期間が継続していることを確認する(ステップS33)。地震情報連携期間が終了している場合は(ステップS33のNo)、地震情報連携状態を解除し、他の状態に遷移させるようにする(ステップS35)。このとき、地震情報連携が解除された旨をユーザーに通知してもよい。通知は操作ユニット18の画面に表示してもよいが、例えば音声の通知であってもよい。通知の一例は、画面表示、音声通知ともに次のようなものである。「蓄電池を緊急地震速報が発表される前の動作モードに戻しました。」
一方、前記ステップS33の判定で、地震情報連携期間が継続している場合(ステップS33のYes)、続いて充放電制御装置16は気象情報連携が無効あるいは有効であっても選択された気象情報の選択された警報等が発令されていない状態か否かを調べる(ステップS37)。なお、先の気象情報を取得してから所定の期間が経過している場合はここで改めて気象情報を取得する。地震情報連携状態よりも高い警戒度の気象情報連携状態への遷移トリガとなる気象情報連携が有効かつ選択された気象情報の選択された警報等が発令されている場合は(ステップS37のNo)、地震情報連携状態を解除して(ステップS35)、優先処理すべき気象情報連携状態へ遷移する。その際に、地震情報連携機能が解除された旨をユーザーに通知してもよい。
気象情報連携が無効であるか、あるいは有効であっても選択された気象情報の選択された警報等が発令されていなければ(ステップS37のYes)、続いて充放電制御装置16は、以下の確認を行う。まず、地震情報連携設定19eで地震情報連携期間が継続しているかを確認する(ステップS39のYes)。そのうえで、系統電力網21が稼働しているか、即ち停電が発生していないかを確認する(ステップS41)。
なお、前記ステップS39の判定で、地震情報連携期間が終了している場合は(ステップS39のNo)、地震情報連携状態を解除し、他の状態に遷移させるようにする(ステップS35)。
系統電力網21が稼働しており停電が発生していなければ(ステップS41のYes)、続いて充放電制御装置16は、次の判定を行う。前記ステップS27で消費電力量の予測値を求めてから予め定められた期間(この実施形態では15分としている)が経過し、非常時保持残量を更新すべき時期が来ているか否かの判定である(ステップS43)。
その時期が未だ来ていないと判断した場合は(ステップS43のNo)、充放電制御装置16は前述のステップS31へ処理を戻し、充放電制御部16Cとして蓄電池13の充放電制御を繰り返す。さらに、ステップ31に続く上述の処理を繰り返す。
一方、非常時保持残量を更新すべき時期がきたと判断した場合(ステップS43のYes)、充放電制御装置16は前述のステップS25(図6参照)へ処理を戻して、最低保持時間および消費電力の予測値に基づいて更新された非常時保持残量を求める処理を繰り返す。
図6のステップS23および図7のステップS41の何れかにおいて、系統電力網21が稼働していない、即ち停電が発生していると判断した場合、充放電制御装置16は、処理を図8に示すステップS51へ進め、システムの自立運転を開始する。
状況に応じて自立運転の開始をユーザーに通知してもよい(ステップS53)。通知は操作ユニット18の画面に表示してもよいが、例えば音声の通知であってもよい。通知の一例は、画面表示、音声通知ともに次のようなものである。「蓄電池システムが自立運転に切り替わりました。停電の可能性があります。ご自宅の状況を確認してください。」
自立運転中に充放電制御部16Cとして充放電制御装置16は、系統電力網21の停電が復旧したかどうかを調べる(ステップS55)。停電が復旧していなければ(ステップS55のNo)、充放電制御部16Cとして充放電制御装置16は自立運転を継続する(ステップS57)。そして、処理をステップS55へ戻し、停電復旧の監視を続ける。
一方、停電が復旧した場合(ステップS55のYes)、充放電制御装置16はシステムの自立運転を解除する(ステップS61)。状況に応じて自立運転の解除をユーザーに通知してもよい(ステップS63)。通知は操作ユニット18の画面に表示してもよいが、例えば音声の通知であってもよい。通知の一例は、画面表示、音声通知ともに次のようなものである。「停電から復旧しました。蓄電池システムの自立運転を解除しました。」
充放電制御装置16は、処理を図6のステップS11に戻し、以降の処理を実行する。
最後に、ステップS31(図7参照)の充放電制御の詳細について述べる。
ステップS31で、充放電制御部16Cとして充放電制御装置16は、蓄電池13の現時点の残量を取得する(図9のステップS71)。そして、取得した残量を目標とする非常時保持残量と比較する(ステップS73)。
蓄電池13の残量が目標の非常時保持残量未満の場合(ステップS73のYes)、充放電制御部16Cとして充放電制御装置16のCPUは、蓄電池13を充電する運転を行い(ステップS75)、ステップS31の処理を終了する。
一方、蓄電池13の残量が目標の非常時保持残量以上の場合(ステップS73のNo)、充放電制御装置16は、非連携状態の運転モード(経済性モードまたはクリーンモード)と同様に、蓄電池の充放電制御を行い(ステップS77)、ステップS31の処理を終了する。
以上が、地震情報連携状態において充放電制御装置16が実行する処理である。
(実施の形態2)
この実施の形態では、地震情報連携期間中に新たな地震発生に係る情報が取得された場合について述べる。実施の形態1において、地震情報連携状態は、より高い警戒度の気象情報連携状態へ遷移するか、あるいは地震情報連携期間が終了した場合である。しかし、地震情報連携期間中に余震についての地震発生に係る情報が取得されることが起こり得る。即ち、地震情報連携期間の起点以降に新たな地震発生に係る情報を地震情報取得部16Eが取得する場合がある。
この実施形態によれば、地震情報連携期間中に新たな地震発生に係る情報が取得された場合、保持残量設定部16Rは、新たな地震発生に係る情報が取得された時点を新たな起点として地震情報連携期間を更新し、非常時保持残量の算出を続ける。充放電制御部16Cは、延長された地震情報連携期間の間、非常時保持残量を確保するように蓄電池13の充放電を制御する。
余震が続き、地震情報連携期間中に新たな地震発生に係る情報の取得が繰り返されると、地震情報連携期間の延長を繰り返す。
実施の形態1で、地震発生に係る情報を取得した場合、地震情報連携機能を開始するか否かを取得された地震発生に係る情報に含まれる震度に基づいて決定すると述べた。さらに、その震度の閾値をユーザーが設定できるようにしてもよいと述べた。
地震情報連携期間の延長のトリガとなる新たな地震発生に係る情報の震度の閾値については、地震情報連携期間を開始する場合の震度の閾値と異なるものとしてもよい。例えば、最初の地震発生に係る情報の震度の閾値が震度5弱であって、緊急地震速報の取得が地震情報連携期間を開始するトリガとする。その場合、緊急地震速報の取得によって地震情報連携期間が開始された場合、保持残量設定部16Rはその期間中、震度5弱より小さな震度(一例として震度3)でも、停電発生のリスクがあるとして、地震情報連携期間を延長する。そうすることで、地震情報連携期間を開始する際の震度より小さな震度であっても余震が続く場合は停電に備えて地震情報連携期間を延長するようにする。
(実施の形態3)
図2に示す例において、地域設定19bは、充放電制御システム10が設置されている地域を設定すると述べた。しかし、それ以外の地域も加えて設定できるようにしてもよい。それ以外の地域とは、例えば系統電力網21の主要な施設のある地域である。
充放電制御システム10が設置されている地域外に発電や送電に係る施設が設けられていることがある。充放電制御システム10が設置されている地域では発生した地震による影響が軽微であっても、発電や送電に係る施設が発生した地震によって被災し、電力需給ひっ迫警報が出るといった事態が起こりえる。そのような事態に備え、充放電制御システム10が設置されている地域に加えて発電や送電に係る施設が設けられている地域について予め設定を受け付けておく。そして登録された地域の何れかについて、地震発生に係る情報が取得された場合、保持残量設定部16Rは、自立運転可能期間が経過するまで非常時保持残量を算出して更新する。充放電制御部16Cは、その非常時保持残量を確保するように蓄電池13の充放電を制御し、停電の発生に備える。
以上に述べたように、
(i)この発明による態様1の充放電制御装置は、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、地震発生に係る情報を外部から取得する地震情報取得部と、前記地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても前記蓄電池に蓄えられた電力で自立運転できるようにするための非常時保持残量の設定を行う保持残量設定部とを備え、前記充放電制御部は、前記地震発生に係る情報が取得されたことを契機として、前記非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始し、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として前記地震情報連携状態を終了することを特徴とする。
この発明において、蓄電池は、エネルギーを蓄え、蓄えたエネルギーを電力として供給するものである。蓄電池の方式、構成は問わない。
地震発生に係る情報は、その具体例として、地震情報や緊急地震速報が挙げられる。即ち、この明細書において、地震発生に係る情報は所定以上の震度に係る地震情報を含むものといえる。なお、将来、地震の観測や解析に係る技術の進歩に伴い地震に係る情報が改善され、あるいは変更された場合はその改善あるいは変更された情報を含む。
地震情報は、地震発生後、発生した地震に係るデータが入るに従って、順次発表される情報である。地震情報は、震度速報、震源に関する情報、各地の震度に関する情報、その他の複数の情報の総称である。震度速報は、地震発生から約1分半後に震度3以上を観測した地域名と揺れの検知時刻を知らせるものである。震源に関する情報は、震度3以上が観測された場合に震源やその規模を知らせるものである。各地の震度に関する情報は、震度1以上を観測した地点のほか、震源やその規模を知らせる情報である。
緊急地震速報は、2点以上の地震観測点で最大震度が5弱以上と予想される場合に、その地震の発生直後に、各地での強い揺れの到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせる情報である。
地震発生に係る情報は、気象庁が発表する緊急地震速報、地震情報であってもよいがこれに限定するものでなく、気象情報の提供サービスを行っている事業者や他の者が提供する情報であってもよい。
また、自立運転可能期間は、ある時点で停電が発生した場合に、停電が続いても蓄電池に蓄えられた電力で自立運転ができるようにする期間として予め設定される期間である。例えば、自立運転可能期間が3時間の場合、充放電制御部は、ある時点で停電が発生してもその後3時間は自立運転が可能なように蓄電池に電力を蓄えておくようにする。自立運転可能期間の起点は固定された特定の時刻ではない。充放電制御部が、非常時保持残量を設定する際に、その都度起点となる時刻、即ち設定を行う際の現時点の時刻となる。
蓄電池の充電は、系統電力網から供給される電力を用いてもよいが、再生可能エネルギーを利用した1種類以上の発電装置を用いてもよい。再生可能エネルギーを利用した発電装置の具体的な態様として、太陽電池モジュールが挙げられるが、これに限るものでなく、風力発電や他の発電装置が適用されてもよい。前述の実施形態における太陽電池モジュールは、この発明に係る蓄電池の充電を行うものに含まれる。
また、充放電制御部は、蓄電池の充放電の制御を行うものである。その具体的な態様は、例えば、CPUおよびメモリーを中心としたハードウェア構成を有し、メモリーに格納された制御プログラムをCPUが実行することによって充放電制御の機能が実現されるものが挙げられる。
地震情報連携期間は、地震情報取得部により地震発生に係る情報が取得されてから予め定められた期間を示すものである。地震発生に係る情報の取得に伴って保持残量設定部は、停電が発生しても自立運転可能期間は自立運転が可能な非常時保持残量を設定し、充放電制御部は、設定された非常時保持残量を確保するように蓄電池の充放電を制御するが、いつまでその制御を続けるかを示すのが地震情報連携期間である。よって、地震情報連携期間の起点は、地震発生に係る情報が取得された時点といえる。
地震情報連携期間が経過するまでの間、保持残量設定部は、非常時保持残量の設定を逐次行い、充放電制御部は、設定された非常時保持残量を確保するように蓄電池の充放電を制御する。例えば、地震情報連携期間中のある時点において設定された非常時保持残量よりも、現在の蓄電池の残量が少ないと判断した場合、充放電制御部は、充放電制御のモードを充電モードに切り替えて非常時保持残量に達するまで蓄電池の充電を行う。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)態様2の充放電制御装置は、態様1の充放電制御装置において、前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報が取得されてから前記地震情報連携期間が経過するまでの間、各時点を起点に所定の自立運転可能期間が終了するまでの間に予測される電力負荷に基づいて、前記非常時保持残量を設定および逐次更新し、前記充放電制御部は、設定および更新された非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御してもよい。
この態様によれば、保持残量設定部は、発生した地震に関する情報に基づいて適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。
電力負荷の予測は、例えば履歴に基づいて行われてもよく、履歴は一つの需要者に限らず多数の需要者の履歴であってもよい。それらの履歴は、充放電制御装置が保持していてもよいが、通信を介して接続された外部の機器から取得してもよい。
(iii)態様3の充放電制御装置は、態様2の充放電制御装置において、前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報が取得された場合、地震発生に係る情報が取得されていない平常時よりも大きい電力負荷を予測し、その予測に基づいて前記非常時保持残量を設定および更新してもよい。
地震は予知が困難なために、電力需要者は予測可能な防災気象情報よりも強い警戒感を持つ傾向にあると考えられるところ、この態様によれば、地震発生に係る情報が取得された場合は、平常時よりも余裕を持たせて蓄電池の残量を確保しておくことができる。
(iv)態様4の充放電制御装置は、態様2または態様3の充放電制御装置において、ユーザーによる操作を受付ける操作ユニットをさらに備え、前記保持残量設定部は、前記操作ユニットを介した操作により地震情報連携期間を設定する地震情報連携期間設定部、前記操作ユニットを介した操作により自立運転可能期間を設定する自立運転可能期間設定部の少なくとも何れかを備えていてもよい。
この態様によれば、ユーザーの意思に基づき、またユーザーの状況に応じてユーザーが自立運転可能期間、地震情報連携期間、を設定することができる。
(v)態様5の充放電制御装置は、態様1の充放電制御装置において、ユーザーによる操作を受付ける操作ユニットをさらに備え、前記保持残量設定部は、前記操作ユニットを介した操作により前記地震情報連携期間、前記蓄電池の非常時保持残量の少なくとも何れかを設定してもよい。この態様によれば、ユーザーの意思に基づき、またユーザーの状況に応じてユーザーが地震情報連携期間、蓄電池の非常時保持残量の何れかを設定することができる。
(vi)態様6の充放電制御装置は、態様1から態様5の何れかの充放電制御装置において、1以上の防災気象情報を取得する気象情報取得部をさらに備え、前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報に加えて前記防災気象情報が取得された場合、その防災気象情報が解除されるまでの気象情報連携期間および前記地震情報連携期間が何れも経過するまで、取得された地震発生に係る情報および取得された防災気象情報の種類または警戒度に応じた前記非常時保持残量を設定し、前記充放電制御部は、前記地震情報連携期間、前記気象情報連携期間が何れも経過するまで、設定された非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御してもよい。
気象情報は、気象に関する情報であり、大気中の諸現象、例えば大雨、大雪、暴風といったような現象を含む。防災気象情報は、特に系統電力網の停電を発生させる可能性がある激しい暴風、暴風雪、大雨、洪水、高潮、大雪、波浪等に関する気象情報である。地震発生に係る情報と異なり、それらの防災気象情報は予測可能な気象情報であり、従って予測に基づく解除も可能である。気象情報連携期間は、防災気象情報が取得されてから解除されるまでの期間である。防災気象情報は、警戒度に応じて特別警報、警報、注意報として提供される。
気象情報は、気象庁が発表する種々の注意報、警報、特別警報であってもよいがこれに限定するものでなく、気象情報の提供サービスを行っている事業者や他の者が提供する情報であってもよい。
この態様によれば、地震発生に係る情報に加えて防災気象情報を取得し、保持残量設定部は、地震発生に係る情報に加えて気象情報の種類または警戒度に応じた非常時保持残量を設定し、万一の停電に備えることができる。
(vii)態様7の充放電制御装置は、態様6の充放電制御装置において、前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報に加えて1以上の種類の前記防災気象情報を前記地震情報取得部が取得している場合、前記地震発生に係る情報およびそれぞれの気象情報に応じた保持残量のうち最も大きい保持残量を非常時保持残量として設定してもよい。
この態様によれば、保持残量設定部は、地震発生に対応する保持残量に加え、防災気象情報に対応する保持残量を設定したうえでそれらのうち最も大きい保持残量を非常時保持残量とするので、地震発生に係る情報に加えて異なる種類および警戒度の気象情報が取得されても好適な非常時保持残量を設定できる。
(viii)態様8の充放電制御装置は、態様1から態様7の何れかの充放電制御装置において、前記充放電制御部は、前記地震情報連携期間外に所定の第1震度以上の地震発生に係る情報を取得した場合、前記地震情報連携期間中の制御を開始し、その地震情報連携期間中に所定の第2震度以上の新たな地震発生に係る情報を取得した場合、新たな地震発生に係る情報の取得時刻に基づいて前記地震情報連携期間を延長してもよい。
この態様によれば、充放電制御部は、地震情報連携期間中に第2の震度以上の余震が続いた場合、その余震について地震発生に係る情報が取得された時刻を新たな起点として地震情報連携期間を延長し非常時保持残量を確保するように蓄電池の充放電を行う制御を続ける。よって、余震が続く場合は、延長された地震情報連携期間に基づいて適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。
(ix))態様9の充放電制御装置は、態様8の充放電制御装置において、前記第2の震度は、前記第1震度よりも小さいものであってもよい。
この態様によれば、地震情報連携期間でない場合に取得された、いわば最初の地震発生に係る情報よりも小さな震度で余震が続いても、充放電制御部は地震情報連携期間を延長して非常時保持残量を確保する制御を続け、適切に蓄電池の充放電制御を行うことができる。
(x)態様10の充放電制御装置は、態様1から態様9の何れかの充放電制御装置において、前記地震情報取得部は、前記充放電制御装置が設置されている地域に加え、他の地域の地震発生に係る情報を取得する設定を受付けてもよい。
この態様によれば、充放電制御装置が設置されている地域の地震発生に係る情報を取得するだけでなく、例えば発電所のある地域の地震発生に係る情報を取得し、発電所の被災による電力需給のひっ迫に備えることができる。
(xi)態様11の充放電制御装置は、態様1から態様10の何れかの充放電制御装置において、ユーザーによる操作を受付ける操作ユニットを備え、前記地震情報取得部は、地震発生に係る情報を取得した場合、地震情報連携状態の開始、蓄電池残量、残り放電可能時間の少なくとも何れかを操作ユニットを介して通知してもよい。
この態様によれば、動作開始を利用者に通知し安心を与えられるほか、万が一停電が発生した場合に、利用者が把握したい蓄電池残量や残り放電時間といった情報を利用者の任意のタイミングで情報更新をして把握することができる。なお、残り放電時間は、自立運転可能期間に相当する時間であるため、自立運転可能時間として通知してもよい。さらに、通知後、地震情報連携状態での蓄電池残量(非常時保持残量)や地震情報連携状態での残り放電可能時間(自立運転可能期間)は、利用者が更新できてもよい。
(xii)この発明の一態様は、蓄電池の充放電を制御する制御部が、地震発生に係る情報を外部から取得するステップと、前記地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても所定の自立運転可能期間は前記蓄電池に蓄えられた電力で自立運転ができるようにするための非常時保持残量の設定を行うステップと、前記地震発生に係る情報が取得されたことを契機として前記非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始するステップと、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として前記地震情報連携状態を終了するステップと、を備える充放電制御方法を含む。
この発明の態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
10:充放電制御システム、 11:太陽電池モジュール、 12:パワーコンディショナー、 13:蓄電池、 14:分電盤、 15:スマートメーター、 16:充放電制御装置、 16B:蓄電池残量設定部、 16C:充放電制御部、 16E:地震情報取得部、 16L:地震情報連携期間設定部、 16R:保持残量設定部、 16T:自立運転可能期間設定部、 16W:気象情報取得部、 17:通信インターフェース回路、 18:操作ユニット、 19:気象・地震連携設定画面、 19a:設定表示域、 19b:地域設定、 19c:気象情報連携設定、 19d:雷注意報連携設定、 19e:地震情報連携設定、 19f:操作ボタン、 20:ホーム画面、 20a:バナー、 21:系統電力網、 22:HEMSサーバー、 23:電気機器、 30:残量詳細画面、 30a,30b:日選択ボタン、 30c:残量推移
NW:ネットワーク

Claims (12)

  1. 蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、
    地震発生に係る情報を外部から取得する地震情報取得部と、
    前記地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても前記蓄電池に蓄えられた電力で自立運転できるようにするための非常時保持残量の設定を行う保持残量設定部とを備え、
    前記充放電制御部は、前記地震発生に係る情報が取得されたことを契機として、前記非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始し、予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として前記地震情報連携状態を終了する充放電制御装置。
  2. 前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報が取得されてから前記地震情報連携期間が経過するまでの間、各時点を起点に所定の自立運転可能期間が終了するまでの間に予測される電力負荷に基づいて、前記非常時保持残量を設定および逐次更新し、
    前記充放電制御部は、設定および更新された非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する請求項1に記載の充放電制御装置。
  3. 前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報が取得された場合、地震発生に係る情報が取得されていない平常時よりも大きい電力負荷を予測し、その予測に基づいて前記非常時保持残量を設定および更新する請求項2に記載の充放電制御装置。
  4. ユーザーによる操作を受付ける操作ユニットをさらに備え、
    前記保持残量設定部は、前記操作ユニットを介した操作により自立運転可能期間を設定する自立運転可能期間設定部、前記操作ユニットを介した操作により地震情報連携期間を設定する地震情報連携期間設定部の少なくとも何れかを備える請求項2に記載の充放電制御装置。
  5. ユーザーによる操作を受付ける操作ユニットをさらに備え、
    前記保持残量設定部は、前記操作ユニットを介した操作により、前記地震情報連携期間、前記蓄電池の非常時保持残量の少なくとも何れかを設定する請求項1に記載の充放電制御装置。
  6. 1以上の防災気象情報を取得する気象情報取得部をさらに備え、
    前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報に加えて前記防災気象情報が取得された場合、その防災気象情報が解除されるまでの気象情報連携期間および前記地震情報連携期間が何れも経過するまで、取得された地震発生に係る情報および取得された防災気象情報の種類または警戒度に応じた前記非常時保持残量を設定し、
    前記充放電制御部は、前記地震情報連携期間、前記気象情報連携期間が何れも経過するまで、設定された非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する請求項1に記載の充放電制御装置。
  7. 前記保持残量設定部は、前記地震発生に係る情報に加えて1以上の種類の前記防災気象情報を前記地震情報取得部が取得している場合、前記地震発生に係る情報およびそれぞれの気象情報に応じた保持残量のうち最も大きい保持残量を非常時保持残量として設定する請求項6に記載の充放電制御装置。
  8. 前記充放電制御部は、前記地震情報連携期間外に所定の第1震度以上の地震発生に係る情報を取得した場合、前記地震情報連携期間中の制御を開始し、その地震情報連携期間中に所定の第2震度以上の新たな地震発生に係る情報を取得した場合、新たな地震発生に係る情報の取得時刻に基づいて前記地震情報連携期間を延長する請求項1に記載の充放電制御装置。
  9. 前記第2震度は、前記第1震度よりも小さい請求項8に記載の充放電制御装置。
  10. 前記地震情報取得部は、前記充放電制御装置が設置されている地域に加え、他の地域の地震発生に係る情報を取得する設定を受付ける請求項1に記載の充放電制御装置。
  11. ユーザーによる操作を受付ける操作ユニットをさらに備え、
    前記地震情報取得部は、地震発生に係る情報を取得した場合、地震情報連携状態の開始、蓄電池残量、残り放電可能時間の少なくとも何れかを操作ユニットを介して通知する請求項1に記載の充放電制御装置。
  12. 蓄電池の充放電を制御する制御部が、
    地震発生に係る情報を外部から取得するステップと、
    前記地震発生に係る情報が取得された場合、停電が発生しても所定の自立運転可能期間は前記蓄電池に蓄えられた電力で自立運転ができるようにするための非常時保持残量の設定を行うステップと、
    前記地震発生に係る情報が取得されたことを契機として前記非常時保持残量を確保するように前記蓄電池の充放電を制御する地震情報連携状態を開始するステップと、
    予め設定されている地震情報連携期間が経過したことを契機として前記地震情報連携状態を終了するステップと、を備える充放電制御方法。
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