JP2024013939A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Sora CHIKAOKA
圭亮 牛田
Keisuke Ushida
尚也 川島
Hisaya Kawashima
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Abstract

Figure 2024013939000001
【課題】第2のシャフトに対する第1のシャフトの回転追従性を向上させつつ、第1のシャフトと第2のシャフトとの間の剛性ギャップを抑制する。
【解決手段】コアシャフトを備えるガイドワイヤであって、コアシャフトは、コアシャフトの先端側に位置するステンレス合金製の第1のシャフトと、第1のシャフトの基端部が接合される先端部を有し、かつ、超弾性特性を有する第2のシャフトと、を有する。第2のシャフトは、先端側から基端側に向かうにつれて外径が増大するテーパ部を有し、テーパ部の外周面には、コアシャフトの軸方向に延びる位置決め面を有する段差部が形成されている。第1のシャフトの基端部は、第2のシャフトの位置決め面に沿って接合されている。
【選択図】図1

Description

本明細書に開示される技術は、医療用のガイドワイヤに関する。
血管等における狭窄部や閉塞部(以下、「病変部」という。)を治療または検査する方法として、カテーテルを用いた方法が広く行われている。一般に、カテーテルを血管等における病変部に案内するために、ガイドワイヤが用いられる。ガイドワイヤは、例えば金属材料により形成されるコアシャフトを備える。
コアシャフトは、ステンレス合金製のリボンと、ニッケル-チタン合金製のコアとを有しており、リボンの基端部とコアの先端部とが接合されている。第1の具体的形態では、リボンの基端部の外周面とコアの先端部の外周面とが互いに対向した状態で接合されている(例えば、特許文献1,2参照)。第2の具体的形態では、コアの先端部分は、全長にわたって径が同一である円筒状に形成されており、その先端部分に半円加工が施されることにより平坦面が形成されている。一方、リボンにも半円加工が施されることにより平坦面が形成されている。コアとリボンとの平坦面同士が接合されている(例えば、特許文献3参照)。
特表2006-519069号公報 国際公開第2020/003501号 国際公開第2016/047555号
上述した第1の具体的形態では、単に、リボンの基端部の外周面とコアの先端部の外周面とが接合されているだけなので、リボンとコアとの接合部分と、該接合部分よりも先端側或いは基端側の部分との間の剛性ギャップが大きくなる。また、第2の具体的形態では、コアにおける平坦面と該平坦面より基端側の外周面との間に段差が形成され、段差とリボンの基端面との間に隙間が生じることにより、リボンとコアとの間の剛性ギャップを効果的に低減できない。
なお、このような課題は、ステンレス合金製のリボンと、ニッケル-チタン合金製のコアとが接合されたコアシャフトに限らず、ステンレス合金製の第1のシャフトと、超弾性特性を有する第2のシャフトとが接合されたコアシャフトを備えるガイドワイヤに共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示されるガイドワイヤは、コアシャフトを備えるガイドワイヤであって、前記コアシャフトは、前記コアシャフトの先端側に位置するステンレス合金製の第1のシャフトと、前記第1のシャフトの基端部が接合される先端部を有し、かつ、超弾性特性を有する第2のシャフトと、を有し、前記第2のシャフトは、先端側から基端側に向かって外径が増大するテーパ部を有し、前記テーパ部の外周面には、前記コアシャフトの軸方向に延びる位置決め面を有する段差部が形成されており、前記第1のシャフトの前記基端部は、前記第2のシャフトの前記位置決め面に沿って接合されている。
本ガイドワイヤでは、第2のシャフトのテーパ部の外周面に、コアシャフトの軸方向に延びる位置決め面を有する段差部が形成されている。第1のシャフトの基端部は、第2のシャフトの位置決め面に沿って接合されている。このため、第1のシャフトの基端部が単に第2のシャフトのテーパ部の外周面に接合された構成に比べて、第1のシャフトの軸が第2のシャフトの軸に近くなる分だけ、第2のシャフトに対する第1のシャフトの回転追従性が向上する。しかも、本ガイドワイヤでは、段差部が第2のシャフトのテーパ部の外周面に形成されている。このため、テーパ部の段差部の基端付近における第2のシャフトの剛性は、テーパ部の段差部の先端付近における第2のシャフトの剛性よりも高い。このため、仮に、第1のシャフトの基端面と段差部との間に隙間が生じても、その隙間に起因する第2のシャフトの剛性の低下を、段差部の基端付近における第2のシャフトの剛性で補うことができる。以上のように、本ガイドワイヤによれば、第2のシャフトに対する第1のシャフトの回転追従性を向上させつつ、第1のシャフトと第2のシャフトとの間の剛性ギャップを抑制することができる。
(2)上記ガイドワイヤにおいて、前記第1のシャフトは、前記第1のシャフトの軸方向に沿った平坦状の対向面を有し、前記第2のシャフトの前記位置決め面は、平坦状の面であり、前記第1のシャフトの前記対向面が前記第2のシャフトの前記位置決め面に対向するように接合されている構成としてもよい。本ガイドワイヤによれば、例えば第1のシャフトと第2のシャフトとの曲面同士が接合されている構成に比べて、第1のシャフトと第2のシャフトとの接合面積が広い分だけ、第1のシャフトと第2のシャフトとの接合強度(引張強度)を向上させることができる。
(3)上記ガイドワイヤにおいて、前記第2のシャフトの軸線は、前記位置決め面と同一平面上に位置する構成としてもよい。本ガイドワイヤによれば、例えば位置決め面が第2のシャフトの軸線まで達していない構成に比べて、第1のシャフトの軸が第2のシャフトの軸に近くなる分だけ、第2のシャフトに対する第1のシャフトの回転追従性を効果的に向上させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えばガイドワイヤやその製造方法等の形態で実現することができる。
実施形態におけるガイドワイヤの全体構成を概略的に示す側面図 第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分の横断面構成を示す図 本実施形態に係るガイドワイヤ100と比較例1,2に係るガイドワイヤ100a,100bとの接合部分の構成を示す説明図 引張強度試験による性能評価を示す説明図
A.実施形態:
A-1.ガイドワイヤ100の構成:
図1は、本実施形態におけるガイドワイヤ100の全体構成を概略的に示す側面図である。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されており、X軸正方向視におけるガイドワイヤ100の全体構成が示されている。図1において、Z軸正方向側が、体内に挿入される先端側(遠位側)であり、Z軸負方向側が、医師等の手技者によって操作される基端側(近位側)である。これらの点は、図2以降の図についても同様である。
図1では、後述するコイル体20については、断面(具体的には、YZ断面)構成が示されている。図1では、ガイドワイヤ100が全体としてZ軸方向に略平行な直線状となった状態を示しているが、ガイドワイヤ100は湾曲させることができる程度の柔軟性を有している。なお、以下において、ガイドワイヤ100及びガイドワイヤ100の各構成部材について、先端を含み先端から基端側に向かって中途まで延びる部分を「先端部」という。同様に、ガイドワイヤ100及びガイドワイヤ100の各構成部材について、基端を含み基端から先端側に向かって中途まで延びる部分を「基端部」という。
ガイドワイヤ100は、例えば血管等における病変部(狭窄部や閉塞部)にカテーテル(図示しない)を案内するために、血管等に挿入される医療用デバイスである。図1に示すように、ガイドワイヤ100は、コアシャフト10と、コイル体20と、先端側接合部30と、基端側接合部40とを備えている。なお、本実施形態では、コアシャフト10の軸方向は、ガイドワイヤ100の軸方向と一致している。
コアシャフト10は、先端側が細径であり、基端側が太径である棒状の部材である。コアシャフト10は、コアシャフト10の先端を含む第1のシャフト11と、第1のシャフト11に対してコアシャフト10の基端側に位置する第2のシャフト12とを備えている。第1のシャフト11の基端部と、第2のシャフト12の先端部とが、接合部15によって接合されている(図1の後述するX1部分参照)。接合部15は、例えば、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn-Ag合金、Au-Sn合金等の金属はんだやエポキシ系接着剤などの接着剤により構成されている。
第1のシャフト11は、棒状の部材である。本実施形態では、第1のシャフト11は、ステンレス鋼(SUS302、SUS304、SUS316等)を含む材料によって形成されている。第1のシャフト11は、「リボン」または「シェイピングリボン」と呼ばれることがある。なお、第1のシャフト11の基端の最大幅(外径)は、例えば40μm以上、60μm以下である。第1のシャフト11の形状については後述する。
第2のシャフト12は、ストレート部120とテーパ部122とを有している。なお、図1では、ストレート部120の一部の図示が省略されている。
第2のシャフト12のストレート部120は、第2のシャフト12の基端を含む部分である。ストレート部120は、外径が全長にわたって略同一の丸棒の部分である。ストレート部120は、横断面が円形である棒状をなしている。
第2のシャフト12のテーパ部122は、ストレート部120に対して先端側に位置している。テーパ部122は、第2のシャフト12の先端からストレート部120との境界位置に向けて外径が徐々に大きくなっている。
なお、第2のシャフト12の各部の横断面の形状は、特に限定されるものではなく、例えば三角形や四角形などの多角形であってもよい。横断面とは、コアシャフト10の軸方向(本実施形態では、Z軸方向)に直交する断面(本実施形態では、XY断面)である。本発明において、テーパ部122は、第2のシャフト12の最先端であり、テーパ部122の最先端部は、平面状に形成されているが、テーパ部122の最先端部の形状は、特に限定されない。すなわち、例えば最先端部が針状に尖った形状であってもよい。
第2のシャフト12は、超弾性特性を有する合金(例えばNi-Ti合金等)含む材料により形成されている。本実施形態においては、超弾性合金を含む材料により形成された第2のシャフト12を備える構成であることにより、ガイドワイヤ100が屈曲した血管等を進行した際にも、変形した第2のシャフト12の形状が元の形状に戻る性能(「復元性」と呼ばれることがある。)を発揮することができ、これにより、ガイドワイヤ100の操作性や血管選択性を確保することができる。なお、第2のシャフト12(テーパ部122)の先端の最大幅(外径)は、例えば50μm以上、70μm以下である。また、テーパ部122における先端の外径と基端の外径との差は、例えば5μm以上、10μm以下である。
コイル体20は、1本の素線を螺旋状に巻回することにより中空円筒状に形成したコイル状の部材である。コイル体20は、コアシャフト10の先端部(具体的には、第1のシャフト11と、第2のシャフト12のテーパ部122とストレート部120の一部)の外周を取り囲むように配置されている。
コイル体20は、例えば、金属材料、より具体的には、ステンレス鋼(SUS302、SUS304、SUS316等)、ピアノ線、ニッケル-クロム系合金、またはコバルト合金といった放射線透過性合金や、金、白金、タングステン、またはこれらの元素を含む合金(例えば、白金-ニッケル合金)といった放射線不透過性合金により構成される。コイル体20の少なくとも一部が放射線不透過性の材料で形成されている場合には、手技者は、放射線透視画像下でコイル体20の位置を把握することができる。
先端側接合部30は、コアシャフト10の先端とコイル体20の先端とを接合している。先端側接合部30の内部に、コアシャフト10の先端とコイル体20の先端とが埋め込まれるようにして固着されている。先端側接合部30の先端側の外周面は、滑らかな面(例えば、略半球面)となっている。先端側接合部30は、例えば、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn-Ag合金、Au-Sn合金等の金属はんだやエポキシ系接着剤などの接着剤により構成される。コアシャフト10に対して先端側に先端側接合部30が配置されていることによって、コアシャフト10が血管壁などに当接することが防止され、ひいてはコアシャフト10が損傷等することが抑制される。
基端側接合部40は、コアシャフト10の基端側とコイル体20の基端側とを接合する部材である。基端側接合部40は、上述した先端側接合部30と同様の材料により構成される。なお、基端側接合部40は、コイル体20の基端側に限定されず、コイル体20のどの位置に配置されていても良い。
A-2.第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分の詳細構成:
図1には、X軸正方向視における第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分(X1の部分)の構成が拡大して示されている。図2は、第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分の横断面構成を示す図である。図2(A)には、図1のIIA-IIAの位置における接合部分の横断面構成が示されており、図2(B)には、図1のIIB-IIBの位置における接合部分の横断面構成が示されている。
図1および図2に示すように、第1のシャフト11は、横断面が略円形であり、外径が全長にわたって略同一の丸棒の部材である。具体的には、図2に示すように、第1のシャフト11の外周面は、一対の第1の外周面11A,11Aと、一対の第2の外周面11B,11Bとを有している。一対の第1の外周面11A,11Aは、第1のシャフト11の中心軸Qに対して対称の位置に配置されている。各第1の外周面11Aは、第1のシャフト11の中心軸Qを中心とする外接円Mに沿って湾曲した円弧面である。一対の第2の外周面11B,11Bは、一対の第1の外周面11A,11A同士の対向方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)において、第1のシャフト11の中心軸Qに対して対称の位置に配置されている。各第2の外周面11Bは、第1の外周面11Aに比べて平坦度が高い。具体的には、各第2の外周面11Bは、略平坦状の面であり、第1のシャフト11の中心軸Qに略平行であり、かつ、第1のシャフト11の全長にわたって延びている。
第2のシャフト12のテーパ部122の先端部の外周面には、段差部125が形成されている。段差部125は、テーパ部122の外周面122Aに対して第2のシャフト12(コアシャフト10)の中心軸O側に凹んだ部分である。段差部125は、第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)において、テーパ部122(第2のシャフト12)の先端からテーパ部122の途中まで延びている。
具体的には、段差部125は、位置決め面125Aと段差面125Bとを有している(図1参照)。位置決め面125Aは、第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)に延びる面である。位置決め面125Aは、第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)において、テーパ部122(第2のシャフト12)の先端からテーパ部122の途中まで延びている。位置決め面125Aは、テーパ部122の外周面122Aよりも、第2のシャフト12の中心軸Oに対する平行度が高い面(傾斜角度が緩やかな面)である。また、位置決め面125Aは、テーパ部122の外周面122Aよりも、平坦度が高い面である。本実施形態では、位置決め面125Aは、第2のシャフト12の中心軸Oに略平行であり、かつ、略平坦状の面である。
また、図2に示すように、第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)視で、位置決め面125Aは、第2のシャフト12の中心軸O(軸線)上に位置している。すなわち、テーパ部122の先端部の横断面の形状は、略半円である。なお、例えば、テーパ部122に対してレーザ加工を施すことにより段差部125を形成することができる。
第1のシャフト11の一方の第2の外周面11Bが、第2のシャフト12のテーパ部122の位置決め面125Aに対向するように接合されている。この一方の第2の外周面11Bは、特許請求の範囲における対向面の一例である。なお、第1のシャフト11の第1の外周面11Aと、第2のシャフト12の段差部125との間の隙間には、接合部15が充填されている(図1のX1部分および図2参照)。
第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)視で、第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分において、第1のシャフト11の中心軸Qは、第2のシャフト12のテーパ部122の外接円Mの内周側に位置している。このため、例えば、第1のシャフト11の中心軸Qが外接円Mの外周側に位置する構成に比べて、第1のシャフト11の中心軸Qが第2のシャフト12の中心軸Oに近くなる分だけ、第2のシャフト12に対する第1のシャフト11の回転追従性が向上する。
第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)視で、第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分において、第1のシャフト11の90%以上の部分が外接円Mの内周側に配置されている。このため、第1のシャフト11と第2のシャフト12との横断面形状が真円に近くなる分だけ、第2のシャフト12に対する第1のシャフト11の回転追従性が向上する。
第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向(Z軸方向)視で、第1のシャフト11の横断面は、中心軸Qに対する対称形状である。このため、第1のシャフト11の横断面が中心軸Qに対して非対称形状である構成に比べて、第1のシャフト11の変形方向の自由度が高い分だけ、第2のシャフト12に対する第1のシャフト11の回転追従性が向上する。
A-3.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態に係るガイドワイヤ100では、第2のシャフト12のテーパ部122の外周面に、コアシャフト10の中心軸Oに沿った方向に延びる位置決め面125Aを有する段差部125が形成されている(図1および図2参照)。第1のシャフト11の基端部は、第2のシャフト12の位置決め面125Aに沿って接合されている。このため、第1のシャフト11の基端部が単に第2のシャフト12のテーパ部122の外周面に接合された構成に比べて、第1のシャフト11の中心軸Qが第2のシャフト12の中心軸Qに近くなる分だけ、第2のシャフト12に対する第1のシャフト11の回転追従性が向上する。しかも、本実施形態では、段差部125が第2のシャフト12のテーパ部122の外周面に形成されている。このため、テーパ部122の段差部125の基端付近における第2のシャフト12の剛性は、テーパ部122の段差部125の先端付近における第2のシャフト12の剛性よりも高い。このため、仮に、第1のシャフト11の基端面と段差部125(段差面125B)との間に隙間Sが生じても、その隙間Sに起因する第2のシャフト12の剛性の低下を、段差部125の基端付近における第2のシャフト12の剛性で補うことができる。以上のように、本実施形態によれば、第2のシャフト12に対する第1のシャフト11の回転追従性を向上させつつ、第1のシャフト11と第2のシャフト12との間の剛性ギャップを抑制することができる。
図3は、本実施形態に係るガイドワイヤ100と比較例1,2に係るガイドワイヤ100a,100bとの接合部分の構成を示す説明図である。比較例1のガイドワイヤ100aは、第2のシャフト12aがテーパ部および段差部を有しておらず、第2のシャフト12aの円弧状の外周面125Aaに第1のシャフト11が接合されている点で、本実施形態に係るガイドワイヤ100とは異なる。比較例2のガイドワイヤ100bは、第2のシャフト12bがテーパ部を有しておらず、第2のシャフト12bのストレート部分に段差部125bが形成され、その段差部125bの位置決め面125Abに沿って第1のシャフト11が接合されている点で、本実施形態に係るガイドワイヤ100とは異なる。なお、ガイドワイヤ100,100a,100bのいずれも、接合部分の長さLは同じである。
図4は、引張強度試験による性能評価を示す説明図である。図4には、ガイドワイヤ100とガイドワイヤ100bとのそれぞれのサンプルについて、同一の条件の下で、引張強度試験を行った結果を示すグラフが示されている。グラフの横軸は、サンプルが破断したときの変位(試験初期からのサンプルの長さの変位(mm))であり、縦軸は、サンプルにおける第1のシャフトと第2のシャフトとに付与した引っ張り荷重(N)である。グラフG1は、ガイドワイヤ100の結果を示しており、グラフG1bは、ガイドワイヤ100bの結果を示している。図4によれば、ガイドワイヤ100は、ガイドワイヤ100bに対して、引張強度が約1.5倍向上していることがわかる。図3(A)(C)に示すように、ガイドワイヤ100とガイドワイヤ100bとのいずれも、第1のシャフトと段差部との間に隙間Sが生じ得る。しかし、ガイドワイヤ100における段差部125の基端付近の厚さD2は、ガイドワイヤ100bにおける段差部125bの基端付近の厚さD2bに比べて大きい。このため、ガイドワイヤ100は、ガイドワイヤ100bに対して引張強度が向上したと考えられる。
ガイドワイヤ100とガイドワイヤ100aとのそれぞれのサンプルについて、同一の条件の下で、回転性能試験を行った。その結果、ガイドワイヤ100は、ガイドワイヤ100aに対して回転性能(回転追従性)が向上していることが分かった。図3(A)(B)に示すように、ガイドワイヤ100における第1のシャフト11の中心軸Qと第2のシャフト12の中心軸Oとの離間距離ΔY1は、ガイドワイヤ100aにおける第1のシャフト11の中心軸Qと第2のシャフト12aの中心軸Oaとの離間距離ΔY1aよりも短い。このため、ガイドワイヤ100はガイドワイヤ100bに対して回転性能が向上したと考えられる。
ガイドワイヤ100とガイドワイヤ100aとのそれぞれのサンプルについて、剛性の測定を行った。その結果、ガイドワイヤ100では、サンプルの先端からの距離に応じて剛性が連続的に増大していることが分かった。一方、ガイドワイヤ100aでは、サンプルの先端からの距離の途中で剛性が低下して剛性ギャップが存在していることが分かった。ガイドワイヤ100では、第1のシャフト11が第2のシャフト12の段差部125に接合されている。このため、第1のシャフト11と、第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合部分との厚さのギャップΔY2が、ガイドワイヤ100aにおける第1のシャフト11と、第1のシャフト11と第2のシャフト12aとの接合部分との厚さのギャップΔY2aに比べて小さい。このため、ガイドワイヤ100では、ガイドワイヤ100bに比べて、剛性ギャップが抑制されていると考えられる。
本実施形態では、第1のシャフト11と第2のシャフト12との平坦面同士が接合されている。このため、本実施形態によれば、例えば第1のシャフト11と第2のシャフト12との曲面同士が接合されている構成に比べて、第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合面積が広い分だけ、第1のシャフト11と第2のシャフト12との接合強度(引張強度)を向上させることができる。
本実施形態では、第2のシャフトの中心軸Oは、位置決め面125Aと同一平面上に位置している。このため、本実施形態によれば、例えば位置決め面125Aが第2のシャフト12の中心軸Oまで達していない構成に比べて、第1のシャフト11の中心軸Qが第2のシャフト12の中心軸Oに近くなる分だけ、第2のシャフト12に対する第1のシャフト11の回転追従性を効果的に向上させることができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態におけるガイドワイヤ100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。上記実施形態において、第1のシャフト11は、例えば先端から基端に向けて外径が徐々に大きくなっているテーパ状の形状でもよい。第1のシャフト11の横断面の形状において、一対の第2の外周面11B,11Bの一方は、平坦面ではなく、第1の外周面11Aと同様の円弧面でよい。第1のシャフト11の横断面の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形、三角形や四角形などの多角形でもよい。
第2のシャフト12は、例えば外径が全長にわたって略同一の部分がテーパ部122の先端に設けられた構成でもよい。また、第2のシャフト12の横断面の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、楕円形、三角形や四角形などの多角形でもよい。段差部125は、例えばテーパ部122の先端と基端との間に形成されてもよいし、テーパ部122の途中から基端まで形成されていてもよい。また、位置決め面125Aは、第2のシャフト12の中心軸Oに対して傾斜していてもよい。例えば、位置決め面125Aは、先端に向かうにつれて第2のシャフト12の中心軸Oに近づくように傾斜してもよいし、先端に向かうにつれて第2のシャフト12の中心軸Oから遠くなるように傾斜してもよい。また、第2のシャフト12の中心軸Oに沿った方向視で、位置決め面125Aは、第2のシャフト12の中心軸O(軸線)に対してずれていてもよい。位置決め面125Aは、平坦面に限らず、例えばU字状やV字状の溝でもよい。
上記実施形態において、ガイドワイヤ100は、コイル体20、先端側接合部30および基端側接合部40の少なくとも1つを備えていなくてもよい。
上記実施形態のガイドワイヤ100を構成する各部材の材料は、あくまで一例であり、種々変形可能である。また、上記実施形態のガイドワイヤ100の製造方法は、あくまで一例であり、他の方法でも製造可能である。
10:コアシャフト 11:第1のシャフト 11A:第1の外周面 11B:第2の外周面 12,12a,12b:第2のシャフト 15:接合部 20:コイル体 30:先端側接合部 40:基端側接合部 100,100a,100b:ガイドワイヤ 120:ストレート部 122:テーパ部 122A,125Aa:外周面 125:段差部 125A,125Ab:位置決め面 125B:段差面 125b:段差部

Claims (3)

  1. コアシャフトを備えるガイドワイヤであって、
    前記コアシャフトは、前記コアシャフトの先端側に位置するステンレス合金製の第1のシャフトと、前記第1のシャフトの基端部が接合される先端部を有し、かつ、超弾性特性を有する第2のシャフトと、を有し、
    前記第2のシャフトは、先端側から基端側に向かうにつれて外径が増大するテーパ部を有し、
    前記テーパ部の外周面には、前記コアシャフトの軸方向に延びる位置決め面を有する段差部が形成されており、
    前記第1のシャフトの前記基端部は、前記第2のシャフトの前記位置決め面に沿って接合されている、
    ガイドワイヤ。
  2. 請求項1に記載のガイドワイヤであって、
    前記第1のシャフトは、前記第1のシャフトの軸方向に沿った平坦状の対向面を有し、
    前記第2のシャフトの前記位置決め面は、平坦状の面であり、
    前記第1のシャフトの前記対向面が前記第2のシャフトの前記位置決め面に対向するように接合されている、
    ガイドワイヤ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガイドワイヤであって、
    前記第2のシャフトの軸線は、前記位置決め面と同一平面上に位置する、
    ガイドワイヤ。
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