JP2024007878A - 中間システム及び血液浄化システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2024007878000001
【課題】ECMOシステムにCRRTシステムを接続する場合に、CRRTシステムがECMOシステムから受ける圧力の影響を低減可能な中間システムを提供する。
【解決手段】ECMOシステム100とCRRTシステム200との接続箇所に設けられる中間システム300であって、CRRTシステム200の上流端はECMOシステム100におけるECMO血液ポンプ120より下流側に接続され、中間システム300は、上流端がCRRTシステム200の下流端に接続され下流端がECMOシステム100に接続される中間返血ライン320と、返血ポンプ321と、返血ポンプ321よりも上流側に設けられる返血側圧力緩衝部322と、返血側圧力緩衝部322の貯留状態に応じて液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部330と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、体外式膜型人工肺システムと血液浄化システムとの接続箇所に設けられる中間システム、及び、体外式膜型人工肺システムと接続される血液浄化システムに関する。
集中治療領域において、心臓や肺の機能が弱った患者に対して体外式膜型人工肺(以下、ECMOとも称する)を用いた治療が行われる。このような患者の中には、腎障害の併発により血液浄化のための持続的腎代替療法(以下、CRRTとも称する)が必要となる場合がある。ECMOの施行中の患者は、ECMO回路内で抗凝固剤を投与されており、出血傾向にある。ここでCRRTのために別の血管から送脱血を行うと、更にCRRT回路内でも抗凝固剤を投与する必要がある場合もあり、出血傾向が高まるため好ましくない。また、中心静脈にはECMOの送脱血の他、全身管理のために複数のカテーテルが挿入されている場合が多く、新たにCRRTのバスキュラーアクセスを挿入することは困難である。そこで、CRRT回路を直接ECMO回路に接続する試みが臨床現場で行われている(特許文献1参照)。
ECMOシステムでは高流量で脱血を行うため、ポンプの上流側が過度の陰圧になり、下流側が過度の陽圧になる。一方、血液浄化システムとしてのCRRTシステムはECMOシステムに比べて血流量が少なく、ポンプの下流側の回路内圧は低陽圧で運転される。よって、CRRT回路がECMO回路の過度の陽圧や陰圧の影響を受けないように、ECMO回路のうち回路内圧の大きさが小さい部分にCRRT回路を接続する必要がある。そこで適切な接続方法として、ECMO回路にポンプの上流側と人工肺の下流側とを繋ぐバイパスラインを設け、そのバイパスライン上の比較的圧力が低い部分のうち、ECMO回路の人工肺に近い側にCRRT回路の脱血ラインを接続し、ECMO回路のポンプに近い側に返血ラインを接続する方法が提案されている(非特許文献1参照)。また、他の接続方法として、ECMO回路のポンプの後ろ側にCRRT回路の脱血ラインを接続し、ECMO回路の人工肺の前側にCRRT回路の返血ラインを接続する方法が提案されている(非特許文献2参照)。
特表2010-528781号公報
上述の非特許文献1に記載の接続方法では、CRRT回路の脱血ライン及び返血ラインをECMO回路の低陽圧部分に接続することが可能である。しかしながら、ECMO回路に高度の脱血不良が生じた場合に、CRRT回路内も陰圧になるリスクがある。CRRT回路内まで陰圧が伝わると、CRRT回路で引き込まれた空気がECMO回路を通じて患者に送られることで空気塞栓症となるおそれがある。
一方、上述の非特許文献2に記載の接続方法ではCRRT回路はECMO回路の陽圧部に接続されるので、ECMO回路から陰圧の影響を受けず、再循環も発生しない。しかしながら、CRRT回路の回路内圧は通常よりも高い陽圧となるので、CRRTシステムの運転における回路内圧の監視が困難となる。具体的には、回路内圧が所定の値を超えると警報とともにCRRTシステムの運転が停止する。そのため、CRRT回路内に凝固や目詰まりが発生しやすくなるという問題がある。また、CRRTシステムが停止した際にECMOシステムの運転を継続する場合、CRRT回路の血流の停止によりECMO回路との分岐部に生じた血栓をECMOシステム側に送り込んでしまうおそれがある。
従って、本発明は、ECMOシステムに血液浄化システムを接続する場合に、血液浄化システムがECMOシステムから受ける圧力の影響を低減可能な中間システム及び血液浄化システムを提供することを目的とする。
本発明は、ECMO血液ポンプ及び該ECMO血液ポンプよりも下流側に配置された人工肺を有する体外式膜型人工肺システムと、血液浄化ポンプ及び該血液浄化ポンプよりも下流側に配置された血液浄化器を有する血液浄化システムと、の接続箇所に設けられる中間システムであって、前記血液浄化システムの上流端は、前記体外式膜型人工肺システムにおける前記ECMO血液ポンプより下流側に接続され、前記中間システムは、上流端が前記血液浄化システムの下流端に接続され、下流端が前記体外式膜型人工肺システムに接続される中間返血ラインと、前記中間返血ラインに設けられる返血ポンプと、前記中間返血ラインにおける前記返血ポンプよりも上流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な返血側圧力緩衝部と、前記返血側圧力緩衝部における液体の貯留状態を検出する返血側検出部と、前記返血側検出部で検出される前記返血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記返血ポンプの流量を調整し、前記返血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部と、を備える中間システムに関する。
また、中間システムは、上流端が前記体外式膜型人工肺システムにおける前記ECMO血液ポンプよりも下流側に接続され、下流端が前記血液浄化システムの上流端に接続される中間脱血ラインと、前記中間脱血ラインに設けられ、前記中間脱血ラインの流量を調整する流量調整部と、前記中間脱血ラインにおける前記流量調整部よりも下流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な脱血側圧力緩衝部と、前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態を検出する脱血側検出部と、を更に備え、前記制御部は、前記脱血側検出部で検出される前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記流量調整部の流量を調整し、前記脱血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御することが好ましい。
また、前記中間返血ラインの下流端は、前記体外式膜型人工肺システムのうち前記人工肺よりも上流側又は前記人工肺に接続されることが好ましい。
また、本発明は、ECMO血液ポンプ及び該ECMO血液ポンプよりも下流側に配置された人工肺を有する体外式膜型人工肺システムと接続される血液浄化システムであって、上流端が前記体外式膜型人工肺システムにおける前記ECMO血液ポンプよりも下流側に接続される脱血ラインと、前記脱血ラインの下流端に接続される血液浄化器と、前記血液浄化器に液体を送液する送液手段と、上流端が前記血液浄化器に接続され下流端が前記体外式膜型人工肺システムに接続される返血ラインと、前記返血ラインに設けられる返血ポンプと、前記返血ラインにおける前記返血ポンプよりも上流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な返血側圧力緩衝部と、前記返血側圧力緩衝部の貯留状態を検出する返血側検出部と、前記返血側検出部で検出される前記返血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記返血ポンプの流量を調整し、前記返血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部と、を備える血液浄化システムに関する。
また、血液浄化システムは、前記脱血ラインの上流側に設けられ、前記脱血ラインの流量を調整する流量調整部と、前記脱血ラインの下流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な脱血側圧力緩衝部と、前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態を検出する脱血側検出部と、を更に備え、前記制御部は、前記脱血側検出部で検出される前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記流量調整部の流量を調整し、前記脱血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御することが好ましい。
また、前記送液手段は、前記脱血ラインにおける前記脱血側圧力緩衝部よりも下流側に設けられる血液浄化ポンプであることが好ましい。
また、前記送液手段は、前記脱血側圧力緩衝部の高さ方向の位置と前記返血側圧力緩衝部の高さ方向の位置とを相対的に変更可能とする高低差調整手段により構成されることが好ましい。
また、前記返血ラインの下流端は、前記体外式膜型人工肺システムのうち前記人工肺よりも上流側に接続されることが好ましい。
本発明によれば、ECMOシステムに血液浄化システムを接続する場合に、血液浄化システムがECMOシステムから受ける圧力の影響を低減可能な中間システム及び血液浄化システムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係るECMOシステム、CRRTシステム及び中間システムの概略構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るCRRTシステム及び中間システムのブロック図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る中間システム、ECMOシステム及びCRRTシステムの概略構成を示す図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係るCRRTシステム及び中間システムのブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るECMOシステム及びCRRTシステムの概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るCRRTシステムのブロック図である。 本発明の第2実施形態の変形例1に係るECMOシステム及びCRRTシステムの概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例1に係るCRRTシステムのブロック図である。 本発明の第2実施形態の変形例2に係るECMOシステム及びCRRTシステムの概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例2に係るCRRTシステムのブロック図である。 本発明の第2実施形態の変形例2の実施例における測定流量と高低差との関係を表すグラフである。 本発明の各実施形態及び変形例におけるECMOシステムと中間システム、又は、ECMOシステムとCRRTシステムの接続方法の他の一例を示す図である。 本発明の各実施形態及び変形例におけるECMOシステムと中間システム、又は、ECMOシステムとCRRTシステムの接続方法の他の一例を示す図である。
以下、本発明の中間システム及び血液浄化システムとしての持続的腎代替療法システムの好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の中間システムは、体外式膜型人工肺(ECMO)システムと持続的腎代替療法(CRRT)システムとの接続箇所に設けられる。本明細書で説明するECMOシステムは、心臓や肺の機能が弱った患者に適応され、ポンプを用いて患者から取り出した血液を人工肺に送り、人工肺で酸素添加された血液を患者に戻して、患者の心機能や肺機能の補助を行うものである。CRRTシステムは、急性の腎機能障害を有する患者に適応され、急激に血液の濃度や循環量、血圧を変化させないように、時間をかけて少しずつ血液中の老廃物・水分の除去を行うものである。CRRTには、持続的血液透析(CHD)、持続的血液濾過(CHF)及び持続的血液透析濾過(CHDF)の種類があるが、以下に説明する各実施形態では、一例として持続的血液透析濾過(CHDF)を用いた場合について説明する。
尚、本実施形態では、本発明の血液浄化システムを、CRRTシステムに適用しているが、これに限らない。例えば、血液浄化システムを、血液吸着療法(DHP:Direct Hemo Perfusion)システムに適用してもよい。血液吸着療法は、血液浄化器としての吸着式血液浄化用浄化器により炎症性物質を吸着して除去する治療法である。また、血液浄化システムを、血漿吸着療法システムに適用してもよい。
<第1実施形態>
図1を参照して第1実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るECMOシステム100、CRRTシステム200及び中間システム300の概略構成を示す図である。図2にCRRTシステム200及び中間システム300のブロック図を示す。
(ECMOシステム)
図1に示すようにECMOシステム100は、ECMO血液回路110と、ECMO血液ポンプ120と、人工肺130と、制御部140と、を備える。
ECMO血液回路110は、患者の血液を体外循環させるための回路であり、脱血ライン110aと、接続ライン110bと、返血ライン110cと、を含んで構成される。脱血ライン110aは、一端が脱血カニューレ111に接続され、他端がECMO血液ポンプ120に接続される。
接続ライン110bは、一端がECMO血液ポンプ120に接続され、他端が人工肺130に接続される。接続ライン110bは、第1分岐部110b1及び第2分岐部110b2を有する。これら第1分岐部110b1及び第2分岐部110b2には、それぞれ、三方活栓等のコネクタが取り付けられる。
また、本実施形態では、接続ライン110bには、第1分岐部110b1及び第2分岐部110b2をバイパスするバイパスライン113が設けられる。バイパスライン113と接続ライン110bとの接続部は、例えば、三方活栓(不図示)により接続される。バイパスライン113を設けることにより、CRRTシステム200や中間システム300に何らかの不具合が生じて運転を停止する場合に、ECMO血液ポンプ120から人工肺130までの流路をバイパスライン113に切り替えることで、より安全にECMOシステムを運転することができる。
返血ライン110cは、一端が人工肺130に接続され、他端が送血カニューレ112に接続される。返血ライン110cには、ECMOシステム100の稼働状況を監視するために流量計114が取り付けられる。本実施形態では、流量計114として超音波流量計が用いられる。流量計114としては、光学式流量計等を用いてもよい。
ECMO血液ポンプ120は、脱血カニューレ111及び脱血ライン110aを介して患者の静脈から血液を取り出す。取り出された血液は、接続ライン110bを通って人工肺130に送られた後、返血ライン110cを通って、送血カニューレ112を介して患者に戻される。ECMO血液ポンプ120としては公知の遠心ポンプが用いられる。
人工肺130は、多数の微細孔を有する中空糸を束ねた中空糸膜(不図示)を備えており、中空糸の内側に酸素を流して外側に血液を流すことで、ECMO血液ポンプ120から送血される血液に酸素を添加するし、二酸化炭素を除去する。また、人工肺130は送血される血液に存在する気泡を捕捉してECMO回路下流へ流れることを防ぐ。人工肺130としては、公知の膜型人工肺が用いられる。また、人工肺130は熱交換機能を有していてもよい。
制御部140は、情報処理装置(コンピュータ)により構成され、制御プログラムを実行することにより、ECMOシステム100が備える各ポンプを駆動して、ECMOシステム100の動作を制御する。
(CRRTシステム)
図1及び図2に示すようにCRRTシステム200は、CRRT血液回路210と、血液浄化ポンプとしてのCRRT血液ポンプ220と、血液浄化器230と、透析液供給ライン240と、透析液排液ライン250と、補充液ライン260と、制御部270と、を備える。
CRRT血液回路210は、取り出した血液を循環させるための回路であり、脱血ライン210aと、返血ライン210bと、を含んで構成される。脱血ライン210aは、一端(上流端)が後述する中間システム300の中間脱血ライン310の下流端に接続され、他端(下流端)が血液浄化器230に接続される。脱血ライン210aには、CRRT血液ポンプ220が設けられる。CRRT血液ポンプ220の上流側には圧力計P1が取り付けられ、下流側には圧力計P2が取り付けられる。返血ライン210bは、一端(上流端)が血液浄化器230と接続され、他端(下流端)が後述する中間システム300の中間返血ライン320の上流端と接続される。
返血ライン210bには、点滴筒211が取り付けられ、この点滴筒211には圧力計P3が取り付けられる。点滴筒211は、血液に混入した気泡や凝固した血液等を除去するため、一定量の血液を貯留する。圧力計P3は、返血ライン210bの回路内圧を測定する。
尚、本実施形態では一例として返血ライン210bに点滴筒211を取り付ける場合を示したが、これに限らない。例えば、返血ラインに点滴筒を設けず、返血ライン210bに圧力計P3を取り付けて回路内圧を測定してもよい。
CRRT血液ポンプ220は、中間脱血ライン310を介してECMOシステム100から血液を取り出す。取り出された血液は、脱血ライン210aを通って血液浄化器230に送られた後、返血ライン210bを通って中間返血ライン320を介してECMOシステム100に戻される。
血液浄化器230は、筒状に形成された容器本体の内部に収容された透析膜(不図示)を備える。容器本体の内部は、透析膜により血液側流路と透析液側流路とに区画されており(いずれも不図示)、透析膜を介して血液側流路から透析液側流路へ水分や老廃物が移動することにより血液が浄化される。
透析液供給ライン240は、透析液ポンプ241を備えており、血液浄化器230に透析液を供給するためのラインであり、透析液供給源Dと血液浄化器230の透析液側流路とを接続する。透析液ポンプ241としては公知のローラーポンプが用いられる。
透析液排液ライン250は、排液ポンプ251を備えており、血液浄化器230から透析液を排液する。透析液排液ライン250は、血液浄化器230の透析液側流路と排液貯留部Fとを接続する。排液ポンプ251としては公知のローラーポンプが用いられる。また、透析液排液ライン250には、圧力計P4が取り付けられる。
補充液ライン260は、補充液ポンプ261を備えており、補充液供給源Rから供給される補充液を返血ライン210bに設けられた点滴筒211を介して返血ライン210bに供給する。補充液としては、透析液や生理食塩水が用いられる。
制御部270は、情報処理装置(コンピュータ)により構成され、制御プログラムを実行することにより、CRRTシステム200が備える各ポンプを駆動して、血液浄化器230に対する血流量、透析液量、排液量を制御して持続的血液透析濾過(CHDF)を実行する。尚、制御部270は、透析液供給ライン240に配置された透析液ポンプ241、透析液排液ライン250に配置された排液ポンプ251、及び補充液ライン260に配置された補充液ポンプ261のそれぞれの流量を監視してCRRTシステム200を流通する液体(透析液及び補充液)を計量する計量ユニット(図示せず)により計量されたる流量に基づいて各ポンプの駆動を制御してもよい。
(中間システム)
図1及び図2に示すように中間システム300は、中間脱血ライン310と、流量調整部311と、中間返血ライン320と、返血ポンプ321と、返血側圧力緩衝部322と、返血側検出部3221と、制御部330と、を備える。
中間脱血ライン310は、ECMOシステム100の接続ライン110bを流れる血液の一部を取り出してCRRTシステム200に送るためのラインである。中間脱血ライン310の一端(上流端)はECMOシステム100の接続ライン110bに設けられた第1分岐部110b1に接続され、他端(下流端)は、CRRTシステム200の上流端に接続される。中間脱血ライン310には、流量調整部311が設けられる。流量調整部311の上流側には圧力計P5が取り付けられ、下流側には圧力計P6が取り付けられる。また、中間脱血ライン310には、CRRTシステム200との接続部(脱血ライン210aの上流端)までの流量が正常かどうかを監視するため、また、気泡の混入等を監視するために流量計314が取り付けられる。本実施形態では、流量計314として超音波流量計が用いられる。流量計314としては、他に光学式流量計等を用いてもよい。
流量調整部311は、中間脱血ライン310を流れる血液の流量を調整する。流量調整部311は、中間脱血ライン310のうち上流端に近い箇所に取り付けられる。これにより、流量調整部311を閉じて血流を止める必要が生じた場合に、凝固のため廃棄する血液量を低減することができる。流量調整部311は、開度を調整可能なクランプで構成される。流量調整部311としては、クランプの代わりにローラーポンプを用いてもよい。流量調整部311により中間脱血ライン310を流れる血液の流量を調整することで、下流側の回路内圧の調整が可能となる。
中間返血ライン320は、一端(下流端)がECMOシステム100の接続ライン110bに設けられた第2分岐部110b2に接続され、他端(上流端)がCRRT血液回路210(返血ライン210b)の下流端に接続される。中間返血ライン320には、上流側から順に、返血側圧力緩衝部322と返血ポンプ321とが配置される。また、中間返血ライン320には、返血ポンプ321の下流側に、点滴筒323、液切れセンサ324、及びクランプ325が順に取り付けられる。この点滴筒323には、圧力計P7が取り付けられる。点滴筒323は、中間返血ライン320に混入した気泡や凝固した血液等を除去するため、一定量の血液を貯留する。クランプ325は、中間返血ライン320のうち下流端に近い箇所に取り付けられる。圧力計P7は、中間返血ライン320のうち返血ポンプ321の下流側の回路内圧を測定する。
返血ポンプ321は、中間返血ライン320を流れる血液をECMOシステム100の陽圧部に送り出すためのポンプである。返血ポンプ321としては、公知のローラーポンプを用いることができる。
返血側圧力緩衝部322は、中間返血ライン320のうち返血ポンプ321よりも上流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能である。本実施形態では返血側圧力緩衝部322として、軟質のバッグで構成されるリザーバーが用いられる。
返血側圧力緩衝部322(リザーバー)への血液(液体)の流入口及び流出口は、血液(液体)で満たされるように下部に設けられることが望ましい。例えば、リザーバーの下部に流入口及び流出口として2つの開口部を形成すればよい。このような構成とすることで、何らかの理由でリザーバーの貯留量が急激に減少した場合に、リザーバーの下流側の中間返血ライン320に空気を送り込むリスクを低減することができる。また、リザーバーの上部に脱気用ライン3222(図1参照)を設けてもよい。脱気用ライン3222は、運転中は原則として閉じられており、プライミング時に液面確認のために用いられる他、運転中にリザーバーに滞留した空気を脱気するために用いられる。また、返血側圧力緩衝部322に加温機構(図示せず)を設けてもよい。これにより、ECMO血液回路110に戻される血液を加温することができる。また、返血側圧力緩衝部322として、リザーバーの代わりに軟質の素材で構成される小型容器(例えばピロー)を用いてもよい。
返血側検出部3221は、返血側圧力緩衝部322に取り付けられ、返血側圧力緩衝部322の貯留状態を検出する。本実施形態では、返血側検出部3221の一例として重量計を用いて、返血側圧力緩衝部322(リザーバー)に貯留した液体の重量(貯留状態)を測定する。また、リザーバーに空気層を設ける場合には、返血側検出部3221として圧力計を用いて、リザーバーの貯留状態に応じて変化する内圧を測定してもよい。また、返血側圧力緩衝部322としてピロー等の小型容器を用いる場合は、返血側検出部3221として圧力計を用いて、小型容器の内部圧力に応じた膨縮を検出するものとすればよい。
制御部330は、圧力計P6の測定圧力が所定の圧力範囲(例えば、40mmHg以上60mmHg以下)となるように流量調整部311としてのクランプの開度を制御して、ECMOシステム100の接続ライン110bから取り出す血液の流量を調整する。
また、制御部330は、返血側検出部3221(重量計)で検出された貯留状態(重量)に応じて、返血ポンプ321の流量を調整し、返血側圧力緩衝部322(リザーバー)に貯留される血液の貯留量が所定の範囲内となるように制御する。
更に、制御部330は、液切れセンサ324で液切れが検出された場合に、クランプ325を作動させて中間返血ライン320を閉塞し、ECMOシステム100に気泡が混入するのを防ぐ。
上述のECMOシステム100、CRRTシステム200及び中間システム300における各種ラインは、いずれも液体が流通可能な可撓性を有する軟質のチューブを主体として構成される。
以上のECMOシステム100、CRRTシステム200及び中間システム300によれば、対象者(患者)の静脈から取り出された血液は、ECMOシステム100の脱血ライン110aに流れ、接続ライン110bで血液の一部が中間システム300の中間脱血ライン310に所定の流量で流入し、他は人工肺130へ送られる。
中間システム300に送られた血液は、流量調整部311で流量が調整され、中間脱血ライン310を介してCRRTシステムの脱血ライン210aに送られて、CRRT血液ポンプ220で設定された所定の流量で血液浄化器230に導入される。ここで、CRRT血液ポンプ220は、血液浄化器230に血液を送る送液手段として機能するとともに、ECMO血液回路110から伝わる高い陽圧が血液浄化器230に伝わらないようにする圧力隔壁として機能する。血液浄化器230では、透析膜を介して水分や老廃物が除去され、浄化された血液は血液浄化器230から導出される。血液浄化器230で浄化された血液は、除水量に応じて補充液ライン260から補充液を補充された後、中間システム300の中間返血ライン320に送られる。
中間システム300では、返血側圧力緩衝部322において所定の範囲内で血液が貯留される。その貯留量は、返血ポンプ321の設定流量を加減することで制御することができる。具体的には、CRRTシステム200の下流端から送られてくる血流量は、CRRT血液ポンプ220の設定流量から除水分だけわずかに小さい血流量となる。よって、返血側圧力緩衝部322の貯留量が所定の範囲を超える場合は、返血ポンプ321の設定流量をCRRT血液ポンプ220の設定流量よりも大きくすればよい。また、返血側圧力緩衝部322の貯留量が所定の範囲を下回る場合は、返血ポンプ321の設定流量をCRRT血液ポンプ220の設定流量よりも小さくすればよい。これにより、所定の量の血液が返血側圧力緩衝部322に貯留されるので、返血側圧力緩衝部322で回路内圧を下げることができる。よって、CRRTシステム200の下流端を低陽圧とすることができるので、CRRTシステム200を低陽圧で運転することができる。
中間返血ライン320は返血ポンプ321を備えるため、返血側圧力緩衝部322により下がった回路内圧を上げてECMOシステム100の陽圧部(ECMO血液ポンプ120の下流側)に血液を送り出すことが可能となる。ここで、返血ポンプ321は、ECMOシステムの陽圧部に血液を送る送液手段として機能するとともに、上流側を低い陽圧に、下流側を高い陽圧にする圧力隔壁として機能する。
中間システム300の中間返血ライン320からECMOシステム100の接続ライン110bに返血された血液は、接続ライン110bを流れる血液とともに人工肺130に送られ、酸素添加及び二酸化炭素の除去が行われる。人工肺130から送り出された血液は返血ライン110c及び送血カニューレ112を介して患者の動脈又は静脈に戻される。
尚、本実施形態において、CRRTシステム200に設けられたCRRT血液ポンプ220によりCRRTシステム200の血液回路210に導入される血液の流量を制御可能であるため、中間脱血ライン310及び流量調整部311は必ずしも必要ではない。つまり、CRRTシステム200の脱血ライン210aの上流端を直接ECMOシステム100の接続ライン110bに接続する構成としてもよい。
以上説明した第1実施形態の中間システム300によれば、以下のような効果(1)及び(2)を奏する。
(1)ECMOシステム100とCRRTシステム200との接続箇所に設けられる中間システム300を、上流端がCRRTシステム200の下流端に接続され、下流端がECMOシステム100に接続される中間返血ライン320と、中間返血ラインに設けられる返血ポンプ321と、中間返血ライン320における返血ポンプ321よりも上流側に設けられる返血側圧力緩衝部322と、返血側圧力緩衝部322の貯留状態を検出する返血側検出部3221と、返血側検出部3221で検出される返血側圧力緩衝部322の貯留状態に応じて返血ポンプ321の流量を調整し、返血側圧力緩衝部322の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部と、を含んで構成した。これにより、返血側圧力緩衝部322で圧力が緩衝されるので、CRRTシステム200のうちCRRT血液ポンプ220の下流側を低陽圧で運転することができる。また、中間返血ライン320に返血ポンプ321を備えるので、ECMOシステム100の陽圧部に返血することができる。また、CRRTシステム200は、中間システム300を介してECMOシステム100の陽圧部に接続されるので、ECMOシステム100に脱血不良が生じた場合でも、CRRTシステム200から空気を引き込むリスクを低減できる。
また、CRRTシステム200からECMOシステム100への返血箇所を、ECMOシステム100からCRRTシステム200への脱血箇所よりも下流側とした。これにより、再循環が生じない。
(2)中間システム300における中間返血ライン320の下流端を、ECMOシステム100のうち人工肺130よりも上流側に接続した。これにより、中間返血ライン320に気泡が存在する場合に、人工肺130で気泡を捕捉することができる。よって、患者の空気塞栓症発症のおそれを低減できる。
<第1実施形態の変形例>
図3及び図4を参照して第1実施形態の変形例について詳細に説明する。
第1実施形態の変形例にかかる中間システム300Aは、中間脱血ラインにも圧力緩衝部を備える点において第1実施形態と異なる。よって、第1実施形態で説明した構成と同様のものには同じ符号を付して説明を省略し、異なる点について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態の変形例に係るECMOシステム100、CRRTシステム200及び中間システム300Aの概略構成を示す図である。図4は、CRRTシステム200及び中間システム300Aのブロック図を示す。
(中間システム)
中間システム300Aは、中間脱血ライン310と、流量調整部311と、脱血側圧力緩衝部312と、脱血側検出部3121と、中間返血ライン320と、返血ポンプ321と、返血側圧力緩衝部322と、返血側検出部3221と、制御部330と、を備える。
中間脱血ライン310は、ECMOシステム100の接続ライン110bを流れる血液の一部を取り出してCRRTシステム200に送るためのラインである。中間脱血ライン310の一端(上流端)はECMOシステム100の接続ライン110bに設けられた第1分岐部110b1に接続され、他端(下流端)は、CRRTシステム200の上流端に接続される。中間脱血ライン310には、流量調整部311と、脱血側圧力緩衝部312と、脱血側検出部3121と、が設けられ、流量調整部311の上流側に圧力計P5が取り付けられる。また、中間脱血ライン310には、脱血側圧力緩衝部312までの流動が正常かどうかを監視するため、また、気泡の混入等を監視するために流量計314が取り付けられる。
脱血側圧力緩衝部312は、中間脱血ライン310のうち流量調整部311よりも下流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能である。脱血側圧力緩衝部312の構成は、第1実施形態で説明した返血側圧力緩衝部322と同様のものを用いることができる。本実施形態では脱血側圧力緩衝部312として第1実施形態と同様にリザーバーを用いた。
また、中間脱血ライン310に脱血側圧力緩衝部312を迂回するためのバイパスライン313を設けてもよい。バイパスライン313と中間脱血ライン310との接続部は、例えば、三方活栓(不図示)により接続される。
バイパスライン313を設けることにより、中間システム300Aを運転する際に、脱血側圧力緩衝部312を使用して圧力緩衝を行うか、脱血側圧力緩衝部312を使用せずにバイパスライン313を使用して圧力緩衝を行わない(この場合、第1実施形態と同様となる)か、を使用者が選ぶことができる。脱血側圧力緩衝部312を使用しない場合は、その分のプライミングボリュームを減らすことができる。
脱血側検出部3121は、脱血側圧力緩衝部312に取り付けられ、脱血側圧力緩衝部312の貯留状態を検出する。脱血側検出部3121の構成は、第1実施形態で説明した返血側検出部3221と同様のものを用いることができる。本実施形態では脱血側検出部3121として第1実施形態と同様に重量計を用いた。
制御部330は、脱血側検出部3121(重量計)で検出された貯留状態(重量)に応じて、流量調整部311としてのクランプの開度を制御して、中間脱血ライン310の流量を調整し、返血側圧力緩衝部322(リザーバー)に貯留される血液の貯留量が所定の範囲内となるように制御する。接続ライン110bから取り出す血液の流量は、CRRT血液ポンプ220の流量を基準に加減して設定すればよい。
また、制御部330は、返血側検出部3221(重量計)で検出された貯留状態(重量)に応じて、返血ポンプ321の流量を調整し、返血側圧力緩衝部322(リザーバー)に貯留される血液の貯留量が所定の範囲内となるように制御する。
更に、制御部330は、液切れセンサ324で液切れが検出された場合に、クランプ325を作動させて中間返血ライン320を閉塞し、ECMOシステム100に気泡が混入するのを防ぐ。
以上のECMOシステム100、CRRTシステム200及び中間システム300Aによれば、対象者(患者)の静脈から取り出された血液は、ECMOシステム100の脱血ライン110aに流れ、接続ライン110bで血液の一部が中間システム300Aの中間脱血ライン310に所定の流量で流入し、他は人工肺130へ送られる。
中間システム300Aに送られた血液は、脱血側圧力緩衝部312において所定の範囲内で血液が貯留される。その貯留量は、流量調整部311の設定流量を加減することで制御することができる。具体的には、脱血側圧力緩衝部312の下流側から流出する血流量は、血液ポンプ220の設定流量となるので、脱血側圧力緩衝部312の貯留量が所定の範囲を超える場合は、流量調整部311の設定流量を血液ポンプ220の設定流量よりも小さくすればよい。また、脱血側圧力緩衝部312の貯留量が所定の範囲を下回る場合は、流量調整部311の設定流量を血液ポンプ220の設定流量よりも大きくすればよい。これにより、所定の量の血液が脱血側圧力緩衝部312に貯留されるので、中間脱血ライン310に設けられた脱血側圧力緩衝部312で回路内圧を下げることができる。
脱血側圧力緩衝部312に貯留された血液は、CRRT血液ポンプ220により血液浄化器230に導入される。ここで、脱血側圧力緩衝部312により回路内圧は低陽圧となっているので、CRRT血液ポンプ220の上流側は低陽圧となる。血液浄化器230以降の血液の流れは、第1実施形態で説明した場合と同様である。これにより、CRRTシステム200の血液回路210全体の回路内圧を低陽圧とすることができる。
以上説明した第1実施形態の変形例の中間システム300Aによれば、上述の(1)及び(2)と同様の効果に加えて、以下のような効果(3)を奏する。
(3)中間システム300Aを、中間システム300の構成に加えて、上流端がECMOシステム100のうち血液ポンプ120より下流側に接続される中間脱血ライン310と、中間脱血ライン310に設けられる流量調整部311と、中間脱血ライン310における流量調整部311よりも下流側に設けられる脱血側圧力緩衝部312と、脱血側圧力緩衝部312の貯留状態を検出する脱血側検出部3121と、を含んで構成し、制御部330に、脱血側検出部3121で検出される脱血側圧力緩衝部312の貯留状態に応じて流量調整部311の流量を調整し、脱血側圧力緩衝部312の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御させた。これにより、脱血側圧力緩衝部312で圧力が緩衝されるので、CRRT血液ポンプ220の上流側を含めて低陽圧で運転することができる。よって、CRRT血液ポンプ220の上流側に接続される装置が高圧状態に晒されることを防ぐことが可能となる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図5及び図6を参照して説明する。図5は、第2実施形態に係るECMOシステム100、CRRTシステム200Aの概略構成を示し、図6は、第2実施形態に係るCRRTシステム200Aのブロック図を示す。
第1実施形態では、CRRTシステムと返血側圧力緩衝部を有する中間システムとを独立した構成としたが、第2実施形態では、図5及び図6に示すように、CRRTシステム200Aは、CRRT血液回路210と、送液手段としてのCRRT血液ポンプ220と、血液浄化器230と、透析液供給ライン240と、透析液排液ライン250と、補充液ライン260と、制御部270と、を備える。本実施形態を第1実施形態と比較すると、CRRTシステム200Aは、中間システムの返血側圧力緩衝部322、返血ポンプ321、及び、点滴筒323等を備える構成とする一方、血液浄化器230の下流側近傍に設けられていた点滴筒211等は備えない構成とした。また、中間システムの中間脱血ライン310及び中間返血ライン320として、それぞれCRRTシステムの脱血ライン210a及び返血ライン210bを用いるものとした。
また、計7つ取り付けられていた圧力計は、計5つに減らすことが可能となった。また、第1実施形態では、中間システムの制御部330が行っていた制御を、CRRTシステムの制御部270が行うものとした。このように、CRRTシステムと中間システムとで共通する構成等を統廃合することにより、CRRTシステムと中間システムを別々のシステムとして製造する場合に比べて、構成要素を減らすことができ、製造コストを低減することができる。
また、第2実施形態では、第1実施形態において流量調整部311が設けられていた箇所にCRRT血液ポンプ220を配置している。第2実施形態においては、CRRT血液ポンプ220は、血液浄化器230に液体を送る送液手段としての役割と、ECMO血液回路110から分岐して脱血ライン210aを流れる血液の流量を調整する役割とを担っている。また、CRRT血液ポンプ220は、ECMO血液回路110から伝わる高い陽圧が血液浄化器230に伝わらないようにする圧力隔壁として機能する。また、第2実施形態においては、送液手段が配置される箇所の上流側が高陽圧であるので、送液手段としてはローラーポンプの他、流量調整部311と同様の開度を調整可能なクランプを用いてもよい。また、CRRT血液ポンプ220は、脱血ライン210aのうち上流端に近い箇所、即ち、ECMOシステム100との接続部(第1分岐部110b1)近傍に取り付けられる。これにより、CRRT血液ポンプを停止して血流を止める必要が生じた場合に、凝固のため廃棄する血液量を低減することができる。他の構成については、第1実施形態で説明した構成と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した第2実施形態のCRRTシステム200Aによれば、上述の(1)及び(2)と同様の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(4)ECMOシステム100と接続されるCRRTシステム200Aを、上流端がECMOシステムのECMO血液ポンプよりも下流側に接続される脱血ライン210aと、脱血ライン210aの下流端に接続される血液浄化器230と、CRRT血液ポンプ220と、上流端が血液浄化器230に接続され下流端がECMOシステムに接続される返血ライン210bと、返血ライン210bに設けられる返血ポンプ321と、返血ライン210bにおける返血ポンプ321よりも上流側に設けられる返血側圧力緩衝部322と、返血側圧力緩衝部322の貯留状態を検出する返血側検出部3221と、返血側検出部3221で検出される返血側圧力緩衝部322の貯留状態に応じて返血ポンプ321の流量を調整し、返血側圧力緩衝部322の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部270と、を含んで構成した。これにより、CRRT血液ポンプ220より下流側から返血ポンプ321の上流側の回路内圧を低陽圧にすることができる。また、CRRTシステムと中間システムを別々のシステムとして製造する場合に比べて、共通の構成等を統廃合して構成要素を減らすことができるので、同等の機能を有しながら、製造コストを低減することができる。更に、CRRTシステム及び中間システムを一つの制御部により制御できるので、システムに問題が発生した場合等における制御を容易に行える。
<第2実施形態の変形例1>
次に、第2実施形態の変形例1について図7及び図8を参照して説明する。図7は、第2実施形態の変形例1に係るECMOシステム100、及びCRRTシステム200Bの概略構成を示し、図8は、第2実施形態の変形例1に係るCRRTシステム200Bのブロック図を示す。
第1実施形態の変形例では、CRRTシステムと脱血側圧力緩衝部及び返血側圧力緩衝部を有する中間システムとを独立した構成としたが、第2実施形態の変形例1では、図7及び図8に示すように、CRRTシステム200Bは、CRRT血液回路210と、送液手段としてのCRRT血液ポンプ220と、血液浄化器230と、透析液供給ライン240と、透析液排液ライン250と、補充液ライン260と、制御部270と、を備える。本実施形態を第1実施形態の変形例と比較すると、CRRTシステム200Bは、中間システムの脱血側圧力緩衝部312、返血側圧力緩衝部322、返血ポンプ321、及び、点滴筒323等を備える構成とする一方、血液浄化器230の下流側近傍に設けられていた点滴筒211等は備えない構成とした。
また、中間システムの中間脱血ライン310及び中間返血ライン320として、それぞれCRRTシステムの脱血ライン210a及び返血ライン210bを用いるものとした。また、計7つ取り付けられていた圧力計は、計5つに減らすことが可能となった。また、第1実施形態の変形例では、中間システムの制御部330が行っていた制御を、CRRTシステムの制御部270が行うものとした。このように、CRRTシステムと中間システムとで共通する構成等を統廃合することにより、CRRTシステムと中間システムを別々のシステムとして製造する場合に比べて、構成要素を減らすことができ、製造コストを低減することができる。
第2実施形態の変形例1では、脱血ライン210aに脱血側圧力緩衝部312が設けられているので、脱血側圧力緩衝部312よりも下流側の回路内圧は低陽圧となっている。また、返血側圧力緩衝部322の下流側に返血ポンプ321が配置されるため、返血ポンプ321により脱血側圧力緩衝部312に陰圧をかけることはできない。従って、血液浄化器230に液体を送るためには、何らかの手段で回路内圧を上昇させるか、血液浄化器230の下流側を脱血側圧力緩衝部312よりも低圧にする必要がある。
本実施形態では、送液手段としてローラーポンプで構成されるCRRT血液ポンプ220を用いて、回路内圧を上昇させる。脱血ライン210aのうち、脱血側圧力緩衝部312の下流側にCRRT血液ポンプ220を設けることで、脱血側圧力緩衝部312から血液浄化器230に送液する。他の構成については、第1実施形態の変形例又は第2実施形態で説明した構成と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した第2実施形態の変形例1のCRRTシステム200Bによれば、上述の(1)~(4)と同様の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(5)ECMOシステム100と接続されるCRRTシステム200Bを、CRRTシステム200Aに加えて、脱血ライン210aの上流側に設けられ、脱血ライン210aの流量を調整する流量調整部311と、脱血ライン210aの下流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な脱血側圧力緩衝部312と、脱血側圧力緩衝部312の貯留状態を検出する脱血側検出部3121と、を更に備えるものとし、制御部270は、脱血側検出部3121で検出される脱血側圧力緩衝部312の貯留状態に応じて流量調整部311の流量を調整し、脱血側圧力緩衝部312の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御するものとした。これにより、脱血側圧力緩衝部312で圧力が緩衝されるので、CRRT血液ポンプ220の上流側を含めて低陽圧で運転することができる。よって、CRRT血液ポンプ220の上流側に接続される装置が高圧状態に晒されることを防ぐことが可能となる。
(6)CRRTシステム200Bにおいて、送液手段を、脱血ライン210aのうち、脱血側圧力緩衝部312よりも下流側に設けられるCRRT血液ポンプ220により構成した。これにより、脱血側圧力緩衝部312から血液浄化器230に送液することができる。
<第2実施形態の変形例2>
次に、第2実施形態の変形例2について図9及び図10を参照して説明する。図9は、第2実施形態の変形例2に係るECMOシステム100、CRRTシステム200Cの概略構成を示し、図10は、第2実施形態の変形例2に係るCRRTシステム200Cのブロック図を示す。
第2実施形態の変形例1では、送液手段としてCRRT血液ポンプ220を用いた。それに対して第2実施形態の変形例2では、図10に示すように、CRRTシステム200Cが送液手段として高低差調整手段280を用いた点で、第2実施形態の変形例1と異なる。
第2実施形態の変形例2では、第2実施形態の変形例1の場合と同様に、脱血ライン210aに脱血側圧力緩衝部312が設けられているので、脱血側圧力緩衝部312よりも下流側の回路内圧は低陽圧となっている。また、返血ポンプ321は返血側圧力緩衝部322の下流側に配置される。これにより、返血ポンプ321の送液量を増加させて返血ポンプ321の上流側に陰圧を加えた場合には、返血側圧力緩衝部322により圧力が緩衝されるため、返血ポンプ321により脱血側圧力緩衝部312に陰圧をかけることはできない。従って、血液浄化器230に液体を送るためには、何らかの手段で回路内圧を上昇させるか、血液浄化器230の下流側を脱血側圧力緩衝部312よりも低圧にする必要がある。
本実施形態では、脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322との間に高低差を設けることで、この高低差で規定される落差圧を利用して脱血側圧力緩衝部312から返血側圧力緩衝部322へ向けて送液するものとした。
送液手段としての高低差調整手段280は、脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322との間に高低差を設けるため、両者が高さ方向に相対的に移動可能とするように構成される。例えば、脱血側圧力緩衝部312を高さ方向の上方に固定して配置し、返血側圧力緩衝部322を脱血側圧力緩衝部312よりも下方に上下に移動可能に配置して、両者の相対的な高低差DHを調整すればよい(図9参照)。高低差DHは、脱血側圧力緩衝部312の内部に貯留される液体の上面と、返血側圧力緩衝部322の内部に貯留される液面の最も高い位置との差により算出される。
脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322との間の高低差は、流量計314により測定される実流量が所望の値となるように、高低差調整手段280により調整される。ここで、所望の値とは、CRRT血液ポンプで設定される流量と同じ流量である。
尚、高低差調整手段280による脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322との間の高低差の調整は、流量計314により測定される実流量が所望の値となるように、制御部270により制御されてもよい。
他の構成については、第2実施形態の変形例1で説明した構成と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した第2実施形態の変形例2のCRRTシステム200Cによれば、上述の(1)~(5)と同様の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(7)CRRTシステム200Cを、脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322とが高さ方向に相対的に移動可能とする高低差調整手段280を含んで構成した。これにより、脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322との間の高低差の調整することで、脱血側圧力緩衝部312から血液浄化器230への送液量を調整できる。尚、高低差調整手段として、脱血側圧力緩衝部312を加圧する加圧装置を用いてもよい。この場合、高低差調整手段としての加圧装置は、所望の実流量に対応する脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322との高低差で規定される落差圧に相当する圧力で脱血側圧力緩衝部312を加圧する。
<実施例>
次に、上述の第1実施形態及び第2実施形態についての実施例について説明する。
実施例として、第1実施形態の変形例に対応するECMOシステム、CRRTシステム及び中間システムの回路をそれぞれ組み立てて接続し、様々な動作確認を行った。
(ECMOシステム脱血不良再現)
CRRTシステムは、CRRT血液ポンプの設定流量Qbを100mL/min、透析液流量Qdを350mL/h、透析液排液流量Qfを1080mL/h、補充液流量Qrを700mL/hに設定して運転を行った。このとき、血液浄化器の入口圧Qbi(圧力計P2で測定)は8.7kPa、出口圧Qbo(圧力計P3で測定)は、6.5kPa、透析液排液ラインの圧力Qf(圧力計P3で測定)は、7.5kPaであった。ECMOシステムは、ECMO血液ポンプ(遠心ポンプ)の回転数を5000rpmに設定して運転を行った。このとき、ECMO血液ポンプの流量は3.63L/min、ECMO血液ポンプ直後の圧力(圧力計P5で測定)は63kPaであった。
このような条件で運転中に、ECMOシステムにおいて、急な脱血不良及び急減圧を再現する実験を行った。その結果、中間システム及びCRRTシステムの運転状態に変化はなく、中間システム及びCRRTシステムはECMOシステムの脱血不良の影響を受けないことが確認できた。
(流量調整手段の動作確認)
ECMOシステムは、血液ポンプ(遠心ポンプ)の回転数を3400rpmに設定して運転を行った。このとき、血液ポンプ直後の回路内圧は35kPa(圧力計P5で測定)であった。中間システムの流量調整部として、開度を調整可能なクランプを用いた。
このような条件でECMOシステムを運転中に、クランプの開度を調整したところ、0~130mL/minで流量を調整可能であることが確認できた。
(CRRTシステムの回路内圧測定)
第1実施形態に対応する回路構成を実施例1とし、第1実施形態の変形例に対応する回路構成を実施例2として、ECMOシステムの血液ポンプ(遠心ポンプ)の回転数を変化させた場合に、CRRTシステムの回路内圧がどのように変化するか実験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2024007878000002
表1で、ECMOシステムの回転数はECMO血液ポンプ(遠心ポンプ)の回転数を、流量はECMO血液ポンプの流量を、ポンプ後圧力はECMO血液ポンプ直後の圧力(圧力計P5で測定)を示す。CRRTシステムのQbはCRRT血液ポンプの設定流量を、Qdは透析液ラインのポンプの設定流量を、Qrは補充液ラインのポンプの設定流量を、Qfは透析液排液ラインのポンプの設定流量を表し、実施例1及び実施例2で、Qb、Qd、Qr、Qfはそれぞれ同条件とした。また、入口圧は実施例1においてはCRRTシステムの上流端近傍の圧力を示し、実施例2においては、脱血ラインのうちCRRT血液ポンプと脱血側圧力緩衝部との間の圧力を示す。また、Pbiは血液浄化器の入口圧(圧力計P2で測定)を、Pboは血液浄化器の出口圧(圧力計P3で測定)を、Pfは透析液排液ラインの圧力(圧力計P4で測定)を示す。
表1の測定結果によれば、実施例1の脱血側圧力緩衝部を有さず、返血側圧力緩衝部を有する中間システムにおいては、ECMO血液ポンプの下流側の回路内圧が高ければ高いほど、CRRTシステムの入口圧が高くなった。つまり、CRRT血液ポンプの上流側は、ECMOシステムの陽圧部の影響を受けることが分かる。しかしながら、CRRT血液ポンプより下流側のPbi、Pbo、Pf等の回路内圧は入口圧に比べて低い値を示した。よって、返血側圧力緩衝部により圧力緩衝が可能であることが示された。
また、実施例2の脱血側圧力緩衝部及び返血側圧力緩衝部を有する中間システムにおいては、ECMO血液ポンプの下流側の回路内圧が高くなっても、CRRTシステムの入口圧は、実施例1に比べて低い値に保たれた。つまり、CRRT血液ポンプの上流側は、ECMOシステムの陽圧部の影響をほぼ受けないことが分かる。また、CRRT血液ポンプより下流側のPbi、Pbo、Pf等の回路内圧は入口圧に比べて安定した低い値を示し、実施例1の場合に比べて低い値が保たれた。よって、脱血側圧力緩衝部及び返血側圧力緩衝部により圧力緩衝が可能であり、CRRT回路全体を低陽圧で運転できることが示された。
(高低差調整手段の動作確認)
第2実施形態の変形例2に対応する回路を構成した。脱血側圧力緩衝部312と返血側圧力緩衝部322の液面の高低差DHによって、脱血側圧力緩衝部312から血液浄化器230を介して返血側圧力緩衝部322へ送液可能かどうかを確認した。この際、ECMO血液ポンプ120、透析液ポンプ241、補充液ポンプ261のいずれも停止した状態で、流量調整部311のクランプを全開にした状態で実施した。それぞれ所定の高低差DHとなるように配置して、落差圧により、脱血側圧力緩衝部312から返血側圧力緩衝部322へ送液した場合の流量を流量計314により測定した。表2に、測定流量及び各圧力計の測定結果を示す。
Figure 2024007878000003
表1における測定流量(L/min)と高低差DH(cm)との関係を表すグラフを図11に示し、近似曲線を算出した。
CRRTシステムにおいて、0.1L/minから0.2L/minの血流量が必要とされる。近似曲線から、0.1L/minから0.2L/minの血流量が得られるのは、高低差DHが42cmから102cmであることが分かった。よって高低差調整手段280で42cmから102cmの高低差DHを調整することで落差圧によりCRRTシステムで必要とされる血流量が得られることが示された。
以上、本発明の中間システム及びCRRTシステムの好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した各実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上述の各実施形態及び変形例では、中間システムの中間脱血ライン及び中間返血ライン又はCRRTシステムの脱血ライン及び返血ラインがECMOシステムの接続ラインに接続される例を示したがこれに限らない。人工肺において血液に混入する気泡を除去するという観点から、中間システムの中間脱血ライン及び中間返血ライン又はCRRTシステムの脱血ライン及び返血ラインを人工肺よりも上流側に接続することが望ましいが、中間システムの脱血ライン及び返血ラインを、ECMOシステムの人工肺の下流側に接続してもよい。
また、上述の各実施形態及び変形例では、中間返血ライン又は返血ラインの下流端をECMOシステムにおける中間システムの中間脱血ライン又はCRRTシステムの脱血ラインとの接続箇所よりも下流側に接続したが、これに限らない。即ち、中間返血ライン又は返血ラインの下流端をECMOシステムにおける中間システムの中間脱血ライン又はCRRTシステムの脱血ラインとの接続箇所よりも上流側に接続してもよい。
また、上述の各実施形態及び変形例では、中間システムの中間返血ライン又はCRRTシステムの返血ラインを人工肺よりも上流側に接続する一例としてECMOシステムの接続ラインのうち下流側の分岐部に接続される場合を示したがこれに限らない。
例えば、図12Aに示すように、中間システムの中間脱血ライン310(又はCRRTシステムの脱血ライン210a)及び中間返血ライン320(又は返血ライン210b)を両者ともECMOシステム100の人工肺130に接続してもよい。この場合、人工肺130内で再循環しないように、中間返血ライン320(又は返血ライン210b)は、中間脱血ライン310(又は脱血ライン210a)よりも下流側に接続することが好ましい。ECMO血液回路110に分岐を設ける必要がないという観点、及び、CRRTシステムから送られる気泡を人工肺130において除去するという観点から、このような接続方法としてもよい。
また、例えば、人工肺が血液の入口ポートを別途備える場合には、図12Bに示すように、中間システムの中間返血ライン320(又はCRRTシステムの返血ライン210b)を入口ポートに接続する構成としてもよく、中間システムの中間脱血ライン310(又はCRRTシステムの脱血ライン210a)を接続ライン110bに分岐を設けて接続する構成としてもよい。ECMO血液回路110の接続ライン110bに1箇所だけ分岐を設けるだけでよいという観点、及び、CRRTシステムから送られる気泡を人工肺130において除去するという観点から、このような接続方法としてもよい。
100 体外式膜型人工肺(ECMO)システム
110 ECMO血液回路
110b 接続ライン
120 ECMO血液ポンプ
130 人工肺
200、200A、200B、200C 持続的腎代替療法(CRRT)システム
210 CRRT血液回路
210a 脱血ライン
210b 返血ライン
220 CRRT血液ポンプ(送液手段)
230 血液浄化器
280 高低差調整手段
300、300A 中間システム
310 中間脱血ライン
311 流量調整部
312 脱血側圧力緩衝部
320 中間返血ライン
321 返血ポンプ
322 返血側圧力緩衝部
3121 脱血側検出部
3221 返血側検出部

Claims (8)

  1. ECMO血液ポンプ及び該ECMO血液ポンプよりも下流側に配置された人工肺を有する体外式膜型人工肺システムと、血液浄化ポンプ及び該血液浄化ポンプよりも下流側に配置された血液浄化器を有する血液浄化システムと、の接続箇所に設けられる中間システムであって、
    前記血液浄化システムの上流端は、前記体外式膜型人工肺システムにおける前記ECMO血液ポンプより下流側に接続され、
    前記中間システムは、
    上流端が前記血液浄化システムの下流端に接続され、下流端が前記体外式膜型人工肺システムに接続される中間返血ラインと、
    前記中間返血ラインに設けられる返血ポンプと、
    前記中間返血ラインにおける前記返血ポンプよりも上流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な返血側圧力緩衝部と、
    前記返血側圧力緩衝部における液体の貯留状態を検出する返血側検出部と、
    前記返血側検出部で検出される前記返血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記返血ポンプの流量を調整し、前記返血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部と、を備える中間システム。
  2. 上流端が前記体外式膜型人工肺システムにおける前記ECMO血液ポンプよりも下流側に接続され、下流端が前記血液浄化システムの上流端に接続される中間脱血ラインと、
    前記中間脱血ラインに設けられ、前記中間脱血ラインの流量を調整する流量調整部と、
    前記中間脱血ラインにおける前記流量調整部よりも下流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な脱血側圧力緩衝部と、
    前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態を検出する脱血側検出部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記脱血側検出部で検出される前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記流量調整部の流量を調整し、前記脱血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する請求項1に記載の中間システム。
  3. 前記中間返血ラインの下流端は、前記体外式膜型人工肺システムのうち前記人工肺よりも上流側又は前記人工肺に接続される請求項1又は2に記載の中間システム。
  4. ECMO血液ポンプ及び該ECMO血液ポンプよりも下流側に配置された人工肺を有する体外式膜型人工肺システムと接続される血液浄化システムであって、
    上流端が前記体外式膜型人工肺システムにおける前記ECMO血液ポンプよりも下流側に接続される脱血ラインと、
    前記脱血ラインの下流端に接続される血液浄化器と、
    前記血液浄化器に液体を送液する送液手段と、
    上流端が前記血液浄化器に接続され下流端が前記体外式膜型人工肺システムに接続される返血ラインと、
    前記返血ラインに設けられる返血ポンプと、
    前記返血ラインにおける前記返血ポンプよりも上流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な返血側圧力緩衝部と、
    前記返血側圧力緩衝部の貯留状態を検出する返血側検出部と、
    前記返血側検出部で検出される前記返血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記返血ポンプの流量を調整し、前記返血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する制御部と、を備える血液浄化システム。
  5. 前記脱血ラインの上流側に設けられ、前記脱血ラインの流量を調整する流量調整部と、
    前記脱血ラインの下流側に設けられ、所定の量の液体を貯留可能な脱血側圧力緩衝部と、
    前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態を検出する脱血側検出部と、
    を更に備え、
    前記制御部は、前記脱血側検出部で検出される前記脱血側圧力緩衝部の貯留状態に応じて前記流量調整部の流量を調整し、前記脱血側圧力緩衝部の液体の貯留量が所定の範囲内となるように制御する請求項4に記載の血液浄化システム。
  6. 前記送液手段は、前記脱血ラインにおける前記脱血側圧力緩衝部よりも下流側に設けられる血液浄化ポンプである請求項5に記載の血液浄化システム。
  7. 前記送液手段は、前記脱血側圧力緩衝部の高さ方向の位置と前記返血側圧力緩衝部の高さ方向の位置とを相対的に変更可能とする高低差調整手段により構成される請求項5に記載の血液浄化システム。
  8. 前記返血ラインの下流端は、前記体外式膜型人工肺システムのうち前記人工肺よりも上流側又は前記人工肺に接続される請求項4~7のいずれかに記載の血液浄化システム。
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