JP2024005742A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録装置において、記録される画像の画質を極力確保するようにしつつも、単位時間あたりの記録媒体の使用量が多い場合に、記録を指示してから記録が完了するまでの時間を極力短くする。【解決手段】異常ノズル数Nが所定数Na以上の場合に(S101:YES)、前日の合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上のときには(S103:YES)、吸引パージを行わせてから(S104)、非補完記録処理を実行して記録用紙への記録を行う(S102)。合計記録枚数M1が所定枚数M1a未満であり(S103:NO)、ユーザが補完記録処理を実行して記録用紙への記録を行うことを選択した場合には(S107:YES)、補完記録処理を実行して記録用紙Pへの記録を行う(S108)。【選択図】図6

Description

本発明は、ノズルから液体を吐出して記録を行う記録装置に関する。
ノズルから液体を吐出して記録を行う記録装置として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出して記録を行うプリンタが記載されている。特許文献1のプリンタでは、ヘッドユニットに複数の吐出部が設けられている。各吐出部はノズルを有しノズルからインクを吐出する。また、特許文献1では、複数の吐出部の各々について、吐出異常が生じていないか否かを判定する吐出状態判定処理を実行する。
そして、特許文献1のプリンタで印刷を行う際に、吐出異常状態となった吐出部である異常吐出部がない場合に通常印刷処理を実行する。一方、異常吐出部がある場合には、補完印刷処理が可能であるか否かを判定し、補完印刷処理が可能であると判断した場合には、補完印刷処理を実行する。補完印刷処理では、異常吐出部と隣接する補完吐出部からのインクの吐出量を通常印刷処理よりも多くして形成されるドットを大きくすることにより、異常吐出部に対応するドットの抜けを目立ちにくくする。
特開2018-1559号公報
ここで、特許文献1では、異常吐出部があり、かつ、補完印刷処理が可能である場合に常に補完印刷処理を実行する。また、補完印刷処理で印刷する場合には、通常印刷処理で印刷を行う場合よりも、印刷に必要な時間が長くなる。一方で、ユーザによっては、プリンタにおける単位時間あたりの印刷量が多いことがある。そのため、異常吐出部があり、かつ、補完印刷処理が可能である場合に常に補完印刷処理を実行するようにすると、プリンタにおける単位時間あたりの印刷量が多い場合に、プリンタにおいて印刷待ちのデータがたまってしまい、ユーザが印刷を指示してから印刷が完了するまでの待ち時間が長くなってしまう虞がある。
本発明の目的は、記録される画像の画質を極力確保するようにしつつも、単位時間あたりの記録媒体の使用量が多い場合に、記録を指示してから記録が完了するまでの時間を極力短くすることが可能な記録装置を提供することである。
本発明の記録装置は、液体を吐出する複数のノズルを有するヘッドと、記憶部と、制御部と、を備え、前記記憶部は、前記複数のノズルの異常に関する異常情報と、所定期間に記録が行われる記録媒体の使用量である期間内使用量に関連するパラメータの値と、を記憶し、前記制御部は、前記異常情報が所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が所定使用量未満である場合には、第1記録処理を実行し、前記異常情報が前記所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が前記所定使用量以上である場合には、前記第1記録処理よりも前記記録媒体への記録を行うのに必要な時間が短い第2記録処理を実行する。
第1記録処理を実行して記録する場合には、第2記録処理を実行して記録する場合よりも記録に必要な時間が長い。そのため、異常情報が所定の異常を示す情報である場合に、期間内使用量によらず第1記録処理を実行して記録を行うと、期間内使用量が多いときに、記録装置において記録待ちの状態が発生しやすくなり、記録を指示してから記録が完了するまでの時間が長くなってしまう。一方、第1記録処理が第2記録処理よりも記録に必要な時間が長い場合、通常、第1記録処理を実行して記録する場合には、第2記録処理を実行して記録する場合よりも記録される画像の画質を高くすることができる。
本発明では、異常情報が所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、期間内使用量が所定使用量未満のときには、第1記録処理を実行して記録を行う。これにより、記録装置において記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保することができる。異常情報が所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、期間内使用量が所定使用量以上のときには、第2記録処理を実行して記録を行う。これにより、記録装置において記録待ちの状態が発生しやすいときに、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
第1実施形態のプリンタの概略構成図である。 キャップ内に配置された電極、および、電極と高電圧電源回路および信号処理回路との接続関係を説明するための図である。 (a)は検査用駆動でノズルからインクが吐出されたときに信号処理回路から出力される信号を示す図であり、(b)は検査用駆動でノズルからインクが吐出されなかったときに信号処理回路から出力される信号を示す図である。 第1実施形態のプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 (a)が非補完記録を説明するための図であり、(b)が第1実施形態の補完記録を説明するための図である。 (a)が第1実施形態のプリンタにおいて記録を行うときの処理の流れを示すフローチャートであり、(b)が(a)の選択画面表示処理で表示させる選択画面を説明するための図である。 フラッシュメモリに記憶されている記録枚数の情報を説明するための図である。 (a)は第2実施形態の第2補完記録を説明するための図であり、(b)は第2実施形態のプリンタにおいて記録を行うときの処理の流れを示すフローチャートである。 (a)が前の週の同じ曜日における記録枚数が所定枚数以上であるか否かを判断する例を説明するための図であり、(b)が直前の所定時間における記録枚数が所定枚数以上であるか否かを判断する例を説明するための図であり、(c)が過去の同じ時間帯における記録枚数が所定枚数以上であるか否かを判断する例を説明するための図であり、(d)がロール紙またはアンフォールド紙の記録長さが所定長さ以上であるか否かを判断する例を説明するための図であり、(e)が現在の記録枚数と過去の記録枚数のうち多いほうの記録枚数が所定枚数以上であるか否かを判断する例を説明するための図であり、(f)が現在の記録枚数と記録待ちの状態にある枚数との合計と、過去の記録枚数のうち多いほうの枚数が所定枚数以上であるか否かを判断する例を説明するための図である。 (a)がユーザの設定により所定数を設定するときの処理の流れを示すフローチャートであり、(b)が(a)の設定画面表示処理で表示させる設定画面を説明するための図であり、(c)が設定に応じた記録枚数が所定枚数以上であるか否かを判断する例を説明するための図であり、(d)が(a)の設定画面表示処理で(b)とは別の設定画面を表示させる例を説明するための図である。 複数のプリンタがサーバに接続されたシステムの構成を示すブロック図である。 (a)は図11のシステムを構成するプリンタにおいて所定数を設定するための処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は図11のシステムにおいてプリンタからサーバに記録枚数の情報を送信するための処理の流れを示すフローチャートである。 (a)はユーザが第1、第2補完記録を希望しない場合に非補完記録を行う例における記録時の処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は、第2選択画面表示処理によって表示される選択画面を説明するための図である。 (a)は解像度を高くする補完記録を説明するための図であり、(b)は異常ノズルと隣接するノズルからのインクの吐出量を多くする補完記録を説明するための図である。 図14(a)よりも解像度を高くする補完記録を説明するための図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な第1実施形態について説明する。
<プリンタの全体構成>
図1に示すように、第1実施形態に係るプリンタ1(本発明の「記録装置」)は、キャリッジ2、サブタンク3、インクジェットヘッド4(本発明の「ヘッド」)、プラテン5、搬送ローラ6,7、メンテナンスユニット8などを備えている。
キャリッジ2は、走査方向(本発明の「第2方向」)に延びた2本のガイドレール11,12に支持されている。なお、以下では、図1に示すように、走査方向の右側および左側を定義して説明を行う。キャリッジ2は、図示しないベルトなどを介して、キャリッジモータ86(図4参照)に接続されている。キャリッジモータ86を駆動させると、キャリッジ2がガイドレール11,12に沿って走査方向に移動する。
サブタンク3は、キャリッジ2に搭載されている。ここで、プリンタ1は、カートリッジホルダ13を備えている。カートリッジホルダ13には、4つのインクカートリッジ14が取り外し可能に装着される。カートリッジホルダ13に装着された4つのインクカートリッジ14は、走査方向に並んでおり、走査方向の右側に位置するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインク(本発明の「液体」)を貯留している。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ2に搭載され、サブタンク3の下端部に接続されている。また、インクジェットヘッド4は、その下面であるノズル面4aに形成された複数のノズル10からインクを吐出する。より詳細に説明すると、複数のノズル10は、走査方向と直交する搬送方向(本発明の「第1方向」)に間隔Laで配列されることによってノズル列9を形成しており、ノズル面4aにおいて、4列のノズル列9が走査方向に並んでいる。4列のノズル列9間で、搬送方向のノズル10の位置は同じである。そして、複数のノズル10からは、走査方向の右側のノズル列9を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
プラテン5は、インクジェットヘッド4の下方に配置され、複数のノズル10と対向している。プラテン5は、走査方向に記録用紙Pの全長にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持する。搬送ローラ6は、インクジェットヘッド4およびプラテン5よりも搬送方向の上流側に配置されている。搬送ローラ7は、インクジェットヘッド4およびプラテン5よりも搬送方向の下流側に配置されている。搬送ローラ6,7は、図示しないギヤなどを介して搬送モータ87(図4参照)に接続されている。搬送モータ87を駆動させると、搬送ローラ6,7が回転し、記録用紙Pが搬送方向に搬送される。
メンテナンスユニット8は、キャップ71と、吸引ポンプ72と、廃液タンク73とを備えている。キャップ71は、プラテン5よりも走査方向の右側に配置されている。キャリッジ2を、プラテン5よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に位置させると、複数のノズル10がキャップ71と対向する。
また、キャップ71は、キャップ昇降機構88(図4参照)に接続されている。キャップ昇降機構88を駆動させると、キャップ71が昇降する。キャリッジ2を上記メンテナンス位置に位置させることによって複数のノズル10とキャップ71とを対向させた状態で、キャップ昇降機構88によりキャップ71を上昇させると、キャップ71の上端部がノズル面4aに密着する。これにより、インクジェットヘッド4の複数のノズル10がキャップ71で覆われるキャップ状態となる。キャップ71を降下させた状態では、複数のノズル10がキャップ71に覆われない。なお、キャップ71はノズル面4aに密着することで複数のノズル10を覆うものであることには限られない。キャップ71は、例えば、インクジェットヘッド4のノズル面4aの周囲に配置される図示しないフレーム等に密着することで、複数のノズル10を覆うものであってもよい。
吸引ポンプ72はチューブポンプなどであり、キャップ71および廃液タンク73と接続されている。そして、メンテナンスユニット8では、上記キャップ状態としたうえで吸引ポンプ72を駆動させると、複数のノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させる吸引パージを行うことができる。吸引パージによって排出されたインクは廃液タンク73に貯留される。
なお、ここでは、便宜上、キャップ71が全てのノズル10をまとめて覆い、吸引パージにおいて、全てのノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させるものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、キャップ71が、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分と、カラーインクを吐出する左側3列のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分とを別々に備えており、吸引パージにおいて、インクジェットヘッド4内のブラックインクおよびカラーインクのいずれかを選択的に排出させることができるようになっていてもよい。あるいは、例えば、キャップ71が、ノズル列9毎に個別に設けられ、吸引パージにおいて、ノズル列9毎に個別に、ノズル10からインクを排出させることができるようになっていてもよい。
また、図2に示すように、キャップ71内には、それぞれ、矩形の平面形状を有する電極76が配置されている。電極76は、抵抗79を介して高電圧電源回路77に接続されている。そして、高電圧電源回路77は、後述する検査用駆動を行うときに、電極76に所定の電圧(例えば600V程度)を印加する。一方で、インクジェットヘッド4は、グランド電位に保持されている。これにより、インクジェットヘッド4と電極76との間に所定の電位差が生じる。電極76には、信号処理回路78が接続されている。信号処理回路78は、微分回路などを含み、電極76の電圧に応じた信号を出力する。ただし、信号処理回路78から出力される信号は、電流の信号であってもよい。
上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77により電極76に電圧を印加させ、かつ、後述する検査用駆動を行わせていない状態では、信号処理回路78から出力される信号の電圧は、図3(a)、(b)に示す電圧V0となる。
また、本実施形態では、上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77により電極76に電圧を印加させた状態で、インクジェットヘッド4に、複数のノズル10の各々から電極76に向けてインクを吐出させるための検査用駆動を行わせることができる。
検査用駆動によってノズル10からインクが吐出された場合、ノズル10から吐出されたインクは帯電している。これにより、帯電したインクが電極76に近づき、電極76にインクが着弾するまで、電極76の電位が変化する。そして、帯電したインクが電極76に着弾した後、電極76の電位が減衰しながらインクの吐出前の電位に戻る。
このとき、信号処理回路78から出力される信号は、図3(a)に示すように、電圧V0から、電圧V0よりも大きい電圧V1まで上昇し、その後、電圧V0よりも小さい電圧V2まで低下し、その後、減衰しながら上昇と低下とを繰り返して電圧V0に戻る。これにより、信号処理回路78から出力される信号は、最大値が電圧V1、最小値が電圧V2の信号となる。
一方、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されなかった場合には、信号処理回路78から出力される信号は、図3(b)に示すように、電圧V0からほとんど変化しない。
このように、第1実施形態では、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されたか否かによって、信号処理回路78から出力される信号が異なる。そして、プリンタ1では、このことを利用して、後述するように、ノズル10がインクの吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを判定することができる。
ここで、第1実施形態では、電極76に所定電圧を印加し、インクジェットヘッド4をグランド電位に保持し、信号処理回路78が電極76の電圧に応じた信号を出力するように構成したが、これには限られない。電極76をグランド電位に保持し、インクジェットヘッド4に所定電圧を印加することによって、電極76とインクジェットヘッド4との間に電位差を生じさせ、信号処理回路78が、インクジェットヘッド4に接続され、インクジェットヘッド4の電圧に応じた信号を出力するように構成してもよい。
<プリンタの電気的構成>
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図4に示すように、プリンタ1は、制御部80を備えている。制御部80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ84(本発明の「記憶部」)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85などからなる。制御部80は、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド4、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77等の動作を制御する。また、制御部80は、信号処理回路78等から信号を受信する。
また、プリンタ1は、以上に説明した構成以外に、表示部69と操作部68とを備えている。表示部69は、例えば、プリンタ1の筐体に設けられた液晶ディスプレイなどである。制御部80は、表示部69を制御して、プリンタ1の動作などに必要な情報を表示部69に表示させる。操作部68は、プリンタ1の筐体に設けられたボタン、表示部69に設けられたタッチパネルなどである。操作部68は、ユーザの操作に基づいた信号を受信し、受信した信号を制御部80に送信する。
なお、制御部80は、CPU81のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC85のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU81とASIC85とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのCPU81が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU81が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのASIC85が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC85が処理を分担して行うものであってもよい。
<ノズルに異常があるか否かの判定>
次に、プリンタ1において、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の各々に異常があるか否かを判定するための処理について説明する。プリンタ1では、制御部80により、キャリッジモータ86、キャップ昇降機構88などを制御してキャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77に電極76に電圧を印加させた状態で、インクジェットヘッド4に、複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせる。そして、制御部80は、このときに信号処理回路78から出力される信号に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かを判定する。そして、各ノズル10が液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かの異常情報をフラッシュメモリ84に記憶させる。異常情報とは、例えば、インクジェットヘッドの4の複数のノズル10の各々に対してノズル番号が割り振られ、各ノズル番号に対する異常ノズルであるか否かの情報である。
上記の、各ノズル10に異常があるか否かを判定し、異常情報をフラッシュメモリ84に記憶させる処理は、適宜のタイミングで行われる。例えば、所定時刻となったときに上記処理を行ってもよい。あるいは、記録用紙Pへの記録を指示する記録指示信号を受信した後、後述する図6(a)のフロー開始する直前に上記処理を行ってもよい。あるいは、前回上記処理を行ってから所定枚数の記録用紙Pに記録が行われたときに上記処理を行ってもよい。あるいは、プリンタ1において所定のエラーが発生した後そのエラーが解消したときに上記処理を行ってもよい。
<記録時の処理>
次に、プリンタ1において記録用紙Pへの記録を行うときの制御部80による処理について説明する。
プリンタ1では、制御部80が、キャリッジモータ86を制御してキャリッジ2を走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド4に複数のノズル10からインクを吐出させる記録パスと、搬送モータ87を制御して搬送ローラ6,7に記録用紙Pを搬送方向に搬送させる搬送動作(本発明の「記録位置移動動作」)とを繰り返し行わせることによって、記録用紙Pへの記録を行うことができる。ここで、本実施形態では、記録パスにおいてキャリッジ2が走査方向に移動されると、インクジェットヘッド4を記録用紙Pに対して走査方向に相対移動する。また、搬送動作において記録用紙Pが搬送方向に搬送されると、インクジェットヘッド4が記録用紙Pに対して搬送方向に相対移動する。なお、本実施形態では、キャリッジ2および搬送ローラ6,7が、本発明の「相対移動手段」に相当する。
また、プリンタ1では、制御部80の制御により、非補完記録および補完記録のいずれかによって選択的に記録用紙Pへの記録を行うことができる。
非補完記録では、図5(a)に示すように、複数のドットDが走査方向に並ぶことによって形成される1つのラスタラインRを、1回の記録パスによって形成させる。すなわち、1つのラスタラインRを形成する複数のドットDは、すべて1つのノズル10から吐出されたインクによって形成されたものとなる。また、非補完記録では、搬送動作において、記録用紙Pを搬送量L1搬送させる。搬送量L1は、搬送方向におけるノズル列9の長さに対応している。ここで、図5(a)では、Kを1以上の整数として、K番目の記録パスで形成されるドットDと、(K+1)番目の記録パスで形成されるドットDとを示している。
なお、図5(a)では、ハッチングを付したドットDが各記録パスで形成されるドットDを示し、ハッチングを付していないドットDが、それまでの記録パスで形成されたドットDを示している。後述する図5(b)、図8(a)、図14(a)、(b)、図15においても同様である。
異常ノズルがある状態で非補完記録を行うと、異常ノズルに対応するラスタラインRを形成する複数のドットDがすべて形成されないことになり、記録される画像に、走査方向に延びた白スジWが発生する。白スジWとは、ドットDが形成されないことによって記録用紙Pが露出する走査方向に画像の全長にわたって延びる直線状の領域のことである。
なお、図5(a)では、×を付けたノズル10が異常ノズルを示し、破線で示すドットDが、異常ノズルに対応するドットD(形成されないドットD)を示している。後述する図5(b)、図8(a)、図14(a)、(b)、図15においても同様である。
補完記録では、図5(b)に示すように、搬送動作における記録用紙の搬送量を、搬送量L1の3分の1の搬送量L2とする。また、各記録パスにおいて、ノズル10からインクを吐出させることによって、ラスタラインRを形成する複数のドットDのうち約3分の1のドットDのみを形成する。これにより、補完記録では、1つのラスタラインRが3回の記録パスで形成され、1つのラスタラインRを形成する複数のドットDが3つの異なるノズル10から吐出されたインクによって形成される。
そして、この場合には、1つのラスタラインRを形成するのに使用される3つのノズル10のうち一部のノズル10が異常ノズルであっても、これら3つのノズル10のうち異常のない残りのノズル10からインクが吐出されることにより、ラスタラインRを形成する複数のドットDのうち、異常ノズルでないノズル10に対応するドットDが形成される。したがって、記録される画像に上述したような記録される画像の走査方向における全長にわたって延びる白スジWが発生しにくく、画質の低下を目立ちにくくすることができる。ここで、補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合には、非補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合より、記録パスの回数が多くなるため、同じ画像の記録に必要な時間が長くなる。
このように、本実施形態では、補完記録において、非補完記録で記録した場合に異常ノズルに対応するラスタラインRを形成する複数のドットの一部が、異常ノズルでない他のノズル10から吐出されるインクによって形成される。すなわち、異常ノズルからのインクの吐出が、異常ノズルでない他のノズル10からのインクの吐出によって補完される。
また、プリンタ1では、制御部80が記録用紙Pへの記録を指示する記録指示信号を受信したときに、図6(a)のフローに沿って処理を行う。図6(a)のフローについてより詳細に説明すると、制御部80は、まず、フラッシュメモリ84に記憶されている異常情報に基づいて、異常ノズルの数(以下、「異常ノズル数N」とすることがある)が所定数Na以上であるか否かを判断する(S101)。例えば、異常情報が複数のノズル10の各々のノズル番号に対する異常ノズルであるか否かの情報である場合、異常情報から各ノズル10が異常ノズルであるか否かの情報を取得することによって異常ノズル数Nを取得して、S101の判断を行うことができる。なお、第1実施形態では、異常ノズル数Nが所定数Na以上であることが、本発明の「所定の異常」に相当する。
異常ノズル数Nが所定数Na未満の場合(S101:NO)、制御部80は、非補完記録処理(本発明の「第2記録処理」)を実行する(S102)。非補完記録処理において、制御部80は、上述の非補完記録を行わせることによって記録用紙Pへの画像の記録を行わせる。
異常ノズル数Nが所定数Na以上の場合(S101:YES)、制御部80は、前日の合計記録枚数M1(本発明の「期間内使用量」、「パラメータの値」)が所定枚数Ma(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判定する(S103)。ここで、第1実施形態では、図7に示すように、日付毎に、時間帯毎の記録枚数および1日の合計記録枚数をフラッシュメモリ84に記憶させている。制御部80は、フラシュメモリ84から前日の合計記録枚数M1を読み出してS103の判断を行う。なお、図7では、各時間帯の長さが2時間であるが、各時間帯の長さがこれとは別の時間であってもよい。
前日の合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上の場合には(S103:YES)、制御部80は、パージ処理を実行してから(S104)、非補完記録処理を実行する(S102)。パージ処理において、制御部80は、吸引ポンプ72などを制御して上述の吸引パージを行わせる。
前日の合計記録枚数M1が所定枚数M1a未満の場合には(S103:NO)、制御部80は、選択画面表示処理を実行する(S105)。選択画面表示処理では、制御部80は、表示部69に図6(b)に示すような選択画面90を表示させる。選択画面90は、メッセージ部91と、選択部92a,92b(本発明の「オブジェクト」)とを有する。
メッセージ部91は、異常ノズル数Nが多く画質が悪くなる可能性があること、および、補完記録処理で記録することにより記録に必要な時間は長くなるが画質を確保することをユーザに知らせるとともに補完記録処理で記録するか否かをユーザに問い合わせるためのメッセージが表示される部分である。選択部92a,92bは、補完記録処理で記録するか否かをユーザに選択させるための部分である。ユーザが、選択部92aに基づいて操作部68を操作した場合、補完記録処理で記録することを選択することを示す選択信号が入力される。ユーザが、選択部92bに基づいて操作部68を操作した場合、補完記録処理で記録しないことを示す選択信号が入力される。ここで、選択部92a,92bに基づいて操作部68を操作するとは、例えば、操作部68がボタンである場合に選択部92a,92bに対応するボタンを操作すること、操作部68が表示部69に設けられたタッチパネルである場合にタッチパネルの選択部92a,92bが表示されている部分をタッチすること等である。
図6(a)に戻って、制御部80は、S105の選択画面表示処理の後、選択信号を受信するまで待機する(S106:NO)。そして、制御部80は、選択信号を受信したときに(S106:YES)、受信した選択信号に基づいて、補完記録処理で記録することが選択されたか否かを判断する(S107)。
補完記録処理で記録することが選択された場合(S107:YES)、制御部80は、補完記録処理を実行する(S108)。補完記録処理において、制御部80は、上述の補完記録を行わせることによって記録用紙Pへの画像の記録を行わせる。補完記録処理で記録しないことが選択された場合(S107:NO)、制御部80は、パージ処理を実行してから(S104)、非補完記録処理を実行する(S102)。
<効果>
補完記録処理を実行して記録する場合には、非補完記録処理を実行して記録する場合よりも記録に必要な時間が長い。そのため、異常ノズル数Nが所定数Na以上であるときに、合計記録枚数M1によらず補完記録処理を実行して記録を行うと、合計記録枚数M1が多いときに、プリンタ1において記録待ちの状態が発生しやすくなり、記録を指示してから記録が完了するまでの時間が長くなってしまう。一方、補完記録処理を実行して記録する場合には、非補完記録処理を実行して記録する場合よりも記録される画像の画質を高くすることができる。
第1実施形態では、異常ノズル数Nが所定数Na以上であるときに、合計記録枚数M1が所定枚数M1a未満のときには、補完記録処理を実行して記録を行う。これにより、プリンタ1において記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保することができる。異常ノズル数Nが所定数Na以上であるときに、合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上のときには、非補完記録処理を実行して記録を行う。これにより、プリンタ1において記録待ちの状態が発生しやすいときに、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
また、異常ノズル数Nが所定数Na未満の場合は、非補完記録処理を実行して記録を行うことにより、記録に必要な時間を短くすることができる。
また、異常ノズル数Nが所定数Na以上であり、合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上のときに、吸引パージを行ってから非補完記録処理を実行して記録を行うことにより、記録される画像の画質を確保できる。ここで、吸引パージを行ってから非補完記録処理を実行して記録を行う場合、当該非補完処理に対応する記録指示信号を受信してからその記録が完了するまでに必要な時間が長くなる。しかしながら、この記録指示信号よりも後の記録指示信号を受信したときに、異常ノズル数Nが所定数Na未満である可能性が高く、この場合、吸引パージが行われることなく非補完記録処理が実行されて記録が行われるため、記録に必要な時間の平均値を短くすることができる。
また、ユーザによっては、合計記録枚数M1に関係なく、記録される画像の画質を確保することよりも、記録に必要な時間を短くすることを望む場合がある。本発明では、補完記録処理を実行する状況となったときに、ユーザに補完記録処理を実行するか否かを選択させる。そして、ユーザが補完記録処理を実行することを選択した場合には、補完記録処理を実行して記録を行い、ユーザが補完記録処理を実行しないことを選択した場合には、非補完記録処理を実行して記録を行う。これにより、ユーザの要望に応じた記録を行うことができる。
また、1日の記録枚数は、前日の記録枚数と同程度となる可能性が高い。本発明では、前日の合計記録枚数M1を期間内使用量としている。これにより、合計記録枚数M1に応じて上述したように記録を行えば、記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保でき、記録待ちの状態が発生しやすいときには、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
また、補完記録処理において、搬送動作での記録用紙Pの搬送量を非補完記録処理よりも小さくし、1つのラスタラインを記録するために行わせる記録パスの回数を非補完記録処理よりも多くする。これにより、非補完記録処理で記録した場合に異常のあるノズル10に対応するドットの一部を、異常のない他のノズル10からインクを吐出することによって形成することができる。すなわち、異常のあるノズルからのインクの吐出を、異常のないノズルからのインクの吐出によって補完することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の好適な第2実施形態について説明する。第2実施形態も第1実施形態と同様のプリンタ1に係るものである。ただし、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、プリンタ1において、制御部80の制御により、第1補完記録および第2補完記録のいずれかによって選択的に記録用紙Pへの記録を行うことができる。
第1補完記録は、第1実施形態の補完記録と同様のものである。第2補完記録では、図8(a)に示すように、搬送動作における記録用紙の搬送量を、搬送量L1(図5(a)参照)の2分の1の搬送量L3とする。また、各記録パスにおいて、ノズル10からインクを吐出させることによって、ラスタラインRを形成する複数のドットDのうち約2分の1のドットDのみを形成する。これにより、第2補完記録では、1つのラスタラインRが2回の記録パスで形成され、1つのラスタラインRを形成する複数のドットDが2つの異なるノズル10から吐出されたインクによって形成される。
そして、この場合には、1つのラスタラインRを形成するのに使用する2つのノズル10のうち一方のノズル10に異常があっても、異常のない他方のノズル10からインクが吐出されることにより、ラスタラインRを形成する複数のドットDのうち、異常のないノズル10に対応するドットDが形成される。したがって、記録される画像に画像の走査方向における全長にわたって延びる白スジWが発生しにくく、画質の低下を目立ちにくくすることができる。
そして、第2実施形態では、第1補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合には、第2補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合より、記録パスの回数が多くなるため、同じ画像の記録に必要な時間が長くなる。
また、第2実施形態では、制御部80は、記録指示信号を受信したときに、図8(b)のフローに沿って処理を行う。図8(b)のフローは、図6(a)のフローにおいて、S102をS201に置き換え、S108をS202に置き換えたものである。
S201において、制御部80は、第2補完記録処理を実行する。第2補完記録処理において、制御部80は、上述の第2補完記録を行わせることによって記録用紙Pへの画像の記録を行わせる。S202において、制御部80は、第1補完記録処理を実行する。第1補完記録処理において、制御部80は、上述の第1補完記録を行わせることによって記録用紙Pへの画像の記録を行わせる。
<効果>
異常ノズル数Nが所定数Na以上であるときに、合計記録枚数M1によらず一律の補完記録処理を実行して記録を行うと、合計記録枚数M1が多いときに、プリンタ1において記録待ちの状態が発生しやすくなり、記録を指示してから記録が完了するまでの時間が長くなってしまう。一方、第1補完記録処理は、第2補完記録処理よりも記録に必要な時間が長いが、記録される画像の画質を高くすることができる。
第2実施形態では、異常ノズル数Nが所定数Na以上であるときに、合計記録枚数M1が所定記録枚数M1a未満のときには第1補完記録処理を実行して記録を行い、合計記録枚数M1が所定記録枚数以上のときには、第2補完記録処理を実行して記録を行う。これにより、記録待ちの状態が発生しにくいときには、第1補完記録処理を実行して記録を行うことにより、記録される画像の画質を確保することができる。また、記録待ちの状態が発生しやすいときには、第2補完記録処理を実行して記録を行うことにより、記録に必要な時間を短くすることができる。
[変形例]
以上、本発明の好適な第1、第2実施形態について説明したが、本発明は第1、第2実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
例えば、第1、第2実施形態では、制御部80は、S103において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、前日の合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上であるか否かを判断したが、これには限られない。
例えば、変形例1では、図9(a)に示すように、制御部80は、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、フラッシュメモリ84に記憶されている図7に示すデータに基づいて、前の週の同じ曜日の合計記録枚数M2(本発明の「期間内使用量」、「パラメータの値」)が所定枚数M2a(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判断する(S301)。そして、合計記録枚数M2が所定枚数M2a以上の場合に(S301:YES)、S104に進み、合計記録枚数M2が所定枚数M2a未満の場合に(S301:NO)、S105に進む。
同じ曜日の合計記録枚数は同程度となる可能性が高い。変形例1では、前の週の同じ曜日の合計記録枚数M2を期間内使用量(期間内使用量に関連するパラメータ)としている。これにより、合計記録枚数M2に応じて上述したように記録を行えば、記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保でき、記録待ちの状態が発生しやすいときには、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
変形例2では、図9(b)に示すように、制御部80は、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、フラッシュメモリ84に記憶されている図7に示すデータに基づいて、直前の所定時間における記録枚数M3(本発明の「期間内使用量」、「パラメータの値」)が所定枚数M3a(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判断する(S302)。そして、合計記録枚数M3が所定枚数M3a以上の場合に(S302:YES)、S104に進み、合計記録枚数M3が所定枚数M3a未満の場合に(S302:NO)、S105に進む。ここで、直前の所定時間は、例えば1~2時間程度といった比較的短い時間であってもよいし、例えば1~2日程度といった比較的長い時間であってもよい。
変形例2では、直前の所定時間における記録枚数M3を期間内使用量(期間内使用量に関連するパラメータ)としている。これにより、記録枚数M3に応じて上述したように記録を行えば、直前のプリンタ1の使用状況に応じて、記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保でき、記録待ちの状態が発生しやすいときには、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
変形例3では、図9(c)に示すように、制御部80は、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、フラッシュメモリ84に記憶されている図7に示すデータに基づいて、過去の同じ時間帯における記録枚数M4(本発明の「期間内使用量」、「パラメータの値」)が所定枚数M4a(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判断する(S303)。過去の同じ時間帯は、例えば、前日の同じ時間帯、前の週の同じ曜日の同じ時間帯等である。そして、合計記録枚数M4が所定枚数M4a以上の場合に(S303:YES)、S104に進み、合計記録枚数M4が所定枚数M4a未満の場合に(S303:NO)、S105に進む。
なお、変形例3の場合には、例えば、図7に示す時間帯のうち、任意の2つの時間帯が本発明の「第1時間帯」および「第2時間帯」に相当し、図7に示す記録枚数のうち、第1時間帯に対応する記録枚数が本発明の「第1値」に対応し、第2時間帯に対応する記録枚数が本発明の「第2値」に対応する。そして、第1時間帯に記録指示信号を受信したときには、第1時間帯に対応する記録枚数を、記録枚数M4として取得してS303の判断を行い、第2時間帯に記録指示信号を受信したときには、第2時間帯に対応する記録枚数を、記録枚数M4として取得してS303の判断を行う。
時間帯ごとに単位時間あたりの記録枚数に差が生じ、同じ時間帯において単位時間あたりの記録枚数が同程度となることがある。変形例3では、時間帯毎の記録枚数を記憶し、記録指示信号を受信した時間帯に対応する記録枚数M4を期間内使用量(期間内使用量に関連するパラメータ)としている。これにより、記録を行う時間帯における記録枚数M4に応じて、記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保でき、記録待ちの状態が発生しやすいときには、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
変形例4では、記録用紙Pが、ロール紙またはアンフォールド紙である。変形例5では、図7のデータの代わりに、日付毎に、時間帯毎の記録用紙Pの搬送方向における記録長さの情報が記憶されている。そして、変形例4では、図9(d)に示すように、制御部80は、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、フラッシュメモリ84に記憶されている上記データに基づいて、所定期間における記録用紙Pの記録長さF(本発明の「期間内使用量」、「パラメータの値」)が所定長さFa(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判断する(S304)。所定期間における記録長さFは、例えば、前日の1日の記録長さの合計、前の週の同じ曜日の1日の記録長さの合計、過去の同じ時間帯の記録長さ、記録指示信号を受信した時刻を含む時間帯の直前の時間帯における記録長さなどである。そして、記録長さFが所定長さFa以上の場合に(S304:YES)、S104に進み、記録長さFが所定長さFa未満の場合に(S304:NO)、S105に進む。
記録用紙Pがロール紙またはアンフォールド紙である場合には、所定期間に記録が行われる記録用紙Pの搬送方向の長さを期間内使用量(期間内使用量に関連するパラメータ)とすることにより、プリンタ1において記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保することができ、プリンタ1において記録待ちの状態が発生しやすいときに、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
変形例5では、図9(e)に示すように、制御部80は、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、フラッシュメモリ84に記憶されている図7に示すデータに基づいて、記録指示信号を受信した時刻を含む時間帯(本発明の「第1期間」)における記録枚数M51(本発明の「第1値」)が、過去の所定の時間帯(本発明の「第2期間」)における記録枚数M52(本発明の「第2値」)以上であるか否かを判断する(S305)。ここで、過去の所定の時間帯は、例えば、前日の、上記記録指示信号を受信した時刻を含む時間帯と同じ時間帯、前の週の同じ曜日の、上記記録指示信号を受信した時刻を含む時間帯と同じ時間帯である。
記録枚数M51が記録枚数M52以上の場合には(S305:YES)、制御部80は、パラメータM5(本発明の「期間内使用量に関連するパラメータ」)の値を記録枚数M51に設定し(S306)、S308に進む。記録枚数M51が記録枚数M52未満の場合には(S305:NO)、制御部80は、パラメータM5の値を記録枚数M52に設定し(S307)、S308に進む。
S308において、制御部80は、パラメータM5の値が所定枚数M5a(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判断する。そして、パラメータM5の値が所定枚数M5a以上の場合に(S308:YES)、S104に進み、パラメータM5の値が所定枚数M5a未満の場合に(S308:NO)、S105に進む。
記録指示信号を受信した時刻において当該時刻を含む時間帯はその途中である。そのため、記録指示信号を受信した時刻における当該時刻を含む時間帯における記録枚数が、上記所定の過去の時間帯における記録枚数を超えている場合には、必ず、当該時刻を含む時間帯における最終的な記録枚数は、上記所定の過去の時間帯における記録枚数を超える。そのため、このような場合に、上記所定の過去の時間帯における記録枚数に基づいてS308の判断を行うと、記録待ちの状態が発生しやすくなる。そこで、変形例5では、記録枚数M51が記録枚数M52以上の場合には、パラメータM5の値を記録枚数M51に設定して、S308の判断を行う。一方、記録枚数M51が記録枚数M52未満の場合には、パラメータM5の値を記録枚数M52に設定して、S308の判断を行う。これにより、記録指示信号を受信した時刻を含む時間帯における記録枚数と、上記過去の時間帯における記録枚数とに大きな差がある場合でも、記録待ちの状態が発生しやすいときに、記録に必要な時間を短くすることができる。
変形例6では、図9(f)に示すように、制御部80は、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、フラッシュメモリ84に記憶されている図7に示すデータに基づいて、記録指示信号を受信した時刻を含む時間帯における記録枚数M51(本発明の「期間内使用量」)に、プリンタ1において記録待ちの状態にある記録用紙Pの枚数Mwを加えた枚数[M51+Mw]が、変形例5で説明した上記所定の過去の時間帯における記録枚数M52以上であるか否かを判断する。
枚数[M51+Mw]が記録枚数M52以上の場合には(S309:YES)、制御部80は、パラメータM5の値を枚数[M51+Mw]に設定し(S310)、S312に進む。枚数[M51+Mw]が記録枚数M52未満の場合には(S309:NO)、制御部80は、パラメータM5の値を記録枚数M52に設定し(S311)、S312に進む。S312において、制御部80は、変形例5のS308と同様、パラメータM5の値が所定枚数M5a以上であるか否かを判断する。そして、パラメータM5の値が所定枚数M5a以上の場合に(S312:YES)、S104に進み、パラメータM5の値が所定枚数M5a未満の場合に(S312:NO)、S105に進む。
記録指示信号を受信した時刻での、当該時刻を含む時間帯における記録枚数M51が、上記所定の過去の時間帯における記録枚数52よりも少ない場合でも、記録指示信号を受信した時刻における記録待ちの状態の記録用紙Pの枚数Mwによっては、枚数[M51+Mw]が記録枚数M52を超えることがある。この場合、当該時刻を含む時間帯における最終的な記録枚数は、上記所定の過去の時間帯における記録枚数を超える場合が多い。そのため、このような場合に、上記所定の過去の時間帯における記録枚数に基づいてS312の判断を行うと、記録待ちの状態が発生しやすくなる。そこで、変形例6では、枚数[M51+Mw]が記録枚数M52以上の場合には、パラメータM5の値を枚数[M51+Mw]に設定して、S312の判断を行う。一方、枚数[M51+Mw]が記録枚数M52未満の場合には、パラメータM5の値を記録枚数M52に設定して、S312の判断を行う。より詳細に説明すると、現在記録が完了している記録枚数に加え、現在プリンタ1の制御部80が取得しているまだ記録をしていないジョブに含まれる枚数を含む記録枚数が所定枚数M5a未満か否かを判断する。これにより、現在記録が完了している記録枚数が所定枚数M5a未満の状態である早い段階から記録を切替えることができる。例えば、所定枚数M5aの値が100枚であったときに、期間内の印刷が完了している枚数が0枚であったとしても印刷ジョブ300枚が投入された際には、期間内における印刷枚数が所定枚数M5aを超えることが分かるため、1枚目から非補完印刷を実行することができる。記録待ちの状態の記録用紙Pの枚数Mwは、蓄積印刷のようにユーザ操作などの所定の条件に応じて記録が開始されるものを含んでいてもよい。これにより、記録待ちの状態が発生しやすいときに、記録に必要な時間を短くすることができる。
なお、変形例6において、記録用紙Pがロール紙またはアンフォールド紙である場合に、枚数[M1+Mw]を、記録長さF(本発明の「期間内使用量」)に、記録待ちの状態にある記録用紙Pの搬送方向の長さを加えた長さ(本発明の「期間内使用量に関連するパラメータ」)に置き換え、記録枚数M52を、上記所定の過去の時間帯における記録長さに置き換えて、図9(f)のフローの処理を行ってもよい。
また、第1、第2実施形態および変形例1~3において、M1,M2,M3,M4を、それぞれ、[M1+Mw],[M2+Mw],[M3+Mw],[M4+Mw]に置き換えて、S103,S301~S303の処理を行ってもよい。また、変形例4において、記録長さFを、記録長さFに記録待ちの状態にある記録用紙Pの搬送方向の長さを加えた長さに置き換えてS304の処理を行ってもよい。
また、第1、第2実施形態および変形例1~6では、フラッシュメモリ84に記憶された情報から取得される使用量が所定量以上であるか否かを判定したが、これには限られない。変形例7では、制御部80は、プリンタ1の初回の起動時、および、ユーザにより操作部68において所定の操作が行われたときに、図10(a)のフローに沿って処理を行う。
図10(a)のフローについてより詳細に説明すると、制御部80は、設定画面表示処理を実行する(S401)。設定画面表示処理において、制御部80は、表示部69に図10(b)に示すような設定画面110を表示させる。設定画面110は、メッセージ部111と、選択部112a,112b,112c(本発明の「オブジェクト」)を有する。
メッセージ部111は、記録枚数の目安の入力をユーザに促すメッセージが表示される部分である。選択部112a,112b,112cは、記録枚数の目安をユーザに入力させるための部分である。ユーザが、選択部112a,112b,112cのいずれかに基づいて操作部68を操作することにより、記録枚数の目安を設定する設定信号が入力される。
図10(a)に戻って、制御部80は、S401の設定画面表示処理の後、上記設定信号を受信するまで待機する(S402:NO)。そして、制御部80は、設定信号を受信したときに(S402:YES)、受信した設定信号に基づいて、所定期間における予想記録枚数M6(本発明の「期間内使用量」、「パラメータの値」)を設定する(S403)。このとき、設定信号が、選択部112bに基づいて操作部68が操作されることによって入力されたものである場合、選択部112cに基づいて操作部68が操作されることによって入力されたものである場合よりも、予想記録枚数M6を多くする。また、設定信号が、選択部112aに基づいて操作部68が操作されることによって入力されたものである場合、選択部112bに基づいて操作部68が操作されることによって入力されたものである場合よりも、予想記録枚数M6を多くする。
また、変形例7において、制御部80は、図10(c)に示すように、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上と判断された場合に、設定した予想記録枚数M6が所定枚数M6a(本発明の「所定使用量」)以上であるか否かを判断する(S501)。そして、予想記録枚数M6が所定枚数M6a以上の場合に(S501:YES)、S104に進み、予想記録枚数M6が所定枚数M6a未満の場合に(S501:NO)、S105に進む。
変形例7では、ユーザが選択部112a,112b,112cのいずれかに基づく操作によって入力した設定信号に応じて、予想記録枚数M6をフラッシュメモリ84に記憶させる。これにより、予想記録枚数M6が所定枚数M6a以上であるか否かに応じて、記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保でき、記録待ちの状態が発生しやすいときには、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
変形例8でも、変形例7と同様、制御部80は、プリンタ1の初回の起動時、および、ユーザにより操作部68において所定の操作が行われたときに、図10(a)のフローに沿って処理を行う。ただし、変形例7では、変形例6とは異なり、S401の設定画面表示処理において、制御部80は、表示部69に図10(d)に示すような設定画面120を表示させる。設定画面120は、メッセージ部121と、選択部122a,122b,122c(本発明の「オブジェクト」)を有する。
メッセージ部121は、プリンタ1の記録枚数に関するユーザの契約についての情報(プランA~プランCのいずれを契約しているかの情報)の入力をユーザに促すメッセージが表示される部分である。プランA~プランCの契約は、例えば、所定期間における記録枚数の上限値など、所定期間における記録枚数に関する条件を含む契約である。より具体的には、サブスクリプションなどの月額契約における記録可能枚数や、プリペイドなどの所定の金額を払い記録枚数を購入する契約などである。選択部122a,122b,122cは、ユーザに契約しているプランを入力させるための部分である。ユーザが、選択部122a,122b,122cのいずれかに基づいて操作部68を操作することにより、ユーザの契約情報が入力される。そして、変形例8では、S403において入力された契約情報に基づいて、所定期間における予想記録枚数M6が設定される。このとき、契約情報が、所定期間における記録枚数が多い契約を示すものであるときほど、予想記録枚数M6が大きい値に設定される。
そして、変形例8では、ユーザが選択部122a,122b,122cのいずれかに基づく操作によって入力した契約の情報に基づいて予想記録枚数M6がフラッシュメモリ84に記憶される。これにより、予想記録枚数M6が所定枚数M6a以上であるか否かに応じて、記録待ちの状態が発生しにくいときには、記録される画像の画質を確保でき、記録待ちの状態が発生しやすいときには、記録に必要な時間を極力短くすることができる。
変形例7,8では、予想記録枚数M6をフラッシュメモリ84に記憶させたが、記録用紙Pがロール紙またはアンフォールド紙である場合に、予想される記録用紙Pの記録長さをフラッシュメモリ84に記憶させてもよい。
変形例9では、図11に示すように、プリンタ130が、第1、第2実施形態のプリンタ1と同様の構成に加えて通信部131を備えている。通信部131は、インターネットなどのネットワーク132を介してサーバ133と通信可能に接続されている。通信部131は、有線でネットワーク132と接続されることによってサーバ133と通信可能とするものであってもよいし、無線でネットワーク132と接続されることによってサーバ133と通信可能とするものであってもよい。また、サーバ133は、ネットワーク132を介して複数のプリンタ130と通信可能に接続されている。
変形例9では、制御部80は、プリンタ130の図示しないコンセントが商用電源に接続される等プリンタ130に電力が供給されているときに、図12(a)、(b)のフローに沿って処理を行う。
図12(a)のフローについて詳細に説明すると、制御部80は、プリンタ130への初回の電力供給であるか否かを判断する(S601)。初回の電力供給でない場合(S601:NO)、S604に進む。初回の電力供給である場合(S601:YES)、制御部80は、プリンタ130の識別情報、使用環境の情報等、プリンタ130に関する情報をサーバ133に送信する(S602)。使用環境の情報とは、例えば、オフィスでの使用であるか家庭での使用であるかの情報、使用している国または地域の情報、使用人数の情報等である。
続いて、制御部80は、S602での情報の送信に応じてサーバ133から合計記録枚数M1の暫定値を受信し、フラッシュメモリ84に記憶させ(S603)、S604に進む。合計記録枚数M1の暫定値は、例えば、サーバ133に接続されている複数のプリンタ130のうち、使用環境が類似するプリンタ130についての合計記録枚数M1である。
S604において、制御部80は、初回の電力供給から所定時間が経過したか否かを判断する。そして、制御部80は、初回の電力供給から所定時間が経過するまで待機し(S604:NO)、初回の電力供給から所定時間が経過したときに(S604:YES)、合計記録枚数M1の暫定値の使用を解除する(S605)。これにより、S603で合計記録枚数M1の暫定値がフラッシュメモリ84に記憶されてから、S605において合計記録枚数M1の暫定値の使用が解除されるまでは、制御部80は、合計記録枚数M1の暫定値に基づいてS103の判定を行う。一方、S605において合計記録枚数M1の暫定値の使用が解除された後は、制御部80は、第1実施形態で説明したのと同様、フラッシュメモリ84に記憶されている図7のデータにおける合計記録枚数M1に戻づいて、S103の判定を行う。
図12(b)のフローについて詳細に説明すると、制御部80は、フラッシュメモリ84に記憶されている記録枚数のデータが更新されていない間は待機し(S611:NO)、フラッシュメモリ84に記憶されている記録枚数のデータが更新されたときに(S611:YES)、記録枚数のデータをサーバ133に送信する(S612)。なお、フラッシュメモリ84に記憶されている記録枚数のデータが更新されるときとは、例えば、図7に示すようなデータが記憶されている場合には、各時間帯の終了時刻(2:00、4:00、・・)である。
変形例9では、サーバ133に合計記録枚数M1を送信することによって、サーバ133に合計記録枚数M1の情報を提供することができる。一方、プリンタ130においては、ある程度の期間使用しないと、フラッシュメモリ84に記憶されている合計記録枚数M1が、実際のプリンタ130の使用状況に正確に対応したものとならないことがある。変形例9では、サーバ133から使用状況が類似する他のプリンタ130における合計記録枚数M1の暫定値を受信したフラッシュメモリ84に記憶させる。これにより、プリンタ1が使用開始からそれほど期間が経過していないときにも、フラッシュメモリ84に記憶されている合計記録枚数M1を、実際のプリンタ130の使用状況にある程度対応したものとすることができる。
変形例9では、サーバ133から使用環境の類似する他のプリンタ130における合計記録枚数M1を暫定値として受信したが、これには限られない。変形例9において、サーバ133から使用環境の類似する他のプリンタ130における別の記録枚数(例えば記録枚数M2~M5のいずれか)を暫定値として受信してもよい。あるいは、プリンタ130は、サーバ133に記録枚数の情報を送信するだけで、サーバ133から他のプリンタ130の記録枚数の情報を受信しなくてもよい。
第2実施形態では、第1補完記録および第2補完記録のいずれかによって選択的に記録が可能であったがこれには限られない。例えば、変形例10では、第1補完記録、第2補完記録および非補完記録のいずれかによって選択的に記録が可能である。そして、制御部80は、記録指示信号を受信したときに、図13(a)のフローに沿って処理を行う。
図13(a)のフローについて詳細に説明すると、制御部80は、異常ノズル数Nが所定数Na以上であるか否かを判断する(S701)。異常ノズル数Nが所定数Na未満である場合(S701:NO)、制御部80は、S102と同様の非補完記録処理を実行する(S702)。すなわち、変形例10では、第2実施形態とは異なり、異常ノズル数Nが所定数Na未満である場合に、第2補完記録処理ではなく非補完処理によって記録を行わせる。
異常ノズル数Nが所定数Na以上である場合(S701:YES)、制御部80は、合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上であるか否かを判断する(S703)。合計記録枚数M1が所定枚数M1a未満である場合には(S703:NO)、制御部80は、第1選択画面表示処理を実行する(S704)。第1選択画面表示処理において、制御部80は、S105の選択画面表示処理と同様、表示部69に図6(b)に示す選択画面90を表示させる。続いて、制御部80は、選択信号を受信するまで待機し(S705:NO)、選択信号を受信したときに(S705:YES)、選択信号に基づいて、第1補完記録処理で記録することが選択されたか否かを判断する(S706)。
第1補完記録処理で記録することが選択された場合には(S706:YES)、制御部80は、第1補完記録処理を実行する(S707)。第1補完記録処理で記録しないことが選択された場合には(S706:NO)、制御部80は、非補完記録処理を実行する(S702)。
合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上である場合には(S703:YES)、制御部80は、第2選択画面表示処理を実行する(S708)。第2選択画面表示処理において、制御部80は、表示部69に図13(b)に示す選択画面140を表示させる。選択画面140は、メッセージ部141と、選択部142a,142b(本発明の「オブジェクト」)とを有する。
メッセージ部141は、ノズルの異常による画質低下を抑える記録処理に設定されている(第2補完記録処理で記録する設定になっている)こと、および、記録処理を変更する(非補完処理で記録する)ことにより、記録することにより記録に必要な時間は短くなるが画質が低下する可能性があることをユーザに知らせるとともに、第2補完記録処理で記録するか否かをユーザに問い合わせるためのメッセージが表示される部分である。選択部142a,142bは、第2補完記録処理で記録するか否かをユーザに選択させるための部分である。ユーザが、選択部142aに基づいて操作部68を操作した場合、第2補完記録処理で記録しないことを示す選択信号が入力される。ユーザが、選択部142bに基づいて操作部68を操作した場合、第2補完記録処理で記録することを示す選択信号が入力される。
続いて、制御部80は、選択信号を受信するまで待機し(S709:NO)、選択信号を受信したときに(S709:YES)、選択信号に基づいて、第2補完記録処理で記録することが選択されたか否かを判断する(S710)。
第2補完記録処理で記録することが選択された場合には(S710:YES)、制御部80は、第2補完記録処理を実行する(S711)。第2補完記録処理で記録しないことが選択された場合には(S710:NO)、制御部80は、非補完記録処理を実行する(S702)。
ユーザによっては、合計記録枚数M1に関係なく、記録される画像の画質を確保することよりも、記録に必要な時間を短くすることを望む場合がある。変形例10では、第1補完記録処理を実行する状況となったときに、ユーザに第1補完記録処理を実行するか否かを選択させる。そして、ユーザが第1補完記録処理を実行することを選択した場合には、第1補完記録処理を実行して記録を行い、ユーザが第1補完記録処理を実行しないことを選択した場合には、非補完記録処理を実行して記録を行う。これにより、ユーザの要望に応じた記録を行うことができる。また、変形例10では、第2補完記録処理を実行する状況となったときに、ユーザに第2補完記録処理を実行するか否かを選択させる。そして、ユーザが第2補完記録処理を実行することを選択した場合には、第2補完記録処理を実行して記録を行い、ユーザが第2補完記録処理を実行しないことを選択した場合には、非補完記録処理を実行して記録を行う。これにより、ユーザの要望に応じた記録を行うことができる。
第1実施形態では、補完記録において、非補完記録よりも1つのラスタラインを形成する記録パスの回数を多くすることによって、異常ノズルからのインクの吐出を異常のない他のノズル10からのインクの吐出によって補完した。また、第2実施形態では、第1補完記録において、第2補完記録よりも1つのラスタラインを形成する記録パスの回数を多くすることによって、異常ノズルからのインクの吐出を異常のない他のノズル10からのインクの吐出によって補完した。しかしながら、これには限られない。
変形例11では、補完記録および非補完記録のいずれかによって選択的に記録を行う。非補完記録は第1実施形態で説明したものと同様である。変形例11では、第1実施形態と異なり、補完記録において、記録データを、走査方向(本発明の「第2方向」)および搬送方向(本発明の「第1方向」)における解像度が、非補完記録で記録するときの2倍の解像度の画像を記録することを指示するものに変換する。そして、図14(a)に示すように、各記録パスにおいて、走査方向におけるインクの着弾位置の間隔を非補完記録よりも短くするとともに、ノズル10からのインクの吐出量を非補完記録よりも少なくする。記録パスでの走査方向におけるインクの着弾位置の間隔を非補完記録よりも短くするには、例えば、記録パスでのノズル10からインクを吐出させる時間間隔を非補完記録よりも短くする、あるいは、記録パスでのキャリッジ2の移動速度を非補完記録よりも遅くする。
また、変形例11では、補完記録において、Aを1以上の整数として、搬送動作における記録用紙Pの搬送量L4を、ノズル列9におけるノズル10同士の間隔Laの[A+(1/2)]倍の長さとする。なお、図14(a)では、A=3の場合を示している。
これにより、変形例11では、補完記録において、非補完記録よりも走査方向および搬送方向の解像度が高い画像が記録される。そして、この場合には、異常ノズルがある場合に、記録用紙Pの非補完記録で記録した場合に異常ノズルに対応するドットDが形成されない領域の一部に、異常ノズルでない他のノズル10から吐出されたインクによって形成されるドットDが配置されることになる。これにより、図5(a)と図14(a)とを比較すればわかるように、補完記録では、非補完記録よりも白スジWの搬送方向の長さが短くなり、白スジWが目立ちにくくなる。ここで、変形例11でも、補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合には、非補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合より、記録パスの回数が多くなるため、画像の記録に必要な時間が長くなる。
変形例11では、補完記録において非補完記録よりも搬送方向の解像度を高くする。これにより、補完記録において、異常ノズルでないノズル10から吐出されたインクによって形成されるドットDの一部分を、記録用紙Pの非補完記録において異常ノズルに対応する領域の一部に位置させることができる。すなわち、異常ノズルからのインクの吐出を、異常ノズルでない他のノズル10からのインクの吐出によって補完することができる。
なお、変形例11では、補完記録において、非補完記録よりも、走査方向および搬送方向の両方の解像度を高くしたが、これには限られない。変形例11の補完記録において、非補完記録よりも、走査方向および搬送方向のうち搬送方向の解像度のみを高くしてもよい。
変形例12では、補完記録および非補完記録のいずれかによって選択的に記録を行う。非補完記録は第1実施形態で説明したものと同様である。変形例10では、第1実施形態と異なり、補完記録において、図14(b)に示すように、記録パスにおける、異常ノズルと搬送方向(本発明の「一方向」)の上流側および下流側に隣接する、異常のないノズル10からのインクの吐出量を、非補完記録よりも多くすることによって、当該ノズル10から吐出されるインクによって形成されるドットDの大きさを大きくする。これにより、異常ノズルと搬送方向に隣接するノズル10から吐出されたインクによって形成されたドットDの一部が、記録用紙Pの、異常ノズルに対応するドットDが形成されなかった領域にはみ出す。その結果、図5(a)と図12(b)とを比較すればわかるように、白スジWの搬送方向の長さが短くなり、白スジWが目立ちにくくなる。
変形例12では、補完記録において、非補完記録よりも、異常ノズルと搬送方向に隣接するノズル10からのインクの吐出量を多くする。これにより、補完記録において、異常のないノズル10から吐出されたインクによって形成されるドットDの一部分を、記録用紙Pの、非補完記録で記録した場合に異常ノズルに対応する領域の一部に位置させることができる。すなわち、異常ノズルからのインクの吐出を、異常のないノズル10からのインクの吐出によって補完することができる。
ここで、変形例12において、補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合には、非補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合より、一部のドットを形成するために吐出するインクの量を多くするため、非補完記録よりも画像の記録のために消費されるインクの量が多くなる。また、変形例11では、一部のドットを形成するためにノズル10から吐出させるインクの量を多くするため、インクジェットヘッド4の駆動時間が長くなる。そのため、補完記録において非補完記録よりも記録に必要な時間が長くなる。
また、変形例12では、補完記録において、異常ノズルと搬送方向の上流側および下流側に隣接するノズル10からのインクの吐出量を、非補完記録よりも多くしたがこれには限られない。補完記録において、異常ノズルと搬送方向の上流側および下流側に隣接するノズル10のうち片方のノズル10からのインクの吐出量のみを、非補完記録よりも多くしてもよい。
また、変形例12では、搬送方向の最も上流側のノズル10が異常ノズルである場合に、搬送方向の最も下流側のノズル10を、搬送方向の最も上流側のノズル10と隣接するノズル10とみなして、非補完記録よりもインクの吐出量を多くしてもよい。また、変形例11では、搬送方向の最も下流側のノズル10が異常ノズルである場合に、搬送方向の最も上流側のノズル10を、搬送方向の最も下流側のノズル10と隣接するノズル10とみなして、非補完記録よりもインクの吐出量を多くしてもよい。
変形例13では、第1補完記録および第2補完記録のいずれかによって選択的に記録を行う。第2補完記録は、変形例9の補完記録と同様のものである。また、変形例13では、第1補完記録において、記録データを、走査方向(本発明の「第2方向」)および搬送方向(本発明の「第1方向」)における解像度が非補完記録で記録するとした場合の3倍の解像度の画像を記録することを指示するものに変換する。そして、図15に示すように、各記録パスにおいて、走査方向におけるインクの着弾位置の間隔を第2補完記録よりも短くするとともに、ノズル10からのインクの吐出量を第2補完記録よりも小さくする。
また、変形例13では、補完記録において、Bを1以上の奇数として、搬送動作における記録用紙Pの搬送量L5を、ノズル列9におけるノズル10同士の間隔Laの[B+(1/3)]倍の長さとする。なお、図13では、B=2の場合を示している。
これにより、変形例13では、第1補完記録において、第2補完記録よりも走査方向および搬送方向の解像度が高い画像が記録される。そして、この場合には、異常ノズルがある場合に、記録用紙Pの非補完記録で記録した場合に異常ノズルに対応するドットDが形成されない領域の一部に、異常ノズルでない他のノズル10から吐出されたインクによって形成されるドットDが配置されることになる。これにより、図14(a)と図15とを比較すればわかるように、第1補完記録では、第2補完記録よりも白スジWの搬送方向の長さが短くなり、白スジWが目立ちにくくなる。ここで、変形例13でも、第1補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合には、第2補完記録により記録用紙Pに記録を行う場合より、記録パスの回数が多くなるため、画像の記録に必要な時間が長くなる。
また、補完記録では、以上の説明したのと異なる方法で、異常ノズルからのインクの吐出を、異常ノズルでない他のノズル10からのインクの吐出で補完してもよい。
また、以上に説明したような画面は、プリンタの表示部に表示させることにも限られない。例えば、プリンタが、PC、スマートフォンなどの外部装置と接続されている場合に、外部装置の表示部にこれらの画面を表示させてもよい。なお、この場合には、例えば、制御部80において、表示部69に画面を表示させるための処理を行う代わりに、外部装置に画面を表示させるための信号を送信すればよい。
また、以上の例では、補完記録処理で記録を行わせるか否か、第1補完記録処理で記録を行わせるか否か、あるいは、第2補完記録処理で記録を行わせるか否かをユーザに選択させたが、これには限られない。補完記録処理で記録を行わせる状況となったときに常に補完記録処理で記録を行わせるようにしてもよい。第1補完記録処理で記録を行わせる状況となったときに常に第1補完記録処理で記録を行わせるようにしてもよい。第2補完記録処理で記録を行わせる状況となったときに常に第2補完記録処理で記録を行わせるようにしてもよい。
また、第1、第2実施形態では、異常ノズル数Nが所定数Na以上で、合計記録枚数M1が所定枚数M1a以上のときに、パージ処理を実行してから、第2補完記録処理を実行したが、パージ処理を実行することなく第2補完記録処理を実行してもよい。
また、以上の例では、パージとして吸引パージを行わせたが、これには限られない。例えば、インクカートリッジ14とインクジェットヘッド4との間の流路等にインクジェットヘッド4内のインクを加圧する加圧ポンプが設けられていてもよい。そして、パージとして、複数のノズル10がキャップ71で覆われた状態で上記加圧ポンプを駆動させることによってインクジェットヘッド4内のインクを排出させる加圧パージを行ってもよい。あるいは、吸引ポンプ72を駆動させることによる吸引パージと、上述の加圧ポンプを駆動させることによる加圧パージの両方を行ってもよい。
また、以上の例では、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときの、ノズル10からキャップ71内に配置された電極76における電圧の変化に応じて信号処理回路78から出力される信号に基づいて、ノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断したが、これには限られない。
例えば、電極76の代わりに、鉛直方向に延びており、キャリッジ2がメンテナンス位置に位置している状態でノズル10の下方の空間と対向する電極を設けてもよい。そして、キャリッジ2をメンテナンス位置に位置させた状態で検査用駆動を行ったときの上記電極の電圧の変化に応じ信号処理回路78から出力される信号に基づいて、ノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。
あるいは、例えば、キャリッジ2がメンテナンス位置等の所定位置に位置している状態で、ノズル10から吐出されたインクを直接検出し、検出結果に応じた信号を出力する光センサを設けてもよい。そして、この光センサから出力される信号に基づいて、ノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。
あるいは、例えば、特許第4929699号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドのノズルが形成されたプレートに、ノズルからインクが吐出されたときの電圧の変化を検出する電圧検出回路を接続し、キャリッジを検査位置に移動させた状態でノズルからインクを吐出させるための動作を行わせたときに電圧検出回路から出力された信号に基づいて、ノズルにおいてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。
あるいは、例えば、特許第6231759号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドの基板を、温度検知素子を備えたものとしてもよい。そして、インクの吐出のために第1印加電圧を印加してヒータを駆動した後に、インクが吐出されないように第2印加電圧を印加してヒータを駆動し、第2印加電圧を印加してから、その後、所定時間が経過するまでの間の、温度検知素子で検知された温度の変化に基づいて、ノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。
あるいは、プリンタに所定のテストパターンを記録させ、テストパターンの記録結果に基づいて、各ノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。このとき、プリンタがスキャナを有する複合機である場合に、スキャナにテストパターンを読み取らせることによってテストパターンの記録結果を入力してもよい。あるいは、ユーザに、テストパターンの記録結果に基づいて操作部68やプリンタに接続された外部装置を操作させることによって、テストパターンの記録結果を入力してもよい。
また、以上の例では、インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、検査用駆動を行わせて、ノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断したが、これには限られない。例えば、各ノズル列9における1つおきのノズル10等、インクジェットヘッド4の一部のノズル10についてのみ、検査用駆動を行わせてノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。そして、それ以外のノズル10については、上記一部のノズル10についての判断結果に基づいてインクの吐出に異常があるか否かを推定してもよい。
また、以上の例では、ノズル10からインクが吐出されたか否かに基づいてノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断したが、これには限られない。例えばインクの吐出方向や吐出速度等に基づいてノズル10においてインクの吐出に異常があるか否かを判断してもよい。
また、以上の例では、異常情報が、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の各々についての、インクの吐出に異常があるか否かを示す情報であったが、これには限られない。異常情報は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、吐出に異常のあるノズル10の数を取得することが可能な別の情報であってもよい。例えば、異常情報は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の中の異常ノズルの数の情報であってもよい。
また、以上の例では、異常ノズル数Nが所定数Na以上であることが、本発明の所定の異常であり、S101において異常ノズル数Nが所定数Na以上であるか否かを判定したが、これには限られない。本発明の所定の異常が上記とは異なる異常であり、S101の処理の代わりに、異常情報が所定の異常を示す情報であるか否かを判定する別の処理を実行してもよい。例えば、所定の異常が、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の中に異常ノズルがあることであり、S101の処理の代わりに、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の中に異常ノズルがあるか否かを判定する処理を実行してもよい。また、この場合には、異常情報は、例えば、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の中に異常ノズルがあるか否かを示す情報であってもよい。
また、上述の実施形態では、キャリッジとともに走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、走査方向(本発明の「第1方向」)に記録用紙の全長にわたって延び、走査方向に配列された複数のノズルを有する、いわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。ラインヘッドを備えたプリンタでは、搬送ローラなどの用紙搬送機構記録用紙を搬送方向(本発明の「第2方向」)に搬送することによってラインヘッドを記録用紙に対して搬送方向に相対移動させつつ、ラインヘッドの複数のノズルからインクを吐出させて記録を行う。すなわち、ラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用する場合には、用紙搬送機構が、本発明の「相対移動手段」に相当する。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Pに記録を行うプリンタと通信可能な外部装置に本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。Tシャツ、屋外広告用のシート、スマートフォン等の携帯端末のケース、段ボール、樹脂部材など、記録用紙以外の被記録媒体に画像を記録するプリンタにも適用され得る。
1:プリンタ
2:キャリッジ
6,7:搬送ローラ
10:ノズル
69:表示部
80:制御部
84:フラッシュメモリ
92a,92b:選択部
112a,112b:選択部
122a,122b:選択部
142a,142b:選択部

Claims (22)

  1. 液体を吐出する複数のノズルを有するヘッドと、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    前記記憶部は、
    前記複数のノズルの異常に関する異常情報と、
    所定期間に記録が行われる記録媒体の使用量である期間内使用量に関連するパラメータの値と、を記憶し、
    前記制御部は、
    前記異常情報が所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が所定使用量未満である場合には、第1記録処理を実行し、
    前記異常情報が前記所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が前記所定使用量以上である場合には、前記第1記録処理よりも前記記録媒体への記録を行うのに必要な時間が短い第2記録処理を実行することを特徴とする記録装置。
  2. 前記第1記録処理は、前記異常情報に基づく前記異常を示す前記ノズルからの液体の吐出を、前記異常情報に基づく前記異常を示さない他の前記ノズルからの液体の吐出によって補完させるように前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させて、前記記録媒体への記録を行わせる補完記録処理であり、
    前記第2記録処理は、前記異常情報に基づく前記異常を示す前記ノズルからの液体の吐出を、前記異常情報に基づく前記異常を示さない他の前記ノズルからの液体の吐出によって補完させないように前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させて、前記記録媒体への記録を行わせる非補完記録処理であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1記録処理は、前記異常情報に基づく前記異常を示す前記ノズルからの液体の吐出を、前記異常情報に基づく前記異常を示さない他の前記ノズルからの液体の吐出によって補完させるように前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させて、前記記録媒体への記録を行わせる第1補完記録処理であり、
    前記第2記録処理は、前記第1補完記録処理よりも記録に必要な時間が短くなる態様で、前記異常情報に基づく前記異常を示す前記ノズルからの液体の吐出を、前記異常情報に基づく前記異常を示さない他の前記ノズルからの液体の吐出によって補完させるように前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させて、前記記録媒体への記録を行わせる第2補完記録処理であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記制御部は、
    前記記録指示信号を受信したときに、
    前記異常情報が前記所定の異常を示す情報でない場合であり、場合には、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量に関係なく、前記第2記録処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記複数のノズルを覆うキャップと、
    前記ヘッド内の液体に圧力を付与するポンプと、を備え、
    前記制御部は、
    前記記録指示信号を受信したときに、
    前記異常情報が前記所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が前記所定使用量以上である場合には、前記キャップで前記複数のノズルを覆った状態で前記ポンプを駆動させることによって前記複数のノズルから前記キャップに液体を排出させるパージを行わせてから、前記第2記録処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 表示部、を備え、
    前記制御部は、
    前記記録指示信号を受信したときに、
    前記異常情報が前記所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が前記所定使用量未満である場合に、前記表示部に、前記第1記録処理を実行させるか否かをユーザに選択させるためのオブジェクトを表示させ、
    ユーザにより前記オブジェクトに基づいて前記第1記録処理を実行することが選択された場合には、前記第1記録処理を実行し、
    ユーザにより前記オブジェクトに基づいて前記第1記録処理を実行しないことが選択された場合には、前記第2記録処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 表示部、を備え、
    前記制御部は、
    前記記録指示信号を受信したときに、
    前記異常情報が前記所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が前記所定使用量未満である場合に、前記表示部に、前記第1補完記録処理を実行させるか否かをユーザに選択させるためのオブジェクトを表示させ、
    ユーザにより前記オブジェクトに基づいて前記第1補完記録処理を実行することが選択された場合には、前記第1補完記録処理を実行し、
    ユーザにより前記オブジェクトに基づいて前記第1補完記録処理を実行しないことが選択された場合には、前記非補完記録処理を実行することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  8. 表示部、を備え、
    前記制御部は、
    前記記録指示信号を受信したときに、
    前記異常情報が前記所定の異常を示す情報である場合であり、かつ、前記パラメータの値に基づく前記期間内使用量が前記所定使用量以上である場合に、前記表示部に、前記第2補完記録処理を実行させるか否かをユーザに選択させるためのオブジェクトを表示させ、
    ユーザにより前記オブジェクトに基づいて前記第2補完記録処理を実行することが選択された場合には、前記第2補完記録処理を実行し、
    ユーザにより前記オブジェクトに基づいて前記第2補完記録処理を実行しないことが選択された場合には、
    前記異常ノズルからの液体の吐出を前記異常ノズルでない他の前記ノズルからの液体の吐出によって補完させないように、前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させて記録を行う非補完記録処理を実行することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  9. 前記期間内使用量が、前日の使用量であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  10. 前記期間内使用量が、前の週の同じ曜日の使用量であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  11. 前記期間内使用量が、直前の所定時間における使用量であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  12. 前記記憶部は、
    1日のうちの第1時間帯における前記期間内使用量に対応する前記パラメータの値である第1値と、
    1日のうちの前記第1時間帯とは別の第2時間帯における前記期間内使用量に対応する前記パラメータの値である第2値と、を記憶し、
    前記制御部は、
    前記第1時間帯に前記記録指示信号を受信したときには、前記第1値を前記パラメータの値として取得し、
    前記第2時間帯に前記記録指示信号を受信したときには、前記第2値を前記パラメータの値として取得することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  13. 前記記憶部は、
    前記記録指示信号を受信した時刻を含む第1期間における前記期間内使用量に対応する前記パラメータの値である第1値と、
    前記第1期間よりも前の第2期間における前記期間内使用量に対応する前記パラメータの値である第2値と、を記憶し、
    前記制御部は、
    前記記録指示信号を受信したときに、前記第1値および前記第2値のうち、期間内使用量がより多いことを示す値を、前記パラメータの値として取得することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  14. 前記パラメータは、前記期間内使用量と、前記記録装置において記録待ちの状態の前記記録媒体の量との合計に応じた値となるパラメータであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  15. 前記制御部は、
    ユーザにより入力される前記期間内使用量に関連する情報を受信したときに、当該情報に基づいて前記パラメータの値を前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  16. 前記制御部は、
    前記記録装置における前記期間内使用量に関連するユーザの契約についての情報を受信したときに、当該情報に基づいて前記パラメータの値を前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の緯記録装置。
  17. 前記複数のノズルが、第1方向に配列され、
    前記ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向および前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させる相対移動手段と、を備え、
    前記制御部は、
    前記相対移動手段に前記ヘッドを記録媒体に対して前記第2方向に相対移動させつつ、前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させ前記記録媒体にドットを形成する記録パスと、前記相対移動手段に前記ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向に相対移動させる記録位置移動動作とを繰り返し行わせることによって前記記録媒体への記録を行わせ、
    前記第1記録処理において、前記記録位置移動動作での前記ヘッドと前記記録媒体との移動量を前記第2記録処理よりも小さくし、複数のドットが前記第2方向に並ぶ1つのラスタラインを形成するために行わせる前記記録パスの回数を前記第2記録処理よりも多くすることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  18. 前記複数のノズルが、第1方向に配列され、
    前記ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向および前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させる相対移動手段と、を備え、
    前記制御部は、
    前記相対移動手段に前記ヘッドを前記記録媒体に対して前記第2方向に相対移動させつつ、前記ヘッドに前記複数のノズルから液体を吐出させる記録パスと、前記相対移動手段に前記ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向に相対移動させる記録位置移動動作とを繰り返し行わせることによって前記記録媒体への記録を行わせ、
    前記第1記録処理において、前記記録位置移動動作での前記ヘッドの記録媒体に対する前記第1方向への相対移動量を前記第2記録処理と異ならせることによって、前記第2記録処理よりも前記第1方向の解像度を高くして記録を行わせることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  19. 前記複数のノズルが一方向に配列され、
    前記制御部は、
    前記補完記録において、前記非補完記録よりも、前記一方向において前記異常ノズルと隣接する前記ノズルからの液体の吐出量を多くさせることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  20. 前記制御部は、
    外部のサーバと通信可能に接続され、
    前記パラメータの値を前記サーバに送信することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  21. 前記サーバは、複数の前記記録装置と通信可能に接続され、これら複数の前記記録装置についての、前記パラメータの値と、前記パラメータの値以外の前記記録装置の使用状況の情報とを関連付けて記憶するものであり、
    前記制御部は、
    前記使用状況の情報を前記サーバに送信することによって、前記サーバから前記使用状況が類似する他の前記記録装置における前記パラメータの値を受信し、
    受信した前記パラメータを前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項20に記載の記録装置。
  22. 前記記録媒体はロール紙、またはアンフォールド紙であり、
    前記期間内使用量は、所定期間に記録が行われる記録媒体の長さであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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