JP2024003863A - 食器洗い機用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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奈奈 石森
Nana ISHIMORI
三美 河野
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結 富田
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Abstract

【課題】着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性に優れる食器洗い機用液体洗浄剤組成物の提供。【解決手段】(A)成分:亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素及び亜硫酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(B)成分:環式モノテルペンアルコール及び非環式モノテルペンアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種と、(C)成分:酸性多糖類と、(D)成分:アニオン界面活性剤と、を含有し、前記(A)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.00005~200であり、前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.01~1000である、食器洗い機用液体洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、食器洗い機用液体洗浄剤組成物に関する。
食器洗い機用液体洗浄剤組成物としては、例えば、アニオン界面活性剤と酸性多糖類とを含有するもの(特許文献1)、界面活性剤と環式テルペン又は非環式テルペンとを含有するもの(特許文献2)、界面活性剤と炭酸塩又は炭酸水素塩と亜硫酸塩又は亜硫酸水素塩とを含有するもの(特許文献3)などが知られている。
特開2015-10190号公報 特開2019-218515号公報 特開2021-91838号公報
ところで、食器等の洗浄対象物は、カレー、トマトジュース、ミートソース等の着色しやすい汚れ(着色汚れ)が付着すると着色することがある。そのため、洗浄剤組成物には着色汚れによる洗浄対象物の着色を防止する性能(着色防止性)が求められる。
しかし、従来の食器洗い機用液体洗浄剤組成物は、着色防止性が必ずしも十分ではない。
また、液体洗浄剤組成物には、保存安定性や使用性の観点から、ある程度増粘することが望まれ、特許文献1に記載のように酸性多糖類などの増粘剤が配合されることがある。さらに、賦香目的で香料が配合されることもある。
近年、洗剤自動投入機能を搭載した食器洗い機が実用化している。通常、液体洗浄剤組成物を収容する洗剤タンクには、異物混入防止等の観点からフィルターが装着されている。
しかし、増粘剤や香料が配合された液体洗浄剤組成物を洗剤タンクに充填した場合、洗剤タンク中で増粘剤が凝集したり、香料が蓄積したりしてフィルターが目詰まりすることがある。従来の食器洗い機用液体洗浄剤組成物は、フィルターの目詰まり防止性が必ずしも十分ではない。
本発明は、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性に優れる食器洗い機用液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] (A)成分:亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素及び亜硫酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、
(B)成分:環式モノテルペンアルコール及び非環式モノテルペンアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
(C)成分:酸性多糖類と、
(D)成分:アニオン界面活性剤と、
を含有し、
前記(A)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.00005~200であり、
前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.01~1000である、食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
[2] (E)成分:分子量が800以下のキレート剤をさらに含有する、前記[1]の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
[3] (F)成分:炭酸、炭酸塩、炭酸水素及び炭酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、前記[1]又は[2]の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
[4] 前記(C)成分がキサンタンガムを含む、前記[1]~[3]のいずれかの食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
[5] 前記(D)成分がモノアルキルスルホコハク酸及びモノアルキルスルホコハク酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、前記[1]~[4]のいずれかの食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
[6] 前記(B)成分がリナロール、ボルネオール、l-メントール、ネロール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、3,7-ジメチル-3-オクタノール及びシトロネロールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、前記[1]~[5]のいずれかの食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
本発明によれば、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性に優れる食器洗い機用液体洗浄剤組成物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤組成物(以下、単に「液体洗浄剤組成物」ともいう。)は、以下に示す(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分とを含有する組成物である。
液体洗浄剤組成物は、以下に示す(E)成分及び(F)成分の少なくとも一方をさらに含有することが好ましい。また、液体洗浄剤組成物は水を含有していてもよい。また、液体洗浄剤組成物は、必要に応じて(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分及び水以外の成分(任意成分)をさらに含有してもよい。
<(A)成分>
(A)成分は、亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素及び亜硫酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
液体洗浄剤組成物が(A)成分を含有することで、着色防止性が向上する。
本発明において、「着色防止性」とは、カレー、トマトジュース、ミートソース、トマトケチャップ、茶渋、コーヒー等の着色しやすい汚れ(着色汚れ)による、食器等の洗浄対象物の着色を防止する性能のことである。
亜硫酸塩は、亜硫酸イオン(SO 2-)を含む化合物全般を意味する。亜硫酸塩としては、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸のアルカリ金属塩;亜硫酸カルシウム、亜硫酸マグネシウム、亜硫酸バリウム等の亜硫酸のアルカリ土類金属塩;亜硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
亜硫酸水素塩は、亜硫酸水素イオン(HSO )を含む化合物全般を意味する。亜硫酸水素塩としては、例えば亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸水素のアルカリ金属塩;亜硫酸水素カルシウム、亜硫酸水素マグネシウム等の亜硫酸水素のアルカリ土類金属塩;亜硫酸水素アンモニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、(A)成分としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩が好ましく、着色防止性がより向上する観点で、亜硫酸塩がより好ましく、亜硫酸ナトリウムがさらに好ましい。
(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.00005~0.2質量%が好ましく、0.0005~0.05質量%がより好ましい。(A)成分の含有量が上記範囲内であれば、着色防止性がより向上する。特に、(A)成分の含有量が上記上限値以下であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
<(B)成分>
(B)成分は、環式モノテルペンアルコール及び非環式モノテルペンアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
液体洗浄剤組成物が(B)成分を含有することで、フィルターの目詰まり防止性が向上する。
環式モノテルペンアルコールとしては、例えばボルネオール、l-メントール、テルピネン-4-オール、α-テルピネオールなどが挙げられる。
非環式モノテルペンアルコールとしては、例えばリナロール、ネロール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、3,7-ジメチル-3-オクタノール、シトロネロール、ラバンジュロールなどが挙げられる。
(B)成分のClogP値は5.00以下が好ましく、4.00以下がより好ましく、3.70以下がさらに好ましく、3.40以下が特に好ましい。(B)成分のClogP値の下限値については特に制限されないが、例えば1.00以上が好ましい。
(B)成分のClogP値が上記上限値以下であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
なお、「ClogP値」とは、化学物質について、1-オクタノール中及び水中の平衡濃度の比を表す1-オクタノール/水分配係数=Pを、底10に対する対数logPの形態で表した値である。ClogP値は、f値法(疎水性フラグメント定数法)により、化合物の化学構造をその構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数f値を積算して求めることができる(例えば、Clog 3 Reference Manual DaylightSoftware 4.34,Albert Leo,David Weininger, Version 1,March 1994 参照)。
(B)成分としては、フィルターの目詰まり防止性がより向上する観点で、リナロール、ボルネオール、l-メントール、ネロール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、3,7-ジメチル-3-オクタノール、シトロネロールが好ましく、リナロール、ボルネオール、l-メントール、ネロール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノールがより好ましく、リナロール、ボルネオール、l-メントールがさらに好ましい。
(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001~1質量%が好ましく、0.01~0.5質量%がより好ましい。(B)成分の含有量が上記範囲内であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
(A)成分/(B)成分で表される質量比(以下、「A/B比」ともいう。)は、0.00005~200であり、0.0001~100が好ましく、0.001~10がより好ましく、0.01~5がさらに好ましい。A/B比が上記範囲内であれば、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性がより向上する。
<(C)成分>
(C)成分は、酸性多糖類である。
液体洗浄剤組成物が(C)成分を含有することで、フィルターの目詰まり防止性が向上する。
「酸性多糖類」とは、2つ以上の単糖から構成され、かつ、水に溶解したときに無機カチオンと塩を形成し得る、酸性の官能基を有する糖類をいう。好ましくは、水に溶解する水溶性高分子であって、特に酸性側のpH領域で粘性を示したりゲル化したりする性質を有する増粘多糖類である。
酸性多糖類の構成単位となる単糖としては特に限定されないが、例えばグルコース、ガラクトース(D形、L形)、キシロース、マンノース、ラムノース、フコース、アラビノース等の中性糖;グルロン酸、イズロン酸、マンヌロン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸等のウロン酸;グルコサミン、ガラクトサミン等のアミノ糖などが挙げられる。
酸性の官能基としては特に限定されないが、例えば-COOH(カルボキシ基)、-SOH(スルホ基)、-OSOH、-CHOSOHなどが挙げられる。
酸性多糖類としては、例えばキサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、ペクチン、大豆多糖類、アルギン酸、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、ヒアルロン酸、アガロペクチン、ポルフィラン、フコイダン(硫酸化フカン)、アスコフィランなどが挙げられる。
これらの中でも、(C)成分としては、フィルターの目詰まり防止性がより向上する観点で、キサンタンガム、ジェランガムが好ましく、キサンタンガムがより好ましい。
(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~1質量%が好ましく、0.05~0.75質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が上記範囲内であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
(C)成分/(B)成分で表される質量比(以下、「C/B比」ともいう。)は、0.01~1000であり、0.05~200が好ましく、0.1~100がより好ましい。C/B比が上記範囲内であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
<(D)成分>
(D)成分は、アニオン界面活性剤である。
液体洗浄剤組成物が(D)成分を含有することで、優れた洗浄力を発揮しつつ、着色防止性が向上する。
アニオン界面活性剤としては、石けん;非石けん系アニオン界面活性剤などが挙げられる。
(D)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
石けんとしては、高級脂肪酸又はその塩などが挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の単一脂肪酸又はその塩;ヤシ脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸などが挙げられる。
高級脂肪酸の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
これらの中でも、石けんとしては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ヤシ脂肪酸、又はこれらの塩が好ましい。
石けんは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
非石けん系アニオン界面活性剤としては、例えばスルホン酸又はその塩タイプ、硫酸エステル又はその塩タイプ、カルボン酸又はその塩タイプ、リン酸エステル又はそのタイプが挙げられる。
スルホン酸又はその塩タイプとしては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩(LAS)、アルキル硫酸又はその塩、アルカンスルホン酸又はその塩、α-オレフィンスルホン酸又はその塩、α-スルホ脂肪酸又はその塩、α-スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩、モノアルキルスルホコハク酸又はその塩、ジアルキルスルホコハク酸又はその塩などが挙げられる。
硫酸エステル又はその塩タイプとしては、例えばアルキル硫酸エステル又はその塩(AS)、アルケニル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩などが挙げられる。
カルボン酸又はその塩タイプとしては、例えばアルキルエーテルカルボン酸又はその塩、アミドエーテルカルボン酸又はその塩、スルホコハク酸又はその塩、アミノ酸系アニオン界面活性剤などが挙げられる。
リン酸エステル又はそのタイプとしては、例えばアルキルリン酸エステル又はその塩、アルキルエーテルリン酸エステル又はその塩などが挙げられる。
非石けん系アニオン界面活性剤の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
非石けん系アニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
これらの中でも、(D)成分としては、非石けん系アニオン界面活性剤が好ましい。
(B)成分との相溶性が高まり、その結果、(C)成分が水分子を保持することを妨げにくく、(C)成分が凝縮しにくくなり、フィルターの目詰まりを防止し易くなる観点から、非石けん系アニオン界面活性剤は炭素数8~18のアルキル基又は炭素数8~18のアルケニル基を有することが好ましい。アルキル基及びアルケニル基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。
また、着色防止性がより向上する観点から、非石けん系アニオン界面活性剤はスルホン酸又はその塩タイプ、硫酸エステル又はその塩タイプが好ましく、モノアルキルスルホコハク酸又はその塩、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル又はその塩がより好ましく、モノアルキルスルホコハク酸又はその塩、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10~12のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル又はその塩がさらに好ましく、モノアルキルスルホコハク酸又はその塩、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル又はその塩が特に好ましく、モノアルキルスルホコハク酸又はその塩が最も好ましい。
モノアルキルスルホコハク酸又はその塩としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2024003863000001
式(1)中、Rは炭素数8~18の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数8~18の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であり、AOはオキシアルキレン基であり、nはAOの平均繰り返し数を示す0~10の整数であり、Ma及びMbはそれぞれ独立して対イオンである。
は炭素数8~18の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数8~18の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。
の炭素数は、8~18であり、12~16であり、12~14が好ましい。
としては、炭素数12~16の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数12~14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基がより好ましく、炭素数12~14の直鎖状のアルキル基がさらに好ましい。
AOはオキシアルキレン基である。
オキシアルキレン基としては、例えばオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基などが挙げられる。これらの中でもオキシエチレン基が好ましい。
nはAOの平均繰り返し数(付加モル数)を示す0~10の整数である。タンパク汚れに対する洗浄力、低泡性、ガラス食器の曇り汚れ抑制性能およびニオイ付着防止性能の観点から、nは1~8が好ましく、4~8がより好ましい。
Ma及びMbはそれぞれ独立して対イオンである。
対イオンとしては、例えば水素イオン、水溶性の塩を形成し得るものが挙げられる。これらの中でも、水溶性の塩を形成し得るものが好ましい。
水溶性の塩を形成し得るものとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;プロトン化したエタノールアミンなどが挙げられる。
Ma及びMbとしては、それぞれ独立してアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンが好ましく、ナトリウムイオン、マグネシウムイオンがより好ましく、ナトリウムイオンがさらに好ましい。
Ma及びMbは、同じ種類の対イオンであってもよいし、異なる種類の対イオンであってもよいが、同じ種類の対イオンであることが好ましい。
なお、Maが2価以上の対イオンである場合、Maは1/価数を乗じた数で-SOと結合しているものとする。例えば、Maがマグネシウムイオンの場合、Maの数は1/2である。
Mbが2価以上の対イオンである場合、Mbは1/価数を乗じた数で-Oと結合しているものとする。
一般式(1)で表される化合物としては、nが0の場合、例えばスルホコハク酸モノラウリル2ナトリウムが挙げられる。nが1以上の場合、例えばポリオキシエチレンモノアルキルスルホコハク酸塩が挙げられる。
ポリオキシエチレンモノアルキルスルホコハク酸塩としては、例えばポリオキシエチレン(1)モノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)モノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)モノラウリルスルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)モノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(3)モノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)モノラウリルスルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)モノラウリルスルホコハク酸マグネシウム、ポリオキシエチレン(3)モノヤシ油脂肪酸(炭素数8~18)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)モノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)モノヤシ油脂肪酸(炭素数8~18)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)モノラウリルスルホコハク酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレン(5)ラウリルスルホコハク酸マグネシウム、ポリオキシエチレン(5)モノヤシ油脂肪酸(炭素数8~18)スルホコハク酸2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(5)ラウロイルエタノールアミド2ナトリウム、ポリオキシエチレン(7)モノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレン(7)モノラウリルスルホコハク酸マグネシウムなどが挙げられる。
なお、ポリオキシエチレンの後ろのカッコ内の数値は、オキシエチレン基の平均繰り返し数を表す。
(D)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.5~5質量%が好ましく、1~3質量%がより好ましい。(D)成分の含有量が上記下限値以上であれば、着色防止性がより向上する。(D)成分の含有量が上記上限値以下であれば、着色防止性を良好に維持しつつ、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
<(E)成分>
(E)成分は、分子量が800以下のキレート剤である。
液体洗浄剤組成物が(E)成分を含有することで、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性がより向上する。
キレート剤の分子量は800以下であり、100~800が好ましく、150~500がより好ましい。キレート剤の分子量が上記上限値以下であれば、タンパク汚れに対する洗浄力、ガラス食器の曇り汚れ抑制性能、ニオイ付着防止性能が向上する。
分子量が800以下のキレート剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、β-アラニン二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、L-アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、クエン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、L-グルタミン酸二酢酸、1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸、セリン二酢酸、アスパラギン二酢酸、メチルグリシン二酢酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、トリポリリン酸、又はこれらの塩などが挙げられる。
キレート剤を構成する塩としては、タンパク汚れに対する洗浄力、ガラス食器の曇り汚れ抑制性能、ニオイ付着防止性能がより向上する観点から、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。
これらの中でも、(E)成分としては、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性がより向上する観点で、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、L-グルタミン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、又はこれらの塩が好ましく、クエン酸又はその塩がより好ましい。
(E)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(E)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5~20質量%が好ましく、7~15質量%がより好ましい。(E)成分の含有量が上記下限値以上であれば、着色防止性がより向上する。(E)成分の含有量が上記上限値以下であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
<(F)成分>
(F)成分は、炭酸、炭酸塩、炭酸水素及び炭酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
液体洗浄剤組成物が(F)成分を含有することで、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性がより向上する。
炭酸塩は、炭酸イオン(CO 2-)を含む化合物全般を意味する。炭酸塩としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸のアルカリ金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸のアルカリ土類金属塩;炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
炭酸水素塩は、炭酸水素イオン(HCO )を含む化合物全般を意味する。炭酸水素塩としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素のアルカリ金属塩;炭酸水素カルシウム、炭酸水素マグネシウム等の炭酸水素のアルカリ土類金属塩;炭酸水素アンモニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、(F)成分としては、炭酸塩、炭酸水素塩が好ましく、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性がより向上する観点で、炭酸のアルカリ金属塩、炭酸水素のアルカリ金属塩がより好ましく、炭酸水素のアルカリ金属塩がさらに好ましい。
(F)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(F)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~5質量%が好ましく、0.3~3質量%がより好ましい。(F)成分の含有量が上記下限値以上であれば、着色防止性がより向上する。(F)成分の含有量が上記上限値以下であれば、フィルターの目詰まり防止性がより向上する。
<水>
水としては、精製水、イオン交換水、蒸留水、水道水などを使用することができる。
水は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
<任意成分>
任意成分としては、水混和性有機溶剤、(D)成分以外の界面活性剤(以下、「他の界面活性剤」ともいう。)、pH調整剤、ハイドロトロープ剤、分散剤、(C)成分以外の増粘剤(以下、「他の増粘剤」ともいう)、粘度調整剤、(E)成分以外のキレート剤(以下、「他のキレート剤」ともいう。)、可溶化剤、酸化防止剤、防腐剤、除菌剤、漂白剤、漂白活性化剤、吸油剤、消泡剤、食器保護剤、着色剤、酵素、(B)成分以外の香料(以下、「他の香料」ともいう。)などが挙げられる。
任意成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
水混和性有機溶剤とは、25℃の水1Lに50g以上溶解する有機溶媒をいう。
水混和性有機溶剤としては、例えばエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等の炭素数2~4の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等の炭素数2~4の多価アルコール;エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテルなどが挙げられる。
水混和性有機溶剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他の界面活性剤としては、例えばノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤などが挙げられる。
他の界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、アルキルフェノール、炭素数8~22の脂肪酸又は炭素数8~22のアミン等のアルキレンオキサイド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルポリグリコシド、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
ノニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
カチオン界面活性剤としては、例えばミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジプロピルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、アラキジン酸ジメチルアミノエチルアミド、アラキジン酸ジエチルアミノエチルアミド、アラキジン酸ジプロピルアミノエチルアミド、アラキジン酸ジメチルアミノプロピルアミド、アラキジン酸ジエチルアミノプロピルアミド、アラキジン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、アラキジン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノエチルメチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、アラキジン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルメチルアミド、ミリスチン酸アミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パルミチン酸アミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、ステアリン酸アミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等のアルキルアミドアミンなどが挙げられる。
カチオン界面活性剤の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
カチオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
両性界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩型、硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型、リン酸エステル塩型等の両性界面活性剤が挙げられる。これらの中でも、カルボン酸塩型の両性界面活性剤が好ましい。
カルボン酸塩型の両性界面活性剤としては、例えばラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
両性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
半極性界面活性剤としては、例えばラウリルジメチルアミンオキシド、ヤシアルキルジメチルアミンオキシド、ラウリルジエチルアミンオキシド、n-ドデシルジメチルアミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオキシド型の半極性界面活性剤;ラウリン酸アミドプロピルアミンオキシド等のアルカノイルアミドアルキルジメチルアミンオキシド型の半極性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、アルキルジメチルアミンオキシド型の半極性界面活性剤が好ましい。
半極性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
pH調整剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルプロパノール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、ジエチレントリアミン、モルホリン、N-エチルモルホリン等の有機塩基;塩酸、硫酸等の無機酸;シュウ酸等の有機酸などが挙げられる。
pH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
pH調整剤の添加量は、液体洗浄剤組成物を所定のpHに調整する量を適宜設定すればよい。
<物性>
(pH)
液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、5~10.5が好ましく、6~9がより好ましく、7~8がさらに好ましい。液体洗浄剤組成物のpHが上記下限値以上であれば、洗浄力が高まる。液体洗浄剤組成物のpHが上記上限値以下であれば、食器等の洗浄対象物の劣化、ガラス食器の曇り等が起こりにくい。
液体洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、pH調整剤を添加することにより調整できる。
液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、JIS Z 8802:2011の「pH測定方法」に準拠した方法により測定される値である。
(粘度)
液体洗浄剤組成物の25℃における粘度は、10~2000mPa・sが好ましく、100~1000mPa・sがより好ましい。
液体洗浄剤組成物の25℃における粘度は、医薬部外品原料規格2006一般試験法の粘度測定法第2法に準拠した方法により測定される値である。具体的には、ビスメトロン粘度計を用い、ローターNo.2~No.4、回転数:6rpm、120秒間条件下で測定される値である。
<製造方法>
液体洗浄剤組成物の製造方法は特に制限されるものではなく、液体洗浄剤組成物は常法に準じて製造することができる。
例えば、液体洗浄剤組成物は、上述した(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分と、水の一部と、必要に応じて(E)成分、(F)成分及びpH調整剤以外の任意成分の1つ以上とを混合し、必要に応じてpH調整剤を用いて所定のpHに調整した後、残りの水を混合することで製造できる。
<使用方法>
本発明の液体洗浄剤組成物は、食器洗い機用として用いることができ、食器洗い機の機種や、食器等の洗浄対象物の汚れの程度に応じて使用すればよい。
本発明の液体洗浄剤組成物を用いて食器洗い機により洗浄対象物を洗浄する方法としては、例えば洗浄とすすぎの各工程をいずれも有する方法が挙げられる。
洗浄方法としては、例えば、常温(好ましくは5~30℃程度)の水道水を食器洗い機庫内に導入して調製される洗浄液を、所定の洗浄温度(洗浄時に循環する洗浄液の温度)まで昇温しながら洗浄対象物を洗浄する工程(以下「洗浄工程」という。)と、洗浄後の洗浄対象物を、常温の水道水ですすぐ工程(以下「すすぎ(1)工程」という。)と、常温の水道水を、好ましくは70~75℃まで2~3℃/分で昇温しながら、前記すすぎ(1)工程後の洗浄対象物をさらにすすぐ工程(以下「すすぎ(2)工程」という。)を有する方法が挙げられる。洗浄工程での洗浄時間は、10~40分間が好ましい。
一般的な標準コースの場合、洗浄工程における洗浄温度が55~65℃程度、昇温速度が2~3℃/分程度である。低温コースは、例えば、洗浄温度が35~45℃程度、昇温速度が1℃/分程度である。本発明の液体洗浄剤組成物は、低温洗浄においても油汚れに対する洗浄力に優れ、例えば、洗浄温度が35℃であっても、優れた洗浄力を発揮する。
いずれのコースにおいても、液体洗浄剤組成物の1回の使用量は、液体状の洗浄剤の場合、水道水約3リットルに対して2~9gとすることが好ましい。
また、近年実用化された洗剤自動投入機能を搭載した食器洗い機(洗剤自動投入型食洗機)を使用して洗浄対象物を洗浄してもよい。洗剤自動投入機能は、液体洗浄剤組成物を収容した洗剤タンクから、洗剤タンクに装着された異物混入防止のためのフィルターや投入用配管等を経由して、自動的に食器洗い機庫内に液体洗浄剤組成物を投入する装置である。
本発明の液体洗浄剤組成物はフィルターの目詰まり防止性に優れるため、洗剤自動投入機能を搭載した食器洗い機用の洗浄剤としても好適である。
<作用効果>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含有し、A/B比及びC/B比が上記範囲内であるため、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性に優れる。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・A-1:亜硫酸Na(富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬)。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・B-1:リナロール(富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬一級、ClogP値=3.38)。
・B-2:ボルネオール(東京化成工業株式会社製、試薬、ClogP値=2.86)。
・B-3:l-メントール(東京化成工業株式会社製、試薬、ClogP値=3.38)。
・B-4:ネロール(東京化成工業株式会社製、試薬、ClogP値=3.47)。
・B-5:ゲラニオール(富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬一級、ClogP値=3.47)。
・B-6:ジヒドロミルセノール(富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬、ClogP値=3.47)。
・B-7:3,7-ジメチル-3-オクタノール(東京化成工業株式会社製、試薬、ClogP値=3.52)。
・B-8:シトロネロール(東京化成工業株式会社製、試薬、ClogP値=3.56)。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・C-1:キサンタンガム(三昌株式会社製、商品名「KELZAN T」)。
・C-2:ジェランガム(三昌株式会社製、商品名「KELCO-CRETE DG」)。
(D)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・D-1:モノアルキルスルホコハク酸Na(ポリオキシエチレンモノアルキル(炭素数12~14)スルホコハク酸2ナトリウム、東邦化学工業株式会社製、商品名「コハクールL-400」)。
・D-2:LAS(直鎖アルキル(炭素数12~14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「ライポンLS-250」)。
・D-3:C10 AS(直鎖アルキル(炭素数10)硫酸エステルナトリウム、Fluorochem Ltd.製、商品名「n-Decyl sodium sulfate」)。
・D-4:C12 AS(直鎖アルキル(炭素数12)硫酸エステルナトリウム、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「サンノール LM-1130」)。
(E)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・E-1:クエン酸Na(扶桑化学工業株式会社製、商品名「クエン酸三ナトリウム」)。
・E-2:EDTA-Na(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、東京化成工業株式会社、試薬)。
・E-3:GLDA(キレスト株式会社製、商品名「L-グルタミン酸二酢酸四ナトリウム」)。
・E-4:MGDA(BASF社製、商品名「メチルグリシン二酢酸三ナトリウム」)。
(F)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・F-1:炭酸水素Na(富士フイルム和光純薬株式会社、試薬)。
・F-2:炭酸水素K(富士フイルム和光純薬株式会社、試薬)。
・F-3:炭酸Na(富士フイルム和光純薬株式会社、試薬)。
・F-4:炭酸K(富士フイルム和光純薬株式会社、試薬)。
任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・プロピレングリコール:富士フイルム和光純薬株式会社、試薬。
・香料組成物:表1に示す配合組成の混合物。
・pH調整剤:水酸化ナトリウム(AGC株式会社製、48%水酸化ナトリウム)。
・pH調整剤:水酸化カリウム(AGC株式会社製、48%水酸化カリウム)。
・pH調整剤:硫酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)。
Figure 2024003863000002
「実施例1~53、比較例1~8」
<液体洗浄剤組成物の調製>
表2~10の配合組成に従い、溶媒の水に(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分及びpH調整剤以外の任意成分と、pH調整剤とを溶解することにより、各例の液体洗浄剤組成物0.8kgをそれぞれ調製した。
具体的には、1Lビーカー(直径12cm)内に、水を合計量として組成物全体の40質量%となるように投入した。HEIDON FBL1200スリーワンモーター(新東科学株式会社製)の撹拌機に直径7.5cm、幅1.5cm、角度45度の4枚羽パドルを装備し、その後、内容物が飛び散らないように回転数400~900rpmで撹拌しながら(C)成分及び任意成分であるプロピレングリコールを混合しながら添加した。その後、(D)成分、(E)成分を添加し、pH調整剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は硫酸)を添加してpHを7付近とした後に、(F)成分を添加し、さらにpH調整剤を添加してpHを7.5に調整した。その後、常温まで冷却後、(A)成分、(B)成分及び香料組成物を前記撹拌機の回転数650rpmで撹拌しながら加えた。添加終了後、5分間撹拌し、組成物全体が100質量%となるように残りの水を加え、前記撹拌機の回転数650rpmで1分間撹拌することにより液体洗浄剤組成物を得た。
液体洗浄剤組成物のpH(25℃)は、液体洗浄剤組成物を25℃に調整し、ガラス電極式pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、製品名「HM-30G」)を用いて測定した。測定方法は、JIS Z 8802:2011の「pH測定方法」に準拠して行った。
得られた液体洗浄剤組成物について、以下の方法により着色防止性及び目詰まり防止性を評価した。結果を表2~10に示す。
<着色防止性の評価>
(評価に使用する汚こう)
汚れとして、市販のパスタソース(株式会社日清製粉ウェルナ製、商品名「マ・マー ミートソース」)を用いた。
ミートソースをプラスチック皿(半径100mm、高さ25mm)に30gのせ、皿表面を均一に汚染したのち、ミートソースをスプーンで取り除きながらプラスチック皿に付着させた。このようにして汚染された皿を計6枚用意した。
(食器洗い機)
食器洗い機として、食器洗い機(パナソニック株式会社製、機種名「NP-45MD8」)を用いた。着色防止性の評価において、洗浄処理は、食器洗い機に設定されている標準コースで運転することにより行った。該標準コースの内容を以下に示す。
<<標準コース>>
食器洗い機に液体洗浄剤組成物8g(水道水3Lに対し)を投入した後、約5℃の水道水を庫内に導入して調製される洗浄液を40℃まで2~3℃/minで昇温しながら20分間洗浄を行い、該洗浄液を排水する。次いで、新たな水道水を導入し、すすぎ(2分間/回)と排水との繰返し3回を行う。排水後、新たな水道水を導入し、70℃まで2~3℃/minで昇温しながらすすぎ1回(最終すすぎ)20分間を行い、排水後、温風を循環させながら食器等を乾燥する。
(評価方法)
汚染された皿6枚を食器洗い機の説明書に基づいた指定箇所に装填し、液体洗浄剤組成物8gを投入し、標準コースで洗浄処理を施した。洗浄後のプラスチック皿に対して、再度ミートソースを付着させて汚染した後、洗浄処理を行った。この汚染と洗浄処理の操作を30回繰り返し行い、30回目の洗浄処理後のプラスチック皿を目視にて観察し、下記の評価基準に基づいて、着色防止性を評価した。
(評価基準)
A:皿全体に着色汚れが全く認められない。
B:わずかな着色汚れ(1cm未満)が認められる。
C:部分的な着色汚れ(1cm以上)が1点認められる。
D:部分的な着色汚れ(1cm以上)が2点認められる。
E:部分的な着色汚れ(1cm以上)が3点確認められるか、皿全体に着色汚れがうっすらと認められる。
F:部分的な着色汚れ(1cm以上)が4点以上認められるか、皿全面に強い着色汚れが認められ、再度使用するにあたり不快感がある。
<目詰まり防止性の評価>
(評価方法)
洗剤自動投入型食洗機の洗剤タンクに装着されるフィルターを想定し、試験用ふるいを用いて液体洗浄剤組成物の目詰まり防止性の評価を行った。具体的には、液体洗浄剤組成物0.8kgを30メッシュのフィルター(内径75mm、深さ20mm、東京スクリーン株式会社製)に通すことを10回繰り返した。その後フィルターの残留物の量を目視にて観察し、下記の評価基準に基づいて、目詰まり防止性を評価した。
(評価基準)
A:残留物が全く認められない。
B:残留物がわずかに認められる。
C:残留物がはっきり確認できるが、濾過にかかる時間が変わるなどの目詰まりは認められない。
D:残留物がはっきり確認され、濾過にかかる時間が長くなり、目詰まりが認められる。
Figure 2024003863000003
Figure 2024003863000004
Figure 2024003863000005
Figure 2024003863000006
Figure 2024003863000007
Figure 2024003863000008
Figure 2024003863000009
Figure 2024003863000010
Figure 2024003863000011
表2~10において、各成分の配合量(質量%)はすべて、液体洗浄剤組成物の総質量に対する割合であり、指定のある場合を除き、純分換算での値を示す。水の配合量「バランス」は、液体洗浄剤組成物に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。pH調整剤の配合量「適量」は、液体洗浄剤組成物を所望のpHとするのに必要とした量である。また、配合量の空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量%)を意味する。
また、表2~10中の「A/B比」は(A)成分/(B)成分で表される質量比である。「C/B比」は(C)成分/(B)成分で表される質量比である。なお、表2~10では、C/B比については小数第3位を四捨五入している。
表2~9から明らかなように、各実施例の液体洗浄剤組成物は、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性に優れていた。
一方、表10から明らかなように、(A)成分を含まない比較例1の液体洗浄剤組成物は、着色防止性に劣っていた。
(B)成分を含まない比較例2の液体洗浄剤組成物は、フィルターの目詰まり防止性に劣っていた。
(C)成分を含まない比較例3の液体洗浄剤組成物は、フィルターの目詰まり防止性に劣っていた。
(D)成分を含まない比較例4の液体洗浄剤組成物は、着色防止性に劣っていた。
A/B比が600又は6.67×10-6である比較例5、6の液体洗浄剤組成物は、着色防止性及びフィルターの目詰まり防止性に劣っていた。
C/B比が2400.00又は0.00である比較例7、8の液体洗浄剤組成物は、フィルターの目詰まり防止性に劣っていた。

Claims (6)

  1. (A)成分:亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素及び亜硫酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、
    (B)成分:環式モノテルペンアルコール及び非環式モノテルペンアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
    (C)成分:酸性多糖類と、
    (D)成分:アニオン界面活性剤と、
    を含有し、
    前記(A)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.00005~200であり、
    前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.01~1000である、食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
  2. (E)成分:分子量が800以下のキレート剤をさらに含有する、請求項1に記載の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
  3. (F)成分:炭酸、炭酸塩、炭酸水素及び炭酸水素塩からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、請求項1又は2に記載の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
  4. 前記(C)成分がキサンタンガムを含む、請求項1又は2に記載の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
  5. 前記(D)成分がモノアルキルスルホコハク酸及びモノアルキルスルホコハク酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
  6. 前記(B)成分がリナロール、ボルネオール、l-メントール、ネロール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、3,7-ジメチル-3-オクタノール及びシトロネロールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の食器洗い機用液体洗浄剤組成物。
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