JP2024002273A - 回転式圧縮機及び冷凍装置 - Google Patents

回転式圧縮機及び冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024002273A
JP2024002273A JP2022101369A JP2022101369A JP2024002273A JP 2024002273 A JP2024002273 A JP 2024002273A JP 2022101369 A JP2022101369 A JP 2022101369A JP 2022101369 A JP2022101369 A JP 2022101369A JP 2024002273 A JP2024002273 A JP 2024002273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bottom member
refrigerant
rotor
rotary compressor
drive shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022101369A
Other languages
English (en)
Inventor
貴史 山本
Takashi Yamamoto
知巳 横山
Tomomi Yokoyama
直樹 下園
Naoki Shimozono
英伸 高尾
Hidenobu Takao
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2022101369A priority Critical patent/JP2024002273A/ja
Publication of JP2024002273A publication Critical patent/JP2024002273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Compressor (AREA)

Abstract

【課題】潤滑油が冷媒とともにケーシング外部に流出するのを抑え、油上り率を低減できるようにする。【解決手段】駆動軸(11)には、バランスウェイト(80)が設けられる。バランスウェイト(80)は、上方空間(24)に配置される。バランスウェイト(80)は、カバー部材(81)及び底部材(85)で覆われる。カバー部材(81)及び底部材(85)によって内部空間(82)が区画される。底部材(85)には、流入路(90)が設けられる。流入路(90)は、下方空間(25)からロータ(32)のロータ孔(34)を通って上方空間(24)に向かう冷媒の一部を内部空間(82)に流入させる。【選択図】図6

Description

本開示は、回転式圧縮機及び冷凍装置に関するものである。
特許文献1には、圧縮機構で圧縮された高圧の冷媒がケーシング(密閉容器)内に吐出され、ケーシング内が高圧となる高圧ドーム型のスクロール圧縮機が開示されている。
このようなスクロール圧縮機では、モータを冷却するために、モータよりも上方の上方空間に排出された冷媒を、モータのコアカット部を通ってモータよりも下方の下方空間に向かって流すようにしている。下方空間を流れる冷媒は、ロータに形成された孔を通って上方空間に向かって流れ、吐出管から吐出される。
特開平09-250469号公報
ところで、下方空間から上方空間に向かって流れる冷媒に含まれる潤滑油の量が多い場合、潤滑油が冷媒とともに吐出管からケーシング外部に流出してしまい、油上がり率が増加してしまうおそれがある。そのため、冷媒を吐出管から吐出させる前に、冷媒から潤滑油を分離させておき、冷媒中に含まれる潤滑油の量を低減したいという要望があった。
本開示の目的は、潤滑油が冷媒とともにケーシング外部に流出するのを抑え、油上り率を低減できるようにすることにある。
本開示の第1の態様は、ケーシング(20)と、前記ケーシング(20)内部に収容されて冷媒を圧縮する圧縮機構(40)と、前記圧縮機構(40)を駆動させる駆動軸(11)と、前記駆動軸(11)を回転させるモータ(30)と、を備えた回転式圧縮機であって、前記駆動軸(11)に設けられ、前記モータ(30)のロータ(32)よりも上方の上方空間(24)に配置されたバランスウェイト(80)と、下方が開口した有底筒状に形成され、前記バランスウェイト(80)の上方及び側方を覆うカバー部材(81)と、前記カバー部材(81)の下方開口を塞ぐ底部材(85)と、を備え、前記ロータ(32)には、軸方向に貫通するロータ孔(34)が形成され、前記底部材(85)には、前記ロータ(32)よりも下方の下方空間(25)から前記ロータ孔(34)を通って前記上方空間(24)に向かう冷媒の一部を、前記カバー部材(81)及び前記底部材(85)で区画された内部空間(82)に流入させる流入路(90)が設けられる。
第1の態様では、下方空間(25)から上方空間(24)に向かう冷媒の一部を、バランスウェイト(80)周辺の内部空間(82)に流入させ、内部空間(82)において、冷媒に含まれる油を遠心分離させることで、回転式圧縮機(10)の外部に吐出される冷媒中の潤滑油の量を低減して、油上がり率を低減することができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記底部材(85)には、前記駆動軸(11)を挿通させる挿通孔(86)が形成され、前記流入路(90)は、前記駆動軸(11)の外周面と、前記底部材(85)の前記挿通孔との隙間で形成される。
第2の態様では、底部材(85)の挿通孔(86)の内径を駆動軸(11)の外径よりも大きくして隙間を設けるだけで、内部空間(82)に冷媒を流入させるための流入路(90)を形成することができる。
本開示の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記底部材(85)は、前記カバー部材(81)の下方開口を塞ぐ蓋部(87)と、前記バランスウェイト(80)の下面と前記蓋部(87)との間に配置されたスペーサ部(88)と、を有する。
第3の態様では、バランスウェイト(80)の下面と蓋部(87)との間にスペーサ部(88)を配置することで、スペーサ部(88)が配置されていない内部空間(82)側の容積が相対的に増えることとなり、内部空間(82)に流入させる冷媒の量を増やすことができる。
また、回転式圧縮機(10)の機種に応じてバランスウェイト(80)の重量を調整したい場合でも、バランスウェイト(80)の形状を共通にしたまま、スペーサ部(88)の厚みを変更することで、機種変更に柔軟に対応することができる。
本開示の第4の態様は、第1又は2の態様において、前記流入路(90)は、前記ロータ(32)の軸方向から見て、前記ロータ孔(34)の少なくとも一部と重なり合っている。
第4の態様では、ロータ孔(34)の少なくとも一部と重なり合う位置に流入路(90)を設けることで、ロータ孔(34)を通過した冷媒を、流入路(90)にスムーズに導くことができる。
本開示の第5の態様は、第1又は2の態様において、前記底部材(85)には、前記内部空間(82)内で冷媒から分離した油を前記内部空間(82)の外部に流出させる流出路(91)が設けられる。
第5の態様では、内部空間(82)で冷媒から分離された油を、流出路(91)から流出させて回収することができる。
本開示の第6の態様は、第5の態様において、前記流出路(91)は、前記流入路(90)よりも径方向外側に設けられる。
第6の態様では、内部空間(82)で冷媒から分離された油は、カバー部材(81)の内壁面に付着した後で流れ落ちるため、流入路(90)よりも径方向外側に流出路(91)を設けることで、内部空間(82)内の油をスムーズに排出することができる。
本開示の第7の態様は、第1又は2の態様において、前記底部材(85)は、締結ボルト(95)によって前記バランスウェイト(80)に締結され、前記底部材(85)には、前記締結ボルト(95)の頭部が収容される座グリ孔(92)が設けられる。
第7の態様では、締結ボルト(95)の頭部を座グリ孔(92)に収容することで、締結ボルト(95)の頭部が底部材(85)から突出した状態で駆動軸(11)を回転させることによる風損を抑えることができる。
本開示の第8の態様は、第1又は2の態様の回転式圧縮機(10)と、前記回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える冷凍装置である。
第8の態様では、上述した回転式圧縮機(10)を備えた冷凍装置を提供できる。
図1は、本実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図2は、スクロール圧縮機の縦断面図である。 図3は、ロータ及び底部材の構成を示す斜視図である。 図4は、底部材を下面側から見た構成を示す斜視図である。 図5は、ロータ及び底部材の配置を説明する平面図である。 図6は、バランスウェイト周辺の構成を示す縦断面図である。 図7は、本変形例に係る底部材の構成を示す斜視図である。 図8は、ロータ及び底部材の配置を説明する平面図である。
図1に示すように、スクロール圧縮機(10)は、冷凍装置(1)に設けられる。冷凍装置(1)は、冷媒が充填された冷媒回路(1a)を有する。冷媒回路(1a)は、スクロール圧縮機(10)、放熱器(3)、減圧機構(4)、及び蒸発器(5)を有する。減圧機構(4)は、例えば、膨張弁である。冷媒回路(1a)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。
冷凍装置(1)は、空気調和装置である。空気調和装置は、冷房専用機、暖房専用機、あるいは冷房と暖房とを切り換える空気調和装置であってもよい。この場合、空気調和装置は、冷媒の循環方向を切り換える切換機構(例えば四方切換弁)を有する。冷凍装置(1)は、給湯器、チラーユニット、庫内の空気を冷却する冷却装置などであってもよい。冷却装置は、冷蔵庫、冷凍庫、コンテナなどの内部の空気を冷却する。
図2に示すように、スクロール圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、モータ(30)と、圧縮機構(40)と、を備える。ケーシング(20)は、縦長の円筒状に形成され、密閉ドーム式に構成される。ケーシング(20)には、モータ(30)と、圧縮機構(40)とが収容される。
モータ(30)は、ステータ(31)と、ロータ(32)と、を有する。ステータ(31)は、ケーシング(20)の内周面に固定される。ステータ(31)の外周面には、上下方向へ連続してコアカット部(33)が形成される。ロータ(32)は、ステータ(31)の内側に配置される。ロータ(32)には、駆動軸(11)が貫通する。ロータ(32)は、駆動軸(11)に固定される。ロータ(32)には、軸方向に貫通するロータ孔(34)が形成される。ロータ孔(34)は、周方向に間隔をあけて複数形成される。
ケーシング(20)の底部には、油溜まり部(21)が設けられる。油溜まり部(21)には、潤滑油が貯留される。ケーシング(20)の上部には、吸入管(12)が接続される。ケーシング(20)の胴部には、吐出管(13)が接続される。
ケーシング(20)には、ハウジング(50)が固定される。ハウジング(50)は、例えば、焼き嵌めによってケーシング(20)の内部に固定される。ハウジング(50)は、モータ(30)の上方に配置される。ハウジング(50)の上方には、圧縮機構(40)が配置される。吐出管(13)の流入端は、モータ(30)とハウジング(50)との間に位置している。
ハウジング(50)には、凹部(53)が形成される。凹部(53)は、ハウジング(50)の上面の一部が窪むことで形成される。凹部(53)の下側には、上部軸受(51)が設けられる。
駆動軸(11)は、ケーシング(20)の中心軸に沿って上下方向に延びる。駆動軸(11)は、主軸部(14)と、偏心部(15)と、を有する。
偏心部(15)は、主軸部(14)の上端に設けられる。主軸部(14)の下部は、下部軸受(22)に回転可能に支持される。下部軸受(22)は、ケーシング(20)の内周面に固定される。下部軸受(22)には、例えば、容積式のポンプ(23)が設けられる。主軸部(14)の上部は、ハウジング(50)を貫通し、ハウジング(50)の上部軸受(51)に回転可能に支持される。
圧縮機構(40)は、固定スクロール(60)と、可動スクロール(70)と、を備える。固定スクロール(60)は、ハウジング(50)の上面に固定される。可動スクロール(70)は、固定スクロール(60)とハウジング(50)との間に配置される。
固定スクロール(60)は、固定側鏡板(61)と、固定側ラップ(62)と、外周壁(63)と、を有する。外周壁(63)は、略筒状に形成される。外周壁(63)は、固定側鏡板(61)の正面(図2における下面)の外縁に立設する。
固定側ラップ(62)は、渦巻き状に形成される。固定側ラップ(62)は、固定側鏡板(61)における外周壁(63)の内部に立設する。
固定側鏡板(61)は、外周側に位置して固定側ラップ(62)と連続的に形成される。固定側ラップ(62)の先端面と外周壁(63)の先端面とは略面一に形成される。固定スクロール(60)は、ハウジング(50)に固定される。
可動スクロール(70)は、可動側鏡板(71)と、可動側ラップ(72)と、ボス部(73)と、を有する。可動側ラップ(72)は、渦巻き状に形成される。可動側ラップ(72)は、可動側鏡板(71)の上面に形成される。可動側ラップ(72)は、固定側ラップ(62)に噛み合う。
ボス部(73)は、可動側鏡板(71)の下面中心部に形成される。ボス部(73)には、駆動軸(11)の偏心部(15)が挿入され、駆動軸(11)が連結される。
ハウジング(50)の上部には、オルダム継手(45)が設けられる。オルダム継手(45)は、可動スクロール(70)が自転するのを阻止している。オルダム継手(45)には、キー(46)が設けられる。キー(46)は、可動スクロール(70)の可動側鏡板(71)の下面側に突出する。可動スクロール(70)の可動側鏡板(71)の下面には、キー溝(47)が形成される。キー溝(47)には、オルダム継手(45)のキー(46)が摺動可能に嵌合される。
なお、図示は省略するが、オルダム継手(45)のハウジング(50)側にもキーが設けられており、ハウジング(50)側のキーが、ハウジング(50)のキー溝(図示省略)に摺動可能に嵌合される。
圧縮機構(40)は、冷媒が流入する流体室(S)を有する。流体室(S)は、固定スクロール(60)と可動スクロール(70)との間に形成される。可動スクロール(70)は、可動側ラップ(72)が固定スクロール(60)の固定側ラップ(62)に噛み合うように配設される。ここで、固定スクロール(60)の外周壁(63)の下面が、可動スクロール(70)に対する対向面となる。また、可動スクロール(70)の可動側鏡板(71)の上面が、固定スクロール(60)に対する対向面となる。
固定スクロール(60)の外周壁(63)には、吸入ポート(64)が形成される。吸入ポート(64)は、固定側ラップ(62)の巻き終わり付近に開口する。吸入ポート(64)には、吸入管(12)の下流端が接続される。
固定スクロール(60)の固定側鏡板(61)の中央には、吐出口(65)が形成される。固定スクロール(60)の固定側鏡板(61)の上面には、吐出口(65)が開口する。吐出口(65)から吐出された高圧のガス冷媒は、ハウジング(50)に形成された通路(図示省略)を介して、ハウジング(50)よりも下方で且つモータ(30)よりも上方の上方空間(24)に流出する。
駆動軸(11)の内部には、給油路(16)が形成される。給油路(16)は、駆動軸(11)の下端から上端に亘って上下方向に延びる。駆動軸(11)の下端部は、ポンプ(23)に接続される。ポンプ(23)の下端部は、油溜まり部(21)に浸漬される。ポンプ(23)は、駆動軸(11)の回転に伴って油溜まり部(21)から潤滑油を吸い上げ、給油路(16)に搬送する。給油路(16)は、油溜まり部(21)の潤滑油を、下部軸受(22)と駆動軸(11)との摺動面、及び上部軸受(51)と駆動軸(11)との摺動面に供給するとともに、ボス部(73)と駆動軸(11)との摺動面に供給する。給油路(16)は、駆動軸(11)の上端面に開口し、潤滑油を駆動軸(11)の上方に供給する。
ハウジング(50)の凹部(53)は、可動スクロール(70)のボス部(73)の内部を介して駆動軸(11)の給油路(16)に連通している。凹部(53)には、高圧の潤滑油が供給されることで、圧縮機構(40)の吐出圧力に相当する高圧が作用する。可動スクロール(70)は、凹部(53)の高圧によって、固定スクロール(60)に押し付けられる。
ハウジング(50)及び固定スクロール(60)の内部には、油通路(55)が形成される。油通路(55)の流入端は、ハウジング(50)の凹部(53)に連通している。油通路(55)の流出端は、固定スクロール(60)の対向面に開口している。油通路(55)は、凹部(53)内の高圧の潤滑油を、可動スクロール(70)の可動側鏡板(71)と固定スクロール(60)の外周壁(63)との対向面に供給する。
-運転動作-
スクロール圧縮機(10)の基本的な動作について説明する。図2において、モータ(30)を作動させると、ロータ(32)が固定された駆動軸(11)が回転駆動する。また、可動スクロール(70)は、オルダム継手(45)によって自転が阻止されているので、駆動軸(11)の軸心を中心に旋回運動する。
可動スクロール(70)が旋回運動すると、流体室(S)で冷媒が圧縮される。流体室(S)で圧縮された高圧のガス冷媒は、吐出口(65)から吐出され、ハウジング(50)に形成された通路(図示省略)を経由して上方空間(24)に流出する。
上方空間(24)に流出した冷媒の一部は、モータ(30)のコアカット部(33)に流入し、ケーシング(20)の内周面に沿って下方に流れ、モータ(30)よりも下方で且つ下部軸受(22)よりも上方の下方空間(25)へ流出する。下方空間(25)に流出した冷媒は、ロータ(32)に形成されたロータ孔(34)を通って上方空間(24)に向かって流れる。このような冷媒の流れによって、モータ(30)を冷却することができる。
上方空間(24)を流れる高圧のガス冷媒は、吐出管(13)を介して、ケーシング(20)の外部へ吐出される。
駆動軸(11)の回転に伴い、油溜まり部(21)の高圧の潤滑油は、ポンプ(23)によって吸い上げられて駆動軸(11)の給油路(16)を上方へ流れ、駆動軸(11)の偏心部(15)の上端の開口から可動スクロール(70)のボス部(73)の内部へ流出する。
ボス部(73)に供給された潤滑油は、駆動軸(11)の偏心部(15)とボス部(73)との隙間を介してハウジング(50)の凹部(53)へ流出する。これにより、ハウジング(50)の凹部(53)は、圧縮機構(40)の吐出圧力に相当する高圧となる。凹部(53)の高圧によって可動スクロール(70)が固定スクロール(60)に押し付けられる。
〈油上がり率の低減について〉
ところで、下方空間(25)から上方空間(24)に向かって流れる冷媒に含まれる潤滑油の量が多い場合、潤滑油が冷媒とともに吐出管(13)からケーシング(20)外部に流出してしまい、油上がり率が増加してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、冷媒を吐出管(13)から吐出させる前に、冷媒から潤滑油を分離させておき、冷媒中に含まれる潤滑油の量を低減できるようにした。
具体的に、図2に示すように、駆動軸(11)には、バランスウェイト(80)が設けられる。バランスウェイト(80)は、モータ(30)のロータ(32)よりも上方の上方空間(24)に配置される。バランスウェイト(80)は、カバー部材(81)と、底部材(85)と、によって覆われる。
カバー部材(81)は、下方が開口した有底筒状に形成される。カバー部材(81)の底部には、駆動軸(11)を挿通させる孔が形成される。カバー部材(81)は、バランスウェイト(80)の上方及び側方を覆う。
底部材(85)は、カバー部材(81)の下方開口を塞ぐ。底部材(85)には、駆動軸(11)を挿通させる挿通孔(86)が形成される(図3及び図4参照)。
バランスウェイト(80)の周辺には、内部空間(82)が設けられる。内部空間(82)は、カバー部材(81)と、底部材(85)と、によって区画される。
図5及び図6に示すように、底部材(85)には、流入路(90)が設けられる。流入路(90)は、ロータ(32)よりも下方の下方空間(25)からロータ孔(34)を通って上方空間(24)に向かう冷媒の一部を、内部空間(82)に流入させる。流入路(90)は、駆動軸(11)の外周面と、底部材(85)の挿通孔(86)との隙間で形成される。流入路(90)は、ロータ(32)の軸方向から見て、ロータ孔(34)の少なくとも一部と重なり合っている。
底部材(85)は、蓋部(87)と、スペーサ部(88)と、を有する。蓋部(87)は、円盤状に形成され、カバー部材(81)の下方開口を塞ぐ。スペーサ部(88)は、バランスウェイト(80)の下面と蓋部(87)との間に配置される。
底部材(85)には、流出路(91)が設けられる。流出路(91)は、内部空間(82)内で冷媒から分離した潤滑油を内部空間(82)の外部に流出させる。流出路(91)は、流入路(90)よりも径方向外側に設けられる。
具体的に、底部材(85)の蓋部(87)の外径は、カバー部材(81)の周壁部の内径よりも小さく形成される。流出路(91)は、カバー部材(81)の周壁部と、底部材(85)の外周部と、の隙間で形成される。
底部材(85)には、座グリ孔(92)が設けられる(図4参照)。座グリ孔(92)は、底部材(85)の下面側から形成される。底部材(85)は、座グリ孔(92)に挿入された締結ボルト(95)によって、バランスウェイト(80)に締結される。締結ボルト(95)の頭部は、座グリ孔(92)に収容される。
ロータ孔(34)から吹き出された冷媒の一部は、流入路(90)を通って内部空間(82)内に流入する。ロータ孔(34)から吹き出された残りの冷媒は、底部材(85)に衝突し、底部材(85)の下面に沿って径方向外方に向かって流れ、吐出管(13)から吐出される。
内部空間(82)内では、冷媒に含まれる潤滑油が遠心分離される。内部空間(82)内で冷媒から遠心分離された潤滑油は、カバー部材(81)の内壁面に付着して油滴100となる。油滴100は、カバー部材(81)の内壁面に沿って流下する。油滴100は、流出路(91)を通って内部空間(82)の外部に流出した後、油溜まり部(21)に貯留さ れる。
また、内部空間(82)内で潤滑油が遠心分離された後の冷媒は、流出路(91)を通って上方空間(24)に流出した後、吐出管(13)から吐出される。
-実施形態の効果-
本実施形態の特徴によれば、下方空間(25)から上方空間(24)に向かう冷媒の一部を、バランスウェイト(80)周辺の内部空間(82)に流入させ、内部空間(82)において、冷媒に含まれる油を遠心分離させることで、回転式圧縮機(10)の外部に吐出される冷媒中の潤滑油の量を低減して、油上がり率を低減することができる。
本実施形態の特徴によれば、底部材(85)の挿通孔(86)の内径を駆動軸(11)の外径よりも大きくして隙間を設けるだけで、内部空間(82)に冷媒を流入させるための流入路(90)を形成することができる。
本実施形態の特徴によれば、バランスウェイト(80)の下面と蓋部(87)との間にスペーサ部(88)を配置することで、スペーサ部(88)が配置されていない内部空間(82)側の容積が相対的に増えることとなり、内部空間(82)に流入させる冷媒の量を増やすことができる。
また、回転式圧縮機(10)の機種に応じてバランスウェイト(80)の重量を調整したい場合でも、バランスウェイト(80)の形状を共通にしたまま、スペーサ部(88)の厚みを変更することで、機種変更に柔軟に対応することができる。
本実施形態の特徴によれば、ロータ孔(34)の少なくとも一部と重なり合う位置に流入路(90)を設けることで、ロータ孔(34)を通過した冷媒を、流入路(90)にスムーズに導くことができる。
本実施形態の特徴によれば、内部空間(82)で冷媒から分離された油を、流出路(91)から流出させて回収することができる。
本実施形態の特徴によれば、内部空間(82)で冷媒から分離された油は、カバー部材(81)の内壁面に付着した後で流れ落ちるため、流入路(90)よりも径方向外側に流出路(91)を設けることで、内部空間(82)内の油をスムーズに排出することができる。
本実施形態の特徴によれば、締結ボルト(95)の頭部を座グリ孔(92)に収容することで、締結ボルト(95)の頭部が底部材(85)から突出した状態で駆動軸(11)を回転させることによる風損を抑えることができる。
本実施形態の特徴によれば、回転式圧縮機(10)と、回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える。これにより、回転式圧縮機(10)を備えた冷凍装置(1)を提供できる。
-実施形態の変形例-
図7に示すように、底部材(85)には、切欠部(89)が形成される。切欠部(89)は、底部材(85)における蓋部(87)の挿通孔(86)の内周縁の一部を切り欠くことで形成される。図7に示す例では、切欠部(89)は、周方向に間隔をあけて2つ形成される。
図8に示すように、切欠部(89)は、軸方向から見たときに、ロータ(32)のロータ孔(34)に対応する位置に形成される。切欠部(89)は、軸方向から見たときに、ロータ孔(34)全体が露出するような形状に形成される。
このような構成とすれば、下方空間(25)からロータ孔(34)を通って上方空間(24)に向かう冷媒が、底部材(85)の蓋部(87)に衝突することなく、内部空間(82)に流入することとなる。これにより、内部空間(82)に流入する冷媒の流量を増やすことで、内部空間(82)内で遠心分離される潤滑油の量を増やし、油上がり率を低減することができる。
以上、実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。また、明細書及び特許請求の範囲の「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、回転式圧縮機及び冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
1a 冷媒回路
10 スクロール圧縮機(回転式圧縮機)
11 駆動軸
20 ケーシング
24 上方空間
25 下方空間
30 モータ
32 ロータ
34 ロータ孔
40 圧縮機構
80 バランスウェイト
81 カバー部材
82 内部空間
85 底部材
86 挿通孔
87 蓋部
88 スペーサ部
90 流入路
91 流出路
92 座グリ孔
95 締結ボルト

Claims (8)

  1. ケーシング(20)と、前記ケーシング(20)内部に収容されて冷媒を圧縮する圧縮機構(40)と、前記圧縮機構(40)を駆動させる駆動軸(11)と、前記駆動軸(11)を回転させるモータ(30)と、を備えた回転式圧縮機であって、
    前記駆動軸(11)に設けられ、前記モータ(30)のロータ(32)よりも上方の上方空間(24)に配置されたバランスウェイト(80)と、
    下方が開口した有底筒状に形成され、前記バランスウェイト(80)の上方及び側方を覆うカバー部材(81)と、
    前記カバー部材(81)の下方開口を塞ぐ底部材(85)と、を備え、
    前記ロータ(32)には、軸方向に貫通するロータ孔(34)が形成され、
    前記底部材(85)には、前記ロータ(32)よりも下方の下方空間(25)から前記ロータ孔(34)を通って前記上方空間(24)に向かう冷媒の一部を、前記カバー部材(81)及び前記底部材(85)で区画された内部空間(82)に流入させる流入路(90)が設けられる
    回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記底部材(85)には、前記駆動軸(11)を挿通させる挿通孔(86)が形成され、
    前記流入路(90)は、前記駆動軸(11)の外周面と、前記底部材(85)の前記挿通孔との隙間で形成される
    回転式圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    前記底部材(85)は、前記カバー部材(81)の下方開口を塞ぐ蓋部(87)と、前記バランスウェイト(80)の下面と前記蓋部(87)との間に配置されたスペーサ部(88)と、を有する
    回転式圧縮機。
  4. 請求項1又は2において、
    前記流入路(90)は、前記ロータ(32)の軸方向から見て、前記ロータ孔(34)の少なくとも一部と重なり合っている
    回転式圧縮機。
  5. 請求項1又は2において、
    前記底部材(85)には、前記内部空間(82)内で冷媒から分離した油を前記内部空間(82)の外部に流出させる流出路(91)が設けられる
    回転式圧縮機。
  6. 請求項5において、
    前記流出路(91)は、前記流入路(90)よりも径方向外側に設けられる
    回転式圧縮機。
  7. 請求項1又は2において、
    前記底部材(85)は、締結ボルト(95)によって前記バランスウェイト(80)に締結され、
    前記底部材(85)には、前記締結ボルト(95)の頭部が収容される座グリ孔(92)が設けられる
    回転式圧縮機。
  8. 請求項1又は2の回転式圧縮機(10)と、
    前記回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える
    冷凍装置。
JP2022101369A 2022-06-23 2022-06-23 回転式圧縮機及び冷凍装置 Pending JP2024002273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022101369A JP2024002273A (ja) 2022-06-23 2022-06-23 回転式圧縮機及び冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022101369A JP2024002273A (ja) 2022-06-23 2022-06-23 回転式圧縮機及び冷凍装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024002273A true JP2024002273A (ja) 2024-01-11

Family

ID=89472752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022101369A Pending JP2024002273A (ja) 2022-06-23 2022-06-23 回転式圧縮機及び冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024002273A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008088929A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013137030A (ja) 圧縮機
WO2004081384A1 (ja) 密閉型圧縮機
JP2008088945A (ja) スクロール型圧縮機
JP4114337B2 (ja) 冷凍装置
JP6464006B2 (ja) 密閉形スクロール圧縮機及び冷凍空調装置
JP2009180106A (ja) スクロール圧縮機
CN105201846B (zh) 旋转式压缩机
JP7119812B2 (ja) 圧縮機
JP2017053222A (ja) 密閉形スクロール圧縮機及び冷凍空調装置
JP2024002273A (ja) 回転式圧縮機及び冷凍装置
WO2021124768A1 (ja) 圧縮機
WO2019202682A1 (ja) 油分離器、スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2005240676A (ja) 圧縮機および空気調和装置
JP2000337256A (ja) 流体機械
JP2006348928A (ja) 圧縮機
JP2024013789A (ja) 回転式圧縮機及び冷凍装置
JP7425380B2 (ja) 回転式圧縮機及び冷凍装置
CN217538997U (zh) 旋转式压缩机以及制冷装置
JP7481640B2 (ja) スクロール圧縮機及び冷凍装置
JP2009057892A (ja) 圧縮機及び冷凍装置
KR100265405B1 (ko) 밀폐형회전식압축기
JP2005240560A (ja) 横置き型スクロール圧縮機および空気調和装置
JPH08319971A (ja) 密閉圧縮機
JP2012167620A (ja) 高圧ドーム型圧縮機