JP2024002116A - 作業機械および変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速操作に対する応答性を向上できる作業機械を提供する。【解決手段】入力軸61に、前進用クラッチ歯車81が支持されている。第2中間軸63に、前進用クラッチ歯車81とは異なる外径を有する第2中間軸高速歯車89が支持されている。変速機は、複数のクラッチのそれぞれに作動油を供給するための複数の油路と、複数の油路のそれぞれに配置された複数のバルブと、複数の歯車と複数のクラッチとを収容する変速機ケースとを備えている。変速機ケースの外側面は、複数のバルブが取り付けられる取付面101を有している。取付面101が鉛直方向に延びるときよりも、前進用クラッチ歯車81の外周面から取付面101までの距離と第2中間軸高速歯車89の外周面から取付面101までの距離との差を小さくするように、取付面101を鉛直方向に対して傾斜させている。【選択図】図8

Description

本開示は、変速機およびそれを備える作業機械に関する。
特開2014-213800号公報(特許文献1)には、油圧でピストンを押してクラッチを係合させる方式の、油圧式トランスミッションが開示されている。
特開2014-213800号公報
油圧式の変速機を備える作業機械において、変速機の速度段の変更、および作業機械の進行方向の変更は、複数のクラッチを選択的に係合することで行われる。クラッチのピストン室まで作動油が充填されることで、クラッチが係合する。この作動油の充填にかかる時間が長いと、変速指令に対する応答性が低下する。
本開示では、変速指令に対する応答性を向上できる技術が提案される。
本開示に従うと、走行装置と、走行装置を駆動するための駆動力を発生する原動機と、原動機からの駆動力を変速して走行装置に出力する変速機とを備える、作業機械が提案される。変速機は、第1軸と、第1軸と平行に配置された第2軸と、複数の歯車と、複数のクラッチとを備えている。複数の歯車は、第1軸に支持された第1歯車と、第2軸に支持され第1歯車とは異なる外径を有する第2歯車と、を含んでいる。複数のクラッチは、作動油で駆動される。複数のクラッチは、第1軸の回転に対する第2軸の回転を設定するために係合されまたは解放される。変速機は、複数のクラッチのそれぞれに作動油を供給するための複数の油路と、複数の油路のそれぞれに配置された複数のバルブと、複数の歯車と複数のクラッチとを収容する変速機ケースとを備えている。変速機ケースの外側面は、複数のバルブが取り付けられる取付面を有している。取付面が鉛直方向に延びるときの第1歯車の外周面から取付面までの距離と第2歯車の外周面から取付面までの距離との差よりも、第1歯車の外周面から取付面までの距離と第2歯車の外周面から取付面までの距離との差を小さくするように、取付面を鉛直方向に対して傾斜させている。
本開示に従った作業機械および変速機によると,変速指令に対する応答性を向上することができる。
実施形態に基づく作業機械の構成を概略的に示す斜視図である。 変速機の構成を概略的に示す図である。 変速機の各速度段において係合状態となるクラッチを示す表である。 入力軸の回転中心を通り上下方向に延びる断面を示す、変速機の部分断面図である。 発進時のクラッチ油圧指令を示すグラフである。 変速機の側面図である。 図6に示される矢印VII方向から見た変速機の側面図である。 各軸に支持された歯車と取付面との配置を示す模式図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。実施形態から任意の構成が抽出され、それらが任意に組み合わされることも、当初から予定されている。
図1は、実施形態に基づく作業機械の一例であるモータグレーダ1の構成を概略的に示す斜視図である。図1に示されるように、実施形態に基づくモータグレーダ1は、車体フレーム2と、キャブ3と、作業機4と、走行装置10とを主に備えている。走行装置10は、走行輪である前輪11と、走行輪である後輪12とを有している。前輪11は、左右の片側において一輪ずつを有している。後輪12は、左右の片側において二輪ずつを有している。図においては、片側一輪ずつの2つの前輪11と片側二輪ずつの4つの後輪12とからなる全6輪の走行輪が示されているが、前輪および後輪の数および配置はこれに限られない。
モータグレーダ1は、エンジン室6に配置されたエンジン30(図2)などの構成部品を備えている。作業機4は、ブレード42を含んでいる。モータグレーダ1は、ブレード42で整地作業、除雪作業、軽切削などの作業を行なうことができる。
以下の図の説明において、モータグレーダ1が直進走行する方向を、モータグレーダ1の前後方向という。モータグレーダ1の前後方向において、作業機4に対して前輪11が配置されている側を、前方向とする。モータグレーダ1の前後方向において、作業機4に対して後輪12が配置されている側を、後方向とする。モータグレーダ1の左右方向、または側方とは、平面視において前後方向と直交する方向である。前方向を見て左右方向の右側、左側が、それぞれ右方向、左方向である。モータグレーダ1の上下方向とは、前後方向および左右方向によって定められる平面に直交する方向である。上下方向において地面のある側が下側、空のある側が上側である。
図においては、前後方向を図中矢印X、左右方向を図中矢印Y、上下方向を図中矢印Zで示している。
図1に示される車体フレーム2は、前後方向に延びている。車体フレーム2は、リアフレーム21と、フロントフレーム22とを含んでいる。リアフレーム21は、フロントフレーム22の後方に配置されている。リアフレーム21は、外装カバー25と、エンジン室6に配置されたエンジン30などの構成部品とを支持している。外装カバー25はエンジン室6を覆っている。リアフレーム21には、上記のたとえば片側二輪の後輪12の各々が取り付けられている。4つの後輪12の各々は、エンジン30からの駆動力によって回転駆動可能である。
フロントフレーム22は、リアフレーム21の前方に配置されている。フロントフレーム22には、上記のたとえば片側一輪の前輪11が回転可能に取り付けられている。フロントフレーム22の後端部が、キャブ3の下方に配置され上下方向に延びる図示しない連結軸により、リアフレーム21の前端部と連結されている。リアフレーム21は、フロントフレーム22に回動可能に連結されている。
モータグレーダ1は、リアフレーム21に対してフロントフレーム22を両方向に回動させるアーティキュレート動作が可能である。フロントフレーム22とリアフレーム21との間に、アーティキュレートシリンダ54が連結されている。リアフレーム21に対するフロントフレーム22の回動は、キャブ3からの操作により、アーティキュレートシリンダ54を伸縮させることで行なわれる。
フロントフレーム22をリアフレーム21に対して回動させる(アーティキュレートさせる)ことで、モータグレーダ1の旋回時の旋回半径をより小さくすること、および、オフセット走行による溝掘や法切作業が可能である。オフセット走行とは、フロントフレーム22をリアフレーム21に対して回動させる方向と、前輪11をフロントフレーム22に対して旋回させる方向とをそれぞれ逆方向とすることにより、モータグレーダ1を直進走行させることをいう。
車体フレーム2の前端には、カウンタウェイト51が取り付けられている。カウンタウェイト51は、フロントフレーム22に取り付けられるアタッチメントの一例である。カウンタウェイト51は、前輪11に負荷される下向きの荷重を増加して、操舵を可能にするとともにブレード42の押付荷重を増加するために、フロントフレーム22に装着されている。
キャブ3は、フロントフレーム22に搭載されている。キャブ3は、オペレータが搭乗するための室内空間を有しており、フロントフレーム22の後端に配置されている。キャブ3は、リアフレーム21に搭載されていてもよい。キャブ3の内部には、キャブ3に搭乗したオペレータが着座するための運転席が配置されている。キャブ3は、ISO3471として規格化されているROPS(転倒時保護構造)およびISO3449として規格化されているFOPS(落下物保護構造)に適合した、高剛性な構造を有している。
作業機4は、ドローバ40と、旋回サークル41と、ブレード42と、旋回モータ49と、各種の油圧シリンダとを主に有している。
ドローバ40は、フロントフレーム22の下方に配置されている。ドローバ40の前端部は、玉軸部を用いて、フロントフレーム22の先端部に揺動可能に連結されている。ドローバ40の後端部は、一対のリフトシリンダ44,45によってフロントフレーム22に支持されている。一対のリフトシリンダ44,45の同期した伸縮によって、ドローバ40の後端部がフロントフレーム22に対して上下に昇降可能である。リフトシリンダ44,45の異なった伸縮によって、ドローバ40は車両進行方向に沿った軸を中心に上下に揺動可能である。
フロントフレーム22とドローバ40の側端部とには、ドローバシフトシリンダ46が取り付けられている。このドローバシフトシリンダ46の伸縮によって、ドローバ40の後端部が、フロントフレーム22に対して左右に移動可能である。
旋回サークル41は、フロントフレーム22の下方に配置されている。旋回サークル41は、ドローバ40の下方に配置されている。旋回サークル41は、ドローバ40の後端部に支持されている。旋回モータ49は、たとえば油圧モータである。旋回サークル41は、旋回モータ49によって、ドローバ40に対し車両上方から見て時計方向または反時計方向に旋回駆動可能である。旋回サークル41は、ドローバ40に対して相対回転可能である。旋回サークル41の旋回駆動によって、平面視におけるフロントフレーム22に対するブレード42の傾斜角度が調整される。
旋回サークル41の旋回中心に、スイベルジョイント43が配置されている。スイベルジョイント43を介して、ドローバ40から旋回サークル41に油圧が送られている。
ブレード42は、旋回サークル41に支持されている。ブレード42は、旋回サークル41およびドローバ40を介して、フロントフレーム22に支持されている。
図示しないブレードシフトシリンダが、旋回サークル41およびブレード42に取り付けられており、ブレード42の長手方向に沿って配置されている。このブレードシフトシリンダによって、ブレード42は旋回サークル41に対して、ブレード42の長手方向に移動可能である。
図示しないチルトシリンダが、旋回サークル41およびブレード42に取り付けられている。このチルトシリンダを伸縮させることによって、ブレード42は旋回サークル41に対してブレード42の長手方向に延びる軸を中心に揺動して、上下方向に向きを変更することができる。チルトシリンダは、車両進行方向に対するブレード42の傾斜角度を変更することができる。
以上のように、ブレード42は、ドローバ40と旋回サークル41とを介して、車両に対する上下の昇降、車両進行方向に沿った軸を中心とする揺動、前後方向に対する傾斜角度の変更、ブレード42の長手方向の移動、および、ブレード42の長手方向に延びる軸を中心とする揺動を行なうことが可能に構成されている。
図2は、図1に示されるモータグレーダ1に用いられる変速機60の構成を概略的に示す図である。エンジン30は、駆動力を発生する原動機の一例である。エンジン30の発生する駆動力は、走行装置10の後輪12を駆動するために使用される。走行装置10を駆動するための駆動力を発生する原動機は、内燃機関に代表される熱機関であってもよく、電動機であってもよい。エンジン30の発生する駆動力はまた、図1に示される作業機4を駆動するために使用される。
エンジン30の発生する駆動力は、動力伝達装置を経由して、走行装置10に伝達される。動力伝達装置は、トルクコンバータ31と、変速機60とを有している。
トルクコンバータ31は、エンジン30と変速機60との間に配置されている。トルクコンバータ31は、エンジン30の出力軸に連結されており、また変速機60の入力軸61に連結されている。ロックアップクラッチ32は、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
ロックアップクラッチ32が解放状態である場合、トルクコンバータ31は、オイルを媒体として、エンジン30からの駆動力を変速機60に伝達する。ロックアップクラッチ32が係合状態である場合、ロックアップクラッチ32は、エンジン30の出力軸と変速機60の入力軸61とを機械的に連結させる。このとき、エンジン30からの駆動力は、トルクコンバータ31を介さずに変速機60に伝達される。
図2に示されるように、変速機60は多軸式トランスミッションである。変速機60は、4以上の回転軸を有している。具体的に、変速機60は、入力軸61と、第1中間軸62と、第2中間軸63と、出力軸64と、リバース軸65とを有している。入力軸61、第1中間軸62、第2中間軸63、出力軸64およびリバース軸65は、互いに平行に配置されている。エンジン30の駆動力を走行装置10に伝達する動力伝達経路において、入力側から出力側へ向かって、入力軸61、第1中間軸62、第2中間軸63、出力軸64がこの順に配置されている。
入力軸61には、エンジン30からの駆動力が入力される。入力軸61には、前進用クラッチCFと、後進用クラッチCRと、前進用クラッチ歯車81と、後進用クラッチ歯車82とが設けられている。
前進用クラッチ歯車81と後進用クラッチ歯車82とは、入力軸61に相対回転可能に支持されている。前進用クラッチ歯車81と後進用クラッチ歯車82とは、入力軸61の回りに回転可能なように入力軸61に支持されている。
前進用クラッチCFと後進用クラッチCRとは、共通の入力軸クラッチパック71を有している。入力軸クラッチパック71は、入力軸61に相対回転不能に固定されている。入力軸クラッチパック71は、入力軸61とともに回転するように入力軸61に取り付けられている。
前進用クラッチCFは、入力軸クラッチパック71と前進用クラッチ歯車81とを選択的に連結するように構成されている。前進用クラッチCFは、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
前進用クラッチCFは、係合状態のとき、入力軸クラッチパック71と前進用クラッチ歯車81とを連結する。したがって、入力軸61と前進用クラッチ歯車81とが一体的に回転する。前進用クラッチCFは、解放状態のとき、入力軸クラッチパック71と前進用クラッチ歯車81との連結を解除する。したがって、入力軸61と前進用クラッチ歯車81とは、互いに相対的に回転可能である。
後進用クラッチCRは、入力軸クラッチパック71と後進用クラッチ歯車82とを選択的に連結するように構成されている。後進用クラッチCRは、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
後進用クラッチCRは、係合状態のとき、入力軸クラッチパック71と後進用クラッチ歯車82とを連結する。したがって、入力軸61と後進用クラッチ歯車82とが一体的に回転する。後進用クラッチCRは、解放状態のとき、入力軸クラッチパック71と後進用クラッチ歯車82との連結を解除する。したがって、入力軸61と後進用クラッチ歯車82とは、互いに相対的に回転可能である。
リバース軸65は、アイドラ軸であり、変速機ケース100に固定されている。リバース軸65には、アイドラ歯車83が設けられている。アイドラ歯車83は、リバース軸65に相対回転可能に支持されている。アイドラ歯車83は、リバース軸65の回りに回転可能なようにリバース軸65に支持されている。アイドラ歯車83は、後進用クラッチ歯車82に噛み合っている。アイドラ歯車83は、後進用クラッチ歯車82の回転に伴って回転可能である。
第1中間軸62には、第1クラッチC1と、第2クラッチC2と、第1中間軸歯車85と、第1クラッチ歯車86と、第2クラッチ歯車87とが設けられている。
第1中間軸歯車85は、第1中間軸62に相対回転不能に支持されている。第1中間軸歯車85は、第1中間軸62とともに回転するように第1中間軸62に固定されている。第1中間軸歯車85は、アイドラ歯車83に噛み合っている。第1中間軸歯車85は、アイドラ歯車83の回転に伴って回転可能である。
第1クラッチ歯車86と第2クラッチ歯車87とは、第1中間軸62に相対回転可能に支持されている。第1クラッチ歯車86と第2クラッチ歯車87とは、第1中間軸62の回りに回転可能なように第1中間軸62に支持されている。
第1クラッチC1と第2クラッチC2とは、共通の第1クラッチパック72を有している。第1クラッチパック72は、第1中間軸62に相対回転不能に固定されている。第1クラッチパック72は、第1中間軸62とともに回転するように第1中間軸62に取り付けられている。
第1クラッチC1は、第1クラッチパック72と第1クラッチ歯車86とを選択的に連結するように構成されている。第1クラッチC1は、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
第1クラッチC1は、係合状態のとき、第1クラッチパック72と第1クラッチ歯車86とを連結する。したがって、第1中間軸62と第1クラッチ歯車86とが一体的に回転する。第1クラッチC1は、解放状態のとき、第1クラッチパック72と第1クラッチ歯車86との連結を解除する。したがって、第1中間軸62と第1クラッチ歯車86とは、互いに相対的に回転可能である。
第2クラッチC2は、第1クラッチパック72と第2クラッチ歯車87とを選択的に連結するように構成されている。第2クラッチC2は、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
第2クラッチC2は、係合状態のとき、第1クラッチパック72と第2クラッチ歯車87とを連結する。したがって、第1中間軸62と第2クラッチ歯車87とが一体的に回転する。第2クラッチC2は、解放状態のとき、第1クラッチパック72と第2クラッチ歯車87との連結を解除する。したがって、第1中間軸62と第2クラッチ歯車87とは、互いに相対的に回転可能である。
第1クラッチパック72の外周に、第1パック歯車84が設けられている。第1パック歯車84は、第1中間軸62に相対回転不能に固定されている。第1パック歯車84は、第1中間軸62とともに回転するように第1中間軸62に取り付けられている。第1パック歯車84は、前進用クラッチ歯車81に噛み合っている。第1パック歯車84は、前進用クラッチ歯車81の回転に伴って回転可能である。
第2中間軸63には、第3クラッチC3と、第4クラッチC4と、第2中間軸高速歯車89と、第2中間軸低速歯車90と、第3クラッチ歯車91と、第4クラッチ歯車92とが設けられている。
第2中間軸高速歯車89と第2中間軸低速歯車90とは、第2中間軸63に相対回転不能に支持されている。第2中間軸高速歯車89と第2中間軸低速歯車90とは、第2中間軸63とともに回転するように第2中間軸63に固定されている。第2中間軸高速歯車89は、第1クラッチ歯車86に噛み合っている。第2中間軸高速歯車89は、第1クラッチ歯車86の回転に伴って回転可能である。
第3クラッチ歯車91と第4クラッチ歯車92とは、第2中間軸63に相対回転可能に支持されている。第3クラッチ歯車91と第4クラッチ歯車92とは、第2中間軸63の回りに回転可能なように第2中間軸63に支持されている。第3クラッチ歯車91は、第1中間軸歯車85に噛み合っている。第3クラッチ歯車91は、第1中間軸歯車85の回転に伴って回転可能である。第4クラッチ歯車92は、第1パック歯車84に噛み合っている。第4クラッチ歯車92は、第1パック歯車84の回転に伴って回転可能である。
第3クラッチC3と第4クラッチC4とは、共通の第2クラッチパック73を有している。第2クラッチパック73は、第2中間軸63に相対回転不能に固定されている。第2クラッチパック73は、第2中間軸63とともに回転するように第2中間軸63に取り付けられている。
第3クラッチC3は、第2クラッチパック73と第3クラッチ歯車91とを選択的に連結するように構成されている。第3クラッチC3は、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
第3クラッチC3は、係合状態のとき、第2クラッチパック73と第3クラッチ歯車91とを連結する。したがって、第2中間軸63と第3クラッチ歯車91とが一体的に回転する。第3クラッチC3は、解放状態のとき、第2クラッチパック73と第3クラッチ歯車91との連結を解除する。したがって、第2中間軸63と第3クラッチ歯車91とは、互いに相対的に回転可能である。
第4クラッチC4は、第2クラッチパック73と第4クラッチ歯車92とを選択的に連結するように構成されている。第4クラッチC4は、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
第4クラッチC4は、係合状態のとき、第2クラッチパック73と第4クラッチ歯車92とを連結する。したがって、第2中間軸63と第4クラッチ歯車92とが一体的に回転する。第4クラッチC4は、解放状態のとき、第2クラッチパック73と第4クラッチ歯車92との連結を解除する。したがって、第2中間軸63と第4クラッチ歯車92とは、互いに相対的に回転可能である。
第2クラッチパック73の外周に、第2パック歯車88が設けられている。第2パック歯車88は、第2中間軸63に相対回転不能に固定されている。第2パック歯車88は、第2中間軸63とともに回転するように第2中間軸63に取り付けられている。第2パック歯車88は、第2クラッチ歯車87に噛み合っている。第2パック歯車88は、第2クラッチ歯車87の回転に伴って回転可能である。
出力軸64には、高速用クラッチCHiと、低速用クラッチCLoと、高速用クラッチ歯車93と、低速用クラッチ歯車94とが設けられている。
高速用クラッチ歯車93と低速用クラッチ歯車94とは、出力軸64に相対回転可能に支持されている。高速用クラッチ歯車93と低速用クラッチ歯車94とは、出力軸64の回りに回転可能なように出力軸64に支持されている。高速用クラッチ歯車93は、第2中間軸高速歯車89に噛み合っている。高速用クラッチ歯車93は、第2中間軸高速歯車89の回転に伴って回転可能である。低速用クラッチ歯車94は、第2中間軸低速歯車90に噛み合っている。低速用クラッチ歯車94は、第2中間軸低速歯車90の回転に伴って回転可能である。
高速用クラッチCHiと低速用クラッチCLoとは、共通の出力軸クラッチパック74を有している。出力軸クラッチパック74は、出力軸64に相対回転不能に固定されている。出力軸クラッチパック74は、出力軸64とともに回転するように出力軸64に取り付けられている。
高速用クラッチCHiは、出力軸クラッチパック74と高速用クラッチ歯車93とを選択的に連結するように構成されている。高速用クラッチCHiは、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
高速用クラッチCHiは、係合状態のとき、出力軸クラッチパック74と高速用クラッチ歯車93とを連結する。したがって、出力軸64と高速用クラッチ歯車93とが一体的に回転する。高速用クラッチCHiは、解放状態のとき、出力軸クラッチパック74と高速用クラッチ歯車93との連結を解除する。したがって、出力軸64と高速用クラッチ歯車93とは、互いに相対的に回転可能である。
低速用クラッチCLoは、出力軸クラッチパック74と低速用クラッチ歯車94とを選択的に連結するように構成されている。低速用クラッチCLoは、作動油で駆動される油圧作動式のクラッチであり、係合状態と解放状態とに切り換え可能である。
低速用クラッチCLoは、係合状態のとき、出力軸クラッチパック74と低速用クラッチ歯車94とを連結する。したがって、出力軸64と低速用クラッチ歯車94とが一体的に回転する。低速用クラッチCLoは、解放状態のとき、出力軸クラッチパック74と低速用クラッチ歯車94との連結を解除する。したがって、出力軸64と低速用クラッチ歯車94とは、互いに相対的に回転可能である。
図3は、変速機60の各速度段において係合状態となるクラッチを示す表である。図3においては、前進用クラッチCFを「F」、後進用クラッチCRを「R」と示している。前進用クラッチCFおよび後進用クラッチCRは、前後進切換用クラッチFRを構成している。図3においては、第1クラッチC1を「1」、第2クラッチC2を「2」、第3クラッチC3を「3」、第4クラッチC4を「4」と示している。第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3および第4クラッチC4は、速度段切換用クラッチSPを構成している。図3においては、低速用クラッチCLoを「L」、高速用クラッチCHiを「H」と示している。低速用クラッチCLoおよび高速用クラッチCHiは、高低速切換用クラッチHLを構成している。
図3には、前進の第1速(F1)から第8速(F8)、後進の第1速(R1)から第8速(R8)の各速度段に対応する、各クラッチの作動状態が図示されている。各クラッチの欄に丸印が付されている場合、係合状態にあることを示し、空欄の場合、解放(非係合)状態にあることを示す。
変速機60の速度段を前進の第1速(F1)とする際には、前進用クラッチCF、第1クラッチC1および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を前進の第2速(F2)とする際には、前進用クラッチCF、第2クラッチC2および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を前進の第3速(F3)とする際には、前進用クラッチCF、第3クラッチC3および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を前進の第4速(F4)とする際には、前進用クラッチCF、第4クラッチC4および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。
変速機60の速度段を前進の第5速(F5)とする際には、前進用クラッチCF、第1クラッチC1および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を前進の第6速(F6)とする際には、前進用クラッチCF、第2クラッチC2および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を前進の第7速(F7)とする際には、前進用クラッチCF、第3クラッチC3および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を前進の第8速(F8)とする際には、前進用クラッチCF、第4クラッチC4および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。
変速機60の速度段を後進の第1速(R1)とする際には、後進用クラッチCR、第1クラッチC1および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を後進の第2速(R2)とする際には、後進用クラッチCR、第2クラッチC2および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を後進の第3速(R3)とする際には、後進用クラッチCR、第3クラッチC3および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を後進の第4速(R4)とする際には、後進用クラッチCR、第4クラッチC4および低速用クラッチCLoを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。
変速機60の速度段を後進の第5速(R5)とする際には、後進用クラッチCR、第1クラッチC1および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を後進の第6速(R6)とする際には、後進用クラッチCR、第2クラッチC2および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を後進の第7速(R7)とする際には、後進用クラッチCR、第3クラッチC3および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。変速機60の速度段を後進の第8速(R8)とする際には、後進用クラッチCR、第4クラッチC4および高速用クラッチCHiを係合状態にし、他のクラッチを解放状態にする。
図3に示されるように、前後進切換用クラッチFRのうちのいずれか1つのクラッチと、速度段切換用クラッチSPのうちのいずれか1つのクラッチと、高低速切換用クラッチHLのうちのいずれか1つのクラッチとを選択的に係合し、他のクラッチを解放状態にする。これによって、入力軸61の回転に対する第1中間軸62、第2中間軸63および出力軸64の回転方向および回転速度が設定される。各速度段に対応する駆動力が出力軸64から出力されて、走行装置10の後輪12に伝達される。変速機60は、エンジン30からの駆動力を変速して、走行装置10の後輪12に出力する。
図4は、入力軸61の回転中心を通り上下方向に延びる断面を示す、変速機60の部分断面図である。図4には、後述する図6における鉛直面Pに沿う、入力軸61およびその周辺の断面が示されている。図2に示される、変速機60を構成する複数の歯車と複数のクラッチとは、変速機ケース100に収容されている。入力軸61は、変速機ケース100に、回転可能に支持されている。
入力軸61内に、軸内油路141が形成されている。軸内油路141は、前進用クラッチCFに作動油を供給するための油路の一部を構成している。入力軸61の外周側に、ピストン室150が形成されている。ピストン室150内に、ピストン151が収容されている。
前進用クラッチCFは、作動油で駆動される。軸内油路141を経由して、作動油がピストン室150に供給される。ピストン室150内に作動油が充填されると、作動油の圧力で、ピストン151が入力軸61の軸方向に移動する。ピストン151が、前進用クラッチCFを軸方向に押圧する。ピストン151は、前進用クラッチCFのディスクとプレートとを互いに圧着させて、前進用クラッチCFを係合させる。
クラッチの各ディスクの間に、復帰ばね152が配置されている。作動油のピストン室150への供給が停止すると、復帰ばね152の付勢力によって、ピストン151は押し戻される。前進用クラッチCFのディスクとプレートとが分離して、前進用クラッチCFは解放される。このとき、ピストン室150内の作動油が、ピストン151によって押し出される。
図示および詳細な説明を省略するが、前進用クラッチCF以外の他のクラッチも、作動油で駆動される。クラッチに作動油が供給されて、クラッチは係合状態になる。クラッチへの作動油の供給が停止されると、クラッチは解放状態になる。
図5は、モータグレーダ1の発進時のクラッチ油圧指令を示すグラフである。図5に示される3つのグラフのうち、上段のグラフは、前後進切換用クラッチFRに作動油を供給するための油路内の油圧の時間変化を示す。中段のグラフは、速度段切換用クラッチSPに作動油を供給するための油路内の油圧の時間変化を示す。下段のグラフは、高低速切換用クラッチHLに作動油を供給するための油路内の油圧の時間変化を示す。図5に示される3つのグラフの横軸は時間であり、縦軸は油圧の大きさを示す。
モータグレーダ1が停車中は、変速機60はニュートラル(中立)状態である。モータグレーダ1が停車中は、前後進切換用クラッチFR、速度段切換用クラッチSP、および高低速切換用クラッチHLは、いずれも解放状態である。
停車しているモータグレーダ1を発進させるときには、前後進切換用クラッチFRのうちのいずれか1つのクラッチと、速度段切換用クラッチSPのうちのいずれか1つのクラッチと、高低速切換用クラッチHLのうちのいずれか1つのクラッチとを選択的に係合させることになる。典型的には、変速機60の速度段を前進の第1速(F1)にするために、前進用クラッチCF、第1クラッチC1および低速用クラッチCLoを、解放状態から係合状態に切り換えることになる。
図5中に示される「フィルタイム」とは、各クラッチへの油路への作動油の供給を開始してから、ピストン室まで油が充填されてクラッチが係合するまでにかかる時間を示す。図5中に示される「指令開始」の時刻は、モータグレーダ1のオペレータが変速機60の速度段を変更する操作をする時刻を示し、発進時の場合はオペレータがモータグレーダ1を発進させる操作をする時刻を示す。
図5に示されるように、指令開始後、まず、前後進切換用クラッチFRへの作動油の供給が開始される。前後進切換用クラッチFRのフィルタイム経過後に、速度段切換用クラッチSPへの作動油の供給が開始される。速度段切換用クラッチSPのフィルタイム経過後に、高低速切換用クラッチHLへの作動油の供給が開始される。図5中に示される「変速タイムラグ」は、オペレータがモータグレーダ1を発進させる操作をした時刻から、3つのクラッチが全て係合してモータグレーダ1が動き出すまでの時間である。変速タイムラグは、指令開始時刻から、高低速切換用クラッチHLのフィルタイムが経過するまでの時間である。変速タイムラグが経過したときに、目標の速度段に対応するクラッチの全てが係合状態となり、目標の速度段への変速が完了する。
フィルタイムが長いと、オペレータが操作してからクラッチが係合するまでのタイムラグが長くなる。変速操作に対する変速機60の応答性が悪化して、変速フィーリングが低下することがある。本実施形態のモータグレーダ1および変速機60は、この事象を解決するためのものである。
図6は、変速機60の側面図である。図7は、図6に示される矢印VII方向から見た変速機60の側面図である。なお図6には、図7に示される矢印VI方向から見た変速機60の側面図が図示されている。図6に示される鉛直面Pは、入力軸61の回転中心と出力軸64の回転中心とを通り鉛直方向に延びる面である。鉛直面Pは、図6中に両矢印Zで示される、図1を参照して説明した上下方向に延びている。
変速機ケース100の外側面は、取付面101を有している。取付面101は、平面形状を有している。取付面101は、鉛直方向に対して傾斜して延びている。取付面101に、バルブシート129が取り付けられている。バルブシート129は、変速機ケース100の外側面に取り付けられている。
バルブシート129に、ロックアップクラッチバルブ120、前進用クラッチバルブ121、後進用クラッチバルブ122、第2クラッチバルブ123、第1クラッチバルブ124、第4クラッチバルブ125、第3クラッチバルブ126、低速用クラッチバルブ127、および高速用クラッチバルブ128が取り付けられている。ロックアップクラッチバルブ120、前進用クラッチバルブ121、後進用クラッチバルブ122、第2クラッチバルブ123、第1クラッチバルブ124、第4クラッチバルブ125、第3クラッチバルブ126、低速用クラッチバルブ127、および高速用クラッチバルブ128は、バルブシート129を介して、変速機ケース100の取付面101に取り付けられている。
ロックアップクラッチバルブ120は、図2に示されるロックアップクラッチ32に作動油を供給するための油路に、配置されている。ロックアップクラッチバルブ120は、ロックアップクラッチ32に供給される作動油の流量および圧力を制御する。前進用クラッチバルブ121は、前進用クラッチCFに作動油を供給するための油路に、配置されている。前進用クラッチバルブ121は、前進用クラッチCFに供給される作動油の流量および圧力を制御する。後進用クラッチバルブ122は、後進用クラッチCRに作動油を供給するための油路に、配置されている。後進用クラッチバルブ122は、後進用クラッチCRに供給される作動油の流量および圧力を制御する。
第2クラッチバルブ123は、第2クラッチC2に作動油を供給するための油路に、配置されている。第2クラッチバルブ123は、第2クラッチC2に供給される作動油の流量および圧力を制御する。第1クラッチバルブ124は、第1クラッチC1に作動油を供給するための油路に、配置されている。第1クラッチバルブ124は、第1クラッチC1に供給される作動油の流量および圧力を制御する。第4クラッチバルブ125は、第4クラッチC4に作動油を供給するための油路に、配置されている。第4クラッチバルブ125は、第4クラッチC4に供給される作動油の流量および圧力を制御する。
第3クラッチバルブ126は、第3クラッチC3に作動油を供給するための油路に、配置されている。第3クラッチバルブ126は、第3クラッチC3に供給される作動油の流量および圧力を制御する。低速用クラッチバルブ127は、低速用クラッチCLoに作動油を供給するための油路に、配置されている。低速用クラッチバルブ127は、低速用クラッチCLoに供給される作動油の流量および圧力を制御する。高速用クラッチバルブ128は、高速用クラッチCHiに作動油を供給するための油路に、配置されている。高速用クラッチバルブ128は、高速用クラッチCHiに供給される作動油の流量および圧力を制御する。
バルブシート129にはまた、フィルタ131が取り付けられている。作動油は、フィルタ131を通過して異物を除去された後に、各バルブ120~128に供給される。
変速機ケース100の外側面は、油路形成面102を有している。油路形成面102には、入力軸作動油路111が形成されている。入力軸作動油路111は、入力軸61に設けられている前進用クラッチCFと後進用クラッチCRとに作動油を供給する油路の一部を構成する。入力軸作動油路111は、入力軸61に近づくにつれて下方に向かうように、水平方向(図6においては、図中の左右方向)に対して傾斜している。入力軸作動油路111は、取付面101に対して垂直に延びている。
油路形成面102には、第1中間軸作動油路112が形成されている。第1中間軸作動油路112は、第1中間軸62に設けられている第1クラッチC1と第2クラッチC2とに作動油を供給する油路の一部を構成する。第1中間軸作動油路112は、第1中間軸62に近づくにつれて下方に向かうように、水平方向に対して傾斜している。第1中間軸作動油路112は、取付面101に対して垂直に延びている。
油路形成面102には、第2中間軸作動油路113が形成されている。第2中間軸作動油路113は、第2中間軸63に設けられている第3クラッチC3と第4クラッチC4とに作動油を供給する油路の一部を構成する。第2中間軸作動油路113は、第2中間軸63に近づくにつれて下方に向かうように、水平方向に対して傾斜している。第2中間軸作動油路113は、取付面101に対して垂直に延びている。
油路形成面102には、出力軸作動油路114が形成されている。出力軸作動油路114は、出力軸64に設けられている高速用クラッチCHiと低速用クラッチCLoとに作動油を供給する油路の一部を構成する。出力軸作動油路114は、出力軸64に近づくにつれて下方に向かうように、水平方向に対して傾斜している。出力軸作動油路114は、取付面101の垂線に対して傾斜して延びている。出力軸作動油路114の延びる方向は、取付面101の垂線が延びる方向よりも、水平方向に対する傾きが大きい。
油路形成面102には、入力軸潤滑油路115が形成されている。入力軸潤滑油路115は、入力軸61の周囲に配置されている各歯車および軸受などに潤滑油を供給する油路の一部を構成する。油路形成面102には、第1中間軸潤滑油路116が形成されている。第1中間軸潤滑油路116は、第1中間軸62の周囲に配置されている各歯車および軸受などに潤滑油を供給する油路の一部を構成する。
油路形成面102には、第2中間軸潤滑油路117が形成されている。第2中間軸潤滑油路117は、第2中間軸63の周囲に配置されている各歯車および軸受などに潤滑油を供給する油路の一部を構成する。油路形成面102には、出力軸潤滑油路118が形成されている。出力軸潤滑油路118は、出力軸64の周囲に配置されている各歯車および軸受などに潤滑油を供給する油路の一部を構成する。
入力軸潤滑油路115、第1中間軸潤滑油路116、第2中間軸潤滑油路117および出力軸潤滑油路118は、ヘッダ部119に接続されている。潤滑油は、ヘッダ部119から、入力軸潤滑油路115、第1中間軸潤滑油路116、第2中間軸潤滑油路117および出力軸潤滑油路118に分配される。
図8は、各軸に支持された歯車と取付面との配置を示す模式図である。図8には、図6に示される側面視に相当する、入力軸61、第1中間軸62、第2中間軸63および出力軸64と、取付面101との配置が図示されている。図8にはまた、鉛直面Pが一点鎖線で図示されている。
図8にはまた、入力軸61に支持されている前進用クラッチ歯車81の外周面に相当する円を破線で示している。前進用クラッチ歯車81は、入力軸61に支持されている歯車のうち、最大の外径を有する歯車である。入力軸61は、「第1軸」の一例に対応する。前進用クラッチ歯車81は、「第1歯車」の一例に対応する。
図8にはまた、第1中間軸62に支持されている第1パック歯車84の外周面に相当する円を破線で示している。第1パック歯車84は、第1中間軸62に支持されている歯車のうち、最大の外径を有する歯車である。第1中間軸62は、「第3軸」の一例に対応する。
図8にはまた、第2中間軸63に支持されている第2中間軸高速歯車89の外周面に相当する円を破線で示している。第2中間軸高速歯車89は、第2中間軸63に支持されている歯車のうち、最大の外径を有する歯車である。第2中間軸63は、「第2軸」の一例に対応する。第2中間軸高速歯車89は、「第2歯車」の一例に対応する。
第2中間軸高速歯車89は、前進用クラッチ歯車81とは異なる外径を有している。具体的には、入力軸61よりも第2中間軸63の方が出力軸64に近いので、第2中間軸高速歯車89は、前進用クラッチ歯車81よりも歯数が多い。そのため第2中間軸高速歯車89は、前進用クラッチ歯車81よりも大きい外径を有している。
図8にはまた、出力軸64に支持されている低速用クラッチ歯車94の外周面に相当する円を破線で示している。低速用クラッチ歯車94は、出力軸64に支持されている歯車のうち、最大の外径を有する歯車である。
図8中に両矢印で示される油路長さL1は、取付面101から入力軸61までの入力軸作動油路111の長さを示す。油路長さL2は、取付面101から第1中間軸62までの第1中間軸作動油路112の長さを示す。油路長さL3は、取付面101から第2中間軸63までの第2中間軸作動油路113の長さを示す。油路長さL4は、取付面101から出力軸64までの出力軸作動油路114の長さを示す。
図8に二点鎖線で示されるケース垂直面201は、取付面101と第2中間軸作動油路113とが交差する位置を通り鉛直方向(図8に両矢印Zで示される上下方向)に延びる仮想的な平面を示す。ケース垂直面201は、鉛直面Pと平行に延びている。
エンジン30の駆動力を走行装置10に伝達する動力伝達経路において、入力側から出力側へ向かって順に、入力軸61、第1中間軸62、第2中間軸63、および出力軸64が配置されている。鉛直方向において、上から下へ向かって順に、入力軸61、第1中間軸62、第2中間軸63、および出力軸64が配置されている。多軸式トランスミッションにおいて、入力軸61を上下方向の最も上に配置し、出力軸64を上下方向の最も下に配置し、入力軸61が第2中間軸63よりも上方に配置されている。
取付面101は、前進用クラッチ歯車81の外径と第2中間軸高速歯車89の外径とに沿って、鉛直方向に対して傾斜している。取付面101は、ケース垂直面201と比較して、入力軸61寄りに傾斜している。取付面101を鉛直方向に対して傾斜させることにより、取付面101が鉛直方向に延びるケース垂直面201の位置にあるときよりも、前進用クラッチ歯車81の外周面から取付面101までの距離と第2中間軸高速歯車89の外周面から取付面101までの距離との差が、小さくなっている。
取付面101を、前進用クラッチ歯車81の外径と第2中間軸高速歯車89の外径との大小に応じて鉛直方向に対して傾斜させることにより、取付面101が鉛直方向に延びるケース垂直面201の位置にあるときよりも、油路長さL1が短くなっている。取付面101から入力軸61に至る油路長さL1が、取付面101から第2中間軸63に至る油路長さL3よりも、小さくなっている。
取付面101の、鉛直方向に対する傾斜の角度は、前進用クラッチ歯車81および第2中間軸高速歯車89などの変速機ケース100内の構造物に取付面101が干渉しない範囲で、入力軸61と取付面101との距離を最短にするように、定めることができる。
入力軸61の回転中心は、鉛直面P上にある。第1中間軸62は、鉛直面Pよりも取付面101から離れて配置されている。第2中間軸63は、鉛直面Pよりも取付面101に近く配置されている。出力軸64の回転中心は、鉛直面P上にある。入力軸61、第1中間軸62、第2中間軸63および出力軸64は、上下方向に対して千鳥状に配置されている。第1中間軸62と第2中間軸63とは、鉛直面Pを間に挟んで配置されている。第1中間軸62の回転中心と第2中間軸63の回転中心とを通る直線は、鉛直面Pと交差している。
上述した説明と一部重複する記載もあるが、本実施形態の特徴的な構成および作用効果についてまとめて記載すると、以下の通りである。
図6に示されるように、変速機ケース100の外側面は、複数のバルブ120~128が取り付けられる取付面101を有している。図6,8に示されるように、取付面101は、鉛直方向に対して傾斜している。前進用クラッチ歯車81の外周面から取付面101までの距離と、第2中間軸高速歯車89の外周面から取付面101までの距離と、の差が、取付面101が鉛直方向に延びるときよりも小さくなっている。
前進用クラッチバルブ121と後進用クラッチバルブ122とが、変速機ケース100の傾斜位置に配置されている。このように配置することで、前進用クラッチバルブ121から入力軸61までの距離が短くなり、後進用クラッチバルブ122から入力軸61までの距離が短くなっている。前進用クラッチバルブ121から前進用クラッチCFまでの油路の長さが短くなり、前進用クラッチバルブ121から前進用クラッチCFまでの油路の容積が小さくなる。後進用クラッチバルブ122から後進用クラッチCRまでの油路の長さが短くなり、後進用クラッチバルブ122から後進用クラッチCRまでの油路の容積が小さくなる。
これにより、前後進切換用クラッチFRを解放状態から係合状態に切り換えるために必要な作動油の流量が、低減される。前後進切換用クラッチFRを解放状態から係合状態に切り換えるときに、作動油の供給を開始してからクラッチが係合するまでの時間、すなわち図5を参照して説明したフィルタイムが、短縮される。前後進切換用クラッチFRを係合させるオペレータの操作からクラッチが係合するまでのタイムラグが短縮することで、変速操作に対する変速機60の応答性が向上する。したがって、変速フィーリングを向上することができる。
図6,8に示されるように、第2クラッチバルブ123と第1クラッチバルブ124とが変速機ケース100の取付面101に配置されている。取付面101が鉛直方向に対して傾斜しているので、取付面101が鉛直方向に延びるときよりも、第1クラッチバルブ124から第1中間軸62までの距離が短くなり、第2クラッチバルブ123から第1中間軸62までの距離が短くなっている。第1クラッチバルブ124から第1クラッチC1までの油路の長さが短くなり、第2クラッチバルブ123から第2クラッチC2までの油路の長さが短くなっている。
これにより、第1クラッチC1または第2クラッチC2を解放状態から係合状態に切り換えるための必要な作動油の流量が低減される。速度段切換用クラッチSPを解放状態から係合状態に切り換えるときのフィルタイムが短縮され、オペレータの操作からクラッチが係合するまでのタイムラグが短縮される。したがって、変速操作に対する変速機60の応答性をより向上でき、変速フィーリングをより向上することができる。
図2に示されるように、入力軸61に、1つ以上の歯車が支持されている。第2中間軸63に、1つ以上の歯車が支持されている。図8に示されるように、前進用クラッチ歯車81は、入力軸61に支持されている歯車のうち、最大の外径を有する歯車である。第2中間軸高速歯車89は、第2中間軸63に支持されている歯車のうち、最大の外径を有する歯車である。
取付面101が前進用クラッチ歯車81の外径と第2中間軸高速歯車89の外径とに沿うように、取付面101を鉛直方向に対して傾斜させることにより、取付面101に取り付けられている前進用クラッチバルブ121および後進用クラッチバルブ122から入力軸61までの距離を短くすることができる。したがって、前後進切換用クラッチFRを解放状態から係合状態に切り換えるときのフィルタイムを、確実に短縮することができる。
図8に示されるように、第2中間軸高速歯車89は、前進用クラッチ歯車81よりも大きい外径を有している。取付面101から入力軸61に至る油路長さL1が、取付面101から第2中間軸63に至る油路長さL3よりも小さい。取付面101を鉛直方向に対して傾斜させて、取付面101を入力軸61に近く配置することにより、油路長さL1を油路長さL3よりも小さくする構成を実現することができる。
図2に示されるように、エンジン30の駆動力を走行装置10に伝達する動力伝達経路において、入力軸61が第2中間軸63よりも入力側に配置されている。入力側の入力軸61に設けられている前進用クラッチCFおよび後進用クラッチCRは、出力側の第2中間軸63に設けられている第3クラッチC3および第4クラッチC4よりも、通過トルクが小さい。第3クラッチC3および第4クラッチC4を係合させるピストンよりも、前進用クラッチCFおよび後進用クラッチCRを係合させるピストンの方が小さい。第3クラッチC3および第4クラッチC4を係合させるピストンを収容するピストン室の容量よりも、前進用クラッチCFおよび後進用クラッチCRを係合させるピストンを収容するピストン室の容量の方が小さい。
そのため、取付面101から第3クラッチC3および第4クラッチC4に至る油路の容積よりも、取付面101から前進用クラッチCFおよび後進用クラッチCRに至る油路の容積の方が小さい。取付面101から前進用クラッチCFおよび後進用クラッチCRに至る油路のうち、取付面101から入力軸61までの油路長さL1を短くすることの影響が大きいことになる。したがって、フィルタイムを短縮できる効果をより顕著に得ることができる。
図8に示されるように、第2中間軸63は、鉛直面Pよりも取付面101に近く配置されている。変速機ケース100の外側面のうち、第2中間軸63により近く配置される外側面を取付面101とする。その取付面101を、入力軸61に支持されている前進用クラッチ歯車81の外径と第2中間軸63に支持されている第2中間軸高速歯車89の外径とに沿うように、鉛直方向に対して傾斜させる。このようにすれば、取付面101が鉛直方向に延びるときよりも取付面101を入力軸61に近づけることができるので、取付面101から入力軸61までの油路長さを確実に短くすることができる。
図2に示されるように、第1中間軸62は、エンジン30の駆動力を走行装置10に伝達する動力伝達経路において、入力軸61よりも出力側、かつ第2中間軸63よりも入力側に配置されている。図8に示されるように、第1中間軸62は、鉛直面Pよりも取付面101から離れて配置されている。入力軸61、第1中間軸62および第2中間軸63を千鳥状に配置することで、第1中間軸62に支持されている歯車のうち最大の外径を有する第1パック歯車84の配置に関わらず、取付面101を前進用クラッチ歯車81と第2中間軸高速歯車89との外径の大小に合わせて傾斜させる配置が可能である。取付面101が鉛直方向に延びるときよりも、取付面101を第1中間軸62に近づけることができるので、取付面101から第1中間軸62までの油路長さを短くすることができる。
第1中間軸62までの油路長さを最短にする観点からは、変速機ケース100の外側面のうち、取付面101とは反対側の外側面に第2クラッチバルブ123および第1クラッチバルブ124を取り付けることも考えられる。しかし、バルブを2箇所に分けて配置すると、バルブが離れているため、チューブなどの別部品で管路をつなぐ必要があり、油漏れ、ゴミ混入のリスクがある。また、バルブ取付用の座として、変速機ケース100の外側面の2箇所に駄肉が必要になり、変速機ケース100の重量が増大する。また、バルブの整備性が悪くなる。
図6に示されるように、バルブ120~128の全てを一箇所の取付面101に並べて取り付けることにより、油漏れ、ゴミ混入のリスクを低減でき、駄肉を低減できるので変速機ケース100が小型軽量になり、バルブが一面に並ぶため整備性を向上することができる。
図6に示されるように、出力軸64は、変速機60が備える複数の回転軸のうち、上下方向において最も下方に配置される軸である。図2に示されるように、出力軸64に、高速用クラッチCHiと、低速用クラッチCLoとが設けられている。図6,8に示されるように、高速用クラッチCHiに作動油を供給する油路に配置される高速用クラッチバルブ128は、出力軸64よりも上方に配置されている。低速用クラッチCLoに作動油を供給する油路に配置される低速用クラッチバルブ127は、出力軸64よりも上方に配置されている。高速用クラッチCHiと低速用クラッチCLoとに作動油を供給する出力軸作動油路114は、出力軸64に近づくにつれて下方に向かうように、鉛直方向に対して傾斜している。
変速機ケース100の内部空間の最下部には、オイルパンが形成される。高速用クラッチCHiと低速用クラッチCLoとに供給される作動油は、オイルパンに貯留される。作動油の油面は、静止状態で、出力軸64の回転中心付近とされる。一方、低速用クラッチCLoが係合状態から解放状態に切り換えられると、作動油は、出力軸64から出力軸作動油路114を通って低速用クラッチバルブ127へ流れ、オイルパンへ戻される。低速用クラッチバルブ127を出力軸64よりも上方に配置することにより、低速用クラッチCLoの解放時に、低速用クラッチバルブ127からオイルパンに確実に作動油を戻すことができる。
上記の実施形態の説明では、作業機械の一例としてモータグレーダ1を挙げているが、ホイールローダなどの他の種類の作業機械にも適用可能である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 モータグレーダ、10 走行装置、30 エンジン、31 トルクコンバータ、32 ロックアップクラッチ、60 変速機、61 入力軸、62 第1中間軸、63 第2中間軸、64 出力軸、65 リバース軸、71 入力軸クラッチパック、72 第1クラッチパック、73 第2クラッチパック、74 出力軸クラッチパック、81 前進用クラッチ歯車、82 後進用クラッチ歯車、83 アイドラ歯車、84 第1パック歯車、85 第1中間軸歯車、86 第1クラッチ歯車、87 第2クラッチ歯車、88 第2パック歯車、89 第2中間軸高速歯車、90 第2中間軸低速歯車、91 第3クラッチ歯車、92 第4クラッチ歯車、93 高速用クラッチ歯車、94 低速用クラッチ歯車、100 変速機ケース、101 取付面、102 油路形成面、111 入力軸作動油路、112 第1中間軸作動油路、113 第2中間軸作動油路、114 出力軸作動油路、120 ロックアップクラッチバルブ、121 前進用クラッチバルブ、122 後進用クラッチバルブ、123 第2クラッチバルブ、124 第1クラッチバルブ、125 第4クラッチバルブ、126 第3クラッチバルブ、127 低速用クラッチバルブ、128 高速用クラッチバルブ、129 バルブシート、131 フィルタ、141 軸内油路、150 ピストン室、151 ピストン、152 復帰ばね、201 ケース垂直面、C1 第1クラッチ、C2 第2クラッチ、C3 第3クラッチ、C4 第4クラッチ、CF 前進用クラッチ、CHi 高速用クラッチ、CLo 低速用クラッチ、CR 後進用クラッチ、FR 前後進切換用クラッチ、HL 高低速切換用クラッチ、P 鉛直面、SP 速度段切換用クラッチ。

Claims (7)

  1. 走行装置と、
    前記走行装置を駆動するための駆動力を発生する原動機と、
    前記原動機からの駆動力を変速して前記走行装置に出力する変速機とを備え、
    前記変速機は、
    第1軸と、
    前記第1軸と平行に配置された第2軸と、
    前記第1軸に支持された第1歯車と、前記第2軸に支持され前記第1歯車とは異なる外径を有する第2歯車と、を含む複数の歯車と、
    作動油で駆動され、前記第1軸の回転に対する前記第2軸の回転を設定するために係合されまたは解放される、複数のクラッチと、
    前記複数のクラッチのそれぞれに前記作動油を供給するための複数の油路と、
    前記複数の油路のそれぞれに配置された複数のバルブと、
    前記複数の歯車と前記複数のクラッチとを収容する変速機ケースとを備え、
    前記変速機ケースの外側面は、前記複数のバルブが取り付けられる取付面を有し、
    前記取付面が鉛直方向に延びるときの前記第1歯車の外周面から前記取付面までの距離と前記第2歯車の外周面から前記取付面までの距離との差よりも、前記第1歯車の外周面から前記取付面までの距離と前記第2歯車の外周面から前記取付面までの距離との差を小さくするように、前記取付面を前記鉛直方向に対して傾斜させた、作業機械。
  2. 前記第1歯車は、前記第1軸に支持されている1つ以上の歯車のうち、最大の外径を有する歯車であり、
    前記第2歯車は、前記第2軸に支持されている1つ以上の歯車のうち、最大の外径を有する歯車である、請求項1に記載の作業機械。
  3. 前記第2歯車は、前記第1歯車よりも大きい外径を有し、
    前記取付面から前記第1軸に至る前記油路の長さが、前記取付面から前記第2軸に至る前記油路の長さよりも小さい、請求項1または請求項2に記載の作業機械。
  4. 前記原動機の駆動力を前記走行装置に伝達する動力伝達経路において、前記第1軸が前記第2軸よりも入力側に配置される、請求項3に記載の作業機械。
  5. 前記第2軸は、前記第1軸の回転中心を通り前記鉛直方向に延びる鉛直面よりも、前記取付面に近く配置されている、請求項4に記載の作業機械。
  6. 前記動力伝達経路において、前記第1軸よりも出力側かつ前記第2軸よりも入力側に配置される、第3軸をさらに備え、
    前記第3軸は、前記鉛直面よりも、前記取付面から離れて配置されている、請求項5に記載の作業機械。
  7. 第1軸と、
    前記第1軸と平行に配置された第2軸と、
    前記第1軸に支持された第1歯車と、前記第2軸に支持され前記第1歯車とは異なる外径を有する第2歯車と、を含む複数の歯車と、
    作動油で駆動され、前記第1軸の回転に対する前記第2軸の回転を設定するために係合されまたは解放される、複数のクラッチと、
    前記複数のクラッチのそれぞれに前記作動油を供給するための複数の油路と、
    前記複数の油路のそれぞれに配置された複数のバルブと、
    前記複数の歯車と前記複数のクラッチとを収容する変速機ケースとを備え、
    前記変速機ケースの外側面は、前記複数のバルブが取り付けられる取付面を有し、
    前記取付面が鉛直方向に延びるときの前記第1歯車の外周面から前記取付面までの距離と前記第2歯車の外周面から前記取付面までの距離との差よりも、前記第1歯車の外周面から前記取付面までの距離と前記第2歯車の外周面から前記取付面までの距離との差を小さくするように、前記取付面を前記鉛直方向に対して傾斜させた、変速機。
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