JP2024001439A - 回路基板、rfタグ、及び回路基板作製方法 - Google Patents

回路基板、rfタグ、及び回路基板作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光焼成によって低抵抗の導電膜を紙基材上に形成する。【解決手段】回路基板1は、紙基材2と、樹脂層3と、導電膜4とを有する。樹脂層3は、紙基材2上に形成される。導電膜4は、樹脂層3上に形成される。樹脂層3は、熱可塑性樹脂を含有し、厚みが5μm以上である。導電膜4は、銅微粒子の光焼成によって形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、紙基材を有する回路基板、その回路基板を有するRFタグ、及びその回路基板を作製する回路基板作製方法に関する。
製品タグ付けにRFID(radio frequency identification)のRFタグが用いられている(非特許文献1参照)。RFIDは、電磁的結合を用いてRFタグのデータを読み取るシステムである。なお、非特許文献1の日本産業規格JIS Z0667:2017「RFIDのサプライチェーンへの適用-製品タグ付け」は、国際規格ISO17367:2013”Supply chain applications of RFID-Product tagging”に対応する。
RFタグは、PET(ポリエチレンテレフタラート)等の樹脂フィルムの上にアンテナ、配線、ICチップを有する。そのアンテナ及び配線は、アルミ等の金属箔であり、樹脂フィルム上に形成される。RFタグの製造は、金属箔をエッチングする工程を有し、エッチングで発生する廃液の処理にコストがかかる。さらに、最近、減プラスチックが求められている。しかし、RFタグの樹脂フィルムを紙基材に置き換えると、紙基材上の金属箔をエッチングできなくなる。そこで、銅インクを用いてRFタグのアンテナ等を紙基材上に印刷することが望まれる。
従来から、銅微粒子を含有する銅微粒子分散液(銅インク)を用いて物体表面上に導電膜を形成する方法が知られている(特許文献1参照)。この方法では、銅微粒子分散液の被膜(液膜)が物体表面上に形成され、その被膜が乾燥されて、光焼成され、導電膜が形成される。基板は、ガラスやポリイミド等から成り、光焼成の熱に耐える。
また、導電膜と非熱可塑性の基材を有する回路基板が知られている(特許文献2参照)。導電膜は、銅微粒子の光焼成によって形成される。回路基板は、基材と導電膜との間に樹脂層を有する。樹脂層は、熱可塑性樹脂を含有し、導電膜の基材への密着性を向上する。非熱可塑性の基材は、ガラス、非熱可塑性のポリイミド、セラミックス、熱硬化性樹脂、シリコンウェハ等であり、光焼成の熱に耐える。
RFタグの信号強度を上げるには、RFタグのアンテナ(導電膜)が低抵抗である必要がある。しかし、紙基材は、耐熱性が低いので、銅インクの光焼成によって低抵抗の導電膜を紙基材上に形成することは難しい。
特許第5088760号公報 特開2014-11199号公報
JIS Z0667:2017
本発明は、上記問題を解決するものであり、光焼成によって低抵抗の導電膜を紙基材上に形成することを目的とする。
本発明の回路基板は、紙基材と、前記紙基材上の樹脂層と、前記樹脂層上に形成された導電膜とを有し、前記樹脂層は、熱可塑性樹脂を含有し、厚みが5μm以上であり、前記導電膜は、銅微粒子の光焼成により形成されることを特徴とする。
この回路基板において、前記樹脂層は、熱で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて形成されることが好ましい。
この回路基板において、例えば、前記樹脂材料は、ポリアミドイミドである。
この回路基板において、前記樹脂材料は、熱可塑性ポリイミド及びエポキシの混合物であってもよい
この回路基板において、前記樹脂層は、紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて形成されてもよい。
この回路基板において、例えば、前記樹脂材料は、チオール基含有シルセスキオキサン及び多官能アリレートの混合物である。
この回路基板において、前記樹脂材料は、紫外線硬化型アクリル樹脂であってもよい。
この回路基板において、前記樹脂材料は、アクリロイル基含有シルセスキオキサンであってもよい。
本発明のRFタグは、前記の回路基板を有し、前記導電膜から成るアンテナを有することを特徴とする。
本発明の回路基板作製方法は、前記の回路基板を作製する方法であって、熱で硬化された後に熱可塑性を有する前記樹脂材料を紙基材上に塗布する工程と、前記紙基材上の前記樹脂材料を熱で硬化して樹脂層を形成する工程と、銅微粒子が分散媒中に分散された銅インクを用いてインク膜を前記樹脂層上に形成する工程と、前記インク膜を乾燥して前記銅微粒子から成る塗布乾燥膜を前記樹脂層上に形成する工程と、前記塗布乾燥膜を光焼成して導電膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明の回路基板作製方法は、前記の回路基板を作製する方法であって、紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する前記樹脂材料を紙基材上に塗布する工程と、前記紙基材上の前記樹脂材料を紫外線で硬化して樹脂層を形成する工程と、銅微粒子が分散媒に分散された銅インクを用いてインク膜を前記樹脂層上に形成する工程と、前記インク膜を乾燥して前記銅微粒子からなる塗布乾燥膜を前記樹脂層上に形成する工程と、前記塗布乾燥膜を光焼成して導電膜を形成する工程とを有することを特徴としてもよい。
本発明の回路基板によれば、紙基材と導電膜との間に形成された樹脂層は、厚みが5μm以上であり、熱可塑性樹脂を含有するので、導電膜を形成するための光焼成の熱で紙基材の成分が気化して導電膜がダメージを受けることが防がれる。このため、回路基板は、樹脂層が無い場合と比べて、光焼成時に照射する光のエネルギーを大きくすることができるので、光焼成によって低抵抗の導電膜を紙基材上に形成することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る回路基板の断面構成図である。 図2(a)(b)(c)(d)(e)は本発明の一実施形態に係る回路基板作製方法を時系列順に示す断面構成図。
本発明の一実施形態に係る回路基板について図1を参照して説明する。回路基板1は、紙基材2と、樹脂層3と、導電膜4とを有する。樹脂層3は、紙基材2上に形成される。導電膜4は、樹脂層3上に形成される。樹脂層3は、熱可塑性樹脂を含有し、厚みが5μm以上である。導電膜4は、銅微粒子の光焼成によって形成される。
回路基板1について詳述する。回路基板1は、プリント基板である。導電膜4は、プリント基板の配線を構成する。なお、導電膜4が回路素子の一部又は全部を構成してもよい。そのような回路素子は、例えば、RFタグのアンテナである。
紙基材2は、導電膜4を支持するための支持体であり、紙から成る。紙基材2の紙は、液体が染み込みにくいことが望ましい。そのような紙は、例えば、コート紙、アート紙、または高密度の紙である。
樹脂層3は、導電膜4の下地として紙基材2上に形成される層である。樹脂層3は、光焼成に耐え、かつ、熱可塑性を有する。樹脂層3が熱可塑性樹脂を含有するので、導電膜4は、樹脂層3を介して紙基材2への密着性が向上する。樹脂層3の厚みは、5μm以上である。樹脂層3が薄過ぎると、光焼成の熱で紙基材2の成分(紙表面の塗工剤や紙内部の成分)が気化し、導電膜4がダメージを受ける。樹脂層3の厚みは、20μm以下であることが望ましい。樹脂層3が厚過ぎると、樹脂層3を形成する時の硬化が難しくなる。したがって、本実施形態では、樹脂層3は、厚みが5μm以上かつ20μm以下である。
樹脂層3は、例えば、熱で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて形成される。なお、硬化される前における樹脂材料の熱可塑性の有無は問わない。
そのような樹脂材料は、例えば、ポリアミドイミドである。ポリアミドイミドは、熱硬化性ポリイミドの性質を有する熱可塑性樹脂である。
その樹脂材料は、熱可塑性ポリイミド及びエポキシの混合物(混合樹脂)であってもよい。熱可塑性ポリイミドは、熱可塑性樹脂である。エポキシは、熱硬化性樹脂である。熱可塑性ポリイミド及びエポキシの混合物は、エポキシの熱硬化性と熱可塑性ポリイミドの熱可塑性を有する。
樹脂層3は、紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて形成されてもよい。
そのような樹脂材料は、例えば、チオール基含有シルセスキオキサン及び多官能アリレートの混合物である。
その樹脂材料は、紫外線硬化型アクリル樹脂であってもよい。
また、その樹脂材料は、アクリロイル基含有シルセスキオキサンであってもよい。
導電膜4は、銅インクを用いて形成される。銅インクは、銅微粒子分散液とも呼ばれ、銅微粒子を含有する。導電膜4は、その銅微粒子が光焼成されて形成される。
銅インクは、銅微粒子と、液体の分散媒と、銅微粒子をその分散媒中で分散させる分散剤とを含有する。その銅微粒子は、例えば、メジアン径が1μm未満のナノ粒子を含む。このため、銅インクは、銅ナノインクとも呼ばれる。
分散媒は、例えば、プロトン性分散媒又は比誘電率が30以上の非プロトン性の極性分散媒である。
プロトン性分散媒は、1個のヒドロキシル基を有する炭素数が5以上30以下の直鎖または分岐鎖状のアルキル化合物もしくはアルケニル化合物である。このプロトン性分散媒は、1個以上10個以下のエーテル結合を有してもよく、1個以上5個以下のカルボニル基を有してもよい。
このようなプロトン性分散媒は、例えば、3-メトキシ-3-メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ-tert-ブチルエーテル、2-オクタノール等であり、これらに限定されない。
また、プロトン性分散媒は、2個以上6個以下のヒドロキシル基を有する炭素数が2以上30以下の直鎖または分岐鎖状のアルキル化合物もしくはアルケニル化合物であってもよい。このプロトン性分散媒は、1個以上10個以下のエーテル結合を有してもよく、1個以上5個以下のカルボニル基を有してもよい。
このようなプロトン性分散媒は、例えば、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,5-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等であり、これらに限定されない。
比誘電率が30以上の非プロトン性極性分散媒は、例えば、プロピレンカーボネート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ヘキサメチルフォスフォラミド、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、ニトロベンゼン、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、フルフラール、γ-ブチロラクトン、エチレンスルファイト、スルホラン、ジメチルスルホキシド、スクシノニトリル、エチレンカーボネート等であり、これらに限定されない。
これらの極性分散媒は、1種類を単独で用いても、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
分散剤は、銅微粒子を分散媒中で分散させる物質である。例えば、分散剤は、少なくとも1個の酸性官能基を有し、分子量が200以上100000以下の化合物又はその塩である。分散剤の酸性官能基は、酸性、すなわち、プロトン供与性を有する官能基であり、例えば、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、硫酸基及びカルボキシル基である。
これらの分散剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
次に、回路基板1を作製する回路基板作製方法について図2(a)~(e)を参照して説明する。図2(a)に示すように、紙基材2が用意される。そして、樹脂材料が紙基材2上に塗布される。その樹脂材料は、熱で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂である。そして、図2(b)に示すように、紙基材上の樹脂材料を熱で硬化して樹脂層3が形成される。そして、図2(c)に示すように、銅インクを用いてインク膜5が樹脂層3上に形成される。銅インクは、銅微粒子51が分散媒52中に分散された液体である。樹脂層3上のインク膜5は、印刷法で形成される。印刷法では、銅インクが印刷用のインクとして用いられ、印刷装置によって樹脂層3上に所定のパターンの銅インクが塗布され、そのパターンのインク膜5が形成される。そして、インク膜5が乾燥される。インク膜5の乾燥によって、図2(d)に示すように、銅微粒子51が樹脂層3上に残り、銅微粒子51から成る塗布乾燥膜6が樹脂層3上に形成される。そして、塗布乾燥膜6は、光が照射され、光焼成される。光焼成に用いられる光源は、例えば、キセノンランプである。光源にレーザー装置を用いてもよい。光のエネルギーによって、塗布乾燥膜6内の銅微粒子の表面酸化被膜が除去され、銅微粒子が互いに溶融してバルク化するとともに、樹脂層3に溶着する。すなわち、図2(e)に示すように、塗布乾燥膜6は、光焼成によって樹脂層3上に導電膜4が形成される。なお、インク膜5の乾燥及び塗布乾燥膜6の光焼成を、光の照射によっていっぺんに行ってもよい。
熱で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料にかえて、紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて回路基板1を同様に作製してもよい。図2(a)に示すように、紙基材2が用意される。そして、樹脂材料が紙基材2上に塗布される。その樹脂材料は、紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂である。そして、図2(b)に示すように、紙基材上の樹脂材料を紫外線で硬化して樹脂層3が形成される。そして、図2(c)に示すように、銅インクを用いてインク膜5が樹脂層3上に形成される。銅インクは、銅微粒子51が分散媒52中に分散された液体である。そして、図2(d)に示すように、インク膜5を乾燥して銅微粒子51から成る塗布乾燥膜6が樹脂層3上に形成される。そして、塗布乾燥膜6が光焼成され、図2(e)に示すように、導電膜4が形成される。
上記の回路基板1及び回路基板作製方法において、光焼成の熱で紙基材2の成分が気化して導電膜4がダメージを受けることが防がれる。この理由は、次のように考えられる。回路基板1は、紙基材2と導電膜4との間に厚みが5μm以上の樹脂層3を有する(図1参照)。このため、樹脂層3の断熱効果によって、光焼成の熱が紙基材2に伝導しにくくなり、紙基材2の成分の気化が防がれる。紙基材2の成分が一部気化した場合、発生した気体が樹脂層3によって封じ込められる。樹脂層3は、熱可塑性樹脂を含有するので、発生した気体によって紙基材2から剥がれることが防がれる。
以上、本実施形態に係る回路基板1によれば、紙基材2と導電膜4との間に形成された樹脂層3は、厚みが5μm以上であり、熱可塑性樹脂を含有するので、導電膜4を形成するための光焼成の熱で紙基材2の成分が気化して導電膜4がダメージを受けることが防がれる。このため、回路基板1は、樹脂層3が無い場合と比べて、光焼成時に照射する光のエネルギーを大きくすることができるので、光焼成によって低抵抗の導電膜4を紙基材2上に形成することができる。
この回路基板1は、RFIDのRFタグに用いることができる。そのRFタグは、回路基板1を有し、導電膜4から成るアンテナを有する。
このRFタグ6は、基材が紙であるので、環境にやさしい。低抵抗の導電膜4によって低抵抗のアンテナを作ることができるので、このRFタグは、十分な信号強度が得られる。
本発明の実施例としての回路基板1、及び比較例としての回路基板を作製し、それらの回路基板を評価した。
共通の実験条件を説明する。紙基材として、コート紙(王子製紙株式会社(Oji PaperCo., Ltd.)製、商品名「OKトップコート+EF」(「トップコート」「TOPKOTE」は登録商標)を用いた。そして、その紙基材上に樹脂材料を塗布し、それを硬化して樹脂層を形成した。そして、銅インク(石原ケミカル株式会社製、銅ナノインク「F-03B」)を用いて、フレキソ印刷で約2μmの厚みの平坦なインク膜を樹脂層上に形成した。そのインク膜を乾燥して塗布乾燥膜を形成した。そして、キセノンランプを有するフラッシュ照射装置を用いて、塗布乾燥膜を光焼成した。光照射のエネルギーは、4J/cmとした。
光焼成によって形成された導電膜について、次の3つの評価を行った。
第1に、導電膜の外観を評価した。導電膜の表面を観察し、気泡の有無を確認した。
第2に、導電膜の密着性を評価した。1kgf(9.8N)のローラーで導電膜に5回荷重をかけた後、テープ剥離テストを行った。テープ剥離テストは、クロスカット法で行った(日本産業規格K5600-5-6参照)。導電膜の試験面に25マスの格子パターンを切り込み、粘着テープを貼り付け、粘着テープを引き剥がし、試験面を観察した。
第3に、導電膜の電気抵抗を評価した。レーザー顕微鏡で導電膜の膜厚を計測し、4探針法でシート抵抗を測定し、体積抵抗率を計算した。
樹脂材料として、ポリアミドイミド(荒川化学工業株式会社製、商品名「コンポセラン(登録商標)AI301」)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、熱で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、加熱温度170℃、加熱時間30分とした。樹脂層の厚みは、5μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、7μΩ・cmであった。
樹脂材料として、熱可塑性ポリイミド(荒川化学工業株式会社製、商品名「PIAD600」)とエポキシ(三菱ガス化学株式会社製、商品名「TETRAD(登録商標)-X」)の混合物(重量比4:1)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、熱で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、実施例1と同じ、加熱温度170℃、加熱時間30分とした。樹脂層の厚みは、実施例1と同じ、5μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、8μΩ・cmであった。
樹脂材料として、チオール基含有シルセスキオキサン(荒川化学工業株式会社製、商品名「コンポセラン(登録商標)SQ109」)及び多官能アリレート(日本化成株式会社製、商品名「タイク」)の混合物(重量比1:1)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、実施例1、2と同じ、5μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、9μΩ・cmであった。
実施例3と同じ樹脂材料を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、実施例1~3より2倍厚い、10μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、5μΩ・cmであった。
実施例3、4と同じ樹脂材料を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、実施例1~3より4倍厚く、実施例4より2倍厚い、20μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、5μΩ・cmであった。
樹脂材料として、チオール基含有シルセスキオキサン(荒川化学工業株式会社製、商品名「コンポセラン(登録商標)SQ107」)及び多官能アリレート(日本化成株式会社製、商品名「タイク」)の混合物(重量比1:1)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、実施例5の半分で、実施例4と同じ、10μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、5μΩ・cmであった。
樹脂材料として、紫外線硬化型アクリル樹脂(互応化学工業株式会社製、商品名「プラスサイズ(登録商標)OP-4061」)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、12μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、6μΩ・cmであった。
樹脂材料として、紫外線硬化型アクリル樹脂(互応化学工業株式会社製、商品名「プラスサイズ(登録商標)OP-4025」)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間5分とした。樹脂層の厚みは、実施例7と同じ、12μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、6μΩ・cmであった。
樹脂材料として、アクリロイル基含有シルセスキオキサン(東亜合成株式会社製、商品名「AC-SQ TA-100」)を用いた。その樹脂材料を紙基材上に塗布し、紫外線で硬化して樹脂層を形成した。硬化条件は、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、実施例7、8より厚い、15μmとした。
形成された導電膜に、気泡は見られなかった。テープ剥離テストにおいて、導電膜は、樹脂層から剥離しなかった。導電膜の体積抵抗率は、5μΩ・cmであった。
実施例1~9の回路基板は、いずれも樹脂層の厚みを5μm以上とした。樹脂層上に形成された導電膜は、体積抵抗率が10μΩ・cm未満であり、RFタグのアンテナに適した低い値となった。
比較例の回路基板は、樹脂層の厚みを薄くした。
(比較例1)
樹脂材料として、実施例1と同じポリアミドイミドを用いた。硬化条件は、実施例1と同じ、加熱温度170℃、加熱時間30分とした。樹脂層の厚みは、1μmとした。
形成された導電膜は、気泡により部分的に吹き飛んでいた。このため、導電膜の密着性を評価できず、導電膜の電気抵抗を測定できなかった。
(比較例2)
樹脂材料として、実施例2と同じ熱可塑性ポリイミドとエポキシの混合物を用いた。硬化条件は、実施例2及び比較例1と同じにした。樹脂層の厚みは、比較例1と同じ、1μmとした。
形成された導電膜は、気泡により部分的に吹き飛んでいた。このため、導電膜の密着性を評価できず、導電膜の電気抵抗を測定できなかった。
(比較例3)
樹脂材料として、実施例3~5と同じチオール基含有シルセスキオキサン及び多官能アリレートの混合物を用いた。硬化条件は、実施例3~5と同じ、紫外線ランプ出力250W、照射時間1分とした。樹脂層の厚みは、3μmとした。
形成された導電膜は、気泡により部分的に吹き飛んでいた。このため、導電膜の密着性を評価できず、導電膜の電気抵抗を測定できなかった。
(比較例4)
樹脂材料として、実施例6と同じチオール基含有シルセスキオキサン及び多官能アリレートの混合物を用いた。硬化条件は、実施例6及び比較例3と同じにした。樹脂層厚みは、比較例3と同じ3μmとした。
形成された導電膜は、気泡により部分的に吹き飛んでいた。このため、導電膜の密着性を評価できず、導電膜の電気抵抗を測定できなかった。
(比較例5)
樹脂材料として、実施例7と同じ紫外線硬化型アクリル樹脂を用いた。硬化条件は、実施例7及び比較例3、4と同じにした。樹脂層厚みは、比較例3、4と同じ3μmとした。
形成された導電膜は、気泡により部分的に吹き飛んでいた。このため、導電膜の密着性を評価できず、導電膜の電気抵抗を測定できなかった。
(比較例6)
樹脂材料として、実施例8と同じ紫外線硬化型アクリル樹脂を用いた。硬化条件は、実施例8と同じ、紫外線ランプ出力250W、照射時間5分とした。樹脂層厚みは、比較例3~5と同じ3μmとした。
形成された導電膜は、気泡により部分的に吹き飛んでいた。このため、導電膜の密着性を評価できず、導電膜の電気抵抗を測定できなかった。
比較例1~6の回路基板は、樹脂層の厚みを実施例1~9の樹脂層よりも薄い3μm以下にした結果、良好な導電膜を形成できなかった。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、本発明の回路基板は、RFタグへの利用に限定されない。
1 回路基板
2 紙基材
3 樹脂層
4 導電膜
5 インク膜
6 塗布乾燥膜

Claims (11)

  1. 紙基材と、
    前記紙基材上の樹脂層と、
    前記樹脂層上に形成された導電膜とを有する回路基板であって、
    前記樹脂層は、熱可塑性樹脂を含有し、厚みが5μm以上であり、
    前記導電膜は、銅微粒子の光焼成により形成されることを特徴とする回路基板。
  2. 前記樹脂層は、熱で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記樹脂材料は、ポリアミドイミドであることを特徴とする請求項2に記載の回路基板。
  4. 前記樹脂材料は、熱可塑性ポリイミド及びエポキシの混合物であることを特徴とする請求項2に記載の回路基板。
  5. 前記樹脂層は、紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する樹脂材料を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  6. 前記樹脂材料は、チオール基含有シルセスキオキサン及び多官能アリレートの混合物であることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
  7. 前記樹脂材料は、紫外線硬化型アクリル樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
  8. 前記樹脂材料は、アクリロイル基含有シルセスキオキサンであることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の回路基板を有し、
    前記導電膜から成るアンテナを有することを特徴とするRFタグ。
  10. 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載された回路基板を作製する回路基板作製方法であって、
    熱で硬化された後に熱可塑性を有する前記樹脂材料を紙基材上に塗布する工程と、
    前記紙基材上の前記樹脂材料を熱で硬化して樹脂層を形成する工程と、
    銅微粒子が分散媒中に分散された銅インクを用いてインク膜を前記樹脂層上に形成する工程と、
    前記インク膜を乾燥して前記銅微粒子から成る塗布乾燥膜を前記樹脂層上に形成する工程と、
    前記塗布乾燥膜を光焼成して導電膜を形成する工程とを有することを特徴とする回路基板作製方法。
  11. 請求項5乃至請求項8のいずれか一項に記載された回路基板を作製する回路基板作製方法であって、
    紫外線で硬化された後に熱可塑性を有する前記樹脂材料を紙基材上に塗布する工程と、
    前記紙基材上の前記樹脂材料を紫外線で硬化して樹脂層を形成する工程と、
    銅微粒子が分散媒に分散された銅インクを用いてインク膜を前記樹脂層上に形成する工程と、
    前記インク膜を乾燥して前記銅微粒子からなる塗布乾燥膜を前記樹脂層上に形成する工程と、
    前記塗布乾燥膜を光焼成して導電膜を形成する工程とを有することを特徴とする回路基板作製方法。

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