JP2024000341A - 接着構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、第一部材及び第二部材を接着する第一接着剤と、第一部材及び第二部材を亘って接着される第三部材を接着する第二接着剤との境界から、水が浸入する可能性が低減される接着構造の提供を目的とする。
【解決手段】接着構造10は、インナパネル20と、第一接着剤50によりインナパネル20に接着されるアウタパネル30と、第二接着剤60によりインナパネル20に対してアウタパネル30の反対側でインナパネル20及びアウタパネル30に接着されるリアガラス40と、インナパネル20と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する一端56と、アウタパネル30のリアガラス40を向く面と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する他端58と、一端56と他端58との間で第一接着剤50と第二接着剤60とが互いに接触する界面52と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、接着構造に関する。
特許文献1には、アッパアウタパネル及び前記ロアアウタパネルの各端末部に、インナパネルとの接着面を形成する、当該アウタパネルの厚さ方向に対して傾斜した傾斜接着面が設けられ、ピラー部と窓パネルとの接着部分には、インナパネルとアウタパネルの傾斜接着面との間からはみ出した接着剤が介在している車両用バックドアが開示されている。
特開2017-100526号公報
特許文献1に記載の構成では、インナパネルとアウタパネルの傾斜接着面との間から接着剤がはみ出しているため、接着剤がはみ出した部分と、インナパネル又はアウタパネルのとの間に接着剤が入り込み難い。このため、インナパネルとアウタパネルの傾斜接着面との間からはみ出した接着剤と、本体パネル、インナパネル、及びアウタパネルを接着する接着剤との境界に空隙が生じ、空隙から水が浸入する可能性があった。
本発明は、第一部材及び第二部材を接着する第一接着剤と、第一部材及び第二部材を亘って接着される第三部材を接着する第二接着剤との境界から、水が浸入する可能性が低減される接着構造の提供を目的とする。
第一態様の接着構造は、第一部材と、第一接着剤により前記第一部材に接着される第二部材と、第二接着剤により前記第一部材に対して前記第二部材の反対側で前記第一部材及び前記第二部材に接着される第三部材と、前記第一部材と前記第一接着剤と前記第二接着剤とが接触する一端と、前記第二部材の前記第三部材を向く面と前記第一接着剤と前記第二接着剤とが接触する他端と、前記一端と前記他端との間で前記第一接着剤と前記第二接着剤とが互いに接触する界面と、を備える。
この接着構造では、第一部材と第一接着剤と第二接着剤とが接触する一端と、第二部材の第三部材を向く面と第一接着剤と第二接着剤とが接触する他端と、一端と他端との間で第一接着剤と第二接着剤とが互いに接触する界面を備えている。このため、第一接着剤と第二接着剤との境界において、一端及び他端では空隙が形成されない。したがって、この接着構造によれば、第一部材及び第二部材を接着する第一接着剤と、第一部材及び第二部材を亘って接着される第三部材を接着する第二接着剤との境界から水が浸入する可能性が低減される。
第二態様の接着構造は、第一態様に記載の接着構造において、前記界面は、前記第一部材と前記第二部材の端部との間かつ前記第一部材と前記第三部材とが対向する領域に、前記端部から前記第一部材まで延びて形成されている。
この接着構造では、界面が第一部材と第二部材の端部との間かつ第一部材と第三部材とが対向する領域に、端部から第一部材まで延びて形成されている。このため、界面が第一部材と第二部材の端部との間かつ第一部材と第三部材とが対向する領域よりも外側に形成されている場合と比べて、界面の長さが短くなる。したがって、この接着構造によれば、界面が第一部材と第二部材の端部との間かつ第一部材と第三部材とが対向する領域よりも外側に形成されている場合と比べて、第一部材及び第二部材を接着する第一接着剤と、第一部材及び第二部材を亘って接着される第三部材を接着する第二接着剤との境界から水が浸入する可能性が低減される。
第三態様の接着構造は、第一態様又は第二態様に記載の接着構造において、前記一端は、前記領域の最も一方側で前記第一部材に位置し、前記他端は、前記領域の最も他方側で前記第二部材に位置している。
この接着構造では、一端は、領域の最も一方側で第一部材に位置し、他端は、領域の最も他方側で第二部材に位置している。このため、界面が領域の最も一方側よりもさらに一方側にあり、又は界面が領域の最も他方側よりもさらに他方側に形成されている場合と比べて、一端及び他端は、第三部材側を向くため、第三部材を第二部材接着する際に一端及び他端に第二接着部材が届きやすくなる。したがって、この接着構造によれば、界面が領域の最も一方側よりもさらに一方側にあり、又は界面が領域の最も他方側よりもさらに他方側に形成されている場合と比べて、第一部材及び第二部材を接着する第一接着剤と、第一部材及び第二部材を亘って接着される第三部材を接着する第二接着剤との境界から水が浸入する可能性が低減される。
第四態様の接着構造は、第一態様から第三態様のいずれか一態様に記載の接着構造において、前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分は、前記第一部材における前記第三部材に最も近い部分よりも、前記第三部材に近い。
この接着構造では、第一部材における第三部材に最も近い部分よりも、第二部材における第三部材に最も近い部分が第三部材に近い形状とされている。
第五態様の接着構造は、第一態様から第三態様のいずれか一態様に記載の接着構造において、前記第一部材における前記第三部材に最も近い部分の前記第三部材との間隔は、前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分の前記第三部材との間隔に対して、90%以上110%未満の間とされている。
この接着構造では、第二部材における第三部材に最も近い部分の前記第三部材との間隔は、前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分の前記第三部材との間隔に対して、90%以上110%未満の間とされている。
第六態様の接着構造は、第一態様から第三態様のいずれか一態様に記載の接着構造において、前記第一部材における前記第三部材に最も近い部分は、前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分よりも、前記第三部材に近い。
この接着構造では、第二部材における第三部材に最も近い部分よりも、第一部材における第三部材に最も近い部分が第三部材に近い形状とされている。
第七態様の接着構造は、第一態様から第六態様のいずれか一態様に記載の接着構造において、前記第一部材は、車両のバックドアのインナパネルであり、前記第二部材は、前記バックドアのアウタパネルであり、前記第三部材は、前記バックドアのリアガラスである。
この接着構造では、第一部材は、バックドアのインナパネルであり、第二部材は、バックドアのアウタパネルであり、第三部材は、バックドアのリアガラスである。したがって、この接着構造によれば、バックドアにおいて、インナパネル及びアウタパネルを接着する第一接着剤と、インナパネル及びアウタパネルを亘って接着されるリアガラスを接着する第二接着剤との境界に空隙が生じる可能性が低減される。
本発明によれば、第一部材及び第二部材を接着する第一接着剤と、第一部材及び第二部材を亘って接着される第三部材を接着する第二接着剤との境界に空隙が生じる可能性が低減される接着構造を提供できる。
実施形態に係る接着構造が用いられた自動車のバックドアの図である。 実施形態に係る接着構造を説明する図1の1A-1A方向から視た断面図であり、アウタパネルが第一接着剤によってインナパネルに接着し、ガラスがアウタパネル及びインナパネルに接着している様子を示す図である。 実施形態に係る接着構造の製造工程を説明する図であり、(A)はインナパネルの図、(B)は、インナパネルに第一接着剤を塗布する様子を示す図、(C)はアウタパネルが第一接着剤を介してインナパネルに接着した様子を示す図である。 図3に続いて実施形態に係る接着構造の製造工程を説明する図であり、(A)はアウタパネルからはみ出した第一接着剤を均す様子を示す図、(B)は、アウタパネルとインナパネルとの間で第一接着剤が均された様子を示す図、(C)は第二接着剤が塗布されたガラスをアウタパネル及びインナパネルに亘って接着させる様子を示す図である。 実施形態に係る接着構造の製造工程において均しヘラに付着した第一接着剤を取り除く様子を説明する図であり、(A)はバックプレートに均しヘラが配置される図、(B)は、ワイパによって均しヘラに付着した第一接着剤を掻き取る様子を示す図、(C)はワイパによって均しヘラに付着した第一接着剤が掻き取られた様子を示す図である。 実施形態の第一変形例に係る接着構造の製造工程を説明する図であり、(A)はアウタパネルが第一接着剤を介してインナパネルに接着した様子を示す図、(B)はアウタパネルからはみ出した第一接着剤を均す様子を示す図、(C)は、ガラスが取付けられて第一変形例に係る接着構造を示す図である。 実施形態の第二変形例に係る接着構造の製造工程を説明する図であり、(A)はアウタパネルが第二接着剤を介してインナパネルに接着した様子を示す図、(B)はアウタパネルからはみ出した第二接着剤を均す様子を示す図、(C)は、ガラスが取付けられて第二変形例に係る接着構造を示す図である。 実施形態の第三変形例に係る接着構造の製造工程を説明する図であり、(A)はアウタパネルが第三接着剤を介してインナパネルに接着した様子を示す図、(B)はアウタパネルからはみ出した第三接着剤を均す様子を示す図、(C)は、ガラスが取付けられて第三変形例に係る接着構造を示す図である。
以下、本開示の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において、同一又は等価な構成要素及び部品には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1及び図2に、本開示に係る接着構造10を示す。本開示に係る接着構造10は、車両の一例である自動車のバックドアに用いられる。なお、図1に示す接着構造10は、高さ方向に分割された上側のアウタパネル30と下側のアウタパネル31とを有するバックドアの一部分である。また、図2に示されるように、図1の1A-1A線方向から視た場合、インナパネル20と、バックドアの上側のアウタパネル30と、リアガラス40とが接着されている。
なお、本開示に係る接着構造10の説明において、図1に示すリアガラス40の面に沿った方向を「高さ方向」と呼ぶ。すなわち、図2の図面右側は、車両におけるバックドアの高さ方向の下側であり、図面左側は、バックドアの高さ方向の上側である。
(構成)
図2に示すように、本開示に係る接着構造10は、インナパネル20と、第一接着剤50によりインナパネル20に接着されるアウタパネル30と、第二接着剤60によりインナパネル20に対してアウタパネル30の反対側でインナパネル20及びアウタパネル30に接着されるリアガラス40と、インナパネル20と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する一端56と、アウタパネル30のリアガラス40を向く面と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する他端58と、一端56と他端58との間で第一接着剤50と第二接着剤60とが互いに接触する界面52と、を備えている。
インナパネル20は、本開示に係る第一部材の一例であり、本実施形態では図2に示すように高さ方向(図面左右方向)に延び、膨出部28と、取付部22を有する板状の部材である。また、上述のように、本実施形態では図2において、図面右側がバックドアにおける高さ方向の下側であり、その反対側がバックドアにおける高さ方向の上側である。すなわち、膨出部28は、インナパネル20における高さ方向の下側の部分である。
取付部22は、インナパネル20における膨出部28によりも厚さ方向(図面高さ方向)に向かって凹み、後述するアウタパネル30が取り付けられる部分である。また、取付部22の高さ方向の下側には、膨出部28に繋がる傾斜面24が形成されている。なお、本実施形態においては、膨出部28は、図2に示す様に板状とされている。言い換えれば、膨出部28の厚さ方向の位置は、傾斜面24と膨出部28との境である頂部26と並んでいる。
アウタパネル30は、本開示に係る第二部材の一例であり、本実施形態では図2に示すように、高さ方向に延びる板状の部材である。また、本実施形態ではアウタパネル30の高さ方向の下側である端部32は、インナパネル20の傾斜面24と重ならない位置とされている。
なお、インナパネル20とアウタパネル30とは、互いに第一接着剤50で接着されている。この第一接着剤50は、水を浸透させずにインナパネル20とアウタパネル30とを互いを接着可能とされていればどのような種類の接着剤を用いてもよいが、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられ、なかでもゴム弾性を有するウレタン系接着剤が好ましい。
リアガラス40は、本開示に係る第三部材の一例であり、本実施形態では図2に示すように、高さ方向に延び、第二接着剤60を介してインナパネル20及びアウタパネル30に接着される、板状の部材である。言い換えれば、リアガラス40は、第二接着剤60によってインナパネル20及びアウタパネル30を跨いで接着される部材である。また言い換えれば、インナパネル20の斜面は、インナパネル20とリアガラス40とが対向する領域である。また言い換えれば、リアガラス40は、インナパネル20の界面52に対して、第一接着剤50と第二接着剤60とを介して接着されている。
なお、第二接着剤60は、水を浸透させずにリアガラス40と、第一接着剤50、インナパネル20、及びアウタパネル30とを互いを接着可能とされていればどのような種類の接着剤を用いてもよい。また、第二接着剤60は、第一接着剤50と同じ種類でもよく、異なっていてもよい。
なお、図2に示されるように、本実施形態では、厚さ方向におけるリアガラス40の位置は、インナパネル20の膨出部28よりも、アウタパネル30の方が近い。言い換えれば、アウタパネル30におけるリアガラス40に最も近い部分は、インナパネル20におけるリアガラス40に最も近い部分よりも、リアガラス40に近い。
なお、インナパネル20及びアウタパネル30は、容易に変形せず、剛性を有していればどのような材料で形成されていてもよいが、一例としてタルクやゴム等を有するフィラー入りポリプロピレンやABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)、合成樹脂などで形成されている。
本開示における界面52は、図2に示すように、インナパネル20とアウタパネル30とを接着する第一接着剤50が、厚さ方向から視てアウタパネル30と重ならない部分であり、第一接着剤50と第二接着剤60とが互いに接触する部分である。言い換えれば、界面52は、インナパネル20とアウタパネル30との間において、アウタパネル30の端部32よりも高さ方向の下側に形成された部分である。
界面52は、本実施形態では、図2に示されるように、インナパネル20の頂部26と、アウタパネル30の端部32における、厚さ方向一方側(図面上側)の角34とを繋ぐように形成されている。言い換えれば、本実施形態では界面52は、インナパネル20とアウタパネル30の端部32との間かつインナパネル20とリアガラス40とが対向する領域に、端部32からインナパネル20まで延びて形成されている。また言い換えれば、本実施形態の界面52における一端56は、インナパネル20とリアガラス40と対向する領域の高さ方向における最も一方側(図面右側)の端に位置しており、界面52における他端58は、対向する領域の高さ方向における最も他方側(図面左側)の端に位置している。
また、図2に示されるように、界面52の一端56では、第一接着剤50、第二接着剤60及び第一部材が接触しており、界面52の他端58では、第一接着剤50、第二接着剤60及び第二部材が接触している。また、界面52の一端56及び他端58には空隙が無い。
また言い換えれば、界面52は、アウタパネル30におけるリアガラス40に最も近い部分から、インナパネル20におけるリアガラス40に最も近い部分に向かって形成されているともいえる。
続いて、本開示に係る接着構造10の製造手順を、図3から図5を適宜参照して説明する。なお、本開示に係る製造手順は、自動的に稼働する機器によって制御されていてもよく、作業者によって手動で制御されていてもよい。
(接着構造10の製造手順)
本開示に係る接着構造10の製造手順では、まず、図3(A)に示されるように、用意されたインナパネル20に対して、厚さ方向の一方側から、図3(B)に示されるように取付部22に第一接着剤50が塗布される。なお、第一接着剤50を取付部22に塗布する量は、後述する。
次に、図3(B)に示される状態から、アウタパネル30を、取付部22の厚さ方向の一方側に、端部32が厚さ方向の一方側から視て傾斜面24と重ならないように接着させ、図3(C)に示す状態とする。この状態では、図3(C)に示すように、アウタパネル30を取付部22に接着させた状態では、アウタパネル30の端部32よりも厚さ方向一方側には、第一接着剤50がはみ出したはみ出し部54が生じる。
なお、はみ出し部54は、図3(C)に示されるように、アウタパネル30をインナパネル20の取付部22に接着する際に、アウタパネル30を接着する際の圧力によりアウタパネル30と取付部22との間から厚さ方向一方側にはみ出すことで生じる不定形状の部分である。また言い換えれば、はみ出し部54は、第一接着剤50に対して、取付部22の頂部26とアウタパネル30の端部32の角34とを繋ぐ直線よりも、厚さ方向一方側の部分である。
また、本実施形態において、第一接着剤50が取付部22に塗布される量は、図3(C)に示されるように、取付部22にアウタパネル30を接着させた状態において、第一接着剤50が取付部22の頂部36と端部32の角34とに触れながらはみ出し部54が生じる量に設定される。
次に、インナパネル20とアウタパネル30との間からはみ出した第一接着剤50のはみ出し部54は、図4(A)に示されるように、均しヘラ70を用いて均される。均しヘラ70は、第一接着剤50のはみ出し部54を均すことを可能としていればどのように動かされてもよいが、本実施形態では一例として、図面手前側から図面奥側に向かって動かされる。これにより、第一接着剤50のはみ出し部54が均され、図4(B)に示すように、取付部22の頂部26とアウタパネル30の端部32の角34とを繋ぐ線上に界面52が形成される。なお、均しヘラ70の材質は、適宜設定されてもよいが、一例としてポリテトラフルオロエチレンの弾性を有する材料により形成されている。
そして、図4(B)の状態から、図4(C)に示されるように厚さ方向の他方側(図面下方)に第二接着剤60が塗布されたリアガラス40を、インナパネル20とアウタパネル30に跨るように接着することにより、図2に示される接着構造10が形成される。
また、はみ出し部54を均した均しヘラ70に付着した第一接着剤50は、一例として次に示すように除去される。まず、図5(A)に示すように、均しヘラ70には、第一接着剤50が付着していない面を、剛性を有するバックプレート72に接触させたうえで、第一接着剤50が付着した面にワイパ74を近づける。
続いて、図5(B)に示すように、ワイパ74を均しヘラ70の第一接着剤50が付着した面に当てて均しヘラ70の先端側(第一接着剤50が付着している側)に向けて動かし、均しヘラ70に付着した第一接着剤50を刮ぎ取る。
そして、図5(C)に示すように、均しヘラ70から第一接着剤50が除去された状態とすることにより、均しヘラ70を再び図4(A)に示すように、接着構造10を形成するために第一接着剤50を均すことに供される。
上述する製造手順により得られた接着構造10は、次に示す作用及び効果を得ることができる。
(作用及び効果)
本実施形態の接着構造10は、インナパネル20と、第一接着剤50によりインナパネル20に接着されるアウタパネル30と、第二接着剤60によりインナパネル20に対してアウタパネル30の反対側でインナパネル20及びアウタパネル30に接着されるリアガラス40と、インナパネル20と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する一端56と、アウタパネル30のリアガラス40を向く面と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する他端58と、一端56と他端58との間で第一接着剤50と第二接着剤60とが互いに接触する界面52と、を備える。
本実施形態の接着構造10では、インナパネル20と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する一端56と、アウタパネル30のリアガラス40を向く面と第一接着剤50と第二接着剤60とが接触する他端58と、一端56と他端58との間で第一接着剤50と第二接着剤60とが互いに接触する界面52を備えている。また、このリアガラス40を接着させる際に、第二接着剤60は、界面52の一端56において、第一接着剤50とインナパネル20の頂部26とを覆うように接触するため、界面52の一端56では空孔、すなわち空隙が生じにくい。また、同様に第二接着剤60は、界面52の他端58において、第一接着剤50とアウタパネル30の角とを覆うように接触するため、界面52の他端58でも空隙が生じにくい。
したがって、本実施形態の接着構造10によれば、インナパネル20及びアウタパネル30を接着する第一接着剤50と、インナパネル20及びアウタパネル30を亘って接着されるリアガラス40を接着する第二接着剤60との境界から水が浸入する可能性が低減される。
また、本実施形態の接着構造10は、界面52は、インナパネル20とアウタパネル30の端部32との間かつインナパネル20とリアガラス40とが対向する領域に、端部32からインナパネル20まで延びて形成されている。
本実施形態の接着構造10では、界面52がインナパネル20とアウタパネル30の端部32との間かつインナパネル20とリアガラス40とが対向する領域に、端部32からインナパネル20まで延びて形成されている。このため、界面52がインナパネル20とアウタパネル30の端部32との間かつインナパネル20とリアガラス40とが対向する領域よりも外側に形成されている場合と比べて、界面52の長さが短くなる。
したがって、本実施形態の接着構造10によれば、界面52がインナパネル20とアウタパネル30の端部32との間かつインナパネル20とリアガラス40とが対向する領域よりも外側に形成されている場合と比べて、インナパネル20及びアウタパネル30を接着する第一接着剤50と、インナパネル20及びアウタパネル30を亘って接着されるリアガラス40を接着する第二接着剤60との境界から水が浸入する可能性が低減される。
また、本実施形態の接着構造10は、一端56は、領域の最も一方側でインナパネル20に位置し、他端58は、領域の最も他方側でアウタパネル30に位置している。
本実施形態の接着構造10では、一端56は、領域の最も一方側でインナパネル20に位置し、他端58は、領域の最も他方側でアウタパネル30に位置している。このため、界面52が領域の最も一方側よりもさらに一方側にあり、又は界面52が領域の最も他方側よりもさらに他方側に形成されている場合と比べて、一端56及び他端58は、リアガラス40側を向くため、リアガラス40をアウタパネル30接着する際に一端56及び他端58に第二接着部材が届きやすくなる。
したがって、本実施形態の接着構造10によれば、界面52が領域の最も一方側よりもさらに一方側にあり、又は界面52が領域の最も他方側よりもさらに他方側に形成されている場合と比べて、インナパネル20及びアウタパネル30を接着する第一接着剤50と、インナパネル20及びアウタパネル30を亘って接着されるリアガラス40を接着する第二接着剤60との境界から水が浸入する可能性が低減される。
また、本実施形態の接着構造10は、アウタパネル30におけるリアガラス40に最も近い部分は、インナパネル20におけるリアガラス40に最も近い部分よりも、リアガラス40に近い。
本実施形態の接着構造10では、インナパネル20におけるリアガラス40に最も近い部分よりも、アウタパネル30におけるリアガラス40に最も近い部分がリアガラス40に近い形状とされている。
また、本実施形態の接着構造10は、第一部材は、車両のバックドアのインナパネル20であり、第二部材は、バックドアのアウタパネル30であり、第三部材は、バックドアのリアガラス40である。
本実施形態の接着構造10では、第一部材は、バックドアのインナパネル20であり、第二部材は、バックドアのアウタパネル30であり、第三部材は、バックドアのリアガラス40である。したがって、本実施形態の接着構造10によれば、バックドアにおいて、インナパネル20及びアウタパネル30を接着する第一接着剤50と、インナパネル20及びアウタパネル30を亘って接着されるリアガラス40を接着する第二接着剤60との境界に空隙が生じる可能性が低減される。
続いて図6から図8を適宜参照しながら、本開示に係る接着構造10の変形例を説明する。なお、本開示における接着構造10の変形例のうち、上述の実施形態に係る接着構造10と同等の構成及び部分については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
(第一変形例)
図6は、本開示に係る接着構造10の第一変形例を説明する図である。図6(A)に示されるように、本変形例では、アウタパネル30の端部32は、厚さ方向から視て傾斜面24と重なる位置に配置されて、第一接着剤50によってインナパネル20に接着される。
本変形例においても、図6(B)に示されるように、第一接着剤50のはみ出し部54を均しヘラ70によって均すことが可能である。また、図6(C)に示されるように、接着構造10において、界面52がインナパネル20の頂部26と、アウタパネル30の端部32における、厚さ方向一方側(図面上側)の角34とを繋ぐように形成される。
本変形例におけるその他の構造及び製造手順は、上述の実施形態と同様である。また、本変形例に係る接着構造10においても、上述の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
(第二変形例)
図7は、本開示に係る接着構造10の第二変形例を説明する図である。図7(A)に示されるように、本変形例では、アウタパネル30が第一接着剤50によってインナパネル20の取付部22に接着された状態で、アウタパネル30における端部32の角34とリアガラス40との間隔は、インナパネル20の膨出部28におけるリアガラス40との間隔に対して、90%以上110%未満の間とされている。
本変形例においても、図7(B)に示されるように、第一接着剤50のはみ出し部54を均しヘラ70によって均すことが可能である。また、図7(C)に示されるように、接着構造10において、界面52がインナパネル20の頂部26と、アウタパネル30の端部32における、厚さ方向一方側(図面上側)の角34とを繋ぐように形成される。
本変形例におけるその他の構造及び製造手順は、上述の実施形態と同様である。また、本変形例に係る接着構造10においても、上述の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
(第三変形例)
図8は、本開示に係る接着構造10の第三変形例を説明する図である。図8(A)に示されるように、本変形例では、アウタパネル30が第一接着剤50によってインナパネル20の取付部22に接着された状態で、アウタパネル30における端部32の角34の厚さ方向の位置は、インナパネル20の膨出部28の厚さ方向の位置よりも他方側(図面下方)とされている。言い換えれば、インナパネル20におけるリアガラス40に最も近い部分は、アウタパネル30におけるリアガラス40に最も近い部分よりも、リアガラス40に近い。
本変形例においても、図8(B)に示されるように、第一接着剤50のはみ出し部54を均しヘラ70によって均すことが可能である。また、図8(C)に示されるように、接着構造10において、界面52がインナパネル20の頂部26と、アウタパネル30の端部32における、厚さ方向一方側(図面上側)の角34とを繋ぐように形成される。
本変形例におけるその他の構造及び製造手順は、上述の実施形態と同様である。また、本変形例に係る接着構造10においても、上述の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
(その他の変形例)
以上に示すように、図を適宜参照しながら、本開示に係る接着構造10について説明したが、本開示に係る接着構造10の適用は、これに限定されない。
例えば上述の説明において、界面52の一端56は、インナパネル20の傾斜面24の頂部26と接触していたが、界面52の一端56に空隙が形成されなければ、これに限られない。例えば界面52の一端56は、インナパネル20の傾斜面24、膨出部28等のいずれかの箇所に形成されていてもよい。
また例えば上述の説明において、界面52の他端58は、アウタパネル30の端部32の角34と接触していたが、界面52の他端58に空隙が形成されなければ、これに限られない。例えば、界面52の他端58は、アウタパネル30の厚さ方向の一方側の面のいずれかの部分、又はアウタパネル30の端部32の高さ方向一方側の面等に形成されていてもよい。
また例えば上述の説明において、インナパネル20及びリアガラス40は、高さ方向に延びる板材としたが、これに限られず、ブロック、スラブ等、さらに厚さ方向に延びる部材とされてもよい。また、インナパネル20及びリアガラス40は、幅方向に延びない、棒材とされていてもよい。また、インナパネル20及びリアガラス40は、厚さ方向に湾曲していてもよい。また、インナパネル20は、一端56で第一接着剤50及び第二接着剤60と接触した状態において、一端56に空隙が形成されなければ、傾斜面24及び頂部26、又は膨出部28に突起及び凹みを有してもよい。
また上述の説明において、アウタパネル30は、高さ方向に延びる板材としたが、これに限られず、幅方向に延びない、棒材とされていてもよい。また、アウタパネル30は、厚さ方向に湾曲していてもよい。また、アウタパネル30は、他端58で第一接着剤50及び第二接着剤60と接触した状態において、他端58に空隙が形成されなければ、端部32、又は角34に突起及び凹みを有してもよい。
また、上述の説明では、インナパネル20の膨出部28は、取付部22よりもインナパネル20における高さ方向の下側の部分としていたが、これに限られず、取付部22が高さ方向の上側の部分とされていてもよい。すなわち、膨出部28がインナパネル20における上側の部分とされていてもよい。
また、上述の説明では、界面52は、インナパネル20の頂部26とアウタパネル30の角34を繋ぐように形成されていたが、界面52の一端56及び他端58に空隙が生じていない形状とされていればこれに限られない。例えば、界面52は、一端56と他端58との間において図2に示されるような直線状ではなく、複数の曲線状の部分を有していてもよい。この場合においても、界面52の一端56及び他端58では空隙が形成されないため、第一接着剤50と第二接着剤60との境界において、第一接着剤50と、第二接着剤60との境界から水が浸入する可能性が低減される。
また、上述の説明では、インナパネル20と、アウタパネル30と、リアガラス40とが図2に示されるように高さ方向に延びる部分において接着構造10が形成されていたが、本開示に係る接着構造10が適用される部分は、これに限られない。本開示に係る接着構造10は、幅方向に延びる部分に適用されていてもよく、図1の下側のアウタパネル31とインナパネル20と、リアガラス40とが接着される部分に適用されてもよい。
また上述の説明において、第一部材は、車両のバックドアのインナパネル20であり、第二部材は、バックドアのアウタパネル30であり、第三部材は、バックドアのリアガラス40であるとしたが、接着構造10を有する製品であれば部品はこれに限られない。
以上、添付図面を参照しながら本開示の実施形態を説明したが、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
10 接着構造
20 アウタパネル
22 取付部
24 傾斜面
26 頂部
28 膨出部
30 インナパネル
32 端部
34 角
40 リアガラス
50 第一接着剤
52 界面
54 はみ出し部
56 一端
58 他端
60 第二接着剤
70 均しヘラ
72 バックプレート
74 ワイパ

Claims (7)

  1. 第一部材と、
    第一接着剤により前記第一部材に接着される第二部材と、
    第二接着剤により前記第一部材に対して前記第二部材の反対側で前記第一部材及び前記第二部材に接着される第三部材と、
    前記第一部材と前記第一接着剤と前記第二接着剤とが接触する一端と、前記第二部材の前記第三部材を向く面と前記第一接着剤と前記第二接着剤とが接触する他端と、前記一端と前記他端との間で前記第一接着剤と前記第二接着剤とが互いに接触する界面と、
    を備えた、接着構造。
  2. 前記界面は、前記第一部材と前記第二部材の端部との間かつ前記第一部材と前記第三部材とが対向する領域に、前記端部から前記第一部材まで延びて形成されている、
    請求項1に記載の、接着構造。
  3. 前記一端は、前記領域の最も一方側で前記第一部材に位置し、
    前記他端は、前記領域の最も他方側で前記第二部材に位置している、
    請求項2に記載の、接着構造。
  4. 前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分は、前記第一部材における前記第三部材に最も近い部分よりも、前記第三部材に近い、
    請求項1に記載の、接着構造。
  5. 前記第一部材における前記第三部材に最も近い部分の前記第三部材との間隔は、前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分の前記第三部材との間隔に対して、90%以上110%未満の間とされている、
    請求項1に記載の、接着構造。
  6. 前記第一部材における前記第三部材に最も近い部分は、前記第二部材における前記第三部材に最も近い部分よりも、前記第三部材に近い、
    請求項1に記載の、接着構造。
  7. 前記第一部材は、車両のバックドアのインナパネルであり、
    前記第二部材は、前記バックドアのアウタパネルであり、
    前記第三部材は、前記バックドアのリアガラスである、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の、接着構造。
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