JP2023554112A - 熱安定性に優れたアルロースエピマー化酵素変異体、その製造方法およびこれを用いたアルロースの製造方法 - Google Patents

熱安定性に優れたアルロースエピマー化酵素変異体、その製造方法およびこれを用いたアルロースの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列のうち、特定の位置に存在するアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換された新規なアルロースエピマー化酵素変異体およびその多様な用途が提供される。本発明による新規なアルロースエピマー化酵素変異体は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素またはD-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iに比べて果糖のアルロースへの転換活性が高く、特に60℃以上の高温条件で熱安定性が非常に優れるため、アルロースの大量生産のための産業化レベルの酵素転換反応時の汚染を防止することができ、生産時間を短縮することができ、生産コストを節約することができる。

Description

本発明は、アルロースエピマー化酵素変異体などに関するものであって、より詳しくは、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素に比べて果糖のアルロースへの転換率および熱安定性が向上されたアルロースエピマー化酵素変異体およびこれより派生する多様な発明に関する。
D-アルロース(D-allulose)は、果糖(fructose)の3番目の炭素のエピマー(epimer)であって、D-プシコース(D-psicose)とも呼ばれる。D-アルロース(D-allulose)は、砂糖と比較したとき、70%の甘味度を有するが(Oshima 2006)、エネルギーは0.3%しかないので、ダイエット食品の低カロリー甘味料として適用可能な機能性単糖類である(Matsuo et al.2002)。また、D-アルロース(D-allulose)は、ブドウ糖の吸収および血糖を抑制する機能があるため、糖尿病患者用飲食品、痩身用飲食品などに応用することができ、肝臓における脂質合成に関与する酵素活性を阻害することで、腹部の脂肪蓄積を抑えることができるため、健康食品などの様々な機能性食品などに用いることができる(Matsuo et al.2001;Iida et al.2008;Hayashi et al.2010;Hossain et al.2011)。
前記のような特徴により、アルロースは、砂糖の代替として良いソースであるが、自然界にごく稀に存在する単糖類である希少糖に属するため、食品産業に適用するためには、アルロースを効率的に生産する方法が必要である。従来のアルロースの生産方法としては、主に化学的な過程を経て生産された。ビリック(Bilik)らは、モリブデン酸イオンの触媒作用を利用し、果糖をアルロースに転換する方法を提案した。マクドナルド(McDonald)は、1,2:4,5-ジ-δ-イソプロピリデン-β-D-フラクトピラノース(1,2:4,5-di-δ-isopropylidene-beta-D-fructopyranose)から3段階にわたる化学的な処理過程でアルロースを生産した。また、ドナー(Doner)は、エタノールとトリメチルアミンと共に果糖を加熱し、アルロースを生産した。しかし、これらの化学的な生産方法は、コストがかかるのに対し、その効率は低く、且つ、かなりの量の副産物が発生するという短所がある。
アルロースを生産する生物学的方法としては、微生物の細胞反応を利用してガラクチトール(galactitol)、D-タガトースまたはD-タリトールなどからアルロースを生産する方法が提案されている(Ken Izumori)。しかし、この方法は、基質が希少糖に属するため、産業的生産に応用するのが難しい。産業化に最も効率的な方法は、D-ケトース3-エピマー化酵素群中で、果糖をアルロースに転換する酵素を見出す方法である。既存に発表された内容は、クロストリジウム・セルロリチクムH(10)(Mu et al.2011)、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Kim et al.2006)、シュードモナス・チコリ(Itoh at al.1994)、リゾビウム・スペロイデス(Zhang et al.2009)に由来するD-タガトース3-エピマー化酵素を大腸菌に挿入し、形質転換させた後、形質転換された大腸菌で発現されたD-タガトース3-エピマー化酵素を用いて果糖からアルロースを生産した。
酵素を用いて果糖からアルロースを生産する技術に関連し、大韓民国登録特許公報第10-0744479号には、アグロバクテリウム・ツメファシエンスに由来するアルロースエピマー化酵素によるアルロースの生産方法が開示されており、大韓民国登録特許公報第10-0832339号には、果糖をアルロースに転換する活性を有するシノリゾビウム属(Sinorhizobium)YB-58 KCTC 10983BPと、これを用いて果糖をアルロースに転換する方法が開示されており、大韓民国登録特許公報第10-1106253号には、果糖のアルロースへの転換を触媒する活性を有するアグロバクテリウム・ツメファシエンスC58のアルロース3-エピマー化酵素をコードするポリヌクレオチドを含む大腸菌およびこれを用いて果糖からアルロースを生産する方法が開示されており、大韓民国登録特許公報第10-1339443号には、リゾビウム属(genus Rhizobium)に属する微生物に由来するケトース3-エピメラーゼ(ketose 3-epimerase)およびそれを用いて果糖をアルロースに転換する方法が開示されており、大韓民国登録特許公報第10-1318422号には、クロストリジウム・シンデンス(Clostridium scindens)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素およびこれを用いて果糖からアルロースを生産する方法が開示されており、大韓民国登録特許公報第10-1473918号には、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素およびこれを用いて果糖からアルロースを生産する方法が開示されている。
しかし、微生物に由来する野生型(Wild type)のD-アルロース3-エピマー化酵素は、果糖のアルロースへの転換率が高くなく、熱安定性が低くて最適活性温度で失活する速度が速いため、産業化に適していない。したがって、微生物に由来する野生型(Wild type)のD-アルロース3-エピマー化酵素に比べて果糖のアルロースへの転換率または熱安定性が改善された新規なD-アルロース3-エピマー化酵素変異体の開発が必要である。D-アルロース3-エピマー化酵素変異体に関連し、大韓民国公開特許公報第10-2014-0021974号には、遺伝子レベルで突然変異を誘導し、高い温度での速やかなアルロースへの転換速度と安定性を示すトレポネーマ・プリミティアZAS-1に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素が開示されており、大韓民国登録特許公報第10-1203856号には、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)に由来する野生型アルロースエピマー化酵素の変異により収得した熱安定性が向上したアルロースエピマー化酵素変異体が開示されている。また、大韓民国登録特許公報第10-2254411号には、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列のうち、216番目の位置に存在するアミノ酸残基であるグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換された新規なアルロースエピマー化酵素変異体が開示されており、大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号には、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列のうち、29番目の位置に存在するトリプトファン(Trp)がリジン(Lys)に置換され、216番目の位置に存在するグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換され、同時に234番目の位置に存在するメチオニン(Met)がイソロイシン(Ile)に置換された新規なアルロースエピマー化酵素変異体が開示されている。
本発明は、従来の背景下で見出されたものであり、本発明の第一の目的は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素に比べて果糖のアルロースへの転換率および熱安定性が向上された新規なD-アルロース3-エピマー化酵素変異体を提供することにある。
本発明の第二の目的は、新規なD-アルロース3-エピマー化酵素変異体を製造する方法または新規なD-アルロース3-エピマー化酵素変異体を製造するために必要な様々な要素を提供することにある。
本発明の第三の目的は、果糖からアルロースを製造する方法または果糖からアルロースを製造するために必要な様々な要素を提供することにある。
本発明の出願人は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列の216番目の位置に存在するアミノ酸残基であるグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換された新規なアルロースエピマー化酵素変異体について特許出願をし、登録を受けており[大韓民国登録特許公報第10-2254411号(2021.05.14)]、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列のうち、29番目の位置に存在するトリプトファン(Trp)がリジン(Lys)に置換され、216番目の位置に存在するグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換され、同時に234番目の位置に存在するメチオニン(Met)がイソロイシン(Ile)に置換された新規なアルロースエピマー化酵素変異体について特許出願した[大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号(2021.11.04)]。前記大韓民国登録特許公報第10-2254411号および大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号に開示されたアルロースエピマー化酵素変異体は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素に比べて熱安定性が改善されたが、60℃以上の高温で果糖のアルロースへの転換反応を長時間進める場合、酵素活性が劣り、アルロースの大量生産のための産業化の観点で依然として改善される必要がある。本発明の発明者は、大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号に開示されたアルロースエピマー化酵素変異体の果糖のアルロースへの転換率および熱安定性を向上させるために、タンパク質構造予測技術を活用し、転換率および熱安定性の向上に関連するものと予想されるアミノ酸残基位置の候補をさらに導き、このうちの特定の位置のアミノ酸残基を他のアミノ酸残基に置換させる場合にのみ果糖のアルロースへの転換率および熱安定性が向上されることを確認し、本発明を完成した。
前記第1の目的を解決するために、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体を提供する。
前記第二の目的を解決するために、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドを提供する。また、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドを含む組換えベクターを提供する。また、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターにより形質転換された組換え菌株を提供する。また、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターにより形質転換された組換え菌株を培養し、アルロースエピマー化酵素変異体を発現させる段階;および前記アルロースエピマー化酵素変異体が発現された組換え菌株の破砕物からアルロースエピマー化酵素変異体を分離する段階を含むアルロースエピマー化酵素変異体の製造方法を提供する。
前記第三の目的を解決するために、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体を含むアルロース生産用組成物を提供する。また、本発明は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターにより形質転換された組換え菌株、該組換え菌株の培養物または前記組換え菌株の破砕物を含むアルロース生産用組成物を提供する。また、本発明は、果糖を配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体または前記アルロースエピマー化酵素変異体を含む組成物と反応させる段階を含むアルロースの製造方法を提供する。また、本発明は、果糖を配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターにより形質転換された組換え菌株、該組換え菌株の培養物、前記組換え菌株の破砕物またはそれらのいずれか1つ以上を含む組成物と反応させる段階を含むアルロースの製造方法を提供する。
本発明に係る新規なアルロースエピマー化酵素変異体は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素またはD-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iに比べて果糖のアルロースへの転換活性が高く、特に60℃以上の高温条件で熱安定性が非常に優れているため、アルロースの大量生産のための産業化レベルの酵素転換反応時の汚染を防止することができ、生産時間を短縮することができ、生産コストを節約することができる。
本発明の発明者等がD-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iの果糖のアルロースへの転換率および熱安定性を向上させるために置換候補として選定した計4個のアミノ酸残基位置を示すものである。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の一側面は、果糖をアルロースに転換させることができる新規なD-アルロース3-エピマー化酵素変異体(以下、「アルロースエピマー化酵素変異体」という)に関するものである。本発明の一例によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iは、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列(配列番号1)のうち、29番目の位置に存在するトリプトファン(Trp)がリジン(Lys)に置換され、77番目の位置に存在するアラニン(Als)がセリン(Ser)に置換され、216番目の位置に存在するグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換され、同時に234番目の位置に存在するメチオニン(Met)がイソロイシン(Ile)に置換されたものである。本発明によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iは、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素またはその変異体であるW29K/G216S/M234Iに比べて果糖のアルロースへの転換活性が高く、特に60℃以上の高温条件で熱安定性が非常に優れている。前記D-アルロース3-エピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iは、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素のアミノ酸配列(配列番号1)のうち、29番目の位置に存在するトリプトファン(Trp)がリシン(Lys)に置換され、216番目の位置に存在するグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換され、同時に234番目の位置に存在するメチオニン(Met)がイソロイシン(Ile)に置換されたものであって、配列番号3のアミノ酸配列からなり、大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号において製造方法および特性が開示されている。前記アルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iは、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素の変異体であるW29K/G216S/M2341をコードするポリヌクレオチド(配列番号4の塩基配列からなる)を鋳型にし、所定の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマー対にしてPCRを行い、その後に増幅した変異体断片の対を鋳型にし、制限酵素認識部位の配列が導入されたオリゴヌクレオチドをプライマーとして用い、 オーバーラップ・エクステンションPCR(overlap extension PCR)を行い、アルロースエピマー化酵素変異体のアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を発現ベクターに挿入し、組換え発現ベクターを作製した後、前記組換え発現ベクターで宿主菌株を形質転換させ、組換え菌株を製造した後、前記組換え菌株を培養して発現させる方法により得ることができる。また、前記D-アルロース3-エピマー化酵素の変異体であるW29K/G216S/M234Iをコードするポリヌクレオチド(配列番号4の塩基配列からなる)は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素をコードするポリヌクレオチド(配列番号2の塩基配列からなる)を鋳型にし、所定の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマー対にしてPCRを行い、その後、増幅した変異体断片の対を鋳型にし、制限酵素認識部位の配列が導入されたオリゴヌクレオチドをプライマーとして用い、オーバーラップ・エクステンションPCR(overlap extension PCR)を行うことにより作製することができる。本発明によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iは、配列番号5のアミノ酸配列からなるが、本発明によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの均等範囲が必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、本発明によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの均等範囲は、果糖をアルロースに転換する活性および60℃以上の高温で熱安定性が維持される限り、配列番号5のアミノ酸配列のうちの一部が、置換、挿入および/または欠失されたものであってもよい。前記アミノ酸の置換は、好ましくは、タンパク質の特性が変わらない保存的アミノ酸置換(conservative amino acid replacement)によって行われることが好ましい。また、前記アミノ酸の修飾は、グリコシル化、アセチル化、ホスホリル化などによって行われることができる。また、本発明によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの均等範囲は、アミノ酸配列上の変異または修飾によって、熱、pHなどに対する構造的な安定性が増加したり、果糖のアルロースへの転換に対する活性が増加したタンパク質を含むことができる。また、本発明によるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの均等範囲は、配列番号5のアミノ酸配列のいずれか1つのアミノ酸配列と70%以上、80%以上、90%以上、95%、または99%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含むものであってもよい。
本発明の他の側面は、新規なアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの製造方法または新規なアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの製造に必要な様々な要素に関するものである。前記新規なアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの製造に必要な様々な要素としては、ポリヌクレオチド、プライマー対、組換えベクター、組換え菌株などがある。
前記ポリヌクレオチドは、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドであり、好ましくは、配列番号9の塩基配列からなる。本発明にて使用される用語「ポリヌクレオチド」は、非修飾(non-modified)または修飾(modified)された全てのポリリボヌクレオチド(RNA)またはポリデオキシリボヌクレオチド(DNA)を意味する。前記ポリヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNAまたはこれらのハイブリッド分子を含むが、これに限定されるものではない。また、前記アルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドの均等範囲は、配列番号9の塩基配列に対して実質的同一性を有する配列を含む。前記の実質的な同一性は、配列番号9の塩基配列と任意の他の配列を最大限に対応できるように整列し、その配列を解析し、前記の任意の他の配列が配列番号9の塩基配列と70%以上、90%以上、または98%以上の配列相同性を有することを意味する。当該技術分野における通常の知識を有する技術者は、当該分野に公知された遺伝子組換え技術等を用いて、前記ポリヌクレオチドの塩基配列のうちの1つ以上またはそれ以上の塩基を置換、付加、または欠失させることによって、前記実質的相同性を有する範囲で同一活性を有するアルロースエピマー化酵素変異体を暗号化するポリヌクレオチドを製造することができることが容易に理解される。このような相同性の比較は、市販のコンピュータプログラムを用いて、2個以上の配列間の相同性を百分率(%)で計算することによって実行することができる。
また、前記プライマー対は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドを合成するためのものであって、D-アルロース3-エピマー化酵素の変異体であるW29K/G216S/M234Iをコードするポリヌクレオチド(配列番号4の塩基配列からなる)をテンプレート(鋳型)として用いる場合、以下のような塩基配列を有する順方向プライマーと逆方向プライマーから構成される。
A77S
*順方向プライマー塩基配列(5’→3’)
AATACGACCTGAGCAGCGACGATCCGGCGGTG
*逆方向プライマー塩基配列(5’→3’)
GATCGTCGCTGCTCAGGTCGTATTTGGCCTCCA
また、前記組換えベクターは、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドを含む。前記組換えベクターは、アルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドを 公知の標準的な方法を使って、クローニングベクターや発現ベクター内に挿入された形態で提供されることができる。本発明にて使用される用語「クローニングベクター」は、宿主細胞内にDNA断片を運び、それを再生産することができる物質として定義される。本発明におけるクローニングベクターは、ポリアデニル化シグナル(polyadenylation signal)、転写終結配列(transcription termination sequence)、およびマルチクローニングサイト(multiple cloning site)をさらに含むことができる。このとき、前記マルチクローニングサイト(multiple cloning site)は、少なくとも1つのエンドヌクレアーゼ(endonuclease)制限酵素切断部位(restriction site)を含む。また、クローニングベクターは、プロモーターをさらに含むことができる。一例として、本発明におけるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iをコードするポリヌクレオチドは、ポリアデニル化シグナル(polyadenylation signal)および転写終結配列(transcription termination sequence)の上流(upstream)に位置することができる。また、本発明にて使用される用語「発現ベクター」は、適切な宿主内でクローニングされたDNAの転写と翻訳に必要なDNA配列として定義される。また、本発明にて使用される用語「発現ベクター」は、個体の細胞内に存在する場合、挿入物が発現されるように挿入物に作動可能に連結された必須の調節要素を含む遺伝子構築物を意味する。前記発現ベクターは、標準的な組換えDNA技術を用いて製造し精製することができる。前記発現ベクターの種類は、原核細胞および真核細胞の各種宿主細胞において所望する遺伝子を発現し、所望するタンパク質を生産する機能をする限り、特に限定されないが、強力な活性を示すプロモーターと強い発現力を保ちながら、自然状態と同様の形態の外来タンパク質を大量に生産することができるベクターが好ましい。発現ベクターは、少なくともプロモーター、開始コドン、所望するタンパク質をコードする遺伝子および終結コドンターミネーターが含まれていることが好ましい。その外に、シグナルペプチドをコードするDNA、追加の発現制御配列、所望する遺伝子の5’側および3’側の非翻訳領域、選択マーカー領域、または複製可能単位などを適宜含むこともできる。「プロモーター」とは、転写を指示するのに十分な最小配列を意味する。また、前記プロモーターには、細胞型特異的または外部のシグナルまたは薬剤によって誘導される、調節可能なプロモーター依存性遺伝子を発現可能にするのに十分なプロモーター構成を含むことができ、このような構成は遺伝子の5’または3’部分に位置することができる。前記プロモーターには、保存的プロモーターおよび誘導的プロモーターの両方が含まれる。プロモーター配列は、原核生物、真核生物またはウイルスに由来することができる。本発明にて使用される用語「作動可能に連結された」は、単一ポリヌクレオチド上のポリヌクレオチド配列との関連性によって、ある機能が他のものによって調節されることを意味する。例えば、プロモーターがコーティング配列の発現を制御することができる場合(すなわち、コーティング配列がプロモーターの転写制御下にある場合)、プロモーターはコーティング配列と連結されて作動するか、またはリボソーム結合部位が翻訳を促進させるようにする位置されていれば、リボソーム結合部位はコーティング配列に連結されて作動するものである。コーティング配列は、センス方向またはアンチセンス方向で制御配列に連結されて作動することができる。本発明による組換えベクターは、好ましくは発現ベクターである。
また、前記組換え菌株は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドによって形質転換されるか、または前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターによって形質転換されたものである。本発明にて使用される用語「組換え菌株」は、1つ以上の目的タンパク質をコードするポリヌクレオチドまたはこれを有する発現ベクターが宿主細胞に導入され、形質転換された細胞を意味する。前記発現ベクターを宿主細胞に導入し、形質転換体を製造するための方法としては、一過性トランスフェクション(transient transfection)、微細注射、形質導入(transduction)、細胞融合、リン酸カルシウム沈殿法、リポソーム媒介トランスフェクション(liposemmediated transfection)、DEAEデキストラン-媒介トランスフェクション(DEAE Dextran-mediated transfection)、ポリブレン-媒介トランスフェクション(polybrene-mediated transfection)、電気穿孔法(electroporation)、電気注入法(electroinjection)、PEGなどの化学的処理方法、遺伝子銃(gene gun)などを用いる方法、ヒートショック(heat shock)方法などがあるが、これに限定されるものではない。本発明にて発現ベクターに形質転換することができる宿主細胞としては、原核細胞、植物細胞、昆虫細胞、動物細胞など当業界に公知されたものであれば、その種類が大きく制限されず、好ましくは、DNAの導入効率が高く、導入されたDNAの発現効率が高い宿主が通常用いられる。例えば、前記宿主細胞は、大腸菌であることができる。前記大腸菌としては、BL21、JM109、K-12、LE392、RR1、DH5α、またはW3110などであってもよいが、これらに限定されるものではない。この他にも、前記宿主細胞として、バチルス・サブチルス、バチルス・チュリンゲンシスのようなバチルス属菌株、コリネバクテリウム・グルタミカムのようなコリネ・バクテリア属菌株、サルモネラテイフィムリウムなどのサルモネラ属菌株、その他セラチア・マルセッセンスおよび多様なシュードモナス種などの腸内菌と菌株などからなる群から選択された菌株を用いても差し支えない。
また、前記アルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iの製造方法は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドによって形質転換されるか、または前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターによって形質転換された組換え菌株を培養し、アルロースエピマー化酵素変異体を発現させる段階;および前記アルロースエピマー化酵素変異体が発現された組換え菌株の破砕物からプシコースエピマー化酵素を分離する段階を含む。宿主細胞によるタンパク質の発現は、ラクトース(Lactose)、誘導因子であるIPTG(isopropyl-1-thio-β-D-galactopyranoside)などを用いて発現を誘導することができ、誘導時間は、タンパク質の量が最大化となるように調節することができる。本発明におけるアルロースエピマー化酵素変異体は、組換え菌株の破砕物から回収することができる。タンパク質発現に使用された細胞は、凍結融解の繰り返し、超音波処理、機械的破壊、または細胞分解剤など、様々な物質的または化学的手段によって破壊されることができ、通常の生化学的分離技術によって分離または精製が可能である(Sambrook et al.,Molecular Cloning: A laboratory Manual,2nd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989;Deuscher,M.,Guide to Protein Purification Methods Enzymology,Vol.182.Academic Press.Inc.,San Diego,CA,1990)。例えば、宿主細胞によって発現されたタンパク質の分離または精製方法としては、電気泳動、遠心分離、ゲル濾過、沈殿、透析、クロマトグラフィー(イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、免疫吸着親和性クロマトグラフィー、逆相HPLC、ゲル浸透HPLC)、等電点電気泳動およびこれらの様々な変化または複合方法が含まれるが、これらに限定されない。一方、本発明における組換え菌株の破砕物からアルロースエピマー化酵素変異体を分離する段階は、好ましくは、ペプチドタグを用いたアフィニティークロマトグラフィー(affinity chromatography)によって行うことができる。前記ペプチドタグとしては、HAタグ、FLAGタグ、Hisタグ、BCCP(biotin carboxyl carrier protein)、c-mycタグ、V5タグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)またはMBP(maltose binding protein)などのように公知の様々なタグを用いることができ、このうち、Hisタグであることが好ましい。Hisタグ付きタンパク質は、Ni-NTA(ニッケル-ニトリロトリアセテート)樹脂のカラム上に特異的にトラップされ、EDTAまたはイミダゾールによって溶出されることができる。
本発明のもう一つの他の側面は、果糖からアルロースを製造する方法、または果糖からアルロースを製造するのに必要な様々な要素に関するものである。前記果糖からアルロースを製造するのに必要とされる様々な要素としては、アルロース生産用組成物がある。
前記アルロース生産用組成物の一例は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iを含む。また、前記アルロース生産用組成物の他の例は、配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドに形質転換されるか、または前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターにより形質転換された組換え菌株、該組換え菌株の培養物または前記組換え菌株の破砕物を含む。このとき、前記アルロース生産用組成物は、好ましくはマンガンイオン、ニッケルイオンおよびコバルトイオンからなる群から選択される1種以上をさらに含むことができ、より好ましくは、マンガンイオンまたはニッケルイオンをさらに含むことができる。本発明による新規なアルロースエピマー化酵素変異体は、金属イオンにより活性化が調節される金属酵素(metalloenzyme)の特性を示し、前記酵素による反応をマンガンイオンまたはニッケルイオンのような特定の金属イオンの存在下で行うことにより、アルロースの生産収率を増加させることができる。
また、前記果糖からアルロースを製造する方法の一例は、果糖を配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチドによって形質転換されるか、または前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクターによって形質転換された組換え菌株、該組換え菌株の培養物、前記組換え菌株の破砕物、またはこれらのうちのいずれか1つ以上を含む組成物と反応させる段階を含む。また、前記果糖からアルロースを製造する方法は、金属イオンを添加することをさらに含むことができ、金属イオンの種類は前述のとおりである。一例として、前記金属イオンは、基質である果糖に添加されてもよく、酵素変異体と果糖の混合物に添加されてもよい。また、他の例として、前記金属イオンは、酵素変異体が固定化された担体に添加されるか(果糖添加前)、前記酵素変異体が固定化された担体と果糖の混合物に添加されるか(果糖添加後)、または果糖添加時に果糖と混合物の形態で添加することができる。組換え菌株を用いる場合、前記金属イオンを培養物に添加してもよく、金属イオンを添加した培養培地で培養が行われてもよい。また、前記果糖からアルロースを製造する方法において、前記アルロースエピマー化酵素変異体または前記組換え菌株は、好ましくは、担体に固定化される。前記担体は、固定された酵素の活性が長期間維持され得る環境を造成することができるものであって、酵素固定化の用途で使用することができる公知のあらゆる担体から選択することができる。例えば、前記担体としてアルギン酸ナトリウム(sodium alginate)を用いることができる。アルギン酸ナトリウムは、海藻類の細胞壁に豊富に存在する天然コロイド状の多糖類であって、マンヌロン酸(β-D-mannuronic acid)とグルロン酸(α-L-guluronic acid)が組成されており、含有量の面ではランダムにβ-1,4結合をなして形成されており、菌株または酵素を安定的に固定させることができ、アルロース収率の面で有利であることができる。一例として、アルロースの収率をより増進させるために、1.5~4.0%(w/v)濃度のアルギン酸ナトリウム溶液(例えば、アルギン酸ナトリウム水溶液)、好ましくは約2.5%(w/v)濃度のアルギン酸ナトリウム溶液を組換え菌株の固定化に使用することができる。また、前記果糖からアルロースを製造する方法において、反応温度は60~70℃、好ましくは60~67℃、酵素変異体の安定性および最大活性を考慮したとき、より好ましくは60~65℃の範囲であり、反応pHは6.5~8、好ましくは6.5~7.5、より好ましくは6.5~7の範囲である。また、前記果糖からアルロースを製造する方法において、果糖の濃度は特に制限されないが、生産性ないし経済性を考慮したとき、全反応物を基準として1~75%(w/w)であることが好ましく、4~35%(w/w)であることがより好ましい。また、前記果糖からアルロースを製造する方法におて使用される酵素変異体の濃度は、全反応物基準として0.001~0.5mg/ml、好ましくは0.01~0.2mg/ml、より好ましくは0.02~0.1mg/mlであってもよい。また、組換え菌株を用いて果糖からアルロースを製造する場合、前記組換え菌株の宿主菌株は、食品学的に安全な菌株であることが好ましい。前記食品学的に安全な菌株は、一般的に安全と認められるGRAS(generally accepted as safe)級菌株を意味し、例えば、サッカロマイセス属菌(Saccharomyces sp.)、バチルス属菌株(Bacillus sp.)、コリネバクテリウム属株(Corynebacterium sp.)などから選択することができる。前記菌株は、飼料、医薬品、食品などの分野で様々な用途を有する化学物質を生産する産業用微生物である。このような菌株は、遺伝子操作および大量培養に容易であったり、または多様なプロセス条件で高い安定性を有する菌株である。また、このような菌株は、他の細菌に比べて比較的硬い細胞膜構造を有しているため、高糖濃度等による浸透圧の影響下でも菌体が安定した状態で存在する生物学的特性を示す。前記GRAS(generally accepted as safe)級菌株の具体的な例としては、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)などがある。
以下、本発明を実施例を通じてより具体的に説明する。ただし、以下の実施例は、本発明の技術的特徴を明確に例示するためのものに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。
実施例1:D-アルロース3-エピマー化酵素転換率および熱安定性を向上させるためのアミノ酸置換位置の追加探索
本発明の出願人は、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素の果糖のアルロースへの転換率および熱安定性を向上させるために、野生型D-アルロース3-エピメラーゼのアミノ酸配列のうち、29番目の位置に存在するトリプトファン(Trp)がリジン(Lys)に置換され、216番目の位置に存在するグリシン(Gly)がセリン(Ser)に置換され、同時に234番目の位置に存在するメチオニン(Met)がイソロイシン(Ile)に置換された新規なD-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iについて、以前に特許出願した[大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号(2021.11.04)]。前記フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来する野生型D-アルロース3-エピマー化酵素は、配列番号1のアミノ酸配列からなり、野生型D-アルロース3-エピマー化酵素を暗号化するポリヌクレオチド断片は、配列番号2の塩基配列からなる。また、前記D-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iは、配列番号3のアミノ酸配列からなり、D-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iのアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片は、配列番号4の塩基配列からなる。
本発明の発明者等は、D-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iの果糖のアルロースへの転換率および熱安定性を向上させるために、D-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iのアミノ酸配列をベースとしてホモロジーモデリング手法を用いて、タンパク質構造を予測し、アミノ酸置換位置を探索した。前記ホモロジーモデリングは、Robettaサーバーを用いて行われ、タンパク質構造予測および解析は、Coot、PyMol、UCSF Chimeraのようなソフトウェアプログラムを用いて行われた。D-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iの三次元構造モデルの解析により、化学結合が変化する時の転換率および熱安定性の向上に関連すると予想される計4個のアミノ酸残基の位置および前記位置に置換されるアミノ酸残基を選定した。
図1は、本発明の本発明者等がD-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iの果糖のアルロースへの転換率および熱安定性を向上させるために、置換候補として選定した計4個のアミノ酸残基の位置を示すものである。図1における「A77」は、配列番号3のアミノ酸配列のうち、77番目の位置に存在するアラニン(Als)を示し、「E173」は、配列番号3のアミノ酸配列のうち、173番目の位置に存在するグルタミン酸(Glu)を示し、「W209」は、配列番号3のアミノ酸配列のうち、209位の位置に存在するトリプトファン(Trp)を示し、「Q240」は、配列番号3のアミノ酸配列のうち、240位の位置に存在するグルタミン(Gln)を示す。
また、後述するように配列番号3のアミノ酸配列のうち、77番目の位置に存在するアラニン(Als)がセリン(Ser)に置換され、配列番号5のアミノ酸配列からなる酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iを作製し、配列番号3のアミノ酸配列のうち、173番目の位置に存在するグルタミン酸(Glu)をアラニン(Ala)に置換し、配列番号6のアミノ酸配列からなる酵素変異体W29K/E173A/G216S/M234Iを作製し、配列番号3のアミノ酸配列のうち、209位の位置に存在するトリプトファン(Trp)をロイシン(Leu)に置換し、配列番号7のアミノ酸配列からなる酵素変異体W29K/W209L/G216S/M234Iを作製し、配列番号3のアミノ酸配列のうち、240位の位置に存在するグルタミン(Gln)をアスパラギン酸(Asp)に置換し、配列番号8のアミノ酸配列からなる酵素変異体W29K/G216S/M234I/Q240Dを作製した。
実施例2:フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素変異体の過剰発現のための組換えベクターおよび組換え菌株の作製
D-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iのポリヌクレオチド(配列番号4)に基づくオーバーラップ伸長ポリメラーゼチェーン鎖反応法(overlap extension polymerase chain reaction)を用いて、酵素変異体4種(W29K/A77S/G216S/M234I、W29K/E173A/G216S/M234I、W29K/W209L/G216S/M234I、W29K/G216S/M234I/Q240D)のアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を作製した。
まず、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するアルロースエピマー化酵素変異体をコードする遺伝子を作製するために、下記表1に示すプライマーを用いてPCR反応を行った。具体的には、100μMのデオキシヌクレオチドトリホスフェート(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)が添加された反応液に、表1のプライマーであるオリゴヌクレオチド1pM、テンプレート(鋳型)として用いられるD-アルロースエピマー化酵素変異体W29/G216S/M234Iのポリヌクレオチド(配列番号4)100ngを混合し、Thermocycler(TP600、TAKARA BIO Inc.,JAPAN)を用いて、pfu-X DNAポリメラーゼ混合物(Bioneer)1ユニットの存在下で25~30サイクルで反応を行った。
プライマーの組合せにより変異体断片を増幅した後、それぞれの対を鋳型にし、NdeIとXhoI制限酵素認識部位の配列が導入されたオリゴヌクレオチドをプライマーとして用い、オーバーラップ伸長PCR(overlap extension PCR)により、最終的に酵素変異体4種(W29K/A77S/G216S/M234I、W29K/E173A/G216S/M234I、W29K/W209L/G216S/M234I、W29K/G216S/M234I/Q240D)のアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を作製した。以下の表2に制限酵素認識部位の配列を導入するために用いられたプライマーの塩基配列を示した。
配列番号9の塩基配列は、酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iのアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を示し、配列番号10の塩基配列は、酵素変異体W29K/E173A/G216S/M234Iのアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を示し、配列番号11の塩基配列は、酵素変異体W29K/W209L/G216S/M234Iのアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を示し、配列番号12の塩基配列は、酵素変異体W29K/G216S/M234I/Q240Dのアミノ酸配列を暗号化するポリヌクレオチド断片を示す。配列番号9~12の塩基配列は、酵素変異体のアミノ酸配列に直接対応する塩基配列から構成されており、便宜上、制限酵素認識部位の配列は省略した。
次いで、作製されたポリヌクレオチド断片を制限酵素NdeIとXhoIを用いて発現ベクターであるpET28a(Novagen)の同じ制限酵素部位に挿入し、組換え発現ベクター4種を作製した。また、ヒートショック(heat shock)法(Sambrook and Russell:Molecular Cloning.参照)を用いて、大腸菌BL21(DE3)(invitrogen)に組換え発現ベクターを導入させて形質転換し、組換え大腸菌4種を作製した。作製した組換え大腸菌に60%グリセリン溶液を添加し、酵素発現のための培養を行う前に-70℃で冷凍保存した。
実施例3:フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピメラーゼ変異体の発現および精製
下記表3の組成(培地1L基準)を有するタンパク質発現用培地150mlが収容された1L容量のフラスコに実施例2で作製した組換え大腸菌1mlを接種し、振とう培養器で32℃の温度条件および140rpmの振とう条件を維持しながら24時間培養した。培地に含まれた1%ラクトース(Lactose)でアルロースエピマー化酵素変異体の過剰発現を誘導した。
次いで、過剰発現されたアルロースエピマー化酵素変異体を、以下のような方法により分離した。まず、組換え大腸菌の培養液を4100×gおよび4℃の条件で約15分間遠心分離し、上澄み液を除去し、組換え大腸菌の菌体を回収した。その後、回収された組換え大腸菌の菌体をlysis buffer(50mM第1リン酸カリウム、300mM塩化カリウム、5mMイミダゾール含有)に懸濁させた後、超音波破砕機(Sonicator)で処理し、細胞を破砕した。次いで、細胞破砕液を15,814×gおよび4℃の条件で約10分間遠心分離し、細胞ペレットを除去し、上澄み液のみを回収した。その後、ヒスチジンタグ(His-tag)アフィニティークロマトグラフィーカラムおよび脱塩(desalting)カラムを用いて回収した上澄み液からアルロースエピマー化酵素変異体を含有した精製酵素液を分離した。
実施例4:D-アルロース3-エピマー化酵素変異体の果糖のアルロースへの転換率および熱安定性の確認
本発明の出願人が以前特許出願したD-アルロースエピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234I[大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号(2021.11.04)]および本発明にて新たに作製したD-アルロースエピマー化酵素変異体4種(W29K/A77S/G216S/M234I、W29K/E173A/G216S/M234I、W29K/W209L/G216S/M234I、W29K/G216S/M234I/Q240D)の果糖のアルロースの転換率および熱安定性を確認するために、酵素を高温に一定時間晒した後、果糖のアルロースへの転換活性が低下する程度を解析した。具体的には、大韓民国公開特許公報第10-2021-0132405号(2021.11.04)の実施例3で得られたW29K/G216S/M234Iの精製酵素液(酵素濃度0.3mg/ml)および本発明の実施例3で得られた精製酵素液(酵素濃度0.3mg/ml)を62℃の恒温水槽で0hr、0.5hr、1hr、1.5hrおよび2hr保管して熱処理した。その後、10%(w/w)果糖および1mM硫酸マンガン(MnSO)の金属イオンが含まれた50mM PIPES緩衝溶液(pH7.0)に熱処理された精製酵素液を酵素濃度が75μg/mlとなるように添加し、振とう恒温水槽(VS-1205SW1、ビジョン科学)を用いて、62℃の温度条件および120rpmの振とう条件で10分間反応させた。それから、反応生成液の温度を4℃まで下げて反応を停止させ、16,600×gおよび4℃の条件で遠心分離して上澄み液を回収した。その後、糖分析カラム(Benson、米国)が取り付けられた高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)システム(SP930Dpump、ヨンリン機器;MIDASオートサンプラー、Spark Holland社製)および示差屈折率検出器(2414 refractive index detector、Waters社)を用いて、上澄み液中のアルロース濃度および果糖濃度を測定し、測定した結果から果糖のアルロースへの転換率を計算した後、転換率を酵素活性の指標として用いた。
以下の表4において、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素変異体を熱処理したとき、熱処理条件別、果糖のアルロースへの転換率を示した。
前記の表4に示すように、フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iのアミノ酸配列に基づいて新たに作製されたフラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)に由来するD-アルロース3-エピマー化酵素変異体のほとんどは、W29K/G216S/M234Iよりも果糖のアルロースへの転換活性および熱安定性が低いことが示された。一方、D-アルロース3-エピマー化酵素変異体W29K/A77S/G216S/M234Iは、熱処理時間にかかわらず、D-アルロース3-エピマー化酵素変異体W29K/G216S/M234Iと類似またはより高い果糖のアルロースへの転換活性を示し、特に顕著に向上された熱安定性を示した。
以上のように本発明を前記の実施例を通じて説明したが、本発明が必ずしもここに限定されるものではなく、本発明の範囲と思想を逸脱しない範囲内で多様な変形実施が可能であることは勿論である。したがって、本発明の保護範囲は、本発明に添付された特許請求の範囲に属するすべての実施形態を含むものと解釈されるべきである。

Claims (10)

  1. 配列番号5のアミノ酸配列からなるアルロースエピマー化酵素変異体。
  2. 請求項1に記載のアルロースエピマー化酵素変異体をコードするポリヌクレオチド。
  3. 前記ポリヌクレオチドは、配列番号9の塩基配列からなることを特徴とする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。
  4. 請求項2に記載のポリヌクレオチドを含む、組換えベクター。
  5. 請求項2に記載のポリヌクレオチド、請求項3に記載のポリヌクレオチド、または請求項4に記載の組換えベクターのいずれかによって形質転換された組換え菌株。
  6. 請求項5に記載の組換え菌株を培養し、アルロースエピマー化酵素変異体を発現させる工程;および
    前記アルロースエピマー化酵素変異体が発現された組換え菌株の破砕物からアルロースエピマー化酵素変異体を分離する工程を含む、アルロースエピマー化酵素変異体の製造方法。
  7. 請求項1に記載のアルロースエピマー化酵素変異体を含む、アルロース生産用組成物。
  8. 請求項5に記載の組換え菌株、該組換え菌株の培養物または前記組換え菌株の破砕物を含む、アルロース生産用組成物。
  9. 果糖を請求項1に記載のアルロースエピマー化酵素変異体または前記アルロースエピマー化酵素変異体を含む組成物と反応させる工程を含む、アルロースの製造方法。
  10. 果糖を請求項5に記載の組換え菌株、該組換え菌株の培養物、前記組換え菌株の破砕物、またはそれらのうちのいずれか1つ以上を含む組成物と反応させる工程を含む、アルロースの製造方法。
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