JP2023553778A - プロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反応強化の度合いの評価方法 - Google Patents

プロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反応強化の度合いの評価方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、(A)プロピレンのヒドロホルミル化反応速度式を立てるステップと、(B)反応ガスの巨視的な反応動力学方程式を立てるステップと、(C)反応増大係数の数式を立てるステップと、(D)液相中の各反応成分の濃度を計算するステップとを含むプロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反応強化の度合いの評価方法を提供する。本発明は、マイクロ界面反応強化技術の経済性を実現すことを目標とし、空時収量を最大化するため、酸化反応マイクロ界面反応強化の評価方法を決定することで、ブチルアルデヒド合成反応器の設計と操作を最適化することが有益である。選択図 図1

Description

本発明は、反応器、モデリングの技術分野に関し、特に、プロピレンのヒドロホルミル化
によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反応強化の度合いの評価方法に関する。
オキソ合成反応器は、オキソ合成プロセス全体の中核となる装置で、Davy-Dowプ
ロセスでは2台の撹拌型タンク反応器を直列に接続して反応させる。プロピレンのヒドロ
ホルミル化反応の原料は、プロピレン、合成ガスで、触媒はトリフェニルホスフィン配位
子のロジウムホスフィン錯体、主な反応生成物はn-ブチルアルデヒド及びイソブチルア
ルデヒドである。合成ガスは、ガス分配器を経由して反応器に入り、プロピレンが外部循
環パイプラインを経由して反応器に入り、撹拌翼の作用において合成ガスが気泡になり、
気液ニ相が混合され、物質移動され、反応する。反応温度は、95~110℃、反応圧力
は1.8~1.9MPa、プロピレン転化率は約95%、ブチルアルデヒド収率は約95
%、合成ガス利用率>97%である。主反応以外に、プロパンを生成するためのプロピレ
ンの水素化、ブタノールを生成するためのブチルアルデヒドのさらなる水素化、三量体及
び高沸点化合物を生成するためのアルデヒド縮合などのいくつかの副反応も起こしていた

巨視的な反応速度論の観点から解析すると、生産能力の目標を達成するため、元の装置が
より高い運転温度及び運転圧力を用いる主な理由は、次のとおりである。(1)温度を上
げると、固有反応速度が増加し、反応抵抗が減少し、(2)圧力を上げると、反応ガス(
COとH2)の分圧が増加し、物質移動の推進力が増加する。システムの巨視的な反応速
度は、反応抵抗の減少及び物質移動の推進力の増加により加速される。
高温高圧条件は実際の生産に悪影響を与えるため、温度上昇と圧力上昇の操作は巨視的な
反応速度を上げるための理想的な方法ではない。ロジウム触媒を使用したプロピレンのヒ
ドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造プロセスの特徴によれば、このプロセスは物
質移動と固有反応の両方の影響を受ける反応プロセスであると考えられる。巨視的な反応
動力学理論から分かるように、巨視的な反応速度を決定する要因には、(1)固有反応速
度、(2)ガス分圧、(3)物質移動速度が含まれる。既存の研究の多くは、巨視的な反
応速度に対する前の2つの要因の影響に焦点を当てているが、物質移動速度を高める方法
についての研究はほとんどない。
理論的研究と工業的実践により、マイクロ界面強化技術が多相反応システムの気液界面面
積と物質移動速度を増大させることができることが示されている。理論的には、マイクロ
界面強化技術はプロピレンのカルボニル合成を実現し、生産能力を高めるだけでなく、エ
ネルギー消費と材料消費を削減する先進技術であることも証明できる。
マイクロ界面強化反応器の気泡サイズと構造・効率調整モデルのモデリング方法(中国特
開番号:第CN107563051A号)は、反応器の気泡サイズと反応器の構造パラメ
ータ、操作パラメータ及び物性パラメータとの間の関係を定量化している。通気量が一定
の場合、気泡サイズが小さいほど気液界面面積が大きくなり、物質移動抵抗が小さくなり
、巨視的な反応速度が大きくなる。生産能力が一定の場合、空時収量を最大化し、マイク
ロ界面反応強化技術の経済性を実現するため、酸化反応マイクロ界面反応強化の評価方法
をどのように決定するかは、重要な現実問題である。
上記の点に鑑みて本発明がなされた。
本発明の目的は、マイクロ界面反応強化技術の経済性を実現すことを目標とし、空時収量
を最大化するため、酸化反応マイクロ界面反応強化の評価方法を決定することで、ブチル
アルデヒド合成反応器の設計と操作を最適化するプロピレンのヒドロホルミル化によるブ
チルアルデヒド製造のマイクロ界面反応強化の度合いの評価方法を提供することである。
マイクロ界面強化技術は、多相反応システムの気液界面面積と物質移動速度を増大させる
ことができる。理論的には、マイクロ界面強化技術はプロピレンのカルボニル合成を実現
し、生産能力を高めるだけでなく、エネルギー消費と材料消費を削減する先進技術である
ことも証明できる。実際、巨視的な反応動力学理論から分かるように、巨視的な反応速度
を決定する要因には、(1)固有反応速度、(2)ガス分圧、(3)物質移動速度が含ま
れる。
現在、マイクロ界面の強化は主に第一に気液物質移動界面面積の増加、第二に気液物質移
動係数の増大 すなわち、気液物質移動抵抗の低減という2つの側面に反映されていると
考えられる。通常、通気量が一定の場合、気泡サイズが小さいほど気液界面面積が大きく
なり、物質移動抵抗が小さくなり、巨視的な反応速度が大きくなる。したがって生産能力
が一定の場合、マイクロ界面反応の強化効果を定量化することは、ブチルアルデヒド合成
反応器の設計と操作を最適化することで、空時収量を最大化するのに役立つ。
本発明は、プロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反
応強化の評価方法を決定することにより、マイクロ界面反応強化技術の経済性を実現する
と共に空時収量を最大化することができる。
実際、マイクロ界面システムの構造を最適化するため、中国特開番号第CN107563
051A号は反応器の気泡サイズと反応器の構造パラメータ、操作パラメータ及び物性パ
ラメータとの間の関係を定量化している。該特許は、システムの気泡径d32アルゴリズ
ムに関する研究を再構築したものである。本発明は、該特許で構築されたd32に基づい
て、反応システム内の各反応ガスの構造・効率調整数学モデルを構築すると同時に、該反
応システムの評価方法をさらに探究するため、本発明は各反応の反応式、反応増大係数の
数式なども構築し、これらの式の組み合わせを通じて液相中の各反応成分の濃度を計算し
、計算結果からマイクロ界面強化物質移動の効果を明確に評価することができ、このよう
な評価方法は本発明に特有のものである。
本発明の上記目的を達成するため、次の技術的手段を講じる。
本発明は、プロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反
応強化の度合いの評価方法を提供し、以下のステップ:
(A)プロピレンのヒドロホルミル化反応速度式を立てるステップ、
(B)反応ガスの巨視的な反応動力学方程式を立てるステップ、
(C)反応増大係数の数式を立てるステップ、及び
(D)液相中の各反応成分の濃度を計算するステップ
を含むことを特徴とする、上記評価方法。
好ましくは、前記ステップ(A)は、以下の構成を有し、
反応過程中の次の各反応の化学反応式を立て、
Figure 2023553778000002
(1)
Figure 2023553778000003
(2)
Figure 2023553778000004
(3)
ここで、式(1)は、主反応式、式(2)~(3)は副反応式であり、
前記化学反応式に基づき次の各反応の反応速度式を構築し、
Figure 2023553778000005
(4)
Figure 2023553778000006
(5)
Figure 2023553778000007
(6)
ここで、RBn、RBi及びRpeは、各々n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
ド及びプロパンの反応生成速度(単位:mol/(m3・s))、kB及びkpeは、各
々ブチルアルデヒド及びプロパン生成の反応速度定数(単位:m6/(mol2・s)及
びm3/(mol・s))、k2、a及びbは、反応パラメータ、
Figure 2023553778000008

Figure 2023553778000009
とCCOは、各々液相中のプロピレン、H2及びCOの濃度(単位:mol/m3)、
Figure 2023553778000010
及び
Figure 2023553778000011
は、各々配位子と触媒の質量分率である。
好ましくは、前記ステップ(B)は、以下の構成を有し、
反応過程で、ガス・液膜中のCOとH2の物質移動速度は、液相中の反応速度と等しくな
り、次の式が得られ、
Figure 2023553778000012
(7)
Figure 2023553778000013
(8)
式(8)を簡略化して、プロピレンの巨視的な反応速度式が得られ、
Figure 2023553778000014
(9)
ここで、kG,COは、気泡内のCOガス膜物質移動係数(単位:m/s)、PCOは、
気泡内のCO分圧(単位:Pa)、Hcoは、COのヘンリー係数(単位:Pa・m3/
mol)、Ci, COは、気液界面付近の液相中のCOのモル濃度(単位:mol/m
3)、は、気液界面付近の液相中のH2のモル濃度(単位:mol/m3)、kL,CO
は、COの液側物質移動係数(、単位:m/s)、ECOは、COの反応増大係数、
Figure 2023553778000015
は、プロピレンの巨視的な反応速度(単位:mol/(m3・s))、
Figure 2023553778000016

Figure 2023553778000017
は、各々H2のガス膜、液膜物質移動係数(単位:m/s)、aは、気液界面面積(単位
:m2/m3)、
Figure 2023553778000018
は、H2の反応増大係数、
Figure 2023553778000019
は、気泡内の気相本体中のH2分圧(単位:Pa)、
Figure 2023553778000020
は、H2のヘンリー係数(単位:Pa・m3/mol)である。
式(7)及び式(8)における気相成分xのガス・液膜中の物質移動係数とaは、対応す
る構造・効率調整数学モデルを構築し、システムの気泡径d32と各々次の関係を有し、
Figure 2023553778000021
(10)
Figure 2023553778000022
(11)
Figure 2023553778000023
(12)
ここで、xは、気相成分のCOとH2、DGxは反応ガスのガス側拡散係数(単位:m2
/s)、DLxは、反応ガスの液側拡散係数(単位:m2/s)、
Figure 2023553778000024
は、ガス空塔速度(単位:m/s)であり、
式(10)中、t32は、気泡の滞留時間(単位:s)であり、反応器の操作液面がH0
の場合、
Figure 2023553778000025
(13)
式(11)中、υsは、気泡のスリップ速度(単位:m/s)であり、式(14)に従い
計算され、
Figure 2023553778000026
(14)
式(12)~(14)中、
Figure 2023553778000027
は、液空塔速度(単位:m/s)、
Figure 2023553778000028
は、気泡群の上昇速度(単位:m/s)であり、式(15)に従い計算され、
Figure 2023553778000029
(15)
式(15)中、υ0は、無限静止液中における単一気泡の上昇速度(単位:m/s)であ
り、式(16)に従い計算でき、
Figure 2023553778000030
(16)
式(16)中、Moは、Morton数で、
Figure 2023553778000031
となり、deは、無次元化した気泡径で、
Figure 2023553778000032
となり、Kbは、システムの物性関連定数で、
Figure 2023553778000033
となり、有機溶媒又は混合物について、Kb0=10.2、Kb<12の場合、Kb=1
2として計算し、定数c及びnはシステムの物性にも関連し、実際のシステムの特徴によ
り対応する経験値を取ることができ、σLは、反応液の表面張力(単位:N/m)、gは
、重力加速度(単位:m/s2)、ρLは、反応液の密度(単位:kg/m3)、μLは
、反応液の動粘度(単位:Pa・s)である。

好ましくは、前記ステップ(C)は、以下の構成を有し、
プロピレンのヒドロホルミル化反応システムでは、CO及びH2反応のHa数は、それぞ
れ式(17)及び(18)で表されることができ、
Figure 2023553778000034
(17)
Figure 2023553778000035
(18)
ガス成分xに対応するE∞は、式(19)で表されることができ、
Figure 2023553778000036
(19)
ガス反応成分xに対応する反応増大係数Exの式は、次のとおりであり、
Figure 2023553778000037
(20)
ここで、HaCOは、COの八田数、は、H2の八田数、DL,COは、COの液相拡散
係数(単位:m2/s)、は、H2の液相拡散係数(単位:m2/s)、DL,Peは、
液相におけるプロピレン拡散係数(単位:m2/s)である。
好ましくは、前記ステップ(D)は、以下の構成を有し、
反応器が完全混合型流通式反応器であると仮定すると、反応成分であるプロピレン、CO
及びH2の物質収支を計算し、式(21)~(23)が得られ、
Figure 2023553778000038
(21)
Figure 2023553778000039
(22)
Figure 2023553778000040
(23)
式(21)~(23)中、
Figure 2023553778000041

Figure 2023553778000042
及び
Figure 2023553778000043
は、それぞれ反応器入口でのプロピレン、CO及びH2のモル流量(単位:mol/s)
、QLは、反応器出口での液体体積流量(単位:m3/s)、
Figure 2023553778000044
及び
Figure 2023553778000045
は、それぞれ反応器出口でのCO及びH2のモル流量(単位:mol/s)であり、
反応ガスH2とCOと不活性ガスN2とメタンなどの分圧比の和が
Figure 2023553778000046
に変わらないと仮定し、同時に気相中のH2、COと不活性ガスN2及びメタンなどの分
圧とこれらのモル流量との関係から、式(24)及び式(25)が得られ、
Figure 2023553778000047
(24)
Figure 2023553778000048
(25)
ここで、Iは、不活性ガスN2及びメタンなど、
Figure 2023553778000049
は、反応ガスH2、CO、不活性ガスN2及びメタンなどの非液相揮発性ガス成分が占め
る気相分圧と全圧の比、FIは、反応器出口でのIのモル流量の和(単位:kmol/h
)、PTは、反応の運転圧力(単位:MPa)であり、
入口でのプロピレン、CO及びH2のモル流量に基づき、式(4)~(25)を組み合わ
せることで、反応器の液相中のプロピレン、CO及びH2の濃度、及び出口での各成分の
モル流量を算出できる。
本発明の評価方法では、まず反応ガスの巨視的な動力学方程式を立て、その後反応増大係
数Ex数式の立式及び液相反応物質濃度計算方法の確立により、液相中の反応成分濃度、
巨視的な反応速度を計算して、反応強化の効果を評価する。
本発明の評価方法は、マイクロ界面物質移動の強化効果を評価する。実際に生産する時、
一般的に気泡径を小さくし、気液接触面積を大きくすることによってマイクロ界面物質移
動の強化効果を奏する。「マイクロ」とは、「マイクロ・ナノ」のことで、「界面」とは
、物質移動を増大する作用は主に気液接触界面を向上することである。本発明の評価方法
は、マイクロ界面とマクロ界面の巨視的な反応速度、物質移動係数などのパラメータを比
較することにより、マイクロ界面強化技術の該反応システムへの強化の度合いを評価であ
る。
ステップ(A)は、反応過程中の各反応の化学反応式を立て、各化学反応式に基づき各反
応の反応速度式を立てる。ステップ(B)は、最初で得られたn-ブチルアルデヒド、イ
ソブチルアルデヒド及びプロパンの反応生成速度に基づき、反応過程中のCOとH2のガ
ス・液膜中の物質移動速度と液相中の反応速度が等しいという条件を用いて、プロパンの
巨視的な反応速度rpeと気泡サイズd32との間の関係式を得、また気相成分xのガス
・液膜中の物質移動係数とaの構造・効率調整数学モデルを得る。ステップ(C)は、反
応増大係数の数式を立てる。ステップ(D)は、反応成分であるプロピレン、COとH2
の物質収支を計算し、各ガス分圧とそのモル流量の関係を利用して対応する式を得、各ス
テップ中の式を組み合わせることにより、反応器の液相中のプロピレン、COとH2の濃
度、及び出口での各成分のモル流量が得られる。
本発明は、上記の計算方法によって設計されたプロピレンのヒドロホルミル化によるブチ
ルアルデヒド製造のマイクロ界面強化反応システムも提供する。上記の計算方法によって
設計された反応器は、物質移動を効果的に増大できることで、空時収量を最大化し、マイ
クロ界面反応強化技術の経済性を実現する。
中国特開番号第CN113061080A号、第CN113072438A号、第CN1
13061081A号及び第CN113041962A号などには、いずれも具体的なプ
ロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面強化反応システ
ムが開示されているため、本発明ではその説明を省略する。本発明は、液相中の各反応成
分の濃度を計算できるため、該評価結果に基づいてマイクロ界面強化の度合いを判断し、
該評価結果によりマイクロ界面強化の効果を説明することができる。
従来技術と比較して、本発明の有利な効果としては、
本発明は、マイクロ界面反応強化技術の経済性を実現すことを目標とし、空時収量を最大
化するため、酸化反応マイクロ界面反応強化の評価方法を決定することで、ブチルアルデ
ヒド合成反応器の設計と操作を最適化することが有益である。
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読めば、様々な他の利点及び効果が当業者にとっ
てより一層明らかになるであろう。添付の図面は、好ましい実施形態を例示することのみ
を目的としており、本発明を限定するものと見なされるべきではない。また、図面を通し
て、同じ符号を付けたものは、同じ構成要素を示す。
気液界面面積に対する気泡サイズの影響を示す関係グラフである。 ガス側・液側物質移動容量係数に対する気泡サイズの影響を示す関係グラフである。 液相のCO濃度に対する気泡サイズの影響を示す関係グラフである。 液相のH2濃度に対する気泡サイズの影響を示す関係グラフである。 プロピレンの巨視的な反応速度に対する気泡サイズの影響を示す関係グラフである。
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、この例を添付の図面に示す。以下の描写が添付
の図面を参照するとき、別段の指示がない限り、異なる図面の同じ符号は同じ又は類似の
構成要素を意味する。以下の例示的な実施例の中で描写される実施形態は、本開示と一致
する全ての実施形態を表すわけではない。むしろ、これらは、添付の特許請求の範囲に記
載されている本開示のいくつかの態様と一致する装置及び方法の単なる例である。
本開示で使用される用語は、特定の実施例を説明することだけを目的としており、本開示
を限定することを意図していない。本開示及び添付の特許請求の範囲で使用される際に、
単数形の用語「一種」、「前記」、及び「該」は、文脈がそうでないことを明確に指示し
ない限り、複数の指示対象も含むことを意図している。本明細書に用いられている「及び
/又は」という用語は、関連して列挙される項目の1つ以上の、任意及び全ての組み合わ
せを含むことも理解されたい。
本開示において様々な情報を説明するため、「第1」、「第2」、「第3」などの用語を
使用する場合があるが、これらの情報はこれらの用語に限定されるべきではないことを理
解されたい。 これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用され
る。例えば本開示の範囲から逸脱することなく、第1の情報を第2の情報と呼ぶこともで
き、同様に、第2の情報を第1の情報と呼ぶこともできる。文脈に応じて、本明細書で使
用される「場合」という用語は、「~のとき」又は「もし~の場合」又は「もし~ならば
」と解釈される場合がある。
以下は、本発明における技術的手段をより明確に説明するため、具体的実施例の形で説明
する。
実施例
本実施例は、本発明の評価方法に基づいて、ある企業のプロピレンのヒドロホルミル化に
よるブチルアルデヒド製造の反応区域の撹拌型タンク反応器及び既存の操業状況について
、気液界面面積、気液物質移動係数及びプロピレンの巨視的な反応速度に対する反応器内
の気泡サイズの影響を研究する。
計算条件は次の通りであり、
反応器の操作パラメータ:
元の反応器の操作液面高さH0=9.5m、反応器の断面積S0=18.85m2、
液相密度rL=730 kg/m3、粘度mL=0.195 mPa・s、表面張力sL=14.7 mN/m
運転圧力PT=1.9MPa、運転温度T=362.65K、
液相流量QL=2.41×10-2m3/s、
プロピレンのモル流量
Figure 2023553778000050
=530.13kmol/h、COのモル流量
Figure 2023553778000051
=400.38kmol/h、H2のモル流量
Figure 2023553778000052
=434.32kmol/h、
本発明の実施例のプロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ
界面反応強化の度合いの評価方法は、具体的に以下のステップを含み、
(A)プロピレンのヒドロホルミル化反応速度式を立てるステップ
反応過程中の次の各反応の化学反応式を立て、
Figure 2023553778000053
(1)
Figure 2023553778000054
(2)
Figure 2023553778000055
(3)
ここで、式(1)は、主反応式、式(2)~(3)は副反応式であり、
前記化学反応式に基づき次の各反応の反応速度式を構築し、
Figure 2023553778000056
(4)
Figure 2023553778000057
(5)
Figure 2023553778000058
(6)
ここで、RBn、RBi及びRpeは、各々n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
ド及びプロパンの反応生成速度(単位:mol/(m3・s))、kB及びkpeは、各
々ブチルアルデヒド及びプロパン生成の反応速度定数(単位:m6/(mol2・s)及
びm3/(mol・s))、k2、a及びbは、反応パラメータ、
Figure 2023553778000059

Figure 2023553778000060
とCCOは、各々液相中のプロピレン、H2及びCOの濃度(単位:mol/m3)、
Figure 2023553778000061
及び
Figure 2023553778000062
は、各々配位子と触媒の質量分率である。
(B)反応ガスの巨視的な反応動力学方程式を立てるステップ
反応過程で、ガス・液膜中のCOとH2の物質移動速度は、液相中の反応速度と等しくな
り、次の式が得られ、
Figure 2023553778000063
(7)
Figure 2023553778000064
(8)
式(8)を簡略化して、プロピレンの巨視的な反応速度式が得られ、
Figure 2023553778000065
(9)
ここで、kG,COは、気泡内のCOガス膜物質移動係数(単位:m/s)、PCOは、
気泡内のCO分圧(単位:Pa)、Hcoは、COのヘンリー係数(単位:Pa・m3/
mol)、Ci, COは、気液界面付近の液相中のCOのモル濃度(単位:mol/m
3)、は、気液界面付近の液相中のH2のモル濃度(単位:mol/m3)、kL,CO
は、COの液側物質移動係数(、単位:m/s)、ECOは、COの反応増大係数、
Figure 2023553778000066
は、プロピレンの巨視的な反応速度(単位:mol/(m3・s))、
Figure 2023553778000067

Figure 2023553778000068
は、各々H2のガス膜、液膜物質移動係数(単位:m/s)、aは、気液界面面積(単位
:m2/m3)、
Figure 2023553778000069
は、H2の反応増大係数、
Figure 2023553778000070
は、気泡内の気相本体中のH2分圧(単位:Pa)、
Figure 2023553778000071
は、H2のヘンリー係数(単位:Pa・m3/mol)である。
式(7)及び式(8)における気相成分xのガス・液膜中の物質移動係数とaは、対応す
る構造・効率調整数学モデルを構築し、システムの気泡径d32と各々次の関係を有し、
Figure 2023553778000072
(10)
Figure 2023553778000073
(11)
Figure 2023553778000074
(12)
ここで、xは、気相成分のCOとH2、DGxは反応ガスのガス側拡散係数(単位:m2
/s)、DLxは、反応ガスの液側拡散係数(単位:m2/s)、
Figure 2023553778000075
は、ガス空塔速度(単位:m/s)であり、
式(10)中、t32は、気泡の滞留時間(単位:s)であり、反応器の操作液面がH0
の場合、
Figure 2023553778000076
(13)
式(11)中、υsは、気泡のスリップ速度(単位:m/s)であり、式(14)に従い
計算され、
Figure 2023553778000077
(14)
式(12)~(14)中、
Figure 2023553778000078
は、液空塔速度(単位:m/s)、
Figure 2023553778000079
は、気泡群の上昇速度(単位:m/s)であり、式(15)に従い計算され、
Figure 2023553778000080
(15)
式(15)中、υ0は、無限静止液中における単一気泡の上昇速度(単位:m/s)であ
り、式(16)に従い計算でき、
Figure 2023553778000081
(16)
式(16)中、Moは、Morton数で、
Figure 2023553778000082
となり、deは、無次元化した気泡径で、
Figure 2023553778000083
となり、Kbは、システムの物性関連定数で、
Figure 2023553778000084
となり、有機溶媒又は混合物について、Kb0=10.2、Kb<12の場合、Kb=1
2として計算し、定数c及びnはシステムの物性にも関連し、実際のシステムの特徴によ
り対応する経験値を取ることができ、σLは、反応液の表面張力(単位:N/m)、gは
、重力加速度(単位:m/s2)、ρLは、反応液の密度(単位:kg/m3)、μLは
、反応液の動粘度(単位:Pa・s)である。
(C)反応増大係数の数式を立てるステップ
プロピレンのヒドロホルミル化反応システムでは、CO及びH2反応のHa数は、それぞ
れ式(17)及び(18)で表されることができ、
Figure 2023553778000085
(17)
Figure 2023553778000086
(18)
ガス成分xに対応するE∞は、式(19)で表されることができ、
Figure 2023553778000087
(19)
ガス反応成分xに対応する反応増大係数Exの式は、次のとおりであり、
Figure 2023553778000088
(20)
ここで、HaCOは、COの八田数、は、H2の八田数、DL,COは、COの液相拡散
係数(単位:m2/s)、は、H2の液相拡散係数(単位:m2/s)、DL,Peは、
液相におけるプロピレン拡散係数(単位:m2/s)である。
(D)液相中の各反応成分の濃度を計算するステップ
反応器が完全混合型流通式反応器であると仮定すると、反応成分であるプロピレン、CO
及びH2の物質収支を計算し、式(21)~(23)が得られ、
Figure 2023553778000089
(21)
Figure 2023553778000090
(22)
Figure 2023553778000091
(23)
式(21)~(23)中、
Figure 2023553778000092

Figure 2023553778000093
及び
Figure 2023553778000094
は、それぞれ反応器入口でのプロピレン、CO及びH2のモル流量(単位:mol/s)
、QLは、反応器出口での液体体積流量(単位:m3/s)、
Figure 2023553778000095
及び
Figure 2023553778000096
は、それぞれ反応器出口でのCO及びH2のモル流量(単位:mol/s)であり、
反応ガスH2とCOと不活性ガスN2とメタンなどの分圧比の和が
Figure 2023553778000097
に変わらないと仮定し、同時に気相中のH2、COと不活性ガスN2及びメタンなどの分
圧とこれらのモル流量との関係から、式(24)及び式(25)が得られ、
Figure 2023553778000098
(24)
Figure 2023553778000099
(25)
ここで、Iは、不活性ガスN2及びメタンなど、
Figure 2023553778000100
は、反応ガスH2、CO、不活性ガスN2及びメタンなどの非液相揮発性ガス成分が占め
る気相分圧と全圧の比、FIは、反応器出口でのIのモル流量の和(単位:kmol/h
)、PTは、反応の運転圧力(単位:MPa)であり、
入口でのプロピレン、CO及びH2のモル流量に基づき、式(4)~(25)を組み合わ
せることで、反応器の液相中のプロピレン、CO及びH2の濃度、及び出口での各成分の
モル流量を算出できる。
巨視的な反応速度と液相中のCO及びH2の濃度と気泡サイズの変化との関係以外に、気
液界面面積、ガス側・液側物質移動容量係数と気泡サイズの変化との関係も得ることがで
きる。具体的な変化関係を図1~図5に示す。
図1は、気液界面面積aに対する気泡サイズd32の影響を示している。図1から、反応
システムの気泡サイズの縮小に伴い、気液界面面積が増加し続けることが分かる。この実
施例において、気泡サイズは3.5mmから0.1mmに縮小し、気液界面面積が134
m2/m3から16425m2/m3に増加し、123倍程度増加した。
図2は、ガス側・液側物質移動容量係数に対する気泡サイズd32の影響を示し、図2か
ら、成分CO及びH2のガス側・液側の物質移動容量係数は、気泡サイズの縮小に伴って
増加することが分かる。
図3は、液相中のCO濃度に対する気泡サイズd32の影響を示している。図3から、気
泡サイズが小さいほど、液相中のCO濃度が高くなることが分かる。この実施例において
、気泡サイズは3.5mmから0.1mmに縮小し、液相のCO濃度が4.9mol/m
3から10.5mol/m3に増加し、116.4%程度上がった。
図4は、液相中のH2濃度に対する気泡サイズd32の影響を示している。図4から、液
相中のH2濃度は、気泡サイズの縮小に伴って増加することが分かる。この実施例におい
て、気泡サイズは、3.5mmから0.1mmに縮小し、液相のH2濃度が40.2mo
l/m3から44.1mol/m3に増加し、9.7%程度上がった。
図5は、プロピレンの巨視的な反応速度に対する気泡サイズd32の影響を示している。
図5から、巨視的な反応速度は、気泡サイズの縮小に伴って増加することが分かる。この
実施例において、気泡サイズは3.5mmから0.1mmに縮小し、プロピレンの巨視的
な反応速度が0.160mol/(m3・s)から0.381mol/(m3・s)に増
加し、137.5%程度増大した。
図1~図5から分かるように、気泡サイズd32が縮小した場合、気液界面面積が増加し
続け、液相中のCO及びH2の濃度が増加し、ガス側・液側物質移動容量係数が増加し、
プロピレンの巨視的な反応速度も増加する。気泡サイズの縮小は、プロピレンのヒドロホ
ルミル化によるブチルアルデヒド製造の反応効率に有益であることが分かる。
上述の各パラメータが計算式に明示されていない場合でも、得られた結果パラメータに基
づいて簡単な計算を行うことで、上述の各パラメータを得ることができる。
上記は、本開示の好ましい実施例に過ぎず、本開示を限定することを意図するものではな
く、本開示の精神及び原則の範囲内で行われる任意の修正、均等物による置換、改良など
は、本開示の保護範囲内に含まれる。

Claims (6)

  1. プロピレンのヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面反応強化の度
    合いの評価方法であって、以下のステップ:
    (A)プロピレンのヒドロホルミル化反応速度式を立てるステップ、
    (B)反応ガスの巨視的な反応動力学方程式を立てるステップ、
    (C)反応増大係数の数式を立てるステップ、及び、
    (D)液相中の各反応成分の濃度を計算するステップ
    を含むことを特徴とする、上記評価方法。
  2. 前記ステップ(A)は、以下の構成を有し、
    反応過程中の次の各反応の化学反応式を立て、
    Figure 2023553778000101
    (1)
    Figure 2023553778000102
    (2)
    Figure 2023553778000103
    (3)
    ここで、式(1)は、主反応式、式(2)~(3)は副反応式であり、
    前記化学反応式に基づき次の各反応の反応速度式を構築し、
    Figure 2023553778000104
    (4)
    Figure 2023553778000105
    (5)
    Figure 2023553778000106
    (6)
    ここで、RBn、RBi及びRpeは、各々n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
    ド及びプロパンの反応生成速度(単位:mol/(m3・s))、kB及びkpeは、各
    々ブチルアルデヒド及びプロパン生成の反応速度定数(単位:m6/(mol2・s)及
    びm3/(mol・s))、k2、a及びbは、反応パラメータ、
    Figure 2023553778000107

    Figure 2023553778000108
    とCCOは、各々液相中のプロピレン、H2及びCOの濃度(単位:mol/m3)、
    Figure 2023553778000109
    及び
    Figure 2023553778000110
    は、各々配位子と触媒の質量分率である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の評価方法。
  3. 前記ステップ(B)は、以下の構成を有し、
    反応過程で、ガス・液膜中のCOとH2の物質移動速度は、液相中の反応速度と等しくな
    り、次の式が得られ、
    Figure 2023553778000111
    (7)
    Figure 2023553778000112
    (8)
    式(8)を簡略化して、プロピレンの巨視的な反応速度式が得られ、
    Figure 2023553778000113
    (9)
    ここで、kG,COは、気泡内のCOガス膜物質移動係数(単位:m/s)、PCOは、
    気泡内のCO分圧(単位:Pa)、Hcoは、COのヘンリー係数(単位:Pa・m3/
    mol)、Ci, COは、気液界面付近の液相中のCOのモル濃度(単位:mol/m
    3)、は、気液界面付近の液相中のH2のモル濃度(単位:mol/m3)、kL,CO
    は、COの液側物質移動係数(単位:m/s)、ECOは、COの反応増大係数、
    Figure 2023553778000114
    は、プロピレンの巨視的な反応速度(単位:mol/(m3・s))、
    Figure 2023553778000115

    Figure 2023553778000116
    は、各々H2のガス膜、液膜物質移動係数(単位:m/s)、aは、気液界面面積(単位
    :m2/m3)、
    Figure 2023553778000117
    は、H2の反応増大係数、
    Figure 2023553778000118
    は、気泡内の気相本体中のH2分圧(単位:Pa)、
    Figure 2023553778000119
    は、H2のヘンリー係数(単位:Pa・m3/mol)である。
    式(7)及び式(8)における気相成分xのガス・液膜中の物質移動係数とaは、対応す
    る構造・効率調整数学モデルを構築し、システムの気泡径d32と各々次の関係を有し、
    Figure 2023553778000120
    (10)
    Figure 2023553778000121
    (11)
    Figure 2023553778000122
    (12)
    ここで、xは、気相成分のCOとH2、DGxは反応ガスのガス側拡散係数(単位:m2
    /s)、DLxは、反応ガスの液側拡散係数(単位:m2/s)、
    Figure 2023553778000123
    は、ガス空塔速度(単位:m/s)であり、
    式(10)中、t32は、気泡の滞留時間(単位:s)であり、反応器の操作液面がH0
    の場合、
    Figure 2023553778000124
    (13)
    式(11)中、υsは、気泡のスリップ速度(単位:m/s)であり、式(14)に従い
    計算され、
    Figure 2023553778000125
    (14)
    式(12)~(14)中、
    Figure 2023553778000126
    は、液空塔速度(単位:m/s)、
    Figure 2023553778000127
    は、気泡群の上昇速度(単位:m/s)であり、式(15)に従い計算され、
    Figure 2023553778000128
    (15)
    式(15)中、υ0は、無限静止液中における単一気泡の上昇速度(単位:m/s)であ
    り、式(16)に従い計算でき、
    Figure 2023553778000129
    (16)
    式(16)中、Moは、Morton数で、
    Figure 2023553778000130
    となり、deは、無次元化した気泡径で、
    Figure 2023553778000131
    となり、Kbは、システムの物性関連定数で、
    Figure 2023553778000132
    となり、有機溶媒又は混合物について、Kb0=10.2、Kb<12の場合、Kb=1
    2として計算し、定数c及びnはシステムの物性にも関連し、実際のシステムの特徴によ
    り対応する経験値を取ることができ、σLは、反応液の表面張力(単位:N/m)、gは
    、重力加速度(単位:m/s2)、ρLは、反応液の密度(単位:kg/m3)、μLは
    、反応液の動粘度(単位:Pa・s)である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の評価方法。
  4. 前記ステップ(C)は、以下の構成を有し、
    プロピレンのヒドロホルミル化反応システムでは、CO及びH2反応のHa数は、それぞ
    れ式(17)及び(18)で表されることができ、
    Figure 2023553778000133
    (17)
    Figure 2023553778000134
    (18)
    ガス成分xに対応するE∞は、式(19)で表されることができ、
    Figure 2023553778000135
    (19)
    ガス反応成分xに対応する反応増大係数Exの式は、次のとおりであり、
    Figure 2023553778000136
    (20)
    ここで、HaCOは、COの八田数、は、H2の八田数、DL,COは、COの液相拡散
    係数(単位:m2/s)、は、H2の液相拡散係数(単位:m2/s)、DL,Peは、
    液相におけるプロピレン拡散係数(単位:m2/s)である
    ことを特徴とする、請求項3に記載の評価方法。
  5. 前記ステップ(D)は、以下の構成を有し、
    反応器が完全混合型流通式反応器であると仮定すると、反応成分であるプロピレン、CO
    及びH2の物質収支を計算し、式(21)~(23)が得られ、
    Figure 2023553778000137
    (21)
    Figure 2023553778000138
    (22)
    Figure 2023553778000139
    (23)
    式(21)~(23)中、
    Figure 2023553778000140

    Figure 2023553778000141
    及び
    Figure 2023553778000142
    は、それぞれ反応器入口でのプロピレン、CO及びH2のモル流量(単位:mol/s)
    、QLは、反応器出口での液体体積流量(単位:m3/s)、
    Figure 2023553778000143
    及び
    Figure 2023553778000144
    は、それぞれ反応器出口でのCO及びH2のモル流量(単位:mol/s)であり、
    反応ガスH2とCOと不活性ガスN2とメタンなどの分圧比の和が
    Figure 2023553778000145
    に変わらないと仮定し、同時に気相中のH2、COと不活性ガスN2及びメタンなどの分
    圧とこれらのモル流量との関係から、式(24)及び式(25)が得られ、
    Figure 2023553778000146
    (24)
    Figure 2023553778000147
    (25)
    ここで、Iは、不活性ガスN2及びメタンなど、
    Figure 2023553778000148
    は、反応ガスH2、CO、不活性ガスN2及びメタンなどの非液相揮発性ガス成分が占め
    る気相分圧と全圧の比、FIは、反応器出口でのIのモル流量の和(単位:kmol/h
    )、PTは、反応の運転圧力(単位:MPa)であり、
    入口でのプロピレン、CO及びH2のモル流量に基づき、式(4)~(25)を組み合わ
    せることで、反応器の液相中のプロピレン、CO及びH2の濃度、及び出口での各成分の
    モル流量を算出できる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の評価方法。
  6. 請求項1に記載の評価方法によって設計されて得られたことを特徴とする、プロピレンの
    ヒドロホルミル化によるブチルアルデヒド製造のマイクロ界面強化反応システム。
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