JP2023539217A - 拡張可能な人工心臓弁のための送達装置のためのバルーンカバー - Google Patents

Abstract

人工弁のための送達装置のためのバルーンカバーが開示される。１つの実施形態として、バルーンカバーは、互いに噛合係合するように構成されている第１及び第２のシェル部材を含み、第１及び第２のシェル部材の各々は、第１の部分及び第２の部分を含み、第２の部分は、第１の部分よりも大きな幅を有する。第１及び第２のシェル部材の第１の部分は、送達装置の遠位端部分、及び送達装置の遠位端部分上に装着された膨張式バルーンの少なくとも一部分を受容するように構成された第１の空洞を画定する。第１及び第２のシェル部材の第２の部分は、送達装置の遠位端部分上に装着された位置付け機器を、送達装置の遠位端部分の弁装着部分の近位で受容するように構成された第２の空洞を画定する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０２１年１月１９日に出願された米国仮特許出願第６３／１３８，８９０号の利益を主張し、また、２０２０年８月２４日に出願された米国仮特許出願第６３／０６９，５６７号の利益も主張し、これらは、参照によりそれらの全体で本明細書に組み込まれる。

本開示は、バルーン拡張可能な人工心臓弁のための送達装置の遠位端部分を受容するように構成されたバルーンカバーに関する。

ヒトの心臓は、様々な弁疾患に罹患し得る。これらの弁疾患は、心臓の著しい機能不全をもたらし、最終的に、天然弁の修復又は天然弁の人工弁との交換を必要とし得る。いくつかの既知の修復機器（例えば、ステント）及び人工弁、並びにこれらの機器及び弁をヒトに移植するいくつかの既知の方法がある。経皮的及び低侵襲的な外科的アプローチが、外科手術によって容易にはアクセス可能ではない、又は外科手術を伴わないアクセスが望ましい身体の内側の場所に人工医療機器を送達するために、様々な手技で使用される。一具体的実施例では、人工心臓弁を、送達装置の遠位端上に圧着状態で装着し、人工弁が心臓内の移植部位に到達するまで、患者の血管系を通して（例えば、大腿動脈及び大動脈を通して）前進させることができる。次いで、人工弁は、例えば、人工弁が装着されるバルーンを膨張させることによって、その機能的サイズに拡張される。

バルーンカバーは、使用前及び／又は脱気プロセス中に、出荷及び／又は保管中にその上に装着された膨張式バルーンを含む、送達装置の遠位端部分を包囲するように構成され得る。いくつかの実施形態では、位置付け機器は、送達装置の遠位端部分に連結され得、送達装置の遠位端部分に対して所望の円周方向配向における送達装置の遠位端部分への人工心臓弁の装着を容易にし得る。しかしながら、バルーンカバーの取り外し中、ユーザは、不注意で、送達装置に対して位置付け機器を移動（例えば、回転）する場合がある。結果として、その後、人工弁は、送達装置の遠位端部分に対して不適切な円周方向配向でバルーン上に装着される可能性がある。

したがって、送達装置に対する位置付け機器の回転を防止する改善されたバルーンカバーに対する必要性が存在する。

本明細書では、人工弁の１つ以上の選択された交連が自己弁の１つ以上の対応する交連と整合している状態で、患者の心臓の自己弁に人工弁を送達し、人工弁を移植するための改善された人工弁送達装置及び方法の実施形態が開示される。いくつかの実施形態では、開示される送達装置は、人工弁が、自己弁への送達のために、半径方向に圧縮された状態で、周りに装着され得る、膨張式バルーンを含む。

また、本明細書では、そのような送達装置のための様々なバルーンカバー及びバルーンカバーアセンブリも説明されている。いくつかの実施形態では、バルーンカバーは、送達装置の遠位端部分を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、バルーンカバーは、送達装置の遠位端部分上に装着されたバルーンの一部分の特定の形状を少なくとも部分的に形成するように構成され得る。

１つの代表的な実施形態では、送達装置のためのバルーンカバーは、互いに噛合係合するように構成されている第１のシェル部材及び第２のシェル部材を備え、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第１の部分及び第２の部分を含み、第２の部分が、第１の部分よりも大きい幅を有し、幅が、バルーンカバーの中心縦軸に垂直な方向に画定されている。第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分が、送達装置の遠位端部分、及び送達装置の遠位端部分上に装着された膨張式バルーンの少なくとも一部分を受容するように構成されている第１の空洞を画定している。第１のシェル部材の第２の部分及び第２のシェル部材の第２の部分が、送達装置の遠位端部分上に装着された位置付け機器を、送達装置の遠位端部分の弁装着部分の近位で受容するように構成されている第２の空洞を画定している。

別の代表的な実施形態では、アセンブリは、送達装置であって、第１のシャフト、及び第１のシャフトを通して延在し、第１のシャフトの遠位端部分を越えて遠位に延在する遠位端部分を有する、第２のシャフトを含む、送達装置を備える。アセンブリは、第１のシャフトの遠位端部分に結合され、半径方向に圧縮された状態で人工弁を受容するように構成されている送達装置の弁装着部分に重複する、膨張式バルーンと、第１のシャフトの遠位端部分に、弁装着部分の近位で結合された位置付け機器と、バルーンカバーと、を更に備える。バルーンカバーは、バルーン及び位置付け機器の周りに互いに噛合係合するように構成された第１のシェル部材及び第２のシェル部材を備え、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第１のシェル部分及び第２のシェル部分を含み、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第１のシェル部分が、バルーンの少なくとも一部分及び第２のシャフトの遠位端部分を受容するように構成された第１の空洞を画定し、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第２のシェル部分が、位置付け機器を受容するように構成された第２の空洞を画定している。

別の代表的な実施形態では、送達装置のためのバルーンカバーは、送達装置の遠位端部分の周りに互いに噛合係合するように構成されている第１のシェル部材及び第２のシェル部材を備える。第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第１のシェル部分を備え、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第１のシェル部分が、送達装置の遠位端部分の弁装着部分に重複するバルーンの少なくとも一部分を受容するように構成された第１の空洞を画定する。バルーンカバーは、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第１のシェル部分を受容し、それらに結合するように構成された第１の部分、並びに１つ以上の押下部材を含む第２の部分を含む、押下スリーブであって、１つ以上の押下部材の各押下部材が、バルーンカバーの中心縦軸に向かって半径方向内向きに移動するように構成されている遊離端を有する、押下スリーブを更に備える。バルーンカバーは、押下スリーブの第２の部分の周りに配置され、１つ以上の押下部材が、押下スリーブが取り囲むバルーンの一部分にネガ型押下部を形成するように、１つ以上の押下部材を半径方向内向きに押下するように構成されている、結合要素を更に備える。

開示される技術の前述及び他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面の参照を進める以下の詳細な説明からより明白となるであろう。

一実施形態による、人工心臓弁の斜視図である。 別の実施形態による、人工心臓弁の斜視図である。 例証の目的のためにフレームの外側にある構成要素が透過線で示されている、図２Ａの人工弁の斜視図である。 実施形態による、人工心臓弁用の送達装置の斜視図である。 大動脈弁に対する冠動脈の位置を示す例示的心臓の概略図である。 冠動脈に対する大動脈弁内の人工弁の例示的位置付けを図示する。 人工弁が冠動脈への血流を少なくとも部分的に阻害する、冠動脈に対する大動脈弁内の人工弁の別の例示的位置付けを図示する。 人工弁の交連が冠動脈への１つ以上の開口部を少なくとも部分的に遮断する、大動脈弁内の人工弁の第１の位置付けを図示する大動脈弁の断面図である。 人工弁の交連が大動脈弁の天然交連と円周方向に整合され、それによって、冠動脈へのアクセスを維持する、大動脈弁内の人工弁の第２の位置付けを図示する大動脈弁の断面図である。 人工心臓弁が大動脈弁内に移植され、増加した血流が冠動脈に進入することを可能にするときに、天然大動脈弁の弁尖が冠動脈への入口の場所で分割され得る、弁尖切断手技を示す。 例示的人工心臓弁、及び２つの隣接する交連の間にある人工心臓弁のフレームの領域において人工心臓弁を囲繞する天然弁尖を分割することが、冠動脈への入口の前に開放セルをもたらす様子の実施例を図示する。 図８Ａの例示的人工心臓弁、及び交連を含む人工心臓弁のフレームの領域内で天然弁尖を分割することが、冠動脈への入口の前に配設された開放セルをもたらさない様子を図示する。 半径方向に拡張可能な人工心臓弁を送達し、移植部位に移植するように構成された送達装置の実施形態の側面図である。 図９の送達装置の遠位端部分の断面側面図である。 送達装置の外側シャフトの遠位端部分を図示する、図９の送達装置の遠位先端部分の側面図である。 図９の送達装置の中間シャフトの実施形態の概略図である。 図１１の送達装置の同軸シャフトの遠位部分の断面側面図である。 図９の送達装置のハンドルの断面側面図である。 送達装置の中間シャフトの近位端部分上に装着された回転可能なノブであって、中間シャフトを回転させ、それによって、膨張式バルーン及びバルーン上に半径方向に圧縮された人工心臓弁を回転させるように構成されたノブの実施形態の第１の斜視図である。 図１５のノブの第２の斜視図である。 図１５のノブの断面側面図である。 図１５のノブのアンカであって、ノブを中間シャフトに結合するように構成されたアンカの断面図である。 図１８のアンカの斜視図である。 図１５のノブの外側筐体の分解図である。 中間シャフトの近位端部分上に装着された図１８のアンカの側面図である。 アンカを示すために外側筐体の１つの筐体部分が取り外された、中間シャフトの近位端部分上に装着された図１５のノブの側面図である。 ハンドルと、回転可能なノブと、アダプタとを含む、送達装置の近位端部分の実施形態の斜視図である。 図２３のアダプタであって、第１のポートと、アダプタの本体及び第１のポートに対して回転するように構成されている第２のポートとを備える、アダプタの斜視図である。 図２４のアダプタの断面図である。 送達装置の近位端部分上に装着された図２４のアダプタの断面図である。 第２のポートとアダプタの本体との間に回転接合面を含む、図２６のアダプタの一部の詳細断面図である。 例示的放射線不透過性マーカーが送達装置の遠位端部分のポリマー本体上に位置付けられた、及び／又はポリマー本体内に埋め込まれ、送達装置の遠位端部分の側面図を図示する。 図２８の放射線不透過性マーカーを含む送達装置の遠位部分の例示的蛍光透視画像を図示する。 ユーザが撮像ビュー内のマーカーの２つの異なる位置を区別することを可能にする、非対称放射線不透過性マーカーの実施形態を図示する。 送達装置の遠位端部分を通して延在するガイドワイヤ、及び送達装置の遠位端部分の一部上に配設されるか、又は一部内に埋め込まれ、ガイドワイヤに対して第１の配向にある図３０の非対称マーカーを図示する、例示的蛍光透視画像である。 送達装置の遠位端部分を通して延在するガイドワイヤ、及び送達装置の遠位端部分の一部上に配設されるか、又は一部内に埋め込まれ、ガイドワイヤに対して第２の配向にある図３０の非対称マーカーを図示する、例示的蛍光透視画像である。 図３０の非対称マーカーが送達装置の遠位肩部上に配設されたか、又はその内側に埋め込まれた、例示的送達装置の側面図である。 図３０の非対称マーカーが送達装置の遠位肩部上に配設されたか、又はその内側に埋め込まれた、図３２Ａの例示的送達装置の斜視図である。 ユーザが撮像ビュー内のマーカーの２つの異なる位置を区別することを可能にする、非対称放射線不透過性マーカーの別の実施形態を図示する。 送達装置の遠位端部分を通して延在するガイドワイヤ、及び送達装置の遠位端部分の一部上に配設されるか、又は一部内に埋め込まれ、ガイドワイヤに対して第１の配向にある図３３の非対称マーカーを図示する、例示的蛍光透視画像である。 送達装置の遠位端部分を通して延在するガイドワイヤ、及び送達装置の遠位端部分の一部上に配設されるか、又は一部内に埋め込まれ、ガイドワイヤに対して第２の配向にある図３３の非対称マーカーを図示する、例示的蛍光透視画像である。 人工弁であって、半径方向に圧縮された構成の人工弁の交連に取り付けられた放射線不透過性マーカーの例示的実施形態を図示する。 半径方向に拡張された構成における図３５Ａの人工弁を図示する。 人工心臓弁のセルを横断して配置され、セルを形成する支柱に固定された第１の取付部材、セルを形成する支柱に取り付けられるように構成されている第２の取付部材に固定された放射線不透過性マーカーを有し、人工心臓弁の隣接する弁尖の交連タブが第１の取付部材に固定されて交連を形成する、例示的人工心臓弁を図示する。 同じ縫合糸で同時にセルを形成する支柱に取り付けられている第１の取付部材及び第２の取付部材を図示する。 同じ縫合糸で同時にセルを形成する支柱に取り付けられている第１の取付部材及び第２の取付部材を図示する。 同じ縫合糸で同時にセルを形成する支柱に取り付けられている第１の取付部材及び第２の取付部材を図示する。 交連の第１の取付部材の前で人工弁のセルを形成する支柱に取り付けられている第２の取付部材に取り付けられた図３５Ｃのマーカーを図示する。 交連の内面及び人工弁のセルに取り付けられた第１の取付部材を図示する。 人工弁のセル内の交連に取り付けられるように構成された例示的放射線不透過性マーカーを図示する。 人工弁のセル内の交連に取り付けられた放射線不透過性マーカーの別の例示的実施形態を図示する。 人工弁のセル内の交連に取り付けられた放射線不透過性マーカーの別の例示的実施形態を図示する。 人工弁のセル内の交連に取り付けられた放射線不透過性マーカー、及び交連の直下で人工弁のフレームの内面を横断して延在するスカートに取り付けられた放射線不透過性マーカーの別の例示的実施形態を示す。 人工弁であって、半径方向に圧縮された構成の人工弁のセル内の交連に取り付けられた放射線不透過性マーカーの別の例示的実施形態を図示する。 人工弁であって、半径方向に圧縮された構成の人工弁のセル内の交連に取り付けられた放射線不透過性マーカーの別の例示的実施形態を図示する。 第１の取付部材であって、人工弁のセル内の交連の第２の取付部材に取り付けられた第１の取付部に取り付けられた放射線不透過性マーカーの例示的実施形態を示す。 第１の取付部材であって、人工弁のセル内の交連の第２の取付部材に取り付けられた第１の取付部に取り付けられた放射線不透過性マーカーの別の例示的実施形態を示す。 送達装置の遠位端部分の周囲に折り畳まれた膨張式バルーンの実施形態を示す。 実施形態による、送達装置の弁装着部分において送達装置の一部の周囲に巻着されて折り畳まれた膨張式バルーンの断面図である。 複数の螺旋状内部拡張溝を含む送達装置の外部シャフトの遠位先端部分の実施形態の斜視図である。 外側シャフトの遠位端上に装着され、送達装置の膨張式バルーンの一部にわたって配設された図３８の遠位先端部分の断面図である。 遠位先端部分がバルーンの近位端部分から離れて配設されているときの送達装置の膨張式バルーンの遠位端部分内の半径方向押下部を図示する、送達装置の遠位端部分の側面図である。 遠位先端部分がバルーンの近位端部分にわたって配設され、人工弁が送達装置の弁装着部分上に装着されているときの膨張式バルーンの遠位端部分の状態を図示する、図４０の送達装置の遠位端部分の側面図である。 人工弁が半径方向に圧縮された状態で送達装置の遠位端部分の弁装着部分の上及び周囲に装着され、人工弁の選択された交連が所定の量だけ送達装置上の放射線不透過性マーカーから円周方向にオフセットされた、例示的送達装置の遠位端部分の側面図である。 人工弁を送達装置の一部上に圧着するように構成された圧着機器の例示的実施形態の後面斜視図である。 図４３の圧着機器の正面斜視図である。 送達装置に対して所定の位置及び／又は配向で人工弁を送達装置上に装着及び圧着するように構成された装着アセンブリのための支持本体であって、半径方向に拡張された状態で人工弁を保持するように構成された支持本体の実施形態の斜視図である。 図４５の支持本体に結合し、所望の配向で支持本体上の人工弁を円周方向に整合させるように構成されたリング本体の実施形態の正面斜視図である。 図４６のリング本体の後面斜視図である。 図４５の支持本体と結合された図４６のリング本体の斜視図である。 送達装置の遠位端部分に結合された装着アセンブリの位置付け機器の実施形態の斜視図である。 交連が図４６のリング本体上の対応するインジケータと整合された、図４５の支持本体上に装着された人工弁の端面図である。 人工弁が、送達装置に対して送達装置の遠位端部分の弁装着部分の周囲の所定の配向及び／又は位置に配設されるように、図４３の圧着機器に結合され、かつその内側に配設された、図４５の支持本体及び図４９の位置付け機器を含む、装着アセンブリの断面図である。 図４３の圧着機器を用いて圧着動作を実施した後に送達装置の弁装着部分上に半径方向に圧縮された人工弁の断面図である。 装着アセンブリで使用され、圧着機器に結合され得る位置付け機器の別の実施形態の斜視図である。 弁装着部分の近位で送達装置の遠位端部分に結合された図５３の位置付け機器の側面図である。 図５４の送達装置の遠位端部分に結合された図５３の位置付け機器の斜視図である。 送達装置に対して所定の位置及び所定の配向で、送達装置の遠位端部分上に半径方向に圧縮された状態で人工弁を圧着するための例示的方法のフローチャートである。 人工弁の１つ以上の選択された交連が天然弁の１つ以上の対応する交連と整合した状態で、患者の天然弁において人工弁を移植するための例示的方法のフローチャートである。 標準的な３弁葉撮像ビューを用いて視認された天然弁の例示的蛍光透視画像を図示する。 マーカーが、送達装置を通して延在するガイドワイヤに沿って中心に置かれ、前方可読配向で現れ、それによって、マーカーが撮像ビューの直接後方にあることを示す、非対称放射線不透過性マーカーを含む送達装置の遠位端部分の例示的蛍光透視画像を図示する。 送達装置の非対称放射線不透過性マーカーが天然弁の標的交連と整合され、人工弁の選択された交連が所定の量だけマーカーから円周方向にオフセットされた、その上に装着された人工弁を含む、天然弁における送達装置の遠位端部分の所望の回転位置付けを図示する概略図である。 移植手技中に患者の心臓内の送達装置を可視化し、送達装置上に装着された人工弁を回転整合させるために使用され得る、天然弁の３弁葉撮像ビューの実施形態の概略図である。 図６１の撮像ビュー内の天然弁の交連の場所を図示する、天然弁の断面図である。 移植手技中に患者の心臓内の送達装置を可視化し、送達装置上に装着された人工弁を回転整合させるために使用され得る、天然弁の右／左弁葉重複撮像ビューの実施形態の概略図である。 図６３の撮像ビュー内の天然弁の交連の場所を図示する、天然弁の断面図である。 第１の撮像ビューを使用して、移植手技のために送達装置に対して人工弁を回転整合させるように構成された整合リングの実施形態を図示する。 第２の撮像ビューを使用して、移植手技のために送達装置に対して人工弁を回転整合させるように構成された整合リングの別の実施形態を図示する。 異なって選択された撮像ビューを利用して、２つ以上の移植手技で使用するための整合マーカーの複数のセットを含む、整合リングの別の実施形態を図示する。 目盛り付き整合マーカーの１つ以上のセットを含む、整合リングの別の実施形態を図示する。 膨張式バルーン及び遠位端部分上に装着された位置付け機器を被覆するように構成されている送達装置の遠位端部分のためのバルーンカバーの実施形態の分解図である。 図６０のバルーンカバーのシェル部材であって、バルーンカバーの別のシェル部材と噛合係合してバルーンカバーの外側シェルを形成するように構成されたシェル部材の斜視図である。 細長い突出部を含む、図７０のシェル部材の噛合縁の一部の詳細図である。 細長い溝を含む、図７０のシェル部材の噛合縁の別の部分の詳細図である。 ２つのシェル部材の噛合縁が互いに係合されている組立構成であるときの図６０のバルーンカバーの２つのシェル部材間の噛合接合面の一部の詳細図である。 組立構成であり、バルーンカバーの内側に配設され、バルーンカバーによって被覆された構成要素が破線で示されている、図６９のバルーンカバーの第１の側面図である。 組立構成における図６９のバルーンカバーの第２の側面図であり、第２の側面図は、図７２の第１の側面図から回転されている。 組立構成におけるバルーンカバーの近位端からの図６９のバルーンカバーの斜視端面図である。 位置付け機器を被覆するバルーンカバーの一部が、バルーンカバーの高さを縮小するように構成されている１つ以上の窓を含む壁を有する、組立構成における図６９のバルーンカバーの斜視図である。 図７５Ａのバルーンカバーの端面図である。 図７５Ａのバルーンカバーの断面端面図である。 膨張式バルーン及び遠位端部分上に装着された位置付け機器を被覆するように構成されている送達装置の遠位端部分のためのバルーンカバーの別の実施形態の斜視図であり、位置付け機器を被覆するバルーンカバーの一部は、その中に位置付け機器を完全に封入する壁を有する。 図７６Ａのバルーンカバーの端面図である。 膨張式バルーン及び遠位端部分上に装着された位置付け機器を被覆し、膨張式バルーンの特定の最終形状を作成するように構成されている送達装置の遠位端部分のためのバルーンカバーの別の実施形態の分解図である。 図７７のバルーンカバーの押下スリーブであって、１つ以上の押下部材を含む、押下スリーブの斜視図である。 図７８の押下スリーブの端面図である。 図７８の押下スリーブの別の斜視図である。 非撓曲又は静止構成における図７８の押下スリーブの断面側面図である。 撓曲又は半径方向内向き構成における図７８の押下スリーブの断面側面図である。 バルーンカバーの残りの部分から分解された図７７のバルーンカバーのシェル部材の斜視図である。 図７７の組み立てられたバルーンカバーの第１の断面側面図である。 図７７の組み立てられたバルーンカバーの第２の断面側面図である。 膨張式バルーンと、その上に装着された位置付け機器とを含む、送達装置の遠位端部分の一部を受容し、送達装置の周囲にバルーンの特定の最終形状を形成するように構成されているバルーンカバーのためのシェル部材の別の例示的実施形態の平面図である。 図８４のシェル部材の斜視図である。 図８４のシェル部材の断面側面図である。 送達装置の回転可能なシャフトの近位端部分をアダプタに結合するシャフトコネクタ解放アセンブリの斜視図である。 回転可能なシャフトの近位端部分をアダプタに結合する図８７Ａのシャフトコネクタ解放アセンブリの断面図である。 図８７Ａのシャフトコネクタ解放アセンブリ、回転可能なシャフトの近位端部分、及びアダプタの分解図である。 組立構成における図８７Ａのシャフトコネクタ解放アセンブリ単独の斜視図である。 図８９のシャフト解放アセンブリの分解図である。 図８９のシャフトコネクタ解放アセンブリの解放スリーブの実施形態の斜視図である。 図９１の解放スリーブの側面図である。 図９２の解放スリーブの断面側面図である。 図８９のシャフトコネクタ解放アセンブリのアダプタ挿入物の実施形態の斜視図である。 図９４のアダプタ挿入物の側面図である。 図９５のアダプタ挿入物の断面側面図である。 取付部材であって、人工心臓弁の隣接する弁尖の交連タブと交連を形成するように構成され、人工心臓弁のセルを横断して配設され、セルを形成する支柱に固定されるように構成された取付部材の中心部分に縫着された例示的放射線不透過性マーカーを示す。 図９７の取付部材の外面に固定されたマーカー及び取付部材の内面に固定された交連タブを示す。 セルの支柱に取り付けられた図９８Ａの取付部材及び交連から外方に向くマーカーを示す。 図９７の取付部材の外面に固定されたマーカー及び取付部材の内面に固定された交連タブを示す。 セルの支柱に取り付けられた図９９Ｂの取付部材及び交連から外方に向くマーカーを示す。 取付部材であって、人工心臓弁の隣接する弁尖の交連タブと交連を形成するように構成され、人工心臓弁のセルを横断して配設され、セルを形成する支柱に固定されるように構成された取付部材の細長いフラップに対して位置付けられたマーカーの例示的実施形態を示す。 弁尖の交連タブを取付部材に固定するために使用される１つ以上の締結具を使用して、図１００の取付部材にマーカーを縫着するためのプロセスを示す。 弁尖の交連タブを取付部材に固定するために使用される１つ以上の締結具を使用して、図１００の取付部材にマーカーを縫着するためのプロセスを示す。 弁尖の交連タブを取付部材に固定するために使用される１つ以上の締結具を使用して、図１００の取付部材にマーカーを縫着するためのプロセスを示す。 弁尖の交連タブを取付部材に固定するために使用される１つ以上の締結具を使用して、図１００の取付部材にマーカーを縫着するためのプロセスを示す。 弁尖の交連タブを取付部材に固定するために使用される１つ以上の締結具を使用して、図１００の取付部材にマーカーを縫着するためのプロセスを示す。 送達装置の中間シャフトの近位端部分上に装着された回転可能なノブであって、中間シャフトを回転させ、それによって、膨張式バルーン及びバルーン上に半径方向に圧縮された人工心臓弁を回転させるように構成されたノブの別の実施形態の斜視図である。 図１０２のノブの側面図である。 アンカ及びアダプタをその中に封入するノブの２つの筐体部分を示す、図１０２のノブの第１の分解図である。 図１０２のノブの第２の分解図である。 ノブの筐体の内側のアンカ及びアダプタを示す、図１０２のノブの第１の断面側面図である。 ノブの筐体の内側のアンカ及びアダプタの整合タブを示す、図１０２のノブの第２の断面側面図である。 膨張式バルーン及び遠位端部分上に装着された位置付け機器を被覆するように構成されている送達装置の遠位端部分のためのバルーンカバーの別の実施形態の斜視図である。 図１０８のバルーンカバーの側面図である。 図１０８のバルーンカバーの分解図である。 送達装置の遠位端部分上の下層にある放射線不透過性マーカーの視認窓を含む、バルーンカバーの一部を被覆するスリーブを示す、図１０８のバルーンカバーの別の側面図である。 視認窓及び送達装置の遠位端部分上の下層にある放射線不透過性マーカーが可視的であるようにスリーブが取り外された、図１１１のバルーンカバーの別の側面図である。 図１０８のバルーンカバーの断面斜視図である。 図１０８のバルーンカバーの部分断面側面図である。

一般的な考慮事項
本説明の目的のために、本開示の実施形態の特定の態様、利点、及び新規の特徴が本明細書に記載されている。記載される方法、システム、及び装置は、いかようにも限定的として解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、並びに互いに様々な組み合わせ及び副次的組み合わせで、様々な開示される実施形態の全ての新規の明白ではない特徴及び態様を対象としている。開示される方法、システム、及び装置は、いずれの具体的態様、特徴、又はそれらの組み合わせに限定されることもなく、開示される方法、システム、及び装置は、いずれか１つ以上の具体的利点が存在すること、又は問題が解決されることを要求することもない。

本開示の特定の態様、実施形態、又は実施例と併せて記載される特徴、整数、特性、化合物、化学部分、又は基は、本明細書に記載される任意の他の態様、実施形態、又は実施例と不適合ではない限り、それらに適用可能であると理解されるものである。本明細書（添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む）に開示される特徴の全て、及び／又はそのように開示される任意の方法若しくはプロセスのステップ全ては、そのような特徴及び／又はステップのうちの少なくともいくつかが相互排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせられ得る。本開示は、任意の前述の実施形態の詳細に制限されない。本開示は、本明細書（任意の添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む）に開示される特徴のうちの任意の新規のもの若しくは任意の新規の組み合わせにまで、又そのように開示される任意の方法若しくはプロセスのステップのうちの任意の新規のもの若しくは任意の新規の組み合わせにまで及ぶ。

開示される方法のうちのいくつかの動作は、便宜的な提示のために特定の順番で記載されるが、特定の順序が以下に記載される具体的な用語によって必要とされない限り、この記載の様式は再配列を包含することを理解されたい。例えば、連続的に記載される動作は、場合によっては、再配列されるか、又は同時に実施され得る。更に、簡略化のために、添付図は、開示される方法、システム、及び装置が、他のシステム、方法、及び装置と併せて使用され得る、様々な方法を示さない場合がある。

本明細書で使用される場合、「ａ」、「ａｎ」、及び「少なくとも１つ」という用語は、特定の要素のうちの１つ以上を包含する。すなわち、特定の要素のうちの２つが存在する場合、これらの要素のうちの１つも存在し、したがって、要素（“ａｎ”ｅｌｅｍｅｎｔ）が存在する。「複数の」及び「複数」という用語は、特定の要素のうちの２つ以上を意味する。

本明細書で使用される場合、要素のリストのうちの最後の２つの間で使用される「及び／又は」という用語は、列挙された要素のうちのいずれか１つ以上を意味する。例えば、「Ａ、Ｂ、及び／又はＣ」という語句は、「Ａ」、「Ｂ」、「Ｃ」、「Ａ及びＢ」、「Ａ及びＣ」、「Ｂ及びＣ」、又は「Ａ、Ｂ、及びＣ」を意味する。

本明細書で使用される場合、「結合される」という用語は、一般的に、物理的に結合又は連結されることを意味し、具体的な反対の用語がないと、結合された項目間の中間要素の存在を除外しない。

方向及び他の相対的参照（例えば、内側、外側、上側、下側など）は、本明細書の図面及び原理の議論を促進するために使用され得るが、限定的であることを意図していない。例えば、「内側」、「外側」、「上」、「下」、「内部」、「外部」、及び同等物などの特定の用語が使用され得る。そのような用語は、適用可能である場合、特に図示される実施形態に関して、相対的関係を取り扱うときに、ある程度の説明の明確性を提供するために使用される。しかしながら、そのような用語は、絶対的関係、位置、及び／又は配向を含意することを意図していない。例えば、物体に関して、「上側」部品は、単純に物体を反転させることによって、「下側」部品になり得る。それでもなお、これは、依然として同じ部品であり、物体は、同じままである。本明細書で使用される場合、「及び／又は」は、「及び」又は「又は」、並びに「及び」及び「又は」を意味する。

本明細書で使用される場合、人工心臓弁及び送達装置を参照すると、「近位」が、ユーザ及び／又は患者の外側にある送達装置のハンドルにより近い構成要素の位置、方向、又は部分を指す一方で、「遠位」は、ユーザ及び／又は送達装置のハンドルから更に離れ、かつ移植部位により近い構成要素の位置、方向、又は部分を指す。「縦方向」及び「軸方向」という用語は、別途明示的に定義されない限り、近位及び遠位方向に延在する軸を指す。更に、「半径方向」という用語は、軸と垂直に配設され、物体の中心（人工弁の縦軸などの軸が中心に位置付けられる場所）から半径に沿って向く方向を指す。

開示される技術の実施例
本明細書では、人工弁の交連が天然弁の交連内で円周方向に整合されるように、半径方向に拡張可能な人工弁を送達し、心臓の天然弁に移植するための人工弁送達装置及び方法の実施例が記載される。

また、本明細書では、その中に送達装置の遠位端部分を受容するように構成されたバルーンカバーの実施例も記載される。いくつかの実施形態では、そのようなバルーンカバーは、送達装置の遠位端部分の一部を覆う膨張式バルーンの特定の形状を作成するように構成され得る。

また、本明細書では、送達装置の膨張式バルーンのための膨張流体を受容するように構成されている送達装置のアダプタに送達装置の回転可能なシャフトを結合するためのアセンブリも記載される。

いくつかの実施形態では、送達装置は、送達装置の中心縦軸の周囲を回転して、送達装置上に装着された人工弁を標的移植部位における天然解剖学的構造と回転整合させるように構成されている第１のシャフトを含むことができる。送達装置は、第１のシャフトを通して延在し、第１のシャフトの遠位端部分を越えて遠位に延在する遠位端部分を有する、第２のシャフトを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、１つ以上のバルーン肩部及び／又はノーズコーンなどの１つ以上のポリマー本体を、第２のシャフトの遠位端部分上に装着することができる。送達装置は、第１のシャフトの遠位端部分に結合された膨張式バルーンを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、送達装置の肩部又は別のポリマー本体を、バルーン内に配設することができ、放射線不透過性マーカーを、第２のシャフトの遠位端部分の外面から半径方向外向きに離隔された場所で肩部上に装着するか、又は肩部内に埋め込むことができる。マーカーは、送達装置の中心縦軸と平行である軸に沿って反射非対称であり得る。肩部は、人工弁が半径方向に圧縮された状態でバルーン上に装着されたときに、肩部が軸方向へのバルーンに対する移動に抵抗するように構成され得る。

このようにして、送達装置は、人工弁が、人工弁の交連が天然弁の交連と整合（例えば、円周方向に整合）した状態で移植されるように、天然弁において半径方向に圧縮された人工弁を回転整合させるように構成され得る。例えば、第１のシャフトを回転させることは、バルーン及びその上に装着された半径方向に圧縮された人工弁の回転をもたらし得る。いくつかの実施形態では、第１のシャフトは、送達装置の肩部又は代替ポリマー本体上のマーカーが、選択された撮像ビュー内で、天然解剖学的構造及び／又はガイドワイヤの所望の目印と整合されるまで、天然弁において、又はそれに近接して回転され得る。

本明細書に開示される人工弁は、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で半径方向に圧縮可能かつ拡張可能であり得る。したがって、人工弁は、送達中に半径方向に圧縮された構成で送達装置上に圧着され、次いで、人工弁が移植部位に到達すると、半径方向に拡張された構成に拡張され得る。いくつかの実施形態では、人工弁は、送達装置の膨張式バルーンを膨張させることを介して、移植部位（例えば、心臓の天然弁）において送達装置から展開され得る。

図１は、一実施形態による、人工心臓弁（例えば、人工弁）１０を示す。図示される人工弁は、天然大動脈弁輪に移植されるように適合されているが、他の実施形態では、心臓の他の天然弁輪（例えば、肺動脈弁、僧帽弁、及び三尖弁）に移植されるように適合され得る。人工弁はまた、体内の他の管状器官又は通路に移植されるように適合され得る。人工弁１０は、４つの主要な構成要素：ステント又はフレーム１２、弁構造１４、内側スカート１６、及び弁周囲外側密封部材又は外側スカート１８を有することができる。人工弁１０は、流入端部分１５、中間部分１７、及び流出端部分１９を有することができる。

弁構造１４は、三尖弁配設で圧潰するように配設され得る、弁尖構造を集合的に形成する３つの弁尖４０を備えることができるが、他の実施形態では、より多数又はより少数の弁尖（例えば、１つ以上の弁尖４０）が存在し得る。弁尖４０は、それらの隣接する側面において相互に固定され、弁（例えば、弁尖）構造１４の交連２２を形成することができる。弁構造１４の下縁は、起伏のある湾曲した波形を有することができ、縫合糸（図示せず）によって内側スカート１６に固定され得る。いくつかの実施形態では、弁尖４０は、心膜組織（例えば、ウシ心膜組織）、生体適合性合成材料、又は当技術分野で公知であり、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第６，７３０，１１８号に記載される、様々な他の好適な天然若しくは合成材料から形成され得る。

フレーム１２は、弁構造１４の交連２２をフレームに装着するように適合されている複数の円周方向に離隔されたスロット又は交連窓２０を伴って形成され得る。フレーム１２は、当技術分野で公知である、様々な好適な塑性的拡張可能材料（例えば、ステンレス鋼など）又は自己拡張式材料（例えば、ニチノールなどのニッケルチタン合金（ＮｉＴｉ））のいずれかから作製され得る。塑性的拡張可能材料から構築されたとき、フレーム１２（したがって、人工弁１０）は、送達カテーテル上で半径方向に圧潰した構成に圧着され、次いで、膨張式バルーン又は同等の拡張機構によって患者の内側で拡張され得る。自己拡張可能材料から構築されたとき、フレーム１２（したがって、人工弁１０）は、半径方向に圧潰した構成に圧着され、送達カテーテルの鞘又は同等の機構内の挿入によって圧潰構成で拘束され得る。いったん身体の内側に来ると、人工弁を送達鞘から前進させることができ、これは、人工弁がその機能的サイズに拡張することを可能にする。

フレーム１２を形成するために使用され得る好適な塑性的拡張可能材料としては、限定されないが、ステンレス鋼、生体適合性の高強度合金（例えば、コバルト－クロム又はニッケル－コバルト－クロム合金）、ポリマー、又はそれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、フレーム１２は、ＵＮＳ Ｒ３００３５合金（ＡＳＴＭ Ｆ５６２－０２によって被覆される）と同等である、ＭＰ３５Ｎ（登録商標）合金（ＳＰＳ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ、Ｊｅｎｋｉｎｔｏｗｎ， Ｐｅｎｎｓｙｌｖａｎｉａ）などのニッケル－コバルト－クロム－モリブデン合金から作製される。ＭＰ３５Ｎ（登録商標）合金／ＵＮＳ Ｒ３００３５合金は、重量で３５％のニッケル、３５％のコバルト、２０％のクロム、及び１０％のモリブデンを含む。人工弁１０及びその様々な構成要素に関する付加的詳細は、参照により本明細書に組み込まれるＷＩＰＯ特許出願公開第２０１８／２２２７９９号に記載されている。

図２Ａは、別の実施形態による、人工心臓弁５０の斜視図である。人工弁５０は、３つの主要な構成要素：ステント又はフレーム５２、弁構造５４、及び密封部材５６を有することができる。図２Ｂは、例証の目的のためにフレーム５２の外側にある構成要素（密封部材５６を含む）が透過線で示されている、人工弁５０の斜視図である。

図１の弁構造１４と同様に、弁構造５４は、三尖配設で圧潰するように配設され得る、弁尖構造を集合的に形成する３つの弁尖６０を備えることができる。各弁尖６０は、その流入縁６２（図中の下縁、「弁葉縁」とも称される）に沿って、かつ２つの弁尖の隣接部分（例えば、交連タブ）が互いに接続される弁構造５４の交連６４においてフレーム５２に結合され得る。いくつかの実施形態では、交連６４は、フレーム５２のセル（例えば、交連セル）であって、フレームの支柱によって形成されたセルを横断して配設された取付部材（例えば、布地、可撓性ポリマー、又は同等物を含む）を備えることができる。取付部材は、セルを形成するフレームの支柱に固定され得、２つの弁尖の隣接部分は、（例えば、以下に更に記載されるように、図１６及び１７に示されるように）取付部材に接続され、交連６４を形成することができる。

布地ストリップなどの補強要素（図示せず）を、弁尖の弁葉縁に直接、及びフレームの支柱に接続して、弁尖の弁葉縁をフレームに結合することができる。

図１のフレーム１２と同様に、フレーム５２は、当技術分野で公知であり、上記に記載されるように、様々な好適な塑性的拡張可能材料又は自己拡張式材料のいずれかから作製され得る。図示される実施形態におけるフレーム５２は、フレームのセル又は開口部７４の列を画定する、角度の付いた支柱７２の複数の円周方向に延在する列を備える。フレーム５２は、示されるように、フレームの流入端６６から流出端６８までの一定の直径を有する円筒形状若しくは略円筒形状を有することができるか、又はフレームは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第２０１２／０２３９１４２号に開示されるように、フレームの高さに沿って直径が変化し得る。

フレーム５２は、流入端６６及び流出端６８の各々において、フレーム５２の円周の周囲に互いから離隔された複数の頂点８０を備えてもよい。

図示される実施形態における密封部材５６は、フレーム５２の外側に装着され、周辺組織（例えば、天然弁尖及び／又は天然弁輪）に対してシールを作成し、弁周囲漏出を防止するか、又は少なくとも最小限化するように機能する。密封部材５６は、内層７６（フレーム５２の外面と接触し得る）と、外層７８とを備えることができる。密封部材５６は、好適な技法又は機構を使用してフレーム５２に接続され得る。例えば、密封部材５６は、支柱７２の周囲に、かつ内層７６を通して延在し得る縫合糸を介して、フレーム５２に縫合され得る。代替実施形態では、内層７６が、フレーム５２の内面上に装着され得る一方で、外層７８は、フレーム５２の外側にある。

外層７８は、人工弁５０が展開されるときに、内層７６及びフレーム５２から半径方向外向きに延在するように構成又は成形され得る。人工弁が患者の身体の外側で完全に拡張されると、外層７８は、内層７６から離れて拡張して、２つの層の間に空間を作成することができる。したがって、身体の内側に移植されると、これは、外層７８が周辺組織と接触するように拡張することを可能にする。

人工弁５０及びその様々な構成要素に関する付加的詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第２０１８／００２８３１０号に記載されている。

図３は、拡張可能な人工心臓弁（例えば、人工弁１０若しくは５０）又は別のタイプの拡張可能な人工医療機器（ステントなど）を移植するために使用され得る、実施形態による送達機器（例えば、装置）１００を示す。いくつかの実施形態では、送達機器１００は、人工弁を心臓に導入する際に使用するために具体的に適合される。

図３の図示される実施形態における送達機器１００は、ハンドル１０２と、ハンドル１０２から延在する可動型外側シャフト１０４と、可動型外側シャフト１０４を通してハンドル１０２から同軸上に延在する中間シャフトと、中間シャフト及び可動型外側シャフト１０４を通してハンドル１０２から同軸上に延在する内側シャフト１０６と、中間シャフトの遠位端から延在する膨張式バルーン（例えば、バルーン）１０８と、送達機器１００の遠位端に配設されたノーズコーンと１１０とを備える、バルーンカテーテルである。送達機器１００の遠位端部分１１２は、バルーン１０８と、ノーズコーン１１０と、バルーン肩部アセンブリとを含む。人工心臓弁などの人工医療機器は、図９～１１、４１、及び４２を参照して以下に更に記載されるように、バルーン１０８の弁保定部分上に装着され得る。以下で更に記載するように、バルーン肩部アセンブリは、患者の血管系を通した送達中に、バルーン１０８上の固定位置に人工心臓弁又は他の医療機器を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、バルーン肩部アセンブリは、近位肩部１２０及び／又は遠位肩部１２２を含むことができる。

ハンドル１０２は、送達機器の遠位端部分の湾曲を調整するように構成された操縦機構を含むことができる。図示される実施形態では、例えば、ハンドル１０２は、図示される回転可能なノブ１３４などの調整部材を含み、これは順に、プルワイヤ（図示せず）の近位端部分に動作可能に結合される。プルワイヤは、外側シャフト１０４を通してハンドル１０２から遠位に延在し、外側シャフト１０４の遠位端又はその付近で外側シャフトに添着された遠位端部分を有する。ノブ１３４を回転させることは、プルワイヤの張力を増加又は減少させ、それによって、送達機器の遠位端部分の湾曲を調整するために効果的である。

いくつかの実施形態では、送達装置（又は別の類似送達装置）は、天然大動脈弁の天然弁輪内に人工心臓弁（例えば、図１の人工弁１０又は図２Ａ及び２Ｂの人工心臓弁５０）を展開及び移植するように構成され得る。大動脈弁２０２を含む例示的心臓２００が、図４に示される。図４に示されるように、２つの冠動脈（例えば、左冠動脈及び右冠動脈）２０４は、大動脈弁２０２に近接して大動脈２０５に結合され、そこから分岐する。冠動脈２０４は、大動脈から心臓の筋肉２００に酸素化された血液を運ぶ。

図５Ａに示されるように、人工心臓弁２０６が大動脈弁２０２の天然大動脈弁輪に移植されるため、血流２０８は、人工心臓弁２０６から退出し、大動脈２０５に流入し、次いで、人工心臓弁２０６の流出端の上部にわたって、及び／又は人工心臓弁２０６のフレーム内の開放セル（例えば、人工心臓弁の弁尖によって常に被覆されていない開放セル）を通して、冠動脈２０４（１つだけが図５Ａ及び５Ｂに示されている）まで流動し得る。患者の解剖学的構造に応じて、人工心臓弁は、図５Ｂに描写される実施例に示されるように、冠動脈２０４への開口部の少なくとも一部を被覆し得る（例えば、その前に配置され得る）。冠動脈２０４への血流への干渉は、人工心臓弁２０６の交連２１０が冠動脈２０４のうちの１つへの開口部の前に（例えば、それに隣接して）配設される（図５Ｂ）ときに更に悪化し得る。例えば、隣接する弁尖が、交連２１０においてともに結合されるため、交連２１０は、それらが結合されるセルを通した血流を遮断及び／又は低減する。したがって、あまり酸素化されていない血流が、冠動脈及び心筋に到達し得る。

したがって、大動脈２０５に対してランダムな回転配向で送達装置を用いて人工心臓弁を展開し、（図６Ａに示されるように）冠動脈２０４の前に人工心臓弁２０６の交連２１０を配設させる代わりに、（図６Ｂに示されるように）交連２１０が冠動脈２０４から離れて位置付けられ、それを遮断しない、標的回転配向で人工心臓弁２０６を展開することが望ましくあり得る。例えば、図６Ｂに示されるように、送達装置は、半径方向に拡張された人工心臓弁２０６の交連２１０が大動脈弁２０２の天然交連２１２と円周方向に整合されるように、人工心臓弁２０６を展開するように構成され得る。

以下で更に説明されるように、送達装置は、図６Ｂの実施例に示される交連整合を達成し、それによって、冠動脈２０４への血流アクセスを増加させるために、天然弁に対する人工心臓弁２０６の回転位置付けを制御するように構成され得る。加えて、人工心臓弁のこの位置付けは、図７～８Ｂに示されるように、冠動脈への増加した血流を提供する、後の弁尖切断手技を促進することができる。

例えば、図７に示されるように、天然弁（例えば、大動脈弁２０２）の天然弁尖２１４を、冠動脈２０４への入口の場所で（人工心臓弁２０６の中心縦軸に対して）縦方向に分割（例えば、切断）することができる。これは、増加した血流が、大動脈から人工心臓弁２０６の１つ以上の開放（例えば、弁尖によって被覆されていない）セル２１６を通して冠動脈２０４に進入することを可能にする。

図８Ａに示されるように、２つの隣接する交連２１０の間にある人工心臓弁２０６のフレームの領域において天然弁尖２１４（図８Ａ及び８Ｂに示される人工心臓弁２０６を囲繞して示される）を分割することは、それを通した血流を受容し得る開放セル２１６をもたらす。しかしながら、図８Ｂに示されるように、（例えば、交連２１０が冠動脈２０４への入口の前に位置付けられているため）交連２１０を含む人工心臓弁２０６のフレームの領域内で天然弁尖２１４を分割することは、開放セル２１６を冠動脈２０４への入口の前に配設させない。代わりに、交連２１０は、冠動脈２０４への血流を遮断し続けることができる。

したがって、人工心臓弁交連が天然弁交連と整合するように、天然弁に対して所望の回転配向で半径方向に拡張可能な人工心臓弁を展開するための送達装置及び方法を有することが望ましい。

図９～６８は、人工心臓弁の交連が天然弁の交連と整合されるように、送達装置を用いて半径方向に拡張可能な人工心臓弁を天然弁に移植するための送達装置、方法、及び関連構成要素の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、人工弁及び送達装置は、人工弁が送達装置のバルーンを膨張させることを介して送達装置から天然弁において展開されるように構成される。

図９～１４は、拡張可能な人工心臓弁（例えば、図１の人工弁１０若しくは図２Ａ～２Ｂの人工弁５０）、又は別のタイプの拡張可能な人工医療機器（ステントなど）を移植するために使用され得る、実施形態による送達装置３００を示す。いくつかの実施形態では、送達装置３００は、人工弁を心臓に導入する際に使用するために具体的に適合される。以下に更に記載されるように、送達装置３００は、半径方向に圧縮された状態で送達装置上に装着された人工弁を標的移植部位において（例えば、心臓の天然弁において）回転させて、人工弁を展開した後に天然弁と人工弁との間の交連整合を達成するように構成され得る。

図３の送達機器１００と同様に、送達装置３００は、ハンドル３０２と、ハンドル３０２から遠位に延在する可動型外側シャフト３０４とを備える、バルーンカテーテルである（図９及び１４）。送達装置３００は、ハンドル３０２から近位に（図９及び１４）、かつハンドル３０２から遠位に延在する中間シャフト３０６（バルーンシャフトとも称され得る）を更に備えることができ、ハンドル３０２から遠位に延びる部分はまた、外側シャフト３０４を通して同軸上に延在する。加えて、送達装置３００は、（図１３の詳細部分３５５に示されるように）同軸上に中間シャフト３０６及び外側シャフト３０４を通してハンドル３０２から遠位に、かつ同軸上に中間シャフト３０６を通してハンドル３０２から近位に延在する内側シャフト３０８を更に備えることができる。

以下に更に記載されるように、外側シャフト３０４及び中間シャフト３０６は、互いに対して中心縦軸３２０に沿って縦方向に並進（例えば、移動）して、患者の身体内の移植部位における人工弁の送達及び位置付けを促進するように構成される。

中間シャフト３０６は、ハンドル３０２の近位端からアダプタ３１２まで近位に延在する近位端部分３１０を含むことができる（図９及び１４）。回転可能なノブ３１４は、近位端部分３１０上に装着され得（図９及び１４）、図１５～２２を参照して以下に更に記載されるように、送達装置３００の中心縦軸３２０の周囲で外側シャフト３０４に対して中間シャフト３０６を回転させるように構成され得る。

アダプタ３１２は、それを通してガイドワイヤを受容するように構成された第１のポート３３８と、流体源から流体（例えば、膨張流体）を受容するように構成された第２のポート３４０とを含むことができる。第２のポート３４０は、以下に更に記載されるように、中間シャフト３０６の内側管腔に流体的に結合され得る。

中間シャフト３０６は、（例えば、図３８～４１を参照して以下に更に記載されるように）外側シャフト３０４の遠位端が送達装置の膨張式バルーン３１８から離れて位置付けられたときに外側シャフト３０４の遠位端を越えて遠位に延在する（図１０及び１１）遠位端部分３１６を更に含むことができる。内側シャフト３０８の遠位端部分は、中間シャフト３０６の遠位部分３１６を越えて遠位に延在することができる（図１０）。

バルーン３１８は、中間シャフト３０６の遠位端部分３１６に結合される。例えば、いくつかの実施形態では、バルーン３１８の近位端部分は、中間シャフト３０６の遠位端３４８に、及び／又はその周囲に結合される（図１０及び１１）。

バルーン３１８は、遠位端部分（又はセクション）３３２と、近位端部分（又はセクション）３３３と、中間部分（又はセクション）３３５であって、遠位端部分３３２と近位端部分３３３との間に配置された中間部分３３５とを含むことができる。

いくつかの実施形態では、バルーン３１８の遠位端部分３３２の遠位端は、（図９～１１に示されるように）ノーズコーン３２２又は送達装置３００の遠位端における代替構成要素（例えば、遠位肩部）などの送達装置３００の遠位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、バルーン３１８の中間部分３３５は、送達装置３００の遠位端部分３０９の弁装着部分３２４に重なることができ、遠位端部分３３２は、送達装置３００の遠位肩部３２６に重なることができ、近位端部分３３３は、内側シャフト３０８の一部を囲繞することができる（図１０）。バルーン３１８の弁装着部分３２４及び中間部分３３５は、（例えば、以下に更に記載されるように、図４１及び４２に示されるように）半径方向に圧縮された状態で人工心臓弁を受容するように構成され得る。

以下に更に記載されるように、中間シャフト３０６の回転は、標的移植部位における天然解剖学的構造に対する人工弁の回転位置付けのためにバルーン３１８及びその上に装着された人工弁の回転をもたらす。

バルーン肩部アセンブリは、患者の血管系を通した送達中に人工心臓弁又は他の医療機器をバルーン３１８上の固定位置に維持するように構成される。バルーン肩部アセンブリは、バルーン３１８の遠位端部分内に配設され、内側シャフト３０８の遠位端部分に結合された遠位肩部３２６（図９～１１）を含むことができる。遠位肩部３２６は、バルーン３１８に対して軸方向に（例えば、中心縦軸３２０に沿って）遠位に弁装着部分３２４上に装着された人工弁又は他の医療機器の移動に耐えるように構成され得る。

例えば、いくつかの実施形態では、遠位肩部３２６は、弁装着部分３２４に隣接して配設された広口部分３３１を含むことができる（図１０）。いくつかの実施形態では、広口部分３３１は、（図２８、３２Ａ～３２Ｂ、及び４０～４２を参照して以下により詳細に論じられるように）弁装着部分３２４に向かって遠位肩部３２６の基礎（例えば、シャフト）部分３２５から半径方向外向きに広がる（図１０）複数のウィング３３０を含むことができる。

外側シャフト３０４は、その遠位端上に装着された遠位先端部分３２８を含むことができる（図９及び１１）。いくつかの実施形態では、遠位先端部分３２８は、図３８～４１を参照して下記に更に記載されるように、複数の内側及び外側螺旋状溝を含む撓曲アダプタとして構成され得る。外側シャフト３０４及び中間シャフト３０６は、（例えば、図４１に示されるように）人工弁が弁装着部分３２４上に半径方向に圧縮された状態で装着されたときに、かつ標的移植部位への人工弁の送達中に、弁装着部分３２４の近位端に隣接して遠位先端部分３２８を位置付けるために互いに対して軸方向に並進され得る。したがって、遠位先端部分３２８は、遠位先端部分３２８が弁装着部分３２４の近位側に隣接して配設されたときに、バルーン３１８に対して軸方向に、近位にバルーン３１８に対する人工弁の移動に抵抗するように構成され得る。

いくつかの実施形態では、ノーズコーン３２２は、遠位肩部３２６の遠位に配置され、かつ遠位肩部３２６に結合され得る。いくつかの実施形態では、ノーズコーン３２２は、内側シャフト３０８の遠位端部分に結合され得る。

いくつかの実施形態では、送達装置３００は、送達装置の特定の構成要素の場所をユーザに示すように構成されている１つ以上のマーカー又はマーカーバンド３５３を備えることができる。いくつかの実施形態では、１つ以上のマーカーバンド３５３は、放射線不透過性であり得る。いくつかの実施形態では、１つ以上のマーカーバンド３５３は、内側シャフト３０８上に半径方向に圧縮（例えば、圧着）され得る（図１０及び１１、また、図３２Ａ及び４０にも示される）。

図１０に示されるように、バルーン３１８の遠位端部分３３２は、遠位肩部３２６の最外半径方向表面及びノーズコーン３２２の最外半径方向表面に対して中心縦軸３２０に向かって内向きに押下されている半径方向押下部３３４を含むことができる。半径方向押下部３３４は、図４０及び４１を参照して以下に更に詳細に記載される。

図１３の送達装置３００の（図１１からの）選択された部分３５５の詳細断面図に示されるように、環状空間３３６が、内側シャフト３０８の外面と中間シャフト３０６の内面との間に画定され得る。いくつかの実施形態では、環状空間３３６は、中間シャフト３０６の内側管腔と称され得る。いくつかの実施形態では、環状空間３３６は、アダプタ３１２の第２のポート３４０を介して流体源から流体を受容するように構成され得る（例えば、環状空間３３６は、アダプタ３１２の第２のポート３４０と流体連通する）。環状空間３３６は、内側シャフト３０８の遠位端部分の外面とバルーン３１８の内面との間に形成された流体通路３４２に流体的に結合され得る（図１０）。したがって、流体源からの流体は、環状空間３３６から流体通路３４２まで流動してバルーン３１８を膨張させ、人工弁を半径方向に拡張させて展開することができる。

内側シャフト３０８の内側管腔３４４（図１３）は、送達装置３００の遠位端部分３０９を標的移植部位にナビゲートするために、それを通してガイドワイヤを受容するように構成され得る。上記に紹介されたように、アダプタ３１２の第１のポート３３８は、内側管腔３４４に結合され、ガイドワイヤを受容するように構成され得る。例えば、送達装置３００の遠位端部分３０９を、ガイドワイヤにわたって標的移植部位まで前進させることができる。例示的ガイドワイヤが、以下に更に記載されるように、図２９、３１Ａ～３１Ｂ、３４Ａ～３４Ｂ、及び５９に示される。

図１２の中間シャフト３０６の概略図及び図１３の送達装置３００の選択された部分３５５（図１１）の詳細断面図に示されるように、いくつかの実施形態では、中間（例えば、バルーン）シャフト３０６は、標的移植部位での回転に耐えることができるように、中間シャフト３０６のトルク抵抗を増加させるように構成されている編組（又はコイル）材料の２つの層を含むことができる。編組又はコイル材料は、金属又はポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）などのより剛性の編組又はコイル状材料を含むことができる。

例えば、中間シャフト３０６を、第１の長さ３５６を有する第１の部分３４６及び第２の長さ３５８を有する第２の部分３５４に分解することができ、第１の長さ３５６は、第２の長さ３５８よりも長い（図１２）。第１の長さ３５６は、中間シャフト３０６の全長の大部分であり得る。いくつかの実施形態では、第２の長さ３５８は、４～１０インチ、４～８インチ、又は５～７インチの範囲内であり得る。いくつかの実施形態では、第２の長さ３５８は、約６インチであり得る。したがって、第１の部分３４６は、中間シャフト３０６の近位端部分３１０から中間シャフト３０６の遠位端３４８から離れた距離（例えば、第２の長さ３５８）まで延在することができる。

中間シャフト３０６の編組材料の２つの層は、第１の部分３４６及び第２の部分３５４の両方に沿って、中間シャフト３０６の全長に沿って（遠位端３４８まで）延在する第１の編組層３５０を含むことができる（図１３）。中間シャフト３０６の編組材料の２つの層は、第１の部分３４６に沿って中間シャフト３０６の全長の大部分に延在する第２の編組層３５２を更に含むことができる（図１３）。しかしながら、第２の編組層３５２は、第２の部分３５４の前に停止する（図１２及び１３）。これは、中間シャフト３０６の遠位の第２の部分３５４が遠位端部分３１６において増加した可撓性を有することを可能にする。

代替実施形態では、第２の編組層３５２は、中間シャフト３０６の全長に延在することができる。いくつかの代替実施形態では、中間シャフト３０６は、編組材料の３つなどの２つを超える層を含むことができる。

図９及び１４に示されるように、ハンドル３０２は、送達装置３００の遠位端部分３０９の湾曲を調整するように構成された操縦機構を含むことができる。図示される実施形態では、例えば、ハンドル１０２は、図示される回転可能なノブ３６０などの調整部材を含み、これは順に、プルワイヤの近位端部分に動作可能に結合される。プルワイヤは、外側シャフト３０４を通してハンドル３０２から遠位に延在し、外側シャフト３０４の遠位端又はその付近で外側シャフト３０４に添着された遠位端部分を有する。ノブ３６０を回転させることは、プルワイヤの張力を増加又は減少させ、それによって、送達機器３００の遠位端部分３０９の湾曲を調整することができる。送達装置のための操縦又は撓曲機構についての更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第９，３３９，３８４号に見出され得る。

ハンドル３０２は、図示される回転可能なノブ３６２などの調整部材と、ハンドル３０２の筐体３６６内に遠位に延在するシャフト３６４とを含む、調整機構３６１を更に含むことができる。調整機構３６１は、外側シャフト３０４に対して中間シャフト３０６の軸方向位置を調整するように構成される（図９及び１４）。いくつかの実施形態では、図１４に示されるように、内側支持材３６８が、中間シャフト３０６上の筐体３６６内に装着され、内側シャフト３７０（スライダ又は摺動機構とも称される）が、内側支持材３６８上に装着される。内側シャフト３７０は、シャフト３６４の内面に沿って延在する内部ねじ山と噛合する外部ねじ山を伴って形成された遠位端部分３７２を有する。内側シャフト３７０は、ハンドル３０２に対して中間シャフト３０６の位置を保定する（例えば、係止する）ように構成されている係止機構３７６を装着し、それと界面接触する近位端部分３７４を更に含む。内側シャフト３７０は、シャフト３６４の回転が内側シャフト３７０をハンドル３０２内で軸方向に移動させるように、内側支持材３６８に結合され得る。係止機構３７６は、内側シャフト３７０の近位端部分３７４の外部ねじ山に係合する内側ねじ山を有する内側ナット３８０を収容する回転可能なノブ３７８として構成された別の調整部材を含むことができる。

送達装置３００の遠位端部分上に装着された人工弁の微細な位置付けのために中間シャフト３０６の移動を拘束するために、ノブ３７８が回転され、これが順に、内側ナット３８０の回転を引き起こす。結果として、内側ナット３８０は、内側シャフト３７０の近位端部分３７４上の外部ねじ山に沿って遠位方向に並進する。ナット３８０が遠位に移動されるにつれて、係止機構３７６の付加的構成要素は、中間シャフト３０６に摩擦係合し、それによって、内側シャフト３７０に対して中間シャフト３０６を保定するように構成される。係止位置では、ノブ３６２の回転は、内側シャフト３７０及び中間シャフト３０６を外側シャフト３０４に対して軸方向に（ノブ３６２が回転される方向に応じて、近位又は遠位方向のいずれかに）移動させる。

ノブ３７８を係止位置から係止解除位置まで反対方向に回転させることは、内側シャフト３７０及びハンドル３０２の近位端部分に対する中間シャフトの軸方向及び回転移動を可能にする。ハンドル３０２の調整機構３６１及び係止機構３７６についての更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第９，３３９，３８４号に見出され得る。

上記に紹介されたように、ハンドル３０２のノブ３１４は、中間（例えば、バルーン）シャフト３０６を回転させ、それによって、中間シャフト３０６に装着されたバルーン３１８及びバルーン３１８上に装着された半径方向に圧縮された人工弁を弁装着部分３２４の周囲で回転させるように構成され得る。したがって、ノブ３１４を回転させることは、中心縦軸３２０の周囲で、標的移植部位における天然解剖学的構造に対して望ましい配向に人工弁を回転させることができる。

図１５～２２は、ノブ３１４の回転時に中間シャフト３０６を回転させるように構成されているノブ３１４の実施形態の様々な図を示す。代替実施形態では、送達装置３００の中間シャフト３０６を回転させるために、異なって構成された回転可能なノブ又は他の調整機構をノブ３１４の代わりに使用することができる。

図１５及び１６（並びに上記に記載されるように図９及び１４）の斜視図に示されるように、ノブ３１４は、アダプタ３１２の遠位にある中間シャフト３０６の近位端部分３１０上に装着され得る。いくつかの実施形態では、ノブ３１４は、（例えば、以下に更に記載される図１０２～１０７に示されるように）アダプタ３１２の一部若しくは全体に直接結合され、及び／又はその周囲に配設され得る。代替実施形態では、ノブ３１４は、アダプタ３１２から軸方向に離隔され得る。

ノブ３１４は、ノブ３１４の１つ以上の内部構成要素（図１５～１７及び２０）の周囲に配設された（例えば、それらを収容する）外側筐体３８２を含むことができる。いくつかの実施形態では、外側筐体３８２は、ノブ３１４を回転させるユーザのために牽引力又は握力を増加させるように構成された１つ以上の握持要素３８３を含むことができる。いくつかの実施形態では、１つ以上の握持要素３８３は、外側筐体３８２の外面から外向きに延在し、外側筐体３８２の円周の周囲で互いから離隔されている隆起要素又は特徴であり得る。代替実施形態では、１つ以上の握持要素３８３は、外側筐体３８２内の隆起した突起及び／又は押下されたくぼみであり得る。

いくつかの実施形態では、ノブ３１４の組立の容易性を増加させるために、外側筐体３８２は、２つ以上の噛合構成要素に分割され得る。例えば、いくつかの実施形態では、図１５、１６、及び２０に示されるように、外側筐体３８２は、互いに取り外し可能に結合されるように構成されている第１の筐体部分３８４及び第２の筐体部分３８５を備えることができる。例えば、第１の筐体部分３８４及び第２の筐体部分３８５の各々は、第１の筐体部分３８４及び第２の筐体部分３８５を互いに結合するように構成された対応する噛合接合面を含むことができる。このようにして、第１の筐体部分３８４及び第２の筐体部分３８５は、中間シャフト３０６及びノブ３１４の内部構成要素の周囲で互いに結合され、それによって、ノブ（例えば、ノブアセンブリ）３１４を形成することができる。

ノブ３１４は、外側筐体３８２内に配設され、ノブ３１４を中間シャフト３０６の近位端部分３１０に係留（例えば、結合）するように構成されたアンカ３８６を更に備えることができる（図１７～１９）。図１９は、アンカ３８６が中間シャフト３０６に結合され、外側筐体３８２がアンカ３８６の周囲に結合された、ノブ３１４の断面図を示す。図１８及び１９は、それぞれ、アンカ３８６の断面図及び斜視図を示す。

図１７～１９に示されるように、アンカ３８６は、中間シャフト３０６を受容し、その周囲に結合するように構成された内側管腔３８８を画定するシャフト部分３８７を備えることができる。いくつかの実施形態では、内側管腔３８８は、比較的一定の内径を有する。

いくつかの実施形態では、シャフト部分３８７の遠位端は、シャフト部分３８７の円周の少なくとも一部の周囲に延在する１つ以上の半径方向延在部３８９を含むことができる（図１７～１９）。いくつかの実施形態では、半径方向延在部３８９のうちの１つ以上又は各々は、シャフト部分３８７の円周全体の周囲に延在することができる。いくつかの実施形態では、１つ以上の半径方向延在部３８９は、互いに軸方向に離隔されている環状鉤として構成され得る。

１つ以上の半径方向延在部３８９は、スリーブ要素（歪み緩和要素とも称され得る）３９１の内部と噛合するように構成され得る（図１７）。いくつかの実施形態では、スリーブ要素３９１は、中間シャフト３０６の近位端部分３１０の一部の周囲に配設され得、外側筐体３８２は、スリーブ要素３９１の近位端をその中に受容し、及び／又はその周囲で締め付けるように構成されたより広い第１の開口３９２を含むことができる（図１５～１７）。スリーブ要素３９１は、ノブと第２のシャフトの近位端部分との間の歪みを緩和するように構成され得る。いくつかの実施形態では、スリーブ要素３９１は、弾性ポリマー材料（例えば、ゴム）などの可撓性及び／又は弾性材料を含むことができる。

外側筐体３８２は、アダプタ３１２の遠位部分を受容するように構成されたより狭い第２の開口（例えば、チャネル）３９３を更に含むことができる（図１７及び２０）。

図１７～１９に示されるように、アンカ３８６は、外側筐体３８２内に配設された対応するチャネル又は開口３９５と噛合する（例えば、その中に延在する、及び／又はそれと結合する）ように構成されている１つ以上又は複数の延在部分（例えば、シャフト若しくはピン）３９４を備えることができる（図１７及び２０）。延在部分３９４は、互いから離隔され、アンカ３８６のシャフト部分３８７から半径方向外向きに延在することができる。

いくつかの実施形態では、図１７～１９に示されるように、アンカ３８６は、アンカ３８６の２つの反対側のそれぞれから延在する２つの延在部分３９４を備えることができる。しかしながら、代替実施形態では、アンカ３８６は、４つを超える又は４つ未満の延在部分３９４を備えることができる。開口３９５の数は、延在部分３９４の数と同じであり得る。

いくつかの実施形態では、開口３９５及び対応する延在部分３９４の噛合部分は、六角形を有することができる。しかしながら、代替実施形態では、長方形、正方形、又は同等物などの他の形状が可能である。

いくつかの実施形態では、アンカ３８６は、中間シャフト３０６の外面に接合（例えば、ＵＶ接合）するために構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、アンカ３８６のシャフト部分３８７は、内側管腔３８８の円周の周囲で離隔され、内側管腔３８８に沿って延在する１つ以上の中心化リブ３９６を含むことができる（図１８及び１９）。いくつかの実施形態では、シャフト部分３８７は、ユーザがアンカ３８６と中間シャフト３０６との間の整合及び／又は接合を視認することを可能にし得る、視認開口３９７（例えば、窓として構成される）を含むことができる（図１８及び１９）。例えば、図１７に示されるように、開口３９７は、シャフト部分３８７の外面と内面との間に延在し、シャフト部分３８７の中心部分内に配設され得る。いくつかの実施形態では、アンカ３８６のシャフト部分３８７の近位端部分は、カウンターボア３９８を含むことができる（図１７及び１８）。カウンターボア３９８は、アンカ３８６と中間シャフト３０６との間の強化されたＵＶ接合を可能にすることができる。

ノブ３１４はまた、アダプタ３１２を送達装置３００の遠位端部分３０９上に配設された放射線不透過性マーカー（例えば、図２８に示されるマーカー５００、図３２Ａ～３２Ｂに示されるマーカー６００、又は図３３に示されるマーカー６５０）と整合させるように構成された整合タブ又は延在部３９９（図２１～２２）を含むこともできる。いくつかの実施形態では、図２１及び２２に示されるように、整合タブ３９９は、アンカ３８６から半径方向外向きに延在することができる。いくつかの実施形態では、整合タブ３９９は、延在部分３９４がアンカ３８６のシャフト部分３８７から半径方向外向きに延在する方向と垂直に配設される方向に、アンカ３８６のシャフト部分３８７から半径方向外向きに延在することができる。以下に更に記載されるように、組立中、整合タブ３９９は、比較的同じ方向に中心縦軸３２０に対して外向きに延在する（例えば、図２１及び２２に示されるように、両方とも中間シャフト３０６の同じ側面から外向きである）ように、アダプタ３１２の第２のポート３４０と整合され得る。

いくつかの実施形態では、ノブ３１４は、以下の様式で中間（例えば、バルーン）シャフト３０６の近位端部分３１０に組み立てられ得る。しかしながら、以下に記載される組立の方法は例示的であり、代替組立方法が可能であり得ることに留意されたい。

いくつかの実施形態では、組立中、スリーブ要素３９１は、中間シャフト３０６の近位端部分３１０の上及び／又は周囲に装着され得る。次いで、アンカ３８６は、スリーブ要素３９１に隣接して、中間シャフト３０６の上及び周囲に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、中間シャフト３０６が比較的平面的な表面（例えば、テーブル）上で静止しているとき、送達装置３００は、遠位端部分３０９上の放射線不透過性マーカーが上を向いているように（例えば、図２１のページの面に現れる、テーブルから離れている）位置付けられ得、アンカ３８６は、図２１に示されるように、整合タブ３９９がユーザ（例えば、装置を組み立てる個人）から離れて向いているように位置付けられ得る。例えば、図２１では、テーブルの平面は、ページの面内にあり得る。整合のこの部分が完了した後、アンカ３８６を（例えば、ＵＶ接合を介して）中間シャフト３０６に接合することができ、次いで、スリーブ要素３９１をアンカ３８６の半径方向延在部３８９にわたって位置付けることができる。

いくつかの実施形態では、組立方法は、第２のポート３４０が整合タブ３９９と同じ方向を向いており、並びに／又は第２のポート３４０及び整合タブ３９９が中間シャフト３０６の円周に対して円周方向に整合されるように、アダプタ３１２を中間シャフト３０６に接合することを更に含むことができる（図２１及び２２）。このようにして、移植手技中、ユーザは、患者内の送達装置３００の遠位端部分３０９上の放射線不透過性マーカーの初期（例えば、開始）位置を把握し得る。これは、以下に更に記載されるように、標的移植部位における、放射線不透過性マーカー、したがって、人工弁のより容易かつより迅速な回転位置付けを可能にし得る。

次いで、外側筐体３８２をアンカ３８６の周囲に位置付けることができる（図２２）。いくつかの実施形態では、これは、アンカ３８６の周囲に第１の筐体部分３８４及び第２の筐体部分３８５を位置付け、それらを互いに結合することを含むことができる。

図１０２～１０７は、ノブ２５００の回転時に送達装置３００の中間シャフト３０６を回転させるように構成されているノブ（又はハンドル）２５００の別の実施形態の様々な図を示す。ノブ２５００（ハンドル又は弁回転制御（ＶＲＣ）とも称される）は、ノブ２５００の外側筐体２５０２がより大きく、アダプタ（アダプタ３１２など、又はそれと類似する）を含むか、又は封入するように構成されることを除いて、ノブ３１４と機能が類似し得る（かつ以下に更に記載されるように同じ又は類似内部構成要素を含む）。したがって、一具体的実施形態では、図９の送達装置３００は、ノブ３１４の代わりにノブ２５００を含む。

それぞれ、図１０２及び１０３の斜視図及び側面図に示されるように、ノブ２５００は、中間シャフト３０６の近位端部分３１０上に装着され、アダプタ３１２（又は別の類似アダプタ）を囲繞するか、又はその中に含むことができる。例えば、図１０２～１０７に示されるように、ノブ２５００は、ユーザがノブ２５００から独立しているアダプタ３１２を把持すること、又は回転させることができないように、アダプタ３１２の周囲に配設され、その中にアダプタ３１２を封入する。

いくつかの実施形態では、外側筐体２５０２は、ノブ２５００を回転させるユーザのために牽引力又は握力を増加させるように構成された１つ以上の握持要素２５０４を含むことができる。いくつかの実施形態では、図１０２～１０７に示されるように、１つ以上の握持要素２５０４は、外側筐体２５０２の外面から外向きに延在し、外側筐体２５０２の円周の周囲で互いから離隔されている隆起要素又は特徴であり得る。代替実施形態では、１つ以上の握持要素２５０４は、外側筐体２５０２内の隆起した突起及び／又は押下されたくぼみであり得る。

いくつかの実施形態では、ノブ２５００の組立の容易性を増加させるために、外側筐体２５０２は、２つ以上の噛合構成要素に分割され得る。例えば、いくつかの実施形態では、図１０３並びに図１０４及び１０５の分解図に示されるように、外側筐体２５０２は、互いに取り外し可能に結合されるように構成されている第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８を備えることができる。例えば、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８の各々は、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８を互いに結合するように構成された対応する噛合接合面を含むことができる。このようにして、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８は、中間シャフト３０６及びノブ２５００の内部構成要素の周囲で互いに結合され、それによって、ノブ（例えば、ノブアセンブリ）２５００を形成することができる。

図１５～２２のノブ３１４と同様に、ノブ２５００は、（図１０６及び１０７の断面側面図に示されるように）外側筐体２５０２内に配設され、ノブ２５００を中間シャフト３０６の近位端部分３１０に係留（例えば、結合）するように構成されたアンカ３８６を備えることができる。例えば、アンカ３８６は、図１５～２２を参照して上記に記載される（かつ図１０６及び１０７にされる）ように、中間シャフト３０６の周囲に結合し、スリーブ要素３９１と界面接触するように構成される。

図１５～２２を参照して上記に記載されるように、外側筐体１５０２は、アンカ３８６の周囲及びアンカ３８６に結合し、スリーブ要素３９１の近位端を受容し、及び／又はその周囲で締め付けるように構成される。例えば、ノブ３１４の外側筐体３８２と同様に、外側筐体２５０２は、スリーブ要素３９１の近位端をその中に受容し、及び／又はその周囲で締め付けるように構成された第１の開口２５１０（外側筐体２５０２の２つの半分がともに結合されたときに２つの半分によって形成される）を備えることができる（図１０４～１０７）。

外側筐体２５０２は、その中にアダプタ３１２を受容するように構成された内部空洞２５１２を（その近位端に）更に含むことができる（図１０４～１０７）。外側筐体２５０２は、アダプタ３１２の第１のポート３３８の周囲に篏合するように構成されている第２の開口２５１４（外側筐体２５０２の２つの半分がともに結合されたときに２つの半分によって形成される）を含むことができる（図１０４～１０７）。第１のポート３３８の近位端は、ノブ２５００の外側筐体２５０２の近位端２５１６から外に、かつそこから離れて近位に延在することができる。いくつかの実施形態では、外側筐体２５０２は、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８がともに配設されたときに近位端２５１６の周囲に結合し、それによって、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８を互いに結合し、閉鎖された外側筐体２５０２を形成するように構成されたキャップ２５１８を備える（図１０２、１０３、１０６、及び１０７）。

外側筐体２５０２は、外側筐体２５０２の本体からある角度で外向きに延在する延在部分２５５６を更に含むことができる。内部空洞２５１２の一部は、延在部分２５５６内に形成され、アダプタ３１２の第２のポート３４０を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、延在部分２５５６は、第２の部分３４０の周囲に嵌合するように構成されている第３の開口２５５８（外側筐体２５０２の２つの半分がともに結合されたときに２つの半分によって形成される）を含むことができる（図１０４及び１０７）。第２のポート３４０の開放端は、第３の開口２５５８から外に、かつそこから離れて延在することができる。

代替実施形態では、内部空洞２５１２内にアダプタ３１２を受容する代わりに、アダプタ及び外側筐体２５０２をともに統合する（例えば、１つの部品として形成又は成形する）ことができる。

ノブ３１４と同様に、図１５～２２を参照して上記に記載されるように、ノブ２５００の外側筐体２５０２は、外側筐体２５０２の内部上に配設され、アンカ３８６の１つ以上の延在部分３９４を受容し、それらと噛合するように構成されている１つ以上の開口３９５を備えることができる（図１０４～１０６）。いくつかの実施形態では、各開口３９５は、外側筐体２５０２の内面から延在する半径方向延在部材２５２０内に配設され得る（図１０４～１０６）。

いくつかの実施形態では、図２１～２２を参照して上記に記載されるように、アンカ３８６は、アンカ３８６から半径方向外向きに延在し得る整合タブ３９９を含むことができる（図１０４及び１０７）。上記に記載されるように、かつ図１０４及び１０７に示されるように、組立中、整合タブ３９９は、比較的同じ方向に中心縦軸３２０に対して外向きに延在する（例えば、図１０４及び１０７に示されるように、両方とも中間シャフト３０６の同じ側面から外向きである）ように、アダプタ３１２の第２のポート３４０と整合され得る。

いくつかの実施形態では、ノブ２５００は、図１５～２２を参照して上記に記載されるように、ノブ３１４と同じ又は類似様式で中間（例えば、バルーン）シャフト３０６の近位端部分３１０に組み立てられ得る。

例えば、いくつかの実施形態では、組立中、スリーブ要素３９１は、中間シャフト３０６の近位端部分３１０の上及び／又は周囲に装着され得る。次いで、アンカ３８６は、スリーブ要素３９１に隣接して、中間シャフト３０６の上及び周囲に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、中間シャフト３０６が比較的平面的な表面（例えば、テーブル）上で静止しているとき、送達装置３００は、遠位端部分３０９上の放射線不透過性マーカーが上を向いているように（例えば、テーブルから離れている）位置付けられ得、アンカ３８６は、整合タブ３９９がユーザから離れて向いているように位置付けられ得る。整合のこの部分が完了した後、アンカ３８６を（例えば、ＵＶ接合を介して）中間シャフト３０６に接合することができ、次いで、スリーブ要素３９１をアンカ３８６の半径方向延在部３８９にわたって位置付けることができる。

いくつかの実施形態では、組立方法は、第２のポート３４０が整合タブ３９９と同じ方向を向いており、並びに／又は第２のポート３４０及び整合タブ３９９が中間シャフト３０６の円周に対して円周方向に整合されるように、アダプタ３１２を中間シャフト３０６に接合することを更に含むことができる。このようにして、移植手技中、ユーザは、患者内の送達装置３００の遠位端部分３０９上の放射線不透過性マーカーの初期（例えば、開始）位置を把握し得る。これは、以下に更に記載されるように、標的移植部位における、放射線不透過性マーカー、したがって、人工弁のより容易かつより迅速な回転位置付けを可能にし得る。

次いで、外側筐体２５０２をアンカ３８６及びアダプタ３１２の周囲に位置付けることができる（図１０４～１０７）。いくつかの実施形態では、これは、アンカ３８６の周囲に第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８を位置付け、それらを互いに結合し、それによって、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８の遠位端を相互に結合することを含むことができる。次いで、キャップ２５１８をノブ２５００の近位端２５１６に結合し、それによって、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８の近位端を互いに結合することができる。これらの接続は、接着剤又は付加的締結具を使用することなく、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８がともに保持されることを可能にし得る。

いくつかの実施形態では、外側筐体２５０２は、（例えば、本明細書に記載されるように、移植手技中に蛍光透視法下で）送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカー（例えば、マーカー５００又は本明細書に記載される他のマーカーのうちのいずれか）を送達装置の中心を通して延びるガイドワイヤと整合させるために、ノブ２５００が回転されるべき方向をユーザに示す１つ以上のインジケータ２５２２（例えば、マーキング）を備えることができる。例えば、いくつかの実施形態では、各インジケータ２５２２は、ガイドワイヤを表す線を含む印刷されたマーキング、線の両側の放射線不透過性マーカーの視覚的表現（例えば、示されるような「Ｃ」マーカー）、及び本明細書に更に記載されるように移植手技中に（例えば、図５７を参照して以下に記載されるように、１３０８における方法の間に）、放射線不透過性マーカーが選択された撮像ビュー内でガイドワイヤと整合されて見えない場合に、ノブ２５００を回転させる方向をユーザに示す、線の両側の矢印を含むことができる。

例えば、移植手技中にガイドワイヤと整合してマーカーを位置付けるために、送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカー（例えば、マーカー６００又は本明細書に記載される別のマーカー）が蛍光透視撮像ビュー内でガイドワイヤの第１の側面上にあるように見える場合、ユーザは、（インジケータ２５２２の第１の矢印によって示されるように）ノブ２５００を第１の方向に回転させ得、放射線不透過性マーカーが撮像ビューにおいてガイドワイヤの反対の第２の側面上にあるように見える場合、ユーザは、（インジケータ２５２２の第２の矢印によって示されるように）ノブ２５００を反対の第２の方向に回転させ得る。いくつかの実施形態では、図１０２及び１０３に示されるように、第１の筐体部分２５０６及び第２の筐体部分２５０８の各々は、インジケータ２５２２を含むことができ、２つのインジケータ２５２２（各筐体部分上に１つ）は、ノブ２５００の周囲で互いから１８０度離れて配設され得る。

いくつかの実施形態では、標的移植部位において人工弁の所望の回転位置付けを達成するために中間シャフト３０６を回転させるためのノブ３１４又はノブ２５００の存在は、ユーザが中間シャフト３０６及び人工弁を回転させるためにアダプタ３１２をしっかり握り、それを使用する可能性を低減し得る。アダプタ３１２に印加されたそのような力又はトルクは、アダプタ３１２に損傷をもたらし得る。更に、図１０２～１０７に示されるように、ノブ２５００内にアダプタ３１２を完全に包むか、又は封入することによって、ユーザは、アダプタ３１２をしっかり握ってそれにトルクを印加することを防止される。

いくつかの実施形態では、ユーザが人工弁を回転整合させるためにアダプタ３１２を保持して回転させることを更に防ぐために、アダプタ３１２自体の一部は、中間シャフト３０６及びアダプタ３１２の残りの部分に対して回転可能であり得る。

例えば、図２３～２７は、第１のポート４０４と、回転するように構成されている第２の（例えば、膨張）ポート４０６とを備える、アダプタ４０２を含む、送達装置の近位端部分４００の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、近位端部分４００は、図９及び１４の送達装置３００の近位端部分として使用され得る。更に、いくつかの実施形態では、近位端部分４００は、図９及び１４を参照して上記に記載されるものと類似する構成要素を含むことができ、したがって、図２３では同様に標識されている。

図２３に示されるように、近位端部分４００は、図９及び１４を参照して上記に記載されるハンドル３０２などのハンドル（例えば、ハンドル部分）を含むことができる。しかしながら、代替実施形態では、代替ハンドル構成が可能であり得る。中間（例えば、バルーン）シャフト３０６などの回転可能なシャフトは、（図９及び１４に示されるように）ハンドル３０２から遠位に延在し、ハンドル３０２からアダプタ４０２まで近位に延在する近位端部分３１０を有することができる（図２３）。加えて、回転可能なノブ４１４は、アダプタ４０２の遠位で中間シャフト３０６の近位端部分３１０上に装着され得る。ノブ４１４は、中間シャフト３０６を回転させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ノブ４１４は、図１５～２２を参照して上記に記載されるように、ノブ３１４であり得る。

アダプタ４０２は、アダプタ本体（例えば、本体）４０８を更に備えることができる。アダプタ本体４０８は、中間シャフト３０６の近位端部分３１０に結合（例えば、接続）され得る（図２３及び２６）。例えば、アダプタ本体４０８は、その中に中間シャフト３０６の近位端を受容するように構成された第１の内側チャネル４１０（図２５）を含むことができる（図２６）。

いくつかの実施形態では、付加的アダプタ４４２が、ノブ４１４とアダプタ本体４０８との間で中間シャフト３０６の周囲に配設され得る（図２３及び２６）。

第１のポート４０４は、アダプタ本体４０８から軸方向に延在することができる（図２４～２６）。いくつかの実施形態では、第１のポート４０４は、アダプタ本体４０８の第２の内側チャネル４１６を画定するアダプタ本体４０８の近位部分４１２に直接及び／又は強固に結合され得る（図２５～２７）。例えば、いくつかの実施形態では、第１のポート４０４及び近位部分４１２は、継手４４４において（例えば溶接又は接着剤を介して）ともに接合され得る（図２５）。

いくつかの実施形態では、第１のポート４０４は、ガイドワイヤを受容するように適合されているガイドワイヤポートとして構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤが、第１のポート４０４内の開口部４１８に挿入され、内側シャフト３０８を通して延在することができ、内側シャフト３０８は、第２の内側チャネル４１６及び第１の内側チャネル４１０内に受容され、それらを通して延在する。例えば、図２６及び２７に示されるように、内側シャフト３０８の近位端が、第１のポート４０４の遠位チャネル４２０内に配設及び嵌合され得る（図２５～２７）。次いで、ガイドワイヤが、開口部４１８に挿入され、内側シャフト３０８によって画定された内側管腔を通して延在することができる。

第２のポート４０６は、アダプタ４０２の中心縦軸４２２及び送達装置の中心縦軸（例えば、中心縦軸３２０）と交差する方向に、アダプタ本体４０８から半径方向外向きに延在することができる（図２５）。いくつかの実施形態では、第２のポート４０６は、中心縦軸４２２から１０度～９０度の角度でアダプタ本体４０８から半径方向外向きに延在することができる。いくつかの実施形態では、第２のポート４０６は、中心縦軸４２２と垂直である方向にアダプタ本体４０８から半径方向外向きに延在することができる。

第２のポート４０６は、アダプタ本体４０８に回転可能に結合される。例えば、図２５～２７に示されるように、第２のポート４０６は、アダプタ本体４０８の近位部分４１２に回転可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、第２のポート４０６は、アダプタ本体４０８の近位部分４１２の周囲に配設された基礎部分４２４を含むことができる。

シール４２６を、基礎部分４２４とアダプタ本体４０８の近位部分４１２との間に配設することができる（図２５～２７）。いくつかの実施形態では、シール４２６は、アダプタ本体４０８の近位部分４１２の外面の周囲に（例えば、円周の周囲に）延在する円周方向又はリング様シールであり得る。いくつかの実施形態では、シール４２６は、１つ以上のＯリングシール又はクアッドリングシールを含むことができる。

第２のポート４０６は、第２のポート４０６内の開口部４２８から、第２のポート４０６のシャフト部分４３０を通して、及びシャフト部分４３０と接続された基礎部分４２４の一部を通して延在する内側チャネル（内側管腔を形成する）４３２を更に含むことができる。シャフト部分４３０は、基礎部分４２４の片側から半径方向外向きに延在することができる。

アダプタ本体４０８の近位部分４１２は、（図２５及び２７で最も良く見えるように）アダプタ本体４０８の近位部分４１２の円周の少なくとも一部の周囲に延在する環状チャネル４３６を画定する環状溝４３４を含むことができる。いくつかの実施形態では、環状チャネル４３６は、内側チャネル４３２を、内側シャフト３０８の外面とアダプタ本体４０８の近位部分４１２の内面との間に画定された環状空間４３８に流体的に結合することができる（図２６及び２７）。

いくつかの実施形態では、環状溝４３４から半径方向内向きに延在する１つ以上の開口４４０は、環状空間４３８を内側チャネル４３２と流体的に接続することができる（図２５及び２７）。環状空間４３８は、内側シャフト３０８の外面と中間シャフト３０６の内面との間に画定された環状空間３３６に流体的に結合され得る（図２６）。代替実施形態では、環状溝４３４は、内側チャネル４３２を環状空間４３８と流体的に結合するために、アダプタ本体４０８の近位部分４１２の厚さを通して延在することができる。

このようにして、流体（例えば、膨張流体）は、内側チャネル４３２から環状空間４３８まで、環状空間３３６まで、及び膨張式バルーン（例えば、図９～１４を参照して上記に記載されるバルーン３１８）内に流動する一方で、第２のポート４０６がアダプタ本体４０８の周囲（例えば、中心縦軸４２２の周囲）で回転することを可能にすることができる。結果として、ユーザは、アダプタ４０２を回転させることを介して中間シャフト３０６を回転させようとすることを妨げられ得る（例えば、そうすることが第２のポート４０６をアダプタ本体４０８の周囲で回転させ得るため）。更に、第２のポート４０６を回転させることは、トルクがアダプタ本体４０８及び第１のポート４０４に印加されることを回避し、それによって、アダプタ４０２の耐久性及び寿命を増加させ、アダプタ４０２と中間シャフト３０６との間の接合が損なわれることを防止することができる。結果として、第２のポート４０６を介した膨張流体の注入を介したバルーン（例えば、バルーン３１８）のより効果的な一貫した展開の可能性を増加させることができる。なおも更に、回転可能な第２のポート４０６を有することは、送達装置の不要な移動を引き起こすことなく、ユーザが（膨張流体を注入するために）第２のポート４０６を様々な位置に位置付けることを可能にすることができる。

図９～２７を参照して上記に記載されるように、送達装置３００及び／又は同様に構成された送達装置は、標的移植部位において送達装置の遠位端部分上に配設された半径方向に圧縮された人工弁の回転整合を促進する１つ以上の特徴を含むことができる。

上記に紹介されたように、人工心臓弁の交連が天然弁の交連と整合されるように、送達装置（図９～１４の送達装置３００など）を用いて天然弁に人工心臓弁を移植することが望ましくあり得る。いくつかの実施形態では、天然弁に対する人工心臓弁の所望の回転位置付けを促進するために、医用撮像下で可視的である放射線不透過性マーカーを、送達装置の弁装着部分（例えば、弁装着部分３２４）、したがって、半径方向に圧縮された人工弁に近接して配置される送達装置の遠位端部分（シャフトの遠位端部分上に装着されたポリマー本体など）上に配設するか、又はそれに埋め込むことができる。以下に更に記載されるように、いくつかの実施形態では、放射線不透過性マーカーは、送達装置のバルーン（例えば、図９～１１のバルーン３１８）を膨張させることを介して人工弁を半径方向に拡張した後に、人工弁の選択された交連の場所を示すように構成され得る。

図２８～３４Ｂは、図９～１４に示される送達装置３００などの送達装置の一部上に配設されたか、又はそれに埋め込まれた放射線不透過性マーカーの実施形態を示す。送達装置３００は、図２８、２９、及び３２Ａ～３２Ｂに一例として示されているが、代替実施形態では、放射線不透過性マーカーは、半径方向に圧縮された人工弁を標的移植部位に送達するように構成された代替送達装置の一部上に配設されるか、又はその内側に埋め込まれ得る。いくつかの実施形態では、放射線不透過性マーカーが上に配設されるか、又は内側に埋め込まれる送達装置の一部は、送達装置の遠位端部分においてシャフト上に装着されたポリマー本体であり得る。例えば、ポリマー本体は、近位肩部、遠位肩部（例えば、図９～１１の遠位肩部３２６）、又は送達装置の内側シャフト及び／若しくは内側シャフトに装着された別のポリマー本体に装着されたノーズコーン（例えば、図９～１１のノーズコーン３２２）のうちの１つ以上であり得る。

図２８は、送達装置（例えば、図２８及び２９で一例として示される送達装置３００）の遠位端部分のポリマー本体上に位置付けられた、及び／又はポリマー本体内に埋め込まれた放射線不透過性マーカー５００を示す。いくつかの実施形態では、図２８に示されるように、送達装置３００の遠位端部分３０９の遠位肩部３２６は、その上に配設された、及び／又はその中に埋め込まれたマーカー５００を含むことができる。

図２８に示され、図９～１１を参照して上記に説明されるように、膨張式バルーン３１８は、遠位肩部３２６及び弁装着部分３２４にわたって配設される（例えば、それらに重なる）。ノーズコーン３２２は、送達装置３００の遠位端に配設され、遠位肩部３２６に隣接して（かつその遠位に）配設される。上記に説明されるように、弁装着部分３２４は、バルーン３１８の周囲で、その上に半径方向に圧縮された人工弁を受容するように構成される。遠位肩部３２６は、人工弁が弁装着部分３２４においてバルーン３１８上に半径方向に圧縮された状態で装着されるとき、遠位肩部３２６が（送達装置３００の中心縦軸３２０に沿って、かつそれに対して配置される）軸方向へのバルーン３１８に対する人工弁の移動に抵抗するように構成され得る。

ノーズコーン３２２及び／又は遠位肩部３２６は、１つ以上のポリマー材料を含んでもよく、したがって、本明細書ではポリマー本体と称され得る。いくつかの実施形態では、送達装置３００の遠位端部分３０９は、遠位肩部３２６から弁装着部分３２４の反対側に配設された近位肩部などの付加的ポリマー本体又は構成要素を有することができる。

マーカー５００は、医用撮像下で可視的であるように構成され得る。例えば、マーカー５００は、蛍光透視法及び／又は他のタイプのＸ線画像などの医用撮像下で可視的であるように構成されている放射線不透過性材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、マーカー５００は、ＭＲＩ、超音波、及び／又は心エコー図下で可視的であるように構成されている放射線不透過性又は他の材料を含むことができる。マーカー５００が上に配設され、及び／又は内側に埋め込まれる遠位肩部３２６などのポリマー本体は、放射線不透過性ではないように構成され得る。結果として、マーカー５００は、図２９を参照して以下に更に記載されるように、撮像下でより容易に可視的であり得る。

マーカー５００は、図２８では遠位肩部３２６上に位置付けられ、及び／又はその内側に埋め込まれて示されているが、代替実施形態では、マーカー５００は、送達装置の遠位端部分３０９の別のポリマー本体又は構成要素上に配設され、及び／又はその内側に埋め込まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、マーカー５００は、ノーズコーン３２２又は送達装置の近位肩部（例えば、図３に示される近位肩部１２０）上に位置付けられ、及び／又はその内側に埋め込まれ得る。

マーカー５００は、様々な形状又はパターンを有することができる。例えば、マーカー５００は、ドットとして図２８及び２９に示されているが、代替実施形態では、マーカー５００は、円、長方形、星形、正方形、三角形、「Ｘ」字形、又は同等物などの異なる形状又は記号として構成され得る。マーカーの形状の付加的実施形態が、図３０～３４Ｂを参照して以下に記載される。

図２８に示されるように、マーカー５００は、遠位肩部３２６の一部上に配置され、及び／又はその内側に埋め込まれる。いくつかの実施形態では、マーカー５００が上に配置され、及び／又は内側に埋め込まれる遠位肩部３２６の一部は、遠位肩部３２６の残りの部分よりも弁装着部分３２４の近くに（例えば、それに隣接して）配置される遠位肩部３２６の一部であり得る。したがって、半径方向に圧縮された人工弁が弁装着部分３２４上に配設されるとき、マーカー５００は、人工弁に近接及び隣接して配設され得る。

いくつかの実施形態では、図２８に示されるように、遠位肩部３２６は、基礎部分３２５と、広口部分３３１とを備えることができる。広口部分３３１は、基礎部分３２５から弁装着部分３２４に向かって半径方向外向きに延在することができる。マーカー５００は、広口部分３３１上に配置され、及び／又はその内側に埋め込まれ、それによって、内側シャフト３０８の外面から半径方向外向きにマーカー５００を配向することができる。代替実施形態では、マーカー５００は、基礎部分３２５上に配置され、及び／又はその内側に埋め込まれ得る。

いくつかの実施形態では、図２８に示されるように、広口部分３３１は、中心縦軸３２０に対してある角度で基礎部分３２５から半径方向外向きに延在する複数のウィング３３０（延在部分とも称され得る）を備えることができる。ウィング３３０は、広口部分３３１の円周の周囲で互いから離隔され得る。図２８に示されるように、いくつかの実施形態では、マーカー５００は、ウィング３３０のうちの１つの上に位置付けられるか、又はそれに埋め込まれ得る。いくつかの実施形態では、マーカー５００は、中心縦軸３２０に沿って中心に置かれるように、ウィング３３０のうちの１つの上で中心に置かれ得る。

いくつかの実施形態では、マーカー５００は、遠位肩部３２６上に配設された単一の（例えば、唯一の）放射線不透過性マーカーであり得る。いくつかの実施形態では、マーカー５００は、送達装置３００の遠位端部分３０９上に配設された唯一の（又は単一の）放射線不透過性マーカーであり得る。

いくつかの実施形態では、送達装置３００の遠位端部分３０９は、（マーカー５００に加えて）付加的放射線不透過性マーカーを含むことができる。

遠位肩部３２６又は送達装置の遠位端部分の別のポリマー本体上若しくは内にマーカー５００を配設することは、遠位肩部３２６の他の部分があまり放射線不透過性ではないか、又は非放射線不透過性であり得、したがって、蛍光透視画像内であまり可視的ではないか、又は非可視的であり得るため、マーカー５００が蛍光透視法などの撮像下でより可視的であることを可能にし得る。例えば、図２９の例示的蛍光透視画像５５０に示されるように、マーカー５００は、蛍光透視法下で可視的であり、（マーカー５００以外の）遠位肩部が放射線不透過性ではないため目立つ。対照的に、人工弁フレーム５５２は、放射線不透過性であり、撮像下で可視的である。したがって、弁フレームが画像５５０では比較的暗く見えるため、人工弁自体の上及び／又は内に位置付けられた放射線不透過性マーカーは、撮像下でより見えにくくあり得る。

図２９にも示されるように、送達装置の遠位端部分３０９の中心を通して（例えば、内側シャフト３０８の内側内腔を通して）延在するガイドワイヤ５５４は、蛍光透視法下で可視的であり、マーカー５００は、（例えば、マーカー５００が遠位肩部３２６の広口部分３３１上に位置するため）ガイドワイヤ５５４の半径方向外向きに位置付けられる。これは、移植手技中に撮像下のマーカー５００の可視性を更に増加させる。加えて、以下に更に記載されるように、マーカー５００が撮像ビューの直接後方又は直接前方に配設されるとき、マーカー５００は、ガイドワイヤに重複するように見え得る。

加えて、マーカー５００を遠位肩部３２６（又は送達装置の遠位端部分の別のポリマー本体）上又は内に配設することは、天然弁の交連とのより正確な整合を可能にし得る。例えば、以下に更に記載されるように、天然弁の弁尖を横断する前に、マーカー５００を天然弁の標的交連と回転整合させることが望ましくあり得る。したがって、遠位肩部３２６及び人工弁を含む送達装置の遠位端部分３０９を回転させて、マーカー５００を天然弁の標的交連と整合させるとき、可能な限り天然弁の標的交連の近くに位置付けられるように、マーカー５００が送達装置上で可能な限り遠位に配設されることが有利であり得る。図２８に示されるように、遠位肩部３２６（及びノーズコーン３２２）は、送達装置３００の最遠位構成要素のうちの１つであり、半径方向に圧縮された人工弁よりも更に遠位に（例えば、図２８で見られるように、弁装着部分３２４よりも更に遠位に）配設される。

マーカー５００を遠位肩部３２６（又は軸方向に人工弁からオフセットして位置付けられている送達装置の別のポリマー本体）上若しくは内に配設することはまた、マーカー５００が人工弁の選択された交連から円周方向にオフセットされることも可能にする。例えば、以下に更に記載されるように、人工弁が拡張可能なバルーン３１８の膨張時に回転するため、マーカー５００は、この回転を補償するために人工弁の選択された交連から円周方向にオフセットされ得る。結果として、人工弁の展開後、人工弁の選択された交連は、天然弁の標的交連と整合され得る。人工弁自体がオフセットマーカーを有する場合、マーカーが可視的であるが、実際には人工弁の選択された交連に印付けないため、これは弁展開後に混乱させ得る。

なおも更に、遠位肩部３２６（又は弁装着部分３２４に近接する送達装置の別の部分）上若しくは内にマーカー５００を提供することは、付加的構成要素を比較的永久的なインプラント（例えば、人工弁）に追加しなければならないことを回避し得る。加えて、送達装置上のマーカー５００の変更（例えば、設計変更）は、（例えば、人工弁に対する任意の設計修正の結果としての弁試験に起因して）マーカー５００が弁上にある場合よりも送達装置でより容易に実装され得る。

移植手技中、選択された撮像ビュー（例えば、蛍光透視撮像ビュー）を使用して、周辺天然解剖学的構造に対して、マーカー５００及び半径方向に圧縮された人工弁（例えば、フレーム５５２）を含む送達装置の遠位端部分を可視化することができる。選択された撮像ビュー内の天然弁の選択された交連の場所（人工弁が移植される）の既存の知識に基づいて、ユーザは、マーカー５００が選択された撮像ビュー内で選択された交連の既知の場所と整合されるように、又はマーカー５００が選択された撮像ビュー内の特定の位置（例えば、直接後方）に配設され、そのような配向で人工弁を展開することが人工弁と天然弁との間の交連整合をもたらすように、標的移植部位において送達装置の遠位端部分を回転整合させることができる。

例えば、いくつかの撮像ビューでは、天然弁の選択された交連は、撮像ビューの直接後方に配設され得る。したがって、送達装置上のマーカー５００を撮像ビューの直接後方と整合させることによって、人工弁は、天然弁と人工弁との間の交連整合を伴って天然弁内に移植され得る。人工弁移植手技中に取得され、天然弁に近接して送達装置を誘導するために使用される例示的蛍光透視撮像ビューが、以下に更に記載されるように、図５８、６１、及び６３に示される。

選択された撮像ビュー内のマーカーの所望の位置付けを可能にするために、いくつかの実施形態では、マーカーは、非対称マーカーとして構成され得、これは次いで、送達装置の中心縦軸に沿って送達装置を通して延在するガイドワイヤと整合される。例えば、非対称マーカーは、送達装置の中心縦軸と平行である軸に沿って反射非対称であり得る。このようにして、蛍光透視法などの医用撮像下で、ガイドワイヤに対する撮像ビュー内のマーカーの位置（例えば、撮像ビューの前方対後方）をより容易に識別することができる。

図３０～３４Ｂは、ユーザが撮像ビュー内のマーカーの２つの異なる位置を区別することを可能にする、そのような非対称マーカーの例示的な実施形態を示す。例えば、いくつかの実施形態では、非対称マーカーは、撮像ビューを視認するユーザが蛍光透視撮像ビューの前方又は後方に位置付けられているマーカーを区別することができるように構成される。図３０～３４Ｂに示されるマーカーは、図２８及び２９を参照して上記に記載されるように、送達装置上に位置付けられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、図３０～３４Ｂに示されるマーカーは、遠位肩部３２６又は送達装置の遠位端部分３０９の代替ポリマー本体上のマーカー５００（図２８及び２９）に取って代わることができる。

いくつかの実施形態では、非対称マーカーは、送達装置の中心縦軸と平行である軸に沿って反射非対称である、アルファベットの文字（例えば、図３０～３４Ｂに示されるような）、数字、記号、形状、又は同等物であり得る。例えば、非対称マーカーは、それが「正しく」又は前向きに（例えば、後ろ向きではなく）読み取られ得る第１の配向と、マーカーをリーダ（例えば、ユーザ）に対して後ろ向きに現れさせる、第１の配向から軸の周囲で約１８０度回転された第２の配向とを有することができる。

図３０は、文字「Ｃ」として成形され、図２８のマーカー５００（例えば、放射線不透過性）と同様に構成され得る、非対称マーカー６００の第１の例示的実施形態を示す。Ｃ字形非対称マーカー６００は、図２８を参照して上記に記載されるように、送達装置（例えば、送達装置３００）上に位置付けられたときに送達装置の中心縦軸と平行である、縦軸６０２を横断して反射非対称である。例えば、図３０では、Ｃ字形非対称マーカー６００は、その前方可読配向である（例えば、リーダに対して後ろ向きではない、その正しい配向で現れる）第１の配向にある。Ｃ字形非対称マーカー６００がその縦軸６０２の周囲で約１８０度回転された場合、Ｃ字形非対称マーカー６００は、第２の配向となり、「Ｃ」は、後ろ向きに（例えば、反転されて）現れるであろう。Ｃ字形非対称マーカー６００のこれらの２つの配向は、本明細書に更に説明されるように、（例えば、蛍光透視法を使用して）医用撮像ビューで見られ得る。Ｃ字形非対称マーカー（及び本明細書に記載される他の非対称マーカー）の２つの配向は、互いの鏡像であり得る。

図３１Ａ及び３１Ｂは、それぞれ、送達装置の遠位端部分（例えば、送達装置３００の遠位端部分３０９）を通して延在するガイドワイヤ６０６及び送達装置の遠位端部分の一部（例えば、図２８に示されるように、遠位肩部３２６）上に配置されたか、又はその内側に埋め込まれたＣ字形非対称マーカー６００の例示的蛍光透視画像６１０及び６１２を示す。図３１Ａの第１の蛍光透視画像６１０に示されるように、Ｃ字形非対称マーカー６００は、ガイドワイヤ６０６と整合され（例えば、重複し）、「Ｃ」は、その第１の（前方）配向で可読である。いくつかの実施形態では、図３１Ａに示されるマーカー６００のこの位置は、マーカー６００が第１の蛍光透視撮像ビュー６１０内でガイドワイヤ６０６の背後に、したがって、撮像ビューの直接後方に配設されていることを示し得る。代替実施形態では、図３１Ａに示されるマーカーの位置は、マーカーがガイドワイヤ６０６の前に配設され、したがって、撮像ビューの直接前方に配設されていることを示し得る。

対照的に、送達装置が、図３１Ａに示されるその配向から約１８０度回転されるとき、Ｃ字形非対称マーカー６００は、対応して回転され、図３１Ｂに示されるように、「Ｃ」が後ろ向きであるその第２の（後方）配向で現れる。いくつかの実施形態では、図３１Ｂに示されるマーカー６００の位置は、マーカー６００が撮像ビュー内のガイドワイヤ６０６の前に、したがって、撮像ビューの直接前方に配設されていることを示し得る。代替実施形態では、図３１Ｂに示されるマーカー６００の位置は、マーカーがガイドワイヤ６０６の背後に配設され、したがって、撮像ビューの直接後方に配設されていることを示し得る。

このようにして、選択された撮像ビュー内でガイドワイヤ６０６に対するマーカー６００などの反射非対称マーカーの配向を視認することによって、移植部位における（例えば、標的天然弁に近接する）マーカー６００の位置をより容易かつ迅速に決定することができる。交連が天然弁の交連と整合された状態で人工弁が移植されるように、ガイドワイヤに対してマーカーを回転整合させることについての更なる詳細が、図５７～６０を参照して以下に説明される。

図３２Ａ及び３２Ｂは、それぞれ、送達装置３００の遠位端部分３０９の遠位肩部３２６上にある、及び／又はその内側に埋め込まれた非対称マーカー６００（文字「Ｃ」として成形される）の例示的位置付けの側面図及び斜視図を示す。図３２Ａ及び３２Ｂに示されるように、マーカー６００は、送達装置が患者の血管系内に配設され、図２９の画像５５０のビューと類似する縦方向撮像ビューが送達装置を可視化するために使用されるとき、マーカー６００のＣ字形が、マーカー６００が撮像ビューの直接前方にあるときに後ろ向きの配向で読み取られ、マーカー６００が、マーカー６００が撮像ビューの直接後方に位置付けられるときに前向きの配向で読み取られるように、遠位肩部３２６上に（例えば、いくつかの実施形態ではウィング３３０上に）位置付けられ得る。

代替実施形態では、マーカー６００は、マーカー６００が１８０度回転され、マーカー６００が撮像ビューの直接前方にあるときに代わりに前向きの配向で読み取られるように、図３２Ａ及び３２Ｂに示されるものとは異なって遠位肩部上に配向され得る。

図３３～３４Ｂは、文字「Ｅ」として成形され、図２８のマーカー５００（例えば、放射線不透過性）と同様に構成され得る、非対称マーカー６５０の第２の例示的実施形態を示す。図３３が、Ｅ字形非対称マーカー６５０単独を示す一方で、図３４Ａ及び３４Ｂは、ガイドワイヤ６０６に対して２つの異なる配向で送達装置上のＥ字形非対称マーカー６５０の蛍光透視画像を示す。

Ｅ字形非対称マーカー６５０は、その全体的形状以外に（例えば、Ｃ字形の代わりにＥ字形）、図３０～３２Ｂを参照して上記に記載されるように、マーカー６００と同様に構成され、機能し得る。例えば、Ｅ字形非対称マーカー６５０は、送達装置上に位置付けられたときに送達装置の中心縦軸と平行である縦軸６５２を横断して反射非対称であり得る。

マーカー６００と同様に、Ｅ字形非対称マーカー６５０は、（図３３及び図３４Ａの第１の画像６５４に示されるように）その前方（又は「正しい」）可読配向である第１の配向を有する。Ｅ字形非対称マーカー６５０はまた、第１の配向からその縦軸６５２の周囲で約１８０度回転される第２の配向も有する。第２の配向では、「Ｅ」は、（図３４Ｂの第２の画像６５６に示されるように）後ろ向きに現れる。Ｅ字形非対称マーカー６５０のこれらの２つの配向は、図３４Ａ及び３４Ｂに示され、本明細書に更に説明されるように、医用撮像（例えば、蛍光透視法）を用いて見られ得る。

いくつかの実施形態では、Ｅ字形非対称マーカー６５０は、図３２Ａ及び３２Ｂに示される送達装置上のマーカー６００に取って代わることができる。

更に他の実施形態では、非対称マーカーは、上記に記載されるように、反射非対称であり、その反射非対称軸の周囲で約１８０度回転されたときに２つの区別可能な配向を有する、別の文字（「Ｐ」又は「Ｆ」などの「Ｃ」又は「Ｅ」以外）、数字、記号、形状、又は同等物として形成され得る。

いくつかの実施形態では、送達装置の遠位端部分（遠位肩部３２６など）上に配設されたか、又はその内側に埋め込まれた非対称マーカー（例えば、マーカー６００又はマーカー６５０）は、放射線不透過性材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、放射線不透過性材料は、金属を含む。

いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非対称マーカーは、タンタルを含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非対称マーカーは、ヨウ素、バリウム、硫酸バリウム、タンタル、ビスマス、又は金のうちの１つ以上などの別のタイプの放射線不透過性材料又は材料の組み合わせを含むことができる。

いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非対称マーカーは、プラチナ－イリジウム合金を含むことができる。いくつかの実施形態では、プラチナ－イリジウム合金の合金比は、９０：１０である。いくつかの実施形態では、プラチナ－イリジウム合金の合金比は、７５：２５～９５：５の範囲内である。いくつかの実施形態では、プラチナ－イリジウム合金の合金比は、８５：１５～９５：５の範囲内である。

いくつかの実施形態では、送達装置の遠位端部分上に位置付けられる代わりに、又はそれに加えて、放射線不透過性マーカーを、図３５Ａ～３５Ｐ及び９７～１０１Ｅに示されるように、人工弁の交連の上又は付近などの人工弁の上に位置付けることができる。結果として、半径方向に圧縮された人工弁の選択された交連の場所は、弁移植手技中の医用撮像によって識別され、標的移植部位における天然解剖学的構造と回転整合され得る。

放射線不透過性マーカーが（上記に記載されるように）送達装置の遠位端部分の上及び（以下に記載されるように、交連又はその付近で）人工弁の上の両方に配置される、実施形態では、送達装置上の第１の放射線不透過性マーカーは、弁移植手技中に可視化されて、第１のマーカーを天然解剖学的構造と回転整合させ、その交連が天然弁の交連と整合されるように、人工弁を展開することができる。次いで、人工弁上の第２の放射線不透過性マーカーを、移植後に（例えば、人工弁交連の場所を特定するため、及び／又は天然弁交連に対する人工弁交連の場所を確認するための将来の介入中に）可視化することができる。いくつかの実施形態では、人工弁の交連における第２の放射線不透過性マーカーを、人工弁の半径方向拡張後に（移植後に）より容易に可視化することができる。

（図１の人工弁１０又は図２Ａ及び２Ｂの人工弁５０などの本明細書に記載される人工弁のうちのいずれかと類似し得る）人工弁７０４の交連７０２に取り付けられた放射線不透過性マーカー７００の例示的実施形態が、図３５Ａ及び３５Ｂに示される。図３５Ａは、送達装置の周囲に配設され、その上に圧着されたときなどの半径方向に圧縮された構成（例えば、状態）における人工弁７０４を示し、図３５Ｂは、半径方向に拡張された構成（例えば、状態）における人工弁７０４を示す。

図２Ａ及び２Ｂを参照して上記に紹介されたように、かつ図３５Ａ及び３５Ｂに示されるように、いくつかの実施形態では、人工弁７０４の交連７０２は、人工弁７０４のフレーム７１０のセル（例えば、交連セル）７０８を横断して配設された取付部材７０６を備えることができる。いくつかの実施形態では、取付部材は、セル７０８を横断して配設された布地、可撓性ポリマー、又は同等物を含むことができる。本明細書に説明されるように、セル７０８は、フレーム７１０の支柱７１２によって形成され得る。取付部材７０６は、セル７０８を横断して配設され、締結具７１４（例えば、縫合糸）を介してセル７０８を形成するフレーム７１０の支柱７１２に固定され得る。加えて、人工弁７０４の２つの弁尖７１６の隣接部分を取付部材７０６に接続して、交連７０２を形成することができる。

いくつかの実施形態では、２つの隣接する弁尖７１６の交連タブは、取付部材７０６の内面（以下に記載されるように、図３５Ｅに示される）上で取付部材７０６に結合され、マーカー７００は、取付部材７０６の外面７２４上に配置される。内面は、人工弁７０４の内部に面して、外面７２４の反対側に配設され得る。

いくつかの実施形態では、図３５Ａ及び３５Ｂに示されるように、マーカー７００は、交連セル７０８の中心領域上に配設され得る。例えば、いくつかの実施形態では、マーカー７００は、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７２２を介して取付部材７０６の中心領域に縫着され得る。

いくつかの実施形態では、マーカー７００は、図３５Ａに示されるように、フレーム７１０が半径方向に圧縮された構成であるときにセル７０８内に篏合するように、成形され、位置付けられ得る。

いくつかの実施形態では、交連セル７０８は、人工弁７０４の流出端７１８に配設され得る。

いくつかの実施形態では、マーカー７００は、図２８～３４Ｂを参照して上記に記載されるものと同様に、軸を横断して反射非対称である形状に形成又はレーザ切断される、タンタル又は本明細書に記載されるか若しくは当技術分野で公知である別の放射線不透過性材料を含む。

いくつかの実施形態では、人工弁７０４は、人工弁７０４の流入端（例えば、流出端７１８の反対側に配設された端部）において人工弁７０４のフレーム７１０の周囲に配設されたスカート７２０（図３５Ｂ）を含む。図３５Ａ及び３５Ｂでは、交連セル７０８が人工弁７０４の流出端７１８に配設されるとき、マーカー７００を含む交連セル７０８は、スカート７２０から軸方向に離隔され得る。

図３５Ｃ～３５Ｈは、人工弁のセル７０８内の交連への放射線不透過性マーカー７５０の取付の別の例示的実施形態を示す。図３５Ｃ～３５Ｈに示される人工弁は、図３５Ａ及び３５Ｂに示されるものと同じ人工弁７０４であり得、したがって、図３５Ｃ～３５Ｈは、それに応じて標識されている。しかしながら、図３５Ｃ～３５Ｈでは、セル７０８を横断して配設され、セル７０８を形成する支柱７１２に取り付けられた２つの取付部材がある。弁尖７１６の交連タブ７５４及びマーカー７５０は、２つの取付部材のうちの異なる取付部材に縫合され得る。

例えば、弁尖７１６の交連タブ７５４が取り付けられる取付部材７０６は、第１の取付部材７０６であり得（図３５Ｃ、３５Ｄ、及び３５Ｈ）、マーカー７５０は、第２の取付部材７５２に取り付けられ得る（図３５Ｃ～３５Ｇ）。

マーカー７５０は、マーカー７００及び本明細書に記載される他の放射線不透過性マーカーと類似し得る。例えば、マーカー７５０は、（例えば、図３５Ａに示されるように）フレーム７１０が半径方向に圧縮された構成であるときにセル７０８内に篏合するように構成（例えば、成形及びサイズ決定）され得る。

マーカー７５０の例示的実施形態が、図３５Ｉに示される。マーカー７５０は、以下に更に記載されるように、マーカー７５０を取付部材に固定するための締結具（例えば、縫合糸）を受容するように構成された第１の（上側）開口７２６及び第２の（下側）開口７２８を有する卵形であり得る。いくつかの実施形態では、マーカーは、締結具を受容するための２つを超える、又は２つ未満の開口（例えば、１つ、３つ、４つ、又は同等物）を含むことができる。いくつかの実施形態では、マーカー７５０は、（例えば、図３５Ａ、３５Ｂ、及び３５Ｊ～３５Ｐを参照して）本明細書に記載される他のマーカー形状及び実施形態のうちの１つなどのフレーム７１０が半径方向に圧縮されるときに、セル７０８内に篏合するように構成された異なる形状を有することができる。

いくつかの実施形態では、マーカー７５０は、（例えば、図３５Ａ及び３５Ｂに示されるように）アルファベットの文字として成形され得る。

いくつかの実施形態では、マーカー７５０は、（例えば、図３５Ａ及び３５Ｂに示されるように）フレーム７１０の中心縦軸７６０と平行である軸を横断して反射非対称であり得る。

図３５Ｃに示されるように、第１の取付部材７０６は、締結具（例えば、縫合糸）７１４を介してセル７０８を形成する支柱７１２に固定され得る。２つの隣接する弁尖７１６の交連タブ７５４を、図３５Ｈに示されるように、第１の取付部材７０６の内面７５６において第１の取付部材７０６に結合することができる（交連タブ７５４は、図３５Ｃの領域７５５によって識別される）。例えば、交連タブ７５４を、第１の取付部材７０６の内面７５６に直接、又は交連タブ７５４と第１の取付部材７０６との間の１つ以上の布地の介在層を介して縫合することができる。

また、図３５Ｃに示されるように、マーカー７５０は、マーカー７５０の第１の開口７２６及び第２の開口７２８を通して延在し得る１つ以上の締結具７５８（例えば、縫合糸）を介して第２の取付部材７５２に固定される（図３５Ｉ）。いくつかの実施形態では、マーカー７５０は、締結具７５８を用いて、第２の取付部材７５２の中心領域に縫着され得る。

他の実施形態では、マーカー７５０は、マーカー７５０を第２の取付部材７５２に固定するために締結具７５８を受容するように構成された別の数の開口又は異なる形状を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、マーカー７５０は、リング形であり得る（例えば、文字「Ｏ」として成形される）。

図３５Ｃは、第２の取付部材７５２に取り付けられているが、第２の取付部材７５２がフレーム７１０に組み立てられる前である、マーカー７５０を示す。図３５Ｇは、マーカーが第１の取付部材７０６と第２の取付部材７５２との間に配置され、１つ以上の縫合糸７６２でフレームの支柱に縫合されるように、第２の取付部材７５２が交連セル７０８に位置付けられた後のマーカー７５０及び第２の取付部材７５２を示す。このようにして、第２の取付部材７５２の反対側が、図３５Ｃ及び３５Ｇに示される。

いくつかの実施形態では、図３５Ｇに示されるように、第２の取付部材７５２は、マーカー７５０の露出した金属材料がフレーム７１０及び第１の取付部材７０６の外面７２４に面するように、フレーム７１０に対して配設され得る。

したがって、第２の取付部材７５２が、図３５Ｇに示されるように、セル７０８を横断して配設され、セル７０８を形成する支柱７１２に取り付けられるとき、マーカー７５０は、第２の取付部材７５２と第１の取付部材７０６との間に挟持（例えば、配置）され得る。

いくつかの実施形態では、第２の取付部材７５２は、第１の取付部材７０６と類似するか、又は同じ布地材料を含むことができる。

いくつかの実施形態では、第２の取付部材７５２は、付加的締結具（例えば、縫合糸）を介して支柱７１２に固定され得る。

他の実施形態では、図３５Ｄ～３５Ｆに示されるように、第２の取付部材７５２及び第１の取付部材７０６は、同時に、同じ締結具（例えば、縫合糸７６２）を用いて支柱７１２に固定され得る。例えば、いくつかの実施形態では、２つの隣接する弁尖７１６の交連タブ７５４を第１の取付部材に固定した後、第１の取付部材７０６の上部分を、最初に第１の縫合糸７６２ａを用いてセル７０８の上側支柱７１２に固定することができる（図３５Ｄ）。次いで、第２の取付部材７５２は、マーカー７５０がそれに固定された状態で、第１の取付部材７０６と整合され得る（図３５Ｄ及び３５Ｅ）。次いで、第１の縫合７６２ａは、第１の取付部材７０６及び第２の取付部材７５２の両方を通して、セル７０８の第１の側面上の支柱７１２の周囲を通過し（図３５Ｄ～３５Ｇ）、それによって、セル７０８の上部から底部まで単一の耐荷重縫製線を形成することができる。同様に、第２の縫合７６２ｂは、第１の取付部材７０６及び第２の取付部材７５２の両方を通して、セル７０８の第２の側面上の支柱７１２の周囲を通過し（図３５Ｅ～３５Ｇ）、それによって、セル７０８の上部から底部まで別の耐荷重縫製線を形成することができる。

このようにして、第２の取付部材７５２は、フレーム７１０の外面及びフレーム７１０の中心縦軸７６０に対して第１の取付部材７０６の外側に配設される（図３５Ｃ）。結果として、マーカー７５０とフレーム７１０との間のフレーム上金属接触、及び／又はマーカー７５０とフレーム７１０の外側（例えば、外面）との間の任意の研磨接触を回避することができる。更に、マーカー７５０を外側の第２の取付部材７５２に固定することによって、マーカー７５０と弁尖（内側の第１の取付部材７０６に固定される）との間の接触も回避される。

いくつかの実施形態では、マーカー７５０は、弁尖７１６の組織を回避する縫着パターンで支柱７１２に固定され得る。いくつかの実施形態では、第２の取付部材７５２によって提供される付加的材料はまた、交連タブ７５４を第１の取付部材７０６に固定するために使用される結び目の尾部及び縫合糸を保護し、それによって、交連をより頑丈で耐久性のあるものにすることができる。

上記に記載されるように、フレーム７１０上のその位置付け及びその放射線不透過性質により、マーカー７５０は、移植手技中に交連の識別（例えば、可視性）を提供し、それによって、本明細書に記載されるように、所望の交連整合を可能にすることができる。更に、そのような放射線不透過性マーカー７５０はまた、移植後及び任意の将来の介入手技中に、人工弁の交連の場所の識別を提供することもできる。

図３５Ｊ～３５Ｐは、人工弁のセル７０８内の交連に取り付けられるか、次いでセル７０８に取り付けられる付加的取付部材に取り付けられるか、又は（図３５Ｌに示されるように）交連の場所の直下で付加的スカート若しくは布地材料に取り付けられるように構成された放射線不透過性マーカーの付加的実施形態を示す。例えば、いくつかの実施形態では、図３５Ｊ～３５Ｐに示されるマーカーのうちのいずれかは、人工弁７０４上のマーカー７００（図３５Ａ～３５Ｂ）又は第２の取付部材７５２上のマーカー７５０（図３５Ｃ～Ｈ）に取って代わることができる。更に、図３５Ａ～３５Ｐに示されるマーカーのうちのいずれかは、（図３５Ｌに示されるように）交連の場所の直接及び／又は軸方向に下方で、付加的スカート又は布地材料に取り付けられ得る。

図３５Ｊ～３５Ｐも示される例示的マーカーは、異なる形状又は構成を有する。いくつかの実施形態では、マーカーの形状及び／又はマーカーのための弁上の装着場所は、弁の幾何学的形状及び空間制限（例えば、フレームのセルのサイズ）に基づいて選択され得る。特定の実施形態では、図３５Ｊ～３５Ｐに示されるマーカーのうちの１つ以上は、人工弁のフレーム７１０がその半径方向に圧縮された構成及び半径方向に拡張された構成であるときの両方で、セル７０８内に嵌合するように成形及びサイズ決定され得る。

図３５Ｊは、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７６８を用いてフレーム７１０のセル７０８を横断して配設された取付部材７０６に固定された放射線不透過性マーカー７６６の例示的実施形態を示す。図３５Ｊに示されるように、マーカー７６６は、その最長寸法が円周方向に（例えば、セル７０８の幅を横断して）配設された、円弧形状である。しかしながら、代替実施形態では、マーカー７６６は、（例えば、以下に記載されるように、図３５Ｌに示されるように）軸方向にその最長寸法を有するなど、セル７０８内で異なって配向され得る。

図３５Ｋは、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７７２を用いてフレーム７１０のセル７０８を横断して配設された取付部材７０６に固定された放射線不透過性マーカー７７０の例示的実施形態を示す。マーカー７７０は、環状又は「ｏ」字形である。例えば、マーカー７７０は、中心開口７７１を含むことができ、１つ以上の締結具７７２は、中心開口７７１を通して、マーカー７７０の周囲に、及び取付部材７０６の材料を通して延在することができる。いくつかの実施形態では、マーカー７７０は、取付部材７０６上で中心に置かれ得る。

図３５Ｌは、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７７５を用いてフレーム７１０のセル７０８を横断して配設された取付部材７０６に固定された放射線不透過性マーカー７７４及び１つ以上の締結具（例えば、縫合）７８０を用いてフレーム７１０の内面を横断して延在する１つ以上のスカート７７８に固定された放射線不透過性マーカー７７６の例示的実施形態を示す。いくつかの実施形態では、１つ以上のスカート７７８は、各々、対応する弁尖７１６の弁葉縁に固定され、隣接する弁尖７１６の弁葉縁の間に配置されたフレーム７１０の支柱７１２を横断して延在するように折り畳まれた、複数のスカート７７８を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、マーカー７７６は、交連７０２の軸方向下方に配置される２つの隣接するスカート７７８の重複部分７８２に固定され得る。特定の実施形態では、人工弁７０４は、フレーム７１０に固定されたマーカー７７４及び７７６のうちの１つのみを有してもよい。図３５Ｌの実施形態に示されるように、マーカー７７４及び７７６は、人工弁７０４のフレーム７１０の中心縦軸７６０の方向に延在するように配設される（例えば、マーカー７７４及びマーカー７７６の最長寸法は、中心縦軸７６０に対して軸方向に延在する。マーカー７７４は、図３５Ｊに示されるマーカー７６６と同じであるか、又は類似するが、その最長寸法が軸方向に延在するように回転され得る。

マーカー７６６、７７０、７７４、及び７７６の各々（図３５Ｊ～３５Ｌ）は、マーカーを取付部材７０６又は１つ以上のスカート７７８に固定するための１つ以上の締結具（例えば、締結具７６８、７７２、７７５、又は７８０）を受容するように構成された１つ以上の装着開口７８４を含むことができる。図３５Ｊ～３５Ｌに示されるように、装着開口７８４は、円形であり得る。しかしながら、代替実施形態では、装着開口７８４は、異なる形状（例えば、楕円形、長方形、三角形、若しくは同等物）及び／又はサイズ（例えば、マーカーの幅よりも小さい直径若しくは幅）を有することができる。

図３５Ｍ～３５Ｐは、人工弁７０４のフレーム７１０の中心縦軸と平行である軸に沿って反射非対称である、放射線不透過性マーカーの付加的な例示的実施形態を示す。結果として、図３５Ｍ～３５Ｐに示されるマーカーは、蛍光透視撮像下で、（本明細書に説明されるように）ガイドワイヤに対する交連７０２の位置の指標を提供することができる。

例えば、図３５Ｍは、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７８７を用いてフレーム７１０のセル７０８を横断して配設された取付部材７０６に固定された放射線不透過性マーカー７８６の例示的実施形態を示す。マーカー７８６は、（マーカー７８６の中心縦軸７９０に対して）マーカー７８６の第１の側面上に配置された細長い切り欠き又は開口７８９を含む。したがって、（軸７９０を横断する）マーカー７８６の反対の第２の側面上で、マーカー７８６は、固体材料部分７９１を含む。１つ以上の締結具７８０は、開口７８９を通して、マーカー７８６の周囲に、及び取付部材７０６内に延在する。固体材料部分７９１及び開口７８９が、軸７９０に対してマーカー７８６の反対側に配置されるため、マーカー７８６は、軸７９０を横断して反射非対称である。

図３５Ｎは、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７８７を用いてフレーム７１０のセル７０８を横断して配設された取付部材７０６に固定され、マーカー７８６（図３５Ｍ）と同様に構成された放射線不透過性マーカー７９２の別の例示的実施形態を示す。例えば、マーカー７９２はまた、固体材料部分７９１からマーカー７９２の軸７９０を横断して配置された開口７８９も含む。しかしながら、マーカー７９２の開口７８９及び固体材料部分７９１は、マーカー７８６とは異なって成形される（例えば、更に細長い）。

特定の実施形態では、上記に記載されるマーカーは、弁尖の組織（図３５Ｈに示されるように、弁尖７１６の交連タブ７５４）の領域内の取付部材７０６に、又は弁尖の組織に固定され得る。例えば、交連７０２の弁尖７１６の下にある交連タブは、取付部材７０６上の斜交平行線がより多い中心領域として図に表される。いくつかの実施形態では、マーカーは、この組織領域の外側で取付部材７０６に取り付けられ、それによって、弁尖の交連タブの組織内に付加的締結具又は縫合糸を配置することを回避するように構成され得る。

図３５Ｏ及び３５Ｐは、付加的取付部材（例えば、布であり得る）に固定されている放射線不透過性マーカーの例示的実施形態を示し、次いで、付加的取付部材は、下にある組織領域７９９の外側で取付部材７０６に固定される。例えば、図３５Ｏは、マーカー７９４内の中心開口（又は切り欠き領域）７９５を通して延在し得る１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７９７によって付加的取付部材７９３に固定された放射線不透過性マーカー７９４の例示的実施形態を示す。付加的取付部材７９３は、１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７９６によって、組織領域７９９の外側で取付部材７０６に直接固定され得る。結果として、マーカー７９４は、マーカー７９４自体を取付部材７０６に直接固定することなく、付加的取付部材７９３を通して取付部材７０６に固定され得る。

同様に、図３５Ｐは、マーカー７９４内の中心開口（又は切り欠き領域）７９５を通して延在し得る１つ以上の締結具（例えば、縫合糸）７９７によって付加的取付部材７９８に固定された放射線不透過性マーカー７９４の別の例示的実施形態を示す。次いで、付加的取付部材７９８は、１つ以上の締結具７９６によって取付部材７０６に直接固定され得る。図３５Ｏ及び３５Ｐに示されるように、付加的取付部材７９８が、菱形を有する一方で、付加的取付部材７９３は、長方形を有する。付加的取付部材の代替形状が可能である（例えば、円形、正方形、及び同等物）。

図３５Ａ及び３５Ｂに示されているように、２つの隣接する弁尖の交連タブに取り付けられ（それによって交連を形成し）、人工心臓弁のフレーム７１０のセル７０８の支柱７１２に固定されるように構成された取付部材に放射線不透過性マーカー７５０（又は本明細書に記載される他の放射線不透過性マーカーのうちのいずれか）を取り付けるための例示的方法が、図９７～１０１Ｅに提示される。

図９７～９９Ｂは、放射線不透過性マーカー７５０が取付部材７３０に直接取り付けられている（例えば、縫着されている）、一実施形態を示す。図９７に示されるように、取付部材７３０は、中心部分７３４（又は中心領域）から横方向に突出する第１及び第２の側面部分７３２ａ、７３２ｂを備えることができる。取付部材７３０は、それぞれ、中心部分７３４の上縁及び下縁から突出する、上側タブ７３６及び下側タブ７３８を更に備えることができる。隣接する弁尖の交連タブを人工弁のフレームのセルに固定するための取付部材についての更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第２０１８／００２８３１０号に記載されている。

図９７に示されるように、マーカー７５０は、１つ以上の縫合糸７４０（マーカー７５０の外側に１つ以上の結び目を形成する）によって取付部材７３０の中心部分７３４に直接固定される。次いで、取付部材７３０は、マーカー７５０が、取付部材７３０の半径方向外向きに面する表面７４２（例えば、弁尖から外方を向く）（図９８Ａ及び９８Ｂ）又は取付部材７３０の半径方向内向きに面する表面（例えば、半径方向外向きに面する表面７４２の反対側に配置され、弁尖の交連タブに面する表面）（図９９Ａ及び９９Ｂ）のいずれかの上に配置されるように、折り畳まれ、弁尖の交連タブに固定され得る。例えば、マーカー７５０が取付部材７３０の半径方向外向きに面する表面７４２に固定されるとき、セル７０８に固定されると、マーカー７５０は、弁尖及びフレーム７１０の内部から離れて外向きに面する（図９８Ｂ）。対照的に、マーカー７５０が取付部材７３０の半径方向内向きに面する表面に固定されるとき、セル７０８に固定されると、マーカー７５０は、弁尖に向かって内向きに面する（図９９Ｂ）。したがって、図９９Ａ及び９９Ｂに示されるように、マーカー７５０は、取付部材７３０の背後に配置される。

図１００～１０１Ｅは、放射線不透過性マーカー７５０が取付部材７４６の細長いフラップ７４４（又は延在部）に取り付けられている（例えば、縫着されている）、別の実施形態を示す。図１００に示されるように、取付部材７４６は、中心部分７３４から延在するより長いフラップ７４４を（より短い上側タブ７３６の代わりに）備えることを除いて、図９７の取付部材７３０と類似する。図１０１Ａ～Ｅに示されるように、マーカー７５０は、（図３５Ｈに示されるように）隣接する弁尖の交連タブを取付部材７４６に固定するために使用される１つ以上の縫合糸（又は他の類似締結具）によって、フラップ７４４及び取付部材７４６と形成された交連（図３２Ａ及び３２Ｂに示される交連７０２など）に取り付けられ得る。

例えば、マーカー７５０は、フラップ７４４内の１つ以上の開口部にわたってフラップ７４４の第１の表面７４８上に配置され得る（例証のためにマーカー７５０を透明として示す、図１００）。図１００～１０１Ｅの実施形態では、フラップ７４４は、マーカー７５０の第１の開口７２６と第２の開口７２８との間の間隔に基づいて離隔され得る（例えば、第１の開口７２６が第１の開口７０１に重複し、第２の開口７２８が第２の開口７０３に重複するように）、第１の開口７０１及び第２の開口７０３を含む、２つの開口を含む。

次いで、フラップ７４４は、隣接する弁尖の交連タブを取付部材７４６に接続するために使用された、外面７０５から外向きに延在する縫合糸にわたって、取付部材７４６の中心部分７３４の外面７０５にわたって折り畳まれ得る（図１０１Ａ）。したがって、マーカー７５０は、フラップ７４４の第２の表面（外面）７０７と取付部材７４６の中心部分７３４の外面７０５との間に挟持される（図１０１Ａ）。

次いで、第１の縫合糸７０９は、フラップ７４４の第２の表面７０７から離れて外向きに延在するように、マーカー７５０の第２の開口７２８を通して、及びフラップ７４４内の第２の開口７０３を通して経路指定され得る（図１０１Ｂ）。次いで、第２の縫合糸７１１は、フラップ７４４の第２の表面７０７から離れて外向きに延在するように、マーカー７５０の第１の開口７２６を通して、及びフラップ７４４内の第１の開口７０１を通して経路指定され得る（図１０１Ｂ）。

いくつかの実施形態では、第１の縫合糸７０９の遊離端は、フラップ７４４の下でフラップ７４４の各側面上に配設される第１の縫合糸７０９のループ状部分７１３を通して経路指定され得る（図１０１Ｃ）。次いで、第１の縫合糸７０９は、図１０１Ｄに示されるように、フラップ７４４に対して緊締される。

次いで、第１の縫合糸７０９の遊離（結んでいない）端は、ともに縛られ（又は結ばれ）て、マーカー７５０の第１の部分（図１０１Ａ～１０１Ｅの図では上部分）を取付部材７４６に固定することができ、次いで、各第２の縫合７１１の遊離（結んでいない）端は、（フラップ７４４の下に配設された一対の第３の縫合糸７１７のうちの）対応する第３の縫合糸７１７を用いてともに縛られ（又は結ばれ）て、マーカー７５０の第２の（例えば、底）部分を取付部材７４６に固定することができる（図１０１Ｅ）。

いくつかの実施形態では、第１の縫合糸７０９は、１つの単一及び１つの二重結び目に縛られ、それによって、第１の結び目部分７１５を形成することができる（図１０１Ｅ）。各第２の縫合糸７１１は、対応する第３の縫合糸７１７を用いて１つの単一及び２つの二重結び目に縛られ、それによって、第１の開口７０１の反対側に第２の結び目部分７１９及び第３の結び目部分７２１を形成することができる（図１０１Ｅ）。

このようにして、マーカー７５０は、隣接する弁尖の交連タブを取付部材７４６の内面に固定するために使用された同じ縫合糸（又は類似固定部材）を用いて取付部材７４６のフラップ７４４に固定され得る。これは、人工心臓弁の組立プロセスを単純化し、それによって、時間及び組立コストを節約することができる。

上記に紹介されたように、人工弁を、標的移植部位（例えば、心臓の天然弁）への弁の送達のために、送達装置の遠位端部分の弁装着部分（例えば、図９～１１及び３２Ａ～３２Ｂに示される送達装置３００の弁装着部分３２４）の周囲に装着し、その上に半径方向に圧縮（例えば、圧着）することができる。いくつかの実施形態では、送達装置の膨張式バルーン（例えば、図９～１１及び３２Ａ～３２Ｂに示されるバルーン３１８）が、折り畳まれたバルーンの直径を最小限化するためにバルーン材料をより効率的に折り畳む様式で、プリーツ加工及び巻着される。結果として、折り畳まれたバルーン上に半径方向に圧縮された構成で圧着される人工弁の直径もまた、最小限化され得る。

図３６は、送達装置８００の遠位端部分８０９の周囲に折り畳まれた膨張式バルーン８１８の実施形態を示す。送達装置８００は、図９～１１の送達装置３００と類似し得、内側シャフト８０８上に装着された１つ以上の肩部８０２を含み、内側シャフトは、中間（例えば、バルーン）シャフト８０６から遠位に延在する。バルーン８１８は、送達装置８００の遠位端部分８０９の弁装着部分８２４に重なる。弁装着部分８２４におけるバルーン８１８の一部は、１つ以上の軸方向に延在する折り目又はプリーツ８３０を含むことができる。そのような軸方向プリーツ８３０は、バルーン８１８及びその上に圧着された人工心臓弁の外形を最小限化するために、緊密に圧縮され得る。

いくつかの実施形態では、バルーン８１８の遠位部分８３２は、バルーン８１８が患者の血管系内への挿入の準備ができた収縮状態であるときに、１つ以上の軸方向折り目又はプリーツ８３４を含むことができる。いくつかの実施形態では、バルーン８１８の近位部分８３６は、バルーンが患者の血管系内への挿入の準備ができた収縮状態であるときに、１つ以上の軸方向折り目又はプリーツ８３８を含むことができる。軸方向プリーツ８３４、８３８は、送達装置８００の遠位端部分８０９の全体的外形を縮小し、導入器鞘及び患者の血管系を通した送達装置８００の通過を促進することができる。送達装置の遠位端部分上にバルーンを折り畳むこと、又は巻着することについての更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる、２０２０年７月１３日に出願された米国仮特許出願第６３／０５１，２４４号に記載されている。

いくつかの実施形態では、図９～１１、２８、及び３２Ａ～３２Ｂに示される送達装置３００のバルーン３１８は、上記に記載されるように、バルーン８１８と同様に折り畳まれ得る。図３７は、送達装置３００の弁装着部分３２４において内側シャフト３０８の周囲に巻着されて折り畳まれた、送達装置３００のバルーン３１８の例示的断面図である。図３７に示されるように、バルーン３１８は、その収縮構成であるとき、及び人工弁がバルーン３１８上に装着され、かつその周囲で半径方向に圧縮されるときに、複数の重複プリーツ又は折り目３９０を含む。バルーン３１８は、プリーツ３９０が、その上に圧着されたときに半径方向に圧縮された人工弁の直径を縮小し得る、最小限化された折り畳まれたバルーン直径を（例えば、その収縮構成で）もたらすように折り畳まれ得る。

図９～１１を参照して上記に紹介されたように、送達装置３００の遠位端部分３０９は、外側シャフト３０４の遠位端上に装着された遠位先端部分３２８を含むことができる。標的移植部位への人工弁の送達のために、外側シャフト３０４及び中間シャフト（例えば、バルーンシャフト）３０６は、遠位先端部分３２８がバルーン３１８の近位端部分（例えば、図１０に示されるように、近位端部分３３３）にわたって配設されるように、相互に対して軸方向に移動され得る。結果として、遠位先端部分３２８は、送達装置の遠位端部分を標的移植部位まで前進させている間に、弁装着部分３２４の近位側で近位肩部として作用し、軸方向に近位に、半径方向に圧縮された人工弁の移動に抵抗することができる。例えば、いくつかの実施形態では、中間シャフト３０６は、外側シャフト３０４に引き込まれ得るか、又は外側シャフト３０４は、中間シャフト３０６にわたって押動され、それによって、バルーン３１８の近位端部分を遠位先端部分３２８の内部の中に移動させることができる。いくつかの実施形態では、遠位先端部分３２８は、遠位先端部分３２８に可撓性を提供し、バルーン３１８の近位端部分にわたって移動するにつれてそれが半径方向外向きに拡張することを可能にし、それによって、バルーン肩部として作用し、弁装着部分３２４においてバルーン３１８の周囲に装着された半径方向に圧縮された人工弁の軸方向移動に抵抗するその能力を増加させる、内部及び／又は外部拡張切り込み若しくは溝を含むことができる。

いくつかの実施形態では、遠位先端部分の内部表面に沿って配設された遠位先端部分の拡張切り込みは、（送達装置の中心縦軸に対して）内部表面に沿って軸方向に延在することができる。しかしながら、これらの軸方向に延在する拡張切り込みは、本明細書に記載されるように、送達装置の遠位端部分を標的移植部位において回転整合させると、バルーン３１８が装着されるバルーンシャフト（例えば、中間シャフト３０６）を回転させるときに問題を引き起こし得る（バルーン３１８がバルーンシャフト回転の結果として回転するため）。例えば、バルーン又は中間シャフトの回転中に、折り畳まれたバルーン３１８のプリーツ（図３６及び３７を参照して上記に記載される）は、遠位先端部分の軸方向に延在する内部拡張切り込みに嵌まり込み得る。そのような軸方向に延在する拡張切り込みの例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第９，０６１，１１９号に見出され得る。

したがって、バルーン３１８の近位端部分にわたって半径方向に拡張する一方で、送達装置の中間シャフトを回転させるときにバルーンのプリーツが嵌まり込むことなく、バルーン３１８が遠位先端部分内でより容易に摺動することも可能にするように構成されている遠位先端部分を有することが望ましくあり得る。

図３８～４１は、外側シャフト３０４が、外側シャフト３０４の遠位端上に装着された遠位先端部分９００を含み、バルーン３１８が、特定の構成で半径方向押下部３３４を含む（図４０及び４１）、送達装置の遠位端部分３０９の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、遠位先端部分９００は、図９及び１１の遠位先端部分３２８であり得る。

遠位先端部分９００は、撓曲部分９１２と、結合部分（直線部分とも称され得る）と９１４を含む、撓曲アダプタとして構成され得る。撓曲部分９１２は、結合部分９１４の遠位端から延在し、結合部分９１４の遠位端から撓曲する（例えば、半径方向外向きに拡張する）ように構成され得る。結合部分９１４は、外側シャフト３０４の遠位端に結合され、その周囲に装着され得る（図３９）。

撓曲部分９１２は、テーパ状であり、結合部分９１４の遠位端から撓曲部分９１２の遠位端まで、遠位方向に増加する外径を有することができる。

撓曲部分９１２は、複数の内部拡張切り込み又は溝９０２（本明細書では螺旋状内部溝とも称される）と、複数の外部拡張切り込み又は溝９０４（本明細書では螺旋状外部溝とも称される）とを含むことができる（図３８、３９、及び４１）。図３８及び３９に示されるように、内部拡張溝９０２は、螺旋状であり、撓曲部分９１２の近位端９０８（例えば、撓曲部分９１２が結合部分９１４から延在する）から遠位先端部分９００の遠位端９１０まで、中心縦軸９０６の周囲で湾曲する。外部拡張溝９０４もまた、螺旋状であり、撓曲部分９１２の近位端９０８から遠位先端部分９００の遠位端９１０まで、中心縦軸９０６の周囲で湾曲し得る。

いくつかの実施形態では、内部拡張溝９０２のうちの各溝は、中心縦軸９０６の周囲で約７５～約１１０度、約８０～約１００度、又は約８５～約９５度湾曲することができる。いくつかの実施形態では、外部拡張溝９０４のうちの各溝は、中心縦軸９０６の周囲で約７５～約１１０度、約８０～約１００度、又は約８５～約９５度湾曲することができる。

いくつかの実施形態では、内部拡張溝９０２は、互いから離隔され、外部拡張溝９０４は、遠位先端部分９００の円周の周囲で互いから離隔されている。

いくつかの実施形態では、内部拡張溝９０２は、１つの外部拡張溝９０４が遠位先端部分９００の外面内に押下する場所が、内部拡張溝９０２のうちの２つの隣接する溝が遠位先端部分９００の内面内に押下する場所の間に配設されるように、外部拡張溝９０４からオフセット（例えば、円周方向にオフセット）されている（図３８）。

内部拡張溝９０２及び外部拡張溝９０４は、遠位先端部分９００が弁装着部分３２４に向かってバルーン３１８の近位端部分３３３にわたって移動される（図４０）につれて、撓曲部分９１２が半径方向外向きに撓曲することを可能にするように構成される。図４１は、患者の血管系を通して標的移植部位まで、送達装置の弁装着部分３２４上に装着された半径方向に圧縮された人工弁９２２（本明細書に記載される人工弁のうちの１つと類似し得る）を前進させている間のバルーン３１８の近位端部分３３３にわたって配設された遠位先端部分９００を示す。

内部拡張溝９０２の螺旋形状及び配向は、（例えば、本明細書に記載されるように、標的移植部位において交連整合を達成するために）中間（バルーン）シャフト３０６を回転させている間に、バルーン３１８のプリーツ（例えば、図３７に示されるプリーツ又は折り目３９０）と内部拡張溝９０２との間の係合が低減され、それによって、バルーン３１８が遠位先端部分９００内で回転している間に、バルーン３１８が遠位先端部分９００の内面に沿ってより容易に摺動することを可能にするように構成され得る。例えば、内部拡張溝９０２の螺旋形状及び配向は、中間シャフト３０６、したがって、バルーン３１８が回転されるにつれて、バルーン３１８のプリーツが内部拡張溝９０２内に突進し、その内側に巻き込まれることを防止することができる。

弁装着部分３２４上に人工弁を圧着し、バルーン３１８の近位端部分３３３にわたって遠位先端部分９００を前進させた後（図４１に示されるように）、バルーン３１８の近位端部分３３３内に配設された流体は、変位され、バルーン３１８内で遠位に押動される。結果として、バルーン３１８の遠位端部分３３２は、過剰に半径方向外向きに拡張し得、人工弁９２２の圧着外形（例えば、直径）を増大させ得る。圧着弁外形の増大は、送達アセンブリのローダ及び鞘内に、かつそれらを通して送達装置を押動するときの抵抗の増加をもたらし得る。

したがって、人工弁９２２の圧着外形の増大を低減又は防止するために、バルーン３１８の遠位端部分３３２は、送達装置の中心縦軸３２０に向かって内向きに押下されている半径方向押下部３３４を伴って形成され得る（図４０及び４１）。いくつかの実施形態では、半径方向押下部３３４は、遠位肩部３２６の最外半径方向表面に対して内向きに押下され得る。例えば、図４０に示されるように、バルーン３１８の遠位端部分３３２は、遠位肩部３２６のより広い広口部分３３１（例えば、ウィング３３０によって形成され得る）にわたって延在し、次いで、遠位肩部３２６の基礎部分３２５に向かって半径方向内向きに押下し、次いで、ノーズコーン３２２の近位端まで半径方向外向きに戻って延在し、それによって、半径方向押下部を形成することができる。図４０は、弁装着部分３２４上に人工弁を圧着し、バルーン３１８の近位端部分３３３にわたって遠位先端部分９００を前進させる前に、遠位端部分３３２の半径方向押下部３３４を含む、バルーン３１８の状態を示す。

（図４１に示されるように）弁装着部分３２４上に人工弁を圧着し、バルーン３１８の近位端部分３３３にわたって遠位先端部分９００を前進させた後、バルーン３１８の近位端部分３３３内に配設された流体は、変位され、バルーン３１８内でバルーン３１８の遠位端部分３３２まで遠位に押動される。次いで、バルーン３１８の半径方向に押下された遠位端部分３３２は、変位された流体を受容するにつれて、図４１（実線）及び図２６（破線）に示される拡張状態９２４まで半径方向に拡張する（例えば、部分的に膨張する）ことができる。半径方向押下部３３４は、遠位端部分３３２が、弁装着部分３２４内のバルーン３１８の一部を半径方向に拡張することなく、変位された流体を受容し、それによって、人工弁９２２の圧着外形が増大することを防止するように構成（例えば、サイズ決定）され得る。

バルーン３１８を膨張させて、標的移植部位に人工弁９２２を展開する前に、遠位先端部分９００は、（中間シャフト３０６に対して近位に外側シャフト３０４を引動することによって、又は外側シャフト３０４に対して遠位に中間シャフト３０６を押動することによってのいずれかで）人工弁９２２から軸方向に離れて、かつバルーン３１８から外れて移動され得る。次いで、人工弁９２２は、バルーン９１８を膨張させることによって、展開され、半径方向に拡張され得る。

バルーン３１８が膨張されるとき（例えば、送達装置の遠位端部分及び人工弁が天然弁などの標的移植部位に到達したとき）、バルーン３１８は、その拡張状態に広がり（例えば、巻着解除し）、それによって、人工弁をその半径方向に拡張した状態まで半径方向に拡張する。バルーン３１８が拡張し、その折り目又はプリーツ３９０が巻着解除する（図３７）につれて、人工弁は、半径方向に拡張し、所定の（例えば、既知の）量だけ回転する。例えば、バルーンのプリーツ３９０を広げることは、バルーンの膨張中に人工弁を回転させる。したがって、半径方向に拡張された人工弁の位置は、バルーン３１８を膨張させる前に所定の量（例えば、１０°、２０°、３０°、又は同等物）だけ送達装置上のその位置から回転される。いくつかの実施形態では、送達装置の製造中に、バルーンは、人工弁の一貫した量の回転が（例えば、同じ方法で製造された複数の送達装置のための）弁展開中に生じるように、一貫した及び／又は標準化された様式で巻着され、並びに／若しくは折り畳まれ得る。

したがって、人工弁の選択された交連が、送達装置上のマーカー（例えば、図２８のマーカー５００、図３０～３２Ｂのマーカー６００、又は図３３～３４Ｂのマーカー６５０）から所定の量だけオフセットされるか、又は少なくとも所定の量の回転に基づくように、人工弁を送達装置の弁装着部分上にその半径方向に圧縮された状態に装着する（例えば、圧着する）ことが望ましくあり得る。このようにして、マーカーと人工弁の選択された交連との間の円周方向オフセットは、バルーンの膨張及び弁展開中に生じる弁回転を補償することができる。いくつかの実施形態では、所定の量のオフセットは、バルーン巻着及びバルーンの膨張中に生じる弁の結果として生じる量の回転に少なくとも部分的に基づき得る。

例えば、選択された撮像ビュー内で送達装置上のマーカーをガイドワイヤと整合させた（例えば、マーカーが選択された撮像ビュー内の後方に配設されるように、非対称マーカーをガイドワイヤと整合させた）後に、バルーンを膨張させることによって人工弁を展開することは、（以下に更に詳細に記載されるように）人工弁を回転させ、人工弁の交連が天然弁と整合した状態で天然弁内に移植させ得る。いくつかの実施形態では、送達装置上のマーカーは、弁展開後の人工弁の選択された交連の円周方向場所を示すように構成され得る。

図４２は、選択された交連（図４２の破線によって示される）９３０が所定の量９３２だけマーカー６００から円周方向にオフセットされた、半径方向に圧縮された状態で送達装置３００の遠位端部分３０９の弁装着部分３２４の上及び周囲に装着された人工弁９２２の実施例を示す。上記に論じられるように、バルーンを膨張させることを介した人工弁９２２の展開時に、人工弁９２２は、９３０における選択された交連が最終的にマーカー６００と円周方向に整合されるように、所定の量９３２だけ半径方向に拡張するにつれて回転することができる。結果として、移植された人工弁の９３０における選択された交連は、天然弁の選択された交連と整合され得る。

代替実施形態では、所定の量９３２のオフセットは、バルーンを膨張させることを介した展開時の人工弁の所定の量の膨張とは異なり得る。例えば、以下に更に記載されるように、所定の量のオフセットは、移植手技中に心臓内の送達装置を視認するために選択される所望の撮像ビューに基づいて（例えば、選択された撮像ビュー内の天然弁の標的交連の既知の場所に基づいて）決定され得る。いくつかの実施形態では、所定の量のオフセットは、選択された撮像ビュー及び展開時の人工弁の所定の量の回転の両方に基づいて決定され得る。

送達装置に対する（例えば、送達装置の遠位端の遠位肩部又は別の部分上の放射線不透過性マーカー又に対する）所定の位置及び／又は配向（例えば、円周方向位置及び／又は配向）において送達装置の弁装着部分上に人工弁を装着して圧着するために、装着アセンブリを使用することができる。装着アセンブリは、圧着されていない（例えば、少なくとも部分的に半径方向に拡張された）人工弁と界面接触するように構成された第１の構成要素と、送達装置の遠位端部分の一部（例えば、弁装着部分の近位に、及び／又はそれに隣接して配置された一部）と界面接触するように構成された第２の構成要素とを含むことができる。装着アセンブリの第１及び第２の構成要素は、圧着機器の異なる側面と界面接触するように更に構成され得る。結果として、装着アセンブリは、クリンパ内の送達装置に対して所定の配向及び／又は所定の位置で人工弁を保持することができる。次いで、人工弁を送達装置の弁装着部分上に圧着した後、人工弁は、送達装置に対して所定の位置及び配向で、半径方向に圧縮された構成で配設され得る。例えば、半径方向に圧縮された人工弁は、（例えば、図４２に示されるように）人工弁の選択された交連が所定の量だけ送達装置上のマーカー（又は他の所望の目印）から円周方向にオフセットされるように、送達装置上に配設され得る。

図４３～５２は、所定の位置及び配向で、人工弁（本明細書に記載される人工弁のうちの１つなど）を送達装置の弁装着部分（例えば、送達装置３００の弁装着部分３２４）上に圧着するように構成された装着アセンブリで使用され得る、様々な構成要素の実施形態を示す。人工弁は、様々な様式で送達装置の弁装着部分に圧着され得る。いくつかの実施形態では、図４３及び４４に示される圧着機器１０８４などの圧着機器を使用して、人工弁を送達装置の弁装着部分上に圧着することができる。以下に更に記載されるように、圧着機器１０８４は、圧着機器１０８４の反対側に、装着アセンブリの第１及び第２の構成要素上の対応する噛合接合面を受容し、それと噛合するように構成されている噛合接合面を含むことができる。

図４３は、圧着機器１０８４の後面斜視図（又は圧着機器１０８４の近位側からの図）を図示し、図４４は、圧着機器１０８４の正面斜視図（又は圧着機器１０８４の遠位側からの図）を図示する。圧着機器１０８４は、基部１０８６と、ハンドル１０８８の形態のアクチュエータと、人工弁及び送達装置が挿入されるためのチャネル１０９０とを含むことができる。圧着機器１０８４は、チャネル１０９０内に至る近位開口部１０９４を含む、近位面１０９２を含んでもよい。近位開口部１０９４は、送達装置がそれを通したチャネル１０９０に挿入されるために構成され得る。

いくつかの実施形態では、近位面１０９２は、例えば、図４９に示されるように、位置付け機器１０７２と噛合するように構成され得る切り欠きの形態の噛合構造１０９６を有する噛合接合面を含むことができる。例えば、噛合接合面は、１つ以上の噛合構造１０９６を含むことができる。

圧着機器１０８４は、ハンドル１０８８の回転とともに回転するように構成された回転可能な本体１０９８を更に含むことができる。圧着機器１０８４は、チャネル１０９０を囲繞し、圧縮力を印加して、チャネル１０９０内に位置付けられた人工弁（例えば、以下に記載されるように、図５１及び５２に示される人工弁９２２）を半径方向に圧縮するように構成された、複数の押圧表面１０００によって動作し得る。押圧表面１０００は、チャネル１０９０の軸１００２を囲繞し得る。押圧表面１０００は、回転可能な本体１０９８が回転されるにつれて、本体が押圧表面１０００を押圧し、チャネル１０９０の中心に向かって移動させ、チャネル１０９０の直径が縮小するように構成され得る。押圧表面１０００は、押圧表面１０００がチャネル１０９０の中心に向かって移動し、チャネル１０９０の直径を縮小することを可能にする、虹彩構造を形成し得る。チャネル１０９０内に位置付けられた人工弁は、それに応じて、人工弁に対する押圧表面１０００の半径方向圧縮力に起因して、チャネル１０９０内で圧縮されるであろう。

図４４に示されるように、圧着機器１０８４は、チャネル１０９０内に至る遠位開口部１００６を含む、遠位面１００４を含んでもよい。遠位面１００４は、切り欠き部分１００８を備え得る、噛合接合面を含むことができる。いくつかの実施形態では、切り欠き部分１００８は、遠位面１００４内のノッチ、くぼみ、押下部、又は同等物として構成され得る。切り欠き部分１００８は、人工弁のための支持本体の整合機器（例えば、以下に更に記載されるように、図４５に示される整合部材１０２４）を受容するように構成（例えば、成形）され得る。

遠位開口部１００６は、圧着機器１０８４によって実施されている圧着動作中に送達装置の一部がそれを通して通過するために構成され得る。

圧着機器の構成は、代替実施形態では変更され得る。

人工弁を送達装置の弁装着部分上に圧着するために、送達装置への人工弁の圧着中に、弁尖（例えば、図２Ａ及び２Ｂに示される人工心臓弁５０の弁尖６０）を開放位置で維持し、それによって、弁尖及び／又は人工弁のフレームへの弁尖の取付部の劣化の可能性を低減することが望ましくあり得る。したがって、いくつかの実施形態では、開放位置で人工弁の１つ以上の弁尖を支持及び／又は維持するように構成されている支持本体は、人工弁を保持し、クリンパ内に人工弁を位置付けるように構成されている装着アセンブリの第１の構成要素として使用され得る。

例示的支持本体１０１０が、図４５に示される。支持本体１０１０は、図４３及び４４に示される圧着機器１０８４などの圧着機器に挿入されるように構成され得、人工装具の１つ以上の弁尖と送達装置（例えば、送達装置３００）との間に位置付けられるように、かつ開放位置で１つ以上の弁尖を支持するために構成された支持部分１０１２を有することができる。支持本体１０１０は、支持部分１０１２と、圧着機器内に受容され、及び／又はそれに結合されるように構成された結合部分１０１３とを備えることができる。支持本体１０１０は、第１の端部１０１４と、第２の端部１０１６とを含むことができる。支持部分１０１２は、その上に人工弁を受容するように構成されている外向きに面する支持表面１０１５（例えば、弁尖との接合面）を含むことができる。

いくつかの実施形態では、図４５に示されるように、結合部分１０１３は、円筒形外面１０１８を有する円筒形状を有することができる。結合部分１０１３は、第１の端部１０１４から、第１の端部１０１４から第２の端部１０１６まで支持本体１０１０の中心を通して延在する中心縦軸に垂直に配設され得る第１の（例えば、近位に面する）表面１０２０まで延在することができる。第１の表面１０２０は、結合部分１０１３を、支持表面１０１５を含む支持部分１０１２に継合することができる。いくつかの実施形態では、第１の表面１０２０は、図４７及び４８に示されるように、リング本体（本明細書では整合リングとも称される）１０３８の結合器（例えば、結合要素）１０７０を受容するように構成され得る、陥凹１０２２などの整合要素を含むことができる。

整合部材１０２４は、結合部分１０１３上に配設され、支持本体１０１０を圧着機器１０８４と回転整合させるように構成され得る。整合部材１０２４は、支持本体１０１０を圧着機器１０８４内の所定の位置及び配向で円周方向に整合させる位置において、第１の端部１０１４に近接して結合部分１０１３上に円周方向に位置付けられ得る。

いくつかの実施形態では、図４５に示されるように、整合部材１０２４は、支持本体１０１０の第１の端部１０１４から第２の端部１０１６に向かって軸方向外向きに延在する、軸方向に延在する突出部を備えることができる。他の実施形態では、整合部材は、圧着機器１０８４の対応する噛合接合面（例えば、図４４に示される切り欠き部分１００８）と噛合するように構成されている陥凹又は他の整合特徴などの他の構成を有することができる。

例えば、整合部材１０２４は、圧着機器１０８４の遠位面１００４上の切り欠き部分１００８に挿入して、支持本体１０１０を圧着機器１０８４と回転整合させるように構成され得る。整合部材１０２４は、圧着機器１０８４の動作中に支持本体１０１０が切り欠き部分１００８から外に遠位に摺動することを可能にするように更に構成され得る。

支持部分１０１２は、第１の表面１０２０から第２の端部１０１６まで延在することができる。支持部分１０１２は、支持表面１０１５を含む。支持部分１０１２、したがって、支持表面１０１５は、第１の表面１０２０から第２の端部１０１６までの方向に半径方向内向きにテーパ状であるテーパ形状を有することができる。例えば、支持部分１０１２の直径は、第１の表面１０２０から第２の端部１０１６まで減少し得る。いくつかの実施形態では、支持部分１０１２は、図４５に示されるように、円錐形状を有することができる。代替実施形態では、支持部分１０１２は、六角形又は錐体などの上記に記載されるようにテーパ状である別の形状を有することができる。

いくつかの実施形態では、支持部分１０１２は、円筒形結合部分１０１３の直径未満である最大直径を有することができる。

いくつかの実施形態では、コネクタ部分１０２６（図４５）は、支持表面１０１５を第１の表面１０２０に継合することができ、比較的一定の直径を有する環状形状を有することができる。

支持表面１０１５は、（図５０に示されるように）人工弁が支持部分１０１２の周囲に位置付けられるときに、人工弁の弁尖の内部表面が支持表面１０１５に接触し、その上に静止するために構成され得る。支持表面１０１５は、人工弁が支持部分１０１２の周囲に、かつ圧着機器１０８４内に位置付けられるときに、弁尖が閉鎖位置に移動することに抵抗するように構成され得る。

上記に記載される支持部分１０１２のテーパ形状は、圧着機器１０８４の押圧表面１０００が支持表面１０１５を押圧するときに、支持本体１０１０が圧着機器１０８４から離れて遠位に摺動されることを可能にすることができる。したがって、支持部分１０１２のテーパ形状は、支持表面１０１５のテーパ形状に沿って近位に移動するために押圧表面１０００によって印加される押圧力を引き起こし、それによって、圧着機器１０８４から外に支持本体１０１０を遠位に移動させ得る。支持表面１０１５は、押圧表面１０００がテーパ状支持表面１０１５に対して押圧するにつれて、弁尖を開放位置で維持することができる。

このようにして、支持本体１０１０は、圧着機器１０８４が人工弁を圧着している間に、かつその結果として、人工弁から離れて軸方向に摺動するように構成され得る。支持本体１０１０は、例えば、圧着機器１０８４のチャネル１０９０に挿入し、圧着機器１０８４が人工弁９２２を圧着するとチャネル１０９０から離れて軸方向に摺動するように構成され得、したがって、（図５２に示されるように）軸方向に遠位の方向に摺動し得る。

図４５に示されるように、支持本体１０１０は、中心チャネル１０３０に至る中心開口１０２８を含むことができる。中心開口１０２８及び中心チャネル１０３０は、送達装置がそれを通して延在するために構成され得る。支持部分１０１２の内面は、中心チャネル１０３０を画定することができる。中心開口１０２８は、第２の端部１０１６に位置付けることができ、中心チャネル１０３０は、第２の端部１０１６から第１の端部１０１４まで延在することができる。

動作中、人工弁９２２は、人工弁９２２のフレーム９４０が支持表面１０１５にわたって延長し、人工弁の弁尖９４２の内面が支持表面１０１５に対して配設された状態で、支持本体１０１０の支持部分１０１２の支持表面１０１５上に遠位に摺動され得る（図５０及び５１）。

支持部分１０１２の周囲の所望の円周方向に人工弁９２２を整合させるため、かつ所望の間隔において第１の表面１０２０から人工弁９２２を離隔するために、リング本体（整合リングとも称され得る）を利用し、支持本体１０１０上に位置付けることができる。

図４６及び４７は、例えば、支持本体１０１０とともに利用され得るリング本体１０３８の異なる側面からの斜視図を図示する。リング本体１０３８は、支持本体１０１０に結合し、支持本体１０１０の周囲に延在するように構成され得る。リング本体１０３８は、第１の表面（近位に面する表面であり得る）１０４０（図４６）と、第１の表面１０４０の反対側に面する第２の表面１０４２（遠位に面する表面であり得る）（図４７）と、半径方向外向きに面し、第１の表面１０４０を第２の表面１０４２に接続する外側（例えば、円周方向）表面１０４４とを含むことができる。リング本体１０３８は、外面１０４４の反対側に面し、半径方向内向き面する内面１０４６を含むことができ、内面１０４６は、リング本体１０３８の中心チャネル（例えば、開口部又は開口）１０４８を画定する。

いくつかの実施形態では、整合ガイドをリング本体１０３８上に位置付けることができる（図４６）。整合ガイドは、リング本体１０３８に対して人工弁９２２の選択された要素（例えば、交連）の所望の円周方向（例えば、回転）位置を示すように構成された１つ以上のインジケータ１０５０ａ～ｃ（整合マーカーとも称され得る）を備えることができる（図４６、４８、及び５０）。各インジケータ１０５０ａ～ｃは、（例えば、図４８及び５０を参照して以下に更に記載されるように、リング本体１０３８が支持本体１０１０に結合されるときに）支持本体１０１０に対する人工弁９２２の選択された要素の所望の円周方向位置を更に示し得る。

各インジケータ１０５０ａ～ｃは、リング本体１０３８の第１の表面１０４０、第２の表面１０４２、又は外面１０４４のうちの１つ以上の上に、マーキング、溝、隆起要素、又は他の形態のインジケータを含むことができる。インジケータ１０５０ａ～ｃのうちの１つ以上又は各々は、例えば、隆起部分又は陥凹部分（例えば、溝）などのリング本体１０３８の表面外形の変化を含むことができる。図４６～４８及び５０に示されるインジケータ１０５０ａ～ｃは各々、例えば、第１の表面１０４０上にあり、外面１０４４まで延在する溝の形態の陥凹部分を備える。いくつかの実施形態では、インジケータ１０５０ａ～ｃは、加えて、インジケータがより可視化しやすいように、それぞれのインジケータ１０５０ａ～ｃの色を変化させるために印刷され得る。いくつかの実施形態では、インジケータ１０５０ａ～ｃは、単に、表面外形の変化を使用することなく（例えば、溝を伴わずに）、リング本体１０３８上に印刷され得る。

インジケータ１０５０ａ～ｃは、リング本体１０３８上で互いから円周方向に離隔され得る。いくつかの実施形態では、インジケータ１０５０ａ～ｃは、リング本体１０３８の円周の周囲で互いから等しく離隔され得る。各インジケータ１０５０ａ～ｃの円周方向位置は、（例えば、図５０に示されるように）リング本体１０３８が支持本体１０１０に結合され、人工弁が支持本体１０１０の支持部分１０１２の周囲に配設されるときに、人工弁の交連のうちの１つの所望の位置に対応し、それを示すことができる。したがって、ユーザは、支持本体１０１０上にリング本体１０３８を位置付け、人工弁９２２の交連９４４ａ～ｃをそれぞれのインジケータ１０５０ａ～ｃと整合させ得る（図５０）。

いくつかの実施形態では、リング本体１０３８は、各々中心チャネル１０４８の周囲に延在し、それを画定する１つ以上のアーム（本体部分とも称される）１０５２、１０５４を含むことができる（図４６及び４７）。各アーム１０５２、１０５４は、リング本体１０３８を形成する弓形形状を有することができる。各アーム１０５２、１０５４は、リング本体１０３８の半分又は所望に応じて別の量を含むことができる。

第１のアーム１０５２は、第１の端部分１０５６（図４６）と、第２の端部分１０５８（図４７）とを含むことができ、第１の端部分１０５６は、第１のアーム１０５２を第２のアーム１０５４に結合する枢動部１０６０（図４６）に位置付けられる。第１のアーム１０５２の第２の端部分１０５８は、第２のアーム１０５４に結合するための結合器を含んでもよい。第２のアーム１０５４は、枢動部１０６０に位置付けられた第１の端部分１０６２（図４６）と、結合器に位置付けられた第２の端部分１０６４（図４７）とを含んでもよい。結合器（結合接合面とも称され得る）は、第１のアーム１０５２の第２の端部分１０５８内の陥凹と、第２のアーム１０５４の第２の端部分１０６４における突出部とを備えてもよい。突出部は、陥凹内に延在し得、締まり嵌め又は別の形態の結合で定位置に保持され得る。したがって、それぞれの第１のアーム１０５２及び第２のアーム１０５４の第２の端部分１０５８、１０６４は、互いに結合して、リング本体１０３８をともに保持するように構成され得る。所望される場合、リング本体１０３８は、互いから分離されている第２の端部分１０５８、１０６４及び枢動部１０６０の周りで開放位置まで枢動されたアーム１０５２、１０５４によって、支持本体１０１０から分離され、取り外され得る。例えば、リング本体１０３８は、支持本体１０１０から取り外されるように開放され得、支持本体１０１０の周囲に保持され、それに結合されるように閉鎖され得る。

図４６及び４７に示されるように、第１のレバー（例えば、半径方向延在部）１０６６は、第１のアーム１０５２から半径方向外向きに延在し得、第２のレバー（例えば、半径方向延在部）１０６８は、第２のアーム１０５４から半径方向外向きに延在し得る。第１のレバー１０６６及び第２のレバー１０６８は各々、押圧されて、枢動部１０６０の周りで第１のアーム１０５２又は第２のアーム１０５４を回転させ、リング本体１０３８を開放位置まで移動させるように構成され得る。

リング本体１０３８は、支持本体１０１０の第１の表面１０２０からの人工弁の間隔を画定し得る軸方向幅１０７１を有し得る（図４６）。

図４７に示されるように、リング本体１０３８は、第２の表面１０４２から軸方向外向きに延在する結合器１０７０を含むことができる。いくつかの実施形態では、結合器１０７０は、支持本体１０１０の陥凹１０２２内に延在するように構成された突出部であり得る（図４５）。代替実施形態では、結合器１０７０は、支持本体１０１０上の対応する特徴と噛合するように構成された異なる形状の噛合特徴であり得る。

結合器１０７０は、リング本体１０３８が所望の円周方向整合で支持本体１０１０と噛合するように、陥凹１０２２に対して円周方向に位置付けられ得る。このようにして、結合器１０７０及び陥凹１０２２は、人工弁が支持本体１０１０及び圧着機器に対して所望の配向で円周方向に整合されるように、リング本体１０３８を支持本体１０１０と回転整合させ得る。

動作中、リング本体１０３８は、インジケータ１０５０ａ～ｃが支持本体１０１０に対して所望の回転（例えば、円周方向）整合に位置付けられた状態で、支持本体１０１０の上及び／又は周囲に位置付けられ得る（図４８）。例えば、図４７に示される結合器１０７０は、陥凹１０２２内に受容され、それによって、支持本体１０１０に対する所望の位置においてリング本体１０３８を円周方向に整合させることができる。他の実施形態では、他の整合機器が、所望の回転整合において支持本体１０１０に対してリング本体１０３８を回転整合させるために利用され得る。

リング本体１０３８は、支持本体１０１０の第１の表面１０２０に当接することができる。リング本体１０３８は、人工弁９２２が支持本体１０１０上に位置付けられるときに、人工弁９２２に当接するように構成され得る。したがって、人工弁９２２は、人工弁９２２の端部がリング本体１０３８の第１の表面１０４０に当接し、支持表面１０１５上の人工弁９２２の位置を画定する状態で、支持表面１０１５上に位置付けられ得る。したがって、リング本体１０３８は、支持本体１０１０上に人工弁９２２の位置を画定するように構成されたスペーサを備えてもよい。

いくつかの実施形態では、リング本体１０３８は、アーム１０５２、１０５４が開いている開放構成で配向され得、次いで、支持本体１０１０の周囲にリング本体１０３８を固定するためにアーム１０５２、１０５４が閉鎖された状態で支持本体１０１０の上及び周囲に位置付けられ得る。リング本体１０３８は、例えば、図４５に示されるコネクタ部分１０２６上に位置付けられ得る。

次いで、人工弁９２２は、支持部分１０１２及び支持表面１０１５の周囲に位置付けられ、リング本体１０３８の第１の表面１０４０に対して当接され得る。人工弁９２２は、交連９４４ａ～ｃがインジケータ１０５０ａ～ｃと円周方向に整合され、人工弁９２２の端部が第１の表面１０４０に当接している状態で、支持表面１０１５上に位置付けられ得る（図５０）。

リング本体１０３８の使用は、人工弁９２２の交連９４４ａ～ｃが、リング本体１０３８に対して、したがって、支持本体１０１０に対して（例えば、支持本体１０１０の整合部材１０２４に対して）所望の円周方向に位置付けられることを可能にし得る。次いで、整合部材１０２４は、支持本体１０１０を圧着機器１０８４と回転整合させ、したがって、人工弁９２２の交連装置９４４ａ～ｃを圧着機器１０８４内で所望の回転配向に配置することができる。

結果として、人工弁９２２は、送達装置に対して（例えば、本明細書に記載されるように、送達装置上の放射線不透過性マーカーに対して）所定の円周配向において送達装置上に圧着され得る。

支持本体１０１０及びリング本体１０３８は各々、１つ以上の弁尖を有する人工弁を送達装置に圧着する際に使用するためのアセンブリ又はシステム（例えば、装着アセンブリ）の一部であり得る。いくつかの実施形態では、アセンブリ又はシステムは、弁装着部分の近位で送達装置の一部（例えば、遠位端部分）に結合するように構成された位置付け機器１０７２を含んでもよい。図４９は、例えば、弁装着部分３２４の近位に位置付けられたそのような位置付け機器１０７２の実施形態を図示する。位置付け機器１０７２は、ヒンジ１０８０において継合された第１の部分１０７６及び第２の部分１０７８を含む、本体１０７４を含む。本体１０７４は、送達装置の中間シャフト３０６（又は外側シャフト３０４などの別のシャフト部分）が位置付けられ得る、中心チャネル１０８２を含むことができ、第２の部分１０７８は、ヒンジ１０８０の周りで回転して、中心チャネル１０８２を閉鎖し、中心チャネル１０８２内に送達装置（例えば、中間シャフト３０６）を保定する。

本体１０７４は、圧着機器１０８４の近位面１０９２の噛合構造１０９６に係合するように構成されているフランジ１０５１（図４９）の形態の１つ以上の噛合表面（例えば、接合面）を含む、フランジ部分１０５３を更に含んでもよい（図４３）。

位置付け機器１０７２は、送達装置の遠位端部分３０９に結合し、送達装置の遠位端部分３０９を圧着機器１０８４のチャネル１０９０内の定位置で懸架するために利用され得る（図５１及び５２）。したがって、位置付け機器１０７２は、例えば、図５１に示されるように、圧着機器１０８４の押圧表面１０００から離隔された送達装置を保持し得る。

更に、位置付け機器１０７２は、弁装着部分３２４が圧着機器１０８４のチャネル１０９０内の画定された軸方向位置内に保持されるように、送達装置に沿って軸方向に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、そのような特徴は、遠位肩部３２６が圧着中に押圧表面１０００によって押圧されないように、送達装置の遠位肩部３２６が圧着機器１０８４のチャネル１０９０の外側及びチャネル１０９０の遠位に位置付けられることを更に可能にし得る。送達装置は、支持本体１０１０上に位置付けられた人工弁９２２に対して画定された軸方向位置に更に保持され得る（図５１）。

本明細書に開示されるシステムの例示的動作方法は、以下のステップを含み得る。ステップは、所望に応じて、実施形態にわたって修正、除外、又は代用され得る。

最初に、リング本体１０３８は、例えば、図４８に示される構成で支持本体１０１０上に位置付けられ得る。リング本体１０３８は、例えば、図４７に示される結合器１０７０を図４８に示される陥凹１０２２と結合することを介して、定義された位置において支持本体１０１０上に回転配向され得る。したがって、人工弁９２２は、（図５０に示されるように）人工弁９２２の交連９４４ａ～ｃがインジケータ１０５０ａ～ｃと円周方向に整合された状態で、支持表面１０１５上に位置付けられ得る。人工弁９２２は、リング本体１０３８に対して当接され得る。

人工弁９２２が所望の回転整合で支持表面１０１５上に位置付けられると、次いで、リング本体１０３８は、人工弁９２２を送達装置に圧着する前に、支持本体１０１０から取り外され得る。例えば、レバー１０６６、１０６８は、押圧されて、枢動部１０６０の周りでアーム１０５２、１０５４を回転させ、リング本体１０３８を開放し得る。

リング本体１０３８が取り外されると、支持本体１０１０は、人工弁９２２が支持部分１０１２の周囲に位置付けられた状態で圧着機器１０８４に挿入され得る。図５１は、例えば、支持部分１０１２の上及び周囲に位置付けられた人工弁９２２、並びに圧着機器１０８４のチャネルに挿入された支持本体１０１０を図示する。圧着機器１０８４の遠位開口部１００６は、支持本体１０１０がチャネル１０９０に挿入されるために構成され得る。圧着機器１０８４のチャネル１０９０は、人工弁９２２、支持本体１０１０、及び送達装置の遠位端部分３０９を受容するように構成され得る。

圧着機器１０８４のチャネル１０９０内の支持本体１０１０の挿入時に、整合部材１０２４は、圧着機器１０８４の切り欠き部分１００８と整合され得る（例えば、その内側に受容される）。したがって、圧着機器１０８４のチャネル１０９０内の支持本体１０１０の回転配向、したがって、圧着機器１０８４のチャネル１０９０内の人工弁９２２の回転配向は、所望の位置において設定され得る。

支持本体１０１０及び人工弁９２２が圧着機器１０８４のチャネル１０９０に挿入されると、位置付け機器１０７２（又は以下に更に記載されるように、代替位置付け機器）は、送達装置の遠位端部分３０９に結合され、次いで、圧着機器１０８４の近位開口部１０９４に挿入され得る（図５１）。位置付け機器１０７２のフランジ１０５１は、対応する噛合構造１０９６と噛合し得る。

図５１は、圧着機器１０８４のチャネル１０９０の周囲の定位置における押圧表面１０００、及び人工弁９２２が支持部分１０１２の周囲に位置付けられた状態でチャネル１０９０に挿入された支持本体１０１０の断面図を図示する。

図５１に示されるように、支持本体１０１０の支持部分１０１２は、チャネル１０９０内で、圧着機器１０８４の近位開口部１０９４に向かって軸方向に延在する。支持表面１０１５は、押圧表面１０００によって囲繞され得る。支持本体１０１０の結合部分１０１３は、押圧表面１０００の外側及び遠位に配設され得、圧着機器１０８４の遠位開口部１００６内に保定され得る。整合部材１０２４は、圧着機器１０８４の切り欠き部分１００８内に近位に延在し得る。

図５１では、送達装置の弁装着部分３２４は、圧着機器１０８４のチャネル１０９０内に位置付けられる。人工弁９２２は、チャネル１０９０内及び送達装置の弁装着部分３２４の周囲に位置付けられる。支持本体１０１０は、チャネル１０９０内及び人工弁９２２と送達装置との間に位置付けられる。支持本体１０１０は、開放位置で人工弁９２２の弁尖を支持する。送達装置の遠位端部分３０９は、圧着機器１０８４の内部チャネル１０９０内で遠位に、かつ支持本体１０１０の中心チャネル１０３０内で遠位に延在する。

圧着機器１０８４に挿入されたとき、位置付け機器１０７２は、弁装着部分３２４の近位で送達装置の遠位端部分３０９に結合され得、近位面１０９２の噛合構造１０９６と係合され得る。位置付け機器１０７２は、弁装着部分３２４がチャネル１０９０内の所望の場所で人工弁９２２に対して位置付けられるような場所において、送達装置の遠位端部分３０９に結合され得る。例えば、図５１に示されるように、人工弁９２２は、弁装着部分３２４を囲繞し得る。

上記に記載されるように、送達装置の遠位端部分３０９に対する人工弁９２２の回転整合は、リング本体１０３８の以前の使用に起因して、所望される所定の配向及び／又は位置にあり得る。

送達装置の遠位端部分３０９、支持本体１０１０、及び人工弁９２２がチャネル１０９０内の所望の位置にあると、圧着機器１０８４のアクチュエータは、人工弁９２２を圧縮するために作動され得る。例えば、ハンドル１０８８は、回転可能な本体１０９８を回転させ、人工弁９２２に対して半径方向内向きに押圧表面１０００を移動させるために回転され得る（図４３及び４４）。

図５２は、例えば、圧縮力を人工弁９２２に印加するために半径方向内向きに移動されている押圧表面１０００を図示する。人工弁９２２は、圧着機器１０８４の押圧表面１０００を利用して、弁装着部分３２４の周囲で送達装置に圧着される。図５２に示されるように、その半径方向に圧縮された状態で、人工弁９２２は、軸方向に長さが増加している。

人工弁９２２を送達装置に圧着することは、押圧表面１０００を用いて力を支持本体１０１０の支持表面１０１５に印加し、それによって、支持本体１０１０を人工弁９２２から離れてチャネル１０９０内で軸方向に摺動させることを含み得る（図５２）。

例えば、上記に記載されるように、支持部分１０１２及び支持表面１０１５のテーパ形状は、押圧表面１０００が半径方向内向きに移動するにつれて、支持本体１０１０をチャネル１０９０から遠位に離れて、かつ押圧表面１０００から離れて摺動させることができる。支持本体１０１０は、圧着機器１０８４が人工弁９２２を圧着すると、圧着機器１０８４に解放可能に結合し、チャネル１０９０から軸方向に離れて摺動するように構成される。いくつかの実施形態では、支持本体１０１０は、図５２に示されるように、遠位開口部１００６から外に放出し得る。整合部材１０２４の細長い形状は、整合部材１０２４が切り欠き部分１００８から外に摺動することを可能にし得る。

実施形態では、支持本体１０１０は、放出しない場合があるが、圧着中に圧着機器１０８４に結合されたままであり得る。支持本体１０１０は、例えば、支持本体１０１０が落下しないように、テザー又は別の形態の結合器が圧着機器１０８４に結合された支持本体１０１０を保っている間に、遠位に摺動し得る。

人工弁９２２が送達装置に圧着された後、位置付け機器１０７２は、噛合構造１０９６から係脱され、近位開口部１０９４から外向きに移動され、それによって、送達装置を圧着機器１０８４から離れて外向きに移動させ得る。次いで、位置付け機器１０７２は、人工弁９２２が送達装置に圧着された状態で送達装置の遠位端部分３０９から取り外され得る。

このようにして、支持本体１０１０を含む装着アセンブリの使用は、人工弁９２２の弁尖が圧着中に開放位置に留まることを可能にし得る。そのような特徴は、圧着中に生じる人工弁９２２の劣化の可能性を低減し得る。更に、支持本体１０１５のテーパ形状は、支持本体１０１０が圧着された人工弁９２２から離れて外向きに自動的に移動されるように、支持本体１０１０が、押圧表面１０００の半径方向内向きの移動を介して、圧着機器から外向きに摺動されることを可能にし得る。支持本体１０１０は、圧着後に支持表面１０１５が人工弁９２２と押圧表面１０００との間に位置付けられないように、軸方向外向きに自動的に摺動し得る。いくつかの実施形態では、本システムは、テーパ形状が支持表面１０１５に利用され得ないように、別個の機構が支持本体１０１０を遠位に摺動させるように構成され得る。例えば、アーム又は歯車若しくは別の形態の結合器が、支持本体１０１０に係合して、人工弁９２２から離れて支持本体１０１０を移動させ得る。

いくつかの実施形態では、装着アセンブリは、圧着機器の片側に配設された１つ以上の噛合構造（例えば、圧着機器１０８４の噛合構造１０９６）と噛合するように構成される、異なって構成された位置付け機器を含むことができる。図５３は、装着アセンブリで使用され、圧着機器に結合され得る位置付け機器１１００の別の実施形態を示し、図５４及び５５は、それぞれ、弁装着部分３２４の近位で送達装置３００の遠位端部分３０９に結合された位置付け機器１１００の側面図及び斜視図を示す。

図５３に示されるように、位置付け機器１１００は、ヒンジ１１０８を介して互いに枢動可能に結合された第１の部分１１０４及び第２の部分１１０６を含む、本体１１０２を含むことができる。本体１１０２は、送達装置３００の中間シャフト３０６（又は外側シャフト３０４などの別のシャフト部分）を受容するように構成されている中心チャネル１１１０（図５３）を含むことができる（図５４及び５５）。

本体１１０２の第２の部分１１０６は、そこから半径方向外向きに延在し、位置付け機器１１００の遠位端に配設されたフランジ部分１１１２を含むことができる。フランジ部分１１１２は、圧着機器の側面（例えば、近位面）内の対応して成形された噛合機構と噛合するように構成されている１つ以上の噛合要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、図５３に示されるように、噛合要素は、円周方向に延在する部分１１１４として構成される。いくつかの実施形態では、延在部分１１１４は、フランジ部分１１１２の円周の周囲で互いから離隔され得る。

いくつかの実施形態では、フランジ部分１１１２は、圧着機器内の延在部分１１１４の挿入の配向を示し得る、１つ以上の指示要素１１１６を含むことができる。

図５４及び５５に示されるように、位置付け機器１１００は、バルーン３１８の近位端部分の近位にあり、それに隣接する場所において中間シャフト３０６の周囲に締め付けられる。

送達装置に対して所定の位置及び／又は配向で人工弁を送達装置上に圧着するように構成されている装着アセンブリの代替実施形態は、参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願第ＰＣＴ／ＵＳ１９／２８８３１号に記載されている。

図５６は、送達装置に対して所定の位置及び所定の配向で、送達装置の遠位端部分に半径方向に圧縮された状態で人工弁を圧着するための例示的方法１２００のフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法１２００は、図４３～５５を参照して本明細書に記載される装着アセンブリの１つ以上の構成要素を利用し得る。

方法１２００は、１２０２において、人工弁の１つ以上の交連が、インプラントホルダ機器に結合された整合リング（又はリング本体）上の１つ以上の対応するインジケータ又は整合マーカーと整合するように、インプラントホルダ機器上に人工弁（例えば、図１の人工弁１０、図２Ａ～２Ｂの人工弁５０、又は図４１の人工弁９２２）を配置することによって開始する。インプラントホルダ機器は、少なくとも部分的に半径方向に拡張された人工弁を受容し、所望の円周配向で人工弁を保持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、インプラントホルダ機器は、図４５及び４８の支持本体１０１０であり得、整合リングは、図４６～４８及び５０のリング本体１０３８であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、１２００における方法は、（例えば、図５０に示されるように）人工弁の１つ以上の交連が、リング本体上の対応するインジケータと一致及び整合するように、支持本体の支持部分上で人工弁を回転整合させることを含むことができる。代替実施形態では、整合リングは、図６５～６８に示される整合リングのうちの１つであり得る。

インプラントホルダ機器上で人工弁の交連を整合させた後、方法１２００は、円周方向に整合された人工弁がインプラントホルダ機器に取り付けられたままである間に、整合リングをインプラントホルダ機器から取り外すことを含む、１２０４に進む。

１２０６では、本方法は、位置付け機器を送達装置に取り付けることを含む。いくつかの実施形態では、位置付け機器を取り付けることは、送達装置の弁装着部分及び送達装置の膨張式バルーンの近位部分の近位で、送達装置のシャフトの周囲に位置付け機器の一部を結合することを含むことができる。いくつかの実施形態では、位置付け機器は、送達装置（例えば、図５４に示されるように、中間シャフト３０６）の中間体（例えば、バルーンシャフト）に、かつその周囲に結合され得る。位置付け機器は、本明細書に記載される位置付け機器（例えば、図４９の位置付け機器１０７２若しくは図５３～５５の位置付け機器１１００）のうちの１つ、又は送達装置及び圧着機器に結合し、圧着機器に対して所望の円周配向で送達装置を保持するように構成された別の位置付け機器であり得る。例えば、１２０６における方法は、位置付け機器を圧着機器と結合すると、送達装置上の放射線不透過性マーカーが圧着機器内で所望の円周配向で保持されるように、位置付け機器を送達装置に結合することを含むことができる。

方法１２００は、１２０８に進み、送達装置の遠位端部分及び位置付け機器を、圧着機器（例えば、図４３及び４４の圧着機器１０８４又は別の圧着機器）の第１の（例えば、近位）側面内に配置（例えば、配設又は結合）することを含む。例えば、１つ以上の噛合要素を含む位置付け機器のフランジ部分は、１つ以上の噛合要素が圧着機器の第１の側面内の１つ以上の対応する噛合要素と噛合するように、圧着機器の第１の側面に結合され得る。結果として、位置付け機器と結合された送達装置の遠位端部分は、弁装着部分が人工弁に対して押圧し、人工弁を圧着するように構成された圧着機器の一部内に配設された状態で、圧着機器内に配設され得る。このようにして、送達装置の位置付け機器及び弁装着部分は、所定の円周配向及び位置で圧着機器内に受容され得る。

１２１０では、本方法は、インプラントホルダ機器を圧着機器の第２の（例えば、遠位）側面内に配置することを含む。例えば、１２１０における方法は、インプラントホルダ機器の整合部材が圧着機器の対応する噛合構造又は要素に挿入され、及び／又はそれと噛合するように、インプラントホルダ機器を圧着機器の第２の側面に挿入することを含むことができる。このようにして、インプラントホルダ機器及びインプラントホルダ機器上に配設された人工弁は、所定の配向で圧着機器内に受容され得る。例えば、人工弁に結合されたインプラントホルダ機器及び送達装置に結合された位置付け機器の両方が圧着機器と結合されるとき、人工弁の選択された交連が、送達装置の中心縦軸に対して円周方向に、送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカー（例えば、図２８、１８Ａ～１８Ｂ、又は４２に示されるマーカーのうちの１つなど）から所定の量だけオフセットされ得る。

１２１２では、本方法は、圧着機器を使用して、送達装置の弁装着部分上に人工弁を半径方向に圧縮された状態に圧着することを含む。いくつかの実施形態では、１２１２において人工弁を圧着することは、弁装着部分において、膨張式バルーンの周囲で人工弁をその半径方向に圧縮された状態に圧着することを含むことができる。加えて、いくつかの実施形態では、１２１２において人工弁を圧着することは、（例えば、上記に記載されるように、図４２に示されるように）放射線不透過性マーカーと人工弁の選択された交連との間の所定の量のオフセットを維持しながら、送達装置の弁装着部分上で人工弁を半径方向に圧縮された状態に圧着することを含むことができる。以下に更に記載されるように、所定の量のオフセットは、移植手技中に送達装置の遠位端部分を撮像し、（例えば、交連整合を達成するために）人工弁を天然解剖学的構造と回転整合させるために使用される所望の又は選択された撮像ビューに基づいて、決定（例えば、事前選択）され得る。１２１２における圧着中、いくつかの実施形態では、インプラントホルダ機器は、（例えば、図５１及び５２を参照して上記に記載されるように）人工弁及び／又は圧着機器から自動的に結合解除することができる。

１２１４では、本方法は、人工弁がその上に圧着された状態で、圧着機器から送達装置の遠位端部分を取り外すことを含む。１２１４における方法は、位置付け機器を送達装置から取り外す（例えば、結合解除する）ことを更に含むことができる。このようにして、位置付け機器は、送達装置に取り外し可能に結合され得、インプラントホルダ機器は、上記に記載されるように、人工弁に取り外し可能に結合され得る。圧着機器からの取り外し後、次いで、送達装置は、患者の血管内の挿入及び患者の心臓へのナビゲーションのために準備され得る。

図５７は、人工弁の１つ以上の選択された交連が天然弁の１つ以上の対応する交連と（例えば、円周方向に）整合した状態で、患者の心臓の天然弁において人工弁を移植するための例示的方法１３００のフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法１３００は、送達装置のバルーンを膨張させることを介して、送達装置の遠位端部分上に装着された半径方向に圧縮された人工弁を展開するように構成されている送達装置を用いて実行され得る。例示的送達装置３００が、図９～１１に示される。送達装置は、移植部位（例えば、天然弁）において送達装置を回転整合させることを補助して、上記に記載される交連整合を達成するために、本明細書に記載される構成要素のうちの１つ以上を含むことができる。代替実施形態では、方法１３００は、送達装置のシャフトに対して半径方向に圧縮された人工弁を被覆する鞘又はカプセルを軸方向に移動させる（したがって、バルーンを膨張させて人工弁を展開する代わりに、カプセルを移動させる）ことによって、半径方向に圧縮された弁を展開するように構成されている送達装置を用いて、実行され得る。

方法１３００は、１３０２から開始し、人工心臓弁の選択された交連が、送達装置の中心縦軸に対して円周方向に、送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカーから所定の量だけオフセットされるように、送達装置に対して所定の位置及び所定の配向において、送達装置の膨張式バルーンの周囲に、半径方向に圧縮された構成で、送達装置の遠位端部分上に装着された人工弁を受容することを含む。いくつかの実施形態では、所定の量は、図５８～６８を参照して以下に更に記載されるように、選択された撮像ビューに基づいて決定される。

いくつかの実施形態では、図３０～３４Ｂを参照して上記に記載されるように、マーカーは、中心縦軸と平行である軸に沿って反射非対称であり得る。いくつかの実施形態では、マーカーは、近位肩部、遠位肩部、又はノーズコーンなどの送達装置のポリマー本体上に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、マーカーは、送達装置の遠位肩部の広口部分上に配設され、及び／又はそれに埋め込まれ、遠位肩は、（例えば、図３２Ａ～３２Ｂ及び４２に示されるように）送達装置の弁装着部分の遠位に配設される。

いくつかの実施形態では、１３０２における方法は、図５６の方法を参照して上記に記載されるように、装着アセンブリを使用して、送達装置の遠位端部分上に人工心臓弁を圧着することを含むことができる。

１３０４では、本方法は、患者の心臓の天然弁に向かって送達装置の遠位端部分を前進させることを含む。いくつかの実施形態では、１３０４における方法は、加えて、（例えば、図１５～２２を参照して上記に記載されるように、マーカーに対するアダプタ３１２及び回転可能なノブ３１４の配設に起因して）患者が位置付けられているテーブルに面するように、患者に進入する放射線不透過性マーカーを配向するために、最初に、送達装置のアダプタの膨張ポートがユーザ（例えば、移植手技を実施するユーザ）に向かって面する状態で、送達装置の遠位端部分を患者の血管系に挿入することを含むことができる。

送達装置の遠位端部分を天然弁に近接する（例えば、患者の心臓内の）場所まで前進させた後、方法は、１３０６に続き、蛍光透視法下で、選択された撮像ビューのために、送達装置のシャフトを通して延在するガイドワイヤに対する送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカーの位置を可視化することを含む。例えば、図２９、３１Ａ～３１Ｂ、及び３４Ａ～３４Ｂを参照して上記に記載されるように、蛍光透視法などの医用撮像を使用して、放射線不透過性マーカーは、ガイドワイヤ及び付加的構成要素（例えば、送達装置上に装着された人工弁の弁フレーム）とともに可視化され得る。ガイドワイヤに対する放射線不透過性マーカーの位置を、選択された撮像ビュー内で見ることができる（例えば、マーカーは、図２９の実施例に示されるように、撮像ビュー内でガイドワイヤの直接前又は背後にないときにガイドワイヤから半径方向にオフセットされて現れ得る）。したがって、蛍光透視法が、選択された撮像ビューの後方と対比して前方にあるものを自然に区別するための視点を提供しないため、この視点は、以下に更に記載されるように、ガイドワイヤに対する非対称マーカーの位置を可視化することによって提供され得る。

図６１～６４を参照して以下に更に記載されるように、ユーザは、心臓及び天然弁に対する送達装置の遠位端部分の位置を撮像するための複数の可能な撮像ビューから選択することができる。各撮像ビューについて、選択された撮像ビュー内で（移植後の）人工心臓弁の選択された交連と整合される天然弁の標的交連の場所が把握され得る。より標準的な３弁葉撮像ビューを用いて視認された天然（例えば、大動脈）弁１４０２の例示的蛍光透視画像１４００が、図５８に示される。図５８に示されるように、天然大動脈弁１４０２は、３つの弁尖：非冠動脈弁葉１４０４、右冠動脈弁葉１４０６、及び左冠動脈弁葉１４０８を含む。３弁葉ビューでは、非冠動脈弁葉１４０４及び左冠動脈弁葉１４０８は、ビュー内で互いの反対側に配設され、各々、右冠動脈弁葉１４０６の一部によって重複される。したがって、非冠動脈弁葉１４０４と左冠動脈弁葉１４０８との間の交連は、画像１４００の後方に位置することが知られている。

１３０８では、本方法は、天然弁を横断する前に、マーカーがガイドワイヤに沿って中心に置かれ、選択された撮像ビュー内で所定の配向になるまで、人工心臓弁及びマーカーを回転させる、送達装置のシャフトを回転させることを含む。１３０８における方法は、心臓を撮像し、選択された撮像ビューを視認しながら実施され得る。

いくつかの実施形態では、選択された撮像ビュー内の所定の配向は、撮像ビューの直接後方である（例えば、視認者から離れている）。代替実施形態では、選択された撮像ビュー内の所定の配向は、撮像ビューの直接前方である（例えば、視認者に向かっている）。したがって、いくつかの実施形態では、放射線不透過性マーカーは、ガイドワイヤの前に（例えば、撮像ビューの直接前方に）あるときの第１の配向と、ガイドワイヤの背後に（例えば、撮像ビューの直接後方に）あるときの異なる第２の配向とを有する、非対称マーカーとして構成され得る。このようにして、非対称マーカーは、（マーカーがガイドワイヤの背後又は前にあるかどうかにかかわらず、撮像ビュー内で視認者に同じに見えるであろう対称マーカーと比較して）選択された撮像ビューの前方及び後方に位置付けられているマーカーをユーザが区別することに役立つことができる。

例えば、いくつかの実施形態では、図５９に示されるように、非対称マーカー６００は、マーカーがガイドワイヤ６０６に沿って中心に置かれ、撮像ビューの直接後方に（例えば、図５９に示されるように、ガイドワイヤの背後に）配設されるときに前向きに現れ（例えば、図３１Ａに示されるように、前方可読「Ｃ」）、マーカーがガイドワイヤに沿って中心に置かれ、撮像ビューの直接前方に配設されるときに後ろ向きに現れる（例えば、図３１Ｂに示されるように、後ろ向きの「Ｃ」）、アルファベットの文字として構成され得る。したがって、１３０８における方法は、マーカーが選択された撮像ビュー内でガイドワイヤに沿って、その前向きの配向で中心に置かれて現れるまで、人工心臓弁及びマーカーを回転させる、送達装置のシャフトを回転させ、それによって、マーカーを撮像ビューの直接後方に位置付けることを含むことができる。

代替実施形態では、非対称マーカーは、マーカーがガイドワイヤに沿って中心に置かされ、撮像ビューの直接前方に（例えば、ガイドワイヤの前に）配設されるときに前向きに現れ、マーカーがガイドワイヤに沿って中心に置かれ、撮像ビューの直接後方に配設されるときに後ろ向きに現れる。したがって、これらの実施形態では、１３０８における方法は、マーカーが選択された撮像ビュー内でガイドワイヤに沿って、その後ろ向きの配向で中心に置かれて現れるまで、人工心臓弁及びマーカーを回転させる、送達装置のシャフトを回転させ、それによって、マーカーを撮像ビューの直接後方に位置付けることを含むことができる。

更に他の実施形態では、１３０８における方法は、マーカーが選択された撮像ビュー内でガイドワイヤに沿って、その所定の配向（前向き又は後ろ向き）で中心に置かれて現れるまで、人工心臓弁及びマーカーを回転させる、送達装置のシャフトを回転させ、それによって、マーカーを撮像ビューの直接前方に位置付けることを含むことができる。このようにして、人工心臓弁の選択された交連と送達装置上のマーカーとの間の所定のオフセットは、選択された撮像ビュー及び選択された撮像ビュー（直接前方又は直接後方）内のマーカーの標的配向の両方に基づいて決定され得る。

天然弁を横断する前に送達装置の遠位端部分を回転させることによって、天然弁（狭窄され得る）を通した血流が、送達装置によって閉塞されない場合がある。加えて、いくつかの実施形態では、圧着された人工弁が、天然弁（石灰化した弁葉を有し得る）内で（例えば、それを横断して）回転された場合、弁葉からカルシウム片を叩き落すことによって、脳卒中又は他の医学的合併症につながり得る塞栓が生成され得る。したがって、（例えば、上行大動脈内の）天然弁の外側で送達装置の遠位端部分及び半径方向に圧縮された人工弁を回転させることによって、塞栓及び他の合併症を低減又は回避することができる。更に、ユーザは、送達装置が天然弁を通した血流を閉塞し得る位置にないため、回転により多くの時間をかけることができる。

１３０８においてガイドワイヤに対する放射線不透過性マーカーの所望の回転位置付けを達成した後、方法は、天然弁を横断して、及び天然弁内に、半径方向に圧縮された人工心臓弁を含む送達装置の遠位端部分を前進させ、バルーンを膨張させて、人工心臓弁の選択された交連が天然弁の標的交連と整合されるように、人工心臓弁を半径方向に拡張し、天然弁に移植することを含む、１３１０に続く。

いくつかの実施形態では、膨張中、人工心臓弁が半径方向に拡張すると、人工心臓弁は、人工心臓弁がバルーンの周囲で半径方向に圧縮されるときに、マーカーと選択された交連との間の所定の量のオフセットに等しい量だけ回転する。例えば、図６０の例示的概略図に示されるように、天然弁１４５２の標的交連１４５０が、移植部位における回転位置付けに使用される選択された撮像ビューの直接後方にあることが知られ、マーカー６００が、選択された撮像ビューの直接後方において整合されるとき、人工弁９２２は、人工心臓弁がバルーンの周囲に半径方向に圧縮されるときに、マーカーと人工弁９２２の選択された交連９３０との間の所定の量に等しい量だけ回転し（図６０の矢印１４５４によって示されるように）、それによって、選択された交連９３０が天然弁１４５２の標的交連１４５０と円周方向に整合された状態で人工弁９２２を移植することができる。

代替実施形態では、膨張中、人工心臓弁が半径方向に拡張すると、人工心臓弁は、人工心臓弁がバルーンの周囲で半径方向に圧縮されるときに、マーカーと選択された交連との間のオフセットの量を超えるか、又はそれ未満である量だけ回転する。しかしながら、この量のオフセットは、選択された撮像ビュー及び選択された撮像ビュー内の天然弁の標的交連の位置の既存の知識に基づいて、事前決定され得る。このようにして、方法１３００の間に、送達装置上のマーカーは、（例えば、選択された撮像ビューの直接後方に）依然としてガイドワイヤと整合され得るが、マーカーと半径方向に圧縮された人工弁の選択された交連との間の所定の量のオフセットは、バルーンの膨張時に、人工弁が回転し、交連が天然弁の交連と整合した状態で移植されるように、異なる撮像ビューのために調整され得る。

異なる撮像ビューのための、送達装置上のマーカーと半径方向に圧縮された人工心臓弁の選択された交連との間の円周方向オフセットのこの回転整合及び調整の実施例が、図６１～６８を参照して以下に記載される。

上記に記載されるように、移植手技中に患者の心臓内の送達装置を可視化し、人工弁を回転整合させるために使用され得る、天然弁１５１０のより標準的な３弁葉撮像ビュー１５００の第１の実施形態の概略図が、図６１に示される。３弁葉ビュー１５００では、天然弁（例えば、大動脈弁）１５１０の非冠動脈弁葉１５０２及び左冠動脈弁葉１５０４は、ビュー内で互いの反対側に配設され、各々、３つ全ての弁葉が横軸１５０８に沿って整合された状態で右冠動脈弁葉１５０６の異なる部分によって重複される。したがって、図６２の天然弁１５１０の断面図に示されるように、３弁葉撮像ビュー１５００については、非冠動脈弁葉１５０２と左冠動脈弁葉１５０４との間に配設されている天然弁１５１０の選択された交連１５１２は、３弁葉撮像ビュー１５００の直接後方１５１４に配設される。図６２はまた、右冠動脈弁葉１５０６が位置する、撮像ビューの直接前方１５１６も示す。

対照的に、図６３は、上記に記載されるように、移植手技中に患者の心臓内の送達装置を可視化し、人工弁を回転整合させるために使用され得る、天然弁１５１０の異なる右／左弁葉重複ビュー１５５０の第２の実施形態の概略図を示す。右／左弁葉重複ビュー１５５０では、左冠動脈弁葉１５０４及び右冠動脈弁葉１５０６は、互いに重複し、非冠動脈弁葉１５０２は、左冠動脈弁葉１５０４及び右冠動脈弁葉１５０６からオフセットされている。図６４の天然弁１５１０の断面図に示されるように、右／左弁葉重複ビュー１５５０について、選択された交連１５１２は、撮像ビューの直接後方１５１４から円周方向にオフセットされている。

代替実施形態では、（非冠動脈弁葉と左冠動脈弁葉との間に配設された交連以外の）天然弁の異なる交連は、マーカーと人工弁の選択された交連との間の所定のオフセットが少なくとも部分的に基づく、選択された交連であり得ることに留意されたい。

したがって、図６１及び６３に示される２つの異なる撮像ビューについて、送達装置上の放射線不透過性マーカーと半径方向に圧縮された人工弁の選択された交連との間の円周方向オフセットは、異なる所定のオフセット値であり得る。いくつかの実施形態では、移植手技は、（例えば、図５９及び６０に示されるように）マーカーが撮像ビューの直接後方に位置付けられるように、送達装置上の放射線不透過性マーカーをガイドワイヤと回転整合させることを含み、異なる撮像ビューについて同じ方法で進むことができる（例えば、１３０４、１３０６、１３０８、及び１３１０における方法は、異なる選択された撮像ビューを使用して、上記に記載されるように進むことができる）。しかしながら、人工弁を送達装置に装着することは、マーカーと人工弁の選択された交連との間の異なる量の円周方向オフセットが、異なる撮像ビューを使用する異なる手技に使用されるように調整され得、選択された撮像ビューのための決定された量の円周方向オフセットは、交連が天然弁の交連と整合した状態で人工弁を天然弁に移植させる。

図６１及び６３に示される２つの撮像ビューは、天然弁において人工弁を回転整合させるために弁移植手技中に使用され得る、２つの異なる撮像ビューの実施例であることに留意されたい。しかしながら、選択された撮像ビューの直接後方（又は前方）に対して異なる場所で天然弁の標的交連を位置付ける、付加的な異なる撮像ビューが可能であり、また、本明細書に記載されるシステム及び方法とともに使用することができる。このようにして、ユーザは、複数の可能な撮像ビューから選択することができ、選択された撮像ビューの後方（又は前方）に対する選択された（又は標的）交連（例えば、図６２及び６４に示される交連１５１２）の円周方向場所を把握する（例えば、事前決定する）ことができる。

いくつかの実施形態では、装着アセンブリのための整合リング（例えば、図４６～４８に示されるリング本体１０３８と類似するリング本体）又はインプラントホルダ機器（例えば、図４５及び４８の支持本体１０１０など）上に配設された人工弁の１つ以上の交連の整合場所を示す整合リング上の異なるインジケータを、弁移植手技のための異なる選択された撮像ビューに使用することができる。

図６５～６８は、装着アセンブリで使用することができ、インプラントホルダ機器上の人工弁を回転整合させるように構成され、それによって、送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカーに対して所定の円周配向で送達装置の弁装着部分上に人工弁を圧着させる、異なる整合リングの例示的実施形態を示す。例えば、整合リングは、選択された交連が移植手技中に使用するための選択された撮像ビューに基づいて決定（例えば、選択）される所定の量だけ送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカーから円周方向にオフセットされた状態で、人工弁が送達装置上に半径方向に圧縮されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、図６５及び６６に示されるように、異なる整合リングは、全体的形状及び機能が類似し得るが、使用されることを意図している選択された撮像ビューに特有であるインジケータ又はマーカーの異なる配設を有する。例えば、インジケータ又はマーカーの特有の配設を有する異なる整合リングは、上記に記載されるように、放射線不透過性マーカーがガイドワイヤと整合された状態で人工弁が送達装置から展開されるときに、人工弁の交連を天然弁と整合される適切な量だけ送達装置上の放射線不透過性マーカーに対して人工弁の選択された交連をオフセットするような方法で、インプラントホルダ機器上で人工弁を整合させるように構成され得る。

図６５は、天然弁において送達装置を用いて人工弁を回転整合させて移植するために、３弁葉撮像ビュー（例えば、図６１の３弁葉撮像ビュー１５００）などの第１の撮像ビューを使用して、移植手技のために送達装置に対して人工弁を回転整合させるように構成され得る整合リング１６００の一実施形態を示す。整合リング１６００は、人工弁の選択された交連が第１の所定の量だけ送達装置上の放射線不透過性マーカーから円周方向にオフセットされた状態で、送達装置上への人工弁の装着を可能にするように構成され得、第１の所定量は、放射線不透過性マーカーをその所定の配向でガイドワイヤと整合させた送達装置を用いた人工弁の展開後に、交連が天然弁の交連と整合した状態で人工弁を移植させる（例えば、マーカーが撮像ビューの直接後方に配設されていることを示す）。

整合リング１６００は、図４６及び４７のリング本体１０３８と同様又は同一に構成（例えば、構造化）され得る。例えば、整合リング１６００は、整合リング１６００の本体１６０２の１つ以上の表面上に配設された１つ以上のインジケータ（例えば、整合インジケータ又はマーカー）１６１０ａ～ｃを含むことができる。図４６及び４７を参照して上記に記載されるように、インジケータ１６１０ａ～ｃは、１つ以上の表面内への押下部（例えば、溝）若しくはエッチング、１つ以上の表面から半径方向外向きに延在する隆起特徴、及び／又は１つ以上の表面上のマーキング（例えば、印刷された、塗装された、若しくは型打ちされた線）であり得る。

図６５に示されるように、整合リング１６００は、整合リング１６００の円周の周囲に互いから離隔された３つのインジケータ１６１０ａ～ｃを含む。しかしながら、代替実施形態では、整合リング１６００は、１つ又は２つなどの３つ未満のインジケータ１６１０ａ～ｃを含むことができる。インジケータ１６１０ａ～ｃは、（例えば、図４８に示されるように）整合リングがインプラントホルダ機器に結合されるときに、インプラントホルダ機器（例えば、図４５及び４８に示される支持本体１０１０など）の周囲に人工弁を装着するときの人工弁の交連の所望の配向を示すように構成され得る。図６５に示されるように、第１のインジケータ１６１０ａは、第１のレバー（例えば、半径方向延在部）１６０４から第１の弧長１６０６だけ離隔され得る。

いくつかの実施形態では、整合リング１６００は、３弁葉撮像ビューを使用して移植手技において移植される人工弁の整合のためのその意図された使用を示す、付加的マーキング又はインジケータを含むことができる。例えば、図６５に示されるように、整合リングは、移植手技のための選択された撮像ビューを示す第１の標識１６０８（「ビューＡ」）を含む。いくつかの実施形態では、選択された撮像ビュー（ビューＡ）は、上記に記載される３弁葉撮像ビューであり得る。代替実施形態では、第１の標識１６０８は、色分け、記号、数字コード、又は同等物であり得る。

図６６は、天然弁において送達装置を用いて人工弁を回転整合させて移植するために、右／左弁葉撮像ビュー（例えば、図６３の右／左弁葉撮像ビュー１５５０）などの第２の撮像ビューを使用して、移植手技のために送達装置に対して人工弁を回転整合させるように構成され得る整合リング１７００の別の実施形態を示す。整合リング１７００は、人工弁の選択された交連が第２の所定の量だけ送達装置上の放射線不透過性マーカーから円周方向にオフセットされた状態で、送達装置上への人工弁の装着を可能にするように構成され得、第２の所定量は、放射線不透過性マーカーをその所定の配向でガイドワイヤと整合させた送達装置を用いた人工弁の展開後に、交連が天然弁の交連と整合した状態で人工弁を移植させる（例えば、マーカーが撮像ビューの直接後方に配設されていることを示す）。第２の所定の量は、整合リング１６００を参照して上記に記載される第１の所定の量とは異なり得る。

整合リング１７００は、図４６及び４７のリング本体１０３８と同様又は同一に構成（例えば、構造化）され得る。例えば、整合リング１６００と同様に、整合リング１７００は、整合リング１７００の本体１７０２の１つ以上の表面上に配設された１つ以上のインジケータ１７１０ａ～ｃを含むことができる。

図６６に示されるように、整合リング１７００は、整合リング１７００の円周の周囲に互いから離隔された３つのインジケータ１７１０ａ～ｃを含む。しかしながら、代替実施形態では、整合リング１７００は、１つ又は２つなどの３つ未満のインジケータ１７１０ａ～ｃを含むことができる。インジケータ１７１０ａ～ｃは、（例えば、図４８に示されるように）整合リングがインプラントホルダ機器に結合されるときに、インプラントホルダ機器（例えば、図４５及び４８に示される支持本体１０１０など）の周囲に人工弁を装着するときの人工弁の交連の所望の配向を示すように構成され得る。図６６に示されるように、第１のインジケータ１７１０ａは、第１のレバー（例えば、半径方向延在部）１７０４から第２の弧長１７０６だけ離隔され得る。

いくつかの実施形態では、整合リング１７００は、３弁葉撮像ビューを使用して移植手技において移植される人工弁の整合のためのその意図された使用を示す、付加的マーキング又はインジケータを含むことができる。例えば、図６６に示されるように、整合リングは、移植手技のための選択された撮像ビューを示す第１の標識１７０８（「ビューＢ」）を含む。いくつかの実施形態では、選択された撮像ビュー（ビューＢ）は、上記に記載されるように、右／左弁葉重複ビューであり得る。代替実施形態では、第１の標識１７０８は、色分け、記号、数字コード、又は同等物であり得る。

図６５及び６６は、本明細書に記載されるように、弁移植手技のための異なって選択された撮像ビューとともに使用するために構成されている個々の整合リングの２つの可能な実施形態を示す。しかしながら、図６５及び６６に示されるものと同様に構成されるが、異なって選択された撮像ビューのためのインジケータ（交連マーカー）の異なる配向を有する、付加的整合リングも可能である。このようにして、いくつかの実施形態では、ユーザは、移植手技のために、選択された撮像ビューに特有である複数の異なる整合リングから選択することができる。

図６７は、整合リング１８００の別の実施形態を示す。整合リング１８００は、本明細書に記載される他の整合リング（又はリング本体）と類似し得るが、異なって選択された撮像ビューを利用する２つ以上の移植手技で使用するためのインジケータ（例えば、整合マーカー）の複数のセットを含む。例えば、整合リング１８００は、２つの異なる蛍光透視撮像ビューを用いた意図された使用のために構成され得る。図６７の実施例では、整合リング１８００は、互いから円周方向にオフセットされているインジケータの第１のセット１８０２及びインジケータの第２のセット１８０４を含む。一実施形態では、インジケータの第１のセット１８０２は、３弁葉撮像ビューを利用する移植手技に使用することができ、インジケータの第２のセット１８０４は、右／左弁葉重複ビューを利用する異なる移植手技に使用することができる。

いくつかの実施形態では、インジケータの第１のセット１８０２は、インジケータの第２のセット１８０４とは異なる色を有することができる。このようにして、異なる色のインジケータは、異なる撮像ビューに対応することができる。

他の実施形態では、インジケータの第１のセット１８０２は、インジケータの第２のセット１８０４とは異なるマーキング（例えば、線対ドット）を有することができる。更に他の実施形態では、インジケータの第１のセット１８０２が、整合リング１８００の第１の側面（又は表面）上に配設され得る一方で、インジケータの第２のセット１８０４は、整合リング１８００の反対の第２の側面（又は表面）上に配設され得る。

図６８は、整合リング１９００の別の実施形態を示す。整合リング１９００は、本明細書に記載される他の整合リング（又はリング本体）と類似し得るが、インジケータの１つ以上のセット１９０２を含み、インジケータの各セットは、複数の目盛り付きインジケータ（又はマーキング）を含む。例えば、インジケータの各セット１９０２は、第１の（例えば、標準又は基礎）インジケータ１９０４と、第１のインジケータ１９０４から第１の量（例えば、１０°）だけ円周方向にオフセットされている第２のインジケータ１９０６と、第１のインジケータ１９０４から第２の量（例えば、２０°）だけ円周方向にオフセットされている第３のインジケータ１９０８と、第１のインジケータ１９０４から第３の量（例えば、３０°）だけ円周方向にオフセットされている第４のインジケータ１９１０とを含むことができる。代替実施形態では、インジケータのセット１９０２は、図６８に示されるものよりも多い又は少ない目盛り付きマーキングを含むことができる。

整合リング１９００などの１つ以上の交連場所のための複数の目盛り付きマーキングを有する目盛り付き整合リングは、非定型解剖学的構造を有する患者のために、又はユーザがカスタマイズした撮像ビューのために有用であり得る。例えば、ユーザ（例えば、医師）は、手技前のＣＴ（又は他の撮像モダリティ）から、患者が異常な（例えば、非標準的な）場所に交連及び／又は冠動脈がある天然弁を有することを識別することができる。したがって、目盛り付き整合リング１９００などのよりカスタマイズ可能な整合リングは、医師が、より標準的な場所から人工弁交連をオフセットすることを可能にすることができる。例えば、予期される場所からの天然弁交連のオフセットは、手技前のＣＴで測定され得、次いで、医師は、（例えば、図６８に示される第３のインジケータ１９０８を使用して）整合リング及びインプラントホルダ機器上で人工弁を標準から２０°オフセットするようにユーザに求め得る。

このようにして、人工心臓弁の交連が天然弁の交連と円周方向に整合されている状態で、天然弁において人工心臓弁を移植するための方法、アセンブリ、及び／又は装置が提供される。結果として、冠動脈へのアクセスを増加させることができる。

本明細書に記載される送達装置及び／又は方法のいくつかの実施形態では、送達装置の遠位端部分は、その上に半径方向に圧縮された人工弁を受容するように構成されている弁装着部分と、弁装着部分に近接して配設されたポリマー本体とを含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリマー本体は、送達装置のバルーンを膨張させることを介して人工弁を半径方向に拡張した後に、人工弁の交連の場所を示すように構成されている放射線不透過性マーカーを含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリマー本体は、交連が天然弁の交連と整合した状態で人工弁が移植されるように、所定の配向で送達装置の中心を通して延在するガイドワイヤと整合されるように構成されている放射線不透過性マーカーを含むことができる。

いくつかの実施形態では、方法、アセンブリ、及び／又は装置は、加えて、又は代替的に、人工弁の選択された交連が送達装置の放射線不透過性マーカーに対して所定の位置及び配向にあるように、送達装置の弁装着部分上に人工弁を配設し、半径方向に圧縮する方法を含むことができる。

いくつかの実施形態では、方法、アセンブリ、及び／又は装置は、加えて、又は代替的に、その半径方向に拡張された状態への人工弁の展開中に人工弁の一定の量の回転をもたらす、送達装置のバルーンを形成する、及び／又は折り畳む方法を含むことができる。結果として、バルーンの膨張及び人工弁の半径方向の拡張後、人工弁の選択された交連は、円周方向に、送達装置の放射線不透過性マーカー及び／又は天然弁の標的交連と整合され得る。

いくつかの実施形態では、方法、アセンブリ、及び／又は装置は、加えて、又は代替的に、送達装置の遠位端部分の撓曲能力及び／又はバルーンの膨張に悪影響を及ぼすことなく、圧着された（例えば、半径方向に圧縮された）人工弁とともに送達装置のバルーンを回転させるように構成されている送達装置を含むことができる。

いくつかの実施形態では、方法、アセンブリ、及び／又は装置は、加えて、又は代替的に、放射線不透過性マーカーを有する送達装置を含むことができ、放射線不透過性マーカーは、蛍光透視法下で可視的であり、マーカーが（例えば、ユーザによって視認されると）蛍光透視像の前方又は後方に位置付けられるかどうかをユーザが決定することを可能にする、非対称形状を有する。

いくつかの実施形態では、方法、アセンブリ、及び／又は装置は、加えて、又は代替的に、マーカーを、人工弁が移植されることを意図している天然弁の標的交連、送達装置を通して延在するガイドワイヤ、及び／又は選択された撮像ビュー内の所定の場所と回転整合させるために、移植手技中に、放射線不透過性マーカー及び半径方向に圧縮された人工弁を含む送達装置の遠位端部分を回転させるための方法を含むことができる。いくつかの実施形態では、回転のための方法は、臨床的合併症が生じる可能性を低減する移植手技の選択された部分の間に起こり得る。

いくつかの実施形態では、方法、アセンブリ、及び／又は装置は、加えて、又は代替的に、移植手技中に取得される選択された蛍光透視像を使用して、送達装置の放射線不透過性マーカーを天然弁の選択された交連と回転整合させ、人工弁の選択された交連が天然弁の選択された交連と円周方向に整合されるように、送達装置を用いて天然弁内に人工弁を展開するための方法を含むことができる。

方法、アセンブリ、及び／又は装置の上記に記載される特徴の各々を、方法、アセンブリ、及び／又は装置の他の上記に記載される特徴のうちのいずれか１つ以上と組み合わせることができる。

このようにして、人工弁は、半径方向に拡張された人工弁の交連が天然弁の交連と整合され、それによって、人工弁の交連の配置が冠動脈を遮断すること、及び／又は冠動脈の前に位置付けられることを回避するように、移植部位においてより容易に展開され得る。結果として、冠動脈内への血流及び冠動脈へのアクセスが増加され得る。

いくつかの実施形態では、バルーンカバーは、使用前の配送及び／又は貯蔵中に、並びに／若しくは脱気プロセス中に、その上に装着された（かつ折り畳まれた）膨張式バルーンを含む送達装置の遠位端部分（例えば、図１０及び４０～４２に示される送達装置３００の遠位端部分３０９の一部）を封入する（例えば、包む）ように構成され得る。

例えば、送達装置のバルーン上に人工弁を圧着する前に、ユーザは、典型的には、膨張流体をバルーン内に押し込み、次いで、送達装置のハンドルに流体的に接続されたシリンジなどを用いて、バルーンから流体を引き出すことを伴う、周期的「脱気」プロセスを実施する。脱気プロセスは、バルーンが少なくとも部分的に膨張させられるときに、より効果的であり得る。しかしながら、バルーンカバーの外側のバルーンの膨張は、バルーンの広がりをもたらし得、これは、膨張流体がバルーンから除去されるときに、バルーンがその折り畳まれた状態（例えば、図３７に示されるような）に戻ることを阻止又は防止し得る。バルーンカバーは、膨張流体がバルーンから除去された後に、バルーンの完全な広がりを防止し、及び／又はバルーンがその完全に折り畳まれた状態に戻ることを支援するように構成され得る。

従来のバルーンカバーは、バルーンを含む、送達装置の遠位端部分（例えば、図９～１１及び４０に示されるように、その上にバルーン３１８が装着された送達装置３００の遠位端部分３０９）の周囲に配設され、ともに噛合されるように構成されている２つのシェル部分又は半分を備えることができる。いくつかの実施形態では、バルーンカバーの２つのシェル部分をともに保持（及び結合）するために、取り外し可能なスリーブを、組み立てられたバルーンカバーにわたって、かつその周囲で摺動させることができる。ユーザが、（例えば、図４１に示されるように）バルーンの周囲で、送達装置上に人工弁を装着又は圧着する準備ができているとき、ユーザは、送達装置を把持し、送達装置からスリーブを取り外すために引動することができる。

しかしながら、送達装置が送達装置の遠位端部分に結合された位置付け機器（例えば、図５４及び５５に示されるように、送達装置３００の遠位端部分３０９に結合された位置付け機器１１００、又は図４９に示されるように、送達装置の遠位端部分に結合された位置付け機器１０７２）を含むとき、ユーザは、バルーンカバーからのスリーブの取り外し中に位置付け機器を把持し得る。例えば、ユーザは、一方の手で位置付け機器を把持し、次いで、他方の手でバルーンカバーから外して、及び送達装置の遠位端から外してスリーブを摺動させ得る。これは、送達装置（及び本明細書に記載される送達装置の遠位端部分上の放射線不透過性マーカー）に対する位置付け機器の移動をもたらし得る。結果として、その後、人工弁は、マーカーに対して不適切な円周配向でバルーン上に装着され得、これは、（例えば、図５７を参照して上記に説明されるように、移植手技中に）移植部位において交連又は天然弁との人工弁の交連の不整合をもたらし得る。

そのような問題に対処するために、送達装置の遠位端部分の上及び周囲に装着されたバルーンのためのバルーンカバーは、各々、バルーンを含む送達装置の遠位端部分を受容する（かつその中に封入する）ように構成されたより狭い第１の部分と、位置付け機器を受容する（かつその中に少なくとも部分的に封入する）ように構成されたより広い第２の部分とを有する、第１及び第２のシェル部材を備えることができる。このようにして、第２の部分は、位置付け機器を囲繞し、ユーザが位置付け機器に直接接触すること、又はそれを把持することを防止し、それによって、送達装置からのバルーンカバーの取り外し中に、送達装置に対する位置付け機器の任意の不要な移動（例えば、回転）を回避することができる。

図６９～７６Ｂ及び図１０８～１１４は、その上に装着された膨張式バルーン（例えば、バルーン３１８）と、送達装置の弁装着部分の近位で送達装置の遠位端部分に結合された位置付け機器（例えば、図６９、７２～７６Ｂ、及び１０８～１１４に示されるような位置付け機器１１００）とを含む、送達装置の遠位端部分（例えば、図６９、７２～７６Ｂ、及び１０８～１１４に示されるような送達装置３００の遠位端部分３０９）の一部を被覆するように構成されているバルーンカバーの実施形態を示す。

図６９～７５Ｃは、バルーンを含む送達装置の遠位端部分の少なくとも一部を被覆するように構成されている第１のカバー部分２００１と、位置付け機器を被覆するように構成されている第２のカバー部分２００３（図７２及び７３に示されるカバー部分２００１及び２００３）とを備える、そのようなバルーンカバー（又はバルーンカバーアセンブリ）２０００の例示的実施形態を示す。バルーンカバー２０００は、互いに噛合係合し、互いに取り外し可能に結合されるように構成されている第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４を備えることができる。例えば、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４は、バルーンカバー２０００の、及び／又はそれを形成する外側シェル２００６の２つの半分を備えることができる（図６９）。

外側シェル２００６及びバルーンカバー２０００は、図６９の分解図では分解構成で、図７２～７５Ｃの様々な図では組立構成で示される。図７０は、バルーンカバー２０００の残りの部分から分解された第１のシェル部材２００２を示す。しかしながら、いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４が、同一に構成（例えば、同一に形成）され得るため、図７０に示される第１のシェル部材２００２は、代替的に第２のシェル部材２００４であり得る。加えて、図７１Ａ～７１Ｃは、間の噛合接合面２００８（図７１Ｃ）並びに第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の関連噛合接合面特徴又は部材（図７１Ａ～７１Ｃ）の詳細図を示す。

第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の各々は、第１の部分（例えば、第１のシェル部分）２０１０と、第２の部分（例えば、第２のシェル部分）２０１２とを含む。いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４のうちの１つの第１の部分２０１０及び第２の部分２０１２は、互いに連続的であり得る（例えば、１つの部品として形成される）。いくつかの実施形態では、第２の部分２０１２は、第１の部分２０１０の第１の幅２０１６よりも大きい第２の幅２０１８を有することができ（図７０）、幅は、（送達装置の周囲に組み立てられ、かつ結合されたときに、送達装置の中心縦軸と同軸であり得る）バルーンカバー２０００の中心縦軸２０１４に対して半径方向に画定される。いくつかの実施形態では、第１の幅２０１６及び第２の幅２０１８は、直径であり得る。

第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４がともに（例えば、噛合係合して）組み立てられるとき、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第１の部分２０１０は、第１のカバー部分２００１を形成し、細長い空洞２０２０（いくつかの実施形態では管腔と称され得る）を画定することができる。空洞２０２０は、送達装置の遠位端部分及び送達装置の遠位端部分上に装着されたバルーン（例えば、図６９及び７２～７５Ｃに示されるように、遠位端部分３０９のバルーン３１８）の少なくとも一部（例えば、いくつかの実施形態では大部分）を受容するように構成され得る。

例えば、第１のシェル部材２００２（及び同様に第２のシェル部材２００４）の第１の部分２０１０は、外面２０２２（図６９及び７０）と、内面２０２４（図７０）とを備える。内面２０２４は、バルーンカバー２０００を形成する他方の（例えば、第２の）シェル部材の第１の部分２０１０のそれぞれの内面と噛合するか、又は噛合係合する（例えば、対面接触する）ように構成されている噛合表面であり得る。いくつかの実施形態では、内面２０２４は、平面であり得る。

第１の部分２０１０は、（外面２０２２に向かって）内面２０２４内に押下されている押下部２０２６を更に含むことができる。ともに、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の押下部２０２６は、空洞２０２０を形成することができる。したがって、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の各々の各押下部２０２６は、空洞２０２０の半分の空洞部分２０２１を画定することができる（図７０）。

各押下部２０２６は、送達装置の遠位端部分３０９の一部を受容するように成形され得る。例えば、各押下部２０２６は、遠位セクション２０２８と、近位セクション２０３０と、中間セクション２０３２であって、遠位セクション２０２８と近位セクション２０３０の間に配置された中間セクション２０３２とを含むことができる（図７０）。

いくつかの実施形態では、遠位セクション２０２８は、バルーン（例えば、バルーン３１８）及びバルーンが重複する送達装置の一部を受容するように成形（例えば、構成）され得る。例えば、図６９～７５Ｃに示される実施形態では、遠位セクション２０２８は、ノーズコーン３２２の一部及び送達装置３００の遠位肩部３２６に重複するバルーン３１８の遠位端部分３３２を受容するように成形され得る。

いくつかの実施形態では、中間セクション２０３２は、バルーンの中間部分３３５及び中間部分３３５が重複する送達装置３００の一部（例えば、弁装着部分３２４）を受容するように成形（例えば、構成）され得る。

いくつかの実施形態では、近位セクション２０３０は、バルーン３１８の近位端部分３３３の少なくとも遠位端部分を受容するように成形（例えば、構成）され得る。いくつかの実施形態では、バルーン３１８の近位端部分３３３のより近位の部分は、第１のシェル部材２００２又は第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２内に延在することができる（図７０及び７２）。他の実施形態では、近位セクション２０３０は、バルーン３１８の近位端部分３３３の全体を受容するように成形され得る。

このようにして、押下部２０２６の形状又は輪郭は、第１の部分２０１０の第１の長さ２０３４に沿って変化することができ、第１の長さ２０３４は、中心縦軸２０１４に対して軸方向に延在する（図７０）。例えば、図７０に示されるように、中間セクション２０３２は、遠位セクション２０２８及び近位セクション２０３０の各々よりも狭い。いくつかの実施形態では、中間セクション２０３２の幅は、中間セクション２０３２の長さの大部分に沿って一定である。

他の実施形態では、各押下部２０２６は、遠位セクション２０２８と、中間セクション２０３２と類似し、遠位セクション２０２８から第２の部分２０１２まで延在し得る近位セクションとを含むことができる。そのような実施形態では、近位セクションは、バルーンの中間部分３３５及び中間部分３３５が重複する送達装置３００の一部（例えば、弁装着部分３２４）を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、近位セクションは、バルーンカバー２０００内に配置されたときに、中間部分３３５よりも幅の広い直径部分を有していない場合がある、バルーン３１８の近位端部分３３３を受容するように更に構成され得る。そのような例示的実施形態は、以下に更に記載されるように、図１０８～１１４に示される。

いくつかの実施形態では、第１の部分２０１０の第１の長さ２０３４は、第２の部分２０１２の第２の長さ２０３６よりも長くあり得る。

他の実施形態では、第２の部分２０１２の第２の長さ２０３６は、第１の部分２０１０の第１の長さ２０３４と同一であるか、又はそれよりも長くあり得る。

いくつかの実施形態では、第２の部分２０１２の第２の長さ２０３６は、噛合係合してともに結合されるときに、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２内に収容される位置付け機器（例えば、位置付け機器１１００）の長さ及び／又はサイズに基づいて選択され得る。例えば、いくつかの実施形態では、第２の長さ２０３６は、位置付け機器１１００の長さと同一であるか、又はそれよりも長くあり得る。いくつかの実施形態では、第２の長さ２０３６は、位置付け機器１１００の長さよりも短いが、ユーザが位置付け機器１１００を把持することを阻止されるか、又は妨げられるように、位置付け機器の十分な部分（例えば、位置付け機器の大部分又はより広い若しくはより大きい直径部分）を被覆するために十分に長くあり得る。

第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４が相互に組み立てられる（例えば、噛合係合してともに結合される）とき、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２は、第２のカバー部分２００３を形成し、空洞２０３８を画定することができる（図６９及び７２～７５Ａ）。空洞２０３８は、遠位端部分３０９の弁装着部分３２４の近位で送達装置３００の遠位端部分３０９上に装着された位置付け機器（例えば、図６９及び７２～７５Ｃに示されるように、位置付け機器１１００）を受容するように構成され得る。

第２の部分２０１２の壁の内面は、空洞２０３８の１つの半分の空洞部分２０４０を画定することができる（図７０）。例えば、図７０に示されるように、第１のシェル部材２００２（及び第２のシェル部材２００４）の第２の部分２０１２は、第１の壁２０５０、第２の壁２０５２、第３の壁２０５４、及び第４の壁２０５６によって画定され得る。第１の壁２０５０は、比較的平面的であり得、中心縦軸２０１４は、第１の壁２０５０に垂直であり得る。第２の壁２０５２及び第３の壁２０５４は、（図６９～７５Ｃに示されるように）湾曲し得る。第４の壁２０５６は、比較的平面的であり、第１の壁２０５０と垂直に配設され得る。いくつかの実施形態では、第４の壁２０５６は、開口部（本明細書では窓とも称され得る）２０４６を画定し、第２の壁２０５２と第３の壁２０５４との間に（例えば、円周方向に、又は中心縦軸２０１４と垂直である方向に）延在することができる。

他の実施形態では、図７６Ａ及び７６Ｂを参照して下記に更に説明されるように、第２の部分２０１２は、第４の壁２０５６（及び開口部２０４６）を含まない場合があり、代わりに、第２の壁２０５２及び第３の壁２０５４は、互いに連続的であり得る（例えば、完全な半円筒を形成する、１つの連続的に湾曲した壁を形成する）。

第２の部分２０１２の壁の各々は、内面と、外面とを含むことができる。例えば、第１の壁２０５０は、第１の内面２０４２を有することができ、第２の壁２０５２は、第２の内面２０４４を有することができ、第３の壁２０５４は、第３の内面２０４３を有することができ、第４の壁２０５６は、第４の内面２０４８を有することができる（図７０）。第１の内面２０４２、第２の内面２０４４、第３の内面２０４３、及び第４の内面２０４８は、半分の空洞部分２０４０を画定することができる。

図６９及び７０に示されるように、いくつかの実施形態では、押下部２０２６は、第１の内面２０４２まで延在することができる。このようにして、押下部２０２６は、第１の内面２０４２から第１の部分２０１０の遠位端まで連続的であり得る。

いくつかの実施形態では、第２の内面２０４４及び第３の内面２０４３は各々、湾曲し、ともに第２の部分２０１２の半円筒形状を形成する。いくつかの実施形態では、第２の内面２０４４及び第１の内面２０４２は、開口部２０４６によって互いから分離され、第２の部分２０１２の近位端において第４の内面２０４８によってともに接続される。

第１のシェル部材２００２（及び同様に第２のシェル部材２００４）の第２の部分２０１２は、（図７１Ｃに示されるように）第２のシェル部材２００４の対応する噛合表面と噛合するように構成されている噛合表面２０５８を更に含むことができる。噛合表面２０５８は、第１の壁２０５０、第２の壁２０５２、及び第３の壁２０５４の縁に沿って形成され得る。

いくつかの実施形態では、第２の部分２０１２の噛合表面２０５８は、第１の部分２０１０の内面２０２４と連続的で（及び／又は同じ平面内に）あり得る。このようにして、内面２０２４及び噛合表面２０５８は、第１のシェル部材２００２又は第２のシェル部材２００４の噛合表面全体を形成することができる。

いくつかの実施形態では、噛合表面２０５８は、平面的又は比較的平面的であり、いくつかの実施形態では、（例えば、中心縦軸２０１４に対して噛合表面２０５８の第１の側面上で）噛合表面２０５８の第１の部分に沿って延在する突出部（又は凸部）２０６０として構成され得る第１の噛合要素と、いくつかの実施形態では、（例えば、中心縦軸２０１４に対して第１の側面の反対側にある噛合表面２０５８の第２の側面上で）噛合表面２０５８の第２の部分に沿って延在する溝（又は押下部）２０６２として構成され得る第２の噛合要素とを含むことができる。突出部２０６０を含む噛合表面２０５８の第１の部分の詳細図が図７１Ａに示され、溝２０６２を含む噛合表面２０５８の第２の部分の詳細図が図７１Ｂに示される。突出部は、噛合表面２０５８から外向きに延在し、溝２０６２は、噛合表面２０５８内に押下されている。

図７１Ｃは、（例えば、第１のシェル部材２００２の噛合表面２０５８の第１の部分上の）第１のシェル部材２００２の突出部２０６０と（例えば、第２のシェル部材２００４の噛合表面２０５８の第２の部分上の）第２のシェル部材２００４の溝２０６２との間の噛合接合面２００８の詳細図である。図７１Ｃに示されるように、いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４のそれぞれの第２の部分２０１２のそれぞれの噛合表面２０５８は、互いに対して（例えば、対面接触して）位置付けられ得、第１のシェル部材２００２の突出部２０６０は、第２のシェル部材２００４の溝２０６２内に延在する（かつそれと界面接触又は噛合する）ことができる。この噛合係合の逆転は、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の噛合表面２０５８の第２の部分において生じることができる（例えば、バルーンカバー２０００の反対側で、第２のシェル部材２００４の突出部２０６０は、第１のシェル部材２００２の溝２０６２内に延在し、かつそれと界面接触又は噛合することができる。

他の実施形態では、第１のシェル部材２００２と第２のシェル部材２００４との間の噛合接合面２００８は、異なる相互係止又は界面接触噛合特徴（例えば、他のロックアンドキー若しくは補完的機構など）を伴って異なって構成され得る。いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２００２と第２のシェル部材２００４との間の噛合接合面２００８は、異なる形状の突出部（例えば、断面が三角形である、又は一連の離隔された突出部）及び対応する形状の溝又は押下部などの異なる突出及び押下した相互係止特徴を有することができる。

噛合接合面２００８の構成は、上記に記載されるように、組み立てられたバルーンカバー２０００がユーザによって把持されるか、又は取り扱われるときに、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４が互いを越えて摺動することを防止することができる。

（図７２～７５Ｃに示されるように）噛合係合して組み立てられると、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４は、結合要素を介して（例えば、互いから引き離すことができないように）ともに保持又は結合され得る。いくつかの実施形態では、図６９、７２、７３、及び７５Ａに示されるように、結合要素は、スリーブ２０６４として構成され得る。いくつかの実施形態では、スリーブ２０６４は、管状であり、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４のともに噛合された第１の部分２０１０にわたって、かつその周囲に摺動するように構成され得る。例えば、スリーブ２０６４は、互いに噛合係合して第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４を保持するように構成され得る。結果として、バルーンカバー２０００は、送達装置の遠位端部分３０９の上及び周囲にともに保持（及び装着）され得る。

上記に紹介され、図７２及び７３に示されるように、ともに組み立てられたとき、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第１の部分２０１０は、送達装置の遠位端部分３０９の一部及びバルーン３１８を被覆し、その中に封入することができる。いくつかの実施形態では、バルーンカバー２０００の第１の部分２０１０によって被覆された送達装置の一部は、ノーズコーン３２２の一部と、遠位肩部３２６と、弁装着部分３２４と、バルーン３１８の近位端部分３３３が周囲に配設されている内側シャフト３０８の一部と、送達装置のこれらの部分を被覆するバルーン３１８の部分とを含むことができる（図７２）。

加えて、図７２及び７３に示されるように、ともに組み立てられたとき、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２は、送達装置の遠位端部分３０９の弁装着部分３２４の近位で、送達装置の遠位端部分３０９上に装着された位置付け機器（例えば、位置付け機器１１００）を、被覆し、その中に封入することができる。

いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２は、位置付け機器１１００の全体を被覆及び封入することができる。他の実施形態では、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２は、位置付け機器１１００の大部分（例えば、図７２及び７２に示されるように、近位のほとんどの部分を除く全て）を被覆及び封入することができる。

ともに組み立てられたとき、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２は、閉鎖遠位端２０６６（図７２、７３、及び７５Ａ）並びに開放近位端２０６８（図７２～７５Ｃ）を形成することができる。例えば、閉鎖遠位端２０６６は、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第１の壁２０５０の外面２０７０によって形成され得る。

他の実施形態では、遠位端２０６６は、第１のシェル部材２００２及び／又は第２のシェル部材２００４の第１の壁２０５０に１つ以上の開口部又は窓を伴って少なくとも部分的に開放し得る。

加えて、いくつかの実施形態では（図７４～７５Ｃに示されるように）、開放近位端２０６８は、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の各々の第２の壁２０５２及び第３の壁２０５４の縁部分２０７２によって形成され得る。

他の実施形態では、近位端２０６８は、少なくとも部分的に閉鎖され得る。例えば、そのような実施形態では、縁部分２０７２は、半径方向内向きに延在して、部分的な（例えば、完全には封入されていない）壁を形成することができる。

第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第１の部分２０１０は、軸方向に閉鎖遠位端２０６６から遠位に延在する。

第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２の壁の外面は、バルーンカバー２０００の第２のカバー部分２００３を形成することができ、（バルーンカバー２０００を送達装置から取り外すことができるように）スリーブ２０６４を第１の部分２０１０から外して摺動させるときにユーザが把持する、及び／又は握るための表面を提供することができる。

第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２が第２のカバー部分２００３を形成するように組み立てられるとき、円筒形状のエンクロージャ（例えば、円筒）を形成することができる。円筒形状のエンクロージャの内側寸法は、空洞２０３８を画定することができる。例えば、第２のカバー部分２００３は、内径２０７４及び内側高さ２０７６を有することができる（図７４及び７５Ｂ）。内側高さ２０７６は、第１のシェル部材２００２の第４の壁２０５６の第４の内面２０４８と、第２のシェル部材２００４の第４の壁２０５６の第４の内面２０４８との間に画定され得る（図７４）。内径２０７４は、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の反対側に配設された湾曲した壁（例えば、図７４に示されるように、第２の壁２０５２）の間に画定され得る。

図７５Ｂ及び７５Ｃに示されるように、内径２０７４及び内側高さ２０７６は、空洞２０３８内に収容される位置付け機器の最大寸法に基づいて選択され得る。例えば、内径２０７４及び内側高さ２０７６は、位置付け機器１１００のフランジ部分１１１２が、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の内面２０４４及び第３の内面２０４３に触れることなく（例えば、そこから離隔される）、空洞２０３８内に嵌合するように選択され得る。例えば、内径２０７４は、フランジ部分１１１２の外径よりも大きくあり得る。

いくつかの実施形態では、内側高さ２０７６は、フランジ部分１１１２の外径と同じであるか、又はそれよりもわずかに小さくあり得る。例えば、いくつかの実施形態では、図７５Ｃに示されるように、位置付け機器１１００のフランジ部分１１１２の１つ以上の部分（例えば、延在部分１１１４）は、開口部２０４６のうちの１つの中に（例えば、第４の内面２０４８と第４の壁２０５６の外面との間に）延在することができる。

したがって、ユーザが（例えば、スリーブ２０６４を取り外すために）第２のカバー部分２００３の外部を把持するとき、バルーンカバー２０００が位置付け機器１１００に直接接触しないため、バルーンカバー２０００の任意の移動は、送達装置に対する位置付け機器１１００の移動をもたらさないであろう。例えば、バルーンカバー２０００が回転される場合、この回転は位置付け機器１１００の回転をもたらさず、それによって、送達装置に対して特定及び意図された円周方向位置に位置付け機器を維持するであろう。これは、人工弁が、本明細書で論じられるように（例えば、図５７を参照して上記に論じられるように）、送達装置上の放射線マーカーに対して所定の円周配向で送達装置の弁装着部分上に装着されることを可能にする。

いくつかの実施形態では、図７４～７５Ｃに示されるように、内側高さ２０７６は、内径２０７４よりも小さくあり得る。対応して、第２のカバー部分２００３は、外径２０８０よりも小さい外側高さ２０７８を有することができる（図７５Ｂ）。縮小された内側高さ２０７６及び外側高さ２０７８は、第２のカバー部分２００３の対応する直径と比較して、バルーンカバー２０００の全体的な包装空間を縮小することができる。これは、バルーンカバー自体及びバルーンカバーを収容するために使用される包装材料の材料コストを削減することができる。したがって、内径２０７４及び内側高さ２０７６は、包装空間を縮小するために可能な限り小さい一方で、依然として位置付け機器との係合を防止するために十分に大きいように選択され得る（図７６Ｃ）。

いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第４の壁２０５６内の開口部２０４６の構成は、縮小された内側高さ２０７６及び外側高さ２０７８をもたらすことができる。

いくつかの実施形態では、開口部２０４６はまた、ユーザが位置付け機器１１００及び送達装置３００の遠位端部分３０９を可視化することを可能にすることもでき、これは、送達装置の周囲にバルーンカバー２０００のより容易な組立を可能にし得る。

他の実施形態では、第２のカバー部分２００３は、円筒形であり得、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４は、いずれの開口部も伴わずに、その中に位置付け機器を完全に封入する壁を有することができる。例えば、図７６Ａ及び７６Ｂは、互いに噛合係合し、互いに取り外し可能に結合されるように構成されている第１のシェル部材２１０２及び第２のシェル部材２１０４を備える、バルーンカバー２１００の別の例示的実施形態を示す。

第１のシェル部材２１０２及び第２のシェル部材２１０４が開口部２０４６を含まず、第２のカバー部分２１１０（第２のカバー部分２００３と類似する）の内径２１０６及び外径２１０８が第２のカバー部分２１１０の円周の周囲で一定である（図７６Ｂ）ことを除いて、第１のシェル部材２１０２及び第２のシェル部材２１０４は、バルーンカバー２０００の第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４と同様に構成され得る（図６９～７５Ｃ）。したがって、第２のカバー部分２１１０は、（バルーンカバー２０００と比較して）縮小された高さを有していない。したがって、バルーンカバー２１００（図７６Ａ及び７６Ｂ）は、バルーンカバー２０００（図６９～７５Ｃ）と比較して、包装空間を増大させることができる。

図１０８～１１４は、その上に装着された膨張式バルーン（例えば、バルーン３１８）と、送達装置の弁装着部分の近位で送達装置の遠位端部分に結合された位置付け機器（例えば、位置付け機器１１００）とを含む、送達装置の遠位端部分（例えば、送達装置３００の遠位端部分３０９）の一部を被覆するように構成されているバルーンカバー２６００の別の実施形態を示す。バルーンカバー２６００は、位置付け機器の一部を受容し、互いに対する位置付け機器及びバルーンカバー２６００の回転を防止するように構成されることを除いて、図６９～７５Ｃのバルーンカバー２０００と類似し得る。例えば、位置付け機器とバルーンカバー２６００との間の独立した回転は、バルーンの捻転をもたらし、それによって、移植部位における弁展開中に人工心臓弁の予測不可能な回転（したがって、天然弁交連に対する人工弁交連の位置付けに対する不確実性）を引き起こし得る。

バルーンカバー２６００は、バルーンを含む送達装置の遠位端部分の少なくとも一部を被覆するように構成されている第１のカバー部分２６０１と、位置付け機器を被覆するように構成されている第２のカバー部分２６０３とを備える。バルーンカバー２６００は、互いに噛合係合し、互いに取り外し可能に結合されるように構成されている第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４を備えることができる（図１１０及び１１３）。例えば、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４は、バルーンカバー２６００の、及び／又はそれを形成する外側シェル２６０６の２つの半分を備えることができる（図１１０）。

外側シェル２６０６及びバルーンカバー２６００は、図１１０の分解図では分解構成で、図１０８、１０９、１１１、及び１１３の様々な図では組立構成で示される。更に、図１１３が、バルーンカバー２６００の断面図を示す一方で、図１１４は、送達装置の周囲に配設されたシェル部材（例えば、第１のシェル部材２６０２）のうちの１つを示す。

いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４は、図７１Ａ～７１Ｃを参照して上記に記載されるものと類似する又は同じ噛合接合面２００８を有することができる。

第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の各々は、第１の部分（例えば、第１のシェル部分）２６１０と、第２の部分（例えば、第２のシェル部分）２６１２とを含む。いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４のうちの１つの第１の部分２６１０及び第２の部分２６１２は、互いに連続的であり得る（例えば、１つの部品として形成される）。バルーンカバー２０００と同様に、バルーンカバー２６００の第２の部分２６１２は、第１の部分２６１０よりも大きい幅を有することができる。

第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４がともに（例えば、噛合係合して）組み立てられるとき、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の第１の部分２６１０は、第１のカバー部分２６０１を形成し、細長い空洞２６２０を画定することができる（図１１０及び１１３）。空洞２６２０は、送達装置の遠位端部分及び送達装置の遠位端部分上に装着されたバルーン（例えば、図１１０、１１３、及び１１４に示されるように、遠位端部分３０９のバルーン３１８）の少なくとも一部（例えば、いくつかの実施形態では大部分）を受容するように構成され得る。

例えば、第１のシェル部材２６０２（及び同様に第２のシェル部材２６０４）の第１の部分２６１０は、外面（半径方向外向きに面する表面）２６２２（図１１０、１１２、及び１１３）と、内面（半径方向内向きに面する表面）２６２４（図１１０及び１１４）とを備える。内面２６２４は、バルーンカバー２６００を形成する他方の（例えば、第２の）シェル部材の第１の部分２６１０のそれぞれの内面と噛合するか、又は噛合係合する（例えば、対面接触する）ように構成されている噛合表面であり得る。いくつかの実施形態では、内面２６２４は、平面であり得る。

いくつかの実施形態では、シェル部材（図１１０及び１１２に示されるように、第２のシェル部材２６０４）のうちの１つの第１の部分２６１０は、外面２６２２及び内面２６２４を通して配置され、本明細書に記載されるように、バルーンカバーが送達装置に結合されるときに、遠位肩部上のマーカー６００（又は送達装置の遠位端部分上の他のマーカー）がユーザによって可視化され得るように位置付けられた開口又は窓２６６０を含むことができる。

第１の部分２６１０は、（外面２６２２に向かって、図１１０及び１１４）内面２６２４内に押下されている押下部２６２６を更に含むことができる。ともに、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の押下部２６２６は、空洞２６２０を形成することができる。

各押下部２６２６は、送達装置の遠位端部分３０９の一部を受容するように成形され得る。例えば、各押下部２６２６は、遠位セクション２６２８と、近位セクション２６３０とを含むことができる（図１１０）。いくつかの実施形態では、遠位セクション２６２８は、バルーン（例えば、バルーン３１８）及びバルーンが重複する送達装置の一部を受容するように成形（例えば、構成）され得る。例えば、図１０８～１１４に示される実施形態では、遠位セクション２６２８は、ノーズコーン３２２の一部及び送達装置３００の遠位肩部３２６に重複するバルーン３１８の遠位端部分３３２を受容するように成形され得る（図１１０、１１３、及び１１４）。

いくつかの実施形態では、近位セクション２６３０は、バルーンの中間部分３３５及び中間部分３３５が重複する送達装置３００の一部（例えば、弁装着部分３２４）を受容するように成形（例えば、構成）され得る。いくつかの実施形態では、近位セクション２６３０はまた、バルーン３１８の近位端部分３３３の少なくとも遠位部分を受容するように成形され得るが、図１０８～１１４に示される実施形態では、バルーン３１８の近位端部分３３３は、中間部分３３５と同じ外形又は直径を有することができる。したがって、近位セクション２６３０は、その長さ（又はその長さの大部分）に沿って、遠位セクション２６２８からシェル部材の第２の部分２６１２まで、一定又は比較的一定の幅を有することができる。他の実施形態では、各押下部２６２６は、図６９～７５Ｃに示されるバルーンカバー２０００の押下部２０２６と同様に成形され得る。

このようにして、押下部２６２６の形状又は輪郭は、第１の部分２６１０の長さに沿って変化し得る。例えば、図１１０、１１３、及び１１４に示されるように、近位セクション２６３０は、遠位セクション２６２８よりも狭い。

いくつかの実施形態では、第１の部分２６１０の長さは、図６９～７５Ｃを参照して上記に記載されるように、第２の部分２６１２の長さよりも長くあり得る。

第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の各々の第２の部分２０１２は、噛合係合してともに結合されるときに、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の第２の部分２６１２内に収容される位置付け機器（例えば、位置付け機器１１００）の長さ及び／又はサイズに基づいて構成（サイズ決定及び成形）され得る。

第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４がともに組み立てられる（例えば、噛合係合してともに結合される）とき、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の第２の部分２６１２は、第２のカバー部分２６０３を形成し、空洞２６３８を画定することができる（図１０８及び１１１～１１４）。空洞２６３８は、遠位端部分３０９の弁装着部分３２４の近位で送達装置３００の遠位端部分３０９上に装着された位置付け機器（例えば、図１０８～１１４に示されるように、位置付け機器１１００）を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、以下に更に記載される１つ以上の空洞２６５２を除いて、空洞２６３８の全体的寸法は、上記に記載されるように、バルーンカバー２０００の空洞２０３８と類似し得る。

バルーンカバー２０００（図６９～７５Ｃ）と同様に、第２の部分２６１２の壁の内面は、空洞２６３８の１つの半分の空洞部分を画定することができる。いくつかの実施形態では、第２のシェル部材２６０４の第２の部分２６１２は、バルーンカバー２０００の第１及び第２のシェル部材２００２及び２００４の第２の部分２０１２と同一又は同様に構成され得る（上記の図６９～７５Ｃの説明を参照）。しかしながら、第１のシェル部材２６０２の第２の部分２６１２は、位置付け機器１１００の一部を受容するように成形されている（例えば、キー溝付きである）第１の壁２６５０（第１の部分２６１０に接続する壁）を有することができる。例えば、第１のシェル部材２６０２の第２の部分２６１２の第１の壁２６５０は、位置付け機器１１００のフランジ部分１１１２の一部を受容し、その中に保持するように成形されている１つ以上の空洞２６５２を形成するように成形され得る（図１１０、１１３、及び１１４）。いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２６０２の第２の部分２６１２は、第１の壁２６５０の一部であるか、又はそこから延在して空洞２６３８内に突出し、１つ以上の空洞２６５２を形成する、１つ以上の突出壁部分２６５４を備えることができる（図１０８、１１０、１１３、及び１１４）。

１つ以上の空洞２６５２を有するように第１のシェル部材２６０２の第２の部分２６１２の第１の壁２６５０を構成することによって、バルーンカバー２６００が送達装置に、かつ位置付け機器１１００の周囲に結合されるとき、位置付け機器１１００及びバルーンカバー２６００は、互いに対して回転することを防止される。結果として、バルーン３１８の捻転を回避することができる。

いくつかの実施形態では、（例えば、図６９～８６を参照して）本明細書に記載される他のバルーンカバーのうちのいずれかのシェル部分のうちの１つは、図１０８～１１４を参照して上記に記載されるように、位置付け機器１１００のフランジ部分１１１２の一部を受容し、その中に保持するように成形されている１つ以上の空洞２６５２を備える、第２の部分を有することができる。

図１０８～１１４に戻ると、第１のシェル部材２６０２の第２の部分２６１２の残りの壁は、第２のシェル部材２６０４の壁と類似し得る。バルーンカバー２０００を参照して上記に記載されるように、バルーンカバー２６００の第２の部分２６１２は、開口部２６４６を画定することができる。

（図１０８、１０９、及び１１１～１１３に示されるように）噛合係合して組み立てられると、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４は、結合要素を介して（例えば、互いから引き離すことができないように）ともに保持又は結合され得る。いくつかの実施形態では、結合要素は、スリーブ２６６４として構成され得る。スリーブ２６６４は、バルーンカバー２０００のスリーブ２０６４と同一又は同様に構成され得る。

上記に紹介されたように、ともに組み立てられたとき、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の第１の部分２６１０は、送達装置の遠位端部分３０９の一部及びバルーン３１８を被覆し、その中に封入することができる（図１０８、１０９、及び１１１～１１４）。いくつかの実施形態では、バルーンカバー２６００の第１の部分２６１０によって被覆された送達装置の一部は、ノーズコーン３２２の一部と、遠位肩部３２６と、弁装着部分３２４と、内側シャフト３０８の一部と、送達装置のこれらの部分を被覆するバルーン３１８の部分とを含むことができる（図１１３及び１１４）。

図６９～７５Ｃを参照して上記に記載されるものと同様に、第１のシェル部材２６０２及び第２のシェル部材２６０４の第２の部分２６１２の壁の外面は、バルーンカバー２６００の第２のカバー部分２６０３を形成することができ、位置付け機器１１００を把持することなく、（バルーンカバー２６００を送達装置から取り外すことができるように）スリーブ２６６４を第１の部分２６１０から外して摺動させるときにユーザが把持する、及び／又は握るための表面を提供することができる。

図３８～４１を参照して上記に紹介されたように、送達装置３００の遠位端部分３０９は、外側シャフト３０４の遠位端上に装着された、又はそこに配置された遠位先端部分９００を含むことができる。いくつかの実施形態では、送達装置３００の弁装着部分３２４の周囲に半径方向に圧縮された状態で人工弁を装着した後、外側シャフト３０４及び中間シャフト（例えば、バルーンシャフト）３０６は、遠位先端部分９００がバルーン３１８の近位端部分３３３にわたって配設されるように、互いに対して軸方向に移動され得る。結果として、遠位先端部分９００は、送達装置の遠位端部分を標的移植部位まで前進させている間に、弁装着部分３２４の近位側で近位肩部として作用し、軸方向に近位に、半径方向に圧縮された人工弁の移動に抵抗することができる。

以前に記載されたように、弁装着部分３２４の周囲に人工弁を圧着する前に、バルーン３１８は、膨張流体がバルーンに導入され、次いで、バルーンから引き出される、周期的脱気プロセスを受けることができる。バルーン３１８に膨張流体を導入し、次いで、膨張流体を引き出すプロセスは、必要に応じて１回以上繰り返され得る。脱気プロセス中、遠位先端部分９００は、典型的には、バルーン３１８の近位端部分３３３内への膨張流体の流動を促進するために、バルーン３１８の近位に（例えば、バルーン３１８の近位端部分３３３から外れ、そこから離れて）位置付けられる。いくつかの実施形態では、脱気プロセスは、バルーン３１８がバルーンカバー内に収容されている間に実行され得る。脱気プロセス後、バルーンカバーをバルーンから取り外すことができ、外側シャフト３０４を、（図４１に示されるように）中間シャフト３０６（及び内側シャフト３０８）に対して軸方向に、バルーン３１８の近位端部分３３３にわたって延在するより遠位の位置まで移動させることができる。遠位先端部分９００が近位端部分３３３にわたって遠位に移動されるとき、脱気プロセスからのバルーンの近位端部分３３３内の残留流体を、バルーン３１８の中間部分３３５及び遠位端部分３３２内に遠位に押し込むことができる。

上記に紹介されたように、送達装置上の人工弁の圧着外形を増大させることなく、この残留流体を収容するために、半径方向押下部３３４を、（例えば、遠位先端部分９００をバルーン３２８の近位端部分３３３にわたって移動させる前に、図４０）バルーン３１８の遠位端部分３３２に最初に形成することができる。バルーン３１８の近位端部分３３３内の残留膨張流体が、遠位先端部分９００を前進させることによってバルーン３１８の遠位端部分３３２内に「圧搾される」か、又は押し込まれるとき、変位された残留流体は、バルーン３１８の遠位端部分３３２を、図４０に示される半径方向に押下された状態から図４１に示される（及び図４０に破線で示される）拡張状態９２４まで拡張することができる。結果として、それによって人工弁の圧着外形を拡張し得る中間部分３２４の望ましくない膨張を回避することができる。

バルーンの所望の形状（例えば、半径方向押下部３３４）を生成するように成形されている内部空洞を有するバルーンカバーを含む、図４０に示されるバルーン形状を達成するために、様々な技法及び機構を使用することができる。

図７７～８３Ｂは、その上に装着された膨張式バルーン（例えば、バルーン３１８）を含む、送達装置の遠位端部分（例えば、図７７に示されるように、送達装置３００の遠位端部分３０９）の一部を受容する（及び被覆する）ように構成されているバルーンカバー２２００の例示的実施形態を示す。いくつかの実施形態では、バルーンカバー２２００は、加えて、送達装置の弁装着部分の近位で送達装置の遠位端部分に結合された位置付け機器（例えば、図５３～５５及び７７に示されるように、位置付け機器１１００）を受容するように構成される。

より具体的には、バルーンカバー２２００は、バルーン３１８の特定の最終形状（例えば、半径方向押下部３３４を含む、図４０に示される形状など）を受容及び作成するように構成される。例えば、図７７は、送達装置３００の遠位端部分３０９の周囲に組み立てられるように構成されたバルーンカバー２２００の分解図である。組み立てられたバルーンカバー２２００の断面図が、図８３Ａ及び８３Ｂに示される。以下により完全に記載されるように、バルーンカバー２２００は、バルーン３１８の遠位端部分３３２を受容するように構成されている押下スリーブ並びにバルーン３１８の中間部分３３５及び近位端部分３３３を受容するように構成されている第１の空洞（シェル部材の押下部によって形成される）の追加を除いて、図６９～７５Ｃを参照して上記に記載されるバルーンカバー２１００と類似し得る。

図７７及び８３Ａに示されるように、バルーンカバー（又はバルーンカバーアセンブリ）２２００は、バルーンを含む送達装置の遠位端部分の少なくとも一部を被覆するように構成されている第１のカバー部分２２０１を備える。バルーンカバー２２００は、位置付け機器を被覆するように構成されている第２のカバー部分２２０３を更に備えることができる（図７７及び８３Ａ）。

バルーンカバー２２００は、（バルーンカバー２０００の第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４と同様に）互いに噛合係合し、互いに取り外し可能に結合されるように構成されている第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４を備えることができる。例えば、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４は、バルーンカバー２２００のシェル２２０６の２つの半分を備えることができる（図７７、８３Ａ、及び８３Ｂ）。

バルーンカバー２２００は、押下スリーブ２２４０（押下キャップ、部材、又は管とも称され得る）を更に備えることができる。押下スリーブ２２４０は、送達装置のバルーンの一部（例えば、バルーン３１８の遠位端部分３３２内の半径方向押下部３３４）の形状（例えば、くぼんだ又は押下された形状）を形成するように構成され得る。押下スリーブ２２４０は、図７８～８１Ｂの様々な図を参照して以下に更に詳細に記載される。

いくつかの実施形態では、バルーンカバー２２００は、いくつかの実施形態では、押下スリーブ２２４０の少なくとも一部を被覆し、バルーンの１つ以上の部分にネガ型押下部を形成するために、中心縦軸２２１４に向かって半径方向内向きの方向に押下スリーブ２２４０の１つ以上の押下部材２２５６を押下するように構成されている管状スリーブ（例えば、外側スリーブ）２２６４であり得る、結合要素を更に備えることができる。

いくつかの実施形態では、スリーブ２２６４は、加えて、（例えば、図８３Ａ及び８３Ｂに示されるように）相互と噛合係合して第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４を保持するように構成され得る。スリーブ２２６４は、上記に記載されるように、スリーブ２０６４と同一であるか、又は類似し得る。

バルーンカバー２２００は、図７７の分解図では分解構成で、図８３Ａ及び８３Ｂの様々な図では組立構成で示される。図８２は、バルーンカバー２２００の残りの部分から分解された第１のシェル部材２２０２を示す。しかしながら、いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４が、同一に構成（例えば、同一に形成）され得るため、図８２に示される第１のシェル部材は、代替的に第２のシェル部材２２０４であり得る。加えて、図７８～８１Ｂは、押下スリーブ２２４０単独の異なる図を示す。

図７７及び８２に示されるように、いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の各々は、第１の部分（例えば、第１のシェル部分）２２１０と、第２の部分（例えば、第２のシェル部分）２２１２とを含む。いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の各々について、第１の部分２２１０及び第２の部分２２１２は、互いに連続的であり得る。

いくつかの実施形態では、第２の部分２２１２は、第１の部分２２１０の第１の幅２２１６よりも大きい第２の幅２２１８を有することができ、幅は、（送達装置の周囲に組み立てられ、かつ結合されたときに、送達装置の中心縦軸と同軸であり得る）バルーンカバー２２００の中心縦軸２２１４に対して半径方向に画定される。いくつかの実施形態では、第１の幅２２１６及び第２の幅２２１８は、直径であり得る。

第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４がともに（例えば、噛合係合して）組み立てられるとき、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０は、第１のカバー部分２２０１の一部（例えば、以下に更に記載されるように、押下スリーブ２２４０も含む）を形成し、細長い空洞２２２０（いくつかの実施形態では管腔と称され得る）を画定することができる。空洞２２２０（図７７、８３Ａ、及び８３Ｂ）は、送達装置の遠位端部分及び送達装置の遠位端部分上に装着されたバルーン（例えば、図７７に示されるように、遠位端部分３０９のバルーン３１８）の少なくとも一部（例えば、いくつかの実施形態では中間部分及び近位端部分）を受容するように構成され得る。

例えば、第１のシェル部材２２０２（及び同様に第２のシェル部材２２０４）の第１の部分２２１０は、外面２２２２と、内面２２２４とを備える（図７７及び８２）。内面２２２４は、バルーンカバー２２００を形成する他方の（例えば、第２の）シェル部材の第１の部分２２１０のそれぞれの内面と噛合するか、又は噛合係合する（例えば、対面接触する）ように構成されている噛合表面であり得る。いくつかの実施形態では、内面２２２４は、平面であり得る。

第１の部分２２１０は、外面２２２２に向かって内面２２２４内に押下されている押下部２２２６を更に含むことができる（図８２）。ともに、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の押下部２２２６は、空洞２２２０を形成することができる（図７７、８３Ａ、及び８３Ｂ）。したがって、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の各々の各押下部２２２６は、空洞２２２０の半分の空洞部分２２２１を画定することができる（図８２）。

各押下部２２２６は、送達装置の遠位端部分３０９の一部（例えば、バルーン３１８の中間及び近位端部分が重複する送達装置の一部）を受容するように成形され得る。例えば、各押下部２２２６は、近位セクション２２３０と、中間セクション２２３２とを含むことができる（図８２）。いくつかの実施形態では、バルーンカバー２２００の押下部２２２６は、押下部２２２６がバルーン３１８の遠位端部分３３２を受容するように構成された遠位セクションを含まないことを除いて、バルーンカバー２０００の押下部２０２６と類似し得る（図７０）。

いくつかの実施形態では、中間セクション２２３２は、バルーンの中間部分３３５及び中間部分３３５が重複する送達装置３００の一部（例えば、弁装着部分３２４）を受容するように成形（例えば、構成）され得る。

いくつかの実施形態では、近位セクション２２３０は、バルーン３１８の近位端部分３３３の少なくとも遠位端部分を受容するように成形（例えば、構成）され得る。いくつかの実施形態では、バルーン３１８の近位端部分３３３のより近位の部分は、第１のシェル部材２２０２又は第２のシェル部材２２０４の第２の部分２２１２内に延在することができる。他の実施形態では、近位セクション２２３０は、バルーン３１８の近位端部分３３３の全体を受容するように成形され得る。

このようにして、押下部２２２６の形状又は輪郭は、第１の部分２２１０の第１の長さ２２３４に沿って変化することができ、第１の長さ２２３４は、中心縦軸２２１４に対して軸方向に延在する（図８２）。例えば、図８２に示されるように、中間セクション２２３２は、近位セクション２０３０よりも狭くあり得る。いくつかの実施形態では、中間セクション２２３２の幅は、中間セクション２２３２の長さの大部分に沿って一定である。

いくつかの実施形態では、第１の部分２２１０の第１の長さ２２３４は、第２の部分２２１２の第２の長さ２２３６よりも長くあり得る（図８２）。

他の実施形態では、第２の部分２２１２の第２の長さ２２３６は、第１の部分２２１０の第１の長さ２２３４と同一であるか、又はそれよりも長くあり得る。

いくつかの実施形態では、第２の部分２２１２の第２の長さ２２３６は、噛合係合してともに結合されるときに、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第２の部分２２１２内に収容される位置付け機器（例えば、位置付け機器１１００）の長さ及び／又はサイズに基づいて選択され得る。例えば、いくつかの実施形態では、第２の長さ２２３６は、位置付け機器１１００の長さと同一であるか、又はそれよりも長くあり得る。いくつかの実施形態では、第２の長さ２２３６は、位置付け機器１１００の長さよりも短いが、ユーザが位置付け機器１１００を把持することを阻止されるか、又は妨げられるように、位置付け機器の十分な部分（例えば、位置付け機器の大部分又はより広い若しくはより大きい直径部分）を被覆するために十分に長くあり得る。

第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４がともに組み立てられる（例えば、噛合係合してともに結合される）とき、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第２の部分２２１２は、第２のカバー部分２２０３を形成し、空洞２０３８を画定することができる（図８３Ａ及び８３Ｂ）。図６９～７５Ｃを参照して上記に記載されるように、空洞２０３８は、遠位端部分３０９の弁装着部分３２４の近位で送達装置３００の遠位端部分３０９上に装着された位置付け機器（例えば、図７７に示される位置付け機器１１００）を受容するように構成され得る。

第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の各々の第２の部分２２１２は、図６９～７５Ｃを参照して上記に記載されるように、バルーンカバー２０００の第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の各々の第２の部分２０１２と同様に（又は同一に）構成され得る。したがって、類似構成要素が、図７７～８３Ｂでは同様に標識されている。

例えば、いくつかの実施形態では、第２の部分２２１２の壁並びに内面及び外面は、第２の部分２０１２と同一に構成され得る（したがって、図７７～８３Ｂではそれに応じて標識されている）。更に、第２の部分２２１２は、第１の噛合要素（例えば、突出部２０６０）及び第２の噛合要素（例えば、溝２０６２）を有する噛合表面２０５８を含むことができる。このようにして、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第２の部分２２１２は、バルーンカバー２０００について上記に記載されるものと同じ方法で（例えば、図７１Ｃを参照して上記に記載されるように）相互と噛合係合するように構成され得る。

図７７及び８２～８３Ｂに示されるように、いくつかの実施形態では、押下部２２２６は、第１の内面２０４２まで延在することができる。このようにして、押下部２２２６は、第１の内面２０４２から第１の部分２２１０の遠位端まで連続的であり得る。

ともに組み立てられたとき、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０は、送達装置の遠位端部分３０９の一部及びバルーン３１８を被覆し、その中に封入することができる。いくつかの実施形態では、バルーンカバー２２００の第１の部分２２１０によって被覆された送達装置の一部は、弁装着部分３２４と、バルーン３１８の近位端部分３３３が周囲に配設されている内側シャフト３０８の一部と、送達装置のこれらの部分を被覆するバルーン３１８の部分とを含むことができる（図７７、８３Ａ、及び８３Ｂ）。

加えて、バルーンカバー２０００（図６９及び７２～７５Ｃ）について上記に記載されるものと同様に、ともに組み立てられたとき、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第２の部分２２１２は、送達装置の遠位端部分３０９の弁装着部分３２４の近位で、送達装置の遠位端部分３０９上に装着された位置付け機器（例えば、位置付け機器１１００）を被覆し、その中に封入することができる。

いくつかの実施形態では、第２のカバー部分２２０３及び空洞２０３８は、バルーンカバー２０００を参照して上記に記載されるものと同じ又は類似する寸法（例えば、内径及び外径並びに高さ）を有することができる。

上記で紹介されたように、バルーンカバー２２００は、バルーン３１８の１つ以上の部分にネガ型押下部を形成するように構成されている押下部スリーブ２２４０を更に備えることができる。例えば、いくつかの実施形態では（図７７～８３Ｂに示されるように）、押下スリーブ２２４０は、バルーン３１８の遠位端部分３３２にネガ型半径方向押下部（例えば、半径方向押下部３３４）を形成するように構成され得る。

他の実施形態では、押下スリーブ２２４０は、バルーンの代替部分（例えば、近位端部分の中間部分）に押下部を形成するように構成され得る。これらの実施形態では、押下スリーブ２２４０並びに第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０は、バルーンカバーが送達装置の周囲に組み立てられるときに、押下スリーブ２２４０がバルーンの代替部分を被覆するように修正され得る。いくつかの実施形態では、押下スリーブ２２４０は、バルーンの長さに沿った１つ以上の場所に（例えば、遠位端部分３３２及び近位端部分３３３に）１つ以上の押下部を形成するように構成され得る。このようにして、押下スリーブ２２４０及び第１の部分２２１０の幾何学的形状は、バルーンカバー２２００が被覆し、少なくとも部分的に成形するように構成される、バルーンの特定の幾何学的形状に基づいて選択され得る。

図７７～８１Ｂに示されるように、押下スリーブ２２４０は、第１の部分２２４２と、第２の部分２２４４と、第３の部分２２４６とを備えることができ、第２の部分２２４４は、第１の部分２２４２と第３の部分２２４６との間に配置される。いくつかの実施形態では、第１の部分２２４２は、押下スリーブ２２４０の遠位端部分であり得、押下スリーブ２２４０の遠位端（又は第１の端部）２２４８から第２の部分２２４４まで延在することができる。いくつかの実施形態では、第３の部分２２４６は、押下スリーブ２２４０の近位端部分であり得、押下スリーブ２２４０の近位端（又は第２の端部）２２５０から第２の部分２２４４まで延在することができる。

いくつかの実施形態では、第１の部分２２４２は、遠位肩部（例えば、遠位肩部２２６）の遠位端部分及び／又はノーズコーン（例えば、ノーズコーン３２２）の一部などの送達装置の遠位部分を受容するように構成され得る。第１の部分２２４２の内径及び／又は（軸方向の）長さは、バルーンの押下された部分の遠位（例えば、半径方向押下部３３４の遠位）にある送達装置の遠位端部分を受容するように構成（例えば、サイズ決定）され得る。

いくつかの実施形態では、第１の部分２２４２）の内面によって画定された第１の部分２２４２の内側管腔２２５４は、相対的な一定の内径２２５１を有する第１の管腔部分と、第１の管腔部分から押下スリーブ２２４０の第２の部分２２４４まで増加し得る内径２２５３を有する第２の管腔部分とを有することができる（図８１Ａ）。

いくつかの実施形態では、第１の部分２２４２は、テーパ状であり、その近位端（第２の部分２２４４における、又はそれに接続する）から遠位端２２４８までテーパ状である（例えば、減少する）外径２２５２（図８１Ａ）を有することができる。

第２の部分２２４４はまた、本明細書では押下スリーブ２２４０の押下部分とも称され得る。第２の部分２２４４は、１つ以上の押下部材２２５６を備えることができる（図７８～８１Ｂ）。いくつかの実施形態では、第２の部分２２４４は、第２の部分２２４４の円周の周囲で互いから離隔された複数の（例えば、２つ以上の）押下部材２２５６を含むことができる。いくつかの実施形態では、図７８～８３Ｂに示されるように、第２の部分２２４４は、４つの押下部材２２５６を含む。しかしながら、代替実施形態では、第２の部分２２４４は、４つよりも多い又は少ない押下部材２２５６（例えば、２つ、３つ、５つ、６つ、又は同等物）を含むことができる。

各押下部材２２５６は、第２の部分２２４４及び／又は第３の部分２２４６の残りの部分に取り付けられている、並びに／若しくはそれらと一体的である、取付端２２５８を有することができる（図７８、８１Ａ、及び８１Ｂ）。各押下部材２２５６はまた、第２の部分２２４４の残りの部分及び押下スリーブ２２４０の任意の他の部分（例えば、第１の部分２２４２など）に取り付けられていない遊離端２２６０を有することもできる。このようにして、押下部材２２５６の遊離端２２６０は、自由に移動することができ、（例えば、図８１Ｂ、８３Ａ、及び８３Ｂを参照して下記に更に記載されるように、遊離端２２６０に印加された内向きの圧力に応答して）中心縦軸２２１４に向かって半径方向内向きに屈曲、撓曲、又は偏向するように構成され得る。

いくつかの実施形態では、各押下部材２２５６は、取付端２２５８から遊離端２２６０まで軸方向に延在する細長い部材であり得る。いくつかの実施形態では、取付端２２５８は、第３の部分２２４６の壁２２６２に結合され、及び／又はそれと連続的であり得る（図７８、８１Ａ、及び８１Ｂ）。加えて、いくつかの実施形態では、第３の部分２２４６の壁２２６２は、第２の部分２２４４の壁２２６６と連続的であり得る（図７８及び８１Ａ）。更に、いくつかの実施形態では、第２の部分２２４４の壁２２６６は、第１の部分２２４２の壁２２６８と連続的であり得る（図７８及び８１Ａ）。このようにして、押下スリーブ２２４０の第１の部分２２４２、第２の部分２２４４、及び第３の部分２２４６は全て、互いに連続的に形成され得る（例えば、１つの部品としてともに形成又は成形される）。

他の実施形態では、押下スリーブ２２４０の第１の部分２２４２、第２の部分２２４４、及び第３の部分２２４６のうちの１つ以上は、別々に形成され、（例えば、機械的又は化学的接合を介して）押下スリーブ２２４０の残りの部分に取り付けられ得る。

各押下部材２２５６は、第２の部分２２４４の壁２２６６内に形成された開口部２２５５内に配置され得る（図７８、８１Ａ、及び８１Ｂ）。例えば、各押下部材２２５６の側縁２２５７及び遊離端２２６０は、対応する開口部２２５５を画定する壁２２６６の表面から離隔され得る（例えば、それらと接触していない）。このようにして、いくつかの実施形態では、各押下部材２２５６は、カンチレバーとして構成され得る。

各押下部材２２５６は、外面２２７０と、内面２２７２とを含むことができる（外面２２７０及び内面２２７２は、押下スリーブ２２４０の内部に対するものである）。いくつかの実施形態では、外面２２７０は、その遊離端２２６０に配置された、それに隣接する、又はそれに近接する突出部（例えば、隆起又は外側突出部）２２７４を除いて、比較的平面的な外面であり得る（図７８、７９、８１Ａ、及び８１Ｂ）。例えば、図８１Ａに示されるように、突出部２２７４は、外面２２７０の残りの部分（例えば、平面部分）に対して半径方向外向きに（中心縦軸２２１４から離れて）延在することができる。更に、押下部材２２５６が、図８１Ａに示される状態又は構成（例えば、以下に更に記載されるように、非付勢、非撓曲、非偏向、又は弛緩状態）であるとき、突出部２２７４は、壁２２６２の外面及び壁２２６８の外面に対して半径方向外向きに延在することができる。

いくつかの実施形態では、内面２２７２は、その軸長に沿って（例えば、取付端２２５８と遊離端２２６０との間に）輪郭形成され得る。例えば、内面２２７２は、その軸長に沿って、取付端２２５８から遊離端２２６０に近接する（例えば、隣接する）場所まで、更に半径方向内向きに（中心縦軸２２１４に向かって）延在することができる。例えば、内面２２７２は、遊離端２２６０に近接及び／又は隣接して配置された突出部（例えば、内側突出部）２２７６を含むことができる。いくつかの実施形態では、突出部２２７６は、加えて、外面２２７０内の突出部２２７４と同じ又は類似軸方向位置に配置され得る（図８１Ａ及び８１Ｂ）。

突出部２２７６は、隆起、延在部材、リブ、又は同等物として構成され得る。例えば、突出部２２７６は、内面２２７２の残りの部分に対して、中心縦軸２２１４に向かって半径方向内向きに延在することができる。内面２２７２は、取付端２２５８から突出部２２７６まで半径方向内向きに傾斜することができる。このようにして、（例えば、半径方向における）押下部材２２５６の厚さ又は幅は、突出部２２７６（及び突出部２２７４）の軸方向場所において最大であり得る。

いくつかの実施形態では、突出部２２７６を含む内面２２７２の形状及び／又は輪郭は、それが被覆及び囲繞するように構成されるバルーン（例えば、バルーン３１８）の一部の特定の最終形状に基づいて構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では（図７７～８３Ｂに示されるように）、内面２２７２は、（図４０に示されるように）バルーン３１８の遠位端部分３３２の特定の最終形状又は輪郭に従って成形され得る。例えば、いくつかの実施形態では、突出部２２７６の寸法を含む、内面２２７２の形状及び／又は輪郭は、バルーン３１８の遠位端部分３３２にネガ型半径方向押下部３３４（又は他の実施形態では、バルーンの別の部分若しくは付加的部分にネガ型半径方向押下部）を形成するように選択され得る。

いくつかの実施形態では、その中にバルーンの遠位端部分３３２を受容するように構成された内側管腔２２７８は、押下部材２２５６の内面２２７２及び第２の部分２２４４の残りの内面（例えば、押下部材２２５６の間の内面）によって形成され得る。

第３の部分２２４６は、（例えば、第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２２０４が互いに噛合係合してともに組み立てられるときに）第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０の少なくとも一部を受容するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、第３の部分２２４６は、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０の周囲に嵌合し、かつそれらに結合するように構成されているスリーブ又はシェル部材として構成され得る。

いくつかの実施形態では、第３の部分２２４６の壁２２６２は、外面２２８０及び内面２２８２を有することができる（図８１Ａ及び８１Ｂ）。外面２２８０は、比較的平面的であり、その上にスリーブ２２６４を受容するように構成され得る。内面２２８２は、比較的平面的であり、内径２２８６を有する管腔２２８４を画定することができる。いくつかの実施形態では、内径２２８６は、第１の部分２２１０の第１の幅２２１６よりもわずかに大きい、及び／又はそれと類似し得る。

いくつかの実施形態では、第３の部分２２４６は、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０内の対応する保定要素２２９０と界面接触する（例えば、噛合又は結合する）ように構成されている（図８２、８３Ａ、及び８３Ｂ）フランジ付き部分２２８８を近位端２２５０に含むことができる（図７８、８０、８１Ａ、及び８１Ｂ）。例えば、いくつかの実施形態では、フランジ付き部分２２８８は、半径方向内向きに（中心縦軸２２１４に向かって）延在し、対応する保定要素２２９０と噛合するように構成されている１つ以上の突出部２２９２を含むことができる（図７８及び８０～８１Ｂ）。

いくつかの実施形態では、保定要素２２９０は、外面２２２２にノッチ又は押下部（例えば、中心縦軸に向かって内向きに押下する）として構成され得る。保定要素２２９０は、対応する突出部２２９２を受容するように成形され得る。

いくつかの実施形態では、第３の部分２２４６の近位端は、第３の部分２２４６の円周の周囲に離隔された１つ以上の軸方向に延在するスロット２２９４を含むことができる（図７８及び８０～８１Ｂ）。各スロット２２９４は、近位端２２５０及びフランジ付き部分２２８８から第２の部分２２４４に向かって延在することができる。いくつかの実施形態では、スロット２２９４は、フランジ付き部分２２８８の突出部２２９２が外面２２２２にわたたって軸方向に摺動し、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０内の対応する保定要素２２９０内に延在する（例えば、スナップ又は結合する）ことができるように、フランジ付き部分２２８８の可撓性を増加させることができる。

加えて、いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０は、それぞれの第１の部分２２１０のより小さい幅部分２２９５とより大きい幅（例えば、階段状）部分２２９８との間に段２２９６を含むことができる（図８２）。段２２９６は、押下スリーブ２２４０の近位端２２５０を受容するように構成され得る。

（図８３Ａ及び８３Ｂに示されるように）第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４が互いに噛合係合して組み立てられると、押下スリーブ２２４０は、近位端２２５０が段２２９６に衝打するまで、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０のより小さい幅部分２２９５の外面２２２２にわたって摺動され得る。この構成では、第３の部分２２４６の外面２２８０は、比較的平面的であり、第１の部分２２１０のより大きい幅部分２２９８の外面と同一平面であり得る（図８３Ｂ）。

いくつかの実施形態では、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４は、押下スリーブ２２４０を介して（例えば、互いから引き離すことができないように）ともに保持又は結合され得る。

上記に記載されるように、押下スリーブ２２４０が第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４に結合されるとき、押下部材２２５６は、図８１Ａに示される弛緩又は非偏向状態であり得る（例えば、中心縦軸２２１４に向かって半径方向内向きに押下されていない）。

いくつかの実施形態では、スリーブ２２６４（図７７、８３Ａ、及び８３Ｂ）などの付加的結合要素は、押下スリーブ２２４０にわたって、かつその周囲に摺動され得る。いくつかの実施形態では、スリーブ２２６４はまた、第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４の第１の部分２２１０のより大きい幅部分２２９８の周囲に配設され得る。

スリーブ２２６４が、例えば、図８３Ａ及び８３Ｂに示される位置まで、押下スリーブ２２４０にわたって、かつその周囲に摺動されるとき、各押下スリーブ２２５６の遊離端２２６０は、図８１Ｂに示されるように、中心縦軸２２１４に向かって半径方向内向きに押下される。より具体的には、スリーブ２２６４が押下スリーブ２２４０の第１の部分２２４２にわたって、かつそれを越えて摺動すると、スリーブ２２６４は、第２の部分２２４４の各押下部材２２５６の遊離端２２６０と接触することができる。スリーブ２２６４が各押下部材２２５６に沿って摺動し続けると、スリーブの内面は、突出部２２７４に接触し、それに半径方向内向きの圧力を及ぼし、それによって、遊離端２２６０を半径方向内向きに屈曲させ、突出部２２７６を半径方向内向きに延在させることができる。スリーブ２２６４が押下スリーブ２２４０にわたって、かつその周囲で定位置に来ると（図８３Ａ及び８３Ｂ）、押下部材２２５６は、図８１Ｂに示される撓曲（例えば、屈曲又は偏向）された半径方向内向きの構成で保持される。

他の実施形態では、代替結合要素は（スリーブ２２６４の代わりに）、上記に説明されるように、押下スリーブ２２４０の押下部材２２５６の周囲に摺動されるか、結合されるか、又は締め付けられ、押下部材２２５６の遊離端２２６０を半径方向内向きに押下するか、又は偏向させるように構成され得る。そのような結合要素は、リング、Ｃクランプ、又は同等物を含んでもよい。

いくつかの実施形態では、各押下部材２２５６の外面２２７０は、遊離端２２６０から突出部２２７４の頂点まで傾斜し得る。結果として、スリーブ２２６４は、押下スリーブ２２４０の近位端２２５０に向かって、突出部２２７４にわたってより円滑に前進され得る。スリーブ２２６４が、図８３Ａ及び８３Ｂに示されるように、第２の部分２２４４（及び押下スリーブ２２４０全体）にわたって配設されるとき、スリーブ２２６４の内面２２６５は、突出部２２７４に接触する。

このようにして、押下スリーブ２２４０の押下部材２２５６は、非撓曲又は静止構成若しくは状態（図８１Ａ）から撓曲又は半径方向内向きの構成若しくは状態（図８１Ｂ）に移行するように構成され得る。静止構成（図８１Ａ）では、押下部材２２５６の突出部２２７４は、押下部材２２５６の外面２２７０及び第３の部分２２４６の外面２２８０の残りの部分に対して半径方向外向きに配置される。この構成では、押下部材２２５６の内側突出部２２７６は、中心縦軸２２１４から更に離れて位置付けられる。

撓曲構成（図８１Ｂ）では、押下部材２２５６の突出部２２７４は、スリーブ２２６４によって半径方向内向きに押圧され、突出部２２７４は、（例えば、押下スリーブ２２４０の外面全体にわたって延在するスリーブに起因して）第３の部分２２４６の外面２２８０とほぼ同じ半径方向位置に（例えば、それと同一平面で）配置される。更に、この構成では、押下部材２２５６の遊離端２２６０が半径方向内向きに偏向されるため、押下部材２２５６の内側突出部２２７６は、（図８１Ａにおけるそれらの位置と比較して）中心縦軸のより近くに位置付けられる。したがって、折り畳まれたバルーンの一部（例えば、バルーン３１８の遠位端部分３３２）が、押下スリーブ２２４０の第２の部分２２４４の内側管腔２２７８によって被覆され、その内側に配置されるとき、突出部２２７６は、バルーンに対して半径方向内向きに押圧し、バルーンの一部にネガ型半径方向押下部（例えば、図４０に示される半径方向押下部３３４）を形成することができる。

このようにして、図７７～８３Ｂに図示される押下スリーブ２２４０を含むバルーンカバー２２００は、膨張式バルーンを含む送達装置の遠位端部分を被覆し、バルーンの一部にネガ型半径方向押下部を形成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、図７７～８３Ｂに示されるように、バルーンカバー２２００及び押下スリーブ２２４０は、バルーン３１８の遠位端部分３３２に半径方向押下部３３４を形成するように構成され得る（図１０及び４０）。

しかしながら、他の実施形態では、バルーンカバー２２００及び押下スリーブ２２４０は、バルーン（例えば、バルーン３１８）の代替又は付加的部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成され得る。例えば、押下部材２２５６は、押下スリーブ２２４０の代替部分に含まれ得、並びに／又は第１のシェル部材２２０２及び第２のシェル部材２２０４は、押下スリーブ２２４０の押下部材２２５６がバルーンの代替若しくは付加的部分を囲繞するように修正され得る。

図８４～８６は、膨張式バルーンと、その上に装着された位置付け機器とを含む、送達装置の遠位端部分の一部を受容し、送達装置の周囲にバルーンの特定の最終形状を形成するように構成されているバルーンカバーのためのシェル部材２３０２の別の例示的実施形態を示す。例えば、いくつかの実施形態では、バルーンカバーは、２つのシェル部材２３０２から形成され、送達装置３００の遠位端部分３０９、その上に装着されたバルーン３１８、及び弁装着部分３２４の近位で送達装置の遠位端部分に結合されている位置付け機器１１００を受容するように構成され得る。更に、いくつかの実施形態では、シェル部材２３０２から形成されたバルーンカバーは、送達装置の遠位端部分（例えば、バルーン３１８の遠位端部分３３２の半径方向押下部３３４）上に装着されたバルーンの特定の最終形状を形成するように構成され得る。

例えば、（図６９～７５Ｃを参照して上記に記載されるように）シェル部材２３０２のうちの２つを互いに（例えば、噛合係合して）結合し、シェル部材２３０２をスリーブ２０６４とともに保持することによって、バルーンカバー２０００（図６９～７５Ｃ）と類似するバルーンカバーを形成することができる。例えば、図８４～８６に示されるシェル部材２３０２は、以下に更に記載されるように、シェル部材２３０２がシェル部材２３０２の第１の部分２０１０に形成された１つ以上の押下部材２２５６を含むことができることを除いて、バルーンカバー２０００（図６９～７５Ｃ）の第１のシェル部材２００２及び／又は第２のシェル部材２００４と同一又は同様に構成され得る。

図８４～８６の実施形態に示されるように、シェル部材２３０２は、１つの押下部材２２５６を含む。したがって、２つのシェル部材２３０２を噛合及び結合することによって形成されたバルーンカバーは、２つの押下部材２２５６（例えば、各シェル部材に１つ）を含むであろう。

他の実施形態では、シェル部材２３０２は、１つを超える押下部材２２５６（例えば、２つ、３つ、又は同等物）を含むことができ、及び／又はバルーンカバーを形成する２つのシェル部材２３０２のうちの一方のみが、１つ以上の押下部材２２５６を含むことができる（他方のシェル部材は、いずれの押下部材２２５６も含まない場合がある）。

シェル部材２３０２の１つ以上の押下部材２２５６は、印加された半径方向内向きの力に応答して、半径方向内向きの構成に移行され、結果として、シェル部材２３０２内に受容されたバルーンの１つ以上の部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成され得る。押下部材２２５６は、バルーンカバー２２００の押下部材２２５６と同一又は同様に機能し、構成され得る（図７７～８３Ｂ）。しかしながら、押下スリーブ（例えば、バルーンカバー２２００の押下スリーブ２２４０）内に配置される代わりに、１つ以上の押下部材２２５６は、シェル部材２３０２内に配置又は形成され得る。

図８４～８６に示されるように、シェル部材２３０２は、第１の部分２３１０と、第２の部分２０１２とを備える。いくつかの実施形態では、第１の部分２３１０及び第２の部分２０１２は、互いに連続的であり得る。第２の部分２０１２は、その中に位置付け機器を受容するように構成され得る。加えて、第２の部分２０１２は、（例えば、図６９～７１Ｂに示すように）バルーンカバー２０００の第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第２の部分２０１２と同一又は同様に構成され得、したがって、図８４～８６では同様に標識されている。

第１の部分２３１０は、押下部材２２５６の追加を除いて、（例えば、図６９～７１Ｂに示されるように）バルーンカバー２０００の第１のシェル部材２００２及び第２のシェル部材２００４の第１の部分２０１０と同様に構成され得る。

図７８～８１Ｂを参照して上記に記載される押下部材と同様に、シェル部材２３０２の押下部材２２５６は、第１の部分２０１０の残りの部分に取り付られ、及び／又はそれと一体的である（例えば、それと一体的に形成されるか、若しくは１つの部品として成形される）取付端２２５８を有することができる（図８４～８６）。シェル部材２３０２の押下部材２２５６はまた、第１の部分の残りの部分２０１０に取り付けられていない遊離端２２６０を有することもできる。このようにして、押下部材２２５６の遊離端２２６０は、自由に移動することができ、（例えば、本明細書に記載されるように、遊離端２２６０に印加された内向きの圧力に応答して）シェル部材２３０２の中心縦軸２３１４に向かって半径方向内向きに屈曲、撓曲、又は偏向するように構成され得る。

押下部材２２５６は、第１の部分２３１０の第１の長さ２０３４の一部に沿って、取付端２２５８から遊離端２２６０まで軸方向に延在する細長い部材であり得る。図８４～８６の実施形態では、押下部材２２５６は、押下部２０２６の遠位セクション２０２８内に配置される（図７０を参照して上記に記載されるように、第１の部分２０１０に形成された押下部２０２６は、遠位セクション２０２８と、近位セクション２０３０と、中間セクション２０３２とを含むことができる）。

単一の押下部材２２５６のみが図８４～８６に示されているが、他の実施形態では、シェル部材２３０２は、第１の部分２３１０の異なる部分に配置された（例えば、図８４～８６に示される押下部材２２５６から軸方向に離隔された）付加的押下部材２２５６を含むことができる。他の実施形態では、シェル部材２３０２の単一の押下部材２２５６は、押下部に沿った異なる軸方向場所に（例えば、近位セクション２０３０又は中間セクション２０３２内に）配置され得る。

押下部材２２５６は、シェル部材２３０２の第１の部分２３１０に画定された開口部２３０６内に配置され得る（図８４～８６）。例えば、図８６に示されるように、開口部２３０６は、外面２０２２から押下部２０２６まで、かつそれを通して延在することができる。例えば、押下部材２２５６の側縁２２５７及び遊離端２２６０は、開口部２３０６を画定する第１の部分２３１０の表面から離隔され得る（例えば、それらと接触していない）（図８４及び８５）。

押下部材２２５６の外面２２７０は、その遊離端２２６０に配置された、又はそれに近接する突出部（例えば、隆起）２２７４を除いて、比較的平面的な外面であり得る（図８５及び８６）。例えば、図８６に示されるように、突出部２２７４は、外面２２７０の（例えば、平面部分）の残りの部分に対して半径方向外向きに（中心縦軸２３１４から離れて）延在することができる。更に、押下部材２２５６が、図８６に示される状態又は構成（例えば、図８１Ａを参照して上記に記載されるように、非付勢、非撓曲、非偏向、又は弛緩状態）であるとき、突出部２２７４は、外面２０２２に対して半径方向外向きに延在することができる。

いくつかの実施形態では、押下部材２２５６の内面２２７２は、その軸長に沿って輪郭形成され得る（図８６）。内面２２７２は、その軸長に沿って、取付端２２５８から遊離端２２６０に近接する場所まで、更に半径方向内向きに（中心縦軸２３１４に向かって）延在することができる。例えば、内面２２７２は、内面２２７２の残りの部分に対して、中心縦軸２３１４に向かって半径方向内向きに延在する突出部２２７６を含むことができる（図８６）。内面２２７２は、取付端２２５８から突出部２２７６まで半径方向内向きに傾斜することができる。このようにして、押下部材２２５６の厚さ又は幅は、突出部２２７６（及び図８６に示されるような突出部２２７４）の軸方向場所において最大であり得る。

いくつかの実施形態では、内面２２７２（及び突出部２２７６）の形状及び／又は輪郭は、それが被覆及び囲繞するように構成されるバルーン（例えば、バルーン３１８）の一部の特定の最終形状に基づいて構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では（上記に記載されるように）、内面２２７２は、バルーン３１８の遠位端部分３３２の特定の最終形状又は輪郭（例えば、図４０に示されるように、バルーン３１８の遠位端部分３３２に半径方向押下部３３４を含む）に従って成形され得る。

したがって、押下部材２２５６の遊離端２２６０は、印加された力（例えば、シェル部材２３０２の第１の部分２０１０を被覆するときにスリーブ２０６４によって印加される）に応答して半径方向内向きに移動するように構成され得る。したがって、シェル部材２３０２のうちの２つが、（上記に記載されるように）送達装置の遠位端部分の周りにともに結合され、スリーブ又は別の結合要素が、シェル部材２３０２の第１の部分２３１０の外面２０２２にわたって、かつそれに対して配設されるとき、各シェル部材２３０２の押下部材２２５６は、半径方向内向きに押下され、それによって、バルーン（例えば、バルーン３１８）に対して押圧し、バルーンにネガ型半径方向押下部（例えば、突出部２２７６及び内面２２７２の形状及び輪郭に従って成形される）を形成することができる。

送達装置の議論に戻ると、図９及び１４を参照して上記に紹介されたように、送達装置３００の中間シャフト３０６は、ハンドル３０２の近位端からアダプタ（例えば、図９、１４、及び１５のアダプタ３１２又は図２３のアダプタ４０２）まで近位に延在する近位端部分３１０を含むことができる。いくつかの実施形態では、アダプタは、（例えば、接着材料をアダプタ及び／又は中間シャフト３０６の近位端に適用し、紫外線光を介して接着材料を硬化させることを介して）中間シャフト３０６の近位端部分３１０に接合され得る。アダプタを中間シャフト３０６に接合した後、２つの部品は、互いに永久的に固定され得る（例えば、互いに可逆的又は取り外し可能に結合されない）。しかしながら、いくつかの事例では、アダプタと中間シャフト３０６との間のこのタイプの接続又は接合は、２つの部品間の漏出及び／又は経時的並びに／若しくは使用中に劣化し得る弱い接続をもたらし得る。

したがって、いくつかの実施形態では、中間シャフト３０６及びアダプタを互いに接合する代わりに、これらの構成要素は、シャフトコネクタ解放アセンブリを介して互いに結合され得る。シャフトコネクタ解放アセンブリは、中間シャフト３０６とアダプタとの間に緊密な漏出防止接続を提供するように構成され得る。更に、シャフトコネクタ解放アセンブリは、中間シャフト３０６及びアダプタを互いにより迅速かつ容易に結合するように構成され得る。

図８７Ａ～９６は、中間シャフト３０６及びアダプタ２４１０（例えば、送達装置３００内のアダプタ３１２と類似する、及び／又はそれに取って代わるアダプタ）のためのそのようなシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００の例示的実施形態を示す。シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、解放スリーブ２４０２と、アダプタ挿入物２４０４とを備えることができる。

図８７Ａ及び８７Ｂは、組立構成であり、中間シャフト３０６及びアダプタ２４１０（いくつかの実施形態では、アダプタ３１２と同一であるか、又はそれと類似し得る）の各々に結合されたシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００の異なる図を示す。図８８は、分解構成であり、中間シャフト３０６及びアダプタ２４１０から分解されたシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００を示す分解図である。図８９及び９０は、組立構成（図８９）及び分解構成（図９０）におけるシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００を単独で示す。図９１～９３は、解放スリーブ２４０２単独の異なる図を示し、図９４～９６は、アダプタ挿入物２４０４単独の異なる図を示す。

シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、中心縦軸２４０８を有することができる（図８７～９０）。いくつかの実施形態では、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００が、図８７Ａ及び８７Ｂに示されるように、中間シャフト３０６及びアダプタ２４１０に結合されるとき、中心縦軸２４０８は、送達装置の中心縦軸３２０と同軸であり得る。

図８７Ａ～８８に示されるように、解放スリーブ２４０２は、中間シャフト３０６の（例えば、近位端部分３１０の）近位端３０７を受容し、それに、及び／又はその周囲に結合するように構成される。例えば、解放スリーブ２４０２は、中間シャフト３０６の近位端３０７に直接結合され得る。本明細書で使用される場合、直接結合されることは、いずれの介在構成要素もその間に配設されていない、２つの構成要素間の結合を指すことができる。

解放スリーブ２４０２は、アダプタ挿入物２４０４内に嵌合し、それに取り外し可能に結合されるように更に構成される。いくつかの実施形態では、解放スリーブ２４０２及びアダプタ挿入物２４０４は、互いに直接結合され得る。

加えて、アダプタ挿入物２４０４は、アダプタ２４１０の接続部分２４１２内に嵌合し、それに結合されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、アダプタ挿入物は、接続部分２４１２に／内に直接結合され得る。

いくつかの実施形態では、接続部分２４１２はまた、本明細書ではアダプタ接続部分２４１２とも称され得、アダプタ２４１０の残りの部分と一体的に形成されるか、又はアダプタ２４１０などのアダプタに結合されるように構成されるかのいずれかであり得る。

図８７Ａの斜視図及び図８７Ｂの断面図に示されるように、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００が組み立てられ、中間シャフト３０６をアダプタ２４１０に接続するとき、アダプタ２４１０の接続部分２４１２は、アダプタ挿入物２４０４を囲繞し（例えば、その周囲に配置され）、アダプタ挿入物２４０４は、解放スリーブ２４０２を囲繞し、解放スリーブ２４０２は、中間シャフト３０６の近位端３０７を囲繞する。

いくつかの実施形態では、アダプタ２４１０は、接続部分２４１２と、分岐部分２４１４とを備えることができる。他の実施形態では、接続部分２４１２及び分岐部分２４１４は、最初に互いから分離し、次いで、（例えば、以下に更に記載されるように、溶接又は他の機械的若しくは化学的固定手段を介して）ともに接続され得る。

いくつかの実施形態では、分岐部分２４１４は、アダプタ３１２（図９及び１４～１６）と類似し得る。例えば、分岐部分２４１４は、それを通してガイドワイヤを受容するように構成された（例えば、アダプタ３１２の第１のポート３３８と類似する）第１のポート２４１６と、流体源から流体（例えば、膨張流体）を受容するように構成された（例えば、アダプタ３１２の第２のポート３４０と類似する）第２のポート２４１８とを含むことができる。第２のポート２４１８は、上記に記載されるように、中間シャフト３０６の内側管腔に流体的に結合され得る。

いくつかの実施形態では、分岐部分２４１４は、第２のポート２４１８が分岐部分２４１４の本体に対して回転可能である、図２３～２７のアダプタ４０２と同様に構成され得る。

図８７Ａ～８８に示されるように、いくつかの実施形態では、アダプタ２４１０の接続部分２４１２は、分岐部分２４１４及び中間シャフト３０６よりも大きい外径を有することができる。

図８８に示されるように、接続部分２４１２は、その中にアダプタ挿入物２４０４を受容するように構成（例えば、成形）されている空洞２４２０を含むことができる。例えば、以下に更に詳細に記載されるように、いくつかの実施形態では、空洞２４２０及びアダプタ挿入物２４０４の外面は、アダプタ挿入物２４０４及び接続部分２４１２がともに（例えば、噛合係合して）圧入され得るように、対応して成形され得る。

図９１～９３を参照すると、それぞれ、解放スリーブ２４０２の斜視図、側面図、及び断面図が示されている。解放スリーブ２４０２は、第１の（例えば、遠位）部分２４２２と、第２の（例えば、近位）部分２４２４とを備えることができる。

第１の部分２４２２は、解放スリーブ２４０２の第１の（例えば、遠位）端２４２８に配置された第１のフランジ２４２６を備えることができる。いくつかの実施形態では、第１の部分２４２２は、解放スリーブ２４０２の円周の周囲に、第１の部分２４２２の本体２４３４から半径方向外向きに延在する、１つ以上の付加的フランジ、延在部分、又はリング部分を備えることができる（したがって、それらはまた、外向きに延在するリング部分とも称され得る）。

いくつかの実施形態では、図９１～９３に示されるように、解放スリーブ２４０２は、軸方向に互いから離隔されている（また、第１のフランジ２４２６からも離隔されている）第２のフランジ２４３０及び第３のフランジ２４３２を含む、２つの付加的フランジを含むことができる。他の実施形態では、解放スリーブ２４０２は、２つを超える、又は２つ未満の付加的フランジ（例えば、０、１つ、３つ、４つ、又は同等物）を含むことができる。

第２の部分２４２４は、中心縦軸２４０８（図８９及び９０に示されるように、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００に含まれたときに解放スリーブ２４０２の中心縦軸でもあり得る）に対して半径方向内向きに撓曲又は屈曲するように構成され得る。

図９１～９３に示されるように、第２の部分２４２４は、第１の部分２４２２から解放スリーブ２４０２の第２の（例えば、近位）端２４４０に配置されたより広いカラー部分２４３８まで狭小化する本体２４３６を備えることができる。第２の部分２４２４はまた、解放スリーブ２４０２の可撓性部分とも称され得る。

カラー部分２４３８は、本体２４３６のより狭い部分から半径方向外向きに延在することができる。例えば、図９３に示されるように、第２の端部２４４０において、カラー部分２４３８は、本体２４３６の狭い部分の第２の直径２４４４よりも大きい第１の直径２４４２を有することができる。第１の直径２４４２はまた、（例えば、図９０～９３に示されるように、解放スリーブ２４０２がアダプタ挿入物２４０４から分解されるときに）第１の部分２４２２に隣接して配置されている本体２４３６のより広い部分の第３の直径２４４６よりも大きくあり得る。

第２の部分２４２４はまた、本体２４３６及びカラー部分２４３８を通して第２の端部２４４０まで軸方向に延在する１つ以上のスロット２４４８を含むこともできる。１つ以上のスロット２４４８は、カラー部分２４３８が、（例えば、以下に更に記載されるように、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００内のアダプタ挿入物２４０４内に配設されたときに）アダプタ挿入物２４０４からの半径方向内向きの圧力に応答して、中心縦軸２４０８に向かって半径方向内向きに撓曲することができるように、可撓性を第２の部分２４２４に提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第２の部分２４２４は、本体２４３６の円周の周囲に互いから離隔されている複数のスロット２４４８を含むことができる。

いくつかの実施形態では、解放スリーブ２４０２は、図９３に示されるように、分解されたときに第１の端部２４２８から第２の端部２４４０まで、その長さに沿って比較的一定である内径２５５２を有する内側管腔２４５０を含むことができる。しかしながら、上記及び更に下記に記載されるように、カラー部分２４３８は、半径方向内向きに押動又は押下され、それによって、解放スリーブ２４０２の第２の端部２４４０において内側管腔２４５０を狭小化することができる。

図９４～９６を参照すると、それぞれ、アダプタ挿入物２４０４の斜視図、側面図、及び断面図が示されている。アダプタ挿入物２４０４は、アダプタ挿入物２４０４の第１の（例えば、遠位）端２４５６から第２の（例えば、近位）端２４５８まで延在する本体２４５４を備えることができる。

いくつかの実施形態では、第１の端部２４５６において、本体２４５４の外面２４６０は、第１の外径２４６４を有するより広いフランジ付き部分２４６２を有することができる。フランジ付き部分２４６２は、アダプタ２４１０の接続部分２４１２の空洞２４２０のより広い空洞部分２４２１内に嵌合するように構成（例えば、サイズ決定）され得る（図８７Ａ～８８）。

いくつかの実施形態では、第２の端部２４５８において、本体２４５４は、より狭い部分２４６６を有することができ、より狭い部分２４６６における外面２４６０は、第２の外径２４６５を有することができる。いくつかの実施形態では、第２の外径２４６５は、より狭い部分２４６６の軸長に沿って変化し得る（図９６）。しかしながら、他の実施形態では、第２の外径２４６５は、より狭い部分２４６６の軸長に沿って一定であり得る。

いくつかの実施形態では、本体２４５４の外面２４６０は、リング部分２４６８などの１つ以上の付加的幾何学的特徴を有することができる。他の実施形態では、本体２４５４は、リング部分２４６８を含まない場合がある。

アダプタ挿入物２４０４の本体２４５４は、アダプタ挿入物２４０４の軸長に沿って変化し、様々な直径を有する複数の空洞を含み得る内部空洞２４７１を画定する直径を有する内面（又は管腔）２４７０を含むことができる（図９６）。

いくつかの実施形態では、内面２４７０によって画定された空洞部分は、第１の内径２４７４を有する第１の空洞部分２４７２を含む。第１の空洞部分２４７２は、その中に第１のフランジ２４２６を受容するように構成され得る（図８７Ｂ及び８９）。

いくつかの実施形態では、内面２４７０によって画定された空洞部分は、第２の内径２４７８を有する第２の空洞部分２４７６を含む（図９６）。いくつかの実施形態では、第２の空洞部分２４７６は、第３の内径２４８４を有する第３の空洞部分２４８２まで（直径が）狭小化するテーパ状部分２４８０を含むことができる。したがって、第３の内径２４８４は、第２の内径２４７８よりも小さくあり得る（図９６）。

いくつかの実施形態では、内面２４７０によって画定された空洞部分は、その中に密封部材２４０６を受容するように構成されている第４の空洞部分２４８６を含むことができる（図９６及び８７Ｂ）。第４の空洞部分２４８６は、第３の内径２４８４よりも大きい第４の内径２４８８を有することができる。

いくつかの実施形態では、内面２４７０によって画定された空洞部分は、より狭い部分２４６６の一部であり、第５の内径２４９２を有する第５の空洞部分２４９０を含むことができる。いくつかの実施形態では、図９６に示されるように、第５の内径２４９２は、第３の内径２４８４よりも小さい。

図８７Ｂに示されるように、解放スリーブ２４０２の第２の部分２４２４の大部分は、アダプタ挿入物２４０４の第３の空洞部分２４８２内に嵌合し、受容されるように構成され得る。更に、解放スリーブ２４０２の第１の部分２４２２の大部分は、アダプタ挿入物２４０４の第２の空洞部分２４７６内に嵌合し、受容されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、図８７Ｂに示され、上記に紹介されたように、解放スリーブ２４０２の第１のフランジ２４２６は、アダプタ挿入物２４０４の第１の空洞部分２４７２内に嵌合し、受容されるように構成され得る。

例えば、アダプタ挿入物２４０４内の解放スリーブ２４０２の挿入中に、解放スリーブ２４０２の第２の部分２４２４のカラー部分２４３８は、第２の空洞部分２４７６のテーパ状部分２４８０内の内面２４７０と接触する（かつそれに対して摺動する）につれて、半径方向内向きに押下し始めることができる。例えば、カラー部分２４３８の第１の直径２４４２は（図９３に示されるように、アダプタ挿入物から分解されたとき）、第３の空洞部分２４８２の第３の内径２４８４よりも大きくあり得る。したがって、カラー部分２４３８が、図８７Ｂに示されるように、アダプタ挿入物２４０４の第３の空洞部分２４８２内に配設されるとき、解放スリーブ２４０２のカラー部分２４３８は、半径方向向きに押下され、（図８７Ｂに示されるように）中間シャフト３０６の周囲に配置されたとき、中間シャフト３０６に対して押圧することができる。結果として、解放スリーブ２４０２は、中間シャフト３０６に、かつその周囲に緊密に結合することができる。例えば、解放スリーブ２４０２は、アダプタ挿入物２４０４からの半径方向内向きの圧力を介して、中間シャフト３０６の近位端３０７と結合接触して保持され得る。

例えば、いくつかの実施形態では、解放スリーブ２４０２がアダプタ挿入物２４０４の内部空洞２４７１内に受容され、カラー部分２４３８が第３の空洞部分２４８２内に配設されるとき、カラー部分２４３８の第１の直径２４４２は、第３の空洞部分２４８２の第３の内側直径２４８４よりも小さいか、又はそれと等しくあり得る。

更に、いくつかの実施形態では、図８７Ｂに示されるように、密封部材２４０６は、アダプタ挿入物の第４の空洞２４８６内にカラー部分２４３８に隣接して位置付けられ得る。結果として、密封部材２４０６は、中間シャフト３０６を取り囲み、その周囲に密封し、アダプタ２４１０を通して中間シャフト３０６の内腔まで通過する流体がアダプタ２４１０を介して流出する可能性を低減し得る。したがって、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、中間シャフト３０６とアダプタ２４１０（又は本明細書に記載される他のアダプタの１つなどの類似アダプタ）との間に確実な流体密封接続を提供するように構成される。

シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００の構成要素（例えば、図９０の分解図に示されるような）は、ともに、かつアダプタ２４１０（又は類似アダプタ）及び／又は中間シャフト３０６に様々な様式で組み立てられ、（図８７Ａ、８７Ｂ、及び８９に示されるように）中間シャフト３０６及び標的２４１０を互いに接続する最終的な組み立てられたコネクタ解放アセンブリ２４００を形成することができる。

いくつかの実施形態では、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００を中間シャフト３０６及びアダプタ２４１０に組み立てるために、解放スリーブ２４０２は、中間シャフト３０６（又はコネクタに結合される別のシャフト）の近位端３０７の周囲に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、密封部材２４０６は、アダプタ挿入物内に（例えば、第４の空洞２４８６内に）配設され得る。ともに、解放スリーブ２４０２及び中間シャフト３０６は、（上記に記載されるように）アダプタ挿入物内に摺動され得る。いくつかの実施形態では、解放スリーブ２４０２及びアダプタ挿入物２４０４は、互いに、及び中間シャフトに結合係合してともにしっかりと圧入され得るようにサイズ決定され得る。

いくつかの実施形態では、組み立てられたシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、アダプタ２４１０の接続部分２４１２に圧入されるように構成され得る。例えば、上記に記載されるように、アダプタ挿入物２４０４は、（図８７Ｂに示されるように）接続部分２４１２内に緊密に嵌合し、かつそれにしっかりと結合するように成形され得る。結果として、シャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、アダプタ２４１０にしっかりと結合され、それによって、中間シャフト３０６をアダプタ２４１０に結合することができる。

他の実施形態では、アダプタ２４１０（又は他のアダプタ）は、２つの部品として製造され得る。例えば、接続部分２４１２は、アダプタ２４１０の残りの部分（例えば、分岐部分２４１４）から分離し得る。そのような実施形態では、組み立てられたシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００（中間シャフト３０６の周囲に組み立てられた）は、接続部分２４１２に圧入され得るか、又は組み立てられたシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、（例えば、超音波溶接を介して）接続部分２４１２に、かつその内側に溶接され得る。いずれの場合も、次いで、組み立てられたシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００に結合された接続部分２４１２は、アダプタ２４１０の分岐部分２４１４に（例えば、超音波溶接を介して）永久的に固定又は溶接され得る。

いくつかの実施形態では、接続部分２４１２がアダプタとは別個の部品として製造されるとき、アダプタは、本明細書に記載される他のアダプタ（例えば、図１４及び１５に示されるアダプタ３１２又は図２３～２７に示されるアダプタ４０２）のうちの１つであり得、次いで、接続部分２４１２は、上記に記載されるように、アダプタに溶接され得る。

更に他の実施形態では、アダプタ挿入物２４０４及びアダプタ２４１０は、１つの部品として形成され得る。例えば、アダプタ挿入物２４０４及びアダプタ２４１０は、（例えば、オーバーモールドを介して）ともに成形され得る。そのような実施形態では、次いで、中間シャフト３０６の周囲に結合された解放スリーブ２４０２は、（上記に記載されるように）アダプタ挿入物２４０４に挿入され得る。結果として、中間シャフト３０６及びアダプタ２４１０は、ともにしっかりと結合されるであろう。

いくつかの実施形態では、図１５～２２に示される回転可能なノブ３１４は、アダプタの接続部分２４１２の遠位で（上記に記載されるように）中間シャフト３０６に取り付けられ得る（例えば、アダプタ２４１０及びシャフトコネクタ解放アセンブリ２４００は、図１５～１７に示されるアダプタ３１２に取って代わることができる）。

開示される技術の付加的実施例
開示される主題の上記に記載される実装を考慮して、本出願は、以下に列挙される付加的実施例を開示する。単独で実施例の１つの特徴、又は組み合わせて、任意選択的に、１つ以上の更なる実施例の１つ以上の特徴と組み合わせて取り込まれる実施例の１つを超える特徴は、本出願の開示内に同様に含まれる更なる実施例であることに留意されたい。

実施例１．送達装置のためのバルーンカバーであって、バルーンカバーが、互いに噛合係合するように構成されている第１のシェル部材及び第２のシェル部材を備え、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第１の部分及び第２の部分を含み、第２の部分が、第１の部分よりも大きい幅を有し、幅が、バルーンカバーの中心縦軸に垂直な方向に画定されており、第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分が、送達装置の遠位端部分、及び送達装置の遠位端部分上に装着された膨張式バルーンの少なくとも一部分を受容するように構成されている第１の空洞を画定し、第１のシェル部材の第２の部分及び第２のシェル部材の第２の部分が、送達装置の遠位端部分上に装着された位置付け機器を、送達装置の遠位端部分の弁装着部分の近位で受容するように構成されている第２の空洞を画定している、バルーンカバー。

実施例２．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々について、第１の部分が、外面と、内面と、内面内に押下され、外面に向かい、第１の部分の長さに沿って延在する、押下部と、を備え、長さが、中心縦軸に平行な方向に画定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１に記載のバルーンカバー。

実施例３．第１のシェル部材の第１の部分の内面、及び第２のシェル部材の第１の部分の内面が、互いに噛合係合するように構成されており、第１のシェル部材の押下部及び第２のシェル部材の押下部が、一緒に、第１の空洞を形成している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２に記載のバルーンカバー。

実施例４．押下部が、送達装置の遠位肩部に重複するバルーンの遠位端部分を受容するように形状決定されている遠位セクションと、送達装置の弁装着部分に重複するバルーンの中間部分を受容するように形状決定されている近位セクションと、を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２又は３に記載のバルーンカバー。

実施例５．近位セクションが、遠位セクションよりも狭い、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４に記載のバルーンカバー。

実施例６．遠位セクションが、送達装置のノーズコーンの一部分を受容するように更に形状決定され、ノーズコーンが、送達装置の遠位端に配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４又は５に記載のバルーンカバー。

実施例７．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々に対して、押下部の遠位セクションの領域内の第１の部分に配置された押下部材を更に備え、押下部材が、バルーンの遠位端部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成され、押下部材が、輪郭付き内面と、押下部材の遊離端に隣接して配置された第１の突出部を含む外面と、を有し、遊離端が、押下部材の取り付けられた端、及び第１のシェル部材又は第２のシェル部材の第１の部分の外面に対して、中心縦軸に向かって半径方向内向きに偏向するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４～６のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例８．押下部材の内面が、遊離端に隣接して配置された第２の突出部を備え、第２の突出部が、バルーンの遠位端部分にネガ型半径方向押下部を形成するように形状決定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例７に記載のバルーンカバー。

実施例９．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が互いに噛合係合で保持されるように、第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分の周囲に位置付けられるように構成されたスリーブを更に備え、各押下部材の遊離端は、スリーブが第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分の周囲に位置付けられるときに、第１の突出部が、対応する第１のシェル部材又は第２のシェル部材の第１の部分の外面と整合されるように、半径方向内向きに移動するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例８に記載のバルーンカバー。

実施例１０．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第１の部分が、第１の部分の一部分に沿って、取り付けられた端から押下部材の遊離端に軸方向に延在する細長い押下部材を含み、押下部材の遊離端が、半径方向内向きの圧力に応答して、中心縦軸に向かって半径方向内向きに偏向し、押下部材が取り囲むバルーンの一部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２～６のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例１１．押下部材が、外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、内面から半径方向内向きに延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、第１の突出部及び第２の突出部が、押下部材の遊離端に隣接して配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１０に記載のバルーンカバー。

実施例１２．第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分の各々の一部分を受容し、その周りで結合するように構成された押下スリーブを更に備え、押下スリーブが、１つ以上の押下部材を備え、１つ以上の押下部材の各押下部材が、押下スリーブの残りの部分に取り付けられず、かつ押下スリーブが取り囲むバルーンの一部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、遊離端を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２又は３に記載のバルーンカバー。

実施例１３．押下スリーブが、送達装置の遠位部分を受容するように構成された第１の部分と、バルーンの遠位端部分を受容するように構成された第２の部分と、第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分の各々を受容し、それらの周りで結合するように構成された第３の部分と、を備え、第２の部分が、押下スリーブの第１の部分と第３の部分との間に配設され、１つ以上の押下部材が、押下スリーブの第２の部分に配置され、１つ以上の押下部材が、バルーンの遠位端部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１２に記載のバルーンカバー。

実施例１４．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持され、かつ１つ以上の押下部材の各押下部材の遊離端が、半径方向内向きに押下されるように、押下スリーブの第２の部分及び第３の部分、並びに第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分の周りに位置付けられるように構成された管状スリーブを更に備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１３に記載のバルーンカバー。

実施例１５．押下スリーブが、押下スリーブの円周の周囲に互いから離間されている２つ以上の押下部材を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１２～１４のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例１６．１つ以上の押下部材の各押下部材が、外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、内面から半径方向内向きに延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、第１の突出部及び第２の突出部が、押下部材の遊離端に隣接して配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１２～１５のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例１７．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２の部分が、第２の部分の遠位端を形成する壁及び２つの湾曲した壁によって画定され、バルーンカバーの中心縦軸が、第１の壁に対して垂直であり、２つの湾曲した壁が、軸方向において、第１の壁から第２の部分の近位端まで延在している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１～１６のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例１８．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２の部分が、円周方向において、２つの湾曲した壁の間を延在し、かつ第１の壁に対して垂直に配設されている、第４の壁によって更に画定され、第４の壁が、開口部を画定している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１７に記載のバルーンカバー。

実施例１９．第２の空洞が、直径及び高さを有し、高さが、第１のシェル部材の第４の壁及び第２のシェル部材の第４の壁のそれぞれの内面の間で画定され、直径が、第１のシェル部材の２つの湾曲した壁のうちの第１の湾曲した壁と、第２のシェル部材の２つの湾曲した壁のうちの第２の湾曲した壁との間で画定され、高さが、直径よりも小さい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１８に記載のバルーンカバー。

実施例２０．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２の部分が、第１の壁及び２つの湾曲した壁の縁に沿って形成される噛合表面を含み、噛合表面が、噛合表面の第１の部分に沿って延在する第１の噛合要素と、噛合表面の第２の部分に沿って延在する第２の噛合要素と、を含み、噛合表面の第１の部分及び第２の部分が、中心縦軸に対して、それぞれの第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第２の部分の反対側に配設されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１７～１９のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例２１．第１のシェル部材の第１の噛合要素が、第２のシェル部材の第２の噛合要素と噛合するように構成され、第１のシェル部材の第２の噛合要素は、第１のシェル部材及び第２のシェル部材のそれぞれの噛合表面が互いに係合されるときに、第２のシェル部材の第１の噛合要素と噛合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２０に記載のバルーンカバー。

実施例２２．第１の噛合要素が、突出部であり、第２の噛合要素が、溝である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２０又は２１に記載のバルーンカバー。

実施例２３．第２の空洞の直径が、位置付け機器のフランジ部分の外径よりも大きいように選択されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１～２２のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例２４．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持されるように、第１のシェル部材の第１の部分及び第２のシェル部材の第１の部分の周りに位置付けられるように構成されたスリーブを更に備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１～２３のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例２５．第１のシェル部材の第２の部分は、第２の空洞内に突出し、位置付け機器及びバルーンカバーが互いに対して回転することを防止されるように、位置付け機器の一部分を内部に受容して保持するように構成された１つ以上の空洞を形成する、１つ以上の突出壁部分を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例１～２４のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例２６．アセンブリであって、アセンブリが、送達装置であって、第１のシャフト、及び第１のシャフトを通して延在し、第１のシャフトの遠位端部分を越えて遠位に延在する遠位端部分を有する、第２のシャフトを含む、送達装置と、第１のシャフトの遠位端部分に結合され、半径方向に圧縮された状態で人工弁を受容するように構成されている送達装置の弁装着部分に重複する、膨張式バルーンと、第１のシャフトの遠位端部分に、弁装着部分の近位で結合された位置付け機器と、バルーンカバーであって、バルーン及び位置付け機器の周りに互いに噛合係合するように構成された第１のシェル部材及び第２のシェル部材を含み、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第１のシェル部分及び第２のシェル部分を含み、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第１のシェル部分が、バルーンの少なくとも一部分及び第２のシャフトの遠位端部分を受容するように構成された第１の空洞を画定し、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第２のシェル部分が、位置付け機器を受容するように構成された第２の空洞を画定している、バルーンカバーと、を備える、アセンブリ。

実施例２７．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第１のシェル部分の幅が、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２のシェル部分の幅よりも小さく、幅が、バルーンカバーの中心縦軸に垂直な方向に画定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６に記載のアセンブリ。

実施例２８．バルーンカバーの中心縦軸は、第１のシェル部材及び第２のシェル部材が送達装置の周りで互いに噛合係合されているときに、送達装置の中心縦軸と同軸である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２７に記載のアセンブリ。

実施例２９．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、平面噛合表面を備え、第１のシェル部材の平面噛合表面及び第２のシェル部材の平面噛合表面が、互いに噛合係合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～２８のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例３０．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が互いに噛合係合されているとき、それらのそれぞれの平面噛合表面が、互いに対面接触する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２９に記載のアセンブリ。

実施例３１．第１のシェル部材の第２のシェル部分に含まれる平面噛合表面の一部分が、第１の噛合要素を備え、第２のシェル部材の第２のシェル部分に含まれる平面噛合表面の一部分が、第２の噛合要素を備え、第１の噛合要素及び第２の噛合要素が、互いに噛合し、第１のシェル部材及び第２のシェル部材が互いに対して摺動することを防止するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２９又は３０に記載のアセンブリ。

実施例３２．第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分が、各々、外面と、内面と、内面内に押下され、外面に向かい、それぞれの第１の部分の長さに沿って延在する、押下部と、を備え、長さが、中心縦軸に平行な方向に画定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～３１のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例３３．第１のシェル部材の第１のシェル部分の内面、及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の内面が、互いに噛合係合するように構成されており、第１のシェル部材の押下部及び第２のシェル部材の押下部が、一緒に、第１の空洞を形成している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３２に記載のアセンブリ。

実施例３４．押下部が、送達装置の遠位肩部に重複するバルーンの遠位端部分を受容するように形状決定されている遠位セクションと、送達装置の弁装着部分に重複するバルーンの中間部分を受容するように形状決定されている近位セクションと、を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３２又は３３に記載のアセンブリ。

実施例３５．遠位肩部が、第２のシャフトの遠位端部分に結合され、弁装着部分に隣接して配設された広口部分を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３４に記載のアセンブリ。

実施例３６．中間セクションが、遠位セクション及び近位セクションの各々よりも狭い、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３４又は３５に記載のアセンブリ。

実施例３７．遠位セクションが、送達装置のノーズコーンの一部分を受容するように更に形状決定され、ノーズコーンが、送達装置の遠位端に配設され、遠位肩部に結合されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３４～３６のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例３８．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第１のシェル部分が、押下部の遠位部分の領域内で、内部に配置された押下部材を備え、押下部材が、バルーンの遠位端部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成され、押下部材が、輪郭付き内面と、押下部材の遊離端に隣接して配置された第１の突出部を含む外面と、を備え、遊離端が、押下部材の取り付けられた端、及び第１のシェル部材又は第２のシェル部材の第１のシェル部分の外面に対して、中心縦軸に向かって半径方向内向きに偏向するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３４～３７のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例３９．押下部材の内面が、遊離端に隣接して配置された第２の突出部を備え、第２の突出部が、バルーンの遠位端部分にネガ型半径方向押下部を形成するように形状決定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３８に記載のアセンブリ。

実施例４０．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が互いに噛合係合で保持されるように、第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の周囲に位置付けられるように構成されたスリーブを更に備え、各押下部材の遊離端は、スリーブが第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の周囲に位置付けられるときに、第１の突出部が、対応する第１のシェル部材又は第２のシェル部材の第１のシェル部分の外面と整合されるように、半径方向内向きに移動するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例３９に記載のアセンブリ。

実施例４１．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第１のシェル部分が、第１のシェル部分の長さの一部分に沿って、取り付けられた端から押下部材の遊離端に軸方向に延在する細長い押下部材を含み、押下部材の遊離端が、半径方向内向きの圧力に応答して、バルーンカバーの中心縦軸に向かって半径方向内向きに偏向し、押下部材が取り囲むバルーンの一部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～３７のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例４２．押下部材が、外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、内面から半径方向内向きに延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、第１の突出部及び第２の突出部が、押下部材の遊離端に隣接して配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４１に記載のアセンブリ。

実施例４３．第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の各々の一部分に結合するように構成された押下スリーブを更に備え、押下スリーブが、押下スリーブの残りの部分に取り付けられず、かつバルーンカバーの中心縦軸に対して、半径方向内向きに偏向し、バルーンの一部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、遊離端を含む、１つ以上の押下部材を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～３７のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例４４．押下スリーブが、送達装置の遠位部分を受容するように構成された第１の部分と、バルーンの遠位端部分を受容するように構成された第２の部分と、第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の各々を受容し、それらの周りで結合するように構成された第３の部分と、を備え、第２の部分が、押下スリーブの第１の部分と第３の部分との間に配設され、１つ以上の押下部材が、押下スリーブの第２の部分に配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４３に記載のアセンブリ。

実施例４５．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持され、かつ１つ以上の押下部材の各押下部材の遊離端が、半径方向内向きに押下されるように、押下スリーブの第２の部分及び第３の部分、並びに第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の周りに位置付けられるように構成されたスリーブを更に備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４３又は４４に記載のアセンブリ。

実施例４６．押下スリーブが、押下スリーブの円周の周囲に互いから離間されている２つ以上の押下部材を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４３～４５のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例４７．１つ以上の押下部材の各押下部材が、外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、内面から半径方向内向きに延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、第１の突出部及び第２の突出部が、押下部材の遊離端に隣接して配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４３～４６のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例４８．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２のシェル部分が、第２のシェル部分の遠位端を形成する第１の壁、及び２つの湾曲した壁によって画定され、バルーンカバーの中心縦軸が、第１の壁に対して垂直であり、２つの湾曲した壁が、中心縦軸に対する軸方向において、第１の壁から第２のシェル部分の近位端まで延在している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～４７のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例４９．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２のシェル部分が、円周方向において、２つの湾曲した壁の間を延在し、かつ第１の壁に対して垂直に配設されている、第４の壁によって更に画定され、第４の壁が、開口部を画定している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４８に記載のアセンブリ。

実施例５０．第２の空洞が、直径及び高さを有し、高さが、第１のシェル部材の第４の壁及び第２のシェル部材の第４の壁のそれぞれの内面の間で画定され、直径が、第１のシェル部材の２つの湾曲した壁のうちの第１の湾曲した壁と、第２のシェル部材の２つの湾曲した壁のうちの第２の湾曲した壁との間で画定され、高さが、直径よりも小さい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４９に記載のアセンブリ。

実施例５１．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２のシェル部分が、第１の壁及び２つの湾曲した壁の縁に沿って形成される噛合表面を含み、噛合表面が、噛合表面の第１の部分に沿って延在する第１の噛合要素と、噛合表面の第２の部分に沿って延在する第２の噛合要素と、を含み、噛合表面の第１の部分及び第２の部分が、中心縦軸に対して、それぞれの第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第２のシェル部分の反対側に配設されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例４８～５０のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例５２．第１のシェル部材の第１の噛合要素が、第２のシェル部材の第２の噛合要素と噛合するように構成され、第１のシェル部材の第２の噛合要素は、第１のシェル部材及び第２のシェル部材のそれぞれの噛合表面が互いに係合されるときに、第２のシェル部材の第１の噛合要素と噛合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５１に記載のアセンブリ。

実施例５３．第１の噛合要素が、突出部であり、第２の噛合要素が、溝である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５１又は５２に記載のアセンブリ。

実施例５４．位置付け機器が、位置付け機器の遠位端に配設され、位置付け機器の本体から半径方向外向きに延在するフランジ部分を備え、第２の空洞の直径が、位置付け機器のフランジ部分の外径よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～５３のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例５５．第１のシェル部材の第２のシェル部分は、第２の空洞内に突出し、位置付け機器及びバルーンカバーが互いに対して回転することを防止されるように、位置付け機器のフランジ部分の一部分を内部に受容して保持するように構成された１つ以上の空洞を形成する、１つ以上の１つ以上の突出壁部分を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５４に記載のアセンブリ。

実施例５６．第１のシェル部材及び第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持されるように、第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の周りに位置付けられるように構成されたスリーブを更に備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～５４のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例５７．送達装置の遠位端部分上に配設された放射線不透過性マーカーを更に備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例２６～５５のいずれか１つに記載のアセンブリ。

実施例５８．放射線不透過性マーカーが、第２のシャフトの遠位端部分に結合された遠位肩部上に配設され、遠位肩部が、弁装着部分に隣接して配設されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５７に記載のアセンブリ。

実施例５９．送達装置のためのバルーンカバーであって、バルーンカバーが、送達装置の遠位端部分の周りに互いに噛合係合するように構成されている第１のシェル部材及び第２のシェル部材であって、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第１のシェル部分を含み、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第１のシェル部分が、送達装置の遠位端部分の弁装着部分に重複するバルーンの少なくとも一部分を受容するように構成された第１の空洞を画定する、第１のシェル部材及び第２のシェル部材と、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第１のシェル部分を受容し、それらに結合するように構成された第１の部分、並びに１つ以上の押下部材を含む第２の部分を含む、押下スリーブであって、１つ以上の押下部材の各押下部材が、バルーンカバーの中心縦軸に向かって半径方向内向きに移動するように構成されている遊離端を有する、押下スリーブと、押下スリーブの第２の部分の周りに配置され、１つ以上の押下部材が、押下スリーブが取り囲むバルーンの一部分にネガ型押下部を形成するように、１つ以上の押下部材を半径方向内向きに押下するように構成されている、結合要素と、を備える、バルーンカバー。

実施例６０．押下スリーブが、送達装置の遠位部分を受容するように構成された第３の部分を更に備え、第２の部分が、押下スリーブの第１の部分と第３の部分との間に配設されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５９に記載のバルーンカバー。

実施例６１．送達装置の遠位部分は、バルーンが重複する遠位肩部の遠位部分と、送達装置のノーズコーンの一部分と、を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例６０に記載のバルーンカバー。

実施例６２．各押下部材が、軸方向に、取り付けられた端から遊離端まで延在し、各押下部材は、押下スリーブの第２の部分の壁内に形成された開口部内で、押下部材の側縁及び遊離端が第２の部分の壁の表面から離間され、かつ各押下部材の取り付けられた端が押下スリーブの第２の部分の壁と連続するように配置されたカンチレバーとして構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５９～６１のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例６３．押下スリーブが、押下スリーブの円周の周囲に互いから離間されている２つ以上の押下部材を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５９～６２のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例６４．各押下部材が、中心縦軸に向かって、外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、内面から半径方向内向きに延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、第１の突出部及び第２の突出部が、押下部材の遊離端に隣接して配置されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５９～６３のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例６５．各押下部材は、第１の突出部が押下スリーブの第１の部分の外面に対して半径方向外向きに配置され、かつ第２の突出部が中心縦軸から更に離れて配置される、静止構成から、第１の突出部が押下スリーブの第１の部分の外面と同じ半径方向位置に配置され、かつ第２の突出部が中心縦軸のより近くに配置される、湾曲構成に移動するように構成され、静止構成では、結合要素が、押下スリーブの第２の部分の周りに配置されず、湾曲構成では、結合要素が、押下スリーブの第２の部分の周りに配置される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例６４に記載のバルーンカバー。

実施例６６．結合要素が、管状スリーブであり、スリーブは、第１のシェル部材及び第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持されるように、押下スリーブの第２の部分及び第１の部分、並びに第１のシェル部材の第１のシェル部分及び第２のシェル部材の第１のシェル部分の周りに位置付けられるように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５９～６５のいずれか一項に記載のバルーンカバー。

実施例６７．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々が、第２のシェル部分を更に備え、第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第２のシェル部分が、送達装置の遠位端部分上に装着された位置付け機器を、送達装置の弁装着部分の近位で受容するように構成された第２の空洞を画定している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例５９～６６のいずれか一項に記載のバルーンカバー。

実施例６８．位置付け機器が、位置付け機器の遠位端に配設され、位置付け機器の本体から半径方向外向きに延在するフランジ部分を備え、第２の空洞の直径が、位置付け機器のフランジ部分の外径よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例６７に記載のバルーンカバー。

実施例６９．第１のシェル部材の第２のシェル部分及び第２のシェル部材の第２のシェル部分が、各々、それぞれの第１のシェル部分の遠位端を形成する第１の壁、及び２つの湾曲した壁によって画定され、バルーンカバーの中心縦軸が、第１の壁に対して垂直であり、２つの湾曲した壁が、中心縦軸に対する軸方向において、第１の壁からそれぞれの第１のシェル部材及び第２のシェル部材の近位端まで延在している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例６７又は６８に記載のバルーンカバー。

実施例７０．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２のシェル部分が、円周方向において、２つの湾曲した壁の間を延在し、かつ第１の壁に対して垂直に配設されている、第４の壁によって更に画定され、第４の壁が、開口部を画定している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例６９に記載のバルーンカバー。

実施例７１．第２の空洞が、直径及び高さを有し、高さが、第１のシェル部材の第４の壁及び第２のシェル部材の第４の壁のそれぞれの内面の間で画定され、直径が、第１のシェル部材の２つの湾曲した壁のうちの第１の湾曲した壁と、第２のシェル部材の２つの湾曲した壁のうちの第２の湾曲した壁との間で画定され、高さが、直径よりも小さい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例７０に記載のバルーンカバー。

実施例７２．第１のシェル部材及び第２のシェル部材の各々の第２のシェル部分が、第１の壁及び２つの湾曲した壁の縁に沿って形成される噛合表面を含み、噛合表面が、噛合表面の第１の部分に沿って延在する第１の噛合要素と、噛合表面の第２の部分に沿って延在する第２の噛合要素と、を含み、噛合表面の第１の部分及び第２の部分が、中心縦軸に対して、それぞれの第１のシェル部材及び第２のシェル部材の第２のシェル部分の反対側に配設されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例６９～７１のいずれか１つに記載のバルーンカバー。

実施例７３．第１のシェル部材の第１の噛合要素が、第２のシェル部材の第２の噛合要素と噛合するように構成され、第１のシェル部材の第２の噛合要素は、第１のシェル部材及び第２のシェル部材のそれぞれの噛合表面が互いに係合されるときに、第２のシェル部材の第１の噛合要素と噛合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例７２に記載のバルーンカバー。

実施例７４．第１の噛合要素が、突出部であり、第２の噛合要素が、溝である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例７２又は７３に記載のバルーンカバー。

開示される技術の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮すると、図示される実施形態は、開示される技術の好ましい実施例にすぎず、請求される主題の範囲を限定するものとして解釈されるべきでないことを認識されたい。むしろ、請求される主題の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの同等物によって定義される。

Claims (40)

1. 送達装置のためのバルーンカバーであって、
   互いに噛合係合するように構成されている第１のシェル部材及び第２のシェル部材を備え、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々が、第１の部分及び第２の部分を含み、前記第２の部分が、前記第１の部分よりも大きい幅を有し、前記幅が、前記バルーンカバーの中心縦軸に垂直な方向に画定されており、
   前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分が、前記送達装置の遠位端部分、及び前記送達装置の前記遠位端部分上に装着された膨張式バルーンの少なくとも一部分を受容するように構成されている第１の空洞を画定し、
   前記第１のシェル部材の前記第２の部分及び前記第２のシェル部材の前記第２の部分が、前記送達装置の前記遠位端部分上に装着された位置付け機器を、前記送達装置の前記遠位端部分の弁装着部分の近位で受容するように構成されている第２の空洞を画定している、バルーンカバー。
2. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々について、前記第１の部分が、外面と、内面と、前記内面内に押下され、前記外面に向かい、前記第１の部分の長さに沿って延在する、押下部と、を備え、前記長さが、前記中心縦軸に平行な方向に画定されている、請求項１に記載のバルーンカバー。
3. 前記第１のシェル部材の前記第１の部分の前記内面、及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の前記内面が、互いに噛合係合するように構成されており、前記第１のシェル部材の前記押下部及び前記第２のシェル部材の前記押下部が、一緒に、前記第１の空洞を形成している、請求項２に記載のバルーンカバー。
4. 前記押下部が、前記送達装置の遠位肩部に重複する前記バルーンの遠位端部分を受容するように形状決定されている遠位セクションと、前記送達装置の前記弁装着部分に重複する前記バルーンの中間部分を受容するように形状決定されている近位セクションと、を備える、請求項２又は３に記載のバルーンカバー。
5. 前記近位セクションが、前記遠位セクションよりも狭い、請求項４に記載のバルーンカバー。
6. 前記遠位セクションが、前記送達装置のノーズコーンの一部分を受容するように更に形状決定され、前記ノーズコーンが、前記送達装置の遠位端に配置されている、請求項４又は５に記載のバルーンカバー。
7. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々に対して、前記押下部の前記遠位セクションの領域内の前記第１の部分に配置された押下部材を更に備え、前記押下部材が、前記バルーンの前記遠位端部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成され、前記押下部材が、輪郭付き内面と、前記押下部材の遊離端に隣接して配置された第１の突出部を含む外面と、を有し、前記遊離端が、前記押下部材の取り付けられた端、及び前記第１のシェル部材又は前記第２のシェル部材の前記第１の部分の前記外面に対して、前記中心縦軸に向かって半径方向内向きに偏向するように構成されている、請求項４～６のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
8. 前記押下部材の前記内面が、前記遊離端に隣接して配置された第２の突出部を含み、前記第２の突出部が、前記バルーンの前記遠位端部分で前記ネガ型半径方向押下部を形成するように形状決定され、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が互いに噛合係合で保持されるように、前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の周囲に位置付けられるように構成されたスリーブを更に備え、各押下部材の前記遊離端は、前記スリーブが前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の周囲に位置付けられるときに、前記第１の突出部が、対応する前記第１のシェル部材又は第２のシェル部材の前記第１の部分の前記外面と整合されるように、半径方向内向きに移動するように構成されている、請求項７に記載のバルーンカバー。
9. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々の前記第１の部分が、前記第１の部分の一部分に沿って、取り付けられた端から押下部材の遊離端に軸方向に延在する細長い押下部材を含み、前記押下部材の前記遊離端が、半径方向内向きの圧力に応答して、前記中心縦軸に向かって半径方向内向きに偏向し、前記押下部材が取り囲む前記バルーンの一部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、請求項２～６のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
10. 前記押下部材が、前記外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、前記内面から半径方向内向きに延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、前記第１の突出部及び前記第２の突出部が、前記押下部材の前記遊離端に隣接して配置されている、請求項９に記載のバルーンカバー。
11. 前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の各々の一部分を受容し、その周りで結合するように構成された押下スリーブを更に備え、前記押下スリーブが、１つ以上の押下部材を備え、前記１つ以上の押下部材の各押下部材が、前記押下スリーブの残りの部分に取り付けられず、かつ前記押下スリーブが取り囲む前記バルーンの一部分にネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、遊離端を含む、請求項２又は３に記載のバルーンカバー。
12. 前記押下スリーブが、前記送達装置の遠位部分を受容するように構成された第１の部分と、前記バルーンの遠位端部分を受容するように構成された第２の部分と、前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の各々を受容し、それらの周りで結合するように構成された第３の部分と、を備え、前記第２の部分が、前記押下スリーブの前記第１の部分と前記第３の部分との間に配設され、前記１つ以上の押下部材が、前記押下スリーブの前記第２の部分に配置され、前記１つ以上の押下部材が、前記バルーンの前記遠位端部分に前記ネガ型半径方向押下部を形成するように構成されている、請求項１１に記載のバルーンカバー。
13. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持され、かつ前記１つ以上の押下部材の各押下部材の前記遊離端が、半径方向内向きに押下されるように、前記押下スリーブの前記第２の部分及び前記第３の部分、並びに前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の周りに位置付けられるように構成された管状スリーブを更に備える、請求項１２に記載のバルーンカバー。
14. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々の前記第２の部分が、前記第２の部分の遠位端を形成する第１の壁、及び２つの湾曲した壁によって画定され、前記バルーンカバーの前記中心縦軸が、前記第１の壁に対して垂直であり、前記２つの湾曲した壁が、軸方向において、前記第１の壁から前記第２の部分の近位端まで延在している、請求項１～１３のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
15. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々の前記第２の部分が、円周方向において、前記２つの湾曲した壁の間を延在し、かつ前記第１の壁に対して垂直に配設されている、第４の壁によって更に画定され、前記第４の壁が、開口部を画定し、前記第２の空洞が、直径及び高さを有し、前記高さが、前記第１のシェル部材の前記第４の壁及び前記第２のシェル部材の前記第４の壁のそれぞれの内面の間で画定され、前記直径が、前記第１のシェル部材の前記２つの湾曲した壁のうちの第１の湾曲した壁と、前記第２のシェル部材の前記２つの湾曲した壁のうちの第２の湾曲した壁との間で画定され、前記高さが、前記直径よりも小さい、請求項１４に記載のバルーンカバー。
16. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々の前記第２の部分が、前記第１の壁及び前記２つの湾曲した壁の縁に沿って形成される噛合表面を含み、前記噛合表面が、前記噛合表面の第１の部分に沿って延在する第１の噛合要素と、前記噛合表面の第２の部分に沿って延在する第２の噛合要素と、を含み、前記噛合表面の前記第１の部分及び前記第２の部分が、前記中心縦軸に対して、それぞれの前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の前記第２の部分の反対側に配設されている、請求項１４又は１５に記載のバルーンカバー。
17. 前記第１のシェル部材の前記第１の噛合要素が、前記第２のシェル部材の前記第２の噛合要素と噛合するように構成され、前記第１のシェル部材の前記第２の噛合要素は、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材のそれぞれの噛合表面が互いに係合されるときに、前記第２のシェル部材の前記第１の噛合要素と噛合するように構成されている、請求項１６に記載のバルーンカバー。
18. 前記第１のシェル部材の前記第２の部分は、前記第２の空洞内に突出し、前記位置付け機器及び前記バルーンカバーが互いに対して回転することを防止されるように、前記位置付け機器の一部分を内部に受容して保持するように構成された１つ以上の空洞を形成する、１つ以上の突出壁部分を備える、請求項１～１７のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
19. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持されるように、前記第１のシェル部材の前記第１の部分及び前記第２のシェル部材の前記第１の部分の周りに位置付けられるように構成されたスリーブを更に備える、請求項１～１８のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
20. アセンブリであって、
    送達装置であって、第１のシャフト、及び前記第１のシャフトを通して延在し、前記第１のシャフトの遠位端部分を越えて遠位に延在する遠位端部分を有する、第２のシャフトを含む、送達装置と、
    前記第１のシャフトの前記遠位端部分に結合され、半径方向に圧縮された状態で人工弁を受容するように構成されている前記送達装置の弁装着部分に重複する、膨張式バルーンと、
    前記第１のシャフトの前記遠位端部分に、前記弁装着部分の近位で結合された位置付け機器と、
    バルーンカバーであって、
    前記バルーン及び前記位置付け機器の周りに互いに噛合係合するように構成された第１のシェル部材及び第２のシェル部材を含み、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々が、前記第１のシェル部分及び第２のシェル部分を含み、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分が、前記バルーンの少なくとも一部分及び前記第２のシャフトの前記遠位端部分を受容するように構成された第１の空洞を画定し、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の前記第２のシェル部分が、前記位置付け機器を受容するように構成された第２の空洞を画定している、バルーンカバーと、を備える、アセンブリ。
21. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々の前記第１のシェル部分の幅が、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々の前記第２のシェル部分の幅よりも小さく、前記幅が、前記バルーンカバーの中心縦軸に垂直な方向に画定され、前記バルーンカバーの前記中心縦軸は、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が前記送達装置の周りで互いに噛合係合されているときに、前記送達装置の中心縦軸と同軸である、請求項２０に記載のアセンブリ。
22. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々が、平面噛合表面を含み、前記第１のシェル部材の前記平面噛合表面及び前記第２のシェル部材の前記平面噛合表面が、互いに噛合係合するように構成されている、請求項２０又は２１に記載のアセンブリ。
23. 前記第１のシェル部材の前記第２のシェル部分に含まれる前記平面噛合表面の一部分が、第１の噛合要素を含み、前記第２のシェル部材の前記第２のシェル部分に含まれる前記平面噛合表面の一部分が、第２の噛合要素を含み、前記第１の噛合要素及び前記第２の噛合要素が、互いに噛合し、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が互いに対して摺動することを防止するように構成されている、請求項２２に記載のアセンブリ。
24. 前記第１のシェル部材の前記第１のシェル部分及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分が、各々、外面と、内面と、前記内面内に、前記外面に向かって押下され、それぞれの前記第１のシェル部分の長さに沿って延在する押下部と、を備え、前記長さが、前記バルーンカバーの中心縦軸に平行な方向に画定され、前記第１のシェル部材の前記第１のシェル部分の前記内面、及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分の前記内面が、互いに噛合係合するように構成され、前記第１のシェル部材の前記押下部、及び前記第２のシェル部材の前記押下部が、一緒に、前記第１の空洞を形成している、請求項２０～２３のいずれか一項に記載のアセンブリ。
25. 各押下部が、前記送達装置の遠位肩部に重複する前記バルーンの遠位端部分を受容するように形状決定されている遠位セクションと、前記送達装置の前記弁装着部分に重複する前記バルーンの中間部分を受容するように形状決定されている近位セクションと、を備える、請求項２４に記載のアセンブリ。
26. 前記遠位肩部が、前記第２のシャフトの前記遠位端部分に結合され、前記弁装着部分に隣接して配設された広口部分を含む、請求項２５に記載のアセンブリ。
27. 前記位置付け機器が、前記位置付け機器の遠位端に配設され、前記位置付け機器の本体から半径方向外向きに延在するフランジ部分を備え、前記第２の空洞の直径が、前記位置付け機器の前記フランジ部分の外径よりも大きい、請求項２０～２６のいずれか一項に記載のアセンブリ。
28. 前記第１のシェル部材の前記第２のシェル部分は、前記第２の空洞内に突出し、前記位置付け機器及び前記バルーンカバーが互いに対して回転することを防止されるように、前記位置付け機器の前記フランジ部分の一部分を内部に受容して保持するように構成された１つ以上の空洞を形成する、１つ以上の１つ以上の突出壁部分を備える、請求項２７に記載のアセンブリ。
29. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持されるように、前記第１のシェル部材の前記第１のシェル部分及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分の周りに位置付けられるように構成されたスリーブを更に備える、請求項２０～２８のいずれか一項に記載のアセンブリ。
30. 前記送達装置の遠位端部分上に配設された放射線不透過性マーカーを更に備える、請求項２０～２９のいずれか一項に記載のアセンブリ。
31. 前記放射線不透過性マーカーが、前記第２のシャフトの前記遠位端部分に結合された遠位肩部上に配設され、前記遠位肩部が、前記弁装着部分に隣接して配設されている、請求項３０に記載のアセンブリ。
32. 送達装置のためのバルーンカバーであって、
    前記送達装置の遠位端部分の周りに互いに噛合係合するように構成されている第１のシェル部材及び第２のシェル部材であって、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々が、第１のシェル部分を含み、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分が、前記送達装置の前記遠位端部分の弁装着部分に重複するバルーンの少なくとも一部分を受容するように構成された第１の空洞を画定する、第１のシェル部材及び第２のシェル部材と、
    前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分を受容し、それらに結合するように構成された第１の部分、並びに１つ以上の押下部材を含む第２の部分を含む、押下スリーブであって、前記１つ以上の押下部材の各押下部材が、前記バルーンカバーの中心縦軸に向かって半径方向内向きに移動するように構成されている遊離端を有する、押下スリーブと、
    前記押下スリーブの前記第２の部分の周りに配置され、前記１つ以上の押下部材が、前記押下スリーブが取り囲む前記バルーンの一部分にネガ型押下部を形成するように、前記１つ以上の押下部材を半径方向内向きに押下するように構成されている、結合要素と、を備える、バルーンカバー。
33. 前記押下スリーブが、前記送達装置の遠位部分を受容するように構成された第３の部分を更に備え、前記第２の部分が、前記押下スリーブの前記第１の部分と前記第３の部分との間に配設されている、請求項３２に記載のバルーンカバー。
34. 前記送達装置の前記遠位部分は、前記バルーンが重複する遠位肩部の遠位部分と、前記送達装置のノーズコーンの一部分と、を含む、請求項３３に記載のバルーンカバー。
35. 各押下部材が、軸方向に、取り付けられた端から前記遊離端まで延在し、各押下部材は、前記押下スリーブの前記第２の部分の壁内に形成された開口部内で、前記押下部材の側縁及び前記遊離端が前記第２の部分の前記壁の表面から離間され、かつ各押下部材の前記取り付けられた端が前記押下スリーブの前記第２の部分の前記壁と連続するように配置されたカンチレバーとして構成されている、請求項３２～３４のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
36. 各押下部材が、前記外面から半径方向外向きに延在する第１の突出部を有する外面と、前記内面から半径方向内向きに、前記中心縦軸に向かって延在する第２の突出部を有する内面と、を備え、前記第１の突出部及び前記第２の突出部が、前記押下部材の前記遊離端に隣接して配置されている、請求項３２～３５のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
37. 各押下部材は、第１の突出部が前記押下スリーブの前記第１の部分の外面に対して半径方向外向きに配置され、かつ前記第２の突出部が前記中心縦軸から更に離れて配置される、静止構成から、前記第１の突出部が前記押下スリーブの前記第１の部分の前記外面と同じ半径方向位置に配置され、かつ前記第２の突出部が前記中心縦軸のより近くに配置される、湾曲構成に移動するように構成され、前記静止構成では、前記結合要素が、前記押下スリーブの前記第２の部分の周りに配置されず、前記湾曲構成では、前記結合要素が、前記押下スリーブの前記第２の部分の周りに配置される、請求項３６に記載のバルーンカバー。
38. 前記結合要素が、管状スリーブであり、前記スリーブは、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材が、互いに噛合係合で保持されるように、前記押下スリーブの前記第２の部分及び前記第１の部分、並びに前記第１のシェル部材の前記第１のシェル部分及び前記第２のシェル部材の前記第１のシェル部分の周りに位置付けられるように構成されている、請求項３２～３７のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
39. 前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の各々が、第２のシェル部分を更に備え、前記第１のシェル部材及び前記第２のシェル部材の前記第２のシェル部分が、前記送達装置の前記遠位端部分上に装着された位置付け機器を、前記送達装置の前記弁装着部分の近位で受容するように構成された第２の空洞を画定している、請求項３２～３８のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
40. 前記位置付け機器が、前記位置付け機器の遠位端に配設され、前記位置付け機器の本体から半径方向外向きに延在するフランジ部分を備え、前記第２の空洞の直径が、前記位置付け機器の前記フランジ部分の外径よりも大きい、請求項３９に記載のバルーンカバー。

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