JP2023537999A - キナゾリン化合物の合成 - Google Patents

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ハイミン チャン,
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

ここでは、少なくとも1つのアトロプ異性体中心を含むキナゾリン化合物を合成する方法が本明細書で提供される。JPEG2023537999000372.jpg58170【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月12日に出願された米国仮特許出願第63/064,746号の利益を主張し、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
アトロプ選択的合成方法/技術を介してキナゾリニル化合物のアトロプ異性体を合成する方法が本明細書で提供される。
ビアリール軸の配置は、生物活性化合物の薬理学的特性に重要な役割を果たすことが多く、不斉合成における有用な試薬及び触媒の基本的な基礎である。高度にアトロプ選択的(atroposelective)なクロスカップリング、特にビヘテロアリールの合成のための複素環のクロスカップリングは、依然として困難で未解決の問題である。本開示は、カイラファイト又はバルホスなどのキラル配位子を利用する根岸カップリングによるアミノピリジニル-キナゾリニル化合物のアトロプ選択的合成のための改善された方法を提供する。
上記問題及び当技術分野における他の問題に対する解決策が、本明細書に提供される。
本明細書に記載の式(I)の化合物を生成するための化合物及び方法が本明細書に開示される。
一態様では、本明細書に記載の式(I)の化合物の合成のための方法であって、(a)本明細書に記載の式(II)の化合物を有機マグネシウム化合物及び亜鉛錯体と接触させることと、(b)工程(a)の混合物を本明細書に記載の式(III)の化合物、遷移金属(例えばPd又はNi)触媒前駆体、及びキラル配位子と接触させ、それによって式(I)の化合物を合成することとを含む方法が本明細書において提供される。
一態様では、本明細書に記載の式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩が本明細書で提供される。本明細書で提供される一態様では、式(I)の化合物は、本明細書に記載の式Ia、Ib、Ib1、Ib2、Ib3、Ic1、Ic2、Id、1a、1b、1c、又は1を有する。
別の態様では、式(I)の化合物の調製のための方法であって、以下:(a)本明細書に記載の式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩を有機マグネシウム化合物及び亜鉛錯体と接触させることと、(b)工程(a)の混合物を本明細書に記載の式(III)の化合物又はその立体異性体若しくは塩、遷移金属(例えばPd又はNi)触媒前駆体、及びキラル配位子と接触させ、それによって式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を合成することとを含む方法が本明細書において提供される。
本明細書に記載の式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩の調製のための本明細書に記載の方法(P2)が本明細書においてさらに提供する。
別の態様では、本明細書に記載の式(III)の化合物又はその塩を調製するための本明細書に記載の方法(P3)が本明細書において提供される。
別の態様では、本明細書に記載の式(III)の化合物又はその塩を調製するための本明細書に記載の方法(P4)が本明細書において提供される。
別の態様では、本明細書に記載の式(III)の化合物又はその塩を調製するための本明細書に記載の方法(P5)が本明細書において提供される。
別の態様では、本明細書に記載の式(G)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の調製のための本明細書に記載の方法(P6)が本明細書において提供される。
別の態様では、本明細書に記載の式(H)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の調製のための本明細書に記載の方法(P7)が本明細書において提供される。
別の態様では、本明細書に記載の式(F)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の調製のための本明細書に記載の方法(P8)が本明細書において提供される。
別の態様では、本明細書に記載の式(F)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩の調製のための本明細書に記載の方法(P8)が本明細書において提供される。
化合物1のシクロヘキサン結晶性溶媒和物の単結晶構造を示す。
化合物1のメチルシクロヘキサン結晶性溶媒和物の単結晶構造を示す。
化合物1のクロロベンゼン結晶性溶媒和物の単結晶構造を示す。
化合物1のエチルベンゼン結晶性溶媒和物の単結晶構造を示す。
化合物1のm-キシレン結晶性溶媒和物の単結晶構造を示す。
化合物1のトルエン結晶性溶媒和物の単結晶構造を示す。
定義
「ハロゲン」及び「ハロ」という用語は、本明細書では互換的に使用され、F、Cl、Br、又はIを指す。
「アルキル」という用語は、飽和直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基を指す。一例において、アルキル基は、1~18個の炭素原子である(C1-18)。他の例では、アルキル基は、C1-12、C1-10、C1-8、C1-6、C1-5、C1-4、又はC1-3である。アルキル基の例としては、メチル(Me、-CH)、エチル(Et、-CHCH)、1-プロピル(n-Pr、n-プロピル、-CHCHCH)、2-プロピル(i-Pr、i-プロピル、-CH(CH)、1-ブチル(n-Bu、n-ブチル、-CHCHCHCH)、2-メチル-1-プロピル(i-Bu、i-ブチル、-CHCH(CH)、2-ブチル(s-Bu、s-ブチル、-CH(CH)CHCH)、2-メチル-2-プロピル(t-Bu、t-ブチル、-C(CH)、1-ペンチル(n-ペンチル、-CHCHCHCHCH)、2-ペンチル(-CH(CH)CHCHCH)、3-ペンチル(-CH(CHCH)、2-メチル-2-ブチル(-C(CHCHCH)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH)CH(CH)、3-メチル-1-ブチル(-CHCHCH(CH)、2-メチル-1-ブチル(-CHCH(CH)CHCH)、1-ヘキシル(-CHCHCHCHCHCH)、2-ヘキシル(-CH(CH)CHCHCHCH)、3-ヘキシル(-CH(CHCH)(CHCHCH))、2-メチル-2-ペンチル(-C(CHCHCHCH)、3-メチル-2-ペンチル(-CH(CH)CH(CH)CHCH)、4-メチル-2-ペンチル(-CH(CH)CHCH(CH)、3-メチル-3-ペンチル(-C(CH)(CHCH)、2-メチル-3-ペンチル(-CH(CHCH)CH(CH)、2,3-ジメチル-2-ブチル(-C(CHCH(CH)、3,3-ジメチル-2-ブチル(-CH(CH)C(CH、1-へプチル及び1-オクチルなどが挙げられる。
用語「ハロアルキル」とは、1つ以上の水素がハロゲンにより置換されているアルキル鎖を意味する。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、及びフルオロメチルがある。「フルオロアルキル」は、1つ又は複数の水素がFで置き換えられているアルキル鎖を指す。
用語「アミノ」とは、-NHを意味する。
用語「オキソ」とは、=Oを意味する。
用語「カルボキシ」とは、-C(=O)OHを意味する。
用語「アルコキシ」とは、-O-アルキルを意味する。
用語「シアノ」及び「ニトリル」とは、本明細書では互換的に使用され、-C≡N又は-CNを意味する。
用語「シアノアルキル」とは、1つのシアノ置換基で置換されたアルキルを意味する。
用語「ハロアルコキシ」とは、-O-ハロアルキルを意味する。
用語「ヒドロキシ」とは、-OHを意味する。
用語「ヒドロキシアルキル」とは、1つのヒドロキシ置換基で置換されたアルキルを意味する。
用語「アリール」とは、1つ以上の基に縮合しているかどうかに関係なく、指定の数の炭素原子、又は、数が指定されていない場合は、最大で14個の炭素原子を有する炭素環式芳香族基を意味する。一例としては、6~14個の炭素原子を有するアリール基が挙げられる。別の例としては、6~10個の炭素原子を有するアリール基が挙げられる。別の例としては、5~7個の炭素原子を有するアリール基が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、ビフェニル、フェナントレニル、ナフサセニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、1H-インデニル、2,3-ジヒドロ-1H-インデニルなど(例えば、Lang’s Handbook of Chemistryが挙げられる(Dean,J.A.,ed.)13th ed.Table 7-2[1985])を参照のこと)。具体的なアリールはフェニルである。
用語「シクロアルキル」とは、飽和炭化水素環基を意味する。シクロアルキルには、単、二、三環式、スピロ、及び架橋型の飽和環系を包含する。一例では、シクロアルキル基は3~12個の炭素原子(C3-12)である。他の例では、シクロアルキルはC3-7、C3-8、C3-10、又はC5-10である。他の例では、単環としてのシクロアルキル基は、C3-8、C3-6、又はC5-6である。別の例において、二環としてのシクロアルキル基は-C12である。別の例において、スピロ系としてのシクロアルキル基はC5-12である。単環式シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、及びシクロドデシルが挙げられる。7~12個の環原子を有する二環式シクロアルキルの例示的な配置としては、[4,4]、[4,5]、[5,5]、[5,6]、又は[6,6]環系が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な架橋二環式シクロアルキルとしては、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、及びビシクロ[3.2.2]ノナンが挙げられるが、これらに限定されない。スピロシクロアルキルの例としては、スピロ[2.2]ペンタン、スピロ[2.3]ヘキサン、スピロ[2.4]ヘプタン、スピロ[2.5]オクタン、及びスピロ[4.5]デカンが挙げられる。
用語「複素環基」、「複素環式」、「複素環」、「ヘテロシクリル」、又は「ヘテロシクロ」は同じ意味で用いられ、環原子は炭素であり、環又は環系の中の少なくとも1つの原子は、窒素、硫黄、又は酸素から選択されるへテロ原子である、3~20個の環原子を有する、任意の単、二、三環式、スピロ又は架橋式の飽和、部分飽和、又は不飽和非芳香族環系を意味する。環系のいずれかの環原子がヘテロ原子である場合、その系は、分子の残部への環系の結合点に関係なく、複素環である。一例では、ヘテロシクリルは3~11個の環原子(「員」)を含み、環原子が炭素であり、環又は環系の中の少なくとも1つの原子が、窒素、硫黄、又は酸素から選択されるへテロ原子である、単環、二環、三環式、スピロ、及び架橋式環系を含む。他の例において、ヘテロシクリルは4~10、又は5~10個の環原子を含む。一例において、ヘテロシクリルは1~4つのヘテロ原子を含む。一例において、ヘテロシクリルは1~3個のヘテロ原子を含む。別の例において、ヘテロシクリルは、窒素、硫黄、又は酸素から選択される1~2、1~3、又は1~4個のヘテロ原子を有する3~7員の単環を含む。別の例において、ヘテロシクリルは、窒素、硫黄、又は酸素から選択される1~2、1~3、又は1~4個のヘテロ原子を有する4~6員の単環を含む。別の例において、ヘテロシクリルは3員の単環を含む。別の例において、ヘテロシクリルは4員の単環を含む。別の例において、ヘテロシクリルは5~6員の単環を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは少なくとも1つの窒素を含む。一例において、ヘテロシクリル基は0~3個の二重結合を含む。任意の窒素又は硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されていてもよく(例えばNO、SO、SO)、任意の窒素ヘテロ原子は任意に四級化されていてもよい(例えば[NRCl、[NROH)。例示的な複素環は、オキシラニル、アジリジニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、1,2-ジチエタニル、1,3-ジチエタニル、ピロリジニル、ジヒドロ-1H-ピロリル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、モルホリニル、チオモルフォリニル、1,1-ジオキソ-チオモルフォリニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ヘキサヒドロチオピラニル、ヘキサヒドロピリミジニル、オキサジナニル、チアジナニル、チオキサニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジニル、アゼパニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、1,4-ジアゼパニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、チアゼパニル、テトラヒドロチオピラニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,1-ジオキソイソチアゾリジノニル、1,1-ジオキソイソチアゾリル、オキサゾリジノニル、イミダゾリジノニル、4,5,6,7-テトラヒドロ[2H]インダゾリル、テトラヒドロベンゾイミダゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]イミダゾリル、オキサジニル、チアジアジニル、オキサジアジニル、ジチアジニル、ジオキサジニル、オキサチアジニル、チアトリアジニル、オキサトリアジニル、ジチアジアジニル、イミダゾリニル、ジヒドロピリミジル、テトラヒドロピリミジル、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、インドリニル、チアピラニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ジチアニル、ジチオラニル、ピリミジノニル、ピリミジンジオニル、ピリミジン-2,4-ジオニル、ピペラジノニル、ピペラジンジオニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、2-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、8-アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザスピロ[3.5]ノナニル、アザスピロ[2.5]オクタニル、アザスピロ[4.5]デカニル、1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オニル、アザスピロ[5.5]ウンデカニル、テトラヒドロインドリル、オクタヒドロインドリル、テトラヒドロイソインドリル、テトラヒドロインダゾリル、1,1-ジオキソヘキサヒドロチオピラニルである。
用語「ヘテロアリール」とは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を含有する任意の単、二、又は三環式芳香環系を意味し、例示的実施形態においては、少なくとも1つのへテロ原子は窒素である。例えば、Lang’s Handbook of Chemistry(Dean,J.A.,ed.)13th ed.Table 7-2[1985]を参照のこと。この定義には、上記ヘテロアリール環のいずれかがアリール環に縮合しており、アリール環又はヘテロアリール環が分子の残部に結合している、任意の二環式基が含まれる。一実施形態では、ヘテロアリールは、1つ以上の環原子が窒素、硫黄、又は酸素である5~6員の単環式芳香族基を含む。例示的なヘテロアリール基としては、チエニル、フリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、テトラジニル、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル、イミダゾル[1,2-a]ピリミジニル及びプリニル、並びにベンゾ縮合誘導体、例えばベンズオキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、及びインドリルが挙げられる。
特定の実施形態では、ヘテロシクリル基又はヘテロアリール基は、ヘテロシクリル基又はヘテロアリール基の炭素原子の位置にて結合されている。例えば、炭素結合ヘテロシクリル基としては、ピリジン環の2、3、4、5若しくは6位、ピリダジン環の3、4、5若しくは6位、ピリミジン環の2、4、5若しくは6位、ピラジン環の2、3、5若しくは6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール、若しくはテトラヒドロピロール環の2、3、4若しくは5位、オキサゾール、イミダゾール、若しくはチアゾール環の2、4若しくは5位、イソオキサゾール、ピラゾール、若しくはイソチアゾール環の3、4若しくは5位、アジリジン環の2若しくは3位、アゼチジン環の2、3若しくは4位、キノリン環の2、3、4、5、6、7若しくは8位、又はイソキノリン環の1、3、4、5、6、7若しくは8位における結合配置が挙げられる。
特定の実施形態において、ヘテロシクリル基又はヘテロアリール基はN結合している。例えば、窒素結合型のヘテロシクリル又はヘテロアリール基としては、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2-ピロリン、3-ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2-イミダゾリン、3-イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2-ピラゾリン、3-ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H-インダゾールの1位での結合配置、イソインドール又はイソインドリの2位、モルフォリンの4位、及びカルバゾール又はβ-カルボリンの9位での結合配置である。
「縮合した」とは、1つ以上の原子(例えば、炭素又は窒素原子)を、本発明の化合物中に存在する環状構造と共有する、本明細書で記載される任意の環状構造を意味する。
用語「アシル」とは、-C(=O)-R(式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルなどの置換基であり、アルキル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは本明細書で定義されるとおりである)により表される置換基を含有するカルボニルを意味する。アシル基としては、アルカノイル(例えばアセチル)、アロイル(例えばベンゾイル)、及びヘテロアロイル(例えばピリジノイル)が挙げられる。
本明細書で使用される「ハロゲン化剤」は、1つ又は複数のハロゲンを本明細書に記載の化合物に付加する任意の試薬を指す。本明細書で使用される「塩素化剤」は、1つ又は複数の塩素(Cl)原子を本明細書に記載の化合物に付加する任意の試薬を指す。本明細書で使用される「臭素化」又は「ヨウ素化」剤は、それぞれ1つ又は複数の臭素(Br)又はヨウ素(I)原子を本明細書に記載の化合物に付加する任意の試薬を指す。
本明細書で使用される「ハロアルキル化剤」は、1つ又は複数のハロアルキル基(例えばCF)を本明細書に記載の化合物に付加する任意の試薬を指す。「フルオロアルキル化剤」は、1つ又は複数のフルオロア本明細書に記載の化合物にルキル基を付加する試薬を指す。
「有機マグネシウム化合物」は、金属がマグネシウムである有機金属化合物である。
「LDA」は、リチウムジイソプロピルアミドを指す。
「LiTMP」又は「LTMP」は、リチウムテトラメチルピペリジドを指す。
「NCS」は、N-クロロスクシンイミドを指す。「NBS」は、N-ブロモスクシンイミドを指す。「NIS」は、N-ヨードスクシンイミドを指す。
本明細書で使用される「キラル配位子」は、アトロプ異性体などの一方のキラル化合物を他方よりも合成する1つ又は複数の化合物及び/又は触媒を指す。
本明細書で使用する場合、化学構造中の結合に交差する波線
は、化学構造中にて、波状の結合が分子の残部、又は分子の断片の残部に結合する、原子の結合点を示す。
特定の実施形態において、二価の基は総じて、具体的な結合構造なしで記載される。別段定めがない限り、総体的な記載は、両方の結合構造を含むように意味されると理解されている。例えば、基R-R-Rにおいて、基Rが-CHC(O)-として記載される場合、別段定めがない限り、この基は、R-CHC(O)-R及びR-C(O)CH-Rの両方として結合可能であると理解される。
用語「薬学的に許容され得る」とは、動物、例えばヒトに適切に投与された場合に、副反応、アレルギー反応、又は他の副作用を生み出さない、分子要素及び組成物を意味する。
本発明の化合物は、薬学的に許容され得る塩などの塩の形態であることができる。「薬学的に許容され得る塩」には、酸付加塩と塩基付加塩の両方が含まれる。「薬学的に許容され得る酸付加塩」とは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸などの無機酸と共に形成される、遊離塩基の生物学的有効性及び性質を保持し、かつ生物学的又は別様において望ましい塩を意味し、有機酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、エンボニン酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などの有機酸の脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環式、カルボン酸、及びスルホン酸の部類から選択することができる。
用語「薬学的に許容され得る塩基付加塩」としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などの無機塩基に由来する塩が挙げられる。具体的な塩基付加塩は、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩である。薬学的に許容され得る有機無毒性塩基に由来する塩としては、一級、二級、及び三級アミン、天然に存在する置換アミン、環式アミン、及び塩基性イオン交換樹脂を含む置換アミン、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、トロメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられる。具体的な有機無毒性塩基としては、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トロメタミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインが挙げられる。
いくつかの実施形態では、塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、トリフルオロ酢酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、ピルビン酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、重硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、マロン酸塩、キシナホ酸塩、アスコルビン酸塩、オレイン酸塩、ニコチン酸塩、サッカリン酸塩、アジピン酸塩、ギ酸塩、グリコール酸塩、パルミチン酸塩、L-乳酸塩、D-乳酸塩、アスパラギン酸塩、リンゴ酸塩、L-酒石酸塩、D-酒石酸塩、ステアリン酸塩、フロ酸塩(例えば、2-フロ酸塩又は3-フロ酸塩)、ナパジシル酸塩(ナフタレン-1,5-ジスルホン酸塩、又はナフタレン-1(スルホン酸)-5-スルホン酸塩)、エジシル酸塩(エタン-1,2-ジスルホン酸塩、又はエタン-1-(スルホン酸)-2-スルホン酸塩)、イソチオン酸塩(2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩)、2-メシチレンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、2,5-ジクロロベンゼンスルホン酸塩、D-マンデル酸塩、L-マンデル酸塩、ケイ皮酸塩、安息香酸塩、アジピン酸塩、エシル酸塩、マロン酸塩、メシチル酸塩(2-メシチレンスルホン酸塩)、ナプシル酸塩(2-ナフタレンスルホン酸塩)、カンシル酸塩(カンファー10-スルホン酸塩、例えば(1S)-(+)-10-カンファー-スルホン酸塩)、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、馬尿酸(2-(ベンゾイルアミノ)酢酸塩)、オロチン酸塩、キシル酸塩(p-キシレン-2-スルホン酸塩)、及びパモ酸塩(2,2’-ジヒドロキシ-1,1’-ジナフチルメタン-3,3’-ジカルボン酸塩)から選択される。
本発明の化合物は、1つ又は複数のキラル炭素原子を含有し得る。したがって、化合物はジアステレオマー、エナンチオマー、又はこれらの混合物として存在することができる。化合物の合成には、出発物質として、又は中間体として、ラセミ化合物、ジアステレオマー、又はエナンチオマーを用いることができる。特定のジアステレオマー化合物の混合物を、クロマトグラフ法又は結晶化法により、1つ以上の特定のジアステレオマーに分離、又は濃縮することができる。同様に、同じ技術、又は当該技術分野において公知の他の技術を使用して、エナンチオ混合物を分離、又は鏡像異性的に濃縮することができる。非対称性炭素又は窒素原子のそれぞれは、R又はS構成中に存在することができ、これらの構成の両方は本発明の範囲内である。
本明細書に示す構造において、任意の具体的なキラル原子の立体化学が特定されていない場合、全ての立体異性体が本発明の化合物として想到され、含まれる。立体化学が、具体的な構成を表す実線の楔、又は破線により明記される場合、その立体異性体はそのように明記され、定義される。別途記載のない限り、実線の楔、又は破線が使用される場合、相対立体化学が意図される。
用語「立体異性体」とは、同一の化学構造を有しながら、空間での原子又は基の配置に関しては異なる化合物を意味する。立体異性体には、ジアステレオマー、エナンチオマー、アトロプ異性体、配座異性体などが含まれる。
「キラル」という用語は、鏡像パートナーの重ね合せできない特性を有する分子を指し、一方で「アキラル」という用語は、それらの鏡像パートナーと重ね合せできる分子を指す。
用語「ジアステレオマー」とは、2つ以上のキラル中心を有し、その分子が互いに鏡像ではない立体異性体を意味する。ジアステレオマーは異なる物理的性質、例えば融点、沸点、分光特性、又は生物活性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動などの高解像度分析手順、及びHPLCなどのクロマトグラフィの下で分離することができる。
用語「エナンチオマー」とは、互いに重ね合わせできない鏡像である、ある化合物の2つの立体異性体を意味する。
「アトロプ異性体」とは、単結合又は軸の周りの立体障害を受ける回転により生じる立体異性体であり、立体ひずみ又は他の因子に依るエネルギー差が、個々の配座異性体の単離を可能にするのに十分高い、回転に対するバリアを生み出す。
本願明細書において用いられる立体化学的な定義及び慣例は、全般的に、S.P.Parker,Ed.,McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw-Hill Book Company,New York、及びEliel,E.and Wilen,S.,”Stereochemistry of Organic Compounds”,John Wiley&Sons,Inc.,New York,1994に従い行う。多くの有機化合物が光学的に活性な形態で存在し、すなわち、それらは面偏光の面を回転させる能力を有する。光学活性化合物を説明する際、接頭辞D及びL、又はR及びSは、そのキラル中心を中心とした分子の絶対配置を表すために使用される。接頭語d及びl、又は(+)及び(-)は、平面偏光の、化合物による回転の符号を表すために使用され、(-)又はlは、その化合物が左旋性であることを意味する。接頭語(+)又はdを有する化合物は、右旋性である。所与の化学構造において、これらの立体異性体は、互いの鏡像であることを除いて同一である。また、特定の立体異性体はエナンチオマーと呼ばれることもあり、そのような異性体の混合物をしばしばエナンチオマー混合物と呼ぶこともある。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物又はラセミ体と称され、これは、化学反応又は方法において立体選択又は立体特異性がなかった場合に生じ得る。用語「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」は、2つのエナンチオマー種の等モル混合物を指し、光学活性がないものをいう。
用語「互変異性体」又は「互変異性形態」とは、低エネルギーバリアにより相互転換可能な、異なるエネルギーを持つ構造異性体を意味する。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られる)は、ケト-エノール及びイミン-エナミン異性化など、プロトンの転位による相互変換を含む。原子価互変異性体は、いくつかの結合電子の再編成による相互変換を含む。
本明細書で使用する場合、用語「アミノ保護基」とは、アミノ基をブロック又は保護するために一般的に用いられる基の誘導体を意味する。一方で、反応は化合物の別の官能基にて行われる。このような保護基の例としては、カルバメート、アミド、アルキル及びアリール基、並びにイミン、並びに、取り除いて所望のアミン基を再生成できる多くのN-へテロ原子誘導体が挙げられる。特定のアミノ保護基は、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)、Cbz(カルボベンジルオキシ)、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、フタルイミド、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル又はDMB(ジメトキシベンジル)である。いくつかの実施形態では、アミノ保護基は、アミノ基に結合した基の環化から生じるが、後に除去又は置換することができる、アミノ基をブロック又は保護するために使用される基であり得る。そのような例としては、1,3,5-ジオキサジナン、2,4-ジメチル-1,3,5-ジオキサジナン、2,2,5,5-テトラメチル-1,2,5-アザジシロリジン及びイソインドリン-1,3-ジオンが挙げられる。さらなる例示的なアミノ保護基は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,「Protecting Groups in Organic Synthesis,3rd ed.,John Wiley&Sons,Inc.,1999.に見出される。用語「保護アミノ」とは、上記アミノ保護基の1つで置換されたアミノ基を意味する。
用語「脱離基」とは、化学反応において、第1の反応物質から置き換えられた、化学反応におけるその第1の反応物質の一部を意味する。脱離基の例としては、ハロゲン原子、アルコキシ、及びスルホニルオキシ基が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なスルホニルオキシ基としては、アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ(メシレート基)及びトリフルオロメチルスルホニルオキシ(トリフレート基))、並びに、アリールスルホニルオキシ基(例えば、p-トルエンスルホニルオキシ(トシレート基)及びp-ニトロスルホニルオキシ(ノシレート基))が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「阻害する」及び「低減する」、又はこれらの用語のあらゆる変形は、所望の結果を達成するための、測定可能なあらゆる低減又は完全な阻害を含む。例えば、約、最大で約、又は少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又はそれ以上、又はこれらの任意の範囲変数の減少、通常と比較しての活性の低下が存在し得る。
用語「アンタゴニスト」及び「阻害剤」は同じ意味で用いられ、K-Ras、H-Ras、又はN-Ras G12Cなどのタンパク質の活性又は発現を阻害するかどうかにより、標的タンパク質の生物学的機能を阻害する能力を有する化合物を意味する。したがって、「アンタゴニスト」及び「阻害剤」という用語は、標的タンパク質の生物学的役割の文脈で定義される。本明細書において好ましいアンタゴニストは特異的に標的と相互作用する(例えば、標的に結合する)一方、標的タンパク質がその要素であるシグナル伝達経路の他の要素と相互作用することにより、標的タンパク質の生物活性を阻害する化合物もまた、この定義内に具体的に含められる。アンタゴニストにより阻害される好ましい生物活性は、腫瘍の進展、増殖、又は拡大と関連している。
本明細書で使用する場合、用語「アゴニスト」とは、標的タンパク質の活性又は発現を阻害するかどうかにより、標的タンパク質の生物学的機能を開始する又は向上させる能力を有する化合物を意味する。したがって、用語「アゴニスト」は、標的ポリペプチドの生物学的役割の文脈で定義される。本明細書において好ましいアゴニストは特異的に標的と相互作用する(例えば、標的に結合する)一方、標的ポリペプチドがその要素であるシグナル伝達経路の他の要素と相互作用することにより、標的ポリペプチドの生物活性を開始する、又は向上させる化合物もまた、この定義内に具体的に含められる。
用語「癌」及び「癌性」、「新生物」、並びに「腫瘍」、並びに関連する用語は、典型的には細胞の無秩序な成長によって特徴付けられる、哺乳動物における生理学的症状を指すか、又はこの状態を説明するものである。「腫瘍」は、1つ以上の癌細胞を含む。癌の例としては、癌腫、芽腫、肉腫、セミノーマ、グリア芽腫、黒色腫、白血病、及び骨髄又はリンパ系悪性腫瘍が挙げられる。このような癌のより具体的な例としては、扁平上皮細胞癌(例えば上皮扁平上皮細胞癌)、並びに肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、肺腺癌、及び肺扁平上皮癌腫など)が挙げられる。他の癌としては、皮膚癌、ケラトアカントーマ、濾胞性癌腫、毛様細胞性白血病、口腔癌、咽頭(口頭)癌、唇癌、舌癌、口癌、唾液腺癌、食道癌、喉頭癌、肝細胞癌、胃癌(gastric)、胃癌(stomach)、胃腸癌、小腸癌、大腸癌、膵臓癌、子宮頸癌、卵巣癌、肝癌、膀胱癌、肝癌、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、泌尿生殖器癌、胆道癌、甲状腺癌、乳頭癌、肝癌、子宮体癌、子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌又は腎癌、前立腺癌、精巣癌、外陰癌、腹膜癌、肛門癌、陰茎癌、骨癌、多発性骨髄腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、中枢神経系、脳癌、頭頸癌、ホジキン病、及び関連する転移が挙げられる。腫瘍性障害の例としては、真性赤血球増加症などの骨髄増殖性障害、本態性血小板増加症、原発性骨髄線維症などの骨髄線維症、及び慢性骨髄性白血病(CML)が挙げられる。
「化学療法剤」とは、所与の障害、例えば癌又は炎症性障害の処置に有用な作用物質である。化学療法剤の例は当該技術分野において公知であり、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願公開第2010/0048557号に記載されているものなどの例が挙げられる。更に、化学療法剤としては、化学療法剤のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸、又は誘導体、及び、これらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
他に別段の断りがない限り、本明細書中に示す構造はまた、1つ以上の同位体濃縮原子が存在するという点でのみ異なる化合物を含むことを意図する。本発明の化合物に組み込むことができる例示的なアイソトープとしてはそれぞれ、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、及びヨウ素のアイソトープ、例えばH、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iが挙げられる。同位体標識した化合物(例えば、H及び14Cで標識した化合物)は、化合物又は基質組織分配アッセイにおいて有用であることができる。トリチウム標識(即ち、H)及び炭素14(即ち14C)アイソトープは、調製及び検出可能性の容易さから、有用であることができる。更に、より重い同位体、例えば重水素(すなわち、H)などによる置換を行うと代謝安定性がより高くなり、結果として特定の治療的利点が得られ得る(例えばインビボ半減期が長くなるかあるいは必要な投薬量が少なくなる)。いくつかの実施形態では、本発明の化合物中において、1個以上の炭素原子が13Cまたは14C濃縮炭素により置き換えられる。15O、13N、11C、及び18Fなどの陽電子放出アイソトープは、基質受容体占有率を調査するための陽電子放出型断層撮影(PET)調査に有用である。同位体標識された化合物は概して、同位体標識していない試薬を、同位体標識した試薬で置き換えて、本明細書に記載のスキーム又は実施例に記載されている手順に類似した手順に従うことにより準備することができる。
本発明の一実施形態に関して論じられるあらゆる限定は、本発明の任意の他の実施形態に適用され得ることが具体的に想到される。更に、本発明の任意の化合物又は組成物を、本発明の任意の方法で使用することができ、本発明の任意の方法を使用して、本発明の任意の化合物又は組成物を生成又は利用することができる。
本出願を通して、用語「約」は、値が、その値を測定するために使用されるデバイス又は方法に関する誤差の標準偏差を含むことを示すために使用される。
化合物
本明細書に提供されるのは、式(I)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩であって、
式中、
は、水素、ハロゲン、OR5A、SR5B、R-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
は、水素又はハロゲンであり;
は、水素、ハロゲン、R-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C1-3アルコキシ、又はR-置換若しくは非置換シクロプロピルであり;
は、水素又はPGであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、又はR3A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキルであり;
3Aは、ハロゲン、OH、CN、非置換C1-3アルキル又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
は、R4A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
4Aは、非置換C1-3アルキルであり;
は、ハロゲン、シアノ、OH、NO、R5A-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6シアノアルキル、R5A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキル、R5A-置換若しくは非置換3~6員複素環、R5A-置換若しくは非置換フェニル、又はR5A-置換若しくは非置換6員ヘテロアリールであり;
5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5C-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5C-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル;R5C-置換若しくは非置換3~7員複素環;R5C-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5C-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
5Cは独立して、水素、ハロゲン、OH、CN、NO、R5D-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5D-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5D-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル;R5D-置換若しくは非置換C3-7複素環;R5D-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
5Dは、独立して、水素、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、非置換C3-7シクロアルキル;非置換C3-7複素環;非置換C5-7アリール又は非置換C5-7ヘテロアリールであり;
は、水素、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、又は非置換C3-7シクロアルキルであり;
nは、1又は2であり;
各PGは独立してアミノ保護基であるか、又は2つのPGが一緒になってC3-8窒素複素環を形成し;及び
PGは、アミノ保護基である。
本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の一実施形態では、Xは、ハロゲン、OR5A、SR5B、R-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の一実施形態では、Xは、水素、ハロゲン又はOR5Aである。本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の別の実施形態では、Xは、SR5B、R-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の別の実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、CF、CHF、又はCHFである。好ましい一実施形態では、Xはハロゲンである。本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の1つのそのような実施形態では、Xは、Fである。
本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩のさらに別の実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、CF、CHF、CHF、又は以下の構造:
若しくは
を有する部分、又はその立体異性体である。
本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の一実施形態では、Rはハロゲン、シアノ、OH又はNOである。本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の一実施形態では、Rは、R5A-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、又はR5A-置換若しくは非置換C1-6シアノアルキルである。本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の一実施形態では、Rは、R5A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキル、R5A-置換若しくは非置換3~6員複素環、R5A-置換若しくは非置換フェニル、又はR5A-置換若しくは非置換6員ヘテロアリールである。
一実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C1-6アルキル又はR5C-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキルである。別の実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル;R5C-置換若しくは非置換3~7員複素環、R5C-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5C-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。好ましい一実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換又は非置換C1-6アルキルである。
一実施形態では、R5Cは、独立して、ハロゲン、OH、CN又はNOである。一実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C1-6アルキル又はR5D-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキルである。一実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル又はR5D-置換若しくは非置換C3-7複素環である。一実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C5-7アリール又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。別の実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C3-7複素環又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。別の実施形態では、R5Cは、R5D-置換ピロリジニルである。
一実施形態では、R5Dは、独立して、ハロゲン、OH又はCNである。別の実施形態では、R5Dは、非置換C1-6アルキルである。別の実施形態では、R5Dは、非置換C1-6ハロアルキルである。さらに別の実施形態では、R5Dは、非置換C3-7シクロアルキル、非置換C3-7複素環、非置換C5-7アリール、又は非置換C5-7ヘテロアリールである。一実施形態では、R5Dは、メチル、エチル又はプロピルである。
一実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、
である。
一実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、
である。
別の態様では、式(Ia)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体若しくは塩が本明細書において提供され、
式中、
は、水素、ハロゲン又はOR5Aであり;
及びXは、独立して、ハロゲン又はメチルであり;
は、水素又はPGであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、メチル、エチル、プロピル、-CHCN、(CHCN、CF、CHF又はCHFであり;
は、水素又はメチルであり;
5Aは、
であり;
nは、0、1又は2であり;
各PGは独立してアミノ保護基であるか、又は2つのPGが一緒になってC3-8窒素複素環を形成し;及び
PGは、アミノ保護基である。
本明細書においてさらに提供されるのは、式(Ib)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩であって、
式中、
は、水素又はハロゲンであり;
は、水素、ハロゲン、R-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C1-3アルコキシ、又はR-置換若しくは非置換シクロプロピルであり;
は、水素又はPGであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、又はR3A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキルであり;
3Aは、ハロゲン、OH、CN、非置換C1-3アルキル又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
は、R4A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
4Aは、非置換C1-3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、又は非置換C3-7シクロアルキルであり;
nは、0、1又は2であり;
各PGは独立してアミノ保護基であるか、又は2つのPGが一緒になってC3-8窒素複素環を形成し;及び
PGは、アミノ保護基である。
一実施形態では、Xは水素である。一実施形態では、Xはハロゲンである。一実施形態では、XはF又はClである。別の実施形態では、Xがハロゲンである場合、Xはハロゲンである。別の実施形態では、XがFである場合、XはFではない。別の実施形態では、XがFである場合、XはClである。
一実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、R-置換若しくは非置換C1-3アルキル、又はR-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルである。別の実施形態では、Xは、R-置換若しくは非置換C1-3アルコキシ又はR-置換若しくは非置換シクロプロピルである。別の実施形態では、Xは、水素又はハロゲンである。別の実施形態では、Xは、ハロゲン、非置換C1-4アルキル、又は非置換C1-3ハロアルキルである。さらに別の実施形態では、Xは、ハロゲン又は非置換C1-3ハロアルキルである。さらに別の実施形態では、Xは、非置換C1-3アルコキシ又は非置換シクロプロピルである。好ましい一実施形態では、Xはハロゲンである。そのような一実施形態では、XはCl又はFである。別の実施形態では、Xは、Cl、F、CF、CHF又はCHFである。さらに別の実施形態では、Xは、CF、CHF又はCHFである。
一実施形態では、Rは水素である。好ましい実施形態では、RはPGである。そのような一実施形態では、PGは、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)である。別の実施形態では、PGはBoc(tert-ブチルオキシカルボニル)である。好ましい実施形態では、RはBoc(tert-ブチルオキシカルボニル)である。
一実施形態では、各Rは独立してハロゲン又はシアノである。一実施形態では、各Rは独立してハロゲン又は非置換C1-6シアノアルキルである。別の実施形態では、各Rは独立して、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである。1つのそのような実施形態において、nは1である。好ましい一実施形態では、各Rは独立して、非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6シアノアルキルである。そのような一実施形態では、各Rはメチル又はエチルである。そのような一実施形態では、nは1である。別のそのような実施形態では、Rはメチルであり、nは1である。別のこのような実施形態では、各Rは、CF、CHF、又はCHFである。別のそのような実施形態では、Rは、メチル、エチル、CN、CHCN、CF、CHF又はCHFである。別の実施形態では、Rは、メチル、エチル、CN又はCHCNである。そのような実施形態では、nは1である。別のそのような実施形態では、RはCHCNであり、nは1である。別の実施形態では、nは0である。
一実施形態では、Rは水素又はハロゲンである。一実施形態では、Rは水素である。別の実施形態では、Rは、水素、R3A-置換又は非置換C1-3アルキル、R3A-置換又は非置換C1-3ハロアルキル、シクロプロピルである。別の実施形態では、Rは、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル又はR3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルである。別の実施形態では、Rは、水素又はR3A-置換若しくは非置換C1-3アルキルである。さらに別の実施形態では、Rは、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキルである。そのような一実施形態では、Rは水素又はメチルである。別のそのような実施形態では、Rはメチルである。
一実施形態では、Rは、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルであり、式中、R3Aは、ハロゲン、OH、CN、又は非置換C1-3ハロアルキルである。1つのそのような実施形態では、R3A-置換又は非置換C1-3アルキル、R3A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルであり、式中、R3Aは、F、OH、CN、CF、CHF又はCHFである。
好ましい実施形態では、Rは非置換C1-3ハロアルキルである。そのような一実施形態では、RはCF、CHF又はCHFである。そのような一実施形態では、RはCFである。
一実施形態では、Rはハロゲンである。別の実施形態では、Rは、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、又は非置換C3-7シクロアルキルである。
一実施形態では、各PGは独立してアミノ保護基である。一実施形態では、各PGは同じである。そのような一実施形態では、各PGは、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、DMB(ジメトキシベンジル)、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)である。別の実施形態では、各PGは、PMB、DMB、又はBocである。好ましい一実施形態では、各PGはPMBである。
さらに別の実施形態では、2つのPGが一緒になってC3-8窒素複素環を形成する。一実施形態では、2つのPGが一緒になって、以下の構造:
を有する部分を形成する。
別の態様では、式(Ib1)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩であって、
式中、
及びXは、独立して、ハロゲン又はメチルであり;
は、水素又はPGであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、メチル、エチル、プロピル、-CHCN、(CHCN、CF、CHF又はCHFであり;
nは1又は2であり;及び
PGは、アミノ保護基である。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、式(Ib2)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、式(Ib3)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、式1の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩である。
式(I)の化合物の結晶性溶媒和物が本明細書においてさらに提供される。1つの実施形態では、式(I)の化合物は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、エチルベンゼン、m-キシレン又はトルエン溶媒和物である。
一実施形態では、式(I)の化合物は式1の化合物:
の結晶性溶媒和物である。
1つの実施形態では、式(1)の化合物は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、エチルベンゼン、m-キシレン又はトルエン溶媒和物である。一実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性シクロヘキサン溶媒和物である。そのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性シクロヘキサン溶媒和物は、実質的に図1に示される通りである。別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性メチルシクロヘキサン溶媒和物である。そのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性メチルシクロヘキサン溶媒和物は、実質的に図2に示される通りである。別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性クロロベンゼン溶媒和物である。そのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性クロロベンゼン溶媒和物は、実質的に図3に示される通りである。別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性エチルベンゼン溶媒和物である。そのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性エチルベンゼン溶媒和物は、実質的に図4に示される通りである。別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性m-キシレン溶媒和物である。そのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性m-キシレン溶媒和物は、実質的に図5に示される通りである。別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性トルエン溶媒和物である。そのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性トルエン溶媒和物は、実質的に図6に示される通りである。
別の態様では、化合物(1)の結晶性溶媒和物固体形態が本明細書において提供される。
ある特定の実施形態では、結晶性溶媒和物は、化合物1の結晶性シクロヘキサン溶媒和物である。一実施形態では、化合物1のシクロヘキサン結晶性溶媒和物は、ほぼ室温に冷却された高温シクロヘキサン溶液から得られる。そのような一実施形態では、溶液を約72時間冷却する。一実施形態では、化合物1のシクロヘキサン結晶性溶媒和物は、実質的に図1に示される通りである。別の実施形態では、化合物1のシクロヘキサン結晶性溶媒和物は、表2に示される単位格子寸法を有する。
ある特定の実施形態では、結晶性溶媒和物は、化合物1の結晶性メチルシクロヘキサン溶媒和物である。一実施形態では、化合物1のメチルシクロヘキサン結晶性溶媒和物は、ほぼ室温に冷却された高温メチルシクロヘキサン溶液から得られる。そのような一実施形態では、溶液を約48時間冷却する。一実施形態では、化合物1のメチルシクロヘキサン結晶性溶媒和物は、実質的に図2に示される通りである。別の実施形態では、化合物1のメチルシクロヘキサン結晶性溶媒和物は、表3に示される単位格子寸法を有する。
ある特定の実施形態では、結晶性溶媒和物は、化合物1の結晶性クロロベンゼン溶媒和物である。一実施形態では、化合物1のクロロベンゼン結晶性溶媒和物は、飽和クロロベンゼン溶液、続いてヘプタンのゆっくりとした蒸気拡散から得られる。一実施形態では、化合物1のクロロベンゼン結晶性溶媒和物は、実質的に図3に示される通りである。別の実施形態では、化合物1のクロロベンゼン結晶性溶媒和物は、表4に示される単位格子寸法を有する。
ある特定の実施形態では、結晶性溶媒和物は、化合物1の結晶性エチルベンゼン溶媒和物である。一実施形態では、化合物1のエチルベンゼン結晶性溶媒和物は、飽和エチルベンゼン溶液、続いてヘプタンのゆっくりとした蒸気拡散から得られる。一実施形態では、化合物1のエチルベンゼン結晶性溶媒和物は、実質的に図4に示される通りである。別の実施形態では、化合物1のエチルベンゼン結晶性溶媒和物は、表5に示される単位格子寸法を有する。
ある特定の実施形態では、結晶性溶媒和物は、化合物1の結晶性m-キシレン溶媒和物である。一実施形態では、化合物1のm-キシレン結晶性溶媒和物は、飽和m-キシレン溶液、続いてヘプタンのゆっくりとした蒸気拡散から得られる。一実施形態では、化合物1のm-キシレン結晶性溶媒和物は、実質的に図5に示される通りである。別の実施形態では、化合物1のm-キシレン結晶性溶媒和物は、表6に示される単位格子寸法を有する。
ある特定の実施形態では、結晶性溶媒和物は、化合物1の結晶性トルエン溶媒和物である。一実施形態では、化合物1のトルエン結晶性溶媒和物は、飽和トルエン溶液、続いてヘプタンのゆっくりとした蒸気拡散から得られる。一実施形態では、化合物1のトルエン結晶性溶媒和物は、実質的に図6に示される通りである。別の実施形態では、化合物1のトルエン結晶性溶媒和物は、表7に示される単位格子寸法を有する。
別の実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、表1に示される式を有する化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩である。
一実施形態では、式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、式103、104、105、106、107、110、113、120、121、122、125、126、127、128、129、131、137、144、145、143、又は148の化合物を含む。別の実施形態では、式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、式105、106、120、126、128、129、131、137、143、又は148の化合物である。さらに別の実施形態では、式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、式105、126、128、129、131又は143の化合物である。好ましい一実施形態では、化合物は、表1の式105、105、126、128、129、131、又は143の化合物であり、式中RはBocである。
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式103、104、105、106、107、110、113、120、121、122、125、126、127、128、129、131、137、144、145、143、又は148の化合物の結晶性溶媒和物である。さらに別の実施形態では、式(I)の化合物は、式105、126、128、129、131、又は143の化合物の結晶性溶媒和物である。そのような実施形態では、溶媒和物は、式(I)の化合物のシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、エチルベンゼン、m-キシレン又はトルエン溶媒和物である。一実施形態では、式(I)の化合物は、式105、126、128、129、131、又は143の化合物の結晶性溶媒和物であり、式中RはBocである。一実施形態では、式(I)の化合物は、式105の化合物の結晶性溶媒和物であり、式中RはBocである。
調製方法
さらに、以下の式(I)の化合物:
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩の調整のための方法が本明細書においてさらに提供され、式中、X、X、X、R、R、R、R、n、及びPGは、本明細書中に記載の通りである。一実施形態では、本明細書に記載の方法に従って合成される式(I)の化合物は結晶性溶媒和物である。1つの実施形態では、式(I)の化合物は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、エチルベンゼン、m-キシレン又はトルエン溶媒和物である。
一態様では、式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を調製するための方法(P1)であって、
(a)式(II)の化合物
又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩(式中、
、X、X、R、及びRは本明細書に記載の通りであり;及び
は、ハロゲン又はZnYであり、式中、Yは、ハロゲン(例えば、Cl、Br又はI)、OAc、TFA、OTf又はOPivである);を、
有機マグネシウム化合物及び亜鉛錯体と接触させること;及び
(b)工程(a)の混合物を、式(III)の化合物、
又はその立体異性体若しくは塩(式中、Xはハロゲンである);
遷移金属(例えばPd又はNi)触媒前駆体、及びキラル配位子と接触させることを含み、それにより、式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を合成する、方法が本明細書において提供される。
本明細書中に記載される方法(P1)の1つの好ましい実施形態において、Xはハロゲンである。そのような一実施形態では、XはFである。別の実施形態では、Xは以下からなる群から選択される部分である:
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、有機マグネシウム化合物が、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリドリチウムクロリド錯体、sec-ブチルマグネシウムクロリド、リチウムトリ-n-ブチルマグネシエート、リチウムトリイソプロピルマグネシエート、及びリチウム(イソプロピル)(ジ-n-ブチル)マグネシエート)からなる群から選択される。そのような一実施形態では、有機マグネシウム化合物は、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド又はイソプロピルマグネシウムヨージドである。別の実施形態では、有機マグネシウム化合物は、イソプロピルマグネシウムクロリド塩化リチウム錯体である。一実施形態では、有機マグネシウム化合物との反応は、約-100~約-40℃の温度で行われる。そのような一実施形態では、温度は約-80~約60℃である。さらに別の実施形態では、温度は約-70±5℃である。
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、亜鉛錯体は、ZnCl、ZnBr、ZnI、Zn(OAc)、Zn(TFA)、Zn(OTf)、及びZn(OPiv)からなる群から選択される。別の実施形態では、亜鉛錯体は、ZnCl、ZnBr又はZnIである。そのような一実施形態では、亜鉛錯体はZnClである。別の実施形態では、亜鉛錯体は、Zn(OAc)、Zn(TFA)、Zn(OTf)、又はZn(OPiv)である。
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、該方法は極性非プロトン性溶媒中で行われる。そのような一実施形態では、極性非プロトン性溶媒は、ジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトニトリル(ACN又はMeCN)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、若しくはヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、又はそれらの組み合わせである。別の実施形態では、方法はTHF中で行われる。別の実施形態では、方法は2-MeTHF中で行われる。さらに別の実施形態では、方法はTHF及びMeTHF中で行われる。
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、遷移金属触媒前駆体はPd又はNi触媒前駆体である。本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、Pd又はNi触媒前駆体は、Pd(OAc)、PdCl、PdCl(MeCN)、Pd(ベンゾニトリル)Cl2、Pd(dba)、Pd(dba)、Pd(PPh、Pd(PCy、Pd(PtBu、Pd(TFA)、[Pd(allyl)Cl]、[Pd(シンナミル)Cl]、[PdCl(クロチル)]、PdCl(η5-シクロペンタジエニル)、[(η3-アリル)(η5-シクロペンタジエニル)パラジウム(II)]、[Ni(η5-シクロペンタジエニル)(アリル)]、[ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)]、NiCl、NiBr、Ni(OAc)、及びニッケル(II)アセチルアセトネートからなる群から選択される。
本明細書に記載の方法(P1)の1つのそのような実施形態では、Pd又はNi触媒前駆体はPd触媒前駆体である。一実施形態では、Pd触媒前駆体は、Pd(OAc)、PdCl、PdCl(MeCN)、Pd(dba)、Pd(dba)、Pd(TFA)、[Pd(allyl)Cl]、[Pd(シンナミル)Cl]、[PdCl(クロチル)]、PdCl(η5-シクロペンタジエニル)、又は[(η3-アリル)(η5-シクロペンタジエニル)パラジウム(II)]である。本明細書に記載の方法(P1)の別の実施形態では、Pd触媒前駆体はPd(OAc)又はPdClである。本明細書に記載の方法(P1)の別の実施形態では、Pd触媒前駆体は、[PdCl(クロチル)]、PdCl(η5-シクロペンタジエニル)、PdCl(MeCN)、Pd(dba)、Pd(dba)、又はPd(TFA)である。本明細書に記載の方法(P1)の別の実施形態では、Pd触媒前駆体は、[Pd(アリル)Cl]、[Pd(シンナミル)Cl]、又は(η3-アリル)(η5-シクロペンタジエニル)パラジウム(II)である。一実施形態では、Pd触媒前駆体は、[Pd(アリル)Cl]又は[Pd(シンナミル)Cl]である。一実施形態では、Pd触媒前駆体は、[Pd(シンナミル)Cl]である。
本明細書に記載の方法(P1)の別の実施形態では、Pd又はNi触媒前駆体はNi触媒前駆体である。一実施形態では、Ni触媒前駆体は、NiCp(アリル)、ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)、NiCl、NiBr、Ni(OAc)、又はニッケル(II)アセチルアセトネートである。一実施形態では、Ni触媒前駆体は、NiCl、NiBr、又はNi(OAc)である。別の実施形態では、Ni触媒前駆体は、NiCp(アリル)、ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)、又はニッケル(II)アセチルアセトネートである。
一実施形態では、P1の方法の工程1は、1つ又は複数の連続撹拌反応器(CSTR)を含む連続流モードを使用して実行される。一実施形態では、本明細書に記載のPd前駆体及び本明細書に記載のキラル配位子を接触させて、in situでPd配位子錯体を形成する。別の実施形態では、本明細書に記載のPd前駆体を本明細書に記載のキラル配位子で処理してPd配位子錯体を形成し、これを本明細書に記載の方法で使用する前に単離することができる。
本明細書中に記載される方法(P1)の一実施形態において、キラル配位子は、
であり、
式中、
YはO又はNRであり;
ZはO又はNであり;
各R及びRは、独立して、非置換C1-6アルキル又は非置換フェニルである;
又は、式中、R及びRは一緒になって、非置換C5-6シクロアルキル又は非置換C6-10アリールを形成する;
又は、式中、Rは隣接するメチレンと一緒になって、R8A-置換若しくは非置換C5-8シクロアルキル又は少なくとも1個のO原子を含むR8A-置換若しくは非置換5-8員複素環を形成することができ、式中、R8AはC1-3非置換アルキルであり;
及びR10は、独立して、R10A-置換若しくは非置換C5-6シクロアルキル又はR10A-置換若しくは非置換フェニルであり;
各R10Aは、独立して、水素、C1-6非置換アルキル、又はC1-6非置換ハロアルキルであり;
11はC1-4非置換アルキルであり;
12及びR13は、それぞれ独立して、R14-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R14-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル、R14-置換若しくは非置換アリール、又はR14-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;及び
各R14は、独立して、非置換C1-4アルキルである。
本明細書中に記載される方法(P1)の一実施形態では、キラル配位子は、以下の式の化合物を含む:
式中、Y、R及びRは本明細書に記載の通りである。
そのような一実施形態では、各YはOである。そのような一実施形態では、各YはOであり、R及びRは独立してエチル又はフェニルである。そのような一実施形態では、R及びRは同じである。そのような一実施形態では、各YはNRであり、各Rは独立してメチル、エチル、又はプロピルである。別の実施形態では、各YはNRであり、各Rはメチルである。
L1の化合物の1つのそのような実施形態では、R及びRは同じである。L1の化合物の別のそのような実施形態では、R及びRはそれぞれ、メチル、エチル又はプロピルである。別のこのような実施形態では、R及びRは一緒になって、非置換シクロペンチル、シクロヘキシル又はインデニル部分を形成する。別のこのような実施形態では、Rは、隣接するメチレンと一緒になって、テトラヒドロフロジオキソリル部分を形成する。
本明細書中に記載される方法(P1)のそのような一実施形態において、キラル配位子は、
である。
本明細書中に記載される方法(P1)のそのような一実施形態において、キラル配位子は、
である。
本明細書中に記載される方法(P1)のそのような一実施形態において、キラル配位子は、
である。
本明細書中に記載される方法(P1)の別の実施形態では、キラル配位子は、以下の式の化合物を含む:
式中、R12及びR13は本明細書に記載の通りである。
L2の化合物の1つのそのような実施形態では、R12及びR13はそれぞれ独立して、R14-置換又は非置換C1-6アルキルである。L2の化合物の別の実施形態では、R12及びR13はそれぞれ独立して、R14-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル又はR14-置換若しくは非置換アリールである。L2の化合物の一実施形態では、R12及びR13はそれぞれ独立して、フェニル又は非置換C3-7シクロアルキルである。L2の化合物の別の実施形態では、各R12フェニル及び各R13は非置換C3-7シクロアルキルである。L2の化合物の一実施形態では、R13はノルボルナニルである。
本明細書中に記載される方法(P1)の1つのそのような実施形態では、キラル配位子は、以下の構造を有するL2である:
若しくは
又はその立体異性体。
本明細書中に記載される方法(P1)の一実施形態では、キラル配位子は、以下の構造を有するL2である:
本明細書中に記載される方法(P1)の別の実施形態では、キラル配位子は、以下の構造を有するL2である:
本明細書中に記載される方法(P1)の一実施形態において、キラル配位子は、
である。
本明細書に記載される方法(P1)の一実施形態では、キラル配位子との反応は、約30℃~約65℃;約35℃~約55℃;約40℃~約50℃;約35℃~約45℃;又は約40℃~約55℃の温度で行われる。別の実施形態では、キラル配位子との反応は、約40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50℃の温度で行われる。別の実施形態では、キラル配位子との反応は、約40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50℃の温度で行われる。別の実施形態では、キラル配位子との反応は、約50、52、54、56、58、60、62、又は64℃の温度で行われる。
本明細書中に記載される方法(P1)の一実施形態では、キラル配位子との反応は、約1~約15時間;約1~約10時間;約2~約10時間;約4~約10時間;約10~約30時間;約15~約30時間;約15~約25時間;約10~約20時間;約16~約24時間;又は約16~約20時間にわたって行われる。本明細書中に記載される方法(P1)の一実施形態では、キラル配位子との反応は約1、2、3、4、5、6、8、10、12、14、又は16時間にわたって行われる。
本明細書に記載される方法(P1)の一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩、及び式(III)の化合物又はその立体異性体若しくは塩は、約等量のモル当量で存在する。本明細書に記載される方法(P1)の別の実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩、及び式(III)の化合物又はその立体異性体若しくは塩は、約1:1、1.1:1、又は1.2:1当量で存在する。
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、該方法は、本明細書に記載のPd触媒前駆体を、キラル配位子に対するモル%比:約0.1~約1;約0.5~約1.1;約1:1~約1:5;約1:1~約1:4;約1:1~約1:3;又は約1:1~約1:2で使用して実施される。一実施形態では、方法は、本明細書に記載のPd触媒前駆体をキラル配位子に対して約0.5:1のモル%比で使用して実施される。別の実施形態では、方法は、本明細書に記載のPd触媒前駆体をキラル配位子に対して約1:2のモル%比で使用して実施される。別の実施形態では、方法は、本明細書に記載のPd触媒前駆体をキラル配位子に対して約1:1.1のモル%比で使用して実施される。
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、該方法は、本明細書に記載のPd触媒前駆体を使用して実施され、触媒負荷(例えば、反応の制限試薬に関して)は、約:0.1mol%~10mol%、0.1mol%~5mol%、0.1mol%~2mol%、0.1mol%~1.5mol%、0.1mol%~1mol%、0.5mol%~10mol%、0.5mol%~5mol%、0.5mol%~2mol%、0.7mol%~10mol%、0.7mol%~5mol%、0.7mol%~2mol%、又は0.7mol%~1.5mol%である。そのような一実施形態では、触媒負荷は約0.1mol%~10mol%である。別の実施形態では、触媒負荷は、約0.5mol%~2mol%である。別の実施形態では、触媒負荷は、約0.7~1.5mol%である。
一実施形態では、方法(P1)は、工程2の間に塩添加剤を添加することをさらに含む。一実施形態では、添加剤は、NaTFA、NaOAc又はNaOTfである。
本明細書中に記載される方法(P1)の別の実施形態では、キラル配位子は、以下の式の化合物を含む:
式中、R、R10及びR11は、本明細書に記載の通りである。
L3の化合物の一実施形態では、R及びR10は同じである。L3の化合物の1つのそのような実施形態では、R及びR10は、R10A-置換又は非置換C5-6シクロアルキルである。L3の化合物の1つのそのような実施形態では、R及びR10はそれぞれ、非置換シクロヘキシルである。L3の化合物の別の実施形態では、R及びR10は、R10A-置換又は非置換フェニルである。L3の化合物の1つのそのような実施形態では、R及びR10は非置換フェニルである。L3の化合物の別のこのような実施形態では、R及びR10は、R10A-置換フェニルであり、式中、R10Aは、メチル、エチル、tert-ブチル又はCFである
L3の化合物の一実施形態では、ZはOであり、R11はメチル、エチル、又はtert-ブチルである。L3の化合物の別の実施形態では、ZはNであり、R11はジメチル、ジエチル、又はジ-tertブチルである。
一実施形態において、キラル配位子は、以下の式の化合物である:
本明細書中に記載される方法(P1)の別の実施形態では、キラル配位子は、以下の式の化合物である:
一実施形態では、式(II)の化合物
又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩は、以下の工程を含む方法(P2)に従って調製される:
(a)式(IVa)
の化合物又はその立体異性体若しくは塩を、式
(式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲン化剤と接触させて、式(IVb)
の化合物又はその立体異性体若しくは塩を生成すること;
(c)式(IVb)の化合物を式(V)
の化合物又はその立体異性体若しくは塩に環化させること;
(d)式(V)の化合物を塩素化剤と接触させて、式(Va)
の化合物又はその立体異性体若しくは塩を生成すること;
(e)式(Va)の化合物を式
を有するピペラジニル部分と接触させて、式(IIa)
の化合物又はその立体異性体若しくは塩を生成すること;及び
(f)式(IIa)の化合物をXの塩と接触させて、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩を形成すること。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を含む。
一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩は、以下の式の化合物:
又はその塩である。
一実施形態では、式(II)の化合物を、本明細書中に記載のように有機マグネシウム化合物及び亜鉛錯体と接触させ(方法P1)、それにより、式(IIz)の化合物:
を形成する。
一実施形態では、式(IIb)、(IIb1)、(IIb2)、(IIb3)、(IIc)、(IIc1)、(IIc2)、(IIc3)、(IId)、(IId1)、(IId2)、(IId3)、(IIa1)、(IIa2)、又は(IIa3)の化合物を、本明細書中に記載されるように、亜鉛錯体及び有機マグネシウム化合物と接触させ(方法P1)、それにより、式の化合物が形成され:
式中、Yは、ハロゲン(例えば、Cl、Br又はI)、OAc、TFA、OTf又はOPivである。
一実施形態では、YはClである。一実施形態では、本明細書に記載の工程bに持ち越される方法P1における本明細書に記載の工程aの化合物は、式IIz1、IIz2、IIz3、IIz4、IIz5、IIz6、IIz7、IIz8、IIz9、IIz10、IIz11、IIz12、IIz13、IIz14、IIz15、2az、2bz、2cz、又は2zの化合物である。
別の実施形態では、式(2a)の化合物を、本明細書中に記載のように亜鉛錯体及び有機マグネシウム化合物と接触させ(方法P1)、それにより、式の化合物:
を形成する。
別の実施形態では、式(2b)の化合物を、本明細書中に記載のように亜鉛錯体及び有機マグネシウム化合物と接触させ(方法P1)、それにより、式の化合物:
を形成する。
別の実施形態では、式(2c)の化合物を、本明細書中に記載のように亜鉛錯体及び有機マグネシウム化合物と接触させ(方法P1)、それにより、式の化合物:
を形成する。
別の実施形態では、式(2)の化合物を、本明細書中に記載のように亜鉛錯体及び有機マグネシウム化合物と接触させ(方法P1)、それにより、式の化合物:
を形成する。
そのような実施形態では、Yは、ハロゲン(例えば、Cl、Br又はI)、OAc、TFA、OTf又はOPivである。そのような一実施形態では、YはClである。そのような一実施形態では、YはOPivである。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、該方法は、
(a0)COガスの存在下で式(IV)
の化合物を塩基と接触させ、化合物をアミノ化して、式(IVa)
の化合物を形成することをさらに含む。
本明細書に記載される方法(P2)の一実施形態では、工程(a0)の塩基は、n-ブチルリチウム、LDA又はLiTMPである。別の実施形態では、塩基はLDAである。
本明細書に記載される方法(P2)の一実施形態では、工程(b)のハロゲン化剤は式
を有し、式中、XはCl、Br、又はIである。そのような一実施形態では、XはClである。別の実施形態では、XはBrである。さらに別の実施形態では、XはIである。
本明細書に記載される方法(P2)の一実施形態では、工程(b)のハロゲン化剤は式
を有し、式中、各Xは同じであり、Cl、Br、又はIである。一実施形態では、各XはClである。別の実施形態では、各XはBrである。さらに別の実施形態では、各XはIである。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、工程(b)のハロゲン化剤は、NCS又は1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントインである。別の実施形態では、ハロゲン化剤は、NCSである。別の実施形態では、ハロゲン化剤は、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントインである。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、工程(c)の式(IVb)の化合物の式(V)の化合物への環化は、塩基水溶液(例えば、NaOH又はKOH)中のKOCNを使用し、続いて酸(例えばHCl)と接触させることによって実施される。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、工程(d)の塩素化剤は、POCl、PCl、PCl、又はSOClである。別の実施形態では、塩素化剤はPOClである。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(II)の化合物のXはFであり、工程(f)は、式(IIa)の化合物をCsFと接触させて、式(IIa1)の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を生成することを含む。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩のXはFであり、工程(f)は、式(IIa)の化合物をCsFと接触させて、式(IIa2)の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を生成することを含む。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩のXはFであり、工程(f)は、式(IIa)の化合物をCsFと接触させて、式(IIa3)の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは塩を生成することを含む。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(IV)の化合物は、以下の式を有する:
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(IVa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(IVa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(IVb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(IVb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(IVb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(V)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(V)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、式(V)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(III)の化合物
又は本明細書中に記載される方法のその塩は、方法(P3)に従って調製され、該方法は以下を含む:
(a)式(VII)
の化合物(式中、Xはハロゲンである)を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(VIIa)
の化合物を生成すること;
(b)式(VIIa)の化合物を式XPG(式中、Xはハロゲンである)を有する化合物と接触させて、式(VIIb)
の化合物を生成すること;
(c)式(VIIb)の化合物を、式
(式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲン化剤と接触させて、式(VIIc)
の化合物を生成すること;
(d)式(VIIc)の化合物をハロアルキル化剤でハロアルキル化して、式(VIId)
の化合物を生成すること
(e)式(VIId)の化合物を臭素化して、式(VIIe)
の化合物を生成すること;及び
(f)式(VIIe)の化合物をXPGと接触させて、式(III)の化合物又はその塩を生成すること。
本明細書に記載の方法(P3)の一実施形態では、各PGは同じである。一実施形態では、各PGは同じであり、PMB、DMB、又はBocである。別の実施形態では、各PGはPMB(p-メトキシベンジル)である。一実施形態では、XはCl又はBrである。別の実施形態では、XはClである。
本明細書に記載の方法(P3)の一実施形態では、工程(c)のハロゲン化剤は
である。1つのそのような実施形態では、Xは、Cl、Br又はIである。別の実施形態では、XはIである。別の実施形態では、XはClである。さらに別の実施形態では、XはBrである。
本明細書に記載の方法(P3)の一実施形態では、工程(c)のハロゲン化剤は
である。1つのそのような実施形態では、Xは、Cl、Br又はIである。別の実施形態では、XはIである。別の実施形態では、XはClである。さらに別の実施形態では、XはBrである。
本明細書に記載の方法(P3)の別の実施形態では、工程(c)のハロゲン化剤はNIS又は1,3-ジヨード-5,5-ジメチルヒダントインである。そのような一実施形態では、ハロゲン化剤はNISである。別の実施形態では、ハロゲン化剤は、1,3-ジヨードモ-5,5-ジメチルヒダントインである。
本明細書に記載の方法(P3)の一実施形態では、工程(d)のハロアルキル化剤はフルオロアルキル化剤である。そのような一実施形態では、ハロアルキル化剤は、メチル2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセテートである。
本明細書に記載の方法(P3)の一実施形態では、臭素化工程(e)は、式(VIId)の化合物をHBrと接触させることをさらに含む。
本明細書に記載の方法(P3)の1つのそのような実施形態では、臭素化工程(e)は、式(VIId)の化合物をAcBrと接触させて式(VIIe)の化合物を生成することをさらに含む。
一実施形態では、式(VII)の化合物のXは、Cl又はIである。別の実施形態では、式(VII)の化合物のXはClである。
一実施形態では、式(VII)の化合物は、以下の式を有する:
一実施形態では、式(VII)の化合物は、以下の式を有する:
一実施形態では、式(VIIa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIc)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIc)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIc)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIc)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIId)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIId)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIId)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIId)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIe)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
一実施形態では、式(VIIe)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
別の実施形態では、式(III)の化合物
又は本明細書中に記載される方法のその塩は、方法(P4)に従って調製され、該方法は以下を含む:
(a)式(VIII)
の化合物(式中、XはCl又はIである)を、ハロゲン化剤と接触させて、式(VIIIa)
の化合物を形成すること;
(b)式(VIIIa)の化合物を臭素化して式(VIIIb)
の化合物を形成すること;及び
(c)式(VIII)の化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(III)の化合物又はその塩を生成すること。
本明細書に記載の方法(P4)の一実施形態では、各Xは同じである。そのような一実施形態では、各XはClである。別の実施形態では、各XはIである。
さらに別の実施形態では、式(III)の化合物
又は本明細書中に記載される方法のその塩は、方法(P5)に従って調製され、該方法は以下を含む:
(a)式(VIIIc)
の化合物を臭素化剤と接触させて式(VIIId)
の化合物を形成すること;
(b)式(VIIId)の化合物を、ハロゲン化剤と接触させて、式(VIIIb)
の化合物を形成すること;
(c)式(VIIIb)の化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(III)の化合物を生成すること。
本明細書に記載の方法(P4)又は(P5)の一実施形態では、ハロゲン化剤はHF中のSFである。
1つのそのような実施形態では、式(VIII)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIII)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIIa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIIa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIIa)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIIb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIIb)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIIc)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(VIIId)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(III)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(III)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(III)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
1つのそのような実施形態では、式(III)の化合物は、以下の式を有する:
又はその塩。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、Xは水素である。本明細書に記載の方法の一実施形態では、Xはハロゲンである。一実施形態では、XはF又はClである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Xがハロゲンである場合、Xはハロゲンである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、XがFである場合、XはFではない。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、XがFである場合、XはClである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、XがHである場合、XはClである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、XはBrである。本明細書に記載の方法の一実施形態では、Xは、ZnCl、ZnBr、ZnI、ZnOAc、ZnTFA、ZnOTf、又はZnOPivである。本明細書に記載の方法の一実施形態では、XはZnClである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、R-置換若しくは非置換C1-3アルキル、又はR-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Xは、R-置換若しくは非置換C1-3アルコキシ又はR-置換若しくは非置換シクロプロピルである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Xは、水素又はハロゲンである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Xは、ハロゲン、非置換C1-4アルキル又は非置換C1-3ハロアルキルである。本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、Xは、ハロゲン又は非置換C1-3ハロアルキルである。本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、Xは、非置換C1-3アルコキシ又は非置換シクロプロピルである。本明細書に記載の方法の1つの好ましい実施形態では、Xはハロゲンである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、XはCl又はFである。別の実施形態では、Xは、Cl、F、CF、CHF又はCHFである。本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、Xは、CF、CHF又はCHFである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、Rは水素である。本明細書に記載の方法の好ましい実施形態では、RはPGである。本明細書に記載の方法のそのような一実施形態では、PGは、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)である。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、PGはBoc(tert-ブチルオキシカルボニル)である。本明細書に記載される方法の好ましい実施形態では、Rは、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)である。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、各Rは独立してハロゲン又はシアノである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、各Rは、独立して、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、各Rは、独立して、非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6シアノアルキルである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態ではnは1である。本明細書に記載の方法の好ましい一実施形態では、各Rは、独立して非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6シアノアルキルである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、各Rは、メチル又はエチルである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、nは1である。本明細書に記載の方法の別のそのような実施形態では、Rはメチルであり、nは1である。本明細書に記載の方法の別のそのような実施形態では、各Rは、CF、CHF又はCHFである。本明細書に記載の方法の別のそのような実施形態では、Rは、メチル、エチル、CN、CH CN、CF、CHF又はCHFである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Rは、メチル、エチル、CN又はCHCNである。本明細書に記載の方法のそのような実施形態では、nは1である。本明細書に記載の方法の別のそのような実施形態では、RはCHCNであり、nは1である。さらに別の実施形態では、nは0である。
本明細書に記載の方法の1つの実施形態では、Rは、水素又はハロゲンである。本明細書に記載の方法の一実施形態では、Rは水素である。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Rは、R3A-置換又は非置換C1-3アルキル、R3A-置換又は非置換C1-3ハロアルキル、シクロプロピルである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Rは、R3A-置換又は非置換C1-3アルキル、又はR3A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルである。本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、Rは、R3A-置換又は非置換C1-3アルキルである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、Rは、水素又はメチルである。本明細書に記載の方法の別のそのような実施形態では、Rはメチルである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、Rは、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルであり、式中、R3Aは、ハロゲン、OH、CN、又は非置換C1-3ハロアルキルである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、R3A-置換又は非置換C1-3アルキル、R3A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルであり、式中、R3Aは、F、OH、CN、CF、CHF又はCHFである。
本明細書に記載の方法の本明細書に記載の方法の好ましい実施形態では、Rは非置換C1-3ハロアルキルである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、Rは、CF、CHF、又はCHFである。
一実施形態では、Rは、ハロゲン、シアノ又はOHである。別の実施形態では、Rは、R5A-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、又はR5A-置換若しくは非置換C1-6シアノアルキルである。別の実施形態では、Rは、R5A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキル、R5A-置換若しくは非置換3~6員複素環、R5A-置換若しくは非置換フェニル、又はR5A-置換若しくは非置換6員ヘテロアリールである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C1-6アルキル又はR5C-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキルである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル;R5C-置換若しくは非置換3~7員複素環、R5C-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5C-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書に記載の方法の好ましい一実施形態では、R5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換又は非置換C1-6アルキルである。
本明細書に記載の方法の1つの実施形態では、R5Cは独立して、ハロゲン、OH、CN又はNOである。本明細書に記載の方法の一実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C1-6アルキル又はR5D-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキルである。本明細書に記載の方法の一実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル又はR5D-置換若しくは非置換C3-7複素環である。一実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C5-7アリール又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、R5Cは、独立して、R5D-置換若しくは非置換C3-7複素環又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書中に記載の方法の別の実施形態では、R5Cは、R5D-置換ピロリジニルである。
本明細書に記載の方法の1つの実施形態では、R5Dは独立して、ハロゲン、OH、又はCNである。別の実施形態では、R5Dは、非置換C1-6アルキルである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、R5Dは、非置換C1-6ハロアルキルである。本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、R5Dは、非置換C3-7シクロアルキル、非置換C3-7複素環、非置換C5-7アリール、又は非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書に記載の方法の1つの実施形態では、R5Dは、メチル、エチル又はプロピルである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、R5A及びR5Bはそれぞれ独立して:
である。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、Rはハロゲンである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Rは、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、又は非置換C3-7シクロアルキルである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、各PGは独立してアミノ保護基である。一実施形態では、各PGは同じである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、各PGは、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、DMB(ジメトキシベンジル)、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)である。別の実施形態では、各PGは、PMB、DMB、又はBocである。本明細書に記載の方法の1つの好ましい実施形態では、各PGはPMBである。
本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、2つのPGが一緒になってC3-8窒素複素環を形成する。本明細書に記載の方法の一実施形態では、2つのPGが一緒になって、以下の構造:
を有する部分を形成する。
本明細書に記載の方法の1つの実施形態では、Xは、水素、ハロゲン又はOR5Aである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Xは、SR5B、R-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールである。本明細書に記載の方法の別の実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、CF、CHF又はCHFである。本明細書に記載の方法の1つの好ましい実施形態では、Xはハロゲンである。本明細書に記載の方法の1つのそのような実施形態では、XはFである。本明細書に記載の方法のさらに別の実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、CF、CHF、CHF、又は以下の構造:
を有する部分である。
本明細書に記載の方法(P1)の一実施形態では、式(III)の化合物は、本明細書に記載の式(III1)、(III2)、(III3)又は(3)を有する。
本明細書に記載の方法(P2)の一実施形態では、該方法は以下を含み:
式中、X、X、X、R、R、及びnは本明細書に記載の通りである。そのような一実施形態では、RはPGであり、Rはメチルである。
本明細書に記載の方法(P3)の一実施形態では、該方法は以下を含み:
式中、X、X、R及びPGは本明細書に記載の通りである。
本明細書に記載の方法(P4)の一実施形態では、該方法は以下を含み:
式中、X、R、R及びPGは本明細書に記載の通りである。
本明細書に記載の方法(P5)の一実施形態では、該方法は以下を含み:
式中、R、R及びPGは本明細書に記載の通りである。
式(G)の化合物を合成するための方法(P6)が本明細書においてさらに提供され、該方法は以下を含む:
又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩(式中、X、X、R、R、R及びnは本明細書中に記載の通りであり;
Alkは、以下:
からなる群から選択される部分であり;及び
は、
からなる群から選択される);
(a)本明細書に記載の方法に従って合成された式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩を、本明細書に記載の方法に従って合成された式(III)の化合物又はその塩と接触させて、本明細書に記載の式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を生成すること;
(b)式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を、Xを含む部分と接触させ、それによって式(G1)の化合物;
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を合成すること(式中、PG及びRは本明細書に記載の通りである);
(c)式(G1)の化合物からPG基を除去すること;及び
(d)RAlk基を導入することによって、式(G)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること。
1つのそのような実施形態では、工程(b)のXを含む部分は:
である。
そのような一実施形態では、方法(P6)の工程(d)は、塩基及び活性化剤をさらに含む。一実施形態では、活性化剤は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸エチル、又はプロピルホスホン酸無水物である。
本明細書に記載の方法(P6)の一実施形態では、RAlk
である。本明細書に記載の方法(P6)の一実施形態では、RAlk
である。そのような実施形態では、方法は、本明細書に記載の塩基及び活性化剤を含む。
本明細書に記載の方法(P6)の一実施形態では、RはC1-3アルキル又はC1-3シアノアルキルであり、nは1である。本明細書に記載の方法(P6)の一実施形態では、各PGはPMBである。本明細書に記載の方法(P6)の一実施形態では、X及びXは独立してハロゲンである。
本明細書においてさらに提供されるのは方法(P7)であり、該方法は、式(H)の化合物:
又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩(式中、X、X、R、R、R、PG、及びnは本明細書中に記載の通りである)の合成のための方法であり、該方法は以下を含む:
(a)本明細書に記載の方法に従って合成された式(II)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩を、本明細書に記載の方法に従って合成された式(III)の化合物又はその塩と接触させて、本明細書に記載の式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を生成すること;
(b)式(I)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を、塩基の存在下で式HO-Xの化合物と接触させることであって、該化合物は以下:
からなる群から選択され、それにより、式(G1)の化合物;
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩を合成すること、
(式中、PG及びRは本明細書に記載の通りである);及び
(c)式(G1)の化合物からPG基を除去すること;
(d)工程(c)の化合物を、塩基及び任意に活性化剤の存在下で、
と接触させ、それによって式(H)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩を生成すること。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、RがPGであり、該方法は、工程(b1):工程(d)を行う前にG1の化合物からPGを除去することをさらに含む。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の化合物は、
である。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の化合物は
であり、工程(d)は本明細書に記載の塩基及び本明細書に記載の活性化剤の存在下で行われる。そのような一実施形態では、活性化剤はEDCIである。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の化合物は
であり、工程(d)は本明細書に記載の塩基のみの存在下で行われる。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の化合物は
であり、工程(d)は本明細書に記載の塩基のみの存在下で行われる。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の化合物は
であり、工程(d)は本明細書に記載の塩基及び本明細書に記載の活性化剤の存在下で行われる。そのような一実施形態では、活性化剤はEDCIである。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の塩基は、N-エチルモルホリン(NEM)、トリエチルアミン(TEA)、トリ(n-プロピル)アミン(TPA)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、又はピリジンである。本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、工程(d)の塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)である。本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、RはC1-3アルキル又はC1-3シアノアルキルであり、nは1である。本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、各PGはPMBである。一実施形態では、RはPGであり、PGはBocである。本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、X及びXは独立してハロゲンである。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、活性化剤は、カルボジイミド(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、又は1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI))である。本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、活性化剤は、ベンゾ-トリアゾールヘキサフルオロホスフェート化合物(例えば、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、(7-アザベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyAOP)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBrOP)、又はBOP-Clである。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、活性化剤は、ウロニウム化合物(例えば、2-(1H-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O-ベンゾトリアゾール-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム-ヘキサフルオロ-ホスフェート(HBTU)、2-(6-クロロ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスフェート(HCTU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TATU)、又はO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、O-[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]-N,N,N’N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TOTU)である。さらに別の実施形態では、活性化剤は、O-(N-Suc-シンイミジル)-1,1,3,3-テトラメチル-ウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)、O-(5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TNTU)及びO-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU)である。さらに別の実施形態では、カップリング剤は、3-(ジエチルホスホリルオキシ)-1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オン(DEPBT)である。
本明細書に記載の方法(P7)の1つの実施形態では、活性化剤は、EDCI、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸エチル、又はプロピルホスホン酸無水物である。そのような一実施形態では、活性化剤はEDCIである。別のこのような実施形態では、活性化剤は、クロロギ酸イソブチル又はクロロギ酸エチルである。別のそのような実施形態では、活性化剤は、プロピルホスホン酸無水物である。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、Xを含む部分は、
である。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、Xを含む部分は、
である。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、Xを含む部分は、
である。
本明細書に記載の方法(P7)の一実施形態では、Xを含む部分は、
である。
本明細書に記載の方法(P6)又は(P7)の一実施形態では、式(G1)の化合物又はその溶媒和物、アトロプ異性体、互変異性体、立体異性体若しくは塩は、表1の化合物である。本明細書に記載の方法(P6)又は(P7)の一実施形態では、式(G1)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは塩は、表1の式5、33、35、37、40、44、46又は69の化合物である。本明細書に記載の方法(P6)又は(P7)の好ましい一実施形態では、式(G1)の化合物又はその溶媒和物、アトロプ異性体、互変異性体、立体異性体若しくは塩は、表1の式5の化合物である。
別の態様では、式(F)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体若しくは薬学的に許容され得る塩の合成のためのロセス(P8)が本明細書において提供され、
式中、R及びnは、本明細書に記載の通りであり、該方法は、以下を含む:
(a)式
の化合物又はその塩を式
の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは塩と接触させ、それによって式(1a)の化合物
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体、塩を合成すること、
(b)式(1a)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体を、式HO-X(式中、Xは式
を有する)の化合物とを接触させ、それによって式(F1)の化合物;
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を合成すること;
(c)式(F1)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を、酸中でメタンスルホン酸(MsOH)と接触させ、それにより式(F2)の化合物;
又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を合成すること;及び
(d)式(F2)の化合物又はその溶媒和物、互変異性体、立体異性体、若しくは塩を、式
の化合物と接触させ、それによって式(F)の化合物又はその互変異性体、立体異性体若しくは薬学的に許容され得る塩を生成すること。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、工程(c)の酸は、AcOH、トリフルオロ酢酸、クロロスルホン酸、硫酸、HCl、HBr、p-トルエンスルホン酸、又はトリフルオロメタンスルホン酸である。1つのそのような実施形態では、工程(c)の酸は、AcOH、トリフルオロ酢酸又はクロロスルホン酸である。別のこのような実施形態では、工程(c)の酸はAcOHである。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、X
である。本明細書に記載の方法の一実施形態では、X
である。
方法(P8)の一実施形態では、工程(d)は、塩基及び任意に活性化剤をさらに含む。そのような一実施形態では、方法(P8)の工程(d)は、本明細書に記載の塩基のみをさらに含む。別のそのような実施形態では、方法(P8)の工程(d)は、本明細書に記載の塩基及び活性化剤をさらに含む。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、工程(d)の化合物は、
及び塩基である。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、工程(d)の化合物は、
及び塩基である。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、工程(d)の化合物は、
及び本明細書に記載の塩基及び活性化剤である。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、各Rは独立してハロゲン又はシアノである。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲン又は非置換C1-6シアノアルキルである。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、各Rは、独立して、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態ではnは1である。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、各Rは、独立して非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6シアノアルキルである。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、各Rは、メチル又はエチルである。そのような一実施形態では、nは1である。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、Rはメチルであり、nは1である。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、各Rは、CF、CHF、又はCHFである。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、Rは、メチル、エチル、CN、CHCN、CF、CHF又はCHFである。別の実施形態では、Rは、メチル、エチル、CN又はCHCNである。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、nは1である。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、RはCHCNであり、nは1である。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、nは0である。
一実施形態では、式(F)の化合物は、式(F4)を有する:
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは薬学的に許容され得る塩。
一実施形態では、式(F)の化合物は、式(F5)を有する
又はその互変異性体、立体異性体、若しくは薬学的に許容され得る塩。
本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、化合物(F1)又はその互変異性体、立体異性体、若しくは薬学的に許容され得る塩は、表1の化合物である。本明細書に記載の方法(P8)の一実施形態では、式(F1)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは薬学的に許容され得る塩は、表1の式105、133、135、137、140、144、146、又は169の化合物である。本明細書に記載の方法(P8)の好ましい一実施形態では、式(F1)の化合物又はその互変異性体、立体異性体、若しくは薬学的に許容され得る塩は、表1の式105の化合物である。
本明細書においてさらに提供されるのは方法(P9)であり、該方法は、式(A)の化合物:
又はその薬学的に許容され得る塩の調製のための方法であって、
(a)式(2)
の化合物又はその塩を、i-PrMgCl・LiCl及びZnClと接触させ、続いてNaTFA及び式(3)
の化合物を接触させること、
(b)工程(a)の混合物又はその塩を、本明細書に記載のPd又はNi触媒前駆体及び本明細書に記載のキラル配位子と接触させ、それによって式(1)の化合物
又はその溶媒和物若しくは塩を合成すること、
(c)式(1)の化合物又はその溶媒和物若しくは塩を、式HO-X(式中、Xは式
を有する)の化合物及び塩基と接触させ、それによって式(1d)の化合物;
又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること;
(d)酸中で式(1d)の化合物をMsOHと接触させ、それによって式(1e)の化合物;
又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること;及び
(e)式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、
と接触させ、本明細書にそれぞれ記載の塩基及び任意に活性化剤と接触させ、それによって式(A)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を生成することを含む。
一実施形態では、方法(P9)の工程(b)は、結晶化をさらに含む。そのような一実施形態では、結晶化はトルエン/n-ヘプタン中で行われる。
一実施形態では、方法(P9)の工程(c)は、炭酸カリウムによる洗浄及び濾過(例えば、研磨濾過)をさらに含む。そのような一実施形態では、(P9)の方法の工程(c)は、1-PrOHへの溶媒交換をさらに含む。そのような一実施形態では、結晶化は、溶媒交換後に1-PrOH/水から実施される。別の実施形態では、結晶化は、イソプロパノール/水、アセトニトリル、アセトニトリル/水又はアセトン/水から行われる。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、工程(c)の塩基は、LiOt-Am、NaOt-Am、KOt-Am、KDMO(カリウム3,7-ジメチル-3-オクタノキシド)、LiOt-Bu、NaOt-Bu、又はKOt-Buからなる群から選択される。そのような一実施形態では、塩基は、以下の表の塩基である:
そのような一実施形態では、塩基はNaOt-Am又はNaOt-Buである。そのような実施形態では、塩基は、化合物1に対して約1.1~約1.35当量の量で存在することができる。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(d)の酸は、AcOH、トリフルオロ酢酸、クロロスルホン酸、硫酸、HCl、HBr、ギ酸、p-トルエンスルホン酸、又はトリフルオロメタンスルホン酸である。1つのそのような実施形態では、工程(d)の酸は、AcOH、トリフルオロ酢酸又はクロロスルホン酸である。1つのそのような実施形態では、工程(d)の酸は、AcOH、ギ酸、トリフルオロ酢酸又はクロロスルホン酸である。別のこのような実施形態では、工程(d)の酸はAcOHである。
本明細書に記載の方法(P9)の1つの実施形態では、活性化剤は、EDCI、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸エチル、又はプロピルホスホン酸無水物である。そのような一実施形態では、活性化剤はEDCIである。別のこのような実施形態では、活性化剤は、クロロギ酸イソブチル又はクロロギ酸エチルである。別のそのような実施形態では、活性化剤は、プロピルホスホン酸無水物である。
一実施形態では、方法(P9)の工程(d)は、塩基(例えば、水酸化物塩基、例えばNaOH)でクエンチングすることと、同じ塩基(例えばNaOH)で洗浄することとをさらに含む。別のそのような実施形態では、(P9)の方法の工程(d)は、研磨濾過をさらに含む。さらに別の実施形態では、(P9)の方法の工程(d)は、結晶化工程(例えば、トルエン/n-ヘプタンを用いる)をさらに含む。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(d)のMsOHは、式(1d)の化合物に対して約10~30当量、15~30当量、15~27当量、15~25当量、15~23当量、又は約20~30当量の量で存在することができる。そのような一実施形態では、MsOHは、式(1d)の化合物に対して約15~27当量の量で存在する。本明細書に記載の方法(P9)の別の実施形態では、AcOHは、約1~4体積、1.5~3.5体積、1.6~3.4体積、又は1.8~3.3体積の量で存在する。本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程dは、共溶媒としてトルエンをさらに含む。そのような一実施形態では、トルエンの体積は0~7体積である。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(e)は、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、
及び本明細書に記載の塩基及び任意に活性化剤と接触させることを含む。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(e)は、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、塩基の存在下で
と接触させることを含む。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(e)は、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、塩基の存在下で
と接触させることを含む。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(e)は、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、本明細書に記載の塩基及び活性化剤の存在下で
と接触させることを含む。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(e)は、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、本明細書に記載の塩基及び活性化剤の存在下で
と接触させることを含む。そのような一実施形態では、反応は、2-Me-THF又はトルエンなどの溶媒中で行われる。一実施形態では、活性化剤はEDCIである。別の実施形態では、活性化剤は、塩化ピバロイル(PivCl)を含む。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、工程(e)の塩基は、NaOH、KOH、LiOH、トリエチルアミン又はピリジンである。そのような一実施形態では、塩基はNaOHである。
本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、式(1)の化合物は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、エチルベンゼン、m-キシレン又はトルエン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性シクロヘキサン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)のそのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性シクロヘキサン溶媒和物は、実質的に図1に示される通りである。本明細書に記載の方法(P9)の別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性メチルシクロヘキサン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)のそのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性メチルシクロヘキサン溶媒和物は、実質的に図2に示される通りである。本明細書に記載の方法(P9)の別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性クロロベンゼン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)のそのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性クロロベンゼン溶媒和物は、実質的に図3に示される通りである。本明細書に記載の方法(P9)の別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性エチルベンゼン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)のそのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性エチルベンゼン溶媒和物は、実質的に図4に示される通りである。本明細書に記載の方法(P9)の別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性m-キシレン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)のそのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性m-キシレン溶媒和物は、実質的に図5に示される通りである。本明細書に記載の方法(P9)の別の実施形態では、式(1)の化合物は、結晶性トルエン溶媒和物である。本明細書に記載の方法(P9)のそのような一実施形態では、式(1)の化合物の結晶性トルエン溶媒和物は、実質的に図6に示される通りである。
本明細書に記載の方法の一実施形態では、方法(P9)は、工程(f):溶媒(例えば、メチルエチルケトン(MEK)、2-Me-THF、2-ブタノール、又は2-Me-THF/2-ブタノール)中で式(A)の化合物をアジピン酸と接触させて式(B)の化合物を形成することをさらに含む。一実施形態では、工程(f)はスキーム1を含む。別の実施形態では、工程(f)はスキーム2を含む。別の実施形態では、工程(f)はスキーム3を含む。一実施形態では、スキーム3は、n-ヘプタンをさらに含む。
スキーム1:
スキーム2:
スキーム3:
処置方法
本明細書に記載の方法は、癌の処置に有用な化合物を調製するのに有用である。一実施形態では、本明細書中に記載される方法のいずれかに従って合成される有効量の化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩を投与することによって、KRasG12C変異によって媒介される癌を処置する方法が本明細書中に提供される。一実施形態では、本明細書中に記載される方法のいずれかに従って合成される有効量の化合物(B)を投与することによって、KRasG12C変異によって媒介される癌を処置する方法が本明細書中に提供される。本明細書中に記載される方法の1つの好ましい実施形態では、化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩は、本明細書に記載の方法P9に従って合成される。本明細書中に記載される方法の1つの好ましい実施形態では、化合物(B)又はその薬学的に許容され得る塩は、本明細書に記載の方法P9に従って合成される。
腫瘍又は癌がKRasG12C変異を含むか否かを測定することは、K-Rasタンパク質をコードするヌクレオチド配列を評価することにより、K-Rasタンパク質のアミノ酸配列を評価することにより、又は、推定されるK-Ras変異タンパク質の特性を評価することにより、実施することができる。野生型ヒトK-Rasの配列(例えばアクセッション番号NP 203524)は当技術分野で公知である。
ある特定の実施形態では、本方法は、肺癌の処置を含む。一実施形態では、KRasG12C変異を含む肺癌を、そのような肺癌を有する患者において処置する方法であって、本明細書に記載の方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む方法である。一実施形態では、KRasG12C変異を含む肺癌を、そのような肺癌を有する患者において処置する方法であって、本明細書に記載の方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(B)又はその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む方法である。
特定の実施形態において、肺癌は、非小細胞肺癌腫(NSCLC)、例えば腺癌、扁平上皮細胞肺癌腫、又は大細胞肺癌腫である。いくつかの実施形態では、癌は肺腺癌である。他の実施形態において、肺癌は小細胞肺癌腫である。NSCLCは例えば、腺癌、扁平上皮細胞肺癌腫、又は大細胞肺癌腫であることができる。別の実施形態において、肺癌は小細胞肺癌腫である。更に別の実施形態において、肺癌は腺腫瘍、カルチノイド腫瘍、又は未分化癌腫である。肺癌はI期又はII期の肺癌であることができる。一実施形態において、肺癌はIII期又はIV期の肺癌であることができる。
このような方法の一実施形態において、患者は、本明細書で記載される癌を有すると診断される。このような方法の別の実施形態において、サンプルは、対象から採取した腫瘍サンプルである。このような一実施形態において、サンプルは、あらゆる治療法の投与前に採取される。このような別の実施形態において、サンプルは、本明細書で記載される薬学的に許容され得るその塩の化合物の投与前、及び、別の化学療法剤の投与後に採取される。このような方法の別の実施形態において、本明細書で記載される化合物又はその薬学的に許容され得る塩は、本明細書において提供されるとおりに(例えば経口)投与される。
KRasG12C変異を含む膵臓癌を、そのような膵臓癌を有する患者において処置する方法であって、本明細書に記載の方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む方法が本明細書においてさらに提供されるKRasG12C変異を含む膵臓癌を、そのような膵臓癌を有する患者において処置する方法であって、本明細書に記載の方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(B)又はその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む方法が存在する。
一実施形態では、患者は以前に放射線、及び1つ又は複数の化学療法剤で処置を受けている。一実施形態では、膵癌は0期、I期、又はII期である。別の実施形態では、膵癌はIII期又はIV期である。
KRasG12C変異を含む結腸癌を、そのような結腸癌を有する患者において処置する方法であって、本明細書に記載の方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む方法が本明細書においてさらに提供されるKRasG12C変異を含む結腸癌を、そのような結腸癌を有する患者において処置する方法であって、本明細書に記載の方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(B)又はその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む方法が本明細書においてさらに提供される
一実施形態では、大腸癌はI期又はII期である。別の実施形態では、大腸癌はIII期又はIV期である。
KRasG12C変異を含む血液癌又はKRasG12C変異を含むMYH関連ポリポーシス癌を、本明細書に記載の方法P9に従って合成した治療有効量の化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩を、かかる疾患を有する対象に投与することによって処置する方法を、本明細書中にさらに提供する。KRasG12C変異を含む血液癌又はKRasG12C変異を含むMYH関連ポリポーシス癌を、本明細書に記載の方法P9に従って合成した治療有効量の化合物(Bを、かかる疾患を有する対象に投与することによって処置する方法を、本明細書中にさらに提供する。
KRasG12C変異を含む腫瘍非依存性癌を処置する方法を、本明細書中にさらに提供する。そのような方法の一実施形態では、該方法は以下を含む:
(a)癌の疑いがあると診断された患者から採取したサンプルにおける、KRasG12C変異の有無を測定すること;及び
(b)本明細書中に記載されるような方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(A)又はその薬学的に許容され得る塩を、そのような疾患を有する対象に投与すること。
KRasG12C変異を含む腫瘍非依存性癌を処置する方法を、本明細書中にさらに提供する。そのような方法の一実施形態では、該方法は以下を含む:
(a)癌の疑いがあると診断された患者から採取したサンプルにおける、KRasG12C変異の有無を測定すること;及び
(b)本明細書中に記載されるような方法P9に従って合成される治療有効量の化合物(B)を、そのような疾患を有する対象に投与すること。
本明細書に記載の患者はヒトであり得る。いくつかの実施形態では、本明細書中に提供される方法における本明細書中に記載される化合物の投与は、経口経路によるものである。いくつかの実施形態において、投与は注射によるものである。本明細書において提供する方法としては、1Lの治療法として化合物を投与することを挙げられる。
実施形態
以下は、例示的な実施形態である。
実施形態1.式(I)の化合物の調製のための方法であって、
式中、
は、水素、ハロゲン、OR5A、SR5B、R-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
は、水素又はハロゲンであり;
は、水素、ハロゲン、R-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C1-3アルコキシ、又はR-置換若しくは非置換シクロプロピルであり;
は、水素又はPGであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、又はR3A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキルであり;
3Aは、ハロゲン、OH、CN、非置換C1-3アルキル又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
は、R4A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
4Aは、非置換C1-3アルキルであり;
は、ハロゲン、シアノ、OH、NO、R5A-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6シアノアルキル、R5A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキル、R5A-置換若しくは非置換3~6員複素環、R5A-置換若しくは非置換フェニル、又はR5A-置換若しくは非置換6員ヘテロアリールであり;
5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5C-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5C-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル;R5C-置換若しくは非置換3~7員複素環;R5C-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5C-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
5Cは独立して、ハロゲン、OH、CN、NO、R5D-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5D-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5D-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル;R5D-置換若しくは非置換C3-7複素環;R5D-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
5Dは、独立して、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、非置換C3-7シクロアルキル;非置換C3-7複素環;非置換C5-7アリール又は非置換C5-7ヘテロアリールであり;
は、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、又は非置換C3-7シクロアルキルであり;
nは、0、1又は2であり;
各PGは独立してアミノ保護基であるか、又は2つのPGが一緒になってC3-7窒素複素環を形成し;及び
PGは、アミノ保護基であり;
(a)式(II)の化合物を、
(式中、Xはハロゲンである);
有機マグネシウム化合物及び亜鉛錯体と接触させること;及び
工程(a)の混合物を、式(III)の化合物、
(式中、Xはハロゲンである);
遷移金属(例えばPd又はNi)触媒前駆体、及びキラル配位子と接触させることを含み、それによって式(I)の化合物を合成する、方法。
実施形態2.実施形態1に記載の方法であって、式(II)の化合物が、以下の方法:
(a)式(IVa)
の化合物を、式
(式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲン化剤と接触させて、式(IVb)
の化合物を生成すること;
(d)式(IVb)の化合物を式(V)
の化合物に環化させること;
(d)式(V)の化合物を塩素化剤と接触させて、式(Va)
の化合物を生成すること;及び
(d)式(Va)の化合物を式
を有するピペラジニル部分と接触させて、式(IIa)
の化合物を生成すること;及び
(f)式(IIa)の化合物を、Xを含む部分と接触させて、式(II)の化合物を形成すること、によって調製される、方法。
実施形態3.実施形態2に記載の方法であって、さらに以下の工程:
(a0)COガスの存在下で式(IV)
の化合物を塩基と接触させ、化合物をアミノ化して、式(IVa)
の化合物を形成すること;を含む、方法。
実施形態4.実施形態1~3のいずれか一つに記載の方法であって、式(III)の化合物が、以下の方法:
(a)式(VII)
の化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(VIIa)
(VIIa)の化合物を生成すること;
(b)式(VIIa)の化合物を式XPG(式中、Xはハロゲンである)を有する化合物と接触させて、式(VIIb)
の化合物を生成すること;
(c)式(VIIb)の化合物を、式
(式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲン化剤と接触させて、式(VIIc)
の化合物を生成すること;
(d)式(VIIc)の化合物をハロアルキル化剤でハロアルキル化して、式(VIId)の化合物を生成すること
(e)式(VIId)の化合物を臭素化して、式(VIIe)
の化合物を生成すること;及び
(f)式(VIIe)の化合物をXPGと接触させて、式(III)の化合物を生成すること、によって調製される、方法。
実施形態5実施形態1に記載の方法であって、式(III)の化合物が、以下の方法:
(a)式(VIII)
の化合物(式中、XはCl又はIである)を、ハロゲン化剤と接触させて、式(VIIIa)
の化合物を形成すること;
(b)式(VIIIa)の化合物を臭素化して式(VIIIb)
の化合物を形成すること;及び
(c)式(VIIIb)の化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(III)の化合物を生成すること、によって調製される、方法。
実施形態6.実施形態1に記載の方法であって、式(III)の化合物が、以下の方法:
(a)式(VIIIc)
の化合物を臭素化剤と接触させて式(VIIId)
の化合物を形成すること;
(b)式(VIIId)の化合物を、ハロゲン化剤と接触させて、式(VIIIb)
の化合物を形成すること;
(c)式(VIIIb)の化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(III)の化合物を生成すること、によって調製される、方法。
実施形態7.Xがハロゲンである、実施形態1~6のいずれか一つに記載の方法。
実施形態8.XがF又はClである、実施形態1~7のいずれか一つに記載の方法。
実施形態9.Xが水素又はハロゲンである、実施形態1~6のいずれか一つに記載の方法。
実施形態10.Xが、ハロゲン、非置換C1-4アルキル、又は非置換C1-3ハロアルキルである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態11.Xがハロゲン又は非置換C1-3ハロアルキルである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態12.Xが非置換C1-3アルコキシ又は非置換シクロプロピルである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態13.Xがハロゲンである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態14.XがCl又はFである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態15.XがCl、F、CF、CHF又はCHFである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態16.XがCF、CHF又はCHFである、実施形態1~8のいずれか一つに記載の方法。
実施形態17.RがPGである、実施形態1~16のいずれか一つに記載の方法。
実施形態18.PGが、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)である、実施形態17に記載の方法。
実施形態19.RがBoc(tert-ブチルオキシカルボニル)である、実施形態1~16のいずれか一つに記載の方法。
実施形態20.Rがハロゲン又はシアノである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態21.Rが、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態22.Rが非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6シアノアルキルである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態23.Rが非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6ハロアルキルである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態24.Rがメチル又はエチルである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態25.Rがメチルである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態26.RがCF、CHF又はCHFである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態27.RがCHである、実施形態1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施形態28.Rが水素又はR3A-置換若しくは非置換C1-3アルキルである、実施形態1~27のいずれか一つに記載の方法。
実施形態29.Rが、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、又はシクロプロピルである、実施形態1~27のいずれか一つに記載の方法。
実施形態30.Rが、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル又はR3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルである、実施形態1~27のいずれか一つに記載の方法。
実施形態31.RがR3A-置換若しくは非置換C1-3アルキルである、実施形態1~27のいずれか一つに記載の方法。
実施形態32.Rがメチルである、実施形態1~27のいずれか一つに記載の方法。
実施形態33.RがCF、CHF又はCHFである、実施形態1~32のいずれか一つに記載の方法。
実施形態34.各PGが、独立して、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、フタルイミド、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、DMB(ジメトキシベンジル)、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)からなる群から選択される保護基である、実施形態1~33のいずれか一つに記載の方法。
実施形態35.各PGがp-メトキシベンジルである、実施形態1~34のいずれか一つに記載の方法。
実施形態36.実施形態1~34のいずれか一つに記載の方法であって、2つのPGが一緒になって、以下の構造:
を有する部分を形成する、方法。
実施形態37.XがBrである、実施形態1~36のいずれか一つに記載の方法。
実施形態38.有機マグネシウム化合物が、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリドリチウムクロリド錯体、sec-ブチルマグネシウムクロリド、リチウムトリ-n-ブチルマグネシエート、リチウムトリイソプロピルマグネシエート、及びリチウム(イソプロピル)(ジ-n-ブチル)マグネシエート)からなる群から選択される、実施形態1~37のいずれか一つに記載の方法。
実施形態39.亜鉛錯体が、ZnCl、ZnBr、ZnI、Zn(OAc)、及びZn(OPiv)からなる群から選択される、実施形態1~38のいずれか一つに記載の方法。
実施形態40.遷移金属触媒前駆体がPd又はNi触媒前駆体であり、Pd(OAc)、PdCl、PdCl(MeCN)、Pd(ベンゾニトリル)Cl2、Pd(dba)、Pd(dba)、Pd(PPh、Pd(PCy、Pd(PtBu、Pd(TFA)、[Pd(allyl)Cl]、[Pd(シンナミル)Cl]、[PdCl(クロチル)]、PdCl(η5-シクロペンタジエニル)、[(η3-アリル)(η5-シクロペンタジエニル)パラジウム(II)]、[Ni(η5-シクロペンタジエニル)(アリル)]、[ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)]、NiCl、NiBr、Ni(OAc)、及びニッケル(II)アセチルアセトネートからなる群から選択される、実施形態1~39のいずれか一つに記載の方法。
実施形態41.実施形態1~40のいずれか一つに記載の方法であって、キラル配位子が、
であり、
式中、
YはO又はNRであり;
ZはO又はNであり;
及びRは、独立して、非置換C1-6アルキルであり;
及びR10は、独立して、R11-置換若しくは非置換C5-6シクロアルキル又はR11-置換若しくは非置換フェニルであり;
各R11は、独立して、水素、C1-6非置換アルキル、又はC1-6非置換ハロアルキルであり;
12及びR13は、それぞれ独立して、R14-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R14-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル、R14-置換若しくは非置換アリール、又はR14-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
各R14は、独立して、非置換C1-4アルキルである、方法。
実施形態42.R及びRが同じである、実施形態41に記載の方法。
実施形態43.R及びRがそれぞれメチル、エチル又はフェニルである、実施形態42に記載の方法。
実施形態44.塩基がLDA又はLiTMPである、実施形態2に記載の方法。
実施形態45.ハロゲン化剤がNCS又は1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントインである、実施形態2に記載の方法。
実施形態46.塩素化剤が、POCl、PCl、PCl、又はSOClである、実施形態2に記載の方法。
実施形態47.ハロゲン化剤がNIS又は1,3-ジヨードモ-5,5-ジメチルヒダントインである、実施形態4に記載の方法。
実施形態48.ハロアルキル化剤がフルオロアルキル化剤である、実施形態4に記載の方法。
実施形態49.ハロアルキル化剤がメチル2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセテートである、実施形態4に記載の方法。
実施形態50.ハロゲン化剤がHF中のSFである、実施形態5又は6に記載の方法。
実施形態51.実施形態1に記載の方法であって、式(II)の化合物が、式:
を有する
(式中、Xはハロゲンである)、方法。
実施形態52.実施形態1に記載の方法であって、式(II)の化合物が、式:
を有する
(式中、Xはハロゲンである)、方法。
実施形態53.実施形態1に記載の方法であって、式(II)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態54.実施形態1に記載の方法であって、式(III)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態55.Rが非置換C1-3アルキルである、実施形態54に記載の方法。
実施形態56.Rが非置換C1-3ハロアルキルである、実施形態54又は55に記載の方法。
実施形態57.実施形態1に記載の方法であって、式(III)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態58.実施形態1に記載の方法であって、式(I)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態59.実施形態1に記載の方法であって、式(I)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態60.Rが非置換C1-3アルキルである、実施形態58又は59に記載の方法。
実施形態61.Rが非置換C1-3ハロアルキルである、実施形態58~60のいずれか一つに記載の方法。
実施形態62.実施形態1に記載の方法であって、式(I)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態63.Rが、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである、実施形態58~62のいずれか一つに記載の方法。
実施形態64.Rがメチル、エチル、CN、CHCN、CF、CHF又はCHFである、実施形態63に記載の方法。
実施形態65.Rがメチル、エチル、CN又はCHCNである、実施形態63に記載の方法。
実施形態66.実施形態1に記載の方法であって、式(I)の化合物が、式:
を有する
(式中、Xはハロゲンである)、方法。
実施形態67.実施形態1に記載の方法であって、式(I)の化合物が、式:
を有する、方法。
実施形態68.実施形態1に記載の方法であって、Xが、水素、ハロゲン、CF、CHF、CHF、又は以下の構造を有する部分である、方法:
実施形態69.式(Id)を有する化合物であって;
式中、Xはハロゲンである、化合物。
実施形態70.式(1)を有する化合物:
実施形態71.実施形態2に記載の方法であって、工程(f)が、
工程(g)式(IIa)の化合物を式(IIa1)の化合物にフッ素化することをさらに含む、方法。
実施形態72.実施形態2に記載の方法であって、工程(f)が、
工程(h)式(IIa)の化合物を式(IIa2)の化合物にアルコキシル化することをさらに含む、方法。
実施形態73.実施形態2に記載の方法であって、工程(f)が、
工程(j)式(IIa)の化合物を式(IIe)の化合物にチオール化することをさらに含む、方法。
実施形態74.式(I)の化合物が表1の化合物である、実施形態1~6のいずれか一つに記載の方法。
実施形態75.以下の式を有する化合物:
又はその薬学的に許容され得る塩の合成のための方法であって、
(a)式(2)
の化合物又はその塩を、ZnCl及びi-PrMgCl・LiClと接触させ、式(3)
の化合物と接触させ、
(b)工程(a)の混合物又はその塩を、遷移金属(例えばPd又はNi)触媒前駆体及びキラル配位子と接触させ、それによって式(1)の化合物
又はその溶媒和物若しくは塩を合成すること、
(c)式(1)の化合物又はその溶媒和物若しくは塩を、式HO-X(式中、Xは式
を有する)の化合物及び塩基と接触させ、それによって式(1d)の化合物;
又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること;
(d)酸中で式(1d)の化合物をMsOHと接触させ、それによって式(1e)の化合物;
又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること;及び
(e)式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、塩基及び任意に本明細書に記載の活性化剤の存在下で、
と接触させ、それによって式(A)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を生成すること、を含む、方法。
実施形態76.工程(d)の酸が、AcOH、トリフルオロ酢酸、クロロスルホン酸、硫酸、HCl、HBr、p-トルエンスルホン酸、又はトリフルオロメタンスルホン酸である、実施形態75に記載の方法。
実施形態77.工程(e)が、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、
と接触させることを含む、実施形態75に記載の方法。
実施形態78.本明細書に記載の方法(P9)の一実施形態では、工程(e)は、式(1e)の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、
と接触させることを含む。
次の実施例は、限定ではなく、例示として提示されている。
実施例1
2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ安息香酸の合成。化合物4a
工程1、経路1:4-ブロモ-2,3-ジフルオロ安息香酸
乾燥ジイソプロピルアミン(440g、4.352モル)を含む乾燥THF(4L)の溶液に、N下、-65℃C~-50℃で1時間にわたってn-BuLi(ヘキサン中1.6L、3.990mol、2.5M)を滴下した。混合物を-65℃で1時間撹拌した。1-ブロモ-2,3-ジフルオロベンゼン(700g、3.627モル)を含む乾燥THF(1.2L)の溶液を、内部温度を-65℃~-50℃に維持しながら1時間かけて滴下した。混合物を-65℃で1.5時間撹拌した。固体ドライアイス(2.8kg)をドライベイスンに添加し、上記反応混合物を撹拌しながら10分間にわたってゆっくりとベイスンに注いだ。その後、得られた混合物を30分間撹拌し、HO(2L)でゆっくりクエンチし、次いで、HCl(6M、1.6L)水溶液でpH=3になるまで酸性化し、EAで抽出した(3.5L×2)。合わせた有機層をブライン(4L)で洗浄し、NaSO(500g)で乾燥させ、フィルタにかけ、減圧中で濃縮して、4-ブロモ-2,3-ジフルオロ安息香酸(790g、92%)を灰白色固体として得た。HPLC:90%、RT=4.507分。
工程2:2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ安息香酸
NH O(1500mL,25%w/w)中の4-ブロモ-2,3-ジフルオロ安息香酸(500g、2.11モル)の混合物を5Lのオートクレーブ中で150℃に加熱し、35時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、濃HClでpH=3になるまで氷浴中で酸性化した。固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、空気中50℃で乾燥させて粗生成物を得た。粗固体を75℃でEtOH(5体積)に溶解し、次いで、水(5体積)を滴下した。混合物を室温に冷却し、沈殿をフィルタにかけ、空気中50℃で一晩乾燥させた。得られた固体をDCM(5体積)を用いて室温で一晩研和し、フィルタにかけ、空気中50℃で一晩乾燥させて、2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ安息香酸(307g、61%)を灰白色固体として得た。HPLC:99%,RT=4.502分;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.09(brs,1H),7.50(dd,J=8.8Hz,1.6Hz,1H),6.80(brs,1H),6.78(dd,J=8.8Hz,6.4Hz,1H).
実施例2
tert-ブチル(S)-4-(7-ブロモ-6-クロロ-2,8-ジフルオロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート化合物2:
ステップ1:
500Lの反応器に、N雰囲気下、化合物4a(128.2mol)を投入した。EtOHをN雰囲気下で500L反応器に投入し、混合物を55~60℃に加熱した。NCS(154.3mol)を500L反応器に5回に分けて55~60℃で3時間かけてN雰囲気下で装入し、混合物を50~55℃で0.5時間撹拌した。
別の1500L反応器に水900gを投入し、水を45~50℃に加熱した。反応混合物を熱水に添加し、55~60℃で1~2時間スラリー化した。反応物をフィルタにかけ、約50kgの湿った4bを得た。湿ケークを45~50℃の熱水で0.5~1.0時間スラリー化し、フィルタにかけ、熱水で洗浄した。ケークを15~30℃のDCMで1~2時間スラリー化し、フィルタにかけ、DCMで洗浄した。ケーキを高真空下、30~40℃で16時間乾燥させた。25.8kgの化合物4b(97.5A%)を淡褐色固体として80~81%の収率で単離した。
ステップ2:
3000Lの反応器に、164kgの水、28.6kgの化合物4b(106.5mol)及び4.85kgのNaOH(32.5kgの水に溶解)を投入した。反応物を室温で5分間攪拌した。KOCN(188.9mol)を392kgの水に溶解し、3000Lの反応器に投入した後、室温で5分間撹拌した。混合物を39~42℃に加熱し、濃塩酸でpHを6.3~6.7に調整した。混合物を39~42℃で3時間撹拌した。KOCN(94.4mol)を398kgの水に溶解し、3000Lの反応器に投入し、RTで5分間撹拌した。混合物を39~42℃に3時間加熱し、濃塩酸でpHを6.3~6.7に調整した。KOCN(94.4mol)を398kgの水に溶解し、3000Lの反応器に投入し、室温で5分間撹拌した後、39~42℃に2.5時間加熱し、濃塩酸でpHを6.3~6.7に調整した。次いで、混合物を39~42℃で1.0時間撹拌し、濃塩酸でpHを5.3~5.7に調整した。NaOH(442mol)を水35.4kgに溶解し、3000L反応器に投入し、45~50℃で1時間撹拌した。
混合物を10~15℃に冷却し、10~15℃で0.5時間撹拌した。ケークをフィルタにかけ、水(5体積)で洗浄した後、遠心分離した。アセトン及び水を2000L反応器に投入し、25~30℃に加熱し、湿ケークを添加し、25~30℃で1.5時間撹拌した。濃塩酸を用いてpHを1.0に調整し、混合物を5~10℃に冷却した。混合物を5~10℃で0.5時間撹拌した。ケークをフィルタにかけ、水(5体積x2)で洗浄し、遠心分離し、真空乾燥機中55~60℃で48時間乾燥させた。24kgの化合物5(98.4 A%)を灰白色固体として収率72%(補正)で単離した。
工程3:
POCl(264.8mol)をN雰囲気下で100L反応器に投入し、化合物5(27.3mol)を添加し、室温で5分間撹拌した。DIPEA(54.2mol)を上昇タンクによって5~10分間にわたって滴下し、混合物を80~105℃に加熱し、混合物を40分間撹拌した。
混合物を40~50℃に冷却し、真空下で約10~15Lに濃縮した。混合物をACN(14kg)で希釈し、希釈した部分を水105kgに15~30℃で1~2時間にわたって添加した。混合物を25~30℃で0.5時間撹拌し、フィルタにかけ、ケークを水(2.5体積x3)で洗浄した。湿ケークを真空乾燥機中45~50℃で12時間乾燥させた。8.5kgの化合物5a(98.1A%)を黄色固体として収率100%(補正)で単離した。
工程4:
THFをN雰囲気下で500L反応器に投入した。DIPEA(141.6mol)を添加した後、化合物5a(5.7mol)を添加し、混合物を室温で5分間撹拌した。混合物を5~10℃に冷却した。
THFをN雰囲気下で100L反応器に投入した。tert-ブチル(S)-3-メチル-1-ピペラジンカルボキシレート(83.4mol)を反応器に添加し、RTで5分間撹拌した後、100L反応器中のTHF溶液を100L反応器の上昇タンクに移した。化合物5aのTHF溶液を、500L反応器に、上昇タンクによって60分間にわたって滴下した。次いで、混合物を5~10℃で30分間撹拌した。
約500kgの水を1000Lの反応器に投入し、0~10℃に冷却した。5aを含有する反応物を水に添加し、0~10℃で1時間撹拌した。ケークをフィルタにかけ、水(4体積x2)で洗浄し、次いで、DCM(10体積)に溶解し、相を分離した。有機相を水(5体積)で洗浄し、水をDCMで抽出した。合わせた有機相を500L反応器に添加し、真空下、45~50℃で約20~25Lに濃縮した。約53kgのN-ヘプタンを反応器に投入し、内容物を真空下、45~50℃で約50~60Lに濃縮し、繰り返した。さらに53kgのN-ヘプタンを500Lの反応器に20~30℃で10分間にわたってゆっくり滴下した。混合物を20~30℃で0.5時間撹拌した。混合物を5~10℃に冷却し、5~10℃で0.5時間撹拌した。ケークをフィルタにかけ、n-ヘプタン(5体積)で洗浄した後、真空乾燥機中45~50℃で10時間乾燥させた。35.8kgの化合物2d(98.0A%)を灰白色固体として収率94%(補正)で単離した。
工程5:
500Lの反応器に、N雰囲気下で274kgのDMFを添加し、Nで2回パージした。化合物2d(70.8mol)を添加し、続いてCsF(184.3mol)を添加し、反応器をNでさらに3回パージした後、室温で5分間撹拌した。混合物を51.5~52.5℃に加熱し、10時間撹拌した。さらなるCsF(23.7mol)を添加し、混合物をN雰囲気下、51.5~52.5℃で16時間撹拌した。
約870kgの水を1500Lの反応器に投入し、5~10℃に冷却した。反応混合物を15℃未満で反応器に添加し、5~10℃で0.5時間撹拌した。生成物をフィルタにかけた後、MeCN及び水をそれぞれ320L含む1000L反応器を添加した。混合物を20~25℃で5時間撹拌した。湿ケークをDCMに溶解し、相を分離した。水層をDCM(100L、3体積)で抽出し、有機層を合わせ、真空下、45~50℃で約80Lに濃縮した。約59kgのn-ヘプタンを500Lの反応器に投入し、合わせた濃縮有機相を添加した。混合物を真空下、45~50℃で約80Lまで濃縮し、20~30℃で0.5時間撹拌した。次いで、混合物を10~15℃に冷却し、0.5時間撹拌した。ケークをフィルタにかけ、n-ヘプタン(5体積)で洗浄した後、真空乾燥機中45~50℃で10時間乾燥させた。28.2kgの化合物2(97.2A%)を灰白色固体として収率82%(補正)で単離した。
実施例3
化合物3(6-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン)
工程1:6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン(化合物7a)
PMBNH(175.0L、183.75kg、5V)を反応器に投入した。2,6-ジクロロ-4-メチルピリジン(化合物7、35.0kg、1.0当量)を反応器に投入し、30℃未満で撹拌した。120±10℃に加熱し、120±10℃で32時間撹拌した。反応物をLCMS用のサンプルに冷却した後、85~130℃で軟水/イソプロパノール=2/1(350.0L、10V)を滴加した。反応物を85~95℃に冷却し、30~60分間攪拌した。5±5℃に冷却し(1時間毎に10±5℃冷却する)、5±5℃で少なくとも1時間撹拌した。遠心分離し、ケークを水/イソプロパノール=2/1(3V)で2回洗浄した。ケークを回収し、45±5℃で少なくとも16時間乾燥させた。収量:52.0kg、91.6%
工程2:6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン(化合物7b)
THF(208.0L、4.0V)をN中の反応器に投入した。化合物7a(52.0kg、1.0当量)、PMBCl(37.4kg、1.2当量)をN中で反応器に投入、0±5℃で撹拌して懸濁させた。0±5℃でTHF(166.4kg、1.5当量、THF中20重量%)中のt-BuOKの溶液を滴下し、0±5℃で少なくとも6.0時間撹拌した。10℃未満で水(780.0L、15.0V)を滴下し、5±5℃で少なくとも2時間撹拌した。遠心分離し、ケークを水で洗浄した。ケークを収集し、25±5℃で少なくとも6時間、水/イソプロパノール=2/1(208.0L、5.0V)でスラリー化した。再び遠心分離し、ケークを水/イソプロパノール=2/1(2V)で2回洗浄した。ケークを回収し、固体を45±5℃で少なくとも16時間乾燥させた。収量:70.74kg、93.4%.
工程3:6-クロロ-5-ヨード-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン
DMF(353.5L、5.0V)、化合物7b(70.70kg、1.0当量)を反応器に投入し、25±5℃で撹拌して清澄化した。NIS(49.9kg、1.2当量)の固体を10バッチで反応器に投入し、少なくとも3時間ごとに1バッチを投入した。25±5℃で少なくとも8時間撹拌した。0±5℃に冷却した後、5重量%のNaSO水溶液(353.5L、5.0V)を-5~25℃で滴下した。5±5℃で少なくとも30分間撹拌した。遠心分離し、ケークを軟水で2回洗浄した。溶出の体積は毎回2Vである。図のケーク(figure cake)を回収し、70±5℃で少なくとも30分間、軟水/イソプロパノール=2/1(373.5L、5.0V)でスラリー化した。20±5℃に冷却し、20±5℃で少なくとも1時間撹拌する。再度遠心分離し、ケーキを水/イソプロパノール=2/1で2回洗浄した。溶出の体積は毎回3Vである。固体を回収し、45±5℃で少なくとも16時間乾燥させた。収量:86.56kg、92.1%.
工程4:6-(1,3-ビス(4-メトキシフェニル)プロパン-2-イル)-2-クロロ-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(化合物7d)
DMF(432.5L、5.0V)及びHMPA(152.3kg、5.0当量)を反応器に投入した。窒素雰囲気下、化合物7c(86.5kg、1.0当量)を反応器に投入した。反応器にCuI(80.9kg、2.5当量)を投入した。Nを25±5℃で少なくとも40分間吹き込んだ。90±5°に加熱し、メチル2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセテート(98.0kg、3.0当量)を反応器に滴下した。90±5℃で少なくとも2時間撹拌した。冷却し、珪藻土でフィルタにかけた。EtOAc(865.0L、10.0V)で洗浄した。真空中で4~8Vまで蒸発させた。5±5℃に冷却した後、0~25℃で反応器に軟水(865.0L、10.0V)を滴下した。20±5℃で少なくとも30分間撹拌した。遠心分離し、ケークを水で2回洗浄した。溶出の体積は毎回4Vである。ケークを回収し、EtOAc(865.0L、10.0V)を添加した。25±5℃で少なくとも30分間撹拌し、珪藻土でフィルタにかけた後、EtOAc(865.0L、10.0V)で洗浄した。保持し、分離し、有機相を回収し、2~4Vに濃縮した。イソプロパノール(432.5L、5.0V)を反応器に投入し、2~4Vに濃縮した。イソプロパノール(432.5L、5.0V)を投入し、2~4 Vに濃縮することを、EtOAcの面積%がGCによって5.0%以下になるまで繰り返した。60±5℃に加熱し、水(4~6V)を容器に滴下し、60±5℃で少なくとも0.5時間撹拌した。20±5℃に冷却し、25±5℃で少なくとも1時間撹拌した。遠心分離し、ケークを水/イソプロパノール=2/1(3V)で2回洗浄した。固体を回収し、50±5℃で少なくとも16時間乾燥させた。収量:70.45kg、91.9%。
工程5:6-ブロモ-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
MeCN(176.0L、2.5V)、化合物7d(70.4kg、1.0当量)を反応器に投入し、15±5℃で撹拌して懸濁させた。HBr(176.0L、2.5V、水中48%)を10~40℃で反応器に滴下した。80±5℃に調整し、少なくとも2時間撹拌する。IPACを投入する前に冷却した(211.2L、3.0V)。0±5℃に冷却し、15重量%のNaOH水溶液でpH=7~8になるまでT≦25℃で中和した。水層をIPAC(211.2L、3.0V)で3回抽出し、有機層を回収し、T≦45℃で2~4Vに濃縮した。MeCN(352.0L、5.0V)を反応器に添加し、T≦45℃で2~4Vに濃縮して、MeCN中の6-クロロ-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミンの溶液を得た。
工程6:N-(6-ブロモ-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アセトアミド
-10~40℃で反応器にAcBr(287.9kg、15.0当量)を投入し、70±5℃に調整した後、少なくとも10時間撹拌した。0±5℃に冷却し、T≦25℃でEtOH(176.0L、2.5V)によってクエンチした。0±5℃に冷却し、15重量%のNaOH水溶液でpH=7~8になるまでT≦25℃で中和した。EtOAc(281.6L、3.0V)で3回抽出し、有機層を回収し、T≦45℃で2~4Vに濃縮した。MeCN(352.0L、5.0V)を反応器に添加し、T≦45℃で2~4Vに濃縮した。-10~40℃で反応器にAcBr(287.9kg、15.0当量)を投入し、70±5℃に調整した後、少なくとも10時間撹拌した。0±5℃に冷却し、T≦25℃でEtOH(176.0L、2.5V)によってクエンチした。0±5℃に冷却し、15重量%のNaOH水溶液でpH=7~8になるまでT≦25℃で中和した。EtOAc(281.6L、3V)で3回抽出し、有機層を回収し、T≦45℃で1~4Vに濃縮した。5~10℃に冷却し、5~10℃で1~2時間撹拌した。遠心分離し、ケークをEtOAc(1V)で2回洗浄し、さらに精製することなく次の工程のためにケークを回収した。収量:粗生成物34.50kg
工程7:6-ブロモ-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(化合物7e)
出発化合物、HBr(70.4L、1.0V、水中48重量%)、EtOH(35.2L、0.5V)及びMeCN(70.4L、1.0V)を反応器に投入した。70±5℃に調整し、少なくとも8時間撹拌した。70±5℃に調整し、少なくとも4時間撹拌した。0±5℃に冷却し、15重量%のNaOH水溶液でpH=7~8になるまでT≦25℃で中和した。遠心分離し、ケークを軟水で洗浄した。濾液をMTBEで4回抽出した。抽出物の体積は毎回3.0Vであり、有機層を収集した。上記ケーク及び上記有機層を反応器に投入する。45~50℃に調整し、1~2時間撹拌した。25~30℃に冷却した後、珪藻土でフィルタにかけ、MTBE(353.0L、5.0V)で洗浄した。濾液を回収し、2~4Vに濃縮した。イソプロパノール(353.0L、5.0V)を添加し、真空下で2~4Vに濃縮した。イソプロパノール(353.0L、5.0V)の2回目の添加を加え、真空下で2~4Vに濃縮した。50±5℃に調整し、水(3~5V)を反応器に滴下した後、50±5℃で少なくとも30分間撹拌した。5±5℃に冷却し、5±5℃で少なくとも2時間撹拌した。遠心分離し、ケークを水/イソプロパノール=2/1(2V)で2回洗浄した。固体を回収し、45±5℃で少なくとも16時間乾燥させた。収量:25.50kg、64.0%。
工程8:6-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(化合物3)
NMP(255.0L、10.0V)、PMBCl(47.0kg、3.0当量)及び化合物7e(25.5kg、1.0当量)をN中の反応器に投入した。0±5℃に冷却した。固体CHONa(16.2kg、3.0当量)を0±5℃で5バッチで投入した。少なくとも0.5時間毎に1バッチを添加した。0±5℃で少なくとも4時間撹拌した。水(20.0V)を-10~10℃で滴下し、5±5℃で少なくとも30分間撹拌した。フィルタにかけ、濾過ケークを水(3V)で2回洗浄した。濾過ケークを回収し、60±5℃で少なくとも2時間、水/イソプロパノール=1/1(127.5L、5.0V)でスラリー化した。20±5℃に冷却し(1時間毎に10±5℃冷却する)、20±5℃で少なくとも1時間撹拌した。遠心分離し、ケークを水/イソプロパノール=1/1(3V)で2回洗浄した。ケークを回収し、DCM(255.0L、10.0V)を反応器に添加した。25±10℃に調整し、少なくとも0.5時間撹拌した。濾過器を通して活性炭でフィルタにかけ、DCM(51.0L、2.0V)で洗浄した。濾液を回収し、T≦45℃で2~4Vに濃縮した。n-ヘプタン(255.0L、10.0V)を反応器に添加し、T≦45℃で2~4Vに濃縮した。n-ヘプタン(255.0L、10.0V)を反応器に添加し、70±5℃に調整した。70±5℃で少なくとも10分間撹拌した。20±5℃に冷却し(1時間毎に10±5℃冷却する)、20±5℃で少なくとも1時間撹拌した。遠心分離し、ケークをn-ヘプタン(3V)で2回洗浄した。遠心分離し、ケークをn-ヘプタン/EtOAc=10/1(51.0L、2V)で洗浄した。固体を回収し、45±5℃で少なくとも16時間乾燥させた。収量:31.20kg、63.0%。
工程8:6-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(化合物3)
化合物7e(29kg、113mol、1当量)及びPMBCl(40.5kg、258mol、2.4当量)213kgをTHF(213kg、240L、8.2v)に溶解した。BuOK溶液(132kg、148L、5.1vのTHF中、31.5kg、280mol、2.5当量)を15~25℃で9時間かけて溶液に添加し、混合物を10~25℃で18時間撹拌した。
混合物をフィルタにかけ、CUNOカートリッジで8時間処理した。40℃未満で120Lに濃縮した後、EtOH(109kg、140L、4.8v)及び水(250kg、250L、8.6v)を15~25℃で残渣に添加した。混合物を5~15℃に冷却し、2~4時間撹拌した。固体をフィルタにかけ、水(120kg、120L、4.1v)で2回洗浄した。湿ケークを135kgのEtOH(135kg、173L、6.0v)で15~25℃にて6時間再スラリー化した。固体をフィルタにかけ、EtOH(15kg、19L、0.7v)で2回洗浄した。湿ケークを、再びn-ヘプタン(269kg、396L、13.7v)及びTHF(11kg、12L、0.4v)を用いて15~25℃で4時間再スラリー化した。固体をフィルタにかけ、n-ヘプタン(30kg、44L、1.5v)で2回洗浄した。湿ケークを真空下、45~55℃で44時間乾燥させて、化合物3(39.4kg、純度96.9A%、アッセイ101重量%、収率70%)を得た。
実施例4
化合物3(6-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン)
工程1:6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン(化合物7a)
化合物7(103kg、0.51X、0.51当量)及び4-メトキシベンジルアミン(964kg、4.68X、5.64当量)を5000 L-SSライニング反応器R1に添加した。R1を20~30℃に調整し、反応物を1時間撹拌した。次いで、R1を3時間で80~90℃に加熱した。反応物を1時間撹拌した。次いで、R1を5時間で110~130℃に加熱し、24時間撹拌した。R1を35~45℃に冷却した。第2の部分の化合物7(99kg、0.49X、0.49当量)及び4-メトキシベンジルアミン(43.0kg、0.21X、0.25当量)をR1に添加した。R1を6時間で110~130℃に加熱し、24時間撹拌した。R1を85~95℃に冷却した。R1を110~130℃に加熱し、さらに10時間撹拌した。R1を85~95℃に冷却した。28重量%のIPA/水溶液(約2224kg)を85~95℃でR1に投入し、混合物を85~95℃で3時間撹拌した。次いで、R1を7時間で0~10℃に冷却し、3時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、各負荷(合計6負荷)について28重量%IPA/水溶液(約485kg)で2回洗浄して、337.55kgの湿ケーク(A湿ケークの純度:99.6%、spec:≧95.0%)を得た。湿ケークを2回に分けて乾燥させた。40~50℃で24時間乾燥させた後、158.55kgの化合物7aが97.0重量%のアッセイ、99.3A%の純度で得られ、149.40kgの化合物7aが97.6重量%のアッセイ、99.3A%の純度でそれぞれ得られた。
工程2:6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン(化合物7b)
化合物7a(13.8kgアッセイ補正、0.99X、1.00当量)及びt-BuOK(9.0kg、0.65X、1.53当量)及びTHF(約139kg)をR1に投入し、4-メトキシベンジルクロリド(10.1kg 0.73X、1.23当量)をR1に15~25℃で滴下した。溶液を15~25℃で18時間撹拌した。溶液を真空下で40℃未満で4~5倍に濃縮した。濃縮溶液を-5~5℃に冷却し、水(約112kg)をゆっくり添加した。混合物を-5~5℃で4時間撹拌した。上清中の残存BのIPCは0.0%であった。湿ケークをフィルタにかけ、水(約54kg)で洗浄して、21.80 kgの湿ケークを得た。湿ケークを28重量%i-PrOH水溶液(約82kg)に投入し、次いで、混合物を20~30℃で8時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、28重量i-PrOH水溶液(約50kg)で洗浄し、20.60kgの湿ケークを得た。40~50℃で21時間乾燥させた後、17.90kgの化合物7bを、98.4重量%のアッセイ、88%の補正収率で98.9A%の純度で得た。
工程3:6-クロロ-5-ヨード-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン
DMF(802kg、5.3×)中の化合物7b(アッセイ補正150kg、1.00X、1.00当量)の溶液に、NIS(108kg 0.72X、1.23当量)を添加した。溶液を15~25℃で24時間撹拌した。NIS(3kg、0.02X、0.03当量)を反応物に添加した。溶液を15~25℃で20時間撹拌した。溶液を15~25℃でさらに4.5時間撹拌した。反応物を0~10℃に冷却し、5重量%aSO水溶液(約845kg)を添加した。混合物を0~10℃で2時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、水(約466kg)で洗浄して、224.85kgの湿ケークを得た。湿ケークをEtOH(約768kg)に投入し、45~55℃で2時間攪拌した。混合物を15~25℃に3時間冷却し、3時間撹拌した後、湿ケークをフィルタにかけ、EtOH(約460kg)で洗浄して208.25kgの湿ケークを得た。45~55℃で18.5時間乾燥させた後、198.15kgの化合物7cを、98.3重量%のアッセイ、98%の補正収率で99.4A%の純度で得た。
工程4:6-(1,3-ビス(4-メトキシフェニル)プロパン-2-イル)-2-クロロ-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(化合物7d)
化合物7c(アッセイ補正103kg、1.00当量1.00X)のDMF(約364kg、3.5X)中の溶液に、CuI(98kg、2.5当量、0.95×)、メチル2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセテート(113kg、2.9eq、1.1×)、HMPA(180kg、5.0当量、1.75X)を添加し、30kgのDMFを各材料投入後にすすいだ。DMF(約352kg、3.48X)を反応物に投入した後、混合物を3時間にわたって75~85℃に加熱し、8時間撹拌した。R1を20~30℃に冷却した。混合物を3時間にわたって75~85℃に加熱し、4.5時間撹拌した。R1を20~30℃に冷却した。反応混合物をフィルタにかけた。25重量%のNH水溶液(約411kg、4.0X)を30~40℃で2時間にわたって濾液に滴下した。混合物を30~40℃で5時間撹拌した。次いで、水(約702kg、6.8X)を30~40℃で1時間にわたって添加した。混合物を30~40℃で6時間撹拌した。混合物をIT=30~40℃に加熱し、NH水溶液(約142kg)を添加することによって混合物のpHを11~12に調整した。混合物を30~40℃で10時間撹拌した。混合物を10~25℃に冷却した。母液中のMelの残留は168ppmであった。固体をフィルタにかけ、水(合計:約1004kg)で2回洗浄して、112.05kgの湿ケーク(純度92.4A%)を得た。45~55℃で約45時間乾燥させた後、100.00kgの化合物7dを、83.7重量%のアッセイ、92%の補正収率で91.1A%の純度で得た。
工程5A:6-ブロモ-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
HOAc(約190kg)、化合物7d(97kg、1.00X)をR1に添加した。R1を20~30℃に調整した後、40重量%のHBr水溶液(約180kg、1.86×)及び水(約12kg)を添加した。反応溶液を2時間で45~55℃に調整し、次いで、2時間で80~90℃に加熱した。反応物を80~90℃で6.5時間撹拌した。R1を60~70℃に冷却した。EtOAc(約370kg)を混合物に添加し、次いで、30~40℃に冷却した。30重量%NaOH溶液(約489kg)を45℃未満で添加してpHを7~8に調整した。水(13kg)を混合物にすすいだ。R1を20~30℃に冷却し、水層を分離し、EtOAc(約388kg、384kg)で2回抽出した。合わせた有機層を合わせ、2.2重量%のNaSO水溶液で洗浄した(水:約369kg+すすぎ用6kg;NaSO:約8.7kg)。乳化のために、混合物を30~40℃に加熱し、8時間放置した。有機層を分離し、EtOAcで2回、3~4Xまで共沸蒸留し(約470kg、約484kg)、水を除去した(KF=0.4%)。EtOAc(約366kg)及びTsOH・HO(約68kg、0.70X)を混合物に投入した。R1を20~25℃に調整し、2時間撹拌した。次いで、混合物を0~5℃に冷却し、約3時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、70.90kgの湿ケークを得た。湿ケークを、EtOAc(約472kg)を用いて20℃~25℃で3時間スラリー化した。湿ケークをフィルタにかけ、EtOAc(合計:約120kg)ですすいで、69.45kgの湿ケークを得た。湿ケークを次の工程に直接使用した。
工程5B及び5C:N-(6-ブロモ-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アセトアミド
EtOAc(約341kg)、化合物7e-TsOH湿ケーク及び水(約337kg)をR1に添加した。R1を15~25℃に調整した。次いで、水層のpHを、45℃未満の30重量%のNaOH水溶液(約30kg)を添加することによって7~8に調整した。水(約10kg)をR1にすすいだ。R1を15~25℃に調整し、3時間撹拌した。有機層を分離し、水(約298kg)で洗浄した。有機層を真空下、45℃未満で1~3倍に濃縮した。EtOAc(約578kg)を添加した後、有機層を真空下、45℃未満で1~3倍に濃縮した。R1を20~30℃に調整し、AcBr(約411kg)及びEtOAc(約14kg)を40℃未満でR1に投入した。R1を2時間でIT=45~55℃に加熱し、次いで、2時間で65~75℃に加熱し、65~75℃で16時間撹拌した。R1を30~40℃に冷却した。R1を65~75℃に加熱した後、混合物を75℃未満で1.0~3.0×まで蒸留した。R1を20~30℃に冷却した。AcBr(約224kg)及びEtOAc(約24kg)を40℃未満でR1に投入した。EtOAc(約42kg)をR1にすすいだ。R1を2時間で45~55℃に加熱し、次いで、2時間で65~75℃に加熱した。R1を65~75℃で9.5時間撹拌し、次いで、30~40℃に冷却した。R1を65~75℃に加熱し、混合物を75℃未満で1~3倍に蒸留した。R1を60~75℃に調整した。AcBr(約108.4kg)及びEtOAc(約10kg)を75℃未満でR1に投入した。EtOAc(約16kg)をR1にすすいだ。R1を2時間で70~75℃に加熱した。混合物を75℃未満で1~3倍に蒸留し、65~75℃で3時間撹拌した。混合物を0~10℃に冷却した。EtOH(約248kg)及び水(約98kg)を45℃未満で少しずつ添加した。R1を40~45℃に3時間調整し、8時間撹拌した。次いで、R1を30~40℃に冷却した。R1をIT=40~55℃に調整し、8時間撹拌した。R1を30~40℃に冷却した。R1を40~55℃に調整し、10時間撹拌した。40重量%のHBr水溶液(約46kg)を40℃未満でR1に投入した。EtOAc(約100kg)をR1に投入した。R1を40~55℃に調整し、5時間撹拌した。R1を30~40℃に冷却し、EtOH(約196kg)を添加し、混合物を約2.5時間撹拌した。R1を40~55℃に調整した。材料を珪藻土フィルタによって約8時間循環させた。濾液を45℃未満で1.0~2.0倍まで蒸留した。水(約572kg)を添加した。R1を0~10℃に冷却した後、30重量%のNaOH水溶液(約238kg)を45℃未満で添加してpHを7~8に調整した。水(6kg)をR1にすすいだ。R1を0~10℃に冷却し、混合物を3時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、水(合計:約200kg)で洗浄して、40.80kgの湿ケーク(93.7A%)を得た。湿ケークをEtOAc(約320kg)に添加した。混合物を20~30℃に調整し、30分間撹拌した。混合物を45℃未満で2.5~5倍に濃縮し、次いで、EtOAc(約32kg)を添加した。R1を0~10℃に冷却した後、AcBr(約200kg)を真空によってR1に投入した。EtOAc(約28kg)をR1に投入した。R1を2時間45~55℃に調整し、次いで、1.5時間で65~75℃に加熱し、11時間撹拌した。R1を30~40℃に冷却し、次いで、R1を65~75℃に加熱し、混合物を75℃未満で2.5~5.0×まで蒸留した。R1を0~10℃に冷却した。EtOH(約276kg)及び水(約104kg)を45℃未満で少しずつ添加した。R1を3時間で40~45℃に調整し、12時間撹拌した。R1を30~40℃に冷却した。R1を0~10℃に冷却し、30%のNaOH溶液(約213kg)を45℃未満で添加してpHを7~8に調整した。R1を、留出物がなくなるまで45℃未満の真空下で蒸留した。水(約449kg)を添加し、混合物を0~10℃に冷却し、約2時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、水(合計:約80kg)で洗浄して、41.50kgの湿ケークを得た。湿ケークを20~30℃で4時間乾燥させ、次いで45~55℃で44時間乾燥させた。35.85kgの化合物7e1を、95.1重量%のアッセイ、53%の補正収率で97.4A%の純度で得た。
工程6:6-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(化合物3)
THF(約292kg)、化合物7e(33.8kg、アッセイ補正、0.97X)及び4-メトキシベンジルクロリド(51.0kg、1.5X)をR1に投入し、混合物を15~25℃で1時間撹拌した。t-BuOK(36.0kg、1.03X)を3回に分けて添加した。次いで、反応溶液を15~25℃で約21時間攪拌した。水(約200kg)及びNaSO(約6.8kg)を添加した。溶液を20~25℃に調整し、2時間撹拌した。珪藻土フィルタで濾過した後、濾液を静置し、分離した。水相をTHFで2回抽出した(合計:約193kg)。合わせた有機層を珪藻土フィルタ及びカートリッジフィルタを通して濾過した。濾液を、CUNO(3M-R55SP)及びカートリッジフィルタを介して20時間循環させた。29kgのTHFをR1にすすいだ。溶液を30~40℃に調整し、40℃未満の真空下で2~5体積に蒸留した。R1を15~25℃に冷却し、EtOH(約175kg)をR1に4.5時間滴加した。混合物を15~25℃で3時間撹拌した。水(約152kg)を添加した。R1を5~15℃に冷却し、混合物を3時間撹拌した。濾過後、湿ケークをEtOH(約102kg)で15~25℃にて8時間スラリー化した。濾過後、湿ケークの純度は95.6A%であった。湿ケーク、n-ヘプタン(約82kg)及びTHF(約2kg)をR1に投入した。混合物を40~50℃に調整し、8時間撹拌した。R1を3時間で0~10℃に冷却し、混合物を約1.5時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、n-ヘプタン(約65kg)で洗浄した。55~65℃で26.5時間乾燥させた後、乾燥ケーキをふるい分けした(20メッシュ)。51.65kgの化合物3を、97.2重量%のアッセイ、76%の補正収率で97.0 A%の純度で得た。
実施例5
2,6-ジブロモ-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(化合物8b)
工程1:ハステロイオートクレーブ反応器に、2,6-ジクロロ-4-メチルニコチン酸(化合物8、100g、2.06mol、100mol%)及びHBrを含む酢酸(33重量%、1.00L、10v)を20℃で投入した。反応混合物を徐々に加熱し、32時間攪拌した。混合物を水(1.00L、10v)でクエンチし、有機層をメチルtert-ブチルエーテル(300mL、3v)で3回抽出した。次いで、有機層を合わせ、減圧下で濃縮した。次いで、得られた残渣をヘプタン(500mL、5v)でスラリー化し、続いてフィルタにかけ、乾燥させて、2,6-ジブロモ-4-メチルニコチン酸(化合物8d、133g、収率92.9%)を灰色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ14.16(s,1H),7.74(d,1H),2.31-2.51(m,3H).13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ166.7,149.5,139.5,135.6,133.8,128.7,18.6.MS([M+H])計算値CBrNO293.8757,実測値293.876.
工程2:ハステロイ製オートクレーブ反応器に、化合物8d(130g、2.27mol、100mol%)を20℃で投入した。反応混合物を-20℃に冷却し、無水フッ化水素を投入した(178g、8.90mol、392mol%)。反応混合物をさらに-78℃まで冷却し、四フッ化硫黄を投入した(761g、7.04mol、310mol%)。撹拌した反応混合物を周囲条件下で20℃まで加温し、次いでさらに加熱し、24時間撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、炭酸カリウム水溶液でpH10~12に中和した。次いで、得られた混合物をセライトを通してフィルタにかけ、水層をジクロロメタン(390mL、3v)で3回抽出した。次いで、有機層を合わせ、減圧下で濃縮して、化合物8b(135g、収率96.0%)を黒色固体として得た。
実施例6
工程1:2,6-ジクロロ-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(化合物8a)
2,6-ジクロロ-4-メチルニコチン酸(化合物8、1.0当量)をオートクレーブに周囲温度(20~30℃)で投入し、続いて無水HF(1.37rel.重量)-20℃で投入し、SF(2.5当量)を-78℃で順次に投入した。反応混合物を周囲温度まで温め、次いで70~80℃で17~24時間加熱した。反応物を周囲温度(25~30℃)に冷却した後、KOH(アルカリ性スクラバ)にパージした。溶媒をMTBEに交換し、反応物を0~10℃に冷却し、DM水(1rel.体積)及びDM水(8相対体積)中のKCO(4rel.重量)を添加した。
反応の温度を約20~30℃に設定した後、フィルタにかけ、2.5体積のMTBEで洗浄した。層を分離し、水層を2.5体積のMTBEで洗浄した。層を分離し、有機層を合わせた後、周囲温度(20~30℃)で2.5体積の水で2回洗浄した。有機層を蒸留してスラリーを得た後、メタノール(1rel.体積)で洗浄した。混合物を蒸留し、メタノール(4rel.体積)に溶解した後、活性炭(Norit CG1 10%w/w)に添加した。混合物を少なくとも60分間撹拌した後、セライト又はセルロースパッドでフィルタにかけた。濾液を水(1.3rel.体積)を含む新しい反応器に添加し、20~25℃で10~15分間撹拌した。化合物8a種晶(1%w/w)を添加し、内容物を10~15分間撹拌した後、1.7vol.DM水を添加した。内容物を0~5℃に冷却し、フィルタにかける前に少なくとも60分間撹拌した。濾液を1体積の水で洗浄し、湿ケークを加圧下で乾燥させて、化合物8a(94.88kg、収率86.3%)を得た。
2,6-ジクロロ-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(化合物8a)
ニコチン酸基質(化合物8、1.0当量)をオートクレーブに周囲温度で投入し、続いて無水HF(1.37rel.重量)-20℃で投入し、SF(3.5当量)を-78℃で順次に投入した。反応混合物を周囲温度まで温め、次いで90~100℃で24時間加熱した。HPLC分析によって変換の確認を行った。完了したら、DCMを反応物に投入し、次いで、混合物を氷でアンロードし、KCOを用いて中和し、セライトを通してフィルタにかけ、DCM(3×3V)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、黒色半固体を得た。
木炭処理:粗生成物混合物をMeOH(5V)に溶解し、木炭(10%w/w)で処理し、50℃で1時間撹拌した。得られたスラリーをセライト床に通してフィルタにかけ、MeOH(2V)で洗浄し、減圧下で濃縮して、化合物8aを褐色固体として得た(木炭処理後のHPLCで96.97A%;500gスケールで収率91.2%)。
6-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(化合物3)
工程1:化合物8b
反応器に、化合物8a(977g、1当量)及び33重量%HBr/AcOH(600g、0.5v)を添加した。混合物溶液を115℃に加熱した。33重量%HBr/AcOH(9700g)を混合物溶液に115℃で24時間にわたって滴下した。添加が完了した後、反応溶液を40℃に冷却し、次いで、Nで2時間バブリングした。混合物を115℃に加熱し、33重量%HBr/AcOH(1300g)を混合物溶液に115℃で2.5時間にわたって滴下した。33重量%HBr/AcOH(1200g)を混合物溶液に115℃で2.5時間にわたって滴下した。33重量%HBr/AcOH(1246g)を混合物溶液に115℃で2.5時間にわたって滴下した。完全な反応溶液を20℃に冷却し、水(8000mL、8v)を30℃未満で添加した。混合物溶液をMTBEで2回抽出した(8L/3L、8v/3v)。有機相を合わせ、30℃未満の15重量%のNaOH水溶液でpH7~8に調整した。次いで、有機相を水(2L、2v)で洗浄し、無水NaSO(500g、0.5X)で乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下(0.06~0.1MPa)40~45℃で濃縮乾固し、褐色油状物としての生成物を得た(HPLC純度:97.6%、アッセイ:94.3%、収率:93.3%)。H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δ2.42-2.61(m,3H),7.31-7.48(s,1H).
工程2:
化合物8b(877g、1当量)及びトリエチルアミン(TEA)(414g、1.5当量)N-ブチルピロリジノン(NBP)(4650mL、5v)(PMB)NH(1080g、1.5当量)中の混合溶液に添加した。混合物溶液を70℃に加熱し、その温度で24時間撹拌した。完全な反応溶液を50℃に冷却し、20重量%クエン酸水溶液(10L、10v)を50℃で1時間にわたって滴加した。次いで、混合物溶液を1時間にわたって20℃に冷却した。懸濁液をフィルタにかけ、続いて水(2L、2v)及びMeOH(2L、2v)で洗浄した。濾過ケークを減圧下25℃で20時間乾燥させて粗生成物を得た(1115g、アッセイ:88.2%、残留MeOH:0.01%)。
再結晶:反応器に粗生成物(1115g)及びTHF(4.46L、4L)を添加し、混合溶液を撹拌して透明にし、次いで、活性炭(110g、10重量%)によって脱色した。脱色した溶液を40℃未満で1.2vまで減圧下で濃縮し、次いで、メタノール(2.23L、1.2v)を添加した。混合溶液を50℃に加熱し、その時点で0.5時間撹拌して透明な溶液を得た。MeOH(4.65L、4.2v)を溶液に投入し、次いで、結晶種晶(1重量%)を添加した。混合物溶液を50℃で1時間撹拌した。MeOH(2.23L、1.2v)を50℃で懸濁液に添加し、その温度で0.5時間撹拌した。次いで、懸濁液を1時間にわたって0℃に冷却し、その温度で16時間撹拌した。懸濁液をフィルタにかけ、MeOH(2.23L、1.2v)で洗浄した。濾過ケークを減圧下45℃で20時間乾燥させて、生成物を灰白色固体として得た(931.6g、HPLC純度:99.7 A%、アッセイ:102.3重量%、収率:68.4%)。H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δ2.24-2.45(m,3H),3.73-3.90(s,6H),4.57-4.85(s,4H),6.11-6.22(s,1H),6.80-6.93(m,4H),7.10-7.23(m,4H),7.24-7.34(s,1H)
実施例7
化合物1:tert-ブチル(S)-4-((R)-7-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-クロロ-2,8-ジフルオロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
乾燥フラスコ(1L)に化合物2(50.0g、104.7mmol、1.1当量)及びTHF(350mL、7v、100~200ppmのHO)を添加した。i-PrMgCl・LiCl(THF中1.3M、93.0mL、1.265当量)をアルゴン下、-78から-70℃で30分間にわたって滴下した。反応混合物を-78℃で10分間撹拌した。ZnCl(Me-THF中1.9M、72mL、1.43当量、約230ppmのHO)を-78から-70℃で20分間にわたって滴加し、次いで、2時間にわたって徐々に10℃に加温した。混合物を10℃で約0.5時間撹拌した。ZnClの添加後、反応混合物を-70から-30℃で少なくとも1時間撹拌した。別の乾燥フラスコ(1L)に、化合物3(47.1g、95.2mmol、1.0当量)及び1,4-ジオキサン(8v)を添加した。Zn試薬をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物にアルゴンを0.3L/分で2時間吹き込んだ。1,4-ジオキサン(約14mL、約0.27v)中の[PdCinnamylCl](0.5mol%)、(R,R)-キラファイト配位子(1.0mol%)の溶液をアルゴン雰囲気下で添加した。混合物を約48℃で21時間撹拌した。
反応混合物を10~20℃に冷却した。反応混合物を飽和NH水溶液に滴下した。Cl(約471mL、10v)を20℃未満で添加し、次いで、得られた混合物を30分間撹拌した。珪藻土(約1重量)でフィルタにかけ、ケークをトルエン(236mL、5v)で洗浄した。二相(濾液)を分離し、水相をトルエン(236mL、5v)で抽出した。合わせた有機相をブライン(236mL、5v)で洗浄した。次いで、トルエンを真空下、40~50℃で4体積(約200mL)に濃縮した。トルエン(200mL、4v)を添加し、次いで、約200mL(4v)に濃縮した。トルエン(200ml、4v)を添加し、次いで、約200mL(279g、4v)に濃縮した。溶液を15~20℃に冷却した。N-ヘプタン(6v、637mL)を15~20℃で50分間にわたって滴加した。室温(15~20℃)で約1時間撹拌した。フィルタにかけ、ケークをトルエン/n-ヘプタン(約2.5v×2、n-ヘプタン/トルエン=2/6)で洗浄した。固体を乾燥させた。収量:60.7gの粗生成物=98.6/1.4、淡黄色固体(約69%の補正収率)。
実施例8
THF(200mL)中の化合物2(42.0g、88mmol、1.1当量)の溶液に、-70±5℃でi-PrMgCl・LiCl(THF中1.14M、77.78g、92mmol、1.15当量)を加え、対応する混合物を30分間撹拌した。その後、ZnCl溶液(50.0g、94mmol、1.18当量)を-70±5℃で加えた。添加が完了した後、反応混合物を-10℃に加熱し、続いてNaTFA(32.6g、240mmol、3.0当量)を少しずつ添加した。次いで、混合物を50℃に加熱した後、THF(80mL)中のブロモピリジン化合物3(39.6g、80mmol、1.0当量)の溶液を添加した。混合物を約15分間撹拌した後、THF(16mL)中のパラジウム(π-シンナミル)塩化物二量体(0.201g、0.4mmol、0.005当量)及び(R,R)-キラファイト(0.77g、0.88mmol、0.011当量)の溶液を加え、反応混合物を完全な変換が達成されるまで撹拌した。反応混合物を20℃に冷却し、クエン酸三ナトリウム(300g、20%w/w)及びトルエン(200mL)の水溶液に添加してクエンチした。反応器をTHF(20mL)ですすぎ、二相混合物を15分間撹拌した。相分離後、クエン酸三ナトリウム水溶液(300g、20%w/w)を添加し、二相混合物を15分間撹拌した。相分離後、水(100mL)を添加し、二相混合物を15分間撹拌した。相分離後、水、THF及び2-Me-THFを、真空下、一定体積でトルエン(200mL)に置き換えた。次いで、溶液を木炭フィルタで50±2℃でフィルタにかけ、反応器及びフィルタをトルエン(42g)ですすぎ、反応体積を真空下で約130~150mLに減少させた。反応器を20℃に冷却し、n-ヘプタン(27.1g)及び0.04gの種晶を添加し、得られた薄い懸濁液を1時間熟成した。次いで、n-ヘプタン(301g)を2時間にわたって添加し、得られた懸濁液を少なくとも12時間撹拌した。結晶を濾別し、100mLのトルエン/n-ヘプタン(1:1)で3回洗浄して、粗表題化合物を黄色がかった結晶として得た。粗表題化合物を、上記の結晶化手順に従ってトルエン/n-ヘプタンから再結晶して、表題化合物を灰白色結晶として70~75%の収率で得ることができる。
実施例9
化合物2(53g、111mmol、1.10当量)をTHF(223g、250mL、5v)に溶解し、次いで、N保護下で-78~-70℃に冷却した。i-PrMgCl.LiCl(98g、122mmol、1.21当量、97mL、1.9v、1.26M(THF中))をN保護下、-78~-70℃で溶液に1時間滴下し、1時間撹拌した。ZnCl(70g、126mmol、1.25当量、63mL、1.3v、2.0M(2-MeTHF中))をN保護下、78~-70℃で溶液に1時間滴下し、1時間撹拌した。溶液をN保護下で徐々に2~3時間かけて0~10℃に調整した。NaTFA(41g、301mmol、3.0当量)をN保護下で溶液に添加した。懸濁液を15~25℃で30分間撹拌し、次いで50~55℃~に加熱した。50~55℃で1時間撹拌した後、この懸濁液をそのまま根岸カップリングに使用した(工程-2)。化合物3(50g、101mmol、1.0当量)をTHF(142g、160mL、3.2v)に溶解し、次いで、溶液にNを15~25℃で2時間注入した。(PdCinCl)(390mg、0.765mmol、0.75mol%)及び(R,R)-キラファイト(1.4g、1.60mmol、1.5mol%)をN保護下で溶液に添加した。溶液にさらに1時間Nを注入した。その溶液を、N保護下、50~55℃で化合物2の溶液に滴下した。反応混合物を50~55℃で11時間攪拌した。
その反応混合物を15~25℃に冷却し、20wt%のNHCl水溶液(300mL、6vをその中に投入し、1時間撹拌した。有機層を分離し、水層をトルエン(250mL、5v)で抽出した。5重量%のNaSO(250mL、5v)を合わせた有機相に変更し(changed into)、混合物を珪藻土でフィルタにかけ、THF(250mL、5v)で洗浄した。粗THF/トルエン溶液を木炭(CUNO)に15~25℃で5時間通し(流速80mL/分)、CUNOチャネルをTHF 50mL(1v)で洗浄した。THF/トルエン溶液を、再び連続した珪藻土パッド及び木炭パッド(CUNO)に15~25℃で16時間通した(流速80mL/分)。溶液を2vに濃縮し、トルエン(200mL、4v)を添加した。溶液を、再び連続した珪藻土パッド及び木炭(CUNO)に15~25℃で16時間通した(流速80mL/分)。CUNOチャネルをトルエン(50mL、1v)で洗浄し、真空下、40~50℃で(4v)まで濃縮した。トルエン(200mL、4v)を残渣に投入し、溶液を真空下、40~50℃で再び4vに濃縮した。
残渣を15~25℃に冷却し、次いで、n-ヘプタン(50mL、1v)を粗溶液に添加した。150mgの種晶を混合物に添加した。混合物を15~25℃で1時間撹拌し、次いで、n-ヘプタン(11v)を粗溶液に2時間にわたって滴加した。湿ケークをフィルタにかけ、トルエン/n-ヘプタン2×125mL(2×2.5v、トルエン/n-ヘプタン=1:3)で洗浄した。85.4重量%アッセイで90.8gの粗湿潤物1を得た。
湿ケークをトルエン(131g、150mL、3v)に投入し、次いでヘプタン(408g、600mL、12v)を懸濁液に滴下した。懸濁液を15~25℃で19時間撹拌した。湿ケークをフィルタにかけ、n-ヘプタン(34g、50mL、1v)ですすいだ。81.8gの湿ケークが得られ、45℃未満の真空中で16時間乾燥させた。最後に、65.2gの生成物トルエン溶媒和物が68.9重量%のアッセイ収率で98.5A%の純度で得られた。純度:98.5A%;アッセイ:86.8重量%;トルエン:11.0重量%;キラル純度:99.1A%。
実施例10
化合物1:tert-ブチル(S)-4-((R)-7-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-クロロ-2,8-ジフルオロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
反応器に、超乾燥THF(53L、8.4v)及び化合物2(8.5kg、17.79mol、1.4当量)をアルゴン雰囲気下で添加した。混合物を3サイクルの真空/アルゴンによって脱気し、液体N浴によって-78℃に冷却した。i-PrMgCl・LiCl溶液(THF中1.3M、15.74L、20.46mol、1.61当量)をアルゴン下、-78~-70℃で15分間にわたって滴下した。反応混合物を-78℃で15分間撹拌した。ZnCl(Me-THF中1.9M、12.2L、23.18mmol、1.82当量、約1300ppm)を-78から-70℃で15分間にわたって滴加し、次いで、3.0時間にわたって徐々に-10℃に加温した。ZnClの添加後、反応混合物を-70から-30℃で少なくとも1時間撹拌した。
別の反応器に、超乾燥THF(44.4L、7.0v)及び化合物3(6.3kg、12.71mol、1.0当量)をアルゴン雰囲気下で添加した。第1の反応器中の混合物をアルゴン圧力下で第2の反応器に添加し、得られた混合物をアルゴンで2時間バブリングした。脱気したTHF(1.7L、0.27v)中のPdCinCl(65.9g、0.13mol、1.0mol%のPd)及びWalphos配位子(88.3g、0.13mol、1.0mol%)の溶液をアルゴン圧下でPFAチューブを介して添加し、混合物をアルゴンで2時間バブリングした。40~45℃に加熱し、アルゴン下で3時間撹拌した。
20℃に冷却し、次いで、飽和NHCl(64L、10v)溶液に<20℃で添加した。3.2kgの珪藻土を通してフィルタにかけ、二相(濾液)を分離した。水相をEtOAc(32L、5体積)で2回抽出した。合わせた有機相をブライン(32L、5v)で洗浄し、次いで、40℃で約2v(約17L)に濃縮し、次いで、EtOAc(約30L×3)で溶媒交換して、EtOAc溶液(約17L)を得た。上記溶液を約40℃の高真空下で濃縮してEtOAcの大部分を除去し、次いでDCM(約30L×3)と溶媒交換してDCM溶液(約17L、DCM/EtOAc=5-6/1)を得た。
約14kgのシリカ(60~100M、約2.2x)を上記溶液に添加し、得られた混合物を約15℃で約1時間撹拌した。得られた混合物を、約74kgのシリカ(湿式充填カラム、200~300M、約11x)を充填したカラムに添加し、次いで、約200Lのn-ヘプタン、引き続いて総量約2000Lのn-ヘプタン/EtOAc=4/1で溶出した。所望の画分を真空下で約40Cで約2~3v(17~25L)に濃縮した。
約60LのEtOAcを添加し、得られた混合物を約40℃に加温して、約1時間後に溶液(EtOAc/n-ヘプタン=約2/1)にした。次いで、溶液を約15℃まで自然冷却した。約680gのC941(化合物の量に対して8重量%)を添加し、得られた混合物を約15℃で約1時間撹拌した。フィルタにかけ、ケークをEtOAc(2.5L×2)で洗浄し、濾液及び洗液を2~3v(17~25L)に濃縮し、次いで、40℃のロータリーエバポレーターでさらに乾燥させて乾燥させ、最終化合物1を得た。H NMR(600MHz,DMSO-d6)δppm 7.97(s,1H),7.15(d,J=8.7Hz,4H),6.87(br d,J=8.2Hz,4H),6.84(s,1H),4.71-4.88(m,3H),4.56(br d,J=15.7Hz,2H),4.19-4.25(m,1H),3.86-4.02(m,1H),3.79-3.86(m,1H),3.74(br d,J=5.8Hz,1H),3.72(s,6H),2.94-3.30(m,2H),2.40(d,J=1.7Hz,3H),1.43(s,8H),1.33-1.36(m,3H).HR-MS(ESI):計算値C4142ClFm/z([M+H])813.2965;実測値813.2963.
実施例11
tert-ブチル(3S)-4-[7-[6-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]アミノ]-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6-クロロ-2,8-ジフルオロ-キナゾリン-4-イル]-3-メチル-ピペラジン-1-カルボキシレート(50.0g、53.7mmol、1.00当量、87.3%アッセイ)及び[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(7.44g、64.6mmol、1.20当量)を含む2-Me-THF(320g)の溶液を、減圧下(235mbar)で250mLの溶液に濃縮した。溶液を-10℃まで冷却した。次いで、トルエン中の溶液としてのナトリウムtert-ペントキシド(27.5g、64.6mmol、1.20当量、25%w/w)を10~20分かけて投入した。完全な変換が達成されるまで(典型的には1時間)、反応混合物を0℃で撹拌した。次いで、反応混合物を2-Me-THF(214g)で希釈し、15~25℃まで加温し、炭酸カリウム水溶液(200g、10%w/w溶液)の添加によってクエンチした。二相混合物を1時間撹拌し、層を分離した。有機層を炭酸カリウム水溶液(200g、10%w/w)でさらに洗浄した。二相混合物を15分間撹拌し、層を分離した。有機層を減圧下(235mbar)で250mLの溶液に濃縮し、20~25℃に冷却し、研磨濾過した。濾液を減圧下(235mbar)で175mL溶液にさらに濃縮した。1-PrOH(100g)を加え、減圧下(150から60mbar)で2-Me-THFの1-PrOHへの連続交換を行った。次いで、水(100g)を50℃で添加し、溶液をこの温度で播種した。得られた混合物をこの温度で2時間さらに撹拌し、水(100g)を少なくとも2時間にわたって添加した。結晶スラリーを少なくとも3時間にわたって20℃に冷却し、この温度で少なくとも5時間さらに撹拌した。結晶を濾別し、1-PrOH/水の溶液で洗浄し、一定重量になるまで減圧下で乾燥させた。表題化合物を96%収率(47.5g)で灰白色結晶として単離する。H NMR(600MHz,DMSO-d6)δ ppm 7.82(s,1H),7.16(d,J=8.7Hz,4H),6.87(br d,J=8.3Hz,4H),6.82(s,1H),4.62-4.89(m,3H),4.56(br d,J=15.6Hz,2H),4.39(dd,J=10.7,4.7Hz,1H),4.12-4.25(m,1H),4.05(br d,J=13.4Hz,1H),3.89-4.00(m,1H),3.76-3.84(m,1H),3.51-3.67(m,1H),2.88-3.18(m,2H),2.55-2.84(m,1H),2.27-2.43(m,5H),2.07-2.31(m,1H),1.85-2.00(m,1H),1.68(br dd,J=13.3,7.9Hz,3H),1.42(s,9H),1.28(br d,J=6.6Hz,3H)ppm.HR-MS(ESI):計算値C47H54ClF4N7O5 907.3811;実測値:907.3808.
実施例12
酢酸(46.2g)、メタンスルホン酸(52.9g)及びトルエン(34.7g)の混合物に、40℃で、tert-ブチル(3S)-4-[7-[6-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]アミノ]-4-メチル-3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]キナゾリン-4-イル]-3-メチル-ピペラジン-1-カルボキシレート(20.0g、22.0mmol)のトルエン(86.7g)中溶液を少なくとも15分間にわたって添加した。次いで、完全な変換が達成されるまで(典型的には2時間)、反応混合物を52℃に加熱した。次いで、反応混合物を25℃まで冷却し、層を分離した。酸性層を、40℃で水酸化ナトリウム水溶液(211.5g、28%w/w)、水(80.0g)及びトルエン(121.4g)の混合物でゆっくりと(典型的には1時間にわたり)クエンチした。クエンチが完了したら、酢酸(10.0g)を添加してラインをすすいだ。二相混合物を50℃まで加温し、層を分離した。有機層を水酸化ナトリウム水溶液(2×90.0g、0.1N溶液)で2回洗浄した。その後、トルエン層を一定体積で減圧蒸留した(90mbar;典型的には、69gのトルエンが交換される)。研磨濾過後、得られたトルエン溶液を減圧下(90mbar)で94mL溶液に濃縮し、次いでこれを60℃まで加温した。次いで、n-ヘプタン(34.6g)を少なくとも30分間にわたって添加し、溶液をこの温度で播種した。得られた混合物をこの温度で少なくとも1時間さらに撹拌し、結晶スラリーを少なくとも4時間にわたって0℃に冷却し、この温度で少なくとも1時間さらに撹拌した。結晶を濾別し、トルエン/n-ヘプタン溶液(1:1v/v)で洗浄し、一定重量になるまで減圧下で乾燥させた。表題化合物を89%収率(11.7g)で灰白色結晶として単離した。H NMR(600MHz,DMSO-d6)δ ppm 7.74(d,J=0.9Hz,1H),6.84(s,2H),6.49(s,1H),4.54-4.65(m,1H),4.38(dd,J=10.8,4.6Hz,1H),4.14(dd,J=10.7,6.5Hz,1H),3.96(br d,J=13.1Hz,1H),3.47-3.57(m,1H),2.89-3.00(m,3H),2.73-2.82(m,2H),2.55-2.60(m,1H),2.32-2.40(m,7H),2.12-2.20(m,1H),1.94(dd,J=11.9,7.6Hz,1H),1.67(br d,J=8.3Hz,3H),1.40(d,J=6.9Hz,3H)ppm.HR-MS(ESI):計算値C26H30ClF4N7O 567.2136;実測値:567.2141.
実施例13
オーバーヘッド撹拌及び窒素ラインを装備した250mL丸底フラスコに、化合物1e(8.00g、14.1mmol、1.0当量)、3-(フェニルスルホニル)プロパン酸(3.66g、16.9mmol、1.20当量)及びアセトニトリル(48mL、6v)を投入した。混合物を5分間撹拌した後、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI・HCl)(3.11g、16.2mmol、1.15当量)を添加し、アセトニトリル(16mL、2v)で順方向にすすいだ。反応物を20℃で最低3時間撹拌した。反応が完了してスルホン中間体が形成されたら、水(32mL、4v)及び水酸化ナトリウムペレット(1.60g、39.9mmol、2.85当量)を添加してpH13.0~13.5に調整した。反応混合物を最低2時間撹拌して化合物Aを得、これを最初に水(24mL、3v)及び種結晶(0.5重量%)を添加することによって単離した。次いで、さらなる水(24mL、3v)を2時間にわたってゆっくり投入し、20℃で2時間熟成させ、続いて水(64mL、8v)を5時間にわたってゆっくり投入することによって、沈殿を完了させた。得られたスラリーを20℃で2時間保持し、フィルタにかけ、1:1アセトニトリル/水(64mL、8v)、引き続いて水(64mL、8v)で洗浄した。乾燥すると、化合物A(7.42g)が灰白色固体として収率89.6%で得られた(純度について補正)。
実施例14
400mL反応器に、化合物1e(10.0g、17.6mmol、1.00当量)、引き続いて2-MeTHF(50.0mL、5mL/g)を添加し、完全な溶解が観察されるまで材料を室温で撹拌した。次に、10%のNaCO水溶液(50.0mL、5mL/g)を添加し、反応器を0℃に冷却し(内部温度制御)、オーバーヘッド撹拌機を350 RPMに設定した。反応器の内部温度が0℃に達したら、MeTHF(50.0mL、5mL/g)に溶解した3-クロロプロピオニルクロリド(4.47g、35.2mmol、2.00当量)の溶液を、内部温度を0℃に維持しながら二相溶液に30分間にわたって滴下した。次いで、この混合物を0℃で1時間撹拌した(97.8%変換)。
次に、10%のNaOH水溶液(50.0mL/5mL/g)を添加し、反応器を40℃(内部温度制御)に設定し、16時間撹拌した。次いで、反応器を25℃に冷却し、混合物を500mL分液漏斗に移し、下(水)層を除去した。上(有機)層を400mL反応器に戻し、10%のNaOH水溶液(50.0mL/5mL/g)を添加し、反応器を40℃に設定し(内部温度制御)、4時間攪拌した(350RPM)。次いで、反応器を25℃に冷却し、混合物を500mL分液漏斗に移し、下(水)層を除去した。次に、有機層を250mL丸底フラスコに移し、約20mLに濃縮し、60mLのMeCNを補充し、この方法を6回繰り返し、溶媒組成をヘッドスペースGC(溶媒交換後に0.03% MeTHF)で確認した。次いで、丸底フラスコ中の混合物を5℃の冷蔵庫に2日間入れ、フィルタにかけ、20mLずつのMeCN(-10℃に予備冷却)で2回洗浄した。
次いで、湿ケークを、周囲温度で24時間、窒素掃引しながら真空下で乾燥させた。化合物Aを69%収率(7.52g、12.1mmol)で灰白色固体として単離した。
実施例15
オーバーヘッド撹拌及び窒素ラインを装備した250mL丸底フラスコに、3-(フェニルスルホニル)プロパン酸(3.66g、16.9mmol、1.20当量)、アセトニトリル(32mL、4v)、N-メチルモルホリン(2.33mL、21.1mmol、1.50当量)及び順方向アセトニトリルすすぎ液(8mL、1v)を投入した。混合物を-10℃に冷却した後、塩化ピバロイル(1.90mL、15.5mmol、1.10当量)を5分間にわたって添加し、アセトニトリル(8mL、1v)で順方向にすすいだ。混合物を-10℃で最低1時間撹拌した後、化合物1e(8.00g、14.1mmol、1.0当量)を添加し、アセトニトリル(8mL、1v)で順方向にすすいだ。反応物を-10℃で最低30分間撹拌した。反応が完了してスルホン中間体が形成されたら、混合物を20℃に加温した。水(32mL、4v)及び水酸化ナトリウムペレット(2.11g、52.8mmol、3.75当量)を添加してpH13.0~13.5に調整した。反応混合物を最低2h撹拌して化合物Aを得、これを最初に水(24mL、3v)及び種結晶(0.5重量%)を添加することによって単離した。次いで、さらなる水(24mL、3v)を2時間にわたってゆっくり投入し、20℃で2時間熟成させ、続いて水(48mL、6v)を4時間にわたってゆっくり投入することによって、沈殿を完了させた。得られたスラリーを20℃で2時間保持し、フィルタにかけ、1:1アセトニトリル/水(64mL、8v)、引き続いて水(64mL、8v)で洗浄した。乾燥すると、化合物A(7.10g)が灰白色固体として収率87.4%で得られた(純度について補正)。
実施例16
3-(フェニルスルホニル)プロピオン酸(24.1g、112mmol、1.40当量)、N-メチルモルホリン(13.4g、133mmol、1.65当量)のアセトニトリル(180.7g)中溶液を-10℃に冷却した。塩化ピバロイル(11.8g、97.9mmol、1.22当量。)を30分間にわたって投与した。反応混合物をこの温度で1時間さらに撹拌した。次いで、6-[6-クロロ-8-フルオロ-4-[(2S)-2-メチルピペラジン-1-イル]-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]キナゾリン-7-イル]-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(50.0g、80.4mmol、1.00当量)のアセトニトリル(176.9g)中溶液を冷反応混合物に1時間にわたって添加し、スルホン中間体への完全な変換が達成されるまで(典型的には1時間)、-10℃でさらに撹拌した。反応混合物を20℃まで加温し、水(62.5g)及び水酸化ナトリウム水溶液(51.7g、362mmol、4.5当量、28%w/w溶液)の添加によってクエンチした。完全な変換が得られるまで(典型的には8時間)撹拌を続け、混合物を播種し、続いて水(865g)を少なくとも2時間にわたって添加した。結晶スラリーをこの温度で少なくとも4時間さらに撹拌し、結晶をフィルタにかけ、アセトニトリル/水(3:7v/v)の溶液で洗浄し、水で洗浄し、次いで一定重量になるまで減圧下で乾燥させた。表題化合物を91%収率(45.6g)で灰白色結晶として単離した。H NMR(600MHz,DMSO-d6)δ7.82(s,1H),6.73-6.98(m,3H),6.50(s,1H),6.10-6.28(m,1H),5.68-5.81(m,1H),4.66-4.85(m,1H),4.32-4.46(m,1H),4.25(br d,J=13.5Hz,1H),4.06-4.21(m,2H),3.98(br d,J=13.4Hz,1H),3.38-3.76(m,2H),2.91-3.27(m,2H),2.53-2.68(m,1H),2.37(br d,J=1.4Hz,6H),2.11-2.26(m,1H),1.87-2.00(m,1H),1.56-1.79(m,3H),1.27(br dd,J=11.7,6.7Hz,3H)ppm.HR-MS(ESI):計算値C29H32ClF4N7O2 621.2242;実測値:621.2257.
実施例17
DCM(100L反応器中)中の化合物1e(3.02kg、5.32mol、1.0当量)の溶液に、DIPEA(2.05kg、15.86mol、2.98当量)を投入した。混合物を-25℃に冷却し、アクリル酸無水物(0.87kg、6.90mol、1.30当量)のDCM(28.30kg、7V)中の溶液を、温度を-20℃未満に維持しながら140分間にわたってゆっくり添加した。反応混合物を最低10分間撹拌し、5℃に加温し、10重量%重炭酸カリウム水溶液(12.1kg、4V)でクエンチした。
有機層を20重量%塩化アンモニウム水溶液(12.2kg、4V)で洗浄した後、10重量%一塩基性リン酸カリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム(1.50kg、50重量%)で乾燥した。スラリーをフィルタにかけ、DCM(8.05kg、2V)ですすいだ後、E-Pak Graver C-941(850g)を含むCUNOフィルタ・ハウジングに通した。次いで、濾液を19L(6V)に濃縮し、アセトニトリル(9.60kg、4V)で希釈した。溶液をインライン研磨フィルタを通して25L反応器に移した。蒸留を継続してDCMを除去しながらアセトニトリル(8.80kg、4V)と置換して最終体積18Lに達した後、濃厚なスラリーを0℃に冷却した。0℃で最低3時間保持した後、スラリーをフィルタにかけ、予冷(温度=0℃)アセトニトリル(4.65kg、2V)ですすぎ、20℃で乾燥させて、化合物A(2.32kg)を収率69.7%で得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 7.84(d,J=1.6Hz,1H),6.87(s,2H),6.83(m,1H),6.52(m,1H),6.20(dd,J=16.8,6.8Hz,1H),5.75(dd,J=10.4,2.4Hz,1H),4.76(m,1H),4.41(dd,J=10.8,4.7Hz,1H),4.24(m,1H),4.18(dd,J=10.8,6.5Hz,1H),4.13(m,2H),3.67(m,1H),3.47(m,1H),3.25(m,1H),2.95(m,1H),2.58(m,1H),2.39(m,3H),2.37(s,3H),2.17(m,1H),1.94(m,1H),1.68(m,3H),1.29(t,J=6.6Hz,3H);13C NMR(101MHz,DMSO-d):δ 165.4,164.8,164.7,162.2,161.3,154.4,151.8,148.7,148.7,147.6,143.0,142.8,131.1,130.9,129.6,128.4,128.4,128.3,128.2,128.1,126.9,125.2,125.2,124.2,121.5,120.9,120.9,114.6,114.6,112.5,112.2,111.9,111.7,110.5,69.8,63.8,57.4,52.4,52.3,49.3,45.8,45.1,44.8,44.2,42.0,41.6,40.6,40.4,40.2,40.0,39.8,39.6,39.4,29.0,23.1,20.3,20.2,15.8,15.2;19F NMR(376MHz,DMSO-d):δ-53.7,-125.9.
実施例18
活性窒素ライン、オーバーヘッド撹拌及び温度プローブを装備した25 L反応器に、化合物A(2.32kg、3.53mol)及び研磨濾過した2-ブタノン(17.42L、7.5L/kg)を合わせた。別の5Lガラス瓶にアジピン酸(0.46kg、3.17mol、0.9当量)及び研磨濾過した2-ブタノン(1.16L、0.5L/kg)を投入した。次いで、反応器を50℃±10℃に加熱し、>45℃の所望の内部温度目標に達したら、2-ブタノン中のアジピン酸スラリーを真空引きによって反応器に投入した。化合物B種晶(0.02kg、1重量%)を5 Lのガラス瓶に投入し、続いて研磨濾過したブタノン(2.32L、1.0L/kg)を投入した。再び、スラリーを真空引きによって反応器に投入した。最後に、5Lガラス瓶を研磨濾過した2-ブタノン(1.16L、0.5L/kg)ですすぎ、次いで、真空引きによって反応器に投入した。反応器の内容物を最低1時間熟成させ、最低2時間にわたって0℃まで冷却し、次いで、0℃で一晩(15時間)熟成させた。内容物を0℃の予冷濾過乾燥機に移した。並行して、研磨濾過した2-ブタノン(9.29L、4.0L/kg)を反応器に0℃で投入し、次いで30分間撹拌した。次いで、濾過乾燥機内の材料をフィルタにかけ、得られたケークを冷却した2-ブタノンで洗浄した。真空引き及び窒素掃引を用いて最低8時間乾燥させた後、濾過乾燥機の内容物を排出して、化合物B(2.137kg,77%)を灰白色固体として得た。H NMR(600MHz,DMSO-d)δ7.77(s,1H),6.81(s,2H),6.76(dd,J=16.8,10.6Hz,1H),6.45(s,1H),6.18-6.10(m,1H),5.70(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.75-4.66(m,1H),4.38-4.30(m,2H),4.25-3.89(m,4H),3.61(dq,J=21.3,12.4,10.9Hz,2H),3.20(dd,J=13.4,3.8Hz,1H),3.00(td,J=12.6,3.7Hz,1H),2.91(ddd,J=9.0,6.0,2.8Hz,1H),2.59-2.51(m,1H),2.32(d,J=6.2Hz,6H),2.15(td,J=8.6,7.7,4.7Hz,5H),1.94-1.85(m,1H),1.61(dddd,J=20.8,12.3,8.0,4.1Hz,3H),1.45(h,J=3.4Hz,4H),1.22(dd,J=12.4,6.6Hz,3H);13C{H,19F}NMR(151MHz,DMSO-d)δ174.9,165.5,164.8,162.2,161.4,153.2,148.8,147.7,143.0,131.1,128.5,128.4,128.3,128.2,125.6,125.3,121.0,114.7,112.2,110.5,69.8,63.9,57.4,52.5,52.4,49.4,45.9,45.2,44.9,44.3,42.0,41.7,40.6,34.0,29.1,24.6,23.1,20.3,15.9,15.3;19F NMR(565MHz,DMSO-d)δ-53.5,-125.9.
実施例19
化合物A(1モル当量)及びアジピン酸(1モル当量)を2-ブタノール及び2-メチルテトラヒドロフランに懸濁し、約70℃に加熱して溶解した。研磨濾過した溶液を約25℃に冷却した。播種のために、ジェットミル粉砕された化合物Bの材料を使用した。播種材料化合物B材料を2-ブタノール/n-ヘプタンに懸濁した。この懸濁液を、約25℃で溶液を播種するために使用した。播種装置をn-ヘプタンですすぎ、次いで、これを播種懸濁液に添加した。N-ヘプタンを約25℃で15~30分以内に添加した。懸濁液を約25℃で約3時間撹拌した。懸濁液を約0℃に冷却し、少なくとも5時間撹拌した。固体を固体/液体分離によって単離し、2-ブタノール/n-ヘプタン、続いてn-ヘプタンの混合物ですすいだ。固体を減圧下で約40℃で乾燥させて、白色から灰白色の粉末を88~95%の収率で得た。
別の手順において、化合物A(1モル当量又は過剰量)及びアジピン酸(1モル当量)を2-ブタノール及び2-メチルテトラヒドロフランに懸濁し、約70℃に加熱して溶解した。研磨濾過した溶液を播種温度(約25℃)まで冷却した。播種のために、化合物Bを前処理なしで、又はインパクトミル、ジェットミル若しくは湿式ミルの後に使用した。播種材料化合物Bを溶媒(n-ヘプタン、又は2-ブタノール/n-ヘプタン混合物、又は2-ブタノール)に懸濁した。この懸濁液を播種温度で播種するために使用した。播種装置を溶媒(n-ヘプタン、又は2-ブタノール/n-ヘプタン混合物、又は2-ブタノール)ですすぎ、次いで、これを播種懸濁液に添加した。N-ヘプタンを播種温度又はより低い温度(典型的には、約25℃で)で約15~30分間添加した。懸濁液をn-ヘプタン添加の温度で少なくとも3時間撹拌した。懸濁液を約0℃に冷却し、少なくとも5時間撹拌した。固体を固体/液体分離によって単離し、2-ブタノール/n-ヘプタン、続いてn-ヘプタンの混合物ですすいだ。固体を減圧下で約40℃で乾燥させて、白色から灰白色の粉末を88~95%の収率で得た。
実施例20:シクロヘキサン結晶性溶媒和物化合物1
高温のシクロヘキサン溶液からX線品質の結晶を成長させ、ゆっくりと室温まで冷却して72時間静置して回折した結晶を堆積させた。0.110x0.090x0.050mmのサイズの無色のロッドを、パラトン油を用いてCryoloop上に取り付けた。データを、ファイ及びオメガ走査を使用して、90(2)Kで窒素ガス流内にて収集した。結晶から検出器までの距離は、40mmであり、曝露時間は、0.5°の走査幅を使用してフレームあたり0.15秒間であった。データ収集は、67.000°(θ)まで100.0%完了であった。-11<=h<=11,-16<=k<=17,-40<=l<=41の指数を網羅する、合計112434の反射を収集した。8888の反射は、0.0352のRintを有して、対称性に独立であることが見出された。指数付け及び単位セル微細化は、単純斜方格子を示した。空間群はP 21 21 21(No.19)であることが分かった。CrysAlisPro 1.171.41.72aを使用してデータを統合及びスケーリングした。反復法(SHELXT-2014)による解は、完全な重原子フェージングモデルを生成した。全ての非水素原子を、完全行列最小二乗法によって異方的に微細化した(SHELXL-2018)。全ての水素原子を、ライディングモデルを使用して定置した。それらの位置を、SHELXL-2018にて適切なHFIXコマンドを使用して、それらの親原子に対して拘束した。絶対立体化学は、全てのキラル中心においてSであると明確に決定された。
実施例21:メチルシクロヘキサン結晶性溶媒和物化合物1
高温のメチルシクロヘキサン溶液からX線品質の結晶を成長させ、ゆっくりと室温まで冷却して48時間静置した。0.206x0.097x0.068mmのサイズの無色のプリズムを、パラトン油を用いてCryoloop上に取り付けた。データを、ファイ及びオメガ走査を使用して、90(2)Kで窒素ガス流内にて収集した。結晶から検出器までの距離は、40mmであり、曝露時間は、0.5°の走査幅を使用してフレームあたり0.1秒間であった。データ収集は、67.000°(θ)まで100.0%完了であった。-17<=h<=17,-11<=k<=12,-41<=l<=40の指数を網羅する、合計128902の反射を収集した。17535の反射は、0.0912のRintを有して、対称性に独立であることが見出された。指数付け及び単位セル微細化は、単純単斜格子を示した。空間群はP 21(No.4)であることが分かった。CrysAlisPro 1.171.41.72aを使用してデータを統合及びスケーリングした。反復法(SHELXT-2014)による解は、完全な重原子フェージングモデルを生成した。全ての非水素原子を、完全行列最小二乗法によって異方的に微細化した(SHELXL-2018)。全ての水素原子を、ライディングモデルを使用して定置した。それらの位置を、SHELXL-2018にて適切なHFIXコマンドを使用して、それらの親原子に対して拘束した。絶対立体化学は、全てのキラル中心においてSであると明確に決定された。
実施例22:クロロベンゼン結晶性溶媒和物化合物1
X線品質の結晶を飽和クロロベンゼン溶液から成長させ、続いてヘプタンをゆっくりと蒸気拡散させて、回折した結晶を堆積させた。0.130x0.110x0.060mmのサイズの無色のプリズムを、パラトン油を用いてCryoloop上に取り付けた。データを、ファイ及びオメガ走査を使用して、90(2)Kで窒素ガス流内にて収集した。結晶から検出器までの距離は、40mmであり、曝露時間は、0.5°の走査幅を使用してフレームあたり0.05秒間であった。データ収集は、67.000°(θ)まで100.0%完了であった。-12<=h<=12,-16<=k<=16,-41<=l<=41の指数を網羅する、合計110828の反射を収集した。8734の反射は、0.0384のRintを有して、対称性に独立であることが見出された。指数付け及び単位セル微細化は、単純斜方格子を示した。空間群はP 21 21 21(No.19)であることが分かった。CrysAlisPro 1.171.41.71aを使用してデータを統合及びスケーリングした。反復法(SHELXT-2014)による解は、完全な重原子フェージングモデルを生成した。全ての非水素原子を、完全行列最小二乗法によって異方的に微細化した(SHELXL-2018)。全ての水素原子を、ライディングモデルを使用して定置した。それらの位置を、SHELXL-2018にて適切なHFIXコマンドを使用して、それらの親原子に対して拘束した。絶対立体化学は、全てのキラル中心においてSであると明確に決定された。
実施例23:エチルベンゼン結晶性溶媒和物化合物1
X線品質の結晶を飽和エチルベンゼン溶液から成長させ、続いてヘプタンをゆっくりと蒸気拡散させて、回折した結晶を堆積させた。0.162x0.103x0.067mmのサイズの無色のプリズムを、パラトン油を用いてCryoloop上に取り付けた。データを、ファイ及びオメガ走査を使用して、90(2)Kで窒素ガス流内にて収集した。結晶から検出器までの距離は、40mmであり、曝露時間は、0.5°の走査幅を使用してフレームあたり0.25秒間であった。データ収集は、67.000°(θ)まで100.0%完了であった。-16<=h<=16,-12<=k<=12,-42<=l<=42の指数を網羅する、合計20385の反射を収集した。20385の反射は、0.1540のRintを有して、対称性に独立であることが見出された。指数付け及び単位セル微細化は、単純単斜格子を示した。空間群はP 21(No.4)であることが分かった。CrysAlisPro 1.171.41.71aを使用してデータを統合及びスケーリングした。反復法(SHELXT-2014)による解は、完全な重原子フェージングモデルを生成した。全ての非水素原子を、完全行列最小二乗法によって異方的に微細化した(SHELXL-2018)。全ての水素原子を、ライディングモデルを使用して定置した。それらの位置を、SHELXL-2018にて適切なHFIXコマンドを使用して、それらの親原子に対して拘束した。絶対立体化学は、全てのキラル中心においてSであると明確に決定された。
実施例24:m-キシレン結晶性溶媒和物化合物1
X線品質の結晶を飽和m-キシレン溶液から成長させ、続いてヘプタンをゆっくりと蒸気拡散させて、回折した結晶を堆積させた。0.190x0.170x0.130mmのサイズの無色のプリズムを、パラトン油を用いてCryoloop上に取り付けた。データを、ファイ及びオメガ走査を使用して、90(2)Kで窒素ガス流内にて収集した。結晶から検出器までの距離は、40mmであり、曝露時間は、0.5°の走査幅を使用してフレームあたり0.1秒間であった。データ収集は、67.000°(θ)まで100.0%完了であった。-11<=h<=12,-16<=k<=16,-40<=l<=40の指数を網羅する、合計115184の反射を収集した。8996の反射は、0.0373のRintを有して、対称性に独立であることが見出された。指数付け及び単位セル微細化は、単純斜方格子を示した。空間群はP 21 21 21(No.19)であることが分かった。CrysAlisPro 1.171.41.71aを使用してデータを統合及びスケーリングした。反復法(SHELXT-2014)による解は、完全な重原子フェージングモデルを生成した。全ての非水素原子を、完全行列最小二乗法によって異方的に微細化した(SHELXL-2018)。全ての水素原子を、ライディングモデルを使用して定置した。それらの位置を、SHELXL-2018にて適切なHFIXコマンドを使用して、それらの親原子に対して拘束した。絶対立体化学は、C12でSであると決定された。
実施例25:トルエン結晶性溶媒和物化合物1
X線品質の結晶を飽和トルエン溶液から成長させ、続いてヘプタンをゆっくりと蒸気拡散させて、回折した結晶を堆積させた。0.150x0.130x0.110mmのサイズの無色のプリズムを、パラトン油を用いてCryoloop上に取り付けた。データを、ファイ及びオメガ走査を使用して、90(2)Kで窒素ガス流内にて収集した。結晶から検出器までの距離は、40mmであり、曝露時間は、0.5°の走査幅を使用してフレームあたり0.1秒間であった。データ収集は、67.000°(θ)まで100.0%完了であった。-12<=h<=12,-41<=k<=41,-50<=l<=49の指数を網羅する、合計329491の反射を収集した。26769の反射は、0.0335のRintを有して、対称性に独立であることが見出された。指数付け及び単位セル微細化は、単純斜方格子を示した。空間群はP 21 21 21(No.19)であることが分かった。CrysAlisPro 1.171.41.70aを使用してデータを統合及びスケーリングした。反復法(SHELXT-2014)による解は、完全な重原子フェージングモデルを生成した。全ての非水素原子を、完全行列最小二乗法によって異方的に微細化した(SHELXL-2018)。全ての水素原子を、ライディングモデルを使用して定置した。それらの位置を、SHELXL-2018にて適切なHFIXコマンドを使用して、それらの親原子に対して拘束した。絶対立体化学は、全てのキラル中心においてSであると明確に決定された。
本明細書で用いられる技術用語及び科学用語はすべて、同じ意味を有する。用いられる数値(例えば、量、温度など)に関して正確性を確保するために努力してきたが、幾らかの実験的な誤差及び偏差が考慮されるべきである。
本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、「含む(comprise、comprises、及びcomprising)」という語句は、文脈上別段の必要がある場合を除き、非排他的な意味で用いられる。本明細書に記載される実施形態は、「からなる」及び/又は「から本質的になる」実施形態を含むことが理解される。
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別のことを指示しない限り、範囲の上限及び下限と、その記載された範囲内の任意の他の記載された値又は介在する値との間の、下限の単位の10分の1までの各介在値が、本明細書に包含されるものと理解されたい。より小さい範囲(rangers)に独立して含めることができるこれらの小さい範囲の上限及び下限もまた、記載された範囲における具体的に除かれる限界値を条件として、本明細書に包含される。記載された範囲に限界値の一方又は両方が含まれる場合、それらの含まれる限界値のいずれか又は両方を除く範囲もまた、本明細書に含まれる。
本明細書に記載された発明の多くの修正及び他の実施形態は、これらの発明が、前述の説明及び関連する図面に提示された教示の恩恵を受けて関連する当業者には思い浮かぶであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるべきではなく、変更及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語が使用されているが、これらは、一般的で説明的な意味でのみ使用されており、限定を目的とするものではない。

Claims (81)

  1. 式(I)
    (式中、
    は、水素、ハロゲン、OR5A、SR5B、R-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
    は、水素又はハロゲンであり;
    は、水素、ハロゲン、R-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、R-置換若しくは非置換C1-3アルコキシ、又はR-置換若しくは非置換シクロプロピルであり;
    は、水素又はPGであり;
    各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルであり;
    は、水素、ハロゲン、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、又はR3A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキルであり;
    3Aは、ハロゲン、OH、CN、非置換C1-3アルキル又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
    は、R4A-置換又は非置換C1-3ハロアルキルであり;
    4Aは、非置換C1-3アルキルであり;
    は、ハロゲン、シアノ、OH、NO、R5A-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5A-置換若しくは非置換C1-6シアノアルキル、R5A-置換若しくは非置換C3-6シクロアルキル、R5A-置換若しくは非置換3~6員複素環、R5A-置換若しくは非置換フェニル、又はR5A-置換若しくは非置換6員ヘテロアリールであり;
    5A及びR5Bは、それぞれ独立して、R5C-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5C-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5C-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル、R5C-置換若しくは非置換3~7員複素環、R5C-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5C-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
    5Cは、独立して、ハロゲン、OH、CN、NO、R5D-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R5D-置換若しくは非置換C1-6ハロアルキル、R5D-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル、R5D-置換若しくは非置換C3-7複素環R5D-置換若しくは非置換C5-7アリール、又はR5D-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
    5Dは、独立して、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、非置換C3-7シクロアルキル、非置換C3-7複素環、非置換C5-7アリール又は非置換C5-7ヘテロアリールであり;
    は、ハロゲン、OH、CN、NO、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6ハロアルキル、又は非置換C3-7シクロアルキルであり;
    nは、0、1又は2であり;
    各PGは、独立して、アミノ保護基であるか、又は2つのPGが一緒になってC3-7窒素複素環を形成し;及び
    PGは、アミノ保護基である)
    の化合物の調製のための方法であって、
    (a)式(II)
    (式中、Xはハロゲンである)の化合物を、有機マグネシウム化合物及び亜鉛錯体と接触させること;並びに
    (b)工程(a)の混合物を、式(III)
    (式中、Xはハロゲンである)の化合物、遷移金属触媒前駆体、及びキラル配位子と接触させ、それによって式(I)の化合物を合成することを含む、方法。
  2. 式(II)の前記化合物が、以下の方法:
    (a)式(IVa)
    の化合物を、式
    (式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲン化剤と接触させて、式(IVb)
    の化合物を生成すること;
    (d)式(IVb)の前記化合物を、式(V)
    の化合物に環化させること;
    (d)式(V)の前記化合物を塩素化剤と接触させて、式(Va)
    の化合物を生成すること;及び
    (e)式(Va)の前記化合物を、式
    を有するピペラジニル部分と接触させて、式(IIa)
    の化合物を生成すること;及び
    (f)式(IIa)の前記化合物を、Xを含む部分と接触させて、式(II)の化合物を形成すること、
    によって調製される、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の工程:
    (a0)COガスの存在下で式(IV)
    の化合物を塩基と接触させ、前記化合物をアミノ化して、式(IVa)
    の前記化合物を形成すること
    をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 式(III)の前記化合物が、以下の方法:
    (a)式(VII)
    の化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(VIIa)
    の化合物を生成すること;
    (b)式(VIIa)の前記化合物を、式XPG(式中、Xはハロゲンである)を有する化合物と接触させて、式(VIIb)
    の化合物を生成すること;
    (c)式(VIIb)の前記化合物を、式
    (式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲン化剤と接触させて、式(VIIc)
    の化合物を生成すること;
    (d)式(VIIc)の前記化合物をハロアルキル化剤でハロアルキル化して、式(VIId)の化合物を生成すること
    (e)式(VIId)の前記化合物を臭素化して、式(VIIe)
    の化合物を生成すること;及び
    (f)式(VIIe)の前記化合物をXPGと接触させて、式(III)の化合物を生成すること、
    によって調製される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 式(III)の前記化合物が、以下の方法:
    (a)式(VIII)
    の化合物(式中、Xは、Cl又はIである)を、ハロゲン化剤と接触させて、式(VIIIa)
    の化合物を形成すること;
    (b)式(VIIIa)の前記化合物を臭素化して式(VIIIb)
    の化合物を形成すること;及び
    (c)式(VIIIb)の前記化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(III)の化合物を生成すること、
    によって調製される、請求項1に記載の方法。
  6. 式(III)の前記化合物が、以下の方法:
    (a)式(VIIIc)
    の化合物を臭素化剤と接触させて、式(VIIId)
    の化合物を形成すること;
    (b)式(VIIId)の前記化合物を、ハロゲン化剤と接触させて、式(VIIIb)
    の化合物を形成すること;
    (c)式(VIIIb)の前記化合物を、式NH(PG)を有する化合物と接触させ、それによって式(III)の化合物を生成すること、
    によって調製される、請求項1に記載の方法。
  7. がハロゲンである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. が、F又はClである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. が、水素又はハロゲンである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  10. が、ハロゲン、非置換C1-4アルキル、又は非置換C1-3ハロアルキルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  11. が、ハロゲン又は非置換C1-3ハロアルキルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  12. が、非置換C1-3アルコキシ又は非置換シクロプロピルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  13. がハロゲンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  14. が、Cl又はFである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  15. が、Cl、F、CF、CHF又はCHFである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  16. が、CF、CHF又はCHFである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  17. がPGである、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. PGが、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)である、請求項17に記載の方法。
  19. がBoc(tert-ブチルオキシカルボニル)である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  20. が、ハロゲン又はシアノである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. が、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  22. が、非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6シアノアルキルである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  23. が、非置換C1-6アルキル又は非置換C1-6ハロアルキルである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  24. が、メチル又はエチルである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  25. がメチルである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  26. が、CF、CHF又はCHFである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  27. がCHCNである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  28. が、水素又はR3A-置換若しくは非置換C1-3アルキルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. が、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル、R3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキル、又はシクロプロピルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  30. が、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキル又はR3A-置換若しくは非置換C1-3ハロアルキルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  31. が、R3A-置換若しくは非置換C1-3アルキルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  32. がメチルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  33. が、CF、CHF又はCHFである、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 各PGが、独立して、Ac(アセチル)、トリフルオロアセチル、フタルイミド、Bn(ベンジル)、Tr(トリフェニルメチル又はトリチル)、ベンジリデニル、p-トルエンスルホニル、DMB(ジメトキシベンジル)、PMB(p-メトキシベンジル)、Boc(tert-ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)又はCbz(カルボベンジルオキシ)からなる群から選択される保護基である、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 各PGがp-メトキシベンジルである、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 2つのPGが一緒になって、以下の構造:
    を有する部分を形成する、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
  37. がBrである、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記有機マグネシウム化合物が、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリドリチウムクロリド錯体、sec-ブチルマグネシウムクロリド、リチウムトリ-n-ブチルマグネシエート、リチウムトリイソプロピルマグネシエート、及びリチウム(イソプロピル)(ジ-n-ブチル)マグネシエート)からなる群から選択される、請求項1~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記亜鉛錯体が、ZnCl、ZnBr、ZnI、Zn(OAc)、及びZn(OPiv)からなる群から選択される、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記遷移金属触媒前駆体がPd又はNi触媒前駆体であり、Pd(OAc)、PdCl、PdCl(MeCN)、Pd(ベンゾニトリル)Cl2、Pd(dba)、Pd(dba)、Pd(PPh、Pd(PCy、Pd(PtBu、Pd(TFA)、[Pd(アリル)Cl]、[Pd(シンナミル)Cl]、[PdCl(クロチル)]、PdCl(η5-シクロペンタジエニル)、[(η3-アリル)(η5-シクロペンタジエニル)パラジウム(II)]、[Ni(η5-シクロペンタジエニル)(アリル)]、[ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)]、NiCl、NiBr、Ni(OAc)、及びニッケル(II)アセチルアセトネートからなる群から選択される、請求項1~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記キラル配位子が、
    であり、
    式中、
    Yは、O又はNRであり;
    Zは、O又はNであり;
    及びRは、独立して、非置換C1-6アルキルであり;
    及びR10は、独立して、R11-置換若しくは非置換C5-6シクロアルキル又はR11-置換若しくは非置換フェニルであり;
    各R11は、独立して、水素、C1-6非置換アルキル、又はC1-6非置換ハロアルキルであり;
    12及びR13は、それぞれ独立して、R14-置換若しくは非置換C1-6アルキル、R14-置換若しくは非置換C3-7シクロアルキル、R14-置換若しくは非置換アリール、又はR14-置換若しくは非置換C5-7ヘテロアリールであり;
    各R14は、独立して、非置換C1-4アルキルである、請求項1~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 及びRが同じである、請求項41に記載の方法。
  43. 及びRが、それぞれメチル、エチル又はフェニルである、請求項42に記載の方法。
  44. 前記塩基が、LDA又はLiTMPである、請求項2に記載の方法。
  45. 前記ハロゲン化剤が、NCS又は1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントインである、請求項2に記載の方法。
  46. 前記塩素化剤が、POCl、PCl、PCl、又はSOClである、請求項2に記載の方法。
  47. 前記ハロゲン化剤が、NIS又は1,3-ジヨードモ-5,5-ジメチルヒダントインである、請求項4に記載の方法。
  48. 前記ハロアルキル化剤がフルオロアルキル化剤である、請求項4に記載の方法。
  49. 前記ハロアルキル化剤がメチル2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセテートである、請求項4に記載の方法。
  50. 前記ハロゲン化剤がHF中のSFである、請求項5又は6に記載の方法。
  51. 式(II)の前記化合物が、式:
    (式中、Xはハロゲンである)を有する、請求項1に記載の方法。
  52. 式(II)の前記化合物が、式:
    (式中、Xはハロゲンである)を有する、請求項1に記載の方法。
  53. 式(II)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  54. 式(III)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  55. が非置換C1-3アルキルである、請求項54に記載の方法。
  56. が非置換C1-3ハロアルキルである、請求項54又は55に記載の方法。
  57. 式(III)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  58. 式(I)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  59. 式(I)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  60. が非置換C1-3アルキルである、請求項58又は59に記載の方法。
  61. が非置換C1-3ハロアルキルである、請求項58~60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 式(I)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  63. が、非置換C1-6アルキル、非置換C1-6シアノアルキル、又は非置換C1-6ハロアルキルである、請求項58~62のいずれか一項に記載の方法。
  64. が、メチル、エチル、CN、CHCN、CF、CHF又はCHFである、請求項63に記載の方法。
  65. が、メチル、エチル、CN又はCHCNである、請求項63に記載の方法。
  66. 式(I)の前記化合物が、式:
    (式中、Xはハロゲンである)を有する、請求項1に記載の方法。
  67. 式(I)の前記化合物が、式:
    を有する、請求項1に記載の方法。
  68. が、水素、ハロゲン、CF、CHF、CHF、又は以下の構造:
    を有する部分である、請求項1に記載の方法。
  69. 式(Id):
    (式中、Xはハロゲンである)を有する、化合物。
  70. 式(1):
    を有する、化合物。
  71. 工程(f)が、
    工程(g)式(IIa)の前記化合物を、式(IIa1)
    の化合物にフッ素化すること、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  72. 工程(f)が、
    工程(h)式(IIa)の前記化合物を、式(IId)
    の化合物にアルコキシル化すること、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  73. 工程(f)が、
    工程(j)式(IIa)の前記化合物を、式(IIe)
    の化合物にチオール化すること、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  74. 式(I)の前記化合物が表1の化合物である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  75. 式:
    を有する化合物又はその薬学的に許容され得る塩の合成のための方法であって、
    (a)式(2)
    の化合物又はその塩を、i-PrMgCl?LiCl及びZnClと接触させ、続いてNaTFA及び式(3)
    の化合物と接触させること、
    (b)工程(a)の前記混合物又はその塩を、Pd又はNi触媒前駆体及びキラル配位子と接触させ、それによって式(1)
    の化合物又はその溶媒和物若しくは塩を合成すること、
    (c)式(1)の前記化合物又はその溶媒和物若しくは塩を、式HO-X(式中、Xは式
    を有する)の化合物及び塩基と接触させ、それによって式(1d)
    の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること、
    (d)酸中で式(1d)の前記化合物をMsOHと接触させ、それによって式(1e)
    の化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を合成すること;及び
    (e)式(1e)の前記化合物又はその溶媒和物若しくはその薬学的に許容され得る塩を、塩基及び任意に活性化剤の存在下で、
    と接触させ、それによって式(A)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を生成すること、を含む、方法。
  76. 工程(d)の前記酸が、AcOH、トリフルオロ酢酸、クロロスルホン酸、硫酸、HCl、HBr、p-トルエンスルホン酸、又はトリフルオロメタンスルホン酸である、請求項75に記載の方法。
  77. 工程(e)が、式(1e)の前記化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、
    と接触させることを含む、請求項75に記載の方法。
  78. 工程(e)が、式(1e)の前記化合物又はその溶媒和物若しくは薬学的に許容され得る塩を、
    と接触させることを含む、請求項75に記載の方法。
  79. 工程(e)が、塩基及び活性化剤の存在下で式
    の化合物を含む、請求項75に記載の方法。
  80. 工程(e)が、式
    の化合物及び塩基を含む、請求項75に記載の方法。
  81. 工程:
    (f)ここに記載のスキーム1、スキーム2又はスキーム3に従って、溶媒中で式(A)の前記化合物をアジピン酸と接触させること、をさらに含む、請求項75~80のいずれか一項に記載の方法。
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