JP2023536482A - インクジェットインク配合物およびその使用 - Google Patents

インクジェットインク配合物およびその使用 Download PDF

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Abstract

本開示は、水を含む溶媒、少なくとも1つの着色剤、および式(I)【化1】TIFF2023536482000059.tif28162(式中、Rは、C1~C5アルキル基であり;(式中、M1、M2、およびM3は、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M1、M2、およびM3の少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物に関する。水系インクジェットインク配合物は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法で使用される。本開示は、水系インクジェットインク配合物を利用する印刷方法、および本配合物を含む印刷システムにさらに関する。【選択図】図1

Description

本開示は、インクジェットインク配合物、およびプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際のそれらの使用に関する。
印刷システムでは、プリントヘッドプレートを使用して、インクを基材に注入する。インクの吐出頻度が高い、高圧、および高温など、激しい操作条件下で時折連続使用することにより、プリントヘッドプレートが損傷を受け得る。
場合によっては、インクジェットインクの内容物が単独で、または操作条件と共に、プリントヘッドの劣化、例えばプリントヘッドの構造および/または化学的性質への損傷を引き起こし得る。
ケイ酸、無機ケイ酸塩、コロイダルシリカなどの添加剤は、インクジェットインク組成物中に使用され、プリントヘッドプレートの劣化を抑制する[1]~[5]。
引用文献
米国特許第8,419,164号
米国特許第8,662,638号
米国特許第8,425,005号
米国特許第8,657,428号
米国特許第8,430,493号
出願人への以下の特許出願/公開は、潜在的に関連する背景資料を提供し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
国際公開第2013/132439号(PCT/IB2013/51755)。
国際公開第2015/036865号(PCT/IB2014/02395)。
国際公開第2017/208152号(PCT/IB2017/053177)。
国際公開第2013/132418号(PCT/IB2013/051716)。
国際公開第2019/012456号(PCT/IB2018/055126)。
国際公開第2020/003088号(PCT/IB2019/055288)。
国際公開第2013/132420号(PCT/IB2013/051718)。
国際公開第2015/036906号(PCT/IB2014/064277)。
国際公開第2020/136517号(PCT/IB2019/061081)。
本明細書における上記引用文献の承認は、これらが現在開示されている主題の特許性に何らかの方法で関連があることを意味するものと推論されるべきではない。
本発明の発明者らは、少なくとも1つの水溶性アルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物を開発した。本発明者らは、驚くべきことに、本発明の水系インクジェットインク配合物中にアルカリ金属オルガノシリコネート化合物が存在することにより、印刷品質の低下を引き起こすことなく、また噴射特性に影響を与えることなく、印刷プロセスで使用されるプリントヘッドが長期間保護されることを発見した。さらに、本発明者らは、インク配合物中に、アルカリ金属オルガノシリコネートの代わりに、アルカリ金属オルガノシリコネートと共に使用される濃度と同様の濃度で、無機ケイ酸塩(印刷ヘッドプレートの劣化を抑制する能力で知られている)を使用すると、特に二酸化チタン(TiO)などの白色顔料を使用した場合、プリントヘッドプレートの劣化を抑制するには十分でないことを発見した。
本発明のインクジェットインク組成物によりプリントヘッドプレートの劣化が抑制されることは、白色顔料および有色顔料の両方で示されており、したがって、多種多様な色で、様々な印刷基材、例えば、プラスチック(例えば、白色顔料で広く使用されている)、繊維基材(例えば、コーティングされているおよび/またはコーティングされていない)、および様々な中間転写部材(これは、例えば本明細書で以下に詳述されるように、間接印刷法で使用される)に印刷することが可能である。
したがって、その態様の1つによれば、本発明は、以下を含む水系インクジェットインク配合物を提供する:
(a)水を含む溶媒;
(b)少なくとも1つの着色剤;
(c)式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネート
Figure 2023536482000002
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである);
任意により、
(d)少なくとも1つのバインダー(例えば、有機ポリマー樹脂)。
その態様の別の1つでは、本発明は、以下を含む水系インクジェットインク配合物を提供する:
(a)水を含む溶媒;
(b)少なくとも1つの着色剤;および
(c)式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネート
Figure 2023536482000003
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)。
いくつかの実施形態では、例えば、水系インクジェットインク配合物が、間接印刷プロセスまたはシステムで使用される場合、水系インクジェットインク配合物は、少なくとも1つのバインダー(例えば、有機ポリマー樹脂)をさらに含んでもよい。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッド(例えば、インクジェット印刷プロセスで使用され、印刷システムの一部を形成するプリントヘッド)の劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、本方法は、(例えば、印刷プロセスにおいて)水系インクジェットインク配合物を利用することを含み、本配合物は、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含み、
Figure 2023536482000004
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによりプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するようにし、また、水系インクジェットインク配合物は、水を含む溶媒、少なくとも1つの着色剤、および任意により少なくとも1つのバインダー(例えば、有機ポリマー樹脂)をさらに含む。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッド(例えば、インクジェット印刷プロセスで使用され、印刷システムの一部を形成するプリントヘッド)の劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、本方法は、(例えば、印刷プロセスにおいて)水系インクジェットインク配合物を利用することを含み、本配合物は、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含み、
Figure 2023536482000005
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによりプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するようにし、また、水系インクジェットインク配合物は、水を含む溶媒、および少なくとも1つの着色剤をさらに含む。
いくつかの実施形態では、例えば、水系インクジェットインク配合物が間接印刷プロセスまたはシステムで使用される場合、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法で使用される水系インクジェットインク配合物は、少なくとも1つのバインダー(例えば、有機ポリマー樹脂)をさらに含んでもよい。
その態様のさらに別の1つでは、本発明は、水、少なくとも1つの着色剤、および任意により少なくとも1つのバインダーを含む溶媒を含む水系インクジェットインク配合物を利用して、プリントヘッド(例えば、インクジェット印刷プロセスで使用され、印刷システムの一部を形成するプリントヘッド)の劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、本方法は、十分な量の、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを水系インクジェットインク配合物に添加することを含む:
Figure 2023536482000006
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによって、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するようにする。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッド(例えば、インクジェット印刷プロセスで使用され、印刷システムの一部を形成するプリントヘッド)の劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、本方法は、(例えば、印刷プロセスにおいて)、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を利用することを含む。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法で使用するための、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を提供する。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するための、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を提供する。
さらに、その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するための、本明細書に開示の式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物を提供する。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する方法で使用するための、本明細書に開示の式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物を提供する。
その態様のさらに別の1つでは、本発明は、例えば本明細書に記載の印刷プロセスで使用するための、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を提供する。
その態様のさらに別の1つでは、本発明は、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を提供し、本配合物は、例えば、本明細書に記載の印刷システムの一部を形成する。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を利用する印刷方法を提供する。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物を含む印刷システムを提供する。
本発明は、その態様のさらなる1つでは、1つ以上のプリントバーを含む画像形成ステーションを備える印刷システムを提供し、プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、1つ以上のプリントヘッドの各々は、インク配合物を印刷基材上に噴射して、基材上にインク画像を形成するように構成され、ここで、1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、本発明による水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている。
さらに、その態様のさらに1つでは、本発明は、
剥離層表面を含む中間転写部材と;
1つ以上のプリントバーを備える画像形成ステーションであって、プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、1つ以上のプリントヘッドの各々は、インク配合物を剥離層表面に噴射して、その上にインク画像を形成するように構成され、ここで、1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、本発明による水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている画像形成ステーションと;
インク画像を中間転写部材から印刷基材に転写するための転写ステーションと;を備える印刷システムを提供する。
さらに、その態様のさらなる1つでは、本発明は、実質的に本明細書に記載の印刷システムおよび印刷プロセスを提供する。
本明細書に開示される主題をよりよく理解し、それが実際にどのように実行され得るかを例示するために、ここでは、添付の図面を参照して、非限定的な例としてのみ実施形態を説明する。
本発明のいくつかの実施形態による印刷システム(例えば、デジタル印刷システム)の概略側面図である。 本発明のいくつかの実施形態による、ノズルプレートを模擬しているクーポンの走査型電子顕微鏡(SEM)画像の上面図を示す。 本発明のいくつかの実施形態による、ケイ素製ノズルプレートを模擬しているクーポンの側面図の概略図を示す。 白色着色剤を含むインクジェットインク配合物で処理された、ノズルプレートを模擬しているクーポンのSEM画像の上面図を表す。 マゼンタ着色剤を含むインクジェットインク配合物で処理された、ノズルプレートを模擬しているクーポンのSEM画像の上面図を表す。
発明の詳細な説明
本発明は、印刷システムの一部を形成するプリントヘッドの劣化を抑制するために、水性インクジェットインク配合物中にアルカリ金属オルガノシリコネートを利用する新規概念に基づく。
アルカリ金属オルガノシリコネートは、印刷プロセスにおいてインク配合物と共に使用されるプリントヘッドの寿命を改善するのを助け、印刷プロセスは、直接的または間接的であり得る。
プリントヘッドの寿命の改善は、本発明のインクジェットインク組成物がプリントヘッドの劣化を抑制する能力に直接関連する。非限定的な例は、プリントヘッド、例えば、その表面がフルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされているケイ素製プリントヘッドの撥液特性の劣化を抑制する能力である。
理論に拘束されることを望むものではないが、本発明の発明者らは、アルカリ金属オルガノシリコネートが、インク配合物に、プリントヘッドの表面を化学的損傷から保護する能力をもたし得ると考えている。
したがって、本発明は、その態様の1つにおいて、以下を含む水系インクジェットインク配合物を提供する:
(a)水を含む溶媒;
(b)少なくとも1つの着色剤;および
(c)式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネート
Figure 2023536482000007
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)。
本明細書では、前述の態様に関連して様々な実施形態を詳述する。本発明の水系インクジェットインク配合物に関連して詳述される1つ以上の実施形態は、本発明の他の態様、例えば方法、プロセス、使用およびシステムにも必要な変更を加えて適用可能であることに留意されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の水系インクジェットインク配合物は、少なくとも1つのバインダー(例えば、有機ポリマー樹脂)をさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、インクジェットインク配合物は、
(a)水を含む溶媒;
(b)少なくとも1つの着色剤;
(c)式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネート
Figure 2023536482000008
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである);
任意により、
(d)少なくとも1つのバインダー(例えば、有機ポリマー樹脂)を含む。
本発明によるインクジェットインク配合物は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するために構成され、例えば、プリントヘッドは、インクジェット印刷プロセスで使用され、印刷システムの一部を形成する。
本発明は、本明細書に開示のプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する方法をさらに提供する。
本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートは、当技術分野で知られている手順に従って得ることができる。
いくつかの実施形態では、本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートは、Wacker Silicones、Dow ChemicalおよびGelestから入手可能である。
本明細書で使用される場合、基「C~Cアルキル」は、1~5個の炭素原子(1個および5個を含む)を含むアルキル基であり、直鎖状または分枝状であってもよく、および/または任意の位置で置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、アルキル鎖中の炭素原子の数は、1~2、1~3、1~4、または1~5から選択され得る。したがって、C~Cアルキルとして指定される基は、1、2、3、4、または5個の炭素原子を含む。
アルキル基の例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチルおよびn-ペンチルが挙げられる。
「C~Cアルキル」に関連する本明細書で使用される用語「置換された」は、酸素(例えば、OH)、窒素(例えば、NH)、硫黄、リン、ハロゲン(例えば、F、Cl、BrまたはI)の1つ以上のヘテロ原子を含む炭化水素基である。ヘテロ原子の存在は、例えばアルキル基が3~5個の炭素原子または4~5個の炭素原子である場合、水性インクジェット配合物中のアルカリ金属オルガノシリコネートの可溶化を助けることができる。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、直鎖状または分枝状のC~Cアルキル基である。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、置換または非置換C~Cアルキル基である。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、置換C~Cアルキル基である。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、置換C~Cアルキル基であり、置換基は、アルカリ金属オルガノシリコネートの水への溶解度を改善するために選択される極性基である。
本発明によるいくつかの実施形態では、極性置換基は、ヒドロキシル基である。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、C~Cアルキル基である。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルから選択される。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、エチルである。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、プロピルである。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、イソプロピルである。
本明細書で使用される用語「アルカリ金属」は、化学元素リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、およびフランシウム(Fr)のうちのいずれか1つを指す。
本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートにおいて、基Oの少なくとも1つは、負に荷電しており(すなわち、アニオン性であり)、アルカリ金属カチオン、例えばLi、Na、K、Rb、CsまたはFrによって電荷平衡されている。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネート中の2つの基Oは、負に荷電しており、アルカリ金属カチオン、例えばLi、Na、K、Rb、CsまたはFrによって電荷平衡されており、これらは、同じであっても異なってもよい。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネート中の3つの基Oは、負に荷電しており、アルカリ金属カチオン、例えばLi、Na、K、Rb、CsまたはFrによって電荷平衡されており、これらは、同じであっても異なってもよい。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネート中の3つの基Oは、負に荷電しており、アルカリ金属カチオン、例えばLi、Na、K、Rb、CsまたはFrによって電荷平衡されており、これらは、同じアルカリ金属カチオンである。
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明によるアルカリ金属オルガノシリコネートの1つ以上のO基の電荷平衡は、Liによるものであり得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明によるアルカリ金属オルガノシリコネートの1つ以上のO基の電荷平衡は、Naによるものであり得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明によるアルカリ金属オルガノシリコネートの1つ以上のO基の電荷平衡は、Kによるものであり得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明によるアルカリ金属オルガノシリコネートの1つ以上のO基の電荷平衡は、Rbによるものであり得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明によるアルカリ金属オルガノシリコネートの1つ以上のO基の電荷平衡は、Csによるものであり得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートにおいて、M、M、およびMが互いに独立して水素とは異なる場合、酸素原子とM、M、およびMとの結合は、イオン結合である。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネート中のM、M、およびMのうちの2つは、水素であり、3つ目は、アルカリ金属のカチオンである。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属のカチオンは、Li、Na、K、Rb、Cs、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属のカチオンは、Li、Na、K、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属のカチオンは、Naである。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属のカチオンは、Kである。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属のカチオンは、Liである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000009
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000010
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000011
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000012
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000013
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000014
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000015
およびそれらの任意の組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000016
およびそれらの任意の組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000017
およびそれらの任意の組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000018
およびそれらの任意の組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000019
およびそれらの組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000020
およびそれらの組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000021
およびそれらの組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000022
およびそれらの組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000023
およびそれらの組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、Rは、メチルであり、アルカリ金属オルガノシリコネートは、以下からなる群から選択される:
Figure 2023536482000024
およびそれらの組み合わせ。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、
Figure 2023536482000025
である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、
Figure 2023536482000026
である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、時には、メチルシラントリオールのナトリウム塩またはメチルシラントリオレートナトリウムと呼ばれ得るナトリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、CAS番号16589-43-8のナトリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、化学式CHNaOSiのナトリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、化学式CHNaSiであるナトリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、
Figure 2023536482000027
である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、
Figure 2023536482000028
である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、時には、メチルシラントリオールのカリウム塩またはカリウムメチルシラントリオレートと呼ばれ得るカリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、CAS番号31795-24-1のカリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、化学式CHKOSiのカリウムメチルシリコネートである。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、化学式CHSiのカリウムメチルシリコネートである。
いくつかの実施形態では、本発明による水系インクジェットインク配合物は、1つ以上の無機ケイ酸塩を含まない。
いくつかの実施形態では、本発明による水系インクジェットインク配合物は、1つ以上の無機ケイ酸塩をさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本発明による水系インクジェットインク配合物は、分散剤として1つ以上の無機ケイ酸塩をさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本発明による水系インクジェットインク配合物は、例えばインク配合物が有色インクを含む場合、プリントヘッドの劣化を防止または最小限に抑え得る1つ以上の無機ケイ酸塩をさらに含んでもよい。この目的のために、本発明の1つ以上の無機ケイ酸塩および少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートの効果は、相加効果を提供し得る。場合によっては、この効果は、相乗的であり得る。
いくつかの実施形態では、本発明による水系インクジェットインク配合物は、コロイダルシリカを含まない。
いくつかの実施形態では、本発明による水系インクジェットインク配合物は、1つ以上のコロイダルシリカをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上のコロイダルシリカは、例えばインク配合物が有色インクを含む場合、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することができる。この目的のために、本発明の1つ以上のコロイダルシリカおよび少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートの効果は、相加効果を提供し得る。場合によっては、この効果は、相乗的であり得る。
本明細書の上記および下記で使用される「約」という用語は、示された値の±10%を意味する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、少なくとも約0.01w/w%の濃度で、時には、少なくとも約0.05w/w%で、さらに時には、少なくとも約0.1w/w%で存在する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、少なくとも約0.1w/w%の濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約0.1w/w%の濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約0.01w/w%~約1.0w/w%(0.01w/w%および1.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.60、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約0.05w/w%~約0.5w/w%(0.05w/w%および0.5w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約0.1w/w%~約0.5w/w%(0.1w/w%および0.5w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50は、本発明の範囲内である。場合によっては、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40または0.45w/w%の濃度で存在する。
特に明記しない限り、「濃度」は、w/w、すなわち、配合物の総重量あたりの水系インクジェットインク配合物の成分の重量を指す。
本発明によるアルカリ金属オルガノシリコネートは、当技術分野で知られているインクジェットインク配合物に添加するか、またはその一部を形成することができる。本発明で使用することができるインク配合物の非限定的な例は、出願人の特許公開WO2013/132439(PCT/IB2013/51755)[6]、WO2015/036865(PCT/IB2014/02395)[7]、WO2017/208152(PCT/IB2017/053177)[8]に開示されているインク配合物であり、それぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の水系インクジェットインク配合物は、水性インクである。いくつかの実施形態では、水は、本配合物の少なくとも約30w/w%、時には約50w/w%以上を構成する。
本発明によるいくつかの実施形態では、水は、約30w/w%~約65w/w%(30w/w%および65w/w%を含む)を構成する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64および65w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の水系インクジェットインク配合物は、少なくとも1つの共溶媒をさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の水系インクジェットインク配合物は、1つ以上の水混和性共溶媒を任意によりさらに含んでもよい。
本発明によるいくつかの実施形態では、水系インク配合物は、少なくとも1つのバインダーをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバインダーは、水および任意の共溶媒中に分散され得るか、または少なくとも部分的に溶解され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバインダーは、水および任意の共溶媒中に分散されるか、または少なくとも部分的に溶解される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバインダーは、有機ポリマー樹脂バインダーである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバインダーは、有機ポリマー樹脂バインダーであり、水および任意の共溶媒に分散または少なくとも部分的に溶解している。
本発明によるいくつかの実施形態では、インク配合物中の少なくとも1つのバインダーは、アニオン性バインダー、例えばアクリルバインダーおよび/またはスルホン酸バインダーである。同様のアニオン性バインダーは、本発明の範囲内である。
本発明によるいくつかの実施形態では、インク配合物中の少なくとも1つのバインダーは、負に荷電した有機ポリマー樹脂である。
本発明によるいくつかの実施形態では、負に荷電した有機ポリマー樹脂の平均分子量は、少なくとも8,000である。
本発明によるいくつかの実施形態では、インク配合物中の少なくとも1つのバインダーは、アクリルポリマーおよび/またはアクリル-スチレンコポリマー(例えば、平均分子量約60,000g/モルを有する)である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのバインダーは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約5.0w/w%~約15.0w/w%(5.0w/w%および15.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0w/w%は、本発明の範囲内である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つのバインダーは、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約6.0w/w%~約12.0w/w%(6.0w/w%および12.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記濃度範囲内の任意の値、例えば、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0w/w%は、本発明の範囲内である。
本発明によるいくつかの実施形態では、水系インク配合物は、少なくとも1つのバインダーをさらに含むことができ、間接印刷プロセスで使用される。この目的のために、少なくとも1つのバインダーが、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約5.0w/w%~約15.0w/w%(5.0w/w%および15.0w/w%を含む)(時には約6.0w/w%~約12.0w/w%)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0w/w%は、本発明の範囲内である。
バインダーの非限定的な例としては、ポリスチレン-アクリレートコポリマー、ポリ-アクリレートポリマー、ポリウレタン(例えば、アニオン性脂肪族ポリウレタンなどの脂肪族ポリウレタン)、ウレタン-アクリレートコポリマー、およびポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)が挙げられる。
例示的なスチレン-アクリル(またはポリスチレン-アクリレート)コポリマーとしては、Joncryl(登録商標)77E、Joncryl(登録商標)586、Joncryl(登録商標)90、Joncryl(登録商標)8085、およびJoncryl(登録商標)ECO2177が挙げられる。
例示的なポリウレタンとしては、DSM-PUDのアニオン脂肪族ポリウレタンであるNeoRez(登録商標)R-563が挙げられる。
例示的なアクリルまたはポリアクリルバインダーとしては、Joncryl(登録商標)538アクリルポリマーエマルジョンが挙げられる。
例示的なポリエステルとしては、Plascoat Z-105、Plascoat Z-730、およびPlascoat Z-750(すべてGOO Chemicals)が挙げられる。
バインダーは、典型的には水が主要な担体液体である、分散液またはエマルジョンなどの様々な形態で提供され得る。
いくつかの実施形態では、バインダーは、スチレンアクリルエマルジョンである。
いくつかの実施形態では、本発明によるインク配合物は、少なくとも1つの可塑剤をさらに含んでもよい。
可塑剤のファミリーの非限定的な例としては、尿素誘導体およびソルビタン誘導体が挙げられる。このようなソルビタン誘導体としては、ソルビタンエステル(例えば、SPAN20、SPAN40、SPAN60、およびSPAN80)、およびポリエトキシル化ソルビタンエステル(例えば、TWEEN20、TWEEN40、TWEEN60、およびTWEEN80などのポリエトキシル化ソルビタンモノエステル)などの誘導体が挙げられ得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つの可塑剤は、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約2.0w/w%~約6.0w/w%(2.0w/w%および6.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、2.8、5.9および6.0w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、可塑剤は、TWEEN20である。
いくつかの実施形態では、本発明によるインク配合物は、少なくとも1つの分散剤をさらに含んでもよい。
適用可能な分散剤の非限定的な例は、ポリアニオンおよびポリマー分散剤である。
いくつかの実施形態では、分散剤は、Dispex(登録商標)Ultra PX4575である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つの分散剤は、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約1.0w/w%~約2.5w/w%(1.0w/w%および2.5w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、および2.5w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明によるインク配合物は、少なくとも1つの添加剤をさらに含んでもよい。
そのような添加剤の非限定的な例は、シロキサンおよびシロキサンコポリマー、例えばポリエーテルシロキサンコポリマーなどの界面活性剤(例えば、配合物の表面張力を低下させるため、および/またはその湿潤特性を改善するために使用される)である。このような界面活性剤は、例えば、Tego(登録商標)Wet240、Tego(登録商標)Wet280、Tego(登録商標)Twin4100、Byk(登録商標)348、Byk(登録商標)349、およびByk(登録商標)3455として市販されている。
さらなる非限定的な例示的な添加剤は、ポリシロキサン-ポリオキシアルキレンコポリマーなどのシリコーン系界面活性剤などの表面エネルギー改質剤(例えば、配合物の表面エネルギーを低下させるために使用される)である。そのような表面エネルギー改質剤は、例えば、Byk(登録商標)307、Byk(登録商標)333、およびByk(登録商標)378として市販されている。
いくつかの実施形態では、添加剤は、Tego(登録商標)Wet240である。
いくつかの実施形態では、添加剤は、Byk(登録商標)333である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約1.5w/w%~約3.0w/w%(1.5w/w%および3.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9および3.0w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。
いくつかの実施形態では、界面活性剤は、アニオン界面活性剤である。
いくつかの実施形態では、本発明によるインク配合物は、少なくとも1つの共溶媒をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、共溶媒は、水と混和性である。いくつかの実施形態では、共溶媒は、20℃~60℃の範囲の少なくとも1つの特定の温度で、水と混和性であり、それによって溶媒は、単相溶媒である。いくつかの実施形態では、共溶媒は、20℃~60℃の範囲の少なくとも1つの特定の温度で、水に対して低下した蒸気圧を有する単相溶媒を提供するように選択される。いくつかの実施形態では、共溶媒は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、PEG400、N-メチルピロリドン、およびそれらの混合物からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、共溶媒は、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、DMSO、およびそれらの混合物からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、共溶媒は、配合物の重量の少なくとも5w/w%、少なくとも10w/w%、少なくとも15w/w%、少なくとも20w/w%、少なくとも25w/w%、少なくとも30w/w%、少なくとも35w/w%、または少なくとも40w/w%を構成する。いくつかの実施形態では、共溶媒は、配合物の重量の40%以下、35w/w%以下、30w/w%以下、25w/w%以下、20w/w%以下、15w/w%以下、10w/w%以下、5w/w%以下を構成する。いくつかの実施形態では、共溶媒対水比は、重量対重量ベースで、0.1:1~1:1の範囲内である。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つの共溶媒は、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約12.0w/w%~約25.0w/w%(12.0w/w%および25.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5、17.0、17.5、18.0、18.5、19.0、19.5、20.0、20.5、21.0、21.5、22.0、22.5、23.0、23.5、24.0、24.5、および25.0w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、共溶媒は、プロピレングリコールである。
本明細書で使用される「着色剤(colorant)」および「着色剤(coloring agent)」という用語、またはそれらの任意の言語変形は、交換可能である。
いくつかの実施形態では、着色剤は、顔料または顔料の混合物を含む。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つの顔料は、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約8.0w/w%~約18.0w/w%(8.0w/w%および18.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5、17.0、17.5および18.0w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、着色剤は、配合物の少なくとも約1.0w/w%を構成する。
本発明によるいくつかの実施形態では、少なくとも1つの着色剤は、本発明による水系インクジェットインク配合物中に、約1.0w/w%~約5.0w/w%(1.0w/w%および5.0w/w%を含む)の濃度で存在する。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0w/w%は、本発明の範囲内である。
いくつかの実施形態では、着色剤は、5%未満の顔料を含む。
本発明によるいくつかの実施形態では、着色剤は、少なくとも1つの白色顔料を含む。
いくつかの実施形態では、白色顔料は、TiOである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの着色剤は、水および任意の少なくとも1つの共溶媒中に分散されるか、または少なくとも部分的に溶解される。
いくつかの実施形態では、本発明によるインク配合物の様々な成分は、本明細書で開示され、例示されているとおりである。
上述のとおり、本発明の発明者らは、開示されたインク配合物中に本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートが存在することにより、インクジェットシステムで使用されるプリントヘッドの1つ以上の劣化効果を抑制する有益な効果がもたらされることを見出した。
したがって、その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するための、本明細書の水系インクジェットインク配合物を提供する。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、インクジェット印刷プロセスで使用される(および印刷システムの一部を形成する)プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、本方法は、印刷プロセスにおいて、本発明の水系インクジェットインク配合物を利用することを含み、それによってプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するようにする。
その態様のさらに別の1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、ここで、プリントヘッドは、例えば、インクジェット印刷プロセスで使用され、水、少なくとも1つの着色剤、および任意により少なくとも1つのバインダーを含む溶媒を含む水系インクジェットインク配合物を利用する印刷システムの一部を形成し、本方法は、十分な量の、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを水系インクジェットインク配合物に添加することを含み:
Figure 2023536482000029
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによって、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するようにする。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、配合物中において少なくとも約0.01w/w%の濃度をもたらすために、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、インク配合物に添加される。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、配合物中において少なくとも約0.05w/w%濃度をもたらすために、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、インク配合物に添加される。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、インク配合物に添加されて、配合物中で、約0.01w/w%~約1.0w/w%、時には、約0.1w/w%~約0.5w/w%の濃度をもたらす。
その態様のさらなる1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法を提供し、本方法は、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物を利用して
Figure 2023536482000030
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによりプリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することを含み、水系インクジェットインク配合物が、水を含む溶媒、少なくとも1つの着色剤、および任意により少なくとも1つのバインダーをさらに含む。
いくつかの実施形態では、プリントヘッドは、インクジェット印刷プロセスで使用されている。
いくつかの実施形態では、プリントヘッドは、印刷システムの一部を形成する。
本発明のインクジェットインク配合物に関連して本明細書で詳述される様々な実施形態は、必要な変更を加えて本発明の方法に適用可能である。
本発明のいくつかの実施形態、例えば、本明細書に開示される方法では、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートは、本発明の水系インクジェットインク配合物中に、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するのに十分な量で存在する。いくつかの実施形態では、十分な量は、少なくとも約0.01w/w%、時には少なくとも約0.05w/w%である。いくつかの実施形態では、十分な量は、約0.01w/w%~約1.0w/w%である。上記の濃度範囲内の任意の値、例えば、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.60、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00w/w%は、本発明の範囲内である。いくつかの実施形態では、十分な量は、約0.05w/w%~約1.0w/w%であり、時によっては、約0.1w/w%~約0.5w/w%である。
いくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することは、プリントヘッドの少なくとも一部、例えば、ノズルプレートの劣化を防止することまたは最小化することとして想定される。
いくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することは、プリントヘッドノズルプレートの少なくとも一部の劣化を防止することまたは最小化することとして想定される。
本発明によるいくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することは、プリントヘッド(またはプリントヘッドの少なくとも一部)の劣化を抑制し、時にはプリントヘッドの撥液特性の劣化を抑制することとして想定される。
本発明によるいくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することにより、インクジェット印刷プロセスで使用されるインクジェットインク配合物とプリントヘッドとの適合性の改善がもたらされると想定される。
本発明によるいくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することは、プリントヘッド(またはプリントヘッドの少なくとも一部)の劣化を抑制し、時にはプリントヘッドの撥液特性(またはプリントヘッドの撥液特性の少なくとも一部)の劣化を抑制することとして想定され、これにより、インクジェット印刷プロセスで使用されるインクジェットインク配合物とプリントヘッドとの適合性の改善がもたらされる。
本発明のいくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化は、例えばインクジェットインクによる腐食であり得る。
本発明のいくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化は、インクジェットインクの基本的な性質によるものであり得る。理論に拘束されることを望むものではないが、時には、例えば、プリントヘッドが、その表面がフルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされたケイ素系プリントヘッドである場合、基本的なインクジェットインクは、撥液膜のフルオロアルキルシラン部分とプリントヘッドのノズルプレートとの間のSi-O-Si結合を加水分解する可能性があり、これにより、ノズルプレートが(インクによって)湿潤し、プリントヘッドの噴射性能が低下する。インクとノズルプレート(加水分解によりもはや保護されていない)とが長時間接触することにより、ノズルプレートの酸化ケイ素の腐食を引き起こす可能性さえある。
本発明のいくつかの実施形態では、プリントヘッドの劣化は、例えば、インクジェットインクによる、ならびに/または圧力および/もしくは温度などの印刷条件による、化学的損傷であり得る。いくつかの実施形態では、化学的損傷は、例えば、プリントヘッドに害を及ぼし得る少なくとも1つの化学物質を形成する副反応によるものであり得る。
インク配合物中にアルカリ金属オルガノシリコネートが存在することにより、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する効果が得られる。いくつかの実施形態では、効果は、アルカリ金属オルガノシリコネート単独によるものであり得るか、または時にはアルカリ金属オルガノシリコネートとインク配合物の1つ以上の他の成分との組み合わせの結果であり得る。組み合わせの効果は、相加効果または相乗効果をもたらし得る。
本発明によるプリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することにより、印刷プロセスで使用されるプリントヘッド(例えば、プリントヘッドノズルプレート)の寿命の延長をもたらし得る。この目的のために、印刷プロセスで使用されるプリントヘッドの寿命を改善するために、プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが想定される。
本発明によるいくつかの実施形態では、印刷プロセスで使用されるプリントヘッド(例えば、プリントヘッドノズルプレート)の寿命の改善は、プリントヘッドの寿命を少なくとも10倍、時には100倍延長することによって反映され得る。例えば、プリントヘッドの寿命は、1ヶ月から2ヶ月に、または1ヶ月から5ヶ月に延長され得る。
場合によっては、時には、長期にわたり、例えば、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも7ヶ月、少なくとも8ヶ月または少なくとも9ヶ月間、プリントヘッド(プリントヘッドノズルなど)のいかなる劣化を示すことなく、プリントヘッドの保護をもたらし得るアルカリ金属オルガノシリコネートを含む本発明のインクと比較して、本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートを含まないインク配合物は、数日でプリントヘッドを損傷し得る。保護効果は、1年、時には数年の間持続し得る。本明細書で詳述される時間は、プリントヘッド、例えばプリントヘッドノズルがインク配合物と密接に接触している時間と見なされる。
いくつかの実施形態では、保護効果は、6ヶ月間延長され得る。
プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することに関連する効果は、長期間にわたって印刷品質を維持することに反映され得る。例えば、印刷品質が損なわれない可能性がある。
「プリントヘッドの劣化を防止するまたは最小化する」という用語またはその言語変形は、本明細書の上記および下記で詳述されるプリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することのうちの1つ以上として(しかし、これらに限定されない)想定され得ることに留意されたい。
「プリントヘッドの劣化」という用語またはその言語変形は、本明細書で上記および下記に詳述されるプリントヘッドの劣化のうちの1つ以上として想定され得る(しかし、これらに限定されない)ことに留意されたい。
上述のとおり、本発明のインクジェットインク配合物は、直接および間接印刷システムをそれぞれ利用する直接または間接印刷プロセスで使用することができる。
いくつかの実施形態では、印刷プロセスは、直接印刷プロセスである。すなわち、インク配合物は、最終的に印刷された基材上に直接噴射される。
いくつかの実施形態では、印刷プロセスは、中間転写部材(ITM)の剥離表面が、インク画像を堆積させる前に処理配合物(例えば、水性処理配合物)で前処理(例えば、コーティング)される間接印刷プロセスである。処理配合物をITMの表面に適用して、薄い湿潤処理層を形成し、これをITM剥離表面上で乾燥プロセスにかけて、ITM剥離表面上に薄い実質的に乾燥した処理膜を残す。その後、水性インク配合物の液滴をインクジェットによって薄い実質的に乾燥した処理膜上に堆積させて、その上にインク画像を形成する。次に、形成されたインク画像は、乾燥プロセスにかけられ、実質的に乾燥した処理膜上にインク残留物が残る。次に、実質的に乾燥したインク画像を、薄い実質的に乾燥した処理膜と共に、ITM表面から最終印刷基材(例えば、ホイルベース、紙ベース、またはプラスチックベース)に転写する。
このような印刷プロセスおよびシステムの例は、出願人に対する特許公開WO2017/208152(PCT/IB2017/053177)[8]およびWO2013/132418(PCT/IB2013/051716)[9]に開示されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
簡単に言えば、図1は、例示的な間接印刷システムの図を提供する。具体的には、図1は、本発明のいくつかの実施形態によるデジタル印刷システム10の概略側面図である。いくつかの実施形態では、システム10は、画像形成ステーション14、乾燥ステーション16、印圧ステーション18、およびブランケット処理ステーション20を通って循環する回転可撓性ブランケット12を備える。
本明細書で使用される「ブランケット」という用語は、印刷デバイス内に取り付けて2つ以上のローラ上にベルト状構造を形成することができる可撓性転写部材を指し、ローラのうちの少なくとも1つは、ブランケットを回転させて、移動させ(例えば、そのベルトを動かすことによって)、ローラの周りを移動することができる。
本明細書で使用される「ブランケット」および「中間転写部材」(ITM)という用語は、同義的に使用され、インク画像を受け取り、インク画像を標的基材に転写するように構成された中間部材として使用される剥離層を少なくとも含む可撓性部材を指す。
動作モードでは、画像形成ステーション14は、ブランケット12の表面の上部ラン上にデジタル画像のミラーインク画像(本明細書では「インク画像」とも称する(図示せず))を形成するように構成される。続いて、インク画像は、ブランケット12の下部ランの下に位置する標的基材(例えば、紙、折り畳みカートン、またはシートもしくは連続ウェブの形態の任意の好適な可撓性パッケージ)に転写される。
本明細書で使用される「インク画像」および「画像」という用語は、交換可能である。場合によっては、これらの用語は、ブランケット12上に形成され、標的基材に転写される画像を指す。時には、これらは、基材自体(例えば、紙、折り畳みカートン、またはシートもしくは連続ウェブの形態の任意の好適な可撓性パッケージ)に印刷された画像を指す。したがって、これらの用語は、使用されているテキストの文脈で解釈する必要がある。
本明細書で使用される「ラン」という用語は、ブランケット12がガイドされる任意の2つの所与のローラ間のブランケット12の任意の長さまたはセグメントを指す。
いくつかの実施形態では、設置中に、ブランケット12を端から端まで接着(例えば、継合)させて、連続ブランケットループ(図示せず)を形成することができる。シームを設置するための方法およびシステムの例は、出願人の特許公開WO2019/012456(PCT/IB2018/055126)[10]に詳細に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、画像形成ステーション14は、典型的には、複数のプリントバー22を備え、それぞれがブランケット12の上部ランの表面より上の一定の高さに位置付けられたフレーム(図示せず)上に(例えばスライダを使用して)取り付けられている。いくつかの実施形態では、各プリントバー22は、ブランケット12上の印刷領域と同じ幅のプリントヘッドのストリップを備え、個別に制御可能な印刷ノズルを備える。
いくつかの実施形態では、画像形成ステーション14は、任意の好適な数のバー22を備えてもよく、各バー22は、異なる色の水性インク配合物などの印刷流体を含み得る。インクは、典型的には、これらに限定されないが、シアン、マゼンタ、赤、緑、青、黄、黒、および白などの可視色を有する。図1の例では、画像形成ステーション14は、7つのプリントバー22を備えているが、例えば、シアン、マゼンタ、黄および黒など、任意の選択された色を有する4つのプリントバー22を備え得る。
いくつかの実施形態では、プリントバーのうちの1つ以上は、本発明の水系インクジェットインク配合物、すなわち、本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートを含み得る。場合によっては、印刷方法/システムにおいて利用されるプリントバーのすべてが、本発明の水系インクジェットインク配合物、すなわち、本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートを含み得る。場合によっては、白色を含むプリントバーのみが、本発明の水系インクジェットインク配合物、すなわち、本発明のアルカリ金属オルガノシリコネートを含み得る。
いくつかの実施形態では、プリントヘッドは、ブランケット12の表面にインク画像(図示せず)を形成するために、異なる色のインク滴をブランケット12の表面に噴射するように構成される。
いくつかの実施形態では、異なるプリントバー22は、矢印24によって表されるブランケット12の移動軸に沿って互いに離間されている。この構成では、バー22間の正確な間隔、および各バー22のインクの液滴の方向付けとブランケット12の移動との同期が、画像パターンの正確な配置を可能にするためには必須である。
いくつかの実施形態では、システム10は、プリントバー22間に位置付けられ、ブランケット12の表面に堆積させたインク滴を部分的に乾燥させるように構成された加熱装置、例えば、高温ガスまたは送風装置26を備える。
プリントバー間のこの熱気流は、例えば、プリントヘッドの表面での結露を減少させる、および/またはサテライト(例えば、主インク液滴の周りに分布する残留物または小液滴)を処理する、および/またはプリントヘッドのインクジェットノズルの閉塞を防ぐ、および/またはブランケット12上の異なる色のインクの液滴が互いに望ましくなく融合するのを防ぐのを助け得る。いくつかの実施形態では、システム10は、ブランケット12の表面に熱風(または別のガス)を吹き付けるように構成されている乾燥ステーション16を備える。いくつかの実施形態では、乾燥ステーションは、送風装置または任意の他の好適な乾燥器を備える。
乾燥ステーション16では、ブランケット12上に形成されたインク画像は、インクをより完全に乾燥させるために放射線および/または熱風にさらされ、液体担体の大部分またはすべてを蒸発させ、樹脂および着色剤の層のみを残し、粘着性のあるインク膜になるまで加熱する。
いくつかの実施形態では、システム10は、ブランケット搬送アセンブリ26’を備え、ブランケット12などの回転ITMを移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、ブランケット搬送/ガイドアセンブリ26’は、1つ以上のローラ28を備え、ローラ28のうちの少なくとも1つは、それぞれのプリントバー22に対するブランケット12のセクションの位置を制御するために、ブランケット12の位置を記録するように構成されているエンコーダ(図示せず)を有する。いくつかの実施形態では、ローラ28のエンコーダは、典型的には、それぞれのローラの角変位を示す回転ベースの位置信号を生成するように構成されているロータリエンコーダを有する。
追加的または代替的に、ブランケット12は、システム10の様々なモジュールの動作を制御するための統合エンコーダ(図示せず)を有し得る。統合エンコーダは、例えば、出願人の特許公開WO2020/003088(PCT/IB2019/055288)[11]に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、システム10は、ブランケット12が、圧縮型ブランケットを担持するように構成されている印圧シリンダ30と圧力シリンダ32との間を通過する印圧ステーション18を備える。
いくつかの実施形態では、システム10は、システム10の複数のモジュールおよびアセンブリを制御するように構成されている制御コンソール(図示せず)を備える。
いくつかの実施形態では、冷却および/または洗浄ステーションとしても機能し得るブランケット処理ステーション20は、例えば、ブランケット12を冷却する、および/またはブランケット12の外面に処理流体を適用することによって、および/またはブランケット12の外面を洗浄することによって、ブランケットを処理するように構成される。処理は、ブランケットの外面に冷却および/または洗浄および/または処理流体を適用するように構成された1つ以上のローラまたはブレードの上にブランケット12を通過させることによって実施され得る。
図1の例では、ステーション20は、2つの特定のローラ28間に取り付けられているが、ステーション20は、印圧ステーション18と画像形成ステーション14との間の任意の他の好適な場所で、ブランケット12に隣接して取り付けられてもよい。
いくつかの実施形態では、印圧ステーション18の印圧シリンダ30は、印圧シリンダ30を介して、入力スタック38から出力スタック40まで、基材搬送モジュール36(概略的に示される)によって運搬される個々のシート34などの標的基材上にインク画像を印圧するように構成される。いくつかの実施形態では、標的基材は、これらに限定されないが、フレキシブル基材、部分的フレキシブル基材(例えば、フレキシブル部位とリジッド部位とを有する)、またはリジッド基材など、任意の好適な基材を含み得る。
いくつかの実施形態では、システム10は、両面印刷(すなわち、シート34の両面への印刷)を可能にするために、追加の印圧ステーション(図示せず)を備える。
代替実施形態では、例えばPCT国際公開WO2020/136517(PCT/IB2019/061081)[14]に開示のとおり、連続ウェブ基材上に印刷するために、異なる構成の基材運搬部36を使用してもよい。枚葉片面印刷システムと両面印刷システム、および連続ウェブ基材に印刷するためのシステムの詳細な説明および様々な構成は、例えば、PCT国際公開WO2013/132420(PCT/IB2013/051718)[12]およびPCT国際公開WO2015/036906(PCT/IB2014/064277)[13]に記載され、それぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
システム10の特定の構成を例として示す。しかし、本発明の実施形態は、この特定の種類の例示的システムに決して限定するものでなく、本明細書に記載の原理は、任意の他の種類の印刷システムにも同様に適用することができる。
したがって、その態様の別の1つでは、本発明は、本発明のインクジェットインク配合物を利用する、例えば[8]および/または[9]に記載の間接印刷システムおよび間接印刷プロセスを提供する。
本発明は、その態様のさらなる1つでは、1つ以上のプリントバーを含む画像形成ステーションを備える印刷システムを提供し、プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、1つ以上のプリントヘッドの各々は、インク配合物を印刷基材上に噴射して、基材上にインク画像を形成するように構成され、ここで、1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、本発明による水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている。
いくつかの実施形態では、印刷基材は、実質的に本明細書に開示されるとおりである。
いくつかの実施形態では、1つ以上のプリントヘッドは、実質的に本明細書に開示されるとおりである。
さらに、その態様のさらに1つでは、本発明は、
剥離層表面を含む中間転写部材と;
1つ以上のプリントバーを備える画像形成ステーションであって、プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、1つ以上のプリントヘッドの各々は、インク配合物を剥離層表面に噴射して、その上にインク画像を形成するように構成され、ここで、1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、本発明による水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている画像形成ステーションと;
インク画像を中間転写部材から印刷基材に転写するための転写ステーションと;を備える印刷システムを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明のシステムは、中間転写部材上に形成されたインク画像を実質的に乾燥させる(時には部分的に乾燥させる)ように構成された乾燥ステーションをさらに備えることができ、ここで、転写ステーションは、実質的に乾燥させた(時には部分的に乾燥させた)インク画像を中間転写部材から印刷基材へ転写するように構成されている。
本明細書で上記および下記で使用される場合、「実質的に乾燥した」という用語またはその言語変形は、部分的に乾燥したもの、時には、溶媒および/もしくは共溶媒および/または水および/もしくは任意の揮発性成分が微量に存在する(例えば、システムの1つ以上の性能、印刷プロセス、および印刷品質に干渉しない)程度まで乾燥したもの、または時には、完全に乾燥したものとして想定され得る。
いくつかの実施形態では、中間転写部材は、実質的に本明細書に開示されるとおりである。
いくつかの実施形態では、1つ以上のプリントヘッドは、実質的に本明細書に開示されるとおりである。
いくつかの実施形態では、転写ステーションは、実質的に本明細書に開示されるとおりである。
いくつかの実施形態では、乾燥ステーションは、実質的に本明細書に開示されるとおりである。
いくつかの実施形態では、印刷基材は、実質的に本明細書に開示されるとおりである。その態様の別の1つでは、本発明は、プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するための本明細書に開示の水系インクジェットインク配合物であって、プリントヘッドは、直接的または間接的印刷プロセスで使用される。利用される印刷システムは、直接または間接のいずれかである。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドは、直接印刷システムの一部を形成する。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドは、インクジェットプリントヘッドである。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドは、間接直接印刷システムの一部を形成する。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドは、プリントヘッドノズルプレートを備える。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドの少なくとも一部は、金属酸化物、例えば酸化ケイ素で形成される。
いくつかの実施形態では、金属酸化物は、酸化ケイ素、酸化チタンおよび酸化クロムから選択される少なくとも1つである。
いくつかの実施形態では、金属窒化物は、窒化チタンおよび窒化ケイ素からなる群から選択される少なくとも1つである。
いくつかの実施形態では、ノズルプレートの少なくとも一部は、SiOまたは酸化タンタルを含む膜でコーティングされる。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドの少なくとも一部は、ケイ素、例えば酸化ケイ素で形成される。
いくつかの実施形態では、プリントヘッドノズル全体は、ケイ素、例えば酸化ケイ素で形成される。
いくつかの実施形態では、ケイ素は、単結晶ケイ素である。
いくつかの実施形態では、ケイ素は、ポリシリコンである。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッド(少なくとも一部または全体)は、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされたケイ素から形成される。
本発明のいくつかの実施形態では、撥液膜は、単層膜である。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドは、熱成長酸化ケイ素SiO、例えばSiOでコーティングされたケイ素で形成される。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッド(少なくとも一部または全体)は、熱成長酸化ケイ素SiO、例えばSiO(膜の形態であってもよい)でコーティングされたケイ素で形成され、さらにフルオロアルキルシラン部分を含むフ撥液膜でコーティングされている。
いくつかの実施形態では、本発明のプリントヘッドは、(i)熱酸化SiO層を有するケイ素プレート、および(ii)自己組織化単層膜プレートからなる群から選択されるノズルプレートを備え、ここで、フッ素化アルキルシラン化合物は、ケイ素プレート上にもたらされた酸化SiO層上に形成される。
いくつかの実施形態では、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜は、式C2n+1-C2m-Si-Xで表される化合物を使用することによって形成される(式中、nは、1以上の整数を表し;mは、0以上の整数を表し;Xは、アルコキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し;Xの一部は、アルキル基で置換されていてもよい)。
本発明のいくつかの実施形態では、式C2n+1-C2m-Si-Xの化合物は、C17SiClである。
本発明のいくつかの実施形態では、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜は、SiおよびSiOx層を保護する単層の形態で提供される。
本発明のいくつかの実施形態では、撥液膜は、インクジェットプリントヘッドノズルの表面、特にノズルのインク吐出方向に向かう側の表面に提供される。
本発明のいくつかの実施形態では、インクジェットインク配合物は、ノズルプレートの表面にフッ素系ポリマーを含有する表面被覆層を有する記録ヘッドから吐出される。
本発明のプリントヘッド、例えば、プリントヘッドプレートは、例えば、Dimatix、FUJIFILM Corporation(Tokyo、Japan)から入手可能である。そのようなプリントヘッドは、[1]~[5]に開示されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
「プリントヘッド」という用語は、本明細書で上記および下記に詳述されるプリントヘッドのうちの1つ以上(これらに限定されない)として想定され得ることに留意されたい。
実施形態の詳細な説明
以下の実施例は、特許請求される本発明の範囲を限定することを決して意図するものではない。
実施例1:インク配合物およびプリントヘッド(ノズルプレート)の適合性試験
ノズルプレートの損傷が、噴射の安定性および印刷品質に与える影響を試験した。
ノズルプレートの耐久性を予測するために、浸漬試験を適用した。
Dimatixから購入した、ノズルプレートを模擬したケイ素製クーポンを、半分のクーポンを試験液に浸漬し、残りの部分は覆われないようにして、試験インク配合物に浸漬し、50℃で一定期間、最大9ヶ月保管した。製造業者に従って、プロセスを強化し、プリントヘッドの寿命を刺激するために、50℃の試験を実施した。
接触角(CA)を定期的に測定し、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、クーポンに対するインク配合物の影響を調査した。
表1は、白色顔料二酸化チタンTiO(ルチル)を含む試験を行ったインク配合物の含有物を詳述する。
インク配合物は、特定の含有量として様々な成分を混合することによって調製した
Figure 2023536482000031
以下の様々なアルカリ金属オルガノシリコネート材料を使用した。
・SILRES BS 16-Wacker Silicones
・XIAMETER OFS-0777シリコネート-Dow Chemical
・カリウムメチルシリコネート、水中40%-Gelest
・ナトリウムメチルシリコネート、30%水溶液-Gelest
次のケイ酸ナトリウム材料を使用した。
・ケイ酸ナトリウム溶液-Sigma Aldrich。
・メタケイ酸ナトリウム五水和物-Sigma Aldrich。
2種類のTiO顔料を使用した。すべてのTiOグレードは、ルチルであった。
表2は、塩化物プロセスにおけるTiO顔料について詳述する。
表3は、硫酸プロセスにおけるTiO顔料について詳述する。
Figure 2023536482000032
Figure 2023536482000033
TiO白色顔料を含む試験インク配合物はすべて、有機ケイ酸塩が存在しない場合、ノズルプレートを損傷した。インク配合物中にアルカリ金属オルガノシリコネートが0.1%の濃度で存在する場合、ノズルプレートへの損傷は観察されなかった。
図2は、110~117°の接触角におけるクーポン(100)のSEM画像の上面図を示す。
図3は、Siの層(202)を有し、その上に熱成長した酸化ケイ素SiOの層(204)およびフルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜(206)が存在するクーポン(200)の側面図の概略図である。撥液膜は、SiO2表面に化学的に付着した単層である。図3はさらに、DIW(脱イオン水)の0.5μl滴の接触角を示す(208、接触角=110°~117°)。
図4A~図4Gは、白色着色剤を含むインクジェットインク配合物で処理された、ノズルプレートを模擬しているクーポンのSEM画像の上面図を表す。
図4Aおよび4Bは、50℃で7日間、アルカリ金属オルガノシリコネートまたはケイ酸ナトリウム(白色参照)を含まないインクジェットインク配合物で処理されたクーポンを表す。図4Aは、倍率50倍で示され、図4Bは、倍率200倍で示されている。
図4Cは、0.1%のアルカリ金属オルガノシリコネートを添加したインクジェットインク配合物で、50℃で2ヶ月間処理したクーポンを表す。
図4Dは、0.1%のアルカリ金属オルガノシリコネートを添加したインクジェットインク配合物で、50℃で9ヶ月間処理したクーポンを表す。
図4Eは、0.05%のアルカリ金属オルガノシリコネートを添加したインクジェットインク配合物で、50℃で1ヶ月間処理したクーポンを表す(0.01%のアルカリ金属オルガノシリコネートでも同様の結果が得られた-データは示していない)。
図4Fおよび図4Gは、50℃で15日間、0.5%ケイ酸ナトリウムを添加したインクジェットインク配合物で処理したクーポンを表す(同様の結果が、50℃で10日間、接触角101°で、0.1%および0.3%ケイ酸ナトリウムで得られた)-データは示していない)。図4Fは、倍率50倍で示され、図4Gは、倍率200倍で示されている。
図5A~図5Cは、マゼンタ着色剤を含むインクジェットインク配合物で処理された、ノズルプレートを模擬しているクーポンのSEM画像の上面図を表す。
図5Aは、50℃で3日間、アルカリ金属オルガノシリコネートまたはケイ酸ナトリウム(マゼンタ参照)を含まないインクジェットインク配合物で処理されたクーポンを表す。
図5Bは、0.5%のアルカリ金属オルガノシリコネートを添加したインクジェットインク配合物で、50℃で8ヶ月間処理したクーポンを表す。
図5Cは、0.5%のケイ酸ナトリウムを添加したインクジェットインク配合物で、50℃で8ヶ月間処理したクーポンを表す。
以下の表4は、試験結果をまとめたものである。
Figure 2023536482000034
例示的実施形態
以下の実施形態は、説明のためのものであり、特許請求される主題を限定することを意図するものではない。
実施形態1:以下を含む水系インクジェットインク配合物:
(a)水を含む溶媒;
(b)少なくとも1つの着色剤;および
(c)式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネート
Figure 2023536482000035
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)。
実施形態2
少なくとも1つのバインダーをさらに含む、実施形態1に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態3
Rが、直鎖状または分枝状のC~Cアルキル基である、実施形態1または実施形態2に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態4
Rが、置換または非置換C~Cアルキル基である、実施形態1~3のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態5
Rが、置換C~Cアルキル基である、実施形態1~4のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態6
Rが、置換C~Cアルキル基であり、置換基が、アルカリ金属オルガノシリコネートの水への溶解度を改善するために選択される極性基である、実施形態5に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態7
極性置換基が、ヒドロキシル基である、実施形態6に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態8
Rが、C~Cアルキル基である、実施形態1~7のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態9
Rが、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルから選択される、実施形態8に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態10
Rが、メチルである、実施形態9に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態11
、M、およびMのうちの2つが、水素であり、3つ目が、アルカリ金属のカチオンである、実施形態1~10のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態12
アルカリ金属のカチオンが、Li、Na、K、Rb、Cs、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、実施形態1~11のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態13
アルカリ金属のカチオンが、Li、Na、K、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、実施形態1~12のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態14
アルカリ金属のカチオンが、Naである、実施形態1~13のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態15
アルカリ金属のカチオンが、Kである、実施形態1~13のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態16
アルカリ金属のカチオンが、Liである、実施形態1~13のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態17
Rが、メチルであり、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000036
からなる群から選択される、実施形態1~16のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態18
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000037
である、実施形態17に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態19
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000038
である、実施形態17に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態20
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000039
である、実施形態17に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態21
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000040
である、実施形態17に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態22
1つ以上の無機ケイ酸塩を含まない、実施形態1~21のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態23
コロイダルシリカを含まない、実施形態1~22のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態24
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、少なくとも約0.01w/w%の濃度で存在する、実施形態1~23のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態25
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、約0.1w/w%の濃度または少なくとも約0.1w/w%の濃度で存在する、実施形態1~24のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態26
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、約0.01w/w%~約1.0w/w%の濃度で存在する、実施形態1~24のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態27
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、少なくとも約0.1w/w%~約0.5w/w%の濃度で存在する、実施形態1~26のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態28
着色剤が、少なくとも1つの白色顔料を含む、実施形態1~27のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態29
少なくとも1つの白色顔料が、TiOである、実施形態28に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態30
着色剤が、配合物の少なくとも約1.0w/w%を構成する、実施形態1~29のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態31
少なくとも1つのバインダーが、アニオン性バインダーである、実施形態2~30のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態32
アニオン性バインダーが、アクリルバインダーおよび/またはスルホン酸バインダーである、実施形態31に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態33
少なくとも1つのバインダーが、有機ポリマー樹脂である、実施形態2~32のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態34
インク配合物中の少なくとも1つのバインダーが、負に荷電した有機ポリマー樹脂である、実施形態33に記載のインクジェットインク配合物。
実施形態35
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、少なくとも約5.0w/w%~約15.0w/w%の濃度で存在する、実施形態2~34のうちのいずれか1つに記載のインクジェットインク配合物。
実施形態36
プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法であって、本方法が、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物を利用して
Figure 2023536482000041
(式中、
Rは、C~Cアルキル基であり;
、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによりプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化することを含み、また、水系インクジェットインク配合物が、水を含む溶媒、および少なくとも1つの着色剤をさらに含む、方法。
実施形態37
水系インクジェットインク配合物が、少なくとも1つのバインダーをさらに含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態38
Rが、直鎖状または分枝状のC~Cアルキル基である、実施形態36または37に記載の方法。
実施形態39
Rが、置換または非置換C~Cアルキル基である、実施形態36~38のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態40
Rが、置換C~Cアルキル基である、実施形態36~39のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態41
Rが、置換C~Cアルキル基であり、置換基が、アルカリ金属オルガノシリコネートの水への溶解度を改善するために選択される極性基である、実施形態40に記載の方法。
実施形態42
極性置換基が、ヒドロキシル基である、実施形態41に記載の方法。
実施形態43
Rが、C~Cアルキル基である、実施形態36~42のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態44
Rが、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルから選択される、実施形態43に記載の方法。
実施形態45
Rが、メチルである、実施形態44に記載の方法。
実施形態46
、M、およびMのうちの2つが、水素であり、3つ目が、アルカリ金属のカチオンである、実施形態36~45のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態47
アルカリ金属のカチオンが、Li、Na、K、Rb、Cs、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、実施形態36~46のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態48
アルカリ金属のカチオンが、Li、Na、K、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、実施形態36~47のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態49
アルカリ金属のカチオンが、Naである、実施形態36~48のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態50
アルカリ金属のカチオンが、Kである、実施形態36~48のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態51
アルカリ金属のカチオンが、Liである、実施形態36~48のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態52
Rが、メチルであり、少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000042
からなる群から選択される、実施形態36~51のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態53
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000043
である、実施形態52に記載の方法。
実施形態54
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000044
である、実施形態52に記載の方法。
実施形態55
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000045
である、実施形態52に記載の方法。
実施形態56
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
Figure 2023536482000046
である、実施形態52に記載の方法。
実施形態57
配合物が、1つ以上の無機ケイ酸塩を含まない、実施形態36~56のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態58
配合物が、コロイダルシリカを含まない、実施形態36~57のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態59
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、少なくとも約0.01w/w%の濃度で存在する、実施形態36~58のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態60
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、約0.1w/w%の濃度または少なくとも約0.1w/w%の濃度で存在する、実施形態36~59のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態61
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、約0.01w/w%~約1.0w/w%の濃度で存在する、実施形態36~58のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態62
少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、配合物中に、少なくとも約0.1w/w%~約0.5w/w%の濃度で存在する、実施形態36~58のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態63
着色剤が、少なくとも1つの白色顔料を含む、実施形態36~62のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態64
少なくとも1つの顔料が、TiOである、実施形態63に記載の方法。
実施形態65
着色剤が、配合物の少なくとも約1.0%w/wを構成する、実施形態36~64のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態66
少なくとも1つのバインダーが、アニオン性バインダーである、実施形態37~65のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態67
アニオン性バインダーが、アクリルバインダーおよび/またはスルホン酸バインダーである、実施形態66に記載の方法。
実施形態68
少なくとも1つのバインダーが、有機ポリマー樹脂である、実施形態37~67のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態69
有機ポリマー樹脂が、負に荷電した有機ポリマー樹脂である、実施形態68に記載の方法。
実施形態70
少なくとも1つのバインダーが、配合物中に、約5.0w/w%~約15.0w/w%の濃度で存在する、実施形態37~69のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態71
プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが、プリントヘッドの少なくとも一部の劣化を防止することまたは最小化することである、実施形態36~70のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態72
プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが、プリントヘッドノズルプレートの少なくとも一部の劣化を防止することまたは最小化することである、実施形態36~71のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態73
プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが、プリントヘッドの劣化を抑制することである、実施形態36~72のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態74
プリントヘッドの劣化を抑制することが、プリントヘッドの撥液特性の劣化を抑制することである、実施形態73に記載の方法。
実施形態75
プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することにより、インクジェットインク配合物とプリントヘッドとの適合性の改善がもたらされる、実施形態36~74のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態76
プリントヘッドの劣化が、腐食である、実施形態36~75のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態77
腐食が、インクジェットインク配合物によるものである、実施形態76に記載の方法。
実施形態78
プリントヘッドの劣化が、化学的損傷であり得る、実施形態36~77のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態79
プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することにより、プリントヘッドの寿命を改善する、実施形態36~78のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態80
プリントヘッドの寿命が、少なくとも10倍延長される、実施形態79の方法。
実施形態81
プリントヘッドの寿命が、100倍延長される、実施形態79の方法。
実施形態82
プリントヘッドが、インクジェット印刷プロセスで使用され、プロセスが、直接印刷プロセスまたは間接印刷プロセスである、実施形態36~81のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態83
印刷品質が、長期間維持される、実施形態36~82のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態84
プリントヘッドが、印刷システムの一部を形成する、実施形態36~83のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態85
システムが、直接または間接印刷システムである、実施形態84に記載の方法。
実施形態86
プリントヘッドの少なくとも一部が、金属酸化物で形成される、実施形態36~85のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態87
金属酸化物が、酸化ケイ素である、実施形態86に記載の方法。
実施形態88
酸化ケイ素が、熱成長酸化ケイ素である、実施形態87の方法。
実施形態89
熱成長酸化ケイ素が、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされる、実施形態88に記載の方法。
実施形態90
フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜が、式C2n+1-C2m-Si-Xで表される化合物を使用することによって形成される(式中、nは、1以上の整数を表し;mは、0以上の整数を表し;Xは、アルコキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し;Xの一部は、アルキル基で置換されていてもよい)、実施形態89に記載の方法。
実施形態91
化合物が、C17SiClである、実施形態90に記載の方法。
実施形態92
撥液膜が、インクジェットプリントヘッドノズルの表面に提供される、実施形態90または91に記載の方法。
実施形態93
撥液膜が、ノズルのインク吐出方向に向かう側のインクジェットプリントヘッドノズルの表面に提供される、実施形態92の方法。
実施形態94
プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するための、実施形態1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物。
実施形態95
印刷プロセスで使用するための、実施形態1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物。
実施形態96
印刷システムの一部を形成する、実施形態1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物。
実施形態97
実施形態1~35のいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物を利用する印刷方法。
実施形態98
実施形態1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物を含む、印刷システム。
実施形態99
1つ以上のプリントバーを含む画像形成ステーションを備える印刷システムであって、プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、1つ以上のプリントヘッドの各々は、インク配合物を印刷基材上に噴射して、基材上にインク画像を形成するように構成され、ここで、1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、実施形態1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている、システム。
実施形態100
剥離層表面を含む中間転写部材と;
1つ以上のプリントバーを備える画像形成ステーションであって、プリントバーの各々は、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、1つ以上のプリントヘッドの各々は、インク配合物を剥離層表面に噴射して、その上にインク画像を形成するように構成され、ここで、1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、実施形態1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている画像形成ステーションと;
インク画像を中間転写部材から印刷基材に転写するための転写ステーションと;を備える印刷システム。
実施形態101
中間転写部材上に形成されたインク画像を実質的に乾燥させるように構成された乾燥ステーションをさらに備え、ここで、転写ステーションが、実質的に乾燥させたインク画像を中間転写部材から印刷基材へ転写するように構成されている、実施形態100に記載のシステム。
実施形態102
実質的に本明細書に開示される、実施形態99~101のうちのいずれか1つに記載のシステム。
実施形態103
1つ以上のプリントヘッドの少なくとも一部が、金属酸化物で形成される、実施形態99~101のうちのいずれか1つに記載のシステム。
実施形態104
金属酸化物が、酸化ケイ素である、実施形態103に記載のシステム。
実施形態105
酸化ケイ素が、熱成長酸化ケイ素である、実施形態104のシステム。
実施形態106
熱成長酸化ケイ素が、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされる、実施形態105に記載のシステム。
実施形態107
フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜が、式C2n+1-C2m-Si-Xで表される化合物を使用することによって形成される(式中、nは、1以上の整数を表し;mは、0以上の整数を表し;Xは、アルコキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し;Xの一部は、アルキル基で置換されていてもよい)、実施形態106に記載のシステム。
実施形態108
化合物が、C17SiClである、実施形態107に記載の方法。
実施形態109
撥液膜が、1つ以上のプリントヘッドノズルの表面に提供される、実施形態99~108のうちのいずれか1つに記載のシステム。
実施形態110
撥液膜が、ノズルのインク吐出方向に向かう側の1つ以上のインクジェットプリントヘッドノズルの表面に提供される、実施形態109に記載のシステム。
実施形態111
中間転写部材が、実質的に本明細書に開示されるとおりである、実施形態100~110のうちのいずれか1つに記載のシステム。
実施形態112
転写ステーションが、実質的に本明細書に開示されるとおりである、実施形態100~111のうちのいずれか1つに記載のシステム。
実施形態113
乾燥ステーションが、実質的に本明細書に開示されるとおりである、実施形態101~112のうちのいずれか1つに記載のシステム。
実施形態114
印刷基材が、実質的に本明細書に開示されるとおりである、実施形態99~113のうちのいずれか1つに記載のシステム。

Claims (108)

  1. 以下を含む水系インクジェットインク配合物:
    (a)水を含む溶媒;
    (b)少なくとも1つの着色剤;および
    (c)式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネート
    Figure 2023536482000047
    (式中、
    Rは、C~Cアルキル基であり;
    、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここで、M、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)。
  2. 少なくとも1つのバインダーをさらに含む、請求項1に記載のインクジェットインク配合物。
  3. Rが、直鎖状または分枝状のC~Cアルキル基である、請求項1または請求項2に記載のインクジェットインク配合物。
  4. Rが、置換または非置換C~Cアルキル基である、請求項1~3のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  5. Rが、置換C~Cアルキル基である、請求項1~4のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  6. Rが、置換C~Cアルキル基であり、前記置換基が、前記アルカリ金属オルガノシリコネートの水への溶解度を改善するために選択される極性基である、請求項5に記載のインクジェットインク配合物。
  7. 前記極性置換基が、ヒドロキシル基である、請求項6に記載のインクジェットインク配合物。
  8. Rが、C~Cアルキル基である、請求項1~7のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  9. Rが、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルから選択される、請求項8に記載のインクジェットインク配合物。
  10. Rが、メチルである、請求項9に記載のインクジェットインク配合物。
  11. 前記M、M、およびMのうちの2つが、水素であり、3つ目が、アルカリ金属のカチオンである、請求項1~10のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  12. アルカリ金属の前記カチオンが、Li、Na、K、Rb、Cs、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  13. アルカリ金属の前記カチオンが、Li、Na、K、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  14. アルカリ金属の前記カチオンが、Naである、請求項1~13のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  15. アルカリ金属の前記カチオンが、Kである、請求項1~13のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  16. アルカリ金属の前記カチオンが、Liである、請求項1~13のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  17. Rが、メチルであり、前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000048
    からなる群から選択される、請求項1~16のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  18. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000049
    である、請求項17に記載のインクジェットインク配合物。
  19. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000050
    である、請求項17に記載のインクジェットインク配合物。
  20. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000051
    である、請求項17に記載のインクジェットインク配合物。
  21. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000052
    である、請求項17に記載のインクジェットインク配合物。
  22. 1つ以上の無機ケイ酸塩を含まない、請求項1~21のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  23. コロイダルシリカを含まない、請求項1~22のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  24. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、少なくとも約0.01w/w%の濃度で存在する、請求項1~23のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  25. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、約0.1w/w%の濃度または少なくとも約0.1w/w%の濃度で存在する、請求項1~24のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  26. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、約0.01w/w%~約1.0w/w%の濃度で存在する、請求項1~24のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  27. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、少なくとも約0.1w/w%~約0.5w/w%の濃度で存在する、請求項1~26のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  28. 前記着色剤が、少なくとも1つの白色顔料を含む、請求項1~27のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  29. 前記少なくとも1つの白色顔料が、TiOである、請求項28に記載のインクジェットインク配合物。
  30. 前記着色剤が、前記配合物の少なくとも約1.0%w/wを構成する、請求項1~29のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  31. 前記少なくとも1つのバインダーが、アニオン性バインダーである、請求項2~30のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  32. 前記アニオン性バインダーが、アクリルバインダーおよび/またはスルホン酸バインダーである、請求項31に記載のインクジェットインク配合物。
  33. 前記少なくとも1つのバインダーが、有機ポリマー樹脂である、請求項2~32のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  34. 前記有機ポリマー樹脂が、負に荷電した有機ポリマー樹脂である、請求項33に記載のインクジェットインク配合物。
  35. 前記少なくとも1つのバインダーが、前記配合物中に、約5.0w/w%~約15.0w/w%の濃度で存在する、請求項2~34のいずれか一項に記載のインクジェットインク配合物。
  36. プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化するための方法であって、前記方法が、式(I)の少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートを含む水系インクジェットインク配合物を利用して
    Figure 2023536482000053
    (式中、
    Rは、C~Cアルキル基であり;
    、M、およびMは、それぞれ、互いに独立して、水素またはアルカリ金属のカチオンから選択され、ここでM、M、およびMの少なくとも1つは、アルカリ金属のカチオンである)、これによりプリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化することを含み、また、前記水系インクジェットインク配合物が、水を含む溶媒、および少なくとも1つの着色剤をさらに含む、方法。
  37. 前記水系インクジェットインク配合物が、少なくとも1つのバインダーをさらに含む、請求項36に記載の方法。
  38. Rが、直鎖状または分枝状のC~Cアルキル基である、請求項36または37に記載の方法。
  39. Rが、置換または非置換C~Cアルキル基である、請求項36~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. Rが、置換C~Cアルキル基である、請求項36~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. Rが、置換C~Cアルキル基であり、前記置換基が、前記アルカリ金属オルガノシリコネートの水への溶解度を改善するために選択される極性基である、請求項40に記載の方法。
  42. 前記極性置換基が、ヒドロキシル基である、請求項41に記載の方法。
  43. Rが、C~Cアルキル基である、請求項36~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. Rが、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルから選択される、請求項43に記載の方法。
  45. Rが、メチルである、請求項44に記載の方法。
  46. 前記M、M、およびMのうちの2つが、水素であり、3つ目が、アルカリ金属のカチオンである、請求項36~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. アルカリ金属の前記カチオンが、Li、Na、K、Rb、Cs、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項36~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. アルカリ金属の前記カチオンが、Li、Na、K、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項36~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. アルカリ金属の前記カチオンが、Naである、請求項36~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. アルカリ金属の前記カチオンが、Kである、請求項36~48のいずれか一項に記載の方法。
  51. アルカリ金属の前記カチオンが、Liである、請求項36~48のいずれか一項に記載の方法。
  52. Rが、メチルであり、前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000054
    からなる群から選択される、請求項36~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000055
    である、請求項52に記載の方法。
  54. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000056
    である、請求項52に記載の方法。
  55. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000057
    である、請求項52に記載の方法。
  56. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、
    Figure 2023536482000058
    である、請求項52に記載の方法。
  57. 前記配合物が、1つ以上の無機ケイ酸塩を含まない、請求項36~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記配合物が、コロイダルシリカを含まない、請求項36~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、少なくとも約0.01w/w%の濃度で存在する、請求項36~58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、約0.1w/w%の濃度または少なくとも約0.1w/w%の濃度で存在する、請求項36~59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、約0.01w/w%~約1.0w/w%の濃度で存在する、請求項36~58のいずれか一項に記載の方法。
  62. 前記少なくとも1つのアルカリ金属オルガノシリコネートが、前記配合物中に、少なくとも約0.1w/w%~約0.5w/w%の濃度で存在する、請求項36~58のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記着色剤が、少なくとも1つの白色顔料を含む、請求項36~62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記少なくとも1つの顔料が、TiOである、請求項63に記載の方法。
  65. 前記着色剤が、前記配合物の少なくとも約1.0w/w%を構成する、請求項36~64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記少なくとも1つのバインダーが、アニオン性バインダーである、請求項37~65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記アニオン性バインダーが、アクリルバインダーおよび/またはスルホン酸バインダーである、請求項66に記載の方法。
  68. 前記少なくとも1つのバインダーが、有機ポリマー樹脂である、請求項37~67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記有機ポリマー樹脂が、負に荷電した有機ポリマー樹脂である、請求項68に記載の方法。
  70. 前記少なくとも1つのバインダーが、前記配合物中に、約5.0w/w%~約15.0w/w%の濃度で存在する、請求項37~69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが、前記プリントヘッドの少なくとも一部の劣化を防止することまたは最小化することである、請求項36~70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 前記プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが、前記プリントヘッドノズルプレートの少なくとも一部の劣化を防止することまたは最小化することである、請求項36~71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 前記プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することが、前記プリントヘッドの劣化を抑制することである、請求項36~72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記プリントヘッドの劣化を抑制することが、前記プリントヘッドの撥液特性の劣化を抑制することである、請求項73に記載の方法。
  75. 前記プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することにより、前記インクジェットインク配合物と前記プリントヘッドとの適合性の改善がもたらされる、実施形態36~74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記プリントヘッドの劣化が、腐食である、請求項36~75のいずれか一項に記載の方法。
  77. 前記腐食が、前記インクジェットインク配合物によるものである、請求項76に記載の方法。
  78. 前記プリントヘッドの劣化が、化学的損傷であり得る、請求項36~77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記プリントヘッドの劣化を防止することまたは最小化することにより、プリントヘッドの寿命を改善する、請求項36~78のいずれか一項に記載の方法。
  80. 前記プリントヘッドの前記寿命が、少なくとも10倍延長される、請求項79に記載の方法。
  81. 前記プリントヘッドの前記寿命が、100倍延長される、請求項79に記載の方法。
  82. 前記プリントヘッドが、インクジェット印刷プロセスで使用され、前記プロセスが、直接印刷プロセスまたは間接印刷プロセスである、請求項36~81のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記プリントヘッドが、印刷システムの一部を形成する、実施形態36~82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記システムが、直接または間接印刷システムである、請求項83に記載の方法。
  85. 前記プリントヘッドの少なくとも一部が、金属酸化物で形成される、請求項36~84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記金属酸化物が、酸化ケイ素である、請求項85に記載の方法。
  87. 前記酸化ケイ素が、熱成長酸化ケイ素である、請求項86に記載の方法。
  88. 前記熱成長酸化ケイ素が、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされる、請求項87に記載の方法。
  89. フルオロアルキルシラン部分を含む前記撥液膜が、式C2n+1-C2m-Si-Xで表される化合物を使用することによって形成される(式中、nは、1以上の整数を表し;mは、0以上の整数を表し;Xは、アルコキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し;Xの一部は、アルキル基で置換されていてもよい)、請求項88に記載の方法。
  90. 前記化合物が、C17SiClである、請求項89に記載の方法。
  91. 前記撥液膜が、インクジェットプリントヘッドノズルの表面に提供される、請求項89または90に記載の方法。
  92. 前記撥液膜が、前記ノズルの前記インク吐出方向に向かう側のインクジェットプリントヘッドノズルの前記表面に提供される、請求項91の方法。
  93. 前記プリントヘッドの劣化を防止するかまたは最小化する際に使用するための、請求項1~35のいずれか一項に記載の水系インクジェットインク配合物。
  94. 印刷プロセスで使用するための、請求項1~35のいずれか一項に記載の水系インクジェットインク配合物。
  95. 印刷システムの一部を形成する、請求項1~35のいずれか一項に記載の水系インクジェットインク配合物。
  96. 請求項1~35のいずれか一項に記載の水系インクジェットインク配合物を利用する印刷方法。
  97. 請求項1~35のいずれか一項に記載の水系インクジェットインク配合物を含む印刷システム。
  98. 1つ以上のプリントバーを含む画像形成ステーションを備える印刷システムであって、前記プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、前記1つ以上のプリントヘッドの各々は、前記インク配合物を印刷基材上に噴射して、前記基材上にインク画像を形成するように構成され、ここで、前記1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、請求項1~35のいずれか一項に記載の水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている、印刷システム。
  99. 剥離層表面を含む中間転写部材と;
    1つ以上のプリントバーを備える画像形成ステーションであって、前記プリントバーの各々が、インク配合物を保持するように構成され、かつ1つ以上のプリントヘッドを含み、前記1つ以上のプリントヘッドの各々は、前記インク配合物を前記剥離層表面に噴射して、その上にインク画像を形成するように構成され、ここで、前記1つ以上のプリントバーのうちの少なくとも1つは、請求項1~35のうちのいずれか1つに記載の水系インクジェットインク配合物を保持するように構成されている、画像形成ステーションと;
    前記インク画像を前記中間転写部材から印刷基材に転写するための転写ステーションと、を備える、印刷システム。
  100. 前記中間転写部材上に形成された前記インク画像を実質的に乾燥させるように構成された乾燥ステーションをさらに備え、ここで、前記転写ステーションが、前記実質的に乾燥させたインク画像を前記中間転写部材から印刷基材へ転写するように構成されている、請求項99に記載のシステム。
  101. 前記1つ以上のプリントヘッドの少なくとも一部が、金属酸化物で形成される、請求項98~100のいずれか一項に記載のシステム。
  102. 前記金属酸化物が、酸化ケイ素である、請求項101に記載のシステム。
  103. 前記酸化ケイ素が、熱成長酸化ケイ素である、請求項102に記載のシステムで。
  104. 前記熱成長酸化ケイ素が、フルオロアルキルシラン部分を含む撥液膜でコーティングされる、請求項103に記載のシステム。
  105. フルオロアルキルシラン部分を含む前記撥液膜が、式C2n+1-C2m-Si-Xで表される化合物を使用することによって形成される(式中、nは、1以上の整数を表し;mは、0以上の整数を表し;Xは、アルコキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し;Xの一部は、アルキル基で置換されていてもよい)、請求項104に記載のシステム。
  106. 前記化合物が、C17SiClである、請求項105に記載のシステム。
  107. 前記撥液膜が、前記1つ以上のプリントヘッドノズルの前記表面に提供される、請求項98~106のいずれか一項に記載のシステム。
  108. 前記撥液膜が、前記ノズルのインク吐出方向に向かう側で、前記1つ以上のプリントヘッドノズルの前記表面に提供される、請求項107に記載のシステム。
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