JP2023532257A - 抗がん薬としてのキノキサリン誘導体 - Google Patents

抗がん薬としてのキノキサリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)のアザキノロン化合物、及び医療におけるその使用に関する。【化1】JPEG2023532257000073.jpg39160

Description

本開示は、酵素のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)ファミリーを阻害する置換アザキノロン化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。本開示はまた、医療における、例えば、PARP1又はPARP1機能の阻害が治療上重要である疾患の処置における、これらの化合物及びその薬学的に許容される塩の使用に関する。本開示はまた、本開示による化合物を使用する、処置の方法及び薬剤の製造方法にも関する。
酵素のPARPファミリーは、複製、組換え、クロマチンリモデリング、及びDNA損傷修復などの複数の細胞プロセスにおいて重要な役割を果たす(非特許文献1)。
PARP阻害薬の例、及びその作用機序は、例えば、特許文献1に教示されている。
PARP1及びPARP2は、DNA損傷修復におけるその役割について最も広く研究されているPARPである。PARP1はDNA損傷切断によって活性化され、ポリ(ADP-リボース)(PAR)鎖の標的タンパク質への付加を触媒する機能をもつ。PAR化として知られるこの翻訳後修飾は、付加的なDNA修復因子のDNA損傷への動員を媒介する。
この動員の役割が完了すると、PARPの自己PAR化が引き金となって、結合したPARPがDNAから遊離し、他のDNA修復タンパク質に接近し、修復を完結させる。このように、PARPの損傷部位への結合、その触媒活性、及びDNAからの最終的な遊離は全て、がん細胞が化学療法剤及び放射線療法によって引き起こされたDNA損傷に応答するための重要なステップである(非特許文献2)。
PARPファミリー酵素の阻害は、相補的DNA修復経路を不活性化することによってがん細胞を選択的に死滅させる戦略として利用されてきた。複数の前臨床研究及び臨床研究により、相同組換え(HR)による二本鎖DNA切断(DSB)修復に関与する重要な腫瘍抑制タンパク質であるBRCA1又はBRCA2の有害な変化を有する腫瘍細胞は、DNA修復酵素であるPARPファミリーの低分子阻害薬に対して選択的な感受性を示すことが実証されている。このような腫瘍は相同組換え修復(HRR)経路が欠損しており、生存をPARP酵素の機能に依存している。PARP阻害薬治療は主にBRCA変異がんを標的としているが、PARP阻害薬は非BRCA変異腫瘍、即ち相同組換え欠損(HRD)を示す腫瘍において臨床試験が行われている(非特許文献3)。
PARP1に対する選択性が改善されたPARP阻害薬は、他の臨床的PARP1/2阻害薬と比較して有効性が改善され、毒性が低減され得ると考えられる。また、PARP1を選択的に強く阻害すると、DNAにPARP1がトラッピングされ、S期の複製フォークの崩壊によってDNA二本鎖切断(DSB)が生じることも考えられる。また、PARP1-DNAトラッピングは、HRDを有する腫瘍細胞を選択的に死滅させる有効な機序であることも考えられる。
国際公開第2004/080976号パンフレット
O’Connor MJ,Mol Cell(2015)60(4):547-60 Bai P.Biology of poly(ADP-ribose)polymerases:the factotums of cell maintenance.Mol Cell 2015;58:947-58 Turner N,Tutt A,Ashworth A.Hallmarks of‘BRCAness’in sporadic cancers.Nat Rev Cancer 2004;4:814-9
したがって、有効で安全なPARP阻害薬に対する医療ニーズは未だ対処されていない。特に、PARP1に対する選択性を有するPARP阻害剤。
本出願人は、本明細書に記載のアザキノロンが驚くべきことにPARP阻害活性を有し、したがって、PARP機能が薬理学的意義を有する疾患及び病態の処置に有用であり得ることを発見した。さらに、本明細書に記載のアザキノロンは、PARP2、PARP3、PARP5a、及びPARP6などの他のPARPファミリーメンバーよりも、PARP1に対して驚くほど高い選択性を有する。
本出願人はさらに、本明細書に記載のアザキノロンが、驚くべきことに血液脳関門(BBB)を透過することができることを発見した。したがって、本明細書に記載のアザキノロンは、脳及び脊髄などの中枢神経系の組織に発生する疾患及び病態の処置に有用であり得る。
一態様において、本出願人は、式(I):
(式中:
は、独立して、H、C1~4アルキル、C3~6シクロアルキル、C1~4フルオロアルキル、及びC1~4アルキルオキシから選択され、
は、独立して、H、ハロ、C1~4アルキル、及びC1~4フルオロアルキルから選択され、且つ
は、H又はC1~4アルキルであり、
は、ハロ又はC1~4アルキルである)
の化合物群又はその薬学的に許容される塩を利用可能にする。
別の態様において、本出願人は、式(I):
(式中:
は、独立して、H、C1~4アルキル、C1~4フルオロアルキル、及びC1~4アルキルオキシから選択され、
は、独立して、H、ハロ、C1~4アルキル、及びC1~4フルオロアルキルから選択され、且つ
は、H又はC1~4アルキルであり、
は、ハロ又はC1~4アルキルである)
の化合物群又はその薬学的に許容される塩を利用可能にする。
一態様において、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、1,1-ジフルオロエチル、1-フルオロエチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、及びメトキシのうちいずれか1つから選択される。特定の態様において、Rはメチル又はエチルである。
一態様において、Rは、H、クロロ、フルオロ、メチル、及びジフルオロメチルのうちいずれか1つから選択される。一態様において、Rはフルオロ又はメチルである。
一態様において、Rはメチル又はエチルである。
一態様において、Rは、クロロ、フルオロ及びメチルのうちいずれか1つから選択される。特定の態様において、Rはフルオロである。
一態様において、式I(式中、RはC1~4アルキルであり、Rはハロであり、RはC1~4アルキルであり、Rはハロ又はC1~4アルキルである)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様において、治療有効量の式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1種の薬学的に許容される希釈剤、添加剤又は不活性担体を含む医薬組成物が提供される。
さらなる態様において、PARP1の阻害が有益である疾患及び病態の処置又は予防に使用するための、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。一態様において、本明細書は、がんの処置に使用するための式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんである。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん又は前立腺がんである。一態様において、がんは、脳のがん、例えば神経膠腫又は膠芽腫である。一態様において、脳のがんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんなどの身体の他の場所の腫瘍から生じる転移性がんである。
さらなる態様において、阻害PARP1が有益である疾患又は病態を処置する方法であって、それを必要とする患者に有効量の式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法が提供される。一態様において、前記疾患又は病態はがんである。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんである。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん又は前立腺がんである。一態様において、がんは、脳のがん、例えば神経膠腫又は膠芽腫である。一態様において、脳のがんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんなどの身体の他の場所の腫瘍から生じる転移性がんである。
さらなる態様において、PARP1の阻害が有益である疾患又は病態の処置用の薬剤の調製に使用するための、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんである。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん又は前立腺がんである。一態様において、がんは、脳のがん、例えば神経膠腫又は膠芽腫である。一態様において、脳のがんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんなどの身体の他の場所の腫瘍から生じる転移性がんである。
さらなる態様において、PARP1の阻害が有益である疾患又は病態の処置に使用するための薬剤の製造における、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんである。一態様において、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん又は前立腺がんである。一態様において、がんは、脳のがん、例えば神経膠腫又は膠芽腫である。一態様において、脳のがんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、例えば胃がん及び大腸がん、又は肺がん、例えば小細胞肺がん若しくは非小細胞肺がんなどの身体の他の場所の腫瘍から生じる転移性がんである。
さらなる態様において、血液脳関門(BBB)を透過することができる式Iの化合物が提供される。一態様において、BBBを透過する化合物の比は>0.1であり、この場合、1は完全なBBB透過であり、0は透過がない。一態様において、BBBを透過する化合物の比は>0.2である。一態様において、BBBを透過する化合物の比は>0.3である。一態様において、BBBを透過する化合物の比は、ラットkpuuアッセイを使用して測定される。一態様において、式Iの化合物は、ラットkpuuアッセイにおいて決定される>0.3の比(即ち0.3~1)を有する。
さらなる態様において、医療において使用するための式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様における、遊離塩基形態の式Iの化合物。
さらなる態様において、薬剤として使用するための式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様において、本明細書に開示されている実施例が提供される。
一態様において、5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミドである式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
一態様において、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドである式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
一態様において、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの結晶形態Bである式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
一態様において、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの結晶形態Dである式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
一態様において、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドメシレートである式Iの化合物が、任意選択により結晶形態Cとして提供される。
さらなる態様は、本明細書を読むことにより、当業者には明らかになるであろう。
ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(hERG)によりコードされる心臓イオンチャネルの遮断が、薬物の発見及び開発におけるリスク因子であることはよく知られている。hERGの遮断は、不整脈などの安全性上の問題を引き起こす可能性がある。有利なことに、式Iの化合物は低いhERG活性を有する。一態様において、IC50>10μMを有する式Iの化合物が提供される。一態様において、IC50>20μMを有する式Iの化合物が提供される。
オフターゲット効果のリスクを最小限に抑えるために、薬物分子は特定の標的に対して選択性を有することが望ましい。式Iの化合物は、有利なことに、PARP2、PARP3、PARP5a、及びPARP6を含むPARPファミリーの他のメンバーよりもPARP1に対して選択性を有する。有利なことに、式Iの化合物は、PARP2よりPARP1に対して選択性を有する。一態様において、PARP2よりPARP1に対して10倍の選択性を有する式Iの化合物が提供される。一態様において、PARP2よりPARP1に対して100倍の選択性を有する式Iの化合物が提供される。
別のさらなる態様は、がん治療における補助剤として使用するための薬剤の調製、或いは電離放射線若しくは化学療法剤による処置の場合に、又は免疫腫瘍学若しくは抗体-薬物複合体などの抗体に基づく治療の場合に、腫瘍細胞に対する効果を高めるための薬剤の調製における、式Iの化合物の使用を提供する。
他のさらなる態様は、PARP1の阻害によって改善される疾患の処置であって、処置を必要とする対象に、治療有効量の式Iの化合物を、好ましくは医薬組成物の形態で投与することを含む処置、及びがんの処置であって、処置を必要とする対象に、治療有効量の式Iの化合物を、好ましくは医薬組成物の形態で、電離放射線又は化学療法剤と組み合わせて、同時に又は連続して投与することを含む処置を提供する。
さらなる態様において、式Iの化合物は、相同組換え(HR)依存性DNA DSB修復活性が欠損しているがんの処置用薬剤の調製において、又はHR依存性DNA DSB修復活性が欠損しているがんの患者に治療有効量の化合物を投与することを含む前記患者の処置において、使用され得る。
HR依存性DNA DSB修復経路は、相同機序によってDNAの二本鎖切断(DSB)を修復し、連続したDNAヘリックスを再形成する(K.K.Khanna and S.P.Jackson,Nat.Genet.27(3):247-254(2001))。HR依存性DNA DSB修復経路の成分としては、ATM(NM_000051)、RAD51(NM_002875)、RAD51L1(NM_002877)、RAD51C(NM_002876)、RAD51L3(NM_002878)、DMC1(NM_007068)、XRCC2(NM_005431)、XRCC3(NM_005432)、RAD52(NM_002879)、RAD54L(NM_003579)、RAD54B(NM_012415)、BRCA1(NM_007295)、BRCA2(NM_000059)、RAD50(NM_005732)、MRE11A(NM_005590)及びNBS1(NM_002485)が挙げられるが、これらに限定されない。HR依存性DNA DSB修復経路に関与する他のタンパク質としては、EMSYなどの調節因子が挙げられる(Hughes-Davies,et al.,Cell,115,pp523-535)。HR成分はまた、Wood,et al.,Science,291,1284-1289(2001)にも記載されている。
HR依存性DNA DSB修復が欠損しているがんは、正常細胞と比較して、その修復経路を通ってDNA DSBを修復する能力が低下又は消失している1つ又は複数のがん細胞を含むか又はそれらからなる場合がある。即ち、HR依存性DNA DSB修復経路の活性は、1つ又は複数のがん細胞において低下又は消失し得る。
HR依存性DNA DSB修復経路の1つ又は複数の成分の活性は、HR依存性DNA DSB修復が欠損しているがんを有する個体の1つ又は複数のがん細胞において消失し得る。HR依存性DNA DSB修復経路の成分は当該技術分野において十分に特徴付けられており(例えば、Wood,et al.,Science,291,1284-1289(2001)を参照)、上記に列挙された成分を含む。
一態様において、がん細胞はBRCA1及び/又はBRCA2欠損表現型を有し得る。即ち、がん細胞において、BRCA1及び/又はBRCA2活性が低下又は消失している。この表現型を有するがん細胞は、BRCA1及び/又はBRCA2が欠損している可能性がある。即ち、BRCA1及び/又はBRCA2の発現及び/又は活性は、例えばコード核酸における変異又は多型によって、又は調節因子をコードする遺伝子(例えばBRCA2調節因子をコードするEMSY遺伝子)における増幅、変異又は多型によって、がん細胞において低下又は消失し得る(Hughes-Davies,et al.,Cell,115,523-535)。
BRCA1及びBRCA2は、その野生型対立遺伝子が、ヘテロ接合保因者の腫瘍において頻繁に失われる既知の腫瘍抑制因子である(Jasin M.,Oncogene,21(58),8981-93(2002);Tutt,et al.,Trends Mol Med.,8(12),571-6,(2002))。BRCA1及び/又はBRCA2の変異と乳がんとの関連は、当該技術分野において十分に特徴付けられている(Radice,P.J.,Exp Clin Cancer Res.,21(3 Suppl),9-12(2002))。BRCA2結合因子をコードするEMSY遺伝子の増幅も、乳がん及び卵巣がんと関連することが知られている。BRCA1及び/又はBRCA2における変異の保因者はまた、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん及び肺がんを含むある特定のがんのリスクも高い。
一態様において、個体は、BRCA1及び/若しくはBRCA2、又はその調節因子において、1つ又は複数の多様性(例えば、変異及び多型)についてヘテロ接合性である。BRCA1及びBRCA2における多様性の検出は当該技術分野においてよく知られており、例えば、欧州特許第699754号明細書、欧州特許第705903号明細書、Neuhausen,S.L.and Ostrander,E.A.,Genet.Test,1,75-83(1992);Chappnis,P.O.and Foulkes,W.O.,Cancer Treat Res,107,29-59(2002);Janatova M.,et al.,Neoplasma,50(4),246-505(2003);Jancarkova,N.,Ceska Gynekol.,68{1),11-6(2003))に記載されている。BRCA2結合因子EMSYの増幅の決定は、Hughes-Davies,et al.,Cell,115,523-535)に記載されている。
がんに関連する変異及び多型は、多様体核酸配列の存在を検出することによって核酸レベルで、又は多様体(即ち、変異体又は対立遺伝子多様体)ポリペプチドの存在を検出することによってタンパク質レベルで、検出し得る。
定義
アルキル基及びアルキル部分は、直鎖又は分岐鎖、例えば、C1~8アルキル、C1~6アルキル、C1~4アルキル又はC5~6アルキルである。アルキル基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル及びn-オクチル、例えばメチル又はn-ヘキシルである。
シクロアルキ(Cycloalky)基は飽和環状アルキル基である。C3~6シクロアルキルは、3~6個の炭素原子を有する飽和環状アルキル基である。C3~6シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。C3~6シクロアルキルには、C3~5シクロアルキル及びC3~4シクロアルキルが含まれる。
フルオロアルキル基は、1つ又は複数のH原子が1つ又は複数のフルオロ原子で置換されているアルキル基、例えば、C1~8フルオロアルキル、C1~6フルオロアルキル、C1~4フルオロアルキル又はC5~6フルオロアルキルである。例としては、フルオロメチル(CHF-)、ジフルオロメチル(CHF-)、トリフルオロメチル(CF-)、2,2,2-トリフルオロエチル(CFCH-)、1,1-ジフルオロエチル(CHCHF-)、2,2-ジフルオロエチル(CHFCH-)、1-フルオロエチル(CHCHF-)、及び2-フルオロエチル(CHFCH-)が挙げられる。
ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味する。一態様において、ハロはフルオロ又はクロロである。
アルキルオキシ基は、酸素原子を介して分子の残部に結合しているアルキル基である。好適なC1~4アルキルオキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ及びt-ブトキシが挙げられる。
本明細書において、特に明記しない限り、本明細書で使用される「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、又はその他の問題若しくは合併症なしに、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適で、妥当なリスク・ベネフィット比に見合う化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を指す。
本明細書において、特に明記しない限り、「有効量」という表現は、処置すべき症状及び/又は病態を大幅に且つ良い方向に変える(例えば、良好な臨床反応をもたらす)のに十分な、化合物又は組成物の量を意味する。医薬組成物に使用する活性成分の有効量は、処置されている特定の病態、病態の重症度、処置期間、併用療法の性質、使用されている特定の活性成分、使用される特定の薬学的に許容される添加剤/担体、及び主治医の知識及び専門的技術内の同様な因子により変化することになる。
「処置する」という用語は、本明細書で使用される場合、別段の指示がない限り、そのような用語が適用される障害若しくは病態、又はそのような障害若しくは病態の1つ又は複数の症状を、回復させる、軽減する、進行を阻害する、悪化を遅延させる、発症を遅延させる、又は予防することを意味する。「処置」という用語は、本明細書で使用される場合、別段の指示がない限り、すぐ上で「処置する」が定義されているように処置する行為を指す。「処置する」という用語にはまた、対象のアジュバント処置及びネオアジュバント処置が含まれる。疑義を回避するために、本明細書における「処置」への言及には、治癒的、緩和的及び予防的処置、並びにそのような処置に使用するための薬剤の投与への言及が含まれる。
式Iの化合物は、安定な、薬学的に許容される酸性塩又は塩基性塩を形成することができ、そのような場合、化合物を塩として投与することが適切であり得る。酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、コリン、クエン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、ジエチレンジアミン、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、メグルミン、2-ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、キナ酸炎、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩(p-トルエンスルホン酸塩)、トリフルオロ酢酸塩、及びウンデカン酸塩が挙げられる。無毒性の、生理学的に許容される塩が好ましいが、例えば、生成物の単離又は精製において、他の塩が有用である場合もある。
これらの塩は、慣用の手段により、例えば、生成物の遊離塩基形態を、その塩が不溶性である溶媒又は媒体中で、又は水などの溶媒中で、1当量以上の適切な酸と反応させて、溶媒を真空中で留去すること、又は凍結乾燥させること、又は好適なイオン交換樹脂で既存の塩の陰イオンを別の陰イオンと交換することにより、形成することができる。
式Iの化合物は2つ以上のキラル中心を有してもよく、当然のことながら、本出願は全ての個々の立体異性体、鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びにこれらの混合物を包含する。したがって、当然のことながら、式Iの化合物が、1つ又は複数の不斉炭素原子によって、光学活性体又はラセミ体で存在することができる限り、本出願はその定義の中に、上記の活性を有するそのような任意の光学活性体又はラセミ体を含む。本出願は、本明細書に定義する活性を有するそのような立体異性体を全て包含する。
したがって、本明細書全体にわたり、式Iの化合物に言及する場合、当然のことながら、化合物という用語には、PARP1阻害薬である、ジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、及び鏡像異性体が含まれる。
以下もまた当然のことながら、ある特定の式Iの化合物及びその薬学的塩は、溶媒和形態及び非溶媒和形態、例えば、水和形態及び無水形態で存在することができる。当然のことながら、本明細書の化合物はそのような溶媒和形態を全て包含する。明瞭化のために、これは、化合物の遊離形態の溶媒和(例えば、水和)形態、及び化合物の塩の溶媒和(水和)形態の両方を含む。
本明細書に記載の式Iは、その構成原子の全ての同位体を包含するものとする。例えば、H(又は水素)は、H、H(D)、及びH(T)などの水素のあらゆる同位体形態を含み、Cは、12C、13C、及び14Cなどの炭素のあらゆる同位体形態を含み、Oは、16O、17O及び18Oなどの酸素のあらゆる同位体形態を含み、Nは、13N、14N及び15Nなどの窒素のあらゆる同位体形態を含み、Fは、19F及び18Fなどのフッ素のあらゆる同位体形態を含む、などである。一態様において、式Iの化合物は、その中に含まれる原子の同位体を、それらの天然存在度に相当する量で含む。しかしながら、ある特定の例では、通常はより少ない量で存在する特定の同位体の1つ又は複数の原子を富化するのが望ましい場合もある。例えば、Hは、通常99.98%を超える存在量で存在するが、一態様では、本明細書に示されるいずれかの式の化合物は、Hが存在する1つ又は複数の位置でH又はHが富化されてもよい。別の態様では、本明細書に示されるいずれかの式の化合物が、放射性同位体、例えば、H及び14Cに富んでいる場合、化合物は、薬物及び/又は基質組織分布アッセイで有用である場合がある。当然のことながら、本出願は全てのこのような同位体形態を包含する。
式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩は、通常、活性成分又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又はそのような塩の溶媒和物を、薬学的に許容される剤形の中に含む医薬製剤の形態で、経口経路によって投与されることになる。処置されるべき障害及び患者に応じて、組成物は様々な用量で投与することができる。
上記の式Iの化合物の医薬製剤は、経口投与用に、特に錠剤又はカプセル剤の形態で、特に結腸を標的とした薬物放出を提供することを目的とした技術を用いて調製することができる(Patel,M.M.Expert Opin.Drug Deliv.2011,8(10),1247-1258)。
上述の式Iの化合物の医薬製剤は、単位剤形で簡便に投与することができ、医薬の分野で周知の方法のいずれかによって、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,PA.,(1985)に記載されているように調製することができる。
経口投与に好適な医薬製剤は、1種又は複数種の生理学的に適合した担体及び/又は添加剤を含んでもよく、固体形態としても液体形態としてもよい。錠剤及びカプセル剤は、結合剤、充填剤、滑沢剤及び/又は界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を用いて調製することができる。液体組成物は、懸濁剤、乳化剤及び/又は防腐剤などの従来の添加物を含有してもよい。液体組成物は、例えばゼラチンでカプセル化して、単位剤形にすることができる。固体の経口剤形としては、錠剤、ツーピース硬シェルカプセル剤、及び軟弾性ゼラチン(SEG)カプセル剤が挙げられる。このようなツーピース硬シェルカプセル剤は、例えば、式(I)の化合物をゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)シェルに充填することによって作製することができる。
乾燥シェル製剤は、通常、約40%~60%w/w濃度のゼラチン、約20%~30%濃度の可塑剤(グリセリン、ソルビトール又はプロピレングリコールなど)及び約30%~40%濃度の水を含む。防腐剤、染料、乳白剤及び風味剤などの他の材料も存在してもよい。液体充填材には、(ミツロウ、水素添加ヒマシ油又はポリエチレングリコール4000などの懸濁化剤とともに)溶解、可溶化又は分散された固体薬物、又は鉱油、植物油、トリグリセリド、グリコール、ポリオール及び界面活性剤などのビヒクル又はビヒクルの組合せ中の液体薬物が含まれる。
ヒトの治療処置における式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩の好適な1日用量は、約0.0001~100mg/kg体重である。
経口製剤が好ましく、特に、当業者に公知の方法によって製剤化されて0.1mg~1000mgの範囲の用量の活性化合物を提供することができる錠剤又はカプセル剤が好ましい。
6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態BのX線粉末ディフラクトグラムを示す。 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態BのDSCトレースを示す。 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態DのX線粉末ディフラクトグラムを示す。 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態D(ORTEP50)の単結晶構造を示す。 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドのMSA塩形態CのX線粉末ディフラクトグラムを示す。 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドのMSA塩形態CのDSCトレースを示す。
実施例
以下の非限定的な実施例を参照しながら、本出願の化合物をさらに説明する。
一般的実験条件
H NMRスペクトルは、特に明記しない限り、Bruker 300MHz、400MHz又は500MHz分光計を27℃で使用して得た。化学シフトは百万分率(ppm、δ単位)で表し、溶媒の残留モノHアイソトポログを基準としている(CHCl:7.24ppm;CHDCl:5.32ppm;CDS(=O)CDH:2.49ppm)。結合定数はヘルツ(Hz)の単位で与えられる。分裂パターンは見かけの多重度を表し、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)及びbr s(幅広い一重線)として指定される。LC-MSは、Waters SQD質量分析計を取り付けたWaters UPLC、又はShimadzu2020質量分析計を備えたShimadzu LC-20AD LC-20XR LC-30ADを使用して行った。報告される分子イオンは、特に明記しない限り、[M+H]+に相当し、複数の同位体パターンがある分子(Br、Clなど)では、報告される値は、特に明記しない限り、最低同位体質量で得られたものである。
フラッシュクロマトグラフィーは、Biotage(商標)製SP1(商標)精製システム、ISCO製CombiFlash(登録商標)Rf、又はThermo Fisher製Gilsonシステムで、順相(normal phase)シリカFLASH+(商標)(40M、25M又は12M)又はSNAP(商標)KP-Silカートリッジ(340、100、50又は10)、Agela製Flash Columnシリカ-CSカラムを、C18フラッシュカラムとともに使用する順相(straight phase)フラッシュクロマトグラフィー、又は標準フラッシュクロマトグラフィーを使用して実行した。概して、使用した溶媒は全て、市販されている分析用のものとした。無水溶媒は、反応用に常用されているものとした。実施例で使用した相分離器は、ISOLUTE(登録商標)Phase Separatorカラムである。以下に命名した中間体及び実施例は、Advanced Chemistry Development,Inc.(ACD/Labs)製ACD/Name12.01を使用して命名した。出発材料は、商業的供給源から得たか、又は文献経路で作製した。
粉末X線回折(XRPD)分析
XRPD分析は、Bruker AXS Inc(商標)(Madison、Wisconsin)から市販されているBruker D8回折計を使用して実行した。XRPDスペクトルは、シリコン単結晶ウェーハマウント(例えば、BrukerシリコンゼロバックグラウンドX線回折試料ホルダー)に分析用の材料の試料(およそ10mg)を載せ、顕微鏡スライドを用いて試料を薄層に広げることによって得た。試料を毎分30回転で回転させ(計数統計を改善するため)、1.5406オングストローム(即ち、約1.54オングストローム)の波長で、40kV及び40mAで操作される銅製長微小焦点管によって生じるX線を照射した。試料を、シータ-シータモードで5度~40度2シータの範囲にわたって、0.02度2シータ増分当たり1秒間曝露した(連続スキャンモード)。操作時間は、D8で約15分であった。
XRPD 2θ値は、妥当な範囲で、例えば、±0.2°の範囲内で変わることがあり、そのXRPD強度は、基本的に同じ結晶形態で測定される場合、例えば、好ましい配向を含む種々の理由で変動し得る。XRPDの原理は、例えば、Giacovazzo,C.et al.(1995),Fundamentals of Crystallography,Oxford University Press;Jenkins,R.and Snyder,R.L.(1996),Introduction to X-Ray Powder Diffractometry,John Wiley & Sons,New York;及びKlug,H.P.& Alexander,L.E.(1974),X-ray Diffraction Procedures,John Wiley and Sons,New Yorkなどの刊行物に記載されている。
DSC分析
DSC分析は、標準方法に従って調製した試料について、TA INSTRUMENTS(登録商標)(New Castle、Delaware)から入手可能なQ SERIES(商標)Q1000 DSC熱量計を使用して実行した。試料(およそ2mg)をアルミニウム試料パン中に秤量し、DSCに移した。機器を窒素により50mL/分でパージし、10℃/分の動的加熱速度を使用して22℃~300℃の間でデータを収集した。熱データは、標準的なソフトウェア、例えば、TA INSTRUMENTS(登録商標)のUniversal v.4.5Aを使用して分析した。
以下の略語を使用する。AcOH=酢酸、aq=水性、BAST=ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド、BocO=ジ-tert-ブチルデカーボネート(di-tert-butyl decarbonate)、Boc=t-ブチルオキシカルボニル、CDCl=重水素化クロロホルム、CDOD=重水素化メタノール、CHNO=ニトロメタン、DAST=ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド、DCE=1,2-ジクロロエタン、DCM=ジクロロメタン、DDQ=2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン、DEA=ジエチルアミン、DEAD=アゾジカルボン酸ジエチル、デス-マーチンペルヨージナン=1,1,1-トリス(アセチルオキシ)-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン、DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン、DMAP=2,6-ジメチルアミノピリジン、DMF=N,N-ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、DMSO-d=重水素化ジメチルスルホキシド、DPPA=ジフェニルホスホルアジデート、dppf=1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、DIAD=ジ-イソプロピル(E)-ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート、DSC=示差走査熱量測定法、DTAD=ジ-tert-ブチル(E)-ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート、ee=鏡像体過剰率、eq.=当量、ESI又はES=エレクトロスプレーイオン化、EtO=ジエチルエーテル、EtOAc又はEA=酢酸エチル、EtOH=エタノール、FA=ギ酸、グラブス触媒(1,3-ジメシチルイミダゾリン-2-イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、h=時間、HATU=(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチル(3-オキシド-1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジニル)メタンイミニウムヘキサフルオロホスフェート、HCl=塩酸、H=過酸化水素、HP=高圧、IPA=イソプロピルアルコール、KF=フッ化カリウム、LC=液体クロマトグラフィー、LiClO=過塩素酸リチウム、mmol=ミリモル、mCPBA=メタ-クロロ過安息香酸、MeOH=メタノール、min=分、MeCN又はCH3CN又はACN=アセトニトリル、MeNO=ニトロメタン、MS=質量=スペクトロメテリ(mass=spectrometery)、NBS=N-ブロモスクシンイミド、NH4Cl=塩化アンモニウム、NMP=N-メチル-2-ピロリドン、NMR=核磁気共鳴、Pd/C=パラジウム担持炭素、Pddba=トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、PdCl(dppf)=1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド、PE=石油エーテル、PPh=トリフェニルホスフィン、rt=室温、Rt又はRT=保持時間、Ruphos Pd G3=(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート;Pd-PEPPSI(商標)-IPent=ジクロロ[1,3-ビス(2,6-ジ-3-ペンチルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)、[1,3-ビス(2,6-ジ-3-ペンチルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)ジクロロパラジウム(II)、[1,3-ビス(2,6-ジ-3-ペンチルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド;Xphos Pd G2=クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)、X-Phosアミノビフェニルパラジウムクロリド;CataCXium A-Pd-G2=クロロ[(ジ(1-アダマンチル)-N-ブチルホスフィン)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)、sat=飽和、SFC=超臨界流体クロマトグラフィー、T3P=2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド、PPh3O=トリフェニルホスフィンオキシド、TBTU=2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボレート、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフラン、TLC=薄層クロマトグラフィー、TMS=トリメチルシリル、キサントホス=4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、CBr4=四臭化炭素、HBr=臭化水素酸、Cs2CO3=炭酸セシウム、MgSO4=硫酸マグネシウム、NaHCO3=重炭酸ナトリウム、DDQ=2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン、SOCl2=塩化チオニル、DIBAL-H=水素化ジイソブチルアルミニウム、NH4HCO3=炭酸水素アンモニウム、BINAP=2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、SM=出発材料、CH2Cl2=ジクロロメタン、Et3N=トリエチルアミン、HCO2H=ギ酸、LCMS=液体クロマトグラフィー-質量分析法、N2=二窒素、Na2SO4=硫酸ナトリウム、NH4CO3=炭酸アンモニウム、UV=紫外線、XPhos Pd G2=クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)、Pd(OAc)2=酢酸パラジウム(II)、ppt=沈殿物。
実施例の調製
中間体2:1-ブロモ-4-フルオロ-2-メチル-3-ニトロ-ベンゼン
1-フルオロ-3-メチル-2-ニトロ-ベンゼン(10.7g、68.98mmol)(中間体1)のTFA(50mL)中溶液に、濃HSO(20mL)を0℃でゆっくりと添加し、次いで、NBS(13.50g、75.87mmol)を小分けにして添加した。添加後、混合物を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を氷上に注ぎ、形成された沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、1-ブロモ-4-フルオロ-2-メチル-3-ニトロ-ベンゼン(中間体2)を白色固体として得た(14.80g、92%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)2.43(3H,s),7.03(1H,t),7.68(1H,dd).
中間体3:2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)プロパン酸
1-ブロモ-4-フルオロ-2-メチル-3-ニトロ-ベンゼン(13.8g、58.97mmol)(中間体2)と、アラニン(6.30g、70.76mmol)と、炭酸カリウム(24.45g、176.90mmol)とのDMF(15mL)中混合物を100℃で5時間撹拌し、次いで温度を110℃に昇温し、5時間撹拌した。混合物を氷上に注ぎ、1M HCl水溶液(約300ml)で0℃にてゆっくりと反応停止し、黄色懸濁液を得た。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、真空オーブン中、50℃で2日間乾燥させて、2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)プロパン酸(14.03g、78%)(中間体3)を黄色固体(幾らか不純物が存在)として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.39(3H,d),2.28(3H,s),4.20(1H,quin),6.12(1H,br d),6.68(1H,d),7.58(1H,d),12.98(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=303.
中間体4:メチル2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート
2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)プロパン酸(14.9g、49.16mmol)(中間体3)のMeOH(150mL)中溶液に、塩化チオニル(10.76mL、147.47mmol)を0℃で滴加し、この混合物を室温で終夜撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。反応混合物を、NaHCO飽和水溶液(約300ml)で0℃にてゆっくりと反応停止して、橙色懸濁液を得た。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて粗生成物を得た(14.6g)。固体をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~25%酢酸エチルで溶離)で精製して、メチル2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート(中間体4)を鮮橙色固体として得た(12.74g、82%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.52(3H,d),2.43(3H,s),3.76(3H,s),4.14(1H,quin),5.83(1H,br d),6.45(1H,d),7.48(1H,d);m/z(ES)[M+H]=317.
中間体5:7-ブロモ-3,8-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
メチル2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート(11.6g、36.58mmol)(中間体4)と、亜鉛(23.91g、365.77mmol)と、塩化アンモニウム(19.56g、365.77mmol)とのMeOH(100mL)中撹拌混合物に、氷の小片を0℃で添加した(発熱)。次いで、反応混合物を0℃で(氷浴)15分間撹拌した。水(2mL)を添加し、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。鮮橙色が消失した。この混合物を濾紙で濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、水で、次いでブラインで洗浄した。有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮して、メチル2-(2-アミノ-4-ブロモ-3-メチル-アニリノ)プロパノエートと7-ブロモ-3,8-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オンとの混合物を得た(9.8g)。
上記の固体のMeOH(100mL)中溶液に、ジオキサン中4M HClを2ml、室温で添加し、この混合物を室温で10分間撹拌した。さらに100mlのメタノールを添加し(遊離懸濁液にするため)、得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。この混合物をエーテル(約200ml)で希釈し、固体を濾過により回収し、エーテルで洗浄した。濾液を固体が沈殿するまで濃縮し、固体を濾過により回収した。この手順を数回反復して、生成物の最初の部分7.2gを得た。濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離)で精製し、生成物画分を濃縮し、得られた材料を上記の材料と合わせて、7-ブロモ-3,8-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(9.10g、98%)(中間体5)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.23(3H,d),2.24(3H,s),3.68(1H,q),3.75(br,1H),(6.54(1H,d),7.00(1H,d),9.77(1H,s);m/z(ES)[M+H]=255.
中間体6:7-ブロモ-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(8.91g、39.24mmol)を、7-ブロモ-3,8-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(9.1g、35.67mmol)(中間体5)のCHCl(400mL)中懸濁液に室温で添加し、この混合物を終夜撹拌した。LCMSは異物のない変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、NaHCO飽和溶液(約300ml)を添加し、黄色懸濁液を室温で4時間撹拌した。固体を濾過により回収し、水で洗浄した。固体を飽和NaHCO(100ml)中にスラリー化し、これを室温で1時間撹拌した。固体を濾過し、水で、次いでエーテルで洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(7.29g、81%)(中間体6)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.40(3H,s),2.50(3H,s)(DMSO-d6ピークとオーバーラップ),7.32-7.65(2H,m),11.76(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=253.
中間体7:7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン
(トリブチルスタンニル)メタノール(1142mg、3.56mmol)と、7-ブロモ-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(600mg、2.37mmol)(中間体6)と、Xphos Pd G2(280mg、0.36mmol)との1,4-ジオキサン(40mL)中混合物を、80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~15%メタノールで溶離)で精製して、7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(225mg、46%)(中間体7)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.31(3H,s),2.40(3H,s),4.58(2H,d),5.22(1H,t),7.33(1H,d),7.52(1H,d),11.53(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=205.
中間体8:7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン
HBr(15ml、132.59mmol)(水中48w%)中7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(223mg、1.09mmol)(中間体7)を、80℃で3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、ジエチルエーテルを残渣に添加し、混合物を超音波処理し、固体を回収して、7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(408mg、107%)(中間体8)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.36-2.45(6H,m),4.83(2H,s),7.34(1H,d),7.53(1H,d),11.63(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=267,269.
実施例1:5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン、HBr(37mg、0.10mmol)(中間体8)の懸濁液に、ACN(5ml)、6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(31.5mg、0.10mmol)(中間体32)及びDIPEA(79μl、0.45mmol)を添加し、反応混合物を70℃で1時間撹拌して、淡黄色懸濁液を得た。懸濁液を室温に冷却し、1滴の水を添加し、固体を濾過により回収し、アセトニトリルで3回洗浄し、乾燥させて、5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.016g、33%)(実施例1)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.07(3H,br s),2.42(3H,br d),2.56(4H,br s),2.76(3H,br s),3.14(4H,br s),3.61(2H,br s),7.23(1H,br d),7.42-7.67(2H,m),7.83(1H,br d),8.38(1H,br s),11.13-11.97(1H,m);m/z(ES)[M+H]=425.
実施例2:5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチルキノキサリン-2(1H)-オン、HBr(240mg、0.69mmol)(中間体8)、N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(202mg、0.69mmol)(中間体31)のアセトニトリル(13mL)中懸濁液に、DIPEA(0.723mL、4.14mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、逆相(C18カラム、0~100%ACN/水(0.2%水酸化アンモニウム)で溶離)で精製して、生成物を褐色固体として得た。固体をDCMとMeOHとの混合物(2:1)中に懸濁させ、濃縮してDCMを除去し、固体を濾過し、メタノールで洗浄した。固体をACN(3ml)に懸濁させ、1M HCl水溶液0.8mlを添加し、水(約3ml)で希釈し、凍結乾固して、生成物5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドのHCl塩(0.033g、11%)(実施例2)を得た。1HNMR(500MHz,DMSO-d6)2.45(3H,s),2.54(3H,s),2.81(3H,br d),3.24-3.56(6H,m),3.88-4.02(2H,m),4.54(2H,br s),7.48-7.71(3H,m),7.97(1H,br d),8.33(1H,br d),8.59(1H,br s),11.28(1H,br s),11.48-11.95(1H,m);m/z(ES)[M+H]=407.
実施例3:6-クロロ-5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
AcOH中HBr(2mL、0.18mmol)(33wt%)を、7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(36mg、0.18mmol)(中間体7)のNMP(2mL)中溶液に添加した。得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(0.25mL、1.43mmol)を、6-クロロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(48mg、0.19mmol)(中間体30)のNMP(2mL)中溶液に添加した。得られた混合物を100℃で18時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:YMC-Actus Triart C18、30*250、5μm;移動相A:水(0.05%NHO)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で41Bから61Bへ;254;220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-クロロ-5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(33.0mg、42%)(実施例3)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.41(3H,s),2.43(3H,s),2.54-2.62(4H,m),2.78(3H,d),3.05-3.11(4H,m),3.62(2H,s),7.24(1H,d),7.51(1H,d),7.65(1H,d),7.92(1H,d),8.41-8.45(1H,m),11.56(1H,s);m/z(ES)[M+H]=441.
実施例4:5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
AcOH中HBr(2mL、12.15mmol)(33wt%)を、7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(43mg、0.21mmol)(中間体7)のNMP(2mL)中溶液に添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。得られた固体のNMP(3mL)中溶液に、DIPEA(0.25mL、1.43mmol)及びN,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(42mg、0.18mmol)(中間体33)を添加した。得られた混合物を100℃で18時間撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:YMC-Actus Triart C18、30*250、5μmにより、アセトニトリル中水(0.05%NHOHを使用して精製した。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例4)(18.40mg、24%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.40(3H,s),2.43(3H,s),2.48(3H,s),2.55-2.63(4H,m),2.79(3H,d),2.87-2.94(4H,m),3.62(2H,s),7.24(1H,d),7.46(1H,d),7.51(1H,d),7.78(1H,d),8.39-8.44(1H,m),11.56(1H,s);m/z(ES)[M+H]=421.
中間体10:メチル5-ブロモ-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート
乾燥したフラスコに、アセトニトリル(300ml)中メチル5-ブロモピコリネート(中間体9)(24g、111.09mmol)、フッ化銀(II)(50g、342.78mmol)を添加し、この混合物をN下にて室温で1日間撹拌した。LCMSは約70%の変換を示した。別のバッチのAgF2(16g)を添加し、得られた混合物を室温で終夜、継続して撹拌した。混合物をセイライト(ceilite)で濾過し、アセトニトリルで、次いでDCMで洗浄し、濾液を濃縮して淡褐色固体を得た。残渣をDCMとNHCl飽和溶液とに分配し、白色懸濁液を得た。固体を濾別し、廃棄した。濾液を分液漏斗に移し、有機層を分離し、水性層を酢酸エチル(150ml×3)で抽出した。有機物を合わせ、脱水し(無水NaSO)、濾過し、固体沈殿物が出るまで濃縮した。固体を濾過により回収し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、フレーク状のオフホワイト色固体を得た。合わせた濾液を再度濃縮し、固体を濾過により回収して、合わせた生成物19.96gを得た。濾液の残部を濃縮し、シリカゲルカラム(ヘキサン中0~25%酢酸エチルで溶離)で精製して、所望の生成物の第2の部分をフレーク状の白色固体3.5gとして得た。全ての材料を合わせて、メチル5-ブロモ-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート(23.46g、90%)(中間体10)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)3.89(3H,s),7.93(1H,d),8.51(1H,t);m/z(ES)[M+H]=234.
中間体11:tert-ブチル4-(2-フルオロ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート
tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(28.0g、150.37mmol)と、メチル5-ブロモ-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体10)(23.46g、100.25mmol)と、RuPhos Pd G3(5.45g、6.52mmol)と、CsCO(82g、250.61mmol)との1,4-ジオキサン(400mL)中混合物を、N下にて80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水(250ml)で希釈し、酢酸エチル(250ml)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、水層を酢酸エチル(100ml×1)で抽出し、有機物を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで溶離)で精製して、生成物を黄色固体として得、その固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させ、濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、生成物を結晶性白色固体(24.8g)として得た。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムで再精製して、生成物1.9gをさらに得た。合計で収量は、tert-ブチル4-(2-フルオロ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体11)(26.7g、78%)になる。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.51(9H,s),3.12-3.28(4H,m),3.48-3.67(4H,m),3.98(3H,s),7.27(1H,d),7.99(1H,dd);m/z(ES)[M+H]=340.
中間体12:メチル6-フルオロ-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート
tert-ブチル4-(2-フルオロ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.9g、5.60mmol)(中間体11)のMeOH(10mL)中混合物に、ジオキサン(10ml、40.00mmol)中4M HClを室温で添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をエーテルで希釈し、固体を濾過により回収し、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、メチル6-フルオロ-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート(1.360g、78%)(中間体12)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)3.24(4H,br s),3.46(4H,br s),3.84(3H,s),7.65(1H,br t),7.94(1H,br d),9.43(2H,br s);m/z(ES)[M+H]=240.
中間体13:メチル5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート
HBr(15ml、132.59mmol)(水中48w%)中7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチルキノキサリン-2(1H)-オン(223mg、1.09mmol)(中間体7)を80℃で3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、DCMを残渣に添加し、濃縮して、7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチルキノキサリン-2(1H)-オンを黄色固体として得た。
上記の固体のアセトニトリル(20ml)中溶液に、メチル6-フルオロ-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート,2HCl(260mg、0.83mmol)(中間体12)、及びDIPEA(1.907ml、10.92mmol)を室温で添加し、反応混合物を70℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、0.5mlの水を添加し、固体を濾過により回収し、アセトニトリルで洗浄した。固体を乾燥させて、オフホワイト色固体を、メチル5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート(0.371g、80%)(中間体13)として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.42(6H,m),2.52-2.59(4H,m),3.20(4H,br d),3.61(2H,s),3.82(3H,s),7.23(1H,d),7.41-7.59(2H,m),7.91(1H,d),11.55(1H,s);m/z(ES)[M+H]=426.
実施例5:5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキサミド
密封した40mlバイアルに、メチル5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート(360mg、0.85mmol)(中間体13)及びアンモニア(15ml、105.00mmol、メタノール中7N)を入れ、この混合物を50℃で終夜撹拌した。LCMSは、まだ幾らか出発材料が残っていることを示した。混合物を濃縮し、メタノール中7Nアンモニア10mlを固体に添加し、この混合物を50℃で4時間撹拌して、白色懸濁液を得た。固体を濾過により回収し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例5)(340mg、98%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.40(3H,s),2.43(3H,s),2.56(4H,br s),3.14(4H,br s),3.61(2H,s),7.23(1H,d),7.46(1H,br s),7.48-7.58(2H,m),7.76(1H,br s),7.84(1H,br d),11.11-11.70(1H,m);m/z(ES)[M+H]=411.
中間体15:tert-ブチル4-(6-メトキシカルボニル-2-メチル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート
セプタムキャップを装着した40mLバイアルに、メチル5-ブロモ-6-メチルピコリネート(中間体14)(2g、8.69mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(3.24g、17.39mmol)、CsCO(5.66g、17.39mmol)及びRuphos Pd G3(0.727g、0.87mmol)を入れた。反応バイアルを真空下で排気し、窒素を充填した。1,4-ジオキサン(20mL)を添加し、反応バイアルを80℃に予熱した加熱ブロックに置き、16時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮した。残渣を、シリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで溶離)で精製して、tert-ブチル4-(6-メトキシカルボニル-2-メチル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体15)(2.090g、72%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,ジクロロメタン-d2)1.49(9H,s),2.59(3H,s),2.88-3.00(4H,m),3.55-3.65(4H,m),3.92(3H,s),7.32(1H,d),7.92(1H,d);m/z(ES)[M+H]=336.
中間体16:メチル6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート
塩化水素の1,4-ジオキサン(31.2ml、124.63mmol)中4M溶液を、tert-ブチル4-(6-(メトキシカルボニル)-2-メチルピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体15)(4.18g、12.46mmol)のDCM(30mL)中撹拌溶液に添加し、得られた溶液を室温で18時間撹拌した。溶媒を真空下で留去し、得られた固体をジエチルエーテル中にスラリー化し、固体を濾過により回収して、メチル6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体16)(3.80g、99%)を淡黄色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=236.
中間体18:メチル5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート
トリフェニルホスフィン(1.584g、6.04mmol)(4.4gを添加、1.6mmol/gのPPh3の負荷量に基づいて計算)を、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(419mg、2.01mmol)(中間体17)と、ペルブロモメタン(1.335g、4.03mmol)とをDCM(40mL)中で撹拌したスラリーに室温で添加した。得られた混合物を1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、DCM及びTHFで洗浄し、濾液を真空下で濃縮して、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オンを淡黄色固体として得た。
上記の新たに調製した7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オンのアセトニトリル(25mL)中スラリーに、メチル6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート,2HCl(590mg、1.91mmol)(中間体16)、及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(1754μl、10.07mmol)を添加し、この反応物を70℃に1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮し、NaHCO飽和水溶液で反応停止し、1時間撹拌した。固体を濾過により単離し、水で洗浄した。粗製固体を、シリカカラムクロマトグラフィーで、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、メチル5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体18)(0.263g、31%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.40-2.49(6H,m),2.62(4H,br s),2.97(4H,br s),3.72(2H,s),3.83(3H,s),7.30(1H,t),7.44(1H,d),7.52(1H,d),7.85(1H,d),12.45(1H,br s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.54(1F,s);m/z(ES)[M+H]=426.
実施例6:5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
メタノール中7Nアンモニア(16.47ml、115.26mmol)を、メチル5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体18)(0.2452g、0.58mmol)に、40mLシンチレーションバイアル中で添加し、密封し、室温で18時間撹拌した。追加の7N NH溶液(15mL)を反応混合物に添加し、50℃で終夜撹拌した。反応生成物を真空下で濃縮し、5mL MeOH中にスラリー化した。固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥させて、5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例6)(0.151g、64%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),2.45-2.49(3H,m),2.52-2.69(4H,m),2.94(4H,br s),3.71(2H,s),7.29(1H,t),7.40-7.54(3H,m),7.77-7.84(2H,m),12.43(1H,br s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.53(1F,s);m/z(ES)[M+H]=411.
中間体19:メチル5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート
HBr(15ml、132.59mmol)(水中48w%)中7-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジメチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体7)(223mg、1.09mmol)を80℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、DCMを残渣に添加し、混合物を超音波処理し、濃縮して、7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチルキノキサリン-2(1H)-オンを黄色固体として得た。
上記のもののアセトニトリル(20ml)中スラリーに、メチル6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキシレート,2HCl(中間体16)(337mg、1.09mmol)、及びDIPEA(1.907ml、10.92mmol)を添加した。反応混合物を70℃で2時間撹拌して透明な溶液を得た。得られた混合物を室温に冷却し、溶媒の半分を除去し、0.5mlの水を添加した。固体を濾過により回収し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥させて黄色固体を得た。この固体をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、メチル5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体19)(213mg、46%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.41(3H,s),2.43(3H,s),2.47(3H,s),2.58(4H,br s),2.95(4H,br s),3.63(2H,s),3.82(3H,s),7.24(1H,d),7.43(1H,d),7.51(1H,d),7.84(1H,d),11.55(1H,s).m/z(ES)[M+H]=422.
実施例7:5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
密封した40mlバイアルに、メチル5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体19)(210mg、0.50mmol)及びアンモニア(15ml、105.00mmol、メタノール中7N)を入れ、この反応物を50℃で終夜撹拌した。反応は完了しなかった。混合物を濃縮し、メタノール中7Nアンモニア10mlをこの固体に添加した。バイアルにキャップをし、50℃で4時間撹拌して、白色懸濁液を得た。この混合物を室温に冷却し、固体を濾過により回収し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例7)(191mg、94%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.41(3H,s),2.44(3H,s),2.49(3H,s),2.58(4H,br s),2.92(4H,br s),3.63(2H,br s),7.24(1H,br d),7.42(1H,br s),7.46(1H,br d),7.51(1H,br d),7.79(2H,br d),10.53-11.23(1H,m);m/z(ES)[M+H]=407.
中間体21:2-アミノブタン酸メチル
2-アミノブタン酸(中間体20)(5g、48.49mmol)のメタノール(35mL)中スラリーを氷浴で冷却した。塩化チオニル(11mL、150.72mmol)を上記の混合物に0℃で滴加した。反応物を室温に加温し、終夜撹拌した。透明な溶液を濃縮乾固して残渣を得た。得られた固体をエーテル中に懸濁させ、濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、2-アミノブタン酸メチル.HCl(中間体21)(7.35g、99%)を白色固体としてHCl塩として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)0.92(3H,t),1.76-1.93(2H,m),3.75(3H,s),3.95-4.05(1H,m),8.53(3H,br s).
中間体23:メチル2-(4-ブロモ-3-クロロ-2-ニトロ-アニリノ)ブタノエート
フラスコに、1,4-ジオキサン(30mL)中、2-アミノブタン酸メチル,HCl(中間体21)(1.811g、11.79mmol)、1-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-3-ニトロベンゼン(中間体22)(2.0g、7.86mmol)を入れ、DIPEA(8.24mL、47.16mmol)を添加し、この混合物を105℃で24時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで溶離)で精製して、メチル2-(4-ブロモ-3-クロロ-2-ニトロ-アニリノ)ブタノエート(中間体23)(2.100g、76%)を鮮黄色油状物として得、静置後、これが黄色固体に変化した。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)0.99(3H,t),1.78-1.89(1H,m),1.91-2.02(1H,m),3.77(3H,s),4.04(1H,q),5.63(1H,br d),6.55(1H,d),7.52(1H,d);m/z(ES)[M+H]=351.
中間体24:7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
亜ジチオン酸ナトリウム(3.05g、17.49mmol)を、メチル2-(4-ブロモ-3-クロロ-2-ニトロ-アニリノ)ブタノエート(中間体23)(2.05g、5.83mmol)のDMSO(50mL)中撹拌混合物に添加し、この混合物を120℃で3時間撹拌した。混合物を水で反応停止し、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~55%酢酸エチル)で精製して、ピーク1を、7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体25)(0.319g、19%)として、淡黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)1.31(3H,t),2.89(2H,q),7.56-7.67(2H,m);m/z(ES)[M+H]=287,289
また、ピーク2を、7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体24)(0.895g、53%)として、黄色油状物として得、静置すると、これが黄色固体に変化した。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.04(3H,t),1.75-1.84(1H,m),1.85-1.93(1H,m),3.89(1H,dd),6.51(1H,d),7.12(1H,d),7.82(1H,br s).m/z(ES)[M+H]=289,291.
中間体25:7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(772mg、3.40mmol)を、7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体24)(895mg、3.09mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)中混合物に、室温で添加し、得られた懸濁液を室温で3時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をNaHCO飽和溶液で処理し、室温で2時間撹拌した。固体を濾過により回収し、NaHCO飽和溶液、水で洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体25)(780mg、88%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)1.31(3H,t),2.89(2H,q),7.56-7.67(2H,m);m/z(ES)[M+H]=287,289.
中間体26:8-クロロ-3-エチル-7-ビニル-1H-キノキサリン-2-オン
7-ブロモ-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体25)(1.05g、3.65mmol)と、トリブチル(ビニル)スタンナン(1.737g、5.48mmol)と、Pd(PPh(0.422g、0.37mmol)とのトルエン(50mL)中混合物をN下にて110℃で2時間撹拌した。LCMSは約44%の出発材料が残っていることを示した。混合物を、継続してこの温度で4.5時間、次いで80℃で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離)で精製して、難溶解性の所望の生成物である8-クロロ-3-エチル-7-ビニル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体26)(0.850g、99%)を淡黄色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=235(生成物にはPPhOが混入していた)。
中間体27:5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド
四酸化オスミウムのHO溶液(0.568mL、0.07mmol)を、8-クロロ-3-エチル-7-ビニル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体26)(850mg、3.62mmol)と、2,6-ルチジン(0.844mL、7.24mmol)と、過ヨウ素酸ナトリウム(3099mg、14.49mmol)とのTHF(50mL)/水(10mL)/tert-ブタノール(3.46mL、36.22mmol)中溶液に添加し、室温で終夜撹拌して、黄色懸濁液を得た。反応生成物を濃縮し、NHCl飽和水溶液とDCMとに分配し、層を分離した。水性層をDCMで抽出し、合わせた有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで溶離)で精製して、5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体27)(808mg、94%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.34-1.42(3H,m),3.03(2H,q),7.88(2H,d),8.99-9.38(1H,m),10.54(1H,s);m/z(ES)[M+H]=237.
中間体28:8-クロロ-3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
MeOH(30mL)中5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体27)(808mg、3.41mmol)を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(1292mg、3.41mmol)(塩基性アルミナに10wt%担持)を一度に添加した。反応混合物を、0℃で40分間、継続して撹拌した。LCMSは、幾らか出発材料が残っていることを示した。さらに213mgのNaBH(10wt%)をこの混合物に添加し、撹拌を0℃で10分間継続した。混合物に1mlの水を添加し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~25%メタノールで溶離)で精製して、8-クロロ-3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体28)(625mg、77%)を得た(26%の過還元された副生成物が混入)。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)1.27-1.34(3H,m),2.91(2H,q),4.79-4.82(2H,m),7.54(1H,d),7.75(1H,d);m/z(ES)[M+H]=239.
中間体29:7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン
四臭化炭素(1612mg、4.86mmol)を、8-クロロ-3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体28)(580mg、2.43mmol)と、トリフェニルホスフィン(1275mg、4.86mmol)とのCHCl(40mL)中溶液に、0℃で一度に添加し、この混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで溶離)で精製して、純粋な7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体29)(200mg、27%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.83(2H,q),4.85(2H,s),7.51(1H,d),7.71(1H,d),11.89(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=301,303.
実施例8:6-クロロ-5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.058mL、0.33mmol)を、7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体29)(25mg、0.08mmol)と、6-クロロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(中間体30)(27.2mg、0.08mmol)とのアセトニトリル(4mL)中撹拌懸濁液に添加し、得られた混合物を70℃で1.5時間撹拌して懸濁液を得た。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、分析用精製グループに供し、精製後、6-クロロ-5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例8)(24.00mg、61%)を黄色固体として得た。精製条件(アキラル):カラム(Xbridge C18 19mm×100mm 5μm、移動相A:0.2%NHOHを伴うHO、PH10、移動相B:アセトニトリル;勾配B%:8分かけて13から95%Bへ;流速:20mL/分;濃度:DMSO中35mg/ml;負荷量(mg/注入):15;カラム温度:室温。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.23(3H,t),2.66(4H,br s),2.76-2.92(5H,m),3.13(4H,br s),3.77(2H,s),7.44(1H,d),7.69(2H,dd),7.94(1H,d),8.43(1H,q),10.75-11.45(1H,m);m/z(ES)[M+H]=475.
実施例9:5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.116mL、0.66mmol)を、6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(中間体32)(51.6mg、0.17mmol)と7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-エチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体29)(50mg、0.17mmol)とのアセトニトリル(4mL)中撹拌懸濁液に添加し、得られた混合物を70℃で1.5時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、生成物とPPh3Oとの混合物を得た。材料を精製のための分析用グループに供し、精製後、5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例9)(47.0mg、62%)を黄色固体として得た。精製条件(アキラル):カラム(Xbridge C18 19mm×100mm 5μm、移動相A:0.2%NHOHを伴うHO、PH10、移動相B:アセトニトリル;勾配B%:8分かけて13から95%Bへ;流速:20mL/分;濃度:DMSO中35mg/ml;負荷量(mg/注入):15;カラム温度:室温。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.63(4H,br s),2.76(3H,d),2.82(2H,q),3.19(4H,br s),3.75(2H,s),7.43(1H,d),7.52-7.64(1H,m),7.70(1H,d),7.84(1H,d),8.39(1H,q),11.17-11.55(1H,m);m/z(ES)[M+H]=459.
実施例10:5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.081mL、0.46mmol)を、N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体31)(34.0mg、0.12mmol)と、7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-エチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体29)(35mg、0.12mmol)とのアセトニトリル(4mL)中撹拌懸濁液に添加し、得られた混合物を70℃で1.5時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、得られた残渣を精製のための分析用グループに供し、精製後、5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例10)(13.00mg、20%)を白色固体として得た。精製条件(アキラル)カラム(Xbridge C18 19mm×100mm 5μm、移動相A:0.2%NHOHを伴うHO、PH10、移動相B:アセトニトリル;勾配B% 8分かけて13から95%Bへ;流速:20mL/分;濃度:DMSO中35mg/ml;負荷量(mg/注入):15;カラム温度:室温。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.24(3H,t),2.79(3H,d),2.86(2H,q),3.22-3.37(8H,m,水ピークに統合),4.39-4.65(2H,m),7.46(1H,dd),7.57(1H,br d),7.79-7.90(2H,m),8.32(1H,d),8.43(1H,br d),11.87-12.21(1H,m).m/z(ES)[M+H]=441.
実施例11:5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.111mL、0.64mmol)を、N,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(中間体33)(48.9mg、0.16mmol)と、7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-エチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体29)(48mg、0.16mmol)とのアセトニトリル(10mL)中撹拌懸濁液に添加し、得られた混合物を70℃で2時間撹拌して懸濁液を得た。LCMSは十分な変換を示した。混合物を室温に冷却し、固体を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例11)(42.0mg、58%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.65(4H,br s),2.78-2.88(5H,m),2.95(4H,br s),3.38 (3H,s,水ピークとオーバーラップ),3.76(2H,s),7.47(2H,dd),7.71(1H,d),7.79(1H,d),8.42(1H,br d),11.59-11.99(1H,m);m/z(ES)[M+H]+=455.
中間体35:1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロ-ベンゼン
1,3-ジフルオロ-2-ニトロベンゼン(中間体34)(19.5g、122.57mmol)と、NBS(26.2g、147.08mmol)との硫酸(150mL)中混合物を、80℃で終夜撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を室温に冷却し、氷上にゆっくりと注いだ。この混合物を酢酸エチル(200ml)で抽出し、有機層を水(50ml×2)、NaHCO飽和溶液(50ml×2)、ブラインで洗浄し、脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~20%酢酸エチルで溶離)で精製して、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロ-ベンゼン(中間体35)(26.8g、92%)を淡黄色油状物として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)7.42-7.73(1H,m),8.06-8.26(1H,m);m/z(ES)[M+H]=238.
中間体36:メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-ヒドロキシ-ブタノエート
DIPEA(8.56mL、48.99mmol)を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロ-ベンゼン(中間体35)(5.3g、22.27mmol)とメチル2-アミノ-3-ヒドロキシブタノエート,HCl(4.53g、26.72mmol)との1,4-ジオキサン(50mL)中撹拌溶液に、室温でゆっくりと添加し、得られた混合物を40℃で3時間撹拌した。LCMSは、幾らか出発材料が残っていることを示した。この混合物に、800mgのDL-トレオニンメチルエステルHCl塩を添加し、次いで、この混合物を40℃で終夜、継続して撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~30%酢酸エチルで溶離)で精製して、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-ヒドロキシ-ブタノエート(中間体36)(4.69g、60%)を鮮橙色固体として得た(HNMRは、これがジアステレオマーの混合物であることを示した)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.30-1.44(3H,m),3.81(3H,s),4.00-4.22(1H,m),4.22-4.48(1H,m),6.32-6.68(1H,m),7.40-7.66(2H,m);m/z(ES)[M+H]=351,353.
中間体37:メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-フルオロ-ブタノエート
DAST(0.919mL、6.95mmol)を、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-ヒドロキシ-ブタノエート(中間体36)(2.22g、6.32mmol)のCHCl(40mL)中混合物に、0℃で10分かけてゆっくりと添加し、この混合物を0℃で20分間撹拌した。LCMS及びTLCは、出発材料が残っていることを示した。この混合物に、0.4mlのDASTを添加し、反応生成物をさらに10分撹拌した。混合物をNaHCO飽和溶液で反応停止し、DCMで抽出した。有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮して黄色油状物を得た。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~30%酢酸エチルで溶離)で精製して、ピーク2を、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-フルオロ-ブタノエート(1.110g、50%)(中間体37)として、黄色油状物として得、ピーク4を、出発材料であるメチル2-((4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロフェニル)アミノ)-3-ヒドロキシブタノエート(0.300g、13%)として他の副生物とともに得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.37-1.51(3H,m),2.80-2.93(0.5H,m),3.00(0.5H,br d),3.75(1.5H,s),3.85(1.5H,s),4.40-4.56(0.5H,m),5.01-5.23(0.5H,m),6.43-6.58(0.5H,m),6.71-6.74(0.5H,m),7.38-7.69(2H,m).m/z(ES)[M+H]=353.
中間体38:7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-フルオロ-ブタノエート(中間体37)(1.11g、3.14mmol)と、亜鉛(2.466g、37.72mmol)と、塩化アンモニウム(3.36g、62.87mmol)とのMeOH(20mL)中混合物に、水(2mL)を添加し、この混合物を室温で10分間撹拌した。橙色が消失し(発熱)、LCMSは十分な変換を示した。混合物を濾過し、固体をメタノールで洗浄し、濾液を濃縮した。得られた残渣をDCMに溶解させ、有機物を水で洗浄し、脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~30%酢酸エチル)で精製して、メチル2-((2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロフェニル)アミノ)-3-フルオロブタノエート(0.533g、52%)を淡黄色固体として得た。
上記の黄色固体を15mlのメタノールに溶解させ、メタノール中0.5 1M HClを添加し、反応物を室温で4時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を除去し、残渣をDCM/メタノール(5:1)で希釈した。有機層を50%NaHCO溶液で1回洗浄し、脱水し(無水NaSO)、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~31%酢酸エチルで溶離)で精製して、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体38)(0.337g、37%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)1.27-1.46(3H,m),4.26(1H,dd),4.90-5.12(1H,m),6.50(1H,dd),6.97(1H,dd).m/z(ES)[M+H]=291,293.
中間体39:7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(289mg、1.27mmol)を、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体38)(337mg、1.16mmol)のCHCl(10mL)中スラリーに添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をNaHCO飽和溶液(約20ml)で希釈し、この懸濁液を室温で3時間撹拌した。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体39)(333mg、100%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)1.65-1.84(3H,m),5.87-6.18(1H,m),7.50-7.60(1H,m),7.61-7.78(1H,m).m/z(ES)[M+H]=289,291.
中間体40:8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
Pd-PEPPSI(商標)-IPent触媒(26mg、0.03mmol)と、(トリブチルスタンニル)メタノール(1638mg、5.10mmol)と、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体39)(590mg、2.04mmol)との1,4-ジオキサン(25mL)中混合物を脱気し、Nを埋め戻し、混合物を80℃で17時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を、シリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで(残っているSMを回収するため)、次いでDCM中0~20%メタノールにより、溶離)で精製して、8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体40)(282mg、57%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.58-1.81(3H,m),4.67(2H,br d),5.46(1H,br t),5.87-6.24(1H,m),7.33-7.48(1H,m),7.65(1H,br d),12.65-12.83(1H,m);m/z(ES)[M+H]=241.
中間体41:7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-1H-キノキサリン-2-オン
トリフェニルホスフィン(1223mg、4.66mmol)と、8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(280mg、1.17mmol)(中間体40)とのCHCl(15mL)中懸濁液を0℃に冷却し、四臭化炭素(1546mg、4.66mmol)を添加すると、混合物は瞬時に透明且つ紫色になり、この混合物をこの温度で10分間継続して撹拌すると、混合物は黄色溶液になり、LCMSで調べると、十分な変換(異物がないわけではない)を示し、混合物を濃縮し、シリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、主要なピークを7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体41)として得、これには幾らか不純物が混入していた。濃縮して、2.5gの固体(理論上の質量は353mgであり、100%収率を仮定して、次の工程に持ち越した)を得た。m/z(ES)[M+H]=303,305.
実施例12及び実施例13:6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S及び1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.265mL、1.52mmol)を、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体41)(115mg、0.38mmol)と、6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(94mg、0.30mmol)(中間体32)とのアセトニトリル(20mL)中混合物に添加し、得られた混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣をDMSO(約4ml)に溶解させ、C18逆相カラム(0~100%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製した。画分を含有する生成物を合わせ、凍結乾固した。材料をGilson(0~80%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で再精製して、生成物6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S及び1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドを得た。鏡像異性体をキラルカラムにより分離した。キラル精製条件:カラム情報:chiralpak OD 4.6mm×100mm 5μm、移動相A:CO(100%)、移動相B:0.2%NHOHを伴うメタノール、6分にわたり無勾配25%B、流速:4.0mL/分、希釈剤:メタノール、カラム温度:室温、出口圧力(SFC):N/A。
ピーク1:白色固体を水及びACN水溶液0.1mLで希釈した。0.5M HClを添加し、この混合物を凍結乾固して、異性体1である、6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S又は1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドをHCl塩(実施例12、絶対立体化学は未決定)(5.42mg、10.90μmol、3%)として、HCl塩として黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.54-1.73(3H,m),2.70-2.87(3H,m),3.53-3.90(8H,m),4.57(2H,br s),5.79-6.21(1H,m),7.59-7.81(3H,m),7.87(1H,d),8.43(1H,br d),11.40-11.85(1H,m),12.78-13.14(1H,m);m/z(ES)[M+H]=461,>95%ee.
ピーク2:白色固体を水及びACN水溶液0.1mLで希釈した。0.5M HClを添加し、この混合物を凍結乾固して、異性体2である、6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S又は1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドをHCl塩として得た(実施例13、絶対立体化学は未決定)。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.49-1.83(3H,m),2.77(3H,br d),3.46-3.91(8H,m),4.56(2H,br s),5.80-6.26(1H,m),7.52-7.80(3H,m),7.87(1H,br d),8.43(1H,br d),11.44-11.82(1H,m),12.77-13.24(1H,m);m/z(ES)[M+H]=461,>95% ee.
実施例14及び実施例15:5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S及び1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-(1-フルオロエチル)キノキサリン-2(1H)-オン(中間体41)(138mg、0.41mmol)と、N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(126mg、0.41mmol)(中間体33)とのアセトニトリル(13mL)中懸濁液に、DIPEA(429μl、2.46mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で3時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。反応生成物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、ラセミ生成物5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S/1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミドを淡黄色固体として得た(169mg)。鏡像異性体を、キラル分離により分離した。キラル精製条件:カラム情報:chiralpak OD 21.2mm×250mm 5μm、移動相A:CO(100%)、移動相B:0.2%NHOHを伴うメタノール、無勾配:12分にわたり25%B、流速:70.0mL/分、濃度:メタノール中8.45mg/ml、負荷量:4.23mg/注入、カラム温度:室温、出口圧力(SFC):N/A。
キラル分離後、各異性体を逆相カラム(0~60%ACN/水/0.2%水酸化アンモニウムで溶離)で再精製して以下を得た。
ピーク1:5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S又は1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、異性体1(実施例14、絶対立体化学は未決定)(30.7mg、0.067mmol、16%)を白色固体として。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.40-1.70(3H,m),2.48(3H,s),2.54-2.69(4H,m),2.79(3H,d),2.94(4H,br s),3.74(2H,s),5.83-6.22(1H,m),7.17-7.41(1H,m),7.47(1H,d),7.65(1H,d),7.78(1H,d),8.40(1H,br d),11.65-12.88(1H,m);m/z(ES)[M+H]=457;>98% ee.
ピーク2:5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S又は1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、異性体2(実施例15、絶対立体化学は未決定)(37mg、0.081mmol、20%)を白色固体として。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.68-1.88(3H,m),2.51(3H,s),2.71(4H,br s),2.86-3.12(7H,m),3.81(2H,s),5.92-6.29(1H,m),7.34(1H,d),7.44(1H,t),7.76(1H,d),7.95(1H,br d),7.99(1H,d),10.24(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=457;94.5% ee.
中間体43:メチル2-(4-ブロモ-3-クロロ-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート
フラスコに、1,4-ジオキサン(70mL)中、アラニン酸メチル,HCl(中間体42)(1.851g、13.26mmol)及び1-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-3-ニトロベンゼン(中間体22)(2.25g、8.84mmol)を入れた。DIPEA(9.27mL、53.06mmol)を添加し、この混合物を105℃で24時間撹拌して、褐色溶液を得た。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~30%酢酸エチルで溶離)で精製して、メチル2-(4-ブロモ-3-クロロ-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート(中間体43)(2.120g、71%)を鮮黄色油状物として得、静置後、これが黄色固体に変化した。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.52(3H,d),3.77(3H,s),6.53(1H,d),7.15(1H,t),7.53(1H,d),7.78(1H,dd);m/z(ES)[M+H]=337.
中間体44:7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
亜ジチオン酸ナトリウム(3.28g、18.84mmol)を、メチル2-(4-ブロモ-3-クロロ-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート(中間体43)(2.12g、6.28mmol)のDMSO(50mL)中撹拌溶液に添加し、この混合物を120℃で5時間撹拌した。LCMS及びTLCは十分な変換を示した。混合物を水で反応停止し、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~55%酢酸エチル)で精製して、7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体45)(0.055g、3%)、m/z(ES+)[M+H]+273,275、及び7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体44)(0.190g、11%)、m/z(ES)[M+H]=275,277を得た。
中間体45:7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(157mg、0.69mmol)を、7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体44)(190mg、0.69mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)中混合物に添加し、得られた混合物を室温で終夜撹拌し、LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣をNaHCO飽和溶液で処理した。混合物を室温で4の間撹拌し、固体を濾過により単離し、NaHCO飽和溶液及び水で洗浄した。次いで、固体をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体45)(122mg、65%)を黄色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=273,275.
中間体46:8-クロロ-3-メチル-7-ビニル-1H-キノキサリン-2-オン
7-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体45)(122mg、0.45mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(51.5mg、0.04mmol)と、トリブチル(ビニル)スタンナン(212mg、0.67mmol)とのトルエン(15ml)中混合物をN下にて110℃で16時間撹拌した。LCMSは反応の完了を示した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~16%メタノールで溶離)で精製して、8-クロロ-3-メチル-7-ビニル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体46)(98mg、100%)を褐色固体として得た(PPhOが混入)。m/z(ES)[M+H]=221.
中間体47:5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド
O中四酸化オスミウム(0.1mL、0.01mmol)を、8-クロロ-3-メチル-7-ビニル-1H-キノキサリン-2-オン(140mg、0.63mmol)(中間体46)と、2,6-ルチジン(0.148ml、1.27mmol)と、過ヨウ素酸ナトリウム(543mg、2.54mmol)とのTHF(10mL)/水(2mL)/tert-ブタノール(0.607mL、6.34mmol)中溶液に添加し、室温で終夜撹拌して、黄色懸濁液を得た。LCMS及びTLCは、まだ出発材料が残っていることを示した。混合物に、THF(10ml)/水(2.000ml)、200mgの過ヨウ素酸ナトリウム、0.3mlの四酸化オスミウムを添加し、この混合物を、室温で5時間、継続して撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。反応生成物を水で希釈し、NHCl飽和溶液を添加し、DCMで抽出した。合わせた有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体47)(141mg、100%)を黄色固体として得た(あまり純粋ではなく、次の工程に持ち越した)。m/z(ES)[M+H]=223.
中間体48:8-クロロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
水素化ホウ素ナトリウム(23.96mg、0.63mmol)を、5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体47)(141mg、0.63mmol)の、MeOH(16mL)とDCM(8.00mL)との0℃に冷却した混合物中冷却溶液に添加し、この混合物を0℃で1時間、継続して撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物に1mlの水を添加し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中40~100%酢酸エチルで、次いでDCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、8-クロロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体48)(142mg、100%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),4.65(2H,br d),5.53(1H,br t),7.46(1H,br d),7.69(1H,br d),11.77(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=225.
中間体49:7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
CHCl(20ml)中、8-クロロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体48)(142mg、0.63mmol)及びトリフェニルホスフィン(332mg、1.26mmol)を0℃に冷却した。ペルブロモメタン(419mg、1.26mmol)を一度に添加し、この混合物を0℃で1時間、及び室温で2時間撹拌した。LCMSは反応進行がないことを示した。混合物に、第2の部分のトリフェニルホスフィン(332mg、1.26mmol)及びペルブロモメタン(419mg、1.26mmol)を室温で添加し、この混合物を1時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離)で精製して、生成物7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オンを黄色固体(中間体49)(32mg、18%)として得た。DCM中20%メタノールでさらに溶離して、第2の部分である100mg(55%)の生成物を褐色固体(純度47%)として得た。m/z(ES)[M+H]=287,289.
実施例16:5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.053mL、0.31mmol)を、N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(22.43mg、0.08mmol)(中間体31)と、7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体49)(22mg、0.08mmol)とのアセトニトリル(4mL)中混合物に添加し、得られた懸濁液を70℃で1時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣をDMSOに溶解させ、逆相C18カラム(0~100%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製した。純生成物を含有する画分を凍結乾固して、5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(20mg、56%)を得た。エーテル中2M HClを1mL添加し、溶媒を真空下で留去して、対応するHCl塩を黄色固体(実施例16)として得た。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)2.96-3.03(3H,m),3.48-3.86(6H,m),4.04-4.41(2H,m),4.78(2H,s),4.86(3H,d,水ピークに統合), 7.74(1H,d),7.84(1H,d),8.14(1H,dd),8.31(1H,d),8.47(1H,d);m/z(ES)[M+H]=427.
実施例17:5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.061mL、0.35mmol)を、6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体32)(27.1mg、0.09mmol)と、7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体49)(50mg、0.09mmol)(純度約50%)とのアセトニトリル(5mL)中混合物に添加し、得られた溶液を70℃で1時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣をDMSOに溶解させ、逆相C18カラム(0~100%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製し、次いで、逆相C18カラム(0~100%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で2回目の精製をした。最後に材料を、逆相カラム(0~100%ACN/水/水酸化アンモニウム、PH約10で溶離)で3回目の精製をして、5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例17)(16.50mg、43%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.37-2.47(3H,m),2.63(4H,br s),2.76(3H,d),3.13-3.23(4H,m),3.74(2H,s),7.45(1H,d),7.57(1H,dd),7.68(1H,d),7.84(1H,d),8.39(1H,br d),10.71-12.11(1H,m);m/z(ES)[M+H]=445.
実施例18:5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.061mL、0.35mmol)を、N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体33)(26.7mg、0.09mmol)と、7-(ブロモメチル)-8-クロロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(50mg、0.09mmol)(中間体49、純度約50%)とのアセトニトリル(5mL)中混合物に添加し、得られた溶液を70℃で1時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣をDMSOに溶解させ、残渣を逆相C18カラム(0~100%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製した。画分を濃縮した後に、残渣を逆相C18カラム(0~100%ACN/水/水酸化アンモニウム、PH約10で溶離)で再精製した。純粋な画分を凍結乾固して、5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例18)(18.4mg、48%)を遊離塩基として得た。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)2.53(6H,d),2.76(4H,br s),2.94(3H,s),3.04(4H,br t),3.86(2H,s),7.48(1H,d),7.51-7.60(1H,m),7.69(1H,d),7.86(1H,d);m/z(ES)[M+H]=441.
中間体50:7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
塩化アンモニウム(6.70g、125.31mmol)を、メチル2-((4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロフェニル)アミノ)-3-ヒドロキシブタノエート(中間体36)(4.4g、12.53mmol)と亜鉛(8.19g、125.31mmol)とのMeOH(65mL)中懸濁液に、0℃で添加した。これに水(2mL)を添加し、この混合物を0℃で60分間撹拌した。橙色が消失して十分な変換を示し、LCMSは反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を濃縮した。残渣を酢酸エチル/メタノール(10/1)で希釈し、有機物を、水(約20ml)、ブラインで洗浄し、脱水し(無水NaSO)、濃縮して、中間体メチル2-((2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロフェニル)アミノ)-3-ヒドロキシブタノエートを得た。
上記の固体をメタノール(約30ml)中にスラリー化し、ジオキサン中4M HCl(約1ml)を添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離)で精製して、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体50)(3.20g、88%)を黄色固体として得た。(ジアステレオマーの混合物)。m/z(ES)[M+H]=289,291.
中間体51:7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-ヒドロキシエチル)-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(432mg、1.90mmol)を、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体50)(500mg、1.73mmol)のCHCl(30mL)中懸濁液に添加し、この混合物を室温で終夜撹拌した。LCMSは異物のない変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、NaHCO飽和溶液(約100ml)を添加し、この混合物を室温で3時間撹拌した。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-ヒドロキシエチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体51)(439mg、88%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.39(3H,d),4.78-5.31(2H,m),7.39-7.71(2H,m),12.72(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=287,289.
中間体52:3-アセチル-7-ブロモ-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
DMSO(0.651mL、9.17mmol)のDCM中溶液を、塩化オキサリル(3.06mL、6.12mmol)(DCM中2M)のジクロロメタン(20ml)中撹拌溶液に-78℃で滴加した。7-ブロモ-8-フルオロ-3-(1-ヒドロキシエチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体51)(439mg、1.53mmol)の溶液を、上記の反応混合物にゆっくりと添加し、得られたスラリーを-78℃で15分間撹拌した。トリエチルアミン(1.279mL、9.17mmol)を滴加し、得られたスラリーを0℃でさらに30分撹拌した。LCMSは所望の生成物の形成を示した。水(30ml)を添加し、この混合物をジクロロメタン/MeOH(5:1)(2×50ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒を真空下で留去し、残渣を逆相C18カラム(0~100%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製して、3-アセチル-7-ブロモ-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体52)(85mg、19%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.52-2.66(3H,m),7.42-7.76(2H,m),13.03(1H,br s).m/z(ES)[M+H]=285,287.
中間体53:7-ブロモ-3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
DAST(0.148mL、1.12mmol)を、3-アセチル-7-ブロモ-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体52)(80mg、0.28mmol)のCHCl(20mL)中懸濁液に室温で添加し、得られた懸濁液を室温で24時間撹拌した。LCMSは42%の生成物の形成を示した。混合物を、週末にわたり継続して撹拌した。混合物に水を添加し、DCMで抽出した。有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、7-ブロモ-3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体53)(65.0mg、75%)を淡黄色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=307,309.(材料はあまり純粋ではなく、次の工程に持ち越した)。
中間体54:3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
(トリブチルスタンニル)メタノール(102mg、0.32mmol)と、Xphos Pd G2(24.98mg、0.03mmol)と、7-ブロモ-3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体53)(65mg、0.21mmol)との1,4-ジオキサン(10mL)中混合物を、N雰囲気下にて80℃で6時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を真空下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体54)(55.0mg、100%)を褐色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=259.
中間体55:7-(ブロモメチル)-3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
CBr(129mg、0.39mmol)を、3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体54)(67mg、0.26mmol)と、トリフェニルホスフィン(102mg、0.39mmol)とのCHCl(6mL)中混合物に0℃で添加し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を真空下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離)で精製して、7-(ブロモメチル)-3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体55)(56.0mg、67%)を白色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=321,323.
実施例19:5-[4-[[2-(1,1-ジフルオロエチル)-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3-(1,1-ジフルオロエチル)-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体55)(56mg、0.16mmol)と、N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体33)(48.2mg、0.16mmol)とのアセトニトリル(4mL)中懸濁液に、DIPEA(0.164mL、0.94mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で1.5時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。混合物を濃縮し、残渣を逆相Gilsonカラム(0~70%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製した。純粋な画分を合わせ、1M HCl水溶液0.5mlを、合わせた画分に添加し、凍結乾固して、5-[4-[[2-(1,1-ジフルオロエチル)-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミドを、HCl塩(実施例19)(35.0mg、44%)として、黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.08(3H,br t),2.52(3H,s),2.80(3H,br d),3.02-3.54(8H,m),4.61(2H,br s),7.57(1H,br d),7.67-8.04(3H,m),8.52(1H,br d),11.74(1H,br s),12.77-13.55(1H,m);m/z(ES)[M+H]=475.
中間体56:メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート
DIPEA(151ml、867.27mmol)を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロベンゼン(中間体35)(68.8g、289.09mmol)と、アラニン酸メチル,HCl(40.4g、289.09mmol)とのDMF(300mL)中撹拌溶液に、ゆっくりと添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した(LCMSによれば、所望の生成物に完全変換)。反応混合物を、rocket evaporation systemを使用して濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で完全に洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。100mLのDCMを上記の橙色固体に添加し、その懸濁液を室温で30分間撹拌し、固体を濾過して、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート(24.00g、26%)(中間体56)を鮮橙色固体として得た。1H NMR(500MHz,ジクロロメタン-d2)1.52-1.62(3H,m),3.80(3H,s),4.28(1H,quin),6.49(1H,dd),7.19-7.39(1H,m),7.54(1H,dd);19F NMR(471MHz,ジクロロメタン-d2)-109.49(1F,s);m/z(ES)[M+H]=321,323.
中間体57:7-ブロモ-8-フルオロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
亜鉛(78g、1195.88mmol)を、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)プロパノエート(中間体56)(48g、149.49mmol)と、塩化アンモニウム(64.0g、1195.88mmol)との、MeOH(720ml)及び水(16ml)中混合物に0℃で少しずつ添加し(発熱反応)、この混合物を室温で2時間撹拌した(橙色の呈色の完全な消失が反応の完了を示す)。固体を濾別し、固体ケーキをDCM中20%MeOHで洗浄した。濾液を濃縮し、水を粗生成物に添加し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮して、油状物を得た。m/z(ES)[M+H]=291,293.
この材料を酢酸エチル(50mL)及びメタノール(50mL)の中にスラリー化し、ジオキサン中4N HClを2mL添加し、この混合物を1時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、粗生成物7-ブロモ-8-フルオロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体57)(38.7g)を灰色固体として得た。粗生成物(38.7g)は、さらなる精製をせず、この反応の収率を100%と仮定して、次の工程に供した。m/z(ES)[M+H]=259.
中間体58:7-ブロモ-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(21.55g、94.95mmol)を、7-ブロモ-8-フルオロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体57)(20.5g、79.13mmol)のDCM(200mL)中撹拌溶液に一度に添加し、極めて濃厚なオフホワイト色スラリーを得て、追加のジクロロメタン(800mL)を添加した。得られたスラリーを室温で2時間撹拌した(LCMSによれば、所望の生成物に完全変換)。反応混合物を真空下で濃縮し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で反応停止した(約500mL、反応停止すると激しい起泡が発生)。上記のスラリーを室温で終夜撹拌し、固体を濾別し、水で完全に洗浄し、固体をフィルター上で終夜乾燥させた。この固体をジエチルエーテルで洗浄し、30分間乾燥させて、7-ブロモ-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体58)(16.28g、80%)をオフホワイト色固体として得た。19F NMR(471MHz、DMSO-d6)-124.18(1F、s);1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.41(3H,s),7.45-7.54(2H,m),12.60(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=257.
中間体17:8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
(トリブチルスタンニル)メタノール(15.39g、47.93mmol)と、7-ブロモ-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体58)(11.2g、43.57mmol)と、Xphos Pd G2(1.714g、2.18mmol)との1,4-ジオキサン(200mL)中混合物を80℃で7時間撹拌した。LCMSは十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~15%メタノールで溶離)で精製した。画分を濃縮してスラリーにし、エーテルで希釈し、固体を濾過により回収し、乾燥させて、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体17)(8.10g、89%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.41(3H,s),4.63(2H,br d),5.39(1H,t),7.31(1H,br t),7.51(1H,d),12.41(1H,br s).m/z(ES)[M+H]=209.
実施例20:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
トリエチルホスファン(20.90ml、145.06mmol)を、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体17)(15.1g、72.53mmol)と、1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラクロロエタン(52.0g、159.56mmol)とのDCM(400mL)中撹拌懸濁液に、窒素下にて0℃で、添加漏斗で滴加した。この混合物を室温で3時間撹拌して、淡黄色懸濁液を得た。粗LCMSは十分な変換を示した。DCMを真空下で留去した。残渣を300mLのジエチルエーテル中に室温でスラリー化し、淡黄色pptを濾過し、200mlエーテルで洗浄した。固体を300mlの水に入れ、室温で10分間撹拌し、固体を濾過により回収し、水(200ml)で完全に洗浄して塩を除去した。固体を真空下で終夜乾燥させた(加熱せず)。固体をヘキサンで洗浄し、ブッシェル漏斗(bushel funnel)で真空乾燥して、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体59)(22.76g、116%、幾らか無機塩を含有している可能性がある)をオフホワイト色固体として得た。そのまま次の反応に使用した。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),4.65-4.93(2H,m),7.28-7.42(1H,m),7.51(1H,d),12.53(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=271,273.
フラスコに、アセトニトリル(350ml)中、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体59)(22.76g)及び6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体32)(24.24g、77.9mmol)を入れ、DIPEA(38.0ml、217.59mmol)を室温で添加し、得られた混合物を70℃で4時間撹拌した。反応は完了しなかった。混合物に、5gのKI及び2gのNaIを添加し、この混合物を50℃で20時間撹拌した。さらに540mg(約0.03eq)の6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体32)を混合物に添加し、撹拌を50℃で2時間継続した。反応懸濁液から固体を濾過により回収し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥させた。次いで、得られた材料を水(約400ml)中に懸濁させ、室温で20分間スラリー状態にし、濾過し、乾燥させた(LCMSにより純度97%)。次いで、固体をDCM/MeOH(3/1)の混合物(約1.5L)に還流しながら溶解させ、シリカゲルのパッドで濾過し、固体沈殿物が出るまでほとんどのDCMを除去し、混合物を室温で20分間保持した。固体を濾過により回収し、濾液についてこの手順を反復し、固体を合わせて、生成物6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例20)(26g、84%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.41(3H,s),2.57-2.69(4H,m),2.76(3H,d),3.16(4H,br s),3.70(2H,s),7.29(1H,br t),7.40-7.60(2H,m),7.83(1H,d),8.38(1H,br d),12.44(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=429.
実施例21:6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.052mL、0.30mmol)を、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体59)(40mg、0.15mmol)と、6-(ジフルオロメチル)-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体60)(50.6mg、0.15mmol)とのアセトニトリル(mL)中撹拌混合物に添加し、得られた混合物を70℃で2時間撹拌した。反応生成物を濃縮し、精製のための分析用グループに供して(精製条件:残渣を逆相C18カラムにより精製した(0~100%ACN/水/0.1%NH4OHで溶離)、6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例21)(15mg、22%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.37(3H,s),2.64(4H,br s),2.84(3H,d),3.01(4H,br d),3.70(2H,s),7.00-7.28(2H,m),7.42(1H,br d),7.86(1H,d),8.09(1H,d),8.39(1H,q),12.24-12.63(1H,m);m/z(ES)[M+H]=461.
中間体61:メチル6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート
ポリマーに担持されたトリフェニルホスフィン(1.512g、5.76mmol)(3.4gを添加、1.6mmol/gのPPhの負荷量に基づいて計算)を、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体17)(400mg、1.92mmol)と、ペルブロモメタン(1.274g、3.84mmol)とのDCM(40mL)中撹拌スラリーに室温で添加した。得られた混合物を23℃で1時間撹拌した。反応は完了しなかった。追加の、ポリマーに結合したPPh(1g)を添加して、反応を完了させた。反応混合物を濾過し、DCM、THFで洗浄し、濾液を真空下で濃縮して、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オンを淡黄色固体として得た。
上記の新たに調製した7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オンに、メチル6-フルオロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート,2HCl(中間体12)(600mg、1.92mmol)、アセトニトリル(25mL)、及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(1674μl、9.61mmol)を添加し、反応混合物を70℃に1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮し、粗製固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、メチル6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート(中間体61)(0.484g、59%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.34-2.49(3H,m),2.52-2.62(4H,m),3.08-3.28(4H,m),3.70(2H,s),3.83(3H,s),7.29(1H,t),7.44-7.54(2H,m),7.91(1H,dd),12.45(1H,s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.50(1F,s),-70.49(1F,s).m/z(ES)[M+H]=430.
実施例22:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
アンモニア(MeOH中7Nアンモニア)(31.3ml、218.90mmol)を、40mLシンチレーションバイアル中で、メチル6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート(中間体61)(0.470g、1.09mmol)に添加し、密封し、室温で18時間撹拌した。LCMSによれば、所望の生成物に完全変換であった。白色固体を濾過して、純生成物103mgを得た。濾液を真空下で濃縮し、得られたオフホワイト色固体を約5mLのメタノール中でスラリー化し、濾過して、追加の純生成物298mgを得た。両バッチを合わせて、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(実施例22)(0.401g、88%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),2.59(4H,br s),3.09-3.27(4H,m),3.70(2H,s),7.29(1H,br t),7.46(1H,br s),7.49-7.58(2H,m),7.76(1H,br s),7.85(1H,br d),12.35(1H,br s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.49(1F,s),-72.40(1F,s);m/z(ES)[M+H]=415.
中間体62:メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)ブタノエート
DIPEA(165ml、942.91mmol)を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロ-ベンゼン(中間体35)(74.8g、314.30mmol)と、2-アミノブタン酸メチル,HCl(48.3g、314.30mmol)とのDMF(733mL)中撹拌溶液にゆっくりと添加し、得られた溶液を室温で18時間撹拌した。DMFをrocket evaporatorで留去し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。濃縮した後に、粗製材料をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0~70%EtOAcの溶離勾配で精製した。生成物画分を減圧下で濃縮して、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)ブタノエート(中間体62)(49.4g、47%)を赤色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)0.82-0.98(3H,m),1.77-1.93(2H,m),3.70(3H,d),4.38-4.54(1H,m),6.77(1H,br d),7.28(1H,br d),7.64-7.80(1H,t);m/z(ES)[M+H]=335.
中間体63:7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
亜鉛(44.1g、674.07mmol)を、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)ブタノエート(中間体62)(50.2g、149.79mmol)と、塩化アンモニウム(64.1g、1198.34mmol)とのMeOH(468mL)中混合物に少しずつ添加した(発熱反応)。この混合物を室温で1時間撹拌した。固体を濾別し、DCM中20%MeOHで洗浄した。この材料をメタノール(120mL)に溶解させ、ジオキサン中4N HCl(10mL)を添加し、反応物を30分間撹拌した。溶媒を真空下で留去し、酢酸エチルで希釈し、NaHCO飽和溶液で塩基性化した。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮して、粗生成物を得た。固体を100mLのメタノールでトリチュレートし、10分間撹拌し、淡褐色固体を濾別して、7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体63)(39.8g、97%)生成物を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)0.92(3H,t),1.49-1.77(2H,m),3.57-3.87(1H,m),6.24-6.62(2H,m),6.99(1H,dd),10.44(1H,s);m/z(ES)[M+H]=273.
中間体64:7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(29.7g、130.94mmol)を、7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体63)(29.8g、109.12mmol)のDCM(546mL)中撹拌溶液に一度に添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空下で留去し、固体を150mLのメタノールでスラリー化し、30分間撹拌した。固体を濾別し、30mLメタノールで洗浄した。固体を2L丸底フラスコに移し、200mLの水を添加し、次いで300mLの重炭酸ナトリウムをゆっくりと添加した。添加完了後、この混合物を室温で終夜撹拌して、淡黄色スラリーを得た。撹拌を停止し、水性層を除去した。固体を濾過により回収し、水で完全に洗浄して、7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体64)(24.45g、83%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.81(2H,q),7.27-7.69(2H,m),12.59(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=271.
中間体65:3-エチル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
Xphos Pd G2(1.121g、1.43mmol)を、7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体64)(7.727g、28.50mmol)と、(トリブチルスタンニル)メタノール(10.98g、34.20mmol)との、1,4-ジオキサン(143mL)中の撹拌した脱気溶液に添加した。得られた溶液を80℃で6時間撹拌した。溶媒を真空下で留去し、100mLジエチルエーテルを添加し、スラリーを30分間撹拌した。固体を濾別し、50mLのジエチルエーテルで洗浄して、3-エチル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(5.88g、93%)(中間体65)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.82(2H,q),4.64(2H,br d),5.40(1H,t),7.32(1H,br t),7.55(1H,d),12.40(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=223.
中間体66:7-(ブロモメチル)-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
トリエチルホスファン(19.94ml、135.00mmol)を、3-エチル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体65)(10g、45.00mmol)と、CBr(49.2g、148.50mmol)とのDCM(355mL)中撹拌溶液に、窒素下にて0℃で5分かけて滴加した。反応物を室温で1時間撹拌した。DCMを真空下で留去し、残渣を150mLジエチルエーテル中でスラリー化した。白色pptを濾別し、50mLジエチルエーテルで洗浄した。この固体を水(200mL)でスラリー化し、30分間撹拌した。固体を濾別し、水で完全に洗浄した。固体を真空下で終夜乾燥させて、7-(ブロモメチル)-3-エチル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(中間体66)(11.38g、89%)を淡褐色固体として得た。1H NMR(500 MH z,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.83(2H,q),4.81(2H,s),7.37(1H,br t),7.55(1H,d),12.53(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=285.
実施例23:5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(20.90ml、119.64mmol)を、7-(ブロモメチル)-3-エチル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(中間体66)(11.37g、39.88mmol)と、N,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(中間体33)(14.09g、45.86mmol)とのアセトニトリル(178mL)中撹拌スラリーに添加した。得られた溶液を50℃で2時間撹拌した。反応が完了した。溶媒の半分を蒸発により留去し、10mL飽和重炭酸ナトリウムを添加し、混合物を15分間撹拌した。固体を濾別し、水で、次いで50mLアセトニトリルで洗浄した。固体をDCM/メタノール(約9/1)に溶解させ、シリカ床で濾過した。濾液を濃縮して淡黄色固体を得た。この材料を、約120mLメタノールでトリチュレートし、固体を濾別し、乾燥させた。LCMSはまだ約2.1%の不純物(試薬由来の可能性)を示す。材料を、アセトニトリルで、次いでアセトニトリル中3%メタノールで再度トリチュレートして、白色固体約14gを得た。メタノール(40mL)を添加し、3時間撹拌した。固体を濾別して、純生成物5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例23)(12.26g、70%)を得た。1HNMR(500MHz,DMSO-d6)1.23(3H,t),2.48(3H,s),2.62(4H,br s),2.76-2.88(5H,m),2.95(4H,br s),3.73(2H,s),7.31(1H,t),7.47(1H,d),7.56(1H,d),7.79(1H,d),8.41(1H,q),12.44(1H,s);m/z(ES)[M+H]=439.
実施例24:6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
DIPEA(0.049mL、0.28mmol)を、7-(ブロモメチル)-3-エチル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(中間体66)(40mg、0.14mmol)と、6-(ジフルオロメチル)-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(中間体60)(48.1mg、0.14mmol)とのアセトニトリル(2mL)中撹拌混合物に添加し、得られた混合物を70℃で2時間撹拌した。反応生成物を濃縮し、精製のための分析用グループに供して(精製条件:残渣を逆相C18カラムにより精製した(0~100%ACN/水/0.1%NH4OHで溶離)、6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例24)(56.0mg、84%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.23(3H,t),2.65(4H,br d),2.77-2.86(5H,m),2.97-3.06(4H,m),3.73(2H,s),7.00-7.26(1H,t),7.30(1H,br d),7.55(1H,br d),7.86(1H,d),8.09(1H,d),8.39(1H,q),12.45(1H,br d);m/z(ES)[M+H]=475.
中間体67:メチル5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート
DIPEA(246μl、1.41mmol)を、7-(ブロモメチル)-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体66)(134mg、0.47mmol)と、メチル5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート,2HCl(中間体119)(138mg、0.47mmol)とのアセトニトリル(2mL)中撹拌スラリーに添加した。得られた溶液を50℃で2時間撹拌した。溶媒を真空下で留去し、得られた残渣を、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0~20%MeOHの溶離勾配で精製した。生成物画分を減圧下で濃縮して、メチル5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート(中間体67)(0.142g、71.0%)を白色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=426.
実施例25:5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
メタノール(3mL、6.00mmol)中アンモニア(7N)を、メチルメチル5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート(中間体67)(130mg、0.31mmol)に添加した。得られた懸濁液を50℃で24時間撹拌した(封管)。溶媒を除去し、得られた残渣をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0~35%MeOHの溶離勾配で精製した。生成物画分を減圧下で濃縮して、5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(実施例25)(0.079g、63%)を浅黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.23(3H,t),2.54-2.61(4H,m),2.83(2H,q),3.32-3.40(4H,m),3.70(2H,s),7.24-7.34(2H,m),7.38(1H,dd),7.56(1H,d),7.76(1H,br d),7.84(1H,d),8.27(1H,d),12.44(1H,br s);m/z(ES)[M+H]=411.
中間体68:メチル5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート
トリエチルホスフィン(0.399ml、2.70mmol)を、3-エチル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)キノキサリン-2(1H)-オン(中間体65)(0.2g、0.90mmol)と、CBr(0.985g、2.97mmol)とのDCM(7.10mL)中撹拌溶液に、窒素下にて0℃で5分かけて滴加した。反応物を室温で1時間撹拌した。DCMを真空下で留去し、得られた固体をジエチルエーテル中にスラリー化した。白色pptを真空下で濾過し、水で、次いでエーテルで洗浄した。固体を真空下で終夜乾燥させて(加熱せず)、7-(ブロモメチル)-3-エチル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オンを淡褐色固体として得た。
上記の粗生成物に、メチル6-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート,2HCl(中間体16)(278mg、0.90mmol)、アセトニトリル(10mL)、及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(785μl、4.51mmol)を添加し、70℃に1時間加熱した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、水(50mL)で洗浄した。固体を、順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製した。単離した生成物はLCMSにより純度89%であった。上記の固体を、質量による(mass directed)分取HPLCを使用し、NH4OH修飾剤を伴う水中20~40%アセトニトリルを使用してさらに精製し、メチル5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体68)(115mg、0.262mmol、29%)を白色固体として、LCMS純度93%で得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.23(3H,t),2.45-2.49(3H,m),2.53-2.69(4H,m),2.83(2H,q),2.98(4H,br s),3.73(2H,s),3.83(3H,s),7.31(1H,t),7.45(1H,d),7.56(1H,d),7.86(1H,d),12.44(1H,br s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.54(1F,s).m/z(ES)[M+H]=440.
実施例26:5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
メタノール中7Nアンモニア(6.40ml、44.78mmol)を、40mLシンチレーションバイアル中で、メチル5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体68)(0.0984g、0.22mmol)に添加し、密封し、室温で18時間撹拌した。反応生成物を真空下で濃縮し、追加のアンモニア(6.40ml、44.78mmol)溶液を添加し、50℃で16時間撹拌した。反応生成物を真空下で濃縮し、追加の、メタノール中NH3を添加し、室温で週末中撹拌した。反応は、LCMSによれば完了した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた固体をジエチルエーテルでスラリー化した。固体を濾過し、追加のエーテル及びメタノールで洗浄して、5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例26)(0.095g、100%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(3H,br t),2.45-2.49(3H,m),2.52-2.68(4H,m),2.82(2H,q),2.94(4H,br s),3.72(2H,br s),7.30(1H,br t),7.38-7.51(2H,m),7.55(1H,br d),7.80(2H,br d),12.41(1H,br s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.53(1F,s);m/z(ES)[M+H]=425.
中間体69:2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド
デス-マーチンペルヨージナン(458mg、1.08mmol)を、DCM(5mL)中3-エチル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体65)(その位置異性体3-エチル-8-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(160mg、0.72mmol)に添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、これをフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(0.4%FA)中5~30%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(その位置異性体3-エチル-8-フルオロ-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(中間体69)(110mg、69%)を黄色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=221.
実施例27:5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
チタンイソプロポキシド(64.5mg、0.23mmol)を、THF(3mL)中、2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体69)(その位置異性体3-エチル-8-フルオロ-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(50mg、0.23mmol)及び6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(54.1mg、0.23mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(中間体32)(192mg、0.91mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.1mL)で反応停止した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得た。粗製残渣を、分取HPLCにより精製した(カラム:Xselect CSH OBDカラム、30*150mm 5um;移動相A:水(0.05%TFA)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:10分で10%Bから20%Bへ;254;220nm)及び(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、19*250mm、10um;移動相A:水(10MMOL/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:7分で21Bから95Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例27)(6mg、6%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.56-2.64(4H,m),2.76(3H,d),2.82(2H,q),3.14-3.20(4H,m),3.71(2H,s),7.27-7.33(1H,m),7.53-7.59(2H,m),7.82-7.86(1H,m),8.38-8.45(1H,m),12.46(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-72.58,-135.51;m/z(ES)[M+H]=443.
実施例28:6-クロロ-5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
チタンイソプロポキシド(51.6mg、0.18mmol)を、THF(3mL)中、2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体69)(その位置異性体3-エチル-8-フルオロ-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(40mg、0.18mmol)及び6-クロロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体30)(50mg、0.20mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(154mg、0.73mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.1mL)で反応停止し、蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物を、分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、30*150mm、5um;移動相A:水(0.05%NHO)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で21Bから41Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-クロロ-5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例28)(37.5mg、45%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.57-2.65(4H,m),2.76-2.86(5H,m),3.05-3.15(4H,m),3.72(2H,s),7.29(1H,t),7.55(1H,d),7.65(1H,d),7.93(1H,d),8.40-8.45(1H,m),12.45(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.46;m/z(ES)[M+H]=459.
実施例29:5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
チタンイソプロポキシド(51.6mg、0.18mmol)を、THF(3mL)中、2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(中間体69)(その位置異性体3-エチル-8-フルオロ-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(40mg、0.18mmol)及びN-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体31)(50mg、0.23mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(154mg、0.73mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.1mL)で反応停止し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、分取HPLCにより精製した(カラム:Xselect CSH OBDカラム、30*150mm、5um、n;移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で6Bから17Bへ;254;220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例29)(17.29mg、22%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.53-2.63(4H,m),2.74-2.87(5H,m),3.05-3.15(4H,m,水ピークに統合),3.69(2H,s),7.29(1H,t),7.37(1H,dd),7.54(1H,d),7.81(1H,d),8.25(1H,d),8.35-8.42(1H,m),12.44(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.49;m/z(ES)[M+H]=425.
中間体70:5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド
デス-マーチンペルヨージナン(1.34g、3.16mmol)を、DCM(20ml)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体17)(8-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(0.33g、0.79mmol)に添加した。得られた混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(0.4%FA)中5~30%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(8-フルオロ-3-メチル-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(中間体70)(0.300g、92%)をオフホワイト色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=207.
実施例30:6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
チタンイソプロポキシド(89mg、0.31mmol)を、THF(3mL)中、5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(8-フルオロ-3-メチル-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(中間体70)(150mg、0.36mmol)及び6-クロロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体30)(80mg、0.31mmol)に添加した。得られた混合物を室温で20分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(266mg、1.26mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.1mL)で反応停止し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、19*250mm、10um;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:MeOH-分取用;流速:20mL/分;勾配:7分で57Bから80Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例30)(35.6mg、25%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),2.58-2.66(4H,m),2.79(3H,d),3.06-3.16(4H,m),3.72(2H,s),7.30(1H,t),7.53(1H,d),7.65(1H,d),7.93(1H,d),8.41-8.48(1H,m),12.47(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.45;m/z(ES)[M+H]=445.
実施例31:5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
チタンイソプロポキシド(105mg、0.37mmol)を、THF(3mL)中、5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(8-フルオロ-3-メチル-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(中間体70)(150mg、0.36mmol)及びN,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,HCl(中間体33)(100mg、0.37mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(313mg、1.48mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.1mL)で反応停止し、蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物を、分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、30*150mm、5um;移動相A:水(0.05%NHO)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で19Bから39Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例31)(12.39mg、8%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),2.48(3H,s),2.57-2.67(4H,m),2.80(3H,d),2.90-2.98(4H,m),3.72(2H,s),7.30(1H,t),7.47(1H,d),7.52(1H,d),7.79(1H,d),8.39-8.46(1H,m),12.46(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.52;m/z(ES)[M+H]=425.
実施例32:5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
チタンイソプロポキシド(103mg、0.36mmol)を、THF(3mL)中、5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-カルボアルデヒド(8-フルオロ-3-メチル-2-オキソ-1H-キノキサリン-5-カルボアルデヒドが混入)(150mg、0.36mmol)及びN-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体31)(80mg、0.36mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(308mg、1.45mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.1mL)で反応停止した。反応混合物を蒸発させて粗生成物を得た。この粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:Xbridge Phenyl OBDカラム、5um、19*150mm;移動相A:水(0.05%TFA)、移動相B:MeOH-分取用;流速:20mL/分;勾配:12分で24Bから32Bへ;254/220nm、及び(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、19*250mm、10um;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:10分で15Bから30Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(12.4mg、8%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),2.55-2.60(4H,m),2.78(3H,d),2.90-2.98(4H,m,水ピークに統合),3.70(2H,s),7.30(1H,t),7.38(1H,dd),7.52(1H,d),7.82(1H,d),8.26(1H,d),8.38-8.43(1H,m),12.47(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.48;m/z(ES)[M+H]=411.
中間体72:4-ブロモ-3-フルオロ-ベンゼン-1,2-ジアミン
鉄粉(5.2g、93.11mmol)を、MeOH(30mL)中、4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリン(中間体71)(7.3g、31.06mmol)及びHCl(10mL、100.00mmol)(10M)に添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。反応混合物をNaCO飽和溶液(100mL)で塩基性化した。水性層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、蒸発させて、4-ブロモ-3-フルオロ-ベンゼン-1,2-ジアミン(中間体72)(6.05g、95%)を暗色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)4.66(2H,s),4.94(2H,s),6.30(1H,dd),6.56(1H,dd);m/z(ES)[M+H]=205,207.
中間体73:7-ブロモ-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
トルエン中2-オキソ酢酸エチル(6.41g、31.39mmol)を、トルエン(30mL)中4-ブロモ-3-フルオロ-ベンゼン-1,2-ジアミン(中間体72)(4.46g、21.75mmol)に添加した。得られた混合物を100℃で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。反応混合物を(PE:10mL及びEA:2mL)で希釈した。沈殿物を濾過により回収し、EtOAc(5mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、7-ブロモ-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体73)(6-ブロモ-5-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(2.75g、52%)をオフホワイト色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=243.
中間体74:8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
CataCXium A-Pd-G2(0.12g、0.18mmol)を、1,4-ジオキサン(30mL)中、(トリブチルスタンニル)メタノール(1.25g、3.89mmol)及び7-ブロモ-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体73)(1g、2.06mmol)(6-ブロモ-5-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オンが混入)に添加した。得られた混合物を、窒素下にて100℃で18時間撹拌した。反応混合物を飽和KF(10mL)で反応停止し、濾過し、蒸発させて粗生成物を得た。この粗生成物を、フラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(0.1%ギ酸)中3~30%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体74)(260mg、69%)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)をオフホワイト色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=195.
実施例33:5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.3mL、4.11mmol)を、DCM(3mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体74)(158mg、0.41mmol)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(0.25mL、1.43mmol)及びN-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体31)(141mg、0.64mmol)を、NMP(3.00mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge分取OBD C18カラム、19*250mm、5um;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:9分で18Bから24Bへ;254;220nm)。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例33)(13.00mg、8%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.55-2.60(4H,m),2.77(3H,d),3.28-3.33(4H,m),3.71(2H,s),7.30-7.42(2H,m),7.61(1H,d),7.82(1H,d),8.20(1H,s),8.25(1H,d),8.37-8.42(1H,m);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-129.26;m/z(ES)[M+H]=397.
実施例34:6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.3mL、4.11mmol)を、DCM(3mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体74)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(143mg、0.37mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(0.25mL、1.43mmol)及び6-クロロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体30)(101mg、0.40mmol)を、NMP(3.00mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge分取OBD C18カラム、19*250mm、5um;移動相A:水(10MMOL/L NH4HCO3+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:9分で25Bから28Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例34)(23.0mg、14%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.58-2.65(4H,m),2.78(3H,d),3.07-3.14(4H,m),3.73(2H,s),7.35(1H,dd),7.61(1H,d),7.65(1H,d),7.93(1H,d),8.20(1H,s),8.41-8.45(1H,m),12.58(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.18;m/z(ES)[M+H]=431.
実施例35:5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.3mL、4.11mmol)を、DCM(3mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体74)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(143mg、0.37mmol)(153mg、0.39mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。NMP(3mL)中、DIPEA(0.25mL、1.43mmol)及びN,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体33)(137mg、0.58mmol)を上記混合物に添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge分取OBD C18カラム、19*250mm、5um;移動相A:水(10MMOL/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:9分で24Bから28Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例35)(13.0mg、8%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.48(3H,s),2.56-2.65(4H,s),2.79(3H,d),2.92-2.97(4H,m),3.73(2H,s),7.31-7.39(1H,m),7.47(1H,d),7.61(1H,d),7.78(1H,d),8.19(1H,s),8.39-8.44(1H,m),12.55(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-135.25;m/z(ES)[M+H]=411.
実施例36:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.3mL、4.11mmol)を、DCM(3mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(144mg、0.37mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(0.25mL、1.43mmol)及び6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体32)(94mg、0.39mmol)をNMP(3.00mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge分取OBD C18カラム、19*250mm、5um;移動相A:水(10MMOL/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:9分で23Bから25Bへ;254/220nm;RT1:6.9,8.46。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例36)(16.0mg、10%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.56-2.62(4H,m),2.76(3H,d),3.13-3.20(4H,m),3.71(2H,d),7.33(1H,dd),7.55(1H,t),7.61(1H,d),7.83(1H,dd),8.19(1H,s),8.37-8.43(1H,m),12.56(1H,brs);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-72.57,-135.21;m/z(ES)[M+H]=415.
実施例37:5-[4-[[2-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
塩化鉄(II)(6.18mg、0.05mmol)とジフルオロメタンスルフィン酸亜鉛(II)(86mg、0.29mmol)との水(0.5mL)中溶液を、5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例35)(40.0mg、0.10mmol)とTFA(7.51μl、0.10mmol)とのDMSO(3mL)中撹拌溶液に、室温で少しずつ添加した。次いでtert-ブチルヒドロペルオキシド(9.44μl、0.10mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム、カラム:XBridge分取OBD C18カラム、30×150mm 5um;移動相A:水(0.05%NHO)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で12%Bから32%Bへ;254/220nm;Rt:6.07分。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[[2-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例37)(2.2mg、5%)を浅黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.49(3H,s),2.60-2.65(4H,m),2.80(3H,d),2.92-2.99(4H,m),3.76(2H,s),7.08(1H,t),7.39(1H,t),7.48(1H,d),7.70(1H,d),7.79(1H,d),8.42(1H,q),13.01(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-124.324,-134.183;m/z(ES)[M+H]=461.
中間体72:4-ブロモ-3-フルオロ-ベンゼン-1,2-ジアミン
鉄粉(3.56g、63.83mmol)を、MeOH(30mL)中、4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリン(中間体71)(3.00g、12.77mmol)、濃塩化水素(10.64ml、127.65mmol)に室温で添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、蒸発させて、4-ブロモ-3-フルオロ-ベンゼン-1,2-ジアミン(中間体72)(2.5g、96%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)4.66(2H,s),4.94(2H,s),6.30(dd,1H),6.56(dd,1H);m/z(ES)[M+H]=205.
中間体75:7-ブロモ-8-フルオロ-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン
2,2,2-トリメトキシ酢酸メチル(2.402g、14.63mmol)を、トルエン(20mL)中、4-ブロモ-3-フルオロベンゼン-1,2-ジアミン(中間体72)(1.500g、7.32mmol)、トリス(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)イッテルビウム(0.454g、0.73mmol)に室温で添加した。得られた混合物を100℃で5時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を、逆相クロマトグラフィーにより、C18カラムで、水中5~70%MeCNの溶離勾配にて精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、7-ブロモ-8-フルオロ-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体75)(0.650g、32%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)3.97(3H,s),7.31(1H,dd),7.45(1H,dd);m/z(ES)[M+H]=273.
中間体76:8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン
(トリブチルスタンニル)メタノール(882mg、2.75mmol)を、1,4-ジオキサン(20mL)中、7-ブロモ-8-フルオロ-3-メトキシキノキサリン-2(1H)-オン(中間体75)(300.0mg、1.1mmol)、cataCXium A-Pd-G2(73mg、0.11mmol)に、窒素下にて室温で添加した。得られた混合物を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を、飽和KF(10mL)で反応停止し、次いで濾過した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を、逆相クロマトグラフィーにより、C18カラムで、水中5~100%MeOHの溶離勾配にて精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体76)(130mg、53%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)3.97(3H,s),4.88(2H,d),5.36(1H,s),7.27-7.32(1H,m),7.36(1H,d),12.45(1H,s);m/z(ES)[M+H]=225.
中間体77:7-(クロロメチル)-8-フルオロ-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン
SOCl(8ml、109.62mmol)を、ジエチルエーテル(50mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体76)(50.0mg、0.22mmol)に室温で添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去して、7-(クロロメチル)-8-フルオロ-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体77)(66.7mg、122%、粗製物)を黄色油状物として得た。この生成物を、さらに精製せずに直接次の工程に使用した。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)3.97(3H,s),4.88(2H,s),7.27-7.42(2H,m),12.60(1H,s)m/z(ES)[M+H]=243.
実施例38:5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体31)(150mg、0.68mmol)を、MeCN(10mL)中、7-(クロロメチル)-8-フルオロ-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体77)(198mg、0.82mmol)、DIPEA(0.595mL、3.40mmol)に室温で添加した。得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水中5~70%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、生成物(103.0mg)を黄色固体として得た(UVにより純度80%)。フラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水中5~70%MeCNの溶離勾配で再精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例38)(36.0mg、12%)を黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)2.51-2.60(4H,m),2.77(3H,d),3.18-3.45(4H,m),3.66(2H,s),3.95(3H,s),7.10-7.27(1H,m),7.27-7.42(2H,m),7.81(1H,d),8.25(1H,d),8.39(1H,q),12.30(1H,s);19F NMR(282MHz,DMSO-d6)-134.783;m/z(ES)[M+H]=427.
実施例39:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.065mL、0.89mmol)を、ジエチルエーテル(10mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体76)(0.040g、0.18mmol)に室温で添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。MeCN(10.00mL)中、6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体32)(0.043g、0.18mmol)及びDIPEA(0.156mL、0.89mmol)を、上記の固体に室温で添加した。得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を分取HPLCカラムにより精製した。カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、19*250mm、10um;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:7分で34Bから48Bへ;254/220nm;RT1:5.9。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例39)(0.020g、25%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)2.55-2.61(4H,m),2.75(3H,d),3.11-3.19(4H,m),3.67(2H,s),3.96(3H,s),7.18-7.29(1H,m),7.35(1H,d),7.55(1H,dd),7.79-7.88(1H,m),8.41(1H,d),12.50(1H,s);19F NMR(282MHz,DMSO-d6)-72.581,-134.799;m/z(ES)[M+H]=445.
実施例40:5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
N,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体33)(0.097g、0.41mmol)を、MeCN(10mL)中、7-(クロロメチル)-8-フルオロ-3-メトキシキノキサリン-2(1H)-オン(中間体77)(0.100g、0.41mmol)、DIPEA(0.360mL、2.06mmol)に室温で添加した。得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を分取HPLCで精製した。カラム:XBridge分取OBD C18カラム、30×150mm 5um;移動相A:水(0.05%NHH2)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で10Bから30Bへ;254/220nm。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例40)(0.063g、35%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.48(3H,s),2.58-2.63(4H,m),2.80(3H,d),2.92-2.96(4H,m),3.69(2H,s),3.97(3H,s),7.25(1H,t),7.36(1H,d),7.47(1H,d),7.79(1H,d),8.43(1H,q),12.51(1H,s);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-134.815;m/z(ES)[M+H]=441.
実施例41:6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.065mL、0.89mmol)を、ジエチルエーテル(10mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体76)(0.040g、0.18mmol)に室温で添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去して、粗製7-(クロロメチル)-8-フルオロ-3-メトキシ-1H-キノキサリン-2-オン(0.045g、0.18mmol)を得た。MeCN(10.00mL)を上記の固体に添加し、次いで6-クロロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体30)(0.045g、0.18mmol)及びDIPEA(0.156mL、0.89mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を分取HPLCカラムにより精製した。カラム:YMC-Actus Triart C18、30*250、5um;移動相A:水(0.05%NHO)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で21Bから41Bへ;254、220nm;RT1:6.18。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例41)(0.041g、50%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)2.56-2.66(4H,m),2.79(3H,d),3.06 3.16(4H,m),3.70(2H,s),3.97(3H,s),7.19-7.30(m,1H),7.36(d,1H),7.66(d,1H),7.93(d,1H),8.44(d,1H),12.47(s,1H);19F NMR(282MHz,DMSO-d6)-134.746;m/z(ES)[M+H]=461.
中間体78:2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)ブタン酸
2-アミノブタン酸(0.793g、7.69mmol)を、DMF(20mL)中、1-ブロモ-4-フルオロ-2-メチル-3-ニトロベンゼン(中間体2)(1.500g、6.41mmol)、KCO(2.66g、19.23mmol)に室温で添加した。得られた混合物を100℃で6時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ入れ、1M HCl(20mL)で0℃にてゆっくりと反応停止して黄色懸濁液を得た。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)ブタン酸(中間体78)(1.4g、74%)を黄色固体として得た(あまり純粋でなく、さらに精製せずに次の工程に持ち越した)。m/z(ES)[M+H]=317.
中間体79:7-ブロモ-3-エチル-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
鉄粉(1.585g、28.38mmol)を、MeOH(100mL)中、2-(4-ブロモ-3-メチル-2-ニトロ-アニリノ)ブタン酸(中間体78)(1.800g、5.68mmol)、濃塩化水素(4.73ml、56.76mmol)に室温でゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で7時間撹拌した。反応混合物を濾過した。溶媒を減圧下で留去した。反応混合物を飽和NaCO(40mL)で反応停止し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、蒸発させて褐色固体を得た。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水中5~50%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、7-ブロモ-3-エチル-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体79)(650mg、43%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)0.90(3H,t),1.43-1.72(2H,m),2.22(3H,s),3.56(1H,ddd),6.16(1H,d),6.56(1H,d),6.97(1H,d),9.76(1H,s);m/z(ES)[M+H]=269.
中間体80:7-ブロモ-3-エチル-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
DDQ(1.316g、5.80mmol)を、1,4-ジオキサン(150mL)中7-ブロモ-3-エチル-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体79)(1.300g、4.83mmol)に室温で添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。反応混合物を、飽和NaHCO(150mL)で反応停止した。沈殿物を濾過により回収した。固体を水(10mL×3)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の生成物7-ブロモ-3-エチル-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体80)(1.2g、93%)を黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)1.20(3H,t),2.44-2.53(3H,m),2.78(2H,q),7.48(2H,s),11.74(1H,s);m/z(ES)[M+H]=267.
中間体81:3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
(トリブチルスタンニル)メタノール(1202mg、3.74mmol)を、1,4-ジオキサン(40mL)中、7-ブロモ-3-エチル-8-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体80)(400mg、1.50mmol)、Pd(PPh(173mg、0.15mmol)に、窒素下にて室温で添加した。得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。反応混合物をKF(10mL)で反応停止し、固体を濾別した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水中5~100%MeOHの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体81)(100mg、31%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.22(3H,t),2.32(3H,s),2.81(2H,q),4.59(2H,d),5.25(1H,s),7.33(1H,d),7.55(1H,d);m/z(ES)[M+H]=219.
実施例42:5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
AcOH中HBr(1ml、6.08mmol)(33w%)を、3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-8-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体81)(65.0mg、0.30mmol)に室温で添加した。得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。NMP(3mL)中、N,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体33)(69.8mg、0.30mmol)及びDIPEA(0.156ml、0.89mmol)を上記の固体に室温で添加した。得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム、カラム:Sunfire分取C18カラム、30*150、5um;移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で9Bから20Bへ;254/220nm;RT1:5.15。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例42)(0.049g、38%)を浅黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)1.20(3H,t),2.42(3H,s),2.50(3H,s),2.53-2.59(4H,m),2.73-2.86(5H,m),2.87-2.93(4H,m),3.61(2H,s),7.23(1H,d),7.45(1H,d),7.52(1H,d),7.76(1H,d),8.39(1H,d),11.52(1H,s);m/z(ES)[M+H]=435.
実施例43:5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
AcOH中HBr(1ml、6.08mmol)(33w%)を、3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体81)(65.0mg、0.30mmol)に室温で添加した。得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体32)(71.0mg、0.30mmol)を上記の固体に添加し、次いでNMP(3mL)中DIPEA(0.156ml、0.89mmol)を室温で添加した。得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム、カラム:XBridge分取OBD C18カラム、30×150mm 5um;移動相A:水(0.05%NH3H2O)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で31Bから51Bへ;254/220nm;RT1:6.27。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例43)(0.043g、33%)を浅黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)1.20(3H,t),2.41(3H,s),2.49-2.59(4H,m),2.70-2.81(5H,m),3.08-3.16(4H,m),3.59(2H,s),7.22(1H,d),7.47-7.60(2H,m),7.82(1H,dd),8.37(1H,d),11.52(1H,s);19F NMR(282MHz,DMSO-d6)-72.539;m/z(ES)[M+H]=439.
実施例44:5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
AcOH中HBr(1ml、18.42mmol)(33wt%)を、3-エチル-7-(ヒドロキシメチル)-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(中間体81)(65.0mg、0.30mmol)に室温で添加した。得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体31)(65.6mg、0.30mmol)及びDIPEA(0.156ml、0.89mmol)をNMP(3mL)中上記の固体に室温で添加した。得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:Sunfire分取C18カラム、30*150、5um;移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:ACN;流速:60mL/分;勾配:7分で9Bから20Bへ;254/220nm;RT1:5.15。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例44)(0.014g、10%)を浅黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.16-1.26(3H,m),2.41(3H,s),2.49-2.59(4H,m),2.70-2.81(5H,m),3.30-3.35(4H,m,水ピークに統合),3.61(2H,s),7.25(1H,d),7.38(1H,d),7.55(1H,d),7.82(1H,d),8.26(1H,s),8.38(1H,s),11.53(1H,s);m/z(ES)[M+H]=421.
中間体82:tert-ブチル4-[6-(エチルカルバモイル)-2-フルオロ-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル4-(2-フルオロ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体11)(500mg、1.47mmol)をエチルアミンの水溶液(10mL、1.47mmol)(65wt%)に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した。沈殿物を濾過により回収し、水(2mL×3)で洗浄し、真空下で乾燥させて、tert-ブチル4-[6-(エチルカルバモイル)-2-フルオロ-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体82)(0.515g、99%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.09(3H,t),1.42(9H,s),3.11(4H,t),3.23-3.30(2H,m),3.49(4H,t),7.59(1H,dd),7.85(1H,d),8.45(1H,t);m/z(ES)[M+H]=353.
中間体83:N-エチル-6-フルオロ-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド
tert-ブチル4-[6-(エチルカルバモイル)-2-フルオロ-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体82)(536mg、1.52mmol)を、1,4-ジオキサン中HCl(5mL、20.00mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。DIPEA(5mL)を添加し、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(0.1%NHHCO)中5~50%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、N-エチル-6-フルオロ-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体83)(0.368g、96%)を黄色固体として得た。試料は純粋でなく、さらに精製せずに次の工程に持ち越した。m/z(ES)[M+H]=253.
実施例45:N-エチル-6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
PhP(94mg、0.36mmol)を、CHCl(3mL)中、CBr(119mg、0.36mmol)、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(中間体17)(50mg、0.24mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。NMP(3mL)中、N-エチル-6-フルオロ-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体83)(60mg、0.24mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.59mmol)を、上記混合物に添加した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(NHHCO)中0~25%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、N-エチル-6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(実施例45)(2.60mg、3%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)1.09(3H,t),2.40(3H,s),2.52-2.62(4H,m),3.17-3.27(4H,m),3.25(2H,q),3.68(2H,s),7.28(1H,t),7.48-7.59(2H,m),7.82(1H,d),8.41(1H,t),12.48(1H,s);19F NMR(282MHz,DMSO-d6)-72.58,-135.52;m/z(ES)[M+H]=443.
中間体84:5-ブロモ-N-エチル-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
O中エタンアミン(3mL、2.20mmol)(65wt%)を、メチル5-ブロモ-6-メチル-ピリジン-2-カルボキシレート(中間体14)(505mg、2.20mmol)に添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去して、5-ブロモ-N-エチル-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体84)(0.500g、94%)を黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)1.13(3H,t),2.66(3H,s),3.26-3.39(2H,m),7.76(1H,d),8.18(1H,d),8.67-8.72(1H,m);m/z(ES)[M+H]=243.
中間体85:tert-ブチル4-[6-(エチルカルバモイル)-2-メチル-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
CsCO(1.340g、4.11mmol)を、1,4-ジオキサン(5mL)中、5-ブロモ-N-エチル-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体84)(0.5g、2.06mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.575g、3.09mmol)、BINAP(0.128g、0.21mmol)及びPd(OAc)(0.046g、0.21mmol)に添加した。得られた混合物を、窒素下にて100℃で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(10mL×2)で、次いでブライン(10mL×1)で連続的に洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、石油エーテル中0~40%EtOAcの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、tert-ブチル4-[6-(エチルカルバモイル)-2-メチル-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体85)(0.481g、67%)を黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)1.26(3H,t),1.49(9H,s),2.54(3H,s),2.85-2.98(4H,m),3.49(2H,qd),3.56-3.65(4H,m),7.32(1H,d),7.91-8.01(2H,m);m/z(ES)[M+H]=349.
中間体86:N-エチル-6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド
1,4-ジオキサン中HCl(4ml、16.00mmol、4M)を、MeOH(10mL)中tert-ブチル4-[6-(エチルカルバモイル)-2-メチル-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体85)(0.481g、1.38mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。反応混合物をMeOH(3mL)中DIPEA(1mL)で塩基性化した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(NHHCO)中0~20%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、N-エチル-6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体86)(0.189g、55%)を黄色油状物として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)1.12(3H,t),2.81-2.92(8H,m),3.27-3.36(5H,m),7.46(1H,d),7.81(1H,d),8.43(1H,t);m/z(ES)[M+H]=249.
実施例46:N-エチル-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
PhP(299mg、1.14mmol)を、CHCl(3.00mL)中、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-メチルキノキサリン-2(1H)-オン(158mg、0.76mmol)(中間体17)、CBr(378mg、1.14mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。N-エチル-6-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体86)(188mg、0.76mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.59mmol)をNMP(3mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(NHHCO)中0~25%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、N-エチル-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例46)(7.40mg、2%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)1.10(3H,t),2.40(3H,s),2.50(3H,s),2.54-2.64(4H,m),2.87-2.97(4H,m),3.30(2H,q),3.70(2H,s),7.28(1H,t),7.47(1H,d),7.52(1H,d),7.77(1H,d),8.42(1H,t),12.44(1H,s);19F NMR(282MHz,DMSO-d6)-135.54;m/z(ES)[M+H]=439.
中間体87:7-ブロモ-8-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
エチル3,3,3-トリフルオロ-2-オキソプロパノエート(2.30g、13.52mmol)を、トルエン(10mL)中4-ブロモ-3-フルオロ-ベンゼン-1,2-ジアミン(中間体72)(2.20g、10.73mmol)に添加した。得られた混合物を100℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(0.1%NHHCO)中3~70%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体87)(6-ブロモ-5-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(3.40g、501%)をオフホワイト色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=311.
中間体88:8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
CataCxium A Pd G2(53mg、0.08mmol)を、1,4-ジオキサン(15mL)中、7-ブロモ-8-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体87)(6-ブロモ-5-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(0.5g、0.80mmol)及び(トリブチルスタンニル)メタノール(0.5mL、0.80mmol)に添加した。得られた混合物を、窒素下にて80℃で18時間撹拌した。反応混合物を、飽和KF(1.25mL)で反応停止した。反応溶液を濾過により回収し、ジオキサン(2.5mL)で洗浄した。合わせた有機層の溶媒を減圧下で留去した。粗生成物をフラッシュC18-フラッシュクロマトグラフィーにより、水(0.1%、TFA)中3~40%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体88)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(0.217g、51%)をオフホワイト色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=263.
実施例47:5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.5mL、6.85mmol)を、EtO(5mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体88)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(160mg、0.31mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(4mL、22.90mmol)及びN,6-ジメチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体33)(134mg、0.57mmol)をMeCN(10mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を室温で24時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge BEH C18 OBD分取カラム、5μm、19mm 250mm;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:10分で24Bから33Bへ;254/220nm;RT1:8.2/9.5)。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例47)(8.8mg、6%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.50(3H,s),2.58-2.66(4H,m),2.79(3H,d),2.90-2.99(4H,m),3.77(2H,s),7.41(1H,t),7.47(1H,d),7.72(1H,d),7.78(1H,d),8.39-8.44(1H,m),13.21(1H,brs);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-68.50,-133.81;m/z(ES)[M+H]=479.
実施例48:6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.4mL、5.48mmol)を、EtO(5mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体88)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(120mg、0.23mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(2mL、11.45mmol)及び6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体32)(156mg、0.65mmol)をMeCN(10mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を室温で24時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge BEH C18 OBD分取カラム、5μm、19mm 250mm;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:10分で25Bから37Bへ;254/220nm;RT1:7.58/8.97)。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例48)(8.9mg、8%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.58-2.65(4H,m),2.76(3H,d),3.14-3.21(4H,m),3.75(2H,s),7.39(1H,t),7.56(1H,dd),7.71(1H,d),7.84(1H,dd),8.37-8.43(1H,m),13.39(1H,brs);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-68.48,-72.59,-133.78;m/z(ES)[M+H]=483.
実施例49:6-クロロ-5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.4mL、5.48mmol)を、EtO(5mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体88)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(120mg、0.23mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(2mL、11.45mmol)及び6-クロロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体30)(157mg、0.62mmol)を、MeCN(10mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を室温で24時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、19*250mm、10um;移動相A:水(10MMOL/L NH4HCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:10分で45Bから57Bへ;254/220nm)。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、6-クロロ-5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例49)(18mg、16%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.60-2.68(4H,m),2.78(3H,d),3.07-3.16(4H,m),3.77(2H,s),7.40(1H,t),7.66(1H,d),7.72(1H,d),7.93(1H,d),8.40-8.43(1H,m),13.25(1H,brs);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-68.51,-133.73;m/z(ES)[M+H]=499.
実施例50:5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
SOCl(0.4mL、5.48mmol)を、EtO(5mL)中8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(中間体88)(5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-キノキサリン-2-オンが混入)(120mg、0.23mmol)に添加した。得られた混合物を室温で2の間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。DIPEA(2mL、11.45mmol)及びN-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(中間体31)(259mg、1.18mmol)をMeCN(10mL)中上記混合物に添加した。得られた混合物を室温で24時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製した(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム、19*250mm、10um;移動相A:水(10mmol/L NHHCO+0.1%NH.HO)、移動相B:ACN;流速:20mL/分;勾配:10分で15Bから35Bへ;254/220nm;RT1:10.18/11.2)。所望の化合物を含有する画分を蒸発乾固して、5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例50)(6mg、6%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.51-2.57(4H,m),2.76(3H,d),3.25-3.34(4H,m),3.72(2H,s),7.30(1H,t),7.39(1H,dd),7.65(1H,d),7.83(1H,d),8.27(1H,d),8..36-8.41(1H,m);19F NMR(376MHz,DMSO-d6)-68.34,-133.80;m/z(ES)[M+H]=465.
中間体90:メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-メチル-ブタノエート
DIPEA(2.202mL、12.61mmol)を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロベンゼン(中間体35)(1g、4.20mmol)と、メチルバリネート,HCl(中間体89)(0.704g、4.20mmol)とのDMF(6mL)中撹拌溶液にゆっくりと添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した(LCMSによれば、所望の生成物に完全変換)。反応混合物を濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチルで精製して、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-メチル-ブタノエート(0.763g、52.0%)(中間体90)を鮮橙色固体として得た。1H NMR(500MHz,ジクロロメタン-d2)1.00-1.14(6H,m),2.20-2.35(1H,m),3.78(3H,s),4.06(1H,dd),6.52(1H,br d),7.39(1H,br d),7.52(1H,dd);19F NMR(471MHz,ジクロロメタン-d2)-109.33(1F,s);m/z(ES)[M+H]=349.
中間体91:7-ブロモ-8-フルオロ-3-イソプロピル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
亜鉛粉(1.143g、17.48mmol)を、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-3-メチル-ブタノエート(0.763g、2.19mmol)(中間体90)と塩化アンモニウム(0.935g、17.48mmol)との、MeOH(12mL)及び水(0.3mL)中混合物に、0℃で少しずつ添加し(発熱反応)、この混合物を室温で2時間撹拌した(SMは残らず、橙色の呈色の完全な消失が反応の完了を示す)。Znを濾別し、固体ケーキをDCM中20%MeOHで洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。水を上記の粗生成物に添加し、生成物を酢酸エチル層に抽出した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮して無色油状物を得た。粗生成物を1:1酢酸エチル:メタノール中にスラリー化し、ジオキサン中4N HClを0.5mL添加し、反応生成物を1時間撹拌した(非環化生成物は残らず)。反応混合物を濃縮して、7-ブロモ-8-フルオロ-3-イソプロピル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体91)を得た。粗生成物をさらに精製せずに、この反応の収率を100%と仮定して、次の工程のための試薬に供した。m/z(ES)[M+H]=287.
中間体92:7-ブロモ-8-フルオロ-3-イソプロピル-1H-キノキサリン-2-オン
4,5-ジクロロ-3,6-ジオキソシクロヘキサ-1,4-ジエン-1,2-ジカルボニトリル(595mg、2.62mmol)を、7-ブロモ-8-フルオロ-3-イソプロピル-3,4-ジヒドロキノキサリン-2(1H)-オン(627mg、2.18mmol)(中間体91)のDCM(20mL)中撹拌溶液に一度に添加した。得られたスラリーを室温で2時間撹拌した(LCMSによれば、所望の生成物に完全変換)。反応混合物を真空下で濃縮し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で反応停止した。上記のスラリーを室温で終夜撹拌し、固体を濾別した。濾過した固体を水で、次いでジエチルエーテルで完全に洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-8-フルオロ-3-イソプロピル-1H-キノキサリン-2-オン(0.425g、68.3%)(中間体92)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(6H,d),3.36-3.52(1H,m),7.45-7.58(2H,m),12.62(1H,br s);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-124.16(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=285.
中間体93:8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-イソプロピル-1H-キノキサリン-2-オン
Xphos Pd G2(103mg、0.13mmol)を、7-ブロモ-8-フルオロ-3-イソプロピルキノキサリン-2(1H)-オン(375mg、1.32mmol)(中間体92)と、(トリブチルスタンニル)メタノール(507mg、1.58mmol)との、1,4-ジオキサン(6.58mL)中の撹拌した脱気溶液に添加した。得られた溶液を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-イソプロピル-1H-キノキサリン-2-オン(0.255g、82%)(中間体93)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(6H,d),3.39-3.52(1H,m),4.64(2H,d),5.41(1H,t),7.33(1H,s),7.55(1H,d),12.42(1H,br s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-137.71(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=237.
中間体94:7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-イソプロピル-1H-キノキサリン-2-オン
トリエチルホスファン(0.477ml、3.23mmol)を、8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-3-イソプロピルキノキサリン-2(1H)-オン(0.2541g、1.08mmol)(中間体93)と、CBr4(1.177g、3.55mmol)とのDCM(8.49mL)中撹拌溶液に、窒素下にて0℃で5分かけて滴加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、DCMを真空下で留去し、得られた固体をジエチルエーテル中にスラリー化した。白色pptを真空下で濾過し、水で、次いでエーテルで洗浄した。固体を真空下で終夜乾燥させて(加熱せず)、7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-イソプロピル-1H-キノキサリン-2-オン(0.313g、97%)(中間体94)を淡褐色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=299.
実施例51:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-イソプロピルキノキサリン-2(1H)-オン(100mg、0.33mmol)(中間体94)に、6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(104mg、0.33mmol)(中間体32)、アセトニトリル(5mL)、及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(291μL、1.67mmol)を添加し、70℃に加熱した。LCMSは、1時間後にSMの完全な消失及び所望の生成物の形成を示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、多量の水(50mL)で洗浄した。固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.050g、32.8%)(実施例51)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(6H,d),2.53-2.65(4H,m),2.77(3H,d),3.12-3.24(4H,m),3.36-3.52(1H,m),3.71(2H,s),7.30(1H,t),7.52-7.59(2H,m),7.84(1H,d),8.36-8.41(1H,m),12.46(1H,br s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.53(1F,s),-72.59(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=457.
実施例52:5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-イソプロピルキノキサリン-2(1H)-オン(109mg、0.36mmol)(中間体94)に、N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(112mg、0.36mmol)(中間体33)、アセトニトリル(5mL)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(317μl、1.82mmol)を添加し、70Cに加熱した。LCMSは、1時間後にSMの完全な消失及び所望の生成物の形成を示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、多量の水(50mL)で洗浄した。固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.057g、34.6%)を白色固体(実施例52)として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(6H,d),2.46-2.49(3H,m),2.52-2.68(4H,m),2.80(3H,d),2.94(4H,br s),3.36-3.52(1H,m),3.73(2H,s),7.30(1H,t),7.47(1H,d),7.56(1H,d),7.79(1H,d),8.37-8.44(1H,m),12.46(1H,s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.55(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=453.
実施例53:5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-イソプロピルキノキサリン-2(1H)-オン(100mg、0.33mmol)(中間体94)に、N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(98mg、0.33mmol)(中間体31)、アセトニトリル(5mL)、及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(291μl、1.67mmol)を添加し、70℃に加熱した。LCMSは、1時間後にSMの完全な消失及び所望の生成物の形成を示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、多量の水(50mL)で洗浄した。固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.052g、35.5%)(実施例53)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.22(6H,d),2.52-2.61(4H,m),2.78(3H,d),3.26-3.30(4H,m),3.36-3.52(1H,m),3.70(2H,s),7.31(1H,t),7.38(1H,dd),7.56(1H,d),7.82(1H,d),8.26(1H,d),8.38(1H,br d),12.45(1H,br s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.54(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=439.
中間体96:メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-2-シクロプロピル-アセテート
DIPEA(2.202mL、12.61mmol)を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-ニトロベンゼン(中間体35)(1g、4.20mmol)と、メチル2-アミノ-2-シクロプロピルアセテート,HCl(中間体95)(0.696g、4.20mmol)とのDMF(6mL)中撹拌溶液にゆっくりと添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した(LCMSによれば、所望の生成物に完全変換)。反応混合物を濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、順相クロマトグラフィーにより、ヘキサン及び酢酸エチルを使用して精製し、メチル2-(4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロ-アニリノ)-2-シクロプロピル-アセテート(0.635g、43.5%)(中間体96)を鮮橙色固体として得た。1H NMR(500MHz,ジクロロメタン-d2)0.39-0.49(1H,m),0.54(1H,td),0.64-0.75(2H,m),1.25-1.39(1H,m),3.74-3.83(4H,m),6.45(1H,dd),7.34(1H,br d),7.52(1H,dd).19F NMR(471MHz,ジクロロメタン-d2)-109.53(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=347.
中間体97:7-ブロモ-3-シクロプロピル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン
亜鉛粉(957mg、14.63mmol)を、メチル2-((4-ブロモ-3-フルオロ-2-ニトロフェニル)アミノ)-2-シクロプロピルアセテート(635mg、1.83mmol)(中間体96)と、塩化アンモニウム(783mg、14.63mmol)との、MeOH(12mL)及び水(0.3mL)中混合物に、0℃で少しずつ添加し(発熱反応)、この混合物を室温で2時間撹拌した(SMは残らず、橙色の呈色の完全な消失が反応の完了を示す)。Znを濾別し、固体ケーキをDCM中20%MeOHで洗浄した。濾液を濃縮し、粗製材料は大部分が非環化生成物を示した。水を上記の粗生成物に添加し、生成物を酢酸エチル層に抽出した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮して油状物を得た。この材料を1:1酢酸エチル:メタノール中にスラリー化し、ジオキサン中4N HClを0.5mL添加し、反応混合物を1時間撹拌した(非環化生成物は残らず)。反応混合物を濃縮して、7-ブロモ-3-シクロプロピル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(中間体97)を灰色固体として得た。粗生成物をさらに精製せずに、この反応の収率を100%と仮定して、次の工程のための試薬に供した。m/z(ES)[M+H]=285.
中間体98:7-ブロモ-3-シクロプロピル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
4,5-ジクロロ-3,6-ジオキソシクロヘキサ-1,4-ジエン-1,2-ジカルボニトリル(499mg、2.20mmol)を、7-ブロモ-3-シクロプロピル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロキノキサリン-2(1H)-オン(522mg、1.83mmol)(中間体97)のDCM(20mL)中撹拌溶液に一度に添加した。得られたスラリーを室温で2時間撹拌した(LCMSによれば、所望の生成物に完全変換)。反応混合物を真空下で濃縮し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で反応停止した。上記のスラリーを室温で終夜撹拌し、固体を濾別した。固体を水で、次いでジエチルエーテルで完全に洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-3-シクロプロピル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(0.382g、73.7%)(中間体98)をオフホワイト色固体として得た。m/z(ES)[M+H]=283.
中間体99:3-シクロプロピル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン
Xphos Pd G2(92mg、0.12mmol)を、7-ブロモ-3-シクロプロピル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(332mg、1.17mmol)(中間体98)と、(トリブチルスタンニル)メタノール(452mg、1.41mmol)との、1,4-ジオキサン(5.86mL)中の撹拌した脱気溶液に添加し、得られた溶液を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、3-シクロプロピル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-キノキサリン-2-オン(0.224g、82%)(中間体99)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.02-1.14(4H,m),2.52-2.73(1H,m),4.62(2H,d),5.38(1H,t),7.29(1H,t),7.43(1H,d),12.43(1H,br s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-137.67(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=235.
中間体100:7-(ブロモメチル)-3-シクロプロピル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン
トリエチルホスファン(0.422ml、2.86mmol)を、3-シクロプロピル-8-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)キノキサリン-2(1H)-オン(0.223g、0.95mmol)(中間体99)と、CBr4(1.043g、3.14mmol)とのDCM(7.52mL)中混合物に、窒素下にて0℃で5分かけて滴加した。反応物を室温で1時間撹拌した。DCMを真空下で留去し、得られた固体をジエチルエーテル中にスラリー化した。淡緑を帯びた白色pptを真空下で濾過し、水で、次いでエーテルで洗浄した。固体を真空下で終夜乾燥させて(加熱せず)、7-(ブロモメチル)-3-シクロプロピル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(0.193g、68.2%)(中間体100)を淡緑色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.03-1.17(4H,m),2.63-2.76(1H,m),4.79(2H,s),7.33(1H,t),7.43(1H,d),12.55(1H,br s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-133.65(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=297.
実施例54:5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3-シクロプロピル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(75mg、0.25mmol)(中間体100)に、6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(79mg、0.25mmol)(中間体32)、アセトニトリル(5mL)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(220μl、1.26mmol)を添加し、70Cに加熱した。LCMSは、1時間後にSMの完全な消失及び所望の生成物の形成を示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、多量の水(50mL)で洗浄した。固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.048g、41.8%)(実施例54)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.04-1.13(4H,m),2.52-2.63(4H,m),2.71(1H,s),2.77(3H,d),3.12-3.21(4H,m),3.69(2H,s),7.26(1H,t),7.43(1H,d),7.55(1H,dd),7.84(1H,d),8.39(1H,br d),12.46(1H,br s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.52(1F,s),-72.58(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=455.
実施例55:5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3-シクロプロピル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(75mg、0.25mmol)(中間体100)に、N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(78mg、0.25mmol)(中間体33)、アセトニトリル(5mL)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(220μL、1.26mmol)を添加し、70℃に加熱した。LCMSは、1時間後に所望の生成物への完全な変換を示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、多量の水(50mL)で洗浄した。固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.049g、43.1%)(実施例55)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.03-1.15(4H,m),2.46-2.49(3H,m),2.52-2.65(4H,m),2.65-2.75(1H,m),2.80(3H,d),2.94(4H,br s),3.71(2H,s),7.26(1H,t),7.40-7.50(2H,m),7.79(1H,d),8.37-8.44(1H,m),12.46(1H,s).;19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.54(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=451.
実施例56:5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3-シクロプロピル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(43mg、0.14mmol)(中間体100)に、N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(42.4mg、0.14mmol)(中間体31)、アセトニトリル(5mL)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(126μl、0.72mmol)を添加し、70℃に加熱した。LCMSは、1時間後にSMの完全な消失及び所望の生成物の形成を示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、NaHCO3水溶液(1mL)で反応停止し、室温で1時間撹拌した。水(3mL)を上記の混合物に添加し、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、多量の水(25mL)で洗浄した。固体を順相クロマトグラフィーにより、DCM中0~10%MeOHを使用して精製し、5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.020g、31.7%)(実施例56)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.03-1.16(4H,m),2.53-2.60(4H,m),2.65-2.80(5H,m),3.68(2H,s),7.25(1H,br t),7.38(1H,dd),7.42(1H,d),7.82(1H,d),8.25(1H,d),8.35-8.40(1H,m),12.38-12.51(1H,m)(3Hが欠落、DMSOピークとオーバーラップの可能性);19F NMR(471MHz,DMSO-d6)-135.52(1F,s).;m/z(ES)[M+H]=437
中間体102:7-ブロモ-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
4-ブロモ-3-メチルベンゼン-1,2-ジアミン(1.75g、8.70mmol)(中間体101)と、2,2,2-トリメトキシ酢酸メチル(2.86g、17.41mmol)と、イッテルビウム(III)トリフルオロメタンスルホネート(0.540g、0.87mmol)とのトルエン(10mL)中混合物を封管中で脱気し、Nを埋め戻し、100℃で終夜撹拌して褐色懸濁液を得、LCMSは所望の生成物の形成を示し、混合物を室温に冷却し、固体を濾過により回収し、メタノールで洗浄し、乾燥させて、7-ブロモ-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(1.2g、51.2%)(中間体102)を黄色固体(その位置異性体6-ブロモ-3-メトキシ-5-メチルキノキサリン-2(1H)-オンが約8%混入)として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.50(3H,br s),3.97(3H,s),7.32(1H,d),7.45(1H,d),11.79(1H,br s);(m/z)(ES)[M+H]=269.
中間体103:7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
(トリブチルスタンニル)メタノール(1.844g、5.74mmol)と、7-ブロモ-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(1.03g、3.83mmol)(中間体102)と、Xphos Pd G2(0.452g、0.57mmol)との1,4-ジオキサン(40mL)中混合物を、N下にて80℃で終夜撹拌して暗色混合物を得、LCMSはほぼ十分な変換を示した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製し、画分を濃縮して黄色固体にし、固体をLCMSによりチェックして、あまり純粋でないことが示され、次いでその生成物を20mLのメタノール中にスラリー化し、固体を濾過により回収し、乾燥させて、純度55%の生成物を黄色固体(30%の出発材料及び9.5%の脱臭素化副生成物が混入)として得た。
上記で得た固体を1,4-ジオキサン(40mL)とともに乾燥フラスコに入れ、そのフラスコに、900mgの(トリブチルスタンニ)メタノール((tributylstanny)methanol)及び300mgのxphos Pd G2を添加し、この混合物を脱気し、次いでN下にて80℃で終夜撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、混合物をシリカゲルカラム(DCM中0~20%メタノールで溶離)で精製して、7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(800mg、95%)(中間体103)を黄色固体として、LCMSによる純度80%で得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.32(3H,s),3.91-4.01(3H,m),4.56(2H,d),5.15(1H,t),7.27(1H,d),7.37(1H,d),11.57(1H,br s);(m/z)(ES)[M+H]=221.
中間体104:7-(ブロモメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン
トリエチルホスファン(294μl、2.04mmol)を、7-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(300mg、1.36mmol)(中間体103)と、1,1,2,2-テトラブロモ-1,2-ジクロロエタン(875mg、2.11mmol)とのCHCl(20mL)中懸濁液に、N下にて0℃で滴加し、次いで、得られた混合物を室温で3.5時間撹拌し、溶媒を減圧下で留去し、残渣をエーテル(10mL)中に懸濁させ、濾過し、固体をエーテル(10mL×2)で洗浄し、次いで固体を水(20mL)中に懸濁させ、濾過し、水(5mL×3)で洗浄し、乾燥させて、7-(ブロモメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(0.250g、64.8%)(中間体104)を淡黄色固体として得た。(m/z)(ES)[M+H]=285.
実施例57:5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド
N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(83mg、0.27mmol)(中間体33)と、7-(ブロモメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(85mg、0.27mmol)(中間体104)とのアセトニトリル(6mL)中懸濁液に、DIPEA(236μL、1.35mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間撹拌して透明な溶液を得、混合物を室温に冷却して懸濁液を得、固体を濾過により回収し、水、アセトニトリルで洗浄し、乾燥させて、5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.064g、54.3%)(実施例57)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.43(3H,s),2.49(3H,s),2.57(4H,br s),2.80(3H,d),2.91(4H,br s),3.60(2H,s),3.95(3H,s),7.18(1H,d),7.35(1H,d),7.46(1H,d),7.78(1H,d),8.40(1H,q),11.58(1H,br s);(m/z)(ES)[M+H]=437
実施例58:6-フルオロ-5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド,2HCl(84mg、0.27mmol)(中間体32)と、7-(ブロモメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(85mg、0.27mmol)(中間体104)とのアセトニトリル(6mL)中懸濁液に、DIPEA(236μL、1.35mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間撹拌して懸濁液を得、混合物を室温に冷却し、固体を濾過により回収し、水、アセトニトリルで洗浄し、乾燥させ、固体をアセトニトリル中に懸濁させ、濾過し、乾燥させて、6-フルオロ-5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.073g、61.3%)(実施例58)をベージュ色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.42(3H,s),2.55(4H,br s),2.76(3H,d),3.14(4H,br s),3.58(2H,s),3.95(3H,s),7.17(1H,br d),7.35(1H,br d),7.50-7.63(1H,m),7.83(1H,br d),8.38(1H,br d),11.58(1H,s);(m/z)(ES)[M+H]=442.
中間体106:メチル6-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート
硫酸(1.5mL、28.14mmol)を、6-ブロモ-5-フルオロピコリン酸(500mg、2.27mmol)(中間体105)のMeOH(8mL)中混合物に、ゆっくりと添加した。この混合物を、室温で3時間、継続して撹拌し、白色懸濁液を得た。LCMSは十分な変換を示し、混合物をNaHCO飽和水溶液に注ぎ入れ、DCM(40mL×2)で抽出し、有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮して、メチル6-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート(532mg、100%)(中間体106)を白色固体として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)4.01(3H,s),7.55(1H,t),8.15(1H,dd);(m/z)(ES)[M+H]=236.
中間体107:tert-ブチル4-(2-ブロモ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート
tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(8.21g、44.06mmol)と、メチル6-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-2-カルボキシレート(6.065g、25.92mmol)(中間体106)と、炭酸カリウム(4.66g、33.69mmol)とのDMF(60mL)中混合物を110℃で5時間撹拌し、LCMSは十分な変換を示した。混合物を室温に冷却し、DCM及び水で希釈し、層を分離し、水層をDCMで2回抽出し、有機層を合わせ、脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~50%酢酸エチルで溶離、221、310nmでのUV)で精製して、所望の生成物tert-ブチル4-(2-ブロモ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(7.68g、74.1%)(中間体107)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.51(9H,s),3.14(4H,br t),3.60-3.71(4H,m),3.99(3H,s),7.32(1H,d),8.08(1H,d);(m/z)(ES)[M+H]=402.
中間体108:tert-ブチル4-[2-ブロモ-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
メタンアミン(100mL、19.16mmol)(エタノール中33%)中tert-ブチル4-(2-ブロモ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(7.67g、19.16mmol)(中間体107)を密封容器の中で、60℃で4.5時間撹拌し、LCMSは十分な変換を示し、混合物を室温に冷却し、濃縮し、残渣をDCM中に溶解させ、NHCl飽和溶液で洗浄し、脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮して、tert-ブチル4-[2-ブロモ-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(7.48g、98%)(中間体108)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.50(9H,s),3.02(3H,d),3.08(4H,br t),3.60-3.71(4H,m),7.36(1H,d),7.68(1H,br d),8.11(1H,d);(m/z)(ES)[M+H]=401.
中間体109:tert-ブチル4-[6-(メチルカルバモイル)-2-ビニル-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル4-[2-ブロモ-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.344g、3.37mmol)(中間体108)と、トリブチル(ビニル)スタンナン(1.174g、3.70mmol)と、Xphos Pd G2(0.132g、0.17mmol)との1,4-ジオキサン(25ml)中混合物を、N下にて100℃で2.5時間撹拌し、LCMSは十分な変換を示した。混合物をDCMで希釈し、飽和NHClで洗浄し、有機層を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~80%酢酸エチルで溶離、226、293nmでのUV)で精製して、tert-ブチル4-[6-(メチルカルバモイル)-2-ビニル-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.961g、82%)(中間体109)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.50(9H,s),2.90-3.01(4H,m),3.05(3H,d),3.55-3.68(4H,m),5.54(1H,dd),6.42(1H,dd),7.10(1H,dd),7.39(1H,d),7.98(1H,br d),8.07(1H,d);m/z(ES)[M+H]=346.6,348.5.
中間体110:tert-ブチル4-[2-ホルミル-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
O中四酸化オスミウム(0.0435mL、6.00μmol)を、tert-ブチル4-[6-(メチルカルバモイル)-2-ビニル-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(960mg、2.77mmol)(中間体109)と、2,6-ルチジン(646μl、5.54mmol)と、過ヨウ素酸ナトリウム(2371mg、11.08mmol)とのTHF(25mL)/水(5mL)/tert-ブタノール(2650μL、27.71mmol)中溶液に添加し、室温で終夜撹拌して黄色懸濁液を得た。LCMS及びTLCは十分な変換を示した。反応生成物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。濃縮した後に、粗製材料を、シリカカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離、226、310nmでのUV)で精製して、tert-ブチル4-[2-ホルミル-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.732g、76%)(中間体110)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.50(9H,s),3.07(3H,d),3.15-3.30(4H,m),3.63-3.79(4H,m),7.48(1H,d),7.85(1H,br d),8.28(1H,d),10.10(1H,s);(m/z)(ES)[M+H]=349.
中間体111:tert-ブチル4-[2-(ジフルオロメチル)-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
CHCl(10mL)中tert-ブチル4-[2-ホルミル-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(730mg、2.10mmol)(中間体110)を0℃に冷却し、DCM(5mL)中DAST(692μL、5.24mmol)をこの混合物に添加し、次いで、得られた混合物を室温で4時間撹拌し、TLC及びLCMSは十分な変換を示した。反応混合物に、NaHCO飽和水溶液を滴下して反応停止し、DCMで抽出し、有機物を脱水し(無水NaSO)、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン中0~100%酢酸エチルで溶離、254、293nmでのUV)で精製して、tert-ブチル4-[2-(ジフルオロメチル)-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.666g、86%)(中間体111)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.50(9H,s),2.93-3.02(4H,m),3.05(3H,d),3.57-3.72(4H,m),6.99(1H,t),7.62(1H,d),7.92(1H,br d),8.27(1H,d);(m/z)(ES)[M+H]=371.
中間体60:6-(ジフルオロメチル)-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl
ジオキサン中4M HCl(7mL、28.00mmol)を、tert-ブチル4-[2-(ジフルオロメチル)-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(665mg、1.80mmol)(中間体111)及び撹拌子を入れたフラスコに添加し、混合物を室温で1時間撹拌して黄色懸濁液を得た。溶媒を除去し、残渣をエーテルで希釈し、固体を濾過により回収し、乾燥させて、6-(ジフルオロメチル)-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(0.617g、100%)(中間体60)を橙色固体として得た。(m/z)(ES)[M+H]=272.
実施例59:6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
6-(ジフルオロメチル)-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(87mg、0.25mmol)(中間体60)と、7-(ブロモメチル)-3-メトキシ-8-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(80mg、0.25mmol)(中間体104)とのアセトニトリル(6mL)中懸濁液に、DIPEA(222μL、1.27mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間撹拌して透明な溶液を得、混合物を室温に冷却して懸濁液を得、固体を濾過により回収し、アセトニトリル、水で洗浄し、乾燥させて、6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.070g、58.3%)(実施例59)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.43(3H,s),2.59(4H,br s),2.83(3H,br d),2.98(4H,br s),3.60(2H,s),3.95(3H,s),6.92-7.29(2H,m),7.35(1H,d),7.85(1H,br d),8.08(1H,d),8.38(1H,br d),11.58(1H,br s);((m/z)(ES)[M+H]=473.
実施例60:6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド
7-(ブロモメチル)-3,8-ジメチル-1H-キノキサリン-2-オン(196mg、0.73mmol)(中間体8)と、6-(ジフルオロメチル)-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(252mg、0.73mmol)(中間体60)と、EtN(0.614mL、4.41mmol)とのアセトニトリル(25mL)中混合物を70℃で2時間撹拌して透明な溶液を得、LCMSは十分な変換を示した。混合物を室温に終夜冷却した。混合物から固体を結晶化させ、固体を濾過により回収し、アセトニトリル、水で洗浄し、乾燥させて、生成物の部分1である141mgを得、濾液を濃縮し、逆相gilson(5~80%ACN/水/0.1%TFAで溶離)で精製して、生成物の第2の部分である92mgをTFA塩として得た。全体で:6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(0.233g、64.0%)(実施例60)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.40(3H,s),2.43(3H,s),2.60(4H,br s),2.83(3H,d),2.98(4H,br d),3.63(2H,s),6.95-7.22(1H,m),7.23-7.29(1H,m),7.51(1H,d),7.85(1H,d),8.08(1H,d),8.38(1H,br d),11.54(1H,br s);(m/z)(ES)[M+H]=457.
中間体113:メチル6-クロロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート
ピペラジン(1.0g、11.61mmol)を、MeCN(30mL)中メチル6-クロロ-5-フルオロピコリネート(中間体112、1.0g、5.28mmol)に添加した。得られた混合物を80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより、水(0.1%NHHCO)中5~60%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、メチル6-クロロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(中間体113、1.28g、95%)を赤色油状物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 2.81-2.91(4H,m),3.04-3.08(4H,m),3.85(3H,s),7.61(1H,d),8.00(1H,d)(NHプロトンは示されず);m/z(ES)[M+H]=256.
中間体30:6-クロロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド
メチルアミンのTHF中2M溶液(40mL、80.00mmol)を、メチル6-クロロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(中間体113、1.26g、4.93mmol)に添加した。得られた混合物を80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより、水(0.1%NHHCO)中5~60%MeCNの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、6-クロロ-N-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体30、1.12g、89%)を浅黄色油状物として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 2.79(3H,d),2.85-2.89(4H,m),2.97-3.02(4H,m),7.63(1H,d),7.94(1H,d),8.45(1H,q)(ピペラジン-NHプロトンは示されず);m/z(ES)[M+H]=255.
中間体114:tert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
メチルアミン(120mL、36.80mmol、エタノール中33wt%)中tert-ブチル4-(2-フルオロ-6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体11、12.49g、36.80mmol)を室温で24時間撹拌した(封管)。溶媒を減圧下で留去した。残渣をDCM中に溶解させ、シリカゲル床で濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、真空下で乾燥させて、tert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体114,12.45g、100%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)1.42(9H,s),2.77(3H,d),3.04-3.16(4H,m),3.43-3.56(4H,m),7.59(1H,dd),7.80-7.93(1H,m),8.41(1H,q);m/z(ES)[M+H]=340.
中間体32:6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド
HCl(ジオキサン中4M、100ml、400.00mmol)を、tert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体114、12.5g、36.94mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)中溶液に0℃で添加した。反応物を5時間撹拌し、その間、温度を室温に加温して、黄色懸濁液を得た。懸濁液をエーテルで希釈し、固体を濾別し、エーテルで洗浄した。固体を真空下で乾燥させて、6-フルオロ-N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl(中間体32,11.42g、99%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ ppm 2.8(d,J=4.6Hz,3H)3.3(br s,4H)3.4(br d,J=4.4Hz,4H)7.6-7.7(m,1H)7.9(d,J=8.1Hz,1H)8.4(br d,J=4.4Hz,1H)9.0-9.3(m,2H);m/z(ES)[M+H]=239
中間体115:5-ブロモ-N,6-ジメチルピコリンアミド
メチルアミンのTHF中2M溶液(20mL、40.00mmol)を、メチル5-ブロモ-6-メチルピコリネート(中間体14、2.0g、8.69mmol)に添加し、得られた混合物を80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより、水(0.1%NHHCO)中5~80%MeOHの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、5-ブロモ-N,6-ジメチルピコリンアミド(中間体115、1.5g、75%)を浅黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 2.65(3H,s),2.82(3H,d),7.75(1H,d),8.17(1H,d),8.57-8.76(1H,m);m/z(ES)[M+H]+=229
中間体116:tert-ブチル4-(2-メチル-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
5-ブロモ-N,6-ジメチルピコリンアミド(中間体115、1.0g、4.37mmol)を、トルエン(20mL)中、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.894g、4.80mmol)、BINAP(0.272g、0.44mmol)、Pd(OAc)(0.098g、0.44mmol)、及びCsCO(3.56g、10.91mmol)に、窒素下で添加した。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより、水(0.4%HCOH)中5~30%MeOHの溶離勾配で精製した。純粋な画分を蒸発乾固して、tert-ブチル4-(2-メチル-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体116、1.2g、82%)を褐色固体として得た。H NMR(300MHz,CDOD)δ 1.50(9H,s),2.58(3H,s),2.92-3.00(7H,m),3.62(4H,m),7.50(1H,d),7.88(1H,d);m/z(ES)[M+H]=335.
中間体33:N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド
tert-ブチル4-(2-メチル-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体115、1.18g、3.53mmol)を、HClの1,4-ジオキサン中4M溶液(10mL、329.15mmol)に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。沈殿物を濾過により回収し、石油エーテル(5mL×2)、EtO(5mL×2)で洗浄し、真空下で乾燥させて、N,6-ジメチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピコリンアミド(中間体33、0.77g、81%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,CDOD)δ 2.86(3H,s),3.02(3H,s),3.42-3.54(8H,m),8.29(2H,d);m/z(ES)[M+H]=235.
中間体117:tert-ブチル4-(6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート
Ruphos Pd G3(4.07g、4.86mmol)を、メチル5-ブロモピリジン-2-カルボキシレート(中間体9、30g、138.87mmol)と、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(27.2g、145.81mmol)と、CsCO(90g、277.73mmol)との、1,4-ジオキサン(200mL)中の脱気した混合物に添加し、この混合物をN雰囲気下にて110℃で6時間撹拌した。次いで、混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチル(150ml×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで脱水し、濾過した。この濾液に、3-(ジエチレントリアミノ)プロピルで官能化したシリカゲル(12g、1.3mmol/g負荷量)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を約100mLに濃縮した。結晶性黄色固体を濾別し、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、tert-ブチル4-(6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体117、26.36g、82mmol、59.1%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.50(9H,s),3.31-3.42(4H,m),3.56-3.68(4H,m),3.98(3H,s),8.04(1H,d),8.37(1H,d);m/z(ES)[M+H]=322.
中間体118:tert-ブチル4-[6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート
メチルアミン(100mL、1155.26mmol、水中40%)を、tert-ブチル4-(6-メトキシカルボニル-3-ピリジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体117、36g、112.02mmol)のMeOH(100mL)中溶液に添加し、反応物を室温で4時間撹拌して、白色懸濁液を得た。混合物を濃縮し、残渣をNHCl飽和溶液とDCMとに分配し、層を分離した。水性層をDCMで抽出し、有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮して、tert-ブチル4-[6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体118、35.9g、100%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d)1.49(9H,s),3.02(3H,d),3.26-3.35(4H,m),3.58-3.67(4H,m),7.23(1H,dd),7.81(1H,br d),8.07(1H,d),8.16(1H,d);m/z(ES)[M+H]=321.
中間体119:メチル5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート
ジオキサン中4M HCl(20ml、576.01mmol)を、tert-ブチル4-(6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体117、1.55g、4.82mmol)のMeOH(2mL)中混合物に0℃で添加し、反応物を室温で2時間撹拌して懸濁液を得、LCMSは十分な変換を示し、混合物をエーテル(約80ml)で希釈し、固体を濾過により回収し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、メチル5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(中間体119)(1.384g、98%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)3.21(4H,br s),3.66(4H,br d),3.83(3H,s),7.43-7.55(1H,m),7.95(1H,br d),8.43(1H,br s),9.49(2H,br s);(m/z)(ES+)[M+H]+=223.0.
中間体31:カルボキシレートN-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド
HCl(ジオキサン中4M、150mL、600.00mmol)を、tert-ブチル4-[6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体118、35.9g、112.05mmol)のMeOH(50mL)中懸濁液に添加し、得られた橙色懸濁液を室温で4時間撹拌した。約80mLの溶媒を減圧下で留去し、混合物をエーテル及びヘキサン(200ml、1/1)で希釈した。固体を濾過により回収し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させ、真空下で乾燥させて、N-メチル-5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド,2HCl塩(中間体31、37.0g、100%)を黄色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)2.79(3H,d),3.22(4H,br s),3.53-3.67(4H,m),7.51(1H,dd),7.91(1H,d),8.33(1H,d),8.50(1H,br s),9.19-9.49(2H,m);m/z(ES)[M+H]=221.
実施例61:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの結晶形態B(無水形態)の調製
方法1
43mg(0.10mmol)の6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(例えば実施例20から)を1.0mlのMeOHに懸濁させ、0.11mlの1Mメタンスルホン酸(MSA)水溶液を添加して、透明な溶液を得た。この溶液に、0.11mlの1N NaOH水溶液を添加した。NaOH溶液の添加の完了後に、白色固体が沈殿し始めた。スラリーを室温で1日間撹拌した。36mgの白色固体を濾過し、空気中で乾燥させた。XRPDは、固体が純粋な6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態Bであることを示す。
方法2
ピリジン(93.5g)を、純粋な6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドメシレート(4.67kg、実施例63の方法2により調製)の水(47.9kg)及びエタノール(38.0kg)中溶液に75±5℃で添加し、次いで、方法1に従って調製した6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態Bの種(4.7g)を添加した。スラリーを75±5℃で40分間撹拌し、次いでピリジン(651g)の50:50v:v水:エタノール(4.2kg)中溶液を、3時間40分かけて徐々に添加した。スラリーを75±5℃で50分間撹拌し、次いで4-メチルモルホリン(900g)の50:50v:v水:エタノール(4.1kg)中溶液を、3時間50分かけて徐々に添加した。スラリーを75±5℃で1時間10分撹拌し、25±5℃に4時間50分かけて冷却し、25±5℃で15時間撹拌し、次いで濾過した。得られた固体を50:50v:v水:エタノール(12.5kg×2)で2回洗浄し、次いで、真空下にて25℃~50℃の間で1日間乾燥させて、純粋な6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態B(3.54kg)を収率93%で得た。
方法1で得た形態BをXRPDによって分析し、結果を下の表にまとめ(表1)、図1に示す。
形態Bは、CuKα照射を使用して測定された以下の2θ値、即ち6.2、14.3、及び15.6°のうち少なくとも1つを生じることを特徴とする。
形態B(方法1による)を熱的手法により分析した。DSC分析は、形態Bが275℃で開始し276℃でピークになる融点を有することを示した。TGAは、形態Bが、約25℃から約100℃に加熱すると、約0.2%質量損失することを示した。形態Bの代表的なDSC/TGAサーモグラムを図2に示す。
実施例62:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの結晶形態D(無水形態)の調製。
5~6mgの6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例20)を、MeOH/DCM/HO(0.50ml/0.50ml/0.20ml)の混合溶媒中に溶解させ、透明な溶液を周囲条件でゆっくりと蒸発させて白色固体を得た。XRPDは、得られた白色固体が6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態Dであることを示す。
形態DをXRPDにより分析し、結果を下の表にまとめ(表2)、図3に示す。
形態Dは、CuKα照射を使用して測定された以下の2θ値、即ち7.9、13.1及び16.3°のうち少なくとも1つを生じることを特徴とする。
形態Dの単結晶を、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドのDMF(又はDMF/HO)溶液の蒸発から得た。単結晶構造分析により、形態Dは無水形態であることを確認した。6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドの形態Dの分子構造を図4に示す。結晶学的データ:空間群単斜晶系P2/c、格子定数:a=17.4559(8)Å、b=5.0647(2)Å、c=22.564(1)Å、β=92.609(1)°、V=1992.8(2)Å
実施例63:6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドのMSA結晶性塩形態C(無水形態)の調製。
方法1
427mgの6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(実施例20)を、8.0mlのMeOH中に懸濁させた。この懸濁液に、1.1mlの1.0M MSA水溶液(1.1mmol)を添加し、透明な溶液を得た。得られた溶液を濾過し、透明な溶液の溶媒を除去した。得られた固体を1.0mlのEtOH及び2.0mlのTHF中に懸濁させて、スラリーを得た。スラリーを室温で1日間撹拌した。固体を濾過により回収し、空気乾燥した。452mgのオフホワイト色固体を得た。XRDは、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドのMSA塩形態Cが得られたことを示す。
方法2
メタンスルホン酸(16.8g)を、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(80.8g、92.8%w/w)の、4:1v:v THF:エタノール(750mL)中撹拌懸濁液に、25℃で添加した。得られた懸濁液を25℃で16時間撹拌し、次いで濾過した。固体を4:1v:v THF:エタノール(300mL)で洗浄し、次いで真空下にて35℃で乾燥させて、6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドメシレートの形態C(90.3g)を収率98%で得た。
方法1によるMSA-形態CをXRPDにより分析し、結果を下の表にまとめ(表3)、図5に示す。
方法1によって得られたMSA-形態Cを熱的手法により分析した。DSC分析は、MSA-形態Cが、254℃で開始し258℃でピークになる温度で融解及び分解し始めることを示した。TGAは、MSA-形態Cが、約25℃から約100℃に加熱すると、約0.3%質量損失することを示した。MSA-形態Cの代表的なDSC/TGAサーモグラムを図6に示す。
生物学的アッセイ
以下の試験手順を使用して、本明細書に記載の化合物の阻害特性を決定することができる。
PARP蛍光異方性結合アッセイ
組換え全長6HISタグ化PARP1タンパク質を、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで6nMに希釈し、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで希釈した2nM蛍光プローブの等量で4時間インキュベートした。プローブの最終DMSO濃度を1%(v/v)未満に保持した。
組換え全長PARP2タンパク質を、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで6nMに希釈し、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで希釈した2nM蛍光プローブの等量で4時間インキュベートした。プローブの最終DMSO濃度を1%(v/v)未満に保持した。
組換え全長PARP3タンパク質を、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで100に希釈し、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで希釈した6nM蛍光プローブの等量で4時間インキュベートした。プローブの最終DMSO濃度を1%(v/v)未満に保持した。
組換えPARP5a結合ドメインを、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで160nMに希釈し、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで希釈した6nM蛍光プローブの等量で4時間インキュベートした。プローブの最終DMSO濃度を1%(v/v)未満に保持した。
組換え全長GSTタグ化PARP6タンパク質を、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで160nMに希釈し、50mMトリスpH8、0.001%Triton X100、10mM MgCl、150mM NaClで希釈した6nM蛍光プローブの等量で4時間インキュベートした。プローブの最終DMSO濃度を1%(v/v)未満に保持した。
タンパク質に結合したときのプローブの蛍光異方性を、試験化合物又は溶媒対照の存在下で、BMG Pherastar FSX(著作権)を使用して測定し、異方性に対する効果を決定した。IC50値を決定するために、異なる試験化合物濃度について阻害%値を計算し、4パラメーターロジスティックプロットにあてはめた。必要な場合、化合物Kは、Anal Biochem.1980 Sep 1;107(1):220-39に定義されているMunson Rodbard式を使用してIC50値から決定することができ、該当するPARPタンパク質に結合するプローブの既知のKに基づいている。
PARP増殖アッセイ(7日間化合物を投与)
DLD1及びBRCA2(-/-)DLD1細胞を、完全培地中に、それぞれ5000細胞/ml及び2.5E4細胞/mlの密度に収集し、Multidrop Combiを使用して384ウェルプレート(Greiner、Kremsmunster、Austria;781090)に40μL/ウェルを播種し、次いで37℃、5%COで終夜インキュベートした。翌日(1日目)、Multidrop Combiを使用して、sytox green(5ul、2uM)及びサポニン(10ul、0.25%ストック)を0日目のプレートに添加し、黒色接着蓋を使用してプレートを密封し、室温で3時間超インキュベートする。4×対物レンズを取り付けたCell Insight(Thermo Fisher)を使用して細胞を撮像した。Echo 555を使用して試験化合物を添加し、37℃、5%COに維持されたインキュベーター内に置き、7日間インキュベートする。8日目に、sytox green(5ul、2uM)、次いでサポニン(10ul、0.25%ストック)をプレートに添加し、黒色接着蓋を使用してプレートを密封し、室温で3時間超インキュベートする。4×耐物レンズを備えたCell Insightで全ての細胞を読み取る。増殖速度は、Genedataにおいて、0日目及び8日目のプレートについてCell Insightからの総細胞数出力を評価することによって決定する。
In vitroヒトトランスポーター排出
MDR1及びBCRPを発現するMDCKII細胞を、96ウェルTranswellインサートシステム中のポリエチレン膜上に、コンフルエントな細胞単層を形成する密度で播種した。試験化合物及び参照化合物を、輸送緩衝液(HBSS HEPES pH7.4)で、1又は0.1μMの濃度に希釈した。有機溶媒の最終体積パーセントは1%未満であった。AからBへの方向及びBからAへの方向の試験化合物の透過を、37℃及び5%CO2、相対湿度95%での90分にわたるインキュベーションで決定した。インキュベーションの最後に、頂端側及び基底外側から試料を採取し、次いで内部標準を含有する冷アセトニトリルで沈殿させた。4000rpmで遠心分離した後に、上清を0.1%ギ酸水溶液で希釈し、LC-MS/MSで定量化した。細胞単層の統合性を、マーカーであるルシファーイエローを使用して確認した。
透過係数(1×10-6cm/s)は、次式を使用して計算した。
Papp=(dCr/dt)×Vr/(A×C0)
(1)排出比は、次式を使用して計算した。
排出比=Papp(BからAへ)/Papp(AからBへ)
(2)式中、dCr/dtは、時間の関数としてのレシーバーチャンバー中の化合物の累積濃度(単位:μM/s)であり、Vrは、レシーバーチャンバー中の溶液体積(頂端側で0.1ml及び基底外側で0.3ml)であり、Aは、輸送のための表面積であり、即ち、単層の面積では0.11cm2であり、且つC0はドナーチャンバー中の初期濃度(単位:μM)である。
血漿中の非結合画分の決定
非結合画分は、RED Deviceを使用して決定した。
化合物を、DMSO中10mM溶液として調製した。1mMの作業用ストックを、9つまでの試験化合物(各4uL)及び1つの対照(uL)を混合することによって調製した。9つ未満の試験化合物が含まれていた場合、ブランクのDMSOの追加体積を添加して、体積を40uLにした。
凍結血漿を37℃の水浴で解凍した。次いで血漿を4,000rpmで2分間遠心分離して血餅を除去し、上清を新しいチューブの中に回収した。血漿のpHをチェックし、pH7~pH8の範囲内の場合にのみ使用した。各カセットの作業用溶液3μLを597μLのブランクの血漿に添加し、1000rpmで5分間ボルテックスした。有機溶媒の最終体積パーセントは0.5%であり、試験化合物の最終濃度は5μMであった。添加された血漿懸濁液50μLを96ウェルプレートに直ちに移して、T=0の対照試料としての役目をさせる。試料を、インキュベーション後の試料と同様に処理する。残っている血漿を、透析を開始する前に37℃に保持する。
ベースプレートのウェルに、開放端を上に向けてインサートを置く。300μLの添加された血漿試料を、赤い環で示される試料チャンバーの中に添加する。500μLのリン酸緩衝液(pH7.4)を緩衝液チャンバーに添加する。ユニットをガス透過性の蓋で覆い、CO2インキュベーター内のオービタルシェーカーで、37℃で18時間、300rpmで5%CO2にてインキュベートする。インキュベーションの最後に、蓋を外し、緩衝液チャンバーと血漿チャンバーの両方から50μLの透析後試料を、分析のために、分離した96ウェルプレートにそれぞれピペットで移す。
50μLのブランクのラット血漿を緩衝液試料に、及び等体積のPBSを回収した血漿試料に添加することによって試料をマトリックスマッチし、ボルテックスして混合した。適切な内部標準(IS)を含有するアセトニトリル400μLを沈殿タンパク質に添加し、化合物を遊離させ、プレートを10分間ボルテックスすることによって混合し、次いで4,000rpmで30分間遠心分離した。250μLの上清を新しい96ウェルプレートに移し、再度遠心分離した(4,000rpm、30分)。次いで、100μLの上清を新しい96ウェルプレートに移し、各試料に対して100μLの蒸留水を、1,000rpmで5分間ボルテックスすることによって混合した。試料をLC-MS/MSによって評価し、薬物濃度は、1~7500nMの典型的な範囲内の、添加されたブランクの血漿から生成した検量線に対して決定した。
非結合%は、非結合%=(緩衝液チャンバー濃度/血漿チャンバー濃度)×100%として決定した。非結合画分=非結合%/100。
脳切片中の非結合画分の決定
脳切片中の非結合体積を決定する方法の原理は、以前に公開されている(Developmentof a High-Throughput Brain Slice Method for Studying Drug Distribution in the Central Nervous System;Friden et al,;Drug Metabolism and Disposition,2009,37(6)1226-1233)。要するに以下のとおりである。
化合物のストック溶液を、DMSO中に10mMの濃度で調製した。1mMの作業用ストックを、9つまでの試験化合物(各4uL)及び1つの対照(4uL)を混合することによって調製した。9つ未満の試験化合物が含まれていた場合、ブランクのDMSOを添加して、体積を40uLにした。実験日に、4ulを40mL ECF緩衝液中に希釈して、各試験化合物の100nM溶液を得、次いでこれをインキュベーション開始前に37℃に予熱した。
脳切片を調製するために、およそ300gの体重のラットに、イソフルランで吸入による終末麻酔をし、脳を慎重に除去し、氷冷酸素化ECF緩衝液に浸漬した。ラットの脳を、O2を補充した氷冷ECF緩衝液を含有する皿に移し、カミソリで削り整えてから、マイクロスライサーのトレイの中心に、後部切断面が下になるように脳を置いて、トレイに接着した。氷冷ECF緩衝液を添加して、接着を硬化し、脳を湿らせた。トレイをマイクロスライサーの中に置き、好適な切削速度を使用して、線条体領域が現れるまで、100~400μmをカットして切片にした。各脳について4~6つの、厚み300μmの線条体領域の冠状切片を切り出し、インキュベーションまで、O2を補充した氷冷緩衝液中に置いた。6つの切片を、40mLの予熱(37℃)カセット混合物を含有するインキュベーショントレイに移した。脳が除去されてから切片がカクテル混合物中に入るまでの時間は最長で20分であった。インキュベーショントレイをガス透過性の蓋で覆い、水浴中に、37℃でO2をポンプでその中に送りながら置き、振盪数45rpmで5時間インキュベートした。
インキュベーション前に、200μLの非インキューベートカセット溶液をT=0試料として保存した。次いで、200μLを、ECF緩衝液(4体積(w/v)中ブランクの脳ホモジネート200μLと混合した。インキュベーション後、カセット溶液のpHを測定し、記録する。pH値は7.3を超えなければならない。カセット溶液の表面から200μLを、ECF緩衝液(4体積(w/v))中ブランクの脳ホモジネート200μLを含有するチューブに移した。各脳切片を濾紙上で乾燥させ、2mLエッペンドルフチューブ中で秤量する。9体積(w/v)のECF緩衝液の添加後、切片を超音波処理器でホモジナイズする。試料を沈殿させ、以下のように希釈した。
各試料から取った分割量50μL、及び各カセット溶液(ブランクのホモジネートと混合)から取った3×50μLを0.6mL遠心分離管に移した。試料を、内部標準を含有する氷冷アセトニトリル200μLで沈殿させ、2,000rpmで3分間ボルテックスし、次いで14000rpmで15分間、4℃で遠心分離する。100μLの上清を、分析用に新しい96ウェルプレートに移し、100μLの蒸留水を各試料に移し、LC-MS/MSによる分析のため、プレートを1000rpmで2分間振盪させた。
次いで、混合した切片試料を2工程で希釈し、ECF緩衝液(4体積(w/v))中ブランクの脳ホモジネート150μLを用いて調製したダブルブランク試料を含む10倍物及び100倍物を、ECF緩衝液150μLを含有する1.5mL遠心分離管に移し、2,000rpmで2分間ボルテックスする。試料を1200μLの氷冷アセトニトリルで沈殿させ、2,000rpmで3分間ボルテックスし、次いで14000rpmで15分間、4℃で遠心分離する。次いで100μLの上清を、分析用に新しい96ウェルプレートに移す。100μLの蒸留水を各試料に添加して、ダブルブランク試料を得る。
脳の非結合体積(Vu,脳)は、V=(C切片-V*CECF)/(1-V)*CECFとして計算した。
式中、C切片、CECF及びVは、それぞれ、切片中の薬物の量、ECF中薬物濃度(脳のECF中薬物濃度、即ち遊離濃度を表す)、及び脳切片の水分付着(0.0931)である。
脳内非結合画分 fu,脳=1/Vu,脳
ラットにおけるKpuuの決定
脳内全薬物/非結合薬物に対する血漿中全薬物/非結合薬物の比(Kp/Kpuu)を以下のように決定した。
化合物を、1:1:1テトラエチレングリコール:ジメチルアセトアミド:水中、それぞれ濃度0.5mMの混合物として製剤化し、Han Wistarラットに、静脈内注入により、2 mol/kg/時間で、体積4mL/kgを投与した。4時間後、動物を処分し、脳及び血液試料を採取した。血漿を血液から調製し、全ての試料を、分析まで-20℃で凍結保存した。脳試料を採取後、1:3(w/v)の比で精製水に入れてホモジナイズし、分析まで-20℃で凍結保存した。
血漿試料及び脳試料をタンパク質沈殿によって、次いでLC-MS/MSによって評価し、濃度は、適切な濃度範囲にわたる薬物を添加しているブランクのラット血漿又は脳ホモジネートによって生成された検量線に対して決定した。脳内濃度は、その残留血液について、全脳内濃度から血漿濃度の0.8%を減じることによって補正した。
次いで、Kpを、Kp=((4*[脳ホモジネート])-(0.008*[血漿]))/[血漿]として計算した。
次いで、Kpuuを、Kpuu=Kp*(脳切片中の非結合画分/血漿中の非結合画分)として計算した。

Claims (35)

  1. 式I
    (式中:
    は、独立して、H、C1~4アルキル、C3~6シクロアルキル、C1~4フルオロアルキル、及びC1~4アルキルオキシから選択され、
    は、独立して、H、ハロ、C1~4アルキル、及びC1~4フルオロアルキルから選択され、且つ
    は、H又はC1~4アルキルであり、
    は、ハロ又はC1~4アルキルである)
    の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. が、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、1,1-ジフルオロエチル、1-フルオロエチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、及びメトキシのうちいずれか1つから選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. がメチル又はエチルである、請求項2に記載の化合物。
  4. が、H、クロロ、フルオロ、メチル、及びジフルオロメチルのうちいずれか1つから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. がフルオロ又はメチルである、請求項4に記載の化合物。
  6. がメチル又はエチルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、クロロ、フルオロ及びメチルのうちいずれか1つから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. がフルオロである、請求項7に記載の化合物。
  9. がC1~4アルキルであり、Rがハロであり、RがC1~4アルキルであり、Rがハロ又はC1~4アルキルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. 5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-クロロ-2-エチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S及び1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[[5-フルオロ-2-[(1S及び1R)-1-フルオロエチル]-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-クロロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[[2-(1,1-ジフルオロエチル)-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[[2-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メトキシ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-エチル-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    N-エチル-6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
    N-エチル-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-クロロ-5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[[5-フルオロ-3-オキソ-2-(トリフルオロメチル)-4H-キノキサリン-6-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(5-フルオロ-2-イソプロピル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-6-フルオロ-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-シクロプロピル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N,6-ジメチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-フルオロ-5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2-メトキシ-5-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、及び
    6-(ジフルオロメチル)-5-[4-[(2,5-ジメチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド、
    から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 6-フルオロ-5-[4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミドである、請求項1に記載の化合物。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1種の薬学的に許容される希釈剤、添加剤又は不活性担体を含む医薬組成物。
  14. 薬剤として使用するための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. がんの処置に使用するための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  16. 前記がんは、HR依存性DNA DSB修復経路が欠損している、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記がんが、正常細胞と比較して、HRによってDNA DSBを修復する能力が低下又は消失している1つ又は複数のがん細胞を含む、請求項15に記載の化合物。
  18. 前記がん細胞が、BRCA1又はBRCA2欠損表現型を有する、請求項15又は16に記載の化合物。
  19. 前記がん細胞は、BRCA1又はBRCA2が欠損している、請求項18に記載の化合物。
  20. 前記個体が、前記HR依存性DNA DSB修復経路の成分をコードする遺伝子における変異についてヘテロ接合性である、請求項16~19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. 前記個体が、BRCA1及び/又はBRCA2における変異についてヘテロ接合性である、請求項20に記載の化合物。
  22. 前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、肺がん、及び脳がんのうちいずれか1つから選択される、請求項15~21のいずれか一項に記載の化合物。
  23. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量を、処置を必要とする患者に投与することを含む、処置の方法。
  24. 前記処置を必要とする患者ががんに罹患している、請求項23に記載の処置の方法。
  25. 前記がんは、HR依存性DNA DSB修復経路が欠損している、請求項24に記載の方法。
  26. 前記がんが、正常細胞と比較して、HRによってDNA DSBを修復する能力が低下又は消失している1つ又は複数のがん細胞を含む、請求項24に記載の方法。
  27. 前記がん細胞が、BRCA1又はBRCA2欠損表現型を有する、請求項25又は26に記載の方法。
  28. 前記がん細胞は、BRCA1又はBRCA2が欠損している、請求項27に記載の方法。
  29. 前記個体が、前記HR依存性DNA DSB修復経路の成分をコードする遺伝子における変異についてヘテロ接合性である、請求項25~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記個体が、BRCA1及び/又はBRCA2における変異についてヘテロ接合性である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、肺がん、及び脳がんのうちいずれか1つから選択される、請求項24~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. PARP1の阻害が有益である疾患及び病態の処置又は予防に使用するための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  33. 前記疾患又は病態ががんである、請求項32に記載の化合物。
  34. 前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、消化管がん、肺がん、及び脳がんのうちいずれか1つから選択される、請求項33に記載の化合物。
  35. が、独立して、H、C1~4アルキル、C1~4フルオロアルキル、及びC1~4アルキルオキシから選択される、請求項1に記載の化合物。
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