JP2023529795A - ホース、ホースアセンブリおよびホースアセンブリを製造する対応する方法 - Google Patents

ホース、ホースアセンブリおよびホースアセンブリを製造する対応する方法 Download PDF

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Abstract

ホースアセンブリを製造する方法であって、ホースニップルを、PE-RTから成る内側層を備えたホース内に差し込み、ホースの内径を、ホースニップルの差込み前および/または差込み時に熱的に、特に少なくともビカット軟化温度、好適にはビカット軟化温度を少なくとも30Kまたは50K上回っている温度へ加熱された心棒により拡張する。

Description

本発明は、内側ホースと被覆組物(Umflechtung)とを備えたホースに関する。
さらに、本発明は、ホースニップルおよびホースを備えたホースアセンブリに関し、ホースニップルは、ホースの差込み領域に配置されている。
最後に、本発明は、ホースニップルをホース内に差し込む、ホースアセンブリを製造する方法に関する。
被覆組物を備えたホース、特に接続ホースは公知である。被覆組物は、可撓性の内側ホースの破裂を回避し、要求された引張強度を保証し、かつ/または内側ホースを損傷から保護するために役立つ。
本発明の根底にある課題は、改善された製造特性および/または使用特性を有するホースを提供することにある。
この課題を解決するために、本発明によれば、請求項1に記載の特徴が規定されている。したがって、特に上述の課題を解決するために、本発明によれば、冒頭で述べた種類のホースにおいて、内側ホースが、架橋されていない熱可塑性の材料から成っていることが提案される。この材料選択により、可撓性および座屈強度に関して特に有利な使用特性が達成可能になることが判った。
有利な1つの構成では、内側ホースが、PE-RTから製造されていることが規定されていてよい。これは、特に好適な材料選択である。
PE-RT材料は、たとえばDIN EN ISO 22391-2:2010-04、第4章に準拠したタイプIまたはタイプIIとしての高められた耐熱性(上昇温度耐性(RT))を有するポリエチレン(PE)として特徴付けることができる。
特に有利な使用特性は、内側ホースが、0.1~10g/10min、好適には0.5~2g/10minのメルトインデックス(190℃/2.16kg)および/または0.925~0.960g/cm、好適には0.929~0.940g/cmの密度を有する原料から製造されている場合に達成される。メルトインデックスは、たとえば、ASTM D1238またはISO 1133に従って定義されていてよい。
上記課題を解決するために、代替的または付加的に、ホースに関する並列独立請求項の特徴が規定されている。したがって、特に、冒頭で述べた種類のホースにおいて、mmで記載され測定される内側ホースの外径Dと、mmで記載され測定される内側ホースの肉厚sとが以下を満たすことが、本発明により提案される。
A≦10000*s/D1.5
および/または
10000*s/D1.5≦B
ここで、A≧390 1/mm0.5、好適にはA=425 1/mm0.5、B≦585 1/mm0.5、好適にはB=565 1/mm0.5である。このパラメータ選択は、良好な座屈強度を達成するために特に有利である。
有利な1つの構成では、内側ホース(2)の外径Dが、<10mm、好適には<9mmまたは<7mmであることが規定されていてよい。したがって、被覆組物と組み合わせることで、市販の形状で特に引張強度を有する可撓性のホースを実現することができる。
有利な1つの構成では、被覆組物が、内側ホースの全周に沿って、かつ/または被覆組物の長さにわたって内側ホースに接触していることが規定されていてよい。したがって、特に上述の外径Dおよび肉厚sの範囲のために座屈強度を高めることができる。緊密な被覆組物は、曲げられた場合に内側ホースの横断面が過度に楕円になって、座屈を促進してしまうことを阻止することが本発明により示された。
有利な1つの構成では、被覆組物が、41°~55°の間の組角度を有していることが規定されていてよい。これにより、引張強度と破裂強度との良好なバランスが生じる。
組角度は、たとえば、(仮想の)展開された被覆組物におけるモノフィラメントと長手方向(たとえば、ホース軸線)との間の角度によって特徴付けることができる。
概して、以下のパラメータが示される。
Core[mm] 内側ライナの外径
Dwire[mm] 個別のフィラメントの直径
#wire ストランド毎のフィラメントの本数
Pitch[mm] ホースの内側ライナの周囲にフィラメントが完全に一周するピッチ長さまたは軸方向の長さ
#Bobbins 個別フィラメントから成るストランドが巻き取られた、それぞれの組パッケージを収容するための組機のボビンの個数。
組角度(「BraidAngle」)は以下のように算出する。
Figure 2023529795000002
代替的または付加的に、被覆組物が、75%~99%の間の被覆率を有していることが規定されていてよい。これにより、屈曲強度と可撓性との間の良好なバランスが生じる。
被覆率は、たとえば、モノフィラメントにより覆われた面の面積と、(仮想の)展開された被覆組物におけるモノフィラメントおよびこれらのモノフィラメント間の空間を含む総面積との比によって特徴付けることができる。
被覆率(「Coverage」)は、上記の定義を用いて以下のように計算することができる。
Figure 2023529795000003
組角度が43°~49°であり、かつ/または被覆率が84%~93%であると特に好適である。この範囲の値では、引張強度および破裂圧耐性に関して、かつ/または座屈強度および可撓性に関する使用特性が特に良好であることが判った。
有利な1つの構成では、被覆組物が、0.14mm~0.50mmの直径を有するプラスチックモノフィラメントで形成されていることが規定されていてよい。したがって、(長手方向軸線に沿った)引張応力または内圧、破裂応力に対する強度と同時に、良好な可撓性を確保する被覆組物が達成可能である。
好適には、直径が、0.20mm~0.3mmの範囲である。直径0.25mm±0.025mmでは特に良好な使用特性が生じる。
特に、プラスチックモノフィラメントが、ポリアミドまたはポリエステルから製造されていることが規定されていてよい。したがって、良好な加工特性を有する廉価な材料を使用することができる。
有利な1つの構成では、被覆組物が、0.14mm~0.50mmの直径を有する特殊鋼モノフィラメントで形成されていることが規定されていてよい。したがって、本発明は、金属性の被覆組物を備えたホースの形成も可能にする。記載された値では、良好な使用特性が達成可能である。
好適には、直径が、0.16mm~0.2mmの範囲にある。特に良好な使用特性は、0.18mm±0.01mmの直径で生じる。
上記の課題を解決するために、代替的または付加的に、ホースアセンブリに関する第1の並列独立請求項の特徴が規定されている。したがって、特に、冒頭で記載した種類のホースアセンブリにおいて、差込み領域におけるホースニップルの外径が、差込み領域外で測定されたホース(たとえばホースの内側ホース)の内法の内径と、および内法の内径を画定する壁部の肉厚との合計と少なくとも同じ大きさであることが提案される。したがって、内側ホースの肉厚を増加させた場合、たとえば圧着工程中において機械的負荷が加えられた場合にホースニップルの安定性を損なうことなしに、ホースニップルの十分に大きな内径が達成可能である。
好適には、差込み領域におけるホースニップルの外径は、差込み領域外で測定されたホース(たとえばホースの内側ホース)の内法の内径と、壁部の肉厚の1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍または1.4倍との合計と少なくとも同じ大きさである。この場合、ホースニップルの十分な機械的な安定性と同時に、ホースニップルにおける特に有利な内径が生じる。
ホースが、本発明により、特に上述したように、かつ/またはホースに関する請求項のいずれか1項に従って構成されていると、特に有利である。これにより、内側ホースの材料選択の利点が、この場合にも生かされる。
有利な1つの構成では、ホースが内側ホースを有しており、壁部が内側ホース壁部であることが規定されていてよい。これにより、ホースニップルは、差込み時に、ホースニップルの内径をたとえば最大の流れ障害物として過度に制限しない、内側ホースの拡張を定義することができる。内側ホースは、たとえば既に説明したホースを形成するために、被覆組物により取り囲まれていてよい。
有利な1つの構成では、ホースニップルの差込み端部が、差込み方向に向けられた端面を有しており、端面は、差込み領域外のホースの内法の内径diと同一の大きさであるか、この内径diよりも大きい外径d2を有していることが規定されていてよい。ここで、外径は、たとえば、製造に基づく誤差範囲が少なくとも部分的に、またはそれどころか完全に重複する場合、内径に対して同一の大きさであると見なすことができる。たとえば内径が外径と同一の大きさである場合、たとえば、通常は約4/10mmの接合ギャップがなくなるので、端面はちょうどホース内に差込み可能であるが、機械的な方法では導入可能ではない。
ホースニップルの自由端に、軸方向領域にわたって外径を維持する延長部が形成されていると、特に有利である。これにより、導入補助部が形成可能である。
経験上、工業的な大量生産における差込みは、内側ホースとホースニップルの接合間隙が4/10mmを超える場合に初めて、プロセスに関して確実に可能であることが判った。接合間隙の使用により、ホースニップルの内径が、技術的に必要であるよりも小さくなり、これによりホースニップルの流れ抵抗が不必要に大きくなってしまう。代替的または付加的に、接合間隙の使用により、(内側)ホースの外径が、技術的に必要であるよりも大きくなり、これにより座屈安定性が不必要に小さくなってしまう。(重複する)誤差範囲で4/10mm未満の接合間隙を残すか、過剰寸法を形成するようにdiとd2とを調整することは、有利な特性を生じさせることが判った。
端面は、平坦な面を定義するか、または軸方向の断面で(凸状に)湾曲された輪郭を有していてよい。湾曲された輪郭は差込み工程を支援する一方で、平坦な面は、定義された終端部を確定する。
端面は、たとえば、ホースニップルの差込み方向に関して半径方向の平面上への、第1の保持リブに至るまでの、ホースニップルの外周面の軸方向の投影部として定義されていてよい。ここで、半径方向の平面とは、たとえば、長手方向(たとえば、ホース軸線)に対して垂直な平面として特徴付けることができる。
上述の課題を解決するために、代替的または付加的に、ホースアセンブリに関する第2の並列独立請求項に記載の特徴が規定されている。したがって、特に、冒頭に述べた種類のホースアセンブリにおいて、ホースの差込み端部が、好適には熱的に、特に少なくともビカット軟化温度へと加熱された心棒により拡張されていることが提案される。ビカット軟化温度は、たとえばDIN EN ISO 306に準拠したVST/A/50として定義することができる。
好適には、ビカット軟化温度を少なくとも30Kまたは50K上回る温度への加熱が行われる。したがって、内側ホースの材料も心棒上でビカット軟化温度近くにもたらすか、またはビカット軟化温度を上回らせることを達成することができる。したがって、差込み時や圧入時に塑性変形が容易に形成可能である。
特に、ホースが、本発明によれば、特に上述したように、かつ/またはホースに関する請求項のいずれか1項に従って形成されていることが規定されていてよい。これにより、材料選択または被覆組物の利点が、この場合にも生かされる。
上述の課題を解決するために、代替的または付加的に、方法に関する並列独立請求項の特徴が本発明により規定されている。特に、冒頭に述べた種類の方法において、本発明によれば、ホースの内径を、ホースニップルの差込み前かつ/または差込み時に、好適には熱的に、特に少なくともビカット軟化温度、好適にはビカット軟化温度(たとえばVST/A/50)を少なくとも30Kまたは50K上回る温度へと加熱された心棒により拡張することが提案される。したがって、ホースアセンブリのための製造法が説明される。ホースの加熱は、内部ホースの亀裂形成の抑制を生じさせることができる。
有利な1つの構成では、心棒をホースの押込み領域内に押し込み、ホースを外面で押込み領域において保持されることが規定されている。
代替的に、ホースを、部分的にまたは完全に押込み領域外で保持することが規定されていてよい。これにより、ホースニップルの差込みのための特に好ましい拡張が達成可能である。
有利な1つの構成では、拡張前に圧着スリーブを被せ嵌めることが規定されていてよい。したがって、組付け時に被覆組物の望ましくない裂開が阻止可能であってよい。
ホースおよびホースアセンブリの好適な用途は、たとえば、接続ホースとしてのサニタリホースである。
したがって、少なくとも2つの変化形を含むホースアセンブリの構造シリーズを実現することができ、これらの変化形はそれぞれ、特に上述したような、かつ/またはホースアセンブリに関する請求項のいずれか1項に記載されているような本発明に係るホースアセンブリを成し、かつ/または本発明によるプロセスで製造され、特に上述したような、かつ/または方法に関する請求項のいずれか1項に記載されているような本発明に係る方法において製造される。特に、全てのバリエーションが公式どおりに定義された範囲内にあり、したがって座屈強度と可撓性との間の良好な妥協点が達成されることを達成することができ、特に座屈強度は、被覆組物によって改善されている。
変化形の内側ホースが、互いに異なる外径Dを有していることが規定されていてよい。したがって、異なる流量クラスや異なるスペースのバリエーションを持つシリーズを形成することができるのである。
代替的または付加的に、バリエーションの内側ホースは、10mm未満、9mm未満または7mm未満の外径Dをしていることが規定されていてよい。したがって、キッチンエリアおよび/または浴室エリアにおいて特に良好に使用することができるバリエーションを有する構造シリーズが形成可能である。
本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。個別のまたは複数の請求項に記載の特徴を互いに、かつ/または実施例の個別または複数の特徴と組み合わせることによって、別の実施例が生じる。
本発明に係るホースアセンブリにおける本発明に係るホースを示す軸方向断面図である。 ホースアセンブリを製造するための本発明に係る方法を示す図である。 ホースが、心棒のための差込み領域の下側に保持される、ホースアセンブリを製造するための本発明に係る別の方法を示す図である。 拡張前に圧着スリーブが装着される、ホースアセンブリの本発明による第3の方法を示す図である。 本発明に係るホースアセンブリの一部を部分的に軸方向に切断した図(右)および所属するホースニップルの個別図の詳細図(左)である。
図1は、本発明の思想を説明するために高度に単純化した形で、全体を参照符号1で示されたホースを示しており、このホースは、架橋されていない熱可塑性の材料から成る内側ホース2と、外面で内側ホース2上に被せ嵌められた被覆組物3とを備えている。
内側ホース2は、本実施例では、PE-RTから成っており、0.5~2g/10minのメルトインデックス(190℃/2.16kg)ならびに0.929~0.940g/cmの密度を有している。別の実施例では、値は異なって選択されており、特にメルトインデックス(190℃/2.16kg)は、0.1~10g/10minの範囲、かつ/または密度は、0.925~0.960g/cmの範囲である。
示された実施例では、内側ホース2は、外径Dおよび肉厚sを有している。
mm単位のDおよびsのために以下の式が当てはまる。
A≦10000*s/D1.5
および
10000*s/D1.5≦B
ここで、A=425 1/mm0.5およびB=565 1/mm0.5である。別の実施例では、値は異なって選択されており、たとえば、A≧390 1/mm0.5、好適には、A=425 1/mm0.5、および/またはB≦585 1/mm0.5、好適にはB=565 1/mm0.5の範囲である。
したがって、少なくとも2つの変化形を含むホースアセンブリの構造シリーズが形成可能であり、変化形はそれぞれ、前述のように構成され、かつ上記の関係を維持している。
外径Dは、第1のバリエーションでは10mm未満であり、第2のバリエーションでは9mm未満であり、かつ/または第3のバリエーションでは7mm未満であることが規定されていてよい。第1のバリエーション、第2のバリエーション、および/または第3のバリエーションは省略することもでき、したがって3つのバリエーションのうちの2つの変化形だけが残っていてよい。
示した実施例では、被覆組物3は、43°~49°の組角度と、84%~93%の被覆率を有している。別の実施例では、値は異なって選択されており、たとえば、組角度が41°~55°であり、かつ/または被覆率は75%~99%である。
第1のバリエーションでは、被覆組物3は、プラスチック、たとえばポリアミドまたはポリエステルから成るモノフィラメント4(図2を参照)で形成されている。モノフィラメント4の直径は、0.25±0.025mmである。別の実施例では、モノフィラメントは、たとえば0.14mm~0.50mmの範囲、特に0.20mm~0.3mmの範囲の異なる直径を有している。
第2のバリエーションでは、被覆組物3は、0.18mm±0.01mmの直径を有する特殊鋼モノフィラメントで形成されている。別の実施例では、モノフィラメントは、たとえば0.14mm~0.50mmの範囲、特に0.16mm~0.2mmの範囲の異なる直径を有している。
本発明によるホースアセンブリ5を形成するために、示した実施例では、ホースニップル6がホース1内、本実施例ではたとえば内側ホース2に差し込まれ、差込み領域7に配置されている。
ホースニップル6の外径daは、差込み領域7では、差込み領域7外で測定したホース1(ここでは内側ホース2)の内法の内径diと、内法の内径diを画定する壁部8(ここでは内側ホース壁としての内側ホース2の壁部)の肉厚sとの合計と少なくとも同一の大きさとなっている。したがって、ホースニップル6は、各側で肉厚sの半分を超えて、つまり壁部8の材料の中心線19を超えて、変形していない内側ホース2内(すなわち差込み領域7の外側)に突入する。
ホースニップル6は、その差込み端部9に差込み方向10に向けられた端面11を有している。端面11は、たとえば、ホースニップルの差込み方向に関する半径方向の平面上への、第1の保持リブ18に至るまでのホースニップル6の外周面17の軸方向の投影部として定義されていてよく、または軸方向に向けられた平坦面として定義されていてよい。したがって、(別の実施例において)ホースニップルが円錐形の外形を有している場合、第1の保持リブに至るまでの円錐上の勾配部の第1の区分が端面として挙げてもよく、または自由端21の軸方向面のみを端面11として挙げてもよい。
端面11は、差込み領域7外のホースの内法の内径diよりも大きい外径d2を有している。これにより、ホースニップル6を処理されていない内側ホース2内に圧入することが極めて困難になるか、不可能となる。
図5に示した別の実施例では、端面11の外径d2は、差込み領域外の(内側)ホース2、すなわち変形されていないホースの内法の内径diとまさに同一である。ホースニップル6と内側ホース2との重複する誤差範囲を考慮すると、内径diは外径d2よりも僅かに大きいか、あるいは僅かに小さくてもよい。このことから、d2<diが適用されている場合も、ホースニップルの差込み前に内側ホース2を拡張することが必要であることがわかる。
図1ではdaおよびd2は、保持リブ18の高さぶんだけ互いに異なっているのに対し、本実施例では、ホースニップル6の自由端21が(スリーブ状の)延長部22に向かって先細りしているので、daはd2よりも著しく大きい。
その他の点において、図1~図4と機能的および/または構造的に同様または同一の構成部材および機能ユニットは、同一の参照符号で示されており、もう一度個別には説明しない。したがって、図1~図4の説明が対応して適用される。
図2は、本発明による製造法を示している。
心棒12は、内側ホース2の材料のビカット軟化温度を少なくとも50K上回る温度に加熱される(左側)。
ホース1の差込み端部9が心棒12によって熱により拡張される(中央)。
ホース1は、外面で保持ジョー13により保持される。
保持ジョー13は、ホース1を押込み領域14において取り囲み、支持するように位置決めされている。
次いで、保持ジョー13が再び取り除かれ、心棒12が引き出される(右側)。
塑性変形された拡張部15が残り、この拡張部15内にはホースニップル6が容易に圧入される。被覆組物3は拡張されない。
図3は、本発明による別の方法を示している。上述の実施例と構造的または機能的に同様または同一の構成部材および機能ユニットには、同一の参照符号が備えられており、別個に説明しない。したがって、図1および図2に関する説明が対応して適用される。
図3に示した実施例は、図2に示した実施例とは、保持ジョー13が押込み領域14の下側に配置されていることにより異なっている。
これにより、被覆組物3も心棒12の影響を受けて拡張する。したがって、内側ホース2は、図2に示した状況よりも面取り部20においてより少なく面取りされている。
図4は、本発明による別の方法を示している。上述の実施例と構造的または機能的に同様または同一の構成部材および機能ユニットには、同一の参照符号が備えられており、別個に説明しない。したがって、図1~図3に関する説明が対応して適用される。
図4に示した実施例は、図3に示した実施例とは、拡張前に圧着スリーブ16を被せ嵌めることにより異なっている。したがって、被覆組物3が差込み端部9に位置固定される。
心棒12を引き抜いた後(図4右側)、ホースニップル6が拡張部15に差し込まれ、圧着スリーブ16が圧着される。
したがって、ホース1において、本発明によれば、架橋されていない熱可塑性材料から内側ホース2を製造し、内側ホース2を熱により拡張することが提案される。
1 ホース
2 内側ホース
3 被覆組物
4 (プラスチック/特殊鋼)モノフィラメント
5 ホースアセンブリ
6 ホースニップル
7 差込み領域
8 壁部
9 差込み端部
10 差込み方向
11 端面
12 心棒
13 保持ジョー
14 押込み領域
15 拡張部
16 圧着スリーブ
17 外周面
18 保持リブ
19 中心線
20 面取り部
21 自由端
22 延長部
D 内側ホース2の外径D
s 内側ホース2の肉厚
da ホースニップル6の外径
di 内側ホース2の内径
d2 端面11の外径
本発明は、内側ホースと被覆組物(Umflechtung)とを備えたホースに関する。
米国特許出願公開第2007/0209728号明細書に基づいて、ダイビングタンクに接続するための低圧ホースが知られている。
独国実用新案第202012100489号明細書は、液状またはガス状の媒体を搬送するためのホースラインであって、架橋されたポリエチレンから成るホース層を備え、ホース層が、架橋工程の欠落に基づいて永久に60%未満の架橋度を有するホースラインを開示している。
中国実用新案第205383359号明細書に基づいて、内側管を備えた屈曲性の管が記載されている。
独国実用新案第202019103378号明細書は、加熱装置のための可撓性の管を開示しており、この管は、半径方向に配置された多数の層を含んでいる。
欧州特許出願公開第2048422号明細書は、金属外観を備えた編組されていないホースが公知である。
独国特許出願公開第4320281号明細書に基づいて、熱可塑性のエラストマホースが公知である。
欧州特許第1956149号明細書には、特にシャワーホースとして形成された、射出成形時にプラスチックにより被覆されたホースが記載されている。
さらに、本発明は、ホースニップルおよびホースを備えたホースアセンブリに関し、ホースニップルは、ホースの差込み領域に配置されている。
米国特許第5124878号明細書からは、プラスチックおよび別の腐食性の液体を搬送するための軽量のホースアセンブリが記載されている。
独国特許出願公開第2557996号明細書には、ハイドロリック管路および/またはニューマチック管路のための着脱可能な接続結合部が記載されている。
最後に、本発明は、ホースニップルをホース内に差し込む、ホースアセンブリを製造する方法に関する。
中国特許出願公告第105402502号明細書に基づいて、プラスチックから成る断熱する加熱/冷却管を製造する方法が公知である。
圧力シェルを備えた可撓性の管路の端部片内のシールを製造する方法が、仏国特許出願公開第3035171号明細書に記載されている。
この課題を解決するために、本発明によれば、請求項1に記載の特徴が規定されている。したがって、特に上述の課題を解決するために、本発明によれば、冒頭で述べた種類のホースにおいて、内側ホースが、架橋されていない熱可塑性の材料から成っており、内側ホース(2)が、0.5~2g/10minのメルトインデックス(190℃/2.16kg)および0.925~0.960g/cm の密度を有するPE-RTから製造されていることが提案される。この材料選択により、可撓性および座屈強度に関して特に有利な使用特性が達成可能になることが判った。
PE-RT材料は、たとえばDIN EN ISO 22391-2:2010-04、第4章に準拠したタイプIまたはタイプIIとしての高められた耐熱性(上昇温度耐性(RT))を有するポリエチレン(PE)として特徴付けることができる。
メルトインデックスは、たとえば、ASTM D1238またはISO 1133に従って定義されていてよい。
特に有利な使用特性は、有利な1つの構成において、内側ホースが、0.929~0.940g/cmの密度製造されている場合に達成される
上記課題を解決するために、代替的または付加的に、ホースに関する並列独立請求項の特徴が規定されている。したがって、特に、冒頭で述べた種類のホースにおいて、mmで記載され測定される内側ホースの外径Dと、mmで記載され測定される内側ホースの肉厚sとが以下を満たすことが、本発明により提案される。
A≦10000*s/D1.5
およ
10000*s/D1.5≦B
ここで、A≧390 1/mm0.5、好適にはA=425 1/mm0.5、B≦585 1/mm0.5、好適にはB=565 1/mm0.5である。このパラメータ選択は、良好な座屈強度を達成するために特に有利である。
好適には、直径が、0.16mm~0.2mmの範囲にある。特に良好な使用特性は、0.18mm±0.01mmの直径で生じる。
有利な1つの構成では、ホースアセンブリが、ホースニップルと、上述のようにまたは以下で特許請求するように内側ホースを有するホースとを備え、ホースニップルが、ホース、特に内側ホースの差込み領域に配置されており、差込み領域におけるホースニップルの外径が、差込み領域外で測定されたホース(たとえばホースの内側ホース)の内法の内径と、内法の内径を確定する壁部の肉厚との合計と少なくとも同一の大きさである。したがって、内側ホースの肉厚を増加させた場合、たとえば圧着工程中において機械的負荷が加えられた場合にホースニップルの安定性を損なうことなしに、ホースニップルの十分に大きな内径が達成可能である。
好適には、差込み領域におけるホースニップルの外径は、差込み領域外で測定されたホース(たとえばホースの内側ホース)の内径と、壁部の肉厚の1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍または1.4倍との合計と少なくとも同一の大きさである。これにより、ホースニップルの十分な機械的な安定性と同時に、ホースニップルにおける特に有利な内径が生じる。
有利な1つの構成では、ホースが内側ホースを有しており、壁部が内側ホース壁部であることが規定されていてよい。これにより、ホースニップルは、差込み時に、ホースニップルの内径をたとえば最大の流れ障害物として過度に制限しない、内側ホースの拡張を定義することができる。内側ホースは、たとえば既に説明したホースを形成するために、被覆組物により取り囲まれていてよい。
さらに、本発明によりホースアセンブリにおいて、ホースニップルの差込み端部が、差込み方向に向けられた端面を有しており、端面は、差込み領域外のホースの内法の内径diと同一の大きさであるか、この内径diよりも大きい外径d2を有していることが規定されていてよい。ここで、外径は、たとえば、製造に基づく誤差範囲が少なくとも部分的に、またはそれどころか完全に重複する場合、内径に対して同一の大きさであると見なすことができる。たとえば内径が外径と同一の大きさである場合、たとえば、通常は約4/10mmの接合ギャップがなくなるので、端面はちょうどホース内に差込み可能であるが、機械的な方法では導入可能ではない。
上述の課題を解決するために、代替的または付加的に、ホースアセンブリに関する第2の並列独立請求項に記載の特徴が規定されている。したがって、特に、冒頭に述べた種類のホースアセンブリにおいて、ホースの差込み端部が、熱的に、特に少なくともビカット軟化温度へと加熱された心棒により拡張されていることが提案される。ビカット軟化温度は、たとえばDIN EN ISO 306に準拠したVST/A/50として定義することができる。
上述の課題を解決するために、代替的または付加的に、方法に関する並列独立請求項の特徴が本発明により規定されている。特に、冒頭に述べた種類の方法において、本発明によれば、ホースの内径を、ホースニップルの差込み前かつ/または差込み時に、熱的に、特に少なくともビカット軟化温度、好適にはビカット軟化温度(たとえばVST/A/50)を少なくとも30Kまたは50K上回る温度へと加熱された心棒により拡張することが提案される。したがって、ホースアセンブリのための製造法が説明される。ホースの加熱は、内部ホースの亀裂形成の抑制を生じさせることができる。

Claims (15)

  1. 内側ホース(2)と被覆組物(3)とを備えたホース(1)であって、
    前記内側ホース(2)が、架橋されていない熱可塑性の材料から成っていることを特徴とする、ホース(1)。
  2. 前記内側ホース(2)が、特に0.1~10g/10min、好適には0.5~2g/10minのメルトインデックス(190℃/2.16kg)および/または0.925~0.960g/cm、好適には0.929~0.940g/cmの密度を有するPE-RTから製造されていることを特徴とする、請求項1記載のホース(1)。
  3. mm単位で記載され測定される前記内側ホース(2)の外径Dと、mm単位で記載され測定される前記内側ホース(2)の肉厚sとが、
    A≦10000*s/D1.5
    および/または
    10000*s/D1.5≦B
    を満たし、ここで、A≧390 1/mm0.5、好適にはA=425 1/mm0.5、およびB≦585 1/mm0.5、好適にはB=565 1/mm0.5であることを特徴とする、内側ホース(2)と被覆組物(3)とを備えた、特に請求項1または2記載のホース(1)。
  4. 前記内側ホース(2)の前記外径Dが、<10mm、好適には<9mmまたは<7mmであり、かつ/または前記被覆組物が、前記内側ホースに、該内側ホースの全周に沿って、かつ/または前記被覆組物の長さにわたって接触していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のホース(1)。
  5. 前記被覆組物(3)が、41°~55°、特に43°~49°の組角度および/または75%~99%、特に84%~93%の被覆率を有していることを特徴とする、内側ホース(2)と被覆組物(3)とを備えた、請求項1から4までのいずれか1項記載のホース(1)。
  6. 前記被覆組物(3)が、特にポリアミドまたはポリエステルから成る、0.14mm~0.50mm、特に0.20mm~0.3mm、特に好適には0.25mm±0.025mmの直径を有する、プラスチックモノフィラメント(4)で形成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のホース(1)。
  7. 前記被覆組物が、0.14mm~0.50mm、特に0.16mm~0.2mm、特に0.18mm±0.01mmの直径を有する特殊鋼モノフィラメント(4)で形成されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のホース(1)。
  8. ホースアセンブリ(5)であって、ホースニップル(6)と、特に請求項1から3までのいずれか1項記載の、特に内側ホース(2)を有するホース(1)とを備えており、前記ホースニップル(6)が、前記ホース(1)、特に前記内側ホース(2)の差込み領域(7)に配置されている、ホースアセンブリ(5)において、
    前記差込み領域(7)における前記ホースニップル(6)の外径(da)が、前記差込み領域(7)外で測定された前記ホース(1)、特に前記内側ホース(2)の内法の内径(di)と、前記内法の内径(di)を画定する壁部(8)の肉厚(s)、特に前記壁部(8)の前記肉厚(s)の1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍または1.4倍との合計と少なくとも同一の大きさであることを特徴とする、ホースアセンブリ(5)。
  9. 前記ホース(1)が内側ホース(2)を有しており、前記壁部(8)が内側ホース壁部であることを特徴とする、請求項8記載のホースアセンブリ(5)。
  10. 前記ホースニップル(6)の差込み端部(9)が、差込み方向(10)に向けられた、好適には平坦な端面(11)を有しており、該端面(11)が、前記差込み領域(7)外における前記ホース(1)の内法の内径(di)と同一の大きさであるか、または該内法の内径(di)よりも大きい外径(d2)を有していることを特徴とする、請求項8または9記載のホースアセンブリ(5)。
  11. ホースニップル(6)と、特に請求項1から7までのいずれか1項記載のホース(1)とを備えた、特に請求項8から10までのいずれか1項記載のホースアセンブリ(5)であって、前記ホースニップル(6)が前記ホース(1)の差込み領域(7)に配置されている、ホースアセンブリ(5)において、
    前記ホース(1)の差込み端部(9)が、好適には熱的に、特に少なくともビカット軟化温度、好適には該ビカット軟化温度を少なくとも30Kまたは50K上回る温度へと加熱された心棒(12)により拡張されていることを特徴とする、ホースアセンブリ(5)。
  12. ホースニップル(6)を、特に請求項1から6までのいずれか1項記載の、特に内側ホース(2)を備えたホース(1)内に差し込む、特に請求項8から11までのいずれか1項記載のホースアセンブリ(5)を製造する方法であって、
    前記ホース(1)の内径(di)を、前記ホースニップル(6)の差込み前および/または差込み時に、好適には熱的に、特に少なくともビカット軟化温度、好適には該ビカット軟化温度を少なくとも30Kまたは50K上回る温度へと加熱された心棒(12)により拡張することを特徴とする、方法。
  13. 前記心棒(12)を前記ホース(1)の押込み領域(14)内に押し込み、前記ホース(1)を外面で、前記押込み領域(14)において、または部分的にまたは完全に前記押込み領域(14)外で保持する、請求項12記載の方法。
  14. 前記拡張前に圧着スリーブ(16)を被せ嵌める、請求項12または13記載の方法。
  15. ホースアセンブリの構造シリーズであって、それぞれ請求項1から11までのいずれか1項記載のホースアセンブリであり、かつ/または請求項12から14までのいずれか1項記載の方法により製造されている少なくとも2つのバリエーションを含んでおり、特に前記バリエーションの内側ホースが、互いに異なる外径Dおよび/または10mm未満、9mm未満または7mmの外径Dを有している、ホースアセンブリの構造シリーズ。
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