JP2019035461A - 高圧ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性に優れた、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースを提供する。【解決手段】複数本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるスチールコードが編組まれたブレード構造の補強層を少なくとも1層備えた高圧ホースにおいて、ブレード構造の補強層のうち最もホース径方向内側のブレード構造の補強層の、S巻きのスチールコード120aの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコード120bの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θが、76°以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、高圧ホースに関し、詳しくは、耐久性に優れた、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースに関する。
油圧ポンプ等の高圧ホースには、高圧の作動油に耐えられるよう、一般に、スチールフィラメントで補強した高圧ホースが用いられている。このような高圧ホースの補強構造には、スパイラル構造とブレード構造の2種類がある。スパイラル構造とは、スチールフィラメント等を螺旋状に内層のチューブに巻き付けた構造をいい、ブレード構造とは、スチールフィラメント等を編組みし、内層のチューブに巻きつけた構造をいう。
例えば、特許文献1では、内面ゴム層と外面ゴム層との間に、スチールコードをスパイラル状に巻付けて形成した補強層、または、スチールコードを編組して形成した補強層を備え、このスチールコードとして、癖付けされてない複数本のスチールフィラメントを撚り合わせた1×N構造(N=2〜4)であって、スチールコードの外径に対するスチールフィラメントの撚りピッチを所定の範囲としたゴムホースが提案されている。
特許5969163号
一般に、ホース口径が太く、高い耐圧性能が要求されるサイズにおいては、補強層として、スパイラル構造の補強層が適用される。しかしながら、スパイラル構造の補強層を有する高圧ホースは、剛性が高く、取り回しがしにくいという問題を有している。これに対して、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースは、スパイラル構造の補強層を有する高圧ホースよりも取り回しが容易であるという利点を有する。そのため、高い圧力に耐えうる、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースが求められている。
そこで、本発明の目的は、耐久性に優れた、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。すなわち、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースにおいて、高い圧力に耐えうるよう、スチールフィラメントの線径を太くすると、曲げ剛性が高くなって編上げ作業性が悪くなり、製品の出来が悪化してしまう。一方、細いスチールフィラメントを撚り合わせたスチールコードを用いたところ、耐久性において、期待される性能が得られなかった。
そこで、本発明者は、スチールコードが編組まれたブレード構造の補強層を有する高圧ホースの耐久破壊状態を観察したところ、スチールフィラメントが交差するところを起点に破壊が生じていることを見出した。特に、スチールコードを構成するスチールフィラメント同士が直角に近い状態で交差している部分に深い擦れ痕があったため、ここが破壊の起点であるとの知見を得た。かかる知見をもとに、本発明者は、さらに鋭意検討した結果、スチールフィラメントが交差する部分における、スチールフィラメント同士の交差角度を適正化することにより、高圧ホースの耐久性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の高圧ホースは、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるスチールコードが編組まれたブレード構造の補強層を少なくとも1層備えた高圧ホースにおいて、
前記ブレード構造の補強層のうち、最もホース径方向内側のブレード構造の補強層の、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θが、76°以下であることを特徴とするものである。ここで、S巻きとは、高圧ホースを軸方向を縦にして横から見たとき、スチールコードが左上から右下に走行する巻き付け方であり、Z巻きとは、スチールコードが右上から左下に走行する巻き付け方のことである。
本発明の高圧ホースにおいては、前記S巻きのスチールコードおよび前記Z巻きのスチールコードにおける、コード軸に対するスチールフィラメントの撚り角度は、2.8〜10.5°であることが好ましい。また、本発明の高圧ホースにおいては、全ての前記ブレード構造の補強層において、前記交差角度θが76°以下であることが好ましい。さらに、本発明の高圧ホースにおいては、前記ブレード構造の補強層を構成する各スチールコードのコード軸に垂直な断面において、
ホース径方向の最外部に位置するスチールフィラメントの中心点と、該スチールフィラメントと同一層内であって、両隣に配置されたスチールフィラメントの中心点と、を結んでなる角度をθo、
ホース径方向の最内部に位置するスチールフィラメントの中心点と、該スチールフィラメントと同一層内であって、両隣に配置されたスチールフィラメントの中心点と、を結んでなる角度をθiとしたとき、
前記θoおよび前記θiが108°以上であることが好ましい。
本発明によれば、耐久性に優れた、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースことができる。
本発明の一好適な実施の形態に係る高圧ホースの断面斜視図である。 ブレード構造の補強層に編組まれたスチールコードの最外層スチールフィラメントの交差角度の一例を示す説明図ある。 ブレード構造の補強層に編組まれたスチールコードの最外層スチールフィラメントの交差角度の他の例を示す説明図である。 本発明の一好適な実施の形態の高圧ホースに係るスチールコードの断面図である。
以下、本発明の高圧ホースについて、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の一好適な実施の形態に係る高圧ホースの断面斜視図である。本発明の高圧ホース10は、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるスチールコードが編組まれたブレード構造の補強層11を少なくとも1層備えた高圧ホースである。図示する高圧ホース10は、最内層に管状の内側ゴム層12が、最外層に管状の外側ゴム層13が、形成されており、内側ゴム層12と外側ゴム層13との間に、ブレード構造の補強層11が配置されている。図示例においては、ブレード構造の補強層11は1層であるが、中間ゴム層を介して複数層積層されていてもよく、ブレード構造の補強層11のみが連続して複数層積層されていてもよい。本発明の高圧ホースにおいては、ブレード構造の補強層は、好ましくは3層以下、より好ましくは2層以下である。なお、本発明の高圧ホース10は、スチールフィラメント単線や有機繊維コード等のスチールコード以外のコードを用いた補強層を有していてもよい。例えば、ブレード構造の補強層11よりもホース径方向内側に、ビニロン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の有機繊維コードからなる補強層を有していてもよい。
本発明の高圧ホース10においては、少なくとも1層のブレード構造の補強層11のうち、最もホース径方向内側のブレード構造の補強層11の、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θが76°以下、好ましくは72°以下である。かかる関係を満足することで、ブレード構造の補強層11を有する高圧ホース10の耐久性を向上させることができる。
図2に、ブレード構造の補強層に編組まれたスチールコードの最外層スチールフィラメントの交差角度の一例を示す説明図を、図3に、ブレード構造の補強層に編組まれたスチールコードの最外層スチールフィラメントの交差角度の他の例を示す説明図を示す。ここで、図2においては、手前側をホース径方向外側、奥側をホース径方向内側とし、図3においては、手前側をホース径方向外側、奥側をホース径方向内側とする。図2においては、スチールコード20aはZ巻き、S撚りであり、スチールコード20bはS巻き、S撚りである。図3においては、スチールコード120aはZ巻き、S撚りであり、スチールコード120bはS巻き、S撚りである。また、図中の矢印A、A’、B、B’は、各スチールコードを構成するスチールフィラメントの撚り方向を示している。ここで、スチールフィラメント同士が接触する位置は、図2、3中、奥側のスチールコード20a、120bにおいては手前側、手前側のスチールコード20b、120aにおいては奥側である。そこで、図2、3においては、手前側のスチールコード20b、120aについては、奥側におけるスチールフィラメントの撚り方向を破線で表している。なお、S撚りとは、スチールコードを軸方向を縦にして横から見たとき、スチールフィラメントが左上から右下に走行する撚りのことである。一方、Z撚りとは、スチールフィラメントが右上から左下に走行する撚りのことである。
スチールコードが編組まれたブレード構造の補強層11を有する高圧ホースに圧力をかけると、ホース径方向内側ほどスチールコードに大きな応力が加わる。そのため、繰り返し付加される圧力によって、ブレード構造の補強層11のスチールコード同士の接触圧が大きくなる。この接触点が繰り返し応力の極大部となり、その付近を起点に疲労破断が発生し、やがて高圧ホース10として圧力を保持できなくなり寿命に至る。その際、スチールコード同士の接触は、スチールコードの最外層にあるスチールフィラメント同士の交差角度θが90°に近づくとき、すなわち、図2に示すように、スチールコード同士が垂直に近づくと狭い領域に応力が集中するため(点接触)、疲労耐久性が悪化する。逆に交差角度θが0°に近づくとき、すなわち、図3に示すように、スチールフィラメント同士が平行に近づくと応力が分散され(線接触)、疲労耐久性が良好になる。
したがって、少なくとも1層のブレード構造を有する補強層11のうち、最も大きな応力が加わる、最もホース径方向内側に位置するブレード構造を有する補強層11において、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θを小さくすることで、高圧ホース10の疲労耐久性を向上させることができる。
ブレード構造を有する補強層11における補強材の巻き付け角度は、ホース軸に対して54.7°付近が、ホース長手方向と径方向の力の配分を均等にすることができ、好ましいとされている。したがって、ブレード構造の補強層11の補強材として、撚り合わせていないスチールフィラメント単線が用いられている場合、S巻のスチールフィラメントおよびZ巻のスチールフィラメントの交差角度θは54.7+54.7=109.4°、すなわち、交差角度θは70.6°となる。しかしながら、補強材として、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるスチールコードが用いられたブレード構造の補強層11を有する高圧ホースでは、ブレード構造の補強層11は、S巻のスチールコードおよびZ巻のスチールコードが編組まれているため、これらは交互にホース径方向外側になったり、ホース径方向内側になったりしている。また、スチールコードはスチールフィラメントを撚り合わせたものなので、スチールフィラメントの撚り角度を考慮する必要がある。そこで、スチールコードのコード軸方向に対する最外層スチールフィラメントの撚り角度は、タイヤ等で使用されるごく一般的な7°として考える。
図2を例にとると、Z巻のスチールコードはホース軸に対して右に54.7°の方向に巻かれている。そして、S巻のスチールコードと接する最外層のS撚りスチールフィラメントのホース径方向外側の撚り角度はそのコード軸に対して左に7°となる。したがって、Z巻きスチールコードの最外層スチールフィラメントは、ホース軸に対しては右に54.7−7=47.7°となる。他方、S巻のスチールコードはホース軸に対して左に54.7°の方向に巻かれており、Z巻のスチールコードと接する最外層のS撚りスチールフィラメントのホース径方向外内側の撚り角度は、そのコード軸に対して右に7°となるので、ホース軸に対しては左に54.7−7=47.7°となる。結果として、S巻のスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻のスチールコードの最外層スチールフィラメントとは、47.7+47.7=95.4°、すなわち、交差角度θが84.6°と直角に近い厳しい角度で交差していることになる。
次に、図3を例にとると、Z巻のスチールコードはホース軸に対して右に54.7°の方向に巻かれており、S巻のスチールコードと接する最外層のS撚りスチールフィラメントのホース径方向内側の撚り角度はそのコード軸に対して右に7°となる。したがって、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントは、ホース軸に対しては右に54.7+7=61.7°となる。他方、S巻のスチールコードはホース軸に対して左に54.7°の方向に巻かれている。そして、Z巻のスチールコードと接する最外層のS撚りスチールフィラメントのホース径方向外側の撚り角度は、そのコード軸に対して左に7°となる。したがって、S巻きスチールコードの最外層スチールフィラメントは、ホース軸に対しては左に54.7+7=61.7°となる。結果として、Z巻のスチールコードのスチールフィラメントと、S巻のスチールコードのスチールフィラメントとは、61.7+61.7=123.4°、すなわち、交差角度θが56.6°の角度で交差していることになる。
このようにして、ブレード構造の補強層11を構成するスチールコードの最外層スチールフィラメント同士の交差角度θと、高圧ホースの耐久性と、の関係を調査したところ、交差角度θが76°以下の場合に、高圧ホースの耐久性が著しく向上した。そこで、本発明の高圧ホース10においては、ブレード構造の補強層11のうち最もホース径方向内側のブレード構造の補強層11の、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θを、76°以下としている。
本発明の高圧ホース10においては、ブレード構造の補強層11のうち最もホース径方向内側のブレード構造の補強層11だけではなく、ブレード構造の全ての補強層において、交差角度θが76°以下であることが好ましい。このような構造とすることにより、さらに高圧ホース10の疲労耐久性を向上させることができる。
本発明の高圧ホース10において、ブレード構造の補強層11を構成する、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θを76°以下にする方法としては、例えば、これらのスチールコードの巻き付け角度や、スチールフィラメントの撚りピッチを適宜設計することで、調整することができる。また、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントの撚り方向と、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントの撚り方向と、を異ならせることが挙げられる。
例えば、S巻のスチールコードおよびZ巻のスチールコードとして、同一のスチールコードを使うのではなく、それぞれ撚り方向の異なるスチールコードを適用した場合、ここでは、Z巻のスチールコードにS撚り、S巻のスチールコードにZ撚りを適用する場合を考える。Z巻のスチールコードがホース径方向内側、S巻のスチールコードがホース径方向外側で交差する場合は、Z巻のスチールコードはホース軸に対して右に54.7°の方向に巻かれており、最外層のS撚りスチールフィラメントのホース径方向外側の撚り角度は、そのコード軸に対して左に7°となるので、ホース軸に対しては右に54.7−7=47.7°となる。他方、S巻のスチールコードはホース軸に対して左に54.7°の方向に巻かれており、Z巻のスチールコードと接する最外層のZ撚りスチールフィラメントのホース径方向内側の撚り角度はそのコード軸に対して左に7°となるので、ホース軸に対しては左に54.7+7=61.7°となる。結果として、S巻のスチールコードの最外層スチールフィラメントとZ巻のスチールコードの最外層スチールフィラメントは47.7+61.7=109.4°、すなわち、交差角度θが70.6°の角度で交差していることになる。Z巻のスチールコードにZ撚り、S巻のスチールコードにS撚りを適用した場合も同様に交差角度θは70.6°となる。
本発明の高圧ホース10においては、ブレード構造の補強層11のS巻きのスチールコードおよびZ巻きのスチールコードの、コード軸に対するスチールフィラメントの撚り角度は2.8〜10.5°であることが好ましい。スチールフィラメントの撚り角度を2.8°以上であれば、撚りピッチが長くなりすぎず、高圧ホース製造時にスチールコードがばらけるのを防止することができ、成型作業性を考えると好ましい。一方、スチールフィラメントの撚り角度を10.5°以下とすることで、得られる高圧ホースの強度を良好に得ることができる。スチールフィラメントの撚り角度は、より好適には、3.2°〜9°、さらに好適には3°〜8°、特に好適には3.5°〜7°である。
本発明の高圧ホース10においては、ブレード構造の補強層11を構成するスチールコードの構造については、特に制限はない。例えば、コアが設けられずにコード中心軸まわりにn(n≧5)本のスチールフィラメントが撚り合わされてなる1×n構造のスチールコードや、m(m=1〜3)本のスチールフィラメントが撚り合わされて、または撚り合わされずに形成されたコアに、p(p=5〜9)本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるシース層が設けられた、(m+p)構造のスチールコードや、さらに(m+p)構造のスチールコードに、さらにq(q=10〜13)本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるシース層が設けられた、(m+p+q)構造の構造のスチールコードが挙げられる。また、全層を同一方向、同一ピッチで撚り合わせた、いわゆるコンパクト構造でもよい。本発明の高圧ホース10においては、例えば、m(m=2または3)本のスチールフィラメントが撚り合わされずに形成されたコアに、p(p=5〜9)本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるスチールコードが、断面形状が扁平であるため、ブレード構造の補強層11中のスチールコードの打ち込み数を減らすことができ、かつ、ブレード構造の補強層11自体を薄くすることができるので、軽量性およびコストの面で優れているので好ましい。なお、スチールコードの撚り構造を示すm、p、qは、上記範囲の任意の整数である。なお、スチールフィラメントを撚り合わせる際、コードを構成するスチールフィラメント全部または一部のスチールフィラメントに対して、螺旋、多角形、波型等の癖付けをしてもよい。多角形の癖付けについては、例えば、国際公開第1995/016816号に記載されているような癖付けを挙げることができる。
次に、図4に、本発明の一好適な実施の形態の高圧ホースに係るスチールコードの断面図を示す。スチールフィラメントを撚り合わせたスチールコード20は、その表面に撚り目による凹凸が生じる。このようなスチールコード20を編組んだブレード構造の補強層11では、この撚り目により生じた凸部同士が接触すると、スチールコード20の表面の凸部の間に繰り返し応力が集中して耐疲労性が悪化してしまう。このような問題は、凸部がより尖っている場合に顕著である。
そこで、本発明の高圧ホース10においては、ブレード構造の補強層11を構成する各スチールコードのコード軸に垂直な断面において、ホース径方向の最外部に位置するスチールフィラメントの中心点と、このスチールフィラメントと同一層内であって、両隣に配置されたスチールフィラメントの中心点と、を結んでなる角度をθoとし、ホース径方向の最内部に位置するスチールフィラメントの中心点と、このスチールフィラメントと同一層内であって、両隣に配置されたスチールフィラメントの中心点と、を結んでなる角度をθiとしたとき、θoおよびθiが108°以上であることが好ましい。
ここで、図示例においては、(1×5)構造のスチールコードが用いられているが、(1×n)構造の単撚りのスチールコードの場合は、スチールコードを構成する各スチールフィラメントは同一層内となる。上記効果を良好に得るためには、θoおよびθiは、より鈍角であることが好ましく、θoおよびθiは、120°以上が好ましく、より好ましくは128°以上である。
本発明の高圧ホース10においては、ブレード構造の補強層のうち、最もホース径方向内側のブレード構造の補強層11の、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θが、76°以下であることが重要であり、それ以外の具体的な構造や材質等については、特に制限されるものではない。例えば、ブレード構造の補強層において、スチールコードを編む際は、スチールコード1本ずつ編んでもよく、複数本束ねて編んでもよい。
また、スチールコードを構成するスチールフィラメントは、既知のものを用いることができるが、線径は0.12〜0.40mmが好ましい。さらにブレード構造の補強層11におけるスチールコードの巻き付け角度は50〜60°が好ましい。線径が0.12mm以上であればスチールフィラメントの伸線生産性に優れ、0.40mm以下であれば、断面積あたりの強力を十分に確保することができ、また直径の4乗に比例する曲げ剛性も十分に低く保つことができる。また、スチールコードの巻き付け角度が50°以上であれば、ホースに圧力がかかった時のホース径変化を小さくすることができ、60°未満であれば、ホースに圧力がかかった時のホ−ス長さ変化を小さくすることができる。
さらに、高圧ホース10に用いるゴムについても特に制限はなく、内側ゴム層12の材質は、高圧ホース10内を輸送される物質の物理的および化学的性状等に基づき、適宜選択することができる。具体的には、例えば、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリレ−トゴム(AEM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ヒドリンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム(ブチルゴム,IIR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタン系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、水素化NBR等が挙げられる。これらのゴム成分は、1種を単独で用いても、2種以上の任意のブレンド物として用いてもよい。
上記ゴム成分の中でも、耐油性の観点からはアクリルゴム(ACM)、エチレンアクリレートゴム(AEM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ヒドリンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化NBR、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴムが好ましい。
さらにまた、内側ゴム層12用のゴム組成物には、材料強度や耐久性、押出し成形性等を考慮して、ゴム工業界で一般に用いられている公知のゴム配合薬品やゴム用充填材を使用することができる。このような配合薬品および充填材としては、例えば、カーボンブラックやシリカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー等の無機充填材;可塑剤、軟化剤;硫黄、パーオキサイド等の加硫剤;酸化亜鉛、ステアリン酸等の加硫助剤;ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−ベンゾチアジル−スルフェンアミド等の加硫促進剤;酸化防止剤、オゾン劣化防止剤等の添加剤が挙げられる。これらの配合薬品および充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
内側ゴム層12の厚みは、内側ゴム層12を構成する材料の種類によっても異なるが、1〜10mmの範囲、好ましくは1〜6mmの範囲である。また、高圧ホースの内径は目的に応じて選択されるが、一般的には、3mm〜200mmの範囲であることが好ましい。
また、外側ゴム層13は、従来の高圧ホースと同様に、例えば、熱可塑性樹脂等からなるものとすることができ、内側ゴム層12と同様の各種ゴムにより構成してもよい。外側ゴム層13を設けることで、補強層11を構成するスチールコードを保護して、補強層11の外傷を防止することができるとともに、外観上も好ましいものとなる。なお、外側ゴム層13の一般的な肉厚は、1mm〜20mmの範囲である。
さらに、中間ゴム層は、内側ゴム層12と同様の各種ゴムにより形成することができる。
本発明の高圧ホースは、常法に従い製造することができるものであり、特に、各種高圧流体の輸送に用いられる高圧ホース、油圧ポンプの作動油を作動部分に圧送するのに使用される高圧ホースとして有用である。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1〜10および比較例1、2>
表1〜3に示すスチールコードを用いて、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースを作製した。ブレード構造を有する補強層が1層の高圧ホースの場合は、図1に示すタイプの高圧ホースとし、ブレード構造を有する補強層が2層の高圧ホースの場合は、中間ゴム層を介して、ブレード構造を有する補強層を2層積層した。なお、S巻きのスチールコードおよびZ巻きのスチールコードの巻き付け角度はそれぞれ54.7°とした。得られた各高圧ホースにつき、下記の手順に従って、衝撃耐久性の評価を行った。
<衝撃耐久性>
JIS K6330−8に準拠した衝撃圧力試験を行い、各高圧ホースが破裂するまで実施された圧力試験の回数を記録した。表1〜3に、各高圧ホースの圧力試験回数を併記する。
Figure 2019035461
※1:ホース径方向内側から数えて1層目のブレード構造の補強層
※2:ホース径方向内側から数えて2層目のブレード構造の補強層
※3:Z巻きのスチールコードが内側、S巻きのスチールコードが外側の部分
※4:S巻きのスチールコードが内側、Z巻きのスチールコードが外側の部分
Figure 2019035461
Figure 2019035461
※5:コア無撚り
※6:コンパクトコード 全層同一ピッチ
表1〜3より、本発明の高圧ホースは、衝撃耐久性が優れていることがわかる。
10 高圧ホース
11 ブレード構造の補強層
12 内側ゴム層
13 外側ゴム層
20、120 スチールコード

Claims (4)

  1. 複数本のスチールフィラメントが撚り合わされてなるスチールコードが編組まれたブレード構造の補強層を少なくとも1層備えた高圧ホースにおいて、
    前記ブレード構造の補強層のうち、最もホース径方向内側のブレード構造の補強層の、S巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、Z巻きのスチールコードの最外層スチールフィラメントと、の交差角度θが、76°以下であることを特徴とする高圧ホース。
  2. 前記S巻きのスチールコードおよび前記Z巻きのスチールコードにおける、コード軸に対するスチールフィラメントの撚り角度が、2.8〜10.5°である請求項1記載の高圧ホース。
  3. 全ての前記ブレード構造の補強層において、前記交差角度θが76°以下である請求項1または2記載の高圧ホース。
  4. 前記ブレード構造の補強層を構成する各スチールコードのコード軸に垂直な断面において、
    ホース径方向の最外部に位置するスチールフィラメントの中心点と、該スチールフィラメントと同一層内であって、両隣に配置されたスチールフィラメントの中心点と、を結んでなる角度をθo、
    ホース径方向の最内部に位置するスチールフィラメントの中心点と、該スチールフィラメントと同一層内であって、両隣に配置されたスチールフィラメントの中心点と、を結んでなる角度をθiとしたとき、
    前記θoおよび前記θiが108°以上である請求項1〜3のうちいずれか一項記載の高圧ホース。
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