JP2023527130A - プリント回路基板のためのインクジェットインク - Google Patents

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Abstract

重合性化合物、光開始剤を含む放射線硬化性インクジェットインクであって、インクジェットインクがさらに、二又は多官能性アルコキシシラン、並びにエポキシド及びオキセタンからなる群から選択される基で官能化された単官能性アルコキシシランを含むことを特徴とする、放射線硬化性インクジェットインク。

Description

本発明は、PCB製造におけるレジェンド印刷のためのUV硬化性インクジェットインクに関する。
プリント回路基板(PCB)の生産ワークフローは、特に短期生産のために、プロセス工程の量を低減し、費用及び環境への影響を低減するために、標準ワークフローからデジタルワークフローに徐々に移行している。
インクジェット印刷は、はんだマスク上のエッチングレジストからレジェンド印刷に向かうPCB製造プロセスの様々な工程のための好ましいデジタル製造技術である。好ましいインクジェットインクは、UV硬化性インクジェットインクである。
レジェンド印刷は、典型的には、PCB製造プロセスの最終工程の1つとして、文章をラベル構成要素に印刷すること、及び他の有用な情報、例えばシリアル番号等を、PCBはんだマスクの上部に提供することを含む。
十分な生産許容を保証するために、レジェンドインクは、多様な基板及びはんだマスクによく接着しなければならない。例えば可撓性PBCでは、レジェンドインクは、銅回路を保護するのに使用されるはんだマスク及びポリイミド系カバー層の両方によく接着しなければならない。
接着を改善するために、いわゆる接着促進剤がインクジェットインクに添加されている。特許文献1(Agfa Gevaert)は、接着促進剤としてシラン化合物を含む、PCB製造に使用される放射線硬化性インクジェットインクを開示している。
放射線硬化技術においては、水銀球のLED硬化への移行、より具体的には、ほぼ395nmの発光を有する深色LEDへの移行が存在する。従って、先端技術のレジェンドインクは、395nm LEDで硬化される場合に高い硬化感度を有する必要がある。
印刷されるレジェンドの殆どは白色であるため、レジェンドインクの黄変を避けなければならない。このことは、黄色背景及びさらに硬化後のさらなる黄変を避けるために、光開始剤系における微妙なバランスを必要とする。
PCBの製造においては、生態学的観点から、実質的にハロゲンを含まない基板の設計が要求されている。従って、光開始剤及び難燃性を含むハロゲン含有添加剤は、放射線硬化性インクジェットインクを配合する際に避ける必要がある。
欧州特許出願公開第3119170号明細書
本発明の目的は、様々な基板上の硬化したインクジェットインクの接着の改善をもたらす、プリント回路基板(PCB)の製造方法におけるレジェンド印刷工程のための放射線硬化性インクジェットインクを提供することである。
本発明の目的は、請求項1に定義される放射線硬化性インクジェットインクにより実現される。
本発明のさらなる目的は、以後の記載から明らかとなるであろう。
定義
例えば単官能性重合性化合物における用語「単官能性」は、重合性化合物が1つの重合性基を含むことを意味する。
例えば二官能性重合性化合物における用語「二官能性」は、重合性化合物が2つの重合性基を含むことを意味する。
例えば多官能性重合性化合物における用語「多官能性」は、重合性化合物が3つ以上の重合性基を含むことを意味する。
用語「アルキル」は、アルキル基中の炭素原子の各数について可能な全ての変異体、即ち、メチル、エチル、3つの炭素原子の場合:n-プロピル及びイソプロピル;4つの炭素原子の場合:n-ブチル、イソブチル及び第3級ブチル;5つの炭素原子の場合:n-ペンチル、1,1-ジメチル-プロピル、2,2-ジメチルプロピル及び2-メチル-ブチル等を意味する。
特に明記しない限り、置換又は非置換アルキル基は、好ましくは、C~C-アルキル基である。
特に明記しない限り、置換又は非置換アルケニル基は、好ましくは、C~C-アルケニル基である。
特に明記しない限り、置換又は非置換アルキニル基は、好ましくは、C~C-アルキニル基である。
特に明記しない限り、置換又は非置換アルカリール基は、好ましくは、1つ、2つ、3つ又はそれを超えるC~C-アルキル基を含むフェニル又はナフチル基である。
特に明記しない限り、置換又は非置換アラルキル基は、好ましくは、フェニル基又はナフチル基を含むC~C20-アルキル基である。
特に明記しない限り、置換又は非置換アリール基は、好ましくは、フェニル基又はナフチル基である。
特に明記しない限り、置換又は非置換ヘテロアリール基は、好ましくは、1つ、2つ又は3つの酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子又はそれらの組み合わせで置換された5員環又は6員環である。
例えば置換アルキル基における用語「置換」は、アルキル基がそのような基に通常存在する原子、即ち、炭素及び水素以外の原子で置換されている場合があることを意味する。例えば、置換アルキル基は、ハロゲン原子又はチオール基を含む場合がある。非置換アルキル基は、炭素原子及び水素原子のみを含む。
特に明記しない限り、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換ア
ラルキル基、置換アルカリール基、置換アリール及び置換ヘテロアリール基は、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及び第3級ブチル、エステル、アミド、エーテル、チオエーテル、ケトン、アルデヒド、スルホキシド、スルホン、スルホン酸エステル、スルホンアミド、-Cl、-Br、-I、-OH、-SH、-CN及び-NOからなる群から選択される1つ以上の成分で置換されている。
放射線硬化性インクジェットインク
放射線硬化性インクジェットインクは、少なくとも1つの重合性化合物及び光開始剤を含み、インクジェットインクはさらに、二又は多官能性アルコキシシラン、並びにエポキシド及びオキセタンからなる群から選択される基で官能化された単官能性アルコキシシランを含むことを特徴とする。
そのような放射線硬化性インクジェットインクは、典型的には可撓性PCBに使用される様々な基板、特にポリイミド系基板及びカバー層に対する改善された接着性を有することが観察されている。従って、この放射線硬化性インクジェットインクは、そのような可撓性PCBにおけるレジェンドインクとして使用するのに適している。
放射線硬化性インクジェットインクは、さらに、接着促進剤、着色剤、ポリマー分散剤、重合阻害剤、難燃剤又は界面活性剤等の他の成分を含む場合がある。
放射線硬化性インクジェットインクは、いずれかのタイプの放射線で硬化される場合があるが、好ましくはUV放射線、より好ましくはUV LEDからのUV放射線で硬化される。従って、放射線硬化性インクジェットインクは、好ましくは、UV硬化性インクジェットインクである。
信頼性のある工業用インクジェット印刷のために、放射線硬化性インクジェットインクの粘度は、全て1000s-1の剪断速度で、好ましくは、45℃で20mPa.s以下、より好ましくは、45℃で1~18mPa.s、最も好ましくは、45℃で4~14mPa.sである。
好ましい噴射温度は、10~70℃、より好ましくは20~55℃、最も好ましくは25~50℃である。
良好な画像品質及び接着性のために、放射線硬化性インクジェットインクの表面張力は、好ましくは、25℃で18~70mN/mの範囲、より好ましくは、25℃で20~40mN/mの範囲である。
単官能性アルコキシシラン化合物
放射線硬化性インクジェットインクは、エポキシド及びオキセタンからなる群から選択される環状エーテル基で官能化された単官能性アルコキシシランを含む。環状エーテルは、好ましくはエポキシドである。
単官能性アルコキシシランは、少なくとも1つのアルコキシ基、より好ましくは少なくとも2つのアルコキシ基、最も好ましくは3つのアルコキシ基を含む。
アルコキシ基は、好ましくはC~Cアルコキシ基、より好ましくはメトキシ、エトキシ又はイソプロポキシ基、最も好ましくはメトキシ又はエトキシ基である。
エポキシド及びオキセタンからなる群から選択される環状エーテル基で官能化された単
官能性アルコキシシランの典型的な例は、表1に示される。
Figure 2023527130000001
Figure 2023527130000002
単官能性アルコキシシランの量は、全てインクジェットインクの総重量に対して、好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは0.5~7.5重量%、最も好ましくは1~5重量%である。
二又は多官能性アルコキシシラン化合物
放射線硬化性インクジェットインクは、二又は多官能性アルコキシシラン化合物を含む。
二又は多官能性アルコキシシランは、好ましくは、式Iによる少なくとも2つのアルコキシシラン部分を有し、
Figure 2023527130000003
式中、
Lは、置換又は非置換アルキレン基、置換又は非置換アルケニレン基、置換又は非置換アルキニレン基及び置換又は非置換アリーレン基からなる群から選択される二価連結基を表し;
Rは、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換アルケニル基、置換又は非置換アルキニル基、置換又は非置換アルカリール基、置換又は非置換アラルキル基及び置換又は非置換アリール又はヘテロアリール基からなる群から選択される基を表す。
Lは、好ましくは置換又は非置換アルキレン基、より好ましくは非置換アルキレン基、最も好ましくはプロピレン基を表す。
Rは、好ましくは、置換又は非置換アルキル基、より好ましくは非置換アルキル基、最も好ましくはC1~C6アルキル基、特に好ましくはメチル又はエチル基を表す。
二又は多官能性アルコキシシランの典型的な例は、表2に示される。
Figure 2023527130000004
Figure 2023527130000005
特に好ましくは、二又は多官能性アルコキシシランは、European Coating Journal,2014(7/8),21-25)に開示されているポリ(ウレタンシラン)ハイブリッド架橋剤である。
そのような化合物は、EvonikからVESTANAT(登録商標)EP-MF製品群として市販されている。
二又は多官能性アルコキシシランの量は、全てインクジェットインクの総重量に対して、好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは0.5~7.5重量%、最も好ましくは1~5重量%である。
光開始剤
放射線硬化性インクジェットインクは、光開始剤、好ましくはフリーラジカル光開始剤を含む。
フリーラジカル光開始剤は、化学線に暴露されたときにフリーラジカルの形成によってモノマー及びオリゴマーの重合を開始する化学化合物である。NorrishI型開始剤は、励起後に開裂し、直ちに開始ラジカルを生じる開始剤である。NorrishII型開始剤は、化学線によって活性化され、実際の開始フリーラジカルとなる第2の化合物からの水素引き抜きによってフリーラジカルを形成する光開始剤である。この第2の化合物は、重合相乗剤又は共開始剤と呼ばれる。I型及びII型光開始剤の両方を、本発明において単独で又は組み合わせて使用することができる。
適切な光開始剤は、CRIVELLO,J.V.,et al.Photoinitiators for Free Radical,Cationic and Anionic Photopolymerization.2nd edition.Edited by BRADLEY,G..London,UK:John Wiley and Sons Ltd,1998.p.276-293に開示されている。
フリーラジカル光開始剤の特定の例は、以下の化合物又はそれらの組み合わせを含む場合があるが、それらに限定されない:ベンゾフェノン及び置換ベンゾフェノン;1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン;2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン;2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-(4-モルホリノフェニル)ブタン-1-オン;ベンジルジメチルケタ
ール;2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン;2,2-ジメトキシ-1、2-ジフェニルエタン-1-オン又は5,7-ジヨード-3-ブトキシ-6-フルオロン。
好ましい光開始剤は、アシルホスフィンオキシド化合物である。アシルホスフィンオキシド化合物は、モノ-アシルホスフィンオキシド及びジ-アシルホスフィンオキシドからなる群から選択される場合がある。好ましいアシルホスフィンオキシド光開始剤は、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(TPO)、エチル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート(TPO-L)、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド)(BAPO)、ビス(2,6-ジメチル-ベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド及び2,4,6-トリメトキシベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキシドである。
他の好ましい光開始剤は、例えば、IGM resinsからEsacure(登録商標)KIP ITとして入手可能なオリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル-フェニル]プロパノン]等のα-ヒドロキシ-ケトンI型光開始剤である。
硬化したインクジェットインクの黄変を防止するために、放射線硬化性インクジェットインクは、好ましくは実質的にチオキサントンを含まない。実質的にチオキサントを含まない、とは、本明細書では、放射線硬化性インクジェットインクが、好ましくは、放射線硬化性インクジェットインクの総重量に対して0.5重量%未満のチオキサントン、より好ましくは0.2重量%未満のチオキサントンを含むことを指す。最も好ましい態様では、本発明による放射線硬化性インクジェットインクは、いずれのチオキサントンも含まない。
好ましい光開始剤の量は、全て放射線硬化性インクジェットインクの総重量に対して、0.2から20重量%まで、より好ましくは0.5から10重量%まで、最も好ましくは1から8重量%まで、特に好ましくは1.5から6重量%までである。
感光性をさらに高めるために、放射線硬化性インクジェットインクは、共開始剤をさらに含む場合がある。共開始剤の適切な例は、3つの群に分類することができる:
(1)メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン及びメチルモルホリン等の第3級脂肪族アミン;
(2)アミルパラジメチル-アミノベンゾエート、2-n-ブトキシエチル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2-(ジメチルアミノ)-エチルベンゾエート、エチル-4-(ジメチル-アミノ)ベンゾエート、及び2-エチルヘキシル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート等の芳香族アミン;並びに
(3)ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート(例えば、ジエチル-アミノエチルアクリレート)又はN-モルホリノアルキル-(メタ)アクリレート(例えば、N-モルホリノエチル-アクリレート)等の(メタ)アクリル化アミン。
好ましい共開始剤は、アミノベンゾエートである。
好ましい低分子アミノベンゾエートは、RAHNからのGenocure(登録商標)EPDである。
特に好ましいアミノベンゾエート共開始剤は、重合性のオリゴマー及びポリマーアミノベンゾエート共開始剤からなる群から選択される。
重合性共開始剤は、欧州特許出願公開第2033949号(Agfa Graphics N.V.)に開示されている。
より好ましい態様では、アミノベンゾエート共開始剤は、オリゴマーアミノベンゾエート誘導体である。
特に好ましいアミノベンゾエートは、アミノベンゾエートのポリエーテル誘導体であり、ここでポリエーテルは、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、そのコポリマー、及びポリ(テトラヒドロフラン)、エトキシル化又はプロポキシル化ネオペンチルグリコール、エトキシル化又はプロポキシル化トリメチルプロパン及びエトキシル化又はプロポキシル化ペンタエリトリトールからなる群から選択される。
好ましいオリゴマーアミノベンゾエートは、国際公開第1996/33157号(Lambson Fine Chemicals Ltd.)及び国際公開第2011/030089号(Sun Chemicals B.V.)に開示されている。ポリエチレングリコールビスp-ジメチルアミノベンゾエートの典型的な例は、IGM Resinsから市販されているOMNIPOL ASA、及びLambson Fine Chemicalsから市販されているSpeedcure 7040である。
他のオリゴマー又はポリマー共開始剤は、例えば、IGMからのESACURE A198、多官能性アミン、及びARKEMAからのSARTOMER(登録商標)CN3755、アクリル化アミン共開始剤である。
重合性化合物
重合性化合物は、好ましくは、フリーラジカル重合性化合物である。
フリーラジカル重合性化合物は、モノマー、オリゴマー及び/又はプレポリマーであってもよい。モノマーは、希釈剤とも呼ばれる。
これらのモノマー、オリゴマー及び/又はプレポリマーは、異なる程度の官能性、即ち、異なる量のフリーラジカル重合性基を有する場合がある。
単、ニ、三及び高官能性モノマー、オリゴマー及び/又はプレポリマーの組み合わせを含む混合物を使用する場合がある。放射線硬化性インクジェットインクの粘度は、モノマーとオリゴマーの比を変えることによって調節される場合がある。
好ましい態様では、モノマー、オリゴマー又はポリマーは、重合性基として少なくとも1つのアクリレート基を含む。
好ましいモノマー及びオリゴマーは、欧州特許出願公開第1911814号、段落[0106]~[0115]に列挙されるものである。
好ましい態様では、放射線硬化性インクジェットインクは、ビニルエーテル基及びアクリレート又はメタクリレート基を含むモノマーを含む。このようなモノマーは、欧州特許出願公開第2848659号、段落[0099]~[0104]に開示されている。ビニルエーテル基及びアクリレート基を含む特に好ましいモノマーは、2-(2-ビニルオキシエトキシ)エチルアクリレートである。
重合性化合物は、好ましくは、アクリロイルモルホリン、環状トリメチルプロパンホルモル(formol)アクリレート、イソボルニルアクリレート、ラウリルアクリレート
、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレート及びウレタンアクリレートからなる群から選択される。
本発明による放射線硬化性インクジェットは、好ましくは、総アルコキシル化度と比較して、少なくとも、少なくとも0.5、より好ましくは少なくとも0.8のエトキシル化度を有する二又は多官能性エトキシル化アクリレートを含む。
さらにより好ましい態様では、エトキシル化アクリレートは、エチレンオキシド部分以外のアルコキシレン部分を含まない。
エトキシル化度は、例えばプロピレンオキシド部分を含む、全アルコキシレン部分の合計に対するエチレンオキシド部分のモル比として定義される。
ポリエチレングリコールジアクリレートが特に好ましい。最も好ましい態様では、前記ポリエチレングリコールジアクリレートは、3~40のエチレンオキシドモノマー単位、より好ましくは3~30のモノマー単位、最も好ましくは4~20のモノマー単位を有するポリエチレングリコールから誘導される。
着色剤
本発明によるUVフリーラジカル硬化性インクジェットインクは、好ましくは、少なくとも1つの着色剤、より好ましくは着色顔料を含む。
着色顔料は、黒色、シアン色、マゼンタ色、黄色、赤色、橙色、紫色、青色、緑色、褐色、これらの混合物等であってもよい。着色顔料は、HERBST,Willy,et al.Industrial Organic Pigments,Production,Properties,Applications.3rd edition.Wiley - VCH,2004.ISBN 3527305769によって開示されているものから選択される場合がある。
しかしながら、最も好ましくは、UVフリーラジカル硬化性インクジェットインクは、白色顔料、黄色顔料及び黒色顔料からなる群から選択される着色剤を含む。一般に緑色の保護カバー層上の構成要素のレジェンドマーキングは、白色、黄色又は黒色、特に白色を使用する場合、最も読みやすいことが観察された。そのため、UVフリーラジカル硬化性インクジェットインクは、白色顔料として二酸化チタン顔料を含むことが好ましい。
黄色インクジェットインク用の特に好ましい顔料は、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 180及びC.I.Pigment Yellow 74、及びこれらの混晶である。
黒色インクジェットインクの場合、適切な顔料材料は、Cabot Co.からのRegal(商標)400R、Mogul(商標)L、Elftex(商標)320、又はDEGUSSA Co.からのCarbon Black FW18、Special Black(商標)250、Special Black(商標)350、Special
Black(商標)550、Printex(商標)25、Printex(商標)35、Printex(商標)55、Printex(商標)90、Printex(商標)150T、MITSUBISHI CHEMICAL Co.からのMA8、並びにC.I.Pigment Black 7及びC.I.Pigment Black 11等のカーボンブラックを含む。
黒色インクジェットインクの場合、好ましくは、カーボンブラック顔料と、青色顔料、シアン色顔料、マゼンタ色顔料及び赤色顔料からなる群から選択される少なくとも1つの顔料との組み合わせが使用される。PCB上の構成要素のレジェンドマーキングの読みやすさは、このような黒色インクジェットインクを使用してさらに改善されることが見出された。このような黒色インクジェットインクの特に好ましい態様では、顔料は、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15:4、ジケトピロロピロール顔料(例えばC.I Pigment Red 254)、キナクリドン顔料(例えばC.I.Pigment Violet 19、C.I.Pigment Red 202、及びC.I.Pigment Red 122)、並びにキナクリドン顔料及び/又はジケトピロロピロール顔料の混晶からなる群から選択される。
インクジェットインク中の顔料粒子は、インクジェット印刷装置、特に噴出ノズルを通るインクの自由な流れを可能にするのに十分に小さくなければならない。また、最大の色強度のために、また沈降を遅くするために小さい粒子を使用することが望ましい。
インクジェットインク中の顔料の平均粒子サイズは、0.02μm~3μmでなければならない。好ましくは、平均顔料粒子サイズは、0.05~1μm、より好ましくは0.070~0.300μm、特に好ましくは0.80~0.200μm、最も好ましくは0.090~0.150μmである。
顔料は、着色インクジェットインクの総重量を基準として、0.1~20重量%、好ましくは1~10重量%、最も好ましくは2~6重量%の量でインクジェットインク中に使用される。
白色インクジェットインクは、好ましくは、高い屈折率、好ましくは1.60を超える、好ましくは2.00を超える、より好ましくは2.50を超える、最も好ましくは2.60を超える屈折率を有する顔料を含む。そのような白色顔料は、一般に非常に高いカバー力を有し、即ち、コア層の色及び欠陥を遮蔽するために限定された量の白色インクが必要である。最も好ましい白色顔料は、二酸化チタンである。
白色インクジェットインクは、好ましくは、白色インクジェットインクの総重量を基準として、5重量%~30重量%、より好ましくは8~25重量%の量の白色顔料を含む。
白色顔料の数平均粒径は、好ましくは150~500nm、より好ましくは200~400nm、最も好ましくは250~350nmである。平均径が150nm未満の場合、十分な隠蔽力を得ることができず、平均径が500nmを超える場合、インクの保存性及び噴射適性が低下する傾向がある。
ポリマー分散剤
放射線硬化性インクジェット中の着色剤が顔料である場合、放射線硬化性インクジェットは、顔料を分散させるための分散剤、より好ましくはポリマー分散剤を含むことが好ましい。
適切なポリマー分散剤は、2種のモノマーのコポリマーであるが、3種、4種、5種、又はさらにそれを超えるモノマーを含む場合がある。ポリマー分散剤の特性は、モノマーの性質及びポリマー中のそれらの分布の両方に依存する。コポリマー分散剤は、好ましくは、以下のポリマー組成を有する:
・ 統計的に重合したモノマー(例えば、ABBAABABに重合したモノマーA及びB);
・ 交互重合モノマー(例えば、ABABABABに重合したモノマーA及びB);
・ 勾配(テーパー状)重合モノマー(例えば、AAABAABBABBBに重合したモノマーA及びB);
・ ブロックコポリマー(例えば、AAAAABBBBBBに重合したモノマーA及びB)、ここで、ブロックの各々のブロック長(2、3、4、5又はさらにそれを超える)は、ポリマー分散剤の分散能力のために重要である;
・ グラフトコポリマー(グラフトコポリマーは、主鎖に結合したポリマー側鎖を有するポリマー主鎖からなる);及び
・ これらのポリマーの混合形態、例えばブロック状勾配コポリマー。
適切なポリマー分散剤は、欧州特許出願公開第1911814号の「分散剤」のセクション、より具体的には[0064]~[0070]及び[0074]~[0077]に列挙されている。
ポリマー分散剤の商業的な例は、以下である:
・ BYK CHEMIE GMBHから入手可能なDISPERBYK(商標)分散剤;
・ NOVEONから入手可能なSOLSPERSE(商標)分散剤;
・ EVONIKからのTEGO(商標)DISPERS(商標)分散剤;
・ MUENZING CHEMIEからのEDAPLAN(商標)分散剤;
・ LYONDELLからのETHACRYL(商標)分散剤;
・ ISPからのGANEX(商標)分散剤;
・ CIBA SPECIALTY CHEMICALS INCからのDISPEX(商標)及びEFKA(商標)分散剤;
・ DEUCHEMからのDISPONER(商標)分散剤;及び
・ JOHNSON POLYMERからのJONCRYL(商標)分散剤。
重合阻害剤
放射線硬化性インクジェットインクは、インクの熱安定性を改善するための少なくとも1つの阻害剤を含む場合がある。
適切な重合阻害剤は、フェノール型酸化防止剤、ヒンダードアミン光安定剤、蛍光体型酸化防止剤、(メタ)アクリレートモノマーに一般的に使用されるヒドロキノンモノメチルエーテル、及びヒドロキノンを含み、t-ブチル-カテコール、ピロガロール、2,6-ジ-tert.ブチル-4-メチルフェノール(=BHT)も使用される場合がある。
適切な市販の阻害剤は、例えば、Sumitomo Chemical Co.Ltd.により製造されるSumilizer(商標)GA-80、Sumilizer(商標)GM及びSumilizer(商標)GS;Rahn AGからのGenorad(商標)16、Genorad(商標)18及びGenorad(商標)20;Ciba Specialty ChemicalsからのIrgastab(商標)UV10及びIrgastab(商標)UV22、Tinuvin(商標)460及びCGS20;Kromachem LtdからのFloorstab(商標)UV群(UV-1、UV-2、UV-5及びUV-8)、Cytec Surface SpecialtiesからのAdditol(商標)S群(S100、S110、S120及びS130)である。
これらの重合阻害剤を過剰に添加すると、硬化速度が低下する場合があるため、配合に先立ち、重合を防止できる量を決定することが好ましい。重合阻害剤の量は、放射線硬化性インクジェットインク全体の5重量%未満であることが好ましく、3重量%未満であることがより好ましい。
界面活性剤
放射線硬化性インクジェットインクは、少なくとも1種の界面活性剤を含む場合がある。
界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、又は双性イオン性であってもよく、通常、放射線硬化性インクジェットインクの総重量を基準として1重量%未満の総量で添加される。
適切な界面活性剤は、フッ素化界面活性剤、脂肪酸塩、高級アルコールのエステル塩、高級アルコールのアルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩、及びリン酸エステル塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)、高級アルコールのエチレンオキシド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキシド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、並びにそれらのアセチレングリコール及びエチレンオキシド付加物(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、並びにAIR PRODUCTS & CHEMICALS INCから入手可能なSURFYNOL(商標)104、104H、440、465及びTG)を含む。
好ましい界面活性剤は、フッ素系界面活性剤(フッ素化炭化水素等)及びシリコーン界面活性剤から選択される。シリコーン界面活性剤は、好ましくはシロキサンであり、アルコキシル化、ポリエーテル変性、ポリエーテル変性ヒドロキシ官能性、アミン変性、エポキシ変性、及び他の変性、又はそれらの組み合わせであり得る。好ましいシロキサンは、ポリマー、例えばポリジメチルシロキサンである。
好ましい市販のシリコーン界面活性剤は、BYK ChemieからのBYK(商標)333及びBYK(商標)UV3510を含む。
好ましい態様では、界面活性剤は、重合性化合物である。
好ましい重合性シリコーン界面活性剤は、(メタ)アクリル化シリコーン界面活性剤を含む。最も好ましくは、(メタ)アクリル化シリコーン界面活性剤は、アクリレートがメタクリレートよりも反応性が高いため、アクリル化シリコーン界面活性剤である。
好ましい態様では、(メタ)アクリル化シリコーン界面活性剤は、ポリエーテル変性(メタ)アクリル化ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性(メタ)アクリル化ポリジメチルシロキサンである。
好ましくは、界面活性剤は、放射線硬化性インクジェットインクの総重量を基準として0~3重量%の量で、放射線硬化性インクジェットインク中に存在する。
難燃剤
放射線硬化性インクジェットインクは、好ましくは難燃剤を含む。
好ましい難燃剤は、アルミナ三水和物及びベーマイト等の無機難燃剤、並びに有機ホスフェート(例えば、リン酸トリフェニル(TPP)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)(RDP)、ビスフェノールAジフェニルホスフェート(BADP)、及びリン酸トリクレシル(TCP));有機ホスホネート(例えば、ジメチルメチルホスホネート(DMMP));及び有機ホスフィネート(例えば、アルミニウムジメチルホスフィネート)等の有機リン化合物である。
他の好ましい有機蛍光体化合物は、米国特許第8273805号(JNC Corporation))及び欧州特許出願公開第3498788号(Agfa Gevaert)に開示されている。
インクジェットインクの調製
着色放射線硬化性インクジェットインクの調製は、当業者に周知である。好ましい調製方法は、国際公開第2011/069943号の段落[0076]~[0085]に開示されている。
プリント回路基板の製造方法
本発明によるプリント回路基板(PCB)の製造方法は、上述したような放射線硬化性インクジェットインクを基板上に噴射し硬化させる、少なくとも1つのインクジェット印刷工程を含む。
別の好ましい態様によれば、PCBの製造方法は、レジェンドインクが提供されるインクジェット印刷工程を含む。
レジェンドインクは、典型的にははんだマスク上に放射線硬化性インクジェットインクを噴射し硬化させることにより提供される。可撓性PCBの製造において、レジェンドインクは、典型的にははんだマスク及びカバー層の両方上に提供される。使用されるカバー層は、好ましくはポリイミド系である。
噴射され硬化した放射線硬化性インクジェットインクに、熱処理(thermal treatment)とも称される熱処理(heat treatment)が適用されることが好ましい。熱処理は、好ましくは80℃~250℃の温度で行われる。温度は、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上である。はんだマスクの炭化を防止するために、温度は、200℃以下、より好ましくは160℃以下であることが好ましい。
熱処理は、典型的には15~90分間行われる。
熱処理の目的は、はんだマスクの重合度をさらに高めることである。
放射線硬化性インクジェットインクは、電子ビーム又は紫外(UV)放射線等の化学線にインクを曝露することにより硬化する場合がある。好ましくは、放射線硬化性インクジェットインクはUV放射線によって、より好ましくはUV LED硬化を用いて硬化される。
PCBの製造方法は、2つ、3つ、またはそれを超えるインクジェット印刷工程を含む場合がある。例えば、方法は2つのインクジェット印刷工程を含む場合があり、ここではんだマスクは、導電性パターンを含む誘電体基板上に提供され、レジェンドインクは、別のインクジェット印刷工程において提供される。第3のインクジェット印刷工程がエッチングレジスト印刷のために用いられる場合がある。
基板
可撓性PCBの製造のために、基板は、好ましくはポリイミド基板、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)基板及びポリエステル基板からなる群から選択される。最も好ましくは、基板はポリイミド基板である。これらの基板は、導電性パターンを担持する基板と保護カバー層の両方に使用される場合がある。
特に好ましくは、基板は、特に、例えばはんだ付けプロセスにおけるような高温耐性が必要な場合、ピロメリット酸二無水物及びジアミノフェニルエーテルに基づくポリイミド基板である。
市販のポリイミド基板は、DUPONTからのKapton(商標)シリーズ及びKANEKAからのApical(商標)シリーズである。
製造方法の好ましい態様では、基板は、例えば特許文献1、段落[0031]に開示されているように、インクジェット印刷工程の前にコロナ処理を付与される。
インクジェット印刷装置
放射線硬化性インクジェットインクは、印刷ヘッドに対して移動している基板上に、ノズルを介して制御された方法で小滴を噴出する1つ以上の印刷ヘッドによって噴射される場合がある。
インクジェット印刷システムの好ましい印刷ヘッドは、圧電ヘッドである。圧電インクジェット印刷は、電圧が印加されたときの圧電セラミック変換器の動きに基づいている。電圧を印加することにより、印刷ヘッド内の圧電セラミック変換器の形状が変化し、空隙が生じ、次いで、そこにインクが充填される。電圧を再び取り除くと、セラミックは元の形状に膨張し、印刷ヘッドからインク滴が噴出する。しかしながら、本発明によるインクジェット印刷方法は、圧電インクジェット印刷に限定されるものではない。他のインクジェット印刷ヘッドを使用することができ、これは、連続タイプ等の様々なタイプを含む。
インクジェット印刷ヘッドは、通常、移動するインク受容表面(基板)を横切る横断方向に往復走査する。しばしば、インクジェット印刷ヘッドは、戻るときに印刷しない。高い面積スループットを得るためには、双方向印刷が好ましい。別の好ましい印刷方法は、「シングルパス印刷プロセス」によるものであり、これは、インク受容表面の幅全体に及ぶページ幅インクジェット印刷ヘッド又は複数の互い違いインクジェット印刷ヘッドを使用することによって行うことができる。シングルパス印刷プロセスでは、インクジェット印刷ヘッドは、通常静止したままであり、インク受容表面がインクジェット印刷ヘッドの下で輸送される。
硬化装置
放射線硬化性インクジェットインクは、電子ビーム又は紫外線放射等の化学線に曝露することによって硬化させることができる。好ましくは、放射線硬化性インクジェットインクは、紫外線放射によって、より好ましくはUV LED硬化を用いて硬化される。
インクジェット印刷では、硬化手段は、インクジェットプリンターの印刷ヘッドと組み合わされて配置される場合があり、インクジェットプリンターと一緒に移動し、その結果、硬化性液体は、噴射された直後に硬化放射線に曝露される。
このような構成では、UV LEDを除いて、印刷ヘッドに接続され、印刷ヘッドと共に移動する十分小さな放射線源を提供することが困難になる可能性がある。従って、光ファイバ束又は内部反射可撓性チューブ等の可撓性放射線伝導手段によって放射線源に接続された、静止固定放射線源、例えば硬化UV光源を使用する場合がある。
あるいは、化学線は、放射ヘッド上のミラーを含むミラーの配置によって、固定源から放射線ヘッドに供給されてもよい。
放射線源はまた、硬化される基板を横切って延在する細長い放射線源であってもよい。
放射線源は、印刷ヘッドによって形成された画像の次の列がその放射線源の下を段階的に又は連続的に通過するように、印刷ヘッドの横断経路に隣接していてもよい。
放射光の一部が光開始剤又は光開始剤系によって吸収され得る限り、いずれの紫外線光源、例えば、高圧又は低圧水銀ランプ、冷陰極管、ブラックライト、紫外線LED、紫外線レーザー及びフラッシュライトも、放射線源として使用されてよい。これらのうち、好ましい放射線源は、300~400nmの主波長を有する比較的長い波長のUV寄与を示すものである。具体的には、光散乱が低減され、その結果、より効率的な内部硬化もたらされるため、UV-A光源が好ましい。
UV放射は、一般に、以下のようにUV-A、UV-B及びUV-Cとして分類される:
・ UV-A:400nm~320nm
・ UV-B:320nm~290nm
・ UV-C:290nm~100nm。
好ましい態様では、放射線硬化性インクジェットインクは、UV LEDによって硬化される。インクジェット印刷装置は、好ましくは360nmより大きい波長を有する1つ以上のUV LED、好ましくは380nmより大きい波長を有する1つ以上のUV LED、最も好ましくは約395nmの波長を有するUV LEDを含むことが好ましい。
さらに、異なる波長又は照度の2つの光源を連続的に又は同時に使用してインク画像を硬化させることが可能である。例えば、第1のUV源は、UV-C、特に260nm~200nmの範囲に富むように選択することができる。次いで、第2のUV源は、UV-Aに富む、例えばガリウムドープランプ、又はUV-A及びUV-Bの両方において高い異なるランプであってもよい。
硬化を促進するために、インクジェット印刷装置は、多くの場合、1つ以上の酸素枯渇ユニットを含む。酸素枯渇ユニットは、硬化環境中の酸素濃度を低下させるために、調節可能な位置及び調節可能な不活性ガス濃度を有する窒素又は他の比較的不活性なガス(例えば、CO)のブランケットを配置する。残留酸素レベルは、通常、200ppmもの低さに維持されるが、一般に200ppm~1200ppmの範囲である。
加熱装置
インクジェットプリンターは、熱処理を付与することにより接着を改善する熱硬化装置を含む場合があり、あるいは熱処理はオフラインで付与される場合がある。
加熱装置は、オーブンのような熱対流装置、本明細書で下記に記載するような赤外線放射線源である場合があり、又はホットプレート若しくは加熱ドラム等の熱伝導装置である場合がある。好ましい加熱ドラムは、誘導加熱ドラムである。
好ましい熱硬化装置は、炭素赤外線放射線(CIR)を用いて基板の外側を急速に加熱する。別の好ましい熱硬化装置は、近赤外放射線を放射するNIR源である。NIR放射線エネルギーはインクジェットインク層の深さに急速に進入する一方、従来の赤外線及び熱空気エネルギーは、主に表面にて吸収され、インク層中にゆっくりと伝導される。
熱硬化装置は、少なくとも部分的にインクジェットプリンターの印刷ヘッドと組み合わせて配置される場合があり、印刷ヘッドと共に移動し、それにより硬化放射線は、一緒に噴射された直後、又はUV照射直後に適用される。そのような場合、インクジェットプリンターは、好ましくはある種の赤外線放射線源、例えば赤外線レーザー、1つ以上の赤外
線レーザーダイオード又は赤外線LED等の赤外線光源を備える。
好ましい有効な赤外線放射線源は、0.8~1.5μmの最大放射を有する。そのような赤外線放射線源は、時折、NIR放射線源又はNIR乾燥機と呼ばれる。好ましい形態において、NIR放射線源はNIR LEDの形態であり、これはマルチパスインクジェット印刷装置において複数のインクジェット印刷ヘッドの往復システム上に容易に搭載することができる。
より好ましい形態では、NIR放射線源は、シングルパスインクジェット印刷装置の下流に搭載される。
材料
以下の実施例で使用される全ての材料は、特に明記しない限り、ALDRICH CHEMICAL Co(ベルギー)及びACROS(ベルギー)等の標準供給源から容易に入手可能であった。使用した水は、脱イオン水であった。
Kemira(商標)RDI-Sは、KEMIRAから入手可能なアルミナ表面処理ルチル二酸化チタン顔料である。
DB162は、BYK CHEMIEから入手可能なポリマー分散剤Disperbyk(商標)162に使用される略語であり、その2-メトキシ-1-メチルエチルアセテート、キシレン及びn-ブチルアセテートの溶媒混合物を除去した。
VEEAは、NIPPON SHOKUBAI(日本)から入手可能な2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレートである。
INHIBは、表3による組成を有する重合阻害剤を形成する混合物である。
Figure 2023527130000006
Cupferron(商標)ALは、WAKO CHEMICALS LTDからのアルミニウムN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンである。
DISP-Wは、表4による組成を有する白色顔料分散物であり、以下のように調製された:
Figure 2023527130000007
濃縮白色顔料分散物DISP-Wを、液体媒体としてのVEEA中で、1500gの白色顔料Kemira(商標)RDI-S、30gの阻害剤INHIB及び400gのポリマー分散剤DB162の30%のVEEA溶液を、DISPERLUX(商標)ディスパーザー(DISPERLUX S.A.R.L.、Luxembourgからの)を備えた容器内で30分間混合することによって作製した。続いてこの混合物をWAB Willy A.Bachofen社(Switzerland)からのDYNO(商標)-MILL KD MULTILAB内で、0.40mmイットリウム安定化酸化ジルコニウムビーズを使用して粉砕した。ビーズミルを磨砕ビーズで50%満たし、8m/sの先端速度を用いることにより再循環モードで30分間操作した。粉砕チャンバは、操作中に水冷した。平均粒子サイズは232nmであった。
TMPTAは、ARKEMAからSartomer(商標)SR351として入手可能なトリメチロールプロパントリアクリレートである。
Photomer 6210は、IGMにより供給されるウレタンアクリレートオリゴマーである。
SR335は、Arkemaにより供給されるラウリルアクリレートである。
Ebecryl 1360は、Allnexにより供給されるポリシロキサンヘキサアクリレートである。
BAPOは、BASFからIrgacure(商標)819として入手可能なビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド光開始剤である。
TPO-Lは、IGM Resins BVからOmnirad(商標)TPO-Lとして入手可能なエチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネートである。
Esacure KIP ITは、IGMにより供給されるオリゴマーα-ヒドロキシ-ケトン光開始剤である。
Z6040は、DOW CORNINGからSilane Z-6040として入手可能な3-グリシドキシプロピルトリメトキシである。
MULTISIL-9は、EVONIKからVestanat(登録商標)EP-MF-204として入手可能な二官能性アルコキシシランである。
PEG-200は、ARKEMAからSR259として市販されているポリエチレングリコール200ジアクリレートである。
PEG-300は、MIWONからMiramer M284として市販されているポリエチレングリコール300ジアクリレートである。
PEG-400は、ARKEMAからSR344として市販されているポリエチレングリコール400ジアクリレートである。
PEG-600は、MIWONからMiramer M286として市販されているポリエチレングリコール600ジアクリレートである。
Reaxis C709は、WILL&Co.により供給されるビスマス-亜鉛ネオデカノエート触媒である。
DPGDAは、ARKEMAからSartomer SR508として入手可能なジプロピレンジアクリレートである。
MULTISIL-2は、以下のように調製した:
Figure 2023527130000008
10g(22.7mmol)ポリオール3380(エトキシル化トリメチロールプロパン、KOH含有量0.380g KOH/g)を30g酢酸エチルに溶解した。0.055gのReaxis C708を加えた後、15.13g(70mmol)(3-イソシアナトプロピル)トリメトキシシランを滴加し、温度を42℃に上昇させた。反応を室温で24時間継続させた。溶媒を減圧下で除去し、残留物をさらに精製することなく本発明によるインクの調製に使用した。
MULTISIL-2の構造は、1H-NMR分光法により確認した。以下の化合物は、MULTISIL-2と比較して、8重量%の汚染物質として特定した。
Figure 2023527130000009
MULTISIL-4は、以下のように調製した:
Figure 2023527130000010
5.26g((50mmol)ネオペンチルグリコールを30g酢酸エチルに溶解した。0.137gのReaxis C708を加えた後、22.69g(105mmol)(3-イソシアナトプロピル)トリメトキシシランを滴加し、温度を48℃に上昇させた。反応を室温で72時間継続させた。溶媒を減圧下で除去し、残留物を2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレートに溶解してMULTISIL-4の60重量%の2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレート溶液を得た。溶液を使用して本発明によるインクを配合した。MULTISIL-4の構造は、1H-NMR分光法により確認した。以下の化合物は、MULTISIL-4と比較して、7重量%の汚染物質として特定した。
Figure 2023527130000011
MULTISIL-10~MULTISIL-12は、以下のように調製した:
Xgの3-(トリメトキシシリル)プロピル-メタクリレートを40g酢酸エチルに溶解した。Ygドデシル-チオールを加え、混合物を窒素でフラッシュした。この混合物を70℃に加熱し、5g酢酸エチルに溶解したZmgのWAKO V59溶液を一度に加えた。混合物を加熱還流し、重合を還流下で16時間継続させた。重合はTLC分析に基づいて完了したことが証明された。残留モノマーは検出されなかった(Graceにより供給されるReveleris RP C18 TLC板上でのTLC分析、溶離液:メタノール/塩化メチレン:70/30、3-(トリメトキシシリル)プロピル-メタクリレートのRf:0.27)。混合物を室温に冷却させ、溶媒を減圧下で除去した。ポリマーを2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレートで希釈して、様々なポリマーの60重量%の2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレート溶液を得た。
Figure 2023527130000012
Apical(商標)200NPは、KANEKAからのポリイミド基板である。
Apical(商標)200AVは、KANEKAからの熱硬化性ポリイミド基板である。
SF305Cは、SHENGYI TECHNOLOGIESからのポリイミド系カバー層である。
SF308Cは、SHENGYI TECHNOLOGIESからのポリイミド系カバ
ー層である。
GP 25.25は、WANDAからのポリイミド系カバー層である。
GA 12.13は、WANDAからのポリイミド系カバー層である。
BLT0517は、Shandong Brilliant Materialsからのポリイミド系カバー層である。
方法
粘度
インクの粘度を、CAMBRIDGE APPLIED SISTEMSからの「Robotic Viscometer Type VISCObot」を使用して、45℃及び剪断速度1000s-1で測定した。
工業用インクジェット印刷の場合、45℃及び剪断速度1000s-1での粘度は、好ましくは5.0~15mPa.sである。より好ましくは、45℃及び剪断速度1000s-1での粘度は、15mPa.s未満である。
インクジェットインクの接着性
接着性は、ISO2409:1992Paints and varnishes cross-cut test(国際標準1992-08-15)に従って、BRAIVE
INSTRUMENTSからのBraive No.1536クロスカットテスターを使用し、Tesatape(商標)4104 PVCテープと組み合わせて、切断間の間隔を1mmとして評価した。
評価は、表6に記載の基準に従って行い、クロスカットにおける接着性とクロスカットの外側の接着性との両方を評価した。
Figure 2023527130000013
実施例1
比較インクCOMP-1~COMP-7及び本発明のインクINV-1~INV-6の調製
比較放射線硬化性インクジェットインクCOMP-1~COMP-7及び本発明の放射線硬化性インクジェットインクINV-1~INV-6を表7に従って調製した。重量百分率(重量%)は全て、放射線硬化性インクジェットインクの総重量を基準とする。
Figure 2023527130000014
Figure 2023527130000015
比較インクジェットインクCOMP-1~COMP-7及び本発明のインクジェットインクINV-1~INV-06を、Microcraft MJP 2013 K1(解像度1440×1080dpi、噴射温度45℃、LED 395nmランプを使用した各パス後に100%ピンキュア(pincure))を使用して、GP 25.25及びSF305Cカバー層上に噴射した。さらに、150℃で60分間の熱硬化を行った。
インクのGP25.25基板(ADH-1)上及びSF305C基板(ADH-2)上の接着性を上述したように試験した。結果を表8に示す。
Figure 2023527130000016
表8の結果から、二又は多官能性アルコキシシランとエポキシド及びオキセタンからなる群から選択される基で官能化された単官能性アルコキシシランの組み合わせを含む本発明のインクジェットインクが、改善された接着性を有することが明らかである。
実施例2
本発明のインクINV-7~INV-10の調製
本発明の放射線硬化性インクジェットインクINV-7~INV-10を表9に従って調製した。重量百分率(重量%)は全て、放射線硬化性インクジェットインクの総重量を基準とする。
Figure 2023527130000017
本発明のインクジェットインクINV-7~INV-10を、Microcraft MJP 2013 K1(解像度1440×1080dpi、噴射温度45℃、LED 395nmランプを使用した各パス後に100%ピンキュア)を使用して、表10の基板上に噴射した。さらに、150℃で60分間の熱硬化を行った。
インクの接着性(30分、150℃熱硬化)を上述したように試験した。結果を表10に示す。
Figure 2023527130000018
表10から、本発明によるレジェンドインクが、広い範囲のポリイミド系基板上で卓越した接着特性を示すことが明らかとなる。

Claims (15)

  1. 重合性化合物及び光開始剤を含む放射線硬化性インクジェットインクであって、インクジェットインクがさらに、二又は多官能性アルコキシシラン、並びにエポキシド及びオキセタンからなる群から選択される基で官能化された単官能性アルコキシシランを含むことを特徴とする、放射線硬化性インクジェットインク。
  2. 二又は多官能性アルコキシシランが、式I
    Figure 2023527130000019
    (式中、
    Lは、置換又は非置換アルキレン基、置換又は非置換アルケニレン基、置換又は非置換アルキニレン基及び置換又は非置換アリーレン基からなる群から選択される二価連結基を表し;
    Rは、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換アルケニル基、置換又は非置換アルキニル基、置換又は非置換アルカリール基、置換又は非置換アラルキル基及び置換又は非置換アリール又はヘテロアリール基からなる群から選択される基を表す。)
    による少なくとも2つのアルコキシシラン部分を含む、請求項1に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  3. Lがプロピレン基であり、Rがエチル又はメチル基である、請求項2に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  4. 単官能性アルコキシシランがエポキシドで官能化されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  5. 光開始剤がアシルホスフィンオキシド化合物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  6. インクジェットインクが実質的にハロゲンを含まない、請求項5に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  7. インクジェットインクが実質的にチオキサントンを含まない、請求項5又は6に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  8. 総アルコキシル化度に対して0.5以上のエトキシル化度を有する二又は多官能性エトキシル化アクリレートをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  9. 重合性化合物が、アクリロイルモルホリン、環状トリメチルプロペンホルモルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及び2-(ビニルエトキシ)エチルアクリレートからなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載の放射線硬化性インクジェットインク。
  10. インクジェット印刷工程を含むプリント回路基板(PCB)の製造方法であって、請求項1~9のいずれか1項に定義される放射線硬化性インクジェットインクを基板上に噴射し硬化させる、方法。
  11. 硬化がLED UV放射線を用いて行われる、請求項10に記載の方法。
  12. インクジェット印刷工程がレジェンド印刷を含む、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 加熱工程も含む、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 基板がはんだマスク又はカバー層である、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 基板がポリイミド系基板である、請求項10~14のいずれか1項に記載の方法。
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