JP2023527084A - パワー半導体デバイスの高電圧試験および大電流試験用ニードルプローブカードの安全システム、および、その試験機 - Google Patents

パワー半導体デバイスの高電圧試験および大電流試験用ニードルプローブカードの安全システム、および、その試験機 Download PDF

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Abstract

パワー半導体デバイス、例えば、IGBTs、MOSFETs、および/または、FRDsの高電圧および大電流試験のための試験機(1)用ニードルプローブカード(2)のための安全システム(3)であって、ニードルプローブカード(2)は、被試験装置(DUT)と接触して配置されるように構成された複数の針(N)を備え、針(N)の各々は、電流の流れを可能にするように構成され、安全システム(3)は、針(N)の各々に流れる電流を決定可能な制御ユニット部(32)と、針(N)に流れる電流を選択的に遮断するよう構成された複数のスイッチングデバイス(34)と、を備え、少なくとも1つのスイッチングデバイス(34)が、ニードルプローブカード(2)の針(N)の各々に関連付けられており、制御ユニット(32)は、スイッチングデバイス(34)の各々を駆動して、対応する針(N)における電流の流れを選択的に遮断するように構成されている。

Description

本発明は、半導体デバイス、特にパワー半導体デバイスの高電圧テストおよび大電流テスト用の試験機、例えば半導体デバイスの静的パラメータおよび動的パラメータをテストするための試験機に適用可能なニードルプローブカードの安全システムに関する。
本発明はさらに、例えば半導体デバイスの静的パラメータおよび動的パラメータをテストするための、半導体デバイス、例えばパワー半導体デバイスの試験を行うのに特に適合された試験機に関する。
半導体デバイスの分野では、電子デバイスが基板またはチップに適切にパッケージされ、電気/電子用途に販売される前に、電子デバイスのテストを行うことはよく知られている。
半導体デバイスで実行される同じデバイスの静的パラメータに対する試験であって、直流で実行される試験と、半導体デバイスで実行される動的パラメータに対する試験であって、交流の電子信号が半導体デバイスに印加され、例えば状態の切り替えまたは極性の反転を伴う試験とが、現在知られている。
この2つの試験は、通常、同じ半導体デバイスの製造において異なる時期に行われる。さらに、動的パラメータを評価および/または検証するための試験において、スイッチが設けられている場合、寄生インダクタンスの問題が浮上し、信号のスイッチング時に、試験機および被試験機の両方に損傷を与え得る過電圧が発生する可能性がある。そのため、動的パラメータを評価するための試験、特に被試験機の実際のオペレーションを検証および/または評価するための試験は、特に製造/生産プロセスの初期段階において、実施が非常に困難である。
動的パラメータを評価および/または検証するためのこれらの試験は、関係する電力が非常に高く、試験が高電圧および大電流で実施されるパワーデバイスで実施されなければならない場合、さらに複雑なものになる。実際、寄生インダクタンスが非常に小さい場合でも、高電圧および大電流の試験時に、寄生インダクタンスによる過電圧が、被試験機に回復不能な損害を与える場合がある。
パワー半導体デバイスの製造業者からは、パワー半導体電子デバイスの製造過程で起こりうる不具合をできる限り早期に検出できる要望が増加している。特に、このような電子デバイスがまだ製造プロセスの初期段階にあるときに、理想的には当業者に知られているように複数の電子デバイスが製造される半導体ウェハ上で、このような電子デバイスの試験を直接実施できることに対する要求が、ますます大きくなってきている。現在までに、パワー電子デバイスが他の電子デバイスと共にウェハに組み込まれた状態で、高電圧および大電流の試験を実施可能な試験機、特にパワー電子デバイスが個々に分離される前に、パワー電子デバイスの動的パラメータを評価および/または検証するための試験を実施可能な試験機は、知られていない。
パワー半導体デバイスのテストというより具体的な分野では、また、電子デバイスのテストを実行可能なニードルプローブカードがよく知られている。現在知られたプローブカードの各々は、試験下でパワー半導体デバイスのエミッタまたはアノードに複数の針を接触させ、電流を流すことができる。前記のニードルプローブカードは、多数のニードルを備え、パワー半導体電子デバイスに非常に大きな電流を印加できる一方で、パワー半導体電子デバイスの単位面積当たりの電流密度を下げるために半導体デバイスの可能な限り大きな面積を利用し、複数のニードルに電流を分配できる。
プローブカードに流れる電流を監視できる本質安全システム(intrinsic safety system)を備えたニードルプローブカードが知られている。プローブカードへの入力電流の合計が所定の直流値を超えた場合、この安全システムは、プローブカードへの入力電流を遮断できる。
米国特許出願US20080290882A1から、ウェハ内またはチップ上の半導体デバイスに高電流試験刺激を加えるための試験機およびその方法が知られている。前記の装置は、半導体デバイスのそれぞれの接点に電気的に結合するための針の形をした複数のプローブを備える。この装置は、複数のプローブに電気的に結合された複数の電流リミッタと、複数のプローブに電気的に結合された電流センサとを備える。複数の電流リミッタは、それぞれのプローブを通過する電流の流れを制限するために使用され、電流センサは、複数のプローブの任意の接触点で検出された電流が閾値を超えるときに信号を供給するために使用される。好ましい実施形態では、複数の電流リミッタは、バイパス回路である。
電流制限は、試験の実行中に被試験機および/または被試験機が横たわっている支持構造体に、依然として問題を生じさせる可能性があることに留意されたい。実施、電流制限は、電流の流れを完全に遮断できないため、過熱を引き起こす可能性がある。さらに、バイパス回路の使用は、寄生インダクタンスの増加により高電圧および大電流の試験でパワー半導体デバイスの動的パラメータを評価または検証する試験を行わなければならないニードルプローブカードにこの解決策が適用できないことを意味する。
半導体電子デバイス、特にパワーデバイスの機能試験がいくつか知られており、業界ではRBSOA、FBSOA、SCSOAという略語で呼ばれ、キロボルト(kVolts)オーダーの電圧と数百アンペア、最大数千アンペアkAの電流が、そのような機能試験を行うのに用いられることが想定される。前記の試験で使用される電圧および電流を考慮すると、被試験機の誤動作または破損が、試験中に前記の被試験機および/または前記の装置が収容されている支持構造体に、および/または、前記の試験が実施されているニードルプローブカードの1以上の針に、損傷を与え得ることは明白である。
試験中に被試験機が収容される導電性材料でできている支持構造体は、平面であり、被試験機と非常にスムーズに接触する面を有しなければならないため、高い精度で製作されなければならないことは、当業者によく知られていることである。そのため、これらの支持構造体は非常にデリケートであり、被試験機の破損による短絡または局所的な過熱が支持構造体の局所的な導電性を失わせ、メンテナンスおよび/または定期的な交換が必要になる場合がある。
1本の針に過電流が発生した場合でも、ニードルプローブカードが、制御システムを介してニードルプローブカードの全ての針への電力供給を制限するだけでなく遮断することを可能にする安全システムは、現在知られていない。さらに、全ての針が被試験機に接触している場合にのみ、針に高アンペアの電流および/または非常に高い電圧を印加することによって、ニードルプローブカードに電力を供給することを可能にする安全システムは、現在知られていない。実際、一部の針が半導体装置と適切に接触していない場合、プローブカードに電力を供給する電流がより少ない数の針に分配され、各針に流れる電流量が増加し、当業者によく知られた問題を引き起こすことになる。
さらに、プローブカードの針の安全性を適切に保護できる安全システム、特に針の異常が隣接する針に波及するのを防ぎ、プローブカードのみならず被試験機および被試験機の下の導電性支持構造体をも保護できる安全システムは、知られていない。
現在のところ、前述の原因により、局所的な温度上昇が導電性支持構造体の表面で発生せず、支持構造体が局所的な導電性を失うことを確実にすることにより、導電性支持構造体への損傷を防止できる安全システムは、知られていない。
本発明は、ニードルプローブカードの個々の針の各々に流れる電流を迅速に遮断できるニードルプローブカード安全システム、特に、好ましくは、プローブカードのすべての単一針において、特定の閾値より高い電流が流れるのを阻止でき、異常が発生している針だけでなく、プローブカードの他の針、近くの針、より遠い針を保護し、さらに被試験機が収容されている支持構造体をも保護する安全システムによって、前述したすべての技術的問題および他の多くの問題を解決することを提案する。
本発明の一態様は、添付の請求項1の特徴を有する安全システムに関する。
本発明のさらなる態様は、添付の請求項11の特徴を有するアセンブリに関する。
本発明のさらなる態様は、添付の請求項12の特徴を有する試験機に関する。
本発明のさらなる態様は、添付の請求項13の特徴を有する被試験機の適切な針接触を確認するための方法に関する。
安全システム、試験機および方法の付随的な特徴は、それぞれの従属請求項に含まれる。
安全システム、試験機および方法の特徴および利点は、本発明の様々な可能性のある実施形態を説明する以下の特許説明およびそれぞれの添付の図面から明確かつ明白であろう。
図1は、本発明による、ニードルプローブカードと、ニードルプローブカードのための安全システムとを含む試験機の透視図である。 図2は、本発明による、ニードルプローブカードと、ニードルプローブカードの安全システムとを備える試験機の簡略化されたブロック図である。 図3は、本発明による、ニードルプローブカードと、ニードルプローブカードの安全システムとを備える試験機の簡略化された配線図である。 図4Aは、本発明による、安全システムの作動の場合に、被試験機に存在する測定信号に加えて、ニードルプローブカードによって被試験機に印加される電圧信号および電流信号を示す図である。図4Aは、過渡現象(transient)における電圧および電流の傾向を示す図である。 図4Bは、本発明による、安全システムの作動の場合に、被試験機に存在する測定信号に加えて、ニードルプローブカードによって被試験機に印加される電圧信号および電流信号を示す図である。図4Bは、本発明による安全システムの作動に続いて被試験機が破損した場合のコレクタ電流と電圧Vceの傾向が見える拡大図である。 図5Aは、本発明による安全システムおよび支持構造体の移動システム間の通信を示す図である。図5Aは、安全システムおよび移動システム間でやり取りされる信号を示すブロック図である。 図5Bは、本発明による安全システムおよび支持構造体の移動システム間の通信を示す図である。図5Bは、支持構造体の位置が変化した際に、安全システムおよび移動システム間でやり取りされる各種信号の波形の比較を示す図である。
前述の図面を参照して、参照番号3は、全体として本発明による安全システムを示す。一方、参照番号1は、全体として試験機を示し、参照番号2は、全体としてニードルプローブカードを示す。
本発明による安全システム3は、特にニードルプローブカード2との併用に適している。ニードルプローブカード2は、IGBT、MOSFETおよび/またはFRDなど、特にSi IGBTs、Si FRDs、SiC MOSFETs、GaN MOSFETsのパワー半導体電子デバイスの高電圧、高電流テストを行うための試験機1での使用に適しており、例えば、試験機1に含まれる、および/または、試験機1に接続可能である。
本願明細書において、「高電圧試験」は,kVオーダーの電圧が被試験機に印加され得る試験を意味し、この値は実施する試験によって異なる。また、本願明細書において、「大電流試験」とは、数百アンペアから数千アンペアkAのオーダーの電流が被試験機に印加する試験を意味し、この値は実施する試験により異なる場合がある。
より一般的には、ニードルプローブカード2は、複数の針Nを備える。複数の針Nは、被試験機DUTに対して1以上の高電圧および高電流試験を行うために、被試験機DUTに接触して配置されるように構成されている。各針Nは、電流の流れを可能にするように構成されている。電流は、被試験機DUTに対して行われる試験の種類に応じて変化する場合があり、試験される被試験機DUTの種類に応じて変化する場合がある。好ましくは、ニードルプローブカード2は、20本以上の針Nを備える。ニードルプローブカード2は、カンチレバー型であっても、垂直型であってもよい。ニードルカード2の可能な構造的特徴は、例えば、T.I.P.S.MESSTECHNIK GMBHの名義で、以下の特許出願AT7587U1、AT7714U1、AT14209U1に記載されている。ニードルプローブカード2は、保護の対象ではなく、当業者にとって周知であるので、ニードルプローブカード2に関するさらなる詳細については、説明しない。
本発明による安全システム3は、制御ユニット32と、複数のスイッチングデバイス34とを備える。
制御ユニット32は、個々の針Nの各々に流れる電流を決定できる。
複数のスイッチングデバイス34は、針Nに流れる電流を選択的に遮断するように構成されている。特に、スイッチングデバイス34は、電流が流れる回路を開くように構成されている。各スイッチングデバイス34は、ソリッドステートスイッチである。
安全システム3の実施形態をより詳細に述べると、本発明によれば、ニードルプローブカード2の各針Nは、少なくとも1つのスイッチングデバイス34と関連付けられている。特に、少なくとも1つのスイッチングデバイス34は、複数の針Nの各針Nに関連付けられ、例えば、各針Nは、少なくとも1つの、好ましくは1つのみのスイッチングデバイス34と直列に配置され、さらに好ましくは、各スイッチングデバイス34は、単一の針Nに関連付けられる。
安全システム3の処理ユニット32は、個々のスイッチングデバイス34の各々を駆動して、対応する針Nにおける電流の流れを選択的に遮断するように構成されている。
本発明は、各針Nを通過する電流を選択的に遮断でき、特に各針Nにおけるキャピラリーチェック(capillary check)を提供する。
本発明は、ニードルプローブカード2に流れる電流を完全に遮断できることに加え、個々の針Nの各々に流れる電流を選択的に遮断できる。
本発明は、全ての針Nに関連する全てのスイッチングデバイス34を開放することにより、ニードルプローブカード2に循環する電流を完全に遮断できる。この解決策により、被試験機DUTへの電流を可能な最短時間で完全に遮断でき、被試験機DUTとニードルプローブカード2の両方を保護する。また、このような解決策は、試験機全体の寄生インダクタンスを非常に低く抑える。実際、この解決策は、試験機全体の寄生インダクタンスを増加させるデバイスの導入を防ぐ。
本発明による安全システム3は、1以上の被試験機DUTと接触するように構成された複数の針Nを備えるニードルプローブカード2に対して特に有利であり、高電圧および高電流試験を行うため少なくとも2つの針Nが各被試験機DUTと関連付けられている。
好ましくは、安全システム3は、単一の被試験機DUTに1以上の高電圧および高電流試験を行うため、単一の被試験機DUTに接触して配置されるように構成された複数の針Nを備えるニードルプローブカード2に対して特に有利である。
本発明による安全システム3の好ましい実施形態において、制御ユニット32は、少なくとも1つの処理ユニット321と、複数の電流計323とを備える。
好ましい実施形態において、ニードルプローブカード2の各針Nは、少なくとも1つの電流計323と関連付けられている。各電流計323によって測定された電流は、少なくとも1つの処理ユニット321に送られ、および/または、少なくとも1つの処理ユニット321によって受信される。
本発明による安全システム3の好ましい実施形態では、ニードルプローブカード2の各針Nは、スイッチングデバイス34および電流計323の両方と関連付けられ、電流計は直列に配置され、好ましくはスイッチングデバイス34および電流計323は互いに直列である。より好ましくは、互いに直列である各スイッチングデバイスアセンブリ34および電流計323は、単一の針Nに関連付けられている。
制御ユニット32は、処理ユニット321によって処理されるデータに応じて、1以上の針Nの1以上のスイッチングデバイス34を選択的に切り替える時期、好ましくは開く時期を決定できる。特に、電流計323が、針Nにおける電流が所定の閾値を越えて流れていることを検出した場合、処理ユニット321は、このデータを処理することによって、この過電流がニードルプローブカード2に存在する複数の針Nの1つだけに存在していることを決定できる。この場合、制御ユニット32は、他の針Nに電流を流すことができる状態で、対応するスイッチングデバイス34を適切に制御し、針Nのみに流れる電流を遮断できる。実質的に、被試験機DUTの小さい領域のみに異常、例えば、単一の針Nが誤作動するため、当該被試験機DUTの製造不良による短絡が発生する可能性がある。
好ましくは、制御ユニット32は、電流測定の時に複数の電流計323によって測定された電流に基づいて、平均電流値を決定するように構成され得る。また、制御ユニット32は、スイッチングデバイス34を駆動することにより、少なくとも1つの電流計323が少なくとも1つの所定の電流偏差閾値の平均電流値より大きい、または、小さい電流を測定する場合、複数の針Nを流れる電流を遮断するように構成されてもよい。
数値的な非限定的な例では、平均電流値が10Aである場合、電流偏差閾値は、例えば、1Aの場合がある。このように、電流計によって測定された電流が9A未満または11Aよりも大きい場合、制御ユニット32は、複数の針Nを流れる電流を遮断することができる。
例えば、平均値は、所定の時間に従って、または、リアルタイムで、電流測定の連続する時点において、経時的に更新されてもよい。さらに、スイッチングデバイス34は、実質的に互いに同時に、または、カスケード的に(in cascade)、時間の連続する時点において、各針Nに流れる電流を遮断してもよい。
このようにして、差し迫ったDUTの故障の「予測」機能を得ることができ、接触システムの完全性(例えば、通常、ニードルプローブカードと、“チャック(chuck)”として知られているDUTの支持面を含む)を維持でき、被試験DUTの機械的完全性(DUTがウェハにある場合は、さらに重要である)を維持できる。実質的に、本実施形態では、針に流れる電流が遮断される閾値が、その針に流れ得る最大電流に対応する必要はない(接触システム自体およびDUTの両方にダメージを与え得る)。本実施形態では、電流計323によって測定された平均電流値を算出することによって、閾値が規定される。
また、平均電流値の代わりに、予め設定された最大電流の閾値が設定されてもよく、その値は、これらの針に流れ得る最大電流以下であってもよい。
これにより、閾値は、針に流れ得る最大電流よりも低くすることができる。他の針に流れる電流の平均値と異なる一の針に流れる電流値は、DUTが壊れている信号である場合がある。
複数の針Nを流れる電流を遮断する行為は、接触システムおよびその針が損傷するのを防ぐ役割を果たす。実際、高いスイッチング電圧および電流の電気的刺激(動的パラメータまたはACテスト)を受けたパワー半導体は、その領域の一点で破損し始めることがよく知られている。電流は最も流れやすいルートを探すという法則により、DUT領域を流れる全ての電流がこのポイントに流れ込む傾向があり、そのポイントに流れる全ての電力が集中し、そのポイントで材料(針、DUT、チャック)を溶かして溶接する傾向がある。
本実施形態によれば、プローブカードだけでなく、被試験機および被試験機の下にある導電性支持構造体も機械的に維持することができる。
好ましくは、安全システムは、被試験機DUTに配置された所定の電気接続端子におけるそれぞれの電圧値を測定するように構成された複数の電圧計を備えることができる。好ましくは、このような場合、制御ユニット32は、電圧測定の時点において電圧計によって測定された電圧値に基づいて、平均電圧値を決定するように構成されてもよい。制御ユニット32は、さらに、少なくとも1つの電圧計323が、少なくとも所定の電圧偏差閾値により、平均電圧値よりも大きいか、または、小さい電圧値を測定するときに、スイッチングデバイス34を駆動することにより、複数の針Nを流れる電流を遮断するように構成されてもよい。
言い換えると、制御ユニット32は、一の電圧計により測定された電圧の、他の電圧計の電圧に対する差が閾値よりも大きい場合に、複数の針Nに流れる電流を遮断できる。この差は、破断点(ブレーキングポイント)における電流の集中が表面電流を引き起こし、表面自体に電圧勾配を生じさせるので、DUTが「破断(breaking)」していることのしるし(indication)である。
数値的な非限定的な例では、平均電圧値が10Vである場合、電圧偏差閾値は、例えば、1Vの場合がある。したがって、電流計によって測定された電流が9V未満または11Vよりも大きい場合、制御ユニット32は、複数の針Nを流れる電流を遮断できるようになる。
例えば、所定の電気接続端子は、被試験機DUTの様々な箇所に配置され、それによって、互いに実質的に等間隔であり、DUTのできるだけ多くの領域をカバーするようにしてもよい。
1つの可能な実施形態において、制御ユニット32は、例えば処理ユニット321からデータを受信し、スイッチングデバイス34を適切に駆動できる計算ユニット、例えばマイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含む。処理ユニット321は、制御ユニット32に統合されていてもよい。処理ユニット321は、少なくとも部分的にデータを処理して、制御ユニット32がスイッチングデバイス34を適切に駆動することを可能にするため、全ての電流計323によって生成された信号を処理できる。電流計323は、センサによって検出されるものに対応するデータを送信できる単純なセンサおよび/または装置であってよい。
好ましい、例示的な、かつ非限定的な実施形態において、制御ユニット32は、針Nに対応するスイッチングデバイス34を選択的に切り替える、好ましくは開いて、所定の電流を超える電流が電流計323によって測定されるように設計されており、例えば最も近いものから最も遠いものへ、または、全て同時に、カスケード的に全てのスイッチングデバイス34を切り替える、好ましくは開くように設計され、所定の針Nに生じた問題がニードルプローブカード2の他の針Nに伝播するのを防止し、ニードルプローブカード2全体、被試験機DUTおよび/または支持構造体22に対する故障および/または損傷のリスクを低減する。
支持構造体22は、1以上の試験の実行中に、1以上の被試験機DUTを収容するように構成されている。支持構造体22は、好ましくは、銅および/または金等の高い導電性を有する導電性材料。好ましくは金層でコーティングされた真鍮で出来ている。支持構造体22には、被試験機DUTのコレクタまたはカソードが配置される。被試験機DUTは、導電性の支持構造体22と電気的に接触するように配置される。安全システム3は、被試験機DUTへの電流を可能な限り短い時間で完全に遮断することを可能にし、これにより、被試験機DUTおよび支持構造体22の両方を保護する。
支持構造体22は、移動システム220によって、好ましくは空間内の少なくとも1つの垂直軸に沿って移動可能である。支持構造体22は、移動システム220によって、ニードルプローブカード2へ、ニードルプローブカード2から選択的に移動して、1以上の被試験電子装置DUTの1以上の試験を行い、1以上の電子デバイスを収容することができるように、および/または、試験後に電子デバイスを取り除くことができるようにする。本発明による安全システム3の例示的かつ非限定的な1つの可能な実施形態において、安全システム3は、支持構造体22の移動システム220に電子的に接続されている。
好ましい、例示的かつ非限定的な実施形態において、安全システム3の各スイッチングデバイス34は、ノーマリークローズのスイッチを形成するように設計され、電流を流すことができるパワー半導体デバイスである。スイッチングデバイス34は、それを切り替えると電流の流れを阻害でき、オープンスイッチを形成するように設計されている。サーキットブレーカー装置34は、開くと循環電流を完全に停止させることができる。
非限定的な例として、本発明による安全システム3の可能な実施形態では、制御ユニット32は、ダミー試験カード14および/またはバイパス試験カード16に接続可能である。制御ユニット32のダミーカード14および/またはバイパス試験カード16への接続は、静的および動的パラメータの両方に関連する異なる種類の試験の実行中、並びに、故障の場合に、被試験機DUTおよび/または試験機1を安全にすることを可能にする。
より一般的には、ダミーカード14は、誘導性負荷を有する被試験機DUTの動的パラメータの試験の実行を可能にするように構成されている。特に、ダミーカード14は、当業者にはそれ自体知られている、ハーフブリッジとして規定される試験構成を可能にする。
ダミーカード14は、被試験機DUTに誘導負荷を与えてスイッチング試験を実行可能な保護ダイオードおよび/または補助ドライバを備える。ダミーカード14は、被試験機DUTの様々な要求を満たすため迅速に交換できる。
より一般的には、バイパステストカード16は、試験機1の損傷を避けるため、被試験機DUTに異常が発生した場合に被試験機DUTに作用すべき電流の代替回路を生成するように構成されている。しかしながら、バイパステストカード16は、周知のように、ニードルプローブカードの単一の針Nに異常が発生した場合、迅速に対応できない。
本発明による安全システム3の好ましい例示的かつ非限定的な実施形態には、インピーダンスアダプタ35が含まれる。インピーダンスアダプタ35は、被試験機DUTに試験を行う間、寄生インダクタンスを低減するように構成されている。特に、インピーダンスアダプタ35は、試験の正常な実行中と、被試験機DUTが故障、例えば破損を有する場合の両方で、寄生インダクタンスを低減するように構成される。
例示的かつ非限定的な実施形態において、インピーダンスアダプタ35は、最初に、試験の正しい実行中および故障の場合の両方で、電流が流れる可能性のある経路の研究を実施することによって設計され、例えば、電流経路の拡張をできる限り減らすことにより、そのような電流経路と関連した寄生インダクタンスをできる限り多く低減し、そして、特定され、可能な限り短縮された電流経路の機能として、試験システムの寄生インダクタンスが、所望の目的に従って計算された局所容量で補償されることが想定される。このようなインピーダンスアダプタ35を得るために採用される静電容量は、試験中に使用される電流と比較して非常に小さいことが判明し、試験に関わる電流は、先に述べたように、数百または数千アンペアに達することが可能である。導入された静電容量の減少を踏まえると、インピーダンスアダプタ35を被試験機DUTの近くに配置できる。
本発明による安全システム3の好ましい例示的かつ非限定的な実施形態において、制御ユニット32は、支持構造体22の移動システム220とインターフェースで接続可能である。前述したように、支持構造体22は、少なくとも1つの、例えば1以上の被試験機DUTを収容可能に構成されている。特に支持構造体22には、1以上の被試験機DUTが収容される。制御ユニット32は、移動システム220の駆動をアシストして、支持構造体22を好適に移動させ、例えば、ニードルプローブカード2の全ての針Nが単一の被試験機DUTに接触するのを確実にするように構成されている。本実施形態では、制御ユニット32によって、全ての電流計323が針Nを通過する電流の可能性を検出するまで、支持構造体22を針プローブカード2に近づけることによって、支持構造体22の移動システム220の好適な駆動をアシストすることが可能である。この動作条件は、全ての針Nが実際に被試験機DUTと接触している構成に対応する。この解決手段により、全ての針Nが被試験機DUTと適切に接触する前に被試験機DUTの試験が開始されるのを防止でき、被試験機DUTに針Nが接触しない場合の当業者に周知の技術的問題を解決し、特に被試験機DUTに適切に接触しない針Nの非循環電流が他の針Nに分散するのを防止する。
図2は、本発明によるニードルプローブカード2およびニードルプローブカード2用の安全システム3を備える試験機1の簡略化されたブロック図を示す。特に、この図から、安全システム3は、試験機1およびニードルプローブカード2の間に介在していることが理解されよう。図2から分かるように、安全システム3は、ニードルプローブカード2の各針Nに向けられた各回路をチェックでき、一度に1つの被試験機DUTの検査を行える。図2に示すように、制御システム3、好ましくは制御ユニット32は、支持構造体22と、特に移動システム220とインターフェースで接続するように構成され、特に支持構造体22の移動システム220の駆動をアシストすることができる。制御システム3、特に制御ユニット32は、試験機1によって支持構造体22の移動システム220で行われるチェックをサポートし、被試験機DUTの試験を開始する前にニードルプローブカード2の全ての針Nが被試験機DUTに接触することを確実にすることができる。
図2に示すように、制御システム3、好ましくは制御ユニット32は、前述したように、ダミー試験カード14とインターフェースで接続するように構成される。
一方、図3は、本発明による、ニードルプローブカード2と、ニードルプローブカード2用の安全システム3とを備える試験機1の簡略化された配線図を示す。図3から、試験機1が安全システム3、特に制御ユニット32とどのように通信しているかが明らかである。同じ試験機1は、好適には、被試験機DUT、特に被試験機DUTのゲートに、電子的に接続されている。同じ試験機1は、好適には、ダミー試験カード14と、特にそこに含まれるドライバのゲートとに、電子的に接続される。安全システム3、特に制御ユニット32は、当業者に既に知られているように、バイパステストカード16と、特にノーマリーオープンスイッチングデバイスのゲートとに接続される。知られているように、ニードルプローブカード2に接続された試験機1は、被試験機DUTの動的パラメータの特定の試験を行うために、誘導型の負荷Lを有し、図3に示す構成では、例えば、ダミー試験カード14と協働している。
さらに、図3から明らかなように、処理ユニット32は、スイッチングデバイス34を好適に駆動できる。図示の実施形態では、スイッチングデバイス34は、各針Nの回路に直列に位置している。図示の実施形態では、図を簡単にするために、針Nに対して直列に配置された1つのスイッチングデバイス34のみが示されているが、コンセプトは、示されていないが各針Nに対して繰り返されている。また、同様に、電流計323が、各針Nの回路に直列に含まれる。電流計323によって行われる測定値は、例えば制御ユニット32に設けられた処理ユニット321によって受信および/または確認され、ニードルカード2に含まれる1以上の針Nを流れる電流が所定の閾値、例えば安全閾値を超えるか否かを判定できる。処理ユニット321によって処理されたデータに従って、制御ユニット32は、針Nにおける可能な電流を選択的に中断するため、スイッチングデバイス34を好適に駆動できるようになる。
図3から明らかなように、1つの被試験機DUTが一度に試験され、同じ被試験機DUTが、導電性である支持構造体22と電気的に接触して配置され、特に被試験機DUTのコレクタは支持構造体22と電気的に接触して配置される。他方、ニードルプローブカード2の針Nは、被試験機DUTのエミッタと電気的に接触するよう構成されている。最後に、被試験機DUTのゲートは、試験機1に電子的に接続される。
図3は、安全システム3が、有利なことに、被試験機DUTに対して試験を行う際に寄生インダクタンスを低減するように構成されたインピーダンスアダプタ35をさらに備えることをさらに示している。示された位置は、非限定的な例によるものである。
より一般的には、本発明による安全システム3は、例えばIGBT、MOSFETおよび/またはFRDタイプの1つのパワー半導体電子デバイスを一度にテストするために設計された試験機1および/またはニードルプローブカード2への適用に特に好適である。本願明細書において、パワー半導体デバイスは、パワー電気/電子信号、したがって高電圧および高電流で動作可能なデバイスとして定義される。本願明細書において、IGBTという用語は、「絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(insulated gate bipolar transistors)」の頭字語であり、その技術的および動作的特徴は当業者に知られている。本願明細書において、FRDという用語は、「ファストリカバリーダイオード(fast-recovery diodes)」の頭字語であり、その技術的および動作的特徴は当業者に知られている。
さらに好ましくは、被試験機DUTは、SiC、GaNおよび/またはSiテクノロジーで作られる。特に、被試験機DUTは、Si IGBTs、Si FRDs、SiC MOSFETsおよび/またはGaN MOSFETsなどのパワー半導体電子デバイスIGBT、MOSFETおよび/またはFRDであってもよい。
より一般的には、本発明による安全システム3は、被試験機DUTの静的パラメータおよび/または動的パラメータを評価および/または検証するための高電圧および高電流試験を行うため、単一の被試験機DUTで一度に動作する試験機1用のニードルプローブカード2のために設計されている。
本明細書において、「被試験機DUTの静的パラメータを評価および/または検証する試験」という用語は、例えば、次の略語:IGES、ICES、VCES、VCES-1、VGETH、VCEsat、VF、gFS等により技術分野で知られている測定を行うことによって、例えば、IEC60747規格を参照する測定方法を用いて行われる試験を意味する。
本明細書において、「被試験機DUTの動的パラメータを評価および/または検証する試験」という用語は、例えば、ダブルパルス誘導負荷(DOUBLE PULSE INDUCTIVE LOAD)、誘導負荷のスイッチング-オン/オフ(SWITCHING ON INDUCTIVE LOAD - TURN ON/OFF)、誘導負荷のスイッチングFWDリカバリー(SWITCHING ON INDUCTIVE LOAD FWD RECOVERY)、シングルパルスクランプ式誘導負荷(SINGLE PULSE CLAMPED INDUCTIVE LOAD)、シングルパルス非クランプ式誘導負荷(SINGLE PULSE UNCLAMPED INDUCTIVE LOAD)、短絡耐量試験(SHORT CIRCUIT WITHSTAND TESTING(SCSA))として技術分野で知られている測定を実行することによって、例えば、IEC60747規格を参照する測定方法を用いて行われる試験を意味している。
特に、本発明による安全システム3は、パワー半導体電子デバイス、例えばIGBT、MOSFETおよび/またはFRDであり、好ましくはSiC、GaNおよび/またはSiテクノロジーで作られた被試験機DUTの動的パラメータを評価および検証するための高電圧および高電流のテストを行うため、1つの被試験機DUTで一度に動作する試験機1用ニードルプローブカード2向けに設計されている。急速な電圧および/または電流の切り替えが想定されるこの種の試験を行うため、安全システム3は、有利なことに、被試験機DUTの動的パラメータを評価および検証する試験を行う間、寄生インダクタンスを低減するように構成されたインピーダンスアダプタ35を備える。インピーダンスアダプタ35は、試験を実施して、誘導負荷および短絡負荷の両方について動的パラメータを評価および検証することを可能にする。特に、インピーダンスアダプタ35は、寄生インダクタンスによって発生する過電圧により回復不能な損傷を受ける場合があるため、他の方法では試験できない非常に高い電流整流-高められたdi/dt-で動作できる被試験機DUTの試験に特に有用である。
本発明による安全システム3は、被試験機DUTの動的パラメータの検証および/または評価のための試験の場合を含め、前述のような危機的状況または異常の発生に続いて、非常に迅速に介入することができる。安全システム3の好ましい実施形態では、安全システム3は、少なくとも1つの針N、好ましくは全ての針Nにおける電流の通過を300nsec未満または最大でそれに等しい時間で遮断するように設計されている。さらに、本発明の技術的解決策は、追加の寄生インダクタンスを導入しない。
図4Aおよび図4Bは、本発明による安全システム3の作動の場合に、被試験機DUTに存在する測定信号に加えて、ニードルプローブカード2を介して被試験機DUTに印加される電圧信号および電流信号を示す。これらの図は、被試験機DUTの1以上の動的パラメータを検証および/または評価するための試験の実行中、本発明による安全システム3の介入に関する。特に、図4Aは、過渡現象における電圧および電流の傾向を示し、特に、以下が示されている。電圧傾向Vge、つまり、試験機1によって被試験機DUTのゲートおよびエミッタ間に印加された電圧、電圧傾向Vce、つまり、試験の実行中に被試験機DUTのコレクタおよびエミッタ間に印加された電圧、および、コレクタ電流傾向Ic、つまり、被試験機DUTのコレクタから流れる電流であるコレクタ電流傾向Ic。
図の理解を助けるため,Vce信号は200V/divisionのスケールで、Ic信号は400A/divisionのスケールで、Vge信号は10V/divisionのスケールで示されている。
図4Aを分析することにより、試験機1を介して、例えば被試験機DUTのゲートに適切に給電することで、電圧Vgeの変動または切り替えがどのように発生するかが明らかである。この変動または切り替えの結果、電圧Vceおよび電流Icの両方が既知の値に達するまで、過渡現象が見られることがある。
図4Aから、電圧Vgeの制御されていない上昇する異常の発生が、はっきりと確認できる。この異常により、電圧Vceが変動し、ゼロになり、短絡が発生する。この被試験機DUTのコレクタおよびエミッタ間の短絡が、電流Icの制御されていない増加をもたらす。このような異常が発生した場合、安全システム3が作動する。特に、電流Icが増加すると、少なくとも1つの電流計323は、少なくとも1つの針Nに流れる電流が一定の閾値を超える増加を測定する。この測定は、安全システム3の全ての電流計323の測定と同様に、処理ユニット321によって処理される。制御ユニット32は、処理ユニット321によって処理されたデータに従って、全てのスイッチングデバイス34のスイッチングを決定し、それらを開き、電流が流れていた全ての針Nに流れる電流を遮断することができる。図4Aに示される場合において、制御ユニット32は、全てを同時に効果的に切り替えることでスイッチングデバイス34を駆動し、異常電流の流れを停止させ、電流Icの流れをブロックする。
図4Bは、前述の異常、例えば被試験機DUTの破損により、コレクタ電流傾向Icおよび電圧Vceの急減が見える拡大図を示す。図の理解を助けるため、Vce信号は200V/divisionのスケールで、Ic信号は400A/divisionのスケールで示している。
図4Bに明確に示されているように、電流傾向Icは、100nsec未満の期間の後、被試験機DUTおよび/または支持構造体22にさらなる損傷を与えない値に減少する。実際、安全システム3は、200nsec未満の時間で電流の流れIcを完全に遮断することができる。この図から、2つの信号Ic、Vceによってなされるエクスカーション(excursions)は、非常に理解しやすい。さらに、本発明による安全システム3は、追加の寄生インダクタンスが導入されないという事実により、このような電流を迅速に遮断できる。
より一般的には、電流計323によって測定可能な、異常がある、針Nを流れる電流の閾値は、実施される試験、ニードルプローブカード2の種類、ニードルプローブカードに使用される針Nの数および種類、および/または、被試験機DUTによって変化し得る。
本発明による解決策は、異常の場合に非常に短時間で介入することを可能にし、装置DUTおよび/または単一の針Nにある損傷が増大することを防止し、その下にある支持構造体22および/またはニードルプローブカード2が同様に損傷するのを防止する。
より一般的には、本発明による安全システム3は、1つの被試験機DUTで一度に動作するように設計され、デバイスは、単一の被試験機DUTを収容するのに適した、技術分野において「ダイ(die)」と呼ばれる、支持体に位置している。
このような実施形態では、安全システム3、ひいては試験機1は、支持体または「ダイ」に適切に配置される単一の被試験機DUTで動作できるように設計されており、後者は、支持構造体22に収容されるよう構成される。支持体または「ダイ」は、被試験機DUTが、収容されている支持構造体22と電気的に接触するエミッタを有するように設計される。
代替的な実施形態では、本発明による安全システム3は、半導体材料のウェハにまだ組み込まれている被試験機DUTで動作するように設計されている。本実施形態では、安全システム3、ひいては試験機1は、半導体材料の共通のウェハにまだ組み込まれている被試験機DUTで、一度に1つずつ動作できるように、特に被試験機DUTの静的パラメータおよび動的パラメータを評価および/または検証するための試験を実行できるように、設計されている。支持構造体22は、ウェハを収容するように設計されている。ウェハは、ウェハに組み込まれている被試験機DUTがエミッタを支持構造体22に接触させるように、支持構造体22に収容される。本発明による安全システム3は、ウェハに組み込まれた単一の被試験機DUTの1以上の動的パラメータを検証および/または評価するための試験の実施に特に有利である。実施、この安全システム3により、異常が発生した場合に迅速に介入することが可能であり、過電流および/または過電圧および/または電力損失が、被試験機DUTの近くのウェハに組み込まれた任意の電子デバイスに損害を与えるのを防止できる。さらに、安全システム3は、有利なことに、インピーダンスアダプタ35を備え、被試験機DUTだけでなく近隣のデバイスにもダメージを与える可能性のある過電圧の発生リスクを低減する。
より一般的には、本発明による安全システム3は、ニードルプローブカード2、ひいては試験機1と関連付けることができ、デバイスがチップにパッケージされる前のどのような形態であっても、パワー半導体デバイスの高電圧および高電流テストを実行できる。
本発明による安全システム3の好ましい実施形態では、安全システム3は、それぞれが関連する支持構造体または「ダイ」に配置された個々の被試験装置DUTでの動作と、共通のウェハに依然として組み込まれている一度に1つの被試験装置DUTでの動作とに関する、先に図示した2つの実施形態と実質的に同じである。より一般的には、関連する支持構造体または「ダイ」にそれぞれ配置された被試験機DUTに対して試験を行うことができる試験機1と、共通のウェハに依然として組み込まれている被試験機DUTに対して試験を行うことができる試験機1との違いは、異なる支持構造体22に帰着する場合があり、異なる構造および空間的占有を有する異なる物体を収容しなければならず、その結果、移動システム220は、同じニードルプローブカード2に個々の被試験機DUTを一度に1つずつ配置でき、ウェハ全体を移動させると共に、全てのニードルNを単一の被試験機DUTに接触するように配置するために動作を変えるであろう。好ましくは、ワークがウェハに依然として組み込まれている被試験機DUTに対して行われる実施形態では、特に被試験機DUTの動的パラメータに関する試験の実行中に、ニードルプローブカード2のより大きな動きを可能にする対策および解決法、および/または、電流導体に存在する寄生インダクタンスから生じる問題を解決するための対策および解決法を採用する必要がある。これは、前述したように、インピーダンスアダプタ35を適切に設計することによって行うことができる。
この説明に照らせば、ウェハに組み込まれたままの被試験機DUTで実行されるテストを通じて、パワー半導体デバイスの製造プロセスの早い段階で、いくつの半導体デバイスが単一のウェハから製造されるか、および/または、その品質および/または性能をどのように理解できるかは明らかである。さらに、ウェハで直接行われる試験により、ウェハ上で半導体電子デバイスを製造するプロセスにおける重要な手順ステップを決定および/または修正することができ、それらを製造する時間およびコストを削減し、プロセスの収益性を向上させる。
本明細書において、「ウェハ」という用語は、当業者に周知のプロセスに従って、例えばSiC、Siおよび/またはGaNテクノロジーで製造されたIGBT、MOSFETおよび/またはFRDデバイスなどの複数の半導体デバイスが製造される半導体材料の薄片を意味する。通常、ウェハは円盤状の形状を有する。基本的に、ウェハの形状は、電子デバイスが製造され得る半導体材料の結晶を成長させる方法およびプロセスに依存する。
安全システム3の可能な実施形態において、安全システム3は、ニードルプローブカード2と本発明による安全システム3とを備えるアセンブリに含まれる。従って、安全システム3は、その一つの可能な実施形態において、単一の装置として、試験機1に接続されるため、ニードルプローブカード2と共に作られ得る。このような実施形態では、安全システム3をサポートするため、試験機1に変更を加えることなく、アセンブリを既に知られている試験機1に直接接続できる。
より一般的には、試験機1は、パワー半導体電子デバイス、例えば、IGBTs、MOSFETs、および/または、FRDsの高電圧、高電流試験を実施できる機械である。本明細書において、「高電圧および大電流試験」という用語は、被試験機DUT、具体的にはパワー半導体電子デバイスに対して実施され、高電圧および大電流での動作、性能、および/または、静的および/または動的パラメータを評価する機能試験を意味する。
より一般的には、本発明による試験機1は、ニードルプローブカード2に接続可能であり、一度に単一の被試験機DUTに対して高電圧および大電流試験を行う。
本発明による試験機1は、支持構造体22を備える。支持構造22は、1以上の被試験機DUTを収容するように構成されている。支持構造体22は、1以上の被試験機DUTを移動させるための移動システムを含み、特に1以上の被試験機DUTが収容された支持構造体22を移動させることによって、ニードルプローブカード2に含まれる複数の針Nと一度に接触するように単一の被試験機DUTを適切に配置する。
本発明による試験機1は、ニードルプローブカード2と試験機1との間に、本発明による安全システム3が電子的に介在するように設計されている。
可能な実施形態では、非限定的な例として、試験機1が安全システム3を備える。このような実施形態では、安全システム3は、ニードルプローブカード2が接続され得る試験機1に既に組み込まれている。
図1は、ニードルプローブカード2と、ニードルプローブカード2用の安全システム3とを含む試験機1の斜視図を示す。図1から、安全システム3が試験機1およびニードルプローブカード2間にどのように介在しているかが明らかである。図1において、ニードルプローブカード2の下方に、1以上の被試験装置DUTを収容し、ニードルプローブカード2の針Nと一度に接触するようにそれらを配置し、被試験装置DUTの1以上の試験を実施するように構成された支持構造体22が配置されている一実施形態が示されている。
より一般的には、本発明はさらに、試験機1用のニードルプローブカード2に含まれる針Nの被試験装置DUTへの適切な接触を確認するための方法に関する。
本発明による正しい接触を確認するための方法の可能な実施形態は、以下の、好ましくは連続した、ステップを備える。
・移動システム220を介して少なくとも1つの被試験装置DUTを移動させるよう構成された支持構造体22を備える試験機1を提供するステップ。
・少なくとも1つのニードルプローブカード2を提供するステップ。
・本発明に係る安全システム3を提供するステップ。
・移動システム220を安全システム3と連動させるステップ。
・安全装置3にチェック開始信号を送信するステップ。
・チェックが可能かどうかを検証するステップ。
・安全システム3によって出された動作開始信号を支持構造体22の移動システム220に送信するステップ。
・支持構造体22の動作を開始し、被試験装置DUTをニードルプローブカード2の針Nに接近させるステップ。
・各針Nにおいて、被試験装置DUTに向かって電流が流れていることを確認するステップ。
・ニードルプローブカード2に含まれる全ての針Nに電流が流れるようになるまで、支持構造体22の動作を継続するステップ。
・ニードルプローブカード2が被試験装置DUTに対する試験を安全に開始できる状態にあることを示す信号を試験機1に送信するステップ。
本発明による方法は、被試験装置DUTのニードルプローブカード2における全ての針Nの正しい接触を確認することを可能にし、安全性を高め、被試験装置DUTおよび/またはニードルプローブカード2および/または支持構造体22への損傷のリスクを低減させる。本方法は、電流がより少ない数の針Nに流れるのを防ぎ、被試験装置DUT、ニードルプローブカード2、および/または、支持構造体22を損傷するリスクを低減する。
提供およびインターフェースのステップは、当業者によく知られており、以前の説明に照らして明らかであるため、更なる説明はなるべく行わない。
チェック開始信号を送信するステップは、例えば移動システム220によって実行され、例えばTTLテクノロジーで電子信号を安全システム3、例えば前記制御ユニット32に送信する。
チェックを行う可能性を検証するステップは、好ましくは、ニードルプローブカード2の全ての針Nを被試験装置DUTと接触して配置するため、安全システム3および移動システム220の両方が正しく動作できることを検証するため、1以上の信号、例えば、移動システム220および安全システム3間のハンドシェイク手順の、例えば制御ユニット32に対する交換である。
動作開始信号を送信するステップは、好ましくは、前述の検証ステップに続いて実行される。通常、動作開始ステップは、安全システム3から、そして特に制御ユニット32から移動システム220に送信される信号である。このような信号の受信に続いて、移動システム220は、支持構造体22の移動を開始する。
支持構造体22の動作開始ステップは、被試験装置DUTを針Nに近づけるために、移動システム220によって実行される。
各針Nの電流の流れを確認するステップは、安全システム3を介して、例えば電流計323および処理ユニット321によって実行され、処理ユニットは制御ユニット32と通信する。
支持構造体22の動作を継続するステップは、再帰的チェックステップであり、移動システム220は、安全システム3が被試験装置DUTの全ての針Nの正しい接触を検出するまで、支持構造体22の動作を継続する。
好ましくは、再帰的ステップは、限界停止に到達したことを確認する追加のサブステップを有する。実際、安全システム3が全ての針Nの接触を検出しないが、支持構造体22の最大移動量に達した場合、エラー信号が、例えば同じ移動システム220によって発せられ、試験機1に向けられることになる。実際、支持構造体22は、その移動をさらに続けることができなくなるか、または、被試験装置DUTに既に接触している針N、プローブカード2、および/または、被試験装置DUTに損傷を与える可能性がある。このエラー信号により、被試験装置DUTのテストを開始する前に、全ての針Nの非接触の原因を確認できる。
試験機1に信号を送るステップは、好ましくは、移動システム220によって実施され、全ての針Nが被試験装置DUTと接触していることが確実な場合にのみ、被試験装置DUTに対する試験を開始でき、そのチェックは、安全システム3によって実施される。
図5Aは、可能な実施形態において、安全システム3と支持構造22の移動システム220との間で交換される信号を示すブロック図である。図から、移動システム220がチェック要求信号C-Reqをどのように送信できるかが明らかであり、これを通じてチェックステップが始まり、その後、安全システム3が半導体デバイスに対するテストを実行する可能性を確認できる。好ましくは、安全システム3は、例えば、安全システムがアクティブであることを示すチェック要求信号C-Reqの受信前に、または、被試験装置DUTの試験手順を開始できることを示すC-Req信号の後に、準備ができていることを示す「準備完了(ready)」信号を同じ移動システム220に送信する。
また、安全システム3は、「オープンチェック(Open check)」信号および「クローズチェック(Close check)」信号を送信し、好ましくは、このような信号は、スイッチングデバイス34のそれぞれの開閉スイッチングデバイス34に対する自動チェックの結果である。
図5Aから、安全システム3はまた、移動システムに少なくとも2つのさらなる信号、特に、安全システム3を介して被試験装置DUTと接触している第1の針Nの検出に関連する少なくとも1つの「K-1st」信号と、安全システム3を介して被試験装置DUTと接触している全ての針Nの検出に関連する少なくとも1つの「K-all」信号とを送信することが明らかである。これらの信号は、代替的に、針Nの数と同数であってもよく、ニードルプローブカード2の各針Nを参照してもよい。
好ましくは、安全システム3および試験機1の両方が、移動システム220を制御するためのサーバとして設計されている。
一方、図5Bは、支持構造体22の位置が変化する際に、安全システム3と移動システム220との間で交換される各種信号の波形の比較を示す。
実際には、上から下に向かって、以下の信号の波が示されている。
・チェック要求C-Reqまたはテスト開始信号
・オープンチェック
・クローズチェック
・K-1st信号
・K-all信号
波形で示されるこれらの電子信号の下には、移動システム220によって移動された支持構造体22により完了される移動の傾向(support structure travel)が示されている。
時間波を分析すると、C-Req信号の切り替え後、好ましくはハイロジック状態に、5msec以下の時間間隔内で、クローズチェック信号およびオープンチェック信号も切り替わり、好ましくは両方ともハイロジック状態に切り替わることが明らかである。この期間は、オープンチェック信号の切り換えで終了する。この期間中に、K-1st信号およびK-all信号も切り替わり、例えば、安全システム3が、針Nのいずれも被試験装置DUTと接触していないと判断するため、好ましくは、ロー論理状態を仮定する。このように、安全システム3は、その正しい動作に関するチェックを実行する。
この過渡期間の後、移動システム220は、支持構造体22の移動を開始し、好ましくは、均一な動作で移動させる。
支持構造体22の動作開始に伴い、接触サーチステップが開始され、C-Req信号、クローズチェック信号、および、オープンチェック信号は、同じ論理状態、例えばハイ論理状態のままであり、K-1st信号および/またはK-all信号の、好ましくはハイ論理状態への安定した切り替えを待つ。
K-1st信号およびK-all信号の両方の切り替えにより、安全システム3は、ニードルプローブカード2の全ての針Nが適切に接触していることを確認する。
好ましくは、K-1st信号およびK-all信号の両方の切り替えに続いて、支持構造体22の動作は、オーバートラベルが完了するように継続される。このようなオーバートラベルは、全ての針Nが被試験装置DUTに所定の最小力を生成することを確実にするようなものであり、ニードルプローブカード2、針N、支持構造体22、および/または、被試験装置DUTが予期せず動作した場合でも、針Nは十分な接触を維持して、安全に被試験装置DUTのテストを実行する。このような解決策は、カンチレバー型ニードルプローブカード2に特に有用である。
支持構造22が適切な位置に到達すると、C-Req信号から始まり、その後、クローズチェック、オープンチェック、K-1st、K-all信号も含めて、様々な信号の異なる論理状態、好ましくはロー論理状態への切り替えが開始される。この過渡的な切り替え期間は、5msec以下である。このような切り替えの後、ニードルカード2、支持構造体22および試験機1は、1以上の被試験装置DUTの試験を開始できる。
図5Bは、時間プロットの右端に、K-1st信号およびK-all信号の可能なスイッチを示す。このようなスイッチは、1以上の針Nの接触の喪失および/または1以上の針Nに流れる過電流および/または針Nに関連付けられたスイッチングデバイス34の開放などの異常の発生を示すためのものである。このような信号を切り替えることによって、安全システム3は、安全システムが1以上の針N、好ましくは全ての針Nにおける電流の流れを遮断したことを移動システム220および試験機1に信号で送り、針プローブカード2、支持構造22、および/または被試験装置DUTを保護することができる。スイッチを検出する移動システム220が、試験機1を介した被試験装置DUTの試験を停止させ、必要に応じて、支持構造体22を再び移動させて被試験装置DUTを取り外すことができる。
従って、本発明による安全システム3は、半導体デバイス、好ましくはSiC、SiまたはGaNテクノロジーのIGBTs、MOSFERsおよび/またはFRDsなどのパワーデバイスに関する1以上の静的パラメータおよび/または1以上の動的パラメータを評価および/または検証するための高電圧、大電流試験を実行できる試験機1への適用に、特に好適である。
本発明による安全システム3は、様々な試験機1で使用でき、被試験装置DUTが既に専用基板または「ダイ」に配置されている試験と、被試験装置DUTがまだ半導体ウェハに組み込まれており、他の同様の電子デバイスに囲まれている場合との両方で動作する。
本発明による安全システム3は、被試験装置DUTおよび支持構造体22を制御不能に過熱して損傷させる可能性のある被試験装置DUTを介した短絡および/または過電流が持続するリスクが、著しく減少するので、プローブカード2の針N、プローブカード2自体、および/または、1以上の被試験装置DUTが収容される支持構造体22の耐用年数を著しく延長することができる。特に、試験中に、被試験装置DUTが損傷して破損し、例えば短絡が生じた場合、プローブカード2の針N、プローブカード2自体および支持構造体22の損傷を防止できる。安全システム3は、損傷した被試験装置DUTを通過して支持構造体22に放電する電流を迅速に遮断でき、これにより、支持構造体22への損傷を防止できる。事実上、本発明による安全システム3は、例えば、支持構造体22に直接放電し、とりわけ急速に、それを溶融し、損傷および/または劣化し得る被試験装置DUTの一部における不要な短絡に起因する、支持構造体22への回復不能な損傷を防止できる。実際、支持構造体22への損傷は、被試験装置DUTに対する複数の試験の自動化された手順の長時間の中断を引き起こし、支持構造体22を交換する必要があることが知られている。
本発明による安全システム3は、それぞれが対応する針Nの電流の流れを選択的に遮断できる複数のスイッチングデバイス34を備え、被試験装置DUTへの電流を迅速に、特にバイパス回路を有する電流制限システムからなる解決策よりも早く消滅させることができる。
本発明による安全システム3は、複数のスイッチングデバイス34を備え、被試験装置DUT、ニードルプローブカード2および支持構造体22に対して高いレベルの安全性を確保できる一方で、被試験装置DUTがSiC、Siおよび/またはGaNテクノロジーで作られている場合でも、被試験装置DUTの動的パラメータの評価および/または検証のために高電圧および大電流試験を実行できる。この結果は、バイパス回路を有する電流制限システムを備えた解決策の実施を介して達成され得ない。
本発明による安全システム3は、単一の針Nに所定の閾値を超える電流が流れた場合でも、試験を中断して、ニードルプローブカード2への電流を完全に遮断できる。例えば、全ての針Nに流れる電流の総和が安全閾値を超えない場合でも、個々の針に安全閾値を超える電流が流れることを防止できるようにする。
本発明による安全システム3は、個々の針Nに対するチェックを行うことができるので、被試験装置DUTに対するその正しい接触を確認できる。
本発明による安全システム3は、好ましくはSiC、Siおよび/またはGaNテクノロジーによるIGBTs、MOSFETsおよびFRDsなどの様々なパワー半導体電子デバイスに対して実施される異なるタイプの試験のために実装および設計され得る。
本特許出願に記載または図示されていない代替実施形態で、本特許出願の内容から明らかなものは、本発明の保護範囲内とみなされるものとする。
1 試験機
14 ダミー試験カード
16 バイパス試験カード
2 ニードルプローブカード
22 支持構造体2
220 移動システム
3 安全システム
32 制御ユニット
321 処理ユニット
323 電流計
34 スイッチングデバイス
35 インピーダンスアダプタ
DUT 被試験装置
L 負荷
N ニードル

Claims (13)

  1. パワー半導体デバイス、例えば、IGBTs、MOSFETs5、および/または、FRDsの高電圧および大電流試験のための試験機(1)用ニードルプローブカード(2)のための安全システム(3)であって、
    前記ニードルプローブカード(2)は、被試験装置(DUT)と接触して配置されるように構成された複数の針(N)を備え、前記針(N)の各々は、電流の流れを可能にするように構成され、
    前記安全システム(3)は、
    前記針(N)の各々に流れる電流を決定可能な制御ユニット部(32)と、
    前記針(N)に流れる電流を選択的に遮断するよう構成された複数のスイッチングデバイス(34)と
    を備え、
    少なくとも1つの前記スイッチングデバイス(34)が、前記ニードルプローブカード(2)の前記針(N)の各々に関連付けられており、
    前記制御ユニット(32)は、前記スイッチングデバイス(34)の各々を駆動して、対応する前記針(N)における電流の流れを選択的に遮断するように構成されている、安全システム(3)。
  2. 前記制御ユニット(32)が、
    少なくとも1つの処理ユニット(321)と、
    複数の電流計(323)と
    を含み、
    少なくとも1つの前記電流計(323)が、前記ニードルプローブカード(2)の前記針の各々と関連付けられ、
    前記電流計(323)の各々により測定された電流が、少なくとも1つの前記処理ユニット(321)に送られ、および/または、少なくとも1つの前記処理ユニット(321)により受け取られる、請求項1に記載の安全システム(3)。
  3. 前記制御ユニット(32)は、電流測定の時点において複数の前記電流計(323)によって測定された電流に基づいて平均電流値を決定するように構成され、
    前記制御ユニット(32)は、少なくとも1つの前記電流計(323)が、少なくとも1つの所定の電流偏差閾値により前記平均電流値よりも大きいかまたは小さい電流を測定する場合、前記スイッチイングデバイス(34)を駆動することにより、複数の前記針(N)を流れる電流を遮断するように構成されている、請求項1または2に記載の安全システム(3)。
  4. 前記被試験装置(DUT)に配置された所定の電気接続端子における各電圧値を測定するように構成された複数の電圧計を備え、
    前記制御ユニット(32)は、電圧測定の時点において複数の前記電圧計により測定された電圧値に基づいて平均電圧値を決定するように構成され、
    前記制御ユニット(32)は、少なくとも1つの前記電圧計(323)が、少なくとも所定の電圧偏差閾値により前記平均電圧値よりも大きいかまたは小さい電圧値を測定する場合、前記スイッチングデバイス(34)を駆動することにより、複数の前記針(N)を流れる電流を遮断するように構成されている、請求項1~3のいずれかに記載の安全システム(3)。
  5. 前記制御ユニット(32)は、試験実行中および故障時に、前記被試験装置(DUT)を保護するため、ダミー試験カード(14)および/またはバイパス試験カード(16)に接続可能である、請求項1~4のいずれかに記載の安全システム(3)。
  6. 前記制御ユニット(32)は、支持構造体(22)の移動システム(220)とインターフェースで接続され、
    前記制御ユニット(32)は、前記支持構造体(22)を適切に移動させるため前記移動システム(220)の駆動に寄与するように構成され、前記ニードルプローブカード(2)の全ての針(N)が単一の被試験装置(DUT)と接触することを確実にする、請求項1~5のいずれかに記載の安全システム(3)。
  7. 前記安全システム(3)は、静的パラメータおよび/または動的パラメータの評価および/または検証を目的とした高電圧および高電流試験の実行のために、一度に1つの単一の被試験装置(DUT)で動作する試験機(1)用のニードルプローブカード(2)用に設計されている、請求項1~6のいずれかに記載の安全システム(3)。
  8. 前記安全システム(3)は、一度に1つの被試験装置(DUT)で動作するように設計され、後者は、単一の前記被試験装置(DUT)を収容するよう構成された支持体に配置されるか、または、前記被試験装置(DUT)が半導体材料のウェハにまだ組み込まれている場合に、一度に1つの被試験装置(DUT)で動作するように設計されている、請求項1~7のいずれかに記載の安全システム(3)。
  9. 前記被試験装置(DUT)の試験実行中に寄生インダクタンスを低減するよう構成されたインピーダンスアダプタ(35)を備える、請求項1または7に記載の安全システム(3)。
  10. 複数の前記スイッチングデバイス(34)のスイッチングデバイスは、パワー半導体デバイスである、請求項1~9のいずれかに記載の安全システム(3)。
  11. ニードルプローブカード(2)と安全システム(3)とを備え、
    前記安全システム(3)が、請求項1~10のいずれかに記載の安全システムである、アセンブリ。
  12. パワー半導体デバイス、例えば、IGBT、MOSFETおよび/またはFRDの高電圧および大電流試験用の試験機(1)であって、
    ニードルプローブカード(2)が、前記試験機(1)に接続され、一度に1つの被試験装置(DUT)に対して高電圧および大電流試験を行い、
    前記試験機(1)は、1以上の被試験装置(DUT)を収容するよう構成された支持構造体(22)を備え、
    前記支持構造体(22)は、1以上の被試験装置(DUT)を移動させ、前記ニードルプローブカード(2)に含まれる複数の針(N)と接触して一度に1つの被試験装置(DUT)を適切に配置するよう構成された移動システム(220)を含み、
    前記試験機(1)は、請求項1~10のいずれかに記載の安全システム(3)が、前記試験機(1)と前記針プローブカード(2)との間に電子的に介在している、試験機(1)。
  13. 試験機(1)に含まれるニードルプローブカード(2)に含まれる針(N)の被試験装置(DUT)に対する正確な接触を検証する方法であって、
    移動システム(220)を介して少なくとも1つの被試験装置(DUT)を移動させるよう構成された支持構造体(22)を含む試験機(1)を提供するステップと、
    ニードルプローブカード(2)を提供するステップと、
    請求項1~10のいずれかに記載の安全システム(3)を提供するステップと、
    前記移動システム(220)を前記安全システム(3)にインターフェースで接続するステップと、
    前記安全システム(3)にチェック開始信号を送信するステップと、
    チェック可能かどうかを検証するステップと、
    前記安全システム(3)により出された動作開始信号を前記支持構造体(22)の前記移動システム(220)に送信するステップと、
    前記支持構造(22)の移動を開始し、前記被試験装置(DUT)を前記ニードルプローブカード(2)の前記針(N)に接近させるステップと、
    前記針(N)の各々において、前記被試験装置(DUT)に向かって電流が流れていることを確認するステップと、
    前記ニードルプローブカード(2)に含まれる全ての前記針(N)に電流が流れるまで、前記支持構造体(22)の移動を継続させるステップと、
    前記ニードルプローブカード(2)が被試験装置(DUT)に対する試験を安全に開始できる状態にあることを示す信号を前記試験機(1)に送信するステップと
    を備える、方法。
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