JP2023516131A - ヒドロホウ素化-酸化プロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、有機合成の分野に関し、より明確には、式(II)の化合物のヒドロホウ素化-酸化反応による式(I)の化合物の製造方法に関する。

Description

本発明は、有機合成の分野に関し、より明確には、式(II)の化合物のヒドロホウ素化-酸化反応による式(I)の化合物の製造方法に関する。
3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オンは、Koumalactone(登録商標)またはNatactone(登録商標)(製造元:フィルメニヒ社)としても知られる非常に価値のある香料成分である。
これらの化合物は、5-メチル-2-(プロプ-1-エン-2-イル)シクロヘキサン-1-オールのヒドロホウ素化-酸化の後、続いてKMnOでの酸化により得ることができる。それにもかかわらず、NaBHおよびBF・EtOなどのヒドロホウ素化に使用される典型的な条件では、その間に、非常に毒性が高く爆発性の化合物であるジボランが生成される。
したがって、総収率を維持するどころか増加させ、副産物の形成を避ける一方、より安全で、より大規模なスケールでより簡単に使用できる試薬を使用する、3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オンに対する新しいアプローチを開発する必要がある。
本発明により、式(II)の化合物から出発して、ヒドロホウ素化がMBH(ここで、Mはアルカリ金属を表す)およびカルボン酸の存在下で行われる、ヒドロホウ素化-酸化条件下で、高い選択性で式(I)の化合物を得ることができる。
本発明は、式(I)の化合物を高収率でより安全な方法で製造することを可能にする、有毒で爆発性のボランを形成しない式(II)の化合物のヒドロホウ素化-酸化に関する。
したがって、本発明の第1の目的は、立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(I)の化合物の製造方法であって、
Figure 2023516131000001
立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(II)の化合物
Figure 2023516131000002
をヒドロホウ素化-酸化する工程を含み、
ここで、ヒドロホウ素化がMBH(ここで、Mはアルカリ金属を表す)およびカルボン酸の存在下で行われる、製造方法である。
本発明の第2の目的は、立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(III)の化合物の製造方法であって、
Figure 2023516131000003
以下の工程、
i)請求項1~10で定義される、式(II)の化合物の式(I)の化合物へのヒドロホウ素化-酸化工程、
ii)式(I)の化合物の式(III)の化合物への脱水素化/環化工程
を含む、製造方法である。
驚くべきことに、式(II)の化合物のヒドロホウ素化は、MBHおよびカルボン酸を用いて行うことにより、ボランの形成を回避できることが見出された。この条件は、ヒドロホウ素化-酸化条件により、式(I)の化合物を安全かつ反マルコフニコフ生成物に対する高い選択性で製造することを可能にする。
したがって、本発明の第1の目的は、立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(I)の化合物の製造方法であって、
Figure 2023516131000004
立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(II)の化合物
Figure 2023516131000005
をヒドロホウ素化-酸化する工程を含み、ここで、ヒドロホウ素化がMBH(ここで、Mはアルカリ金属を表す)およびカルボン酸の存在下で行われる、製造方法である。
明確にするために、「立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれか」という表現または類似のものは、当業者によって理解される通常の意味を意味し、すなわち、式(I)および式(II)の化合物は、純粋なエナンチオマーまたはジアステレオマーであり得る。換言すれば、式(I)および式(II)の化合物は、いくつかの立体中心を有し、立体中心の各々は2つの異なる立体化学(例えばRまたはS)を有することができる。式(I)および式(II)の化合物は、純粋なエナンチオマーの形態、またはエナンチオマーまたはジアステレオ異性体の混合物の形態であってもよい。式(I)および式(II)の化合物は、ラセミ体またはスカレミック体であり得る。したがって、式(I)および式(II)の化合物は、1つの立体異性体であるか、または様々な立体異性体を含むか、またはそれらからなる組成物の形態であり得る。
特定の実施形態によれば、式(II)の化合物は、ラセミ体の式(I)の化合物を提供する、ラセミ体である。例えば、式(II)の化合物は、(1RS,2SR,5RS)-5-メチル-2-(プロプ-1-エン-2-イル)シクロヘキサン-1-オールであってよく、(1RS,2SR,5RS)-2-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールである式(I)の化合物を提供する;すなわち、式(I)の化合物は、(1RS,2SR,5RS)-2-((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールおよび(1RS,2SR,5RS)-2-((R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールを含む、さらにはそれらからなる組成物の形態である。
別の特定の実施形態によれば、式(II)の化合物は、2つのジアステレオ異性体の形態で式(I)の化合物を提供する1つのエナンチオマーの形態であり得る。式(II)の化合物は、(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロプ-1-エン-2-イル)シクロヘキサン-1-オールであり、(1R,2S,5R)-2-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールである式(I)の化合物を提供する;すなわち、式(I)の化合物は、(1R,2S,5R)-2-((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールおよび(1R,2S,5R)-2-((R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールを含む、さらにはそれらからなる組成物の形態である。
「ヒドロホウ素化-酸化」という用語は、当該技術分野における通常の意味を意味し、すなわち、アルケンの反マルコフニコフ水和に導く2段階の反応である。このタイプの転化は、当業者に非常によく知られており、有機化学のどの専門書にも詳細に記載されている。
本発明の任意の実施形態によれば、Mは、Na、LiまたはKからなる群から選択され得る。言い換えれば、MBHは、NaBH、LiBHおよびKBHからなる群から選択され得る。特に、MBHはNaBHであってもよい。
MBHは、広範囲の濃度で本発明のプロセスの反応媒体に添加することができる。限定的でない例として、式(II)の化合物の総量に対して1~3当量の範囲のMBH濃度値を挙げることができる。特に、MBH濃度は、式(II)の化合物の総量に対して、1~2当量の間で含まれ得る。さらにとりわけ、MBH濃度は、式(II)の化合物の総量に対して、1.1~1.5当量の間に含まれ得る。言うまでもなく、このプロセスはより多くのMBHでも機能する。しかしながら、MBHの最適濃度は、当業者が知っているように、MBHの性質、溶媒の性質、温度および所望の反応時間に依存する。
本発明の任意の実施形態によれば、カルボン酸は式R(COOH)であってよく、ここで、nは1または2であり、Rは水素原子または任意に1~5個のC1-3アルコキシ基、ヒドロキシ基もしくはハロゲン原子により置換されたC1-10炭化水素である。
本発明の任意の実施形態によれば、nは1または2である。特に、nは1である。
本発明の任意の実施形態によれば、Rは、水素原子、または任意に1~3個のヒドロキシ基もしくはハロゲン原子により置換されたC1-6炭化水素であり得る。特に、Rは、フェニル基、任意に1~3個のヒドロキシ基もしくはフッ素原子により置換されたC1-5アルキルまたはアルカンジイル基であり得る。nが1の場合、Rはフェニル基または任意に1~3個のヒドロキシ基もしくはフッ素原子により置換されたC1-5アルキルであってもよく、nが2の場合、Rは任意に1~3個のヒドロキシ基またはフッ素原子により置換されたC1-5アルカンジイル基であってもよい。とりわけ、RはC1-5アルキル基またはフェニル基であってよい。さらにとりわけ、RはC1-3アルキル基であってよい。
「アルキル」という用語は、分枝状および直鎖状のアルキル基を含むと理解される。カルボン酸の限定的でない例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、マロン酸、酒石酸、乳酸またはそれらの混合物が挙げられる。特に、カルボン酸は酢酸であってよい。
カルボン酸は、広範囲の濃度で本発明のプロセスの反応媒体に添加することができる。限定的でない例として、式(II)の化合物の総量に対して1~3当量の範囲のカルボン酸濃度値を挙げることができる。特に、カルボン酸濃度は、式(II)の化合物の総量に対して、1~2当量の間で含まれ得る。さらには、カルボン酸濃度は、式(II)の化合物の総量に対して、1.1~1.5当量の間で含まれ得る。しかしながら、カルボン酸の最適濃度は、当業者には知られているとおり、カルボン酸の性質、溶媒の性質、温度および所望の反応時間に依存する。
本発明の任意の実施形態によれば、MBHとカルボン酸との間の比率は1:1~1:2である。
本発明の任意の実施形態によれば、酸化は酸化剤の存在下で実施される。当業者には、ヒドロホウ素化-酸化反応に有用な酸化剤はよく知られている。ヒドロホウ素化-酸化に有用な酸化剤は、科学文献で広く報告されている。酸化剤の限定的でない例としては、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過酢酸、ペルオキシ一硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキシ一硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウムまたはOが挙げられる。特に、酸化は過酸化水素の存在下で実施される。
酸化剤は、広範囲の濃度で本発明のプロセスの反応媒体に添加することができる。限定的でない例として、式(II)の化合物の総量に対して1~2当量の範囲の酸化剤濃度値を挙げることができる。特に、酸化剤濃度は、式(II)の化合物の総量に対して、1~1.5当量の間に含まれ得る。言うまでもなく、このプロセスはより多くの酸化剤でも機能する。しかしながら、酸化剤の最適濃度は、当業者に知られているとおり、酸化剤の性質、溶媒の性質、温度および所望の反応時間に依存する。
本発明の任意の実施形態によれば、酸化は塩基性媒体中で行われ、すなわち、pHは7より上であり、特にpHは10より上である。酸化は塩基の存在下で行われる。当業者には、そのような酸化に有用な塩基はよく知られている。塩基は、NaOHなどの水酸化アルカリであってよい。
塩基は、広範囲の濃度で本発明のプロセスの反応媒体に添加することができる。限定的でない例として、式(II)の化合物の総量に対して1.5~10当量の範囲の塩基濃度値を挙げることができる。特に、塩基濃度は、式(II)の化合物の総量に対して、2~5当量の間で含まれ得る。言うまでもなく、このプロセスはより多くの塩基でも機能する。しかしながら、塩基の最適濃度は、当業者に知られているとおり、塩基の性質、溶媒の性質、温度および所望の反応時間に依存する。
本発明のプロセスの温度は、20~120℃の間、特に20~100℃の間の範囲、とりわけ50~80℃の間の範囲に含まれてよい。もちろん、当業者であれば、出発生成物および最終生成物の融点および沸点、ならびに反応または転化の所望の時間に応じて、好ましい温度を選択することもできる。
本発明の方法は、溶媒の存在下または非存在下で行うことができる。実用的な理由で溶媒が必要または使用される場合、ヒドロホウ素化-酸化反応における任意の現行の溶媒を本発明の目的のために使用することができる。限定的でない例には、トルエンまたはキシレンなどのC6-10芳香族溶媒;ヘキサンまたはシクロヘキサンなどのC5-12炭化水素溶媒;モノグライム、ジグライム、テトラヒドロフランまたはMTBEなどのC4-8エーテル;ジクロロメタンなどのC1-2塩素化炭化水素;またはそれらの混合物が含まれる。特に、それらの溶媒は、モノグライムまたはジグライムであり得る。溶媒の選択は、ヒドロホウ素化-酸化条件および式(II)の化合物の性質に依存し、当業者であれば、本発明のプロセスを最適化するために、それぞれの場合に最も便利な溶媒を十分に選択することができる。
本発明の任意の実施形態によれば、さらに、式(I)の化合物は、立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形で、式(III)の化合物へ変換され得る。
Figure 2023516131000006
式(III)の化合物は、式(I)の化合物の脱水素化/環化工程により得ることができる。当業者であれば、式(III)の化合物を得るために、どのような条件を適用すればよいか十分に知っている。
適切な脱水素化条件の限定的でない例には、D. Morales-Morales, R. Redon, Z. Wang, D. W. Lee, C. Yung, K. Magnuson, C. M. Jensen, Can. J. Chem. 2001, 79(5-6), 823; C. Gunanathan, D. Milstein, Science 2013, 341, 249; D. Spasyuk, S. Smith, D. G. Gusev, Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 2772; またはUS2014303374に報告されたものが含まれる。
特定の実施形態によれば、式(III)の化合物は、(3RS,3aRS,6SR,7aSR)-3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(3RS,3aSR,6RS,7aRS)-3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オンまたはその混合物であり得る。
特定の実施形態によれば、式(III)の化合物は、(3S,3aS,6R,7aR)-3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(3R,3aS,6R,7aR)-3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オンまたはその混合物であり得る。
本発明のプロセスを実行するための典型的な方法は、以下の実施例で報告される。
ここで、以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ここで、略語は当該技術分野における通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)で示される。NMRスペクトルは、400MHz、(H)および100MHz(13C)で動作するBruker Avance II Ultrashield 400 plus、または500MHz(H)および125MHz(13C)で動作するBruker Avance III 500、または600MHz(H)および150MHz(13C)で動作するBruker Avance III 600 cryoprobeを使用して取得した。スペクトルは、テトラメチルシラン0.0ppmに対して内部参照された。H NMRシグナルシフトはδppmで表され、結合定数(J)は、次の多重度、s、シングレット、d、ダブレット、t、トリプレット、q、カルテット、m、マルチプレット、b、ブロード(分離されていない結合を示す)とともに、Hzで表され、Bruker Topspinソフトウェアを使用して解析される。13C NMR データは、DEPT90およびDEPT135実験からの化学シフトδppmおよび混成、C、四級;CH、メチン;CH、メチレン;CH、メチルで表される。
実施例1
式(II)の化合物から出発する式(I)の化合物の製造
機械式撹拌機、還流コンデンサー、および温度計を備えた1.5L Schmizo反応器をクライオスタットに接続し、窒素でフラッシュした。還流コンデンサーは、発生した水素ガスを安全に放出するベントに接続された。NaBH(25g、0.66mmol)およびモノグライム(300g)を反応器に加え、懸濁液を撹拌しながら75℃に加熱した。前記温度に達したら、5-メチル-2-(プロプ-1-エン-2-イル)シクロヘキサン-1-オール(100g、0.65mmol)およびAcOH(40g、0.67mmol)の前もって調製された溶液をシリンジポンプにより2時間加えた。添加が完了したら、混合物を75℃で1時間撹拌した。AcOH(40g、0.67mmol)を混合物に1時間添加し、続いて水(80g)を素早く添加した。二相混合物をデカントし、無機(下)層を捨てた。撹拌を再開し、温度を50℃に設定した。30%NaOH水溶液(173g)を混合物に添加し、pHを測定した(pH14)。次に、温度を50℃に保ちながら、30%H溶液を1時間かけて添加した。添加が完了したら、撹拌を停止し、二相混合物をデカントした。無機層を捨て、有機層をキシレン(100ml)で希釈した。溶液を減圧下で濃縮して、モノグライムおよび微量の水を除去し、残りの溶液を0℃に冷却することにより、2-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールを沈殿させた。無色の結晶性固体を濾過により集め、冷キシレンで1回洗浄した(95.64g、収率86%)。

Claims (11)

  1. 立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(I)の化合物の製造方法であって、
    Figure 2023516131000007
    立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(II)の化合物
    Figure 2023516131000008
    をヒドロホウ素化-酸化する工程を含み、
    ここで、ヒドロホウ素化がMBH(ここで、Mはアルカリ金属を表す)およびカルボン酸の存在下で行われる、前記製造方法。
  2. MBHが、NaBH、LiBHおよびKBHからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. カルボン酸が、式R(COOH)であり、ここで、nは1または2であり、Rは、水素原子または任意に1~5個のC1-3アルコキシ基、ヒドロキシ基もしくはハロゲン原子によって置換されたC1-10炭化水素である、請求項1または2に記載の方法。
  4. Rが、C1-5アルキル基またはフェニル基であり、nは1である、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5. カルボン酸が、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、マロン酸、酒石酸、乳酸またはそれらの混合物である、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. MBHとカルボン酸の比率が、1:1~1:2である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  7. 酸化が、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過酢酸、ペルオキシ一硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキシ一硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウムまたはOの存在下で行われる、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
  8. 式(I)の化合物が、(1R,2S,5R)-2-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-メチルシクロヘキサン-1-オールである、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  9. 式(II)の化合物が、(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロプ-1-エン-2-イル)シクロヘキサン-1-オールである、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  10. 酸化が、塩基の存在下で行われる、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
  11. 立体異性体のいずれか1つまたはその混合物のいずれかの形での式(III)の化合物の製造方法であって、
    Figure 2023516131000009
    以下の工程、
    iii)請求項1~10で定義される、式(II)の化合物の式(I)の化合物へのヒドロホウ素化-酸化工程、
    iv)式(I)の化合物の式(III)の化合物への脱水素化/環化工程
    を含む、前記製造方法。
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