JP2023514357A - 治療ユニット、特に、排他的ではないが眼科ユニット用の椅子 - Google Patents

Abstract

本発明は、椅子並びに分析及び／又は治療器具、さらに各種付属品、例えば照明手段を１つのユニットに組み合わせた治療ユニット、すなわち医療施設など向けの機器の分野に関する。特に、本発明の目的は、具体的には眼科での使用を意図した治療ユニット用の椅子であるが、他のタイプの治療ユニットでの使用を排除するものではない。

Description

発明の分野
本発明は、椅子並びに分析及び／又は治療器具、さらに各種付属品、例えば照明手段を１つのユニットに組み合わせた治療ユニット、すなわち医療施設など向けの機器の分野に関する。特に、本発明の目的は、具体的には眼科での使用を意図した治療ユニット用の椅子であるが、他のタイプの治療ユニットでの使用を排除するものではない。

発明の背景
眼科では様々な眼の診断及び治療装置が使用されており、これらは一般に個々の台の上又は複数の構造体の上に設置され、多かれ少なかれ複雑であり得るが一般に器具支持群と患者用の椅子とからなる支持構成で、いわゆる治療ユニットを形成している。

特定の患者の必要性により（身体の様子、状態等により）極端なサイズや距離が要求される場合、変位の必要性（本開示において特に椅子に関連する）が生じる。かなり一般的なケースは、どうしても椅子に移動できない車椅子に乗った患者を検査する必要性から生じる。このような場合、治療ユニットから完全に取り外すことができるように椅子を移動させ、車椅子のためのスペースを確保する必要がある。

機械式、電気機械式又は電気式フックのシステムを通じて椅子が取り外し可能である治療ユニットが知られているが、これには所与の構造的複雑さと、とりわけ複数の追加の制御が必要になる複雑な操作とが伴う。特定の場合、移動の可能性が方向的に制限され（特に軌道上で）、このことは、スペースが狭い場合、又はいずれにしても椅子の出口変位方向を所望に応じて変化させる必要がある場合に、この解決策を不適切なものにする。

また、公知の椅子支持体が独国特許第１０２０１００２０１２９号に開示されている。これは、地面の上に載せるためのプラットフォームと、シートと固定され、高さ軸に沿ってプラットフォームに対して移動可能な可動部とを備える。電動化が、プラットフォームに対する可動部の変位を制御し、他方、シートの高さを変化させる。プラットフォームは、地面の上に載り、それによって地面との静摩擦を発生し、可動部と作動的に係合された台座と、転がり抵抗を伴って地面の上を移動し、少なくとも高さ軸に従って台座に対してロックが解除され、台座が地面と接触して椅子ロック位置をとることを妨げないトロリー配置とを含む。プッシャ部材は、トロリー配置と固定されて上方に突出し、可動部が所定の基準高さの下に高さ軸に沿って下方に移動すると可動部によって衝突され、可動部のさらなる下方の移動に従って、椅子の解放位置に向かって台座を地面から持ち上げる反力を及ぼすようにされている。逆に、椅子の解放位置では、椅子の重量はトロリー配置によってのみ支えられる。

発明の概要
いったん通常の動作位置から解放されると、椅子は実質的にどの方向にも取り外すことができ、それまで占有されていた空間は車椅子の進入を妨げる障害物が全くない状態になる、そのような解決策に関連して、本発明の目的は、既知の解決策とは逆に、同時に高い効果と信頼性があり、コンパクトで美的に魅力的な構造的配置を提供することである。

この目的及び他の目的は、本発明による治療ユニット、特に、しかし排他的ではなく眼科ユニット用の椅子によって達成され、その本質的な特徴は、添付の請求項の第１項に定義されている。

さらなる重要な特徴は、添付の請求項の主題である。

図面の簡単な説明
本発明による治療ユニット、特に、しかし排他的ではなく、眼科ユニット用椅子の特徴及び利点は、添付図面を参照して非限定的な例として提供されるその実施形態の以下の記載から明らかになるであろう。

本発明による治療ユニット用の椅子の不等角図である。 ロック構成（すなわち解放システムの非作動）における、図１の椅子の支持基台の部分的な断面側面図である。 図２の断面領域の拡大図を示す。 解放構成にある（したがって解放システムが有効な状態）、支持基台が断面にされた椅子の再びの側面図である。 図４の断面領域を拡大している。 上記の図に示す基台の伸縮式支柱の断面図であり、支持基台の一部である地面支持プラットフォームに近い水平面に沿った（すなわち、椅子を支える地面に平行な）図である。

発明の詳細な記載
上記の図を参照すると、本発明による椅子は、本発明の目的ではないそれ自体既知の任意の形態及び構成のシート１と、シートを支持し、したがってＳで示される地面上に載る構造を形成する支持基台２とを有する。再び既知の方法で基台２は、プラットフォーム４から立ち上がる伸縮式の支柱３を有し、プラットフォーム４は地面上の椅子の接触及び載置面を定める。支柱３は、プラットフォーム４から立ち上がる固定コア５と、下部自由端６１を有する可動管状シース６とを備え、シース６はプラットフォーム及びシート面に直交する高さ高さ軸（height elevation axis）又は方向Ｚに沿って固定コア上をスライドし、シート自体に固定される。シース６には、シートの上昇度を制御するためにコア５に対してシース６を作動させるモータが、相対的な駆動手段とともに、その高さ部分に配置されている。モータ及び駆動手段は、公知のタイプのものであり、それ自体はこの発明の範囲外であるため、描かれていない。

プラットフォーム４は、支柱３の固定部分、特にこの場合はコア５が固定され、図２及び図３のロックされた構成のように、安定した使用位置で構造物（及びその使用者）の重量を支えるための地面との接触面を定め、後述のようにシートが所定の基準高さを超えて上昇される台座７を備える。

本発明によれば、台座７は、上壁７１と周辺スカート７２とを有する一般的にカップ状の外側箱状本体からなり、周辺スカート７２は、その下端が平面Ｓ上に載ることにより、平面自体の上の変位に対して構造を安定させる静摩擦を発生させる。

本発明によるプラットフォームはさらに、ここでは、本体又は台座７に収容されたフレーム８１及び車輪８２（ただし、一般的には、球体などの転動体）を有するトロリー８の形態である、転動手段８を備える。台座７の上壁７１を越えて突出するプッシャ部材９は、フレーム８１から立ち上がり（これに固定され）、したがって上壁自体に形成された窓７３に自由にスライド可能に挿入される。より具体的には、プッシャ部材、したがって関連する通路窓も、支柱３のコア５の２つ以上の側壁に隣接して配置される。支柱３が実質的に四角形の断面を有する場合、例のように、コアの互いに対向する２つの壁に対して、有利に２つのプッシャ部材が存在することができる。部材は、機能及び負荷の必要性に応じて適切な大きさを有する平行六面体であってもよい。トロリーの高さ方向のサイズは、台座がロックされた構成（安定した使用位置）で地面に載っているとき、トロリー自体が台座と干渉せず、むしろ好ましくは、高さ方向に所与の隙間を残しておくようなものである。実際には、トロリーは、高さ方向において、スカート７２の高さより小さいか、せいぜい等しい大きさを有する。

プッシャ部材９の位置は、シート１が下降し、それに伴って縁部６１で終わる可動シース６の下端が、プッシャ部材９の高さによって予め定められる所与の高さを過ぎて（つまり、それより下に）下降すると、前述のシースの縁部がプッシャ手段に衝突するようなものである。この時点で、シースとコアとの間の相対的な運動の作動を継続し、シートを下げ続けると、プッシャ部材９への衝突によって反力が発生し、これにより台座７がプッシャ部材８と通路窓７３との間のスライド係合によって補助・案内されて地面から上昇される。

図４及び５に示すように、この時点での構造物の重量はトロリー８のみによって支えられ、地面からわずかに上昇されている台座は、上述した（ロック）構成の安定化のための摩擦を取り除いている。したがって、椅子は、基本的にどの方向にも自由に移動させることができる。椅子が解放された構成をとるためには、プラットフォームをわずかに上昇させるだけで十分であり、この目的のために、プッシャ手段の高さは、シース６の下部ストローク端に近い、作動されるために厳密に必要な高さに限定されてもよい。係合をより確実かつ安定的にするために、シースの下縁６１には、有利には、適切な材料で作られた１つ又は複数の足６２が設けられてもよい。材料に関して、機械的、耐摩耗性及びクッション性の必要性から、プッシャ部材９及び場合によっては足６２の好ましい材料は、少なくともライニング層のレベルで、硬質ゴムなどの材料を含み得る。クッション性に関して言えば、プッシャ部材を、例えばばね又は何らかの弾性又は粘弾性特性を有する材料のセクションによって、硬さを和らげる解決策も実施可能である。

したがって、本発明は、トロリー手段と、（シートが所定の基準高さを超えて上昇している椅子の使用状態において）静摩擦の利いた状態で地面に載るための台座とを提供するプラットフォームを備え、台座はトロリーに対して上昇自在であり、すなわち、高さ方向Ｚに沿って解放され、またトロリー自体から固体を立ち上げる相対的なプッシャ手段に対して上昇自在であり、プッシャ手段は、シートが前述の所定の基準高さより下に下降したときに、地面に載っている台座を地面から上昇させる反力を及ぼすように適合され、したがって、椅子の荷重を吸収してトロリーに支えさせ、これはその後変位できる状態である。

本発明に従って、解放システムが実際に、シートの上昇を操作するための同じシステムによって、したがって、追加の（同様に制御）装置又はシステムによって生じるいかなる複雑さもなく、実質的に既に設けられている部材を利用する最小限の構造的適応を通じて極めて単純に管理される方法が、上記から明らかである。また、このシステムが椅子を放置する方向に何ら制限を設けず、地面に設けられたガイドシステムもロックシステムも使用せず、構造体が移動されると完全に自由で滑らかなままである方法にも注目されたい。

上壁とその下縁で地面に載る周辺スカートとを有し、トロリー手段を収容し、隠し、保護する、概ねカップ状の外側箱状本体を有する台座の構造は、その構成をコンパクトで、見た目がよく、安全で、効果的で信頼できるものにし、ロック位置での特に揺るぎない確かなロックを保証する。

ここでも、上述したような伸縮式支柱は基本的に有利な実施形態であるが、本発明は異なる可動構成で、より一般的に実施できることに注目されたい。

本発明をその好ましい実施形態を参照して本明細書に記載した。以下に示される請求項の保護範囲内に入る、同じ発明的核心に関連する他の実施形態が存在し得ることが意図される。

Claims (8)

1. 治療ユニット、特に眼科ユニット用の椅子であって、
   シート（１）と、
   前記シート（１）を高さ軸（Ｚ）に沿って地面からある高さに支持する支持基台（２）と、
   を備え、
   前記支持基台（２）は、
   前記地面上に載置されるためのプラットフォーム（４）と、
   前記シートに固定され、かつ、前記高さ軸（Ｚ）に沿って前記プラットフォームに対して移動可能な可動部と、
   前記高さ軸（Ｚ）に沿って、前記地面に対して、前記シート（１）の高さを変化させるように、前記プラットフォーム（４）に対して、前記可動部の変位を制御する、電動駆動手段と、
   を備え、
   前記プラットフォーム（４）は、
   台座（７）であって、前記台座（７）と前記地面との間に静摩擦を発生させるように、前記地面の上に載置され、かつ、前記可動部と動作可能に係合されている、台座（７）と、
   転がり抵抗を受けながら前記地面上に移動するように、少なくとも前記高さ軸（Ｚ）を基準として前記台座（７）に対してロックされず、かつ、前記台座（７）が前記地面に接触して椅子ロック位置をとることを妨げないトロリー手段（８）と、
   前記トロリー手段（８）に固定されかつ上方に突出するように設けられたプッシャ手段（９）であって、前記可動部が前記高さ軸（Ｚ）に沿って所定の基準高さから下方に向かって移動すると、前記プッシャ手段（９）が前記可動部と衝突し、前記可動部のさらなる下方への移動に従って、前記プッシャ手段（９）が前記椅子の椅子解放位置に向かって前記台座（７）を前記地面から持ち上げる反力を前記台座（７）に作用し、それによって、前記椅子解放位置において、前記椅子の重量が前記トロリー手段（８）のみによって支持されるように構成されている、プッシャ手段（９）と、
   を備え、
   前記トロリー手段（８）は、
   フレーム（８１）であって、前記プッシャ手段（９）が前記フレーム（８１）から上昇する、フレーム（８１）と、
   前記フレーム（８１）によって回動可能に支持された転動体（８２）と、
   を備え、
   前記台座（７）は、概ねカップ状の外側箱状本体を備え、前記箱状本体は、上壁（７１）と、下縁が前記地面上に載置されるように構成された周辺スカート（７２）とを有し、
   前記トロリー手段（８）は、前記箱状本体の内側に配置され、かつ、前記高さ軸（Z）に沿って測定されると、前記スカート（７２）のサイズと同じ又は前記スカート（７２）のサイズよりも小さいサイズを有する、
   椅子。
2. 前記プッシャ手段（９）は、前記台座（７）の前記上壁（７１）上に突出し、前記上壁に形成された窓（７３）内に自由にスライド可能に挿入される、
   請求項１に記載の椅子。
3. 前記支持基台（２）の前記可動部は、管状シース（６）を備え、前記シース（６）は、前記シート（１）に接続され、かつ、伸縮自在な支柱（３）を形成するために、前記台座（７）から上昇して、前記台座（７）に固着された固定コア（５）と係合し、
   前記シース（６）は、下部自由端（６１）で前記プッシャ手段（９）に当接するように構成されている、
   請求項１又は２に記載の椅子。
4. 前記シース（６）の前記下部自由端（６１）は、前記プッシャ手段（９）に衝突するための少なくとも１つの足（６２）を提供する、
   請求項３に記載の椅子。
5. 前記電動駆動手段は、前記シース（６）内に配置されている、
   請求項３又は４に記載の椅子。
6. 前記プッシャ手段（９）は、前記コア（５）のそれぞれの側壁に近接して配置された２つ以上のプッシングロックを備える、
   請求項３～５のいずれか一項に記載の椅子。
7. 前記プッシャ手段は、平行六面体形状を有するプッシングロックを２つ以上含む、
   請求項３～６のいずれか一項に記載の椅子。
8. 少なくとも前記プッシャ手段（９）は、少なくともライニング層において、耐摩耗性材料及び／又はクッション性を有する材料を含む、
   請求項１～７のいずれか一項に記載の椅子。

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