JP2023514003A - インターロイキン-2誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明では、IL-2誘導体を開示し、野生型IL-2に基づいて少なくとも1つのシステイン残基を導入し、IL-2誘導体とα受容体サブユニットとの結合面を部分的遮断又は完全遮断し、それと同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体に対する親和性を実質的に保持する。本発明では、さらに、複合体を開示し、野生型IL-2に基づいて第3のシステイン残基を導入するIL-2誘導体と、第4のシステイン残基を有する又は導入した遮断モジュールとを含む。IL-2誘導体における第3のシステイン残基と前記遮断モジュールにおける第4のシステイン残基によって分子間ジスルフィド結合を形成することにより、IL-2と遮断モジュールとの複合体を形成し、IL-2誘導体とα受容体サブユニットとの結合面を部分的遮断又は完全遮断すると同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体に対する親和性を実質的に保持する。【選択図】図4

Description

本発明は分子生物学の分野に属し、具体的に、インターロイキン-2誘導体及びその複合体に関する。
1976年に発見されたインターロイキン-2(IL-2)は、当時、T細胞成長因子(TCGF)と呼ばれ、Tリンパ球とNK細胞の正常機能の維持において、重要な役割を果たす球状糖蛋白質である。天然IL-2は、133個のアミノ酸残基からなるポリペプチドであり、分子量が約15kDであり、第58位、105位及び125位にそれぞれ位置する3つのシステイン残基を有する。翻訳後修飾は、第3位のThrグリコシル化を含み、第58位と105位のシステイン残基によって形成されたジスルフィド結合、さらに、その機能に欠かせない、主に4つのαヘリックス及び複数の連結配列(loop)からなる高級構造を含む(Bazan等,Science257,410-413 (1992))。
IL-2は、主に、活性化されたT細胞によって生成され、T細胞の増殖と分化を促進でき、T細胞活性を維持できる。ナチュラルキラー(NK)細胞の生成、増殖及び活性化を刺激し、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)の生成を誘導し、そしてリンホカイン活性化キラー細胞(LAK)及び腫瘍浸潤リンパ球を誘導及び活性化する。T細胞によるサイトカイン及び細胞溶解分子の発現を促進し、B細胞の増殖を促進する(Waldmann等,Nat Rev Immunol6,595-601(2009))。これらの細胞は、いずれも外因性微生物感染細胞及びがん細胞を死滅させる作用を有し、又は間接的に有するため、IL-2は優れた抗ウイルス及び抗がんの作用、並びに幅広い臨床応用の可能性を有する。
IL-2は、IL-2受容体(IL-2R)に結合することで、その作用を媒介する。IL-2受容体は3つのサブユニットからなり、それぞれα(CD25)、β(CD122)及びγ (CD132)受容体サブユニットである。ここで、α受容体は、主に制御性T細胞(Treg)と一部の内皮細胞(endothelial cells)の表面に発現し、β及びγ受容体サブユニットは、エフェクターT細胞(Teff)とNK細胞に高度に発現する。異なる受容体サブユニットの複合体形態に対し、IL-2の親和性が異なる。α、β及びγ受容体サブユニットからなる複合体に対するIL-2の親和性がもっとも高く、β及びγ受容体サブユニットからなる複合体に対するIL-2の親和性が中程度(約100倍低下)である。IL-2と2つの形態の受容体サブユニットと組み合わせ、結合した後は、いずれもシグナルを伝達できる(Minami等,Annu Rev Immunol 11,245-268 (1993))。しかし、臨床では、低用量のIL-2の条件下で、Treg細胞の表面上の高親和性受容体に優先的に結合し、これにより免疫抑制が発生し、治療の効果を達成できない。高用量のIL-2は、大量のエフェクターT細胞を活性化することによって、Tregの活性化がもたらす免疫抑制を中和するが、それと同時に、より多くの毒性や副作用及びアポトーシス(activation induced cell apoptosis)が発生する。
IL-2の抗腫瘍効果により、高用量のIL-2(アルデスロイキン)は、1992年にメラノーマ及び腎細胞がんの臨床治療に用いることがFDAに承認された。しかし、高用量のIL-2治療を受けた患者は、心血管、肺水腫、肝、胃腸、神経学及び血液学などを含むひどい副作用を常に経験している。これらの副作用の多くは、血管(又は毛細管)漏出症候群(VLS)によって説明できる。これは、臨床と動物実験において、IL-2治療の副作用を評価する1つの指標でもある。VLSは、内皮細胞にIL-2の高親和性受容体(α、β及びγサブユニット)の発現によって引き起こされる(Krieg等,Proc Nat Acad Sci USA107, 11906-11(2010))。したがって、α受容体との結合を低減又は排除することで、制御性T細胞の増殖活性を促進するIL-2の機能を弱めるのに有利である。それと同時に、内皮細胞α受容体への結合を少なくし、これによって、IL-2治療が引き起こす毒性や副作用を軽減又は排除する。IL-2とα受容体サブユニットとの結合部位は、主に第37位、38位、41位、42位、43位、44位、45位、61位、62位、65位、68及び72位のアミノ酸位置にある(Rickert.M等 (2005) Science 308:1477-1480)。Merck社、Roche社又は他の研究機構がα受容体サブユニットと結合するこれらのIL-2表面アミノ酸にいくつかの突然変異を引き起こした。例えば、Merck社の変異体(R38W、F42K、WO2008003473A2)は、α受容体サブユニットとの相互作用を低下させ、エフェクターT細胞の活性化によって効力を増強させる。Roche社のIL-2変異体(F42A、Y45A及びL72G、US 2016/0208017A1)は、α受容体に結合しないが、β及びγ受容体サブユニット複合体に正常に結合することができ、効果を発揮することができ、現在臨床中である。
以上により、治療の有効性や腫瘍患者の治療副作用の軽減において、IL-2とα受容体サブユニットとの相互作用を低減させ、又は排除することは重要である。
従来の技術における欠陥により、本発明では、IL-2誘導体及びその複合体を提供する。
本発明の1つの態様では、IL-2誘導体を提供する。1つの具体的な実施形態において、当該IL-2誘導体は、野生型IL-2に基づいて少なくとも1つのシステイン残基を導入し、IL-2誘導体とα受容体サブユニットとの結合面を部分的遮断又は完全遮断し、それと同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体に対する親和性を実質的に保持する。野生型IL-2のアミノ酸配列はSEQ ID NO. 1によって示される。
さらに、野生型IL-2に基づいて導入された少なくとも1つのシステイン残基は、
a)IL-2誘導体の分子内ジスルフィド結合を形成できる。又は、
b)IL-2誘導体を分子間ジスルフィド結合によって遮断モジュールと結合させることができる。
選択的に、前記導入された少なくとも1つのシステイン残基は、点突然変異の形式によって導入された少なくとも1つのシステイン残基である。
選択的に、1つの形態において、野生型IL-2に基づいて点突然変異の形式によって第1のシステイン残基と第2のシステイン残基が導入される。前記第1のシステイン残基と前記第2のシステイン残基のうちの1つ又は2つが、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。ここで、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸位置は、第37位、第38位、第41位、第42位、第43位、第44位、第45位、第61位、第62位、第65位、第68位及び第72位である。
さらに、第1のシステイン残基は野生型IL-2の第37位、第38位、第41位、第42位、第43位、第44位、第45位、第61位、第62位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。前記第2のシステイン残基は野生型IL-2の第61位、第62位、第65位、第68位、第72位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。選択的に、「付近」は、1)一次構造上において隣接する1~4個のアミノ酸、及び/又、2)は三次構造上において隣接するアミノ酸である。
さらに、第1のシステイン残基は、K35C、L36C、R38C、M39C、L40C、T41C、F42C、K43C、F44C及びE61Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異である。
さらに、第2のシステイン残基は、V69C、E62C、P65C、T111C、Y107C、A112C、T113C、I114C、L72C及びA73Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異である。
選択的に、分子内ジスルフィド結合を形成する第1のシステイン残基及び第2のシステイン残基の組み合わせは、M39C及びV69C、F44C及びE62C、F44C及びP65C、F42C及びV69C、E61C及びY107C、F42C及びP65C、F42C及びT111C、F42C及びA112C、F42C及びT113C、T41C及びA112C、L40C及びA112C、L40C及びT113C、L40C及びI114C、M39C及びL72C、M39C及びA73C、R38C及びV69C、R38C及びL72C、L36C及びV69C、L36C及びL72C、L36C及びA73C、K35C及びV69C並びにK43C及びA112Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異の組み合わせである。
選択的に、第1のシステイン残基と第2のシステイン残基の残基質量中心距離ベクトルは6オングストローム未満である。
選択的に、2つ目の形態において、野生型IL-2に基づいて点突然変異の形式によって第3のシステイン残基が導入される。前記第3のシステイン残基は、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。
さらに、第3のシステイン残基は野生型IL-2の第37位、第38位、第41位、第42位、第43位、第44位、第45位、第61位、第62位、第65位、第68位、第72位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。選択的に、「付近」は、1)一次構造上において隣接する1~4個のアミノ酸、及び/又、2)は三次構造上において隣接するアミノ酸である。
さらに、前記第3のシステイン残基は、P34C、K35C、T37C、R38C、T41C、K43C、F44C、Y45C、E61C、E62C、K64C、P65C、E68C及びL72Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異である。
さらに、遮断モジュールに、第4のシステイン残基を有し、又は導入されている。IL-2誘導体における第3のシステイン残基と前記遮断モジュールにおける第4のシステイン残基によって、分子間ジスルフィド結合を形成できる。
選択的に、第3のシステイン残基と前記第4のシステイン残基の残基質量中心距離ベクトルは6オングストローム未満である。
選択的に、遮断モジュールはα受容体サブユニットの細胞外セグメントである。
さらに、α受容体サブユニットの細胞外セグメントのアミノ酸配列は、SEQ ID NO. 24によって示される。
さらに、α受容体サブユニットの細胞外セグメントにおける前記第4のシステイン残基は、D4C、D5C、M25C、N27C、R35C、R36C、K38C、S39C、G40C、S41C、L42C、I118C、Y119C及びH120Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異である。
選択的に、分子間ジスルフィド結合を形成する第3のシステイン残基及び第4のシステイン残基の組み合わせは、T41C及びN27C、P34C及びD4C、E68C及びL42C、Y45C及びR35C、R38C及びH120C、L72C及びM25C、E61C及びS39C、T41C及びI118C、K35C及びD4C、T37C及びD4C、R38C及びD4C、R38C及びD5C、T41C及びL42C、T41C及びY119C、K43C及びR35C、K43C及びR36C、F44C及びL42C、K43C及びL42C、E61C及びK38C、E62C及びK38C、K64C及びS39C、K64C及びG40C、K64C及びS41C、並びにP65C及びK38Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異の組み合わせである。
1つ目の形態も2つ目の形態も、選択的に、点突然変異の形式によって野生型IL-2の第125位のシステイン残基を他のアミノ酸残基に変換する。
さらに、選択的に、野生型IL-2の第125位の点突然変異はC125Aである。
選択的に、 IL-2誘導体のアミノ酸配列はSEQ ID NO. 3 ~ SEQ ID NO. 24によって示される。又はSEQ ID NO. 26~40によって示される。
本発明の第2の態様では、複合体を提供する。1つの具体的な実施形態において、この複合体は、
1)野生型IL-2に基づいて第3のシステイン残基を導入したIL-2誘導体と、
2)第4のシステイン残基を有する又は導入した遮断モジュールとを含み、
前記IL-2誘導体における第3のシステイン残基と前記遮断モジュールにおける第4のシステイン残基によって分子間ジスルフィド結合を形成することにより、IL-2と遮断モジュールとの複合体を形成し、IL-2誘導体とα受容体サブユニットとの結合面を部分的遮断又は完全遮断すると同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体に対する親和性を実質的に保持する。
選択的に、導入された少なくとも1つのシステイン残基は、点突然変異の形式によって導入された少なくとも1つのシステイン残基である。
さらに、前記第3のシステイン残基は、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。
さらに、前記第3のシステイン残基は野生型IL-2の第37位、第38位、第41位、第42位、第43位、第44位、第45位、第61位、第62位、第65位、第68位、第72位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸である。選択的に、「付近」は、1)一次構造上において隣接する1~4個のアミノ酸、及び/又、2)は三次構造上において隣接するアミノ酸である。
選択的に、前記第3のシステイン残基と前記第4のシステイン残基の残基質量中心距離ベクトルは6オングストローム未満である。
さらに、第3のシステイン残基は、P34C、K35C、T37C、R38C、T41C、K43C、F44C、Y45C、E61C、E62C、K64C、P65C、E68C及びL72Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異である。
選択的に、前記遮断モジュールはα受容体サブユニットの細胞外セグメントであり、そのアミノ酸配列は、SEQ ID NO. 25によって示される。
さらに、α受容体サブユニットの細胞外セグメントにおける前記第4のシステイン残基は、D4C、D5C、M25C、N27C、R35C、R36C、K38C、S39C、G40C、S41C、L42C、I118C、Y119C及びH120Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異である。
選択的に、分子間ジスルフィド結合を形成する第3のシステイン残基及び第4のシステイン残基の組み合わせは、T41C及びN27C、P34C及びD4C、E68C及びL42C、Y45C及びR35C、R38C及びH120C、L72C及びM25C、E61C及びS39C、T41C及びI118C、K35C及びD4C、T37C及びD4C、R38C及びD4C、R38C及びD5C、T41C及びL42C、T41C及びY119C、K43C及びR35C、K43C及びR36C、F44C及びL42C、K43C及びL42C、E61C及びK38C、E62C及びK38C、K64C及びS39C、K64C及びG40C、K64C及びS41C、並びにP65C及びK38Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異の組み合わせである。
選択的に、野生型IL-2の第125位の点突然変異はC125Aである。
選択的に、IL-2誘導体のアミノ酸配列と前記α受容体サブユニットの細胞外セグメントの配列の組み合わせは、SEQ ID NO. 26及びSEQ ID NO. 50、SEQ ID NO. 27及びSEQ ID NO. 51、SEQ ID NO. 28及びSEQ ID NO. 52、SEQ ID NO. 29及びSEQ ID NO. 53、SEQ ID NO. 30及びSEQ ID NO. 54、SEQ ID NO. 31及びSEQ ID NO. 55、SEQ ID NO. 32及びSEQ ID NO. 56、SEQ ID NO. 33及びSEQ ID NO. 57、SEQ ID NO. 34及びSEQ ID NO. 58、SEQ ID NO. 35及びSEQ ID NO. 59、SEQ ID NO. 36及びSEQ ID NO. 60、SEQ ID NO. 37及びSEQ ID NO. 61、SEQ ID NO. 38及びSEQ ID NO. 62、SEQ ID NO. 39及びSEQ ID NO. 63、SEQ ID NO. 40及びSEQ ID NO. 64、SEQ ID NO. 41及びSEQ ID NO. 65、SEQ ID NO. 42及びSEQ ID NO. 66、SEQ ID NO. 43及びSEQ ID NO. 67、SEQ ID NO. 44及びSEQ ID NO. 68、SEQ ID NO. 45及びSEQ ID NO. 69、SEQ ID NO. 46及びSEQ ID NO. 70、SEQ ID NO. 47及びSEQ ID NO. 71、SEQ ID NO. 48及びSEQ ID NO. 72、並びにSEQ ID NO. 49及びSEQ ID NO. 73からなる群から選択される組み合わせである。
本発明の第3の態様では、単離されたポリヌクレオチドを提供し、1つの具体的な実施形態において、上記のIL-2誘導体又は上記の複合体をコードする。
本発明の第4の態様では、発現ベクターを提供する。1つの具体的な実施形態において、当該発現ベクターは上記の単離されたポリヌクレオチドを含む。
本発明の第5の態様では、宿主細胞を提供する。1つの具体的な実施形態において、当該宿主細胞は上記の単離されたポリヌクレオチドを含む。
本発明の第6の態様では、組成物を提供する。1つの具体的な実施形態において、当該組成物は、上記のIL-2誘導体又は上記の複合体、及び薬理学的に許容される担体を含む。
本発明の第7の態様では、疾患を治療するための薬物又は製剤の製造における上記のIL-2誘導体又は上記の複合体の用途を提供する。
本発明の第8の態様では、個体の免疫系を刺激するための組成物の製造における上記のIL-2誘導体又は上記の複合体の用途を提供する。
本発明の第9の態様では、IL-2誘導体を生成する方法を提供する。1つの具体的な実施形態において、当該方法は、前記IL-2誘導体の発現に適する条件下で、上記の宿主細胞を培養することを含む。
本発明の第10の態様では、複合体を生成する方法を提供する。1つの具体的な実施形態において、当該方法は、前記複合体の発現に適する条件下で、請求項37に記載の宿主細胞を培養することを含む。
本発明の具体的な実施形態におけるIL-2誘導体又は複合体は、分子内又は分子間ジスルフィド結合を形成する方法によって、IL-2誘導体とα受容体の結合する部位が遮断されるようになり、α受容体と結合する構造を回避する。本発明におけるIL-2誘導体又は複合体は、VLSを減少させ、又はIL-2治療によって引き起こされる毒性や副作用を軽減若しくは排除することに、新たな方向を提供する。
図1は、本発明の1つの実施例における精製したIL-2誘導体のSDS-PAGE電気泳動図である。図中、「還元」はローディングバッファーに還元剤β-MEを加え、「非還元」は還元剤を加えない。 図2は、本発明の1つの実施例において、Fortebioによって試験されたIL-2誘導体とIL2Rαとの結合能力の測定シグナルグラフであり、濃度は100 nMである。使用した無関係なタンパク対照はHER2である。図中、図2AはIL-2 wt C125Aに関連し、図2BはIL-2変異体1に関連し、図2CはIL-2変異体2に関連し、図2DはIL-2変異体3に関連し、図2EはIL-2変異体4に関連し、図2FはIL-2複合体1に関連し、図2GはIL-2複合体2に関連し、図2HはIL-2複合体3に関連し、図2IはIL-2複合体4に関連する。 図3は、本発明の1つの実施例において、Fortebioによって試験されたIL-2誘導体とIL2Rβγとの結合親和性の測定シグナルグラフ並びにKa、kd、KD 及びR2であり、濃度の範囲は1.25 nM- 40 nMである。図中、図3AはIL-2 wt C125Aに関連し、図3BはIL-2変異体1に関連し、図3CはIL-2変異体2に関連し、図3DはIL-2変異体3に関連し、図3EはIL-2変異体4に関連し、図3FはIL-2複合体1に関連し、図3GはIL-2複合体2に関連し、図3HはIL-2複合体3に関連し、図3IはIL-2複合体4に関連する。 図4は本発明の1つの実施例におけるCTLL-2(T細胞)の増殖試験である。
以下、実施例と併せて本発明をさらに説明する。これらの実施例は例示のためのものであり、本発明の保護範囲を限定するものではない。
以下の実施例において、具体的な条件が記載されていない実験方法は、例えば、Sambrookなどの分子クローニング:実験室マニュアル(New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)に記載されている条件のような一般的な条件、又はメーカー推薦の条件に従う。使用する試薬は、特別に説明していない限り、いずれも市販又は公開ルートで入手できるものである。
本発明において、IL-2誘導体と野生型IL-2の関連するアミノ酸位置は、野生型IL-2のアミノ酸配列(例えば、SEQ ID NO. 1)に基づいて計算する。
野生型IL-2(IL-2 wt,SEQ ID NO. 1):
APTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT。
野生型IL-2のヌクレオチド配列はSEQ ID NO. 146によって示される。
本発明において、CD25-ECDの関連するアミノ酸位置は、SEQ ID NO. 25によって示されるアミノ酸配列に基づいて計算する。
本発明において、「第1」、「第2」、「第3」などは、区別するためのものであり、順序を限定するものではない。例えば、1つの誘導体は「第1」及び「第2」のシステイン残基を有することなく、「第3」のシステイン残基のみを有してもよい。
本発明において、「IL-2誘導体」はIL-2変異体、並びにIL-2変異体及び他の分子によって形成される複合体を含む。IL-2変異体は、野生型IL-2に基づいての突然変異(例えば、点突然変異又は挿入突然変異)によって形成される分子である。
本発明において、「IL2Rα」はインターロイキン-2受容体αであり、「α受容体サブユニット」とも呼ばれる。「IL2Rβ」はインターロイキン-2受容体βであり、「β受容体サブユニット」とも呼ばれる。「IL2Rγ」はインターロイキン-2受容体γであり、「γ受容体サブユニット」とも呼ばれる。「IL2Rβγ」はインターロイキン-2受容体β及び受容体γによって形成される複合体であり、「β及びγ受容体サブユニット複合体」とも呼ばれる。
従来の技術では、IL-2とα受容体との結合を低下させ、又は排除するために、IL-2とα受容体との結合表面内のアミノ酸を簡単に突然変異させる。
本発明の具体的な実施形態において、別のシステイン残基を導入する手段を採用し、IL-2分子内部にジスルフィド結合を新たに形成させ、又は、分子間ジスルフィド結合を介してIL-2を別の遮断モジュールと複合体を形成させ、これによって、IL-2とα受容体との結合部位を部分的遮断又は完全遮断すると同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体との結合に影響を及ぼさない。
1つ目の具体的な実施形態では、第1のシステイン残基と第2のシステイン残基を導入することによって、IL-2分子内ジスルフィド結合を形成させ、IL-2誘導体を構造上からさらに安定させ、α受容体との結合面を破壊する障壁を形成することもできる。
第1のシステイン残基と第2のシステイン残基を導入する方法は、野生型IL-2に基づいて適切な点突然変異を行うことである。第1のシステイン残基と第2のシステイン残基を導入する必要がある位置に関して、主に以下の方法によって決定する。
1)第1及び第2のシステイン残基の位置は、IL-2とα受容体との結合面上のアミノ酸残基又はその付近のアミノ酸残基である。IL-2とα受容体との結合面上のアミノ酸残基は、第37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68及び72位のアミノ酸位置である。
2)IL-2の構造及び原子間の距離を充分に考慮する。
3)生物情報学及び蛋白質工学の設計によって、上記のアミノ酸残基の周辺で、残基の質量中心の距離ベクトルによって判断し、分子内ジスルフィド結合を形成できるが、IL-2分子間ジスルフィド結合を形成しにくい又は形成しない、2つの適切な部位を見つける。
適切な部位を決定した後、突然変異により元のアミノ酸残基を第1のシステイン残基及び第2のシステイン残基に突然変異させる。通常の転写及び翻訳を経て、突然変異したIL-2誘導体(及びIL-2変異体)が分子内ジスルフィド結合を形成する。
いくつかの実施例において、IL-2第125位に存在する自由システインを変異させ、分子間ジスルフィド結合の形成を妨げることを防止する。
いくつかの実施形態において、設計によって得られたIL-2変異体のアミノ酸配列は表1によって示される。
Figure 2023514003000002
Figure 2023514003000003
発現宿主は、E.Coli 又は哺乳動物細胞であってよい。
2つ目の具体的な実施形態では、IL-2が分子間ジスルフィド結合によって遮断モジュールと複合体を形成し、IL-2とα受容体との結合面を完全又は部分的に遮断し、さらにIL-2と内因性α受容体との結合をブロックする。IL-2と遮断モジュールとの間のジスルフィド結合は、野生型IL-2に第3のシステイン残基を導入し、遮断モジュールに第4のシステイン残基を有する又は導入したことによって、第3のシステイン残基と第4のシステイン残基との間に形成される。
1つの実施形態において、遮断モジュールはα受容体の細胞外セグメントである。野生型α受容体の細胞外セグメントのアミノ酸配列は、SEQ ID NO. 25によって示される。天然状態では、α受容体とIL-2との結合は安定しないため(解離係数Kdが高い)、安定したヘテロダイマーを形成することができず、β及びγ受容体サブユニットと共同してIL-2の高親和性受容体を構成しなければならない。そのため、2種の野生型の分子の共発現によって安定した複合体を形成することができない。しかし、野生型IL-2に第3のシステイン残基を導入し、α受容体の細胞外セグメント(CD25-ECD)に第4のシステイン残基を導入し、第3のシステイン残基と第4のシステイン残基との間に形成されたジスルフィド結合を介して、IL-2誘導体及びα受容体の細胞外セグメント(CD25-ECD)によって複合体を形成させ、IL-2と内因性α受容体との結合をブロックする。
野生型α受容体の細胞外セグメントのアミノ酸配列は、SEQ ID NO. 25によって示される。
ELCDDDPPEIPHATFKAMAYKEGTMLNCECKRGFRRIKSGSLYMLCTGNSSHSSWDNQCQCTSSATRNTTKQVTPQPEEQKERKTTEMQSPMQPVDQASLPGHCREPPPWENEATERIYHFVVGQMVYYQCVQGYRALHRGPAESVCKMTHGKTRWTQPQLICTG;
野生型α受容体の細胞外セグメントのヌクレオチド配列は、SEQ ID NO. 145によって示される。
導入する必要がある第3のシステイン残基及び第4のシステイン残基の位置に関して、主に以下の方法によって決定する。
1)第3のシステイン残基の位置は、IL-2とα受容体との結合面におけるアミノ酸残基又はその付近のアミノ酸残基である。IL-2とα受容体との結合面におけるアミノ酸残基は、第37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68及び72位アミノ酸位置である。
2)生物情報学及び蛋白質工学の設計によって、IL-2とα受容体細胞外領域(CD25-ECD)で、残基の質量中心の距離ベクトルによって判断し、適切な結合面部位を見つける。当該突然変異は蛋白質の構造への影響はない。
適切な部位を決定した後、突然変異によりIL-2における元のアミノ酸残基を第3のシステイン残基に、α受容体細胞外領域(CD25-ECD)における元のアミノ酸残基を第4のシステイン残基に突然変異させる。IL-2及びα受容体細胞外領域の変異体が共発現し、転写及び翻訳を経て、IL-2とα受容体細胞外領域との間でジスルフィド結合を形成でき、完全に新しい分子IL-2/CD25-ECDヘテロダイマー(heterodimer)を形成する。当該複合体は体内の内因性α受容体と結合できないが、β及びγ受容体サブユニット複合体と結合することができるため、Tregを活性化しない目的を達成する。
1つの実施例において、IL-2の第125位にある自由システインを突然変異させ、システイン突然変異を有するα受容体の細胞外セグメント及びIL-2において別のジスルフィド結合を形成することを回避し、α受容体及びIL-2ダイマーの形成への影響を防ぐ。
いくつかの実施形態において、設計によって得られたIL-2変異体及びCD25-ECD変異体のアミノ酸配列は表2によって示される。
Figure 2023514003000004
Figure 2023514003000005
Figure 2023514003000006
Figure 2023514003000007
発現宿主は、哺乳動物細胞(HEK293又はCHO)である。
実施例1 IL-2(C125A)、IL-2変異体及びIL-2複合体の調製
本実施例では、IL-2 wt(C125A)、IL-2変異体1~4及びIL-2複合体1~4を選び、それぞれ発現させ、分子のC末端が有するHPC4タグによって精製及び調製した。
1.1発現プラスミドの構築
IL-2 wt C125A (SEQ ID NO. 74)、IL-2変異体1~4、及びIL-2複合体1~4(IL-2複合体におけるIL-2 Pair 1~4及びCD25-ECD Pair 1~4)を有する遺伝子を合成するように、蘇州金唯智生物科学技術有限会社に依頼した。そして、『分子クローニング』に記載の手順に従って、オーバーラップPCRをし、標的断片を取得した。次に、断片とpTT5ユニバーサルベクターとの組換え結合をし、DH10B形質転換、配列決定及び細菌保存を行い、必要なIL-2 wt(C125A)、IL-2変異体1~4及びIL-2複合体1~4のプラスミド(IL-2複合体におけるIL-2 Pair 1~4のプラスミド及びCD25-ECD Pair 1~4のプラスミド)を得た。又は『Agilent Quik Change Lightning Site-Directed Mutagenesis Kit』に記載の手順に従って、PCR、DpnI消化、DH10B形質転換、配列決定及び細菌保存を行い、必要なIL-2 wt(C125A)、IL-2変異体1~4及びIL-2複合体1~4のプラスミドを得た。
1.2プラスミド抽出及びHEK293細胞の準備
1.2.1プラスミド抽出
『Qiagen Mini-prep Kit』と『Qiagen Endofree Maxi-prep Kit』に記載の手順に従って、IL-2 wt(C125A)、IL-2変異体1~4及びIL-2複合体1~4のプラスミドの製造を行った。
1.2.2 HEK293細胞の準備
密度が1-1.2×10^6/mlである新たに継代したHEK293細胞(National Research Council,Canada)を一過性発現に使用した。
1.3 HEK293一過性発現
1.3.1試薬調製
A)G418溶液について、250mgのGeneticinTMをはかり、4.5mlの超純水を加え、溶解させ、超純水を5mlに定容し、0.22umの濾過膜で濾過し、-20℃で保存した。
B)PEI溶液について、50mgのPEIをはかり、45mlの超純水に加え、溶解させ、1M NaOHでpHを7.0に調整し、超純水を50mlに定容し、0.22umの濾過膜で濾過し、-20℃で保存した。
C)培地について、1LのFreeStyleTM 293 Expression Mediumに、10mlのPluronicdTM F-68及び500ulのG418を加えた。
D)プラスミドを2mlの脱エンドトキシン遠心管の中に予め準備した。
E)トランスフェクションに必要な体積に応じて、新たに継代した1-1.2×106個/mlの細胞懸濁液を準備した。
1.3.2トランスフェクション試薬-プラスミド複合体の調製
A液:プラスミド 1ug/ml + Opti-MEMTM 33.3ul/ml
B液:PEI 2ug/ml + Opti-MEMTM 33.3ul/ml
B液をA液に入れ、均一に混合し、10分間インキュベートした後、細胞懸濁液を加えた。
トランスフェクションにおいて、IL-2 wt(C125A)及びIL-2変異体1~4のプラスミドをそれぞれ単独にトランスフェクションした。IL-2複合体1~4のプラスミドは、2種のプラスミドを混合してからトランスフェクションした。
1.3.3液体の交換
115rpm、36.8℃、5% CO2 で4時間培養した後、800gで5分間遠心分離し、F68及びG418を添加していないFreeStyleTM 293 Expression Mediumに換えた。
1.3.4培養の発現及び採取
115rpm、36.8℃、5% CO2 で5日間培養した後、8500rpmで15分間遠心分離し、細胞上清を収集した。
1.4精製調製
すべてのIL-2関連の誘導体のC末端がHPC4タグを有するため、HPC4抗体と結合した充填剤を用いてアフィニティ精製ができ、そして、ゲル濾過クロマトグラフィー(superdex200)を経て、さらに精製して、純度の高い蛋白質を得た。『分子クローニング』に記載の方法に従って、SDS-PAGE分析をした。
結果を図1に示した。プラスミドを細胞にトランスフェクションした後、いずれもIL-2 wt(C125A)、IL-2変異体1~4及びIL-2複合体1~4に対応するタンパク質及び複合体が生成され、プラスミド構築、蛋白質発現及び精製が成功したことを示している。
実施例2 バイオレイヤー干渉法(biolayer interferomeory, BLI)によるIL-2 wt(C125A)、IL-2変異体1~4及びIL-2複合体1~4のそれぞれとIL2Rβγ及びIL2Rαとの親和性の測定
1、試験材料
試験で用いられる蛋白質は、いずれも北京志道生物科学技術有限会社で生産されたものであり、IL2Rα-his(北京志道生物科学技術有限会社から購入)、IL2Rβγ-Fc(北京志道生物科学技術有限会社から購入)及びIL2変異体は、HEK293の一過性発現及びアフィニティ精製によって得た。緩衝液の配合は、10mM HEPES、150mM塩化ナトリウム、3 mM EDTA、0.1% BSA 及び0.05% Tween 20とした。ProAセンサ(Pall Fortebio社、製品番号#18-5010)、HISIKセンサ(Pall Fortebio社、製品番号#18-5120)及びPall Fortebio 社で生産されたOctet RED96であるBLI設備があった。データ取得及び分析作業はそれぞれ、Data acquisition 11.0及び Data analysis 11.0のソフトウェアで行った。
2、試験方法
1)IL2Rβγ-Fcの準備
IL2Rβγ-Fcを緩衝液で濃度10ug/mlに希釈し、96ウェルアッセイプレートの2列目に加え、制御プログラムを、ローディング、600秒に設定した。
2)IL2Rα-hisの準備
IL2Rα-hisを緩衝液で濃度10ug/mlに希釈し、96ウェルアッセイプレートの3列目に加え、制御プログラムを、ローディング、600秒に設定した。
3)試料の準備
IL-2誘導体を緩衝液で100nMに希釈し、その後、1.625 nM及び0 nMの濃度まで1:1で下方向に6段階を段階希釈し(合計7段階)、96ウェルアッセイプレートの5-9列にそれぞれ加え、制御プログラムを、Association、200秒に設定した。96ウェルアッセイプレートの1、4、10及び11列目に緩衝液を加え、12列にPH1.7のグリシンを加え、上記の試料と溶液の試料量はいずれも200ulであった。
4)IL2Rβγ-Fcとの親和性の測定
8つのProAセンサをセンサホルダ1列目のA-Hにそれぞれ配置し、Data acquisition 11.0のソフトウェアにおいて、測定条件を以下のように設定した。1プレウェッティング:ベースライン、60秒、位置は、1列目である。2サイクル測定:2列目:ローディング、600秒。4列目:ベースライン1、60秒。試料5~9列:Association、200秒、10列目:Dissociation、600秒。11列目:中和。12列目:再生。
5)IL2Rαとの結合の測定
8つのHISIKセンサをセンサホルダ2列目のA-Hにそれぞれ配置し、Data acquisition 11.0のソフトウェアにおいて、測定条件を以下のように設定した。 1プレウェッティング:ベースライン、60秒、位置は、1列目である。2サイクル測定:3列目:ローディング、600秒。4列目:ベースライン1、60秒。試料5~9列:Association、200秒、10列目:Dissociation、600秒。11列目:中和。12列目:再生。
6)データ分析
Data analysis 11.0のソフトウェアを用いてデータを分析した。0濃度を対照としてバックグラウンドを差し引き、Fitting curveによってKD値を計算した。
3、結果
図2に示すように、IL-2誘導体とIL2Rα受容体との結合曲線からみると、IL-2変異体1のみがIL2Rα受容体との結合を大きく低下させ、そのほかのIL-2誘導体はほとんどIL2Rα受容体と結合しないことがわかった。図3に示すように、IL-2誘導体とIL2Rβγ受容体との結合曲線からみると、IL-2wt C125Aと比較して、いずれも顕著な変化がないことがわかった。
試験例3 T細胞促進の増殖実験
CTLL-2(T細胞)の増殖実験は一般的に応用される細胞レベルでインターロイキン刺激免疫細胞活性を測定する実験である。そのため、ここでは、CTLL-2細胞の増殖実験を通して、IL-2誘導体の生物学的活性を見た。
1)CTLL-2細胞の準備:FBSとRat-T-Stimとを含む培養液で細胞を再懸濁した。
2)試料のローディング:各ウェルに0.1 mlで、細胞を96ウェル培養プレートに播種した。同時に、測定する試料IL-2誘導体11、18、21及び28のタンパク質(すなわち、実施例1で調製したタンパク質)をそれぞれ連続希釈し、各ウェルに0.1 mlを加え、希釈濃度ごとにいずれも3ウェルを設けた。また、培養液対象ウェル(100 ul細胞+100 ul培養液)を設けた。37度、5%CO2で72時間インキュベートした。
3)MTS添加:各ウェルに20μlのCellTiter96(登録商標) AQueous One Solution Reagentを加え、37度、5%CO2で2~4時間インキュベートした。
4)測定:マイクロプレートリーダーで波長490 nmにおける吸光度(A)を測定し、EC50値を計算した。
5)結果:代表的なIL-2複合体2及びIL-2変異体4を選び、これらはいずれもCTLL-2(T細胞)の増殖活性を有し、β及びγ受容体サブユニット複合体のシグナル伝達機能に大きく影響していないことがわかった(図4)。

Claims (35)

  1. IL-2誘導体であって、前記IL-2誘導体は、野生型IL-2に基づいて少なくとも1つのシステイン残基を導入し、IL-2誘導体とα受容体サブユニットとの結合面を部分的遮断又は完全遮断し、それと同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体に対する親和性を実質的に保持することを特徴とするIL-2誘導体。
  2. 野生型IL-2に基づいて導入された少なくとも1つのシステイン残基は、
    a)IL-2誘導体の分子内ジスルフィド結合を形成できる、又は、
    b)IL-2誘導体を分子間ジスルフィド結合によって遮断モジュールと結合させることができることを特徴とする請求項1に記載のIL-2誘導体。
  3. 前記導入された少なくとも1つのシステイン残基は、点突然変異の形式によって導入された少なくとも1つのシステイン残基であることを特徴とする請求項2に記載のIL-2誘導体。
  4. 野生型IL-2に基づいて点突然変異の形式によって第1のシステイン残基と第2のシステイン残基が導入され、前記第1のシステイン残基と前記第2のシステイン残基のうちの1つ又は2つが、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸又はその付近のアミノ酸であることを特徴とする請求項3に記載のIL-2誘導体。
  5. 前記第1のシステイン残基は野生型IL-2の第37位、第38位、第41位、第42位、第43位、第44位、第45位、第61位、第62位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸であり、前記第2のシステイン残基は野生型IL-2の第61位、第62位、第65位、第68位、第72位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸であることを特徴とする請求項4に記載のIL-2誘導体。
  6. 前記第1のシステイン残基は、K35C、L36C、R38C、M39C、L40C、T41C、F42C、K43C、F44C及びE61Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異であることを特徴とする請求項4に記載のIL-2誘導体。
  7. 前記第2のシステイン残基は、V69C、E62C、P65C、T111C、Y107C、A112C、T113C、I114C、L72C及びA73Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異であることを特徴とする請求項4に記載のIL-2誘導体。
  8. 分子内ジスルフィド結合を形成する第1のシステイン残基及び第2のシステイン残基の組み合わせは、M39C及びV69C、F44C及びE62C、F44C及びP65C、F42C及びV69C、E61C及びY107C、F42C及びP65C、F42C及びT111C、F42C及びA112C、F42C及びT113C、T41C及びA112C、L40C及びA112C、L40C及びT113C、L40C及びI114C、M39C及びL72C、M39C及びA73C、R38C及びV69C、R38C及びL72C、L36C及びV69C、L36C及びL72C、L36C及びA73C、K35C及びV69C並びにK43C及びA112Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異の組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載のIL-2誘導体。
  9. 前記第1のシステイン残基と前記第2のシステイン残基の残基質量中心距離ベクトルは6オングストローム未満であることを特徴とする請求項4に記載のIL-2誘導体。
  10. 野生型IL-2に基づいて点突然変異の形式によって第3のシステイン残基が導入され、前記第3のシステイン残基は、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸又はその付近のアミノ酸であることを特徴とする請求項3に記載のIL-2誘導体。
  11. 前記第3のシステイン残基は野生型IL-2の第37位、第38位、第41位、第42位、第43位、第44位、第45位、第61位、第62位、第65位、第68位、第72位のアミノ酸又はその付近のアミノ酸であることを特徴とする請求項10に記載のIL-2誘導体。
  12. 前記第3のシステイン残基は、P34C、K35C、T37C、R38C、T41C、K43C、F44C、Y45C、E61C、E62C、K64C、P65C、E68C及びL72Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異であることを特徴とする請求項10に記載のIL-2誘導体。
  13. 前記遮断モジュールに、第4のシステイン残基を有し、又は導入され、前記IL-2誘導体における第3のシステイン残基と前記遮断モジュールにおける第4のシステイン残基によって、分子間ジスルフィド結合が形成できることを特徴とする請求項10に記載のIL-2誘導体。
  14. 前記第3のシステイン残基と前記第4のシステイン残基の残基質量中心距離ベクトルは6オングストローム未満であることを特徴とする請求項13に記載のIL-2誘導体。
  15. 前記遮断モジュールはα受容体サブユニットの細胞外セグメントであることを特徴とする請求項13に記載のIL-2誘導体。
  16. 点突然変異の形式によって野生型IL-2の第125位のシステイン残基を他のアミノ酸残基に変換することを特徴とする請求項3に記載のIL-2誘導体。
  17. 野生型IL-2の第125位の点突然変異はC125Aであることを特徴とする請求項16に記載のIL-2誘導体。
  18. 前記IL-2誘導体のアミノ酸配列は、SEQ ID NO. 3 ~ SEQ ID NO. 24によって示され、又はSEQ ID NO. 26~40によって示されることを特徴とする請求項3に記載のIL-2誘導体。
  19. 複合体であって、
    1)野生型IL-2に基づいて第3のシステイン残基を導入したIL-2誘導体と、
    2)第4のシステイン残基を有する又は導入した遮断モジュールとを含み、
    前記IL-2誘導体における第3のシステイン残基と前記遮断モジュールにおける第4のシステイン残基によって分子間ジスルフィド結合を形成することにより、IL-2と遮断モジュールとの複合体が形成され、IL-2誘導体とα受容体サブユニットとの結合面を部分的遮断又は完全遮断すると同時に、β及びγ受容体サブユニット複合体に対する親和性を実質的に保持することを特徴とする複合体。
  20. 前記第3のシステイン残基は、野生型IL-2とα受容体サブユニットとの結合面に関連するアミノ酸又はその付近のアミノ酸であることを特徴とする請求項19に記載の複合体。
  21. 前記第3のシステイン残基と前記第4のシステイン残基の残基質量中心距離ベクトルは6オングストローム未満であることを特徴とする請求項20に記載の複合体。
  22. 前記第3のシステイン残基は、P34C、K35C、T37C、R38C、T41C、K43C、F44C、Y45C、E61C、E62C、K64C、P65C、E68C及びL72Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異であることを特徴とする請求項19に記載の複合体。
  23. 前記遮断モジュールはα受容体サブユニットの細胞外セグメントであり、そのアミノ酸配列は、SEQ ID NO.25によって示されることを特徴とする請求項19に記載の複合体。
  24. α受容体サブユニットの細胞外セグメントにおける前記第4のシステイン残基は、D4C、D5C、M25C、N27C、R35C、R36C、K38C、S39C、G40C、S41C、L42C、I118C、Y119C及びH120Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異であることを特徴とする請求項23に記載の複合体。
  25. 分子間ジスルフィド結合を形成する第3のシステイン残基及び第4のシステイン残基の組み合わせは、T41C及びN27C、P34C及びD4C、E68C及びL42C、Y45C及びR35C、R38C及びH120C、L72C及びM25C、E61C及びS39C、T41C及びI118C、K35C及びD4C、T37C及びD4C、R38C及びD4C、R38C及びD5C、T41C及びL42C、T41C及びY119C、K43C及びR35C、K43C及びR36C、F44C及びL42C、K43C及びL42C、E61C及びK38C、E62C及びK38C、K64C及びS39C、K64C及びG40C、K64C及びS41C、並びにP65C及びK38Cからなる群から選択されるアミノ酸点突然変異の組み合わせであることを特徴とする請求項23に記載の複合体。
  26. 野生型IL-2の第125位の点突然変異はC125Aであることを特徴とする請求項19に記載の複合体。
  27. 前記IL-2誘導体のアミノ酸配列と前記α受容体サブユニットの細胞外セグメントの配列の組み合わせは、SEQ ID NO. 26及びSEQ ID NO. 50、SEQ ID NO. 27及びSEQ ID NO. 51、SEQ ID NO. 28及びSEQ ID NO. 52、SEQ ID NO. 29及びSEQ ID NO. 53、SEQ ID NO. 30及びSEQ ID NO. 54、SEQ ID NO. 31及びSEQ ID NO. 55、SEQ ID NO. 32及びSEQ ID NO. 56、SEQ ID NO. 33及びSEQ ID NO. 57、SEQ ID NO. 34及びSEQ ID NO. 58、SEQ ID NO. 35及びSEQ ID NO. 59、SEQ ID NO. 36及びSEQ ID NO. 60、SEQ ID NO. 37及びSEQ ID NO. 61、SEQ ID NO. 38及びSEQ ID NO. 62、SEQ ID NO. 39及びSEQ ID NO. 63、SEQ ID NO. 40及びSEQ ID NO. 64、SEQ ID NO. 41及びSEQ ID NO. 65、SEQ ID NO. 42及びSEQ ID NO. 66、SEQ ID NO. 43及びSEQ ID NO. 67、SEQ ID NO. 44及びSEQ ID NO. 68、SEQ ID NO. 45及びSEQ ID NO. 69、SEQ ID NO. 46及びSEQ ID NO. 70、SEQ ID NO. 47及びSEQ ID NO. 71、SEQ ID NO. 48及びSEQ ID NO. 72、並びにSEQ ID NO. 49及びSEQ ID NO. 73からなる群から選択される組み合わせであることを特徴とする請求項23に記載の複合体。
  28. 単離されたポリヌクレオチドであって、請求項1~18のいずれか1項に記載のIL-2誘導体をコードし、又は請求項19~27のいずれか1項に記載の複合体をコードすることを特徴とする単離されたポリヌクレオチド。
  29. 請求項28に記載の単離されたポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発現ベクター。
  30. 請求項28に記載の単離されたポリヌクレオチドを含むことを特徴とする宿主細胞。
  31. 請求項1~18のいずれか1項に記載のIL-2誘導体又は請求項19~27のいずれか1項に記載の複合体、及び薬理学的に許容される担体を含むことを特徴とする組成物。
  32. 請求項1~18のいずれか1項に記載のIL-2誘導体又は請求項19~27のいずれか1項に記載の複合体の、疾患を治療するための薬物又は製剤の製造における用途。
  33. 請求項1~18のいずれか1項に記載のIL-2誘導体又は請求項19~27のいずれか1項に記載の複合体の、個体の免疫系を刺激するための組成物の製造における用途。
  34. 前記IL-2誘導体の発現に適する条件下で、請求項30に記載の宿主細胞を培養することを含むことを特徴とするIL-2誘導体の生成方法。
  35. 前記複合体の発現に適する条件下で、請求項30に記載の宿主細胞を培養することを含むことを特徴とする複合体の生成方法。
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