JP2023513186A - (r)-2-アミノブタン酸からのs-ベフルブタミドの合成プロセス - Google Patents

(r)-2-アミノブタン酸からのs-ベフルブタミドの合成プロセス Download PDF

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Abstract

(R)-2-アミノブタン酸を亜硝酸アルカリ金属化合物及び臭化水素酸によって処理することによって調製される(R)-2-ブロモブタン酸から、化合物S-1を調製するための方法が開示される。【化1】TIFF2023513186000100.tif29170

Description

本発明は、ベフルブタミド(beflubutamid)の(S)-鏡像異性体を調製する方法に関する。
特許文献1は、除草性化合物として式1のN-ベンジル-2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-ブタン酸アミドを開示する。それはアミド部分の2-炭素において単一不斉中心を有し、したがって、キラル分子であることが可能である。
Figure 2023513186000002
ラセミ体のこの化合物は、穀類の双子葉雑草の出現前後の防除のための土壌除草剤として、通称ベフルブタミドで市販されている。それは、カロチノイドの生合成に関与する酵素フィトエン-デサチュラーゼを阻害する。カロチノイドの減少によって、クロロフィルの光酸化、及び影響を受ける雑草の漂白/萎黄病が導かれる。
また、特許文献1は、(-)-光学異性体はラセミ混合物より除草的に活性であることを開示する。より活性の鏡像異性体は、化合物S-1として示される(S)-構成を有するものとして識別されている(非特許文献1及び非特許文献2)。
Figure 2023513186000003
米国特許第4,929,273号明細書
Environ.Sci.Technol.2013,47,6806-6811 Environ.Sci.Technol.2013,47,6812-6818
上記の参照文献に開示される方法は所望の化合物S-1を提供することができるが、特に商業的規模で材料を提供する方法の開発において、継続的に改善が求められている。したがって、よりコストが低いか、より効率的であるか、よりフレキシブルであるか、又はより都合よく実施される新規方法が必要とされ続けている。
実施形態A.本発明は、化合物S-1
Figure 2023513186000004
を化合物R-2
Figure 2023513186000005
から調製する方法であって、化合物R-2が、
化合物R-3
Figure 2023513186000006
を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理することによって調製される方法を提供する。
実施形態B.本発明は、化合物S-1
Figure 2023513186000007
を化合物R-2
Figure 2023513186000008
から調製する方法であって、化合物R-2が、
化合物R-3
Figure 2023513186000009
を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理することによって調製され、
化合物R-2を化合物S-1に変換することをさらに含む方法も提供する。
実施形態C.本発明は、化合物S-1
Figure 2023513186000010
を調製する方法であって、
化合物R-3
Figure 2023513186000011
を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理し、化合物R-2
Figure 2023513186000012
を調製することと、
化合物R-2を化合物S-1に変換することと
を含む、方法も提供する。
実施形態D.本発明は、化合物S-1
Figure 2023513186000013
を調製する方法であって、
化合物R-3
Figure 2023513186000014
を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理し、化合物R-2
Figure 2023513186000015
を調製することと、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
Figure 2023513186000016
を調製することと、
化合物R-8を化合物7(すなわち、ベンジルアミン)
Figure 2023513186000017
によって処理し、化合物R-9
Figure 2023513186000018
を調製することと、
化合物R-9を化合物5(すなわち、4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェノール)
Figure 2023513186000019
によって処理することと
を含む方法も提供する。
本明細書で使用するとき、「含む」(「comprises」、「comprising」、「includes」、「including」、「contains」、「containing」)、「有する」(「has」、「having」)、「を特徴とする」(「characterized by」)という用語、又はそれらのいずれかの変化形は、明示的に指示されたいずれかの制限に従った、非排他的包含を含むことを意図している。例えば、任意の要素を含む組成、混合物、プロセス又は方法は、必ずしもそれらの要素のみに限定されることはなく、そのような組成、混合物、プロセス、又は方法に明示的に指示されなかったり、或いは固有でなかったりする、他の要素も含むことができる。
移行句の「からなる(consisting of)」は、特定されていない、いかなる要素、ステップ、又は成分も排除する。特許請求項において、請求項が、不純物は別として、引用されたものとは異なる物質を包含するようにして閉じているのなら、通常、それと関連している。「consisiting of」という句が、前文の直後というよりは、請求項の主要部の条項の中に現れている場合には、それは、その請求項の中で言及された要素のみを限定する;その他の要素は、全体として、その請求項から排除されることはない。
移行句「から実質的になる(consisting essentially of)」は、文字どおり開示されたものに加えて、物質、ステップ、特徴、成分、又は要素を含む組成、プロセス又は方法を定義するために用いられ、但し、これらの追加の物質、ステップ、特徴、成分、又は要素は、特許請求される発明の基本的な且つ新規な特性に、実質的に影響を及ぼさないことを条件とする。「consisting essentially of」という用語は、「comprising」と「consisting of」の中間を占めている。
出願人が、発明又はその一部を、例えば、「comprising」のようなオープンエンド用語で定義した場合には、(そうではないとの記述がない限り)、その記述は、「consisting essentially of」又は「consisting of」の用語を使用しているそのような発明もまた記述していると解釈するべきであるということは容易に理解されるべきである。
さらに、それとは反対に、明示的に記述されていない限り、「又は(or)」は、包括的な「or」を指すのであって、排他的「or」を指すのではない。例えば、条件「A又はB(A or B)」は、以下のいずれかにより満たされる:Aが真であり(又は存在し)且つBが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在しない)且つBが真である(又は存在する)、並びに、AとBの両方が真である(又は存在する)。
さらに、本発明の要素又は成分に先行する、不定冠詞の「a」及び「an」は、その要素又は成分の場合(すなわち、出現)の数に関しては非限定的であるものとする。したがって、「a」及び「an」は、1つ、又は少なくとも1つを含むと読み取るべきであり、その要素又は成分のそのような単数の語形には、その数が単数を意味していることが明らかではない限り、複数もまた含まれる。
本明細書で使用される場合、「適切である」という用語は、そのように記載された実体又は状態が、示された状況又は環境での使用に適切であることを示す。本明細書で使用される場合、「処理」又は「処理すること」という用語は、他の材料、化学物質又は化合物の現在の状態を変更するために化学物質又は化学プロセスを使用することを意味する。「変換する」という用語は、化合物などの実体に、構造、形態、特徴又は機能における変化を引き起こすことを指す。例えば、上記で定義されるように、第1の式又は構造の化合物は、1つ以上の処理を含む化学プロセスによって第2の式又は構造の化合物に変換される。
上の説明における、単独、又は「ハロアルカン」などの化合物用語で使用される「アルキル」又は「アルカン」という用語には、直鎖又は分岐鎖アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、又は各種のブチル、ペンチル若しくはヘキシル異性体が含まれる。「アルコキシ」には、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、並びに各種のブトキシ、ペントキシ、及びヘキシロキシ異性体が含まれる。「アルカノール」とは、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール及び各種のブタノール、ペンタノール及びヘキサノール異性体を含むアルカンアルコールをいう。
本明細書で使用される場合、「アルカリ金属」は、リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウム、好ましくは、ナトリウム若しくはカリウム、又は化合物を画定するためにアニオン対イオンと組み合わせて使用される場合などのそのカチオンを含む、周期表の第1属の成分を指す。
単独で、又は「ハロゲナーゼ」などの化合物用語のいずれかでの「ハロゲン」という用語には、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が含まれる。「塩素化剤」という用語は、化合物に塩素原子を導入する試薬を指す。
置換基の中の炭素原子の合計数は、「C~C」の接頭表記によって示されるが、ここでi及びjは、1~6の数である。
「任意選択的に」という用語は、本明細書で使用される場合、任意選択的な状態が存在していても、又はしていなくてもよいことを意味する。例えば、反応が任意選択的に溶媒の存在下で実行される場合、溶媒は存在していても、又はしていなくてもよい。
本発明は、ラセミ混合物と比較して鏡像異性的に富化させた化合物、例えば、式S-1の化合物、又は式S-1の化合物を調製するための本明細書に記載されるプロセスのいずれかの中間体の鏡像異性体を含む。式S-1の化合物、又は式S-1の化合物を調製するための本明細書に記載されるプロセスのいずれかの中間体の本質的に純粋な鏡像異性体も含まれる。
鏡像異性体的に富化させた場合、一方の鏡像異性体が、他のものよりも多い量で存在し、その濃縮の程度は、鏡像異性体過剰率(enantiomeric excess、「ee」)の表現で定義することが可能であるが、それは、(Fmaj-Fmin)*100%として定義され、ここで、Fmajは、混合物中で多い方の鏡像異性体のモル分率であり、Fminは、混合物中のより少ない方の鏡像異性体のモル分率である(例えば、20%の「ee」は、60:40の鏡像異性体の比率に相当する)。
本明細書で使用される場合、特定の異性体の少なくとも80%の鏡像異性過剰、好ましくは少なくとも90%の鏡像異性過剰、より好ましくは少なくとも94%の鏡像異性過剰、少なくとも96%の鏡像異性過剰、又は少なくとも98%の鏡像異性過剰を有する化合物は、不斉中心における支配的な構成次第で、R-又はS-として示される。より支配的な鏡像異性体の本質的に鏡像異性的に純粋な実施形態(>99%ee)が留意される。本明細書で使用される場合、80%未満の鏡像異性過剰を有する化合物は、スケールミック(scalemic)として示される。
本明細書において描かれた分子の描写は、一般に、立体化学を描写するための標準的な慣例に従っている。立体的な配置を描写するために、図の面から立ち上がって観察者の方に向かっている結合は、実線のくさび形で表現され、そのくさび形の幅広い方の末端が、以下に示される通り、図の面から立ち上がって観察者の方に向かう原子に結合されており、基Bは、図の面の上から立ち上がっている。特に示される場合を除き、不斉中心に結合する水素原子は一般に示されない。
Figure 2023513186000020
図の面の下の方に向かい、観察者から離れていく結合は、点線のくさび形で表現され、そのくさび形の広い方の末端が、原子に結合され、観察者からはさらに遠ざかっていき、すなわち、基B’は図の面の下にある。
Figure 2023513186000021
一定の幅の線は、実線又は点線のくさびで示された結合に対して、反対すなわち中性の方向を有する結合を示しており、そして一定の幅の線はさらに、立体配置を規定することを意図しない、分子又は分子の一部にある結合を示している。特に本明細書で使用される場合、不斉中心に結合した一定の幅の線は、その中心のR-及びS-構成が等しい状態も表し、例えば、単一不斉中心を有する化合物はラセミである。ラセミ混合物は、本明細書中、いずれかの特定の化合物に関して意図される場合、それは接頭辞「rac-」で示される。
Figure 2023513186000022
ラセミ混合物又は「rac」
本発明の実施形態には以下が含まれる。
実施形態A1.化合物R-2を化合物S-1に変換する実施形態Aの方法であって、
化合物R-2をC~Cアルカノールによって処理し、式R-4
Figure 2023513186000023
(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
式R-4の化合物を化合物5
Figure 2023513186000024
によって処理し、式S-6
Figure 2023513186000025
(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
式S-6の化合物を化合物7
Figure 2023513186000026
によって処理することと
を含む方法による方法。
実施形態A2.化合物R-2を処理して、式R-4の化合物を調製することが、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
Figure 2023513186000027
を調製することと、
化合物R-8をC~Cアルカノール又はその塩によって処理することと
を含む、実施形態A1の方法。
実施形態A3.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態A2の方法。
実施形態A4.RがCHである、実施形態A1~A3のいずれかの方法。
実施形態A5.化合物R-2を化合物S-1に変換する実施形態Aの方法であって、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
Figure 2023513186000028
を調製することと、
化合物R-8を化合物7
Figure 2023513186000029
によって処理し、化合物R-9
Figure 2023513186000030
を調製することと、
化合物R-9を化合物5
Figure 2023513186000031
によって処理することと
を含む方法による方法。
実施形態A6.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態A5の方法。
実施形態B1.化合物R-2を化合物S-1に変換する実施形態Bの方法であって、
化合物R-2をC~Cアルカノールによって処理し、式R-4
Figure 2023513186000032
(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
式R-4の化合物を化合物5
Figure 2023513186000033
によって処理し、式S-6
Figure 2023513186000034
(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
式S-6の化合物を化合物7
Figure 2023513186000035
によって処理することと
を含む方法による方法。
実施形態B2.化合物R-2を処理して、式R-4の化合物を調製することが、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
Figure 2023513186000036
を調製することと、
化合物R-8をC~Cアルカノール又はその塩によって処理することと
を含む、実施形態B1の方法。
実施形態B3.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態B2の方法。
実施形態B4.RがCHである、実施形態B1~B3のいずれかの方法。
実施形態B5.化合物R-2を化合物S-1に変換する実施形態Bの方法であって、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、式R-8
Figure 2023513186000037
の化合物を調製することと、
化合物R-8を化合物7
Figure 2023513186000038
によって処理し、化合物R-9
Figure 2023513186000039
を調製することと、
化合物R-9を化合物5
Figure 2023513186000040
によって処理することと
を含む方法による方法。
実施形態B6.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態B5の方法。
実施形態C1.化合物R-2を化合物S-1に変換する実施形態Cの方法であって、
化合物R-2をC~Cアルカノールによって処理し、式R-4
Figure 2023513186000041
(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
式R-4の化合物を化合物5
Figure 2023513186000042
によって処理し、式S-6
Figure 2023513186000043
(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
式S-6の化合物を化合物7
Figure 2023513186000044
によって処理することと
を含む方法による方法。
実施形態C2.化合物R-2を処理して、式R-4の化合物を調製することが、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
Figure 2023513186000045
を調製することと、
化合物R-8をC~Cアルカノール又はその塩によって処理することと
を含む、実施形態C1の方法。
実施形態C3.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態C2の方法。
実施形態C4.RがCHである、実施形態C1~C3の方法。
実施形態C5.化合物R-2を化合物S-1に変換する実施形態Cの方法であって、
化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
Figure 2023513186000046
を調製することと、
化合物R-8を化合物7
Figure 2023513186000047
によって処理し、化合物R-9
Figure 2023513186000048
を調製することと、
化合物R-9を化合物5
Figure 2023513186000049
によって処理することと
を含む方法による方法。
実施形態C6.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態C5の方法。
実施形態D1.塩素化剤が塩化チオニルである、実施形態Dの方法。
上記の実施形態A1~A6、B1~B6、C1~C6及びD1、並びに本明細書に記載のいずれかの他の実施形態を含む本発明の実施形態は、いずれの様式でも組合せ可能であり、そして実施形態中の変数の説明は、式S-1の化合物のみに関与するのではなく、式S-1の化合物を調製するために有用である出発化合物及び式2~11の中間体化合物にも関与する。
以下のスキーム中、以下の式R-4及びS-6の化合物中のRの定義は、他に明記されない限り、上記の発明の概要及び実施形態の説明において定義された通りである。
本明細書に記載される方法は、式S-1の化合物の効率的且つ確実な合成を提供する。
鏡像異性純度の高い酸を得ることは、触媒不斉合成、クロマトグラフィ分離、抽出分離、膜分離、酵素分離及びジアステレオマー塩分離を含む、いくつかの様式で達成することができる。光学活性1-(1-ナフチル)エチルアミンを使用する2-ハロ酸の分離は開示されている(特開昭61227549号公報)。S-ハロ鏡像異性体と選択的に反応し、鏡像異性純度の高いR-2-ハロブタン酸を生じる、2-ハロ酸デハロゲナーゼ又はハロアルカンデハロゲナーゼによってラセミ2-ハロブタン酸を処理することによって、R-2-ハロブタン酸を得ることもできる(特開平04325096号公報;特開平02238895号公報)。
或いは、官能基相互交換によって、鏡像異性純度の高い別の化合物から所望の酸を得ることができる。この例では、臭化水素酸の存在下、(R)-2-アミノブタン酸のジアゾ化によって、(R)-2-ブロモブタン酸の調製を容易に達成することができる(米国特許第9,145,425号明細書;特開2011093869号公報;Bioorg.Med.Chem.Lett.2008,18,732;J.Med.Chem.2009,52,4443;Helv.Chim.Acta 1983,66,1028;及びJ.Org.Chem.2006,71,3332)。スキーム1にまとめた通り、式S-1の化合物は、式R-2の化合物から調製可能であり、式R-2の化合物は、臭化水素酸の存在下で式R-3の化合物のジアゾ化によって得られる。式S-1の化合物への式R-2の化合物の変換は、本明細書にその後記載されるいくつかの反応順序のいずれかによっても達成可能である。
ジアゾ化は、亜硝酸ナトリウム又は亜硝酸カリウムなどの亜硝酸アルカリ金属を使用して達成可能である。亜硝酸ナトリウムが好ましい。反応は、通常約-10~10℃において、任意選択的にトルエンなどの有機溶媒の存在下、水性混合物中で実行可能である。或いは、臭化水素酸はその場で発生可能である(例えば、硫酸及び臭化ナトリウム又は臭化カリウムの組合せによって)。
或いは、式R-3の化合物の処理は、穏やかな酸性溶媒系中で亜硝酸メチル、亜硝酸アミル又は亜硝酸tert-ブチルなどの亜硝酸アルキルを使用するクネーフェナーゲル(Knoevenagel)条件下で実行され得る。ビス(トリフルオロメタン)-スルホンイミド(CFSONH、(TFSI-H)及び氷酢酸の混合物が温和な酸性剤として使用可能である。
スキーム1
Figure 2023513186000050
特に、キラル中心の構成が維持される。いずれかの理論によって束縛されないが、構成の維持が、その隣接基補助又は隣接基関与がスキーム2に示す反応において役割を果たすことを示唆する。最初に形成されたジアゾニウム種I-10のカルボキシレート基は、SN攻撃によって二窒素を置換し、α-ラクトンI-11を提供することができる。環ひずみのために、α-ラクトンI-11は、第2のSNステップにおいて求核ブロミドイオンによって容易に開放され、生成物化合物R-2を形成する。
スキーム2
Figure 2023513186000051
スキーム3に示すように、酸接触エステル化によるC~Cアルカノールによる処理によって、ゼオライトなどの吸水剤による脱水によって、又はC~Cアルカノールの存在下、アセチルクロリドなどの酸クロリドによる処理によって、化合物R-2を式R-4の化合物に変換することができる(Clinica Chimica Acta 1981,111,91-98)。メチル又はエチルエステルが好ましく、メチルエステルがより好ましい。或いは、塩素化剤による処理によって化合物R-8を調製し、続いて、C~Cアルカノールによる処理によって、化合物R-2を式R-4の化合物に変換することができる。適切な塩素化剤としては、POCl、SOCl、(COCl)又はCOClが含まれる。塩化チオニル(SOCl)は好ましい塩素化剤である。適切な溶媒としては、アセトニトリル、ジクロロエタン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はN,N-ジメチルホルムアミドが含まれる。好ましい溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロエタン、トルエン又はアセトニトリル、より好ましくはトルエンが含まれる。
スキーム3
Figure 2023513186000052
リパーゼ酵素を使用して、化合物rac-4の速度論的分離によって、式R-4の化合物を調製することもできる(CN105063120号明細書)。
図A
Figure 2023513186000053
スキーム4に示すように、塩基の存在下、式R-4の化合物を化合物5によって処理し、式S-6の化合物を提供することができる(特開2011093869号公報を参照されたい)。適切な溶媒としては、アセトニトリル、ジクロロエタン、トルエン、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はN,N-ジメチルホルムアミドが含まれる。好ましい溶媒としては、ジクロロエタン、トルエン、アセトニトリル又はN,N-ジメチルホルムアミド、より好ましくはトルエンが含まれる。反応のために適切な追加的な塩基としては、ナトリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド;又はナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert-ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;又は水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;又は重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩及び重炭酸塩;又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミドなどの塩基;又はトリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンなどの三級アミンが含まれる。好ましい塩基としては、好ましくは水溶液としての水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムが含まれる。
式S-6の化合物を化合物7(すなわち、ベンジルアミン)によって処理し、化合物S-1を提供することができる。好ましくは、処理は、約100~125℃、例えば約110~120℃において、約2~5モル当量、例えば約3モル当量の化合物7と一緒に式S-6の化合物を加熱することを含む。任意選択的に、トルエンなどの溶媒を使用することができる。過剰量のベンジルアミンの除去後、得られる粗製材料をイソプロパノール及び水の混合物から再結晶して、化合物S-1を提供することができる。
スキーム4
Figure 2023513186000054
或いは、スキーム5に示すように、追加的な塩基の存在下、スキーム3で調製された化合物R-8を式7の化合物によって処理し、化合物R-9を調製することができる。適切な溶媒としては、アセトニトリル、ジクロロエタン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はN,N-ジメチルホルムアミドが含まれる。好ましい溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロエタン、トルエン又はアセトニトリル、より好ましくはトルエンが含まれる。反応のために適切な追加的な塩基としては、ナトリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド;又はナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert-ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;又は水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;又は重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩及び重炭酸塩;又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミドなどの塩基;又はトリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンなどの三級アミンが含まれる。好ましい塩基としては、好ましくは水溶液としての水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムが含まれる。
追加的な塩基の存在下、化合物R-9を化合物5によって処理して、化合物S-1を調製することができる。適切な溶媒としては、アセトニトリル、ジクロロエタン、トルエン、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はN,N-ジメチルホルムアミドが含まれる。好ましい溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロエタン、トルエン又はアセトニトリル、より好ましくはトルエンが含まれる。反応のために適切な追加的な塩基としては、ナトリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド;又はナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert-ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;又は水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;又は重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩及び重炭酸塩;又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミドなどの塩基;又はトリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンなどの三級アミンが含まれる。好ましい塩基としては、好ましくは水溶液としての水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムが含まれる。
スキーム5
Figure 2023513186000055
ハロアルカンデハロゲナーゼを使用して、式rac-9の化合物の速度論的分離によって、R-9の化合物を調製することもできる(Adv.Synth.Catal.2011,353,93-44)。
図B
Figure 2023513186000056
いくつかの実施形態において、式R-2、R-4、R-8、R-9及びS-6の化合物のそれぞれを、調製後、及び次のステップに運送する前に単離することができる。或いは、中間化合物を単離することなく、式R-2の化合物から式S-1の化合物への2つ以上のステップを組み合わせることができる。例えば、トルエンを用いて式R-2の化合物を水相から抽出する場合、単離することなく塩素化剤によって処理して、式R-8の化合物を調製することができる。他の実施形態において、式R-8の化合物を単離することなく、式R-2の化合物から式R-6又はR-9の化合物への変換を実行することができる。別の実施形態において、式R-9の化合物を単離することなく、式R-8の化合物を式S-1の化合物に変換することができる。別の実施形態において、式R-8及びR-9の化合物を単離することなく、式R-2の化合物から式S-1の化合物への変換を実行することができる。別の実施形態において、式R-8及びR-4の化合物を単離することなく、式R-2の化合物から式S-8の化合物への変換を実行することができる。別の実施形態において、式R-8、R-4及びS-8の化合物を単離することなく、式R-2の化合物から式S-1の化合物への変換を実行することができる。
式1~11の化合物の調製に関して上記されたいくつかの試薬及び反応条件は、中間体中に存在する特定の官能性とは両立し得ないことが認識される。それらの場合においては、合成への、一連の保護/脱保護採用、又は官能基の相互転換が、所望の反応生成物を得る手立てとなるであろう。保護基の使用及び選択は、化学合成に精通する者には明らかであろう(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.;Wiley:New York,1991を参照されたい)。当業者は、いくつかの場合においては、式1~11の化合物の合成を完成させるためには、いずれかの個々のスキームにおいて示された所与の試薬を導入した後で、詳しくは記述されていない追加の通常の合成ステップを実施することが必要となり得ることを認識するであろう。また、当業者は、式1~11の化合物を調製するために提示された特定の順序とは違う順序で、上述のスキームで説明されたステップを組み合わせて実施することが必要となり得ることを認識するであろう。さらに当業者は、本明細書に記載の式1~11の化合物及び中間体を、各種の求電子性反応、求核性反応、ラジカル反応、有機金属反応、酸化反応及び還元反応にかけて、置換基を加えたり、又は既存の置換基を変性したりすることも可能であることも認識するであろう。
先の記述を使用する当業者は、余分な努力をしなくても、本発明を、その最大限まで利用することが可能であると考えられる。したがって、以下の実施形態は、単なる例として構成され、本開示をいずれかの様式で限定するものではない。以下の実施例におけるステップは、合成変換全体におけるそれぞれのステップのための手順を説明するものであり、そしてそれぞれのステップのための出発物質は、必ずしも、その手順が他の実施例又はステップで記述されている、特定の調製操作によって調製される必要はない。パーセントは重量による。略語「h」は、「時間」を表す。略語「GCA」は「ガスクロマトグラフィ分析」を表し、そして略語「LCA」は「液体クロマトグラフィ分析」を表す。
合成実施例1
ステップ1:(R)-2-ブロモブタン酸の調製
撹拌器、滴下漏斗、冷却器及び温度計ポケットを備えた1リットルの丸底フラスコに、(R)-2-アミノブタン酸(42.8g、0.40モル)及び臭化水素酸(40%水溶液、244.0g、1.20モル)を装填した。得られた混合物を-10~0℃に冷却した。反応混合物を-10~0℃に維持しながら、3時間かけて亜硝酸ナトリウムの水溶液(26.3%水溶液、41.4g、0.60モル)を反応混合物に滴下して添加した。添加の完了後、混合物を1時間撹拌した。トルエン(3×240g)を用いて水層を抽出した。25℃において、34%HCl(124.0g、1.15モル)によって水層を酸性化した。トルエン(660g)を添加し、得られた混合物を-10~0℃で1時間撹拌した。トルエン(4×230g)を用いて-10~0℃で水層を抽出した。組み合わせた有機相を40~50℃で乾固するまで濃縮し、91%の純度(LCA)及び82~85%の収率、ee96~97%で表題の化合物(128g)を得た。
ステップ2:(R)-2-ブロモブタン酸クロリドの調製
撹拌器、冷却器、温度計ポケット、滴下漏斗、窒素インレット及びスクラバーを備えた3リットルの丸底フラスコを窒素洗浄し、そして撹拌しながら、トルエン(210g)溶液中のR-2-ブロモブタン酸(210.73g)、すなわち、ステップ1の表題の化合物の溶液を装填した。溶液を約48~50℃まで加熱した。これに、塩化チオニル(126.3g)を48~50℃で1.5~2時間かけて、滴下漏斗を通して添加した。反応から発生する二酸化硫黄及び塩酸ガスを水酸化ナトリウム水溶液中へと洗浄した。反応終了まで反応物質を60℃で加熱し、そして減圧下で濃縮した。トルエン溶液中の(R)-2-ブロモブタン酸クロリド(439g)が得られた。GCAによる純度は99.3%であり、eeは95.1%であり、そして収率は(R)-2-ブロモブタン酸から99%であった。
ステップ3:(R)-2-ブロモ-N-ベンジルブタンアミドの調製
撹拌器、冷却器、温度計ポケット、滴下漏斗及び窒素インレットを備えた3リットルの丸底フラスコに、撹拌しながら、トルエン(744g)中の(R)-2-ブロモ酪酸クロリド(443.5g)の溶液を装填した。溶液を-2~3℃まで冷却した。この溶液に、ベンジルアミン(118.5g)を-2~3℃で1~1.5時間かけて、滴下漏斗を通して添加した。次いで、水酸化ナトリウム水溶液(440g)を-2~3℃で1時間かけて、滴下によって添加した。反応終了まで反応物質を-2~3℃で撹拌し、次いで、相分離に備えた。有機相を分離した。トルエンを用いて水相を抽出し、そして有機相を組み合わせ、水で洗浄した。組み合わせた有機相を蒸発乾固させ、表題の化合物(256g)を得た。GCAによる純度は98.74%であり、eeは94%であり、そして収率は98.7%であった。
ステップ4:(2S)-N-ベンジル-2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-ブタン酸アミドの調製
撹拌器、冷却器、温度計ポケット、減圧アウトレット及び共沸水除去機構を備えた3リットルの丸底フラスコに、撹拌しながら、4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェノール(253.5g)、水酸化ナトリウム(100g)及びトルエン(500g)を装填した。反応混合物を55~60℃まで加熱し、そして減圧下で水を共沸蒸留によって除去した。次いで、トルエン(500g)中の(R)-2-ブロモ-N-ベンジルブタンアミド(257g)、すなわち、ステップ3からの表題の化合物の溶液を50~55℃において反応混合物中に添加した。反応終了まで反応物質を85~100℃で加熱した。反応混合物を希釈NaOH溶液で洗浄し、有機相を分離した。トルエンを用いて水相を抽出した。組み合わせた有機相を塩水溶液で洗浄した。トルエン回収のために、塩水で洗浄した有機相を減圧下で乾固するまで処理した。得られた粗製生成物をイソプロピル及び水の混合物中で精製した。99.6%の純度、98.9%のee及び88.5%の収率の固体(317.51g)として、表題の化合物が得られた。

Claims (24)

  1. 化合物S-1
    Figure 2023513186000057
    を化合物R-2
    Figure 2023513186000058
    から調製する方法であって、化合物R-2が、
    化合物R-3
    Figure 2023513186000059
    を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理することによって調製される方法。
  2. 化合物R-2をC~Cアルカノールによって処理し、式R-4
    Figure 2023513186000060
    (式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
    式R-4の化合物を化合物5
    Figure 2023513186000061
    によって処理し、式S-6
    Figure 2023513186000062
    (式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
    式S-6の化合物を化合物7
    Figure 2023513186000063
    によって処理することと
    を含む方法によって、化合物R-2を化合物S-1に変換する、請求項1に記載の方法。
  3. 化合物R-2を処理して、式R-4の化合物を調製することが、
    化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000064
    を調製することと、
    化合物R-8をC~Cアルカノール又はその塩によって処理することと
    を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項3に記載の方法。
  5. がCHである、請求項2に記載の方法。
  6. 化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000065
    を調製することと、
    化合物R-8を化合物7
    Figure 2023513186000066
    によって処理し、化合物R-9
    Figure 2023513186000067
    を調製することと、
    化合物R-9を化合物5
    Figure 2023513186000068
    によって処理することと
    を含む方法によって、化合物R-2を化合物S-1に変換する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項6に記載の方法。
  8. 化合物S-1
    Figure 2023513186000069
    を化合物R-2
    Figure 2023513186000070
    から調製する方法であって、化合物R-2が、
    化合物R-3
    Figure 2023513186000071
    を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理することによって調製され、
    化合物R-2を化合物S-1に変換することをさらに含む方法。
  9. 化合物R-2をC~Cアルカノールによって処理し、式R-4
    Figure 2023513186000072
    (式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
    式R-4の化合物を化合物5
    Figure 2023513186000073
    によって処理し、式S-6
    Figure 2023513186000074
    (式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
    式S-6の化合物を化合物7
    Figure 2023513186000075
    によって処理することと
    を含む方法によって、化合物R-2を化合物S-1に変換する、請求項8に記載の方法。
  10. 化合物R-2を処理して、式R-4の化合物を調製することが、
    化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000076
    を調製することと、
    化合物R-8をC~Cアルカノール又はその塩によって処理することと
    を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項10に記載の方法。
  12. がCHである、請求項9に記載の方法。
  13. 化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000077
    を調製することと、
    化合物R-8を化合物7
    Figure 2023513186000078
    によって処理し、化合物R-9
    Figure 2023513186000079
    を調製することと、
    化合物R-9を化合物5
    Figure 2023513186000080
    によって処理することと
    を含む方法によって、化合物R-2を化合物S-1に変換する、請求項8に記載の方法。
  14. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項13に記載の方法。
  15. 化合物S-1
    Figure 2023513186000081
    を調製する方法であって、
    化合物R-3
    Figure 2023513186000082
    を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理し、化合物R-2
    Figure 2023513186000083
    を調製することと、
    化合物R-2を化合物S-1に変換することと
    を含む方法。
  16. 化合物R-2をC~Cアルカノールによって処理し、式R-4
    Figure 2023513186000084
    (式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
    式R-4の化合物を化合物5
    Figure 2023513186000085
    によって処理し、式S-6
    Figure 2023513186000086
    (式中、RはC~Cアルキルである)の化合物を調製することと、
    式S-6の化合物を化合物7
    Figure 2023513186000087
    によって処理することと
    を含む方法によって、化合物R-2を化合物S-1に変換する、請求項15に記載の方法。
  17. 化合物R-2を処理して、式R-4の化合物を調製することが、
    化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000088
    を調製することと、
    化合物R-8をC~Cアルカノール又はその塩によって処理することと
    を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項17に記載の方法。
  19. がCHである、請求項16に記載の方法。
  20. 化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000089
    を調製することと、
    化合物R-8を化合物7
    Figure 2023513186000090
    によって処理し、化合物R-9
    Figure 2023513186000091
    を調製することと、
    化合物R-9を化合物5
    Figure 2023513186000092
    によって処理することと
    を含む方法によって、化合物R-2を化合物S-1に変換する、請求項15に記載の方法。
  21. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項20に記載の方法。
  22. 化合物S-1
    Figure 2023513186000093
    を調製する方法であって、
    化合物R-3
    Figure 2023513186000094
    を亜硝酸アルカリ金属及び臭化水素酸によって処理し、化合物R-2
    Figure 2023513186000095
    を調製することと、
    化合物R-2を塩素化剤によって処理し、化合物R-8
    Figure 2023513186000096
    を調製することと、
    化合物R-8を化合物7
    Figure 2023513186000097
    によって処理し、化合物R-9
    Figure 2023513186000098
    を調製することと、
    化合物R-9を化合物5
    Figure 2023513186000099
    によって処理することと
    を含む方法。
  23. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記塩素化剤が塩化チオニルである、請求項20に記載の方法。
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