JP2023512395A - 表面接触抵抗及び反応活性を向上させた構成要素及びその製造方法 - Google Patents

表面接触抵抗及び反応活性を向上させた構成要素及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、電気化学デバイス用の構成要素を開示する。構成要素は、金属基板と、冶金学的結合によって基板の表面に結合された複数の粒子とを含み、粒子は、金属、炭素又はそれらの組み合わせを含み、冶金学的結合は、粒子と基板との間であり、冶金学的結合の総投影面積は、基板の総投影面積の90%未満であり、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、2020年2月26日に出願された米国仮特許出願第62/981,879号の優先権及び米国特許法第35巻119条の下での全ての利益を主張するものであり、その全体の内容がここで参照文献として組み込まれる。
表面電気接触抵抗を低減し、電極反応活性を向上させた構成要素及びその製造方法を提供する。該構成要素は、例えば、電池、燃料電池、又は電解槽用の双極板又は電極であってもよい。
燃料電池、フロー電池又は電解槽の応用において、双極板は隣接するセルを接続するために用いられる。双極板は、内部のオーミック損失を最小限に抑え、耐用期間にわたって動作安定性を維持するために、表面接触抵抗が低く、耐食性が高いことが望ましい。電解槽やフロー電池では、電極反応を効率的に行うために、反応活性の高い電極が望まれている。
接触抵抗と耐食性の組み合わせを向上させた双極板や、反応活性の高い電極等の構成要素の改良が望まれている。
本発明は、電気化学デバイス用の構成要素を開示し、該構成要素は、金属基板と、冶金学的結合によって基板の表面に結合された複数の粒子とを含み、粒子は、金属、炭素又はそれらの組み合わせを含み、冶金学的結合は、粒子と基板との間であり、冶金学的結合の総投影面積は、基板の総投影面積の90%未満であり、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。
本発明は、電気化学デバイス用構成要素の製造方法を開示し、該方法は、金属基板を提供し、金属基板上に、複数の前駆体粒子を含む組成を配置し、ここで前駆体粒子は、コーティングされた基板を提供するために、金属、炭素、金属水素化物又はそれらの組み合わせを含み、前駆体粒子は、基板の総投影面積の90%未満に接触し、前駆体粒子の平均粒径は200μm未満であり、コーティングされた基板を熱処理して前駆体粒子から粒子を形成し、粒子と金属基板との間に形成された冶金学的結合によって粒子を基板に結合して、構成要素を製造することを含み、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。
本開示の上記及び他の利点及び特徴をさらに明確にするために、以下の添付の図面を参照してその実施形態をさらに詳細に説明する。
図1は基板に冶金結合された粒子を含む基板の断面概略図である。 図2は基板上の多孔質コーティングの概略断面図である。 図3は二つの基板及び基板間の冶金学的結合層の概略断面図である。 図4は燃料電池用の打ち抜きステンレス鋼双極板の写真である。 図5はステンレス鋼双極板の断面図である。 図6はチタン基板上にグラッシーカーボン球状粒子を冶金学的に結合させたSEM写真である。 図7は表面に冶金学的に結合された炭素粒子がある場合とない場合のチタン板上にフェルトされた炭素の表面接触抵抗の比較を示す圧縮圧力(ポンド/平方インチ、PSI)に対する接触抵抗(ミリオーム-平方センチメートル、mΩ・cm)のグラフである。 図8はチタン基板に冶金学的に結合されたグラファイト粒子のSEM写真である。 図9はステンレス鋼メッシュに冶金学的に結合されたチタン粒子と粉砕された炭素繊維粒子の複合材料のSEM写真である。 図10はチタン粒子と粉砕された炭素繊維粒子の複合材料の微細構造を示すSEM写真である。 図11はチタン基板に冶金学的に結合されたチタン粒子のSEM写真である。 図12はチタン基板上の多孔質チタンコーティングのSEM写真である。
以下、様々な実施形態が示されている添付の図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、多くの異なる態様で具体化することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されるものではない。しかしながら、これらの実施形態は、本発明を十分にかつ完全に説明するために提供されるものであり、本発明の範囲を当業者には十分に理解するために提供されたものである。なお、同一の参照符号は全体を通して同じ構成要素を示す。
燃料電池、フロー電池、又は電解槽スタックでは、セルを電気的に接続し、隣接するセル内の反応物を分離するために、構成要素(例えば、双極板)を隣接するセルの間に提供する。双極板は、電解槽スタック内の他の構成要素(質量輸送層や電極など)と電気的に接触している。しかし、固体から固体への表面接触は、表面の高い点でのみ発生する。それにより、接触点の数又は接触面積が制限され、その結果、表面の電気的又は熱的接触抵抗が高くなる。表面接触抵抗を低減するための方法は、接触面に軟質材料を用いることである。軟質材料は、圧力下で変形して、接触する構成要素の表面形態に一致させることができ、これにより、二つの構成要素との間の実際の接触面積が増加する。電気的又は熱的接触を強化するための代表的な軟質材料には、銀、金、又はスズが含まれる。しかしながら、このような軟質材料は非常に高価であるか、又は電気化学デバイス(例えば、燃料電池又は電解槽)に適切な化学的安定性又は耐食性を提供することができない。
米国特許第10,435,782号には、表面形態を変更して耐食性材料のマイクロテクスチャ構造を提供し、電気接触抵抗を低減することが開示されている。マイクロテクスチャ表面構造は、圧縮圧力下でのマイクロテクスチャ構造の変形によって構成要素間の実際の接触面積を増加させ、その結果、接触抵抗が低くなる。しかしながら、大量生産のためにそのようなマイクロテクスチャ構造を提供するための低コストで迅速な製造プロセスの開発は困難であることが証明される。同様に、パルスレーザーを使用してマイクロスケール又はナノスケールの表面構造を提供することは、商業的用途には非効率的で高価であることが証明された。
米国特許出願第2018/0309136号には、真空中の静電力を使用して粒子を基板に機械的に結合することが教示されている。さらに評価を行ったところ、粒子と基板との間の機械的に結合した界面は、該界面に沿って腐食しやすく、最終的には結合不良となることがわかった。
また、バインダーによる接着とろう付けも検討されているが、得られた結合は電気化学的用途に適した耐食性を提供しないことが判明した。また、高圧、高温で構成要素同士を圧着する拡散結合も検討されている。しかし、拡散結合は高価であり、適切な耐食性を提供していないことが証明された。
電解槽又はフロー電池では、電極活性が電力と効率に影響を与える可能性がある。反応活性を向上させる一般的な方法は高活性材料を用いて表面積を増加させることである。電気化学デバイスの腐食性の高い動作環境のため、電極反応活性材料と電極基板(通常は金属)との間の結合を改善して、電極の長期耐久性を維持することが望まれる。
本発明者は、冶金学的結合によって粒子を金属基板に結合することにより、電気化学的な用途(燃料電池、フロー電池、電解槽において)での性能を向上させつつ、接触抵抗、反応活性、耐食性の組み合わせを向上させた双極板等の構成要素を提供できることを驚くべきことを見出した。
本発明は、電気化学デバイス用の構成要素を開示し、該構成要素は、金属基板と、冶金学的結合によって基板の表面に結合された複数の粒子とを含み、粒子は、金属、炭素又はそれらの組み合わせを含み、冶金学的結合は、粒子と基板との間であり、冶金学的結合の総投影面積は、基板の総投影面積の90%未満であり、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。
図1には、開示された構成要素の一態様が示され、金属基板11と、該金属基板に冶金学的結合13によって結合された粒子12とが示されている。一態様では、粒子と基板との間の冶金学的結合に加えて、粒子間に冶金学的結合を形成することができる。
金属基板は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr、それらの合金、ステンレス鋼又はそれらの組み合わせを含む。Ti又はステンレス鋼(例えば、316又は304ステンレス鋼)の使用が言及されている。金属基板は、任意の適切な形態を有し、完全に緻密又は多孔質であってもよく、フィルム、トイレ、スクリーン、メッシュ、穿孔フィルム、エキスパンデッドメタル箔、又は微孔性シートの形態であってもよい。
一態様では、エキスパンドメタル、メッシュ、穿孔金属又はスクリーンを基板として使用することができる。基板の開口面積は、基板の総投影面積の10%~90%、20%~80%、30%~70%、又は40%~60%である可能性がある。例えば、複数の層の上記材料を用いて多層基板又は構造又は組成傾斜を形成することができる。チタンフェルト又はチタン焼結体の使用が言及されている。一態様では、微孔性シートを使用することができ、空孔率は、基板の体積に基づいて、30%~95%、40%~90%、50%~85%、又は55%~80%であってもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。
一態様では、粒子は金属又は炭素を含む。一態様では、粒子は、金属を含み、ここで金属は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr又はそれらの合金、又はそれらの組み合わせである。Ti粒子の使用が言及されている。一態様では、粒子は、Ti、Nb、Ta、Ni、Crの金属間化合物、Ti、Nb、Ta、Ni、Crの水素化物、又はそれらの組み合わせを含み得る。金属間化合物又は水素化物は、適切なサイズの粒子の形成に寄与する破壊特性を有していてもよい。図11はチタン基板に冶金学的に結合されたチタン粒子のSEM写真を示す。基材付き粒子の平滑なエッジは、チタン粒子とチタン基材との拡散結合の指標となる。また、粒子凝集体を形成するためのチタン粒子間の結合も示している。
粒子の平均粒径は200ミクロン(μm)未満であってもよく、例えば、3ナノメートル(nm)~200μm、8nm~150μm、10nm~100μm、50nm~50μm又は500nm~10μmである。平均粒径が3nm~200μm、0.1~5μm、3nm~8nm、5nm~10nm、7nm~100nm、50nm~500nm、10nm~20μm、5nm~0.5μm、20nm~1μm、100nm~0.9μm、20nm~5μm、100nm~2μm、0.5μm~5μm、1μm~10μm、5μm~20μm、10μm~50μm、20μm~70μm、50μm~100μm、70μm~170μm、又は150μm~200μmの粒子が挙げられる。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。粒子の形状は任意の適切な形状であり、球状、楕円状、繊維状のいずれであってもよい。また、粒子は、一次粒子、又は二次粒子などの凝集体であってもよい。平均粒径が50nm~10μmの金属粒子、例えば平均粒径が100nm~5μmのチタン粒子が言及されている。理論に束縛されることを望まないが、小さな粒子(例えば、平均粒径が100nm~5μmの粒子)は、より大きな粒子が使用される場合よりも速く、より低い温度又は圧力で冶金学的結合を達成できることが理解される。
一態様では、粒子は炭素を含む。該炭素は、非晶質炭素、グラファイト、炭素繊維、又はそれらの組み合わせであってもよい。理論に拘束されることは望まないが、炭素が使用される場合、冶金学的結合は、炭素粒子と、炭素粒子と金属との間の反応によって形成される金属基板との間に形成される炭化物を含むことが理解される。また、炭素と金属との反応活性が高いため、より大きな粒子を使用することができる。平均粒径が200μm未満の炭素粒子の使用が言及されている。これらの炭素粒子の平均粒径は、50nm~500nm、100nm~1μm、500nm~2μm、1μm~5μm、1μm~10μm、5μm~20μm、10μm~50μm、20μm~70μm、50μm~100μm、70μm~170μm又は150μm~200μmであってもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。該炭素は繊維状粒子の形態であってもよい。該繊維状粒子は、3nm~20μm、好ましくは1~10μmの繊維直径を有し得る。該炭素繊維の直径は3nm~8nm、5nm~10nm、7nm~100nm、50nm~500nm、10nm~20μm、5nm~0.5μm、20nm~1μm、100nm~0.9μm、20nm~5μm、100nm~2μm、0.5μm~5μm、1μm~10μm又は5μm~20μmであってもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。
一態様では、基板及び粒子は、冶金学的結合の前に表面にコーティングが施されている。該コーティングは、基板と粒子の耐食性と結合活性を高めるために使用される。冶金学的結合は、コーティング材料で形成することができる。
粒子と基板との間に形成される冶金学的結合の結合界面の断面視における寸法(例えば長さ)が粒径に相当する。例えば、冶金学的結合の平均長さは、200μm未満、例えば、3nm~200μm、8nm~150μm、10nm~100μm、50nm~50μm、又は500nm~10μmであってもよい。さらに、粒子と基板の間に形成される冶金学的結合の面積は、200μm未満、例えば、3nm~200μm、8nm~150μm、10nm~100μm、50nm~50μm、又は500nm~10μmであってもよい。
理論に拘束されることは望まないが、粒子が金属基板の総投影面積の一部を覆うような量の粒子の使用は、所望の特性を有する冶金学的結合の形成を容易にすることが理解される。理論に拘束されることは望まないが、一定の含有量の粒子を使用して基板の総面積の90%未満を覆うことにより、粒子と基板の熱膨張係数の間に有意な不一致がある場合でも、冶金学的結合の形成及び構成要素の適用中の熱応力を回避すると考えられている。本明細書で使用される場合、「投影面積」という用語は、基板が有する可能性のあるモジュール性又は多孔性に関係なく、平面図で決定される2次元の面積を意味する。一態様では、基板の総投影面積の90%未満、又は1~90%、10~80%、20~70%、30~70%、又は40~50%を覆うために、ある量の粒子を用いることが言及されている。粒子と基板の間の冶金学的結合の面積は、基板の総投影面積の90%未満、又は基板の総投影面積の1%~90%、10%~80%、20%~70%、30%~70%又は40%~50%であってもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。
一態様では、粒子が基板の総投影面積の90%未満を覆い、隣接する粒子は、例えば、平均距離が5nm~200μm、例えば、5nm~10nm、7nm~100nm、50nm~500nm、10nm~20μm、5nm~0.5μm、20nm~1μm、100nm~0.9μm、20nm~5μm、100nm~2μm、0.5μm~5μm、1μm~10μm、5μm~20μm、10μm~50μm、20μm~70μm、50μm~100μm、70μm~170μm又は150μm~200μmの距離だけ離れていてもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。
粒子は、セラミック粒子をさらに含み、これらのセラミック粒子は、炭化物、酸化物、窒化物、シリサイド又はそれらの組み合わせを含む。理論に拘束されることは望まないが、セラミック粒子を含むことにより、これらのセラミック粒子が上記金属粒子に結合し、熱応力が低減されることが理解される。代表的な炭化物としては、炭化チタン、炭化ニオブ、炭化ケイ素、炭化タンタル、炭化タングステン、炭化鉄、炭化クロム、炭化ジルコニウムなどが挙げられる。代表的な酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、二酸化ケイ素、酸化タングステン、酸化セリウム等が挙げられる。代表的な窒化物としては、窒化チタン、窒化クロム、窒化アルミニウム、窒化ニオブ、窒化タンタル、窒化ジルコニウム、窒化タングステン、窒化バナジウム、窒化タンタル、窒化ニオブなどが挙げられる。代表的なシリサイドとしては、ニッケルシリサイド、ニオブシリサイド、チタンシリサイド、モリブデンシリサイド、タングステンシリサイド等が挙げられる。前述の少なくとも1つを含む組み合わせを使用することができる。酸化アルミニウムの使用が言及されている。
一態様では、金属基板に結合された粒子は、多孔質コーティングを形成し、図2は、金属基板21及び冶金学的に結合された粒子を含む多孔質コーティング22を示す。多孔質コーティングの平均孔径は、3nm~100μm、例えば、3nm~100μm、10nm~50μm、又は50nm~500nmであってもよい。3nm~7nm、5nm~10nm、7nm~20nm、50nm~500nm、10nm~20μm、5nm~0.5μm、20nm~1μm、100nm~0.9μm、20nm~5μm、100nm~2μm、0.5μm~5μm、1μm~10μm、5μm~20μm、10μm~50μm、20μm~100μm又は50μm~100μmの孔径の使用が言及されている。一態様では、多孔質コーティング22の厚さは、1μm~1ミリメートル(mm)の範囲、例えば、1μm~10μm、5μm~20μm、10μm~100μm、50μm~200μm、100μm~500μm、200μm~800μm、500μm~1000μm又は700μm~1mmであってもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。理論に拘束されることは望まないが、粒子の基板との冶金学的結合は、例えば、垂直方向(例えば、基板表面に直交する方向)への粒子の収縮を抑制し、基板の面内方向(例えば、基板の表面に沿う方向)の収縮を抑制又は除去することにより、収縮を低減することができることが理解される。面内方向の収縮を除去することにより、基板の形状や構造に合わせるが変形しない多孔質コーティング22を形成することができる。また、複数の粒子の堆積及び結合プロセスを適用して、複数の層を提供し、厚さが増した多孔質層を提供することができる。チタン基板の表面に多孔質チタンコーティングを施したSEM写真である例を図12に示す。
一態様では、第二基板が提供され、粒子に冶金学的に結合され得る。第二基板は、例えば、燃料電池又は電解槽用の質量輸送層であってもよい。図3は、金属基板31A、第二基板31B、及び金属基板31Aと第二基板31Bとの間の非連続結合層32とを有する構成要素を示す。非連続結合層32は、第二基板31Bに結合された第一冶金学的結合34A及び第二冶金学的結合34Bによって金属基板31Aに結合される粒子33を含む。非連続結合層32の厚さは、1μm~0.5mmの範囲、例えば、1μm~500μm、5μm~200μm、又は10μm~100μmである。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。図3に示すように、金属基板と第二基板との間には、粒子が配置されており、これらの粒子と冶金学的結合によって基板同士が結合されており、基板に対して直交する方向において粒子と連続的に結合し、面内方向に不連続になっている。
第二基板は、金属基板と同じであってもよいし、異なっていてもよい。第二基板は、炭素またはTi、Nb、Ta、Al、Ni、Cr、それらの合金、ステンレス鋼、又はそれらの組み合わせを含み得る。第二基板は、任意の適切な形態を有し、完全に緻密又は多孔質であってもよく、フィルム、トイレ、スクリーン、メッシュ、穿孔フィルム、エキスパンデッドメタル箔、又は微孔板の形態であってもよい。一態様では、第二基板は炭素を含み、多孔質の不織布カーボンペーパーであってもよい。一態様では、第二基板は、金属を含み、スクリーン又はメッシュなどの拡張された金属基板であってもよい。
燃料電池用の金属基板の例を図4及び5に示し、燃料電池の双極板が示されている。双極板を形成するために、ステンレス鋼箔に流れ場流路41が打ち抜かれて、平地区域52及び谷領域51を提供する。平地区域51は、第二基板(例えば、ガス拡散層(GDL))と電気的に接触する。水管理を改善するために、より深い水路を形成することが望ましい場合がある。しかし、金属箔の特性(伸び等)の制約から、打ち抜くだけで深い流路を得ることは困難である。平地区域52の頂部に粒子の厚い多孔質コーティングを追加することで、流路深さを深くすることができる。粒子は、金属のみ、又は金属と炭素粒子の混合物であってもよい。粒子は平地区域上に堆積され、平地区域51上に粒子を有する双極板は、粒子を基板に結合するために熱処理されて、平地区域上にフローチャネル及びより厚い多孔質コーティングを有する基板を形成する。多孔質コーティングの厚さは、0.01mm~0.5mmの間であり、例えば、0.01mm~0.05mm、0.02mm~0.1mm、0.05mm~0.2mm、0.1mm~0.3mm又は0.2mm~0.5mmである。平地区域52の厚い多孔質コーティングのためのチタン粒子の使用が言及されている。表面接触抵抗を低減するために、チタンと炭素粉末の混合物の使用についても言及されている。
必要に応じて、表面特性を変更するために追加のコーティングを施すことができる。例えば、追加のコーティングなしで、該構成要素は、超親水性の水接触角、例えば、90°未満、例えば、5°~40°、10°~20°、又は15°未満の水接触角を有することができる。一態様では、疎水性材料(ポリテトラフルオロエチレンなど)を多孔質表面層に適用して、接触角>150°(例えば、170°)の超疎水性表面を提供することができる。
一態様では、多孔質金属層は、電解槽の質量輸送層として使用される。孔径は20μm~500μmである。多孔質チタン粒子焼結体又はチタンフェルトの使用が言及されている。当然、質量輸送層を通るガスの移動には大きな細孔が好ましく、質量輸送層を通る水の輸送には小さな細孔が好ましい。しかし、従来の製造プロセスでは、ミクロサイズ(1μm未満)とマクロサイズの両方の細孔を持つことは困難である。開示された構成要素において、微多孔質金属コーティングは、マクロ多孔質金属質量輸送層のコア構造上に形成されて、ミクロサイズ及びマクロサイズの両方の細孔を含む混合多孔質層を形成する。微多孔質コーティングの孔径の範囲は、3nm~1μmである。ミクロンサイズの細孔内の水を吸い上げて、電極への継続的な水の供給を維持し、マクロサイズの細孔を通るガスの流れを維持することができる。ミクロンサイズの細孔内の水の毛細管力により、微多孔質コーティングへのガスの侵入が阻止され、非断続的な給水が得られる。混合多孔質構造では、ガスと水が異なる経路を通って輸送される。粒径は、3nm~2μm、好ましくは10nm~1μm、例えば、3nm~8nm、5nm~10nm、7nm~100nm、50nm~500nm、10nm~1μm、200nm~2μm、又は0.5μm~2μmである。
後述するように、HSOのpH3溶液を80℃で0.1ppm HF、0.8VnHeで処理した後、200PSIの圧縮圧力でカーボンペーパー(例えば、AvCarb MGL 190)を用いて表面接触抵抗を測定することにより該構成要素を評価することができ、エネルギー省(DOE)の水素及び燃料電池技術責任者の《長年研究、開発、及び実証計画》(https://www.energy.gov/eere/fuelcells/downloads/hydrogen-and-fuel-cell-technologies- office-multi-year-research-development)に定義されるように、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。開示された構成要素は、DOE法により評価した際に、燃料電池の用途に合わせて、表面接触抵抗が0.1~10 mΩ.cm、5~8mΩ.cm、又は1~5mΩ.cmであってもよい。
本発明は、電気化学デバイス用構成要素の製造方法を開示し、該方法は、金属基板を提供し、金属基板上に、複数の前駆体粒子を含む組成を配置し、ここで前駆体粒子は、コーティングされた基板を提供するために、金属、炭素、金属水素化物又はそれらの組み合わせを含み、前駆体粒子は、基板の総投影面積の90%未満に接触し、前駆体粒子の平均粒径は200μm未満であり、コーティングされた基板を熱処理して前駆体粒子から粒子を形成し、粒子と金属基板との間に形成された冶金学的結合によって粒子を基板に結合して、構成要素を製造することを含み、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。
前駆体粒子は、金属、炭素、金属水素化物、又はTi、Nb、Ta、Ni、Crの組み合わせ、それらの合金、又はそれらの組み合わせを含む。Ti、Nb、Ta、Ni、又はCrの合金又は金属間化合物の使用が言及されている。一態様では、前駆体粒子は水素化チタンを含む。炭化チタンを含む冶金学的結合を形成するためのチタン粒子と炭素粒子の組み合わせの使用が言及されている。前駆体粒子の粒径は、200マイクロメートル(μm)未満、例えば、3ナノメートル(nm)~200μm、8nm~150μm、10nm~100μm、50nm~50μm、又は500nm~10μmであってもよい。基板上の前駆体粒子の含有量は、基板の総投影面積の1%~90%、6%~80%、10%~70%、20%~60%又は40%~50%を覆うように設定され得る。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。
前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。一態様では、前駆体粒子の組み合わせを採用する。理論に束縛されることを望まないが、溶融温度の異なる粒子を使用して、収縮が減少した冶金学的結合をより低温で行うことができ、例えば、溶融温度のより低い粒子は、溶融温度のより高い粒子と基板を結合できることが理解される。
組成は、複数のセラミック粒子をさらに含み、これらのセラミック粒子は、上記でさらに説明されるように、炭化物、酸化物、窒化物、又はそれらの組み合わせを含む。理論に拘束されることは望まないが、セラミック粒子を使用すると、収縮を抑えることができることが理解される。
前駆体粒子を含む組成物は、任意の適切な方法で配置することができる。担体又はビヒクル(有機溶媒など)を使用した乾燥粉末堆積、又はコーティング又はテープキャスティングが開示されている。乾燥粉末堆積は、前駆体粒子を含む乾燥粉末の静電堆積を含み得る。静電堆積プロセスでは、粒子は帯電する可能性があり、帯電した粒子は、印加された電界の下で金属基板上に配置されてもよい。理論に拘束されることは望まないが、静電堆積は、粒子の凝集を減らし、基板上により均一な粒子層を提供するために望ましい場合があることが理解される。あるいは、前駆体粒子は、スラリーを形成するためにバインダーを含む溶媒に分散され、そして基板上にコーティングされたスラリー中に分散されてもよい。バインダーは、ポリビニルブチラール又はポリエチレンカーボネートなどのセラミックプロセスで使用されるバインダーを含み得る。コーティングプロセスの追加の詳細は、過度の実験なしに当業者によって決定され得る。
一態様では、熱処理は、粒子の溶融温度よりも低く、金属基板又は第二基板の溶融温度よりも低い温度での熱処理を含み得る。理論に拘束されることは望まないが、熱処理により、交差拡散又は化学反応によって得られる冶金学的結合が生成され、粒子が基板と接触して、粒子と基板の界面に冶金学的結合が形成されることが理解される。熱処理は、300℃~1200℃(例えば、400℃~1000℃、又は800℃以下)での熱処理を含み得る。好ましくは、800℃以下の結合温度を採用することにより、金属基板の歪みを回避することができる。一態様では、基板の歪みを回避するために、基板の溶融温度よりも少なくとも500℃低い温度の使用が言及されている。構成要素(例えば、双極板)がフローチャネルなどの構造的特徴を含む場合、歪みを回避することが有利な場合がある。また、理論に拘束されることは望まないが、開示された粒径は、より短い時間(例えば、0.001時間~20時間、0.01時間~10時間、又は0.1時間~5時間)で冶金学的結合の形成を可能にすると考えられる。熱処理は、炉内での熱処理を含み得るか、又はレーザー熱処理、電子ビーム熱処理、赤外線(IR)熱処理、又はプラズマ熱処理を含み得る。レーザー加熱では、高強度レーザービームを使用して、前駆体粒子がロードされた基板をスキャンし、基板表面を加熱して冶金学的結合を形成し、粒子を基板に結合する。別の実施形態では、高輝度IRランプが使用される。急速な加熱を達成するために、電子ビーム加熱による加熱が言及されている。
熱処理は、真空中、又は非酸化性雰囲気(例えば、アルゴン、ヘリウム、又はそれらの組み合わせ)での熱処理を含み得る。
該方法は、コーティングされた基板を1~500ポンド/平方インチ(PSI)、20PSI~400PSI、又は50PSI~100PSIの圧力でプレスすることをさらに含み得る。第二基板が使用される場合、プレスは、粒子を圧縮するために金属基板及び第二基板に圧力を加えることを含み得る。
一態様では、炭素粒子を溶融させ、同時に溶融した粒子を堆積させる単一のステップで、テクスチュア加工された炭素コーティングを形成する。炭素の溶融温度が高い(約3550℃)ため、炭素粒子を溶融するために高温が使用される。高温の熱源は、プラズマ、高出力パルスレーザー、又は電気アークであってもよい。高温では、炭素粒子は部分的に蒸発され、それにより形成されたコーティングはテクスチャ構造を有し、該テクスチャ構造は基底表面の一部を覆う炭素突出物を含み、かつ表面の残りの部分は炭素コーティングの薄膜で被覆される。
ここで、「冶金学的結合」とは、高温で形成された二つの固体材料(少なくとも1つの金属材料を含む)の化学結合の一種である。冶金学的結合には二つのタイプの結合がある。一つは、二つの材料が高温で交差拡散して連続接続を形成する拡散結合である。もう一つは、二つの材料が接触する場所で反応する反応結合である。反応生成物は、二つの材料を接続する。どちらのタイプの冶金結合も、二つの材料の原子レベルの混合を実現し、二つの材料を点接触から表面/界面接触まで拡張できる。原子レベルの混合と大きな接触面積により、二つの材料の耐久性のある結合が保証される。
態様では、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。冶金学的結合の組成は、基板の組成と粒子の組成との組み合わせであってもよい。態様では、冶金学的結合は、粒子の反応生成物、粒子と基板との反応生成物、又はそれらの組み合わせを含む。
冶金学的結合の厚さは、0.5nm~5nm、例えば、0.5nm~50μm、1nm~10nm、5nm~50nm、10nm~50nm、10nm~100μm、50nm~0.2μm、100nm~1μm、500nm~5μm、20nm~5μm、1μm~10μm、5μm~20μm、10μm~50μm、又は20μm~50μmであってもよい。前述の範囲の上限及び下限の任意の適切な組み合わせを使用することができる。
該方法では、熱処理された構成要素を洗浄して、例えば、結合していない粒子を除去することができる。洗浄は、熱処理された構成要素を流体(例えば、空気又は水)と接触させることを含み、例えば、超音波水浴洗浄、又は酸洗浄を含み得る。
なお、本明細書において、「平均粒径」とは、粒子が最小粒子から最大粒子に向かって粒径順に累積し、累積された粒子数が100%となる分布曲線において、粒子の50%に相当する粒子径を指す。平均粒径は、当業者に既知の方法によって測定することができる。例えば、平均粒径は、粒度分析計(例えば、動的光散乱法)で測定することができるか、又は透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して測定することができる。
本発明は、電気化学デバイス用の構成要素を開示し、該構成要素は、金属基板と、冶金学的結合によって基板の表面に結合された複数の粒子とを含み、粒子は、金属、炭素又はそれらの組み合わせを含み、冶金学的結合は、粒子と基板との間及び粒子と粒子との間であり、冶金学的結合の総投影面積は、基板の総投影面積の90%未満であり、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。
本発明は、電気化学デバイス用構成要素の製造方法を開示し、該方法は、金属基板を提供し、金属基板上に、複数の前駆体粒子を含む組成を配置し、ここで前駆体粒子は、コーティングされた基板を提供するために、金属、炭素、金属水素化物又はそれらの組み合わせを含み、前駆体粒子は、基板の総投影面積の90%未満に接触し、前駆体粒子の平均粒径は200μm未満であり、コーティングされた基板を熱処理して前駆体粒子から粒子を形成し、粒子と金属基板との間に形成された冶金学的結合によって粒子を基板に結合して、構成要素を製造することを含み、冶金学的結合は、金属基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、金属基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有する。
前述の実施形態のいずれかにおいて、金属基板は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr、それらの合金、ステンレス鋼、又はそれらの組み合わせを含み得る。粒子は、金属を含み、該金属は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr又はそれらの合金、又はこれらの組み合わせであってもよい。複数の粒子は、平均粒径が20μm未満であり、複数の粒子は、平均粒径が50nm~10μmの金属粒子である。粒子は、炭素を含み、該炭素は、非晶質炭素、グラファイト、炭素繊維又はそれらの組み合わせであり、該炭素の平均粒径が200μm未満である。冶金学的結合の総投影面積が基板の総投影面積の1%~70%であってもよい。任意選択で、基板上に複数のセラミック粒子をさらに含み、セラミック粒子は、炭化物、酸化物、窒化物、シリサイド、又はそれらの組み合わせを含む。任意選択で、該構成要素は、燃料電池又は電解槽用の双極板であってもよい。双極板は、HSOと0.1ppm HFのpH3溶液で、80°C及び0.8VNHEで100時間処理した後、200PSIの圧縮圧力で10mΩ‐cm未満の表面電気接触抵抗を有する可能性がある。任意選択で、該構成要素は電解槽又はフロー電池用の電極であってもよい。任意選択で、金属基板の反対側の複数の粒子の側に第二基板をさらに含み、ここで、第二基板は、炭素又はTi、Nb、Ta、Ni、Cr、それらの合金、ステンレス鋼、又はそれらの組み合わせを含み、粒子は、粒子と第二基板との間にある第二冶金学的結合によって第二基板に結合され、第二冶金学的結合の投影面積は、第二基板の総投影面積の90%未満であり、第二冶金学的結合は、第二基板の組成と粒子の組成との組み合わせである組成、第二基板と粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせを有する。金属基板と第二基板とは、同一の組成を有していてもよい。第二基板は、構造又は組成傾斜を有する複数の層を有し、第二基板は、第二基板の総投影面積に基づいて、10%~90%の開口面積を有する金属スクリーンであり、第二基板は、空孔率が30%~95%の多孔質の質量輸送層である。任意選択で、電気化学デバイスは、燃料電池、電池、電解槽、コンデンサー等であってもよい。金属基板は、Ti、Nb、Ta、Al、Ni、Cr、これらの合金、ステンレス鋼、又はこれらの組み合わせを含み得る。前駆体粒子は、Ti、Nb、Ta、Al、Cr、それらの合金、それらの金属間化合物、それらの水素化物、又はこれらの組み合わせを含み、平均粒径が50nm~20μmであってもよい。前駆体粒子は、平均粒径が200μm未満の炭素粒子を含み、前駆体粒子は、基板の総投影面積の3%~90%を覆うことができる。熱処理は、真空中又は非酸化性雰囲気中で熱処理を含み、熱処理は、電子ビーム表面加熱又はレーザー表面加熱を含む。該組成は、複数のセラミックス粒子を含み、これらのセラミックス粒子は、炭化物、酸化物又はこれらの組み合わせを含む。任意選択で、複数の粒子の金属基板と反対する側に第二基板を配置することをさらに含み、第二基板は、炭素又はTi、Nb、Ta、Ni、Cr又はこれらの合金、ステンレス鋼又はそれらの組み合わせを含み、粒子は、粒子と第二基板との間にある第二冶金学的結合によって第二基板に結合し、第二冶金学的結合の総投影面積は、基板の全投影面積の90%未満であり、第二冶金学的結合は、第二基板の組成と粒子の組成との組み合わせ、第二基板と粒子との反応生成物、又はこれらの組み合わせである組成を有する。
実施例
比較例1:チタン上のスパッタカーボン
市販のグレード2のチタン箔を基板とした。チタン箔は、スパッタリング蒸着により、表面全体に50nmのTiと100nmのカーボン(SP-Cコーティング)でコーティングされた。
実施例1:チタン箔上の粉砕した炭素繊維
市販のグレード2のチタン箔を基板とした。粉砕した炭素繊維粒子を表面に緩く散布した後、アルゴン中で900℃で1時間熱処理した。粉砕した炭素繊維粒子は直径が8μm、長さが50μm~200μmであった。粉砕された炭素繊維粒子はチタン表面を部分的に覆い、超音波洗浄では除去できず、炭素繊維とチタンの強い結合を示す。
接触抵抗
比較例1及び実施例1のコーティングされたチタン箔の電気接触抵抗を、AvCarb MGL 190カーボンペーパーでの標準腐食試験前後で測定した。
加速腐食試験は、HSOのpH3溶液中、80℃で0.1ppm HF、1.4VNHEで行った。腐食試験前後の電気接触抵抗は、AvCarb MGL 190カーボンペーパーを用いて、200PSIの圧縮圧力で測定した。
比較例1における表面接触抵抗は、1.4VNHE腐食試験を0.5時間及び2時間行った後、最初の4.0mQ.cmから28mQ.cm及び333mQ.cmにそれぞれ増加した。腐食試験後、比較例1の表面組成をX線光電子分光法(XPS)を使用して分析した。XPS分析により、チタン表面が炭素で覆われていることが確認され、腐食試験において炭素コーティングが完全に消費されていないことが示された。理論に拘束されることは望まないが、高い接触抵抗は、炭素とチタン基板との間の界面に起因すると考えられており、より具体的には、チタンの酸化が炭素コーティングの下に酸化チタンをもたらすためである。
比較すると、実施例1の接触抵抗は、1.4VNHE腐食試験を1.5時間及び6時間行った後、最初の0.7mQ.cm2から1.4mQ.cm2及び1.7mQ.cm2にそれぞれ増加した。光学顕微鏡観察により、炭素繊維の大部分が依然としてチタン表面に結合していると確認した。チタン上の炭素繊維コーティングの耐久性は、炭化チタンを含む冶金学的結合に起因すると理解されている。
実施例2:チタン上のグラファイト
燃料電池や電解槽への双極板の適用性を実証するために、低い表面電気接触抵抗を達成するための表面改質用の基板として、市販の純チタン箔を選択した。チタン箔の厚さは0.1mmである。粒子材料には、平均粒径が7μm~11μmのグラファイト粉末(Alfa Aesar#46304)を使用した。
グラファイト粒子をエタノール溶液に分散させて、(スラリーの総重量を基準として)20重量%(wt%)のグラファイトを含むスラリーを製造した。スラリーをチタン表面にコーティングし、乾燥させることにより、表面にグラファイト粒子が残った。次に、真空チャンバー内で加熱処理したグラファイト粒子付きチタン箔を、集束電子ビームにより表面加熱処理した。グラファイト粒子はチタンと反応して、グラファイト粒子とチタン箔との間に炭化チタンを含む冶金学的結合を形成した。
結合ステップの後、双極板を超音波浴で洗浄して、緩んだグラファイト粒子を除去した。冶金学的に結合されたグラファイト粒子がチタン基板表面に残った。図8は、チタン箔表面に結合されたグラファイト粒子のSEM写真を示す。
実施例3:チタン上のグラッシーカーボン
市販の純チタン箔を基板とした。厚さが0.1mmのチタン箔を基板とした。粒径が10μm~20μmのグラッシーカーボン球状粉末(Alfa Aesar #3489)を粒子材料とした。ガラス炭素粉末を超音波分散によってエタノール溶液に分散した。次に、ポリビニルブチラールをバインダーとしてスラリーに添加した。スラリーの総重量を基準として、スラリー中の炭素粒子の濃度は15wt%であり、バインダーの濃度は2wt%である。
チタン板を炭素粒子スラリーに浸して、チタン表面にスラリーの薄層をコーティングした。次に、コーティングされたチタン板を真空中、800℃で1時間熱処理して、炭素粒子をチタンに冶金学的に結合させた。熱処理後、超音波浴でチタン板を洗浄し、結合していない炭素粒子を除去した。結合された粒子がチタン板の表面に残った。図6は、チタン表面に冶金学的に結合されたグラッシーカーボン球状粒子のSEM写真を示す。図7は、表面に炭素粒子が結合されていないチタン板(Ti w/o C)の電気接触抵抗と比較した、異なる圧縮圧力でのカーボンペーパー(AvCarb MGL 190)を有する炭素粒子結合チタン板(Ti w/C)の電気接触抵抗を示す。図7は、炭素粒子が、200PSIの圧縮圧力で、炭素フェルトを備えたチタン板の電気接触抵抗を82mΩ.cmから1.6mΩ.cmに減少させたことを示す。
実施例4:ステンレス鋼上のチタン‐炭素複合材料
燃料電池への双極板の適用性、又は亜鉛‐臭素フロー電池への電極の適用性を実証するために、ステンレス鋼メッシュを基板とした。ステンレス鋼メッシュの中心は、流路構造を形成するように打ち抜かれた。バインダーとしてポリビニルブチラールを使用して、エタノール中でチタン粉末と粉砕された炭素繊維粒子とを混合した。チタン粉末の平均粒径は2.2μmであり、粉砕された炭素繊維は、8μmの平均繊維直径及び50~200μmの長さを有する。チタンと炭素の体積比は1:1であり、スラリーの総重量を基準として、スラリー中の粒子の濃度は25wt%であり、バインダーの濃度は5wt%である。
ステンレス鋼メッシュをスラリーに浸して、ステンレス鋼メッシュをスラリーの層でコーティングした。ステンレス鋼メッシュ上でスラリーを乾燥させた後、ステンレス鋼メッシュを真空中、800℃で1時間熱処理した。チタン粒子と炭素繊維粒子を、ステンレス鋼メッシュで冶金学的に結合し、互いに結合させて、多孔質の金属‐炭素複合板を形成した。得られた構成要素では、打ち抜きステンレス鋼メッシュとフローチャネルを有するネット構造が保持されていた。
理論に拘束されることは望まないが、ステンレス鋼メッシュは、熱処理中にチタンと炭素粒子を保持し、粒子の収縮を基板の表面に直交する方向に抑制し、面内方向での収縮を最小限に抑えることが理解される。図9はコーティングされたステンレス鋼メッシュのSEM写真を示す。図10は、ステンレス鋼メッシュ上にコーティングされたTi粒子及び粉砕された炭素繊維粒子の微細構造を示す拡大図を示す。
実施例5:ステンレス鋼上のチタン
316Lステンレス鋼箔を基板とした。ステンレス鋼箔の厚さは0.1mmである。粒径が2.2μmのチタン粉末を粒子材料とした。
10gのチタン粉末を超音波分散によって30gのエタノール溶液に分散した。次に、20gの15wt%のポリビニルブチラールエタノール溶液をチタン粉末スラリーに添加した。混合物をローラーミキサーに12時間投入し、チタン粉末とポリビニルブチラールとを完全に混合してスラリーとした。スラリーをエアスプレーガンを用いてステンレス鋼箔に塗布し、80℃で1時間乾燥させた。乾燥したステンレス鋼箔のチタン粒子コーティングは、厚さ25μm程度である。コーティングされたステンレス鋼箔を真空中、750℃で1時間熱処理して、チタン粒子をステンレス鋼箔の表面に冶金学的に結合させた。次に、ステンレス鋼板を超音波洗浄して、緩んだチタン粉末を除去した。チタン粉末は、ステンレス鋼の表面に粗い多孔質構造を形成した。
実施例6:多孔質チタン上のグラファイト
多孔質チタンフェルトを基板とした。チタンフェルトの厚さは250μm、空孔率は75%である。グラファイト粉末(Alfa Aesar 46304)を粒子材料とした。グラファイト粉末をポリビニルブチラールとともにエタノール溶液に分散させて、安定したスラリーとした。スラリーの総重量を基準として、スラリーは、5wt%のグラファイト及び1wt%のポリビニルブチラールを含む。次に、スラリーにチタンフェルトを浸して、チタンフェルトにグラファイト粒子を担持させた。スラリーを乾燥させた後、グラファイトが担持されたチタンフェルトを750℃で1時間熱処理して、チタンフェルトにグラファイト粒子を冶金学的に結合させた。グラファイト粒子は、該構成要素がフロー電池の電極として使用される場合、電極反応サイトとして機能した。チタンフェルト上にグラファイト粒子を冶金学的に接合することにより、白金コーティングが不要となる。
なお、一つの要素が他の要素の「上」に位置する場合、該他の要素に直接位置することができ、又は介在する要素がそれらの間に存在することができる。これに対して、一つの要素が「他の要素の上に位置する」場合、介在する元素は存在しない。
本明細書では、「第1」、「第2」、「第3」などの用語を使用して、各種の要素、構成要素、領域、層及び/又はセクションを説明することができるが、これらの要素、構成要素、領域、層及び/又はセクションはこれらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、一つの要素、構成要素、領域、層、又はセクションを別の要素、構成要素、領域、層、又はセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で説明する「第1の要素」、「第1の構成要素」、「第1の領域」、「第1の層」又は「第1のセクション」は、本明細書の教示から逸脱することなく、第2の要素、第2の構成要素、第2の領域、第2の層、又は第2のセクションと呼ぶことができる。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、「一つ」、「該」、及び「少なくとも1つ」は、量の制限を示すものではなく、文脈から明らかに説明されない限り、単数形及び複数形の両方を含むことを意図する。例えば、「一つの要素」は、文脈から明らかに説明されない限り、「少なくとも1つの要素」と同じ意味を有する。「少なくとも1つ」は、「一つ」に限定して解釈されるべきではない。「又は」は「及び/又は」を意味する。本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」は、関連する一つ又は一つ以上の項目のいずれか又は全ての組み合わせを含む。また、本明細書で使用される場合、「備える」及び/又は「含む」又は「含む」及び/又は「含む」という用語は、記載された特徴、領域、整数、ステップ、動作、要素及び/又は構成要素の存在特定するためのものであるが、一つ又は複数のそれ以外の機能、領域、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではない。
本明細書では、説明の便宜上、空間関係用語(「真下」、「下方」、「下」、「上方」、「上」など)は、ある要素又は特徴と別の要素又は他の要素又は特徴との関係を説明する。なお、空間関係用語は、図に示されている方向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの様々な方向を包含することを意図している。例えば、図のデバイスが裏返されている場合、他の要素又は特徴の「下」又は「真下」と記述されている要素は、他の要素又は特徴の「上」に向けられる。したがって、「下」という用語は、上と下の両方の方向を包含することができる。該デバイスは別の方向に向けられ(90度又は他の方向に回転され)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈され得る。
特に断りのない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明の属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。また、用語(例えば、一般的な辞書に定義されている用語)は、本明細書中で特に定義されない限り、当該技術及び本開示に係る用語の意味と整合する意味を有すると解釈されるべきであり、理想的又は正式な意味で解釈されるべきではないと理解されるべきである。
実施形態は、理想化された実施形態の概略図である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、製造技術及び/又は公差等の結果として、図の形状からのばらつきが想定される。したがって、本明細書に記載の実施形態は、本明細書に示されるような領域の特定の形状に限定されると解釈されるべきではなく、例えば、製造から生じる形状の逸脱を含むものと解釈されるべきである。例えば、平坦に描かれている領域は、典型的には、粗い特徴及び/又は非線形な特徴を有していてもよい。また、図示した鋭角は、丸みを帯びていてもよい。したがって、図面に示される領域は、本質的に模式的なものであり、その形状は、厳密な領域の形状を例示するものではなく、特許請求の範囲を限定するものではない。
なお、上記実施例は説明のためのものであり、これに限定されるものではない。本発明は、いくつかの例示的な実施態様を参照して説明されているが、この中で使用されている文言が、限定の文言ではなく、説明及び例証の文言であることが理解されるものとする。さらに、特定の手段、材料、実施例に対する参照を示したが、本明細書に記載の事項に限定するものではない。むしろ、実施形態は、添付の特許請求の範囲内に、全ての適当な均等の構造、機構および用途に広がる。

Claims (26)

  1. 金属基板と、
    冶金学的結合によって前記金属基板の表面に結合された複数の粒子と、を含み、
    前記粒子は、金属、炭素又はそれらの組み合わせを含み、
    前記冶金学的結合は、前記粒子と前記金属基板との間であり、
    前記冶金学的結合の総投影面積は、前記金属基板の総投影面積の90%未満であり、
    前記冶金学的結合は、前記金属基板の組成と前記粒子の組成との組み合わせ、前記金属基板と前記粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有することを特徴とする電気化学デバイス用の構成要素。
  2. 前記金属基板は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr又はそれらの合金、ステンレス鋼又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の構成要素。
  3. 前記粒子は、金属を含み、前記金属は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr又はそれらの合金、又はそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の構成要素。
  4. 前記複数の粒子の平均粒径は20μm未満であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の構成要素。
  5. 前記複数の粒子は、平均粒径が50nm~10μmの金属粒子であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の構成要素。
  6. 前記複数の粒子は、平均粒径が100nm~5μmのTi粒子であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の構成要素。
  7. 前記粒子は、炭素を含み、前記炭素は、非晶質炭素、グラファイト、炭素繊維、又はそれらの組み合わせであり、平均粒径が200μm未満であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の構成要素。
  8. 前記冶金学的結合の総投影面積は、前記金属基板の総投影面積の1%~70%であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の構成要素。
  9. 前記金属基板上に複数のセラミック粒子をさらに含み、前記セラミック粒子は、炭化物、酸化物、窒化物、シリサイド、又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の構成要素。
  10. 前記構成要素は、燃料電池又は電解槽のための双極板であることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の構成要素。
  11. 前記双極板は、HSOのpH3溶液で、200PSIの圧縮圧力で、80℃で0.1 ppmのHFと0.8 VNHEで100時間処理した後の表面電気接触抵抗が10mΩ-cm未満であることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の構成要素。
  12. 前記構成要素は、電解槽又はフロー電池用の電極であることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の構成要素。
  13. 前記複数の粒子の前記金属基板と対向する側に位置する第二基板をさらに含み、
    前記第二基板は、炭素又はTi、Nb、Ta、Ni、Cr、それらの合金、ステンレス鋼又はそれらの組み合わせを含み、
    前記粒子は、前記粒子と前記第二基板との間の第二冶金学的結合によって前記第二基板に結合され、前記冶金学的結合の総投影面積は、前記第二基板の総投影面積の90%未満であり、
    前記冶金学的結合は、前記第二基板の組成と前記粒子の組成との組み合わせ、前記第二基板と前記粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有することを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の構成要素。
  14. 前記金属基板と前記第二基板は同じ成分を含む請求項1~13のいずれか一項に記載の構成要素。
  15. 第二基板は、構造又は組成傾斜を有する複数の層を含むことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の構成要素。
  16. 前記第二基板は、(前記第二基板の総投影面積で)、10%~90%の開口面積を有する金属スクリーンであることを特徴とする請求項1~15のいずれか一項に記載の構成要素。
  17. 前記第二基板は、空孔率が30%~95%である多孔質の質量輸送層であることを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載の構成要素。
  18. 燃料電池、バッテリー、電解槽、又はコンデンサーである、請求項1~17のいずれか一項に記載の構成要素を含むことを特徴とする電気化学デバイス。
  19. 金属基板を提供し、
    前記金属基板上に、複数の前駆体粒子を含む組成を配置し、ここで前記前駆体粒子は、コーティングされた基板を提供するために、金属、炭素、金属水素化物又はそれらの組み合わせを含み、
    前記前駆体粒子は、前記金属基板の総投影面積の90%未満に接触し、
    前記前駆体粒子の平均粒径は200μm未満であり、
    前記コーティングされた基板を熱処理して前駆体粒子から粒子を形成し、前記粒子と前記金属基板との間に形成された冶金学的結合によって前記粒子を前記金属基板に結合して、前記構成要素を製造することを含み、
    前記冶金学的結合は、前記金属基板の組成と前記粒子の組成との組み合わせ、前記金属基板と前記粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有することを特徴とする電気化学デバイス用構成要素の製造方法。
  20. 前記金属基板は、Ti、Nb、Ta、Ni、Cr又はそれらの合金、ステンレス鋼又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記前駆体粒子は、Ti、Nb、Ta、Al、Cr、それらの合金、それらの金属間化合物、これらの水素化物又はそれらの組み合わせを含み、かつ50nm~20μmの平均粒径を有することを特徴とする請求項19又は20に記載の方法。
  22. 前記前駆体粒子は、平均粒径が200μm未満の炭素粒子を含むことを特徴とする請求項19~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記前駆体粒子は、前記金属基板の総投影面積の3%~90%を覆うことを特徴とする請求項19~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記熱処理は、真空中又は非酸化性雰囲気中で熱処理することを含み、前記熱処理は、電子線表面加熱又はレーザ表面加熱を含むことを特徴とする請求項19~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記組成は、複数のセラミック粒子をさらに含み、前記セラミック粒子は、炭化物、酸化物、窒化物、又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項19~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 第二基板を、前記複数の粒子の前記金属基板と対向する側に配置することをさらに含み、
    前記第二基板は、炭素又はTi、Nb、Ta、Ni、Cr、それらの合金、ステンレス鋼又はそれらの組み合わせを含み、
    前記粒子は、前記粒子と前記第二基板との間の第二冶金学的結合によって前記第二基板に結合され、前記冶金学的結合の総投影面積は、前記第二基板の総投影面積の90%未満であり、

    前記冶金学的結合は、前記第二基板の組成と前記粒子の組成との組み合わせ、前記第二基板と前記粒子との反応生成物、又はそれらの組み合わせである組成を有することを特徴とする請求項19~25のいずれか一項に記載の方法。
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