JP2023182322A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Yuki Iizawa
良徳 藤竹
Yoshitoku Fujitake
卓 熊沢
Suguru Kumazawa
良行 正源寺
Yoshiyuki Shogenji
元彦 谷山
Motohiko Taniyama
啓太 佐藤
Keita Sato
信之介 本田
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Abstract

【課題】車両振動を抑える。【解決手段】複数の気筒を備える内燃機関のクランク軸には、回転電機の回転軸が接続されている。制御装置70は、内燃機関の一部の気筒の燃焼を停止する停止処理と、なまし時定数を用いてなまし処理を施した内燃機関の推定トルクを算出する処理と、回転電機から出力されるトルクを内燃機関の推定トルクに応じて調整する処理と、停止処理の実行中は停止処理の非実行中に比べてなまし時定数を大きい値に設定する処理とを実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、動力源として内燃機関と電動機とを備えるハイブリッド車両が記載されている。このハイブリッド車両では、算出された内燃機関の推定トルクに応じて電動機のトルク制御が実行される。ここで、このハイブリッド車両では、推定トルクを算出するときになまし時定数を用いたなまし処理が実施される。また、そのなまし時定数は、過給域と非過給域とで異なる値が設定される。
特開2020-152250号公報
ところで、ハイブリッド車両では、内燃機関が備える複数の気筒のうちの一部の気筒での燃焼を停止させる停止処理が行われることがある。停止処理が実行されると、燃焼が停止した気筒の機関トルクが低下することにより、内燃機関から出力される機関トルクが振動するようになる。そのため、そうした振動成分が内燃機関の推定トルクにも反映されるようになるため、推定トルクも振動するようになる。推定トルクが振動すると、その推定トルクに応じて調整される電動機のトルクも振動するようになるため、車両振動が大きくなるおそれがある。
上記課題を解決するハイブリッド車両の制御装置は、複数の気筒を備える内燃機関のクランク軸に回転電機の回転軸が接続されたハイブリッド車両に適用される。この制御装置は、前記内燃機関の一部の気筒の燃焼を停止する停止処理と、なまし時定数を用いてなまし処理を施した前記内燃機関の推定トルクを算出する処理と、前記回転電機から出力されるトルクを前記推定トルクに応じて調整する処理と、前記停止処理の実行中は前記停止処理の非実行中に比べて前記なまし時定数を大きい値に設定する処理とを実行する。
同構成によれば、上述した停止処理が実行されるときには、推定トルクを算出するときのなまし時定数が大きくされる。従って、停止処理の実行中における推定トルクの振動が抑えられる。そのため、推定トルクに応じて調整される回転電機のトルクの振動も抑えられるようになり、これにより車両振動を抑制することができる。
一実施形態にかかる車両の駆動系および制御装置の構成を示す図である。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
以下、ハイブリッド車両の制御装置を具体化した一実施形態について説明する。
<車両の駆動系および制御装置の構成について>
図1に示すように、車両VCに搭載された内燃機関10は、例えば4つの気筒#1~#4を備えている。
内燃機関10の吸気通路12には、スロットルバルブ14が設けられている。吸気通路12の下流部分である吸気ポート12aには、吸気ポート12aに燃料を噴射するポート噴射弁16が設けられている。
吸気通路12に吸入された空気やポート噴射弁16から噴射された燃料は、吸気バルブ18の開弁に伴って、燃焼室20に流入する。燃焼室20には、筒内噴射弁22から燃料が噴射される。また、燃焼室20内の空気と燃料との混合気は、点火装置24の火花放電に伴って燃焼に供される。そのときに生成される燃焼エネルギは、クランク軸26の回転エネルギに変換される。
燃焼室20において燃焼に供された混合気は、排気バルブ28の開弁に伴って、排気として排気通路30に排出される。排気通路30には、酸素吸蔵能力を有した三元触媒32と、ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF34)とが設けられている。なお、GPF34は、PMを捕集するフィルタに三元触媒が担持されたものである。
クランク軸26は、動力分割装置を構成する遊星歯車機構50のキャリアCに機械的に連結されている。遊星歯車機構50のサンギアSには、回転電機である第1モータジェネレータ52の回転軸52aが機械的に連結されている。また、遊星歯車機構50のリングギアRには、回転電機である第2モータジェネレータ54の回転軸54aと駆動輪60とが機械的に連結されている。第2モータジェネレータ54の回転軸54aと駆動輪60との間の動力伝達経路上には、油圧式の変速機100が設けられている。
第1モータジェネレータ52の端子には、第1インバータ56によって交流電圧が印加される。また、第2モータジェネレータ54の端子には、第2インバータ58によって交流電圧が印加される。第1インバータ56および第2インバータ58は、いずれも、直流電圧源としてのバッテリ59の端子電圧を交流電圧に変換して出力する電力変換回路である。
制御装置70は、制御対象としての内燃機関10の制御量であるトルクや排気成分比率等を制御するために、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、および点火装置24等の内燃機関10の操作部を操作する。
また、制御装置70は、制御対象としての第1モータジェネレータ52の制御量であるトルクを制御すべく、第1インバータ56を操作する。また、制御装置70は、制御対象としての第2モータジェネレータ54の制御量であるトルクを制御すべく第2インバータ58を操作する。また、制御装置70は、制御対象としての変速機100の変速比を制御すべく、変速機100の油圧機構を操作する。
図1には、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、点火装置24、第1インバータ56、第2インバータ58、及び変速機100のそれぞれの操作信号MS1~MS7を記載している。
制御装置70は、内燃機関10の制御量を制御するために、エアフローメータ80によって検出される吸入空気量Ga、およびクランク角センサ82の出力信号Scrを参照する。また制御装置70は、水温センサ84によって検出される水温THW、およびリングギアRの回転角を検知する出力側回転角センサ86の出力信号Spを参照する。また、制御装置70は、温度センサ87によって検出されるバッテリ59の温度Tbと、電流センサ88によって検出されるバッテリ59の充放電電流Iと、電圧センサ89によって検出されるバッテリ59の端子電圧Vbとを参照する。また、制御装置70は、第1モータジェネレータ52の制御量を制御するために、第1モータジェネレータ52の回転角を検知する第1回転角センサ90の出力信号Sm1を参照する。制御装置70は、第1モータジェネレータ52の回転軸52aの回転速度である第1回転速度Nmg1を出力信号Sm1に基づいて算出する。また、制御装置70は、第2モータジェネレータ54の制御量を制御するために、第2モータジェネレータ54の回転角を検知する第2回転角センサ92の出力信号Sm2を参照する。制御装置70は、第2モータジェネレータ54の回転軸54aの回転速度である第2回転速度Nmg2を出力信号Sm2に基づいて算出する。また、制御装置70は、アクセルセンサ94によって検出されるアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル操作量ACCPを参照する。
制御装置70は、CPU72、ROM74、周辺回路76、および通信線78を備えている。CPU72、ROM74、および周辺回路76は、通信線78によって通信可能とされている。ここで、周辺回路76は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路、電源回路、およびリセット回路等を含む。制御装置70は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72が実行することにより制御量を制御する。
以下では、図1に示した制御システムが実行する処理のうち、GPF34の再生処理、モータジェネレータ及び内燃機関の操作に関する処理、および再生処理の禁止処理を説明する。
<GPFの再生処理>
図2に、再生処理の手順を示す。図2に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
図2に示す一連の処理において、CPU72は、まず、機関回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWを取得する(S10)。機関回転速度NEは、CPU72により、出力信号Scrに基づき算出される。充填効率ηは、CPU72により、機関回転速度NEおよび吸入空気量Gaに基づき算出される。
次にCPU72は、機関回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWに基づき、堆積量DPMの更新量ΔDPMを算出する(S12)。ここで、堆積量DPMは、GPF34に捕集されているPMの量である。詳しくは、CPU72は、機関回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWに基づき排気通路30に排出される排気中のPMの量を算出する。また、CPU72は、機関回転速度NEおよび充填効率ηに基づきGPF34の温度を算出する。そしてCPU72は、排気中のPMの量やGPF34の温度に基づき更新量ΔDPMを算出する。なお、後述のS20の処理の実行時には、増量係数Kに基づき、GPF34の温度および更新量ΔDPMを算出すればよい。
次にCPU72は、堆積量DPMを、更新量ΔDPMに応じて更新する(S14)。
次に、CPU72は、実行フラグFcが「1」であるか否かを判定する(S16)。実行フラグFcは、「1」である場合に、GPF34のPMを燃焼除去するための再生処理を実行している旨を示し、「0」である場合にそうではないことを示す。
CPU72は、実行フラグFcが「0」であると判定する場合(S16:NO)、堆積量DPMが再生実行値DPMH以上であるか否かを判定する(S18)。再生実行値DPMHは、GPF34が捕集したPM量が多くなっており、PMを除去することが望まれる値に設定されている。
CPU72は、堆積量DPMが再生実行値DPMH以上であると判定する場合(S18:YES)、再生処理を実行するとともに実行フラグFcに「1」を代入する(S20)。
本実施形態にかかる再生処理として、CPU72は、気筒#1のポート噴射弁16および筒内噴射弁22からの燃料の噴射を停止することにより内燃機関10の一部の気筒の燃焼を停止する停止処理を実行する。また、この停止処理の実行に併せて、気筒#2,#3,#4の燃焼室20内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチとする処理を実行する。これらの処理は、第1に三元触媒32の温度を上昇させるための処理である。すなわち、排気通路30に酸素と未燃燃料とを排出することによって、三元触媒32において未燃燃料を酸化させて三元触媒32の温度を上昇させる。第2に、GPF34の温度を上昇させ、高温となったGPF34に酸素を供給してGPF34が捕集したPMを酸化除去するための処理である。すなわち、三元触媒32の温度が高温となると、高温の排気がGPF34に流入することによってGPF34の温度が上昇する。そして、高温となったGPF34に酸素が流入することによって、GPF34が捕集したPMが酸化除去される。
詳しくは、CPU72は、気筒#1のポート噴射弁16および筒内噴射弁22に対する要求噴射量Qdに「0」を代入する。一方、CPU72は、ベース噴射量Qbに増量係数Kを乗算した値を、気筒#2,#3,#4の要求噴射量Qdに代入する。ベース噴射量Qbは、混合気の空燃比を理論空燃比とするための噴射量である。CPU72は、充填効率ηに所定の係数を乗算することによって、ベース噴射量Qbを算出する。
CPU72は、増量係数Kを、それら気筒#2,#3,#4から排気通路30に排出される排気中の未燃燃料が、気筒#1から排出される酸素と過不足なく反応する量以下となるように設定する。詳しくは、CPU72は、GPF34の再生処理の初期には、三元触媒32の温度を早期に上昇させるべく、気筒#2,#3,#4内の混合気の空燃比を、上記過不足なく反応する量に極力近い値とする。
一方、CPU72は、S16の処理にて、実行フラグFcが「1」であると判定する場合(S16:YES)、堆積量DPMが停止用閾値DPML以下であるか否かを判定する(S22)。停止用閾値DPMLは、GPF34に捕集されているPMの量が十分に小さくなり、再生処理を停止させてもよい値に設定されている。
CPU72は、堆積量DPMが停止用閾値DPMLよりも大きいと判定する場合(S22:NO)、S20の処理、つまり再生処理を継続する。
一方、堆積量DPMが停止用閾値DPML以下であると判定する場合(S22:YES)、CPU72は、S20の処理を停止するとともに、実行フラグFcに「0」を代入する(S28)。
なお、CPU72は、S20またはS28の処理を完了した場合や、S18の処理において否定判定する場合には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
<モータジェネレータ及び内燃機関の操作に関する処理>
図3に、モータジェネレータ及び内燃機関の操作に関する処理の手順を示す。図3に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図3に示す一連の処理において、CPU72は、まずアクセル操作量ACCPおよび出力側回転速度Npを取得する(S40)。出力側回転速度Npは、リングギアRの回転速度である。換言すれば、車速を示す変数である。出力側回転速度Npは、CPU72によって、出力信号Spに基づいて算出される。
CPU72は、アクセル操作量ACCPおよび出力側回転速度Npに基づき、駆動輪60に要求されるトルクである要求駆動トルクTp*を算出する(S42)。
次にCPU72は、要求駆動トルクTp*と出力側回転速度Npとの積を、走行出力Pp*に代入する(S44)。
次にCPU72は、バッテリ59の充電率SOCに基づき、バッテリ59の要求充放電電力Pbatt*を算出する(S46)。要求充放電電力Pbatt*は、放電する場合を正とする。詳しくは、CPU72は、充電率SOCが所定以下の場合には、バッテリ59を充電させるべく、要求充放電電力Pbatt*を負とする。なお、充電率SOCは、CPU72により、充放電電流Iおよび端子電圧Vbに基づき算出される。
次にCPU72は、要求充放電電力Pbatt*と変換効率Kefとの積を走行出力Pp*から減算した値を、要求機関出力Pe*に代入する(S48)。
次にCPU72は、目標機関回転速度NE*及び要求機関トルクTe*を算出する(S50)。
目標機関回転速度NE*は、機関回転速度NEの目標値である。CPU72は、まず、要求機関出力Pe*に基づき、たとえば内燃機関10を効率よく動作させることが可能な目標機関回転速度NE*を算出する。これは、ROM74にマップデータが予め記憶された状態でCPU72によって目標機関回転速度NE*をマップ演算することによって実現できる。ここで、マップデータは、要求機関出力Pe*を入力変数とし、目標機関回転速度NE*を出力変数とするデータである。ちなみに、マップデータとは、入力変数の離散的な値と、入力変数の値のそれぞれに対応する出力変数の値と、の組データである。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれかに一致する場合、対応するマップデータの出力変数の値を演算結果とする処理とすればよい。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれにも一致しない場合、マップデータに含まれる複数の出力変数の値の補間によって得られる値を演算結果とする処理とすればよい。
そして、CPU72は、要求機関出力Pe*を目標機関回転速度NE*で除算した値を要求機関トルクTe*に代入する。CPU72は、内燃機関10のトルクを要求機関トルクTe*とするためにスロットルバルブ14の開度制御を実行する。
次にCPU72は、目標第1回転速度Nmg1*を算出する(S52)。目標第1回転速度Nmg1*は、第1モータジェネレータ52の回転軸52aの回転速度である第1回転速度Nmg1の目標値である。詳しくは、目標第1回転速度Nmg1*は、機関回転速度NEが目標機関回転速度NE*となるときの第1回転速度Nmg1である。CPU72は、目標機関回転速度NE*や出力側回転速度Npに基づき、以下の式(1)を用いて目標第1回転速度Nmg1*を算出する。
Nmg1*=[{1/(1+ρ)}・NpーNE*]/{ρ/(1+ρ)}…(1)
ただし、上述の式の中のプラネタリギア比ρは、サンギアSの歯数を、リングギアRの歯数で除算した値である。
次にCPU72は、要求第1トルクTmg1*を算出する(S54)。要求第1トルクTmg1*は、第1モータジェネレータ52に対する要求トルクである。詳しくは、要求第1トルクTmg1*は、第1回転速度Nmg1を目標第1回転速度Nmg1*にするために必要な第1モータジェネレータ52のトルクである。
CPU72は、この要求第1トルクTmg1*を、開ループ項とフィードバック項との和とする。ここで、開ループ項は、「{-ρ/(1+ρ)}・Te*」にて得られる値である。なお、「-ρ/(1+ρ)」は、キャリアCのトルクをサンギアSのトルクに換算する係数である。一方、フィードバック項は、第1回転速度Nmg1のフィードバック制御のための操作量である。フィードバック項は、比例要素の出力値と積分要素の出力値との和である。比例要素の出力値は、目標第1回転速度Nmg1*から第1回転速度Nmg1を減算した値を誤差err1とし、その誤差err1に比例ゲインKpを乗算した値である。積分要素の出力値は、同誤差err1に積分ゲインKiを乗算した値の積算値である。CPU72は、要求第1トルクTmg1*が得られるように第1モータジェネレータ52の駆動を制御する。
次にCPU72は、要求第2トルクベース値Tmg2b*を算出する(S56)。この要求第2トルクベース値Tmg2b*は、次のようにして算出される。まず、CPU72は、「1/(1+ρ)」に推定トルクTeeを乗算した値を直行トルクTedに代入する。ここで、「1/(1+ρ)」は、キャリアCのトルクをリングギアRのトルクに換算する係数である。
また、推定トルクTeeは、内燃機関10が出力しているトルクの推定値であり、本処理とは別の処理にてCPU72が所定周期毎に算出している。この推定トルクTeeは、次式(2)で求められる推定トルクベース値Teebをなまし時定数Nでなまし処理した値である。このなまし処理では、なまし時定数Nの値が大きいほど、推定トルクベース値Teebの変化量に対して推定トルクTeeの変化量は小さくなる。つまり、なまし時定数Nの値が大きいほど、推定トルクベース値Teebの変化に対する推定トルクTeeの応答性は緩やかになる。なまし時定数Nは、後述の図4に示す処理にて可変設定される。
直行トルクTedは、内燃機関10からリングギアRに加わるトルクである。そして、CPU72は、要求駆動トルクTp*から直行トルクTedを減算することによって要求第2トルクベース値Tmg2b*を算出する。ここで、要求駆動トルクTp*から直行トルクTedを減算した値は、駆動輪60のトルクを、要求駆動トルクTp*とする上でのリングギアRの出力の不足分となる。
次にCPU72は、再生処理の実行フラグFcが「1」であるか否かを判定する(S58)。
実行フラグFcが「1」であると判定する場合(S58:YES)、CPU72は、第2重畳トルクΔTmg2*を算出する(S38)。第2重畳トルクΔTmg2*は、再生処理に伴うクランク軸26の回転変動を抑制するためのトルクである。CPU72は、機関回転速度NE、要求機関トルクTe*および第2回転速度Nmg2に基づき、第2重畳トルクΔTmg2*を可変設定する。ここで可変設定される対象は、第2重畳トルクΔTmg2*の位相、大きさ、および波形である。
次にCPU72は、要求第2トルクベース値Tmg2b*に第2重畳トルクΔTmg2*を加算した値を、要求第2トルクTmg2*に代入する(S62)。そして、CPU72は、要求第2トルクTmg2*が得られるように第2モータジェネレータ54の駆動を制御する。S58、S60、S62の処理は、停止処理が実行される場合、一部の気筒の燃焼の停止に伴う内燃機関10のトルクの低下によるクランク軸26の回転変動を補償するためのトルクを第2モータジェネレータ54によって生成する補償処理である。
上記S58の処理にて、実行フラグFcが「1」ではないと判定する場合(S58:YNO)、CPU72は、要求第2トルクTmg2*に要求第2トルクベース値Tmg2b*を代入する(S64)。そして、CPU72は、要求第2トルクTmg2*が得られるように第2モータジェネレータ54の駆動を制御する。
なお、CPU72は、S62やS64の処理を完了する場合、図3に示す一連の処理を一旦終了する。
<なまし時定数の設定処理>
ところで、上述した再生処理の実行により上記停止処理が実行されると、内燃機関10から出力される機関トルクが高周波で振動するようになる。ここで、推定トルクベース値Teebの算出に使われる各値には、誤差が含まれる。また、センサと制御装置70との間などには通信遅れなども生じるため、高周波で振動する機関トルクを精度よく推定することは困難である。
また、機関トルクが高周波で振動すると、推定される機関トルクも高周波になる。推定される機関トルクが高周波になると、その推定された機関トルクに基づいて算出される要求第2トルクTmg2*も高周波の指令値になる。しかしながら、そうした高周波の指令値に応じたトルクを第2モータジェネレータ54から実際に出力させることはハード的に困難である。
こうした理由により、上記停止処理が実行されているときには、高周波で振動する機関トルクに応じた正確な駆動力確保は困難になり、車両振動が起きるおそれがある。
そこで、本実施形態では、上述したなまし時定数Nを適切に設定して推定トルクTeeの振動を抑えることにより、車両振動の発生を抑えるようにしている。
図4に、上記なまし時定数Nの設定処理の手順を示す。図4に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72が所定周期毎に繰り返し実行することにより実現される。
図4に示す一連の処理において、CPU72は、まず再生処理の実行フラグFcが「1」であるか否かを判定する(S100)。
実行フラグFcが「1」であると判定する場合(S100:YES)、CPU72は、なまし時定数Nに第2定数N2を代入する(S120)。本実施形態では、なまし時定数Nに代入する値として、第1定数N1及び第2定数N2が予め設定されている。第2定数N2には、第1定数N1よりも大きい値が設定されている。このように実行フラグFcが「1」であると判定する場合、つまり上記停止処理が実行されている場合には、なまし時定数Nとして、第1定数N1よりも大きい第2定数N2の値が設定される。これにより、内燃機関10のトルクが高周波で振動する場合でも、推定トルクTeeの変化は緩やかになり、変動が抑えられる。
S100の処理にて、実行フラグFcが「1」でないと判定する場合(S100:YNO)、CPU72は、現在、内燃機関10のトルクが大きく変化する過渡時であるか否かを判定する(S110)。このS100の処理において、CPU72は、例えば以下の条件(A)~条件(C)のうちのいずれかが成立する場合、過渡時であると判定する。
条件(A):車両が加速中、または減速中である。
条件(B):内燃機関10に対して燃料カット処理が開始されてから既定の時間内である。なお、燃料カット処理は、既定の条件が成立した場合に内燃機関10の全ての気筒において燃料噴射を停止する処理である。
条件(C):燃料カット復帰処理が開始されてから既定の時間内である。なお、燃料カット復帰処理は、既定の条件が成立した場合に上記の燃料カット処理を中止して、内燃機関10の全ての気筒において燃料噴射を再開する処理である。
S110の処理にて、過渡時であると判定する場合(S110:YES)、CPU72は、なまし時定数Nに第1定数N1を代入する(S130)。このように過渡時であると判定される場合には、なまし時定数Nとして、第2定数N2よりも小さい第1定数N1の値が設定されることにより、内燃機関10のトルクが大きく変化するときには推定トルクTeeの応答性が向上するようになる。
一方、S110の処理にて、過渡時ではないと判定される場合(S110:NO)、CPU72は、なまし時定数Nに第2定数N2を代入する(S140)。
そして、CPU72は、S120、S130、及びS140のうちのいずれの処理を終了すると、本処理を一旦終了する。
<作用及び効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
上述した停止処理が実行されるときには、図4に示したS100及びS120の処理を通じて、推定トルクTeeを算出するときのなまし時定数Nが大きい値に設定される。従って、停止処理の実行中における推定トルクTeeの変動が抑えられるようになり、当該推定トルクTeeの振動が抑えられる。そのため、推定トルクTeeに応じて算出される要求第2トルクベース値Tmg2b*の振動が抑えられるようになる。従って、推定トルクTeeに応じて調整される第2モータジェネレータ54のトルクの振動が抑えられるようになり、これにより車両振動を抑制することができるようになる。
<変更例>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図4に示したS120の処理及びS140の処理において、なまし時定数Nに代入される値は同一の第2定数N2であった。この他、S120の処理及びS140の処理においてなまし時定数Nに代入される値を異ならせてもよい。例えば、S120の処理にてなまし時定数Nに代入される値は、第2定数N2よりも大きい値でもよい。また、例えば、S120の処理にてなまし時定数Nに代入される値は、第1定数N1よりも大きく第2定数N2よりも小さい値でもよい。
・図4に示したS110の処理では、過渡時であるか否かを判定した。この他、S110の処理において、なまし時定数Nの値として小さい値を代入するのか、大きい値を代入するのかの判定を他の条件に基づいて行ってもよい。
・要求第1トルクTmg1*を算出する際には、要求機関トルクTe*を参照するようにした。この他、要求機関トルクTe*に代えて上記推定トルクTeeを参照するようにしてもよい。
・機関回転速度NE、要求機関トルクTe*および第2回転速度Nmg2に基づいて第2重畳トルクΔTmg2*を可変設定した。この他、第2重畳トルクΔTmg2*を予め定めた固定値としてもよい。
・上記補償処理は、一部の気筒の燃焼の停止に伴う内燃機関10のトルクの低下によるクランク軸26の回転変動を補償するための補償トルクを第2モータジェネレータ54によって生成する処理であった。この他、補償トルクを、停止処理実行中にも燃焼が行われる気筒のトルクを増大させることで生成するようにしてもよい。
・停止処理における燃焼の停止対象を気筒#1以外の気筒にしてもよい。
・燃焼の停止対象とする気筒は、1つに限らない。
・燃焼を停止する気筒を周期的に切り替えてもよい。
・停止処理としては、再生処理に限らない。たとえば、三元触媒32の酸素吸蔵量が規定値以下となる場合に、三元触媒32に酸素を供給すべく一部の気筒のみ燃焼を停止し、残りの気筒における混合気の空燃比を理論空燃比とする制御を実行する処理であってもよい。
・GPF34としては、排気通路30のうちの三元触媒32の下流に設けられるものに限らない。また、後処理装置がGPF34を備えること自体必須ではない。GPF34としては、三元触媒が担持されたフィルタに限らない。たとえば、上流に三元触媒を備える場合には、フィルタのみであってもよい。また、たとえば、内燃機関10の出力を調整するために、一部の気筒における燃焼を停止する処理であってもよい。
・制御装置としては、CPU72とROM74とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理するたとえばASIC等の専用のハードウェア回路を備えてもよい。すなわち、制御装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置や、専用のハードウェア回路は1または任意の複数個でよい。
・リングギアRと第2モータジェネレータ54とを直結する代わりに、間にリダクションギアを介在させてもよい。
・ハイブリッド車両としては、シリーズ・パラレルハイブリッド車両に限らない。たとえば、パラレルハイブリッド車両であってもよい。
10…内燃機関
16…ポート噴射弁
20…燃焼室
22…筒内噴射弁
26…クランク軸
32…三元触媒
34…GPF
50…遊星歯車機構
52…第1モータジェネレータ
52a…回転軸
54…第2モータジェネレータ
54a…回転軸
56…第1インバータ
58…第2インバータ
59…バッテリ
60…駆動輪
70…制御装置
80…エアフローメータ
82…クランク角センサ
86…出力側回転角センサ
88…電流センサ
89…電圧センサ
90…第1回転角センサ
92…第2回転角センサ
94…アクセルセンサ
100…変速機

Claims (1)

  1. 複数の気筒を備える内燃機関のクランク軸に回転電機の回転軸が接続されたハイブリッド車両に適用されて、
    前記内燃機関の一部の気筒の燃焼を停止する停止処理と、
    なまし時定数を用いてなまし処理を施した前記内燃機関の推定トルクを算出する処理と、
    前記回転電機から出力されるトルクを前記推定トルクに応じて調整する処理と、
    前記停止処理の実行中は、前記停止処理の非実行中に比べて前記なまし時定数を大きい値に設定する処理と、を実行する
    ハイブリッド車両の制御装置。
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