JP2023011156A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼制御の停止に伴う車両の振動を抑制できるようにしたハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】CPU72は、GPF34の再生要求が生じると、気筒#1~#4のうちの1つの気筒の燃焼制御を停止する。CPU72は、その場合、燃焼制御を停止した気筒の膨張行程に同期して、第1モータジェネレータ10のトルクを周期的に減少させる。【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、動力分配統合機構に、内燃機関と、第1モータジェネレータおよび第2モータジェネレータと、駆動輪と、が機械的に接続されているハイブリッド車両が記載されている。そして、同文献には、内燃機関の一部の気筒において燃焼制御を停止している場合、燃焼制御の停止に起因したトルクの低下量を第2モータジェネレータによって補償することが記載されている。
特開2010-260392号公報
ところで、燃焼制御の停止時に第2モータジェネレータによってトルクを補償するのみでは、燃焼制御の停止に伴う車両の振動を十分に抑制できないおそれがある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.内燃機関と回転電機とが駆動輪に動力を伝達可能な車両に適用され、前記内燃機関は、複数の気筒を備えており、停止処理と、トルク減少処理と、を実行し、前記停止処理は、前記内燃機関の一部の気筒の燃焼制御を停止する処理であり、前記トルク減少処理は、前記停止処理が実行されているときに、前記内燃機関の1燃焼サイクルのうちの一部の期間における前記回転電機のトルクを前記1燃焼サイクルのうちの残りの期間における前記トルクよりも減少させる処理であり、前記トルクは、前記駆動輪の回転速度を増加させる側が正と定義され、前記一部の期間は、1ストローク以下の期間であって、且つ、前記燃焼制御を停止している気筒の圧縮上死点の出現タイミングの前後の圧縮上死点の出現タイミングの間の期間であるハイブリッド車両の制御装置である。
停止処理が実行される場合、燃焼制御の停止対象となる気筒の圧縮上死点付近で、本来、生じるはずの燃焼エネルギが生じない。そのため、内燃機関のクランク軸のトルクが低下する。トルクの低下は、クランク軸を含む回転系の回転を妨げる側に働く。一方、回転電機は回転を維持する側のトルクを生成する。そのため、燃焼制御の停止によって、クランク軸および回転電機の回転軸を含む回転系にねじれが生じる。回転系にねじれが生じると、トルク変動による振動が増幅されるおそれがある。そこで上記構成では、トルク減少処理によって、回転電機のトルクを周期的に減少させる。これにより、クランク軸および回転電機の回転軸を含む回転系にねじれが生じることを抑制できる。したがって、上記構成によれば、燃焼制御の停止に伴う車両の振動を抑制できる。
一実施形態にかかる駆動系および制御装置の構成を示す図である。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図である。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図である。 同実施形態にかかる車両の振動強度を例示する図である。 (a)~(d)は、同実施形態の効果を示すタイムチャートである。 同実施形態の変更例にかかるトルクの減少処理を例示するタイムチャートである。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、内燃機関10は、4つの気筒#1~#4を備える。内燃機関10の吸気通路12には、スロットルバルブ14が設けられている。吸気通路12の下流部分である吸気ポート12aには、吸気ポート12aに燃料を噴射するポート噴射弁16が設けられている。吸気通路12に吸入された空気やポート噴射弁16から噴射された燃料は、吸気バルブ18の開弁に伴って、燃焼室20に流入する。燃焼室20には、筒内噴射弁22から燃料が噴射される。また、燃焼室20内の空気と燃料との混合気は、点火装置24の火花放電に伴って燃焼に供される。そのときに生成される燃焼エネルギは、クランク軸26の回転エネルギに変換される。
燃焼室20において燃焼に供された混合気は、排気バルブ28の開弁に伴って、排気として排気通路30に排出される。排気通路30には、酸素吸蔵能力を有した三元触媒32と、ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF34)とが設けられている。なお、GPF34は、PMを捕集するフィルタに三元触媒が担持されたものである。
クランク軸26は、トーショナルダンパ27を介して、動力分割装置を構成する遊星歯車機構50のキャリアCに機械的に連結されている。トーショナルダンパ27は、コイルスプリングを備えて、弾性力を発揮する。遊星歯車機構50のサンギアSには、第1モータジェネレータ52の回転軸52aが機械的に連結されている。また、遊星歯車機構50のリングギアRには、第2モータジェネレータ54の回転軸54aと駆動輪60とが機械的に連結されている。第1モータジェネレータ52の端子には、第1インバータ56によって交流電圧が印加される。また、第2モータジェネレータ54の端子には、第2インバータ58によって交流電圧が印加される。第1インバータ56および第2インバータ58は、いずれも、直流電圧源としてのバッテリ59の端子電圧を交流電圧に変換して出力する電力変換回路である。
制御装置70は、制御対象としての内燃機関10の制御量である、トルクおよび排気成分比率等を制御するために、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、および点火装置24等の内燃機関10の操作部を操作する。また、制御装置70は、制御対象としての第1モータジェネレータ52の制御量であるトルクを制御すべく、第1インバータ56を操作する。また、制御装置70は、制御対象としての第2モータジェネレータ54の制御量であるトルクを制御すべく第2インバータ58を操作する。図1には、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、点火装置24、第1インバータ56および第2インバータ58のそれぞれの操作信号MS1~MS6を記載している。制御装置70は、内燃機関10の制御量を制御するために、エアフローメータ80によって検出される吸入空気量Ga、およびクランク角センサ82の出力信号Scrを参照する。また制御装置70は、水温センサ84によって検出される水温THWを参照する。また、制御装置70は、電流センサ88によって検出されるバッテリ59の充放電電流Iと、温度センサ89によって検出されるバッテリ59の端子電圧Tbとを参照する。また、制御装置70は、第1モータジェネレータ52の制御量を制御するために、第1モータジェネレータ52の回転角を検知する第1回転角センサ90の出力信号Sm1を参照する。また、制御装置70は、第2モータジェネレータ54の制御量を制御するために、第2モータジェネレータ54の回転角を検知する第2回転角センサ92の出力信号Sm2を参照する。また、制御装置70は、アクセルセンサ94によって検出されるアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル操作量ACCPと、車速センサ96によって検出される車速SPDと、を参照する。
制御装置70は、CPU72、ROM74、および周辺回路76を備えており、それらが通信線78によって通信可能とされている。ここで、周辺回路76は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路、電源回路、およびリセット回路等を含む。制御装置70は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72が実行することにより制御量を制御する。
図2に、本実施形態にかかる制御装置70が実行する処理の手順を示す。図2に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
図2に示す一連の処理において、CPU72は、まず、回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWを取得する(S10)。回転速度NEは、CPU72により、出力信号Scrに基づき算出される。また、充填効率ηは、CPU72により、吸入空気量Gaおよび回転速度NEに基づき算出される。次にCPU72は、回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWに基づき、GPF34に捕集されているPMの量である堆積量DPMの更新量ΔDPMを算出する(S12)。ここで、CPU72は、回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWに基づき排気通路30に排出される排気中のPMの量を算出する。また、CPU72は、回転速度NEおよび充填効率ηに基づきGPF34の温度を算出する。そしてCPU72は、排気中のPMの量およびGPF34の温度に基づき更新量ΔDPMを算出する。なお、CPU72は、後述のS20の処理の実行中には、燃焼制御を継続する気筒における空燃比を加味して更新量ΔDPMを算出すればよい。
次にCPU72は、堆積量DPMを、更新量ΔDPMに応じて更新する(S14)。次に、CPU72は、フラグFが「1」であるか否かを判定する(S16)。フラグFは、「1」である場合に、GPF34のPMを燃焼除去するための再生処理を実行していることを示す一方、「0」である場合にそうではないことを示す。CPU72は、「0」であると判定する場合(S16:NO)、堆積量DPMが再生実行値DPMH以上であるか否かを判定する(S18)。再生実行値DPMHは、GPF34が捕集したPM量が多くなっており、PMを除去することが望まれる値に設定されている。CPU72は、再生実行値DPMH以上であると判定する場合(S18:YES)、再生処理を実行し、フラグFに「1」を代入する(S20)。すなわち、CPU72は、気筒#1~#4のうちのいずれか1つの気筒のポート噴射弁16および筒内噴射弁22からの燃料の噴射を停止する。また、CPU72は、残りの気筒の燃焼室20内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチとする。この処理は、排気通路30に酸素と未燃燃料とを排出し、GPF34の温度を上昇させてGPF34が捕集したPMを燃焼除去するための処理である。すなわち、排気通路30に酸素と未燃燃料を排出することにより、三元触媒32等において未燃燃料を燃焼させ排気の温度を上昇させる。これにより、GPFの温度を上昇させることができる。また、GPF34に酸素を供給することによって、GPF34が捕集したPMを燃焼除去することができる。
CPU72は、燃料の噴射を停止する気筒を、周期的に切り替える。切り替えの周期は、たとえば、1燃焼サイクルの所定数倍とする。ここで、所定数は、たとえば、100以上の数であってよい。
一方、CPU72は、フラグFが「1」であると判定する場合(S16:YES)、堆積量DPMが停止用閾値DPML以下であるか否かを判定する(S22)。停止用閾値DPMLは、GPF34に捕集されているPMの量が十分に小さくなり、再生処理を停止させてもよい値に設定されている。CPU72は、停止用閾値DPMLを上回ると判定する場合(S22:NO)、S20の処理に移行する一方、停止用閾値DPML以下と判定する場合(S22:YES)、再生処理を停止して且つフラグFに「0」を代入する(S24)。
なお、CPU72は、S20,S24の処理を完了する場合と、S18の処理において否定判定する場合と、には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
図3に、制御装置70が実行する別の処理の手順を示す。図3に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期でくり返し実行することによって実現される。
図3に示す一連の処理において、CPU72は、まずフラグFが「1」であるか否かを判定する(S30)。CPU72は、「1」であると判定する場合(S30:YES)、第1モータジェネレータ52のトルクの操作による制振制御が必要な運転領域であるか否かを判定する(S32)。
ここでの運転領域を特定する変数は、回転速度NE、負荷を示す変数としての充填効率η、および車速SPDの少なくとも1つを含む。すなわち、たとえば回転速度NEが小さい領域は、大きい領域と比較して慣性エネルギが小さい。そのため、1つの気筒で燃焼制御を停止することによるクランク軸26の回転変動は、回転速度NEが大きい場合よりも小さい場合に顕著となりやすい。したがって、回転速度NEが小さい領域を上記運転領域としてもよい。またたとえば、燃焼制御を停止する周期に応じた周波数が駆動系の共振周波数に一致する場合には、振動が顕著となる。そのため、同共振周波数を含む所定の周波数領域を、上記運転領域としてもよい。また、たとえば、充填効率ηが大きい場合には小さい場合と比較して、1つの気筒の膨張行程で生じる燃焼エネルギ量が大きくなる。したがって、1つの気筒で燃焼制御を停止することによるクランク軸26の回転変動は、充填効率ηが大きい場合よりも小さい場合に顕著となりやすい。そのため、充填効率ηが大きい領域を上記運転領域としてもよい。またたとえば、車速SPDが小さい領域は、大きい領域よりも、ユーザに振動を感知されやすい。そのため、車速SPDが小さい領域を上記運転領域としてもよい。
CPU72は、制振が必要な運転領域であると判定する場合(S32:YES)、制振制御が可能であるか否かを判定する(S34)。ここで、CPU72は、たとえば以下の条件を満たす場合に、制振制御が可能であると判定すればよい。
・バッテリ59の充電率SOCが規定比率以下である旨の条件である。なお、充電率SOCは、CPU72により、充放電電流Iおよび端子電圧Tbを入力として算出される。
・第1モータジェネレータ52に印加する交流電圧を生成するためのPWM処理におけるキャリアの周波数の切り替わり期間ではない旨の条件である。これは、キャリア周波数の切り替わり時には、第1モータジェネレータ52の制御性が低下することに鑑みた条件である。
・バッテリ59の充放電に所定の制限が生じていない旨の条件である。この処理は、バッテリ59の入出力制限によって第1モータジェネレータ52を用いた制振制御に制約が生じることが無い旨の条件である。
CPU72は、制振制御が可能と判定する場合(S34:YES)、第1モータジェネレータ52のトルクの指令値である第1要求トルクTmg1*を周期的に減少させる(S36)。すなわち、アクセル操作量ACCPおよび車速SPD等から定められる、車両VCを走行させるために設定された第1要求トルクTmg1*に、周期的に減少トルクを重畳させる。ここで、減少トルクは、ベース値ΔTmg1bにゲインGを乗算した値である。図3には、ベース値ΔTmg1bを例示してある。
図3に示す例では、気筒#1の燃焼制御を停止する場合には、気筒#1の圧縮上死点と次の圧縮上死点との間の180°CAにおいて、ベース値ΔTmg1bを、位相がπ~2πとなる正弦波状のトルクとする。そして、それ以外の期間においては、ベース値ΔTmg1bはゼロとされる。また、気筒#3の燃焼制御を停止する場合には、気筒#3の圧縮上死点と次の圧縮上死点との間の180°CAにおいて、ベース値ΔTmg1bを、位相がπ~2πとなる正弦波状のトルクとする。そして、それ以外の期間においては、ベース値ΔTmg1bはゼロとされる。
すなわち、ベース値ΔTmg1bは、1燃焼サイクルにおいて、180°CAの期間だけ、振幅が「1」の正弦波となるものである。これにより、減少トルクは、1燃焼サイクルにおいて、180°CAの期間だけ重畳される。換言すれば、1ストロークの長さを有する期間だけ重畳される。なお、これは、圧縮上死点の出現間隔の長さを有する期間に対応する。
CPU72は、ROM74に記憶されたマップデータを用いてベース値ΔTmg1bをマップ演算する。このマップデータは、クランク角度を入力変数とし、ベース値ΔTmg1bを出力変数とするデータである。なお、マップデータとは、入力変数の離散的な値と、入力変数の値のそれぞれに対応する出力変数の値と、の組データである。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれかに一致する場合、対応するマップデータの出力変数の値を演算結果とする処理とすればよい。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれにも一致しない場合、マップデータに含まれる複数の出力変数の値の補間によって得られる値を演算結果とする処理とすればよい。
CPU72は、充填効率ηおよび回転速度NEに応じてゲインGをマップ演算する。図3には、マップデータを例示してある。図3に示すように、CPU72は、充填効率ηが大きい場合に小さい場合よりも、ゲインGを大きくする。これにより、CPU72は、充填効率ηが大きい場合に小さい場合よりも、減少トルクの振幅を大きくする。これは、充填効率ηが大きい場合に小さい場合よりもクランク軸26の回転変動が大きくなることに鑑みたものである。また、CPU72は、回転速度NEが大きい場合に小さい場合よりもゲインGを大きくする。これにより、CPU72は、回転速度NEが大きい場合に小さい場合よりも減少トルクの振幅を大きくする。これは、回転速度NEが大きい場合には、減少トルクを付与する1度の時間間隔が短くなることから、減少トルクの振幅が同じであっても減少させるエネルギ量が小さくなることに鑑みたものである。
そして、CPU72は、周期的に減少された第1要求トルクTmg1*となるように第1インバータ56を操作する。詳しくは、CPU72は、1燃焼サイクルにおける第1モータジェネレータ52の平均的な出力が、減少トルクの重畳がない場合と同じになるようにする。これは、減少トルクに加えて、補償トルクΔを重畳することにより実現できる。補償トルクΔは、減少トルクの重畳による第1モータジェネレータ52の出力の低下を補償する直流成分のトルクである。
一方、CPU72は、制振制御が不可能であると判定する場合(S34:NO)、内燃機関10の動作点を変更する(S38)。動作点は、回転速度NEおよび負荷を示す変数としての充填効率ηによって規定される。ここでは、たとえば、内燃機関10の出力が同じとなる動作点であって、より高回転、低負荷の動作点に変更すればよい。なお、その際、内燃機関10の回転速度NEは、第1モータジェネレータ52の回転軸52aの回転速度である第1回転速度Nmg1を所定値にフィードバック制御することによって制御すればよい。なお、第1回転速度Nmg1は、CPU72により、出力信号Sm1を入力として算出される。
CPU72は、S36,S38の処理を完了する場合と、S30,S32の処理において否定判定する場合と、には、図3に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU72は、GPF34の再生要求が生じる場合、気筒#1~#4のうちの1つの燃焼制御を停止する。これにより、燃焼制御を停止しない場合と比較して、クランク軸26のトルクの変動が大きくなる。また、クランク軸26には、燃焼制御を停止する周期でトルク変動が生じる。トルク変動は、車両VCの振動に繋がる。
図4に、回転速度NEの様々な領域と振動との関係を例示する。図4に示すように、車両VCに生じる振動は回転速度NEに応じて変化する。また、図4には、車両VCに振動が伝播する経路が、マウントを経由する経路であるか、トルク伝達経路であるかの要因を併せて示した。これら2つの要因のいずれが支配的かも、回転速度NEの大きさに応じて変化する。
ところで、車両VCには、トーショナルダンパ27が設けられている。トーショナルダンパ27は、クランク軸26のトルクの変動に対してクランク軸26の回転を安定させる役割を担う。すなわち、クランク軸26のトルクが大きくなるときには、トルクの増大を吸収するようにコイルスプリングが変位する。また、クランク軸26のトルクが小さくなるときには、コイルスプリングに蓄えられた弾性エネルギを解放することによって、クランク軸26の回転の低下を抑制する。ただし、燃焼制御を停止することによって生じる大きなトルク変動が周期的に生じる場合、トーショナルダンパ27がかえって振動を増幅することがある。
そこでCPU72は、燃焼制御の停止によるクランク軸26のトルクの低下に合わせるように、第1モータジェネレータ52のトルクを減少させる。これにより、クランク軸26の回転速度の低下に合わせるように、第1回転速度Nmg1を低下させる。ここで、第1モータジェネレータ52は、トーショナルダンパ27のうちクランク軸26とは逆側に連結されている。そのため、トーショナルダンパ27の両側の回転速度が低下することから、トーショナルダンパ27の弾性エネルギの変動を抑制できる。これにより、トーショナルダンパ27によって振動が増幅されることを抑制できる。
図5に、本実施形態の効果を示す。詳しくは、図5(a)に、内燃機関10のトルクTeの推移を示す。なお、図5(a)では、燃焼制御の停止を「F/C」と記載している。図5(b)の一点鎖線は、減少トルクを重畳しない場合の第1要求トルクTmg1*の推移を示す。また、図5(b)の実線は、減少トルクおよび補償トルクΔを重畳した第1要求トルクTmg1*の推移を示す。図5(c)の一点鎖線は、減少トルクを重畳しない場合にマウント経由で車両に伝わる振動成分Gmの推移を示す。図5(c)の実線は、減少トルクを重畳した場合にマウント経由で車両に伝わる振動成分Gmの推移を示す。図5(d)の一点鎖線は、減少トルクを重畳しない場合に車両に伝わるトータルの振動成分Gの推移を示す。図5(d)の実線は、減少トルクを重畳した場合に車両に伝わるトータルの振動成分Gの推移を示す。
図5に示すように、減少トルクを重畳することにより、マウント経由の振動およびトータルの振動の双方を低減できている。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する作用および効果が得られる。
(1)CPU72は、第1要求トルクTmg1*に減少トルクを重畳する場合、補償トルクΔによって第1要求トルクTmg1*の直流成分を増大させた。これにより、減少トルクを重畳することに起因した、第1モータジェネレータ52の平均的な出力の減少を抑制できる。
(2)CPU72は、制振制御ができない場合、内燃機関10の動作点を振動が生じにくい動作点に変更した。これにより、再生処理に起因して車両VCに生じる振動を低減できる。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。回転電機は、第1モータジェネレータ52に対応する。停止処理は、S20の処理に対応する。トルク減少処理は、S36の処理に対応する。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・減少トルクの重畳期間の開始時点としては、燃焼制御の停止対象とされる気筒の圧縮上死点に限らない。たとえば、重畳期間の開始時点を、燃焼制御の停止対象とされる気筒の圧縮上死点に対して進角させてもよい。また、たとえば、重畳期間の開始時点を、燃焼制御の停止対象とされる気筒の圧縮上死点に対して遅角させてもよい。
・上記実施形態では、ベース値ΔTmg1bの位相を固定値としたが、これに限らない。たとえば、内燃機関10の動作点に応じて可変設定してもよい。またたとえば、位相を学習補正するようにしてもよい。これは、たとえば減少トルクを重畳したにもかかわらず、クランク軸26の回転変動が大きい場合に、位相を所定量遅らせることで実現できる。すなわち、経年劣化によって回転変動が大きくなる場合、その要因としては、バックラッシが大きくなることが考えられる。そしてバックラッシが大きくなる場合、トルク伝達の応答遅れが大きくなる。そのため、位相を遅延させることにより、回転変動の増大を改善できると考えられる。
・上記実施形態では、ベース値ΔTmg1bを、正弦波としたが、これに限らない。たとえば矩形波であってもよい。
・減少トルクの振幅を、回転速度NEおよび充填効率ηにて規定される内燃機関10の動作点に応じて一義的に定めることは必須ではない。たとえば、回転速度NEが変化する過渡時においては、動作点に応じて定まる振幅値を過渡補正量によって補正してもよい。またたとえば、車速SPDに応じて、振幅値を可変としてもよい。
・S32の処理において肯定判定される場合、S36,S38の処理の双方を実行してもよい。また、S36の処理を実行する場合、S38の処理によって設定される動作点とは別に、制振制御用の動作点へと内燃機関10の動作点を変更してもよい。ここで変更先の動作点は、制振制御による振動抑制効果が大きくなる動作点とする。
・内燃機関10としては、気筒数が4個であることは必須ではない。図6に気筒数が6個である場合におけるベース値ΔTmg1bを例示する。図6に示す例では、気筒#1,#2,#3,#4,#5,#6の順に圧縮上死点が出現するとしている。また、図6では、気筒#1および気筒#4において燃焼制御を停止する例を示している。図6には、減少トルクの付与期間を、気筒#1の圧縮上死点から1ストローク(180°CA)の期間と、気筒#4の圧縮上死点から1ストロークの期間としている。ただし、この例では、圧縮上死点の出現間隔が120°CAとなることから、減少トルクの付与期間を、1ストロークよりも短くしてもよい。これは、たとえば圧縮上死点の出現間隔の長さを有した期間を付与期間とすることにより実現できる。
・クランク軸26にトーショナルダンパ27を備えることは必須ではない。トーショナルダンパ27を備えない場合であっても、燃焼制御の停止によってクランク軸26に機械的に連結された部材のねじれが大きくなる傾向がある。そのため、第1モータジェネレータ52のトルクを減少させることでねじれを抑制することが有効である。
・ハイブリッド車両としては、シリーズパラレルハイブリッド車両に限らない。たとえば、パラレルハイブリッド車両であってもよい。その場合であっても、燃焼制御の停止によってクランク軸26のトルクが低下する際に、回転系のねじれを抑制すべくモータジェネレータのトルクを減少させることは有効である。なお、回転系とは、クランク軸と、モータジェネレータとの間に介在する回転軸または回転体のことである。
10…内燃機関
26…クランク軸
27…トーショナルダンパ
50…遊星歯車機構
52…第1モータジェネレータ
52a…回転軸
54…第2モータジェネレータ
54a…回転軸
56…第1インバータ
58…第2インバータ
60…駆動輪
70…制御装置

Claims (1)

  1. 内燃機関と回転電機とが駆動輪に動力を伝達可能な車両に適用され、
    前記内燃機関は、複数の気筒を備えており、
    停止処理と、トルク減少処理と、を実行し、
    前記停止処理は、前記内燃機関の一部の気筒の燃焼制御を停止する処理であり、
    前記トルク減少処理は、前記停止処理が実行されているときに、前記内燃機関の1燃焼サイクルのうちの一部の期間における前記回転電機のトルクを前記1燃焼サイクルのうちの残りの期間における前記トルクよりも減少させる処理であり、
    前記トルクは、前記駆動輪の回転速度を増加させる側が正と定義され、
    前記一部の期間は、1ストローク以下の期間であって、且つ、前記燃焼制御を停止している気筒の圧縮上死点の出現タイミングの前後の圧縮上死点の出現タイミングの間の期間であるハイブリッド車両の制御装置。
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