JP2023181918A - 缶印刷装置のインカーユニット及び缶印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、缶の胴部の缶底側部分と缶開口側部分とに供給される各色インキの盛り量を適宜調整することが可能な缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置を提供する。【解決手段】インキ源2と、シリンダと、複数のロール3と、インキ源2からロール3に供給されるインキの盛り量を調整可能な調整機構13と、を備え、インキ源2は、第1インキ貯留部21と、第2インキ貯留部22と、を有し、ロール3は、第1インキ移送部31と、第2インキ移送部32と、を有し、調整機構13は、第1インキ貯留部21から第1インキ移送部31へ供給される第1インキI1の盛り量を調整する第1インキ調整部14と、第2インキ貯留部22から第2インキ移送部32へ供給される第2インキI2の盛り量を調整する第2インキ調整部15と、を有する。【選択図】図6
Description
本発明は、缶印刷装置のインカーユニット及び缶印刷装置に関する。
従来、缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置が知られている(例えば、特許文献1)。缶印刷装置は、複数のインカーユニットを有しており、インカーユニット数と同じ色数のインキを、缶の胴部に印刷することができる。
詳しくは、各インカーユニットは、各色のインキが貯留されるインキ源と、外周面に印刷版が配置されるシリンダと、シリンダの中心軸と平行に延び、インキ源のインキをシリンダの印刷版に移送する複数のロールと、を備える。
例えば、缶のデザイン性を高めるなどの目的で、缶に印刷するインキの色数を増やすことが要望される場合がある。しかしながら、従来の缶印刷装置では、インカーユニット数を増やさなければ、印刷色数を増やすことができない。このため、缶印刷装置を大型のものに入れ替えるなどの高額な設備投資を行う必要が生じて、上記要望に簡単に応えることができなかった。
そこで、例えば、1つのインカーユニットのインキ源に、2色のインキを個別に貯留し、各色のインキを、ロールを介してシリンダの軸方向一方側と軸方向他方側とに供給することで、缶胴の缶底側部分と缶開口側部分とに2色の印刷をすることが考えられる。この構成によれば、既存の缶印刷装置を利用しつつ、印刷色数を増やすことができる。
しかしながらこの場合、缶胴の缶底側部分と缶開口側部分とに供給される各色インキの盛り量(供給量)に、ばらつきが生じやすい。また、缶の印刷デザイン等に応じて、各色インキの盛り量を変更することができない。
また、複数のロールには、軸方向の位置が固定された固定ロールと、軸方向に揺動させられる揺動ロールとが含まれるが、各ロールにおいて、2色のインキを移送するにあたり、インキが混じり合うことを防止するために境界部を設ける必要がある。
しかしながら、各ロールに設けた境界部によって、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法が、大きくなりやすい場合がある。
しかしながら、各ロールに設けた境界部によって、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法が、大きくなりやすい場合がある。
本発明は、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、缶の胴部の缶底側部分と缶開口側部分とに供給される各色インキの盛り量を適宜調整することが可能な缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置を提供することを第1の目的とする。
また本発明は、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、インカーユニットにおいて2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置を提供することを第2の目的とする。
また本発明は、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、インカーユニットにおいて2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置を提供することを第2の目的とする。
〔本発明の態様1〕
缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置に備えられるインカーユニットであって、インキが貯留されるインキ源と、外周面に印刷版が配置されるシリンダと、前記シリンダの中心軸と平行に延び、前記インキ源のインキを前記シリンダの前記印刷版に移送する複数のロールと、前記インキ源から前記ロールに供給されるインキの盛り量を調整可能な調整機構と、を備え、前記インキ源は、第1インキが貯留される第1インキ貯留部と、前記第1インキとは異なる色の第2インキが貯留される第2インキ貯留部と、を有し、前記ロールは、前記ロールの外周面のうち軸方向一方側の部分に配置され、前記第1インキが移送される第1インキ移送部と、前記ロールの外周面のうち軸方向他方側の部分に配置され、前記第2インキが移送される第2インキ移送部と、を有し、前記調整機構は、前記第1インキ貯留部から前記第1インキ移送部へ供給される前記第1インキの盛り量を調整する第1インキ調整部と、前記第2インキ貯留部から前記第2インキ移送部へ供給される前記第2インキの盛り量を調整する第2インキ調整部と、を有する、缶印刷装置のインカーユニット。
缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置に備えられるインカーユニットであって、インキが貯留されるインキ源と、外周面に印刷版が配置されるシリンダと、前記シリンダの中心軸と平行に延び、前記インキ源のインキを前記シリンダの前記印刷版に移送する複数のロールと、前記インキ源から前記ロールに供給されるインキの盛り量を調整可能な調整機構と、を備え、前記インキ源は、第1インキが貯留される第1インキ貯留部と、前記第1インキとは異なる色の第2インキが貯留される第2インキ貯留部と、を有し、前記ロールは、前記ロールの外周面のうち軸方向一方側の部分に配置され、前記第1インキが移送される第1インキ移送部と、前記ロールの外周面のうち軸方向他方側の部分に配置され、前記第2インキが移送される第2インキ移送部と、を有し、前記調整機構は、前記第1インキ貯留部から前記第1インキ移送部へ供給される前記第1インキの盛り量を調整する第1インキ調整部と、前記第2インキ貯留部から前記第2インキ移送部へ供給される前記第2インキの盛り量を調整する第2インキ調整部と、を有する、缶印刷装置のインカーユニット。
本発明の缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置では、インキ源のうち第1インキ貯留部に貯留される第1インキと、第2インキ貯留部に貯留される第2インキとを、各ロールの第1インキ移送部と第2インキ移送部とにより別々に移送して、シリンダの軸方向一方側の印刷版(一方の版部)と、軸方向他方側の印刷版(他方の版部)とに受け渡すことができる。すなわち、1つのインカーユニットにより、2色のインキをシリンダへ別々に供給できる。
本発明によれば、缶印刷装置のインカーユニットの数を増やすことなく、インカーユニット数よりも多い色数のインキを、缶の胴部に印刷することができる。すなわち、例えば缶印刷装置を大型のものに入れ替えるなどの高額な設備投資を行うようなことなく、既存の缶印刷装置を利用して、従来よりも多色の印刷を缶に施すことができる。このため、缶印刷装置の色数増加への要望等に、容易に応えることができる。
そして、1つのインカーユニットで2色のインキをシリンダへ移送するにあたり、本発明では、各色のインキの盛り量を、個別に調整可能である。詳しくは、調整機構の第1インキ調整部により、第1インキ貯留部から第1インキ移送部へ供給される第1インキの盛り量を調整することができる。また、調整機構の第2インキ調整部により、第2インキ貯留部から第2インキ移送部へ供給される第2インキの盛り量を調整することができる。
したがって、本発明によれば、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、缶の胴部の缶底側部分と缶開口側部分とに供給される各色インキの盛り量を適宜調整することが可能である。
〔本発明の態様2〕
前記インキ源は、前記第1インキ貯留部の底部に配置される第1底壁と、前記第2インキ貯留部の底部に配置される第2底壁と、を有し、前記第1インキ調整部は、前記インキ源と隣接する前記ロールに対して前記第1底壁を進退させる第1調整体を有し、前記第2インキ調整部は、前記インキ源と隣接する前記ロールに対して前記第2底壁を進退させる第2調整体を有する、態様1に記載の缶印刷装置のインカーユニット。
前記インキ源は、前記第1インキ貯留部の底部に配置される第1底壁と、前記第2インキ貯留部の底部に配置される第2底壁と、を有し、前記第1インキ調整部は、前記インキ源と隣接する前記ロールに対して前記第1底壁を進退させる第1調整体を有し、前記第2インキ調整部は、前記インキ源と隣接する前記ロールに対して前記第2底壁を進退させる第2調整体を有する、態様1に記載の缶印刷装置のインカーユニット。
この場合、第1調整体で第1底壁を進退させることにより、第1インキ貯留部から第1インキ移送部へ供給される第1インキの盛り量を簡単に調整することができる。また、第2調整体で第2底壁を進退させることにより、第2インキ貯留部から第2インキ移送部へ供給される第2インキの盛り量を簡単に調整することができる。
〔本発明の態様3〕
複数の前記ロールは、軸方向の位置が固定された固定ロールと、軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含み、当該インカーユニットはさらに、前記揺動ロールを軸方向に揺動させるカム機構を備え、前記揺動ロールが、前記カム機構により軸方向に一回揺動させられる間に、前記揺動ロールに接触する所定の前記固定ロールが、前記固定ロールのロール中心軸回りに3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる、態様1または2に記載の缶印刷装置のインカーユニット。
複数の前記ロールは、軸方向の位置が固定された固定ロールと、軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含み、当該インカーユニットはさらに、前記揺動ロールを軸方向に揺動させるカム機構を備え、前記揺動ロールが、前記カム機構により軸方向に一回揺動させられる間に、前記揺動ロールに接触する所定の前記固定ロールが、前記固定ロールのロール中心軸回りに3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる、態様1または2に記載の缶印刷装置のインカーユニット。
従来の構成では、揺動ロールの軸方向への一回の揺動につき、揺動ロールに接触するラバーロールが、例えば10回転していた。言い換えると、ラバーロール10回転あたりに、揺動ロールが一回揺動する。
ここで、本発明では各ロールの外周面に、第1インキ移送部と第2インキ移送部とが軸方向に並んで配置されている。このため、各インキ移送部の軸方向寸法は小さくされており、各インキ移送部において、インキを軸方向に均等に馴染ませることが難しい場合がある。
ここで、本発明では各ロールの外周面に、第1インキ移送部と第2インキ移送部とが軸方向に並んで配置されている。このため、各インキ移送部の軸方向寸法は小さくされており、各インキ移送部において、インキを軸方向に均等に馴染ませることが難しい場合がある。
本発明の上記構成によれば、揺動ロールの軸方向への一回の揺動につき、揺動ロールに接触するラバーロール等の所定の固定ロールが、3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる。言い換えると、ラバーロール3~8回転あたりに、揺動ロールが一回揺動する。
すなわち、従来の構成に比べて、本発明の上記構成では、揺動ロールの軸方向への揺動の頻度が高いので、各インキ移送部において、インキを軸方向に均等に馴染ませることができる。
すなわち、従来の構成に比べて、本発明の上記構成では、揺動ロールの軸方向への揺動の頻度が高いので、各インキ移送部において、インキを軸方向に均等に馴染ませることができる。
〔本発明の態様4〕
缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置に備えられるインカーユニットであって、インキが貯留されるインキ源と、外周面に印刷版が配置されるシリンダと、前記シリンダの中心軸と平行に延び、前記インキ源のインキを前記シリンダの前記印刷版に移送する複数のロールと、を備え、前記インキ源は、第1インキが貯留される第1インキ貯留部と、前記第1インキとは異なる色の第2インキが貯留される第2インキ貯留部と、を有し、前記ロールは、前記ロールの外周面のうち軸方向の一部に配置され、ロール中心軸回りの全周にわたって延びる境界部と、前記ロールの外周面のうち、前記境界部よりも軸方向一方側の部分に配置され、前記第1インキが移送される第1インキ移送部と、前記ロールの外周面のうち、前記境界部よりも軸方向他方側の部分に配置され、前記第2インキが移送される第2インキ移送部と、を有し、複数の前記ロールは、軸方向の位置が固定された固定ロールと、軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含み、前記揺動ロールの前記境界部の軸方向寸法が、前記固定ロールの前記境界部の軸方向寸法よりも小さい、缶印刷装置のインカーユニット。
缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置に備えられるインカーユニットであって、インキが貯留されるインキ源と、外周面に印刷版が配置されるシリンダと、前記シリンダの中心軸と平行に延び、前記インキ源のインキを前記シリンダの前記印刷版に移送する複数のロールと、を備え、前記インキ源は、第1インキが貯留される第1インキ貯留部と、前記第1インキとは異なる色の第2インキが貯留される第2インキ貯留部と、を有し、前記ロールは、前記ロールの外周面のうち軸方向の一部に配置され、ロール中心軸回りの全周にわたって延びる境界部と、前記ロールの外周面のうち、前記境界部よりも軸方向一方側の部分に配置され、前記第1インキが移送される第1インキ移送部と、前記ロールの外周面のうち、前記境界部よりも軸方向他方側の部分に配置され、前記第2インキが移送される第2インキ移送部と、を有し、複数の前記ロールは、軸方向の位置が固定された固定ロールと、軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含み、前記揺動ロールの前記境界部の軸方向寸法が、前記固定ロールの前記境界部の軸方向寸法よりも小さい、缶印刷装置のインカーユニット。
本発明の缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置では、インキ源のうち第1インキ貯留部に貯留される第1インキと、第2インキ貯留部に貯留される第2インキとを、各ロールの第1インキ移送部と第2インキ移送部とにより別々に移送して、シリンダの軸方向一方側の印刷版(一方の版部)と、軸方向他方側の印刷版(他方の版部)とに受け渡すことができる。すなわち、1つのインカーユニットにより、2色のインキをシリンダへ別々に供給できる。
本発明によれば、缶印刷装置のインカーユニットの数を増やすことなく、インカーユニット数よりも多い色数のインキを、缶の胴部に印刷することができる。すなわち、例えば缶印刷装置を大型のものに入れ替えるなどの高額な設備投資を行うようなことなく、既存の缶印刷装置を利用して、従来よりも多色の印刷を缶に施すことができる。このため、缶印刷装置の色数増加への要望等に、容易に応えることができる。
そして本発明では、複数のロールが、固定ロールと揺動ロールとを含んでおり、軸方向に揺動する揺動ロールの境界部の軸方向寸法(つまり幅)が、軸方向に揺動しない固定ロールの境界部の軸方向寸法よりも小さい。このように、揺動ロールの境界部の幅が小さい方が、境界部の軸方向への揺動(全体の揺動領域)が小さくなるので、インカーユニットにおいて2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる。
〔本発明の態様5〕
態様1から態様4のいずれか1つに記載の缶印刷装置のインカーユニットと、前記シリンダの前記印刷版に接触してインキを写し取るブランケットを外周に有するブランケットホイールと、缶を保持するマンドレルを有し、前記缶の缶胴を前記ブランケットに接触させることで前記缶胴にインキを転写させるマンドレルターレットと、を備える、缶印刷装置。
態様1から態様4のいずれか1つに記載の缶印刷装置のインカーユニットと、前記シリンダの前記印刷版に接触してインキを写し取るブランケットを外周に有するブランケットホイールと、缶を保持するマンドレルを有し、前記缶の缶胴を前記ブランケットに接触させることで前記缶胴にインキを転写させるマンドレルターレットと、を備える、缶印刷装置。
本発明の前記態様の缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置によれば、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、缶の胴部の缶底側部分と缶開口側部分とに供給される各色インキの盛り量を適宜調整することが可能である。
また本発明の前記態様の缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置によれば、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、インカーユニットにおいて2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる。
また本発明の前記態様の缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置によれば、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、インカーユニットにおいて2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる。
本発明の一実施形態の缶印刷装置のインカーユニット1(以下、単にインカーユニット1と呼ぶ場合がある)及び缶印刷装置Aについて、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のインカーユニット1は、缶20の胴部に印刷を施す缶印刷装置Aに備えられる。缶印刷装置Aは、例えば製缶工場に設置され、有底筒状の缶20の胴部の外周面に、例えば9~16色で構成されるデザインの印刷を施す。具体的に本実施形態の缶印刷装置Aは、オフセット印刷装置である。缶印刷装置Aは、インキ付着機構Bと、缶移動機構Cと、を備える。
図1に示すように、本実施形態のインカーユニット1は、缶20の胴部に印刷を施す缶印刷装置Aに備えられる。缶印刷装置Aは、例えば製缶工場に設置され、有底筒状の缶20の胴部の外周面に、例えば9~16色で構成されるデザインの印刷を施す。具体的に本実施形態の缶印刷装置Aは、オフセット印刷装置である。缶印刷装置Aは、インキ付着機構Bと、缶移動機構Cと、を備える。
インキ付着機構Bは、ブランケットホイール8と、ブランケットホイール8のホイール中心軸回りに並ぶ複数のインカーユニット1と、を備える。各インカーユニット1は、ブランケットホイール8にインキを供給する。ブランケットホイール8は、ブランケットホイール8の外周に設けられる複数のブランケット9を有する。複数のブランケット9は、各インカーユニット1の後述するシリンダ6の印刷版(図示省略)に接触してインキを写し取る。
ブランケットホイール8のホイール中心軸は、インカーユニット1のシリンダ6の中心軸O(図2参照)と平行に延びる。複数のブランケット9は、ブランケットホイール8の外周面に、ホイール周方向に互いに間隔をあけて配置される。
缶印刷装置Aに設けられるインカーユニット1の数は、缶20の胴部に印刷されるインキの色数(色の種類)よりも少なく、本実施形態では、例えば8つである。インカーユニット1の具体的な構成については、後述する。
缶移動機構Cは、缶20を缶印刷装置Aに取り入れる缶シュータ10と、缶シュータ10から供給された缶20を回転自在に保持するマンドレル11を有し、マンドレル11に保持された缶20を回転移動させつつ順次ブランケットホイール8へ接触させるマンドレルターレット12と、を備える。
マンドレルターレット12のターレット中心軸は、シリンダ6の中心軸O及びブランケットホイール8のホイール中心軸と平行に延びる。マンドレル11は、マンドレルターレット12のターレット中心軸回りに並んで複数設けられる。マンドレルターレット12は、複数のマンドレル11をターレット周方向に回転させる。マンドレルターレット12は、各マンドレル11が保持する缶20の缶胴をブランケット9に接触させることで、缶胴にインキを転写させる。
この缶印刷装置Aにおいては、複数のインカーユニット1の各インキ源2からそれぞれ異なる色のインキが、各ロール群(複数のロール3)を介して、各シリンダ6の外周面のスリーブ印刷版等の印刷版に付着させられる。各シリンダ6の印刷版に付着した各色のインキは、回転するブランケットホイール8上のブランケット9に画像パターンとして乗せられ、この画像パターンが、マンドレル11に保持された缶20の胴部に接触することで、缶20に所定デザインの印刷が施される。
図1~図6に示すように、インカーユニット1は、インキI1,I2が貯留されるインキ源2と、中心軸Oを中心とする円柱状または円筒状をなし、外周面に図示しない印刷版が配置されるシリンダ6と、シリンダ6の中心軸Oと平行に延び、インキ源2のインキI1,I2をシリンダ6の印刷版に移送する複数のロール3と、フレーム5と、カム機構7と、調整機構13と、インクパン4と、を備える。
本実施形態では、シリンダ6の中心軸Oが延びる方向を、軸方向と呼ぶ。各図において軸方向は、X軸方向に相当する。X軸方向(軸方向)のうち、+X側は軸方向一方側に相当し、-X側は軸方向他方側に相当する。なお、軸方向一方側をオペレーター側、軸方向他方側を機械側、などと言い換えてもよい。また軸方向は、インキI1,I2が移送されるインキ移送方向と直交する方向であることから、幅方向などと言い換えてもよい。
複数のロール3(ロール群)の各ロール中心軸Jは、シリンダ6の中心軸Oと平行に延びている。このため軸方向は、各ロール中心軸Jが延びる方向(ロール軸方向)でもある。
複数のロール3(ロール群)の各ロール中心軸Jは、シリンダ6の中心軸Oと平行に延びている。このため軸方向は、各ロール中心軸Jが延びる方向(ロール軸方向)でもある。
図3、図5及び図6に示すように、インキ源2には、第1インキI1と、第1インキI1とは異なる色の第2インキI2と、が個別に貯留される。すなわち、インキ源2は、複数色のインキI1,I2を有し、複数色のインキI1,I2は、互いに色が異なる第1インキI1及び第2インキI2を含む。
インキ源2は、軸方向においてインキ源2の内部を仕切る仕切り板23と、仕切り板23の軸方向一方側に配置され、第1インキI1が貯留される第1インキ貯留部21と、仕切り板23の軸方向他方側に配置され、第2インキI2が貯留される第2インキ貯留部22と、を有する。
仕切り板23は、中心軸Oと垂直な方向に拡がる板状であり、その一対の板面が軸方向を向く。本実施形態では仕切り板23が、略三角形板状である。仕切り板23は、インキ源2に貯留される2色のインキI1,I2同士が混ざり合うことを防ぐように構成される。本実施形態では仕切り板23が、インキ源2の底壁にねじまたは磁石により密着状態で吸着される。
図3に示すように、仕切り板23の軸方向位置は、図示しないマンドレル11に保持された缶20の缶胴の印刷色境界部20aの軸方向位置と、同じである。
また、第1インキ貯留部21の軸方向寸法と、第2インキ貯留部22の軸方向寸法とは、図3に示すように互いに異なっていてもよいし、図6に示すように互いに同じであってもよい。
また、第1インキ貯留部21の軸方向寸法と、第2インキ貯留部22の軸方向寸法とは、図3に示すように互いに異なっていてもよいし、図6に示すように互いに同じであってもよい。
また図5及び図6に示すように、インキ源2は、第1インキ貯留部21の底部に配置される第1底壁21aと、第2インキ貯留部22の底部に配置される第2底壁22aと、を有する。第1底壁21a及び第2底壁22aは、それぞれ、インキ源2と隣接するロール3(後述するファンテンローラー3a)に近づくに従い、下側へ向けて傾斜して延びる。
第1底壁21aの下端縁は、インキ源2と隣接するロール3の外周面に接近して配置される。第2底壁22aの下端縁は、インキ源2と隣接するロール3の外周面に接近して配置される。図5に示すように、第1底壁21a及び第2底壁22aの各下端縁と、インキ源2と隣接するロール3の外周面との間には、それぞれ、隙間Gが設けられる。
図5及び図6に両矢印で示すように、第1底壁21aと第2底壁22aとは、インキ源2と隣接するロール3に対して、個別に進退可能に構成される。
第1底壁21aがロール3に対して接近または離間し(つまり進退し)、隙間Gが変化することで、第1インキ貯留部21からロール3に供給される第1インキI1の供給量(盛り量)が変化する。また、第2底壁22aがロール3に対して接近または離間し(つまり進退し)、隙間Gが変化することで、第2インキ貯留部22からロール3に供給される第2インキI2の供給量(盛り量)が変化する。
第1底壁21aがロール3に対して接近または離間し(つまり進退し)、隙間Gが変化することで、第1インキ貯留部21からロール3に供給される第1インキI1の供給量(盛り量)が変化する。また、第2底壁22aがロール3に対して接近または離間し(つまり進退し)、隙間Gが変化することで、第2インキ貯留部22からロール3に供給される第2インキI2の供給量(盛り量)が変化する。
具体的に、隙間Gが大きくなると、各インキI1,I2の盛り量は増大し、隙間Gが小さくなると、各インキI1,I2の盛り量は減少する。なお、隙間Gが大きくなり過ぎると、隙間GからインキI1,I2が垂れ落ちるおそれがあり、また、隙間Gが小さくなり過ぎると、ロール3へのインキI1,I2の供給量が不足する。このため、隙間Gは、各インキI1,I2の粘度等に応じて適宜、所定範囲に設定されることが好ましい。
図1において、シリンダ6は、缶印刷装置Aの図示しないシャフト部に片持ち状態で回転自在に支持される。シリンダ6の外周面には、例えば、図示しない円筒状のスリーブ印刷版(印刷版)が着脱可能に嵌合する。スリーブ印刷版の外周面には、缶20に転写する画像パターンと同形状にレーザー彫刻された画像部分を有する版部が複数設けられる。複数の版部は、シリンダ6のシリンダ境界部6a(図3参照)の軸方向一方側に配置される一方の版部と、シリンダ境界部6aの軸方向他方側に配置される他方の版部と、を含む。本実施形態では版部が凸版であるが、これに限らず、版部は、平版や凹版等であってもよい。
図2及び図3に示すように、複数のロール3は、インキ源2からインキI1,I2を受け取るファンテンローラー3aと、ファンテンローラー3aからインキI1,I2を受け取るダクティングロール3bと、ダクティングロール3bからインキI1,I2を受け取るディストリビューターローラー3cと、シリンダ6に接触する一対のフォームロール3fと、ディストリビューターローラー3cと一対のフォームロール3fとの間に配置されて交互に並ぶ複数のラバーロール3d及び複数のオッシレーティングロール3eと、を含む。
各ロール3は、ベアリング等を介してフレーム5により、各ロール中心軸J回りに回転可能に両持ち状態で支持される。図4に示すように、ファンテンローラー3aと、ディストリビューターローラー3cと、複数(本実施形態では3つ)のオッシレーティングロール3eとは、ギヤ等を介して互いに同期回転可能に連結されている。
ディストリビューターローラー3cにロール中心軸J回りの回転駆動力が入力されることにより、ディストリビューターローラー3c、ファンテンローラー3a及び各オッシレーティングロール3eは、互いに同期して各ロール中心軸J回りに回転駆動させられる。
また図2において、上記以外のロール3、すなわちダクティングロール3b、複数(本実施形態では3つ)のラバーロール3d及び一対のフォームロール3fは、隣接する他のロール3に接触することで、各ロール中心軸J回りに従動回転させられる。
図2及び図5にそれぞれ白抜きの両矢印で示すように、ダクティングロール3bは、ダクティングロール3bのロール中心軸Jと直交する径方向のうち、ファンテンローラー3aに接近離間する所定方向に移動可能である。これにより、ファンテンローラー3aからダクティングロール3bへとインキI1,I2が転写される際の、転写時間を調整できる。すなわち、ファンテンローラー3aからダクティングロール3bへのインキI1,I2の供給量(盛り量)を調整できる。
図3に示すように、複数のロール3は、軸方向の位置が固定された固定ロールと、図中に両矢印で示すように軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含む。
揺動ロールは、缶印刷装置Aの稼働時に、後述するカム機構7によって軸方向の位置が変化させられる。具体的に、本実施形態において揺動ロールは、複数のオッシレーティングロール3eである。このためオッシレーティングロール3eは、バイブレーションロール3eと言い換えてもよい。オッシレーティングロール3eが軸方向に揺動することにより、ロール3間を移送されるインキI1,I2がそれぞれ軸方向に馴染んで、シリンダ6の印刷版に対して、軸方向均等に供給されやすくなる。
揺動ロールは、缶印刷装置Aの稼働時に、後述するカム機構7によって軸方向の位置が変化させられる。具体的に、本実施形態において揺動ロールは、複数のオッシレーティングロール3eである。このためオッシレーティングロール3eは、バイブレーションロール3eと言い換えてもよい。オッシレーティングロール3eが軸方向に揺動することにより、ロール3間を移送されるインキI1,I2がそれぞれ軸方向に馴染んで、シリンダ6の印刷版に対して、軸方向均等に供給されやすくなる。
固定ロールは、缶印刷装置Aの稼働時に、軸方向の位置が変化しない。固定ロールは、複数のロール3のうちオッシレーティングロール3e以外のロール3である。具体的に、本実施形態において固定ロールは、ファンテンローラー3a、ダクティングロール3b、ディストリビューターローラー3c、一対のフォームロール3f及び複数のラバーロール3dである。
本実施形態の各ロール3の直径寸法及び軸方向寸法は、例えば、下記の通りである。
・ファンテンローラー3a…直径寸法:φ101.6mm、軸方向寸法:258.8mm
・ディストリビューターローラー3c…直径寸法:φ114.3mm、軸方向寸法:184.2mm
・ラバーロール3d…直径寸法:φ87.3~90.5mm、軸方向寸法:197mm
・オッシレーティングロール3e…直径寸法:φ111.1mm、軸方向寸法:193.7mm
・フォームロール3f…直径寸法:φ87.3~92.1mm、軸方向寸法:197mm
・ファンテンローラー3a…直径寸法:φ101.6mm、軸方向寸法:258.8mm
・ディストリビューターローラー3c…直径寸法:φ114.3mm、軸方向寸法:184.2mm
・ラバーロール3d…直径寸法:φ87.3~90.5mm、軸方向寸法:197mm
・オッシレーティングロール3e…直径寸法:φ111.1mm、軸方向寸法:193.7mm
・フォームロール3f…直径寸法:φ87.3~92.1mm、軸方向寸法:197mm
ロール3は、ロール3の外周面のうち軸方向の一部に配置され、ロール中心軸J回りのロール周方向の全周にわたって延びる境界部33と、ロール3の外周面のうち、境界部33よりも軸方向一方側の部分に配置され、第1インキI1が移送される第1インキ移送部31と、ロール3の外周面のうち、境界部33よりも軸方向他方側の部分に配置され、第2インキI2が移送される第2インキ移送部32と、を有する。境界部33、第1インキ移送部31及び第2インキ移送部32は、各ロール3にそれぞれ設けられる。
境界部33は、ロール中心軸Jを中心とする環状である。境界部33の軸方向位置は、仕切り板23の軸方向位置、及び、マンドレル11に保持された缶20の缶胴の印刷色境界部20aの軸方向位置と、同じである。境界部33は、ロール3の軸方向の両端部間に位置する中間部分に配置される。境界部33は、例えば、ロール3の軸方向の中央部に配置される。
複数のロール3のうち少なくとも1つのロール3の境界部33は、ロール3の外周面から窪み、ロール周方向の全周にわたって延びる溝である。本実施形態ではすべてのロール3の境界部33が、溝である。
図3において、複数のロール3のうち、揺動ロールの境界部33の軸方向寸法(つまり溝幅)は、固定ロールの境界部33の軸方向寸法よりも大きくしたが、揺動ロールの溝幅が小さいほうが、溝幅の揺動が小さくなるので、未印刷部分が狭くなり好ましい。すなわち本実施形態では、図10に示すように、オッシレーティングロール3eの境界部33の溝幅が、オッシレーティングロール3e以外のロール3の境界部33の溝幅よりも小さくすることが好ましい。つまり本実施形態において、揺動ロールの境界部33の軸方向寸法は、固定ロールの境界部33の軸方向寸法よりも小さい。
図6に示すように、ファンテンローラー3aの境界部33は、ファンテンローラー3aの外周面から窪み、ロール周方向の全周にわたって延びる溝である。仕切り板23のうちファンテンローラー3aと対向する端部は、溝33内に挿入される。
第1インキ移送部31の軸方向寸法と、第2インキ移送部32の軸方向寸法とは、図3に示すように互いに異なっていてもよいし、図6に示すように互いに同じであってもよい。各インキ移送部31,32の軸方向寸法は、缶20に付与される印刷デザイン等に応じて、適宜設定される。
図3に示すように、第1インキ貯留部21から各ロール3の第1インキ移送部31により移送された第1インキI1は、シリンダ6の外周面のうちシリンダ境界部6aよりも軸方向一方側に位置する第1外周面部6b上の印刷版(一方の版部)に付着する。第1外周面部6bの印刷版に付着した第1インキI1は、ブランケットホイール8の図示しないブランケット9のうち、ブランケット境界部8aよりも軸方向一方側に位置する第1ブランケット部に画像パターンとして載せられ、この画像パターンが、缶20の缶胴のうち印刷色境界部20aよりも軸方向一方側に位置する缶底側部分20cに印刷される。
また、第2インキ貯留部22から各ロール3の第2インキ移送部32により移送された第2インキI2は、シリンダ6の外周面のうちシリンダ境界部6aよりも軸方向他方側に位置する第2外周面部6c上の印刷版(他方の版部)に付着する。第2外周面部6cの印刷版に付着した第2インキI2は、ブランケットホイール8の図示しないブランケット9のうち、ブランケット境界部8aよりも軸方向他方側に位置する第2ブランケット部に画像パターンとして載せられ、この画像パターンが、缶20の缶胴のうち印刷色境界部20aよりも軸方向他方側に位置する缶開口側部分20bに印刷される。
図7は、缶印刷装置Aによって印刷が施された缶20を示す正面図であり、缶胴の印刷デザインを構成する複数色のインキのうち、1つのインカーユニット1の2色のインキI1,I2による印刷デザインのみを抜粋して表している。具体的に、図7では、缶20の缶胴のうち、缶開口側部分20bに第2インキI2によって印刷された画像パターンの一例と、缶底側部分20cに第1インキI1によって印刷された画像パターンの一例とを示す。
図3及び図4に示すように、カム機構7は、揺動ロール(オッシレーティングロール3e)を軸方向の所定範囲において、軸方向に揺動(往復)させる。この軸方向の所定範囲とは、例えば、軸方向寸法で0.5インチ程度であり、従来のオッシレーティングロールの軸方向の揺動寸法(1インチ程度)に比べて小さい。カム機構7は、各揺動ロールにそれぞれ設けられる。
カム機構7は、カム溝71aを有するカム71と、カム溝71aに係合するカムフォロア72と、を有する。
カム71は、揺動ロール3eのロール中心軸Jを中心とする円板状または円柱状である。カム71は、揺動ロール3eのシャフトの軸方向他方側の端部に固定される。
カム71は、揺動ロール3eのロール中心軸Jを中心とする円板状または円柱状である。カム71は、揺動ロール3eのシャフトの軸方向他方側の端部に固定される。
カム溝71aは、カム71の外周面から窪み、ロール周方向の全周にわたって延びる環状である。カム溝71aのロール軸方向位置は、ロール周方向へ向かうに従い、軸方向一方側と軸方向他方側とに交互に変化する。カムフォロア72は、円柱状またはコロ状であり、フレーム5に回転自在に支持される。
揺動ロール3eがロール中心軸J回りに回転駆動されると、カムフォロア72と係合するカム溝71aの軸方向位置の変化にともない、カム71が軸方向一方側と他方側とに変位し、これにより、揺動ロール3eは軸方向に揺動(往復)させられる。
具体的に、本実施形態では、図8のカム線図(カム溝71aを平面上に展開図として表したグラフ)に模式的に示すように、カム溝71aは、カム71がロール周方向に1回転する間に、ロール軸方向(軸方向)における所定範囲aの間で、2回以上軸方向に往復する(図示の例では、2回軸方向に往復)。
すなわち、カム機構7は、カム71がロール中心軸J回りに1回転する間に、揺動ロール3eを軸方向に2回以上(本実施形態では、2回)往復させるように構成される。
すなわち、カム機構7は、カム71がロール中心軸J回りに1回転する間に、揺動ロール3eを軸方向に2回以上(本実施形態では、2回)往復させるように構成される。
また本実施形態では、揺動ロールが、カム機構7により軸方向に一回揺動させられる間に、揺動ロールに接触する所定の固定ロールが、この固定ロールのロール中心軸J回りに3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる。具体的には、オッシレーティングロール3eが軸方向に一回揺動(一往復)させられる間に、オッシレーティングロール3eに接触するラバーロール3dが、ラバーロール3dのロール中心軸J回りに3回転以上8回転以下の範囲で回転する。本実施形態において好ましくは、オッシレーティングロール3eが軸方向に一回揺動する間に、ラバーロール3dが5回転する。
図5及び図6に示すように、調整機構13は、インキ源2からロール3に供給されるインキI1,I2の盛り量を調整可能である。具体的に本実施形態では、調整機構13が、インキ源2からファンテンローラー3aに供給されるインキI1,I2の盛り量を調整する。
調整機構13は、第1インキ貯留部21から第1インキ移送部31へ供給される第1インキI1の盛り量を調整する第1インキ調整部14と、第2インキ貯留部22から第2インキ移送部32へ供給される第2インキI2の盛り量を調整する第2インキ調整部15と、を有する。
第1インキ調整部14は、インキ源2と隣接するロール3(ファンテンローラー3a)に対して第1底壁21aを進退させるネジ部材等の第1調整体を有する。第1調整体は、第1インキ貯留部21の壁部(枠体)に螺着されており、そのネジ先端が第1底壁21aに係止されている。
第1調整体のねじ込み量を調整することで、第1底壁21aは、インキ源2と隣接するロール3に対して進退し、これにより、第1底壁21aとロール3間の隙間Gの大きさが調整される。すなわち、第1インキ調整部14の第1調整体を操作することにより、第1インキ貯留部21から第1インキ移送部31へ供給される第1インキI1の盛り量(供給量)が調整される。
第2インキ調整部15は、インキ源2と隣接するロール3(ファンテンローラー3a)に対して第2底壁22aを進退させるネジ部材等の第2調整体を有する。第2調整体は、第2インキ貯留部22の壁部(枠体)に螺着されており、そのネジ先端が第2底壁22aに係止されている。
第2調整体のねじ込み量を調整することで、第2底壁22aは、インキ源2と隣接するロール3に対して進退し、これにより、第2底壁22aとロール3間の隙間Gの大きさが調整される。すなわち、第2インキ調整部15の第2調整体を操作することにより、第2インキ貯留部22から第2インキ移送部32へ供給される第2インキI2の盛り量(供給量)が調整される。
図1に示すように、インクパン4は、インカーユニット1の下部に配置される。インクパン4は、上部が開口された容器状または皿状等である。インクパン4は、インカーユニット1が備える複数のロール3の直下に位置する。インクパン4は、各ロール3から落ちるインキI1,I2を受ける。
以上説明した本実施形態のインカーユニット1及び缶印刷装置Aでは、インキ源2のうち第1インキ貯留部21に貯留される第1インキI1と、第2インキ貯留部22に貯留される第2インキI2とを、各ロール3の第1インキ移送部31と第2インキ移送部32とにより別々に移送して、シリンダ6の軸方向一方側の印刷版(一方の版部)と、軸方向他方側の印刷版(他方の版部)とに受け渡すことができる。すなわち、1つのインカーユニット1により、2色のインキI1,I2をシリンダ6へ別々に供給できる。
本実施形態によれば、缶印刷装置Aのインカーユニット1の数を増やすことなく、インカーユニット数よりも多い色数のインキを、缶20の胴部に印刷することができる。すなわち、例えば缶印刷装置Aを大型のものに入れ替えるなどの高額な設備投資を行うようなことなく、既存の缶印刷装置Aを利用して、従来よりも多色の印刷を缶20に施すことができる。このため、缶印刷装置Aの色数増加への要望等に、容易に応えることができる。
そして、1つのインカーユニット1で2色のインキI1,I2をシリンダ6へ移送するにあたり、本実施形態では、各色のインキI1,I2の盛り量を、個別に調整可能である。詳しくは、調整機構13の第1インキ調整部14により、第1インキ貯留部21から第1インキ移送部31へ供給される第1インキI1の盛り量を調整することができる。また、調整機構13の第2インキ調整部15により、第2インキ貯留部22から第2インキ移送部32へ供給される第2インキI2の盛り量を調整することができる。
したがって、本実施形態によれば、缶印刷装置Aが備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶20の胴部に印刷することができ、かつ、缶20の胴部の缶底側部分20cと缶開口側部分20bとに供給される各色インキI1,I2の盛り量を適宜調整することが可能である。
また本実施形態では、第1インキ調整部14が、インキ源2と隣接するロール3に対して第1底壁21aを進退させる第1調整体を有し、第2インキ調整部15が、インキ源2と隣接するロール3に対して第2底壁22aを進退させる第2調整体を有する。
この場合、第1調整体で第1底壁21aを進退させることにより、第1インキ貯留部21から第1インキ移送部31へ供給される第1インキI1の盛り量を簡単に調整することができる。また、第2調整体で第2底壁22aを進退させることにより、第2インキ貯留部22から第2インキ移送部32へ供給される第2インキI2の盛り量を簡単に調整することができる。
この場合、第1調整体で第1底壁21aを進退させることにより、第1インキ貯留部21から第1インキ移送部31へ供給される第1インキI1の盛り量を簡単に調整することができる。また、第2調整体で第2底壁22aを進退させることにより、第2インキ貯留部22から第2インキ移送部32へ供給される第2インキI2の盛り量を簡単に調整することができる。
また本実施形態では、揺動ロール3eが、カム機構7により軸方向に一回揺動させられる間に、揺動ロール3eに接触する所定の固定ロール(本実施形態ではラバーロール3d)が、所定の固定ロールのロール中心軸J回りに3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる。
従来の構成では、揺動ロール3eの軸方向への一回の揺動につき、揺動ロール3eに接触するラバーロール3dが、例えば10回転していた。言い換えると、ラバーロール3dの10回転あたりに、揺動ロール3eが一回揺動する。
ここで、本実施形態では各ロール3の外周面に、第1インキ移送部31と第2インキ移送部32とが軸方向に並んで配置されている。このため、各インキ移送部31,32の軸方向寸法は小さくされており、各インキ移送部31,32において、インキI1,I2を軸方向に均等に馴染ませることが難しい場合がある。
従来の構成では、揺動ロール3eの軸方向への一回の揺動につき、揺動ロール3eに接触するラバーロール3dが、例えば10回転していた。言い換えると、ラバーロール3dの10回転あたりに、揺動ロール3eが一回揺動する。
ここで、本実施形態では各ロール3の外周面に、第1インキ移送部31と第2インキ移送部32とが軸方向に並んで配置されている。このため、各インキ移送部31,32の軸方向寸法は小さくされており、各インキ移送部31,32において、インキI1,I2を軸方向に均等に馴染ませることが難しい場合がある。
本実施形態の上記構成によれば、揺動ロール3eの軸方向への一回の揺動につき、揺動ロール3eに接触するラバーロール3d等の所定の固定ロールが、3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる。言い換えると、ラバーロール3dの3~8回転あたりに、揺動ロール3eが一回揺動する。
すなわち、従来の構成に比べて、本実施形態の上記構成では、揺動ロール3eの軸方向への揺動の頻度が高いので、各インキ移送部31,32において、インキI1,I2を軸方向に均等に馴染ませることができる。
すなわち、従来の構成に比べて、本実施形態の上記構成では、揺動ロール3eの軸方向への揺動の頻度が高いので、各インキ移送部31,32において、インキI1,I2を軸方向に均等に馴染ませることができる。
また本実施形態では、複数のロール3のうち少なくとも1つのロール3の境界部33が、ロール3の外周面から窪み、ロール中心軸J回りの全周にわたって延びる溝である。
この場合、ロール3の外周面に境界部33を簡素な構造により容易に設けることができ、かつ、ロール3の外周面において第1インキI1と第2インキI2とが混ざり合うことが境界部33によって安定して抑制される。
この場合、ロール3の外周面に境界部33を簡素な構造により容易に設けることができ、かつ、ロール3の外周面において第1インキI1と第2インキI2とが混ざり合うことが境界部33によって安定して抑制される。
なお、溝以外の境界部33の構成として、例えば、ロール3の第1インキ移送部31及び第2インキ移送部32に比べて、インキをはじきやすい性質を有する境界部33を採用してもよい。このような境界部33として、例えばシリコーン製の境界部33等が挙げられる。
あるいは、境界部33が、ロール3の外周面から突出し、ロール中心軸J回りの全周にわたって延びるリブであってもよく、この場合、このロール3と隣接する他のロール3の境界部33は溝として、リブと溝とを係合させてもよい。
あるいは、境界部33が、ロール3の外周面から突出し、ロール中心軸J回りの全周にわたって延びるリブであってもよく、この場合、このロール3と隣接する他のロール3の境界部33は溝として、リブと溝とを係合させてもよい。
また本実施形態では、複数のロール3が、固定ロールと、揺動ロールと、を含む。また、複数のロール3のうち、揺動ロールの境界部33の軸方向寸法(幅)が、固定ロールの境界部33の軸方向寸法(幅)よりも小さい。
このように、揺動ロールの境界部33の幅が小さい方が、境界部33の軸方向への揺動(全体の揺動領域)が小さくなるので、インカーユニット1において2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキI1,I2間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる。
このように、揺動ロールの境界部33の幅が小さい方が、境界部33の軸方向への揺動(全体の揺動領域)が小さくなるので、インカーユニット1において2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキI1,I2間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる。
また本実施形態では、ファンテンローラー3aの境界部33が、ファンテンローラー3aの外周面から窪み、ロール中心軸J回りの全周にわたって延びる溝であり、仕切り板23のうちファンテンローラー3aと対向する端部が、溝33内に挿入される。
この場合、仕切り板23の端部がファンテンローラー3aの溝33内に挿入されることで、第1インキI1と第2インキI2とが、インキ源2とファンテンローラー3aとの接続箇所(受け渡し部)において混ざり合うようなことが抑制される。
この場合、仕切り板23の端部がファンテンローラー3aの溝33内に挿入されることで、第1インキI1と第2インキI2とが、インキ源2とファンテンローラー3aとの接続箇所(受け渡し部)において混ざり合うようなことが抑制される。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
前述の実施形態では、第1インキ調整部14の第1調整体、及び、第2インキ調整部15の第2調整体が、それぞれネジ部材である例を挙げたが、これに限らない。特に図示しないが、第1調整体及び第2調整体は、例えば、くさび構造やスライダ構造等により、インキ源2と隣接するロール3に対して、第1底壁21a、第2底壁22aを進退させるように構成されていてもよい。また、サーボモーター等を使用して、移動量を制御してもよい。
図9は、前述の実施形態の変形例のインカーユニット1の一部を示す上面図である。この変形例では、ファンテンローラー3aの境界部33が、ファンテンローラー3aの第1インキ移送部31及び第2インキ移送部32に比べて、インキI1,I2をはじきやすい性質を有する。仕切り板23のうちファンテンローラー3aと対向する端部は、境界部33と摺接する。仕切り板23は、前記端部に一対のインキ返し面23a,23bを有する。一対のインキ返し面23a,23bは、軸方向において互いに反対側を向く。一対のインキ返し面23a,23bは、ファンテンローラー3aのロール中心軸J回りのうち回転方向Tへ向かうに従い、軸方向において互いに離れる。一対のインキ返し面23a,23bは、図9に示す上面視でV字状(逆V字状)に配置される。
この場合、仕切り板23の端部がファンテンローラー3aの境界部33と摺接し、かつ、一対のインキ返し面23a,23bが、ファンテンローラー3aの外周面上の第1インキI1と第2インキI2とを、軸方向に互いに離間させる向きにガイドする。これにより、第1インキI1と第2インキI2とが、インキ源2とファンテンローラー3aとの接続箇所において混ざり合うようなことが抑制される。
また、前述の実施形態の別の変形例として、下記の構成を採用してもよい。
すなわち、前述の実施形態で説明した調整機構13とは異なる他の調整機構の一例として、ダクティングロール3bは、境界部33の軸方向一方側と軸方向他方側とに配置される一対の分割ロール部を有していてもよい。一対の分割ロール部のうち、境界部33の軸方向一方側に位置する一方の分割ロール部の外周面には、第1インキ移送部31が配置される。一対の分割ロール部のうち、境界部33の軸方向他方側に位置する他方の分割ロール部の外周面には、第2インキ移送部32が配置される。各分割ロール部は、ダクティングロール3bのロール中心軸Jと直交する径方向のうち、ファンテンローラー3aに接近離間する所定方向(図2及び図5においてそれぞれ白抜きの両矢印で示す方向)に、個別に移動可能である。
すなわち、前述の実施形態で説明した調整機構13とは異なる他の調整機構の一例として、ダクティングロール3bは、境界部33の軸方向一方側と軸方向他方側とに配置される一対の分割ロール部を有していてもよい。一対の分割ロール部のうち、境界部33の軸方向一方側に位置する一方の分割ロール部の外周面には、第1インキ移送部31が配置される。一対の分割ロール部のうち、境界部33の軸方向他方側に位置する他方の分割ロール部の外周面には、第2インキ移送部32が配置される。各分割ロール部は、ダクティングロール3bのロール中心軸Jと直交する径方向のうち、ファンテンローラー3aに接近離間する所定方向(図2及び図5においてそれぞれ白抜きの両矢印で示す方向)に、個別に移動可能である。
特に図示しないが、このような分割ロール部の具体的構成としては、例えば、フレーム5に固定され軸方向に延びる支持軸と、軸方向に延びる筒状であり内部に支持軸が配置され、支持軸に対して前記所定方向に移動可能な移動筒と、移動筒をその径方向外側からロール中心軸J回りの全周にわたって囲い、移動筒に対してロール中心軸J回りに回転自在とされた回転筒と、を有する構成などが採用される。この場合、回転筒の外周面に、第1インキ移送部31または第2インキ移送部32が配置される。
上記変形例によれば、ファンテンローラー3aからダクティングロール3bへとインキI1,I2が転写される際、ダクティングロール3bの各分割ロール部を個別に所定方向に移動させることにより、各分割ロール部において転写時間(つまり盛り量に相当)を、それぞれ調整できる。すなわち、第1インキ移送部31への第1インキI1の盛り量と、第2インキ移送部32への第2インキI2の盛り量とを個別に調整することが可能になる。
例えば、上記変形例を前述の実施形態に組み合わせることで、相乗的に、より格別顕著な効果が奏功される。
例えば、上記変形例を前述の実施形態に組み合わせることで、相乗的に、より格別顕著な効果が奏功される。
なお、例えば、画像デザインにおけるワンポイントのアイコンなどの画像面積は微小であるため、インキの盛り量も微細に調整する必要があるが、上記変形例によれば、各色のインキI1,I2ごとに盛り量を微調整することが可能である。したがって、各種印刷への要望等により柔軟に対応できる。
また上記変形例において、ダクティングロール3bは、分割ロール部を3つ以上有していてもよい。すなわち、一方の分割ロール部が軸方向に並んで複数設けられていてもよく、他方の分割ロール部が軸方向に並んで複数設けられていてもよい。この場合、各色のインキI1,I2ごとにより微細な調整が可能となる。
また前述の実施形態では、缶印刷装置Aに設けられるインカーユニット1の数が8つであり、缶20の胴部の外周面に印刷されるデザインの構成色が例えば9~16色である例を挙げた。具体的に、缶印刷装置Aのすべてのインカーユニットを前述の実施形態で説明した2色タイプのインカーユニット1とした場合には、最大16色のインキによる印刷デザインが可能であり、従来の1色タイプのインカーユニットと2色タイプのインカーユニット1とを組み合わせた場合には、9~15色のインキによる印刷デザインが可能である。
ただしこれに限らず、缶印刷装置Aに備えられるインカーユニット1の数は、7つ以下や9つ以上でもよい。
ただしこれに限らず、缶印刷装置Aに備えられるインカーユニット1の数は、7つ以下や9つ以上でもよい。
本発明は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態及び変形例等で説明した各構成を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態等によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明の缶印刷装置のインカーユニット及び缶印刷装置によれば、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、缶の胴部の缶底側部分と缶開口側部分とに供給される各色インキの盛り量を適宜調整することが可能である。また、本発明の缶印刷装置のインカーユニット、及び缶印刷装置によれば、缶印刷装置が備えるインカーユニット数よりも多い色数のインキを缶の胴部に印刷することができ、かつ、インカーユニットにおいて2色印刷を可能としつつも、未印刷部分(2色のインキ間の印刷不可能な領域)の軸方向寸法を小さく抑えることができる。したがって、産業上の利用可能性を有する。
1…缶印刷装置のインカーユニット、2…インキ源、3…ロール、3a…ファンテンローラー(固定ロール)、3b…ダクティングロール(固定ロール)、3c…ディストリビューターローラー(固定ロール)、3d…ラバーロール(固定ロール)、3e…オッシレーティングロール(揺動ロール)、3f…フォームロール(固定ロール)、6…シリンダ、7…カム機構、8…ブランケットホイール、9…ブランケット、11…マンドレル、12…マンドレルターレット、13…調整機構、14…第1インキ調整部、15…第2インキ調整部、20…缶、21…第1インキ貯留部、21a…第1底壁、22…第2インキ貯留部、22a…第2底壁、31…第1インキ移送部、32…第2インキ移送部、33…境界部、71…カム、A…缶印刷装置、I1…第1インキ、I2…第2インキ、J…ロール中心軸、O…中心軸
Claims (5)
- 缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置に備えられるインカーユニットであって、
インキが貯留されるインキ源と、
外周面に印刷版が配置されるシリンダと、
前記シリンダの中心軸と平行に延び、前記インキ源のインキを前記シリンダの前記印刷版に移送する複数のロールと、
前記インキ源から前記ロールに供給されるインキの盛り量を調整可能な調整機構と、を備え、
前記インキ源は、
第1インキが貯留される第1インキ貯留部と、
前記第1インキとは異なる色の第2インキが貯留される第2インキ貯留部と、を有し、
前記ロールは、
前記ロールの外周面のうち軸方向一方側の部分に配置され、前記第1インキが移送される第1インキ移送部と、
前記ロールの外周面のうち軸方向他方側の部分に配置され、前記第2インキが移送される第2インキ移送部と、を有し、
前記調整機構は、
前記第1インキ貯留部から前記第1インキ移送部へ供給される前記第1インキの盛り量を調整する第1インキ調整部と、
前記第2インキ貯留部から前記第2インキ移送部へ供給される前記第2インキの盛り量を調整する第2インキ調整部と、を有する、
缶印刷装置のインカーユニット。 - 前記インキ源は、
前記第1インキ貯留部の底部に配置される第1底壁と、
前記第2インキ貯留部の底部に配置される第2底壁と、を有し、
前記第1インキ調整部は、前記インキ源と隣接する前記ロールに対して前記第1底壁を進退させる第1調整体を有し、
前記第2インキ調整部は、前記インキ源と隣接する前記ロールに対して前記第2底壁を進退させる第2調整体を有する、
請求項1に記載の缶印刷装置のインカーユニット。 - 複数の前記ロールは、
軸方向の位置が固定された固定ロールと、
軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含み、
当該インカーユニットはさらに、前記揺動ロールを軸方向に揺動させるカム機構を備え、
前記揺動ロールが、前記カム機構により軸方向に一回揺動させられる間に、前記揺動ロールに接触する所定の前記固定ロールが、前記固定ロールのロール中心軸回りに3回転以上8回転以下の範囲で回転させられる、
請求項1または2に記載の缶印刷装置のインカーユニット。 - 缶の胴部に印刷を施す缶印刷装置に備えられるインカーユニットであって、
インキが貯留されるインキ源と、
外周面に印刷版が配置されるシリンダと、
前記シリンダの中心軸と平行に延び、前記インキ源のインキを前記シリンダの前記印刷版に移送する複数のロールと、を備え、
前記インキ源は、
第1インキが貯留される第1インキ貯留部と、
前記第1インキとは異なる色の第2インキが貯留される第2インキ貯留部と、を有し、
前記ロールは、
前記ロールの外周面のうち軸方向の一部に配置され、ロール中心軸回りの全周にわたって延びる境界部と、
前記ロールの外周面のうち、前記境界部よりも軸方向一方側の部分に配置され、前記第1インキが移送される第1インキ移送部と、
前記ロールの外周面のうち、前記境界部よりも軸方向他方側の部分に配置され、前記第2インキが移送される第2インキ移送部と、を有し、
複数の前記ロールは、
軸方向の位置が固定された固定ロールと、
軸方向に揺動させられる揺動ロールと、を含み、
前記揺動ロールの前記境界部の軸方向寸法が、前記固定ロールの前記境界部の軸方向寸法よりも小さい、
缶印刷装置のインカーユニット。 - 請求項1、2及び4のいずれか1項に記載の缶印刷装置のインカーユニットと、
前記シリンダの前記印刷版に接触してインキを写し取るブランケットを外周に有するブランケットホイールと、
缶を保持するマンドレルを有し、前記缶の缶胴を前記ブランケットに接触させることで前記缶胴にインキを転写させるマンドレルターレットと、を備える、
缶印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022095315A JP2023181918A (ja) | 2022-06-13 | 2022-06-13 | 缶印刷装置のインカーユニット及び缶印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022095315A JP2023181918A (ja) | 2022-06-13 | 2022-06-13 | 缶印刷装置のインカーユニット及び缶印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023181918A true JP2023181918A (ja) | 2023-12-25 |
Family
ID=89308993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022095315A Pending JP2023181918A (ja) | 2022-06-13 | 2022-06-13 | 缶印刷装置のインカーユニット及び缶印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023181918A (ja) |
-
2022
- 2022-06-13 JP JP2022095315A patent/JP2023181918A/ja active Pending
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