JP2023181042A - 鋼材の転回装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】H鋼等の鋼材で構成されたワークを、0度から180度に安全に転回できるようにした鋼材の転回装置を提供する。【解決手段】吊り具本体5の下部に、ワーク6のフランジ部7の一端に係合するクランプ8と、他端に係合する可動クランプ9があり、該可動クランプはクランクレバー19の回転によりフランジ部に係合、離脱する。上記吊り具本体の上部中央に設けた中央掛け止め部10の両側には、上記クランプ側に位置する側方掛け止め部11と可動クランプ側に位置する側方掛け止め部11が設けられ、該側方掛け止め部間はスライド溝12で連絡され、該スライド溝には、クレーンに連絡する吊りリンク1の吊上軸13が挿入されている。クレーンにより該吊りリンクを移動すると、選択した上記側方掛け止め部に吊上軸13を係合させることができ、上記吊り具本体5を傾斜状態に吊り上げることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、H鋼等の鋼材で構成されたワークを、0度から90度起立した状態や、180度等に転回したり、複数のワークを左右に山分け(仕分け)したりできるようにした鋼材の転回装置に関するものである。
橋梁のようにH鋼等の鋼材で構成されたワークは、長さが長く、高さもあり、重さも例えば4トンもあるので、溶接作業等の作業現場でワークの姿勢を変えるには、従来はワークのフランジ部に複数の独立したクランプを係合させてクレーンで吊上げて移動させているが、移動の途中でワークが落下したり、転倒することがある。そのため、クレーンに連結された吊り具本体の下面にフランジ部を両端側から抱え込む爪を設け、この爪をフランジ部に係合し、吊り具本体の一端側を吊り上げて吊り具本体を傾斜し、傾いた状態にワークを吊り上げて90度転回して架台に載置できるようにした転回装置が知られている(例えば特許文献1、2参照)。しかし、これらの転回装置は吊り具本体の一端部にワイヤ連結部を形成し、このワイヤ連結部にワイヤを通し、このワイヤをクレーンフックに連結してクレーンで吊り上げて転回させる構造であるから、ワイヤ連結部を設けた位置により、ワークが転回する方向が右回転若しくは左回転のいずれか一方となり、作業現場に対応しにくい場合があった。
また、吊り具の基体に複数の引っ掛け部を設け、クレーンワイヤに連結する吊り環を、複数設けた引っ掛け部のいずれかに連結することによりワークの姿勢を反転できるようにした鋼材の吊り具も知られている(例えば特許文献3参照)。この複数の引っ掛け部は、それぞれ独立した複数のピン孔や支持棒で構成されている。そのため、吊り上げ部を選択してワークの姿勢を変えるには、その都度吊り環をピン孔から抜き出し、次に掛け止めるべきピン孔を選択してそのピン孔に吊り環を挿入して係合させるという吊り上げ部の変更作業をしなければならず、面倒である。その上、橋梁等のワークは、架台に下方のフランジ部を載置して起立させ状態で、フランジ幅に対してワークの背丈が高くなり、ワークの重心が上方に位置することになるので、非常に不安定で転倒しやすい。また、このように起立した状態にあるワークの上方のフランジ部に吊り具をセットするには、作業者は脚立の上に載って手作業で上方のフランジ部から吊り具を外したり、フランジ部に係合させたりしなければならない。吊り上げ部を変更するときにも、吊り環を引っ掛け部から外したり、選択した別の引っ掛け部に再装着して引っ掛け位置を変更する必要がある。このような作業は、不安定なワークの周囲でしなければならないから、ワークが転倒する可能性が一層高くなり、危険である。
本発明の解決課題は、橋梁のようにH鋼等の鋼材で構成されたワークを吊り上げて姿勢を転回するとき、手作業で吊り上げ部の位置を変更することなく吊り具本体を所望の傾斜方向に傾けて、ワークを90度、180度等に転回したり、左方向若しくは右方向に山分けできるようにした鋼材の転回装置を提供することである。
本発明によれば、クレーンにより移動する吊りリンクの吊上軸により吊り上げできる吊り具本体を有し、該吊り具本体は、下部の一側にH鋼のフランジ部の一端に係合するよう形成されたクランプと、該下部の他側に上記H鋼のフランジ部の他端に係合するよう設けられた可動クランプと、可動クランプをフランジ部に係合、離脱するよう該可動クランプを回動するクランクレバーを具備し、上記吊り具本体の上部中央には中央掛け止め部が設けられ、該中央掛け止め部の両側には、上記クランプ側に位置する側方掛け止め部と可動クランプ側に位置する側方掛け止め部が設けられ、上記中央掛け止め部及び側方掛け止め部間はスライド溝で連絡され、該スライド溝に上記吊りリンクの吊上軸をスライド可能に挿入し、クレーンにより該吊りリンクを移動することにより選択した上記側方掛け止め部に吊上軸を係合し、上記吊り具本体を傾斜状態に吊り上げできるようにしたことを特徴とする鋼材の転回装置が提供される。
上記鋼材の転回装置において、上記スライド溝は、中央掛け止め部を頂点として山形状に傾斜し、若しくは中央掛け止め部を頂点とする弧状に湾曲している上記鋼材の転回装置が提供される。
また、上記吊り具本体の中央には連結軸が設けられ、上記吊上軸を有する吊りリンクは上記吊り具本体の中央まで延伸し、該延伸部には上記連結軸に遊嵌する長溝が設けられている上記鋼材の転回装置が提供される。
さらに、本発明によれば、クレーンに連絡する吊りリンクの吊上軸により吊り上げできるハンガーと、該ハンガーの下方に位置する吊り具本体を有し、上記吊り具本体は、H鋼のフランジ部の一端に係合するよう下部の一側に設けたクランプと、該フランジ部の他端に係合するよう下部の他側に設けた可動クランプと、上記可動クランプをフランジ部に係合、離脱するよう該可動クランプを回動するクランクレバーを具備し、上記吊り具本体の上部には、上記クランプ側に位置する側方掛け止め部と可動クランプ側に位置する側方掛け止め部が設けられ、上記ハンガーには、回転駆動手段が設けられ、該回転駆動手段には垂下伝動帯がかけ渡され、該垂下伝動帯体の先端を上記側方掛け止め部にそれぞれ連結し、回転駆動手段の駆動により垂下伝動帯の先端を延出、若しくは後退させて吊り具本体を傾斜状態に吊り上げできるようにしたこと特徴とする鋼材の転回装置が提供され、上記課題が解決される。
また、本発明によれば、上記可動クランプは、吊り具本体に枢着した回転軸に連結され、上記回転軸にはクランプアームが連結され、上記クランクレバーを回転することによりクランプアーム及び回転軸を介して可動クランプが回動するよう上記クランクレバーとクランプアームを伝達リンクで連結した上記鋼材の転回装置が提案される。
本発明は上記のように構成され、クレーンに連絡する吊りリンクの吊上軸により吊り上げできる吊り具本体を有し、該吊り具本体の下部の一側にH鋼のフランジ部の一端に係合するようクランプを形成し、他側に上記フランジ部の他端に係合するよう可動クランプを設け、該可動クランプを吊り具本体に回動可能に枢着したクランクレバーで回動して上記クランプと可動クランプによりフランジ部の両側を把持する。上記吊り具本体の上部中央には中央掛け止め部が設けられ、その両側には、上記クランプ側に位置する側方掛け止め部と可動クランプ側に位置する側方掛け止め部を設けてあり、中央掛け止め部と側方掛け止め部間をスライド溝で連絡し、このスライド溝に上記吊りリンクの吊上軸をスライド可能に挿入してある。公知のように上記吊りリンクは、クレーンの操作により、吊り具本体に対し左右、上下、前後等に移動させることができるから、吊りリンクの吊上軸をスライド溝内で移動させることができ、上記中央掛け止め部や側方掛け止め部に選択的に吊上軸を係合させることができる。選択した一方の側方掛け止め部に吊上軸を係合した状態で、クレーンを操作してり吊り具本体を上昇させると、H鋼等の鋼材で構成されたワークは傾いた状態で吊り上げられ、側方掛け止め部の位置に応じてワークは左回転、若しくは右回転し、所望の状態に転回させることができる。上記中央掛け止め部と上記側方掛け止め部を傾斜したスライド溝で連絡し、好ましくは上記中央掛け止め部を側方掛け止め部より上方に設け、上記スライド溝を、中央掛け止め部を中心として山形状に傾斜して設けたり、中央掛け止め部を頂点として弧状に湾曲して設けると、吊りリンクはスライド溝内をスムーズに移動し、掛け止め部の選択が一層容易になる。
また、吊り具本体の中央に連結軸を設け、上記吊りリンクを吊り具本体の中央まで延伸し、該延伸部に長溝を設けて上記連結軸に遊嵌させると、吊りリンクの吊上軸を中央掛け止め部や側方掛け止め部に係合させた際に、連結軸と吊上軸により吊りリンクの位置が規制され、吊り具本体の姿勢を正しく制御することができ、可動クランプやクランプをH鋼のフレンジ部に係合させやすく、吊り具本体を安定状態で移動させることができる。
また、上記吊り具本体に吊りリンクを設けずに、吊り具本体とは別にハンガーを設け、吊りリンクでハンガーをクレーンに連絡し、このハンガーに、回転駆動手段を設け、該回転駆動手段の回転により先端が延出、後退するよう垂下伝動帯を回転駆動手段にかけ渡し、この垂下伝動帯体の先端を吊り具本体の上部両側に設けた側方掛け止め部にそれぞれ連結して吊り具本体をハンガーの下方に吊り下げることもできる。このように構成すると、回転駆動手段の回転方向により、垂下伝動帯はいずれか一方の先端が上昇すると、他方の先端が降下するから、上昇した側の側方掛け止め部が引き上げられて吊り具本体が傾斜し、ワークを傾斜させて左若しくは右に転回することができる。
図1、図2は、本発明の一実施例を示し、吊りリンク1は、ワイヤロープ2を巻回したシーブ3、シーブ3に取り付けたフック4を介してクレーン(図示略)に連絡し、公知のように上下、左右、前後等に移動する。吊り具本体5は、吊りリンク1で垂下され、該吊り具本体の下部の一端には、H鋼等の鋼材で構成されたワーク6のフランジ部7の一端に係合するようクランプ8が一体的に形成されており、他端側には上記クランプ8と協働してフランジ部7を把持するよう可動クランプ9が設けられている。
上記吊り具本体5の上部の中間には吊り具本体をほぼ水平に保持できるよう中央掛け止め部10が形成され、その側方には吊り具本体を傾斜させることができるよう上記クランプ8側及び可動クランプ9側に位置する側方掛け止め部11、11が対向して設けられている。上記中央掛け止め部10と側方掛け止め部11間は、スライド溝12で連絡され、該スライド溝12に上記吊りリンク1の下端に設けた吊上軸13がスライド可能に挿入されている。上記中央掛け止め部10と側方掛け止め部11に対応する位置に吊上軸13が移動してきたとき、該吊上軸13が嵌入するよう上記中央掛け止め部10と側方掛け止め部11は、凹溝に形成されている。図1においては、上記中央掛け止め部10は、側方掛け止め部11の上方に位置し、スライド溝12は、中央掛け止め部10を頂点とする山形状に形成されているが、中央掛け止め部10を頂点とする弧状に形成したり、各掛け止め部を水平方向に配列して水平状に並列したり、中央掛け止め部10を側方掛け止め部11の下方に位置させて船底状に形成することもできる。なお、図1等に示す実施例では、上記側方掛け止め部11は、左右2か所に設けてあるが、所望により複数個所に設けることもできる。
上記吊り具本体5は、強度のある材料で適宜に構成することができる。図に示す実施例では、厚さ22mmの鋼板により、前面、後面を構成する2枚の表板14(図3参照)と、該表板14間に挟着される上下それぞれ3枚の中板15、16(図4、図5参照)で構成され、重ね合わせてリベット等の固着具で一体化されている。上記表板14には上記スライド溝12と中央掛け止め部10及び側方掛け止め部11となる溝部12a、10a、11aと、上記吊りリンク1の吊上軸13を上方から挿通させる入口17と、クランプ8となるクランプ部8aが形成されている。上方中板15には上記スライド溝12と中央掛け止め部及10及び側方掛け止め部11となる溝部12b、10b、11bと、上記吊りリンク1の吊上軸13を下方からスライド溝12に進入させる入口18が形成されている。下方中板16には、図5に示すように、クランプ部8bが形成されている。
上記吊り具本体5には、回動可能にクランクレバー19が枢着されている。図6に示すように、該クランクレバー19は一端側にハンドル20が形成され、他端側にはレバー21が設けられ、図7に示すような、板状の伝達リンク22を設けて該レバー21の両側面を挟着している。上記可動クランプ9は、クランプ部9aと取付孔9bを有するクランプ片23(図8参照)を、強度を出すために3枚重ねて一体的に固着して形成されている。該可動クランプ9は、上記吊り具本体5の表板14間に挟まれた状態で挿入され、該吊り具本体5に枢着した回転軸24(図9参照)に取付孔9bを嵌着してキーで固定されている。
上記回転軸24の周囲には、キーにより、図10に示すような、クランプアーム25が固着されており、該クランプアーム25の先端は、上記伝達リンク22を介してクランクレバー19のレバー21に連結されている。この構成によりクランクレバー19のハンドル20を、図2の実線で示すように、左方に倒したとき、伝達リンク22及びクランプアーム25により回転軸24が反時計方向に回転し、可動クランプ9はワークのフランジ部7に係合する方向に回転して、該フランジ部7を把持する。このとき、クランプアーム25に連結した伝達リンク22はクランクレバー19のレバー21と一直線状に配列されるので、回転軸24を回転するような力が作用してもクランクレバー19が勝手に回転しないようにクランプアーム25は保持される。
図2の鎖線で示したように、クランクレバー19のハンドル20を逆方向に倒すと、レバー21及び伝達リンク22が引き上げられ、クランプアーム25及び回転軸24は、図2において時計方向に回転し、可動クランプ9はフランジ部7から離れる方向に回転し、該フランジ部7を解放する。なお、上記クランプアーム25等の回動範囲を規制するために、適宜位置にストッパーを設けることもできる(図示略)。なお、クランプレバーにより可動クランプを回動させる機構としては、図に示した実施例の他の適宜の構成を採用することができる。
上記吊りリンク1は、図11に示すように、両端に軸孔26を有する板状体27を2枚形成し、これを向かい合わせに組み合わせて該軸孔26に吊上軸13を通して固着し、上記吊り具本体5を組み立てるときに、上記吊上軸13を上記スライド溝12に挿通している。なお、吊り具本体5を組み立ててから、板状体27で吊り具本体を挟んで軸孔26に吊上軸13を挿通しスライド溝12に貫通させることもできる。吊りリンク1の上方に設けた軸は、適宜の連結リングを介して公知の天井クレーン等に連結される。
本発明の転回装置を用いてワーク6を転回する工程を、図12を参照して、説明すると、先ず架台28に転倒状態(0度)に載置されているワーク6のフランジ部7にクランプ8と可動クランプ9を係合させる。このとき、吊りリンク1の吊上軸13は、中央掛け止め部10に係合している(1工程)。この状態から吊りリンク1を引き上げると、ワーク6は下方のフランジ部7の一端を支点として徐々に傾斜状態に引き上げられる(2工程)。さらに吊りリンク1を引き上げると、ワーク6は下方のフランジ部7が架台28に載置された状態で90度起立される(3工程)。
90度から0度に戻す工程を、図13を参照して説明すると、先ず、90度に起立しているワーク6に対して、吊りリンク1を降下させながら、図13において右方にスライドさせ(4工程)、吊りリンク1の吊上軸13を図13の右方の側方掛け止め部11に係合させる(5工程)。この状態で吊りリンク1を引き上げると、吊り具本体5とワーク6は、反時計方向に傾斜し(6工程)、そのまま吊りリンク1を降下させると、ワーク6は転倒状態(0度の状態)で架台28に載置される (7工程)。
90度から180度まで転回させる工程を、図14を参照して説明すると、先ず、90度に起立しているワーク6に対して、吊りリンク1を降下させながら、図14において左方にスライドさせ(4工程)、吊りリンク1の吊上軸13を図14の左方の側方掛け止め部11に係合させる(5工程)。この状態で吊りリンク1を引き上げると吊り具本体5とワーク6は、時計方向に傾斜し(6工程)、そのまま吊りリンク1を降下させると、ワーク6は180度転倒した状態で架台に載置される (7工程)。
ワーク6を架台29上に山分けする工程を、図15を参照して説明すると、図15(A)に示すように架台29に左向きにワーク6が傾斜して載置されているとき、吊りリンク1を降下させてスライド溝12に沿って移動させ、図15(A)において、左方の側方掛け止め部11に吊上軸13を係合させる。つぎに、この状態で、図15(B)に示すように、吊りリンク1を引き上げると、吊り具本体5とワーク6は、時計方向に傾斜するから、そのまま対応する架台30方向に移動し、図15(C)に示すように、山分けする架台30上に降下させればよい。
上記実施例では、吊りリンク1の下方に位置する吊上軸13が吊り具本体5の掛け止め部10、11等に嵌合し、吊上軸13だけで吊り具本体5を垂下保持しているので、吊りリンク1に対して吊り具本体5は不安定で左右に回動するおそれがある。そのため、クランプ7や可動クランプ9をH鋼のフランジ部7に掛け止める際に、吊り具本体の位置が不安定になって容易に掛け止めできなかったり、H鋼のフランジ部から吊り具本体5の下面が離れてクランプさせにくい事態を生じるおそれもある。図16~図18には、そのような事態を生じないよう吊上軸13を掛け止め部10、11に係合させたとき、吊り具本体5の姿勢を規制できるようにした実施例が示されている。
図16、図17に示すように、吊り具本体5の上部には、中央掛け止め部10と複数の掛け止め部11が形成され、クランプ8及び可動クランプ9の部分には、H鋼のフランジ部7の幅に対応するよう幅決めアタッチメント45が設けられ、クランクレバー19の回転をロックするための適宜なロック部46が適所に設けられている。上記実施例では、スライド溝12は表板14や上方中板15に貫通孔を設けて形成してあるが、図17に示すように、この実施例では、上記各掛け止め部10、11やスライド溝12は、吊り具本体5の両面に凹陥部を設けて形成してあり、該スライド溝12は、略半円状の弧状に形成することにより各掛け止め部10、11を連絡している。そして、上記吊り具本体5の中央、すなわち略半円状のスライド溝12の中心に相当する部分には、連結軸47を突設してある。なお、掛け止め部やスライド溝は、上記実施例のように、吊り具本体5を貫通する貫通孔とすることもできる。
吊りリンク1には、図17に示すように、上記スライド溝12に嵌合するよう前面、後面から突出する吊上軸13を設けた2枚の板状体48で構成されている。この吊りリンク1は、上記実施例に示す吊りリンクよりも長く形成され、下端が上記吊り具本体5の中央に向けて延伸しており、該延伸部49には長溝50が形成され、この長溝50に上記連結軸47を遊嵌した状態で吊り具本体5に組み込まれている。該長溝50の長さは、吊りリンク1の下部が吊り具本体5の連結軸47に遊嵌状態で連結されている状態で、吊りリンク1を長手方向に移動させて上記掛け止め部10、11の溝部に吊上軸13を係合したり、溝部から離れてスライド溝に吊上軸13を進入させることができるよう吊りリンク1を上下動できる長さである。なお、吊りリンクの上方にはクレーンに連結するための軸が設けられている。
上記の構成により、吊りリンク1の吊上軸13が、いずれかの掛け止め部に係合している状態で吊り上げると、吊りリンク1の下端が連結軸47で吊下げ具5に連結されているので、吊上軸13をどの掛け止め部に係合させるかにより吊り具本体5の姿勢を制御することができ、フランジ部へのクランプの係合、離脱操作やH鋼の姿勢の制御が容易にできる。
上記実施例では、クレーンの移動により吊りリンクと吊り具本体の係止位置を変えて傾斜方向を変化できるように構成したが、吊り具本体を直接的に所望方向に傾斜させることもできる。図19から図21は、そのような一実施例を示し、上記実施例と同様の作用を奏する部材については、同じ符号を用いて説明する。 クレーンに連絡する吊りリンク1には、ハンガー31を垂下してあり、該ハンガー31の下方に吊り具本体32が位置している。この吊り具本体32の下部には、上記実施例とほぼ同様に、H鋼等の鋼材で構成されたワーク6のフランジ部7の一端に係合するクランプ8と、該フランジ部7の他端に係合する可動クランプ9と、上記フランジ部に可動クランプ9を係合、離脱するよう該可動クランプを回動するクランクレバー19が設けられている。上記クランクレバー19と可動クランプ9間には、上記実施例を同様に、回転軸24、クランプアーム25、伝達リンク22等が設けられている。
上記吊り具本体32の上部両側には、上記クランプ8側、可動クランプ9側に位置する側方掛け止め部33、33が設けられ、該側方掛け止め部33、33には、連結部34を有する掛け止めリング35が枢着されている。
上記ハンガー31には、回転駆動手段36を設けてあり、該回転駆動手段36に、垂下伝動帯37をかけ渡し、回転駆動手段36の回転により該垂下伝動帯37の先端が延出したり、後退するようにしてある。該垂下伝動帯37の先端38は、上記側方掛け止め部33、33のそれぞれの掛け止めリング35の連結部34に連結されている。上記回転駆動手段36及び垂下伝動帯37は、適宜に構成することができ、図に示す実施例では、回転駆動手段としてギアモータ(減速機付きモータ)39とスプロケット40を用い、垂下伝動帯として、上記スプロケット40にかけ渡したチェーン41で構成している。該チェーンとして、実施例では必要な強度を確保できるよう複数本並列して用いているが、ショートリンクを複数環状に連結して構成してもよい。また、回転駆動手段としてドラムやプーリを使用したり、垂下伝動帯としてワイヤを用いることもできる。ワイヤを回転駆動手段として設けたドラムに巻回すれば、電動若しくは手動でドラムを回転してワイヤの先端を延出、後退させることもできる(図示略)。
詳述すると、該ギアモータ39で回転するスプロケット40にチェーン41をかけ渡し、該チェーン41の先端38を側方掛け止め部33の掛け止めリング35の連結部34に連結してある。この構成により、上記ギアモータ39を駆動すると、スプロケット40の回転の方向により、一方のチェーン41の先端38が延出すると、他方のチェーンの先端38は後退するから、吊り具本体32は、図20、図21に示すように左方向や右方向に傾斜させることができる。したがって、ワーク6を傾斜状態に吊り上げて、適宜に転回したり、山分けしたりすることができる。
1 吊りリンク
5 吊り具本体
6 ワーク
7 フランジ部
8 クランプ
9 可動クランプ
10 中央掛け止め部
11 側方掛け止め部
12 スライド溝
19 クランクレバー
31 ハンガー
32 吊り具本体
33 側方掛け止め部
36 回転駆動手段
37 垂下伝動帯
47 連結軸
49 延伸部
50 長溝
5 吊り具本体
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31 ハンガー
32 吊り具本体
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36 回転駆動手段
37 垂下伝動帯
47 連結軸
49 延伸部
50 長溝
Claims (5)
- クレーンにより移動する吊りリンクの吊上軸により吊り上げできる吊り具本体を有し、該吊り具本体は、下部の一側にH鋼のフランジ部の一端に係合するよう形成されたクランプと、該下部の他側に上記H鋼のフランジ部の他端に係合するよう設けられた可動クランプと、可動クランプをフランジ部に係合、離脱するよう該可動クランプを回動するクランクレバーを具備し、上記吊り具本体の上部中央には中央掛け止め部が設けられ、中央掛け止め部の両側には、上記クランプ側に位置する側方掛け止め部と可動クランプ側に位置する側方掛け止め部が設けられ、該側方掛け止め部間はスライド溝で連絡され、該スライド溝に上記吊りリンクの吊上軸をスライド可能に挿入し、クレーンにより該吊りリンクを移動することにより選択した上記側方掛け止め部に吊上軸を係合し、上記吊り具本体を傾斜状態に吊り上げできるようにしたことを特徴とする鋼材の転回装置。
- 上記中央掛け止め部は、側方掛け止め部より上方に位置し、上記スライド溝は、中央掛け止め部を頂点として山形状に傾斜している請求項1に記載の鋼材の転回装置。
- 上記吊り具本体の中央には、連結軸が設けられ、吊上軸を有する吊りリンクは、上記吊り具本体の中央まで延伸し、該延伸部には、上記連結軸に遊嵌する長溝が設けられている請求項1に記載の鋼材の転回装置。
- クレーンに連絡する吊りリンクにより吊り上げできるハンガーと、該ハンガーの下方に位置する吊り具本体を有し、上記吊り具本体は、下部の一側の設けたH鋼のフランジ部の一端に係合するクランプと、下部の他側に設けた該フランジ部の他端に係合する可動クランプと、上記可動クランプをフランジ部に係合、離脱するよう該可動クランプを回動するクランクレバーを具備し、上記吊り具本体の上部両側には、上記クランプ側に位置する側方掛け止め部と可動クランプ側に位置する側方掛け止め部が設けられ、上記ハンガーには、回転駆動手段が設けられ、該回転駆動手段には垂下伝動帯がかけ渡され、該垂下伝動帯体の先端を上記側方掛け止め部にそれぞれ連結し、回転駆動手段の駆動により垂下伝動帯の先端を延出、若しくは後退させて吊り具本体を傾斜状態に吊り上げできるようにしたこと特徴とする鋼材の転回装置。
- 上記可動クランプは、吊り具本体に枢着した回転軸に連結され、上記回転軸にはクランプアームが連結され、上記クランクレバーを回転することによりクランプアーム及び回転軸を介して可動クランプが回動するよう上記クランクレバーとクランプアームを伝達リンクで連結した請求項1又は4に記載の鋼材の転回装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022093717 | 2022-06-09 | ||
JP2022093717 | 2022-06-09 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023181042A true JP2023181042A (ja) | 2023-12-21 |
Family
ID=89306987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022135832A Pending JP2023181042A (ja) | 2022-06-09 | 2022-08-29 | 鋼材の転回装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
2022
- 2022-08-29 JP JP2022135832A patent/JP2023181042A/ja active Pending
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