JP2022086067A - 足場用吊り下げ具 - Google Patents

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Daisuke Usuki
清昭 豊田
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Abstract

【課題】ハンマ等の道具やクランプを必要とするなく取付け、取り外しを容易に行うことが可能であり、足場支柱に取り付けられた後は足場支柱に対する安定保持を可能とする足場用吊り下げ具を提供する。【解決手段】主ブーム20の第1取付部40は、足場支柱100の締結ホルダ104を上下両方向から挟み込む一対のフックプレート42を備える。第1取付部40は両フックプレート42と締結ホルダ104をともに上から下へ貫通し、取付保持ピン48を備える。取付保持ピン48は締結ホルダ104の掛止孔に対してあそびをもった状態で挿通される。補助ブーム30の自由端には、締結ホルダ104の掛止孔に対して着脱自在に取付けられる第2取付部90を有する。第2取付部90は締結ホルダ104に対して、上方向から抜き出し可能にあそびをもって挿通するフック軸94を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、足場用吊り下げ具に関する。
建築現場、或いは既存の建築物の補修時に足場に付設されて、工事に必要な資材や足場の構築部材等を荷上げしたり、荷下ろしたりするためにホイストや滑車をぶら下げる足場用吊り下げ具が使用されている。
特許文献1の足場用吊り下げ具は、水平ブームと、前記水平ブームの先端下面に対して、先端が上下方向に回動自在に連結された補助ブームとを備えている。水平ブームの基端は、足場支柱に対してクランプにて着脱自在に取り付けられた上側支持棒に対して水平方向に回動自在に支持されている。補助ブームの基端は、足場支柱に対してクランプにて着脱自在に取り付けられた下側支持棒に対して水平方向に回動自在に支持されている。補助ブームは、水平ブームに対して斜状に配置されている。水平ブームの先端には、ウインチが吊り下げられ、該ウインチのロープには、フックが取り付けられて、荷の上げ下げが可能にされている(従来例1という)。
また、図示はしないが、従来例2の足場用吊り下げ具として、水平ブームと補助ブームの先端同士が固定されるとともに、基端同士が連結部材にて固定されて略三角枠状に形成され、前記連結部材が、上下一対のクランプにて足場支柱に対して取外し可能に取り付けるタイプのものもある。
また、図示はしないが、従来例3の足場用吊り下げ具として、従来例2と異なり、クランプの代わりに、前記連結部材に、下方へ突出した楔部材が設けられ、該楔部材が足場支柱に一体に設けられた支持具掛止枠に対して挿入されて掛止めするタイプもある。
この場合、楔部材が支持具掛止枠内に対して上方からハンマなどの道具により打ち込みされることにより、吊り下げ具は足場支柱に対して緊結状態にして取付けられる。また、吊り下げ具を足場支柱から取り外す場合も同様にハンマなどの道具により楔部材を打ち込みとは逆方向にたたいて支持具掛止枠との緊結状態を解除した後、取り外すようにしている。
参考とする特許文献2には、足場支柱に対して、落下防止用プレートを支持する支持具が公開されている。この支持具の足場支柱に対する取付けは、上記従来例3と同様の構成としている。
実開平6-14187号公報 特開2001-81972号公報
従来例1の足場用吊り下げ具は、足場支柱に取り付ける場合、クランプにて、上側及び下側支持棒を取り付けるため、取付け、取り外し作業が面倒となる問題がある。
また、従来例2の足場用吊り下げ具自体を足場支柱に取り付ける場合、クランプにて、取り付けるため、従来例1と同様に取付け、取り外し作業が面倒となる問題がある。
従来例3の足場用吊り下げ具は、支持具掛止枠との楔部材の緊結状態またはその緊結状態を解除するための楔部材をハンマなどの道具が必要となる。
また、従来例3の場合、吊り下げ具でホイストまたは滑車を吊り下げし、ホイストからのロープまたは滑車に通したロープで、荷の巻き上げ、巻き下げ作業時に荷に衝撃があった際、吊り下げ具にその衝撃が伝わる場合がある。この衝撃により、吊り下げ具の楔部材における支持具掛止枠に対する緊結が解除され、吊り下げ具の支持が不安定となる虞がある。
或いは、吊り下げ具の使用時に、前記吊り下げ具の先端側に荷負荷による曲げモーメントが加わるため、吊り下げ具の楔部材における足場支柱の前記支持具掛止枠に対する緊結が解除され、楔部材が浮き上がって吊り下げ具の支持が不安定となる虞がある。
本発明の目的は、上記課題を解決して、ハンマ等の道具やクランプを必要とすることなく取付け、取り外しを容易に行うことが可能であり、足場支柱に取り付けられた後は足場支柱に対する安定保持を可能とする足場用吊り下げ具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の足場用吊り下げ具は、足場支柱に形成された第1支持具枠体の第1取付孔に対して取り付ける主ブームと、前記第1支持具枠体よりも上方に位置して前記足場支柱に形成された第2支持具枠体の第2取付孔に対して取り付ける補助ブームとを備えて、両ブームが回動自在に軸支されて、前記主ブームにて荷を吊り下げする足場用吊り下げ具であって、前記主ブームの自由端には、前記第1取付孔に対して着脱自在に取付けられる第1取付部を有し、前記第1取付部は、前記第1支持具枠体を上下両方向から挟み込む挟み込み部と、前記第1支持具枠体を前記挟み込み部で挟み込みした状態で、かつ、前記挟み込み部と前記第1支持具枠体の第1取付孔をともに上下のいずれか一方から他方へ貫通し、前記挟み込み部の前記第1支持具枠体に対する挟み込みの解除を阻止する第1挿通軸を含み、前記補助ブームの自由端には、前記第2取付孔に対して着脱自在に取付けられる第2取付部を有し、前記第2取付部は、前記第2支持具枠体に対して、上方向から抜き出し可能に挿通する第2挿通軸を含むものである。
上記構成により、足場用吊り下げ具を足場支柱に取り付ける場合、第2取付部の第2挿通軸を足場支柱の第2支持具枠体に対して上方向から挿通する。次に、第1取付部の挟み込み部にて足場支柱の第2支持具枠体を挟み込みし、第1挿通軸により、挟み込み部と第1支持具枠体の第1取付孔をともに上下方向から貫通状態とする。これにより、第1取付部の挟み込み部は、第1挿通軸により、第1支持具枠体に対する挟み込みの解除が阻止される。
この場合、第1挿通軸及び第2挿通軸は、ハンマ等の道具により打ち込みすることなく、足場支柱の第1支持具枠体及び第2支持具枠体の第1取付孔及び第2取付孔に対してはあそび(裕度)をもって挿通される。
さらに、第1挿通軸及び第2挿通軸は、それぞれ第1取付孔及び第2取付孔とは、あそびを持って挿通されているため、吊り下げ具に衝撃があった場合、第1支持具枠体及び第2支持具枠体への衝撃が緩和される。この結果、足場支柱に取り付けられている状態において、第1挿通軸が浮き上がることはなく、足場支柱に対する安定保持が可能となる。
また、前記第2挿通軸が、前記補助ブームの自由端に対して揺動自在に軸支されていてもよい。
上記構成によれば、第2挿通軸が補助ブームの自由端に対して揺動自在に軸支されていると、足場支柱の第2支持具枠体の第2取付孔に挿通する際に、第2挿通軸を下向きにし易くなり、補助ブームの取付けが容易になる。
また、前記第1取付部及び前記第2取付部の少なくともいずれか一方には、前記第1挿通軸及び前記第2挿通軸が、前記第1支持具枠体及び第2支持具枠体に取り付けられた際の前記足場支柱の軸心回りの回動を回動阻止部が付設されていることが好ましい。
この回動阻止部により、足場支柱の軸心回りの足場用吊り下げ具の回動が阻止できる。
また、前記主ブームと前記補助ブームとが、それぞれ前記足場支柱の第1支持具枠体及び第2支持具枠体に取付けられた際、前記主ブームは、水平に足場支柱に支持されていてもよい。
上記構成によって、主ブームは、水平に支持される。
また、前記主ブームには、該主ブームの長手方向にスライド自在に設けられたスライド部を有し、該スライド部を介して荷が吊り下げられてもよい。
上記構成により、主ブームをスライドするスライド部により、荷が吊り下げられて、荷上げ、荷下げを行うことが可能となる。例えば、スライド部を、足場支柱(足場)から最も離間した状態にして荷の吊り上げ、吊り下げが行われる。荷が上げられた場合は、スライド部を足場側に接近させた状態で荷降ろしをする。また、荷下げする場合においても、スライド部を足場に接近させた状態でスライド部に掛けられたロープ等に荷を吊った状態にした後、スライド部を足場から離間して配置した後、荷下げする。この結果、作業員が足場から、荷をスライド部から取り外す場合、或いはスライド部に吊り下げする場合、作業員の作業が足場近くで行うことができ、その作業を楽に行うことができる。
前記主ブームには、前記足場支柱に取り付けられた状態で、前記第1取付部から遠位になるほど斜状に下降する部位を有し、前記スライド部は、該下降する部位では、自重で遠位側へ移動するものとしてもよい。
上記構成によれば、主ブームが水平に足場支柱に取り付けられた状態で、第1取付部から遠位になるほど斜状に下降する部位を有するため、スライド部を、足場支柱(足場)から離間させたい場合、斜状に下降する部位では、自重で遠位側へ移動させることが可能となる。もちろん、スライド部に荷を吊り下げている場合には、スライド部の自重と荷の自重により、スライド部を遠位側へ移動させることが可能となる。
また、前記主ブームには、前記スライド部を一定位置に保持するスライド部保持部を有していてもよい。
上記構成により、スライド部を自重により移動させたくない場合は、スライド保持部により、スライド部を一定位置に保持する。
また、前記スライド部は、前記主ブームをスライドするスライド部本体と、該スライド部本体に対して上下方向に揺動自在に支持された揺動部材を含み、前記スライド部保持部は、前記スライド部本体が前記スライド部保持部側へ移動する際に、前記揺動部材に摺接して該揺動部材を上動させる斜面と、前記斜面を上り切った該揺動部材を下動して係合するロック凹部を有し、前記揺動部材が前記係合凹部に係合した状態で、前記スライド部を前記一定位置に保持してもよい。
上記構成によれば、スライド部は、主ブームにおいて、一定位置に保持する場合、スライド部本体をスライド部保持部側へ移動させて、揺動部材をスライド保持部の斜面により上動させる。そして、前記斜面を上り切った該揺動部材を係合凹部に対して下動させて係合する。このように、揺動部材が前記ロック凹部に係合した状態で、スライド部は前記一定位置に保持される。
本発明によれば、ハンマ等の道具やクランプを必要とするなく足場支柱に対して取付け、取り外しを容易に行うことが可能であり、足場支柱に取り付けられた後は足場支柱に対する安定保持ができる効果を奏する。
一実施形態の足場用吊り下げ具を足場支柱に取り付けた状態の側面図。 主ブームと補助ブームの連結構成の分解斜視図。 第1取付部の斜視図。 第2取付部の分解斜視図。 (a)はスライド部及びスライド部保持部の斜視図、(b)は、揺動部材の斜視図。 (a)は足場支柱の一部省略斜視図、(b)は第1支持具枠体(第2支持具枠体)の斜視図。 第1取付部が第1支持具枠体に取り付けられた状態の横断面図。 第2取付部が第2支持具枠体に取り付けられた状態の横断面図。 第1取付部が第1支持具枠体に取り付けられた状態の側面図。 第1取付部が第1支持具枠体に取り付けられた状態を図9とは90度異なる角度から見た側面図。 足場用吊り下げ具の第2取付部を足場支柱の第2支持具枠体に取り付けるときの説明図。 足場用吊り下げ具の第1取付部を足場支柱の第1支持具枠体に取り付けるときの説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態の足場用吊り下げ具を図1~図12を参照して説明する。なお、説明の便宜上、本明細書では、立てられた足場支柱に対して足場用吊り下げ具が取付られた状態を基準にして、足場用吊り下げ具及び足場支柱の上下を定義するものとする。
<足場支柱100>
まず、図6(a)、及び図6(b)を参照して足場支柱について説明する。足場支柱100は、断面円形の支柱本体102と、支柱本体102の外周面に対して、所定間隔毎に締結ホルダ104が設けられている。支柱本体102の上端は縮径された接続部を備えていて、図示しない他の足場支柱100の支柱本体102の下端が接続部に嵌合されることにより、高さ方向に延長可能となっている。
本実施形態では、締結ホルダ104は、上下方向の肉厚が薄くされるとともに、上下方向に直交する四方向に突出した掛止部106により、鍔状に形成されている。
掛止部106は、支柱本体102に対して一体に溶接等により固定された脚片108と、相互に隣接した脚片108の先端に対して連結されて同方向に延出した側片109と、両側片の先端間に一体に連結された連結片110とを有する。なお、脚片108は、隣接する掛止部106と共用して設けられている。掛止部106は、上記構成により、等脚台形状に形成されている。また、各掛止部106は、支柱本体102の外周面、脚片108、側片109及び連結片110により囲まれることにより、略四角状の掛止孔107が上下方向に透設されている。
ここで、掛止孔107のうち、後述する第1取付部40が取り付けられる掛止孔107は、第1取付孔に相当し、第2取付部90が取付けられる掛止孔107は、第2取付孔に相当する。また、第1取付孔を具備する締結ホルダ104は、第1支持具枠体に相当し、第2取付部を具備する締結ホルダ104は、第2支持具枠体に相当する。
<吊り下げ具10>
図1~図5(a)に示すように、足場用吊り下げ具10は、鉄等の剛性を有した金属から形成されており、主ブーム20、補助ブーム30、及びスライド部50を備えている。なお、以下では、足場用吊り下げ具10を単に吊り下げ具という。
<主ブーム20>
主ブーム20は、断面円形のパイプにて形成されている。なお、主ブーム20の断面形状は、円形に限定するものではなく、たとえば、断面四角形等の他の形状であってもよい。
図1及び図2に示すように主ブーム20の一端には、軸受板22が上下方向に延出するように固定されている。軸受板22の上端には、補助ブーム30の下端がブラケット32を介して連結されている。
図2に示すように軸受板22は、板状に形成されていて、主ブーム20の端面から軸心方向に沿って形成された一対のスロット21内に挿入されて、溶接等により一体に固定されている。軸受板22の下部には、主ブーム20の自由端側に指向する突起23が形成され、突起23と主ブーム20の外周面間には、係止凹部24が形成されている。図2に示すように軸受板22の上端には、軸孔25が透設されている。係止凹部24は、後述するスライド部50の軸受板22側に位置するスペーサ55が係入されて係止可能となっている。
図2に示すように、前記ブラケット32は、互いに相対して配置された一対の側板33と、両側板33の基端側の上部側縁間を一体連結した連結板34を備えている。一対の側板33は、基端面から凹設された凹部33aが、補助ブーム30の下端に係入された状態で溶接等により一体に連結されている。
図2に示すように、各側板33の一端側面には軸孔33bが透設されている。そして、図1に示すように、両軸孔33b及び軸孔25に軸27が挿通されることにより、補助ブーム30は、主ブーム20に対して上下方向に回動自在とされている。
図1、図3に示すように主ブーム20の他端、すなわち自由端には、第1取付部40が設けられている。第1取付部40は、上下に離間して配置された一対のフックプレート42と、上方に配置されたフックプレート42の上面に一体に固定されたピンガイド部材47と、取付保持ピン48とを有する。両フックプレート42の離間距離は、締結ホルダ104の掛止部106を挟み込み、すなわち、裕度をもって係入可能な離間距離に設定されている。両フックプレート42は、挟み込み部に相当する。
図3、図7に示すように両フックプレート42は、先端側が幅広くなるように略等脚台形状をなしている。フックプレート42は、基端面の中央部に形成された四角形状の嵌合凹部43が嵌合されて溶接等により一体に固定されている。フックプレート42の先端は円弧状の凹部44を有していて、吊り下げ具10が足場支柱100に取付けられた際、凹部44が断面円形を有する足場支柱100の外周面に沿うように、かつ、少なくとも一部が足場支柱100の外周面に当接配置される。
各フックプレート42の幅方向の両側面には、凹部42aがそれぞれ凹設されている。上方に位置するフックプレート42の凹部42aと、下方に位置するフックプレート42の凹部42a間には、それぞれ回転規制ピン45の上下両端がそれぞれ一体に固定されている。
図7に示すように吊り下げ具10の主ブーム20が、反建築物側へ突出する掛止部106の連結片110に相対配置された際、各回転規制ピン45が、主ブーム20が相対する掛止部106に隣接した他の掛止部106の側片109に当接するように配置される。これにより、吊り下げ具10の支柱本体102の軸心回りの回動が阻止されるようにされている。
この一対の回転規制ピン45により、第1取付部40における回動阻止部が構成されている。
図3に示すように、ピンガイド部材47は、上方に配置されたフックプレート42に対して溶接等により一体に固定された一対の脚片47aと脚片47aの上端間を連結した連結片47bとにより、コ字状に形成されている。
図3、図7及び図10に示すように連結片47b及び連結片47bに相対する一対のフックプレート42にはピン挿通孔47c、42bがそれぞれ穿設されている。図7に示すように、吊り下げ具10の第1取付部40が、締結ホルダ104の掛止部106に取付けられる際、すなわち、フックプレート42の凹部44が支柱本体102の外周面に当接した際、主ブーム20が相対する掛止部106の掛止孔107に対して、ピン挿通孔47c、42bの全領域が相対するように配置されている。
ピン挿通孔47c、42bには、取付保持ピン48が、上下動自在に挿入されている。図3、図9及び図10に示すように、取付保持ピン48には、連結片47bの下面と、上方に位置するフックプレート42の上面に係止可能に突出された移動規制ピン49を有している。
取付保持ピン48は、移動規制ピン49が連結片47bの下面に係止する位置まで上動した際には、図12に示すように、その下端が上下一対のフックプレート42間から退避して、フックプレート42間の締結ホルダ104(掛止部106)の上下方向からの挟み込みを許容するようにされている。
取付保持ピン48は、移動規制ピン49が上側のフックプレート42の上面に係止した際には、図9に示すようにその下端が下方側のフックプレート42のピン挿通孔42bを貫通して、該フックプレート42から突出するようにされている。
また、このとき、図7に示すように、主ブーム20の凹部44が断面円形を有する足場支柱100の外周面に沿うように配置され、かつ、少なくとも一部が当接されている際、取付保持ピン48は、掛止孔107の連結片110の内面に対してあそびをもった状態で貫入されることが好ましい。このあそびをもって挿入とは、ハンマ等により叩いて挿通するのではなく、手作業で容易に掛止孔107に対して取付保持ピン48の挿通離脱が可能となっている。なお、取付保持ピン48を、掛止孔107の連結片110の内面に対して接触してもハンマ等で叩かなくても手作業で挿通及び離脱ができるのであれば、この態様でもよい。取付保持ピン48は、第1挿通軸に相当する。
<スライド部50>
図1及び図5(a)に示すように、スライド部50は、スライド部本体52と、スライド部本体52に付設されたロックアーム体70とを有している。ロックアーム体70は、揺動部材に相当する。
スライド部本体52は、一対の走行プレート53を有している。両走行プレート53は上下方向に延出されるとともに互いに平行に配置されている。両走行プレート53の上部間、中央部間及び下部間には一対のローラ軸54、一対のスペーサ55、及び1つのフックピン56がそれぞれ架設されている。各ローラ軸54の両端は、走行プレート53から外方へ突出されている。
両走行プレート53間において、各ローラ軸54には、ローラ58が転動可能に支持されている。スライド部50は、主ブーム20をスペーサ55とローラ軸54との間に挿入した状態で、該ローラ58により主ブーム20上をその長手方向に沿って走行可能とされている。フックピン56には、滑車、或いは、ウインチ等が吊り下げ可能となっている。図5(a)に示すように、ロックアーム体70は、互いに平行に配置された長板状の一対のロックプレート72と、両ロックプレート72の先端間を一体に連結したロックピン74とを有している。
図5(a)に示すように、両ロックプレート72は、基端が第1取付部40とは遠位にあるローラ軸54の走行プレート53から突出した端部に対して揺動自在に支持されている。両ロックプレート72の先端は、第1取付部40側を常時指向して配置されていて、第1取付部40とは近位にあるローラ軸54よりもさらに第1取付部40側に延出されている。
図5(b)に示すようにロックプレート72の長手方向の中央部には、幅方向に延びる長孔76を備えている。ロックプレート72の長孔76には、第1取付部40とは近位にあるローラ軸54の走行プレート53から突出した端部が遊挿されている。これにより、ロックアーム体70は、長孔76が許容する範囲で、その揺動が可能とされている。なお、長孔76がロックアーム体70の揺動を許容する範囲は、後述するロックフック80によるロックアーム体70の揺動及びロックを干渉しないように設定されている。ロックフック80は、スライド部保持部に相当する。
図1に示すように、主ブーム20において、スライド部50の走行軌跡の第1取付部40側の延長線上には、ブロック状のロックフック80が一体に固定されている。ロックフック80は、反第1取付部40側から第1取付部40側に向かって、斜面82、ロック凹部84、及びストッパ86を順に有している。
斜面82は、スライド部50側に面していて、第1取付部40側へ行くほど高くなっており、スライド部50がロックフック80側へスライド走行してきた際、ロックピン74に対して摺接して上方へ移動させることにより、ロックアーム体70を上方へ揺動させる。
ロック凹部84は、斜面82を上り切ったロックピン74が落ち込みして嵌合可能になっており、これによりロックアーム体70がロックされて、スライド部50の移動が阻止される。また、ロック凹部84は、ロック凹部84内に落ち込みしたロックピン74を上方へ揺動することにより、ロックピン74の離脱可能となっている。従って、ロックピン74がロック凹部84から離脱した状態では、スライド部50を反第1取付部40側へ移動させることが可能である。
ストッパ86は、斜面82の最高高さ及びロックピン74の揺動時の最高高さよりも高くされていて、第1取付部40側へスライド走行するスライド部50のロックピン74が当接可能とされている。これにより、スライド部50の第1取付部40側への移動が阻止される。
図1に示すように、主ブーム20は、その長さ方向において、第1取付部40側に位置する第1領域20Aと、第1領域20Aよりも反第1取付部40側に位置する第2領域20Bとを有する。
図1に示すように、主ブーム20が第1取付部40にて締結ホルダ104に取付けられ、かつ、第1取付部40が取り付けられた締結ホルダ104よりも上方に位置する締結ホルダ104に補助ブーム30が後述する第2取付部90にて取付られた場合、第1領域20Aはその軸心OAが、水平に配置されるように設定されている。すなわち、上下の締結ホルダ104間を一辺と、第1領域20Aを一部とする一辺との成す角度が直角となるように、主ブーム20及び補助ブーム30の長さが設定されている。
また、この状態で、第2領域20Bは、その軸心OBが軸心OAに対して下方へ傾斜する傾斜角θを有するように設定されている。すなわち、第2領域20Bは、水平状態の第1領域20Aよりも下方へ斜状に傾くように形成されている。傾斜角θは、数度範囲が好ましいが、限定するものではない。なお、傾斜角θが急角度となる場合、第2領域20Bに位置するスライド部50を第1取付部40側へ移動させる場合に、作業員の作業負荷が増大するため、好ましくない。第2領域20Bは、第1取付部40から遠位になるほど斜状に下降する部位に相当する。なお、図1において、点Pは、軸心OAと軸心OBとの交差ポイントを示している。
前述した、ロックフック80は、第1領域20Aに位置するように配置されている。また、図1の二点鎖線で示すようにスライド部50のロックアーム体70がロックフック80にてロックされている状態では、反第1取付部40側の該ローラ58は、第2領域20Bに位置するように設定されている。限定するものではないが、図1において、スライド部50がロック状態では、フックピン56は、点Pから垂下した鉛直線Lよりも、第2領域20B側に配置されることが望ましい。
この理由は、ロックアーム体70のロックが解除された場合、スライド部50等の自重、或いは、スライド部50に吊り下げられた荷の重量により、自然とスライド部50は、軸受板22側へスライド移動するからである。すなわち、ロックが解除されると作業員が手を施さなくても、スライド部50は、軸受板22側へスライド移動する。
<補助ブーム30>
補助ブーム30は、足場支柱100に対して取り付けられた状態では、主ブーム20の上方に配置されて水平に配置された主ブーム20を支持するようにしているため、主ブーム20よりも軸長が長くされている。
図1、図4に示すように補助ブーム30の上端、すなわち自由端には、ブラケット132が連結されている。このブラケット132は、補助ブーム30の下端に連結したブラケット32と同一構成であるため、同一構成にはブラケット32の構成の符号に100を加算した符号を付してその説明を省略する。
ブラケット132には、第2取付部90が設けられている。第2取付部90は、側板133間に配置されて軸127(図1参照)によりブラケット132に対して上下方向に揺動自在に支持された取付部92と、取付部92に対して一体に連結されたフック軸94とを備えている。なお、取付部92のブラケット132に対する揺動自在の程度は、図11に示すように、補助ブーム30の上端を上方に向けたときに、自重により、フック軸94が自然と下向きとなるようにすることが好ましい。ただし、前記揺動自在の程度は、上記の内容に限定するものではなく、摩擦でフック軸94の姿勢が保持されるようにしてもよい。この場合は、掛止部106ら掛止する際に予め作業員が、フック軸94を下向きになるようにすればよい。
図1に示すようにフック軸94が下向きとなった状態で、取付部92の下面には、図1、及び図8に示すように、掛止部106の連結片110に対して着脱自在に係合する係合凹部96が形成されている。図4に示すようにフック軸94は、四角角柱に形成されていて、図8に示すように、掛止孔107に対してあそびをもった状態で挿通可能とされる。
このあそびをもった状態とは、ハンマ等で叩かなくても手作業で挿通及び離脱ができる意味である。また、フック軸94は、図8に示すように、係合凹部96に、連結片110が係合された状態で、支柱本体102の外周面に、一側面が当接した状態となるように掛止孔107に挿通可能な大きさ及び軸長に形成されている。
この状態では、第2取付部90は、係合凹部96に連結片110が係合されていることにより、支柱本体102に対して軸心回りの回動が不能にされている。フック軸94は、第2挿通軸に相当する。この係合凹部96により、第2取付部90における回動阻止部が構成されている。
図1に示すように補助ブーム30の長手方向の略中央部下面には、略コ字状のハンドル36が一体に固定されている。ハンドル36は、主ブーム20側を向くように取り付けられている。
(実施形態の作用)
次に、吊り下げ具10の使用方法を説明する。
本実施形態の吊り下げ具10は、補助ブーム30が主ブーム20の一端に対して回動自在に連結されていて、折り畳みが可能となっている。このため、折り畳まれた状態の吊り下げ具10は、補助ブーム30が主ブーム20よりも軸長が長くされていることから、補助ブーム30の長さ程度となる。
また、足場支柱100に対して取り付けられた状態では、吊り下げ具10は略三角形となるところ、折り畳まれると、主ブーム20及び補助ブーム30の直径にプラスαを加算した値となる。この加算した値は、足場支柱100に対して取り付けられた状態の第1取付部と第2取付部間の配置長さよりも、短くなることから、使用しない場合のスペースは小さくなる。なお、吊り下げ具10か折り畳まれた状態では、ロックアーム体70のロックピン74はロックフック80のロック凹部84に係合されてロックされている。
吊り下げ具10を足場支柱100に対して取り付ける場合、作業員は、折り畳まれた状態から図11に示すように、補助ブーム30を上方に位置させて、主ブーム20を垂れ下げ状態とする。
この状態で、作業員は、補助ブーム30を把持して、図11に示すように、反建築物側へ突出する掛止部106(締結ホルダ104)の掛止孔107に対して、フック軸94を上方より挿通し、係合凹部96に掛止部106の連結片110を係合する。このとき、フック軸94は、補助ブーム30の上端を上方に向けたときに、自重により、自然と下向きとなるように設定されている場合は、自然と下向きとなる。また、取付部92が摩擦でフック軸94の姿勢が保持されている場合は、掛止部106を掛止する際に予め作業員が、フック軸94を下向きになるようにしておく。
次に、作業者は、垂れ下げ状態の主ブーム20を把持して、図12に示すように持ち上げる。そして、第1取付部40の両フックプレート42にて第2取付部90が取り付けられた締結ホルダ104の直下方に位置する締結ホルダ104の掛止部106を挟み込みする。なお、このとき、作業員は、図12に示すように取付保持ピン48を、移動規制ピン49(図10参照)が連結片47bの下面に係止する位置まで上動させて、取付保持ピン48の先端が両フックプレート42間に位置しないように退避させておく。
両フックプレート42間に締結ホルダ104の掛止部106を挟み込みすると、図7に示すように一対の回転規制ピン45が、挟み込まれた掛止部106に隣接する他の一対の掛止部106の側片109に当接するとともに、フックプレート42の凹部44が足場支柱100の外周面に沿うように配置され、かつ、少なくとも一部が当接する。
この状態で、作業員は図12に示す取付保持ピン48を、移動規制ピン49(図10参照)が上側のフックプレート42の上面に係止する位置まで下動させる。これにより、図9に示すようにその取付保持ピン48の下端が下方側のフックプレート42のピン挿通孔42bを貫通して、該フックプレート42から突出する。そして、取付保持ピン48は、掛止孔107の連結片110の内面に対して摺接、また、若干のクリアランスを介した状態で貫入される。図1は、上記のように足場支柱100に対して吊り下げ具10が取り付けられた状態を示している。この状態で、主ブーム20の第1領域20Aは水平状態となり、第2領域20Bは、軸受板22側の端部が下がって斜状に配置された状態となる。
なお、吊り下げ具10を足場支柱100に対して取り付ける場合には、ロックアーム体70のロックピン74がロックフック80のロック凹部84に係合されていることにより、ロック状態は保持されている。また、ロックフック80のストッパ86の高さは、ロックピン74の揺動時の最高高さよりも高くされている。このため、図11に示すように、主ブーム20が垂れ下がった状態になっても、ロックピン74がストッパ86を超えることなくストッパ86により下動が規制されて、これにより、スライド部50の下動が阻止される。
図1の状態から、ロックされているスライド部50を使用する場合、作業員は、スライド部50のフックピン56に、滑車、或いは、ウインチ等(図示しない)を吊り下げする。この状態で、作業員は、ロックアーム体70のロックピン74をロック凹部84から外す。これにより、ロックアーム体70のロックが解除されて、スライド部50等の自重、或いは、スライド部50に吊り下げられた荷の重量により、自然とスライド部50は、軸受板22側へスライド移動する。すなわち、ロックアーム体70のロックが解除されると作業員が手を施さなくても、スライド部50は、軸受板22側へスライド移動する。
ロック解除されたスライド部50は、図1の実線で示すように、軸受板22側のスペーサ55が軸受板22の係止凹部24に係入されて係止される。この係止凹部24に係止された状態では、第2領域20Bの軸受板22側の端部が反対側の端部よりも下方に位置しているため、スライド部50及び50に吊り下げられた荷の自重により安定してこの係止凹部24に係止された状態が維持される。この状態で、スライド部50のフックピン56に吊り下げられた滑車、或いは、ウインチ等(図示しない)を介して、荷の吊り上げ、吊り下げが行われる。
荷の吊り上げ、吊り下げ等の作業が終了後に、足場支柱100を足場支柱100から取り外す場合について説明する。
まず、スライド部50を図1の実線の位置から、第2領域20Bを第1取付部40側へ移動させる。そして、ロックアーム体70のロックピン74をロックフック80の斜面82を滑らせて上動させてもロック凹部84に係合させてロックする。この後、フックピン56に吊り下げられている滑車、或いは、ウインチ等を取り外す。この後、吊り下げ具10を足場支柱100に対して取り付けした作業の順とは逆の順の作業を行うことにより、足場支柱100から、吊り下げ具10を取り外す。吊り下げ具10を取り外した後、補助ブーム30と主ブーム20とを折り畳む。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の足場用吊り下げ具10は、足場支柱100に形成された締結ホルダ104(第1支持具枠体)の掛止孔107(第1取付孔)に対して取り付ける主ブーム20を備える。また、吊り下げ具10は、締結ホルダ104(第1支持具枠体)よりも上方に位置して足場支柱100に形成された締結ホルダ104(第2支持具枠体)の掛止孔107(第2取付孔)に対して取り付ける補助ブーム30を備える。
主ブーム20の自由端には、掛止孔107(第1取付孔)に対して着脱自在に取付けられる第1取付部40を有する。第1取付部40は、締結ホルダ104(第1支持具枠体)を上下両方向から挟み込む一対のフックプレート42(挟み込み部)を備える。
また、第1取付部40は、一対のフックプレート42(挟み込み部)と締結ホルダ104(第1支持具枠体)の掛止孔107(第1取付孔)をともに上から下へ貫通し、取付保持ピン48(第1挿通軸)を備える。この取付保持ピン48により、一対のフックプレート42(挟み込み部)の締結ホルダ104(第1支持具枠体)からの離脱が阻止される。また、取付保持ピン48(第1挿通軸)は、締結ホルダ104(第1支持具枠体)の掛止孔107(第1取付孔)に対してあそびをもった状態で、挿通離脱可能としている。
補助ブーム30の自由端には、掛止孔107(第2取付孔)に対して着脱自在に取付けられる第2取付部90を有する。第2取付部90は締結ホルダ104(第2支持具枠体)に対して、上方向から抜き出し可能にあそびをもって挿通するフック軸94(第2挿通軸)を備える。
この結果、本実施形態によれば、取付保持ピン48(第1挿通軸)及びフック軸94(第2挿通軸)は、ハンマ等の道具により打ち込みすることなく、足場支柱100の下側の締結ホルダ104(第1支持具枠体)の掛止孔107(第1取付孔)及び掛止孔107(第2取付孔)に対してはあそび(裕度)をもって挿通される。さらに、取付保持ピン48(第1挿通軸)及びフック軸94(第2挿通軸)は、掛止孔107(第1取付孔)及び掛止孔107(第2取付孔)は、あそびを持って挿通されているため、吊り下げ具に衝撃があった場合、第1支持具枠体及び第2支持具枠体への衝撃が緩和される。
この結果、足場支柱に取り付けられている状態において、第1挿通軸が浮き上がることはなく、足場支柱に対する安定保持が可能となる。
従って、本実施形態の吊り下げ具10は、ハンマ等の道具やクランプを必要とするなく足場支柱100に対して取付け、取り外しを容易に行うことが可能であり、足場支柱に取り付けられた後は足場支柱に対する安定保持ができる効果を奏する。
(2)また、本実施形態の吊り下げ具10では、フック軸94(第2挿通軸)が、補助ブーム30の自由端に対して揺動自在に軸支されている。この結果、足場支柱の締結ホルダ104(第2支持具枠体)の掛止孔107(第2取付孔)にフック軸94(第2挿通軸)を挿通する際に、フック軸94(第2挿通軸)を下向きにし易くなり、補助ブームの取付けが容易になる。
(3)また、吊り下げ具10は、第1取付部40及び第2取付部90の両方に、取付保持ピン48(第1挿通軸)及びフック軸94(第2挿通軸)が、両締結ホルダ104(第1支持具枠体及び第2支持具枠体)に取り付けられた際の足場支柱100の軸心回りの回動を一対の回転規制ピン45及び係合凹部96(回動阻止部)が付設されている。
この結果、一対の回転規制ピン45及び係合凹部96(回動阻止部)により、足場支柱の軸心回りの足場用吊り下げ具の回動が阻止できる。
(4)また、吊り下げ具10は、主ブーム20と補助ブーム30とが、それぞれ足場支柱100の両締結ホルダ104(第1支持具枠体及び第2支持具枠体)に取付けられた際、主ブーム20は、水平に足場支柱100に支持されるようにした。この結果、主ブームを水平に支持できる。
(5)また、吊り下げ具10は、主ブーム20には、主ブーム20の長手方向にスライド自在に設けられたスライド部50を有し、スライド部50を介して荷が吊り下げられるようにした。
上記構成により、例えば、スライド部を、足場支柱(足場)から最も離間した状態にして荷の吊り上げ、吊り下げが行われる。荷が上げられた場合は、スライド部を足場側に接近させた状態で荷降ろしをする。また、荷下げする場合においても、スライド部を足場に接近させた状態でスライド部に掛けられたロープ等に荷を吊った状態にした後、スライド部を足場から離間して配置した後、荷下げする。この結果、作業員が足場から、荷をスライド部から取り外す場合、或いはスライド部に吊り下げする場合、作業員の作業が足場近くで行うことができ、その作業を楽に行うことができる。
(6)また、吊り下げ具10は、主ブーム20には、足場支柱100に取り付けられた状態で、第1取付部40から遠位になるほど斜状に下降する部位(第2領域20B)を有する。スライド部50は、該下降する部位(第2領域20B)では、自重で遠位側へ移動するようにしている。
上記構成により、スライド部を、足場支柱(足場)から離間させたい場合、下降する部位では、自重で遠位側へ移動させることが可能である。そして、スライド部に荷を吊り下げている場合には、スライド部の自重と荷の自重により、スライド部を遠位側へ移動させることが可能となる。
(7)また、吊り下げ具10は、主ブーム20には、スライド部50を一定位置に保持するロックフック80(スライド部保持部)を有する。
上記構成により、スライド部を自重により移動させたくない場合は、スライド保持部により、スライド部を一定位置に保持することができる。
(8)また、吊り下げ具10は、スライド部50は、主ブーム20をスライドするスライド部本体52と、スライド部本体52に対して上下方向に揺動自在に支持されたロックアーム体70(揺動部材)を有する。ロックフック80(スライド部保持部)は、スライド部本体52がロックフック80側へ移動する際に、ロックアーム体70(揺動部材)に摺接してロックアーム体70(揺動部材)を上動させる斜面82を有する。また、ロックフック80は、斜面82を上り切ったロックアーム体70(揺動部材)を下動して係合するロック凹部84を有する。そして、ロックアーム体70(揺動部材)がロック凹部84に係合した状態で、スライド部本体52を一定位置に保持するようにしている。
この結果、本実施形態によれば、揺動部材がロック凹部に係合した状態で、スライド部は前記一定位置に保持できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・前記実施形態では、第1取付部40及び第2取付部90に、回動阻止部をそれぞれ設けたが、いずれか一方を省略してもよい。また、両回動阻止部を省略してもよい。
・前記実施形態では、主ブーム20には第1領域20A及び第2領域20Bの両方を設けたが、主ブーム20をいずれか一方のみで構成してもよい。
・前記実施形態では、第2取付部90は、側板133間に配置されて軸127によりブラケット132に対して上下方向に揺動自在に支持したが、揺動自在に支持する代わりにブラケット132に対して固定していてもよい。
この場合、補助ブーム30とフック軸94とのなす角度は、下記のことを条件として設定すればよい。
1つ目の条件は、吊り下げ具10の使用時において、補助ブーム30と足場支柱100とのなす角度が保持できていること。
2つ目の条件は、掛止孔107へのフック軸94の挿通が可能であって係合凹部96の掛止部106との係合を阻害しないこと。
・前記実施形態では、掛止孔107に対して第1挿通軸である取付保持ピン48を上から下へ貫通させたが、この構成に限定するものではない。例えば、下側のフックプレート42の下面に対してピンガイド部材47を固定して、取付保持ピン48を下から上に移動可能にガイドしてもよく、このように構成すると、掛止孔107に対して第1挿通軸である取付保持ピン48を下から上へ貫通させることも可能である。この場合、取付保持ピン48を常時上方向に付勢する付勢部材、たとえば、スプリングを付設するとよい。このようにすれば、取付保持ピン48をスプリングの付勢力に抗して下方へ移動させて、一対のフックプレート42間から取付保持ピン48の先端を退避させ、この状態で、両フックプート42間に締結ホルダ104の掛止部106を挟み込みすることができる。この後、取付保持ピン48の作業員による保持を解除すれば、前記スプリングの付勢力により、取付保持ピン48は、掛止孔107を下から上へ貫通させることができる。
・前記実施形態の吊り下げ具10の第1取付部40では、一対のフックプレート42で足場支柱100の鍔状の締結ホルダ104の掛止部106を、挟み込むようにしている。足場支柱100の締結ホルダ104は、鍔状とは限らず、掛止部が上下方向に長く形成されていて、掛止孔がポケット状のものもある。この場合には、掛止部を挟み込みできるように一対のフックプレート42を離間して形成すればよい。
10…吊り下げ具
20…主ブーム
20A…第1領域
20B…第2領域
22…軸受板
30…補助ブーム
40…第1取付部
42…フックプレート
44…凹部
45…回転規制ピン(回動阻止部)
47…ピンガイド部材
48…取付保持ピン(第1挿通軸)
49…移動規制ピン
50…スライド部
52…スライド部本体
53…走行プレート
54…ローラ軸
55…スペーサ
56…フックピン
58…ローラ
70…ロックアーム体(揺動部材)
72…ロックプレート
74…ロックピン
80…ロックフック(スライド部保持部)
82…斜面
84…ロック凹部
86…ストッパ
90…第2取付部
92…取付部
94…フック軸(第2挿通軸)
96…係合凹部(回動阻止部)
100…足場支柱
102…支柱本体
104…締結ホルダ(第1支持具枠体、第2支持具枠体)
106…掛止部
107…掛止孔(第1取付孔、第2取付孔)
110…連結片
132…ブラケット
θ…傾斜角
P…点
OA、OB…軸心

Claims (8)

  1. 足場支柱に形成された第1支持具枠体の第1取付孔に対して取り付ける主ブームと、前記第1支持具枠体よりも上方に位置して前記足場支柱に形成された第2支持具枠体の第2取付孔に対して取り付ける補助ブームとを備えて、両ブームが回動自在に軸支されて、前記主ブームにて荷を吊り下げする足場用吊り下げ具であって、
    前記主ブームの自由端には、前記第1取付孔に対して着脱自在に取付けられる第1取付部を有し、
    前記第1取付部は、前記第1支持具枠体を上下両方向から挟み込む挟み込み部と、前記第1支持具枠体を前記挟み込み部で挟み込みした状態で、かつ、前記第1取付孔に対してあそびをもった状態で前記挟み込み部と前記第1支持具枠体の第1取付孔をともに上下のいずれか一方から他方へ貫通し、前記挟み込み部の前記第1支持具枠体からの離脱を阻止する第1挿通軸を含み、
    前記補助ブームの自由端には、前記第2取付孔に対して着脱自在に取付けられる第2取付部を有し、前記第2取付部は、前記第2支持具枠体に対して、上方向から抜き出し可能にあそびをもって挿通する第2挿通軸を含む足場用吊り下げ具。
  2. 前記第2挿通軸が、前記補助ブームの自由端に対して揺動自在に軸支されている請求項1に記載の足場用吊り下げ具。
  3. 前記第1取付部及び前記第2取付部の少なくともいずれか一方には、前記第1挿通軸(48)及び前記第2挿通軸が、前記第1支持具枠体及び第2支持具枠体に取り付けられた際の前記足場支柱の軸心回りの回動を回動阻止部が付設されている請求項1または請求項2に記載の足場用吊り下げ具。
  4. 前記主ブームと前記補助ブームとが、それぞれ前記足場支柱の第1支持具枠体及び第2支持具枠体に取付けられた際、前記主ブームは、水平に足場支柱に支持される請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の足場用吊り下げ具。
  5. 前記主ブームには、該主ブームの長手方向にスライド自在に設けられたスライド部を有し、該スライド部を介して荷が吊り下げられる請求項4に記載の足場用吊り下げ具。
  6. 前記主ブームには、前記足場支柱に取り付けられた状態で、前記第1取付部から遠位になるほど斜状に下降する部位を有し、前記スライド部は、該下降する部位では、自重で遠位側へ移動する請求項5に記載の足場用吊り下げ具。
  7. 前記主ブームには、前記スライド部を一定位置に保持するスライド部保持部を有する請求項5または請求項6に記載の足場用吊り下げ具。
  8. 前記スライド部は、前記主ブームをスライドするスライド部本体と、該スライド部本体に対して上下方向に揺動自在に支持された揺動部材を含み、
    前記スライド部保持部は、前記スライド部本体が前記スライド部保持部側へ移動する際に、前記揺動部材に摺接して該揺動部材を上動させる斜面と、前記斜面を上り切った該揺動部材を下動して係合するロック凹部を有し、
    前記揺動部材が前記ロック凹部に係合した状態で、前記スライド部を前記一定位置に保持する請求項7に記載の足場用吊り下げ具。
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