JP2023178740A - 転写方法及び転写装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上に設けられた機能層を、基板から剥離して、剥離した機能層をフィルム等に転写する転写方法及び転写装置を提供する。【解決手段】転写方法は、粘着層とフィルムとを有する積層材が、フィルムを剥離ローラー側にして配置され、基板上に形成された機能層に積層材の粘着層が積層された状態で、基板を剥離ローラーに対して、剥離ローラーの回転軸に直交する移動方向に相対的に移動しながら、積層材を剥離ローラーに沿わせて搬送して、機能層を基板から剥離し、積層材に機能層を転写する工程を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、基板上の機能層を、フィルムに転写する転写方法及び転写装置に関し、特に、基板上の機能層を、基板から機能層を剥離して、機能層を、粘着層とフィルムとを有する積層材に転写する転写方法及び転写装置に関する。
従来から、レンズ等の機能層、化粧板、シール、及び光学フィルムが、基材及びフィルム等の各種の対象物に、様々な方法を用いて転写されている。
例えば、特許文献1の曲面転写方法では、支持体と転写層とからなる転写シートを被転写基材へ押圧して圧接する手段として、先ず最初に弾性体ローラによるローラ圧印加手段を用い、次に固体粒子の衝突圧を利用する衝突圧印加手段を用いる様にした。そして、被転写基材の凸部を含む所望の領域に転写シートが接着した後、転写シート支持体を剥離除去する。衝突圧印加手段は、被転写基材に少なくとも一部接着した転写シートの支持体側に固体粒子を衝突させ、その衝突圧を利用して、被転写基材の凹凸表面へ転写シートを押圧して圧接する。すなわち、凹凸表面を有する被転写基材の凹凸表面側に、転写層側を対向させた転写シートの支持体側に、固体粒子を衝突させ、その衝突圧を利用して、被転写基材の凹凸表面への転写シートの圧接を行う。そして、転写層を被転写基材に接着後、転写シートの支持体を剥離除去することで、転写層を被転写基材に転写している。
特開平10-211799号公報
特許文献1では、転写層を被転写基材に接着後、転写シートの支持体を剥離除去することにより、転写層を被転写基材に転写している。特許文献1では、被転写基材に転写層が転写されて、転写シートの支持体が剥離除去されており、剥離除去されるのは、転写シートの支持体である。このため、例えば、基板上に設けられた機能層を、基板から剥離して、剥離した機能層をフィルム等に転写しようとした場合、特許文献1の曲面転写方法では、機能層をフィルムに転写できない。
本発明の目的は、基板上に設けられた機能層を、基板から剥離して、剥離した機能層をフィルム等に転写する転写方法及び転写装置を提供することにある。
上述の目的を達成するために、発明[1]は、粘着層とフィルムとを有する積層材が、フィルムを剥離ローラー側にして配置され、基板上に形成された機能層に積層材の粘着層が積層された状態で、基板を剥離ローラーに対して、剥離ローラーの回転軸に直交する移動方向に相対的に移動しながら、積層材を剥離ローラーに沿わせて搬送して、機能層を基板から剥離し、積層材に機能層を転写する工程を有する、転写方法を提供するものである。
発明[2]は、剥離ローラーにより基板から機能層を剥離する前に、機能層に積層材の粘着層を積層する積層工程を有し、積層工程は、剥離ローラーを用いて、積層材の粘着層に機能層を積層する、発明[1]に記載の転写方法。
発明[3]は、剥離ローラーにより基板から機能層を剥離する前に、機能層に積層材の粘着層を積層する積層工程を有し、積層工程は、剥離ローラーよりも基板の移動方向の上流側に配置された積層ユニットを用いて、積層材の粘着層に機能層を積層する、発明[1]に記載の転写方法。
発明[4]は、積層材を剥離ローラーに沿わせて搬送する時の張力をTとし、機能層の基板に対する密着力をFaとし、積層材の破断張力をFbとするとき、Fa<T<Fbである、発明[1]~[3]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[5]は、基板を移動方向に相対的に移動させる際、基板の位置を固定して、剥離ローラーを移動方向の逆方向に移動させる、発明[1]~[4]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[6]は、基板を移動方向に相対的に移動させる際、剥離ローラーの位置を固定して、基板を移動方向に移動させる、発明[1]~[4]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[7]は、積層材のフィルムは、光学フィルムであり、機能層は、液晶レンズを有するものであり、基板は、ガラス基板である、発明[1]~[6]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[8]は、剥離ローラーは、直径が3mm以上である、発明[1]~[7]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[9]は、積層材は、粘着層上にセパレーターが設けられており、積層材が、剥離ローラーにフィルムを向けて配置される前に、セパレーターを剥離する剥離工程を有する、発明[1]~[8]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[10]は、積層材に機能層を転写した後に、機能層に粘着層を有するフィルムを貼合する貼合工程を有する、発明[1]~[9]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[11]は、積層材に機能層を転写した後に、機能層を積層材の粘着層よりも粘着力が強い強粘着層を有するフィルムに転写する転写工程を有する、発明[1]~[9]のいずれか1つに記載の転写方法。
発明[12]は、粘着層とフィルムとを有する積層材が、フィルムを向けて配置される剥離ローラーと、基板上に形成された機能層に積層材の粘着層が積層された状態で、基板を剥離ローラーに対して剥離ローラーの回転軸に直交する移動方向に相対的に移動させる移動部と、積層材を剥離ローラーに沿わせて搬送する搬送部とを有し、基板の機能層に積層材の粘着層が積層された状態で、移動部により基板を移動方向に相対的に移動しながら、搬送部により積層材を剥離ローラーに沿わせて搬送して、機能層を基板から剥離し、積層材に機能層を転写する、転写装置を提供するものである。
発明[13]は、剥離ローラーは、剥離ローラーにより基板から機能層を剥離する前に、積層材の粘着層に機能層を積層する、発明[12]に記載の転写装置。
発明[14]は、剥離ローラーよりも基板の移動方向の上流側に配置された積層ユニットを有し、積層ユニットは、剥離ローラーにより基板から機能層を剥離する前に、積層材の粘着層に機能層を積層する、発明[12]に記載の転写装置。
発明[15]は、搬送部が積層材を剥離ローラーに沿わせて搬送する時の張力をTとし、機能層の基板に対する密着力をFaとし、積層材の破断張力をFbとするとき、Fa<T<Fbである、発明[12]~[14]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[16]は、移動部は、基板の位置を固定して、剥離ローラーを移動方向の逆方向に移動させる、発明[12]~[15]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[17]は、移動部は、剥離ローラーの位置を固定して、基板を移動方向に移動させる、発明[12]~[15]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[18]は、積層材のフィルムは、光学フィルムであり、機能層は、液晶レンズを有するものであり、基板は、ガラス基板である、発明[12]~[17]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[19]は、剥離ローラーは、直径が3mm以上である、発明[12]~[18]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[20]は、積層材は、粘着層にセパレーターが設けられており、積層材を、剥離ローラーにフィルムを向けて配置される前に、セパレーターを剥離する剥離部を有する、発明[12]~[19]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[21]は、積層材に機能層を転写した後に、機能層に粘着層を有するフィルムを貼合する貼合部を有する、発明[12]~[20]のいずれか1つに記載の転写装置。
発明[22]は、積層材に機能層を転写した後に、機能層を積層材の粘着層よりも粘着力が強い強粘着層を有するフィルムに転写する転写部を有する、発明[12]~[20]のいずれか1つに記載の転写装置。
本発明によれば、基板上に設けられた機能層を、基板から剥離して、剥離した機能層をフィルム等に転写できる転写方法及び転写装置を提供できる。
本発明の実施形態の転写装置の第1の例を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写装置に用いられる被転写体の一例を示す模式的斜視図である。 本発明の実施形態の転写方法の第1の例の一工程を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写方法の第1の例の一工程を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写方法の第1の例の一工程を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写装置の第2の例を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写方法の第2の例の一工程を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写方法の第2の例の一工程を示す模式図である。 本発明の実施形態の転写方法の第2の例の一工程を示す模式図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の転写方法及び転写装置を詳細に説明する。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
なお、以下において数値範囲を示す「~」とは両側に記載された数値を含む。例えば、εが数値εα~数値εβとは、εの範囲は数値εαと数値εβを含む範囲であり、数学記号で示せばεα≦ε≦εβである。
「具体的な数値で表された角度」、「垂直」及び「直交」等の角度は、特に記載がなければ、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。
なお、部材αと部材βとが積層された状態とは、部材αと部材βとの位置が固定された状態のことである。部材αと部材βとが積層された状態には、部材αと部材βとが貼合された状態、及び部材αと部材βとが接着された状態も含まれる。また、単に「積層された」とは、位置が固定されたことであるが、貼合されたこと、及び接着されたことも含まれる。
[転写装置の第1の例]
図1は本発明の実施形態の転写装置の第1の例を示す模式図である。なお、図1において、巻取部17を図示しているが、以下の転写装置10の説明では、特に断りがない限り、巻取部17は構成としてはないものとして扱う。
転写装置10は、積層材30に機能層38を転写する装置であり、送出部12と、剥離部13と、剥離ローラー14と、貼合部15と、切断部16と、移動部18とを有する。
転写装置10では、送出部12と、剥離部13と、剥離ローラー14と、貼合部15と、切断部16とが積層材30の搬送方向Dに沿って設けられている。送出部12が搬送方向Dの最上流に配置され、切断部16が搬送方向Dの最下流に配置されている。
剥離ローラー14と切断部16との間には、搬送経路に沿って、剥離ローラー14側から、積層材30のフィルム34側に配置されたガイドローラー26と、搬送ローラー対27と、積層材30の粘着層32側に配置されたガイドローラー28とが設けられている。ガイドローラー26、搬送ローラー対27及びガイドローラー28は積層材30の搬送に用いられる。
搬送ローラー対27は、積層材30のフィルム34側に配置されたガイドローラー27aと、積層材30の粘着層32側に配置されたガイドローラー27bとを有する。
例えば、搬送ローラー対27により積層材30は垂直方向に案内され、その後、ガイドローラー28により積層材30は水平方向に案内された切断部16に搬送される。
例えば、搬送ローラー対27は、積層材30の張力を制御して、積層材30を搬送するものである。ガイドローラー27a及びガイドローラー27bのいずれかが、駆動ローラーである。駆動ローラーは、モーター等に接続されて回転される。搬送ローラー対27が搬送部として機能する。
転写装置10では、送出部12から送り出された積層材30が搬送ローラー対27により、搬送される。搬送方向Dは積層材30が搬送される方向のことである。また、積層材30が搬送される経路のことを搬送経路という。
なお、積層材30の張力を制御して積層材30を搬送するものは、搬送ローラー対27に限定されるものではなく、転写装置の構成に応じたものが適宜利用可能である。
送出部12は、回転軸20を有し、回転軸20に積層材30が巻き回されてロール状に取り付けられている。
回転軸20は、駆動軸でも従動軸でもよい。回転軸20が駆動軸の場合、回転軸20はモーター等に接続されて回転される。
積層材30は、シート状の部材であり、粘着層32とフィルム34とを有し、さらに粘着層32にセパレーター35が設けられている。積層材30では、フィルム34と粘着層32とセパレーター35とがこの順で積層されている。積層材30は、セパレーター35が外側になるように回転軸20に巻き回されてロール状に取り付けられている。
セパレーター35は、剥離紙とも呼ばれるものであり、粘着層32に対して、剥離可能に設けられている。
セパレーター35は、粘着層32を保護するものであり、粘着層32にごみ等がつくことを防止するものである。また、セパレーター35は、粘着層32が本来貼合されるもの以外に貼合されることを防ぐものでもある。セパレーター35が剥離されて、粘着層32が機能層38に積層される。粘着層32とフィルム34とについては後に説明する。
剥離部13は、積層材30が剥離ローラー14にフィルム34を向けて配置される前に、セパレーター35を剥離するものである。すなわち、剥離部13は、剥離ローラー14に積層材30が達する前にセパレーター35を剥離するものである。
剥離部13は、例えば、セパレーター35を巻き取る回収ロール13aを有する。回収ロール13aは、例えば、モーター等に接続されて回転して、セパレーター35を巻き取る。セパレーター35を巻き取ることにより、セパレーター35を粘着層32から剥離する。セパレーター35を巻き取る速度は、積層材30の搬送速度に応じて適宜決定される。
なお、剥離部13は、セパレーター35を粘着層32から剥離することができれば、回収ロール13aに特に限定されるものではない。
剥離ローラー14に対して、積層材30はフィルム34を向けて配置される。
剥離ローラー14は、基板36上に形成された機能層38に、積層材30の粘着層32を積層するものであり、かつ機能層38を基板36から剥離するものである。剥離ローラー14は、貼合と剥離の両方の機能を有する。
剥離ローラー14は、例えば、従動ローラーである。積層材30は、剥離ローラー14に対して、剥離ローラー14の回転軸Cに直交する方向に搬送される。
剥離ローラー14は、直径が3mm以上であることが好ましく、10mm以上がより好ましく、20mm以上がさらに好ましい。剥離ローラー14の直径が3mm以上であれば、積層材30を搬送する際に、積層材30が受ける曲げ歪みが大きくなりすぎず、受ける曲げ歪みが適正であるため好ましい。なお、剥離ローラー14の直径の上限は、特に限定されるものではないが、ステージ40の大きさ、転写装置10の各構成のレイアウト等により、適宜決定されるものである。
剥離ローラー14の直径は、ノギスで測定されるが、メーカー等のカタログ値でもよい。
また、剥離ローラー14は、例えば、ゴムローラーで構成され、硬度がショアAで20~100であることが好ましい。ゴムローラーは、例えば、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム、又はウレタン等で構成される。
剥離ローラー14のショアAで表される硬度は、JIS(日本産業規格) K 6253-3:2012(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-硬さの求め方)に基づいて測定された値である。
剥離ローラー14は、上述のように機能層38に積層材30の粘着層32を積層するものでもあることから、積層の際に圧力を調整しやすいゴムローラーで構成することが好ましい。
剥離ローラー14により、機能層38が基板36から剥離されるが、剥離ローラー14の直径と、積層材30を搬送する時の張力とによって、機能層38と基板36との剥離角θが変わる。積層材30を搬送する時の張力が大きいと剥離ローラー14に沿わせて搬送できる。また、積層材30を搬送する時の張力を調整することにより、基板36と機能層38との間に、基板36と機能層38との密着力を超える力を作用させることができ、基板36から機能層38を剥離できる。なお、基板36と機能層38との密着力については、後に説明する。
なお、剥離角θは、まず、機能層38が基板36から剥離されている状態を、剥離ローラー14の回転軸Cの延在方向から撮像して、機能層38が基板36から剥離されている状態の画像を得る。この画像において、剥離角θに相当する角の角度を、分度器を用いて測定することにより、剥離角θを特定できる。
また、搬送部、例えば、搬送ローラー対27が積層材30を剥離ローラー14に沿わせて搬送する時の張力をTとし、機能層38の基板36に対する密着力をFaとし、積層材30の破断張力をFbとするとき、Fa<T<Fbであることが好ましい。Fa<T<Fbを満たす場合、機能層38が転写された積層材30を剥離ローラー14に確実に沿わせて搬送でき、かつ機能層38を基板36から剥離でき、さらには剥離する際の機能層38への悪影響をより小さくできるため好ましい。
搬送部、例えば、搬送ローラー対27が積層材30を剥離ローラー14に沿わせて搬送する時の張力Tは、0.1N/25mm以上であることが好ましい。張力Tの上限は、上述のように破断張力Fb未満であることが好ましい。張力Tの上限としては、積層材30が降伏するときの降伏張力がより好ましく、積層材30に歪みが0.02%生じるときの張力がさらに好ましい。なお、破断張力Fb、降伏張力及び歪みが0.02%が生じるときの張力は、いずれも積層材30の組成及び構成等により異なる。
また、積層材30の搬送時の張力Tは、搬送経路に取り付けた張力検出器により搬送する積層材30の張力を検出し、搬送用のモーター速度制御とダンサーローラを用いて、積層材30の張力を一定に保つ。このときのテンションが、上述の積層材30の搬送時の張力Tである。
機能層38の基板36に対する密着力は、180度剥離試験 JIS Z0237:2009に基づいて測定した値であり、単位はN/10mmである。機能層38の基板36に対する密着力の単位は、張力の単位(N/25mm)と同様の単位であるが、密着力と張力との大小関係を明確する際には、密着力の単位を張力の単位に換算する。
積層材30の破断張力、降伏張力及び歪みが0.02%が生じるときの張力は、引張試験 JIS K7127:1999に基づいて測定して得られた破断応力、降伏応力、及び歪みが0.02%が生じるときの応力を、張力の単位(N/25mm)に換算して得られたものである。
転写装置10では、基板36上に機能層38が形成された被転写体39が用いられる。被転写体39は、基板36と機能層38との間に層37が設けられている。なお、層37は機能層38とは異なるものであり、単層構造でも複数層構造でもよく、被転写体39は層37がない構成でもよい。
移動部18は、機能層38が形成された基板36を、剥離ローラー14に対して、剥離ローラー14の回転軸Cに直交する移動方向DLに相対的に移動させるものである。
移動部18は、被転写体39を載置し、例えば、剥離ローラー14の下方に被転写体39を移動させるステージ40と、ステージ40を移動方向DLに案内するガイドユニット41とを有する。例えば、基板36は、剥離ローラー14の下方に配置される。図1の移動部18は、剥離ローラー14の位置を固定した状態で、ステージ40を移動方向DLに移動させる。
例えば、基板36は、剥離ローラー14の下方に配置される構成としたが、これに限定されるものではなく、積層材30の搬送経路等に応じた移動部18のステージ40の配置により、基板36と剥離ローラー14との配置は適宜決定される。
例えば、ステージ40は、基台42と、基台42に対して垂直な方向に伸縮する伸縮部43と、伸縮部43上に配置された載置板44とを有する。載置板44の表面44aに、被転写体39が載置される。ステージ40は、載置板44を、その表面44aにおいて直交する2方向に移動させる移動機構を有する構成でもよい。
伸縮部43は、基台42に対して垂直な方向に伸縮できれば、その構成は、特に限定されるものではなく、リンク機構を用いたものでもよく、ボールねじを用いたものでもよく、空気圧又は油圧のアクチュエータを用いたものでもよい。伸縮部43の伸縮は手動で制御してもよい。モーター等の駆動装置(図示せず)により、伸縮部43の伸縮が制御されるものでもよい。この場合、伸縮部43の駆動装置は、例えば、制御部(図示せず)に接続されて、制御部により伸縮部43の伸縮が制御されるようにしてもよい。
ガイドユニット41は、例えば、ステージ40を移動方向DLに移動させる案内部(図示せず)と、ステージ40を案内部に沿って移動方向DLに移動させる駆動部(図示せず)とを有する。この場合、ガイドユニット41の駆動部は、例えば、制御部(図示せず)に接続されて、制御部によりガイドユニット41の移動が制御されるようにしてもよい。これにより、剥離ローラー14の回転速度に、ガイドユニット41の移動速度を合わせることができる。例えば、ステージ40の移動速度を、剥離ローラー14による積層材30の移動速度と同じにできる。例えば、ステージ40の移動速度と、剥離ローラー14による積層材30の移動速度とが同じであると、機能層38を基板36から確実に剥離できるため好ましい。
ガイドユニット41の案内部は、例えば、リニアガイド、ボールスプライン、リニアブッシュ、スライドレール、又はクロスローラーガイド等が用いられる。
ガイドユニット41の駆動部は、例えば、モーター等の回転力を直線推力に変換する機械要素部品が用いられる。機械要素部品としては、例えば、ボールねじ、ベルト、又はリニアモーター等が用いられる。他に、機械要素部品として、油圧又は空気圧を利用するものでもよい。
切断部16は、機能層38が転写された積層材30を、例えば、搬送方向Dと直交する方向に切断するものである。切断部16は、例えば、シャー刃、トムソン刃又はロール刃を有する。
切断部16では、機能層38を切断する際、機能層38に応じて切断される。このため、切断部16による機能層38の切断は、特に限定されるものではなく、後述のように機能層38が複数の液晶レンズを有する場合、各液晶レンズを分離するように、機能層38を切断してもよい。
例えば、ガイドローラー28と切断部16との間の搬送経路において、積層材30の搬送方向Dと直交する方向側の両端に、積層材30の両端部を把持するフィードチャック(図示せず)が配置される。また、積層材30の先端部を把持するチャック(図示せず)が配置される。このチャックは、搬送経路に沿って移動可能である。
この場合、切断部16による積層材30の切断時、チャックにより積層材30の先端部を把持し、フィードチャックにより積層材30の両端部を把持する。これにより、積層材30に張力がかかった状態で切断でき、切断後も積層材30の張力が保持される。また、切断後、フィードチャックに把持された部位が積層材30の新たな先端部になる。チャックにより、積層材30の先端部を把持し、積層材30を搬送方向Dに引き出して、上述のようにフィードチャックにより積層材30の両端部を把持した後、切断部16で積層材30を切断する。
なお、転写装置10は、巻取部17(図1参照)を設けてもよい。この場合、転写装置10は切断部16がない構成となる。巻取部17は、積層材30を搬送方向Dに巻き取るものである。
巻取部17は、例えば、回転軸17aを有する。回転軸17aは駆動軸であり、例えば、モーターが接続されている。上述の送出部12と、巻取部17とで、いわゆるロールトゥロールの搬送形態になる。
巻取部17では、回転軸17aに、機能層38が転写された積層材30が巻き取られる。回転軸17aが回転することにより、積層材30が搬送方向Dに搬送される。
巻取部17に、例えば、ガイドローラー29により、積層材30が案内されているが、転写装置10の搬送経路に応じてガイドローラー29がない構成でもよい。
図2は本発明の実施形態の転写装置に用いられる被転写体の一例を示す模式的斜視図である。被転写体39において、例えば、機能層38は、複数の液晶レンズ38aを有する。機能層38の表面38bに、積層材30の粘着層32が積層される。
機能層38とは、光学的な機能を発揮するものであれば、特に限定されるものではなく、機能層38は、単層構造でもよく、複数層構造でもよい。機能層38全体が光学的な機能を発揮するものでもよく、図2に示すように複数の液晶レンズ38aがある構成でもよい。複数の液晶レンズ38aがある場合、各液晶レンズ38a毎に転写されるものではなく、機能層38全体が転写される。
機能層38として、液晶レンズ38a以外に、例えば、光学フィルター、偏光素子、位相差素子、並びにフレネルレンズ及び回折格子等の回折光学素子等が挙げられる。液晶レンズは、液晶回折素子とも呼ばれるものである。
基板36は、機能層38を支持するものである。また、基板36は機能層38の形成に用いられる基板でもある。基板36は、特に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板が用いられる。
上述のように基板36と機能層38との間に層37があってもよく、液晶レンズ38aの場合、層37は配向層である。層37がある場合、基板36と機能層38との剥離は、機能層38と層37との剥離である。
基板36と機能層38との密着力は、積層材30の粘着層32と機能層38との密着力よりも小さいことが好ましい。なお、層37がある場合、基板36と機能層38との密着力は、機能層38と層37との密着力になる。
上述の密着力を超えた力が作用すると剥離が生じ、この剥離が生じる力を剥離力という。密着力及び剥離力は、基板36の表面に対して垂直な方向の力、又は積層材30のフィルムの表面に対して垂直な方向の力である。
基板36から機能層38を剥離する場合、積層材30を搬送するときの張力を調整して、基板36と機能層38との間に、基板36と機能層38との密着力を超える力を作用させる。
なお、上述のいずれの密着力も、機能層38の基板36に対する密着力と同様にして測定されたものである。
積層材30において、粘着層32は、例えば、光学的に透明な粘着剤(OCA)が用いられる。粘着層32は、光学的に透明な粘着剤(OCA)を含む感圧接着剤(PSA)を用いることもできる。
フィルム34は、例えば、光学フィルムである。例えば、光学フィルムとしては、例えば、ゼロレタデーションフィルムである。
フィルム34は、光学フィルム以外に、保護フィルム又は支持体として機能するものでもよい。この場合、フィルム34は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA(酢酸ビニル共重合ポリエチレン)等のポリオレフィン樹脂;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィン系樹脂(COP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルサルホン(PES)、フルオレン誘導体、及び、結晶性COP等を用いることができる。
なお、(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂とメタクリル樹脂とを含む総称である。
貼合部15は、剥離ローラー14と搬送ローラー対27との間の搬送経路に設けられている。貼合部15に搬送される積層材30は機能層38が転写されている。
貼合部15は、回転軸50と、回収ロール51と、貼合ローラー52とを有する。
シート状の貼合材54は、フィルム55、粘着層56及びセパレーター57の順で積層されたものである。セパレーター57を外側にして貼合材54は回転軸50に巻き回されてロール状に取り付けられている。
セパレーター57は、上述の積層材30のセパレーター35と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
回収ロール51は、セパレーター57を巻き取って粘着層56から剥離するものである。なお、セパレーター57を粘着層56から剥離できれば、回収ロール51に特に限定されるものではない。
貼合ローラー52により、機能層38の裏面38cに、粘着層56を有するフィルム55を貼合する。貼合ローラー52は、例えば、ガイドローラー26に対向して配置されている。このため、貼合ローラー52により機能層38に貼合材54の粘着層56を押圧した際に、ガイドローラー26が積層材30のフィルム34を支持するため、機能層38に貼合材54の粘着層56を確実に押圧でき、フィルム55を確実に貼合できる。
貼合部15で貼合されるフィルム55は、積層材30のフィルム34と同様のものを用いることができる。
また、粘着層56は、積層材30の粘着層32と同様のものを用いることができ、例えば、光学的に透明な粘着剤(OCA)が用いられる。
例えば、フィルム55は、機能層38を保護するための保護フィルムとして用いることもできる。この場合、フィルム55を貼合した後、別の工程で、フィルム55が剥離されて、粘着層32を介して、光学フィルム、光学素子、又は表示装置等が貼り付けられる。
表示装置は、例えば、液晶表示パネル、又は有機EL(Electro Luminescence)パネル等である。
フィルム55が機能層38を保護するための保護フィルムの場合、粘着層56は、光学的に透明な粘着剤(OCA)を用いる必要はなく、一般的な粘着剤を用いることもできる。
転写装置10では、貼合部15に代えて、転写部19を設ける構成でもよい。転写部19は、貼合部15に比して、機能層38を積層材30の粘着層32よりも粘着力が強い強粘着層56aを有するフィルム55aを用いる点が異なり、それ以外の構成は貼合部15と同様の構成である。
転写部19では、シート状の転写材54aが用いられ、転写材54aはフィルム55a、強粘着層56a及びセパレーター57aの順で積層されたものである。
転写ローラー52aにより、機能層38の裏面38cに、強粘着層56aを有するフィルム55aを転写する。なお、回収ロール51により、セパレーター57aが巻き取られて強粘着層56aから剥離される。
なお、転写部19で転写されるフィルム55aは、積層材30のフィルム34と同様のものを用いることができる。
また、強粘着層56aは、積層材30の粘着層32と同様のものを用いることができ、例えば、光学的に透明な粘着剤(OCA)が用いられる。強粘着層56aは、粘着層32よりも粘着力が強い。
なお、転写装置10としては、貼合部15及び転写部19のうち、いずれかがある構成でもよく、貼合部15及び転写部19がない構成でもよい。
[転写方法の第1の例]
次に、転写方法の第1の例について説明する。
図3~図5は本発明の実施形態の転写方法の第1の例を工程順に示す模式図である。図3~図5において、図1に示す転写装置10同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図3~図5では、図1に示す転写装置10の剥離ローラー14、積層材30及び被転写体39以外の構成の図示を省略している。また、図3~図5に示す積層材30は、セパレーター35(図1参照)が剥離された状態である。被転写体39は、例えば、図2に示す構成である。
転写方法の第1の例では、図3に示すように、被転写体39を移動方向DLに移動させて、剥離ローラー14により搬送された積層材30の粘着層32と、被転写体39の機能層38の表面38bとを接触させる。このとき、積層材30の搬送速度と、被転写体39の移動速度とを同じにすることが好ましい。すなわち、積層材30の搬送速度と、被転写体39の移動速度とを等速にすることが好ましい。
積層材30の搬送速度と、被転写体39の移動速度とを同じにすることにより、機能層38を基板36から剥離する際の機能層38への悪影響をより小さくできるため好ましい。
基板36上に形成された機能層38に積層材30の粘着層32が積層された状態で、基板36を剥離ローラー14に対して、剥離ローラー14の回転軸Cに直交する移動方向DLに相対的に移動しながら、積層材30を剥離ローラー14に沿わせて搬送して、図4に示すように機能層38を基板36から剥離し、図5に示すように積層材30に機能層38を転写する。このように積層材30を搬送し、被転写体39を移動して、基板36上に設けられた機能層38の基板36からの剥離と、粘着層32への貼合とを連続して行って、機能層38を積層材30に転写する。転写方法の第1の例では、機能層38を剥離して、機能層38を転写したものを利用することになる。
転写方法の第1の例では、図3において、剥離ローラー14により基板36から機能層38を剥離する前に、機能層38に積層材30の粘着層32を積層する積層工程を有する。積層工程は、剥離ローラー14を用いて、積層材30の粘着層32に機能層38を積層する工程である。
積層材30に機能層38を転写した後、例えば、図1に示すように機能層38の裏面38cに、粘着層56を有するフィルム55を貼合する貼合工程を実施してもよい。
また、積層材30に機能層38を転写した後、例えば、図1に示すように機能層38の裏面38cに、積層材30の粘着層32よりも粘着力が強い強粘着層56aを有するフィルム55aに転写する転写工程を実施してもよい。
さらには、機能層38に強粘着層56aを有するフィルム55aを転写した場合、例えば、別の工程で、積層材30のフィルム34が後で剥離されて、粘着層32に、光学フィルム、光学素子、又は表示装置等を貼り付ける工程を実施してもよい。
また、転写方法では、図3に示すようにセパレーター35(図1参照)が剥離された状態としているが、積層材30が、剥離ローラー14にフィルム34を向けて配置される前に、セパレーター35を剥離する剥離工程を有する。剥離工程は、例えば、上述の図1に示す剥離部13の回収ロール13aによりセパレーター35が巻き取られて、セパレーター35が剥離される。
上述の転写装置10及び転写方法の第1の例において、剥離ローラー14の位置を固定した状態で、基板36を移動方向DLに移動させたが、これに限定されるものではない。例えば、移動部18は、基板36の位置を固定した状態で、剥離ローラー14を、基板36の移動方向DLの逆方向Drに移動させる構成としてもよい。移動方向DLの逆方向Drとは、移動方向DLに対して戻る方法である。
[転写装置の第2の例]
次に、転写装置の第2の例について説明する。
図6は本発明の実施形態の転写装置の第2の例を示す模式図である。図6に示す転写装置10aにおいて、図1に示す転写装置10と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。図6では、図1に示す転写装置10の送出部12、搬送ローラー対27、切断部16及び移動部18の図示を省略している。被転写体39は、例えば、図2に示す構成である。
転写装置10aは、図1に示す転写装置10に比して、剥離ローラー14よりも基板36の移動方向DLの上流側に配置された積層ユニット60を有する点が異なり、それ以外の構成は図1に示す転写装置10と同様の構成である。積層ユニット60は、剥離ローラー14より基板36から機能層38を剥離する前に、積層材30の粘着層32に機能層38を積層するものである。
積層ユニット60は、例えば、貼合ローラー61を有する。貼合ローラー61により積層材30の粘着層32を機能層38の表面38bに押圧して、粘着層32に機能層38を積層する。
なお、積層ユニット60は、貼合ローラー61を有するものに、特に限定されるものではない。
また、転写装置10aの剥離ローラー14は、上述のようにゴムローラーで構成してもよく、ゴムローラー以外に金属ローラーで構成してもよい。
転写装置10aは、積層ユニット60を設けることにより、積層材30の粘着層32と機能層38との積層と、基板36からの機能層38の剥離とを分けて行うことができ、積層材30の粘着層32に機能層38を、より確実に積層できる。
なお、積層ユニット60がある場合、剥離ローラー14は、積層材30のフィルム34に接しない構成でもよく、図1に示す転写装置10に比して、基板36から離れた位置としてもよい。剥離ローラー14を積層材30のフィルム34に接しない構成とする場合、剥離ローラー14の配置位置を、例えば、基板36の表面に対して垂直な方向において、剥離ローラー14の表面と、基板36の表面との距離が5mm以内の位置としてもよい。
[転写方法の第2の例]
次に、転写方法の第2の例について説明する。
図7~図9は本発明の実施形態の転写方法の第2の例を工程順に示す模式図である。図7~図9において、図1に示す転写装置10及び図6に示す転写装置10aと同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図7~図9では、図6に示す転写装置10aの剥離ローラー14、積層ユニット60、積層材30及び被転写体39以外の構成の図示を省略している。また、図7~図9に示す積層材30は、セパレーター35(図1参照)が剥離された状態である。被転写体39は、例えば、図2に示す構成である。
転写方法の第2の例では、図7に示すように、被転写体39を移動方向DLに移動させて、積層ユニット60の貼合ローラー61により搬送された積層材30の粘着層32と、被転写体39の機能層38の表面38bとを接触させる。これにより、剥離ローラー14により基板36から機能層38を剥離する前に、積層ユニット60の貼合ローラー61により、機能層38に積層材30の粘着層32を積層する(積層工程)。このとき、積層材30の搬送速度と、被転写体39の移動速度とを同じにすることが好ましい。
基板36上に形成された機能層38に積層材30の粘着層32が積層された状態で、基板36を剥離ローラー14に対して、剥離ローラー14の回転軸Cに直交する移動方向DLに相対的に移動しながら、積層材30を剥離ローラー14に沿わせて搬送して、図8に示すように剥離ローラー14により、基板36上に設けられた機能層38を基板36から剥離する。そして、図9示すように積層材30に機能層38を転写する。このように積層材30を搬送し、被転写体39を移動して、基板36から機能層38の剥離を行い、機能層38を積層材30に転写する。転写方法の第2例でも、機能層38を剥離して、機能層38を転写したものを利用することになる。
転写方法の第2の例でも、上述の転写方法の第1の例と同様に、積層材30に機能層38を転写した後、例えば、図1に示すように機能層38の裏面38cに、粘着層56を有するフィルム55を貼合する貼合工程を実施してもよい。
また、積層材30に機能層38を転写した後、例えば、図1に示すように機能層38の裏面38cに、積層材30の粘着層32よりも粘着力が強い強粘着層56aを有するフィルム55aに転写する転写工程を実施してもよい。
さらには、上述の転写方法の第1の例と同様に、機能層38に強粘着層56aを有するフィルム55aを転写した場合、例えば、別の工程で、積層材30のフィルム34が後で剥離されて、粘着層32に、光学フィルム、光学素子、又は表示装置等を貼り付ける工程を実施してもよい。
また、転写方法では、図3に示すようにセパレーター35(図1参照)が剥離された状態としているが、積層材30が、剥離ローラー14にフィルム34を向けて配置される前に、セパレーター35を剥離する剥離工程を有する。剥離工程は、例えば、上述の図1に示す剥離部13の回収ロール13aによりセパレーター35が巻き取られて、セパレーター35が剥離される。
上述の転写装置10a及び転写方法の第2の例においても、剥離ローラー14及び貼合ローラー61の位置を固定した状態で、基板36を移動方向DLに移動させたが、これに限定されるものではない。例えば、移動部18は、基板36の位置を固定した状態で、剥離ローラー14及び貼合ローラー61を、基板36の移動方向DLの逆方向Drに移動させてもよい。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の転写方法及び転写装置について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良又は変更をしてもよいのはもちろんである。
10、10a 転写装置
12 送出部
13 剥離部
13a、51 回収ロール
14 剥離ローラー
15 貼合部
16 切断部
17 巻取部
17a、20 回転軸
18 移動部
19 転写部
26、27a、27b、28、29 ガイドローラー
27 搬送ローラー対
30 積層材
32 粘着層
34 フィルム 55、55a フィルム
35、57、57a セパレーター
36 基板
37 層
38 機能層
38a 液晶レンズ
38b 表面
39 被転写体
40 ステージ
41 ガイドユニット
42 基台
43 伸縮部
44 載置板
44a 表面
50 回転軸
52、61 貼合ローラー
52a 転写ローラー
54 貼合材
54a 転写材
56 粘着層
56a 強粘着層
60 積層ユニット
C 回転軸
D 搬送方向
DL 移動方向
Dr 逆方向
θ 剥離角

Claims (22)

  1. 粘着層とフィルムとを有する積層材が、前記フィルムを剥離ローラー側にして配置され、基板上に形成された機能層に前記積層材の前記粘着層が積層された状態で、前記基板を前記剥離ローラーに対して、前記剥離ローラーの回転軸に直交する移動方向に相対的に移動しながら、前記積層材を前記剥離ローラーに沿わせて搬送して、前記機能層を前記基板から剥離し、前記積層材に前記機能層を転写する工程を有する、転写方法。
  2. 前記剥離ローラーにより前記基板から前記機能層を剥離する前に、前記機能層に前記積層材の前記粘着層を積層する積層工程を有し、
    前記積層工程は、前記剥離ローラーを用いて、前記積層材の前記粘着層に前記機能層を積層する、請求項1に記載の転写方法。
  3. 前記剥離ローラーにより前記基板から前記機能層を剥離する前に、前記機能層に前記積層材の前記粘着層を積層する積層工程を有し、
    前記積層工程は、前記剥離ローラーよりも前記基板の前記移動方向の上流側に配置された積層ユニットを用いて、前記積層材の前記粘着層に前記機能層を積層する、請求項1に記載の転写方法。
  4. 前記積層材を前記剥離ローラーに沿わせて搬送する時の張力をTとし、前記機能層の前記基板に対する密着力をFaとし、前記積層材の破断張力をFbとするとき、Fa<T<Fbである、請求項1に記載の転写方法。
  5. 前記基板を前記移動方向に相対的に移動させる際、
    前記基板の位置を固定して、前記剥離ローラーを前記移動方向の逆方向に移動させる、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  6. 前記基板を前記移動方向に相対的に移動させる際、
    前記剥離ローラーの位置を固定して、前記基板を前記移動方向に移動させる、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  7. 前記積層材の前記フィルムは、光学フィルムであり、前記機能層は、液晶レンズを有するものであり、前記基板は、ガラス基板である、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  8. 前記剥離ローラーは、直径が3mm以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  9. 前記積層材は、前記粘着層上にセパレーターが設けられており、
    前記積層材が、前記剥離ローラーに前記フィルムを向けて配置される前に、前記セパレーターを剥離する剥離工程を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  10. 前記積層材に前記機能層を転写した後に、前記機能層に粘着層を有するフィルムを貼合する貼合工程を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  11. 前記積層材に前記機能層を転写した後に、前記機能層を前記積層材の前記粘着層よりも粘着力が強い強粘着層を有するフィルムに転写する転写工程を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の転写方法。
  12. 粘着層とフィルムとを有する積層材が、前記フィルムを向けて配置される剥離ローラーと、
    基板上に形成された機能層に前記積層材の前記粘着層が積層された状態で、前記基板を前記剥離ローラーに対して前記剥離ローラーの回転軸に直交する移動方向に相対的に移動させる移動部と、
    前記積層材を前記剥離ローラーに沿わせて搬送する搬送部とを有し、
    前記基板の前記機能層に前記積層材の前記粘着層が積層された状態で、前記移動部により前記基板を前記移動方向に相対的に移動しながら、前記搬送部により前記積層材を前記剥離ローラーに沿わせて搬送して、前記機能層を前記基板から剥離し、前記積層材に前記機能層を転写する、転写装置。
  13. 前記剥離ローラーは、前記剥離ローラーにより前記基板から前記機能層を剥離する前に、前記積層材の前記粘着層に前記機能層を積層する、請求項12に記載の転写装置。
  14. 前記剥離ローラーよりも前記基板の前記移動方向の上流側に配置された積層ユニットを有し、
    前記積層ユニットは、前記剥離ローラーにより前記基板から前記機能層を剥離する前に、前記積層材の前記粘着層に前記機能層を積層する、請求項12に記載の転写装置。
  15. 前記搬送部が前記積層材を前記剥離ローラーに沿わせて搬送する時の張力をTとし、前記機能層の前記基板に対する密着力をFaとし、前記積層材の破断張力をFbとするとき、Fa<T<Fbである、請求項12に記載の転写装置。
  16. 前記移動部は、前記基板の位置を固定して、前記剥離ローラーを前記移動方向の逆方向に移動させる、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
  17. 前記移動部は、前記剥離ローラーの位置を固定して、前記基板を前記移動方向に移動させる、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
  18. 前記積層材の前記フィルムは、光学フィルムであり、前記機能層は、液晶レンズを有するものであり、前記基板は、ガラス基板である、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
  19. 前記剥離ローラーは、直径が3mm以上である、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
  20. 前記積層材は、前記粘着層にセパレーターが設けられており、
    前記積層材を、前記剥離ローラーに前記フィルムを向けて配置される前に、前記セパレーターを剥離する剥離部を有する、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
  21. 前記積層材に前記機能層を転写した後に、前記機能層に粘着層を有するフィルムを貼合する貼合部を有する、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
  22. 前記積層材に前記機能層を転写した後に、前記機能層を前記積層材の前記粘着層よりも粘着力が強い強粘着層を有するフィルムに転写する転写部を有する、請求項12~15のいずれか1項に記載の転写装置。
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