JP2023176727A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイナミックレンジを拡大し、低消費電力で高画質の画像データを出力する。【解決手段】固体撮像装置は、光電変換素子と、前記光電変換素子で光電変換された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、前記電荷電圧変換部に接続され、前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整するキャパシタと、前記光電変換素子及び前記キャパシタが配置される第1半導体層と、前記電荷電圧変換部の電圧レベルに応じた画素信号を伝送する信号線と、前記信号線上に配置され、前記画素信号と所定の基準信号とを比較する比較器とを備える。【選択図】図8

Description

本開示は、固体撮像装置に関する。
固体撮像装置には、画素で光電変換したアナログの画素信号を、デジタル変換するADC(Analog to Digital Converter)が搭載されている。例えば、シングルスロープ型のADCは、一般には画素のアナログ信号と参照信号を比較する比較器と、参照信号がアナログ信号と略一致するまでの時間を計測するカウンタとを有する。
シングルスロープ型のADCは、構造が簡易であり省面積化できるという利点を有する。このため、シングルスロープ型のADCを用いた固体撮像装置では、画素信号と参照信号とを精度よく比較可能な比較器が求められている(例えば、特許文献1参照)。
WO 2020/170518 A1
シングルスロープ型のADCを用いた固体撮像装置では、各画素から信号線に転送された画素信号を参照信号と比較するのが一般的である。このため、信号線には、比較器と負荷電流源が設けられる。比較器はトランジスタを有し、例えば、このトランジスタのソースに画素信号を入力し、ゲートに参照信号を入力する。これにより、画素信号と参照信号との信号レベルの差によって、トランジスタがオン又はオフすることで、比較動作が行われる。
しかしながら、信号線上に上述したトランジスタを接続すると、トランジスタのソース-ドレイン間に電位差が生じ、この電位差により、信号線上の画素信号のダイナミックレンジが狭くなる。より具体的には、高輝度側の信号線の電圧は、上述したトランジスタのソース-ドレイン間の電位差により下がりきれず、ダイナミックレンジが狭くなる。
本開示は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、従来と比較してダイナミックレンジを拡大でき、低消費電力で高画質の画像データを出力できる固体撮像装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本開示によれば、
光電変換素子と、
前記光電変換素子で光電変換された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、
前記電荷電圧変換部に接続され、前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整するキャパシタと、
前記光電変換素子及び前記キャパシタの少なくとも一方が配置される第1半導体層と、
前記電荷電圧変換部の電圧レベルに応じた画素信号を伝送する信号線と、
前記信号線上に配置され、前記画素信号と所定の基準信号とを比較する比較器とを備える、
固体撮像装置が提供される。
時間に応じて電圧レベルが変化しうる参照信号を生成する参照信号生成部をさらに備え、
前記キャパシタは前記参照信号に基づいて前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整してもよい。
前記キャパシタに接続され、オン又はオフが継続する間に前記キャパシタの電圧レベルを増加又は減少させるスイッチング素子をさらに備えてもよい。
前記キャパシタは、前記電荷電圧変換部に接続される第1電極と、前記参照信号が印加される第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に配置される絶縁体層とを有してもよい。
前記第1電極及び前記第2電極は、前記電荷電圧変換部に接続される配線層の面方向に離隔して配置されてもよい。
前記第1電極及び前記第2電極は、前記電荷電圧変換部に接続される配線層の積層方向に離隔して配置されてもよい。
前記第1半導体層の上に積層される第1配線層及び第2配線層と、
前記第1配線層及び前記第2配線層の間に配置される絶縁体層と、を備え、
前記キャパシタは、前記第1配線層、前記第2配線層、及び前記絶縁体層を有してもよい。
前記第1半導体層には、前記光電変換素子と、前記キャパシタと、画素回路とを含む画素が配置されてもよい。
前記キャパシタ及び前記電荷電圧変換部は、前記画素ごとに設けられてもよい。
前記キャパシタ及び前記電荷電圧変換部は、複数の前記画素で共有されてもよい。
前記第1半導体層を有する第1チップと、
前記第1チップに積層され、第2半導体層を有する第2チップと、を備え、
前記比較器は、前記第2半導体層に設けられてもよい。
前記第1半導体層を有する第1チップと、
前記第1チップに積層され、第2半導体層を有する第2チップと、を備え、
前記比較器は、前記第2半導体層に設けられ、
前記キャパシタは、前記第1チップ及び前記第2チップの接合部分に配置されてもよい。
前記接合部分は、
第1導電層と、
第2導電層と、
前記第1導電層及び前記第2導電層の間に配置される絶縁体層と、を有してもよい。
前記第1導電層、前記絶縁体層、及び前記第2導電層は、前記第1チップ及び前記第2チップの積層方向に沿って配置されてもよい。
前記光電変換素子で光電変換された電荷を読み出す制御を行う少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路を備え、
前記キャパシタは、
前記トランジスタのゲート電極と同じ層高さに配置される第1電極と、
前記トランジスタのソース領域及びドレイン領域と同じ層高さに配置される第2電極と、
前記トランジスタのゲート絶縁膜と同じ層高さに配置される絶縁体層と、を有してもよい。
前記第1半導体層に積層され、前記キャパシタと、前記光電変換素子で光電変換された電荷を読み出す制御を行う少なくとも一つのトランジスタと、が配置される第2半導体層を備え、
前記キャパシタは、
前記トランジスタのゲート電極と同じ層高さに配置される第1電極と、
前記トランジスタのソース領域及びドレイン領域と同じ層高さに配置される第2電極と、
前記トランジスタのゲート絶縁膜と同じ層高さに配置される絶縁体層と、を有してもよい 。
前記キャパシタの少なくとも一部が配置されるウェル領域を備え、
前記ウェル領域内の少なくとも一部の不純物の量を調整することにより、フラットバンド電圧が制御されてもよい。
前記第1半導体層を有する第1チップと、
前記第1チップに積層され、第3半導体層を有する第2チップと、を備え、
前記比較器は、前記第3半導体層に設けられてもよい。
本開示に係る固体撮像装置の概略を示すブロック図である。 画素の回路構成の一例を示す回路図である。 固体撮像装置の平置型のチップ構造を模式的に示す斜視図である。 固体撮像装置の積層型のチップ構造を模式的に示す斜視図である。 アナログ-デジタル変換部及び周辺部の基本構成の一例を示すブロック図である。 基本構成における比較器及び周辺部の一例を示す回路図である。 基本構成において比較器に入力される入力信号を示す波形図である。 本開示の第1実施形態におけるアナログ-デジタル変換部及びその周辺部のブロック図である。 本開示の第1実施形態における比較器及びその周辺部の一例を示す回路図である。 本開示の第1実施形態における固体撮像装置の動作説明のためのタイミングチャートである。 本開示の第1実施形態における比較器に入力される入力信号を示す波形図である。 複数の画素で画素回路の一部を共有する例を示す回路図である。 参照信号を第1参照信号と第2参照信号に分離した場合の、比較器及びその周辺部の一例を示す回路図である。 参照信号を第1参照信号と第2参照信号とに分離して、画素及び比較器にそれぞれ供給した場合の動作タイミングチャート図である。 参照信号生成部を内部に設けた画素の回路図である。 本開示の第1実施形態における積層型の固体撮像装置の断面図である。 配線層領域内に電極を積層方向に対向して配置した、キャパシタの断面構造を示す模式図である。 1つの配線層に沿って電極を配置した、キャパシタの断面構造を示す模式図である。 本開示の第2実施形態における画素内のキャパシタの断面構造を示す模式図である。 本開示の第3実施形態における画素内のキャパシタの断面構造を示す模式図である。 本開示の第4実施形態における画素の断面図である。 本開示の第5実施形態における積層型の固体撮像装置の断面図である。 本開示の第5実施形態における画素の断面図である。 本開示の第5実施形態における比較器及びその周辺部の一例を示す回路図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照して、固体撮像装置の実施形態について説明する。以下では、固体撮像装置の主要な構成部分を中心に説明するが、固体撮像装置には、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
(固体撮像装置の概略構成)
図1は、本開示に係る固体撮像装置1の概略を示すブロック図である。
本開示に係る固体撮像装置1は、画素アレイ部11と、行選択部12と、アナログ-デジタル変換部13と、ロジック回路部14と、タイミング制御部15とを備えている。
画素アレイ部11は、複数の画素20を行列状に2次元配列した構成となっている。ここで、列方向とは、複数の行選択線31が配置される方向であり、各信号線32が延びる方向である。行方向とは、複数の信号線32が配置される方向であり、各行選択線31が延びる方向である。本明細書では、行方向に並ぶ1行分の画素20を画素行と呼び、列方向に並ぶ1列分の画素20を画素列と呼ぶ。画素アレイ部11においては、画素行ごとに行選択線31が配置されている。行選択線31の一端は、行選択部12の各行に対応した出力端に接続されている。また、画素列ごとに、信号線32が配置されている。各信号線32は、対応する画素列内の各画素20から出力された画素信号VIMGを伝送する。各信号線32により伝送された画素信号VIMGは、アナログ-デジタル変換部13に入力される。画素20は、図1では不図示の光電変換素子と画素回路を有する。光電変換素子は、被写体光を受光して、受光量に応じた電荷を生成する。生成された電荷は、画素回路により画素信号VIMGに変換される。画素信号VIMGは、光電変換素子で生成された電荷に応じた電圧信号である。
行選択部12は、図示を省略するが、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成される。行選択部12には、上述したように複数の行選択線31が接続されている。行選択部12は、複数の行選択線31を順に駆動し、画素アレイ部11内の対応する画素行を順に選択する。
行選択部12は、複数の画素行に対して、読出しと掃出しの2種類の走査を行う。読出しにおいては、選択された画素行内の各画素20は受光量に応じた電荷をアナログの画素信号VIMGとして、対応する信号線32を通して、アナログ-デジタル変換部13に伝送する。掃出しにおいては、選択された画素行内の各画素20は画素回路から不要な電荷を掃き出して新たに露光を開始するためのリセット処理を行う。
アナログ-デジタル変換部13は、DA(Digital to Analog)変換により生成された参照電圧と、信号線32を介して伝送された画素信号VIMGとを比較した結果に基づいて、デジタル画素信号に変換する。このデジタル画素信号は、ロジック回路部14に伝送される。
ロジック回路部14は、デジタル画素信号に対して、所定の信号処理を行い、画像データを生成する。信号処理としては、例えば、縦線欠陥、点欠陥の補正、又は、信号のクランプ、更には、パラレル-シリアル変換、圧縮、符号化、加算、平均、間欠動作などがある。この画像データは、固体撮像装置1からの出力信号として、後段の装置に出力される。
タイミング制御部15は、外部から与えられる同期信号に基づいて、各種のタイミング信号及びクロック信号CLKを生成する。そして、タイミング制御部15は、これら生成した信号を基に、行選択部12、アナログ-デジタル変換部13、及びロジック回路部14のタイミングを制御する。
(画素の概略構成)
図2は、画素20の回路構成の一例を示す回路図である。図2の画素20は、光電変換素子21と画素回路30を有する。画素回路30は、転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23、増幅トランジスタ24、及び選択トランジスタ25を有する。転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23、及び増幅トランジスタ24のそれぞれが接続される接続ノードは、フローティングディフュージョン(浮遊拡散領域/不純物拡散領域)である。なお、本明細書ではフローティングディフュージョンのことを、電荷電圧変換部FDと呼称する。画素20から出力された画素信号VIMGは、信号線32を介して上述のアナログ-デジタル変換部13に入力される。
本明細書においては、画素回路30内の転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23、増幅トランジスタ24、及び選択トランジスタ25の4つのトランジスタを、例えばNMOS(N channel Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタにする例を説明する。但し、ここで例示した4つのトランジスタの導電型は任意であり、すべてのトランジスタをPMOS(P channel Metal-Oxide Semiconductor)トランジスタで構成してもよいし、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタを混在させてもよい。本明細書では、画素回路30を4つのトランジスタ(Tr)から成る4Tr構成にする例を説明するが、これに限られるものではない。例えば、選択トランジスタ25を省略し、増幅トランジスタ24に選択トランジスタ25の機能を持たせる3Tr構成とすることもできるし、必要に応じて、トランジスタの数を増やした5Tr以上の構成とすることもできる。
転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23、及び選択トランジスタ25はそれぞれ、画素20の走査制御に用いられ、上述の行選択部12から与えられる信号にてオン又はオフを切り替える。画素20の走査制御に用いられる3つのトランジスタのゲートは、行選択部12と行選択線31にて接続されているが、図2では図示を省略している。
光電変換素子21は、画素20が光を受光した際、入射光量に応じた光電荷を蓄積する。この光電変換素子21としては、例えばフォトダイオードが用いられる。光電変換素子21は、カソード電極又はアノード電極のいずれか一方の電極が転送トランジスタ22に接続される。他方の電極は、グランド等の基準電位ノードVRLDに接続される。以降、本明細書ではカソード電極が転送トランジスタ22に接続される例を説明する。
転送トランジスタ22は、光電荷の転送をスイッチングするために用いられる。転送トランジスタ22は、ソースが光電変換素子21に、ドレインが電荷電圧変換部FDにそれぞれ接続されている。転送トランジスタ22はゲートに、高レベル(例えば、後述の高電位側電源VDDレベル)がアクティブとなる転送信号TRGを、行選択部12から与えることでオンする。これにより、光電変換素子21で蓄積された光電荷は、電荷電圧変換部FDに転送される。
リセットトランジスタ23は、画素20内の光電荷量をリセットするために用いられる。リセットトランジスタ23は、ソースが電荷電圧変換部FDに、ドレインが高電位側電源VDDのノードにそれぞれ接続されている。リセットトランジスタ23はゲートに、高レベルがアクティブとなるリセット信号RSTを、行選択部12から与えられることでオンする。これにより、電荷電圧変換部FDの電荷が高電位側電源VDDのノードに排出されることで、電荷電圧変換部FDはリセットされる。
電荷電圧変換部FDは、光電変換素子21から転送されてきた光電荷を、電圧に変換する。
増幅トランジスタ24は、電荷電圧変換部FDからの信号に対するソースフォロワの入力部として用いられる。増幅トランジスタ24は、ゲートが電荷電圧変換部FDに、ドレインが高電位側電源VDDのノードに、ソースが選択トランジスタ25にそれぞれ接続されている。増幅トランジスタ24は、電荷電圧変換部FDの電圧に基づき、選択トランジスタ25に流れる高電位側電源VDDからの電流を変動させることで、光電変換素子21の信号を伝送する。
選択トランジスタ25は、画素20からの信号伝送をスイッチングするために用いられる。選択トランジスタ25は、ドレインが増幅トランジスタ24に、ソースが信号線32にそれぞれ接続されている。選択トランジスタ25はゲートに、高レベルがアクティブとなる選択信号SELが、行選択部12から与えられることでオンする。これにより、増幅トランジスタ24のドレインから出力される信号は、画素信号VIMGとして、信号線32を介してアナログ-デジタル変換部13へと伝送される。図1の画素アレイ部11内の行選択部12で選択された行選択線31に接続された画素行に属する各画素20内の選択トランジスタ25から出力された画素信号VIMGが、複数の信号線32を介して同タイミングでアナログ-デジタル変換部13に伝送される。
上述したように、画素20内の電荷電圧変換部FDは、光電荷が転送された状態と、光電荷がリセットされた状態とで、電位レベルが変化する。前者の状態は、光電変換に基づく画素信号VIMGの電位レベルである。後者の状態は、画素信号VIMGをリセットした電位レベル(リセットレベルとも呼ばれる)である。行選択部12は、各画素20の画素信号VIMGのリセットレベルを画素行ごとに選択する動作と、各画素20で光電変換された画素信号VIMGを画素行ごとに選択する動作とを行う。
(半導体チップの概略構成)
上記の構成の固体撮像装置1の半導体チップ構造としては、平置型の半導体チップ構造及び積層型の半導体チップ構造を例示することができる。また、画素構造については、配線層が形成される側の基板面を表面(正面)とするとき、その反対側の裏面側から照射される光を取り込む裏面照射型の画素構造とすることもできるし、表面側から照射される光を取り込む表面照射型の画素構造とすることもできる。
図3Aは、固体撮像装置1の平置型のチップ構造を模式的に示す斜視図である。図3Aに示すように、平置型の半導体チップ構造は、画素20が行列状に配置される画素アレイ部11を有する半導体チップ41上に、画素アレイ部11の周辺回路部の各構成要素を配置した構造となっている。具体的には、画素アレイ部11と同じ半導体チップ41上に、行選択部12、アナログ-デジタル変換部13、ロジック回路部14、及び、タイミング制御部15等が配置されている。なお、半導体チップ41の例えば左右両端部には、外部接続用や電源用のパッド42が設けられている。
図3Bは、固体撮像装置1の積層型の半導体チップ構造を模式的に示す分解斜視図である。図3Bに示すように、積層型の半導体チップ構造、所謂、積層構造は、1層目の半導体チップ及び2層目の半導体チップの少なくとも2つの半導体チップが積層された構造となっている。
この積層型の半導体チップ構造において、光入射側に配置される1層目の半導体チップは、光電変換素子21を含む画素20が行列状に2次元配置される画素アレイ部11を有する、所謂CIS(CMOS Image Sensor)チップ43である。1層目のCISチップ43の例えば左右両端部には、外部接続用や電源用のパッド42が設けられている。
2層目の半導体チップは、画素アレイ部11の周辺回路部、即ち、行選択部12、アナログ-デジタル変換部13、ロジック回路部14、及び、タイミング制御部15等が配置された、所謂ロジックチップ44である。
1層目のCISチップ43上の画素アレイ部11と、2層目のロジックチップ44上の周辺回路部とは、Cu電極同士を直接接合するCu-Cu接合などで接続されて各種の信号の伝送を行う。なお、CISチップ43とロジックチップ44は、Cu-Cu接合の他、ビア、バンプ等により接続してもよい。
平置型の半導体チップ構造によれば、固体撮像装置1の画素20部分と回路部分とを1個の半導体チップ41に集約することで、製造プロセスを簡略化できる。これに対し、積層型の半導体チップ構造によれば、画素20部分と回路部分とをそれぞれCISチップ43とロジックチップ44に分割することにより、チップごとに製造プロセスを相違させることができる。すなわち、1層目のCISチップ43には画素アレイの作製に適したプロセスを適用でき、2層目のロジックチップ44は回路部分の作製に適したプロセスを適用できる。これにより、固体撮像装置1の製造に当たって、プロセスの最適化を図ることができる。特に、回路部分の作製に当たっては、先端プロセスの適用が可能になる。
なお、図3A及び図3Bに示した画素アレイ部11、行選択部12、アナログ-デジタル変換部13、ロジック回路部14、及び、タイミング制御部15の配置については、一例であって、この配置例に限られるものではない。
(アナログ-デジタル変換部及びその周辺部の基本構成)
図4は、アナログ-デジタル変換部13及びその周辺部の基本構成の一例を示すブロック図である。固体撮像装置1において、アナログ-デジタル変換部13は、画素アレイ部11の各画素列に対応して設けられた複数のアナログ-デジタル変換器を有する。
以下では、アナログ-デジタル変換部13のうち、単一のアナログ-デジタル変換器(例えばn列目のアナログ-デジタル変換器130)について説明する。アナログ-デジタル変換器130は、アナログの画素信号VIMGをデジタル画素信号に変換するために用いられる。アナログ-デジタル変換器130には、画素アレイ部11から画素信号VIMGが、タイミング制御部15からクロック信号CLKが、参照信号生成部16から参照信号VREFが、それぞれ入力される。さらに、アナログ-デジタル変換器130は、ロジック回路部14に対し、画素信号VIMGを変換したデジタル画素信号を出力する。
本明細書では、アナログ-デジタル変換器130としてはシングルスロープ型を用いることとする。この場合、1つのアナログ-デジタル変換器130は、比較器131とカウンタ132とを有する。
比較器131は、画素信号VIMGを参照信号VREFと比較するために用いられる。比較器131は、信号線32を介して伝送される画素信号VIMGと、参照信号生成部16からの参照信号VREFとを比較する。比較器131の比較結果を出力する出力ノードはカウンタ132に接続されている。比較器131は、画素信号VIMGと参照信号VREFを比較し、例えば、参照信号VREFが画素信号VIMGよりも大きいときに出力が第1の状態(例えば、高レベル)になる。また、参照信号VREFが画素信号VIMG以下のときに出力が第2の状態(例えば、低レベル)になる。これにより、比較器131は、画素信号VIMGの信号レベルに応じた、具体的には、信号レベルの大きさに対応したパルス幅を持つパルス信号を比較結果として、カウンタ132に入力する。
カウンタ132は、比較器131の出力信号が反転するまでの期間を計測し、期間の長さに応じたデジタル画素信号を出力するために用いられる。カウンタ132には、比較器131の出力信号とタイミング制御部15の出力信号が入力される。カウンタ132から出力されたデジタル画素信号は、ロジック回路部14に入力される。カウンタ132は、タイミング制御部15からのクロック信号CLKに同期してカウント動作を行い、比較器131の出力信号のパルス幅の期間を計測する。例えば、画素信号VIMGが参照信号VREFよりも低下してから、参照信号VREFを上回るまでの期間を計測する。カウンタ132は、このカウント動作によってカウント値を生成し、デジタル画素信号としてロジック回路部14へ出力する。
上述したアナログ-デジタル変換器130によれば、入力されたアナログの画素信号VIMGを、画素信号VIMGと参照信号VREFの大小関係が変化するまでの期間に応じたデジタル画素信号に変換することができる。なお、上述の例では画素アレイ部11の画素列に対して1対1でアナログ-デジタル変換器130が配置される構成を例示したが、複数の画素列に対し1つのアナログ-デジタル変換器130が配置される構成としてもよい。
図5は、基本構成における比較器131及びその周辺部の一例を示す回路図である。ここでは図面の簡略化のために、1画素列分の回路構成について図示している。図5の比較器131は、入力トランジスタ1311、出力トランジスタ1312、キャパシタ1313、オートゼロスイッチ1314、入力側負荷電流源1315、及び、出力側負荷電流源1316を有する。比較器131は、画素列と信号線32を介して接続される。また比較器131は、上述したように参照信号生成部16及びカウンタ132と接続される。
ここで、画素20は第1半導体層51に配置され、比較器131、参照信号生成部16及びカウンタ132は第2半導体層52に配置される。また、図3Bに示すような積層型の半導体チップ構造の場合、CISチップ43は第1半導体層51を有し、ロジックチップ44は第2半導体層52を有する。なお、CISチップ43及びロジックチップ44は、それぞれ複数の半導体層を有してもよい。
参照信号生成部16は、タイミング制御部15より与えられたクロック信号CLKに同期して、比較器131に対しランプ波状の参照信号VREFを供給する。ここで、ランプ波とは、時間に応じて電位レベルが変化する信号であり、典型的には鋸波である。参照信号VREFの信号波形は、常に鋸波状であるとは限らない。また、参照信号VREFは、タイミングによって、画素信号VIMGのリセットレベル用のランプ波を含む場合と、画素信号VIMG用のランプ波を含む場合がある。
キャパシタ1313は、比較器131に参照信号VREFを伝達するために用いられる。キャパシタ1313は、参照信号生成部16の出力ノードと、入力トランジスタ1311のゲートとの間に接続されている。キャパシタ1313は、参照信号VREFに対する入力容量となり、オフセットを吸収した状態で、参照信号VREFを入力トランジスタ1311に伝達する。
入力トランジスタ1311は、参照信号VREFと画素信号VIMGとを比較するために用いられる。入力トランジスタ1311は、例えばPMOS(P channel Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタを用いられる。入力トランジスタ1311のソースは信号線32の一端に接続され、ドレインは入力側負荷電流源1315の一端及び出力トランジスタ1312と接続されている。また、入力トランジスタ1311のゲートはキャパシタ1313と接続されている。入力トランジスタ1311には、ソース側に画素信号VIMGが、ゲートに参照信号VREFが入力される。これにより、入力トランジスタ1311は画素信号VIMGの信号レベルと参照信号VREFの信号レベルを比較し、比較結果に応じてドレイン電圧を制御する。より具体的には、入力トランジスタ1311のドレイン電圧は、画素信号VIMGの信号レベルが参照信号VREFの信号レベルより小さい場合には高くなり、画素信号VIMGの信号レベルが参照信号VREFの信号レベルに一致すると低くなる。
オートゼロスイッチ1314は、入力トランジスタ1311の初期化動作のために用いられる。オートゼロスイッチ1314は、入力トランジスタ1311のゲートとドレインとの間に接続されている。オートゼロスイッチ1314は駆動信号によってオン(閉)/オフ(開)の制御を行う。オートゼロスイッチ1314は、オン状態になることにより、入力トランジスタ1311のゲートとドレインとの間を短絡するオートゼロ(初期化動作)を行う。オートゼロスイッチ1314については、PMOSトランジスタもしくはNMOSトランジスタを用いて構成することができる。オートゼロスイッチ1314を設けることで、キャパシタ1313には、入力トランジスタ1311のドレイン電圧を基準とする電荷を蓄積でき、入力トランジスタ1311のオフセット調整を行うことができる。
入力側負荷電流源1315は、一端が入力トランジスタ1311及び信号線32の一端に、他端が低電位側電源(例えば、グランド)に接続されている。入力側負荷電流源1315は、入力トランジスタ1311と信号線32との直列接続回路に対して一定の電流を供給する。
出力側負荷電流源1316は、一端が入力トランジスタ1311及び信号線32の一端に、他端が低電位側電源、例えば、グランド)に接続されている。出力側負荷電流源1316は、出力トランジスタ1312と信号線32との直列接続回路に対して一定の電流を供給する。
出力トランジスタ1312は、参照信号VREFと画素信号VIMGとの比較結果を出力するために用いられる。出力トランジスタ1312は、例えばPMOSトランジスタである。出力トランジスタ1312のソースは信号線32の一端に、ゲートは入力トランジスタ1311のドレインにそれぞれ接続されている。
出力トランジスタ1312は、ソースに入力される画素信号VIMGと、ゲートに入力される入力トランジスタ1311のドレイン電圧との電圧差が、所定の閾値電圧を超えるか否かを示す信号をドレインから出力する。この信号は、画素信号VIMGと参照信号VREFとの比較結果を示す信号であり、カウンタ132に送られる。上述したように、画素信号VIMGの信号レベルが参照信号VREFの信号レベルより小さい場合は、入力トランジスタ1311はオフ状態であり、そのドレイン電圧(出力トランジスタ1312のゲート電圧)が高くなるため、出力トランジスタ1312のドレイン電圧は高くなる。一方、画素信号VIMGの信号レベルが参照信号VREFの信号レベルに一致すると、入力トランジスタ1311のドレイン電圧(出力トランジスタ1312のゲート電圧)は低くなり、出力トランジスタ1312のドレイン電圧は低くなる。
図6は、図5の基本構成において比較器131に入力される入力信号を示す波形図である。上述の通り、比較器131には画素信号VIMGと参照信号VREFとが入力される。なお、画素信号VIMGは、画素20が受光した光の光量によって、信号レベルが変化する。受光光量の少ない順に、画素信号VIMG1、画素信号VIMG2、及び画素信号VIMG3の3つの信号レベルを考える。図6には、参照信号VREFと、画素信号VIMG1、VIMG2、VIMG3が図示されている。また、参照信号VREFと、画素信号VIMG1、VIMG2、VIMG3とは、それぞれタイミングPT1、PT2及びPT3で交差する。
参照信号VREFは時間に応じて信号レベルが変化する。一方、画素信号VIMGの信号レベルは、画素20が光を受光した際に低下する。画素信号VIMGの信号レベルの低下度合いは、画素20が受光した光の光量によって異なる。例えば、より輝度が高い光を受光するほど、画素信号VIMGの信号レベルの低下度合はより大きくなる。
画素信号の信号レベルにより、比較器131が一致を検出するタイミングが異なる。図6は、信号レベルがそれぞれ異なる3つの画素信号VIMG1、VIMG2、VIMG3が参照信号VREFと交差するタイミングPT1、PT2、PT3を示している。
例えば、最も受光光量の多い画素信号VIMG3は、他と比較して参照信号VREFがより低下した、タイミングPT3で参照信号VREFと交差している。このように、図5の基本構成では、受光光量によって画素信号VIMGの信号レベルが大きく変化し、それに合わせて参照信号VREFの信号レベルも大きく変化させる必要がある。
この基本構成は、比較器131内の入力トランジスタ1311が信号線32上にあるという点で、比較器131が信号線32上にはない構成に対し、固体撮像装置1を小型化及び省電力化できるという利点がある。しかし、入力トランジスタ1311のソース-ドレイン間に電位差が生じる分、信号線32上の画素信号VIMGのダイナミックレンジが低下する。特に、高輝度側の画素信号VIMGを参照信号VREFと比較する精度が低下し、画質低下の要因になる。以下に説明する各実施形態では、この問題を解決できることを特徴とする。
(本開示の第1実施形態)
図7は、本開示の第1実施形態におけるアナログ-デジタル変換部13及びその周辺部のブロック図である。図4の比較器131は、画素信号VIMGと参照信号VREFの比較を行うのに対し、図7の比較器131は、画素信号VIMGと基準電圧信号VSTDとの比較を行う。基準電圧信号VSTDは、電位レベルが固定の信号であり、例えば接地電圧レベルである。図7では、図4と同様の参照信号VREFは、比較器131ではなく、画素20に供給される。
図8は、本開示の第1実施形態における比較器131及びその周辺部の一例を示す回路図である。本開示の第1実施形態において、画素20は、キャパシタ27を備える。また、比較器131内のキャパシタ1313の一端は、基準電圧信号VSTDである低電位側電源(例えば、グランド)に接続されている。
キャパシタ27は、電荷電圧変換部FDの電位レベルを参照信号VREFの信号レベルに応じて変化させるために用いられる。キャパシタ27は、電荷電圧変換部FDと参照信号生成部16の出力ノードとの間に挿入され、参照信号生成部16から参照信号VREFを供給される。
キャパシタ1313は、基準電圧信号VSTDに対する入力容量として使用される。キャパシタ1313はオフセットを吸収した状態で、基準電圧信号VSTDを入力トランジスタ1311に伝達する。
図9は、本開示の第1実施形態における固体撮像装置1の動作説明のためのタイミングチャートを示す。図9のタイミングチャートは、画素20内の選択トランジスタ25を駆動する選択信号SEL、リセットトランジスタ23を駆動するリセット信号RST、及び転送トランジスタ22を駆動する転送信号TRGの信号レベルを示している。図9のタイミングチャートは更に、キャパシタ27を設けない場合の信号線32上の画素信号VSD、キャパシタ27に入力される参照信号VREF、オートゼロスイッチ1314のゲートに入力されるオートゼロ信号AZ、及びキャパシタ27の一端に参照信号VREFを供給した場合の信号線32上の画素信号VIMGを示している。
電荷電圧変換部FDは、選択トランジスタ25がオンされて画素20が選択された状態となったとき、まずリセットトランジスタ23がオンされて光電荷がリセットされる(時刻t1~t2)。これにより、電荷電圧変換部FDの電位はリセットレベルになる。リセットレベルは、画素20ごとに若干異なる電位レベルである。並行して、比較器131においてもオートゼロスイッチ1314がオンされ、入力トランジスタ1311のオフセット調整が行われる(時刻t1~t3)。
電荷電圧変換部FDは、時刻t1~t4の期間に、参照信号生成部16から、参照信号VREFの供給を受ける。リセットトランジスタ23が時刻t2でオフすると、電荷電圧変換部FDは、リセットレベルに参照信号VREFの信号レベルが重畳された電位レベルになる。参照信号VREFは、時刻t4~t5の期間内に初期電位(オフセット電位)に設定される。この期間は画素20のリセットレベルを検出するための比較器131のセトリング期間である。その後、参照信号VREFの信号レベルは時間とともに変化し、それに応じて電荷電圧変換部FD及び信号線32上の画素信号VIMGの信号レベルも時間とともに変化する。信号線32上の画素信号VIMGの信号レベルが基準電圧信号VSTDと交差したときに比較器131の出力論理が変化する。このタイミングに応じたデジタル信号が画素20のリセットレベルである。
上述の通り、時刻t2~t6の期間は、画素20のリセットレベル検出期間である。これに対し、時刻t6~t10の期間は、光電変換に基づく画素信号VIMGの電位レベルの検出期間である。まず、転送トランジスタ22がオンするとき(時刻t6~t7)、電荷電圧変換部FDには、光電変換素子21からの光電変換による電荷が転送される。電荷電圧変換部FDは、光電変換による電荷に応じた電位レベルに参照信号VREFの信号レベルを重畳した電位レベルになる。これにより、信号線32上の画素信号VIMGは、電荷電圧変換部FDの電位レベルに応じた信号レベルになる。
その後、リセットレベル検出期間と同様に、比較器131のセトリング期間が設けられる(時刻t8~t9)。セトリング期間には、参照信号VREFはオフセット電位になる。このセトリング期間の経過後に、画素信号VIMGの信号レベルが基準電圧信号VSTDと再び交差したときに比較器131の出力論理が変化する。時刻t10に、選択トランジスタ25がオフされ、画素20の選択状態は解除される。
図5のように画素20内にキャパシタ27を設けない場合の信号線32上の画素信号VIMGの信号振幅は、図8のように画素20内にキャパシタ27を設けてその一端に参照信号VREFを供給する場合の信号線32上の画素信号VIMGの信号振幅よりも大きくなる。図9の破線は低輝度の光を受光した画素信号VIMGの信号波形、実線は高輝度の光を受光した画素信号VIMGの信号波形を示している。図8の固体撮像装置1は、図5の固体撮像装置1よりも、信号線32上の画素信号VIMGの信号振幅を小さくでき、その分、電源電位レベルを下げられるため、消費電力を削減できる。
図10は、本開示の第1実施形態における比較器131に入力される入力信号を示す波形図である。図10は、図6と同様、画素20の受光光量の少ない順に、画素信号VIMG1、画素信号VIMG2、画素信号VIMG3を示している。また図10には、画素信号VIMG1、VIMG2、VIMG3と比較する基準電圧信号VSTDと及び、画素信号VIMG1、VIMG2、VIMG3と基準電圧信号VSTDの交差するタイミングPT1、PT2、PT3とをそれぞれ示している。図10に示すように、比較器131は、信号線32上の画素信号VIMGを、常に電位レベルが固定の基準電圧信号VSTDと比較するため、輝度によって比較精度が変動するおそれがなく、ダイナミックレンジを広げることができる。
本実施形態では、画素信号VIMGの輝度による信号レベルの変化度合を小さくし、比較器131にて画素信号VIMGを電位レベルが固定の基準電圧信号VSTDと比較し、画素信号VIMGが基準電圧信号VSTDと交差するタイミングを検出する。図8に示すように、信号線32上には図5と同様に入力トランジスタ1311が接続されているが、入力トランジスタ1311のソースに繋がる信号線32上の画素信号VIMGの信号レベルは、参照信号VREFにより持ち上げられており、入力トランジスタ1311のソース-ドレイン間の電位差による影響を受けない。よって、入力トランジスタ1311のソース-ドレイン間の電位差によりダイナミックレンジが狭まるおそれがなくなる。また、図8の固体撮像装置1は、画素20の電源電位を下げられるため、消費電力を削減できる。
なお、本開示の第1実施形態においては、画素回路30の一部を複数の画素20で共有してもよい。図11は、4つの画素201、202、203、204で画素回路30の一部を共有する例を示す回路図である。4つの画素201、202、203、204は、それぞれ別個に光電変換素子211、212、213、214と、転送トランジスタ221、222、223、224とを有する。これら4つの画素201、202、203、204は、電荷電圧変換部FD、キャパシタ27、リセットトランジスタ23、増幅トランジスタ24、及び選択トランジスタ25を共有する。4つの画素201、202、203、204内の各転送トランジスタ221、222、223、224のドレインは、電荷電圧変換部FDに接続されている。4つの画素201、202、203、204内の4つの光電変換素子21で光電変換された電荷は、4つの転送トランジスタ221、222、223、224を順にオンすることで、順に電荷電圧変換部FDに転送されて、参照信号VREFの信号レベルと重畳される。
図9に示すように、参照信号VREFは、時間に応じて電位レベルが線形に変化するスロープ部分と、電位レベルが固定のオフセット部分とを含んでいる。参照信号VREFのスロープ部分は、画素信号VIMGとの比較に用いられ、オフセット部分は、比較器131の出力を確実に反転させ、かつ比較器131のリニアリティを確保するために用いられる。図9の参照信号VREFは、スロープ部分とオフセット部分を交互に含むため、オフセット部分の電位レベルにより信号線32上の画素信号VIMGの電位レベルが変化する。信号線32の時定数は大きいため、参照信号VREFがスロープ部分からオフセット部分に切り替わったときに信号線32上の画素信号VIMGの波形が鈍ってしまい、波形が安定化するまでのセトリング時間を長めに確保する必要がある。
このような問題点を解決するために、本開示の第1実施形態において、図9の参照信号VREFのスロープ部分とオフセット部分を分離し、そのうちのオフセット部分を比較器131に入力し、スロープ部分を画素20に入力する基準信号としてもよい。以下では、スロープ部分を含む参照信号VREFを第1参照信号VREF1、オフセット部分を含む参照信号VREFを第2参照信号VREF2と呼ぶ。図12は、参照信号VREFを第1参照信号VREF1と第2参照信号VREF2に分離した場合の、比較器131及びその周辺部の一例を示す回路図である。画素20内のキャパシタ27の一端には第1参照信号VREF1が供給される。第1参照信号VREF1は、オフセット部分を持たないため、信号線32上の画素信号VIMGの波形がオフセット部分の段差により鈍るおそれがなくなる。第2参照信号VREF2は、比較器131内の入力トランジスタ1311のゲートに接続されたキャパシタ27の一端に入力される。第2参照信号VREF2は、元の参照信号VREFのオフセット部分を反転した電位レベルの信号である。入力トランジスタ1311のゲート電圧は、第2参照信号VREF2の電位レベルに応じて変化する。よって、図12の比較器131は、図8の比較器131と同様に、スロープ部分とオフセット部分を含む参照信号VREFと画素信号VIMGとを比較することができる。
図13は、参照信号VREFを第1参照信号VREF1と第2参照信号VREF2とに分離して、画素20及び比較器131にそれぞれ供給した場合の動作タイミングチャート図である。この場合、画素信号VIMGには、スロープ部分を含む第1参照信号VREF1が重畳され、オフセット部分は重畳されなくなる。これにより、信号線32の大きい時定数の影響で、信号線32上の画素信号VIMGの波形が鈍ることはなく、そのセトリングを待つ必要がなくなる。
本開示の第1実施形態においては、参照信号生成部16を、画素20内に設けてもよい。この場合、回路チップ側に参照信号生成部16を配置する必要がなくなるため、回路チップの小型化及び低消費電力化が可能となる。図14は参照信号生成部16を内蔵する画素20の回路図である。図14の画素20は、参照信号生成部16と、ランプリセットトランジスタ161を有する。図14の参照信号生成部16は、定電流トランジスタ162とキャパシタ27を有する。この例では、定電流トランジスタ162としてPMOSトランジスタを、ランプリセットトランジスタ161としてNMOSトランジスタを用いる例を示すが、トランジスタの導電型は任意である。
参照信号生成部16内のキャパシタ27は、電流積分用のキャパシタとして機能する。定電流トランジスタ162は、ソースがキャパシタ27の一端に、ドレインが定電圧電源にそれぞれ接続されており、またゲートにはランプリセット信号RSTが入力される。ランプリセット信号RSTが低レベルの期間内は、定電流トランジスタ162は定電流をキャパシタ27の一端に流す。これにより、電荷電圧変換部FDの電位レベルはほぼ線形に上昇する。
ランプリセットトランジスタ161は、画素20内のキャパシタ27に蓄積された電荷をリセットするために用いられる。ランプリセットトランジスタ161は、ソースが光電変換素子21の基準電位ノードに、ドレインがキャパシタ27の一端にそれぞれ接続されており、またゲートにはリセット信号RSTが入力される。リセット信号RSTが高レベルの期間内に、キャパシタ27の一端の電位レベルは基準電位ノード(例えば、接地電圧ノード)のレベルにリセットされる。
図15は、本開示の第1実施形態における積層型の固体撮像装置1の断面図である。図15に示す固体撮像装置1は、CISチップ43とロジックチップ44が積層された構造を備えている。CISチップ43は、シリコン基板上に、エピタキシャル成長されたシリコン層437、画素回路配置領域434及び配線層領域435を積層させて構成されている。シリコン層437の中には、光電変換素子21が配置される光電変換層433が設けられる。マイクロレンズ431とカラーフィルタ432は、CISチップ43内の光電変換層433の光入射側に積層されている。カラーフィルタ432の光入射側には、マイクロレンズ431が配置されている。
マイクロレンズ431で集光された光は、カラーフィルタ432に入射されて、波長ごとに分離される。カラーフィルタ432で分離された波長ごとの光は、光電変換層433にて光電変換される。光電変換により生成された光電荷は、画素回路30に転送されて電圧信号が生成される。画素回路30を構成する複数のトランジスタは、積層構造になっており、画素回路配置領域434に配置されている。画素回路配置領域434とロジックチップ44の間には、配線層領域435が配置され、画素回路30に繋がる複数の配線層が積層されている。CISチップ43とロジックチップ44は、接続部436で、例えば、Cu-Cu接合により接続されて、信号伝送を行う。
本開示の第1実施形態においては、図8に示す画素20内のキャパシタ27を配線間容量で実現する。具体的には、配線層の成膜工程にて、配線層同士を絶縁する絶縁体層(例えば、シリコン酸化膜)を間に挟んで、参照信号生成部16に接続される電極と、電荷電圧変換部FDに接続される電極とを近接して配置する。これにより、2つの電極と、その間の絶縁体層とで、MOM(Metal- Oxide-Metal)容量が形成され、このMOM容量をキャパシタ27として用いる。2つの電極の周囲に配置される絶縁体層は、シリコン酸化膜以外の絶縁材料、例えばシリコン窒化膜などの絶縁材料でもよい。
図16A及び図16Bは図8に示す画素20内のキャパシタ27の断面構造を示す模式的な断面図である。ここで、電荷電圧変換部FDは画素回路配置領域434に配置され、参照信号生成部16はロジックチップ44側に配置される。また、キャパシタ27は、配線層領域435内の、M1配線層4351と、M2配線層4352との境界面に形成される。
また、図16Aの例では、キャパシタ27を構成する2つの電極のうち、電荷電圧変換部FDに接続される電極は、M1配線層4351に配置されている。一方、参照信号生成部16に接続される電極は、M2配線層4352に配置されている。これら電極は積層方向に対向して配置されている。これら電極の周囲は、シリコン酸化膜などの絶縁体層で覆われているため、この絶縁体層が誘電体として作用して、積層方向にキャパシタ27が形成される。これに対し、図16Bは、同一高さの2つの配線層と、その間の絶縁体層とで、面方向にキャパシタ27を形成する例を示している。図16Bでは、M1配線層4351に沿ってキャパシタ27を形成する例を示しているが、M1配線層4351以外の配線層(例えば、M2配線層4352)を用いて面方向にキャパシタ27を形成してもよい。図16A及び図16Bに示すように、図8に示す画素20内のキャパシタ27は、配線層を形成する工程の中で形成でき、新たな工程の追加が不要であることから、製造が容易である。
このように、本開示の第1実施形態においては、画素20内に配線間容量としてキャパシタ27を配置し、電荷電圧変換部FDの信号レベルを調整する。また、信号線32上に配置した比較器131において、画素信号VIMGと一定の信号レベルの基準信号とを比較する。これにより、比較器131の出力信号が反転する際の画素信号VIMGの信号レベルを入射光量によらず一定にすることができ、結果として、図5の基本構成に比べて固体撮像装置1全体のダイナミックレンジを拡大することができる。
(本開示の第2実施形態)
第1実施形態では、配線層領域435(例えばM1配線層4351又はM2配線層4352)内の電極同士を絶縁する絶縁体層を利用して、キャパシタ27を形成するのに対して、第2の実施形態では、配線層内の電極同士を絶縁する絶縁体層とは別個に、キャパシタ27用の絶縁体層を設けるものである。
より具体的には、本開示の第2実施形態においては、図15の配線層領域435内に、2つの電極と絶縁体層を新たに設けて画素20内にキャパシタ27を形成する。2つの電極と絶縁体層は、例えば配線工程において、M1配線層4351とM2配線層4352の間に挿入される。本開示の第2実施形態では、画素20内のキャパシタ27を、電荷電圧変換部FDに接続される電極と、参照信号生成部16に接続される電極と、上述の絶縁体層とで構成することを特徴とする。
図17は、本開示の第2実施形態における画素20内のキャパシタ27の断面構造を示す模式図である。第2実施形態では、例えばM1配線層4351とM2配線層4352の間に新たに絶縁体層438を設け、この絶縁体層438の両側に参照信号生成部16に接続される電極と、電荷電圧変換部FDに接続される電極とを配置する。これによりキャパシタ27は、2つの電極及び絶縁体層438を有するMIM(Metal-Insulator-Metal)容量が形成される。なお、絶縁体層438の材料は、例えばSiO2、SiN、Ta25、ZrO2、AI23などが用いられる。
このように、本開示の第2実施形態は、第1実施形態と比較して、M1配線層4351及びM2配線層4352に接続される2つの電極と、これら電極間に配置される絶縁体層438とを形成する工程が必要になる。しかしながら、第1実施形態のように配線間容量でキャパシタ27を形成するよりも、所望の容量値のキャパシタ27を形成しやすくなる。よって、電荷電圧変換部FDの電位レベルを最適化できる。
(本開示の第3実施形態)
上述した第2実施形態では、CISチップ43内に2つの電極と、これら電極の間に配置される絶縁体層438とを有するキャパシタ27を形成する例を説明したが、キャパシタ27は、CISチップ43とロジックチップ44の接続部436付近に形成してもよい。
図18は、本開示の第3実施形態における画素20のキャパシタ27の断面構造を示す模式図である。CISチップ43とロジックチップ44は、例えばCu-Cu接合からなる接続部436で接続されている。Cu-Cu接合は、CISチップ43側のCu層とロジックチップ44側のCu層を直接接合させる構造を有する。CISチップ43とロジックチップ44の境界面には、複数のCu-Cu接合部分が設けられているが、境界面にはまだ空き領域がある。そこで、第3実施形態では、この空き領域を利用して、キャパシタ27を形成する。具体的な一例としては、CISチップ43側の一部のCu層を用いて2つの電極を形成し、その間に絶縁体層438を配置する。2つの電極と絶縁体層438とで構成されるキャパシタ27は、上述したMIM構造を有する。参照信号生成部16は、ロジックチップ44側に配置され、参照信号VREFは、ロジックチップ44のCu層を介して、Cu-Cu接合により、CISチップ43側の一方の電極に供給される。
なお、キャパシタ27はロジックチップ44側のCu層にて形成してもよい。あるいは、キャパシタ27を形成する2つの電極のうち、一方をCISチップ43側のCu層で形成し、他方をロジックチップ44側のCu層で形成してもよい。この場合、絶縁体層438は、ロジックチップ44側、CISチップ43側、又はロジックチップ44とCISチップ43との間の、いずれに設けてもよい。
このように、本開示の第3実施形態は、第2実施形態と比較して、CISチップ43とロジックチップ44との接合工程の中で、画素20内にキャパシタ27を形成できる。よって、追加の工程が不要となり、また、Cu-Cu接合部分に沿ってキャパシタ27を形成できるため、キャパシタ27の配置場所を新たに確保する必要がなくなり、固体撮像装置1の小型化を図れる。
(本開示の第4実施形態)
上述した第1~3実施形態では、配線層領域435あるいは接続部436にキャパシタ27を形成する例を説明したが、キャパシタ27は画素回路配置領域434に形成してもよい。例えば、シリコン層437中のウェル領域に、画素回路30を構成する各トランジスタ(以下、画素トランジスタと呼ぶこともある)と同じ構造のMOS(Metal- Oxide-Semiconductor)容量でキャパシタ27を形成してもよい。ウェル領域中のチャネル領域に高濃度の不純物を注入することで、フラットバンド電圧を制御でき、これにより電圧依存性がないキャパシタ27を形成できる。
図19は、本開示の第4実施形態における画素20の断面図である。図19に示すように、光電変換層433が形成されるシリコン層437の一部には、例えば、p型不純物を多く含むウェル領域4341(Pウェル領域)が配置されている。ウェル領域4341は、シリコン層437とは別個に任意の電圧に設定することができる。図19のウェル領域4341のゲート絶縁膜下の領域はN+不純物拡散領域である。このN+不純物拡散領域は、キャパシタ27の一方の電極として機能する。ウェル領域4341の上には、絶縁体層438が配置され、その上には、キャパシタ27の他方の電極として機能する導体層439が配置されている。絶縁体層438と導体層439は、画素トランジスタのゲート酸化膜とゲート電極を形成する工程で形成される。
このように、本開示の第4実施形態は、画素トランジスタを形成する工程の中で、画素トランジスタと同じ構造のMOS容量からなるキャパシタ27を形成できる。よって、注入工程の追加だけで画素回路配置領域434にキャパシタ27を形成できるため、配線層領域435にキャパシタ27の配置場所を新たに確保する必要がなくなり、固体撮像装置1の小型化を図れる。また、キャパシタ27が配置されるシリコン層437内のウェル領域4341のチャネル領域に高濃度の不純物を注入することで、フラットバンド電圧を制御でき、これにより電圧依存性のないMOS容量が得られる。
(本開示の第5実施形態)
第4実施形態では、光電変換素子21と同じ層高さにウェル領域4341を配置し、ウェル領域4341を電極として用いてキャパシタ27を形成している。これに対して、第5の実施形態では、光電変換素子21が配置される層とは異なる層にウェル領域4341を配置し、このウェル領域4341を電極として用いてキャパシタ27を形成する。
図20は、本開示の第5実施形態における積層型の固体撮像装置1の断面図である。図20の固体撮像装置1内の画素回路配置領域434は、第1トランジスタ層4342と第2トランジスタ層4343を積層させた積層構造である。第1トランジスタ層4342には、光電変換層433に接続される転送トランジスタが配置されている。第2トランジスタ層4343には、転送トランジスタ以外の画素トランジスタが配置されている。
図21は、本開示の第5実施形態における画素20の断面図である。図21では、画素20内のキャパシタ27が第2トランジスタ層4343に配置される例を示している。より具体的には、第2トランジスタ層4343には、p型不純物を多く含むウェル領域4341(Pウェル領域)が設けられ、このウェル領域4341内のN+不純物拡散領域がキャパシタ27の一方の電極として機能する。ウェル領域4341の上には、絶縁体層438が配置され、その上には、キャパシタ27の他方の電極として機能する導体層439が配置されている。キャパシタ27の一方の電極、絶縁体層438、及び他方の電極は、第2トランジスタ層4343に配置される画素トランジスタのチャネル、ゲート酸化膜、及びゲート電極を形成する工程にて形成される。図21の例では、第2トランジスタ層4343に、キャパシタ27とともに増幅トランジスタ24を形成しているが、キャパシタ27を単独で形成してもよいし、あるいは増幅トランジスタ24以外の画素トランジスタを形成してもよい。
図22は、本開示の第5実施形態における比較器131及びその周辺部の一例を示す回路図である。本開示の第5実施形態において、CISチップ43は第1半導体層51及び第2半導体層52を有し、画素20と及び画素回路30は、第1半導体層51及び第2半導体層52に跨がって配置される。この例では、光電変換素子21と転送トランジスタ22は第1半導体層51に配置され、その他の画素トランジスタは第2半導体層52に配置されているが、画素トランジスタの配置はこの例に限らない。また、ロジックチップ44は、第3半導体層53を有している。第3半導体層53には、図8の第2半導体層52と同様、比較器131等が配置されている。
このように、本開示の第5実施形態では、第4実施形態と同様に、画素回路配置領域434内にキャパシタ27を形成するため、注入工程の追加だけで、固体撮像装置1の小型化を図ることができる。また、キャパシタ27が配置されるシリコン層437内のウェル領域4341のチャネル領域に高濃度の不純物を注入することで、フラットバンド電圧を制御でき、これにより電圧依存性のないMOS容量が得られる。また、キャパシタ27の電極となるウェル領域4341は、光電変換素子21とは別個の層に配置されるため、キャパシタ27の面積をより広げることができ、キャパシタ27の容量の自由度が広がる。
(応用例)
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図23は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図23に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図23では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図24は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図24には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図23に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図23の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
なお、図23に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
なお、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)光電変換素子と、
前記光電変換素子で光電変換された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、
前記電荷電圧変換部に接続され、前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整するキャパシタと、
前記光電変換素子及び前記キャパシタの少なくとも一方が配置される第1半導体層と、
前記電荷電圧変換部の電圧レベルに応じた画素信号を伝送する信号線と、
前記信号線上に配置され、前記画素信号と所定の基準信号とを比較する比較器とを備える、
固体撮像装置。
(2)時間に応じて電圧レベルが変化しうる参照信号を生成する参照信号生成部をさらに備え、
前記キャパシタは前記参照信号に基づいて前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整する、
(1)に記載の固体撮像装置。
(3)前記キャパシタに接続され、オン又はオフが継続する間に前記キャパシタの電圧レベルを増加又は減少させるスイッチング素子をさらに備える、
(1)に記載の固体撮像装置。
(4)前記キャパシタは、前記電荷電圧変換部に接続される第1電極と、前記参照信号が印加される第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に配置される絶縁体層とを有する、
(2)に記載の固体撮像装置。
(5)前記第1電極及び前記第2電極は、前記電荷電圧変換部に接続される配線層の面方向に離隔して配置される、(4)に記載の固体撮像装置。
(6)前記第1電極及び前記第2電極は、前記電荷電圧変換部に接続される配線層の積層方向に離隔して配置される、(4)に記載の固体撮像装置。
(7)前記第1半導体層の上に積層される第1配線層及び第2配線層と、
前記第1配線層及び前記第2配線層の間に配置される絶縁体層と、を備え、
前記キャパシタは、前記第1配線層、前記第2配線層、及び前記絶縁体層を有する、(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
(8)前記第1半導体層には、前記光電変換素子と、前記キャパシタと、画素回路とを含む画素が配置される、
(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
(9)前記キャパシタ及び前記電荷電圧変換部は、前記画素ごとに設けられる、
(8)に記載の固体撮像装置。
(10)前記キャパシタ及び前記電荷電圧変換部は、複数の前記画素で共有される、
(8)に記載の固体撮像装置。
(11)前記第1半導体層を有する第1チップと、
前記第1チップに積層され、第2半導体層を有する第2チップと、を備え、
前記比較器は、前記第2半導体層に設けられる、
(1)乃至(10)のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
(12)前記第1半導体層を有する第1チップと、
前記第1チップに積層され、第2半導体層を有する第2チップと、を備え、
前記比較器は、前記第2半導体層に設けられ、
前記キャパシタは、前記第1チップ及び前記第2チップの接合部分に配置される、
(1)乃至(10)のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
(13)前記接合部分は、
第1導電層と、
第2導電層と、
前記第1導電層及び前記第2導電層の間に配置される絶縁体層と、を有する、
(12)に記載の固体撮像装置。
(14)前記第1導電層、前記絶縁体層、及び前記第2導電層は、前記第1チップ及び前記第2チップの積層方向に沿って配置される、
(13)に記載の固体撮像装置。
(15)前記光電変換素子で光電変換された電荷を読み出す制御を行う少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路を備え、
前記キャパシタは、
前記トランジスタのゲート電極と同じ層高さに配置される第1電極と、
前記トランジスタのソース領域及びドレイン領域と同じ層高さに配置される第2電極と、
前記トランジスタのゲート絶縁膜と同じ層高さに配置される絶縁体層と、を有する、
(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
(16)前記第1半導体層に積層され、前記キャパシタと、前記光電変換素子で光電変換された電荷を読み出す制御を行う少なくとも一つのトランジスタと、が配置される第2半導体層を備え、
前記キャパシタは、
前記トランジスタのゲート電極と同じ層高さに配置される第1電極と、
前記トランジスタのソース領域及びドレイン領域と同じ層高さに配置される第2電極と、
前記トランジスタのゲート絶縁膜と同じ層高さに配置される絶縁体層と、を有する、
(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
(17)前記キャパシタの少なくとも一部が配置されるウェル領域を備え、
前記ウェル領域内の少なくとも一部の不純物の量を調整することにより、フラットバンド電圧が制御される、
(15)又は(16)に記載の固体撮像装置。
(18)前記第1半導体層を有する第1チップと、
前記第1チップに積層され、第3半導体層を有する第2チップと、を備え、
前記比較器は、前記第3半導体層に設けられる、
(15)又は(16)に記載の固体撮像装置。
本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1 固体撮像装置、11 画素アレイ部、12 行選択部、13 アナログ-デジタル変換部、14 ロジック回路部、15 タイミング制御部、16 参照信号生成部、20、201、202、203、204 画素、21、211、212、213、214 光電変換素子、22、221、222、223、224 転送トランジスタ、23 リセットトランジスタ、24 増幅トランジスタ、25 選択トランジスタ、27、1313 キャパシタ、30 画素回路、31 行選択線、32 信号線、41 半導体チップ、42 パッド、43 CISチップ、44 ロジックチップ、51 第1半導体層、52 第2半導体層、53 第3半導体層、130 アナログ-デジタル変換器、131 比較器、132 カウンタ、161 ランプリセットトランジスタ、162 定電流トランジスタ、431 マイクロレンズ、432 カラーフィルタ、433 光電変換層、434 画素回路配置領域、435 配線層領域、436 接続部、437 シリコン層、438 絶縁体層、439 導体層、1311 入力トランジスタ、1312 出力トランジスタ、1314 オートゼロスイッチ、1315 入力側負荷電流源、1316 出力側負荷電流源、4341 ウェル領域、4342 第1トランジスタ層、4343 第2トランジスタ層、4351、4352 配線層

Claims (18)

  1. 光電変換素子と、
    前記光電変換素子で光電変換された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、
    前記電荷電圧変換部に接続され、前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整するキャパシタと、
    前記光電変換素子及び前記キャパシタの少なくとも一方が配置される第1半導体層と、
    前記電荷電圧変換部の電圧レベルに応じた画素信号を伝送する信号線と、
    前記信号線上に配置され、前記画素信号と所定の基準信号とを比較する比較器とを備える、
    固体撮像装置。
  2. 時間に応じて電圧レベルが変化しうる参照信号を生成する参照信号生成部をさらに備え、
    前記キャパシタは前記参照信号に基づいて前記電荷電圧変換部の電圧レベルを調整する、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記キャパシタに接続され、オン又はオフが継続する間に前記キャパシタの電圧レベルを増加又は減少させるスイッチング素子をさらに備える、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記キャパシタは、前記電荷電圧変換部に接続される第1電極と、前記参照信号が印加される第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に配置される絶縁体層とを有する、
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記電荷電圧変換部に接続される配線層の面方向に離隔して配置される、請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記電荷電圧変換部に接続される配線層の積層方向に離隔して配置される、請求項4に記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1半導体層の上に積層される第1配線層及び第2配線層と、
    前記第1配線層及び前記第2配線層の間に配置される絶縁体層と、を備え、
    前記キャパシタは、前記第1配線層、前記第2配線層、及び前記絶縁体層を有する、請求項1に記載の固体撮像装置。
  8. 前記第1半導体層には、前記光電変換素子と、前記キャパシタと、画素回路とを含む画素が配置される、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  9. 前記キャパシタ及び前記電荷電圧変換部は、前記画素ごとに設けられる、
    請求項8に記載の固体撮像装置。
  10. 前記キャパシタ及び前記電荷電圧変換部は、複数の前記画素で共有される、
    請求項8に記載の固体撮像装置。
  11. 前記第1半導体層を有する第1チップと、
    前記第1チップに積層され、第2半導体層を有する第2チップと、を備え、
    前記比較器は、前記第2半導体層に設けられる、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  12. 前記第1半導体層を有する第1チップと、
    前記第1チップに積層され、第2半導体層を有する第2チップと、を備え、
    前記比較器は、前記第2半導体層に設けられ、
    前記キャパシタは、前記第1チップ及び前記第2チップの接合部分に配置される、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  13. 前記接合部分は、
    第1導電層と、
    第2導電層と、
    前記第1導電層及び前記第2導電層の間に配置される絶縁体層と、を有する、
    請求項12に記載の固体撮像装置。
  14. 前記第1導電層、前記絶縁体層、及び前記第2導電層は、前記第1チップ及び前記第2チップの積層方向に沿って配置される、
    請求項13に記載の固体撮像装置。
  15. 前記光電変換素子で光電変換された電荷を読み出す制御を行う少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路を備え、
    前記キャパシタは、
    前記トランジスタのゲート電極と同じ層高さに配置される第1電極と、
    前記トランジスタのソース領域及びドレイン領域と同じ層高さに配置される第2電極と、
    前記トランジスタのゲート絶縁膜と同じ層高さに配置される絶縁体層と、を有する、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  16. 前記第1半導体層に積層され、前記キャパシタと、前記光電変換素子で光電変換された電荷を読み出す制御を行う少なくとも一つのトランジスタと、が配置される第2半導体層を備え、
    前記キャパシタは、
    前記トランジスタのゲート電極と同じ層高さに配置される第1電極と、
    前記トランジスタのソース領域及びドレイン領域と同じ層高さに配置される第2電極と、
    前記トランジスタのゲート絶縁膜と同じ層高さに配置される絶縁体層と、を有する、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  17. 前記キャパシタの少なくとも一部が配置されるウェル領域を備え、
    前記ウェル領域内の少なくとも一部の不純物の量を調整することにより、フラットバンド電圧が制御される、請求項15に記載の固体撮像装置。
  18. 前記第1半導体層を有する第1チップと、
    前記第1チップに積層され、第3半導体層を有する第2チップと、を備え、
    前記比較器は、前記第3半導体層に設けられる、
    請求項15に記載の固体撮像装置。
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