JP2023176062A - 油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーター - Google Patents
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Abstract
【課題】使用する作動油の削減が図られ、製品コストの低減や環境性能に優れた油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーターを提供する。【解決手段】作動油を貯留するタンクと、タンクに貯留された作動油を吸入する配管と、配管の吸入口に設けられ、作動油に混入した異物が配管に侵入するのを防ぐフィルタと、タンクよりも下方に設けられると共に、タンクの内部と連通する筒状部材で構成され、フィルタを収容するフィルタ収容部とを備える【選択図】図1
Description
本発明は、油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーターに関する。
油圧エレベーターでは、油圧パワーユニットによる、タンク内の作動油を制御し、エレベーターの乗りかごを昇降動作している。特許文献1には、パワーユニットとして、油圧タンク内に、作動油の吸い込み口となるフィルタを設置する構造が開示されている。
油圧エレベーターの油圧パワーユニットでは、タンク内において、確実にフィルタから作動油の吸い込みができるように、作動油がフィルタの上端部の位置よりも高い位置まで常に満たされている必要がある。ところで、油圧エレベーターでは、乗りかごを最上階に運搬した場合において、タンク内の作動油が最も少なくなる。タンク内の作動油が最も少なくなるときの油面の位置を最低油面とすると、最低油面が、フィルタの上端部よりも下回る場合、作動油の供給不足が起こる。したがって、タンク内の作動油の量は、最低油面の位置が、フィルタの上端部よりも上側にくるように設定されている。
以上のように、油圧エレベーターの油圧パワーユニットにおいて、特許文献1の構成のように、タンク内に作動油の吸い込み口となるフィルタが設けられる方式の場合、最低油面をフィルタの上端部よりも高くする必要がある。このため、乗りかごの上昇、下降に寄与しない無駄な作動油の量が多くなるという問題がある。これに伴い、タンク本体のサイズも大きくなることから、製品コストの増加や、環境負荷の増加が懸念される。
そこで、本発明は、使用する作動油の削減が図られ、製品コストの低減や環境性能に優れた油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーターを提供する。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の油圧エレベーターの油圧パワーユニットは、作動油を貯留するタンクと、タンクに貯留された作動油を吸入する配管とを備える。また、配管の吸入口に設けられ、作動油に混入した異物が配管に侵入するのを防ぐフィルタと、タンクよりも下方に設けられると共に、タンクの内部と連通する筒状部材で構成され、フィルタを収容するフィルタ収容部と、を備える。
また、本発明のエレベーターは、上記の油圧パワーユニットを備える。
本発明によれば、使用する作動油の削減が図られ、製品コストの低減や環境性能に優れた油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーターが得られる。
以下、本発明の実施形態に係る油圧エレベーターにおける油圧パワーユニットの一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
1.第1の実施形態
1-1.油圧エレベーターの油圧パワーユニットの構成
図1は、本発明の第1の実施形態(以下、本実施形態と記す)に係る油圧エレベーターの油圧パワーユニット1を正面から見たときの概略構成を示す図であり、一部断面図で示している。また、図2は、本実施形態に係る油圧エレベーターの油圧パワーユニット1を横方向から見たときの概略構成図である。さらに、図3は、油圧パワーユニット1の要部を、図2とは反対側の横方向から見たときの概略構成図である。
1-1.油圧エレベーターの油圧パワーユニットの構成
図1は、本発明の第1の実施形態(以下、本実施形態と記す)に係る油圧エレベーターの油圧パワーユニット1を正面から見たときの概略構成を示す図であり、一部断面図で示している。また、図2は、本実施形態に係る油圧エレベーターの油圧パワーユニット1を横方向から見たときの概略構成図である。さらに、図3は、油圧パワーユニット1の要部を、図2とは反対側の横方向から見たときの概略構成図である。
油圧エレベーターでは、油圧パワーユニット1から送り出される作動油により油圧ジャッキ(図示を省略する)が作動される。そして、油圧エレベーターでは、油圧ジャッキの作動により、図示を省略するエレベーターの乗りかごが昇降動作する。
油圧パワーユニット1は、中空の支持台2と、支持台に支持されたタンク5とを備える。また、油圧パワーユニット1は、第1フィルタ収容部7、第2フィルタ収容部8(図3参照)、第1配管9、第2配管10(図3参照)、吐出配管13、送り配管15及び戻り配管16を有する。また、油圧パワーユニット1は、第1フィルタ11、及び、第2フィルタ12(図3参照)を有する。さらに、油圧パワーユニット1は、油圧ポンプ18、駆動モーター6、制御弁14、及び、マフラー17を備える。
支持台2は、下部ベース3と、フレーム4とで構成されている。下部ベース3は矩形の板状部材で構成されている。フレーム4は、下部ベース3の四隅に立設された4本の柱状部材4aと、4本の柱状部材4aの下部ベース3側とは反対側の端部に設けられ、4本の柱状部材4aを接続するように設けられた梁状部材4bで構成されている。フレーム4上面(梁状部材4bの上部)には、タンク5が固定されている。また、下部ベース3には、油圧ポンプ18、及び、駆動モーター6が固定されている。そして、支持台2を構成する下部ベース3とフレーム4とで囲まれた空間には、第1フィルタ収容部7、第2フィルタ収容部8、第1配管9、第2配管10、吐出配管13、送り配管15、戻り配管16、制御弁14、及び、マフラー17の一部が配置されている。
タンク5は、作動油Hを貯留する直方体状の筐体である。タンク5は、支持ブラケット(図示を省略する)を介してフレーム4上部に固定されている。また、タンク5の底部には、図3に示すように、第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8のそれぞれに連通する連通孔5a、及び、戻り配管16に連通する連通孔(図示されない)が設けられている。
第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8は、それぞれ、円筒形状に構成された部材で形成されている。第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8は、その上端部側がタンク5の底部に溶接等により接続されている。そして、第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8は、タンク5の底部から下方に向けて突出している。第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8は、タンク5の底部に設けられた連通孔5aを介してタンク5の内部と連通される。図3に示すように、第1フィルタ収容部7のタンク5側とは反対側には、第1配管9を挿通する孔7bを有する底部7aが設けられている。同様に、第2フィルタ収容部8のタンク5側とは反対側には第2配管10を挿通する孔8bを有する底部8aが設けられている。
第1フィルタ収容部7の内径は、第1配管9、及び、第1配管9の上端部に設けられる第1フィルタ11を収容可能な径に構成されている。同様に、第2フィルタ収容部8の内径は、第2配管10及び第2配管10の上端部に設けられる第2フィルタ12を収容可能な径に構成されている。第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8の内径は、より小さい方が好ましいが、後述する封油用治具20(図4参照)が挿入可能な大きさに構成されている。
第1フィルタ収容部7の上下方向における長さは、第1フィルタ11が設けられた第1配管9上端部を収容可能な長さに構成されている。同様に、第2フィルタ収容部8の上下方向における長さは、第2フィルタ12が設けられた第2配管10上端部を収容可能な長さに構成されている。第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8の上下方向における長さは、より短い方が好ましい。なお、第1フィルタ11、及び第2フィルタ12が、第1フィルタ収容部7、及び第2フィルタ収容部8のタンク5側の端部よりも下側に維持できる長さであればよい。第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8のそれぞれの底部7a及び8aは、第1配管9、及び、第2配管10の外周に例えばパッキン(図示を省略する)を介して液密に装着されている。
第1配管9、及び、第2配管10は、それぞれ、一方の端部が第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8に収容され、他方の端部が油圧ポンプ18に繋がる配管である。
第1フィルタ11及び第2フィルタ12は、それぞれ、第1配管9及び第2配管10のタンク5側の上端部に設けられている。第1フィルタ11及び第2フィルタ12は、作動油Hのみを通し、作動油H内に混入した異物が第1配管9及び第2配管10を介して油圧ポンプ18側に侵入するのを防ぐ働きをする部材である。第1フィルタ11、及び、第2フィルタ12は、例えば、異物の径よりも小さい径を有する複数の孔が設けられた金属板で構成されている。
油圧ポンプ18は、第1配管9及び第2配管10に接続されている。油圧ポンプ18は、駆動モーター6によって、タンク5内の作動油Hを第1配管9又は第2配管10から吸い上げると共に、吐出配管13を介して制御弁14側に供給する。駆動モーター6は、油圧ポンプ18に電気的に接続されており、油圧ポンプ18を駆動する。駆動モーター6の回転速度を制御することにより、油圧ポンプ18による作動油Hの吸い込み量(制御弁14側への供給量)を調整することができる。
吐出配管13は、一方の端部が油圧ポンプ18に接続され、他方の端部が制御弁14に接続された配管である。吐出配管13は、油圧ポンプ18から吐出された作動油Hを制御弁14側に吐出する。
制御弁14は、油圧ポンプ18側から供給されてきた作動油Hの流れを制御する機構を有する。制御弁14には、それぞれ、油圧ジャッキ(図示を省略する)との間に接続される送り配管15と、タンク5との間に接続される戻り配管16が接続されている。
送り配管15は、一方の端部が制御弁14に接続され、他方の端部が油圧ジャッキに接続された配管である。送り配管15は、第1配管9又は第2配管10から、油圧ポンプ18及び制御弁14を介して送り込まれた作動油Hを、油圧ジャッキ側に送り込む。また、送り配管15は油圧ジャッキ側から排出された作動油Hを、制御弁14側に戻す。
戻り配管16は、一方の端部が制御弁14に接続され、他方の端部がタンク5の底部に接続された配管である。戻り配管16は、タンク5の底部に設けられた連通孔(図示されない)を介してタンク5内部と連通されている。本実施形態では、制御弁14の制御によって送り配管15側に送られない作動油Hは、戻り配管16を介してタンク5内に戻される。
本実施形態の油圧パワーユニット1では、図示を省略する制御装置の制御の元、駆動モーター6、油圧ポンプ18、及び制御弁14を制御することにより油圧ジャッキ側に供給される作動油Hの供給量が調整される。そして、油圧ジャッキは、供給された作動油Hによって作動され、乗りかごの上昇又は下降が実施される。例えば、乗りかごの上昇時においては、制御装置(図示を省略する)からの制御信号に基づいて、制御弁14が開いた状態で油圧ポンプ18が駆動される。これにより、制御弁14側から送り配管15を介して油圧ジャッキ側に乗りかごの上昇に必要な作動油Hが供給される。一方、乗りかごの下降時においては、油圧ポンプ18の駆動を停止した状態で制御弁14を開いた状態とする。これにより、乗りかごの自重によって油圧ジャッキから排出される作動油Hは送り配管15を介してタンク5側に戻される。
本実施形態では、第1配管9、及び、第2配管10のタンク5側の上端部に、それぞれ、第1フィルタ11、及び、第2フィルタ12が設けられている。これにより、タンク5内の作動油Hに混入した異物が第1配管9又は第2配管10側に流れるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、タンク5の底部側に、第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8が設けられている。そして、第1配管9に設けられた第1フィルタ11は、第1フィルタ収容部7の内部に収容され、第2配管10に設けられた第2フィルタ12は、第2フィルタ収容部8の内部に収容されている。すなわち、第1フィルタ11、及び第2フィルタ12のそれぞれは、タンク5の底面よりも下側に位置するように構成されている。これにより、タンク5内の作動油Hの最低油面を、タンク5底部により近い位置(例えば、図3に示すD1の位置)とすることができる。
1-2.比較例
ここで、比較例として、従来の油圧パワーユニットの構成について説明する。図6は、従来の油圧パワーユニットの概略構成図である。比較例に係る油圧パワーユニット100は、タンク5の下部に、第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8が設けられていない点で、第1の実施形態と異なる。図6において、図3に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
ここで、比較例として、従来の油圧パワーユニットの構成について説明する。図6は、従来の油圧パワーユニットの概略構成図である。比較例に係る油圧パワーユニット100は、タンク5の下部に、第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8が設けられていない点で、第1の実施形態と異なる。図6において、図3に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
図6に示すように、比較例に係る油圧パワーユニット100では、第1フィルタ11及び、第2フィルタ12は、タンク5の底部側からタンク5内部に突出するように配置されている。
油圧パワーユニット100では、第1フィルタ11、又は、第2フィルタ12からの作動油の吸い込みを確実にするため、最低油面を、第1フィルタ11及び第2フィルタ12の上面よりも上側に設定する必要がある。すなわち、タンク5の底面からタンク5内に配置される第1フィルタ11、及び、第2フィルタ12の上面までの高さがD3であるとき、タンク5内に貯留される作動油の最低油面の高さD4は、D4>D3とする必要がある。
これに対し、本実施形態では、図3に示すように、第1フィルタ11及び第2フィルタ12は、それぞれ、タンク5の底面から下方に突出する第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8内に収容されている。このため、本実施形態では、タンク5の底面が露出しない程度に最低油面が設定されていれば、第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8の内部において、それぞれ、第1フィルタ11、第2フィルタ12は、常に作動油Hの中に浸かった状態を維持できる。したがって、本実施形態における最低油面D1は、比較例の最低油面D4よりも低く設定することができる。
なお、本実施形態では、第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8内にも作動油Hが多少貯留される。しかしながら、第1フィルタ収容部7及び第2フィルタ収容部8内の作動油Hの量を考慮したとしても、本実施形態の最低油面までの作動油Hの量は、比較例に係る最低油面までの作動油Hの量よりも少なく設定することができる。このため、本実施形態では、無駄な作動油量を減らすことができる。
以上のように、本実施形態における油圧パワーユニット1では、比較例に係る油圧パワーユニット100と比較して、最低油面の高さを低くすることができる。この結果、本実施形態における油圧パワーユニット1では、タンク5のサイズも小さくすることができ、タンク5の高さD2を比較例に係るタンク5の高さD5よりも低く設定することができる。以上により、本実施形態に係る油圧パワーユニット1では、コストの低減や、環境負荷の低減を図ることができると共に、省スペース化を図ることできる。
また、本実施形態では、第1フィルタ収容部7及び、第2フィルタ収容部8が設けられていることで、保守作業時の作業効率を向上させることができる。以下に、本実施形態の油圧パワーユニット1における保守作業方法について説明する。
1-3.保守作業方法
図4は、本実施形態の油圧パワーユニット1の保守作業時において、タンク5内に封油用治具20を挿入した時の概略構成図である。図4において、図3に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
図4は、本実施形態の油圧パワーユニット1の保守作業時において、タンク5内に封油用治具20を挿入した時の概略構成図である。図4において、図3に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
保守作業時においては、第1配管9、及び、第2配管10を封油するため、図4に示す封油用治具20を用いる。封油用治具20は、第1フィルタ11が設けられた第1配管9、及び、第2フィルタ12が設けられた第2配管10のそれぞれを封油するための治具である。第1配管9及び第2配管10を封油する封油用治具20はそれぞれ同様の構成を有しているため、ここでは、第1配管9を封油する封油用治具20について説明する
封油用治具20は、第1フィルタ11が設けられた第1配管9に嵌合可能な円筒形状の嵌合部21と、嵌合部21に取付けられた操作用の柄22と、を有している。嵌合部21は、第1配管9側が開口され、第1配管9とは反対側の面に底部21aを有する円筒形状の部材で構成されている。嵌合部21の開口された側の内径は、第1フィルタ11を含む第1配管9の上端部側の外径よりも大きく、嵌合部21の外径φD6は、第1フィルタ収容部7の内径φD5よりも小さく構成されている。また、嵌合部21の内周面側において、開口された側から、底部21aまでの長さは、第1フィルタ収容部7の底面から第1フィルタ11の上面までの長さと同程度か、やや長く構成されている。
また、嵌合部21に設けられた操作用の柄22は、嵌合部21の底部21aにおいて、嵌合部21の開口端側とは反対側の面に設けられている。保守作業時において、嵌合部21が第1フィルタ11の上面側から第1配管9に嵌合するように封油用治具20の柄22を操作して、嵌合部21を第1フィルタ11の上端側から嵌合させる。このようにして、封油用治具20を用いることにより、保守作業時に第1配管9側に作動油Hが流れこまないように、第1フィルタ11を封油することができる。第2配管10側においても同様に封油することができる。
ところで、作動油Hは、経年的に劣化する。したがって、可動年数が多い現場においては、作動油Hが黒く変色してしまう。このため、タンク5の上部から、作動油Hに浸かった状態の第1フィルタ11及び第2フィルタ12の位置を目視で確認することができない。したがって、図6に示した比較例に係る油圧パワーユニット100において、第1フィルタ11、及び、第2フィルタ12を図4に示すような封油用治具20を用いて封油する場合、手探りで位置確認をする必要があり、作業効率が低下する。
これに対し、本実施形態では、第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8の内部に、それぞれ、第1フィルタ11、及び、第2フィルタ12が収容されている。このため、嵌合部21を第1フィルタ11、又は、第2フィルタ12に嵌合する際に、第1フィルタ収容部7、及び、第2フィルタ収容部8のそれぞれの内周面をガイドとして封油用治具20を操作することができる。これにより、封油用治具20の挿入作業及び取り出し作業が容易になり、作業効率を向上させることができる。
2.第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態に係る油圧パワーユニットについて説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係る油圧パワーユニット30の概略構成図である。第2の実施形態に係る油圧パワーユニット30は、第1フィルタ収容部31、及び、第2フィルタ収容部32の構成が、第1の実施形態と異なる例である。図5において、図3に対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る油圧パワーユニットについて説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係る油圧パワーユニット30の概略構成図である。第2の実施形態に係る油圧パワーユニット30は、第1フィルタ収容部31、及び、第2フィルタ収容部32の構成が、第1の実施形態と異なる例である。図5において、図3に対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
第2の実施形態において、油圧パワーユニット30に設けられた第1フィルタ収容部31及び第2フィルタ収容部32は、それぞれ、同様の構成を有しているため、ここでは、第1フィルタ収容部31を例に、第1フィルタ収容部31の構成について説明する。
第1フィルタ収容部31は、一方の端部が開口され、他方の端部に、第1配管9が挿入可能な挿入孔31dが設けられた底部31aを有する円筒形状の部材で構成されている。第1フィルタ収容部31は、開口された一方の端部側がタンク5の内側の底面からタンク5内に所定の長さだけ突出するように配置されると共に、タンク5の底部に溶接等で接続されている。そして、第1フィルタ収容部31は、タンク5の底部から下方に向けて突出している。第1フィルタ収容部31は、タンク5の底部に設けられた連通孔5aを介してタンク5内部と連通している。
第1フィルタ収容部31の内径は、第1の実施形態における第1フィルタ収容部7と同様の構成とされている。また、第1フィルタ収容部31の上下方向における長さは、第1フィルタ11が設けられた第1配管9の上端部を収容可能な長さに構成され、かつ、所定の長さだけ、タンク5内部に突出可能な長さに設定されている。第1フィルタ収容部31において、タンクの内側の底面からタンク5内部側への突出長は、例えば、作動油Hの最低油面よりも低く、かつ、タンク5底面に沈殿した異物50が第1フィルタ収容部31側に混入しない程度の高さに設定されている。
また、第1フィルタ収容部31の底部31aには、ドレイン穴31bが設けられている。このドレイン穴31bは、第1フィルタ収容部31内に流れこんできた異物を外側に排出するための孔であり、異物を排出できる程度の大きさに構成されている。
第2フィルタ収容部32についても、第1フィルタ収容部31と同様の構成を有しており、第2フィルタ収容部32には、第2フィルタ12が収容されている。
第2の実施形態では、第1フィルタ収容部31及び第2フィルタ収容部32の上端部がタンク5の内部に突出するように構成されている。これにより、突出した部分がストッパーとなり、沈殿した作動油H内の異物50が第1フィルタ収容部31及び第2フィルタ収容部32側に混入するのを防ぐことができる。また、第2の実施形態では、第1フィルタ収容部31及び第2フィルタ収容部32の底部31aにドレイン穴31bが設けられている。これにより、第1フィルタ収容部31及び第2フィルタ収容部32内混入してしまった異物をドレイン穴31bから排出することができる。
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…油圧パワーユニット、2…支持台、3…下部ベース、4…フレーム、5…タンク、6…駆動モーター、7…第1フィルタ収容部、8…第2フィルタ収容部、9…第1配管、10…第2配管、11…第1フィルタ、12…第2フィルタ、13…吐出配管、14…制御弁、15…送り配管、16…戻り配管、17…マフラー、18…油圧ポンプ、20…封油用治具、21…嵌合部、22…柄
Claims (6)
- 作動油を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留された作動油を吸入する配管と、
前記配管の吸入口に設けられ、前記作動油に混入した異物が前記配管に侵入するのを防ぐフィルタと、
前記タンクよりも下方に設けられると共に、前記タンクの内部と連通する筒状部材で構成され、前記フィルタを収容するフィルタ収容部と、
を備える油圧エレベーターの油圧パワーユニット。 - 前記フィルタ収容部の内径は、前記フィルタを封油するために前記フィルタを覆うように取り付けられる封油用治具の外径よりも大きく構成されている
請求項1に記載の油圧エレベーターの油圧パワーユニット。 - 前記フィルタ収容部の底部には、前記作動油に混入した異物を排出するためのドレイン穴が設けられている
請求項1に記載の油圧エレベーターの油圧パワーユニット。 - 前記フィルタ収容部は、前記フィルタ収容部のタンク側の上端が、前記タンクの内部に突出するように前記タンクに固定されている
請求項1に記載の油圧エレベーターの油圧パワーユニット。 - 前記フィルタ収容部における、前記タンク内への突出高さは、前記タンク内における前記作動油の最低油面の高さよりも低く設定されている
請求項4に記載の油圧エレベーターの油圧パワーユニット。 - 乗りかごと、
前記乗りかごを昇降させる油圧ジャッキと、
前記油圧ジャッキに作動油を供給する油圧パワーユニットと、を備え、
前記油圧パワーユニットは、
作動油を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留された作動油を吸入する配管と、
前記配管の吸入口に設けられ、前記作動油に混入した異物が前記配管に侵入するのを防ぐフィルタと、
前記タンクよりも下方に設けられると共に、前記タンクの内部と連通する筒状部材で構成され、前記フィルタを収容するフィルタ収容部と、
を備える
油圧エレベーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022088138A JP2023176062A (ja) | 2022-05-31 | 2022-05-31 | 油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022088138A JP2023176062A (ja) | 2022-05-31 | 2022-05-31 | 油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023176062A true JP2023176062A (ja) | 2023-12-13 |
Family
ID=89122437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022088138A Pending JP2023176062A (ja) | 2022-05-31 | 2022-05-31 | 油圧エレベーターの油圧パワーユニット、及び、油圧エレベーター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023176062A (ja) |
-
2022
- 2022-05-31 JP JP2022088138A patent/JP2023176062A/ja active Pending
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