JP2023170153A - 蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単に製造でき、開けやすく、開いた状態から閉じ難い蓋ラベル及び蓋ラベル付包装体を提供する。【解決手段】蓋ラベル(2)は、包装体本体に形成された開口を開閉するシート状又はフィルム状の蓋部と、前記蓋部の少なくとも一部に接続され、裏面に前記包装体本体に貼着される第一貼着部が設けられた支持部(22)と、前記蓋部の裏面の縁部に設けられ、繰り返し剥離可能な第二貼着部と、前記蓋部と前記支持部との境界部に厚さ方向に貫通して直線状に形成された第一切込み線と、前記第一切込み線の両端部から前記支持部側に延びるように形成され、厚さ方向に貫通する副切込み線と、前記第一貼着部から離間した位置に設けられ、前記蓋部の端部に設けられた把持部(21)と、を備え、前記把持部の少なくとも縁部に前記蓋部の前記裏面よりも表面側に突出する凸状部(212)を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体に関する。
従来、内容物を収容した包装体の開口に繰り返し剥離可能な蓋ラベルが貼着された蓋ラベル付包装体が広く知られている。このような蓋ラベル付包装体では、蓋ラベルの一部を残して片持ち状に剥離することにより、開口を露出させ、開口から内容物を取り出した後、再度蓋ラベルを貼着して開口を密閉する。
例えば、特許文献1のように蓋ラベルを開けやすくするため、剥離開始部を凹凸状に形成し、包装体と蓋ラベルの間に隙間を空ける例がある。また、特許文献2には、開口部を露出させるために、蓋ラベルを摘まんで包装体から剥がし始めて蓋ラベルを立たせた後、蓋ラベルから手を離しても蓋ラベルが自然に戻らないようにするため、片持ち部分に切り込みを設けたような蓋ラベルが開示されている。
特許文献1と特許文献2の技術を利用して、開けやすく、かつ、一旦開けると自然には閉じない蓋ラベルを作成する場合、蓋ラベルに対して切込みと成型の両方を行わなければならないため製造工程が複雑となり、実用性に欠け、導入し難いという問題点があった。
上記事情を踏まえ、本発明は、簡単に製造でき、開けやすく、開いた状態から閉じ難い蓋ラベルおよび、蓋ラベル付包装体を提供することを目的とする。
本発明の一態様に蓋ラベルは、内容物を収容する包装体本体に形成された開口を開閉するシート状またはフィルム状の蓋部と、前記蓋部の少なくとも一部に接続され、裏面に前記包装体本体に貼着される第一貼着部が設けられた支持部と、前記蓋部の裏面の縁部に設けられ、繰り返し剥離可能な接着部で構成された第二貼着部と、前記蓋部と前記支持部との境界部に厚さ方向に貫通して直線状に形成された第一切込み線と、前記第一切込み線の両端部から前記支持部側に延びるように形成され、厚さ方向に貫通する副切込み線と、前記第一貼着部から離間した位置に設けられ、前記蓋部の端部に設けられた把持部と、を備え、前記把持部の少なくとも縁部に前記蓋部の前記裏面よりも表面側に突出する凸状部を有する。
本発明の一態様に蓋ラベル付包装体は、内容物を収容し、前記内容物を取り出す開口が形成された包装体本体と、前記開口を覆う位置に設けられ、前記蓋部が繰り返し剥離及び再貼着が可能に貼着された上記の蓋ラベルと、を備え、前記把持部の前記凸状部が前記包装体本体における前記蓋ラベルの貼着面から離間している。
本発明によれば、簡単に製造でき、開けやすく、開いた状態から閉じ難い蓋ラベルおよび、蓋ラベル付包装体を提供できる。
(第一実施形態)
本発明の一実施形態に係る蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体について、図1から図8を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る蓋ラベル付包装体10(以下、「包装容器10」と記載する。)の一例を示す斜視図である。包装容器10は、内容物を収容する包装袋(包装体本体)1と、包装袋1に取り付けられる蓋ラベル2とを含んで構成されている。包装袋1の一つの面(貼着面)には、使用時に内容物が取り出される取出し口(開口)11が形成されている。取出し口11の形状は適宜設定することができるが、本実施形態では平面視矩形である。蓋ラベル2は、包装袋1の貼着面における取出し口11を開閉する位置に設けられている。
本発明の一実施形態に係る蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体について、図1から図8を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る蓋ラベル付包装体10(以下、「包装容器10」と記載する。)の一例を示す斜視図である。包装容器10は、内容物を収容する包装袋(包装体本体)1と、包装袋1に取り付けられる蓋ラベル2とを含んで構成されている。包装袋1の一つの面(貼着面)には、使用時に内容物が取り出される取出し口(開口)11が形成されている。取出し口11の形状は適宜設定することができるが、本実施形態では平面視矩形である。蓋ラベル2は、包装袋1の貼着面における取出し口11を開閉する位置に設けられている。
包装袋(包装体本体)1は、所定の形状に形成されて内容物を収容するものである。包装袋1は、例えば、表面(外側)からポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アルミニウム箔、いわゆるシーラントと呼ばれるヒートシール性フィルムなどが順に積層されて接合された公知の積層フィルムから形成されている。積層フィルムは、例えばPETフィルムにアルミニウムまたはシリカまたはアルミナが蒸着されたもので、内面にヒートシール性フィルムが重ねられているようなものでもよい。
包装袋1は、ヒートシール性フィルムを内側にして形成されており、内部に内容物を収容している。本実施形態では、内容物として、例えば、不織布やティッシュペーパーなどに薬液、消毒液、化粧水等を含浸させたウェットティッシュが収納されている。包装袋1を形成する積層フィルムは、水や酸素を透過せず、気密性に優れているため、ウェットティッシュの乾燥を防ぎ、使用時まで湿潤状態を保持して収納することができる。包装袋1の具体的形状および包装袋1を構成する積層フィルムの層構成等は、内容物の特性等に応じて適宜変更されてよい。
蓋ラベル2は、繰り返し剥離可能に包装袋1に取り付けられており、包装袋1に接合された状態において、内容物が露出しないように取出し口11を覆っている。
蓋ラベル2は、例えば、複数のシート状またはフィルム状の基材層が積層されて構成されている。蓋ラベル2を構成する材料としては、例えば、PETや二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、あるいはこれらをブレンドしたものや、合成紙等を好適に用いることができる。以下の説明において、蓋ラベル2の厚さ方向において、包装袋1へ貼り付ける面を裏面と称し、蓋ラベル2を閉じた状態で外部に露出する面を表面と称する。蓋ラベル2の表面には、所望のデザインを実現するための印刷層が形成され、さらに印刷層を覆う保護層が形成されていてもよい。保護層は、ニス等の印刷により好適に形成することができるが、印刷層および保護層は本発明には必須でなく、設けられなくてもよい。蓋ラベル2の裏面には、銀等を蒸着させた蒸着層が形成されている。蒸着層の裏面に包装袋1に貼着させるための第一貼着部221および第二貼着部28が形成される。
図3は、蓋ラベル2の上面図である。蓋ラベル2は、蓋部23と、支持部22と、第一切込み線24と、第一副切込み線25と、把持部21とを備える。蓋ラベル2は、支持部22が包装袋1に貼り付けられ、ユーザが把持部21を摘まんで上方に持ち上げると、蓋部23が包装袋1から再貼着可能に剥離し、取出し口11が露出する。蓋部23が閉じているときは、第二貼着部28が包装袋1に貼り付き、取出し口11を密閉する。
以下の説明において、蓋部23が開く方向(図3では矢印D方向)を剥離方向と称する。剥離方向Dに直交する方向を幅方向Wと称する。支持部22、蓋部23、および把持部21は、剥離方向にこの順で並んで設けられている。蓋ラベル2の剥離方向Dにおける把持部21側を剥離近位側と称し、同様に支持部22側を剥離遠位側と称する場合がある。
蓋ラベル2の裏面側には、第一貼着部221および第二貼着部28が設けられている。第二貼着部28は、公知の再剥離可能な接着剤層(接着部)であり、接着剤層が包装袋1に接合されることにより、蓋ラベル2が取出し口11を覆うように貼り付けられている。第一貼着部221は、支持部22を包装袋1に貼り付ける接着剤で構成されている。第一貼着部221の接着強度は、第二貼着部28の接着強度よりも大きい。第一貼着部221および第二貼着部28は、例えば、蓋ラベル2の裏面に個別に接着剤を設ける構成や、第一貼着部および第二貼着部が形成された接着剤層を蓋ラベル2の裏面に積層した構成が挙げられる。
蓋部23は、取出し口11より面積が大きく、取出し口11を塞ぐ形状を有する。本実施形態の蓋部23は平面視略矩形である。蓋部23の裏面の縁部に第二貼着部28が設けられている。第二貼着部28よりも内側の蓋部23の裏面には接着層が設けられていない。例えば、蓋部23の裏面には、糊殺し剤の網状または点状印刷による図示しない糊殺し処理が施されており、蓋部23の裏面は、剥離強度が低い領域である。蓋部23における網状または点状印刷の密度は、設定した剥離強度によって決定されるものである。あるいは、蓋部23の裏面に接着層を設けない構成であってもよい。
支持部22は、裏面に設けられている第一貼着部221によって包装袋1に貼着される。支持部22には、蓋部23の剥離遠位側に位置する接続端部232が接続されている。
第一切込み線24は、蓋部23と支持部22との境界部に形成された切込み線である。図3に示すように、本実施形態の第一切込み線24は、略矩形の蓋部の剥離方向Dに直交する方向(幅方向)に延びる直線状に形成されている。第一切込み線24は蓋ラベル2の厚さ方向に貫通している。第一切込み線24の幅方向の両端部に連続して第一副切込み線25(副切込み線)が形成されている。第一副切込み線25は、第一切込み線24の幅方向Wの両端から剥離遠位側に延びて折り返され、円弧形状を有する切込み線である。第一副切込み線25は、蓋ラベル2の厚さ方向に貫通して形成されている。第一副切込み線25は、蓋部23を剥離して持ち上げた際に、第一切込み線24の延長線上に裂けめが生じることを防ぐ。
支持部22には、第二切込み線26が形成されている。第二切込み線26は、副切込み線25と、支持部22の幅方向Wの端部との間にそれぞれ設けられている。第二切込み線26は、第一切込み線24と幅方向Wに並んで設けられている。第二切込み線26と第一副切込み線25とは、離間配置されている。
第二切込み線26は、円弧部263と、一対の直線部261とを含む。円弧部263は、平面視において、剥離方向Dの近位側(蓋部23側)に向かって凸状の円弧形状を有する。一対の直線部261は、円弧部263の剥離方向Dの近位端から剥離方向Dに延びる一対の直線形状を有する。第二切込み線26は、蓋ラベル2の厚さ方向に貫通して形成されている。一対の直線部261の剥離方向Dの遠位端には、第二副切込み線262がそれぞれ形成されている。第二副切込み線262は、直線部261の剥離方向Dの遠位端から第一切込み線24側に折り返され、平面視で剥離方向Dの遠位側に凸状の円弧形状を有する。第二副切込み線262は、蓋部23を剥離して持ち上げた際に、直線部261の延長線上に裂けめが生じることを防ぐ。図示例では、一対の第二副切込み線262のうち、幅方向Wの内側に位置する第二副切込み線262aは、第一副切込み線25と並ぶ位置に形成されている。つまり、第一副切込み線25と内側の第二副切込み線262aとは、剥離方向Dの位置が重なる位置に設けられている。
把持部21は、蓋部23の剥離近位側の近位端231と接続されている。把持部21は、蓋部23を開閉する際にユーザが把持可能な部位である。本実施形態では、幅方向Wの中央部が剥離近位側に突出した略三角形状を有する。把持部21の少なくとも縁部に蓋部23の裏面よりも表面側に突出する凸状部212を有する。凸状部212は、蓋ラベル2の厚さ方向に押圧加工が施されて、蓋部23よりも上方に突出している。言い換えると、蓋部23の裏面よりも凸状部212の裏面の方が高くなるように突出している。凸状部212は、蓋ラベル2の一つの面(貼着面)から離間している。
包装容器10を製造する際は、包装袋1に形成された取出し口11を覆うように蓋ラベル2を貼り付ける。包装袋1を形成する積層フィルムにおいて、蓋ラベル2が貼られていない裏面側から取出し口11の形状に切り込みを入れて取出し口11を形成する。続いて、包装袋1の積層フィルムと、蓋ラベル2が貼られていないもう1枚の積層フィルムとを接合し、内容物を収容して密封すると包装袋1が完成する。なお、積層フィルムを2枚用いるのに代えて1枚の積層フィルムの端部を接合して略筒状にすることにより包装袋を形成してもよい。
次に、包装容器10の使用態様について説明する。
包装容器10から収容物を取り出すとき、使用者は、把持部21を手で摘まんで持ち上げ、把持部21を剥離方向Dに移動させて蓋部23を剥離しながら立ち上げる。一般に、蓋シールは薄いシート形状であるため、包装袋1に沿って隙間なく張り付いた状態となる。しかし、本実施形態の包装容器10は、把持部21には凸状部212を備えるため、図2に示すように、包装袋1と把持部21との間に隙間が生じる。このため、使用者は、把持部21を容易に把持して蓋部23を開けることができる。さらに、凸状部212により隙間が形成されることにより、例えば、片手でつまみ端211と包装袋1との間に指を入れる動作により把持部21が捲り易く、つまみ端211を容易に把持できる。
包装容器10から収容物を取り出すとき、使用者は、把持部21を手で摘まんで持ち上げ、把持部21を剥離方向Dに移動させて蓋部23を剥離しながら立ち上げる。一般に、蓋シールは薄いシート形状であるため、包装袋1に沿って隙間なく張り付いた状態となる。しかし、本実施形態の包装容器10は、把持部21には凸状部212を備えるため、図2に示すように、包装袋1と把持部21との間に隙間が生じる。このため、使用者は、把持部21を容易に把持して蓋部23を開けることができる。さらに、凸状部212により隙間が形成されることにより、例えば、片手でつまみ端211と包装袋1との間に指を入れる動作により把持部21が捲り易く、つまみ端211を容易に把持できる。
図4は、包装容器10の使用態様を示す斜視図である。図4に示すように、蓋部23が剥離されて取出し口11が開けられると、支持部22を残して蓋部23が立ち上がる。蓋部23が立ち上がると、第一切込み線24に沿って蓋部23と支持部22との間に開口241(非連続部位)が開口する。第一切込み線24よりも剥離遠位側の部分242は支持部22として、包装袋1に張り付いて残る。同様に、蓋部23が剥離されて取出し口11が開けられると、第二切込み線26に沿って蓋部23と支持部22との間に開口265(非連続部位)が開口する。第二切込み線26よりも剥離遠位側の部分264は、支持部22として、包装袋1に張り付いて残る。この結果、蓋部23が立ち上げられたとき、第一切込み線24および第二切込み線26が開口し、支持部22と蓋部23との接続部の面積が小さくなり、支持部22と蓋部23との境界部の剛性が低下し、接続部が曲折した状態に保持される。この結果、蓋部23が自然に取り出し口11側に倒れるのが防止される。蓋ラベル2は、包装袋1に対して剥離及び再貼着可能であり、蓋部23を手で取り出し口11側に倒すと、再び、取出し口11を閉じた状態で、第二貼着部28が包装袋1に貼着され、取出し口11を密閉できる。
本実施形態に係る包装容器10によれば、簡単に製造でき、開けやすく、開いた状態から閉じ難い蓋ラベル2および、包装容器10を提供できる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図5から図8を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
本発明の第二実施形態について、図5から図8を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図5は、本実施形態の蓋ラベル2を示す平面図である。本実施形態の蓋ラベル2は、第一実施形態の蓋ラベル2にさらに、立上げガイド部27を備える例である。立上げガイド部27は、蓋ラベル2の表面から裏面の方向に凹んで形成され、蓋部23が自然に取り出し口11側に倒れるのを防止するガイドである。立上げガイド部27は、幅方向W(第一切込み線24が延びる方向)における支持部22の端部と副切込み線25との間に位置し、第一切込み線24に沿う方向に延びて形成されている。つまり、立上げガイド部27は剥離方向Dに略直交する方向に延びる。立上げガイド部27は、蓋部23を自然に取り出し口11側に倒れるのを防止するために設けられている。
図6は、蓋ラベル2が剥離紙5に貼り付けられた状態を模式的に示す平面図である。図7は図6のA-A断面図であり、図8は図6のB-B断面図である。図6に示すように、成型後の蓋ラベル2は、剥離紙5に仮着されている。
蓋ラベル2の製造にあたっては、例えば表面に所望の印刷を行った基材の裏面に蒸着層を形成し、蒸着層の裏面に第一貼着部221および第二貼着部28を設ける。成型前の蓋ラベル2は、例えば把持部21を含む縁部に対応する部分は粘着層が設けられていない。蓋ラベル2用の基材を剥離紙5上に仮着させる。この状態で印刷部分を含むように剥離紙5以外を蓋ラベル2の形に打ち抜いてカス上げを行うことで複数の蓋ラベルを用意する。続いて、第一切込み線24、第一副切込み線25、第二切込み線26、第二副切込み線262を図5に示す形に打ち抜く。各切込み線24,25,26、262の打ち抜き加工と、複数の蓋ラベル2の打ち抜き加工は同時に行ってもよい。
次に、剥離紙5に仮着されている複数の成型前の蓋ラベル2に押圧加工を施す。押圧加工は、把持部21の凸状部212の形状および立上げガイド部27の形状に沿う突出形状を有する凸状の嵌合型と、凸状の嵌合型に対応する凹部を有する凹状の嵌合型とを用いる。一対の嵌合型の間に成型前の蓋ラベル2が仮着された剥離紙5を配置して挟む。凸状の勘合型により剥離紙5の裏側から図6の紙面手前側に凸状に押圧されて厚さ方向に凸状部212を有する蓋ラベル2が成型される。また、蓋ラベル2の表側から図6の奥行側に凸状に押圧された立ち上げガイド部27を有する蓋ラベル2が形成される。つまり、成型後の蓋ラベル2は、断面で見ると複数の蓋ラベル2が剥離紙上に仮着された状態では図7に示すような凹凸状に形成される。
つまり断面で見ると図7に示すように、立上げガイド部27を通る剥離方向Dの断面には、凸状部212および立上げガイド部27が形成されている。凸状部212は、厚さ方向の表側(図7に示す上側)に突出している。立上げガイド部27は、厚さ方向の裏側(図7に示す下側)に突出している。立上げガイド部27は、表面が裏側に向かって線状に窪んでいる。
図8に示すように、つまみ端211を通る剥離方向Dの断面には、凸状部212が形成され、立上げガイド部27は、形成されていない。凸状部212は、つまみ端211を含む領域で剥離方向Dの長さが長い。このようにつまみ端211を含む領域に広い面積で凸状部212が形成されると、使用者が指先を入れる隙間がある領域を広く確保できる。
剥離紙5に仮着された複数の蓋ラベル2は、包装袋1に順次貼り付けられる。上述の通り、剥離紙5に仮着された成型前の蓋ラベル2を厚さ方向に挟んで嵌合型で押圧加工を施す簡単な加工により、凸状部212が形成できる。また、立上げガイド部27も同時に形成できる。
本実施形態に係る蓋ラベル2も、第一実施形態の蓋ラベル2と同様に、把持部21に凸状部212が形成されるため、包装袋1とつまみ端211との間に隙間が生じ、使用者が容易に把持部21を摘まむことができる。従来のように、把持部が包装袋に沿って張り付いた状態の包装容器に比べて、使用者が片手でも容易に把持部21を摘まむことができる。さらに、本実施形態に係る蓋ラベル2は、立上げガイド部27を備えるため、包装容器10の使用時、蓋部23が自然に取り出し口11側に倒れるのを防止できる。すなわち、第一実施形態と同様に図4に示すように、蓋部23を立ち上げたときに、蓋部23と支持部22との境界部分の剛性が低下し、接続部が曲折した状態に保持される。さらに、立上げガイド部27が蓋部23と支持部22との接続部に裏側に向かって凸状に形成されているため、蓋部23が立ち上がると、接続部に折り癖が付く。この結果、使用者が蓋部23を立ち上げた後、手を離しても、蓋部23が閉じる方向に戻り難い。この結果、蓋部23が開いた状態が保持され、使用者が内容物を取り出しやすい。本実施形態に係る蓋ラベル2によれば、例えば、乳幼児を抱いた使用者が片手でつまみ端211を容易に摘まむことができ、かつ、蓋部23を開けた後、手を離しても蓋部23が開いた状態に安定的に保持されるため、使用者が乳幼児の世話をしながら、片手で内容物を容易に取り出せる。また、使用者が、片手で繰り返し内容物を容易に取り出せる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。以下にいくつか変更を例示するが、これらはすべてではなく、それ以外の変更も可能である。
これらの変更が2以上適宜組み合わされてもよい。
これらの変更が2以上適宜組み合わされてもよい。
本実施形態の蓋ラベル2は、蓋部23および支持部22が略矩形であり、把持部21が略三角形の例を示しているが、図示例に限定されない。例えば、蓋ラベルの形状は、意匠性等を考慮して、周縁の一部を曲線状にしたりするなど適宜変更することができる。
上記実施形態では、立上げガイド部27が直線形状の例を示したが、立上げガイド部27の形状は、接続部に折り癖が付けばよく、これに限定されない。例えば、波型やジグザグ形状であってもよい。
第一切込み線24と第二切込み線26とは連続した切り込みではなく、第一切込み線24と第二切込み線26との間に接続部が設けられているため、蓋ラベル2は蓋部23と支持部22とは、第一切込み線24と第二切込み線26との間で接続された状態を保つことができる。しかし、この構成は必須の構成ではない。第一切込み線24と第二切込み線26との間に接続部が無くても、支持部は1枚の連続した状態を保持できる。
本発明に係る蓋ラベル2の蓋部23および支持部22の平面視形状は、上述した角丸長方形には限られず、正方形や円形等、適宜設定できる。把持部21も図示例の平面視三角形状には限られず、円弧形状や多角形状でもよい。把持部21のつまみ端211は、上述の実施形態のように、第一切込み線24の延出方向の略中央部と剥離方向Dとが略直角に交差する線に沿って設けられると円滑に剥離操作できるが、つまみ端の位置は上記例に限らない。例えば、蓋部23における支持部22から離れた縁部に連続して設けられて、第一切込み線24に対して略直角以外の方向から蓋部23を剥離する構成でもよい。このように、剥離方向Dが第一切込み線24に対して略直角以外の方向から交差する方向でもよい。第一切込み線24に対して略直交する方向以外の方向から剥離しても、立上げガイド部27が設けられていることによって、蓋部23が開けられたときに、蓋部23が支持部22と蓋部23との境界部で安定的に曲折して立上げられた状態が保持できる。
第二貼着部28よりも内側の蓋部23の裏面は、把持部21の凸状部212と同様に押圧加工によって、表面側に僅かに突出して形成されていてもよい。
1 包装袋
2 蓋ラベル
10 包装容器(蓋ラベル付包装体)
11 取り出し口(開口)
21 把持部
22 支持部
23 蓋部
24 第一切込み線
25 副切込み線
26 第二切込み線
27 立上げガイド部
28 第二貼着部
212 凸状部
221 第一貼着部
2 蓋ラベル
10 包装容器(蓋ラベル付包装体)
11 取り出し口(開口)
21 把持部
22 支持部
23 蓋部
24 第一切込み線
25 副切込み線
26 第二切込み線
27 立上げガイド部
28 第二貼着部
212 凸状部
221 第一貼着部
Claims (5)
- 内容物を収容する包装体本体に形成された開口を開閉するシート状またはフィルム状の蓋部と、
前記蓋部の少なくとも一部に接続され、裏面に前記包装体本体に貼着される第一貼着部が設けられた支持部と、
前記蓋部の裏面の縁部に設けられ、繰り返し剥離可能な接着部で構成された第二貼着部と、
前記蓋部と前記支持部との境界部に厚さ方向に貫通して直線状に形成された第一切込み線と、
前記第一切込み線の両端部から前記支持部側に延びるように形成され、厚さ方向に貫通する副切込み線と、
前記第一貼着部から離間した位置に設けられ、前記蓋部の端部に設けられた把持部と、を備え、
前記把持部の少なくとも縁部に前記蓋部の前記裏面よりも表面側に突出する凸状部を有する蓋ラベル。 - 前記第一切込み線が延びる方向における前記支持部の端部と前記副切込み線との間に位置し、前記第一切込み線に沿う方向に延びて形成され、前記表面から前記裏面の方向に凹む立上げガイドを備える
請求項1に記載の蓋ラベル。 - 前記第一切込み線が延びる方向における前記支持部の端部と前記副切込み線との間に位置し、前記蓋部側に向かって突出した円弧状に形成され、厚さ方向に貫通している第二切込み線を備える
請求項2に記載の蓋ラベル。 - 前記立上げガイドは、前記第一切込み線と前記第二切込み線との間に設けられている
請求項3に記載の蓋ラベル。 - 内容物を収容し、前記内容物を取り出す開口が形成された包装体本体と、
前記開口を覆う位置に設けられ、前記蓋部が繰り返し剥離及び再貼着が可能に貼着された請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蓋ラベルと、を備え、
前記把持部の前記凸状部が前記包装体本体における前記蓋ラベルの貼着面から離間している蓋ラベル付包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022081691A JP2023170153A (ja) | 2022-05-18 | 2022-05-18 | 蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022081691A JP2023170153A (ja) | 2022-05-18 | 2022-05-18 | 蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023170153A true JP2023170153A (ja) | 2023-12-01 |
Family
ID=88928041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022081691A Pending JP2023170153A (ja) | 2022-05-18 | 2022-05-18 | 蓋ラベルおよび蓋ラベル付包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023170153A (ja) |
-
2022
- 2022-05-18 JP JP2022081691A patent/JP2023170153A/ja active Pending
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