JP2023165208A - 冷凍米飯、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】美味しい冷凍米飯、及びその製造方法を提供する。【解決手段】冷凍米飯の製造方法は、米を炊飯する炊飯工程(S1)と、炊飯後の米である米飯(1)を急速冷凍する冷凍工程(S4)とを備える。炊飯前の米のアミロース含量は、10質量%以上18質量%以下、好ましくは10質量%以上15質量%以下である。【選択図】図4

Description

本開示は、冷凍米飯、及びその製造方法に関する。
近年、単身世帯の増加や共働き世帯の増加などの社会構造の変化により、米を自宅で炊く割合が減ってきている。それに対して、加工米飯は、品質の飛躍的な向上や調理の簡単さから、年々生産量及び売上が伸びている。また、震災やコロナ禍で加工米飯を備蓄する家庭が増えており、今後も加工米飯市場の伸長傾向は継続が見込まれる。
特許文献1には、炊飯米に更に加熱工程を加えた場合であっても、喫食時に米粒がパラパラで、しかもふっくらとした食感になる炒飯などに適した加工米飯の製造方法が開示されている。
特開2020-150870号公報
加工米飯のうち白飯については、「無菌米飯」が市場を占めており、「冷凍米飯」はほとんど見られない。その理由としては、(1)自宅で炊いた米飯を冷凍保存できること、(2)販売されている「冷凍米飯」の品質が「無菌米飯」よりも劣ること、等が考えられる。
本開示の目的は、美味しい冷凍米飯、及びその製造方法を提供することにある。
本開示の第1の態様は、冷凍米飯を製造する方法であって、米を炊飯する炊飯工程(S1)と、炊飯後の前記米である米飯(1)を急速冷凍する冷凍工程(S4)とを備え、炊飯前の前記米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下である。
第1の態様では、アミロース含量が18質量%以下の米を炊飯して冷凍するため、凍結に起因する米飯(1)の硬化を抑制することができる。また、アミロース含量が10質量%以上の米を炊飯して冷凍するため、炊飯後の強い粘りが、凍結及びその後の解凍を通じ、食べやすく低減される。このため、米飯(1)の美味しさを引き出すことができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記炊飯工程(S1)と前記冷凍工程(S4)との間に、前記米飯(1)を脱気包装する包装工程(S3)をさらに備える。
第2の態様では、炊飯後の米飯(1)を急速冷凍する前に脱気包装するため、急速冷凍時に低温の冷風が吹き付けられても米飯(1)から水分が蒸発することを抑制できる。このため、冷凍後にも米飯(1)の保水率を維持できるので、米飯(1)の美味しさをさらに引き出すことができる。
本開示の第3の態様は、第3の態様において、前記炊飯工程(S1)と前記包装工程(S3)との間に、前記米飯(1)を略球形に成型する成型工程(S2)をさらに備える。
第3の態様では、米飯(1)を略球形に成型するため、冷凍された米飯(1)を電子レンジで加熱した際に、温度ムラの発生を抑えて効率的に加熱ができるので、喫食時の米飯(1)の美味しさをさらに向上させることができる。
本開示の第4の態様は、第3の態様において、前記米飯(1)の密度は、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下である。
第4の態様では、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
本開示の第5の態様は、第3又は第4の態様において、略球形に成型された前記米飯(1)の直径は、45mm以上55mm以下である。
第5の態様では、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
本開示の第6の態様は、第1~第5のいずれか1つの態様において、前記炊飯工程(S1)では、ファインバブル水を用いて前記米を炊飯する。
第6の態様では、冷凍米飯の課題である硬さを和らげ、適度な粘りを生じさせることができる。
本開示の第7の態様は、炊飯後の米である米飯(1)が冷凍された冷凍米飯であって、炊飯前の前記米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下である。
第7の態様では、アミロース含量が18質量%以下の米を用いるため、凍結に起因する米飯(1)の硬化を抑制することができる。また、アミロース含量が10質量%以上の米を用いるため、炊飯後の強い粘りが、凍結及びその後の解凍を通じ、食べやすく低減される。このため、米飯(1)の美味しさを引き出すことができる。
本開示の第8の態様は、第7の態様において、前記米飯(1)が脱気包装された状態で冷凍されている。
第8の態様では、冷凍された米飯(1)の保水率を維持できるので、米飯(1)の美味しさを引き出すことができる。
本開示の第9の態様は、第8の態様において、前記米飯(1)が略球形に成型された状態で包装されている。
第9の態様では、冷凍された米飯(1)を電子レンジで加熱した際に、温度ムラの発生を抑えて効率的に加熱ができるので、喫食時の米飯(1)の美味しさをさらに向上させることができる。
本開示の第10の態様は、第9の態様において、前記米飯(1)の密度は、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下である。
第10の態様では、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
本開示の第11の態様は、第9又は第10の態様において、略球形に成型された前記米飯(1)の直径は、45mm以上55mm以下である。
第9の態様では、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る冷凍米飯の製造方法のフロー図である。 図2は、実施形態に係る冷凍米飯の製造方法の包装工程の一例を示す模式図である。 図3は、実施例に係る冷凍米飯の食味評価に用いた評価表である。 図4は、実施例に係る冷凍米飯における炊飯前の米のアミロース値と食味評価との関係を示す図である。 図5は、実施例に係る冷凍米飯における炊飯前の米のアミロース値とテンシプレッサー評価との関係を示す図である。 図6は、実施例に係る冷凍米飯における米飯の密度と食味評価との関係を示す図である。 図7は、実施例に係る冷凍米飯における米飯の大きさと食味評価との関係を示す図である。 図8は、参考例に係る冷凍米飯の製造において炊飯にファインバブル水を用いた場合のテンシプレッサー評価の結果を示す図である。
(実施形態)
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表す場合がある。
<冷凍米飯の製造方法>
本実施形態に係る冷凍米飯の製造方法は、図1に示すように、主に、米を炊飯する炊飯工程(S1)と、炊飯後の米である米飯(1)を急速冷凍する冷凍工程(S4)とを備える。また、炊飯工程(S1)と冷凍工程(S4)との間に、米飯(1)を脱気包装する包装工程(S3)を備えてもよい。この場合、炊飯工程(S1)と包装工程(S3)との間に、米飯(1)を所定の形状、例えば略球形に成型する成型工程(S2)をさらに備えてもよい。
本実施形態で使用する原料米は、アミロース含量が10質量%以上18質量%以下であれば、その他は特に制限されず、例えば、ジャポニカ米、インディカ米、長粒米、短粒米など、各種のものを使用することができる。また、白米、ぶづき米、若しくは無洗米などの精米、又は玄米など、いずれの精製度の生米でも使用することができる。
尚、本開示において、米のアミロース含量とは、米の総澱粉量(アミロース量とアミロペクチン量との合計)に対するアミロース量の質量百分率を意味する。米のアミロース含量は、農林水産省の定める標準計測方法であるヨウ素呈色比色法により測定される。米のアミロース含量は、炊飯直前の生米に含まれるアミロース含量であるが、アミロース含量は、炊飯後もほとんど変化しないため、炊飯後の米飯に含まれるアミロース含量も同程度である。
米飯は、生米を水で炊飯した白飯であってもよいし、或いは、塩、醤油などの調味料や、出汁などを用いて炊飯した味付き飯であってもよい。炊飯に用いる水は、直径が100μmより小さい気泡であるファインバブルを含有するファインバブル水であってもよい。ファインバブル水は、洗米、浸漬、炊飯加水のそれぞれに用いてもよい。
炊飯工程(S1)における炊飯方法は、特に制限されず、例えば、ガス式炊飯、電気式炊飯、IH式炊飯、レンジ炊飯等の通常の方法を用いることができる。炊飯における加水量は、特に制限されないが、例えば、生米の重量の100%~200%程度としてもよい。炊飯前の洗米方法は、特に限定されず、公知技術を用いることができる。炊飯前の浸漬時に、各種の食用油、乳化剤、リン酸塩、酸化防止剤、アミラーゼ等の酵素を添加してもよい。炊飯後に、例えば豆類、肉類、野菜などの他の具材を米飯に混ぜてもよい。炊飯後に、塩、醤油、米酢などの調味料を用いて米飯に味付けしてもよい。
成型工程(S2)では、米飯(1)を略球形に成型することが好ましい。米飯(1)を略球形に成型する場合、米飯(1)の密度は、1.2g/cm3 以下であることが好ましく、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下であることがさらに好ましい。米飯(1)を略球形に成型する場合、米飯(1)の直径は、40mm以上60mm以下であることが好ましく、45mm以上55mm以下であることがさらに好ましい。
尚、本開示において、「略球形」には、例えば、球の表面に米粒サイズの凹凸を有する形状や、短軸長さに対する長軸長さの比率が1.5程度以下の卵形等を含むものとする。また、米飯(1)が真球状ではない場合、「直径」は、短軸長さと長軸長さとの平均を意味する。
包装工程(S3)における脱気包装では、米飯(1)の米粒間に空気を残すことが好ましい。言い換えると、真空包装は用いないことが好ましい。脱気包装には、ノズルなどで袋の中の空気を吸引する公知の脱気シーラーを使用することができる。
包装工程(S3)では、図2に示すように、略球形に成型された米飯(1)を複数個(例えば6個)まとめてトレイ(2)に載せた状態で袋(3)に収納してもよい。トレイ(2)は、米飯(1)の形状に応じた凹部を有してもよい。袋(3)は、例えば包装フィルムであってもよい。このように、米飯(1)を複数個まとめて包装することにより、包装工程を効率化できると共に、略球形に成型された米飯(1)をトレイ(2)に載せることにより、流通や保存を安定して行うことができる。
冷凍工程(S4)では、脱気包装した状態の米飯(1)を急速冷凍する。急速冷凍の方法は、特に限定されないが、例えば、庫内温度がマイナス30℃以下の急速凍結フリーザー(トンネルフリーザー)を用いて、冷風を吹き付けることによって急速冷凍を行ってもよい。
尚、本実施形態において、成型工程(S2)及び/又は包装工程(S3)は省略してもよい。また、包装工程(S3)に代えて、冷却・凍結時の水分蒸発を抑制するために、以下のような工程を実施してもよい。例えば、炊飯工程(S1)の後、米飯(1)を容器に充填し、その後、容器内の米飯(1)に水をまんべんなく噴霧した後、冷凍工程(S4)を実施してもよい。この場合、容器に蓋をしてから冷凍工程(S4)を実施してもよい。或いは、炊飯工程(S1)の後、米飯(1)を容器に充填し、その後、容器を開放したまま冷凍工程(S4)を実施した後、容器内の米飯(1)上にシート状の氷を載せて容器に蓋をしてもよい。
<実施形態の特徴>
本実施形態の冷凍米飯の製造方法は、米を炊飯する炊飯工程(S1)と、炊飯後の米である米飯(1)を急速冷凍する冷凍工程(S4)とを備え、炊飯前の米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下である。
本実施形態の冷凍米飯の製造方法によると、アミロース含量が18質量%以下の米を炊飯して冷凍するため、凍結に起因する米飯(1)の硬化を抑制することができる。また、アミロース含量が10質量%以上の米を炊飯して冷凍するため、炊飯後の強い粘りが、凍結及びその後の解凍を通じ、食べやすく低減される。このため、米飯(1)の美味しさを引き出すことができる。
本実施形態の冷凍米飯の製造方法において、炊飯工程(S1)と冷凍工程(S4)との間に、米飯(1)を脱気包装する包装工程(S3)をさらに備えてもよい。このようにすると、炊飯後の米飯(1)を急速冷凍する前に脱気包装するため、急速冷凍時に低温の冷風が吹き付けられても米飯(1)から水分が蒸発することを抑制できる。このため、冷凍後にも米飯(1)の保水率を維持できるので、米飯(1)の美味しさをさらに引き出すことができる。
本実施形態の冷凍米飯の製造方法において、炊飯工程(S1)と包装工程(S3)との間に、米飯(1)を略球形に成型する成型工程(S2)をさらに備えてもよい。このようにすると、米飯(1)を略球形に成型するため、冷凍された米飯(1)を電子レンジで加熱した際に、温度ムラの発生を抑えて効率的に加熱ができる。従って、喫食時の米飯(1)の美味しさをさらに向上させることができる。この場合、包装工程(S3)では、略球形に成型された米飯(1)を複数個まとめてトレイ(2)に載せた状態で包装してもよい。これにより、包装工程を効率化できると共に、略球形に成型された米飯(1)をトレイ(2)に載せることにより、流通や保存を安定して行うことができる。
本実施形態の冷凍米飯の製造方法において、米飯(1)の密度は、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下であってもよい。このようにすると、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
本実施形態の冷凍米飯の製造方法において、略球形に成型された米飯(1)の直径は、45mm以上55mm以下であってもよい。このようにすると、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
本実施形態の冷凍米飯の製造方法において、炊飯工程(S1)では、ファインバブル水を用いて米を炊飯してもよい。このようにすると、冷凍米飯の課題である硬さを和らげ、適度な粘りを生じさせることができる。
本実施形態の冷凍米飯は、炊飯後の米である米飯(1)が冷凍された冷凍米飯であって、炊飯前の米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下である。
本実施形態の冷凍米飯によると、アミロース含量が18質量%以下の米を用いるため、凍結に起因する米飯(1)の硬化を抑制することができる。また、アミロース含量が10質量%以上の米を用いるため、炊飯後の強い粘りが、凍結及びその後の解凍を通じ、食べやすく低減される。このため、米飯(1)の美味しさを引き出すことができる。
本実施形態の冷凍米飯において、米飯(1)が脱気包装された状態で冷凍されていてもよい。このようにすると、冷凍された米飯(1)の保水率を維持できるので、米飯(1)の美味しさをさらに引き出すことができる。
本実施形態の冷凍米飯において、米飯(1)が略球形に成型された状態で包装されていてもよい。このようにすると、冷凍された米飯(1)を電子レンジで加熱した際に、温度ムラの発生を抑えて効率的に加熱ができるので、喫食時の米飯(1)の美味しさをさらに向上させることができる。この場合、略球形に成型された米飯(1)が複数個まとめてトレイ(2)に載せられた状態で包装されていてもよい。これにより、包装を効率的に行うことができると共に、略球形に成型された米飯(1)をトレイ(2)に載せることにより、流通や保存を安定して行うことができる。
本実施形態の冷凍米飯において、米飯(1)の密度は、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下であってもよい。このようにすると、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
本実施形態の冷凍米飯において、略球形に成型された米飯(1)の直径は、45mm以上55mm以下であってもよい。このようにすると、喫食時の米飯(1)の食味を向上させることができる。
<実施例>
実施例では、原料米として、国内市場で入手可能なジャポニカ米6品種(以下、品種A、B、C、D、E、Fという)を用いた。アミロース含量の平均値は、品種Aが6.9%、品種Bが8.3%、品種Cが14.0%、品種Dが19.1%、品種Eが18.0%、品種Fが10.5%であった。米の炊飯には、パロマ製のガス炊き飯器PR-18EFを用い、生米重量を1000g、加水重量を1350g、浸漬時間を70分、炊飯時間を20分、蒸らし時間を30分とした。米飯の冷凍には、トンネルフリーザーを用い、庫内温度をマイナス35℃、上下からの冷風吹き付けで風速を10m/秒とした。冷凍米飯の解凍には、パナソニック製の電子レンジNE-FL221-Kを用い、出力を500W、解凍時間を重量に応じて40秒~140秒とした。
冷凍米飯(解凍後)の美味しさの評価には、図3に示す食味評価表を用いた。評価項目は、粘り、硬さ、香り、甘みの4項目であり、総合評価は、各項目の評価値(1~5)を平均したものである。
表1に、各原料米を炊飯した米飯を色々な大きさ(直径)、重量で略球形に成型して脱気包装した後に急速冷凍して得た冷凍米飯の食味評価の結果を示す。尚、表1において、食味評価の数値は、前述の総合評価の値を100点満点に換算した値である。また、「食味評価A」、「食味評価B」のA、Bは、それぞれ異なる評価者による評価であることを示す。また、「食味評価」は、各大きさについて「食味評価A」及び「食味評価B」の平均を示し、「平均評価」は、各原料米について全ての評価の平均を示す。
図4は、表1に示す結果から得た、原料米のアミロース値と食味評価との関係を示す。図4に示すように、原料米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下の範囲で、十分満足できる食味(60点以上)が得られた。
図5は、各原料米を炊飯した米飯のテンシプレッサー評価の結果を示す。テンシプレッサー評価には、タケトモ電機製のテンシプレッサーTENSIPRESSER Liteを用いた。評価項目は、硬さ、こし、付着、粘りの4項目であり、総合評価は、各項目の評価値(0~100)を平均したものである。図5では、総合評価と共に、冷凍有無別の「硬さ」の評価を示している。「硬さ」のテンシプレッサー評価については、50を上回るほど「硬い」ことを示し、逆に、50を下回るほど「やわらかい」ことを示す。尚、テンシプレッサー評価では、同じ検体について測定を3回行い、各回の測定値の平均値を評価値とした。
図5に示すように、原料米のアミロース含量が高くなるに従って、凍結後に硬さが上昇し、その結果、総合評価が低くなった。図5に示す結果から、原料米のアミロース含量は、10質量%以上15質量%以下であることがより好ましいと考えられる。
表2に、各原料米を炊飯した米飯を色々な大きさ(直径)、密度で略球形に成型して脱気包装した後に急速冷凍して得た冷凍米飯の食味評価の結果を示す。尚、表2において、食味評価の数値は、前述の総合評価の値を100点満点に換算した値である。また、「食味評価A」、「食味評価B」のA、Bは、それぞれ異なる評価者による評価であることを示す。
図6は、表2に示す結果から得た、米飯の密度と食味評価との関係を示す。図6に示すように、いずれの原料米についても、米飯の密度が1.2g/cm3 以下(好ましくは1.1g/cm3 以下)で、満足できる食味(50点以上)が得られた。また、米飯の密度が0.9g/cm3 を下回ると、食味が劣化すると共に、米飯の形状を球形に維持することが困難になった。尚、図6では、同じ原料米、同じ密度について複数の評価値が有る場合は、その平均値を示している。
図7は、表2に示す結果から得た、米飯の大きさと食味評価との関係を示す。図7に示すように、いずれの原料米についても、米飯の直径が40mm以上60mm以下(好ましくは45mm以上55mm以下)で、満足できる食味(50点以上)が得られた。尚、図7では、同じ原料米、同じ大きさについて複数の評価値が有る場合は、その平均値を示している。
<参考例>
参考例では、原料米として、前述の品種Dを用いた。米の炊飯、米飯の冷凍、冷凍米飯の解凍は、実施例と同様であるが、米の炊飯には、水道水、ファインバブル水(FB水)をそれぞれ用い、比較例として、冷凍無しの米飯も準備した。
米飯の美味しさの評価には、タケトモ電機製のテンシプレッサーTENSIPRESSER Liteを用いた。評価項目は、硬さ、こし、付着、粘りの4項目であり、総合評価は、各項目の評価値(0~100)を平均したものである。尚、テンシプレッサー評価では、同じ検体について測定を3回行い、各回の測定値の平均値を評価値とした。
図8に、炊飯にFB水、水道水をそれぞれ用いた場合の冷凍有無別の米飯のテンシプレッサー評価の結果を示す。図8に示すように、炊飯にFB水を用いた場合、冷凍米飯の総合評価は、冷凍無し米飯よりも高くなった。これは、図8に示すように、炊飯にFB水を用いることにより、冷凍米飯の課題である硬さが和らげられ、適度な粘りが生じたことが理由であると考えられる。
図8に示す結果は、アミロース含量の平均値が19.1%である品種Dについてのものであるが、アミロース含量が10質量%以上18質量%以下の原料米についても、FB水による同様の作用効果が得られると考えられる。
(その他の実施形態)
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態は、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に説明したように、本開示は、冷凍米飯、及びその製造方法について有用である。
1 米飯
2 トレイ
S1 炊飯工程
S2 成型工程
S3 包装工程
S4 冷凍工程

Claims (11)

  1. 冷凍米飯を製造する方法であって、
    米を炊飯する炊飯工程(S1)と、
    炊飯後の前記米である米飯(1)を急速冷凍する冷凍工程(S4)と
    を備え、
    炊飯前の前記米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下である
    冷凍米飯の製造方法。
  2. 請求項1の冷凍米飯の製造方法において、
    前記炊飯工程(S1)と前記冷凍工程(S4)との間に、前記米飯(1)を脱気包装する包装工程(S3)をさらに備える
    冷凍米飯の製造方法。
  3. 請求項2の冷凍米飯の製造方法において、
    前記炊飯工程(S1)と前記包装工程(S3)との間に、前記米飯(1)を略球形に成型する成型工程(S2)をさらに備える
    冷凍米飯の製造方法。
  4. 請求項3の冷凍米飯の製造方法において、
    前記米飯(1)の密度は、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下である
    冷凍米飯の製造方法。
  5. 請求項3又は4の冷凍米飯の製造方法において、
    略球形に成型された前記米飯(1)の直径は、45mm以上55mm以下である
    冷凍米飯の製造方法。
  6. 請求項1~3のいずれか1項の冷凍米飯の製造方法において、
    前記炊飯工程(S1)では、ファインバブル水を用いて前記米を炊飯する
    冷凍米飯の製造方法。
  7. 炊飯後の米である米飯(1)が冷凍された冷凍米飯であって、
    炊飯前の前記米のアミロース含量が10質量%以上18質量%以下である
    冷凍米飯。
  8. 請求項7の冷凍米飯において、
    前記米飯(1)が脱気包装された状態で冷凍されている
    冷凍米飯。
  9. 請求項8の冷凍米飯において、
    前記米飯(1)が略球形に成型された状態で包装されている
    冷凍米飯。
  10. 請求項9の冷凍米飯において、
    前記米飯(1)の密度は、0.9g/cm3 以上1.1g/cm3 以下である
    冷凍米飯。
  11. 請求項9又は10の冷凍米飯において、
    略球形に成型された前記米飯(1)の直径は、45mm以上55mm以下である
    冷凍米飯。
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