JP2023163998A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

車両用乗員保護装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023163998A
JP2023163998A JP2022075274A JP2022075274A JP2023163998A JP 2023163998 A JP2023163998 A JP 2023163998A JP 2022075274 A JP2022075274 A JP 2022075274A JP 2022075274 A JP2022075274 A JP 2022075274A JP 2023163998 A JP2023163998 A JP 2023163998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
cylinder
glove box
vehicle
lock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022075274A
Other languages
English (en)
Inventor
貴喜 井上
Takayoshi Inoue
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Subaru Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Subaru Corp filed Critical Subaru Corp
Priority to JP2022075274A priority Critical patent/JP2023163998A/ja
Publication of JP2023163998A publication Critical patent/JP2023163998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)

Abstract

【課題】前面衝突初期における下肢部に対する拘束を安定させる。【解決手段】ニーボルスター装置10では、前端部にマイクロガスジェネレータ44が設けられたシリンダ42を有している。シリンダ42には、第1ピストン46が収容され、第1ピストン46の後端部がグローブボックス20に回転可能に連結されている。シリンダ42には、第2ピストン48が収容され、第2ピストン48が、第1ピストン46に対して前側に離間して配置されている。車両Vの前面衝突時には、マイクロガスジェネレータ44によって発生するガスにより、第1ピストン46及び第2ピストン48が後方側へ移動して、第1ピストン46がグローブボックス20を後側へ押出す。これにより、助手席乗員72の下肢部72Aとグローブボックス20との間の空間をグローブボックス20によって埋めることができる。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用乗員保護装置に関するものである。
下記特許文献1に記載の車両用乗員保護装置では、膝保護装置のガスシリンダが、連通管を介して、エアバッグ装置のインフレータに接続されている。車両の前面衝突時には、インフレータからガスシリンダにガスを供給して、ガスシリンダからロッドを車両後側へ伸張させると共に、ロッドをグローブボックスに当接させる。これにより、車両の前面衝突時に、車両前側へ移動する助手席乗員の下肢部を、ロッドによって支持されたグローブボックスによって受け止めることができる。
特開2007-168524号公報
ところで、車両では、グローブボックスと助手席乗員の下肢部との間の前後距離を長く設定することで、助手席乗員の下肢部の前方における空間を広くすることができる。これにより、例えば、助手席乗員に対する快適性を向上することができる。しかしながら、グローブボックスと助手席乗員の下肢部との間の前後距離を長く設定すると、車両の前面衝突時に、車両前側へ移動する助手席乗員の下肢部をグローブボックスによって早期に拘束することができなくなる。このため、前面衝突初期における下肢部に対する拘束が不安定になる可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮して、前面衝突初期における下肢部に対する拘束を安定化させることができる車両用乗員保護装置を提供することを目的とする。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、助手席乗員の下肢部の車両前側に配置され、下端部が車幅方向を軸方向としてインストルメントパネルに開閉可能に設けられたグローブボックスと、前記グローブボックスに連結された押出機構と、を備え、前記押出機構は、シリンダと、前記シリンダの一端部から前記シリンダの内部にガスを供給するガス発生装置と、一端部が前記シリンダの内部に収容され、他端部が前記シリンダの他端部から突出して前記グローブボックスに回転可能に連結された第1ピストンと、前記シリンダの内部に収容され、前記第1ピストンに対して前記シリンダの一端側に離間して配置された第2ピストンと、を含んで構成されており、車両の前面衝突時には、前記ガス発生装置により発生するガスによって、前記第1ピストン及び前記第2ピストンが車両後方側へ移動することで、前記第1ピストンが前記グローブボックスを車両後側へ押出す車両用乗員保護装置である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態によれば、前面衝突初期における下肢部に対する拘束を安定化させることができる。
本実施形態に係るニーボルスター装置が適用された車両のインストルメントパネルの左部を模式的に示す後側から見た後面図である。 本実施形態に係るニーボルスター装置が適用された車両のキャビンの前部における左側部を模式的に示す左側から見た側面図である。 図2に示されるニーボルスター装置の周辺を拡大して示す側面図である。 図3に示されるニーボルスター装置における押出機構の動作を説明するための説明図である。 図3に示されるニーボルスター装置の作動後の状態を示す側面図である。
以下、図面を用いて、本実施形態に係る車両用乗員保護装置としてのニーボルスター装置10について説明する。なお、図面に適宜示される矢印UPは、ニーボルスター装置10が適用された車両(自動車)Vの車両上側を示し、矢印FRは車両前側を示し、矢印LHは車両左側(車幅方向一方側)を示している。以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、車両上下方向、車両前後方向、車両左右方向を示すものとする。
図1~図3に示されるように、ニーボルスター装置10は、車両Vのキャビンにおける前部の左部に配置された助手席シート70に着座する助手席乗員72の下肢部72Aを保護する装置として構成されている。ニーボルスター装置10は、グローブボックス20と、左右一対の押出機構40と、ロック解除機構60と、を含んで構成されている。
(グローブボックス20について)
グローブボックス20は、上側へ開放された略箱形状に形成されて、インストルメントパネル74における左部の下部に形成された開口部74A内に開閉可能に配置されている。詳しくは、グローブボックス20は、助手席乗員72の下肢部72Aの前側に離間して配置されている。グローブボックス20は、グローブボックス20の後壁を構成する蓋部22と、ボックス本体24と、を含んで構成されている。蓋部22は、側面視で、上側へ向かうに従い後側へ傾斜している。ボックス本体24は、上側へ開放された略箱形状に形成され、蓋部22の前側に配置されると共に、蓋部22に連結されている。ボックス本体24の幅寸法(左右方向の寸法)は、蓋部22の左右方向の寸法よりも小さく設定されている。すなわち、蓋部22の左右方向両端部が、ボックス本体24に対して左右方向外側へ突出している。ボックス本体24の下端部には、左右方向を軸方向とする連結軸24Aが設けられており、連結軸24Aは、インストルメントパネル74の下端部に回転可能に連結されている。具体的には、グローブボックス20が、閉位置(図2において実線にて示される位置)と、閉位置から後側へ回転した開位置(図2において2点鎖線にて示される位置)と、の間を回転可能に構成されている。
グローブボックス20の蓋部22の上端部には、ロック機構30が設けられている。ロック機構30は、操作レバー32と、ロック機構部34と、を含んで構成されている。操作レバー32は、左右方向を軸方向としてグローブボックス20の蓋部22の上端部に回転可能に設けられると共に、蓋部22から後側へ操作可能に露出している。ロック機構部34は、操作レバー32の前側に設けられている。ロック機構部34は、インストルメントパネル74に設けられたストライカ76に係合可能に構成されたロックレバー34Aを有しており、ロックレバー34Aがストライカ76に係合することで、閉位置のグローブボックス20をロック機構30によってロックするようになっている。ロックレバー34Aは、操作レバー32の操作に連動して上下方向に移動可能に構成されており、ロックレバー34Aが下側へ移動することで、ロックレバー34Aのストライカ76への係合が解除されて、ロック機構30に対する閉位置のグローブボックス20に対するロック機構30のロックが解除される。なお、ロックレバー34Aは、図示しない付勢バネによって上側へ付勢されており、グローブボックス20の開位置から閉位置への回転時には、ロックレバー34Aが、ストライカ76によって押圧され、付勢バネの付勢力に抗して一旦下側へ下降し、その後、付勢バネの付勢力によって上昇することで、ロックレバー34Aがストライカ76に係合するようになっている。
(押出機構40について)
図4にも示されるように、左右一対の押出機構40は、グローブボックス20のボックス本体24の左右方向外側に設けられており、グローブボックス20とインストルメントパネル74とを連結している。押出機構40は、シリンダ42と、ガス発生装置としてのマイクロガスジェネレータ44と、第1ピストン46と、第2ピストン48と、を含んで構成されている。
(シリンダ42について)
シリンダ42は、前後方向を軸方向とする円筒状に形成されている。シリンダ42の外周部には、軸方向中間部において、シリンダ固定部42Aが設けられている。シリンダ固定部42Aは、左右方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、シリンダ42から下方側へ突出している。また、インストルメントパネル74に固定され且つ左右方向を軸方向とする連結ピン78が、シリンダ固定部42Aに挿入されており、連結ピン78によってシリンダ固定部42Aが回転可能に支持されている。これにより、シリンダ42が、左右方向を軸方向としてインストルメントパネル74に回転可能に連結されている。
(マイクロガスジェネレータ44について)
マイクロガスジェネレータ44は、シリンダ42と同軸上に配置された略円柱状に形成され、シリンダ42の前端部(一端部)に嵌入されて、シリンダ42の前端部を閉塞している。マイクロガスジェネレータ44は、衝突ECU50(広義には、衝突判定部として把握される要素であり、図3参照)に電気的に接続されている。そして、車両Vの前面衝突時には、衝突ECU50によってマイクロガスジェネレータ44が作動して、マイクロガスジェネレータ44によって発生するガスが、シリンダ42の前端部からシリンダ42内に供給される。
衝突ECU50には、衝突センサ52(図3参照)が電気的に接続されている。衝突センサ52は、車両Vのウインドシールドガラス等に設けられたステレオカメラや、車両Vの前端部に設けられたレーダ装置等によって構成されている。衝突ECU50は、衝突センサ52からの情報に基づいて、車両Vに対する前面衝突を検知又は予測し、前面衝突を検知又は予測すると、マイクロガスジェネレータ44を作動させるようになっている。すなわち、車両Vの前面衝突時とは、衝突ECU50が、車両Vの前面衝突を予測した場合を含んでいる。
(第1ピストン46について)
第1ピストン46は、シリンダ42の軸方向に沿って延在されている。第1ピストン46の前端部(一端部)は、シリンダ42内に相対移動可能に収容されており、第1ピストン46の後端部(他端部)は、シリンダ42から後側へ突出している(図3に示される位置であり、この第1ピストン46の位置を格納位置と称する)。また、ボックス本体24の側壁に固定され且つ左右方向を軸方向とするピストンピン80によって、第1ピストン46の後端部が回転可能に支持されている。これにより、第1ピストン46の後端部が、左右方向を軸方向として、グローブボックス20に回転可能に連結されている。第1ピストン46の前端部には、図示しないシール部材が設けられており、当該シール部材によって、第1ピストン46の前端部とシリンダ42との間がシールされている。そして、シリンダ42内における第1ピストン46の前端部よりも後側の空間が、第1空間42Bとして構成されている。
(第2ピストン48について)
第2ピストン48は、シリンダ42の軸方向に沿って延在されており、第2ピストン48の全体が、シリンダ42内に相対移動可能に収容されている。具体的には、第2ピストン48は、第1ピストン46に対して前側(シリンダ42の軸方向一方側)に離間して配置されている。第2ピストン48の前端部(一端部)及び後端部(他端部)には、図示しないシール部材が設けられており、当該シール部材によって、第2ピストン48の前端部及び後端部とシリンダ42との間がシールされている。そして、シリンダ42内における第1ピストン46と第2ピストン48との間の空間が、第2空間42Cとして構成されている。
そして、押出機構40の作動時には、マイクロガスジェネレータ44によって発生されたガスがシリンダ42の前端部内に供給されて、シリンダ42内に供給されたガスの圧力によって、第2ピストン48が後方側へ移動する(図4の(1)の状態から(3)の状態に遷移する)。また、第2ピストン48の後方側への移動により、シリンダ42の第2空間42Cの内圧が上昇することで、第1ピストン46が格納位置からシリンダ42の軸方向に沿って後方側へ移動して、グローブボックス20が開位置に回転するようになっている(図5に示される位置であり、この第1ピストン46の位置を押出位置と称する)。
また、前述したシリンダ42の中間部には、連通孔42D(図4参照)が貫通形成されており、連通孔42Dによって、第2空間42Cとシリンダ42の外部とが連通されている(図4の(1)の状態を参照)。これにより、押出機構40の非作動状態では、グローブボックス20の開閉時に、第1ピストン46が格納位置と押出位置との間を第2ピストン48に対して相対移動しても、第2空間42Cの内圧が上昇することを連通孔42Dによって抑制できる構成になっている。そして、押出機構40の作動時には、第2ピストン48の後端部が連通孔42Dを通過することで(図4の(2)の状態を参照)、第2空間42Cが気密状態になり、第2空間42Cの内圧が上昇するようになっている。
また、シリンダ42の外周部の後端部には、後述するロック解除機構60の接続管66と接続される接続部42Eが形成されている。接続部42Eは、シリンダ42の径方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、シリンダ42から径方向外側へ突出している。また、第1ピストン46の前端部は、接続部42Eよりも前側に配置されている。
(ロック解除機構60について)
図1及び図3に示されるように、ロック解除機構60は、支持パイプ62と、解除ピストン64と、左右一対の接続管66と、を含んで構成されている。
支持パイプ62は、インストルメントパネル74の内部において、グローブボックス20のロック機構30の上側に設けられており、インストルメントパネル74に固定されている。支持パイプ62は、後側から見て、略T字形パイプ状に形成されている。具体的には、支持パイプ62は、上下方向に延在されたアウトレット部62Aと、アウトレット部62Aの上端部から左右方向外側へ延出された左右一対のインレット部62Bと、を含んで構成されている。
解除ピストン64は、支持パイプ62のアウトレット部62Aの軸方向に沿って延在されている。解除ピストン64の上端部(一端部)は、アウトレット部62A内に相対移動可能に挿入されており、解除ピストン64の下端部(他端部)がアウトレット部62Aから下側へ突出している。
接続管66は、支持パイプ62の左右方向外側において、左右方向に延在されている。そして、接続管66の一端部が、前述した押出機構40におけるシリンダ42の接続部42Eに接続され、接続管66の他端部が、支持パイプ62のインレット部62Bに接続されている。これにより、支持パイプ62の内部とシリンダ42の第1空間42B内とが接続管66によって連通されている。そして、押出機構40の作動時には、シリンダ42の第2空間42C内の圧力上昇により、第1ピストン46が後側へ押圧され、第1空間42B内及び支持パイプ62内の圧力が上昇することで、解除ピストン64が下降するように構成されている。また、解除ピストン64の下降時には、解除ピストン64がロック機構30のロックレバー34Aを下側へ押圧して、ロック機構30のグローブボックス20に対するロックを解除する構成になっている。
(作用効果)
次に、本実施の形態の作用及び効果を説明する。
上記のように構成されたニーボルスター装置10の非作動状態では、押出機構40の第1ピストン46が格納位置に配置され(図4の(1)の状態を参照)、グローブボックス20が閉位置に保持されている。衝突ECU50が、衝突センサ52からの信号に基づいて車両Vへの前面衝突を検知又は予測すると、衝突ECU50によってマイクロガスジェネレータ44が作動する。これにより、マイクロガスジェネレータ44により発生したガスが、シリンダ42の前端部内に供給される。このため、シリンダ42の前端部内のガス圧によって第2ピストン48が後方側へ押し出されて、第2ピストン48の後端部が連通孔42Dを通過する(図4の(2)の状態を参照)。よって、第1ピストン46と第2ピストン48との間の第2空間42Cが気密状態になる。
第2空間42Cの気密状態後では、第2ピストン48は、シリンダ42の前端部内のガス圧によって後側へ押圧されるため、第2空間42C内の圧力が上昇する。さらに、第1ピストン46は、第2空間42Cの圧力上昇によって後側へ押圧されるため、第1空間42B内の圧力が上昇する。これにより、接続管66によって第1空間42Bに連通された支持パイプ62内の圧力も上昇して、支持パイプ62のアウトレット部62Aに収容された解除ピストン64が下降する。このため、解除ピストン64がロックレバー34Aを下側へ押圧して、ロック機構30のグローブボックス20に対するロック状態が解除される。その結果、グローブボックス20の閉位置から開位置への回転が許可された状態になる。
また、このときには、シリンダ42における第2空間42C内の圧力上昇によって、第1ピストン46が、格納位置から後側へ押出されて、押出位置に配置される(図4の(3)の状態を参照)。これにより、グローブボックス20が、閉位置から後側へ回転して、開位置に配置される(図5参照)。その結果、車両Vの前面衝突時において、助手席乗員72の下肢部72Aとグローブボックス20との間の空間をグローブボックス20によって埋めて、前方側へ移動する助手席乗員72の下肢部72Aをグローブボックス20の蓋部22によって受け止めて拘束する。
以上、説明したように、ニーボルスター装置10では、押出機構40が、グローブボックス20に連結されている。押出機構40は、前端部にマイクロガスジェネレータ44が設けられたシリンダ42を有している。また、シリンダ42には、第1ピストン46が収容されており、第1ピストン46の後端部が、シリンダ42から後側へ突出して、グローブボックス20に回転可能に連結されている。さらに、シリンダ42には、第2ピストン48が収容され、第2ピストン48は、第1ピストン46に対して前側に離間して配置されている。そして、車両Vの前面衝突時には、マイクロガスジェネレータ44によって発生するガスによって、第1ピストン46及び第2ピストン48が後方側へ移動することで、第1ピストン46がグローブボックス20を後側へ押出す。これにより、上述したように、助手席乗員72の下肢部72Aとグローブボックス20との間の空間をグローブボックス20によって埋めることができる。したがって、車両Vの前面衝突時に、前側へ移動する助手席乗員72の下肢部72Aをグローブボックス20によって早期に拘束することができる。以上により、本実施形態のニーボルスター装置10によれば、前面衝突初期における助手席乗員72の下肢部72Aに対する拘束を安定化させることができる。
しかも、シリンダ42には、第1ピストン46の一部及び第2ピストン48が収容されており、第2ピストン48が第1ピストン46に対してシリンダ42の前端側に離間して配置されている。そして、押出機構40の作動時には、シリンダ42における第1ピストン46と第2ピストン48との間の第2空間42Cが気密状態にされて、第2空間42Cに所定の内圧が付与される。これにより、助手席乗員72の下肢部72Aをグローブボックス20によって受け止めるときのグローブボックス20に入力された衝撃エネルギを、第2空間42Cの内圧によって吸収することができる。よって、ニーボルスター装置10をエネルギ吸収部材として機能させることができる。したがって、助手席乗員72の下肢部72Aに対する傷害値を低くすることができる。
また、シリンダ42には、連通孔42Dが形成されており、シリンダ42の第2空間42Cとシリンダ42の外部とが、連通孔42Dによって連通されている。これにより、押出機構40の非作動状態において、第1ピストン46が格納位置と押出位置との間を移動しても、第2空間42Cの圧力上昇を抑制することができる。このため、グローブボックス20の通常使用時におけるグローブボックス20の開閉動作を阻害することなく、押出機構40をグローブボックス20に連結することができる。
また、ニーボルスター装置10は、ロック解除機構60を有している。ロック解除機構60は、支持パイプ62に移動可能に収容された解除ピストン64と、支持パイプ62とシリンダ42の第1空間42Bと、を接続する接続管66と、を含んで構成されている。これにより、第1空間42Bの内圧上昇に応じて、解除ピストン64を作動させて、ロック機構30のグローブボックス20に対するロックを解除することができる。また、グローブボックス20に対するロック解除に連動して、押出機構40の第1ピストン46を作動させて、グローブボックス20を閉位置から開位置へ回転させることができる。さらに、ニーボルスター装置10において、マイクロガスジェネレータ44を、押出機構40及びロック解除機構60を駆動させるための共通の駆動源とすることができる。したがって、ニーボルスター装置10の部品点数の削減に寄与することができる。
なお、本実施の形態では、マイクロガスジェネレータ44を、押出機構40及びロック解除機構60を駆動させるための共通の駆動源として構成しているが、押出機構40及びロック解除機構60を駆動させるための駆動源としては、これに限らない。例えば、図示は省略するが、前面衝突時に助手席乗員72の上体を拘束するための助手席用エアバッグ装置のインフレータを、押出機構40及びロック解除機構60を駆動させるための共通の駆動源として構成してもよい。この場合には、助手席用エアバッグ装置が、インストルメントパネル74の裏面側に配置されており、助手席用エアバッグ装置のインフレータを、連結管等によって、押出機構40のシリンダ42の前端部に連結する。これにより、前面衝突時に作動する助手席用エアバッグ装置のインフレータから、シリンダ42にガスが供給されることで、ニーボルスター装置10を作動させることができる。また、この場合は、助手席用エアバッグ装置及びニーボルスター装置10を同時に作動させて、前側へ移動する助手席乗員72の上体及び下肢部72Aを拘束することができる。
また、本実施の形態では、ロック解除機構60が、支持パイプ62と、解除ピストン64と、接続管66と、を含んで構成されており、支持パイプ62の内圧上昇に応じて、解除ピストン64が作動する構成になっているが、ロック解除機構60の構成はこれに限らない。例えば、ロック解除機構60をソレノイド等のアクチュエータとして構成してもよい。この場合は、衝突ECU50の制御によってアクチュエータを作動させて、アクチュエータのロッドによってロック機構30を押圧して、ロック機構30のロックを解除してもよい。
また、本実施の形態では、第1ピストン46の後端部が、グローブボックス20に回転可能に連結されて、ニーボルスター装置10の作動時に、第1ピストン46によってグローブボックス20を押出すが、グローブボックス20を押出す構成はこれに限らない。例えば、第1ピストン46の後端部を、グローブボックス20に回転可能に連結させずに、グローブボックス20の蓋部22の後側に隣接して配置してもよい。この場合でも、ニーボルスター装置10の作動時に、第1ピストン46が押出位置へ変位することで、第1ピストン46が蓋部22を後側へ押圧して、グローブボックス20を開位置へ回転させることができる。
10 ニーボルスター装置(車両用乗員保護装置)
20 グローブボックス
30 ロック機構
40 押出機構
42 シリンダ
42D 連通孔
42E 接続部
44 マイクロガスジェネレータ(ガス発生装置)
46 第1ピストン
48 第2ピストン
60 ロック解除機構
62 支持パイプ
64 解除ピストン
66 接続管
72 助手席乗員
72A 下肢部
74 インストルメントパネル

Claims (3)

  1. 助手席乗員の下肢部の車両前側に配置され、下端部が車幅方向を軸方向としてインストルメントパネルに開閉可能に設けられたグローブボックスと、
    前記グローブボックスに連結された押出機構と、
    を備え、
    前記押出機構は、
    シリンダと、
    前記シリンダの一端部から前記シリンダの内部にガスを供給するガス発生装置と、
    一端部が前記シリンダの内部に収容され、他端部が前記シリンダの他端部から突出して前記グローブボックスに回転可能に連結された第1ピストンと、
    前記シリンダの内部に収容され、前記第1ピストンに対して前記シリンダの一端側に離間して配置された第2ピストンと、
    を含んで構成されており、
    車両の前面衝突時には、前記ガス発生装置により発生するガスによって、前記第1ピストン及び前記第2ピストンが車両後方側へ移動することで、前記第1ピストンが前記グローブボックスを車両後側へ押出す車両用乗員保護装置。
  2. 前記シリンダには、前記シリンダの内部と外部とを連通する連通孔が形成されており、前記連通孔が前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に配置されている請求項1に記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記グローブボックスには、閉状態の前記グローブボックスをロックするロック機構が設けられ、前記インストルメントパネルは、作動することで前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構が設けられており、
    前記ロック解除機構は、
    支持パイプと、
    前記支持パイプに移動可能に収容され、前記支持パイプの内部の圧力が上昇することで移動し前記ロック機構を押圧して前記ロック機構のロックを解除する解除ピストンと、
    前記支持パイプと前記シリンダとを接続する接続管と、
    を含んで構成されており、
    前記シリンダにおける前記接続管との接続部が、前記第1ピストンの一端部よりも前記シリンダの他端側に位置している請求項1又は請求項2に記載の車両用乗員保護装置。
JP2022075274A 2022-04-28 2022-04-28 車両用乗員保護装置 Pending JP2023163998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022075274A JP2023163998A (ja) 2022-04-28 2022-04-28 車両用乗員保護装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022075274A JP2023163998A (ja) 2022-04-28 2022-04-28 車両用乗員保護装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023163998A true JP2023163998A (ja) 2023-11-10

Family

ID=88651670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022075274A Pending JP2023163998A (ja) 2022-04-28 2022-04-28 車両用乗員保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023163998A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090223360A1 (en) Actuator
JP2004203379A (ja) 衝突時における自動車のボンネットを持上げるための安全装置
US20030227159A1 (en) Safety steering column, motor vehicle with a safety system and safety method
JP2009138875A (ja) アクチュエータ
WO2009113365A1 (ja) コラム付けニーエアバッグ装置
DE102008048726A1 (de) Knieschutzairbagvorrichtung
JP6136871B2 (ja) 歩行者保護デバイスの制御装置
JP2009166774A (ja) 車両用乗員拘束装置
JP3864686B2 (ja) 車両用フードロック装置
JPH11263191A (ja) 自動車のフード跳ね上げ装置
JP2010120411A (ja) 乗員保護装置
JP2023163998A (ja) 車両用乗員保護装置
JP2005022596A (ja) 乗員保護機能付シート
JP4083653B2 (ja) アクティブニーボルスター
JP4822102B2 (ja) 車両の衝撃吸収構造
JP5556198B2 (ja) 車両用ヒンジ装置及び車両
JP4136876B2 (ja) アクティブニーボルスター
JP2023163999A (ja) 車両用乗員保護装置
JP4285189B2 (ja) 車両の扉開閉装置
JP5803841B2 (ja) 車両用繰出装置
JP2006151245A (ja) 車両の乗員膝部拘束装置および乗員膝部拘束方法
JP5045204B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
JP4185881B2 (ja) アクティブニーボルスター
JP5223251B2 (ja) 車両の乗員保護装置
JP4030434B2 (ja) 車両用乗員保護装置