JP4185881B2 - アクティブニーボルスター - Google Patents

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Description

本発明はアクティブニーボルスターに係り、特に、自動車等の車両に搭載されるアクティブニーボルスターに関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるアクティブニーボルスターにおいては、乗員の下肢を拘束する膝保護装置の保持片がパイプ状の案内部の中を移動可能となっており、膝保護装置がシートに着座した乗員の膝に当接すると、保持片の軸方向に対してずれた角度で衝撃荷重が加わり、案内部と保持片にそれぞれ設けられた拘束歯が案内部と保持片との間に配設され容易に変形可能な材料からなる管を変形させ係合することで、保持片を膝拘束位置に保持する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2528403号公報
しかしながら、前記特許文献1の構成におけるアクティブニーボルスターでは、案内部と保持片との間に管を配置するため三重構造となると共に、管を変形させるために案内部の肉厚と保持片の肉厚を大きくし強度を上げなければならない。このため、アクティブニーボルスターの重量が増加する。また、膝保護装置が乗員の膝に当接し荷重を受けると、直ちに、案内部と保持片に設けられた拘束歯が管を挟んで係合する。この結果、乗員の膝に大きな荷重が加わるため、衝突エネルギの吸収性能が低下する。
本発明は上記事実を考慮し、軽量化が可能であると共に、衝突エネルギの吸収性能を向上できるアクティブニーボルスターを得ることが目的である。
請求項1記載の本発明のアクティブニーボルスターは、端部に膝保護装置が支持された内筒と、
車体に固定され、後端部が前記内筒を移動可能に支持し、端部に前記内筒を移動させるための作動装置が連結されると共に前記内筒に比べて板厚が薄い外筒と、
前記内筒の前端部の近傍に一体に形成され、外周側に拡径された凸部と、
前記内筒における前記凸部の車体前方側に一体に形成され、前記外筒との間の隙間を前記内筒の軸方向に沿って車体後方側に向かって徐々に狭くした傾斜部と、
前記傾斜部に対応する前記内筒と前記外筒との間の隙間に配設され、前記内筒が車体後方から車体前方へ所定値以上の荷重を受けた場合に、前記外筒を変形させるボールと、
を有することを特徴とする。
従って、アクティブニーボルスターを、端部に膝保護装置が支持された内筒と、車体に固定され、後端部が内筒を移動可能に支持し、端部に内筒を移動させるための作動装置が連結された外筒との2重構造にできます。また、内筒の前端部の近傍に外周側に拡径された凸部が内筒に一体に形成されており、外筒との間の隙間を内筒の軸方向に沿って車体後方側に向かって徐々に狭くした傾斜部が凸部の車体前方側に内筒に一体に形成されている。このため、軽量化が可能であると共に、作動装置によって外筒に対して内筒が相対移動し、内筒の端部に支持された膝保護装置が乗員の膝を拘束した状態において、乗員の膝からの入力荷重によって、内筒が車体後方から車体前方へ所定値以上の荷重を受けた場合には、傾斜部に対応する内筒と外筒との間の隙間に配設されたボールが、内筒に比べて板厚が薄い外筒を徐々に変形させる。この結果、内筒と外筒との相対移動を徐々に止めることができる。このため、衝突エネルギの吸収性能を向上できる。
請求項1記載の本発明のアクティブニーボルスターは、端部に膝保護装置が支持された内筒と、車体に固定され、後端部が内筒を移動可能に支持し、端部に内筒を移動させるための作動装置が連結されると共に内筒に比べて板厚が薄い外筒と、内筒の前端部の近傍に一体に形成され、外周側に拡径された凸部と、内筒における凸部の車体前方側に一体に形成され、外筒との間の隙間を内筒の軸方向に沿って車体後方側に向かって徐々に狭くした傾斜部と、傾斜部に対応する内筒と外筒との間の隙間に配設され、内筒が車体後方から車体前方へ所定値以上の荷重を受けた場合に、外筒を変形させるボールと、を有するため、軽量化が可能であると共に、衝突エネルギの吸収性能を向上できるという優れた効果を有する。
本発明におけるアクティブニーボルスターの第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を示す。
図6に示される如く、本実施形態では、車体10の減速度を検知し車体10の衝突を検出する衝突検出手段としての加速度センサ12を備えている。また、加速度センサ12は左右のフロントサイドメンバにそれぞれ配設されており、加速度センサ12はマイクロコンピュータを備えた制御手段としての制御回路14に接続されている。
車体10のインストルメントパネル18には、運転席及び助手席である左右のフロントシート20の前方となる部位に、それぞれアクティブニーボルスター(下肢拘束手段)24が配設されており、アクティブニーボルスター24は、フロントシート20に着座した乗員28の左右の下肢(特に、膝)28Aに対向してそれぞれ左右一対配設されている。
また、左右一対のアクティブニーボルスター24は、フロントシート20に着座した乗員28の左右の各下肢28Aを車体前方から拘束する膝保護装置としての下肢拘束部30と、下肢拘束部30を乗員28の下肢28A側の下肢拘束位置へ移動するためのアクチュエータ32とで構成されている。
図5に示される如く、アクティブニーボルスター24の下肢拘束部30には、車体後方側の拘束位置(図6の二点鎖線の位置)において、乗員28の下肢(特に、膝)28Aと当接すると共に、格納位置(図5及び図6の実線の位置)において、インストルメントパネル18の一般面18Aの一部を構成するようになっている。また、下肢拘束部30には、乗員28の下肢(特に、膝)28Aと当接する矩形状のパネル30Aと、パネル30Aの反拘束面(車体前方側面)に配設された基板30Bとで構成されている。
図1に示される如く、車体のインパネリインフォースメント33には、リインフォースメントブラケット34が固定されており、リインフォースメントブラケット34の取付部34Aは、車体前方上側から車体後方下側に向かう傾斜部となっている。また、リインフォースメントブラケット34の取付部34Aには、複数のスタッドボルト36が配設されており、これらのスタッドボルト36が、アクチュエータ32に固定されたレッグブラケット38の取付孔40を貫通している。なお、スタッドボルト36には、ナット42が締結されており、スタッドボルト36とナット42によってレッグブラケット38がリインフォースメントブラケット34に固定されている。また、レッグブラケット38には、補強用のビード38Aが形成されている。
アクチュエータ32は、外筒46と内筒48とを備えた二重のパイプ構造となっており、外筒46の外周部にレッグブラケット38が固定されている。また、内筒48の一方の端部である後端部48Aには、下肢拘束部30がブラケット50によって固定されており、内筒48の他方の端部である前端部48Bには、ピストンキャップ52が配設されている。なお、ピストンキャップ52の外周部に形成した溝52Aには、Oリング54が配設されており、外筒46とピストンキャップ52との隙間をシールしている。
外筒46の一方の端部である後端部46Aは縮径されており、内筒48を車体前後方向(図1の矢印A方向と矢印B方向)へ移動可能に支持している。また、外筒46の他方の端部である前端部46Bはシリンダキャップ56によって閉塞されており、シリンダキャップ56には、コネクトパイプ58の一方の端部58Aが貫通している。なお、コネクトパイプ58における端部58Aの先端部は、ピストンキャップ52に達している。
コネクトパイプ58の他方の端部58Bは、作動装置としての周知のインフレータ60に連結されており、インフレータ60は制御回路14に電気的に接続されている。
図5に示される如く、本実施形態では、一つのインフレータ60から左右のアクチュエータ32にガスを供給するようになっており、インフレータ60に左右のコネクトパイプ58が連結されている。
なお、インフレータ60は、制御回路14(図5参照)に電気的に接続されたスクイブにより作動するようになっており、インフレータ60から発生したガスが左右のコネクトパイプ58を介して左右のアクチュエータ32の外筒46内に放出されると、このガス圧によって、外筒46の軸芯に配設された内筒48が車体後方となる乗員方向(図5の矢印A方向)へ直線移動するようになっている。
図1に示される如く、内筒48の前端部48Bの近傍には、外周側に拡径された凸部48Cが形成されており、凸部48Cとピストンキャップ52との間には、内筒48の外周部に巻着されたコイルスプリング61が配設されている。
図3に示される如く、内筒48の凸部48Cの車体前方側には、傾斜部48Dが形成されており、傾斜部48Dは内筒48と外筒46との間の隙間62を内筒48の軸線48E方向に沿って車体前方側から車体後方側へ向かって徐々に狭くしている。
また、内筒48と外筒46との間の隙間62内には、鋼球等からなる複数のボール64が配設されており、ボール64とコイルスプリング61との間にはリテーナ66が配設されている。
従って、ボール64はリテーナ66を介して付勢手段としてのコイルスプリング61によって傾斜部48Dに押圧されており、遊ばないようになっている。
なお、内筒48の板厚M1は外筒46の板厚M2に比べて厚くなっており、外筒46は内筒48に比べて変形し易くなっている。また、熱処理等によって、内筒48の傾斜部48Dの強度を、外筒46の強度より高くすることで、外筒46を内筒48に比べて変形し易くしても良い。
図4に示される如く、リテーナ66は金属、ゴム等で構成されたリング形状となっており、車体後方側面66Aには、車体後方へ向って壁部66Bが形成されている。この壁部66Bには、周方向に沿って所定の間隔で半円状の凹部66Cが形成されており、これらの凹部66C内にそれぞれ一つのボール64が保持されている。
従って、図3に示される如く、内筒48が外筒46に対して車体後方へ移動した場合には、内筒48の凸部48Cが、縮径された外筒46の後端部46Aに当接し、停止すると共に、コイルスプリング61の付勢力によって、ボール64がリテーナ66とともに車体後方へ移動し、内筒48の傾斜部48Dと外筒46との間の隙間内に保持されるようになっている。
また、内筒48が移動方向と逆方向となる車体前方(図3の矢印B方向)へ所定値以上の荷重を受けた場合には、複数のボール64が傾斜部48Dによって外周方向(図3の矢印C方向)へ徐々に押出され、内筒48に比べ強度が弱い外筒46に圧痕が形成され、外筒46が徐々に拡径することで、多くの衝突エネルギを吸収できるようになっている。
なお、本実施形態では、図6に示される如く、インストルメントパネル18の上部18B及びステアリングホイール68に、助手席用及び運転席用のエアバッグ装置が配設されており、これらのエアバッグ装置のエアバッグ袋体70(図6では運転席用のエアバッグのみを示す)をフロントシート20に着座した乗員28の上半身28Bに向って膨張展開させるようになっている。また、図6の符号72はシートベルトを示している。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、アクティブニーボルスター24の左右のアクチュエータ32を、後端部48Aに下肢拘束部30が支持された内筒48と、車体のインパネリインフォースメント33に固定され、後端部46Aは内筒48を移動可能に支持し、前端部46Bに内筒48を移動するインフレータ60が連結された外筒46との2重構造にできるため、軽量化が可能となる。
また、車体10が衝突した際に、制御回路14は、先ず、左右のフロントサイドメンバにそれぞれ配設された加速度センサ12からの入力信号に基づいて、車体10が衝突したか否かを判定する。
車体10が衝突したと判定した場合には、制御回路14はアクティブニーボルスター24のインフレータ60を作動する。この結果、インフレータ60から発生したガスが左右のコネクトパイプ58を介して左右のアクチュエータ32の外筒46内に放出されると、外筒46の軸芯に配設された内筒48が乗員方向(図1の矢印A方向)へ直線移動する。
この結果、左右の内筒48の後端部48Aに固定された各下肢拘束部30が乗員方向(図2の矢印A方向)へ直線移動し、図6に二点鎖線で示すように、左右の下肢拘束部30が、フロントシート20に着座した乗員28の左右の下肢28Aに車体前方から当接する。このため、左右の下肢拘束部30によって、乗員28の左右の下肢28Aを車体前方から拘束できる。
また、内筒48が外筒46に対して車体後方へ移動した場合には、図3に示される如く、内筒48の凸部48Cが、縮径された外筒46の後端部46Aに当接し、停止すると共に、コイルスプリング61の付勢力によって、ボール64がリテーナ66とともに車体後方へ移動し、内筒48の傾斜部48Dと外筒46との間の隙間内に保持される。
この結果、左右の下肢拘束部30が乗員28の左右の各下肢28Aに押圧され、内筒48が、下肢拘束部30を介して下肢28Aから車体前方(図3の矢印B方向)へ向かって所定値以上の荷重を受けた場合には、複数のボール64が傾斜部48Dによって外周方向(図3の矢印C方向)へ徐々に押出され、内筒48に比べ強度が弱い外筒46に、図3に二点鎖線で示すように圧痕が形成され、外筒46が徐々に拡径することで、多くの衝突エネルギを吸収できる。
このため、内筒48の車体前方(図3の矢印B方向)への移動を徐徐に止めることができ、衝突エネルギの吸収性能を向上できる。
また、本実施形態では、下肢拘束部30を介して下肢28Aから車体前方(図3の矢印B方向)へ向かって所定値以上の荷重を受けた場合に、複数のボール64が傾斜部48Dによって外周方向(図3の矢印C方向)へ徐々に押出され、図3に二点鎖線で示すように内筒48に比べて強度が弱い外筒46が徐々に拡径する構成であるため、簡単な構成で衝突エネルギの吸収性能を向上できる。
また、本実施形態では、内筒48または外筒46の板厚または材質、ボール64の径または数、等を適宜変化させることでエネルギ吸収量を容易に調整できる。
また、リテーナ66とコイルスプリング61とを弾性体で構成された一体構造としても良い。
また、外筒46をリインフォースメントブラケット34に直接固定することで、レッグブラケット38を省略した構成としても良い。
次に、本発明に含まれない参考例としてのアクティブニーボルスターの第2実施形態を図7〜図11に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
図7に示される如く、本実施形態のアクチュエータ32は、外筒76と内筒78とを備えており、二重のパイプ構造となっている。内筒78の一方の端部である後端部78Aには、下肢拘束部30がブラケット50によって固定されており、内筒78の他方の端部である前端部78Bには、ピストンキャップ52が配設されている。なお、ピストンキャップ52の外周部に形成した溝52Aには、Oリング54が配設されており、外筒76とピストンキャップ52との隙間をシールしている。
外筒76の一方の端部である後端部76Aは拡径されており、開口端部に配設されたシリンダキャップ80が内筒78を車体前後方向(図7の矢印A方向と矢印B方向)へ移動可能に支持している。また、外筒76の他方の端部である前端部76Bは壁76Cによって閉塞されており、壁76Cには、コネクトパイプ58の一方の端部58Aが貫通している。なお、コネクトパイプ58における一方の端部58Aの先端部は、ピストンキャップ52に達している。
コネクトパイプ58の他方の端部58Bは、ガス発生装置としての周知のインフレータ60に連結されており、インフレータ60は制御回路14に電気的に接続されている。
なお、インフレータ60は制御回路14(図5参照)に接続されたスクイブにより作動し、インフレータ60から発生したガスが左右のコネクトパイプ58を介して左右のアクチュエータ32の外筒76内に放出されると、外筒76の軸芯に配設された内筒78が乗員方向(図8の矢印A方向)へ直線移動するようになっている。
内筒78における後端部78Aの近傍の内周部には、筒状のロックブラケット82が配設されており、ロックブラケット82の車体後側端部82Aの開口部内には、ロックキャップ84がロックブラケット82の後端開口部をかしめることで固定されている。また、ロックブラケット82の前端部82Bとロックキャップ84との間には、内筒78の外周部に巻着されたコイルスプリング61が配設されている。
図9に示される如く、ロックブラケット82の前端部82Bの近傍には、傾斜部82Cが形成されており、傾斜部82Cは内筒78とロックブラケット82との間の隙間86を内筒78の軸線78C方向に沿って車体後方側から車体前方側へ向かって徐々に狭くしている。
また、内筒78とロックブラケット82との間の隙間86内には、ストッパを構成する鋼球等からなる複数のボール64が配設されており、ボール64とコイルスプリング61との間にはリテーナ66が配設されている。なお、リテーナ66の前後方向の向きは、第1実施形態と逆になっている。
図10に示される如く、ロックブラケット82の内周部82Dには、周方向に沿って所定の間隔で、溝88が車体前後方向に沿って形成されており、それぞれ溝88に沿って1個のボール64が車体前後方向へ移動するようになっている。
なお、ロックブラケット82の板厚M3は内筒78の板厚M4に比べて厚くなっており、内筒78はロックブラケット82に比べて変形し易くなっている。また、熱処理等によって、ロックブラケット82の強度を、内筒78の強度より高くすることで、内筒78をロックブラケット82に比べて変形し易くしても良い。
従って、図11に示される如く、内筒78が外筒76に対して車体後方へ移動した場合には、ピストンキャップ52の外周部52Bが、ロックブラケット82の前端部82Bに当接し、内筒78が停止すると共に、コイルスプリング61の付勢力によって、ボール64がリテーナ66とともに車体前方へ移動し、ロックブラケット82の傾斜部82Cと内筒78との間の隙間内に保持されるようになっている。
また、内筒78が移動方向と逆方向となる車体前方(図11の矢印B方向)へ所定値以上の荷重を受けた場合には、複数のボール64が傾斜部82Cによって内周方向(図11の矢印D方向)へ徐々に押出され、ロックブラケット82に比べ強度が弱い内筒78に、図11に二点鎖線で示すように圧痕が形成され、内筒78が徐々に縮径することで、多くの衝突エネルギを吸収できるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、アクティブニーボルスター24の左右のアクチュエータ32を、後端部78Aに下肢拘束部30が支持された内筒78と、車体のインパネリインフォースメント33に固定され、後端部76Aは内筒78を移動可能に支持し、前端部76Bに内筒78を移動するインフレータ60が連結された外筒76との2重構造にできるため、軽量化が可能となる。
また、第1実施形態と同様に、車体10が衝突した際に、制御回路14は、先ず、左右のフロントサイドメンバにそれぞれ配設された加速度センサ12からの入力信号に基づいて、車体10が衝突したか否かを判定する。
車体10が衝突したと判定した場合には、制御回路14はアクティブニーボルスター24のインフレータ60を作動する。この結果、インフレータ60から発生したガスが左右のコネクトパイプ58を介して左右のアクチュエータ32の外筒76内に放出されると、外筒76の軸芯に配設された内筒78が乗員方向(図8の矢印A方向)へ直線移動する。
この結果、左右の内筒78の後端部78Aに固定された各下肢拘束部30が乗員方向(図8の矢印A方向)へ直線移動し、図6に二点鎖線で示される如く、フロントシート20に着座した乗員28の左右の下肢28Aに車体前方から当接する。このため、左右の下肢拘束部30が、乗員28の左右の下肢28Aを車体前方から拘束する。
また、内筒78が外筒76に対して車体後方へ移動した場合には、図11に示される如く、ピストンキャップ52の外周部52Bが、ロックブラケット82の前端部82Bに当接し、内筒78が停止すると共に、コイルスプリング61の付勢力によって、ボール64がリテーナ66とともに内筒78に対して車体前方へ移動し、ロックブラケット82の傾斜部82Cと内筒78との間の隙間内に保持される。
この結果、左右の下肢拘束部30と乗員28の左右の各下肢28Aとが当接し、内筒78が、下肢拘束部30を介して下肢28Aから車体前方(図11の矢印B方向)へ向かって所定値以上の荷重を受けた場合には、複数のボール64が傾斜部82Cによって内周方向(図11の矢印D方向)へ徐々に押出され、ロックブラケット82に比べ強度が弱い内筒78に、図11に二点鎖線で示すように圧痕が形成され徐々に縮径することで、多くの衝突エネルギを吸収できる。
このため、内筒78の車体前方(図11の矢印B方向)への移動を徐徐に止めることができ、衝突エネルギの吸収性能を向上できる。
また、本実施形態では、下肢拘束部30を介して下肢28Aから車体前方(図11の矢印B方向)へ向かって所定値以上の荷重を受けた場合に、複数のボール64が傾斜部82Cによって内周方向(図11の矢印D方向)へ徐々に押出され、ロックブラケット82に比べ板厚が薄い内筒78が、図11に二点鎖線で示すように徐々に縮径する構成であるため、簡単な構成で衝突エネルギの吸収性能を向上できる。
また、本実施形態では、ロックブラケット82の内周部82Dに、周方向に沿って所定の間隔で、溝88を車体前後方向に沿って形成したため、溝88の位置と数によって、ボール64を最適な場所に効率良く配置することができる。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、加速度センサ12を使用し衝突を判定したが、これに代えて、図6に符号90で示すカメラ、レダー等を衝突判定手段として使用することで衝突前に車体の衝突を感知し、即ち、衝突予知を行い、アクティブニーボルスターを作動させる構成としても良い。
また、上記実施形態では、本発明のアクティブニーボルスターをフロントシート(運転席及び助手席)に適用したが、本発明のアクティブニーボルスターはリヤシート等のフロントシート以外のシートにも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係るアクティブニーボルスタの格納位置を示す側断面図である。 本発明の第1実施形態に係るアクティブニーボルスタの拘束位置を示す側断面図である。 本発明の第1実施形態に係るアクティブニーボルスタの一部の拘束位置を示す側断面図である。 本発明の第1実施形態に係るアクティブニーボルスタの一部を示す車体斜め後方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るアクティブニーボルスタを示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態に係るアクティブニーボルスターが適用された車室前部を示す概略側断面図である。 本発明に含まれない参考例としての第2実施形態に係るアクティブニーボルスタの格納位置を示す側断面図である。 本発明に含まれない参考例としての第2実施形態に係るアクティブニーボルスタの拘束位置を示す側断面図である。 本発明に含まれない参考例としての第2実施形態に係るアクティブニーボルスタの一部の格納位置を示す側断面図である。 図9の10−10線に沿った断面図である。 本発明に含まれない参考例としての第2実施形態に係るアクティブニーボルスタの一部の拘束位置を示す側断面図である。
符号の説明
24 アクティブニーボルスター
30 下肢拘束部(膝保護装置)
32 アクチュエータ
46 外筒
46A 外筒の後端部
46B 外筒の前端部
48 内筒
48A 内筒の後端部
48B 内筒の前端部
48D 内筒の傾斜部
52 ピストンキャップ
56 シリンダキャップ
58 コネクトパイプ
60 インフレータ(作動装置)
61 コイルスプリング
64 ボール
66 リテーナ

Claims (1)

  1. 端部に膝保護装置が支持された内筒と、
    車体に固定され、後端部が前記内筒を移動可能に支持し、端部に前記内筒を移動させるための作動装置が連結されると共に前記内筒に比べて板厚が薄い外筒と、
    前記内筒の前端部の近傍に一体に形成され、外周側に拡径された凸部と、
    前記内筒における前記凸部の車体前方側に一体に形成され、前記外筒との間の隙間を前記内筒の軸方向に沿って車体後方側に向かって徐々に狭くした傾斜部と、
    前記傾斜部に対応する前記内筒と前記外筒との間の隙間に配設され、前記内筒が車体後方から車体前方へ所定値以上の荷重を受けた場合に、前記外筒を変形させるボールと、
    を有することを特徴とするアクティブニーボルスター。
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